JP5190193B2 - 通気性可逆抗ピル繊維 - Google Patents

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Description

本技術は、湿度や水分の変化により通気性が可逆的に変化し、抗ピル性を有する織編物に関する。
従来から多くの機能性素材の開発がなされ、機能性商品にあっては、更に高度な機能性を発現させるため繊維素材、布帛構造、機能後加工等を組み合わせた開発も積極的に進められている。近年の新しい機能素材の提案は、複合化、高次化が進化し、更に衣料においては着用環境の変化に応じ機能性の変化する、いわゆる動的な機能性の提案が多くなされている。例えば光エネルギーの吸収量に応じ保温性の向上を追及した蓄熱性素材等はその一例である。
しかしながら、近年のファッショントレンドや消費者ニーズは極めて多様化、高級化しており、消費者の要望に沿った機能素材を市場に提供するには、更なる風合いの改良や特化された機能性の提案が必要となっている。この特化された機能性の一つとして衣服内気候の調整機能が挙げられ、いわゆる呼吸する衣服が要望されている。衣服内の温度や湿気、水分等の動的な変化に応じ衣服の通気性が可逆的に変化し、衣服内の温湿度をコントロールし常に快適な状態に調整するものである。
このような呼吸する衣服の要望には温度や湿気、水分に応じ可逆的に変化する繊維素材を用いた商品の開発が望ましい。綿やウール等の天然繊維は湿気や水分に応じ、可逆的に変化する特性を有するが、かかる素材は保水性が強いため乾燥時と保水時の変化が迅速ではなく、衣服での通気度の変化も遅くその差も小さい。一方、化合成繊維では湿度に応じ捲縮率の変化する素材を用いて通気度が変化する織編地の提案がなされている。例えば、アセテート繊維を用いる提案(特許文献1参照)がある。しかしながら衣服の通気性が乾燥時と保水時の変化に迅速に対応するには繊維素材の特性と織編地の特性の組み合わせが重要であり、この点では充分な提案とは言い難い。さらにアセテート繊維に関しては、アルカリ後処理工程を必須要件とし、繊維強度が弱いことから織編物にしたときの摩擦耐性に劣り、例えば靴下等の用途に適さず、通気可逆性と耐摩擦性の両方に優れた織編物の要望が出ていた。
更に変性ポリエチレンテレフタレートとナイロンの複合繊維を用いる提案(特許文献2参照)等もあるが、繊維特性上、衣料素材に必要な抗ピル性能を付与することが技術的に困難であった。
特開2002−180323号公報 特開2003− 41462号公報
本発明の目的は、このような従来技術における問題点を解決するものであり、抗ピル性を有し、かつ、湿気、水分の変化に対して、迅速、かつ可逆的に通気度を変化させる通気性可逆織編物を提供することにある。
本発明の要旨は、下記の(1)、(2)及び(3)を満たす膨潤性アクリル系複合繊維を30質量%以上含む織編物であって、織組織の織密度または編組織の編密度が、水膨潤時と非膨潤時において可逆的に変化し、織編物の25℃における水分率が65質量%平衡時と10質量%平衡時の通気度差が10%以上である通気性可逆織編物を提供することにある。
(1)85質量%以上のアクリロニトリル単位、2〜8質量%のアクリロニトリルに共重合可能な不飽和単量体単位および2〜5質量%のソデュウムパラスルホフェニルメタリルエーテル単位からなるアクリロニトリル系共重合体である高膨潤度アクリル系ポリマー成分(A)と、90質量%以上のアクリロニトリル単位、4〜9質量%のアクリロニトリルに共重合可能な不飽和単量体単位および0〜1質量%のソデュウムパラスルホフェニルメタリルエーテル単位からなるアクリロニトリル系共重合体である低膨潤度アクリル系ポリマー成分(B)とが、質量比で20:80〜80:20からなるサイドバイサイド複合繊維。
(2)引張強度が2.0cN/dtex以上。
(3)結節強度(cN/dtex)の値と結節伸度(%)の値との積が、25以上かつ4
