JP3834018B2 - 可逆通気性布帛 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、湿度、水分により通気度が可逆的に変化する布帛に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から多くの機能性素材の開発がなされ、機能性商品にあっては、更に高度な機能性を発現させるため繊維素材、布帛構造、機能後加工等を組み合わせた開発も積極的に進められている。近年の新しい機能素材の提案は、複合化、高次化が進化し、更に衣料においては着用環境の変化に応じ機能性の変化する、いわゆる動的な機能性の提案が多くなされている。例えば光エネルギーの吸収量に応じ保温性の向上を追及した蓄熱性素材等はその一例である。
【0003】
しかしながら、近年のファッショントレンドや消費者ニーズは極めて多様化、高級化しており、消費者の要望に沿った機能素材を市場に提供するには、更なる風合いの改良や特化された機能性の提案が必要となっている。この特化された機能性の一つとして衣服内気候の調整機能が挙げられ、いわゆる呼吸する衣服が要望されている。衣服内の温度や湿気、水分等の動的な変化に応じ衣服の通気性が可逆的に変化し、衣服内の温湿度をコントロールし常に快適な状態に調整するものである。
【0004】
このような呼吸する衣服の要望には温度や湿気、水分に応じ可逆的に変化する繊維素材を用いた商品の開発が望ましい。綿やウール等の天然繊維は湿気や水分に応じ、可逆的に変化する特性を有するが、かかる素材は保水性が強いため乾燥時と保水時の変化が迅速ではなく、衣服での通気度の変化も遅くその差も小さい。一方、化合成繊維では湿度に応じ捲縮率の変化する素材を用いて通気度が変化する織編地の提案がなされている。
【0005】
例えば、アセテート繊維を用いる提案(特許文献1参照)がある。しかしながら衣服の通気性が乾燥時と保水時の変化に迅速に対応するには繊維素材の特性と織編地の特性の組み合わせが重要であり、この点では充分な提案とは言い難い。更に変性ポリエチレンテレフタレートとナイロンの複合繊維を用いる提案(特許文献2参照)等もあるが、機能性に関する提案は数が少ない。更に温度変化に対応した衣服の提案では、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維等においては熱による捲縮形態の変化を追及した多くの複合繊維が提案されているが、これらは可逆的な変化をするものではなく、ポリエステル等他素材を含め、温度による衣服内気候を調整する機能を有する素材は得られていない。
【0006】
【特許文献1】
特開2002−180323号公報
【特許文献2】
特開2003−41462号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、このような従来技術における問題点を解決するものであり、湿気、水分の変化に迅速に対応し、かつ可逆的に通気度を変化させて、衣服内気候を調整する可逆通気性布帛を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、表面層と裏面層若しくは表面層、中間層及び裏面層の多層構造を有する編物であって、表面層と裏面層の密度差が1:1.2以上であり、その表面層又は裏面層において、水膨潤度が30〜200%の高膨潤性成分と水膨潤度が20%以下の低膨潤性成分とがサイドバイサイド型に接合されてなる膨潤性複合繊維を20重量%以上含み、布帛の水分率が50重量%時と25℃、65%RH平衡時の通気度差が10%以上である可逆通気性布帛、にある。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の可逆性通気布帛は、水膨潤度が30〜200%の高膨潤性成分と水膨潤度が20%以下の低膨潤性成分とがサイドバイサイド型に接合されてなる膨潤性複合繊維であり、好ましくは高膨潤性成分と低膨潤性成分が重量比で20:80〜80:20の範囲で接合され、2成分間の水膨潤度の差が20%以上である膨潤性複合繊維を必須の構成繊維素材として含んでなる布帛である。
【0010】
本発明における布帛の構成繊維素材である複合繊維が、水膨潤度が30〜200%、好ましくは40〜100%の高膨潤性成分、水膨潤度が20%以下、好ましくは10%以下の低膨潤性成分という水膨潤性の異なる成分の組み合わせで接合されていることが、吸湿、吸水性と速乾性に優れ、吸湿、吸水時と乾燥時の糸条の形態変化が可逆的で大きく、耐久性能にも優れる。
