JP2003149649A - スペーサー、画像表示装置、間隔保持方法、素子の転写方法、及び素子の配列方法 - Google Patents

スペーサー、画像表示装置、間隔保持方法、素子の転写方法、及び素子の配列方法

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JP2003149649A
JP2003149649A JP2001350448A JP2001350448A JP2003149649A JP 2003149649 A JP2003149649 A JP 2003149649A JP 2001350448 A JP2001350448 A JP 2001350448A JP 2001350448 A JP2001350448 A JP 2001350448A JP 2003149649 A JP2003149649 A JP 2003149649A
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JP2001350448A
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Masaru Minami
勝 南
Yoshiyuki Yanagisawa
喜行 柳澤
Hiroshi Oba
央 大庭
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 第一基板と第二基板との間隔を確実且つ容易
に一定に保つことができるスペーサー及び間隔保持方
法、このようなスペーサーを用いた画像表示装置、さら
には第一基板と第二基板との間隔を確実且つ容易に一定
に保って第一基板上の素子を第二基板に転写する素子の
転写方法及び素子の配列方法を提供することを目的とす
る。 【解決手段】 第一基板上の複数の素子を第二基板に転
写する際、複数の素子の間にワイヤー状のスペーサーを
線状に配列したり、複数の線状の配列と交差して格子状
の配置したりすることにより、特に加圧して第一基板と
第二基板とを接着層により貼り合わせる際に、第一基板
と第二基板との間隔を確実且つ容易に保ちつつ貼り合わ
せることができる。また、このようなワイヤー状の形状
であるスペーサーを用いることにより、スペーサーによ
る画像表示装置の表示性能の低下を回避することができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は基板と対向基板との
間隔を一定に保つスペーサー及び画像表示装置に関し、
さらにはこれらのスペーサーを用いた間隔保持方法、素
子の転写方法、及び素子の配列方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、発光素子をマトリクス状に配列し
て画像表示装置に組み上げる場合には、液晶表示装置
(LCD:Liquid Crystal Displ
ay)やプラズマディスプレイパネル(PDP:Pla
sma Display Panel)のように基板上に
素子を形成するか、或いは発光素子ディスプレイ(LE
Dディスプレイ:Light Emitting Di
ode Display)のように単体のLEDパッケ
ージを配列することが行われている。LCD、PDPの
ような画像表示装置においては、素子や画素のピッチと
その製造プロセスに関し、素子分離ができないために製
造プロセスの当初から各素子はその画像表示装置の画素
ピッチだけ間隔を空けて形成することが通常行われてい
る。
【0003】一方、LEDディスプレイの場合にはLE
Dチップをダイシング後に取り出し、個別にワイヤーボ
ンドもしくはフリップチップによるバンプ接続により外
部電極に接続し、パッケージ化されることが行われてい
る。この場合、パッケージ化の前もしくは後に画像表示
装置としての画素ピッチに配列されるが、この画素ピッ
チは素子形成時の素子のピッチとは無関係とされる。
【0004】発光素子であるLED(発光素子)は高価
である為、1枚のウエハから数多くのLEDチップを製
造することによりLEDを用いた画像表示装置を低コス
トにできる。すなわち、LEDチップの大きさを従来約
300μm角のものを数十μm角のLEDチップにし
て、それを接続して画像表示装置を製造すれば画像表示
装置の価格を下げることができる。
【0005】そこで、各素子を集積度高く形成し、各素
子を広い領域に転写などによって離間させながら移動さ
せ、画像表示装置などの比較的大きな表示装置を構成す
る技術がある。この各素子を転写基板に転写する際、各
素子が配列された基板や転写基板に接着剤層を形成した
後、素子を配列する基板と転写基板とを対向させて基板
