JP4858095B2 - 微小突起物の形成方法 - Google Patents

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Description

本発明は基材上に微小突起物を形成する方法であって、パターニングによる高さを制御した微小構造物の形成に関する技術であり、特に液晶表示装置のスペーサー樹脂柱の形成に用いる。
液晶表示装置用スペーサーは、2枚の配向膜の間に挟まれた液晶層の膜厚を制御するために用いられるものである。従来、液晶表示装置用スペーサーとしてガラスや樹脂のビーズが用いられてきた。スペーサーによって透過光の干渉や散乱などによるコントラストの低下を防ぐために、カラーフィルターのブラックマトリックスの上にスペーサーを配置することが好ましいが、上記の手法では散布する際に密度を均一に散布することが困難であった。このために、表示ムラや、コントラストの低下などが生じてしまうという問題があった。これを解決すべく、特許文献1ではインクジェット法によるスペーサーの配置方法が提案されているが、インクジェット法はインキ滴を小さくすることが困難であることや着弾の精度が20μm程度であることから、カラーフィルターにおける数十〜数百μm程度の画素のスペースに配置することは十分可能であるが、線幅が10μm程度であるカラーフィルターのブラックマトリクス上に高精細に且つ精密に形成する方法としては困難である。
また、近年においてはブラックマトリックス上にスペーサーを形成する方法として、フォトリソ法により柱状のスペーサーを形成する方法が、例えば特許文献2に開示されている。この方法によれば前記方法に比べてパターニング精度が高く、従ってブラックマトリックス上に配置することが可能となるが、感光性樹脂層を基板上に塗布し、パターン露光・現像処理を行うという工程が必要となるため、製造設備が大掛かりとなることや、フォトレジストの使用効率が低いため製造コストが高く、また、樹脂柱の高さを均一に揃えることが困難である。さらに、感光性樹脂層形成時あるいは露光・現像時に配向膜に損傷を与えてしまう場合があった。
特開平9−105946号公報 特開平5−11256号公報
本発明は、上記のような問題点を解決するために為されたもので、その課題とするところは液晶表示用スペーサーなどに用いることが可能な、精度よくパターニングされ、しかも基板を損傷することなく微小突起物を形成する方法を提供することである。
上記課題を解決するために為された請求項1に係る発明は、被印刷基板上の配置部に微小突起物を形成する微小突起物の製造方法であって、少なくとも
(1)インキ剥離性フィルム上に硬化性樹脂インキ膜を塗工する工程
(2)前記硬化性樹脂インキ膜の一部を除去することにより、インキ剥離性フィルム上に凸状パターンを形成する工程
(3)前記配置部の近傍にスペーサーを配置する工程
(4)前記凸状パターンと、前記配置部とを一致させる工程
(5)前記凸状パターンと前記被印刷基板表面を接触させ、転写する工程
(6)前記凸状パターンを硬化させる工程
(7)前記スペーサーを除去する工程

を含むことを特徴とする微小突起物の製造方法である。
上記被印刷基板上の配置部とは、例えば液晶表示装置用スペーサーとして本発明の微小突起物を用いる場合には、カラーフィルター中ブラックマトリクスの直上部である。上記インキ剥離性フィルムとは硬化性樹脂インキ膜を容易に剥離することが可能な材料からなり、かつ可塑性のある基板を意味する。また硬化性樹脂とは光や熱等により硬化させることのできる樹脂である。
請求項2に係る発明は、スペーサーがガラス又は樹脂からなる球状のスペーサーであることを特徴とする、請求項1に記載の微小突起物の製造方法である。
請求項3に係る発明は、インクジェット法によりスペーサーを配置することを特徴とする請求項1または2に記載の微小突起物の製造方法である。
請求項4に係る発明は、前記工程(4)において、前記インキ剥離性フィルムに設けられたマークパターンと、前記被印刷基板に設けられたマークパターンとを一致させることにより、前記凸状パターンと、前記配置部とを一致させることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の微小突起物の形成方法である。