【0011】
更に複合繊維における高膨潤性成分、低膨潤性成分との組み合わせにおいて、一方の高膨潤性成分としては、曳糸性を有し、高膨潤性のポリマーが用いられ、特に水酸基(−OH)、カルボキシル基(−COOH)、酸アマイド基(−CONH)等の親水性の官能基を多数有するポリマーであることが好ましく、他方の低膨潤性成分としては、親水性の官能基がないか或いは極めて少ないポリマーであることが好ましい。また、それぞれのポリマーは、複合状態での接着性の点から、同一ポリマー又はポリマー構造の類似ポリマーであって、官能基量の異なるもののうちから一方を高膨潤性成分、他方を低膨潤性成分として選定するのが好ましい。
【0012】
本発明の複合繊維においては、ポリマー中の官能基量、特に水酸基量によって水膨潤性が顕著に変化することから、一方の高膨潤性成分が水酸基を多数有するポリマー、他方の低膨潤性成分が水酸基のない或いは極めて少ないポリマーであることが好ましい。本発明において、かかる水酸基を多数有するポリマー、水酸基のない或いは極めて少ないポリマーは、例えばセルロースアセテートのアセチル基の水酸基への置換の程度を選択することによって有利に得ることができる。
【0013】
ポリマーへの膨潤性の付与にあたっては、互いに同一或いは類似の一方のポリマーに水酸基等の官能基を多数導入して高膨潤性成分として必要な30〜200%の水膨潤度を付与し、他方のポリマーを水酸基等の官能基を導入することなしにそのまま低膨潤性成分としての水膨潤度が20%以下のものとして用いる。
【0014】
本発明における複合繊維は、高膨潤性成分と低膨潤性成分とを複合紡糸によって得ることもできるが、複合紡糸後に高膨潤性成分と低膨潤性成分に改質して得たものであってもよく、本発明においては、セルロースアセテート複合繊維の化学的改質によって有利に得ることができる。
【0015】
より具体的に説明すると、セルロースの水酸基がアセチル基に置換されてなるセルロースアセテートであって、水酸基のアセチル基への平均置換度の異なる2つのセルロースアセテート成分をサイドバイサイド型に複合紡糸してなる複合繊維を前駆体繊維としてアルカリ処理することにより低置換度のセルロースアセテート成分のみを選択的にアルカリ処理することによって、存在するアセチル基を元の水酸基にケン化して全体として高水酸基量の高膨潤性成分に変性し、高膨潤性成分と低膨潤性成分との複合繊維とするものである。更に好ましくは平均置換度2.60未満のセルロースアセテートと平均置換度2.76以上のセルロースアセテートとがサイドバイサイド型に複合紡糸された前駆体繊維を、平均置換度2.60未満のセルロースアセテートのみをアルカリ処理することにより水酸基を水膨潤度30〜200%を与えるように生成させて高膨潤性成分に変性して膨潤性複合繊維を得ることができる。
【0016】
セルロースアセテート繊維中のアセチル基からアルカリ処理により水酸基が生成されることは従来から知られているが、低置換度である程そのアセチル基が元の水酸基になり易いことから、本発明においては、40〜70℃の低温アルカリ処理により低置換度セルロースアセテート成分のみのアセチル基を水酸基にケン化して元より有する水酸基量と合わせ多量の水酸基を有する高膨潤性成分に変性し、高置換度セルロースアセテート成分はそのまま低膨潤性成分とするものである。低置換度セルロースアセテート成分のアセチル基の水酸基へのケン化率は、30〜200%の水膨潤度を確保し、布帛に与える吸湿、吸水性の点から、70%以上、好ましくは90%以上であることが望ましい。
【0017】
セルロースアセテートは、セルロースの有する水酸基の全部又は一部がアセチル基に置換されたセルロース誘導体であり、理論上の置換度の上限は3.00であり、平均置換度に応じ、平均置換度2.76以上のセルローストリアセテートと言われる高置換度のセルロースアセテートから平均置換度2.60未満のセルロースジアセテート或いは単にセルロースアセテートと言われる低置換度のセルロースアセテートに至るまでの各種セルロースアセテートが挙げられる。
【0018】
また複合繊維において、高膨潤性成分は、膨潤時と非膨潤時に伸長と収縮を繰り返すが、低膨潤性成分が接合されていることにより、吸湿、吸水時と乾燥時にあってもクリンプ形態が可逆的に発現、伸長を繰り返す。即ち本発明における複合繊維は、吸湿、吸水前の状態ではクリンプがあり、吸湿、吸水で高膨潤性成分が全方向に膨潤することで繊維のクリンプがなくなり繊維としては伸長します。この効果は、高膨潤性成分と低膨潤性成分とがサイドバイサイド型に接合されるときには、更に顕著である。即ち、サイドバイサイド型の複合構造の特徴であるバイメタル現象により効果の助長が得られるからである。また、この効果は、高膨潤性成分と低膨潤性成分との水膨潤度の差が大きいほど高く、高膨潤性成分と低膨潤性成分との水膨潤度差が20%以上、好ましくは30%以上であることが望ましい。
