JPS589166B2 - ミズボウジユンセイセンジヨウタイ - Google Patents

ミズボウジユンセイセンジヨウタイ

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JPS589166B2
JPS589166B2 JP8865874A JP8865874A JPS589166B2 JP S589166 B2 JPS589166 B2 JP S589166B2 JP 8865874 A JP8865874 A JP 8865874A JP 8865874 A JP8865874 A JP 8865874A JP S589166 B2 JPS589166 B2 JP S589166B2
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JP
Japan
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phase
water
weight
swelling
polymer
Prior art date
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Expired
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JP8865874A
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JPS5117329A (ja
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西海四郎
石橋秀雄
内田昭
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Publication date
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Publication of JPS5117329A publication Critical patent/JPS5117329A/ja
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Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、合成繊維で形成した水膨潤性繊条体に関す
るものである。
従来の合成繊維は、天然繊維に比較し、繊維の直径方向
の水による膨潤性が著しく不足している。
すなわち、繊維直径方向の水による膨潤率は、綿が20
〜30%1黄麻が20〜21%、羊毛が15〜17%、
絹が16〜19%であるのに対し、ナイロンは、2〜3
%、ポリエステルは、1%以下である。
ところで、天然繊維は、繊維直径方向の水膨潤性が高い
ために多くの優れた特性を有するものである。
たとえば、絹や綿は、繊維に水分を与えると吸水して繊
維直径方向に膨潤し、より係数が高くなり解ねんトルク
が増大するので、強ねん糸により優れた縮み織物を製造
することができるものである。
また、羊毛織物の優れた風合は、繊維直径方向の水膨潤
性が高いことに関連している。
すなわち、羊毛のけん縮は、水に浸すとのび、乾燥する
とけん縮が回復するものであるが、この、水に対ずるけ
ん縮可逆性は、羊毛繊維が膨潤成分と非膨潤成分とから
なり、この膨潤成分が水に対して断面方向に膨潤するこ
とに起因するものである。
とくに、羊毛の膨潤は、繊維直径方向のみに生じ、繊維
軸方向には、ほとんど膨潤しないといわれている。
羊毛は、けん縮可逆性があるため、その編織生地に、煮
じゆう、蒸じゆうなどの工程を施すと、けん縮の消滅と
回復、すなわち、繊維の断面積の膨潤と収縮とを繰り返
す結果、フリーボリュームが生じ、けん縮の発現による
かさ高性のため被覆性のよい編織物が得られるわけであ
る。
これに対し、合成繊維は、繊維直径方向の膨潤性が低く
、ナイロンなどは、繊維直径方向の膨潤率よりも、むし
ろ、繊維軸方向の膨潤率のほうが高いため、たとえば、
裏地などに使用した場合に仕立て栄えがよくならない欠
点がある。
すなわち、通常、裏地の縫製は、表地との縫い合わせ→
スチーミング(105℃)→ベーキング(100〜11
0℃)→バキューミング(冷却、乾燥)というような工
程を通るものであるが、バキューミングの後に常温、常
