JP2002339198A - 二重丸編地 - Google Patents

二重丸編地

Info

Publication number
JP2002339198A
JP2002339198A JP2001145288A JP2001145288A JP2002339198A JP 2002339198 A JP2002339198 A JP 2002339198A JP 2001145288 A JP2001145288 A JP 2001145288A JP 2001145288 A JP2001145288 A JP 2001145288A JP 2002339198 A JP2002339198 A JP 2002339198A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fiber
knitted fabric
fiber yarn
yarn
circular knitted
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001145288A
Other languages
English (en)
Inventor
Makiko Hashimoto
真規子 橋本
Toshiyuki Kondo
敏之 近藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asahi Kasei Corp
Original Assignee
Asahi Kasei Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Kasei Corp filed Critical Asahi Kasei Corp
Priority to JP2001145288A priority Critical patent/JP2002339198A/ja
Publication of JP2002339198A publication Critical patent/JP2002339198A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Undergarments, Swaddling Clothes, Handkerchiefs Or Underwear Materials (AREA)
  • Knitting Of Fabric (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 外観が平滑で、肌触りが良く、異なった種類
の繊維が均一かつ細かく分散し、それら繊維の特徴が有
効に生かされた交編編地を提供する。 【解決手段】 各々のループが、対面する針床で交互に
連結され、かつ隣接するループと連結しない組織で構成
される丸編地であって、該丸編地を形成する編目が2種
類の繊維糸条束からなり、その2種類の繊維糸条束の生
地表面でのループの配置が、ウェール方向にn/(n+
1)亀甲配置(但し、n=1〜7の整数)であることを
特徴とする丸編地。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、快適性に優れた丸
編地に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、丸編地はインナー用途やスポーツ
用途、アウターウエアなどの衣料に広く用いられてお
り、シングルニットの天竺編み、ダブルニットのフライ
ス編みは、肌着やTシャツなどに幅広く用いられてい
る。また、シングルニットでは、綿糸や化合繊混紡糸、
合繊などに弾性糸を添糸編みした生地が、インナー用
途、水着、スパッツなどのスポーツ用途、カジュアル用
途などに広く利用されている。
【0003】近年、快適性に対する消費者の要求から、
吸汗性や吸湿性、速乾性、保温性、ストレッチ性、心地
よい肌触りなどの総合的な着用快適性をめざし、異なっ
た特徴を有する繊維を併用して機能を複合化することに
ついての開発が盛んに行われている(特開平10−31
7239号公報等)。このように糸の段階で複合する
と、種々の組織に利用できるという利点があるが、コス
トがかかるうえ、細い繊度の糸を造るのが困難である。
また、複合できる糸の組合せが限定される。
【0004】従来、編地において、肌触りをソフトで滑
らかにする為に、構造上肌面をニードルループにするこ
と、マルチフィラメントタイプの繊維を用いること、起
毛すること等の方策がとられていた。しかしながら、シ
ングルニットでは、生地の表面品位を優先すると、肌面
がシンカーループ側となり、構造上不利となる。
【0005】また、2種類の繊維糸条束を交編してシン
グルニットの天竺編みやダブルニットのフライス編みで
交編する場合、緯縞状の柄になり、あまり好まれない生
地品位となるうえ、緯方向に連続して同種類の繊維糸条