と転写基板との間の接着層に素子を保持させる。このと
き、基板と転写基板の外縁部の部分にスペーサーを挟む
ことにより基板と転写基板との間隔を保つ。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、各素子を広
い領域に転写する際に、基板と転写基板の外縁部の部分
にスペーサーを挟むことにより基板と転写基板との間隔
を保つ場合、スペーサーを挟んだ外縁部の部分における
間隔を保つことができるが、基板の全体において接着剤
層の厚みにむらが生じる。そのため、各素子を転写した
後に接着剤層を固めて素子毎に分離する際に、分離され
た各素子の接着剤層の厚みを一定にして形成することが
できない。
【0007】さらに、基板と転写基板の外縁部の部分に
スペーサーを挟むことにより基板と転写基板との間隔を
保つ場合、基板と転写基板とを加圧して素子を接着剤層
に保持する際に、基板全体の接着剤層の厚みにむらがよ
り一層生じ易く、分離された各素子の接着剤層の厚みを
一定にして形成することがより困難となる。
【0008】ここで、例えば液晶表示装置において広く
行われているように、素子が配列される基板と転写基板
との間隔を一定に保つという方法を用いることも考えら
れるが、この場合にスペーサーの位置を制御することな
くランダムに配置するため、発光エリアが非常に小さい
発光ダイオードディスプレイ(LEDディスプレイ)で
は表示の妨げとなるおそれがある。例えば、各素子を転
写した後に接着剤層を固めて素子毎に分離する際に、素
子の近傍にスペーサーが配置されて素子とともにスペー
サーが実装されてしまうことがあり、画像表示装置の表
示性能が低下する原因となる。
【0009】そこで、本発明は、基板と転写基板との間
隔を確実且つ容易に一定に保つことができ、表示性能を
低下させることがないスペーサー及び間隔保持方法、こ
のようなスペーサーを用いた画像表示装置、さらには基
板と転写基板との間隔を確実且つ容易に一定に保って素
子を転写基板に転写する素子の転写方法及び素子の配列
方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明におけるスペーサ
ーは、一対の基板の間に介在され、前記一対の基板の間
隔を一定に保つスペーサーにおいて、ワイヤー状の形状
を有することを特徴とする。
【0011】本発明の基板とその基板に対向する対向基
板との間隔を保持するスペーサーは、ワイヤー状である
ため、基板と対向基板との間隔にむらが生じることなく
均一に保持することが容易となり、またスペーサーの形
状がワイヤー状であるためにスペーサーを配列する位置
を容易に制御することができる。例えば、基板の外縁部
よりこのワイヤー状のスペーサーが突出するように配置
すると、スペーサーの位置を容易に制御することがで
き、スペーサーを所望の位置に確実に配置することがで
きる。
【0012】本発明における画像表示装置は、複数の素
子が配列される基板と該基板に対向する対向基板との間
隔がワイヤー状の形状を有するスペーサーにより一定に
保たれることを特徴とする。
【0013】複数の素子が配列される基板と該基板に対
向する対向基板との間隔を保持するスペーサーがワイヤ
ー状の形状であるため、基板と対向基板との間隔にむら
が生じることなく確実且つ容易に均一に保持することが
でき、またスペーサーの形状がワイヤー状であるために
スペーサーを配列する位置を容易に制御することができ
る。例えば、基板の外縁部よりこのワイヤー状スペーサ
ーが突出するように配置すると、スペーサーの位置を容
易に制御することができ、スペーサーを所望の位置に確
実に配置することができ、スペーサーにより発光エリア
が塞がれて画像表示装置の表示性能が低下するのを回避
することができる。
【0014】本発明における間隔保持方法は、複数の素
子が配列される基板と該基板に対向する対向基板との間
隔を一定に保持する間隔保持方法において、前記基板上
にワイヤー状の形状を有するスペーサーを配列若しくは
配置して前記基板と前記対向基板との間隔を一定に保持
することを特徴とする。
【0015】本発明の基板とその基板に対向する対向基
板との間隔を保持する間隔保持方法は、ワイヤー状のス
ペーサーを用いるため、基板と対向基板との間隔にむら
が生じることなく均一に保持することが容易となり、ま
たスペーサーの形状がワイヤー状であるためにスペーサ
ーを配列する位置を容易に制御することができる。例え
ば、基板の外縁部よりこのワイヤー状のスペーサーが突
出するように配置すると、スペーサーの位置を容易に制
御することができ、スペーサーを所望の位置に確実に配
置することができる。
