JP7320417B2 - 防寒用衣類、および生体情報計測用衣類 - Google Patents

防寒用衣類、および生体情報計測用衣類 Download PDF

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特許法第30条第2項適用 (A)平成31年3月13日、株式会社マクアケ https://www.makuake.com/project/huglabo/ (B)平成31年3月14日、株式会社繊研新聞社、繊研新聞 平成31年3月14日付朝刊、第4面 (C)平成31年3月15日、ダイセン株式会社、繊維ニュース 平成31年3月15日付朝刊、第2面 (D)平成31年3月18日、日刊工業新聞社、日刊工業新聞 平成31年3月18日付朝刊、第14面 (E)平成31年3月19日、テレビ東京、ガイアの夜明け (F)平成31年4月24日、朝日新聞社、朝日新聞 平成31年4月24日付朝刊・第6面(東京版)、第9面(大阪版) (G)令和1年5月14日、日本経済新聞社、日経産業新聞 令和1年5月14日付朝刊、第15面 (H)令和1年5月17日、日本経済新聞社、https://www.nikkei.com/article/DGXMZO44893260W9A510C1XXA000/
本発明は、通気性および伸縮性に優れた防寒用衣類、および生体情報計測用衣類に関する。
従来、人や動物が着用する防寒用衣服として、様々なものが知られている。例えば特許文献1には、表地と裏地とその間に中綿を配した複合材料からなる中綿入り衣服が開示されている。更に特許文献1には、中綿として、スパイラル捲縮繊維と中空高捲縮繊維を含む不織布を用いることにより伸縮性を向上できることが記載されている。
特開2014-231660号公報
特許文献1のように、衣服の表地と裏地の間に中綿を入れておけば、保温性を向上することはできるが、多層構造になる分、通気性が低下して蒸れ易くなるという問題があった。また特許文献1のように中綿として、スパイラル捲縮繊維や中空高捲縮繊維を含む不織布を用いることにより衣服の伸縮性は、ある程度向上するが、特許文献1のように繊維に対して加熱プレスして得られる不織布は、もともと伸縮性が低いものであるので、更なる伸縮性の向上が求められている。本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、通気性および伸縮性に優れた防寒用衣類を提供することにある。更に本発明の他の目的は、通気性および伸縮性に優れた生体情報計測用衣類を提供することにある。
上記課題を解決することのできた本発明に係る防寒用衣類は、下記[1]または[2]の構成からなる。
[1]第1の編地と、上記第1の編地に重ね合わされている第2の編地とを備える衣類であって、上記第1の編地は、綿番手が30以上、60以下である紡績糸を含み、且つウェール密度が35(ウェール/2.54cm)以上、コース密度が55(コース/2.54cm)以上であり、上記第2の編地は、ダブルニットであり、上記第2の編地の表面のウェール密度(ウェール/2.54cm)に対する上記第2の編地の肌側面のウェール密度(ウェール/2.54cm)の比率は2以上、12以下であり、上記第2の編地の肌側面は、繊度が30dtex以上、170dtex以下の裏糸を含み、且つウェール密度が35(ウェール/2.54cm)以上、60(ウェール/2.54cm)以下であり、上記第2の編地の表面は、上記裏糸の繊度の4倍以上、15倍以下の繊度の表糸を含むことを特徴とする防寒用衣類。
[2]第1の編地と、上記第1の編地に重ね合わされている第2の編地とを備える衣類であって、上記第1の編地は、綿番手が30以上、60以下である紡績糸を含み、且つウェール密度が35(ウェール/2.54cm)以上、コース密度が55(コース/2.54cm)以上であり、上記第2の編地は、ダブルニットであり、上記第2の編地の肌側面のウェール密度(ウェール/2.54cm)に対する上記第2の編地の表面のウェール密度(ウェール/2.54cm)の比率は2以上、12以下であり、上記第2の編地の表面は、繊度が30dtex以上、170dtex以下の表糸を含み、且つウェール密度が35(ウェール/2.54cm)以上、60(ウェール/2.54cm)以下であり、上記第2の編地の肌側面は、上記表糸の繊度の4倍以上、15倍以下の繊度の裏糸を含むことを特徴とする防寒用衣類。
上記[1]または[2]の構成により、通気性および伸縮性に優れた生体情報計測用衣類を提供することができる。
本発明に係る防寒用衣類は、下記[3]~[10]のいずれかの構成を含むことが好ましい。
[3]通気度が5mL/cm/秒以上、100mL/cm/秒以下である上記[1]または[2]に記載の防寒用衣類。
[4]下記測定方法により測定される保温性が40%以上、80%以下である上記[1]~[3]のいずれかに記載の防寒用衣類。
[測定方法]
保温性測定装置を用いて35℃に設定した熱板上に、乾燥状態で上記防寒用衣類の試験片を配置し、20℃、65%RHの環境下で、上記試験片に対して1m/秒の風速で10分間送風した後に、更に1分間送風し、当該1分間における消費電力量(W)を測定する。また35℃に設定した熱板上に上記防寒用衣類の試験片を配置せずに20℃、65%RHの環境下で、上記熱板に対して1m/秒の風速で10分間送風した後に、更に1分間送風し、当該1分間における消費電力量(W)を測定する。上記消費電力量(W)と上記消費電力量(W)とを下記式(1)に当てはめて保温性(%)を算出する。
保温性(%)=((W)-W)/(W)×100 ・・・(1)
[5]上記第1の編地の経方向および緯方向の少なくとも一方の方向において、引張速度0.2mm/秒、最大荷重50gf/cmの条件下における引張伸度が30%以上、110%以下である上記[1]~[4]のいずれかに記載の防寒用衣類。
[6]発汗シミュレーション測定装置を用いて37℃に設定した熱板上に、1cmの距離を空けて上記防寒用衣類の試験片を配置し、10℃、50%RHの環境下で、上記試験片に対して1m/秒の風速で15分間送風した後に、更に5分間送風しつつ水供給量30(g/m・時間)の条件で水を供給し、当該5分間における上記試験片と熱板との間の空間の温度が25.0℃以上である上記[1]~[5]のいずれかに記載の防寒用衣類。
[7]上記第1の編地は、抗菌性繊維を2質量%以上、100質量%以下の含量で含有するものである上記[1]~[6]のいずれかに記載の防寒用衣類。
[8]上記第1の編地は、ISO 13629-2:2014に基づいて下記式(2)により求められる上記第1の編地のマラセチア菌に対する抗菌活性値(L)が2.0以上である上記[1]~[7]のいずれかに記載の防寒用衣類。
抗菌活性値(L)=(logC-logC)-(logT-logT) ・・・(2)
[式中、logCは、48時間培養後の対称布の生菌数の常用対数である。logCは、接種直後の対称布の生菌数の常用対数である。logTは、48時間培養後の上記第1の編地の生菌数の常用対数である。logTは、接種直後の上記第1の編地の生菌数の常用対数である。]
[9]動物に着用させるものである上記[1]~[8]のいずれかに記載の防寒用衣類。
[10]ヒーターを内蔵する上記[1]~[9]のいずれかに記載の防寒用衣類。
更に本発明には、下記[11]の生体情報計測用衣類も含まれる。
[11]上記[1]~[10]のいずれかに記載の防寒用衣類と、上記防寒用衣類に設けられた生体情報計測用電極とを備えることを特徴とする生体情報計測用衣類。
本発明によれば上記構成により、通気性および伸縮性に優れた防寒用衣類、及び生体情報計測用衣類を提供することができる。
図1は、汗シミュレーション装置(スキンモデル装置)を用いた衣服内温湿度の測定に係る図である。 図2は、実施例1の第1の編地に係る写真である。 図3は、実施例1の第2の編地に係る写真である。 図4は、実施例4の第2の編地に係る写真である。 図5は、実施例1の第2の編地に係る組織図である。 図6は、実施例4の第2の編地に係る組織図である。 図7は、比較例2の第2の編地に係る組織図である。 図8は生体情報計測用衣服の肌側面の展開図である。 図9は生体情報計測用衣服の表面の展開図である。 図10は犬に着用させたときの生体情報計測用衣服の図である。
本発明の第1の実施形態に係る防寒用衣類は、第1の編地と、上記第1の編地に重ね合わされている第2の編地とを備える衣類であって、上記第1の編地は、綿番手が30以上、60以下である紡績糸を含み、且つウェール密度が35(ウェール/2.54cm)以上、コース密度が55(コース/2.54cm)以上であり、上記第2の編地は、ダブルニットであり、上記第2の編地の表面のウェール密度(ウェール/2.54cm)に対する上記第2の編地の肌側面のウェール密度(ウェール/2.54cm)の比率は2以上、12以下であり、上記第2の編地の肌側面は、繊度が30dtex以上、170dtex以下の裏糸を含み、且つウェール密度が35(ウェール/2.54cm)以上、60(ウェール/2.54cm)以下であり、上記第2の編地の表面は、上記裏糸の繊度の4倍以上、15倍以下の繊度の表糸を含むものである。