束が配置されるため、均一に分散しているとは言い難
く、有効な複合効果が得られない。シングルニットで
は、タック編み、またはウェルト編みを併用することに
より、緯縞柄にならない交編が可能である。しかしなが
ら、肌面がシンカーループ側になるため、平滑でなめら
かな肌触りが得られない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、インナーウ
エアやスポーツ用途などのアウターウエアに好適で、外
観が平滑で心地よい肌触りを有する交編丸編地を提供す
ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、前記課題
を解決するために、表面が平滑で物理刺激が小さく心地
よい肌触りを有し、特徴の異なる2種類の繊維糸条束の
特性を複合糸のごとく有効に生かし、着用快適性が向上
した編地を、機上交編により実現することにつき鋭意検
討した結果、本発明に到達したものである。
【0008】すなわち、本発明は以下の通りである。 1.各々のループが、対面する針床で交互に連結され、
かつ隣接するループと連結しない組織で構成される丸編
地であって、該丸編地を形成する編目が2種類の繊維糸
条束からなり、その2種類の繊維糸条束の生地表面での
ループの配置が、ウェール方向にn/(n+1)亀甲配
置(但し、n=1〜7の整数)であることを特徴とする
丸編地。
【0009】2.n位に配置された繊維糸条束及び/ま
たはn+1位に配置された繊維糸状束が、弾性繊維を含
むことを特徴とする上記1に記載の丸編地。 3.生地表面の少なくとも片側で、一方の繊維糸条束が
他方の繊維糸条束で囲まれ分離独立している単位を、所
定の面積(2.54cm平方)当たり150〜5000
個含む上記1または2に記載の丸編地。
【0010】4.n位に配置された繊維糸条束が形成す
るループとn+1位に配置された繊維糸条束が形成する
ループとの関係が、凹凸関係を有する上記1、2または
3に記載の丸編地。 本発明の丸編地は、外観が平滑で心地よい肌触りを有
し、かつ異なった特徴を有する繊維が均一かつ細かく分
散し、2種類の繊維糸条束の優れた特徴が有効に結合さ
れた、生地品位の優れた交編丸編地である。
【0011】以下、本発明につき詳述する。本発明の丸
編地を編成するために用いられる丸編機は、基本的な構
造は従来の丸編機と同様であり、相対する一対の針床、
いわゆるシリンダとダイヤル、あるいは、下釜と上釜と
呼ばれる構造である。丸編機の構造としては、長針と短
針がシリンダおよびダイヤルにそれぞれ配備されている
両面出合の2トラック両面丸編機でもよいし、また、長
針と短針からなるかまたはジャガード選針可能なリブ出
合の丸編機でも同様に使用できる。
【0012】本発明における編成組織について図面を用
いて説明する。図1は、本発明の両面出合編組織におい
て、n/(n+1)亀甲配置でn=1のとき、すなわち
1/2亀甲配置における、生地表面の糸の配置を示す図
である。図2は、その組織図を示す。2種類の繊維糸条
束のうち、一方の繊維糸条束aを第1給糸口と第4給糸
口に、他方の繊維糸条束bを第2、第3、第5、第6給
糸口に配置することにより、全6給糸口で編み組織の1
完全となる。
【0013】この様にして編まれた編地は、図1に示し
たように、表裏とも、繊維糸条束aのループ1ヶと繊維
糸条束bのループ2ヶが交互に配列し、微細な亀甲柄を
成している。そして、2種類の繊維糸条束が微細に規則
正しく表面に分散しており、緯縞状の段のない、平滑で
なめらかな肌触りを有する、2種類の繊維糸条束の特徴
が有効に生かされた編地である。
【0014】図3は、本発明の両面出合編組織におい
て、n/(n+1)亀甲配置でn=2のとき、すなわち
2/3亀甲配置における、生地表面の糸の配置を示す図
である。図4は、その組織図を示す。2種類の繊維糸条
束のうち、一方の繊維糸条束aを第1、第3、第6、第
8給糸口に、他方の繊維糸条束bを第2、第4、第5、
第7、第9、第10給糸口に配置することにより、全1
0給糸口で編組織の1完全となる。
【0015】この様にして編まれた編地は、図3に示し
たように、表裏とも、繊維糸条束aのループ2ヶと繊維
糸条束bのループ3ヶが交互に配列し、微細な亀甲柄を
成している。そして、2種類の繊維糸条束が微細に規則
正しく表面に分散しており、緯縞状の段のない、平滑で
なめらかな肌触りを有する、2種類の繊維糸条束の特徴
が有効に生かされた編地である。
【0016】本発明においては、nは1〜7の整数であ
り、2種類の繊維糸条束の分散を、より微細にするため
にはn=1または2が特に好ましい。このように2種類
の繊維糸条束の特性を有効に発揮する為には、2種類の
繊維糸条束の繊度にもよるが、生地表面の少なくとも片
側で、一方の繊維糸条束が他方の繊維糸条束で囲まれ分