湿の状態に放置しておくと、吸湿によってナイロンが繊
維軸方向に膨潤するために、裏地のナイロンがのびて、
裏地は、波状にふくれ、表地との添いが悪くなり、見栄
えを悪くするものである。
一方、再生繊維系のビスコースレーヨンなどは、繊維直
径方向の水による膨潤性は、天然繊維以上であるが、膨
潤状態での強度低下が著しいという欠点がある。
また、ポリアルギン酸繊維、ポリビニルアルコール系繊
維などは、繊維直径方向の水膨潤性が高いけれども、こ
れらの繊維は、膨潤伏態では、強度がほとんどなくなる
ものであって、特殊の用途に用いられるものである。
この発明は、繊維直径方向の水膨潤性が高く、しかも、
水膨潤状態においても、優れた強度を維持する利用範囲
の広い繊維材料を提供することを目的とするものである
この発明は、平均分子量が600〜25000のポリエ
チレングリコールを20重量%以上50重量%以下共重
合したポリエステル系共重合体A相と、通常のポリエス
テル重合体B相とにより構成され、かつ、前記の人相が
B相の内部に位置し、かつA相の一部がB相の表面に露
出した断面構造を有している水膨潤性繊条体である。
ポリエチレングリコールを共重合したポリエステル共重
合体のポリエステル部分の繰返し単位としては、エチレ
ンテレフクレートが好ましいが、他の芳香族ポリエステ
ル単位および脂肪族ポリエステル単位を用いてもよい。
ポリエチレングリコールを共重合したポリエステル共重
合体は、常法に従って、溶融重合法で製造することがで
きる。
その重合度は、オクトク口ルフェノール中、25℃で測
定した固有粘度が0.5以上、1.0未満のものが好ま
しく、その軟化点は、200〜280℃の範囲内のもの
が好ましい。
ここで、通常のポリエステルとは、繊維形成能を有する
結晶性の芳香族ポリエステルであって、たとえば、ポリ
エチレンテレフタレート、ポリP−エチレンオキシベン
ゾエート、ポリエチレン1,2−ビス(フエノキシ)エ
タンP,P′−ジカルボキシレート、ポリエチレン2,
6−ナフタレンジカルボキシレートなどを挙げることが
できるが、とくにポリエチレンテレフタレートが好まし
い。
さらに、少量の第3成分を含むポリエステル共重合体も
用いられる。
これらポリエステルの重合度は、固有粘度で0.5〜0
.8程度が一般に好ましい。
これらのポリエステルも常法に従って溶融重合法で製造
することができる。
この発明において、ポリエステル共重合体A相は、共重
合したポリエチレングリコール内のエーテル基によって
著しい水膨潤性を示すものであり、このA相が非水膨潤
性のポリエステル重合体B相の内部に位置しているため
、A相が膨潤すると、その膨潤圧力によってB相を外側
に押し広げるよ、うに作用する。
さらに、重合体A相は、強度が低く、かつ、柔らかくて
耐擦過性もよくないが、外側に配置されている重合体B
相は、強度が高く、かつ、耐擦過性もよいので、繊条体
としての強度、耐摩耗性などは、実用に耐える特性を維
持するものである。
第1図は繊条体の重合体人相と重合体B相との各種の配
置例を示す断面図であって、例えば第1図c,d,f,
h,iは、本発明による繊条体の一例であり、第1図a
,b,e,gは本発明外の一例である。
水膨潤性の重合体A相1が非水膨潤性の重合体B相2の
表面に露出しているものc,d,f,h,iのほうが、
A相がB相の表面に露出部を有しないものa,b,e,
gより膨潤効果が大きく、かつ水膨潤時に後者のように
鞘成分たるB相が亀裂を生じることもない。
鞘成分が亀裂を生じるとフイブリル化の原因にもなる。
この発明において、重合体A相は、ポリエステルに平均
分子量600〜25000のポリエチレングリコールを
20重量%以上50重量%以下共重合したものであるた
めに、水膨潤性の効果を十分に発揮させ、かつ、重合体
B相との良好な複合紡糸性を維持させることができる。
この共重合率が20重量%に満たないときは、膨潤効果
が不十分であり、また、その共重合率が50重量%より
も多いと、軟化点が低下し、重合体B相との複合紡糸が
困難になる。
前記の重合体A相と重合体B相の複合割合は、重合体A
相が、全体の10〜70%を占めることが好ましい。
重合体A相の割合が少なすぎると、膨潤効果が小さく、
反対に重合体人相の割合が多すぎると、膨潤効果は大き
いが強度が低くなり、実用に供することができない。
この発明による水膨潤性繊条体の水膨潤性は、天然繊維
と同様に可逆的であって、水によって膨潤した後、その