従来では、防寒用衣類において通気性および伸縮性を両立させることは困難であった。そこで本発明者らが鋭意検討した結果、繊維の綿番手、繊度、ウェール密度、コース密度を上記範囲内に制御した第1の編地と第2の編地とを重ね合わせた構成にすれば、通気性および伸縮性を向上し易くできることを見出した。更に第2の編地がダブルニットであり、表面と肌側面のウェール密度比と、表糸と裏糸の繊度比とを上記範囲内に制御すること、即ち第2の編地の表面を低密度面とし、肌側面を高密度面とすることにより、第2の編地の肌側面側で防風性を向上しつつ、表面側に空気層を形成し易くすることができ、その結果、保温性も向上し易くできることも見出した。
本発明の第2の実施形態に係る防寒用衣類は、第1の編地と、上記第1の編地に重ね合わされている第2の編地とを備える衣類であって、上記第1の編地は、綿番手が30以上、60以下である紡績糸を含み、且つウェール密度が35(ウェール/2.54cm)以上、コース密度が55(コース/2.54cm)以上であり、上記第2の編地は、ダブルニットであり、上記第2の編地の肌側面のウェール密度(ウェール/2.54cm)に対する上記第2の編地の表面のウェール密度(ウェール/2.54cm)の比率は2以上、12以下であり、上記第2の編地の表面は、繊度が30dtex以上、170dtex以下の表糸を含み、且つウェール密度が35(ウェール/2.54cm)以上、60(ウェール/2.54cm)以下であり、上記第2の編地の肌側面は、上記表糸の繊度の4倍以上、15倍以下の繊度の裏糸を含むものである。
本発明の第2の実施形態に係る防寒用衣類は、第1の実施形態に係る防寒用衣類の第2の編地の表裏を逆転させたものである。即ち、第2の実施形態に係る防寒用衣類は、第2の編地の表面を高密度面とし、肌側面を低密度面とするものであり、このような形態においても、優れた通気性、伸縮性、保温性を発揮することができる。
以下では、第1の実施形態に係る防寒用衣類、第2の実施形態に係る防寒用衣類、生体情報計測用衣服の順に各構成について説明する。
第1の編地として、緯編地または経編地が挙げられる。このうち緯編地が好ましい。なお緯編地には丸編地も含まれる。
緯編地(丸編地)として、例えば天竺編(平編)、ベア天竺編、ウエルト天竺編、フライス編(ゴム編)、パール編、片袋編、スムース編、タック編、浮き編、片畔編、レース編、添え毛編等の編組織を有するものが挙げられる。このうち天竺編、ベア天竺編、フライス編、またはスムース編は、編地の少なくとも片面がフラットな組織であり、滑らかな肌触りを実現し易いため好ましい。更に天竺編、またはベア天竺編は、いわゆるシングルニットであり、通気性を向上し易いためより好ましい。
経編地として、シングルデンビー編、開目デンビー編、シングルアトラス編、ダブルコード編、ハーフ編、ハーフベース編、サテン編、トリコット編、ハーフトリコット編、ラッセル編、ジャガード編等の編組織を有するものが挙げられる。
第1の編地のウェール密度は35(ウェール/2.54cm)以上である。ウェール密度が高い程、ループ密度が高くなって保温性が向上し易くなり、また緻密で凹凸の少ない表面構造になり易くなるため肌触りを滑らかにし易くすることができる。そのためウェール密度は、好ましくは40ウェール/2.54cm以上、より好ましくは45ウェール/2.54cm以上である。一方、ウェール密度を60ウェール/2.54cm以下とすることにより通気性を向上し易くすることができる。そのため、ウェール密度は、好ましくは60ウェール/2.54cm以下、より好ましくは55ウェール/2.54cm以下である。
第1の編地は、コース密度が55(コース/2.54cm)以上である。コース密度が高い程ループ密度が高くなって、保温性が向上し易くなり、また緻密で凹凸の少ない表面構造になり易くなるため、肌触りを滑らかにし易くすることができる。そのためコース密度は、好ましくは60コース/2.54cm以上、より好ましくは65コース/2.54cm以上である。一方、コース密度を85コース/2.54cm以下とすることにより通気性を向上し易くすることができる。そのためコース密度は、好ましくは85コース/2.54cm以下、より好ましくは80コース/2.54cm以下、更に好ましくは75コース/2.54cm以下である。
第1の編地は、綿番手が30以上、60以下である紡績糸を含む。綿番手は、具体的には英式綿番手(s)であり、英式綿番手が30以上であることにより、第1の編地の柔軟性を向上することができる。そのため紡績糸の英式綿番手は、好ましくは40以上、より好ましくは45以上である。一方、英式綿番手が60以下であることにより、第1の編地の強度を向上し易くすることができる。そのため紡績糸の英式綿番手は、好ましくは55以下である。英式綿番手は、後記する実施例に記載の方法により測定することができる。
第1の編地は、紡績糸を60質量%以上の含量で含有することが好ましく、より好ましくは80質量%以上、更に好ましくは90質量%以上である。一方、上記含量の上限は特に限定されないが、例えば98質量%以下であってもよく、95質量%以下であってもよい。
紡績糸は、単糸繊度が0.3dtex以上、1.1dtex以下の繊維(以下では単に極細繊維と呼ぶ場合がある)を含むことが好ましい。極細繊維が紡績糸に含まれることにより、極細繊維の摩擦力低減効果や、柔軟性の向上等の効果を発揮し易くすることができる。そのため紡績糸100質量部中、極細繊維の含量は好ましくは40質量部以上、より好ましくは60質量部以上、更に好ましくは70質量部以上、更により好ましくは85質量部以上である。一方、紡績糸中における極細繊維の含量の上限は特に限定されないが、例えば98質量部以下であってもよく、95質量部以下であってもよい。
極細繊維としては、天然繊維、合成繊維、再生繊維、半合成繊維等を用いることができる。天然繊維として、綿、麻、羊毛、絹等が挙げられる。なお天然繊維は、そのまま用いてもよいが親水処理や防汚処理等の後加工を施してもよい。合成繊維として、アクリル、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリ乳酸等のポリエステル、ナイロン6、ナイロン66等のポリアミド等が挙げられる。再生繊維として、レーヨン、リヨセル、キュプラ等が挙げられる。半合成繊維として、アセテート等が挙げられる。これらは1種のみ用いてもよいし、2種以上用いてもよい。これらのうち合成繊維と、再生繊維若しくは半合成繊維との組み合わせによれば、柔軟で膨らみのある風合いにし易くでき、更に吸湿性を向上し易くできる。そのため、合成繊維と再生繊維との組み合わせ、または合成繊維と半合成繊維との組み合わせが好ましく、合成繊維と再生繊維との組み合わせがより好ましい。なお極細繊維は、抗菌性が付与されていてもよく、後記する抗菌性繊維を含んでいてもよい。
紡績糸は、後記する抗菌性繊維を含むことが好ましい。抗菌性繊維が紡績糸に含まれていることにより抗菌性が維持され易くなる。そのため紡績糸100質量部中、抗菌性繊維の含量は、好ましくは3質量部以上、より好ましくは5質量部以上である。一方、抗菌性繊維の含量をある程度、低減することにより、抗菌性物質に対するアレルギー反応を発症し難くさせることができる。そのため、当該紡績糸100質量部中における抗菌性繊維の含量は、好ましくは80質量部以下、より好ましくは60質量部以下、更に好ましくは40質量部以下、更により好ましくは20質量部以下、特に好ましくは15質量部以下である。
第1の編地は、抗菌性繊維を2質量%以上、100質量%以下の含量で含有することが好ましい。抗菌性繊維を2質量%以上含有することにより抗菌性が発揮され易くなって、皮膚炎の発症を防止し易くすることができる。そのため抗菌性繊維の含量は、より好ましくは3質量%以上、更に好ましくは4質量%以上である。一方、抗菌性繊維の含量をある程度、低減することにより抗菌性物質に対するアレルギー反応の発症を防止し難くすることができる。そのため抗菌性繊維の含量は、より好ましくは80質量%以下、更に好ましくは60質量%以下、更により好ましくは40質量%以下、特に好ましくは20質量%以下、最も好ましくは15質量%以下である。
抗菌性繊維は、抗菌性物質を含んでいることが好ましい。抗菌性物質を含む抗菌性繊維として、樹脂中に抗菌性物質が混練されたものや、繊維を構成する高分子中に抗菌性物質が導入されたものや、繊維表面に抗菌性物質が保持されているものが挙げられる。これらのうち繊維表面に抗菌性物質が保持されたものは抗菌性が発揮され易いため好ましい。抗菌性物質として、第4級アンモニウム塩系化合物、トリアゾール系化合物、イミダゾール系化合物等の有機系抗菌物質や、銀、亜鉛、銅等の貴金属及びそれらの金属塩、更には銀イオン、亜鉛イオン、銅イオン等の金属イオンを担持させたゼオライト等の無機系抗菌性物質が挙げられる。これらは1種のみ用いてもよいし、2種以上用いてもよい。このうち貴金属は、菌増殖の抑制効果に優れるため好ましく、銀、銀塩、銀イオンは、人や犬等の動物の皮膚に常在するマラセチア菌の過剰増殖を抑制し、マラセチア皮膚炎の発症や悪化を防止し易いためより好ましい。
抗菌性繊維として、市販の繊維を用いればよいが、例えば貴金属を繊維に保持させる方法としては、特開平7-243169号公報や特開平9-13221号公報等を参照することができる。これらの方法により得られた抗菌性繊維は、貴金属イオンが繊維と強固にイオン結合で結びついているため、繰り返しの洗濯後においても抗菌性が維持され易くなる。また繊維の高分子中に第4級アンモニウム塩基を導入する方法としては、特公昭58-10510号公報を参照することができる。