【0019】
また高膨潤性成分と低膨潤性成分は、重量比で20:80〜80:20、好ましくは40:60〜60:40であることが望ましい。また高膨潤性成分と低膨潤性成分との接合構造は、サイドバイサイド型であることが好ましい。
【0020】
本発明の可逆通気性布帛は、かかる複合繊維を構成要素として含み、いわゆる呼吸する布帛であって、その特徴は、吸湿、吸水時に高膨潤性成分が膨潤することにより複合繊維のクリンプが消失し、布帛の編目又は布帛の空間部が開き、その結果、通気度が大きくなり、乾燥時は、高膨潤性成分が元の状態に戻ることにより、再び複合繊維のクリンプが発現することにより、それらが閉じて通気度が小さくなる。この状態変化が可逆的に繰り返され、本発明の可逆通気性布帛からなる繊維製品の衣料においては、発汗時に風通しがよくなり、衣服内のムレや温度を抑制し、乾燥時には保温性に優れる。
【0021】
このような特徴ある可逆通気性布帛を得るには、複合繊維が布帛中に10重量%以上含まれる必要があり、通気度差の大きな布帛を得るには、複合繊維の含有量を多くし、衣料においては、着用時の快適性を得るには、好ましくは複合繊維20重量%以上含まれることが望ましい。しかしながら、大きな通気度差を求めるあまり、低密度の布帛設計等では洗濯やプレス収縮が問題となり、布帛の形態安定性を損なう場合がある。かかる問題は、複合繊維の使用比率、他素材との混繊等の複合化、布帛の組織と密度設定等の適正な布帛規格や染色加工工程での対応等布帛形成に至るテキスタイル化の技術において対応解決することができる。
【0022】
本発明の可逆通気性布帛は、布帛の水分率が50重量%の水膨潤時の通気度と25℃、65%RHの非水膨潤時の通気度における通気度差が10%以上、また通気性を体感するには20%以上であることが好ましい。本発明にいう水膨潤時の通気度とは、布帛を24時間水に浸漬した後に脱水、風乾し、布帛の水分率が50重量%の時の状態で、25℃、65%RHの雰囲気で測定した通気度(A)を示し、非膨潤時の通気度とは、25℃、65%RHで水分率が平衡の時の状態で測定した通気度(B)を示す。本発明に示す通気度差は以下の式で求める。
通気度差(%)=〔(A−B)/B〕×100
【0023】
通常、雰囲気変化に対応した通気度差を求めるには、湿度変化に対応し、高湿度と低湿度雰囲気での通気度差を求める方法があるが、本発明においては、特に衣料における発汗の多い運動時等実用面を想定し、湿度変化対応でなく水分変化対応として布帛の水分率に着目し、衣服が湿潤状態で、衣服内のムレ感、ベタツキ感を体感し、かつ通気度測定において編目等に付着した水分による測定精度への影響が少ない等の理由で布帛の水分率50%を膨潤時の通気度として測定条件を設定した。
【0024】
本発明における複合繊維は、他繊維素材を併用し複合化することができ、特に衣料において、糸や布帛の強度保持、洗濯収縮等の形態安定性等が要求される場合には、他繊維素材によってその向上を計ることができる。併用される他繊維素材は、特に限定するものではなく、合成繊維、化学繊維若しくは天然繊維と混紡糸或いは混繊糸として複合化することができる。また本発明の可逆通気性布帛を得るうえでは、複合繊維が、10重量%以上、好ましくは20重量%以上の比率で含まれることが望ましい。
【0025】
複合繊維が特に平均置換度の異なる2つのセルロースアセテートからなる前駆体複合繊維の場合は、フィラメント糸条として得られることから、他繊維素材との組み合わせは、ポリエステル繊維又はポリアミド繊維のフィラメント糸条形態で複合化することが好ましい。この場合、複合化した後のアリカリ処理は、糸処理でもよいが、布帛形成後にアルカリ処理をするのが合理的である。なお、前記ポリエステル繊維又はポリアミド繊維は、複合相手としてアルカリ処理時の耐薬品性に優れることからも、望ましい他繊維素材である。またフィラメント糸条での構成の場合は、織編地で布帛を形成する場合、糸条の自由度が大きくなり易くこの点からも、ポリエステル繊維又はポリアミド繊維は、複合相手として好ましい。
【0026】