請求項5に係る発明は、インキ剥離性フィルムに設けられたマークパターンと、被印刷基板に設けられたマークパターンとを一致させることにより、硬化性樹脂インキ膜の凸状パターンと、微小突起配置部とを一致させることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の微小突起物の形成方法である。
請求項6に係る発明は、請求項5に記載の液晶表示装置用スペーサーの製造方法において、前記微小突起物が、液晶表示装置用カラーフィルターのブラックマトリクス直上部に位置することを特徴とする液晶表示装置用スペーサーの製造方法である。
請求項1に係る発明によれば、剥離性フィルム上に形成したパターンを転写することによって、製造工程において基板に損傷を与えることなくパターン形成でき、また、微小突起物の高さをスペーサーの粒径によって規定することができるため、微小突起物の高さを均一に揃えることができた。この方法によればレジスト剤を必要とせず、安価にかつ容易に樹脂微小突起物を製造することが可能となった。
請求項2に係る発明によれば、ガラス又は樹脂からなる球状のスペーサーを用いることで、非印刷基板上に高さが均一になるようにスペーサーを配置でき、高さの揃った微小突起物が製造できた。
請求項3に係る発明によれば、インクジェット法を用いてスペーサーを被印刷基板上に配置することによって、微小突起物配置部の近傍に選択的にスペーサーを配置することができ、少ないスペーサーの量においても高さの揃った微小突起物を転写することができた。
請求項4に係る発明によれば、インキ剥離性フィルムに設けられたマークパターンと、被印刷基板に設けられたマークパターンとを一致させて位置合わせを行うことにより、微小突起物を正確な配置位置に形成することできた。
請求項5に係る発明によれば、請求項1から5に係る発明を液晶表示装置用スペーサーの形成方法として用いることにより、高さの揃ったスペーサーを形成でき、表示ムラのない、より品質の高い液晶表示装置を製造することが可能となった。
請求項6に係る発明によれば、ブラックマトリクスの直上部にスペーサーを配置することにより、コントラストの低下や表示ムラなどのない、高品質な液晶表示装置を製造することが可能となった。
図2及び3に基づいて本発明の微小突起物の形成方法を説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
まず図2に基づいてインキ剥離性フィルム201上に硬化性樹脂インキ膜からなる凸状パターン204を形成する工程を説明する。本発明に用いるインキ剥離性フィルム201としては、可塑性を有し、後述する硬化性樹脂インキに対して剥離性を持つものであればよい。
インキ剥離性フィルムの基材としては、例えば、プラスチック等の可撓性基材に加工し用いることが可能である。具体的には、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリエーテルサルフォン、シクロオレフィンポリマー、ポリイミド、ナイロン、アラミド、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、トリアセチルセルロースなどのフィルム、シートを用いることができる。さらに光透過性の基材を用いることにより、後述するようにパターンの重ね合わせ時にアライメントを容易とすることができ好ましい。
上記基材へインキ剥離性を付与するために、シリコーンオイル、シリコーンワニスで代表される離型剤を塗っても良いし、あるいはシリコーンゴムの薄膜層を形成してもよい。また同じ同様の効果を得るために、フッ素系樹脂、フッ素系ゴムを用いることもできる。あるいはフッ素樹脂微粉末をシリコーンゴムあるいは、普通のゴムに混ぜて剥離性を付与してもよい。これらシリコーン系の塗膜は通常フィルム基材との密着が低いが、熱硬化または紫外線硬化性のアクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、最表面に設けるシリコーン層に対して、より基材との接着性の高い樹脂層を、アンカー層としてあらかじめフィルム基材上に設け、その上層に設けることもできる。具体的なシリコーンとしては、ジメチルポリシロキサンの各種分子量のもの、その他メチルハイドロジエンポリシロキサン、メチルフェニルシリコーンオイル、メチル塩素化フェニルシリコーンオイル、あるいはこれらポリシロキサンと有機化合物との共重合体など、変成したものを用いることができる。 シリコーンゴムとしては、二液型のジオルガノポリシロキサンと架橋剤としての三官能性以上のシラン、またはシロキサン及び硬化触媒を組み合わせたもの、あるいは一液型ではジオルガノポリシロキサンとアセトンオキシム、各種メトキシシラン、メチルトリアセトキシシラン等の組み合わせや、その他ゴム硬度を調節するためのポリシロキサン等を適宜用いることができる。