【0016】本発明における素子の転写方法は、第一基
板上の複数の素子を第二基板に転写する素子の転写方法
において、複数の前記素子の間にワイヤー状スペーサー
を線状に配列若しくは格子状に配置し、前記第一基板上
に前記ワイヤー状スペーサーを含む接着層を形成した
後、複数の前記素子及び前記スペーサーを前記第二基板
に保持し、複数の前記素子を前記第一基板から分離する
ことを特徴とする。
【0017】本発明の素子の転写方法では、基板とその
基板に対向する対向基板との間隔を保持するスペーサー
の形状がワイヤー状であるため、基板の外縁部だけでは
なく基板の全体にわたってスペーサーを挟んで基板と対
向基板との間隔にむらが生じることなく均一にして素子
を保持することができ、またスペーサーの形状がワイヤ
ー状であるためにスペーサーを配列する位置を容易に制
御することができる。例えば、基板の外縁部よりこのワ
イヤー状スペーサーが突出するように配置すると、スペ
ーサーの位置を容易に制御することができ、スペーサー
を所望の位置に確実に配置することができる。
【0018】さらに、基板とその基板に対向する対向基
板との間隔を保持するためにワイヤー状のスペーサーを
用いることにより間隔にむらが生じることなく均一にし
て素子を保持することができるため、基板全体の接着層
の厚みにむらが生じることを配慮することなく基板と対
向基板とを加圧して素子を厚みが一定である接着剤層に
素子を保持することができる。
【0019】本発明における素子の配列方法は、第一基
板上の複数の素子を第二基板に配列する素子の配列方法
において、複数の前記素子の間にワイヤー状スペーサー
を線状に配列若しくは格子状に配置し、前記第一基板上
に前記ワイヤー状スペーサーを含む接着層を形成した
後、複数の前記素子及び前記ワイヤー状スペーサーを前
記第二基板に保持し、複数の前記素子を前記第一基板か
ら分離することを特徴とする。
【0020】本発明の素子の配列方法では、基板とその
基板に対向する対向基板との間隔を保持するスペーサー
の形状がワイヤー状であるため、基板の外縁部だけでは
なく基板の全体にわたってスペーサーを挟んで基板と対
向基板との間隔にむらが生じることなく均一にして素子
を保持することができ、またスペーサーの形状がワイヤ
ー状であるためにスペーサーを配列する位置を容易に制
御することができる。例えば、基板の外縁部よりこのワ
イヤー状スペーサーが突出するように配置すると、スペ
ーサーの位置を容易に制御することができ、スペーサー
を所望の位置に確実に配置することができる。
【0021】さらに、基板とその基板に対向する対向基
板との間隔を保持するためにワイヤー状のスペーサーを
用いることにより間隔にむらが生じることなく均一にし
て素子を保持することができるため、基板全体の接着層
の厚みにむらが生じることを配慮することなく基板と対
向基板とを加圧して厚みが一定である接着剤層に素子を
保持することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態につい
て、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0023】本発明の実施形態おいて、画像表示装置の
一例である発光ダイオードディスプレイ(LEDディス
プレイ)において使用される発光ダイオードなどの発光
素子を用いて説明するが、液晶制御素子や薄膜トランジ
スタ素子のような素子を転写する際にもワイヤー状スペ
ーサーを用いることができる。
【0024】また、本発明の実施形態では、窒化物系化
合物半導体を用いて形成されるプレナー型の発光素子を
用いて説明するが、断面略三角形状で六角錐形状の発光
素子を用いても良い。赤色の発光素子が断面略三角形状
の六角錐形状のGaN層を有しない構造とされ、各素子
の形状は個々に異なっても良い。
【0025】なお、本実施形態では基板上の発光素子を
対向基板に拡大することなく転写する場合について説明
するが、対向基板に素子を配列する際に素子の間隔を拡
大する拡大転写法を用いて配列しても良く、この場合に
は拡大転写の後に配列される発光素子の各々の間隔は拡
大され、そのように拡大された間隔にワイヤー状スペー
サーを容易に配列若しくは配置することができる。
【0026】図1乃至図13を参照にして、発光ダイオ
ードなどの発光素子の配列方法、及びその配列方法によ
って形成される樹脂形成チップについて説明する。
【0027】図1(a)及び(b)に示すように、第一
基板11の主面上には複数の発光素子12がマトリクス
状に配列されている。発光素子12の大きさは約20μ
m程度とすることができる。第一基板11の構成材料と
してはガラス基板やプラスチック基板などのように発光