0以下。
本発明は、繊維素材において吸湿、吸水時と乾燥時に繊維形態及び長さが可逆的に変化し、かつその変化が大きい素材として膨潤性の異なるアクリル系ポリマー成分で構成された膨潤性アクリル系複合繊維を用いた織編物であって、衣料素材に必須性能である抗ピル性を備え、かつ吸湿、吸水時と乾燥時の状態変化により、衣服内気候を可逆的に調整することが可能で、かつ風合いの良好な通気性可逆織編物を提供するものであり、本発明の優れた性能を有する織編物は、衣服内の温湿度をコントロールし常に快適な状態にする素材として、特にスポーツ、インナー商品等に好適なるものである。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明で使用される高膨潤度アクリル系ポリマー成分(A)は、85質量%以上のアクリロニトリル単位と、アクリロニトリルに共重合可能な不飽和単量体単位を2〜8質量%と、親水性コモノマー単位を2〜5質量%よりなるアクリロニトリル系共重合体であって、後述する条件で、高膨潤度アクリル系ポリマー成分(A)単体で紡糸して得られた繊維の膨潤度が5%以上のものをいう。一方、低膨潤度アクリル系ポリマー成分(B)は、90質量%以上のアクリロニトリル単位と、アクリロニトリル共重合可能な不飽和単量体単位を4−9質量%と、親水性コモノマー単位を0〜1質量%よりなるアクリロニトリル系共重合体であって、後述する条件で、低膨潤度アクリル系ポリマー成分(B)単体で紡糸して得られた繊維の膨潤度が1%未満のものをいう。
高膨潤度アクリル系ポリマー成分(A)において、親水性コモノマー単位が2質量%未満であると、単体で紡糸して得られた繊維の膨潤度が5%未満となり好ましくなく、親水性コモノマー単位が、5質量%を越えると、結節強度(cN/dtex)の値と結節伸度(%)の値との積が40を越え、得られた織編物の抗ピル性が低下するので好ましくない。一方、低膨潤度アクリル系ポリマー成分(B)において、親水性コモノマー単位が1質量%を越えると、低膨潤度アクリル系ポリマー成分(B)単体で得られる繊維の膨潤度と、高膨潤度アクリル系ポリマー成分(A)単体で得られる繊維の膨潤度との差を2%以上とするためには、高膨潤度アクリル系ポリマー成分(A)中の親水性コモノマー単位の含有量を5質量%より多くする必要があり、前述の理由により好ましくない。
ここで、アクリロニトリルに共重合可能な不飽和単量体とは、特に限定されないが、例えばアクリル酸、メタクリル酸およびこれらの誘導体、酢酸ビニル、アクリルアミド、メタクリルアミド、塩化ビニル、塩化ビニリデン、ビニルベンゼンスルホン酸ソーダ、メタクリルスルホン酸ソーダ、アクリルアミドメチルスルホン酸ソーダなどを用いることができる。また、親水性コモノマーは、アクリロニトリルに共重合可能な親水性の官能基を有するモノマーのことをいい、例えば、ビニルベンゼンスルホン酸ソーダ、メタクリルスルホン酸ソーダ、アクリルアミドメチルスルホン酸ソーダなどが挙げられる。尚、高膨潤度アクリル系ポリマー成分(A)及び高膨潤度アクリル系ポリマー成分(B)の重合度はその比粘度(重合体0.5グラムをジメチルホルムアミド100mlに溶解し、30℃で測定)が0.12〜0.21の範囲であることが好ましい。
高膨潤度アクリル系ポリマー成分(A)単体、または、低膨潤度アクリル系ポリマー成分(B)単体よりなる膨潤度の測定を以下に述べる。それぞれ単体のアクリル系ポリマーを、ジメチルアセトアミドに溶解して、固形分25質量%の紡糸原液とし、50質量%、40℃の紡浴条件で紡糸された繊維を、熱水中で、3.5倍に延伸し、通常の方法により、油剤付与、乾燥、捲縮付与し、引き続き、1.5Psiの加圧蒸気中で緩和した後、115℃の乾熱雰囲気の中で、1.15倍で延伸処理を施し、捲縮付与、さらに室温に放置冷却して、3dのアクリル系繊維を得る。次に、その得られた繊維について、繊維末端に0.4mg/dtexの重りを取り付け、他端を固定して吊り下げたときの繊維長をL1とし、上記繊維の荷重を除去し、30℃の水中に1時間浸漬した後、水分を拭取り、その繊維の末端に0.4mg/dtexの重りを取り付け、他端を固定して吊り下げたときの繊維長をL2として、下記式により膨潤度を算出した。この測定を5回繰り返して得た膨潤度の平均値を、そのポリマー成分単体の膨潤度とした。