上記インキ剥離性フィルム201上に、硬化性樹脂インキを塗工する(図2の工程a)。インキ剥離性のフィルム基材上へ硬化性樹脂インキ膜202を形成する方法としては、インキの粘度や溶媒の乾燥性によって公知の塗工方法を用いることができる。すなわち、スピンコート、ディッピング法、ロールコート、グラビアコート、リバースコート、エアナイフコート、コンマコート、ダイコート、スクリーン印刷法、スプレーコート、グラビアオフセット法等が挙げられる。中でも、ダイコート、キャップコート、ロールコート、アプリケータは、広い範囲の粘度のインキについて均一なインキ液膜を形成することができ、さらにその中でも可動するインキ剥離性のガラス板上へ連続的に形成する場合は、ダイコートが最も効率的で好適な形成方法である。
インキ剥離性のフィルム基材上へ前記方法により硬化性樹脂インキ膜を形成した後に、これを予備乾燥させる。この予備乾燥には自然乾燥、冷風・温風乾燥、マイクロ波、減圧乾燥などを用いることができる。あるいは、紫外線、電子線などの放射線を用いることもできる。この予備乾燥では、前記インキ液膜の粘度またはチキソトロピー性を高めることを目的とするもので、硬化性樹脂インキ膜を完全に乾燥させることはしない。そのため使用する硬化性樹脂インキの組成によって乾燥状態を調整することが好ましい。このとき形成する予備乾燥状態の硬化性樹脂インキ膜の膜厚は、後述するスペーサーの粒径と等しいか、あるいはそれよりも多少大きい膜厚であることが重要である。このことにより、被印刷基板に転写した際に微小突起物の高さが均一に揃えることができる。
本発明に用いる硬化性樹脂インキとしては、公知の光硬化性樹脂、熱硬化性樹脂を用いることが可能である。例えば、エポキシ系樹脂、ポリスチレン樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、アクリル系樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂等を挙げることができ、必要に応じて硬化剤、架橋剤を混合してもよい。また、位置合わせを行う場合、必要に応じて着色することができる。
また、硬化性樹脂には必要に応じて溶剤に溶解して使用することが可能である。例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、メトキシアルコール、エトキシアルコール、メトキシエトキシエタノール、エトキシエトキシエタノール、酢酸エチル、酢酸ブチル、メトキシプロピオン酸メチル、エトキシプロピオン酸エチル、乳酸エチル、アセトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、メトキシエチルアセテート、エトキシエチルアセテート、エチルセロソルブアセテート、メトキシエトキシエチルアセテート、エトキシエトキシエチルアセテート、ジエチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、γ−ブチロラクトン、ベンゼン、トルエン、キシレン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン等が挙げることができる。
次に、微小突起物パターンに対してネガのパターンの除去版203を用いて不要部を除去し、硬化性樹脂インキ膜の凸状パター204を形成する(工程c)。本発明の除去版に用いる凸版203としては、公知のものを用いることができる。例えば、無アルカリガラス等の低膨張ガラス表面に感光性樹脂を用いてマスクパターンを形成した後、既存のドライエッチング処理やウエットエッチング処理、もしくはサンドブラスト処理を用いて、2μmから30μm程度の版深を設けたものを用いることができる。
また、版材にはナイロン、アクリル、シリコーン樹脂、スチレン−ジエン共重合体などからなるもの、或いはエチレン−プロピレン系、ブチル系、ウレタン系ゴムなどのゴム製の版を用いることもできる。このような樹脂製の凸版は、すでに凸版印刷やフレキソ印刷用に用いられており、予め作製した型に所定の樹脂を流し込んで版とする、あるいは彫刻によっても作製することができるが、感光性樹脂を用いる方法がより高精度のものを作製できるために好ましい。