素子12に照射するレーザの波長に対して透過率の高い
材料が用いられる。発光素子12にはp電極やn側電極
などは形成されているが、後述する樹脂形成チップにお
いて電極に接続される電極パッドや最終的な配線は未だ
なされていない。複数の発光素子12は反応性イオンエ
ッチングなどの異方性エッチングにより素子毎に分離さ
れ、個々の発光素子12は分離できる状態にある。素子
と素子との間隔は例えば200μmとすることができ
る。後述するように、この素子と素子との間には、第一
基板11と一時保持用部材との間隔を一定に保つワイヤ
ー状スペーサーが配列される。なお、第一基板11の主
面上に複数の発光素子12がマトリクス状に配列される
のであるが、第一基板11としては発光素子を形成した
サファイア基板などのような成長基板であっても良く、
また成長基板から拡大転写法などによって素子と素子と
の間隔を拡大して第一基板11上に発光素子12を配列
しても良い。
【0028】図2に示すように、このように複数の発光
素子12がマトリクス状に配列された第一基板11上に
ワイヤー状スペーサー13を配列させる。ワイヤー状ス
ペーサー13は剛性を有し、ワイヤー状スペーサー13
の構成材料としては、金属、セラミック、樹脂、若しく
はガラスを用いることができる。後述するように、ワイ
ヤー状スペーサー13を配列する領域にレーザ光を照射
して複数の発光素子12を接着層に覆われた状態で分離
する際、レーザ光を照射すると同時にワイヤー状スペー
サー13は除去される。そのため、ワイヤー状スペーサ
ー13の構成材料としては、樹脂やガラスなどのレーザ
光の照射とともに除去し易い材料を用いることが好まし
い。また、第一基板11と一時保持用基板とを接着層に
より貼り合わせる際に加圧して貼り合わせる場合には、
ワイヤー状スペーサー13は加圧する圧力に耐えうるよ
うな構成材料であることが好ましい。
【0029】ワイヤー状スペーサー13の形状は、第一
基板11と複数の発光素子12を転写する一時保持用基
板との間隔を一定に保つことができる形状であれば良
く、一例として、長手方向に対して垂直な面での断面形
状が略円形形状、略楕円形形状、若しくは略多角形形状
であるワイヤー状スペーサー13を用いることができ
る。第一基板11上に配列するワイヤー状スペーサー1
3は複数の発光素子12を樹脂に覆われた状態で素子毎
に分離する際に素子分離溝を形成すると同時に除去され
るのであるが、ワイヤー状スペーサー13の断面形状の
幅は所望の素子分離溝の幅と略同一の大きさとすること
ができる。例えば、前述したように発光素子12を20
0μm間隔で第一基板11上に配列した後、幅40μm
の素子分離溝を形成して樹脂に覆われた状態で複数の素
子に分離する場合、図2(a)に示すような長手方向に
対して垂直な面での断面形状が略円形状で半径が略20
μmであるワイヤー状スペーサー13を用いることがで
きる。
【0030】複数の発光素子12が配列された第一基板
11上にワイヤー状スペーサー13を配列するのである
が、ワイヤー状スペーサー13は複数の発光素子12の
素子と素子との間に配列される。このとき、図2に示す
ように、ワイヤー状スペーサー13は第一基板11の外
縁部よりその端部を突出して配列され、第一基板11と
一時保持用基板とを接着層を介して張り合わせた後、ワ
イヤー状スペーサー13の突出部13aによりワイヤー
状スペーサー13の位置を調節することができる。
【0031】図3及び図4はワイヤー状スペーサー13
の配列方法についての他の例を示す。ワイヤー状スペー
サー13は第一基板11と複数の発光素子12を転写す
る一時保持用基板との間隔を一定に保つことができるよ
うに配列されるのであるが、図2(b)に示すように線
状に素子と素子との全ての間に配列しても良いし、図3
に示すように素子と素子との間の部分に線状に配列して
も良い。また図4に示すように、ワイヤー状スペーサー
を予め格子状に形成し、格子状のワイヤー状スペーサー
13を配置しても良い。この場合、ワイヤー状スペーサ
ー13が格子状に形成されるため、第一基板11と一時
保持用基板との間の間隔にむらが生じることなく、第一
基板11と一時保持用基板との間隔をより確実に一定に
保つことができる。また、格子状にワイヤー状スペーサ
ー13Aを配置する際、第一基板11と一時保持用基板
との間隔を一定に保つことができれば、ワイヤー状スペ
ーサー13の縦方向と横方向の比率が異なっても良い。
【0032】図5に示すように、このような複数の発光
素子12がマトリクス状に配列された第一基板11上に
ワイヤー状スペーサー13を形成した後、第一基板11
に第一の一時保持用基板15に対峙させて発光素子12