抗菌性繊維の素材としては、上記極細繊維の素材を参照することができる。それらのうち貴金属含有繊維として合成繊維、再生繊維が好ましく、合成繊維がより好ましく、アクリル繊維が更により好ましい。
抗菌性繊維の単糸繊度は、1.1dtex超、2.5dtex以下であることが好ましい。1.1dtex超であることにより抗菌性繊維の強度を向上し易くすることができる。抗菌性繊維の単糸繊度は、より好ましくは1.2dtex以上、更に好ましくは1.3dtex以上、更により好ましくは1.4dtex以上である。一方、抗菌性繊維の単糸繊度を2.5dtex以下とすることにより、抗菌性を発揮し易くすることができる。抗菌性繊維の単糸繊度は、より好ましくは2.2dtex以下、更に好ましくは2.0dtex以上、更により好ましくは1.8dtex以上である。
抗菌性繊維が銀含有繊維である場合、第1の編地は、銀含有繊維を2質量%以上、40質量%以下含有することが好ましい。銀含有繊維の含量が2質量%以上であることにより、マラセチア菌等の菌の増殖を抑制し易くすることができる。銀含有繊維の含量は、より好ましくは3質量%以上、更に好ましくは4質量%以上である。一方、銀含有繊維の含量を40質量%以下とすることにより、銀に対するアレルギー反応を発症し難くさせることができる。そのため、銀含有繊維の含量は、より好ましくは30質量%以下、更に好ましくは20質量%以下、更により好ましくは15質量%以下、特に好ましくは8質量%以下である。
銀含有繊維100質量部に対する銀含有繊維に含まれる銀の含量は0.01質量部以上、10質量部以下であることが好ましい。銀の含量が0.01質量部以上であることにより、マラセチア菌等の菌の増殖を抑制し易くすることができる。そのため、より好ましくは0.05質量部以上、更に好ましくは0.10質量部以上、更により好ましくは0.15質量部以上である。一方、銀の含量を10質量部以下とすることにより、銀に対するアレルギー反応を発症し難くさせることができる。そのため銀の含量は、より好ましくは5質量部以下、更に好ましくは1質量部以下、更により好ましくは0.50質量部以下、特に好ましくは0.40質量部以下である。
抗菌性繊維中の銀の含量は、例えば0.1grの抗菌性繊維を95%の濃硫酸と62%の濃硝酸溶液で湿式分解して、得られた溶液を日本ジャーレルアッシュ株式会社製の原子吸光分析装置AA855型を用いて原子吸光度を測定して求めることができる。
抗菌性繊維が第4級アンモニウム塩系化合物を含有する繊維である場合、当該繊維100質量部に対する当該繊維に含まれる第4級アンモニウム塩系化合物の含量は0.01質量部以上、10質量部以下であることが好ましい。第4級アンモニウム塩系化合物の含量が0.01質量部以上であることにより、マラセチア菌等の菌の増殖を抑制し易くすることができる。そのため、より好ましくは0.05質量部以上、更に好ましくは0.10質量部以上、更により好ましくは0.15質量部以上である。一方、第4級アンモニウム塩系化合物の含量を10質量部以下とすることにより、第4級アンモニウム塩系化合物に対するアレルギー反応を発症し難くさせることができる。そのため第4級アンモニウム塩系化合物の含量は、より好ましくは5質量部以下、更に好ましくは3質量部以下、更により好ましくは2質量部以下である。
第1の編地は、ISO 13629-2:2014に基づいて下記式(2)により求められる第1の編地のマラセチア菌に対する抗菌活性値(L)が2.0以上であることが好ましい。
抗菌活性値(L)=(logC-logC)-(logT-logT) ・・・(2)
[式中、logCは、48時間培養後の対称布の生菌数の常用対数である。logCは、接種直後の対称布の生菌数の常用対数である。logTは、48時間培養後の第1の編地の生菌数の常用対数である。logTは、接種直後の第1の編地の生菌数の常用対数である。]
抗菌活性値(L)が2.0以上であることにより、マラセチア皮膚炎等の発症や悪化を防止し易くすることができる。抗菌活性値(L)は、より好ましくは2.1以上、更に好ましくは2.2以上、更により好ましくは2.3以上である。一方、抗菌活性値(L)の上限は特に限定されないが、例えば5.0以下であってもよく、4.0以下であってもよい。抗菌活性値(L)は、具体的には後記する実施例に記載の方法により測定することができる。
第1の編地は、セルロース系繊維を30質量%以上、95質量%以下含有するものであることが好ましい。セルロース系繊維を30質量%以上含有することにより、編地の吸湿性が向上して、衣類内の湿度を適度に保持し易くすることができる。その結果、蒸れ感、べたつきや、皮膚炎の発症や悪化等を抑制し易くすることができる。セルロース系繊維の含量は、より好ましくは35質量%以上、更に好ましくは40質量%以上である。一方、セルロース系繊維の含量を95質量%以下とすることにより、衣類の皺や収縮の発生を防止し易くすることができる。そのため、セルロース系繊維の含量は、より好ましくは85質量%以下、更に好ましくは70質量%以下、更により好ましくは60質量%以下、特に好ましくは55質量%以下である。
セルロース系繊維として、綿、麻等の天然セルロース系繊維;ビスコースレーヨン、ポリノジック、ハイウェットモジュラスレーヨン、リヨセル、キュプラ等の再生セルロース繊維;アセテート等の半合成セルロース繊維が挙げられる。これらは1種のみ用いてもよいし、2種以上用いてもよい。このうち再生セルロース繊維は、吸湿性を有し、且つ絹のような風合い、肌触りを実現し易くできるため好ましく、より好ましくはポリノジック(例えば東洋紡株式会社製のタフセル(登録商標))、ハイウエットモジュラスレーヨン(例えばレンチング社製のモダール(登録商標))等である。
紡績糸は1種に限定されず、2種以上の紡績糸を組み合わせて用いてもよい。例えば、抗菌性繊維を含有する第1紡績糸と、抗菌性繊維を含有しない第2紡績糸との組み合わせ、又は抗菌性繊維を含有する第1紡績糸と、抗菌性繊維を含有する第2紡績糸との組み合わせが好ましい。このうち抗菌性繊維を含有する第1紡績糸と、抗菌性繊維を含有しない第2紡績糸との組み合わせは、抗菌性を発揮させつつ、抗菌性物質に対するアレルギー反応の発症を防止し易くできるため、より好ましい。
第1紡績糸100質量部に対して、第2紡績糸は70質量部以上、130質量部以下含まれていることが好ましく、80質量部以上、120質量部以下含まれていることがより好ましく、90質量部以上、110質量部以下含まれていることが更に好ましい。
第1紡績糸は、抗菌性繊維とセルロース系繊維を含むことが好ましい。セルロース系繊維の吸水性、吸湿性により抗菌性繊維の周囲にある程度、水分が存在し易くなることにより抗菌性繊維の抗菌性が発揮され易くなる。第1紡績糸中、抗菌性繊維10質量部に対して、セルロース系繊維は70質量部以上、95質量部以下含まれていることが好ましく、80質量部以上、90質量部以下含まれていることがより好ましい。一方、第2紡績糸は、第2紡績糸100質量部中、合成繊維と半合成繊維よりなる群から選択される少なくとも1種を70質量部以上含むことが好ましい。より好ましくは80質量部以上、更に好ましくは90質量部以上、最も好ましくは100質量部である。
その他、極細繊維を含有する第1紡績糸と、極細繊維を含有する第2紡績糸との組み合わせ、又は極細繊維を含有する第1紡績糸と、極細繊維を含有しない第2紡績糸との組み合わせが好ましい。このうち、極細繊維を含有する第1紡績糸と、極細繊維を含有する第2紡績糸との組み合わせは、柔軟で膨らみのある風合いを向上し易いためより好ましい。第1紡績糸100質量部中、極細繊維は70質量部以上、95質量部以下含まれていることが好ましく、80質量部以上、90質量部以下含まれていることがより好ましい。一方、第2紡績糸100質量部中、極細繊維は70質量部以上含まれていることが好ましく、より好ましくは80質量部以上、更に好ましくは90質量部以上、最も好ましくは100質量部である。
第1の編地は、第1紡績糸と第2紡績糸を40質量%以上含有することが好ましい。これにより第1紡績糸と第2紡績糸の効果が発揮され易くなる。より好ましくは50質量%以上、更に好ましくは60質量%以上、更により好ましくは65質量%以上である。一方、上限は特に限定されないが、例えば95質量%以下であってもよく、80質量%以下であってもよく、70質量%以下であってもよい。
第1の編地は、弾性糸を2質量%以上、20質量%以下含有することが好ましい。第1の編地100質量%に対する弾性糸の含量が2質量%以上であることにより、伸長率を向上し、衣類の着用時の着圧を低減し易くすることができる。弾性糸の含量は、より好ましくは4質量%以上、更に好ましくは5質量%以上である。一方、弾性糸の含量を20質量%以下とすることにより、編成し易くすることができ生産性が向上する。更にフィット性を向上し、寸法変化を起こし難くさせることができる。弾性糸の含量は、より好ましくは15質量%以下、更に好ましくは10質量%以下である。
弾性糸は、ゴム状弾性を持った糸である。弾性糸は、モノフィラメント、マルチフィラメントのいずれも用いることができる。弾性糸として、具体的にはポリウレタン弾性糸、ポリエステル系弾性糸、ポリオレフィン系弾性糸、天然ゴム糸、合成ゴム糸、伸縮性を有する複合繊維からなる糸等が挙げられる。弾性糸は、1種のみでもよいし、2種以上でもよい。これらのうちポリウレタン弾性糸は、糸の弾性、熱セット性、耐薬品性等に優れているため好ましい。ポリウレタン弾性糸として、例えば融着タイプのポリウレタン弾性糸、合着タイプのポリウレタン弾性糸等を用いることができる。