離独立している単位を、所定の面積(2.54cm平
方)当たり150〜5000個含むことが好ましい。こ
の範囲であると、2種類の繊維糸条束の特性が有効に発
揮され、適切な密度の編地となる。
【0017】また、n=1〜7であると、上記単位面積
当たりの個数を満足させることができる。本発明におけ
る丸編地は、2種類の繊維糸条束で構成される。2種類
とは、例えば、異なる繊維素材、同素材であっても繊度
やフィラメント数、異形度、糸加工方法などが異なる繊
維素材、また上記繊維素材が複数組み合わされ且つ組み
合わせの異なる繊維糸条束等を言う。繊維素材の組み合
わせに当たっては、あらかじめ組み合わされた糸を用い
てもよいし、編機上で編成時に組み合わせても良い。
【0018】使用され得る繊維糸条束の繊度は、編機の
ゲージに合う範囲であれば特に限定されないが、微細な
分散を得る為には、好ましくは10dtexから300
dtexの範囲であり、さらに好ましくは20dtex
から170dtexである。丸編地に適度なストレッチ
を付与し、着用快適性を向上する為には、n位に配置さ
れた繊維糸条束及び/またはn+1位に配置された2種
類の繊維糸条束の内、少なくとも一方に弾性繊維を含ん
でいる事が望ましい。
【0019】本発明に用いられる弾性繊維としては、ポ
リウレタン系弾性繊維、ポリエーテルエステル系弾性繊
維などのゴム弾性を有するものが挙げられる。弾性繊維
に用いるポリマーの種類や紡糸方法は特に制限されない
が、400〜1000%の破断伸度を有し、伸縮性に優
れ、染色加工時のプレセット工程における通常の処理温
度180℃近辺で、伸縮性が損なわれない弾性繊維が好
ましく、特にセット率が50%以上である高セットタイ
プの弾性繊維が好ましい。
【0020】なお、セット率とは、以下の測定法および
および数式により求められる値である。無緊張かつ直線
状の状態で初期長5cmの弾性繊維を、100%伸張下
で180℃に設定したコンベアー式乾熱処理装置(ピン
テンター)に通過時間60秒で通過させ、さらに20℃
×65%RH雰囲気下で16時間放置後、糸長L(c
m)を読み取る。セット率(%)は下記式にて算出す
る。
【0021】 セット率(%)={(L−5)/5}×100 弾性繊維の繊度は、使用する編機やゲージ、編組織によ
り適宜選定されるが、通常は10〜150dtexの範
囲である。また、弾性繊維は、ベアまたは被覆糸のいず
れであってもよい。本発明において、繊維糸条束に用い
られる非弾性繊維としては特に制限はなく、公知の繊維
種や公知の形態の繊維を用いることができる。例えば、
ウール、絹等の天然繊維、キュプラ、レーヨン等のセル
ロース系繊維、アセテート等の半合成繊維、ポリエチレ
ンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート等
のポリエステル繊維、ナイロン等の合成繊維が挙げられ
る。また繊維の形態も短繊維、長繊維、丸断面や異形断
面でもよく、さらに原糸、スピンテイクアップ糸やスピ
ンドローテイクアップ糸などの高速紡糸糸条、太細糸、
意匠糸、仮撚糸(POYの延伸仮撚糸を含む)等の捲縮
加工糸等を用いることができる。またこれらの繊維種や
形態を一種以上組み合わせた、混紡、混繊、交撚、複合
仮撚、流体噴射加工等公知の複合手段により得られる複
合糸でもよく、必要に応じて選定することができる。
【0022】本発明における編み構造を用いた1例とし
て、例えば染色性の異なる2種類の繊維、例えばポリエ
ステル繊維とセルロース繊維を上記の様に配置し、異色
染めする事により、シャンブレー効果を得ることができ
る。シャンブレー効果を効果的に表現するためには、比
較的細い繊度の繊維糸条束を用い、ファインゲージの編
み機を用いる方がよい。
【0023】また、n位に配置された繊維糸条束aのル
ープを、n+1位に配置された繊維糸条束bのループに
対して凹になるように編成することにより、肌触りを損
なうことなく、繊維糸条束aが肌面に接触しない構造を
取りうる。例えば、セルロース繊維をn位に、ポリエス
テル繊維をn+1位に配置し、セルロース繊維とポリエ
ステル繊維を凹凸の関係にすると、吸湿性、吸水性、速
乾性に優れ、べたつき感、ヒヤリ感の少ない汗処理機能
の優れた編地が得られる。この様にセルロース繊維とポ
リエステル繊維をn/(n+1)亀甲配置にすることに
より、ストライプまたはボーダー状に配置するよりも分
散度合いが微細かつ均一となり、吸水性や速乾性に優れ
た性能を有する生地を得る事ができる。
【0024】また、凹凸構造にすることにより、吸水し
たセルロース繊維が肌面に触れない為、べたつき感やヒ
ヤリ感の少ない生地となる。凹凸を出すためには、繊度
の異なる2種類の繊維糸条束を配置するか、2種類の繊
維糸条束のループ長を異にして編成するか、染色加工時
の収縮率の差を利用することができる。これらの方法に