を第一の一時保持用基板15に転写を行うために、第一
基板11の第一の一時保持用基板15に対峙する面に接
着層14を形成する。本実施の形態においては、接着層
14は第一基板11上に形成するが、第一の一時保持用
基板15上に形成しても良い。第一の一時保持用基板1
5の例としては、ガラス基板、石英ガラス基板、プラス
チック基板などを用いることができ、第一の一時保持用
基板15の接着層14としては紫外線(UV)硬化型接
着剤、熱硬化性接着剤、熱可塑性接着剤のいずれかから
なる層を用いることができる。また、第一基板11の第
一の一時保持用基板15に対峙する面に接着層14を形
成するのであるが、第一基板11と接着層14との間や
接着層14の第一の一時保持用基板15に対峙する面に
剥離層を形成しても良く、剥離層の例としては、フッ素
コート、シリコン樹脂、水溶性接着剤(例えばPV
A)、ポリイミドなどを用いることができる。
【0033】図6に示すように、第一基板11と第一の
一時保持用基板15とを対峙させた後、ワイヤー状スペ
ーサー13が第一の一時保持用基板15に接触するよう
に第一基板11及び第一の一時保持用基板15の両側か
ら加圧して第一基板11及び第一の一時保持用基板15
を貼り合わせる。その後、接着層14を硬化させるので
あるが、第一基板11及び発光素子12を第一の一時保
持用基板15に保持した状態で加熱したり紫外線などの
レーザ光を照射したりして接着層14の硬化を促進して
も良い。このように第一基板11と第一の一時保持用基
板15との間隔を保持するためにワイヤー状スペーサー
13を用いることによって、第一基板11の全体にわた
ってスペーサーを挟むことができ、第一基板11と第一
の一時保持用基板15との間隔にむらが生じることなく
均一にして発光素子12を保持することができる。ま
た、ワイヤー状スペーサー13は第一基板11の外縁部
よりその端部が突出して配列されるため、第一基板11
と第一の一時保持用基板15とを接着層14を介して張
り合わせた後、ワイヤー状スペーサー13の突出部13
aによりワイヤー状スペーサー13の位置を調節するこ
とができる。
【0034】第一基板11と第一の一時保持用基板15
とを接着層14を介して貼り合わせた後、第一基板11
の裏面側から第一基板11の裏面の全面にレーザ光を照
射し、発光素子12を第一基板11からレーザアブレー
ションを利用して分離する(図7)。GaN系の発光素
子12はサファイアとの界面で金属のGaと窒素に分解
することから、比較的簡単に分離することができる。照
射するレーザ光としてはエキシマレーザ、高調波YAG
レーザなどが用いられる。
【0035】図8に示すように、このレーザブレーショ
ンを利用した分離によって、第一基板11上の発光素子
12を接着層14に覆われた状態で第一の一時保持用基
板15に保持した後、発光素子12の裏面にカソード側
電極パッド16を形成する。第一基板11から分離した
発光素子12の裏面はn電極側(カソード電極側)にな
っていて、発光素子12の裏面には樹脂(接着剤)がな
いように除去、洗浄されているため、カソード側電極パ
ッド16を形成した場合では、カソード側電極パッド1
6は発光素子12の裏面と電気的に接続される。
【0036】発光素子12の裏面に残留する樹脂の洗浄
の例としては酸素プラズマで接着剤用樹脂をエッチン
グ、UVオゾン照射にて洗浄する。かつ、レーザにてG
aN系発光素子をサファイア基板からなる第一基板11
から剥離したときには、その剥離面にGaが析出してい
るため、そのGaをエッチングすることが必要であり、
水酸化ナトリウム水溶液や希硝酸で行うことになる。そ
の後、カソード側電極パッド16をパターニングする。
このときのカソード側電極パッド16は約60μm角と
することができる。カソード側電極パッド16としては
透明電極(ITO、ZnO系など)もしくはTi/Al
/Pt/Auなどの材料を用いることができる。透明電
極の場合には発光素子の裏面を大きく覆っても発光をさ
えぎることがないので、パターニング精度が粗く、大き
な電極形成ができ、パターニングプロセスが容易にな
る。
【0037】第一の一時保持用基板15に接着層14を
介して発光素子12を保持した後、第二の一時保持用基
板18に転写する。図9に示すように、第二の一時保持
用基板18上には剥離層17が形成されている。剥離層
17としては、例えばフッ素コート、シリコン樹脂、水
溶性接着剤(例えばPVA)、ポリイミドなどを用いて
作成することができる。
【0038】図9に示すように、第二の一時保持用基板
18に転写した後、発光素子12や接着層14が形成さ
れた第二の一時保持用基板18の表面側からレーザ光を