水を除去すると収縮し、再び、水を加えると、また、膨
潤するものである。
実施例 分子量4000のポリエチレングリコールを20重量%
共重合したポリエチレンテレフタレート共重合体(25
℃のオルトクロルフェノール中で測定した固有粘度が0
.67。
以下同様に測定した固有粘度を単に「固有粘度」と記載
する。
)を芯成分とし、ポリエチレンテレフタレートホモポリ
マ(固有粘度0.64)をさや成分とする第1図1の如
き偏心芯さや型複合繊維を複合重量比50対50で、公
知の方法により複合紡糸した。
この未延伸糸を通常の方法で延伸熱固定し、繊度150
デニール、単糸数48本の延伸糸を得た。
さらに、前記芯成分重合体のポリエチレングリコール共
重合率を30重量%(固有粘度0.70)および40重
量係(固有粘度0.72)に変え、他の条件は、前記の
ポリエチレングリコール共重合率20重量%の場合と全
く同様にして、繊度150デニール、単糸数48本の延
伸糸を得た。
このようにして得た各延伸糸の常温水による単繊維直径
方向の膨潤率は、ポリエチレングリコール共重合率20
重量%のものが3〜4係、30重量係のものが5〜6%
、40重量%のものが10〜11%の値を示した。
これらの値は、ポリエチレンテレフタレートの同条件の
膨潤率が1係以下であるのに比較して、かなり高い膨潤
性があることを示している。
また、各延伸糸をイタリ一式ねん糸機で,3000回/
m加ねんした強ねん糸を常温水に浸漬したときの、より
トルク増加度を測定した結果、ポリエチレングリコール
共重合率20重量%のものは、1.2倍、30重量%の
ものは1.5倍、40重量%のものは1,7倍の値を示
した。
ポリエチレンテレフタレートの同様な強ねん糸を常温水
に浸漬したときの、よりトルク増加度は、1.0倍で、
よりトルクの増加が全くないものであるから、前記の各
延伸糸の繊維直径方向の膨潤は、水中で、よりトルクの
増加をもたらすほど高い膨潤圧力を備えていることがわ
かる。
さらに、各延伸糸の糸強度は、2.5g/dであって、
湿潤下でも糸強度の低下は全くなかった。
この発明による水膨潤性繊条体の水膨潤性は、可逆的で
あるから、その性質を利用して、天然繊維と同様に強ね
ん糸による縮み編織物を製造し、強度なしぼを発現させ
ることができ、また、綿、羊毛などと混紡した場合に、
天然繊維と同様の膨潤挙動により風合の向上が得られ、
さらにカーペット基布としてパイル抜け防止の効果があ
る。
その他、この発明の繊条体は、レインコート、傘地など
に適し、さらに、水吸収性を利用して、タオル、おむつ
、ナプキン、下着など、あるいは、水に接すると通水性
、通気性のなくなる帆布、編織物養生膜、防水布用縫糸
などに使用して有用である。
【図面の簡単な説明】
第1図は、繊条体の各種の断面形状を例示するモデル図
である。 1:水膨潤性重合体A相、2:非水膨潤性重合体B相。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 平均分子量が600〜25000のポリエチレング
    リコールを20重量%以上50重量%以下共重合したポ
    リエステル共重合体A相と、通常のポリエステル重合体
    B相とからなり、かつ、前記A相が前記B相の内部に位
    置し、かつ人相の一部がB相の表面に露出した断面構造
    を備えていることを特徴とする水膨潤性繊条体。
JP8865874A 1974-08-03 1974-08-03 ミズボウジユンセイセンジヨウタイ Expired JPS589166B2 (ja)

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JPS5117329A JPS5117329A (ja) 1976-02-12
JPS589166B2 true JPS589166B2 (ja) 1983-02-19

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ID=13948908

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS58115250U (ja) * 1982-02-01 1983-08-06 株式会社丸山製作所 消火器

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