より得られた凹凸は、肌触りをなめらかにする目的のた
めにはn位が凹、n+1位が凸である方が好ましい。な
ぜなら、凸部が生地表面を平坦に覆ってペンシルポイン
ト状にならないため、肌触りの悪化を防ぐことができる
からである。また、n位が凸、n+1位が凹の場合は、
nの値が小さい配置ほどポイントタッチとなり、スポー
ツ用途など一部の用途に好ましく利用することができる
ので、目的に応じて使い分けると良い。
【0025】また、凹凸度合いを大きくすると、空気層
を多く含む構造になりうる。凹凸度合いを大きくするに
は、弾性繊維を繊維糸条束に含めると有効である。弾性
繊維を含むループは、含まないループに比べて嵩高くな
る傾向にあり、編成時の伸張率が大きいほど、繊度が太
いほど、セット率が低いほど、嵩高くなる傾向が強い。
【0026】弾性繊維は、目的とする凹凸レベルやスト
レッチ率に応じて、使用する糸種を選択すれば良い。さ
らに、細い繊度の繊維をn位に、バルキーヤーンをn+
1位に配置することにより、凹凸構造の深度が大きくな
り、保温効果を有する編地が得られる。このとき、n位
にセルロース繊維を配置することにより、暖房の効いた
室内でも蒸れない生地を提供することができる。
【0027】本発明の編地は、n位に配置された繊維糸
条束と、同一コース内にn+1位に配置された繊維糸条
束も含むため、n位に配置された繊維糸条束の伸度がn
+1位に配置された繊維糸条束の伸度より大きい場合
や、仕上がった生地中のn位のループ長がn+1位のル
ープ長より長い場合には、n位に強度の弱い繊維糸条
束、例えば細い繊度の繊維糸条束を使用しても、破裂強
度や引裂強度などの品質基準を満足することができる。
【0028】肌触りのソフトさを追求する為に単糸繊度
が2dtex未満のマルチフィラメント繊維を使用する
場合には、スナッギングが問題になることが多い。この
ような場合、該マルチフィラメント繊維をn+1位に、
単糸繊度が2dtex以上の繊維をn位に配置し、n位
をわずかに凹ますことにより、肌触りを損なうことなく
スナッギングを改善する事ができる。
【0029】また、弾性繊維を前記のように配置する事
により、商品コンセプトに必要なパワーと伸度を得るこ
とができる。例えば、弾性糸をn/(n+1)亀甲配置
のn位またはn+1位に配置することにより、緯段にな
ることなく求めるストレッチを得ることができる。ま
た、異なる繊度の弾性糸をn/(n+1)亀甲配置に配
置することにより、生地品位を悪化することなく、必要
な生地パワーを設計できる。
【0030】肌触りをよりなめらかに仕上げるために
は、図6に示すように、肌面に使用する側のループがコ
ース方向に重なる様に編成するとよい。図5はシリンダ
側の生地表面を示したものであり、図6はダイヤル側の
生地表面を示したものである。例えばダイヤル側を肌面
に用いる場合、ダイヤル側のループが重なるように編成
する為には、シリンダ側のループ長に対して、ダイヤル
側のループ長が大きめになるように編成すればよい。そ
のためには、たとえば、ダイヤル側の編成を遅らせる
か、ダイヤル側の度目を大きめに設定すればよい。
【0031】また、生地応力の高い生地やストレッチ率
の高い生地を得るためには、2種類の繊維糸条束のいず
れにも弾性繊維を含む繊維糸条束を用いるのが好まし
い。さらに、2種類の繊維糸条束の内、いずれか一方に
弾性繊維を使用する場合には、n/(n+1)亀甲配置
の内、n+1位に配置するか、n≧2の亀甲配置を用い
ると、染色加工時の熱セットにより弾性繊維の融着がお
こるため、ループが固定でき、ランが起こりにくい。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、実施例により本発明をさら
に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。なお、測定方法、評価方法等は下記の通りである。 (1)目付け(g/m2) JIS−L−1096に準拠して測定した。
【0033】(2)厚み(mm) JIS−L−1096に準拠して測定した。 (3)水拡散性(吸水性ともいう) 20℃×65%RHの環境下にて調湿した試料を10c
m角に切り取り、ダイヤル側を上になるようにガラス板
にのせ、イオン交換水0.1mlを静かに滴下し、2分
静置後の拡散面積を測定した。測定は楕円とみなして長
径と短径から面積を算出した。
【0034】(4)速乾性 調湿した質量を測定済みの10cm角に切り取った編地
を、口径8cmのカップの上に置き、イオン交換水を
0.1ml滴下し、滴下した水分の質量を測定した。次
に、20℃×65%RHの環境下で自然乾燥し、20分
後の生地の質量を測定して生地中の残存水分量を求め、
下記の式により残存水分率(%)を求めた。
【0035】残存水分率(%)=(生地中の残存水分量