照射して複数の発光素子12を接着層14に覆われた状
態で素子毎に分離する。このとき、このレーザ光は、第
一基板11と第一の一時保持用基板15との間隔を一定
に保持するワイヤー状スペーサー13が配列された領域
を照射するように照射されて、複数の発光素子12を接
着層14に覆われた状態で素子毎に分離する。第二の一
時保持用基板18には、一例としてプラスチック基板に
UV粘着材が塗布してある、いわゆるダイシングシート
を用いることができ、UVが照射されると粘着力が低下
するものを利用することができる。照射するレーザ光と
しては、エキシマレーザや高調波YAGレーザなどのレ
ーザ光を用いることができる。このとき、レーザ光はワ
イヤー状スペーサー13が配置された領域に照射される
ため、ワイヤー状スペーサー13はレーザ光により破壊
されたり、あるいは弾き飛ばされたりして接着層14か
ら除去される。ワイヤー状スペーサー13の端部が第一
基板11の外縁部より突出するように配列されるため、
素子分離溝19を形成する際、素子分離溝19を形成す
る領域にワイヤー状スペーサー13が配列されるように
ワイヤー状スペーサー13の配列する位置を確実且つ容
易に調整することができる。そのため、ワイヤー状スペ
ーサー13が素子分離溝19の形成と同時にレーザ光の
照射とともに除去されて、素子の近傍に残留することな
く素子を実装することができる。
【0039】このようにワイヤー状スペーサー13が配
列される領域にレーザ光を照射することにより、図10
に示すように素子分離溝19が形成され、複数の発光素
子12は樹脂からなる接着層14に覆われた状態で素子
毎に区分けされる。発光素子12はマトリクス状に第二
の一時保持用基板18上に配列されるため、素子分離溝
19はマトリクス状に形成され、平面パターンとして縦
横に延長された複数の平行線からなる。レーザ光の照射
により剥離層17も同時に除去されるため、素子分離溝
19の底部には第二の一時保持用基板18の表面が臨
む。このプロセスの一例として、前述のように長手方向
に対して垂直な面での断面形状が略円形状で半径が約2
0μmであるワイヤー状スペーサー13を用いて、エキ
シマレーザにて幅約40μmの溝加工を行い、樹脂形成
チップの形状を形成することができ、樹脂形成チップの
形状を形成すると同時にワイヤー状スペーサー13を除
去することができる。
【0040】なお、ダイシングにより、ワイヤー状スペ
ーサー13を除去すると同時に、第二の一時保持用基板
18上で樹脂に覆われた状態で複数の発光素子12を素
子毎に分離しても良い。ダイシングプロセスとしては通
常のブレードを用いたダイシングであり、20μm以下
の幅の狭い切り込みが必要なときにはレーザ光を用いた
レーザ光による加工を行うが、20μより大きな幅の切
り込みの場合には行うことができる。また、その切り込
み幅は画像表示装置の画素内の樹脂からなる接着層14
で覆われた発光素子12の大きさに依存する。
【0041】レーザ光の照射により、ワイヤー状スペー
サー13を除去すると同時に、第二の一時保持用基板1
8上で樹脂に覆われた状態で複数の発光素子12を素子
毎に分離した後、発光素子12のアノード電極(p側電
極)側のビアホールを形成する。このプロセスの例とし
て、第二の一時保持用基板18の表面を酸素プラズマで
発光素子12の表面が露出してくるまでエッチングした
後、エキシマレーザ、高調波YAGレーザ、炭酸ガスレ
ーザを用いてビアホールを形成することができる。この
とき、ビアホールは約3〜7μmの径を開けることにな
る。
【0042】図11に示すように、発光素子12のアノ
ード電極(p側電極)側のビアホールを形成した後、ア
ノード側電極パッド20を形成する。アノード側電極パ
ッドはNi/Pt/Auなどで形成する。
【0043】図12及び図13は、第二の一時保持用基
板18上に形成された発光素子12が樹脂に覆われた樹
脂形成チップの概略斜視図及び概略平面図である。前述
のように、樹脂形成チップ21は、離間して配置されて
いる素子12の周りを樹脂14aで固めたものであり、
このような樹脂形成チップ21は、一時保持用基板から
第二基板に素子12を転写する場合に使用できるもので
ある。
【0044】前述のように、素子12は発光素子の例で
あるが、特に発光素子に限らず他の素子であっても良
い。樹脂形成チップ21は略平板上でその主たる面が略
正方形状とされる。この樹脂形成チップ21の形状は樹
脂14aを固めて形成された形状であり、具体的には未
硬化の樹脂を素子12の各々を含むように全面に塗布
し、これを硬化した後で縁の部分をダイシングやレーザ
光を用いて切断することで得られる形状である。略平板