複合化の方法としては、撚糸、混繊等があるが、複合繊維の自由長が大きければ布帛での通気度効果も大きいため、エアー噴射処理により複合繊維フィラメント糸条とポリエステル繊維又はポリアミド繊維のフィラメント糸条を混繊することが好ましい。また、ポリエステル繊維又はポリアミド繊維のフィラメント糸条における構成フィラメント数は、多い程風合い、毛細管効果の活用等の点で好ましいが、布帛での毛羽立ち等の懸念もあり、布帛の用途に応じて決めればよい。
【0027】
本発明の可逆通気性布帛は、布帛の糸構成、布帛構造によって複合繊維を有効に活用できる。吸湿、吸水時と乾燥時の通気度差を求めるなら布帛を構成する糸条の自由度と空間部分を活用すればよい。即ち密度の粗いループで形成される編物が最も適当な布帛の一つである。しかしながら価格、通気度効果、形態安定性、耐久性等の実用性の点、更に複合繊維の有効活用等を考慮して決めることができる。
【0028】
その一つとして、本発明において、多層構造の編地の布帛を提供する。表面層と裏面層又は表面層と中間層と裏面層で構成される布帛は、各々の層によって糸構成、編組織、密度等の変化が得やすく、本発明での課題解決に好適の布帛構成である。この場合、複合繊維は、表面層、裏面層いずれの層に配してもよいが、その例として、特に衣料において、発汗部位である肌側、即ち裏面層に複合繊維を主に配した多層構造織編地とすることが有効である。かかる多層構造織編地であれば、人体から発する湿気、汗を裏面層に配した複合繊維が素早く吸収し、糸条の伸長により通気度が大きくなり、蒸れ感やベタツキ感が解消され、布帛の乾燥により糸条が収縮し、再び通気度は小さくなる。したがって、表面層と裏面層を有する二層構造織編地や、更に、中間層を有する三層構造織編地の繊維製品においては、複合繊維を裏面層に多く配するのが有効な適用法である。この場合、表面層が厚地や高密度地のような布帛の自由度を阻害する構造であることは通気度差の点から好ましくない。
【0029】
更に、裏面層に毛細管効果を利用して他繊維素材のフィラメント糸条等を用い、表面層に複合繊維を用いて、吸汗/速乾効果を助長する布帛としてもよい。布帛構造の例として、編物においては裏面層に複合繊維を配した図1のリバーシブル編地等が挙げられ、編物のいずれの側を表面層或いは裏面層としてもよい。本発明において、多層構造の布帛に複合繊維を用いる場合、目的とする通気度効果を得るうえで、複合繊維を表面層又は裏面層に好ましくは20重量%以上、より好ましくは30重量%以上含ませることが望ましい。この場合の重量比率の算出は、布帛重量に対する裏面層の糸条重量の比率で求められる。また、各々の層における糸条の区分は、各々の層を多く構成する糸条で区分される。即ち、表面層に対し裏面層に多く突出した糸条は、裏面層を構成する糸条とし、表面層に多く突出する糸条は、裏面層を一部構成していても表面層糸条とし、この区分により表面層、裏面層及び中間層の糸条区分し、重量比率が求められる。
【0030】
複合繊維の有効な活用として布帛の密度差の利用が挙げられる。前述したように糸の自由度や布帛中の空間の点から、布帛の密度は、大きいことが通気度差を得るには好ましいが、布帛の形態安定性、繊維製品のスケ等の点から適当な布帛密度が必要である。本発明においては、形態安定性やスケ防止に優れ、かつ通気度差が大きい布帛として粗密構造の多層構造編地を提供する。特に衣料において、裏面層に複合繊維を主に配することの有用性については前述のとおりであるが、更に表面層と裏面層とで密度差のある粗密構造編地とすることが、吸湿、吸汗時と乾燥時の伸縮性差、即ち通気度差を大きくすることが容易で形態安定性を得るには効果的な布帛構造である。
【0031】
この場合、表面層と裏面層との粗密の組み合わせはいずれでもよい。即ち裏面層に複合繊維を配した場合でも、裏面層の伸縮性は裏面層が単独で伸縮するものではなく、表面層も影響されるため編地全体が伸縮され、粗密差が通気度差となる。裏面層が粗い場合は、複合繊維の自由度が大きいため糸条の伸縮性差が大きくなり、通気度差を求めるには効果的な組み合わせである。更に、表面層が粗い場合は、裏面層は密になるため糸状の自由度はやや小さくなるが、表面層の自由度が大きいため編地全体としての通気度差を得ることができる。
【0032】
粗密構造における粗密差は、密度比率で1:1.2以上、好ましくは1:1.5以上の差であることが望ましい。編地面の各々の層における密度は、以下の式で求める。
密度=(コース数×糸条番手又はdtex)×(ウエル数×糸条番手又はdtex)/面積