第1の編地の目付は100g/m以上、250g/m以下であることが好ましい。目付が100g/m以上であることにより、強度が向上し易くなる。そのため第1の編地の目付は、より好ましくは120g/m以上、更に好ましくは140g/m以上である。一方、第1の編地の目付が250g/m以下であることにより、編地を軽量化し、通気性を向上易くすることができる。そのため第1の編地の目付は、より好ましくは240g/m以下、更に好ましくは220g/m以下、更により好ましくは180g/m以下である。編地の目付は、後記する実施例に記載の方法により測定することができる。
第1の編地の厚さは、0.50mm以上、1.20mm以下であることが好ましい。0.50mm以上であることにより、保温性が向上し易くなる。そのため第1の編地の厚さは、より好ましくは0.60mm以上、更に好ましくは0.70mm以上である。一方、第1の編地の厚さが1.20mm以下であることにより、編地を軽量化し、通気性を向上易くすることができる。そのため第1の編地の厚さは、より好ましくは1.00mm以下、更に好ましくは0.90mm以下である。編地の厚さは、後記する実施例に記載の方法により測定することができる。
第1の編地の経方向および緯方向の少なくとも一方の方向において、引張速度0.2mm/秒、最大荷重50gf/cmの条件下における引張伸度が30%以上、110%以下であることが好ましい。引張伸度が30%以上であることにより、身体の動きに衣類が追従し易くなり、また編地の伸び止まりによる窮屈感を防止し易くすることができる。更に衣類を着脱し易くさせることができる。引張伸度は、より好ましくは40%以上、更に好ましくは50%以上である。一方、引張伸度が110%以下であることにより、衣類の脱げを防止し易くすることができる。引張伸度は、より好ましくは80%以下、更に好ましくは70%以下、更により好ましくは60%以下である。引張伸度は、後記する実施例に記載の方法により測定することができる。
第1の編地は、通気度が10mL/cm/秒以上、120mL/cm/秒以下であることが好ましい。通気度は、より好ましくは30mL/cm/秒以上、更に好ましくは40mL/cm/秒以上、更により好ましくは50mL/cm/秒以上である。一方、通気度が120mL/cm/秒以下であることにより、保温性を向上し易くすることができる。そのため通気度は、より好ましくは100mL/cm/秒以下、更に好ましくは90mL/cm/秒以下、更により好ましくは80mL/cm/秒以下である。通気度は、後記する実施例に記載の方法により測定することができる。
第1の編地は、保温性が5%以上、40%以下であることが好ましい。より好ましくは10%以上、更に好ましくは15%以上である。一方、保温性が40%以下であることにより、暑くなり過ぎることに伴う発汗を防止し易くすることができる。そのため保温性は、より好ましくは30%以下、更に好ましくは25%以下である。保温性は、後記する実施例に記載の方法により測定することができる。
第2の編地はダブルニットである。ダブルニットは、複針床の編み機を用いて編んだ少なくとも2層の編地構造を備えるものである。第2の編地として、複針床における各針床間の針密度に差をつけることで、表面のウェール密度と肌側面のウェール密度とを変化させて両面のウェール密度差をもった組織を備えるものが挙げられる。当該組織として、ハーフゲージ編、又はクォーターゲージ編が保温性を向上し易いため好ましく、クォーターゲージ編がより好ましい。更にこれらの密度が低い方の面の針を1本または2本当り1本の割合で針抜きしたものであってもよい。これにより両面のウェール密度差を更に大きくすることができる。ハーフゲージ編は、一方面の針床の針密度を他方の面の針密度の1/2として編む方法により得られる。当該方法においては表面(低密度面)側の針を編み込む糸に合わせて太くすることが好ましい。クォーターゲージ編は、両面編機の針の太さを変更することにより、一方の面の針密度を他方の面の針密度の1/4として編む方法により得られる。また第2の編地は針抜き両面編であってもよい。針抜き両面編は、針の太さを変更せずに一方の面の針を抜いて、一方の面の針密度を他方の面の針密度の1/2や1/4として編む方法により得られる。
ハーフゲージ編、クォーターゲージ編において、肌側面(高密度面)側の針、及び表面(低密度面)側の針の先端の厚みをその針密度に応じた厚さにすることで、編地の膨らみを高めて保温性を向上することができる。例えば針密度8G(8本/2.54cm)の場合、針先の厚みは0.6~1.0mmとすることが好ましく、より好ましくは0.7~0.9mmである。針密度が22Gの場合、針先の厚みは0.3~0.7mmとすることが好ましく、より好ましくは0.4~0.6mmである。針密度が32Gの場合、針先の厚みは0.2~0.6mmとすることが好ましく、より好ましくは0.3~0.5mmである。針密度が46Gの場合、針先の厚みは0.1~0.4mmとすることが好ましく、より好ましくは0.2~0.3mmである。当該好ましい下限を満たすことにより、表面(低密度面)側の編ループに十分な膨らみと厚みを付与し易くなる。当該好ましい上限を満たすことにより、製編性を向上し易くすることができる。
ハーフゲージ編、クォーターゲージ編の編組織として、具体的には、表面と肌側面をそれぞれ別々の糸で編み上げたリバーシブルニット、ダンボールニット、両畦編等の編組織が挙げられる。このような組織は、密度が小さい表面(低密度面)が分厚いため、空気を多く含むことで保温性を著しく向上し易くすることができる。
第2の編地が2層の場合、リバーシブルニット等では、表面(低密度面)側が、肌側面(高密度面)の糸で形成されたタック及び/又はニットループを含む組織であることが好ましい。また繋ぎ糸により肌側面(高密度面)側と表面(低密度面)側が連結された3層組織である場合、肌側面(高密度面)側と表面(低密度面)側の両面が、繋ぎ糸のタック及び/又はニットループにより繋げられている組織とすることが好ましい。この場合、繋ぎ糸の繊度は30dtex以上、220dtex以下であることが好ましい。30dtex以上であると、編地強度が向上し易くなり、220dtex以下であると製編性が向上し易くなる。より好ましくは33dtex以上であり、更に好ましくは35dtex以上であり、更により好ましくは40dtex以上である。一方、上限は、より好ましくは200dtex以下であり、更に好ましくは180dtex以下である。
第2の編地の表面のウェール密度(ウェール/2.54cm)に対する第2の編地の肌側面のウェール密度(ウェール/2.54cm)の比率は2以上、12以下である。当該比率が2以上であることにより、第2の編地の肌側面側で防風性を向上しつつ、表面側で断熱性を有する空気層を形成し易くすることができ、保温性を向上し易くすることができる。そのため当該比率は、好ましくは4以上、より好ましくは5以上、更に好ましくは6以上である。一方、当該比率を12以下とすることにより、表面側に形成された空気層を保持し易くすることができ、その空気層の断熱作用により保温性を向上し易くすることができる。好ましくは11以下であり、より好ましくは10以下である。
第2の編地の肌側面(高密度面)は、ウェール密度が35(ウェール/2.54cm)以上、60(ウェール/2.54cm)以下である。ウェール密度が35(ウェール/2.54cm)以上であることにより、肌側面の防風性を向上し易くすることができる。そのためウェール密度は、好ましくは40(ウェール/2.54cm)以上、より好ましくは42(ウェール/2.54cm)以上である。一方、ウェール密度が60(ウェール/2.54cm)以下であることにより、通気性を向上し易くすることができる。そのためウェール密度は、好ましくは55(ウェール/2.54cm)以下、より好ましくは50(ウェール/2.54cm)以下である。
第2の編地の表面のコース密度(コース/2.54cm)に対する第2の編地の肌側面のコース密度(コース/2.54cm)の比率は2以上、10以下であることが好ましい。当該比率が2以上であることにより、第2の編地の肌側面側で防風性を向上しつつ、表面側で断熱性を有する空気層を形成し易くすることができ、保温性を向上し易くすることができる。そのため当該比率は、より好ましくは3以上、更に好ましくは4以上である。一方、当該比率を10以下とすることにより、表面側に形成された空気層を保持し易くすることができ、その空気層の断熱作用により保温性を向上し易くすることができる。そのため、当該比率は、より好ましくは9以下である。
第2の編地の肌側面(高密度面)は、コース密度が35(コース/2.54cm)以上、70(コース/2.54cm)以下であることが好ましい。コース密度が35(コース/2.54cm)以上であることにより、肌側面の防風性を向上し易くすることができる。そのためコース密度は、より好ましくは38(コース/2.54cm)以上、更に好ましくは40(コース/2.54cm)以上である。一方、コース密度が70(コース/2.54cm)以下であることにより、通気性を向上し易くすることができる。そのためコース密度は、より好ましくは68(コース/2.54cm)以下、更に好ましくは65(コース/2.54cm)以下である。