次に、図3に基づいて形成した硬化性樹脂の凸状パターン204を被印刷基板上に転写する工程を説明する。
本発明では、製造する微小突起物の高さを規定するために、基板上の微小突起物の配置部近傍あるいは非配置部にスペーサー301を配置する(工程d)。この工程により、均質な高さを持つ突起物が形成され、また転写時の印圧により突起物の形状が変形してしまうこともない。
スペーサーの配置には、インクジェット法を用いることが好ましい。インクジェットノズル302から分散媒に分散させたスペーサーを吐出することにより、微小突起物配置部の近傍に選択的にスペーサーを配置することができる。インクジェット装置及びインクジェットヘッドを用いることができる。インキ滴の吐出性や、スペーサーによるノズル閉塞の防止を考慮すると限定されるものではないが、ノズル径はスペーサーの粒径に対して5倍以上の径であることが望ましい。
本発明に用いるスペーサー301としては、液晶表示装置用スペーサービーズとして公知のスペーサービーズを用いることができる。例えば、無機系成分ではガラス、有機系成分としてはアクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ジビニルベンゼン共重合体、ジビニルベンゼン―アクリルエステル共重合体、ジアクリルフタレート共重合体、アリルイソシアヌレート共重合体等が使用可能である。また、スペーサーの粒径は微小突起物の高さを規定するものであるが、インキ膜の予備乾燥や硬化時にインキ膜の体積収縮が起こるため、予めインキの体積収縮分を計算し、目的の膜厚よりもやや大きいビーズを用いる必要がある。当然ながら、体積収縮の度合いはインキ中における硬化性樹脂の濃度や、分散媒の種類と混合比によって異なる。
スペーサーをインクジェット法にて配置する際には適当な分散媒に分散させることが考えられるが、具体的な分散媒としては、水、エチレングリコール、イソプロピルアルコール等が挙げられ、必要に応じて適宜混合し、揮発性や粘度を調節して用いることができる。また分散媒中のスペーサーの濃度としては、被印刷基板上に吐出した際に、スペーサー同士が凝集したり、重なったりしない範囲に設定する必要がある。
また、本発明におけるスペーサーを配置する微小突起物形配置部近傍あるいは非配置部は、形成する微小突起物の転写による形成過程において干渉しない程度の十分な距離を持った場所であることが好ましい。図1ないし3のように液晶表示装置用スペーサーとして微小突起物を用いる場合においては、ブラックマトリクスに対する開口部であることが望ましい。
次に、硬化性樹脂インキ膜の凸状パターン307が形成されたインキ剥離性フィルム306を被印刷基板304に接触させ、パターンを転写する(工程e)。
液晶表示装置用スペーサーとして微小突起物を用いる場合においては、ブラックマトリクス上に凸状パターンを一致させることが望ましい。位置合わせには、可動性ステージ上に被印刷基板を固定し、上部からインキ剥離性フィルム上の硬化性樹脂インキ膜面を100〜250μm程度に近づけた後、インキ剥離性フィルム基材が透明なことを利用して、インキ剥離性フィルム基材上に得られたパターンの一部や位置合わせ用のマークパターンと、被印刷基材上のマークパターンを透過画像で認識し、それぞれの基材パターンを認識した画像を基に可動性ステージを動作させ転写位置の補正を行うことができる。また、インキ剥離性フィルム基材と被印刷基材の間に顕微鏡カメラを挿入し、それぞれの基材上のパターンを認識した画像を基に位置の補正を行う方法も選択できる。上記顕微鏡カメラは光学顕微鏡、CCD(Charge Coupled Device)顕微鏡のどちらであっても良いが、オートフォーカス、電気的に制御可能な手動焦点制御機構のいずれか、もしくはその両方の機能を必要とし、観察の為に外部に設置したモニターや位置補正の為の画像処理装置へのインターフェースを持つものとすることができる。
位置合わせの後、ローラー、スキージ等を用いて被印刷基板とインキ剥離性フィルムを接触させ、均一に印圧を掛けて転写する。この転写にはエアー噴きつけ、真空ラミネート等の方法を用いることもできる。このとき被印刷基板とインキ剥離性フィルムとの間にスペーサーが存在することにより、その幅がスペーサーの粒径によって規定され、よって微小突起物の高さを均一に揃えることが可能となる。