この場合のコース数、ウェル数は、各々の層における構成部位数、即ち編物ではループで形成された編目で算出する。また表面層と裏面層で糸条が構成され、明確に区分できない場合は、各々の層における構成部位数の比率を(コース数×糸条番手又はdtex)又は(ウェル数×糸条番手又はdtex)の表面層又は裏面層の面積に各々乗じて算出する。
【0033】
本発明の一例として、図2に示す表面層がフラットでコンパクトな構造、裏面層がフラットでラフな構造の針抜きリバーシブル編地が挙げられ、乾燥時は、表面層がコンパクトなため保温性に優れ、吸湿、吸水時は、裏面層の複合繊維が伸長するため、編目は大きくなり、通気性に優れた編地となる。本発明における粗密構造を有する多層構造編地の裏面層に複合繊維を用いる場合、目的とする通気度効果を得るうえで、複合繊維を好ましくは20重量%以上、より好ましくは30重量%以上含ませることが望ましい。なお裏面層の複合繊維が表面層を一部構成する場合にあっても裏面層の編目が表面層に比べ多く構成されている場合は裏面層を構成する糸条とし、構成重量比率を求める。
【0034】
布帛の空間を活用して効果的に通気度差を得る手段として、本発明においては、表面層から裏面層にわたる空間部を有する形態の編地を提供する。一例としては、図3に示す部分的なメッシュ編地やタテ、ヨコの穴開きの空間を有する編地が挙げられる。布帛密度の大きい編地では通気度差のある商品を求めるのが難しく、この場合、密度の大きな編地に部分的な空間を与えることにより空間部分が自由に伸縮するため、編地の形態変化を少なくし、見栄えを損なうことなく目的とする繊維製品を得ることができる。
【0035】
編成において空間部を得る方法は、タック編、針抜き組織、目吊り組織等の応用、更には糸種の利用として22或いは33dtex等の細いフィラメント糸条を用い部分的に編成し、隙間のある見掛け空間を得る方法もある。なお、空間部が大きい編地では、通気性が常によいため本発明のような布帛は必要とせず、本発明の編地は、空間部が面積比で40%以下、好ましくは30%以下の編地であることが望ましい。空間部の比率は、以下の式で、編地の表面層における前述の構成部位数、即ち編目の単位面積あたりのコース数とウェル数に占める空間部の比率で求められる。
【0036】
空間部比率(%)=〔空間部の(コース数×ウェル数)/編地の(コース数×ウェル数)〕×100
なお、空間部のコース数、ウェル数は編成した場合を想定して算出する。編地のコース数、ウェル数は空間部を編成した場合の全コース、ウェル数で求める。簡便的には投光法としてミノルタ社性PR603Zのリーダプリンターを用い、陰影差で比率を求めてもよい。また空間部の大きさは、特に規定しないが、その巾若しくは直径が10mm以下、好ましくは5mm以下であることが望ましい。
【0037】
また、本発明においては、凸部に複合繊維を配した凹凸構造の編地を提供する。凹凸構造の編地は、通気度差を効果的に得ることができ、凸部にある空間部が吸湿、吸水時と乾燥時で膨れたり凹んだりする所謂、ポンプ効果が生じ、平面状の布帛に比べ通気度差が得やすい布帛構造をなすものである。通気度差を得るには、凸部が大きく、凸部内に多くの空間層を有した構造のものが好ましい。凹凸の高低差が小さい場合は、通気度差が得難く、高低差の大きいものが通気度差を得やすく、高低差が0.2mm以上、好ましくは0.3mm以上であることが望ましい。凹凸部の面積比率については、商品性との兼ね合いで決まり特に規定するものではないが、凸部の多い場合が通気度差を得やすい。
【0038】
かかる構造の編地は、高い商品性の繊維製品を得ることができる。一例として、図4に示す表面層が平面とした均整な表面、裏面層が凹凸構造で、通気度差を得て更に凸部が点接触するため肌さわりのよいリバーシブル編地等が挙げられる。本発明における凹凸構造の編地で複合繊維を裏面層の凸部に用いる場合、目的とする通気度効果を得るうえで複合繊維を好ましくは20重量%以上、より好ましくは30重量%以上含ませることが望ましい。
【0039】
また、本発明においては、編組織による糸条の自由度や、空間の多さ、布帛の伸縮性等から好ましい布帛の例として、複合繊維を含ませた表面層と裏面層を有する両面編地を提供する。なかでも両面編地の裏編地面に複合繊維を配することにより、肌側からの吸湿、吸汗効果に優れた、多くの編組織の商品を得ることができる。好ましい例として裏編地面の天竺組織に複合繊維を配した図5に示すモックミラノリブ組織等がある。しかしながら、かかる両面編地であっても高密度編地では目的とする商品が得難く、編地目付けは350g/m2以下、好ましくは300g/m2以下とすることが望ましい。また、本発明の両面編地において複合繊維を裏面層に用いる場合、目的とする通気度効果を得るうえで、複合繊維を好ましくは20重量%以上、より好ましくは30重量%以上含ませることが望ましい。