/滴下した水分量)×100 (5)wetQmax カトーテック社製サーモラボIIを使用し、20℃×6
5%RHの環境下で、7cm角の試料に水1gを含有さ
せ、接触温冷感(wetQmax)を測定した。この数
値が小さいほど、べたつき感が小である。
【0036】(7)破裂強度 JIS−L−1018(A法)に準拠して測定した。 (8)ループ長 編みあがった編地に50ウェールの間隔で印をつけ、デ
ニットして、20℃×65%RHの環境下24時間調湿
し、繊度の1/30の初荷重をかけて測定した。n=5
の平均値を1ウェール当たりに換算してループ長とし
た。
【0037】(9)肌触り 実施例および比較例で試作した編地を用い、周長25c
m長さ30cmの筒を作成し、左右の二の腕に異なる生
地を装着し、肌触りの良い順に順序付けを行った。最も
良いと感じたものを1点とし、最も悪いと感じたものを
6点とした。5人の評価者の合計得点を評価結果とし
た。
【0038】(10)一方の繊維糸条束aが他方の繊維
糸条束で囲まれ分離独立している単位の個数 編地において、隣接する2ウェール分の2.54cm間
のaの数を数え、単位面積(2.54cm平方)当たり
に換算して算出した。なお、単位面積中にaの一部分が
入っている場合も1個として数えた。
【0039】〔実施例1〕30インチ(76.2cm)
×28ゲージ×60給糸の福原精機社製V−LEC6B
S型の2重針床を有する丸編機を用いて、図1、図2に
示すような1/2亀甲配置(n=1)に基づく編み組織
にしたがって編成した。給糸口の1番と4番(n位)に
キュプラ繊維(旭化成社製:ベンベルグ、56dtex
/36f)を給糸し、2番、3番、5番、6番(n+1
位)にポリエステル繊維(旭化成社製:テクノファイ
ン、56dtex/36f)を給糸した。編成時の生機
ループ長は、キュプラ繊維が2.77mm/目、ポリエ
ステル繊維が3.0mm/目であった。ポリウレタン弾
性糸(旭化成社製:ロイカGT、22dtex)はすべ
ての給糸口から給糸し、キュプラ繊維に対してドラフト
率2.4で給糸した。
【0040】得られた丸編地の生機に、60℃×10分
の精練処理を行った後、190℃×60秒のプレセット
を行い、125℃×45分間の染色を行って170℃×
30秒の仕上げセットを行った。仕上がった編地の特性
を表1に示した。表1に示すように、2種類の繊維が細
かく分散し、また、凹凸によりキュプラ繊維が肌に接触
する割合が小さく、吸水性、速乾性、肌触りに優れ、べ
たつき感の少ない生地に仕上がり、2種類の繊維糸条束
の特性が有効に生かされた性能を有する生地が得られ
た。
【0041】〔実施例2〕30インチ(76.2cm)
×28ゲージ×60給糸の福原社製V−LEC6BS型
の2重針床を有する丸編機を用いて、図3、図4に示す
ような2/3亀甲配置(n=2)に基づく編み組織にし
たがって編成した。給糸口の1番、3番、6番と8番
(n位)にキュプラ繊維(旭化成社製:ベンベルグ、5
6dtex/36f)を給糸し、2番、4番、5番、7
番、9番、10番(n+1位)にポリエステル繊維(旭
化成社製:テクノファイン、56dtex/36f)を
給糸した。編成地の生機ループ長は、キュプラ繊維が
2.77mm/目、ポリエステル繊維が3.0mm/目
であった。ポリウレタン弾性糸(旭化成社製:ロイカG
T、22dtex)はすべての給糸口から給糸し、キュ
プラ繊維に対してドラフト率2.4で給糸した。
【0042】得られた丸編地の生機に、60℃×10分
の精練処理を行った後、190℃×60秒のプレセット
を行い、125℃×45分間の染色を行って170℃×
30秒の仕上げセットを行った。仕上がった編地の特性
を表1に示した。表1に示すように、2種類の繊維が細
かく分散し、吸水性、速乾性、肌触りに優れ、べたつき
感の少ない生地に仕上がり、2種類の繊維糸条束の特性
が有効に生かされた性能を有する生地が得られた。
【0043】〔実施例3〕30インチ(76.2cm)
×28ゲージ×60給糸の福原精機社製V−LEC6B
S型の2重針床を有する丸編機を用いて、7/8亀甲配
置(n=7)に基づく編み組織に従って編成を行った。
給糸口の1番、3番、5番、7番、9番、11番、13
番、16番、18番、20番、22番、24番、26
番、28番(n位)にキュプラ繊維(旭化成社製:ベン
ベルグ、56dtex/36f)を給糸し、2番、4
番、6番、8番、10番、12番、14番、15番、1
7番、19番、21番、23番、25番、27番、29
番、30番(n+1位)にポリエステル繊維(旭化成社
製:テクノファイン、56dtex/36f)を給糸し
た。編成時の生機ループ長は、キュプラ繊維が2.77
mm/目、ポリエステル繊維が3.0mm/目であっ
た。ポリウレタン弾性糸(旭化成社製:ロイカGT、2
2dtex)はすべての給糸口から給糸し、キュプラ繊
維に対してドラフト率2.4で給糸した。