膨潤度=(L2−L1)/L1×100
本発明における膨潤性アクリル系複合繊維は、前述の高膨潤度アクリル系ポリマー成分(A)単体による繊維の膨潤度と、低膨潤度アクリル系ポリマー成分(B)単体よりなる繊維の膨潤度との差が、2〜9%となるようにポリマー成分を組み合わせ、高膨潤度アクリル系ポリマー成分(A)と低膨潤度アクリル系ポリマー成分(B)とが、質量比で20:80〜80:20となるようにサイドバイサイドに複合紡糸することにより得られる。高膨潤度アクリル系ポリマー成分(A)単体による繊維の膨潤度と、低膨潤度アクリル系ポリマー成分(B)単体よりなる繊維の膨潤度との差が2%未満であると、得られた膨潤性アクリル系複合繊維の湿乾での形態変化が低下し、その結果、織編物の25℃における水分率が65質量%平衡時と10質量%平衡時の通気度差が10%未満となるので好ましくなく、9%を越えると、異常な捲縮が発生し、風合いが著しく低下するので好ましくない。また、高膨潤度アクリル系ポリマー成分(A)と低膨潤度アクリル系ポリマー成分(B)との質量比が20:80〜80:20の範囲でない場合は、膨潤性アクリル系複合繊維に不規則な捲縮が発生して風合いが悪化する傾向となるので、好ましくない。
本発明における膨潤性アクリル系複合繊維は、引張強度が2.0cN/dtex以上で、結節強度(cN/dtex)の値と結節伸度(%)の値との積が、25以上かつ40以下であることが必要である。引張強度が2.0cN/dtex未満であると、紡績加工の際、フライを多発する傾向となり好ましくない。また、結節強度(cN/dtex)の値と結節伸度(%)の値との積が、25未満であれば、膨潤性アクリル系複合繊維の紡績時、フライを多発する傾向となり、また該膨潤性アクリル系複合繊維を30質量%以上含む織編物の25℃における水分率が65質量%平衡時と10質量%平衡時の通気度差が、10%未満となるので好ましくなく、一方、結節強度(cN/dtex)の値と結節伸度(%)の値との積が40を越えると、抗ピル性が低下する傾向となるので好ましくない。
本発明の通気性可逆織編物は、上記の膨潤性アクリル系複合繊維を30質量%以上含有する事が必要である。膨潤性アクリル系複合繊維の含有量が30質量%未満であると、得られた織編物の25℃における水分率が65質量%平衡時と10質量%平衡時の通気度差が10%未満となるので好ましくない。また、通気性可逆織編物中の膨潤性アクリル系複合繊維以外で使用される繊維として、抗ピル性を有する繊維であれば限定されないが、通常の抗ピル性アクリル系繊維を、好ましく用いることができる。
本発明で用いられる膨潤性アクリル系複合繊維の製造方法は、通常のサイドバイサイド・アクリル系複合繊維の製造方法と同様に行われる。重合体紡糸原液は、前記高膨潤度アクリル系ポリマー成分(A)および低膨潤度アクリル系ポリマー成分(B)を、各々通常のアクリロニトリル系重合体の溶剤、好ましくは有機溶剤、例えばジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等に溶解し、50℃で測定したときの粘度を、50〜100ポイズ(JIS Z8803 落球粘度法 測定温度 50℃)とする。50ポイズ未満の場合は引張強度が2.0cN/dtex未満となり坑ピル性は良いが紡績等の紡績時にフライの発生等の問題が発生する。一方、100ポイズを越える場合は、結節強度(cN/dtex)の値と結節伸度(%)の値との積を40以下とすることが困難になる傾向となり好ましくない。