【0040】
更に、本発明においては、両面編地の編組織において、総針組織を含むタック接結の編組織が通気度差を得るのに好ましい編組織であり、表編地層若しくは裏編地層の少なくとも一方の編組織が総針を含むタック接結の編組織によって構成される両面編地を提供する。表編地層若しくは裏編地層を編成するに際し、1コース編成するには1/1組織や総針組織が基本であるが、1/1組織より総針組織が好ましく、総針を含む編組織として2/2、3/1組織等があり、いずれにせよ2ループ以上が連続して編成された編組織、即ち総針を含む編組織が好ましい。1/1組織より総針を含む編組織が好ましい理由は、糸長差にあり、1/1組織に比べ、総針の方がループ長は長く、したがって伸縮性に優れるため通気度差が得やすい。
【0041】
最も好ましい編組織は、表編地層と裏編地層が全て総針組織で構成するのがよいが、いずれかの片面に用いてもよい。好ましい例として表編地層が総針組織で裏編地層が針抜き片タック組織での編成や図6に示す表編地層が1/1組織で裏編地層が片タック総針組織等がある。この場合でも衣料製品を求める場合は、裏編地層に複合繊維を配することが好ましい。しかしながら、かかる両面編地にあっても前述と同様に高密度編地では目的とする商品が得難く、編地目付けは350g/m2以下、好ましくは300g/m2以下とすることが望ましい。
【0043】
本発明の可逆通気性布帛は繊維製品に用いられ、本発明においては、可逆通気性布帛を用いてなる繊維製品を提供する。可逆通気性布帛を繊維製品に用いる場合は、肌側の部位に用いるのが最も好ましい。本発明の可逆通気性布帛は、前述のように肌側から発生する湿気や汗を吸収し、通気度変化による快適性繊維製品、例えばスポーツ、インナー商品等に好適なるものである。かかる繊維製品においては可逆通気性布帛を100%用いるのが最も好ましいが、人体の脇等発汗の多い部位に限定的に用いる等の部分使い商品であってもよく、快適性を求めるには、可逆通気性布帛を好ましくは20重量%以上、より好ましくは30重量%以上用いることが望ましい。
【0044】
【実施例】
以下、本発明を実施例により具体的に説明する。なお、各特性値の測定は、以下の方法に従った。
【0045】
(置換度)
JIS L1013A法に従って酢化度を測定し、以下の式から置換度を求めた。
酢化度=(60×置換度)/(158+43×置換度+1×(3−置換度))×100
なお、各成分の置換度は、それぞれ単一成分の繊維を同一条件で処理した繊維を用いて測定した。
【0046】
(水膨潤度)
顕微鏡で繊維断面を撮影し、断面積(A)を求め、更にプレパラート上で水に浸し、15分後の断面積(B)を求め、断面比で水膨潤度を算出した。
水膨潤度(%)=〔(B−A)/A〕×100
なお、複合繊維の各成分の水膨潤度は、それぞれ単一成分の繊維を用いて測定した。
【0047】
(通気度)
20℃、65%RHの環境可変室で、JIS L1018一般編物試験方法(フラジール形試験)に従って、テクステスト(TEXTEST)社製、通気度試験機FX3300で測定し、布帛の25℃、65%RH平衡時の通気度(A)(cm3/cm2/sec)、布帛の水分率50%時の通気度(B)(cm3/cm2/sec)を求めた。また、布帛を湿潤させた後再度乾燥したときの可逆性を確認するため、水分率50%の布帛における通気度(A)の測定と同じ25℃、65%RH平衡時にて測定したときの通気度(A1)(cm3/cm2/sec)を求めた。
【0048】
(蒸れ感、ベタツキ感)
実施例、比較例で得た織編物でスポーツウェアを作成し、着用者によるランニング1時間後での蒸れ感、ベタツキ感を官能評価した。蒸れ感、ベタツキ感がないを○、ありを×とした。
【0049】
(実施例1)
平均置換度2.91のセルロースアセテートであるセルローストリアセテート(TA)成分と平均置換度2.41のセルロースアセテートであるセルロースジアセテート(DA)成分とを重量比50:50のサイドバイサイド型に乾式紡糸法により複合紡糸してセルロースアセテート複合繊維フィラメント糸(84dtex/20フィラメント(f))を得た。得られたセルロースアセテート複合繊維フィラメント糸(84dtex/20f)とポリエチレンテレフタレート(以下単にポリエステルという)繊維フィラメント糸(33dtex/12f)とをエアー噴射処理により混繊して混繊糸とした。