第2の編地の肌側面は、繊度が30dtex以上、170dtex以下の裏糸を含む。裏糸の繊度が170dtex以下であることにより、肌側面側の防風性を向上し易くすることができる。そのため裏糸の繊度は、好ましくは150dtex以下、より好ましくは130dtex以下、更に好ましくは120dtex以下である。一方、糸の繊度が30dtex以上であることにより、裏糸の強度を向上し易くすることができる。そのため裏糸の繊度は、好ましくは35dtex以上、より好ましくは40dtex以上、更に好ましくは45dtex以上である。
肌側(高密度)面に用いる糸(裏糸)は、仮撚加工糸が好ましい。仮撚加工糸によれば、編地を柔軟にし易くすることができる。仮撚加工の方式は特に限定されず、例えばサファイアガラス製の回転子に原糸を巻き付けて仮撚りするピンタイプであってもよいし、ポリウレタン製やセラミック製のフリクションディスクに原糸を接触させて仮撚りするフリクションタイプであってもよい。肌側面(高密度面)における仮撚糸の混率は50質量%以上、100質量%以下であることが好ましい。50質量%以上含まれることにより編ループの隙間が少なくなって通気度を低下させやすくなる。より好ましくは70質量%以上であり、更に好ましくは80質量%以上である。
仮撚加工糸の素材としては、熱可塑性合成繊維が挙げられ、寸法安定性を向上することのできるポリエステル繊維が好ましく、ポリエチレンテレフタレート繊維がより好ましい。
また仮撚加工糸以外に含めてもよい繊維として、天然繊維、合成繊維、再生繊維、半合成繊維等を用いることができる。天然繊維として、綿、麻、羊毛、絹等が挙げられる。なお天然繊維は、そのまま用いてもよいが親水処理や防汚処理等の後加工を施してもよい。合成繊維として、アクリル、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリ乳酸等のポリエステル、ナイロン6、ナイロン66等のポリアミド等が挙げられる。再生繊維として、レーヨン、リヨセル、キュプラ等が挙げられる。半合成繊維として、アセテート等が挙げられる。これらは1種のみ用いてもよいし、2種以上用いてもよい。
第2の編地の表面(低密度面)は、裏糸の繊度の4倍以上、15倍以下の繊度の表糸を含む。表糸は表面(低密度面)を構成する糸であり、裏糸は肌側面(高密度面)を構成する糸である。表糸の繊度が、裏糸の繊度の4倍以上であることにより、表面側に空気層が保持され易くなる。そのため表糸の繊度は、好ましくは裏糸の繊度の5倍以上、より好ましくは6倍以上、更に好ましくは7倍以上である。一方、表糸の繊度が裏糸の繊度の15倍以下であることにより、表面側に空気層が形成され易くなる。そのため表糸の繊度は、好ましくは裏糸の繊度の11倍以下、より好ましくは10倍以下、更に好ましくは9倍以下である。
表面(低密度面)の表糸は、仮撚加工糸が好ましい。仮撚加工糸によれば、編地を柔軟にし易くすることができる。仮撚加工の方式は特に限定されず、例えばサファイアガラス製の回転子に原糸を巻き付けて仮撚りするピンタイプであってもよいし、ポリウレタン製やセラミック製のフリクションディスクに原糸を接触させて仮撚りするフリクションタイプであってもよい。
仮撚加工糸の素材としては、熱可塑性合成繊維が挙げられ、寸法安定性を向上することのできるポリエステル繊維が好ましく、ポリエチレンテレフタレート繊維がより好ましい。
また仮撚加工糸以外に含めてもよい繊維として、天然繊維、合成繊維、再生繊維、半合成繊維等を用いることができる。天然繊維として、綿、麻、羊毛、絹等が挙げられる。なお天然繊維は、そのまま用いてもよいが親水処理や防汚処理等の後加工を施してもよい。合成繊維として、アクリル、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリ乳酸等のポリエステル、ナイロン6、ナイロン66等のポリアミド等が挙げられる。再生繊維として、レーヨン、リヨセル、キュプラ等が挙げられる。半合成繊維として、アセテート等が挙げられる。これらは1種のみ用いてもよいし、2種以上用いてもよい。
第2の編地には、上記表糸および裏糸以外の糸を含んでいてもよい。第2の編地は、上記表糸および裏糸を80質量%以上の含量で含むことが好ましく、より好ましくは90質量%以上、更に好ましくは95質量%以上である。
第2の編地の目付は100g/m以上、400g/m以下であることが好ましい。第2の編地の目付が100g/m以上であることにより、編地の強度が向上し易くなる。そのため目付は、より好ましくは150g/m以上、更に好ましくは200g/m以上である。一方、第2の編地の目付が400g/m以下であることにより、編地を軽量化し、通気性を向上易くすることができる。そのため第2の編地の目付は、より好ましくは370g/m以下、更に好ましくは350g/m以下である。編地の目付は、後記する実施例に記載の方法により測定することができる。
第2の編地の目付は、第1の編地の目付の1.1倍以上、5.0倍以下であることが好ましい。これにより、通気性、伸縮性、保温性のバランスを向上し易くすることができる。より好ましくは1.2倍以上、3.5倍以下、更に好ましくは1.3倍以上、3.0倍以下である。
第2の編地の厚さは、0.50mm以上、5.00mm以下であることが好ましい。0.50mm以上であることにより、保温性が向上し易くなる。そのため第2の編地の厚さは、より好ましくは1.00mm以上、更に好ましくは1.50mm以上である。一方、第2の編地の厚さが5.00mm以下であることにより、編地を軽量化し、通気性を向上易くすることができる。そのため第2の編地の厚さは、より好ましくは4.00mm以下、更に好ましくは3.00mm以下である。編地の厚さは、後記する実施例に記載の方法により測定することができる。
第2の編地の経方向および緯方向の少なくとも一方の方向において、引張速度0.2mm/秒、最大荷重50gf/cmの条件下における引張伸度が10%以上、50%以下であることが好ましい。引張伸度が10%以上であることにより、身体の動きに衣類が追従し易くなり、また編地の伸び止まりによる窮屈感を防止し易くすることができる。更に衣類を着脱し易くさせることができる。引張伸度は、より好ましくは15%以上、更に好ましくは20%以上である。一方、引張伸度が50%以下であることにより、衣類の脱げを防止し易くすることができる。引張伸度は、より好ましくは40%以下、更に好ましくは30%以下である。引張伸度は、後記する実施例に記載の方法により測定することができる。
第2の編地は、通気度が50mL/cm/秒以上、250mL/cm/秒以下であることが好ましい。通気度は、より好ましくは60mL/cm/秒以上、更に好ましくは70mL/cm/秒以上である。一方、通気度が250mL/cm/秒以下であることにより、保温性を向上し易くすることができる。そのため通気度は、より好ましくは230mL/cm/秒以下、更に好ましくは220mL/cm/秒以下である。通気度は、後記する実施例に記載の方法により測定することができる。
第2の編地は、保温性が20%以上、60%以下であることが好ましい。より好ましくは25%以上、更に好ましくは30%以上である。一方、保温性が60%以下であることにより、暑くなり過ぎることに伴う発汗を防止し易くすることができる。そのため保温性は、より好ましくは50%以下、更に好ましくは45%以下である。保温性は、後記する実施例に記載の方法により測定することができる。
防寒用衣類は、上述した第1の編地と、第1の編地に重ね合わされている第2の編地とを備えるものである。上記重ね合わせとは、第1の編地と第2の編地を単に重ねて製品に仕立ててもよいし、重ねた上でキルティングを施したり、接着等により貼り合わせてもよい。また第2の編地と、第1の編地の間には、他の布地等が含まれていてもよいが、第1の編地の裏面(シンカーループ面)に直接、第2の編地の肌側面が接するように重ね合わされていることが好ましい。これにより、通気性および伸縮性を向上し易くすることができる。また本発明の実施形態に係る防寒用衣類は、第1の編地と第2の編地との間に中綿を入れなくとも保温性に優れているため、中綿の噴き出し防止に必要な高密度織物を使う必要が無い。このように中綿と高密度織物を省略して、防寒用衣類を編地で構成することにより、優れた伸縮性を発揮し易くすることができる。
防寒用衣類は、通気度が5mL/cm/秒以上、100mL/cm/秒以下であることが好ましい。通気度は、より好ましくは10mL/cm/秒以上、更に好ましくは15mL/cm/秒以上である。一方、通気度が100mL/cm/秒以下であることにより、保温性を向上し易くすることができる。そのため通気度は、より好ましくは90mL/cm/秒以下、更に好ましくは80mL/cm/秒以下、更により好ましくは70mL/cm/秒以下である。本発明の実施形態に係る防寒用衣類は、第1の編地と、第2の編地の一方の面が高密度に編まれていることにより防風性を保持しつつ、更に第2の編地の他方の面が低密度に編まれていることにより通気性、保温性を高めることができ、その結果、防寒性を向上し易くすることができる。