さらに、抗ピル性発現と膨潤性アクリル系複合繊維の水膨潤時と、非膨潤時の捲縮発現性とのバランスの点で、80〜100ポイズとすることがさらに好ましい。こうして得られた高膨潤度アクリル系ポリマー成分(A)単体による紡糸原液と低膨潤度アクリル系ポリマー成分(B)単体による紡糸原液とを、凝固浴中にサイドバイサイドで複合紡糸した後、60℃以上の熱水中で、第1次延伸処理を行う。第1次延伸処理での延伸倍率は、3.5〜5.0倍が好ましい。延伸倍率が3.5倍未満であれば、引張強度が2.0cN/dtex未満となり好ましくなく、5.0倍を越えると、結節強度(cN/dtex)の値と結節伸度(%)の値との積が、40を越えるので好ましくない。第1次延伸処理の後、油剤付与、乾燥処理させた後に弛緩緩和処理が施される。尚、乾燥処理と弛緩緩和処理は、従来のアクリル系繊維の製造に用いられる熱ロールやネットプロセスによる乾燥処理及び乾熱緩和処理、熱板緩和、スチーム緩和といった緩和処理方法を、単独あるいは組み合わせて行うことができる。さらに、弛緩緩和処理後の繊維は、湿熱温度が120℃〜140℃、または乾熱温度が180℃〜200℃の雰囲気の中、1.15〜1.25倍で第2次延伸処理され、前述の弛緩緩和処理の際に発生した捲縮を除去すると同時に、延伸緩和処理が施される。湿熱温度が120℃未満、或いは乾熱温度が180℃未満、或いは延伸倍率が1.15倍未満であれば、引張強度が2.0cN/dtex未満となり好ましくなく、湿熱温度が140℃を超えた場合、或いは乾熱温度が200℃を超えた場合、或いは延伸倍率が1.15倍を超えた場合は、結節強度(cN/dtex)と結節伸度(%)の積の値が、40を超えるので好ましくない。その後、紡績加工性のために、機械捲縮が付与される。
本発明の通気性可逆織編物は、前記の膨潤性アクリル系複合繊維からなる紡績糸、又は該膨潤性アクリル系複合繊維と他の繊維とからなる混紡糸を用い、織編物中に該膨潤性アクリル系複合繊維が30質量%以上含まれるように、製織、又は製編される。このようにして得られた織編物は、水膨潤時と非膨潤時の織組織または編み組織が可逆的に変化し、織編物の25℃における水分率が65質量%平衡時の通気度と水分率が10質量%平衡時の通気度の通気度差が10%以上とする事が可能となる。
本発明の通気性可逆織編物は、通気性可逆織編物の糸構成、織編構造によって膨潤性アクリル系複合繊維を有効に活用できる。吸湿、吸水時と乾燥時の通気度差を求めるなら織編物を構成する糸条の自由度と空間部分を活用すればよい。即ち密度の粗いループで形成される編物が最も適当な形態の一つである。しかしながら価格、通気度変化効果、形態安定性、耐久性等の実用性の点、更に複合繊維の有効活用等を考慮して決めることができる。
本発明の通気性可逆織編物を繊維製品に用いる場合は、肌側の部位に用いるのが最も好ましい。本発明の通気性可逆織編物は、肌側から発生する湿気や汗を吸収し、通気度変化による快適性繊維製品、例えばスポーツ、インナー商品等に好適なるものである。かかる繊維製品においては通気性可逆織編物を100%用いるのが最も好ましいが、人体の脇等発汗の多い部位に限定的に用いる等の部分使い商品であってもよい。
以下、本発明を実施例により具体的に説明する。なお、各特性値の測定は、
以下の方法に従った。
(通気度)
20℃、65%RHの環境可変室で、JIS L1018一般編物試験方法(フラジール形試験)に従って、テクステスト(TEXTEST)社製、通気度試験機FX3300で測定し、織編物の25℃、水分率65質量%時の通気度(P)(cm3/cm2/sec)、織編物を乾燥させた後同様に25℃、水分率10質量%時の通気度(Q)(cm3/cm2/sec)を求めた。また、織編物を湿潤させた後再度乾燥したときの可逆性を確認するため、通気度(P)の測定と同じ25℃、水分率65質量%まで湿潤した時の通気度を再度求めて、通気度(P1)(cm3/cm2/sec)とした。