【0050】
この混繊糸を用い、下記の条件でリバーシブル編地を編成した。
編機:30インチ28ゲージ
編組織:図1に示す組織
糸構成:
表面層(図1−1F):ポリエステル繊維フィラメント加工糸(110dtex/24f)
中間層タック部(図1−2F):ポリエステル繊維フィラメント加工糸(56dtex/24f)
裏面層(図1−3F):上記混繊糸
【0051】
編成されたリバーシブル編地を、下記の条件の処理浴中でアルカリ処理して混繊糸中のセルロースアセテート複合繊維のDA成分を完全にケン化し高膨潤性成分とした後、130℃で高温染色し、更に編地を170℃のテンターで熱セットして染色仕上げし、目付け205g/m2の編地を得た。得られた編地の構成複合繊維の各成分の水膨潤度、編地の通気度等を評価し、その結果を表1、表2に示した。
【0052】
アルカリ処理条件
アルカリ処理液:水酸化ナトリウム1重量%水溶液
浴比:1:100
温度:60℃
時間:15分
【0054】
(実施例2)
実施例1で用いたと同じ混繊糸を用い、下記の条件で針抜きリバーシブル編地を編成し、実施例1と同様にアルカリ処理及び染色仕上げを行い、目付け185g/m2の編地を得た。得られた編地の構成複合繊維の各成分の水膨潤度、編地の通気度等を評価し、その結果を表1、表2に示した。
編機:30インチ28ゲージ
編組織:図2に示す組織
糸構成:
表面層(図2−1F):ポリエステル繊維フィラメント加工糸(110dtex/24f)
中間層タック部(図2−2F):ポリエステル繊維フィラメント糸(56dtex/24f)
裏面層(図2−3F):上記混繊糸
【0055】
なお、表面層は38コース、33ウェルで、裏面層は38コース、17ウェルであり、繊度は実測値を用い、表面層と裏面層の密度差を下記の通りに算出した。また、中間層は両面タックのため、表面層、裏面層を構成しないので密度算出から除外した。
表面層の密度(a)=(38コース×33ウェル×120dtex)=150480/インチ
裏面層の密度(b)=(38コース×17ウエル×117dtex)=75582/インチ
密度差=150480/75582=1.99
【0056】
(実施例3)
実施例1で用いたと同じ混繊糸を用い、下記の条件で裏面凹凸リバーシブル編地を編成し、実施例1と同様にアルカリ処理及び染色仕上げを行い、目付け210g/m2の編地を得た。得られた編地の構成複合繊維の各成分の水膨潤度、編地の通気度等を評価し、その結果を表1、表2に示した。
編機:30インチ22ゲージ
編組織:図4に示す組織
糸構成:
表面層(図4−1F):ポリエステル繊維フィラメント加工糸(167dtex/48f)
裏面層凹部(図4−2F):ポリエステル繊維フィラメント糸(84dtex/36f)
裏面層凸部(図4−3F、4F):上記混繊糸
【0057】
(実施例4)
実施例1で用いたと同じ混繊糸を用い、下記の条件でモックミラノリブ編地を編成し、実施例1と同様にアルカリ処理及び染色仕上げを行い、目付け290g/m2の編地を得た。得られた編地の構成複合繊維の各成分の水膨潤度、編地の通気度等を評価し、その結果を表1、表2に示した。
編機:30インチ22ゲージ
編組織:図5に示す組織
糸構成:
両面層(図5−1F、3F):ポリエステル繊維フィラメント加工糸(167dtex/48f)
表面層(図5−2F):ポリエステル繊維フィラメント加工糸(167dtex/48f)
裏面層(図5−4F):上記混繊糸
【0058】
(実施例5)
実施例1で用いたと同じ混繊糸を用い、下記の条件でメッシュリバーシブル編地を編成し、実施例1と同様にアルカリ処理及び染色仕上げを行い、目付け255g/m2の編地を得た。得られた編地の構成複合繊維の各成分の水膨潤度、編地の通気度等を評価し、その結果を表1、表2に示した。
編機:30インチ22ゲージ
編組織:図6に示す組織
糸構成:
表面層(図6−1F、2F):ポリエステル繊維フィラメント加工糸(167dtex/48f)
裏面層(図6−3F):上記混繊糸
【0059】
(比較例1)
実施例1において、裏面層の糸構成として混繊糸に代えてポリエステル繊維フィラメント加工糸(110dtex/24f)を用いた以外は、実施例1と同様にして下記の条件でリバーシブル編地を編成した。
編機:30インチ28ゲージ
編組織:図1に示す組織
糸構成:
表面層(図1−1F):ポリエステル繊維フィラメント加工糸(110dtex/24f)