状の樹脂14aの表面側と裏面側にはそれぞれ電極パッ
ド16、20が形成される。これら電極パッド16、2
0の形成は全面に電極パッド16、20の材料となる金
属層や多結晶シリコン層などの導電層を形成し、フォト
リソグラフィー技術により所要の電極形状にパターンニ
ングすることで形成される。これら電極パッド16、2
0は発光素子である素子12のp電極とn電極にそれぞ
れ接続するように形成されている。
【0045】ここで電極パッド16、20は樹脂形成チ
ップ21の表面側と裏面側にそれぞれ形成されている
が、一方の面に両方の電極パッドを形成することも可能
であり、例えば薄膜トランジスタの場合ではソース、ゲ
ート、ドレインの3つの電極があるため、電極パッドを
3つ或いはそれ以上形成しても良い。電極パッド16、
20の位置が平板上ずれているのは、最終的な配線形成
時に上側からコンタクトをとっても重ならないようにす
るためである。電極パッド16、20の形状も正方形に
限定されず他の形状としても良い。
【0046】樹脂形成チップ21を構成することによ
り、発光素子12の周囲が硬化した接着層14で被覆さ
れ平坦化によって精度良く電極パッド16、20を形成
できるとともに素子に比べて広い領域に電極パッド1
6、20を延在でき、次の転写工程での転写を吸着治具
で進める場合には取り扱いが容易になる。
【0047】このように、第一基板11上に配列された
複数の発光素子12を第一の一時保持用基板15に転写
する際、ワイヤー状スペーサー13を第一基板11上に
配列することにより、第一基板11と第一の一時保持用
基板15との間隔を確実且つ容易に一定に保つことがで
き、第一基板11の全面において均一に接着層14によ
って貼り合わせることができる。また、ワイヤー状スペ
ーサー13を格子状に配置することにより、第一基板1
1と第一の一時保持用基板15との間隔をより一層確実
且つ容易に一定に保つことができ、第一基板11の全面
において均一にして第一の一時保持用基板15と貼り合
わせることができる。
【0048】さらに、第一基板11と第一の一時保持用
基板15との間隔とを一定に保つワイヤー状スペーサー
13の端部である突出部13aを第一基板11の外縁部
より突出するように配列することにより、接着層14を
介して第一基板11と第一の一時保持用基板15とを張
り合わせた後でも、容易にワイヤー状スペーサー13の
位置を調節することができる。そのため、複数の発光素
子12は樹脂からなる接着層14に覆われた状態で素子
毎に区分けする素子分離溝19を形成する際、素子分離
溝19を形成する領域にワイヤー状スペーサー13が配
列されるようにワイヤー状スペーサー13を配列する位
置を調整することが容易となる。
【0049】また、樹脂形成チップ21を構成すること
で、発光素子12の周りが樹脂14aで被覆され平坦化
によって精度良く電極パッド16、20を形成できると
ともに発光素子12に比べて広い領域に電極パッド1
6、20を延在でき、後述する次の転写を吸着治具で進
める場合には取り扱いが容易になる。後述するように、
最終的な配線を形成する際に、比較的大き目のサイズの
電極パッド16、20を利用した配線を行うことで、配
線不良が未然に防止される。
【0050】第二の一時保持用基板18上で複数の発光
素子12を樹脂14aにより覆われた状態で素子毎に分
離して樹脂形成チップ21を形成した後、機械的手段を
用いて発光素子12が第二の一時保持用基板18から剥
離される。図14は、第二の一時保持用基板18上に配
列している発光素子12を吸着装置53でピックアップ
するところを示した図である。このときの吸着孔55は
画像表示装置の画素ピッチにマトリクス状に開口してい
て、発光素子12を多数個、一括で吸着できるようにな
っている。このときの開口径は、例えば約φ100μm
で600μmピッチのマトリクス状に開口されて、一括
で約300個を吸着できる。このときの吸着孔55の部
材は例えば、Ni電鋳により作製したもの、もしくはS
USなどの金属板52をエッチングで穴加工したものが
使用され、金属板52の吸着孔55の奥には、吸着チャ
ンバ54が形成されており、この吸着チャンバ54を負
圧に制御することで発光素子12の吸着が可能になる。
発光素子12はこの段階で樹脂からなる接着層14で覆
われており、その上面は略平坦化されており、このため
に吸着装置53による選択的な吸着を容易に進めること
ができる。
【0051】図15は発光素子12を第二基板60に転
写するところを示した図である。第二基板60に装着す
る際に第二基板60にあらかじめ接着層56が塗布され
ており、その発光素子12下面の接着層56を硬化さ
せ、発光素子12を第二基板60に固着して配列させる