防寒用衣類は、下記測定方法により測定される保温性が40%以上、80%以下であることが好ましい。より好ましくは45%以上、更に好ましくは50%以上である。一方、保温性が80%以下であることにより、暑くなり過ぎることに伴う発汗を防止し易くすることができる。そのため保温性は、より好ましくは70%以下、更に好ましくは65%以下である。本発明の実施形態に係る防寒用衣類では、第2の編地の低密度面に糸間の空隙が多く存在し、且つ高密度に編まれた第1の編地と、第2の編地の一方の面との両方で空気の流れを遮断することで、保温性を高めるデッドエアー(空気の動きが少ない間隙)を増大させることができ、保温性を飛躍的に向上し易くすることができる。
[測定方法]
保温性測定装置を用いて35℃に設定した熱板上に、乾燥状態で防寒用衣類の試験片を配置し、20℃、65%RHの環境下で、試験片に対して1m/秒の風速で10分間送風した後に、更に1分間送風し、当該1分間における消費電力量(W)を測定する。また35℃に設定した熱板上に防寒用衣類の試験片を配置せずに20℃、65%RHの環境下で、熱板に対して1m/秒の風速で10分間送風した後に、更に1分間送風し、当該1分間における消費電力量(W)を測定する。消費電力量(W)と消費電力量(W)とを下記式(1)に当てはめて保温性(%)を算出する。
保温性(%)=((W)-W)/(W)×100 ・・・(1)
防寒用衣類は、発汗シミュレーション測定装置を用いて37℃に設定した熱板上に、1cmの距離を空けて防寒用衣類の試験片を配置し、10℃、50%RHの環境下で、試験片に対して1m/秒の風速で15分間送風した後に、更に5分間送風しつつ水供給量30(g/m2・時間)の条件で水を供給し、当該5分間における試験片と熱板との間の空間の温度(衣服内温度)が25.0℃以上であることが好ましい。より好ましくは25.5℃以上である。一方、当該衣服内温度が35℃以下であることにより、暑くなり過ぎることに伴う発汗を防止し易くすることができる。そのため当該衣服内温度は、好ましくは35℃以下、より好ましくは30℃以下、更に好ましくは28℃以下である。また衣服内湿度は、23%RH以上、35%RH以下であることが好ましく、25%RH以上、30%RH以下であることがより好ましい。
防寒用衣類は、少なくとも一方向において、引張速度0.2mm/秒、最大荷重50gf/cmの条件下における引張伸度が10%以上、110%以下であることが好ましい。引張伸度が10%以上であることにより、身体の動きに衣類が追従し易くなり、また生地の伸び止まりによる窮屈感を防止し易くすることができる。更に衣類を着脱し易くさせることができる。引張伸度は、より好ましくは12%以上、更に好ましくは15%以上である。一方、引張伸度が110%以下であることにより、衣類の脱げを防止し易くすることができる。引張伸度は、より好ましくは70%以下、更に好ましくは50%以下、更により好ましくは30%以下である。引張伸度は、後記する実施例に記載の方法により測定することができる。
防寒用衣類は、人が着用するものであってもよいし、動物に着用させるものであってもよい。
防寒用衣類は、人用衣類である場合、足部、手部、腹部、胸部、頸部、顔部、及び頭部のうち少なくとも一部を覆うものが好ましく、胸部、及び腹部のうち少なくとも一部を覆うものであることがより好ましい。防寒用衣類として、具体的にはアウターウェア、インナーウェア、スポーツウエアー、寝間着、作業着、靴下、手袋、帽子、マフラー等が挙げられる。
防寒用衣類は、動物用衣類である場合、例えば犬、猫等のペット用衣類;馬、牛、羊などの家畜用衣類;爬虫類、両生類などの愛玩動物用衣類;野生動物用衣類として用いることができる。このうちペット用衣類が好ましく、犬用衣類がより好ましい。また、その形態は特に限定されず、例えば動物の胸部、腹部、前脚部、後脚部、頸部、及び顔部のうち少なくとも一部を覆うものであることが好ましく、胸部、及び腹部のうち少なくとも一部を覆うものであることがより好ましい。
防寒用衣類は、ヒーターを内蔵することが好ましい。ヒーターとしては、内蔵バッテリーと通電により発熱する抵抗発熱型のヒーターと組み合わせて用いることができる。通電により発熱する抵抗発熱型のヒーターとしては、カーボン等を含んだ導電性シート、またはカーボンなどを含有したペーストの印刷硬化物などを用いることができる。
ヒーターを備えた防寒用衣類を、例えば家畜に着用させることにより、寒冷地において放牧し易くなる。またペットにヒーターを備えた防寒用衣類を着用させれば、低気温の日でも散歩等の屋外での運動をさせることができるため、冬期の運動不足を解消させることもできる。
本発明の第2の実施形態に係る防寒用衣類は、上述の通り、第1の実施形態に係る防寒用衣類の第2の編地の表裏を逆転させて、第2の編地が第1の編地に重ね合わされているものである。即ち、第2の実施形態に係る防寒用衣類は、第2の編地の表面を高密度面とし、肌側面を低密度面とするものであり、このような形態においても、優れた通気性、伸縮性、保温性を発揮することができる。
第2の実施形態に係る防寒用衣類の第1の編地は、第1の実施形態に係る防寒用衣類の第1の編地の記載を参照することができる。
第2の実施形態に係る防寒用衣類の第2の編地は、ダブルニットであり、第2の編地の肌側面のウェール密度(ウェール/2.54cm)に対する第2の編地の表面のウェール密度(ウェール/2.54cm)の比率は2以上、12以下であり、第2の編地の表面は、繊度が30dtex以上、170dtex以下の表糸を含み、且つウェール密度が35(ウェール/2.54cm)以上、60(ウェール/2.54cm)以下であり、第2の編地の肌側面は、表糸の繊度の4倍以上、15倍以下の繊度の裏糸を含むものである。
第2の編地の肌側面のウェール密度(ウェール/2.54cm)に対する第2の編地の表面のウェール密度(ウェール/2.54cm)の比率は2以上、12以下である。当該比率が2以上であることにより、第2の編地の表面側で防風性を向上しつつ、肌側面側で断熱性を有する空気層を形成し易くすることができ、保温性を向上し易くすることができる。そのため当該比率は、好ましくは4以上、より好ましくは5以上、更に好ましくは6以上である。一方、当該比率を12以下とすることにより、肌側面側に形成された空気層を保持し易くすることができ、その空気層の断熱作用により保温性を向上し易くすることができる。好ましくは11以下であり、より好ましくは10以下である。
第2の編地の表面は、ウェール密度が35(ウェール/2.54cm)以上、60(ウェール/2.54cm)以下である。ウェール密度が35(ウェール/2.54cm)以上であることにより、表面の防風性を向上し易くすることができる。そのためウェール密度は、好ましくは40(ウェール/2.54cm)以上、より好ましくは42(ウェール/2.54cm)以上である。一方、ウェール密度が60(ウェール/2.54cm)以下であることにより、通気性を向上し易くすることができる。そのためウェール密度は、好ましくは55(ウェール/2.54cm)以下、より好ましくは50(ウェール/2.54cm)以下である。
第2の編地の表面は、繊度が30dtex以上、170dtex以下の表糸を含む。表糸の繊度が170dtex以下であることにより、表面側の防風性を向上し易くすることができる。そのため表糸の繊度は、好ましくは150dtex以下、より好ましくは130dtex以下、更に好ましくは120dtex以下である。一方、表糸の繊度が30dtex以上であることにより、表糸の強度を向上し易くすることができる。そのため表糸の繊度は、好ましくは70dtex以上、より好ましくは80dtex以上、更に好ましくは90dtex以上である。
第2の編地の肌側面は、上記表糸の繊度の4倍以上、15倍以下の繊度の裏糸を含む。裏糸の繊度が、表糸の繊度の4倍以上であることにより、肌側面側に空気層が保持され易くなる。そのため裏糸の繊度は、好ましくは表糸の繊度の5倍以上、より好ましくは6倍以上、更に好ましくは7倍以上である。一方、裏糸の繊度が表糸の繊度の15倍以下であることにより、肌側面側に空気層が形成され易くなる。そのため裏糸の繊度は、好ましくは表糸の繊度の11倍以下、より好ましくは10倍以下、更に好ましくは9倍以下である。
第2の実施形態に係る防寒用衣類のその他の構成は、第1の実施形態に係る防寒用衣類の記載を参照することができる。但し、第2の実施形態に係る第2の編地の肌側面に係る構成は、第1の実施形態に係る第2の編地の表面の記載を参照するものとする。また第2の実施形態に係る第2の編地の表面に係る構成は、第1の実施形態に係る第2の編地の肌側面の記載を参照するものとする。また第2の実施形態に係る表糸に係る構成は、第1の実施形態に係る第2の編地の裏糸の記載を参照するものとする。また第2の実施形態に係る裏糸に係る構成は、第1の実施形態に係る第2の編地の表糸の記載を参照するものとする。
本発明には、上記防寒用衣類と、上記防寒用衣類に設けられた生体情報計測用電極とを備える生体情報計測用衣類も含まれる。
生体情報計測用電極としては、導電繊維を含むファブリック電極、導電粒子と柔軟性樹脂を主成分として含む伸縮性導体組成物により形成される伸縮性電極等が挙げられる。
生体情報計測用衣類は、生体情報計測用電極の他に必要に応じて配線、スナップファスナー等のコネクタ、電子ユニット、コネクタを介して着脱可能な電子ユニットなどを備えていてもよい。例えば、二つ以上の生体情報計測用電極を防寒用衣類の肌側面に設けることにより、心電位、筋電位等を測定することができる。また生体情報計測用衣類の肌側面や表面に非接触電極を設けて、身体のインピーダンス変化を測定することにより脈拍、呼吸、運動状態などを計測することも可能である。