通気度差=((P)−(Q))/(P)×100
○ : 通気度差が10%以上
× : 通気度差が10%未満
(風合い)
10名の判定員により繊維表面を手で触ったときの感触からソフトで良好かガサガサで不良かを判断した。
○ : 判定員全員が良好と判断
× : 判定員の内4名以上が不良と判断

(染色性)
10名の判定員により目視評価が行われ染色斑の有無を、良好或いは不良のいずれかにて判断した。
○ : 判定員全員が良好と判断
× : 判定員の内4名以上が不良と判断

(抗ピル性)
ICI型試験法によるA法(60rpm、5時間後)で実施し、織編地の外観変化により1〜5級に区分した。
○ : ICI試験法にて3.5級以上
× : ICI試験法にて3.5級未満
(総合評価)
通気度、風合い、染色性、抗ピル性の評価結果で○を1点、Xを0点とし、その点数の合計を示した。
(実施例1〜6、参考例、比較例1〜17)
表1に示した組成の2種類のポリマーを固形分濃度24質量%になるようにジメチルアセトアミド(DMAc)に溶解して紡糸原液を調整した。この得られた紡糸原液を用いて繊度が2.2になるように複合紡糸円形口金を用いてサイドバイサイド型に溶剤−水系湿式紡糸浴中に吐出凝固させ、ついで熱水中で第1次延伸した後油剤を付着させ150℃の乾熱ローラーで乾燥後クリンプ付与した。次いで、蒸気下で緩和処理を施した後で第2次延伸を施しクリンプ付与をした後51mm長にカットした。紡績糸は1/68番手になるように加工し、さらに染料カチロンブルーCDRLH(保土谷化学製)の2%owfを用いて100℃で60分間沸水染色した。この染糸を100%で筒編地に仕立てて通気度および抗ピル性を評価した。本発明による編地が、水膨潤時と非膨潤時における通気度差とその可逆性、抗ピル性に優れている事が分かった。
Figure 0005190193
表2
Figure 0005190193

(実施例1、8〜9、比較例17〜18)
実施例1および比較例17の紡績糸を表3に示した質量比率で混綿して筒編地に仕立てて通気度および抗ピル性を評価した。本発明による編地が、水膨潤時と非膨潤時における通気度差とその可逆性、抗ピル性に優れている事が分かった。
表3
Figure 0005190193

Claims (2)

  1. 下記の(1)、(2)及び(3)を満たす膨潤性アクリル系複合繊維を30質量%以上含む織編物であって、通気度が、水膨潤時と非膨潤時において可逆的に変化し、織編物の25℃における水分率が65質量%平衡時と10質量%平衡時の通気度差が10%以上である通気性可逆織編物。
    (1)85質量%以上のアクリロニトリル単位、2〜8質量%のアクリロニトリルに共重合可能なアクリル酸メチル単位および2〜5質量%のソデュウムパラスルホフェニルメタリルエーテル単位からなるアクリロニトリル系共重合体である高膨潤度アクリル系ポリマー成分(A)と、90質量%以上のアクリロニトリル単位、4〜9質量%のアクリロニトリルに共重合可能な酢酸ビニル単位および0〜1質量%のソデュウムパラスルホフェニルメタリルエーテル単位からなるアクリロニトリル系共重合体である低膨潤度アクリル系ポリマー成分(B)とが、質量比で20:80〜80:20からなるサイドバイサイド複合繊維。
    (2)引張強度が2.0cN/dtex以上。
    (3)結節強度(cN/dtex)の値と結節伸度(%)の値との積が、25以上かつ40以下。
  2. 請求項1に記載の膨潤性アクリル系複合繊維が、高膨潤度アクリル系ポリマー成分(A)単体による繊維の膨潤度と、低膨潤度アクリル系ポリマー成分(B)単体よりなる繊維の膨潤度との差が、2〜9%となるようなポリマー成分の組み合わせによって、サイドバイサイドに複合して得られる膨潤性アクリル系複合繊維である通気性可逆織編物。
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