【0044】得られた丸編地の生機に、60℃×10分
の精練処理を行った後、190℃×60秒のプレセット
を行い、125℃×45分間の染色を行って170℃×
30秒の仕上げセットを行った。仕上がった編地の特性
を表1に示した。表1に示すように、2種類の繊維が細
かく分散し、吸水性、速乾性、肌触りに優れ、べたつき
感の少ない生地に仕上がり、2種類の繊維糸条束の特性
が有効に生かされた性能を有する生地が得られた。
【0045】〔比較例1〕30インチ(76.2cm)
×28ゲージ×60給糸の福原精機社製V−LEC6B
S型の2重針床を有する丸編機を用いて、8/9亀甲配
置(n=8)に基づく編み組織に従って編成を行った。
給糸口の1番、3番、5番、7番、9番、11番、13
番、15番、18番、20番、22番、24番、26
番、28番、30番、32番(n位)にキュプラ繊維
(旭化成社製:ベンベルグ、56dtex/36f)を
給糸し、2番、4番、6番、8番、10番、12番、1
4番、16番、17番、19番、21番、23番、25
番、27番、29番、31番、33番、34番(n+1
位)にポリエステル繊維(旭化成社製:テクノファイ
ン、56dtex/36f)を給糸した。編機の60給
糸口の内26給糸口は使用しなかった。編成時の生機ル
ープ長は、キュプラ繊維が2.77mm/目、ポリエス
テル繊維が3.0mm/目であった。ポリウレタン弾性
糸(旭化成社製:ロイカGT、22dtex)はすべて
の給糸口から給糸し、キュプラ繊維に対してドラフト率
2.4で給糸した。
【0046】得られた丸編地の生機に、60℃×10分
の精練処理を行った後、190℃×60秒のプレセット
を行い、125℃×45分間の染色を行って170℃×
30秒の仕上げセットを行った。仕上がった編地の特性
を表1に示した。表1に示すように、2種類の繊維が細
かく分散していたが、吸水性、速乾性、肌触りについて
はn/(n+1)亀甲構造をとらない比較例3の生地と
ほぼ同様な性能の生地であった。また、使用しない給糸
口の数が多く、効率が悪かった。
【0047】〔比較例2〕30インチ(76.2cm)
×28ゲージ×60給糸の福原社製V−LEC6BS型
の2重針床を有する丸編機を用いて編成した。奇数番号
の給糸口にキュプラ繊維(旭化成社製:ベンベルグ、5
6dtex/36f)を給糸し、偶数番号の給糸口にポ
リエステル繊維(旭化成社製:テクノファイン、56d
tex/36f)を給糸した。この配置はn/(n+
1)亀甲配置のn=∞に相当する配置である。編成時の
生機ループ長は、キュプラ繊維が2.77mm/目、ポ
リエステル繊維が3.0mm/目であった。ポリウレタ
ン弾性糸(旭化成社製:ロイカGT、22dtex)は
すべての給糸口から給糸し、キュプラ繊維に対してドラ
フト率2.4で給糸した。
【0048】得られた丸編地の生機に、60℃×10分
の精練処理を行った後、190℃×60秒のプレセット
を行い、125℃×45分間の染色を行って170℃×
30秒の仕上げセットを行った。仕上がった編地の特性
を表1に示した。表1に示すように、2種類の繊維糸条
束が連続して配置されている為に、その特性が有効に生
かされていない生地であった。
【0049】〔比較例3〕30インチ(76.2cm)
×28ゲージ×60給糸の福原社製V−LEC6BS型
の2重針床を有する丸編機を用いて、給糸口の1番、2
番にキュプラ繊維(旭化成社製:ベンベルグ、56dt
ex/36f)を、3番、4番にポリエステル繊維(旭
化成社製:テクノファイン、56dtex/36f)
を、それぞれ2給糸口おきに給糸した。この繊維糸条束
の配置はn/(n+1)亀甲配置ではない。編成地の生
機ループ長は、キュプラ繊維が2.77mm/目、ポリ
エステル繊維が3.0mm/目であった。ポリウレタン
弾性糸(旭化成社製:ロイカGT、22dtex)はす
べての給糸口から給糸し、キュプラ繊維に対してドラフ
ト率2.4で給糸した。
【0050】得られた丸編地の生機に、60℃×10分
の精練処理を行った後、190℃×60秒のプレセット
を行い、125℃×45分間の染色を行って170℃×
30秒の仕上げセットを行った。仕上がった編地の特性
を表1に示した。表1に示すように、2種類の繊維糸条
束が連続して配置されている為に、その特性が有効に生
かされていない生地であった。
【0051】〔実施例4〕30インチ(76.2cm)
×28ゲージ×60給糸の福原社製V−LEC6BS型
の2重針床を有する丸編機を用いて、1/2亀甲配置
(n=1)に基づく編み組織にしたがって編成した。給
糸口の1番と4番(n位)にキュプラ繊維(旭化成社
製:ベンベルグ、56dtex/36f)を給糸し、2
番、3番、5番、6番(n+1位)にポリエステル繊維
(旭化成社製:テクノファイン、56dtex/36
f)を給糸した。編成地の生機ループ長は、キュプラ繊