インキ剥離性フィルムを剥離した後、予備乾燥状態の硬化性樹脂インキ膜を硬化する(工程f)。硬化させる工程においては、硬化性樹脂インキ膜の性質に従って、加熱あるいは光照射等の公知の硬化性樹脂の硬化方法を用いることができる。
上記の工程で被印刷基板上に微小突起物が固定された後、インキ剥離性フィルムに吸着除去されずに被印刷基材上に残留したスペーサーを除去する(工程g)。スペーサーの除去には空気、水等の液体、およびこれらの混合流体吹き付けによる除去を行うことができる。スペーサー除去時の流体吹き付けの圧力は、スペーサーを除去できる十分な圧力を有すれば良く、形成された微小突起物、非印刷基板に損傷等の影響を与えない強さであればよい。よって、限定されるものではないが、0.2〜1.0MPa/cmであることが望ましい。
以上の工程により、微小突起物が作製できる。本発明においては、被印刷基板上に直接微小突起物を形成しないので、製造工程において被印刷基板を損傷させず、またインキ剥離性フィルムと被印刷基板との位置合わせにより、所望の位置に微小突起物を形成することが可能である。また、微小突起物の高さをスペーサーの粒径によって規定することができるため、高さを均一に揃えることが可能となる。
以下に本発明の詳細な実施例を示すが本発明は下記の方法に限定されるものではない。
微小突起物を構成する硬化性樹脂からなるインキを次の要領で調製した。下記の組成の混合物を均一に撹拌混合し、光硬化性樹脂インキを得た。
〔光硬化性樹脂インキ〕
・ スチレン含有アクリル系樹脂(大阪有機化学(株)製、PLA118) 17重量部
・ スチレン 36重量部
・ メタクリル酸(MAA) 15重量部
・ 2−ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA) 12重量部
・ メタクリロイルオキシエチルイソシアネート付加2−ヒドロキシエチルメタクリレート(MOI−HEMA) 37重量部
・ モノマー
3官能モノマー (大阪有機化学(株)製、PET3A) 4重量部
6官能モノマー (大阪有機化学(株)製、UA−DPH) 4重量部
・ 光重合開始剤 (アセトフェノン系、チバガイギー社製、IRG369)2重量部
・ 溶剤
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 73重量部
尚、得られた光硬化性樹脂インキ固形分は15%であった。
次にインクジェット法にて配置する高さを規定するスペーサーを次の要領で分散媒中に分散した。下記の組成の混合物をソニケーターを用いて撹拌し、スペーサー分散体を得た。
〔スペーサー分散体〕
・ 液晶表示装置用ビーズスペーサー(早川ゴム(株)製、ハヤビーズL−11S 5.2μm) 1重量部
・ 分散媒
純水 10重量部
イソプロピルアルコール 10重量部
エチレングリコール 80重量部
インキ剥離性フィルム基材として、基材厚約120μmのシリコーン系離型ポリエステルフィルム:K1504(東洋紡績社製)を250mm角に切り出したものを用いた。
また、パターンの除去版として、250mm角(パターン有効域は200mm角)、版深20μmのガラス版を用いた。パターンは凹部直径10μmの、被印刷基材におけるブラックマトリクスの交点に対応するように規則的に配置された円形パターンと、4つの角に位置するパターン有効域の外部にアライメントマークを設けた。
また、被印刷基材として、基材厚0.7mmのガラスの表面にブラックマトリクスおよび画素パターンを配置し、平坦化層を設けた後に透明導電層を積層した、液晶表示装置用カラーフィルターを用いた。
上記部材を用いて次のような方法で微小突起物を形成した。
はじめに、カラーフィルター開口部にインクジェット法にてスペーサー分散体を吐出し、ビーズスペーサーを画素上に配置し、120℃のホットプレート上で60秒間乾燥を行った。尚、吐出した液滴一滴あたりの体積は25plであり、液滴中に含まれるビーズスペーサーは1〜4個であった。
次に、インキ剥離性フィルム基材上に予備乾燥膜厚が5.5μmとなるように、バーコーターを用いて光硬化性樹脂インキを塗工した。その後、120℃のドライオーブンにて300秒予備乾燥を行い、予備乾燥インキ膜を得た。