以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明は下記実施例によって制限されず、前・後記の趣旨に適合し得る範囲で変更を加えて実施することも可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。
英式綿番手:JIS L 1095(2010) 9.4.2に基づいて、紡績糸の見掛け綿番手(英式綿番手)を測定した。
繊度:単糸繊度は、JIS L 1013(2010)8.3.1 A法に基づいて、正量繊度を測定して総繊度とし、それを単繊維数で除することにより単糸繊度を求めた。
ウェール密度、コース密度:JIS L1096(2010)8.6.2の測定方法に基づいて編地のウェール密度、コース密度を測定した。なお第1の生地(編地)のシングル編地ではニットループ面を測定した。
経密度、緯密度:JIS L1096(2010)8.6.1の測定方法に基づいて織物の経密度、緯密度を測定した。
目付:JIS L 1096(2010) 8.3.2に規定されている「標準状態における単位面積当たりの質量」に基づいて生地の目付を測定した。
厚み:JIS L 1096(2010) 8.4 A法に基づいて、生地の厚さを測定した。
通気度:JIS L1096(2010) 8.26(フラジール形法)に基づいて、通気度を測定した。
抗菌性評価:下記実施例、比較例で得られた第1の生地をそれぞれ用いて、ISO 13629-2:2014 Textiles-Determination of antifungal activity of textile products-part2:Plate count method 11 Testing procedure 11.1.2 Absorption methodに準じて抗菌性試験を行った。試験菌株はMalassezia pachydermatis NBRC 10064を用いた。試験菌を接種した直後、及び30℃で48時間培養後において、洗い出し液1mL当たりの生菌数を求めて、それぞれの平均値を下記式(2)に当てはめて抗菌活性値を求めた。
抗菌活性値(L)=(logC-logC)-(logT-logT) ・・・(2)
[式中、logCは、48時間培養後の対称布の生菌数の常用対数である。logCは、接種直後の対称布の生菌数の常用対数である。logTは、48時間培養後の第1の生地の生菌数の常用対数である。logTは、接種直後の第1の生地の生菌数の常用対数である。]
伸縮性評価:下記実施例、比較例で得られた第1の生地、第2の生地、及び防寒用衣服のそれぞれから縦15cm、横15cmの試験片を採取した。次いで、カトーテック社製の引張りせん断試験機(KES-FB1-A)を用いて、コース方向、または緯方向における引張速度0.2mm/s、最大荷重50gf/cmの条件下における引張伸度(EMT)を測定した。詳細には、最大荷重を負荷したときの試験片の長さをB、もとの試験片の長さをAとしたとき((B-A)/A)×100の値を引張伸度(%)として求め、伸縮性を評価した。
保温性評価:保温性測定装置であるカトーテック社製のKES-F7サーモラボIIを用いたドライコンタクト法により、保温性(%)を算出して保温性評価を行った。詳細には、カトーテック株式会社製のKES-F7サーモラボIIを用いて35℃に設定した熱板上に、防寒用衣服から切り出した20cm×20cmの試験片を配置し、20℃、65%RHの環境下で、試験片に対して1m/秒の風速で10分間送風した後に、更に1分間送風し、当該1分間における消費電力量(W)を測定した。また35℃に設定した熱板上に防寒用衣服の試験片を配置せずに20℃、65%RHの環境下で、熱板に対して1m/秒の風速で10分間送風した後に、更に1分間送風し、当該1分間における消費電力量(W)を測定した。消費電力量(W)と消費電力量(W)とを下記式(1)に当てはめて保温性(%)を算出した。更に第1の生地と第2の生地についても同様にして、保温性(%)を算出した。
保温性(%)=((W)-W)/(W)×100 ・・・(1)
衣服内温度、湿度:衣服を着用した際に感じる暖かさの指標として、温度制御された部屋の中で衣類を着用するという実用環境を考慮したモデル評価法による衣服内温度と衣服内湿度とを測定した。具体的には、図1に示す東洋紡株式会社製の発汗シミュレーション測定装置を用いて、37℃に設定した熱板2上に、高さが1cmの試料枠3を配置し、試料枠3を覆うように防寒用衣服から切り出した試験片5を試料枠3上に配置して、試験片5と熱板2との間に1cmの距離を空けて、10℃、50%RHの環境下で、試験片5に対して1m/秒の風速で15分間送風した後に、更に5分間送風しつつ水供給量30(g/m2・時間)の条件で水蒸気4を供給し、当該5分間における試験片5と熱板2との間の空間の温度と湿度を温湿度センサー1により測定し、衣服内温度、湿度とした。
実施例1
第1の生地を以下の方法により得た。まず0.2質量%の銀を含有する銀含有アクリル繊維である東洋紡STC株式会社製のアグリーザ(単糸繊度1.5dtex、繊維長38mm)と、セルロース系繊維であるモダールレンチング社製のマイクロモダール(単糸繊度1.0dtex、繊維長38mm)とを混綿し、カードスライバー、スライバーとして、最終的に粗糸を得た。この粗糸に対してリング精紡機を用いて、撚係数:3.5(撚り数:25回/2.54cm)の英式綿番手50s/1の第1紡績糸を得た。同様にアクリル繊維である日本エクスラン工業株式会社製のUFタイプ(単糸繊度0.5dtex、繊維長32mm)を用いて粗糸を作製し、精紡する事で英式綿番手50s/1の第2紡績糸を得た。得られた第1紡績糸と、第2紡績糸と、フィラメント糸として融着ポリウレタン繊維である日清紡テキスタイル株式会社製のモビロン(繊度22dtex)とを用いて福原精機製の積極給糸装置つき28ゲージ(針密度28本/2.54cm)のシングル丸編機を用いて、ドラフト率3.0倍の条件でベア天竺編を行った。得られた生機に対し、常法の精錬漂白、反応染料による染色を行った後、親水加工を行って第1の生地(編地)を得た。図2に第1の生地(編地)の拡大写真を示す。なお各繊維の含量は、生地100質量%に対して表2に示す含量(質量%)となるようにして上記作業を行った。
次に第2の生地(編地)を以下の方法により得た。まず表面(低密度面)を形成する糸として、ポリエチレンテレフタレート長繊維の半延伸糸を三菱重工製ピン仮撚機(LS-6)にて2ヒーターの条件で延伸同時仮撚加工を行って450dtex、144フィラメント(f)の仮撚加工糸を得た。更にこの仮撚加を2本引き揃えにして900dtexとして編み立てに用いた。一方、肌側面(高密度)を形成する糸として、同じピン仮撚機を用いて110dtex(T)、36フィラメント(f)の2ヒーター仮撚加工糸を用意した。次いで得られた表糸と裏糸を用い、表面(低密度面)としてシリンダー針の針床密度8ゲージ、肌側面(高密度面)としてダイヤル針の針床密度32ゲージの口径33インチ(2.54cm)のクォーターゲージの両面編機を用いた。シリンダー側は更に1本毎に針抜きを行い、見掛け4ゲージとして、シリンダー針の針先フック部の厚みが0.80mmのベラ針を用い、ダイヤル針は針先フック部の厚みが0.37mmのベラ針を用いた。更に繋ぎ糸に84dtex36フィラメント(f)の2ヒーターピン仮撚糸を用いて、図5に示す組織図の構造でダンボールニットを編み立てた。得られたニット生機に、常法のリラックス、プレセット、分散染料による染色を行った後、親水加工、帯電防止加工を行って第2の生地(編地)を得た。図3に第2の生地(編地)の拡大写真を示す。
次に第1の生地の裏面(シンカーループ面)に第2の生地の肌側面(高密度面)を重ね合わせて裁断、縫製等を行って防寒用衣服を得た。
実施例2
第1の生地として、実施例1で得られた第1の生地(編地)と同じ生地を用いた。また第2の生地として、実施例1で得られた第2の生地(編地)と同じ生地を用い、第2の生地の表裏を逆にして第2の生地の肌側面(低密度面)を第1の生地の裏面(シンカーループ面)に重ね合わせたこと以外は実施例1と同様にして防寒用衣服を得た。なお実施例2は、上述した第2の実施形態に係る防寒用衣類に相当する。
実施例3
第1の生地について、実施例1の第1の紡績糸及び第2の紡績糸を繊維の原料混率を変えずに50番手から30番手に太い糸にして、編機の針密度を28ゲージから22ゲージとしたこと以外は実施例1と同様にして第1の生地(編地)を得た。できあがった第一の紡績糸及び第2の紡績糸の各素材の含量を表2に示す。また第2の生地として、実施例1で得られた第2の生地(編地)と同じ生地を用い、実施例1と同様にして防寒用衣服を得た。
実施例4
第1の生地として、実施例1で得られた第1の生地(編地)と同じ生地を用いた。第2の生地は、32ゲージの両面編のシリンダー側の針を4本毎に1本のみ残して3本を針抜きすることで見掛けのクォーターゲージとし、シリンダー及びダイヤルの針は針先フック部の厚みが0.37mmのベラ針を用いて図6に示す組織図の構造で編み立てたこと以外は実施例1と同様にして、第2の生地(編地)を得た。図4に第2の生地(編地)の拡大写真を示す。更に実施例1と同様にして防寒用衣服を得た。
実施例5