維が2.3mm/目、ポリエステル繊維が2.5mm/
目であった。
【0052】得られた丸編地の生機に、60℃×10分
の精練処理を行った後、180℃×60秒のプレセット
を行い、下記の染色条件(1)で125℃×30分間の
染色を行いポリエステル繊維を青に染色した後、下記の
染色条件(2)で80℃×30分の染色を行いキュプラ
繊維を黄色に染色した。次いで、170℃×30秒の仕
上げセットを行い、C/W(Cはコース、Wはウェー
ル)が55/43(2.54cm平方当たり)、目付7
6g/m2、厚み0.23mmの編地を得た。
【0053】仕上がった編地は、見る方向により色目が
異なって見える玉虫色で、シャンブレー効果が高かっ
た。また、2種類の繊維が細かく分散し、2種類の繊維
糸条束のカラー効果が有効に結合できた。 染色条件(1) Kayalon polyester Blue 3R-SF:1.2%owf ニッカサンソルト7000 :1g/l 酢酸ナトリウム :1g/l 酢酸 :1ml/l 染色条件(2) Kayarus supra yellow 2RL:0.8%owf 硫酸ナトリウム :15g/l 〔比較例4〕30インチ(76.2cm)×28ゲージ
×60給糸の福原社製V−LEC6BS型の2重針床を
有する丸編機を用いて、比較例2と同じ編み組織にした
がって編成し、奇数番号の給糸口にキュプラ繊維(旭化
成社製:ベンベルグ、56dtex/36f)を給糸
し、偶数番号の給糸口にポリエステル繊維(旭化成社
製:テクノファイン、56dtex/36f)を給糸し
た。編成地の生機ループ長は、キュプラ繊維が2.3m
m/目、ポリエステル繊維が2.5mm/目であった。
【0054】得られた丸編地の生機を、実施例4と同様
の条件で染色処理を行い、C/W(Cはコース、Wはウ
ェール)が55/43(2.54cm平方当たり)、目
付78g/m2、厚み0.23mmの編地を得た。仕上
がった編地は、シャンブレー効果が低かった。また、2
種類の繊維糸条束が連続して配置されている為に、その
カラー効果が有効に生かされていなかった。
【0055】
【表1】
【0056】
【発明の効果】本発明により、外観が平滑で、肌触りが
良く、異なった特徴を有する繊維が均一かつ細かく分散
し、それらの特徴が有効に生かされた交編編地が得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】繊維糸条束aおよび繊維糸条束bを、1/2亀
甲配置で配置した生地の表面ループ配置図である(ルー
プ中の数字は、給糸口の番号である)。
【図2】繊維糸条束aおよび繊維糸条束bを、1/2亀
甲配置で配置した生地の組織図である(数字は、給糸口
の番号である)。
【図3】繊維糸条束aおよび繊維糸条束bを、2/3亀
甲配置で配置した生地の表面ループ配置図である(ルー
プ中の数字は、給糸口の番号である)。
【図4】繊維糸条束aおよび繊維糸条束bを、2/3亀
甲配置で配置した生地の組織図である(数字は、給糸口
の番号である)。
【図5】本発明の編地の一例(実施例1)である生地の
表面(シリンダ面)の写真を模写した図である。
【図6】本発明の編地の一例(実施例1)である生地の
表面(ダイヤル面)の写真を模写した図である。
【符号の説明】
a…繊維糸条束a b…繊維糸条束b 1〜10…給糸口1番〜給糸口10番を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A41D 31/00 A41D 31/00 501P 502 502C // D04B 1/10 D04B 1/10

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 各々のループが、対面する針床で交互に
    連結され、かつ隣接するループと連結しない組織で構成
    される丸編地であって、該丸編地を形成する編目が2種
    類の繊維糸条束からなり、その2種類の繊維糸条束の生
    地表面でのループの配置が、ウェール方向にn/(n+
    1)亀甲配置(但し、n=1〜7の整数)であることを
    特徴とする丸編地。
  2. 【請求項2】 n位に配置された繊維糸条束及び/また
    はn+1位に配置された繊維糸状束が、弾性繊維を含む
    ことを特徴とする請求項1に記載の丸編地。
  3. 【請求項3】 生地表面の少なくとも片側で、一方の繊
    維糸条束が他方の繊維糸条束で囲まれ分離独立している
    単位を、所定の面積(2.54cm平方)当たり150
    〜5000個含む請求項1または2に記載の丸編地。
  4. 【請求項4】 n位に配置された繊維糸条束が形成する
    ループとn+1位に配置された繊維糸条束が形成するル
    ープとの関係が、凹凸関係を有する請求項1、2または
    3に記載の丸編地。