次に、インキ剥離性フィルム基材を除去版に貼り合わせ、ゴムローラーで押し当てた後に剥離することで不要部を取り除き、微小突起物のパターンを形成した。
次に、インキ剥離性フィルム基材とビーズスペーサーを設けたカラーフィルターとを100μmの間隔を保持して重ね合わせ、2つのアライメント用カメラで対角上のアライメントマークを確認した後、インキ剥離性フィルム基材とカラーフィルターを貼り合わせた後、ゴムローラーで押し当てた後に剥離することでカラーフィルターのブラックマトリクス上に微小突起物パターンの転写を行った。
次に、カラーフィルターのブラックマトリクス上に転写した微小突起物パターンに紫外線を照射し、予備乾燥インキ膜の硬化を行った後、ビーズスペーサーを0.6MPa/cmの空気吹き付けによって除去することでカラーフィルターのブラックマトリクス上に柱状スペーサーを得た。
本発明は基材上に微小突起物を精密に且つ高さを均一に揃えて、安価に形成することができ、種々の用途に利用できるが、とりわけ液晶表示装置用スペーサー、マイクロ流路チップの流路形成用樹脂柱の形成に利用することができる。
本発明による微小突起物を用いた例である液晶表示用スペーサーの一例の説明図である。 インキ剥離性フィルム上に硬化性樹脂インキ膜の凸状パターンを形成する工程の説明図である。 本発明の微小突起物形成方法の一例の説明図である。
符号の説明
101・・・基板
102・・・ブラックマトリクス
103・・・透明電極層
104・・・液晶表示装置用スペーサー
105・・・画素
106・・・オーバーコート層
201・・・インキ剥離性フィルム
202・・・硬化性樹脂インキ膜
203・・・除去版
204・・・硬化性樹脂インキ膜の凸状パターン
301・・・ビーズスペーサー
302・・・インクジェットノズル
303・・・カラーフィルター
304・・・透明電極
305・・・ローラー
306・・・インキ剥離性フィルム
307・・・硬化性樹脂インキ膜の凸状パターン
a・・・硬化性樹脂インキ膜をインキ剥離性フィルム上に形成する工程
b・・・除去版により凸状パターン形成する工程
c・・・インキ剥離性フィルム上の硬化性樹脂インキ膜の凸状パターン
d・・・スペーサーを被印刷基板に配置する工程
e・・・硬化性樹脂インキ膜の凸状パターンを被印刷基板上に転写する工程
f・・・硬化性樹脂インキ膜の凸状パターンを硬化させる工程
g・・・スペーサーを除去する工程

Claims (6)

  1. 被印刷基板上の配置部に形成する微小突起物の製造方法であって、
    少なくとも
    (1)インキ剥離性フィルム上に硬化性樹脂インキ膜を塗工する工程
    (2)前記硬化性樹脂インキ膜の一部を除去することにより、インキ剥離性フィルム上に凸状パターンを形成する工程
    (3)前記配置部の近傍にスペーサーを配置する工程
    (4)前記凸状パターンと、前記配置部とを一致させる工程
    (5)前記凸状パターンと前記被印刷基板表面を接触させ、転写する工程
    (6)前記凸状パターンを硬化させる工程
    (7)前記スペーサーを除去する工程
    を含むことを特徴とする微小突起物の製造方法。
  2. 前記スペーサーがガラス又は樹脂からなる球状のスペーサーであることを特徴とする、請求項1に記載の微小突起物の製造方法。
  3. インクジェット法により前記スペーサーを配置することを特徴とする請求項1または2に記載の微小突起物の製造方法。
  4. 前記工程(4)において、前記インキ剥離製フィルムに設けられたマークパターンと、前記被印刷基板に設けられたマークパターンとを一致させることにより、前記凸状パターンと、前記配置部とを一致させることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の微小突起物の形成方法。
  5. 液晶を挟持する2枚の基板のうちの少なくともいずれか一方に、請求項1から4のいずれかに記載の方法で微小突起物を形成することを特徴とする液晶表示装置用スペーサーの製造方法。
  6. 請求項5に記載の液晶表示装置用スペーサーの製造方法において、前記微小突起物が、液晶表示装置用カラーフィルターのブラックマトリクス直上部に位置することを特徴とする液晶表示装置用スペーサーの製造方法。
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