第1の生地として、実施例1における第1紡績糸の素材としてセルロース系繊維であるマイクロモダールのみで第1紡績糸を形成したこと、第2紡績糸の素材としてアクリル繊維である日本エクスラン工業社製のK822タイプ(単糸繊度1.0dtex、繊維長38mm)を用いたこと、及びフィラメント糸としてポリウレタン繊維である東レ・オペロンテックス株式会社製のオペロン(繊度22dtex)を用いたこと以外は実施例1と同様にして編地を仕上げた。更にこの編地に対して、パディング法にてシリコーン系第四級アンモニウム塩による抗菌加工を行った。具体的には抗菌剤(マイクロバン社製AEM5700)を2%owf(繊維重量に対する薬剤付着率%)になるよう処方液と絞り率を調整して薬剤を付与したのち、乾燥し150℃、1分間の熱処理を行って、第1の生地(編地)を得た。また第2の生地として、実施例1と同じ第2の生地(編地)を用いた。更に実施例1と同様にして防寒用衣服を得た。
比較例1
第1の生地を以下の方法により得た。まず50dtex、36フィラメント(f)のポリエステルの生糸(なまいと)を用い、タフタ織を行った。次いで得られた生機に対し、常法の精錬漂白、分散染料による染色を行った後、親水加工を行って経密度130本/2.54cm、緯密度110本/2.54cmの第1の生地を得た。第2の生地としては、実施例1と同じ第2の生地(編地)を用い、実施例1と同様にして防寒用衣服を得た。
比較例2
第1の生地として、実施例1と同じ第1の生地(編地)を用いた。次に第2の生地を以下の方法により得た。まず実施例1と同じ110dtex、36フィラメント(f)の仮撚加工糸をシリンダー側とダイヤル側の両面を形成する糸として用いた。次いでシリンダー側、ダイヤル側共に28ゲージ針床密度の両面編機を使用して、図7に示す組織図の構造でモックロディを編み立てた。得られたニット生機に、常法のリラックス、プレセット、分散染料による染色を行った後、親水加工、帯電防止加工を行って第2の生地(編地)を得た。更に実施例1と同様にして防寒用衣服を得た。
比較例3
第1の生地を以下の方法により得た。まず英式綿番手が50s/1である綿からなる紡績糸を用いて天竺編みを行った。得られた生機に対し、常法の精錬漂白、反応染料による染色を行った後、親水加工を行って第1の生地(編地)を得た。第2の生地としては、実施例1と同じ第2の生地(編地)を用い、実施例1と同様にして防寒用衣服を得た。
比較例4
第1の生地として、比較例1と同じ第1の生地を用いた。更に第2の生地として、33dtex、24フィラメント(f)のポリエステルの生糸(なまいと)を用い、リップストップ織を行った。次いで得られた生機に対し、常法の精錬漂白、反応染料による染色を行った後、親水加工を行って第2の生地を得た。また第1の生地と、第2の生地の間に1.5dtexのポリエステル単繊維からなる中綿を入れ込み、実施例1と同様にして防寒用衣服を得た。
上記のようにして得られた第1の実施形態に係る実施例1、3~5の防寒用衣服、第2の実施形態に係る実施例2の防寒用衣服、比較例1~4の防寒用衣服をそれぞれ用いて各種評価を行った。これらの防寒用衣服の物性や評価結果を表1~3に示す。
Figure 0007320417000001
Figure 0007320417000002
Figure 0007320417000003
実施例6
実施例1で得られた第1の生地(編地)と第2の生地(編地)とを縫製、裁断して、更に図8、図9に示すような犬用の衣服本体800を作製した。更に電極201、配線部202、コネクタとしてのスナップボタン500、面ファスナー700、着脱可能な電子デバイスである電子ユニット900とを衣服本体800に取り付けて、生体情報計測用衣服を作製した。図8は生体情報計測用衣服の肌側面(生体に接する面)の展開図であり、図9は生体情報計測用衣服の表面(生体に接していない面)の展開図である。なお電極201には、電極ゲルであるParker Laboratories社製のsinga gelを塗布した。更に電子ユニット900としてユニオンツール社製のWHS-1を用いた。次いで図10に示す様に、得られた生体情報計測用衣服をチワワ(メス、3歳)に着用させて、日常生活における心電計測を行った。その結果、長時間にわたり安定的に心電計測を行うことができた。更に1ヶ月間にわたって心電計測を継続しても、その間、安定した計測結果が得られた。
1 温湿度センサー
2 熱板
3 試料枠
4 水蒸気
5 試験片
201 電極
202 配線部
500 スナップボタン
700 面ファスナー
800 衣服本体
900 電子ユニット(着脱可能な電子デバイス)

Claims (11)

  1. 第1の編地と、前記第1の編地に重ね合わされている第2の編地とを備える衣類であって、
    前記第1の編地は、綿番手が30以上、60以下である紡績糸を含み、且つウェール密度が35(ウェール/2.54cm)以上、コース密度が55(コース/2.54cm)以上であり、
    前記第2の編地は、ダブルニットであり、前記第2の編地の表面のウェール密度(ウェール/2.54cm)に対する前記第2の編地の肌側面のウェール密度(ウェール/2.54cm)の比率は2以上、12以下であり、
    前記第2の編地の肌側面は、繊度が30dtex以上、170dtex以下の裏糸を含み、且つウェール密度が35(ウェール/2.54cm)以上、60(ウェール/2.54cm)以下であり、
    前記第2の編地の表面は、前記裏糸の繊度の4倍以上、15倍以下の繊度の表糸を含むことを特徴とする防寒用衣類。
  2. 第1の編地と、前記第1の編地に重ね合わされている第2の編地とを備える衣類であって、
    前記第1の編地は、綿番手が30以上、60以下である紡績糸を含み、且つウェール密度が35(ウェール/2.54cm)以上、コース密度が55(コース/2.54cm)以上であり、
    前記第2の編地は、ダブルニットであり、前記第2の編地の肌側面のウェール密度(ウェール/2.54cm)に対する前記第2の編地の表面のウェール密度(ウェール/2.54cm)の比率は2以上、12以下であり、
    前記第2の編地の表面は、繊度が30dtex以上、170dtex以下の表糸を含み、且つウェール密度が35(ウェール/2.54cm)以上、60(ウェール/2.54cm)以下であり、
    前記第2の編地の肌側面は、前記表糸の繊度の4倍以上、15倍以下の繊度の裏糸を含むことを特徴とする防寒用衣類。
  3. 通気度が5mL/cm/秒以上、100mL/cm/秒以下である請求項1または2に記載の防寒用衣類。
  4. 下記測定方法により測定される保温性が40%以上、80%以下である請求項1~3のいずれかに記載の防寒用衣類。
    [測定方法]
    保温性測定装置を用いて35℃に設定した熱板上に、乾燥状態で前記防寒用衣類の試験片を配置し、20℃、65%RHの環境下で、前記試験片に対して1m/秒の風速で10分間送風した後に、更に1分間送風し、当該1分間における消費電力量(W)を測定する。また35℃に設定した熱板上に前記防寒用衣類の試験片を配置せずに20℃、65%RHの環境下で、前記熱板に対して1m/秒の風速で10分間送風した後に、更に1分間送風し、当該1分間における消費電力量(W)を測定する。前記消費電力量(W)と前記消費電力量(W)とを下記式(1)に当てはめて保温性(%)を算出する。
    保温性(%)=((W)-W)/(W)×100 ・・・(1)
  5. 前記第1の編地の経方向および緯方向の少なくとも一方の方向において、引張速度0.2mm/秒、最大荷重50gf/cmの条件下における引張伸度が30%以上、110%以下である請求項1~4のいずれかに記載の防寒用衣類。
  6. 発汗シミュレーション測定装置を用いて37℃に設定した熱板上に、1cmの距離を空けて前記防寒用衣類の試験片を配置し、10℃、50%RHの環境下で、前記試験片に対して1m/秒の風速で15分間送風した後に、更に5分間送風しつつ水供給量30(g/m2・時間)の条件で水蒸気を供給し、当該5分間における前記試験片と熱板との間の空間の温度が25.0℃以上である請求項1~5のいずれかに記載の防寒用衣類。
  7. 前記第1の編地は、抗菌性繊維を2質量%以上、100質量%以下の含量で含有するものである請求項1~6のいずれかに記載の防寒用衣類。
  8. 前記第1の編地は、ISO 13629-2:2014に基づいて下記式(2)により求められる前記第1の編地のマラセチア菌に対する抗菌活性値(L)が2.0以上である請求項1~7のいずれかに記載の防寒用衣類。
    抗菌活性値(L)=(logC-logC)-(logT-logT) ・・・(2)
    [式中、logCは、48時間培養後の対照布の生菌数の常用対数である。logCは、接種直後の対照布の生菌数の常用対数である。logTは、48時間培養後の前記第1の編地の生菌数の常用対数である。logTは、接種直後の前記第1の編地の生菌数の常用対数である。]
  9. 動物に着用させるものである請求項1~8のいずれかに記載の防寒用衣類。
  10. ヒーターを内蔵する請求項1~9のいずれかに記載の防寒用衣類。
  11. 請求項1~10のいずれかに記載の防寒用衣類と、前記防寒用衣類に設けられた生体情報計測用電極とを備えることを特徴とする生体情報計測用衣類。
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