JP2001145288A 2001-05-15 2001-05-15 二重丸編地 Pending JP2002339198A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001145288A JP2002339198A (ja) 2001-05-15 2001-05-15 二重丸編地

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001145288A JP2002339198A (ja) 2001-05-15 2001-05-15 二重丸編地

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002339198A true JP2002339198A (ja) 2002-11-27

Family

ID=18991129

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001145288A Pending JP2002339198A (ja) 2001-05-15 2001-05-15 二重丸編地

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002339198A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007191807A (ja) * 2006-01-17 2007-08-02 Asahi Kasei Fibers Corp 立体編地
JP2013213300A (ja) * 2012-04-03 2013-10-17 Asahi Kasei Fibers Corp 肌着
CN113981596A (zh) * 2021-10-25 2022-01-28 宁波大千纺织品有限公司 一种自然细腻抗起球的面料及其编织方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007191807A (ja) * 2006-01-17 2007-08-02 Asahi Kasei Fibers Corp 立体編地
JP2013213300A (ja) * 2012-04-03 2013-10-17 Asahi Kasei Fibers Corp 肌着
CN113981596A (zh) * 2021-10-25 2022-01-28 宁波大千纺织品有限公司 一种自然细腻抗起球的面料及其编织方法
CN113981596B (zh) * 2021-10-25 2024-04-05 宁波大千纺织品有限公司 一种自然细腻抗起球的面料及其编织方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP3358056B1 (en) Multilayer-structure circular knit fabric
CN102906323B (zh) 防护服用布帛及其中使用的纺丝
EP3604650B1 (en) Garment
CN107923088B (zh) 起绒圆形针织物
JP3772423B2 (ja) 編地および運動用衣服
US20120252296A1 (en) WATER=pERMEABILITY STRETCH KNITTED FABRIC
JP2015190073A (ja) 編地、繊維製品、及び編地の製造方法
JP4584343B1 (ja) ストレッチ性に優れた起毛編地
JP7050705B2 (ja) 耐摩耗性に優れる衣料用編地
JP2010285705A (ja) 2層構造丸編地
JP6431637B1 (ja) 柄を有するアウター衣料用編地
JP2005105442A (ja) 多層構造編地
JP7198817B2 (ja) 丸編地
JP2002339198A (ja) 二重丸編地
JP4475011B2 (ja) 肌着用編地
EP4324969A1 (en) Freely cropped warp-knitted fabric and use thereof
CN108342818A (zh) 一种棉感针织面料
KR100571357B1 (ko) 리브 편직 원단
TWI752497B (zh) 編織物及其製造方法、以及、衣服
JPH06184885A (ja) 編 地
JP2666234B2 (ja) 経編立毛生地の製造方法
JPH0414470Y2 (ja)
TW201903232A (zh) 纖維構造物
JP2004115955A (ja) 三層構造丸編地
JPH0734363A (ja) 立毛編地

Legal Events

Date Code Title Description
RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20040116