中間層タック部(図1−2F):ポリエステル繊維フィラメント加工糸(56dtex/24f)
裏面層(図1−3F):ポリエステル繊維フィラメント加工糸(110dtex/24f)
編成されたリバーシブル編地を、130℃で染色し、更に編地を170℃のテンターで熱セットして染色仕上げし、目付け200g/m2の編地を得た。得られた編地の通気度等を評価し、その結果を表1、表2に示した。
【0061】
【表1】
【0062】
【表2】
【0063】
【発明の効果】
本発明は、(1)繊維素材において吸湿、吸水時と乾燥時に繊維形態及び長さが可逆的変化し、かつその変化が大きい素材設計として、水膨潤性の異なる成分で構成された膨潤性複合繊維を用い、(2)布帛構成において膨潤性複合繊維の特性を効果的に発揮させる糸構成及び布帛構造を選定したことにより、吸湿、吸水時と乾燥時の状態変化が早い、すなわち吸水性が大きく、かつ乾燥が速く、また、状態変化時における繊維形態及び繊維長の変化が大きく、かつ伸長及び収縮応力が大きく、更に可逆変化が耐久性のある、衣服内気候を調整することが可能な可逆通気性布帛を提供するものであり、本発明のかかる優れた性能を有する布帛は、衣服内の温湿度をコントロールし常に快適な状態にする素材として好適なるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明で用いるリバーシブル編地の編組織図である。
【図2】 本発明で用いる針抜きリバーシブル編地の編組織図である。
【図3】 本発明で用いる部分的なメッシュ編地の概念斜視図である。
【図4】 本発明で用いる裏面凹凸リバーシブル編地の編組織図である。
【図5】 本発明で用いるモックミラノリブ編地の編組織図である。
【図6】 本発明で用いるメッシュリバーシブル編地の編組織図である。
Claims (10)
- 表面層と裏面層若しくは表面層、中間層及び裏面層の多層構造を有する編物であって、表面層と裏面層の密度差が1:1.2以上であり、その表面層又は裏面層において、水膨潤度が30〜200%の高膨潤性成分と水膨潤度が20%以下の低膨潤性成分とがサイドバイサイド型に接合されてなる膨潤性複合繊維を20重量%以上含み、布帛の水分率が50重量%時と25℃、65%RH平衡時の通気度差が10%以上である可逆通気性布帛。
- 膨潤性複合繊維が、高膨潤性成分と低膨潤性成分が重量比で20:80〜80:20の範囲で複合され、2成分間の水膨潤度の差が20%以上である請求項1記載の可逆通気性布帛。
- 膨潤性複合繊維が、平均置換度2.60未満のセルロースアセテートと平均置換度2.76以上のセルロースアセテートとがサイドバイサイド型に複合紡糸された前駆体繊維をアルカリ処理し、平均置換度2.60未満のセルロースアセテートのアセチル基を水酸基にケン化することにより高膨潤性成分に変性してなる複合繊維である請求項1記載の可逆通気性布帛。
- 布帛を構成する糸条が、膨潤性複合繊維と化学繊維若しくは天然繊維との混繊糸又は混紡糸であって、膨潤性複合繊維が混繊糸又は混紡糸に20重量%以上の比率で含まれる糸条である請求項1記載の可逆通気性布帛。
- 布帛を構成する糸条が、請求項3記載の膨潤性複合繊維とポリエステル繊維又はポリアミド繊維と撚糸又は混繊されたフィラメント糸条であって、膨潤性複合繊維が20重量%以上の比率で含まれる糸条である請求項1記載の可逆通気性布帛。
- 布帛が、表面層から裏面層にわたる空間部を部分的に有する形態の編地であって、空間部が40面積%以下の編地である請求項1記載の可逆通気性布帛。
- 布帛が、凸部が膨潤性複合繊維で形成され、凹凸部の高低差が0.2mm以上であり、凸部に空間を有する凹凸構造の編地であって、凸部において膨潤性複合繊維が20重量%以上含まれる編地である請求項1記載の可逆通気性布帛。
- 布帛が、裏編地層に膨潤性複合繊維を含む目付け350g/m2以下の両面編地であって、裏編地層において膨潤性複合繊維が20重量%以上含まれる両面編地である請求項1記載の可逆通気性布帛。
- 布帛が、裏編地層に膨潤性複合繊維を含む目付け350g/m2以下の両面編地であって、表編地層若しくは裏編地層の少なくとも一方の編組織が総針を含むタック接結の編組織によって構成される両面編地である請求項1記載の可逆通気性布帛。
- 請求項1〜9記載の可逆通気性布帛を20重量%以上用いてなる繊維製品。
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