ことができる。この装着時には、吸着装置53の吸着チ
ャンバ54が圧力の高い状態となり、吸着装置53と発
光素子12との吸着による結合状態は解放される。接着
層56はUV硬化型接着剤、熱硬化性接着剤、熱可塑性
接着剤などによって構成することができる。このとき、
接着層56の樹脂を硬化させるエネルギーは第二基板6
0の裏面から供給される。UV硬化型接着剤の場合はU
V照射装置にて、熱硬化性接着剤の場合はレーザにて発
光素子12の下面のみ硬化させ、熱可塑性接着剤場合
は、同様にレーザ照射にて接着剤を溶融させ接着を行
う。
【0052】また、第二基板60上にシャドウマスクと
しても機能する電極層57を配設した後、特に電極層5
7の画面側の表面すなわち当該画像表示装置を見る人が
いる側の面に黒クロム層58を形成する。このようにシ
ャドウマスクとして機能する電極層57及び黒クロム層
58を形成することにより画像のコントラストを向上さ
せることができ、黒クロム層58でのエネルギー吸収率
を高くして、選択的に照射されるビームによって接着層
56が早く硬化するようにすることができる。この転写
時のUV照射としては、UV硬化型接着剤の場合は約1
00mJ/cm を照射する。
【0053】図16はRGBの3色の発光素子12、6
1、62を第二基板60に配列させ絶縁層59を塗布し
た状態を示す図である。図14および図15で用いた吸
着装置53をそのまま使用して、第二基板60にマウン
トする位置をその色の位置にずらすだけでマウントする
と、画素としてのピッチは一定のまま3色からなる画素
を形成できる。絶縁層59としては透明エポキシ接着
剤、UV硬化型接着剤、ポリイミドなどを用いることが
できる。3色の発光素子12、61、62は必ずしも同
じ形状でなくても良い。図16において、赤色の発光素
子12は六角錐形状のGaN層を有しない構造とされ、
他の発光素子61、62を断面略三角形状で六角錘状の
発光素子を用いて形成することができる。また、この段
階では、前述のように各発光素子12、61、62は既
に樹脂形成チップとして樹脂からなる接着層14で覆わ
れており、素子構造の違う発光素子を用いる場合におい
ても同一の取り扱いを実現することができる。
【0054】図17は配線形成工程を示す図である。絶
縁層59に開口部65、66、67、68、69、70
を形成し、発光素子12、61、62のアノード、カソ
ードの電極パッドと第二基板60の配線用の電極層57
を接続する配線63、64、71を形成した図である。
このときに形成する開口部すなわちビアホールは発光素
子12、61、62の電極パッド16、20の面積を大
きくしているのでビアホール形状は大きく、ビアホール
の位置精度も各発光素子に直接形成するビアホールに比
べて粗い精度で形成できる。このときのビアホールは約
60μm角の電極パッド16、20に対し、約φ20μ
mのものを形成できる。また、ビアホールの深さは配線
基板と接続するもの、アノード電極と接続するもの、カ
ソード電極と接続するものの3種類の深さがあるのでレ
ーザのパルス数で制御し、最適な深さを開口する。その
後、保護層を配線上に形成し、画像表示装置のパネルは
完成する。このときの保護層は図17の絶縁層59と透
明エポキシ接着剤などの同様の材料が使用できる。この
保護層は加熱硬化し配線を完全に覆う。この後、パネル
端部の配線からドライバーICを接続して駆動パネルを
製作することになる。
【0055】以上のように、第一基板11上に配列され
た複数の発光素子12を第一の一時保持用基板15に転
写する際、ワイヤー状スペーサー13を第一基板11上
に配列することにより、第一基板11と第一の一時保持
用基板15との間隔を確実且つ容易に一定に保つことが
でき、第一基板11の全面において均一に接着層14に
よって貼り合わせることができる。さらに、ワイヤー状
スペーサー13を格子状に配置することにより、第一基
板11と第一の一時保持用基板15との間隔をより一層
確実且つ容易に一定に保つことができ、第一基板11の
全面において均一にして第一の一時保持用基板15と貼
り合わせることができる。
【0056】さらに、第一基板11と第一の一時保持用
基板15との間隔とを一定に保つワイヤー状スペーサー
13の端部を第一基板11の外縁部より突出するように
配列することにより、接着層14を介して第一基板11
と第一の一時保持用基板15とを張り合わせた後でも、
容易にワイヤー状スペーサー13の位置を調節すること
ができる。そのため、複数の発光素子12は樹脂からな
る接着層14に覆われた状態で素子毎に区分けする素子
分離溝19を形成する際、素子分離溝19を形成する領
域にワイヤー状スペーサー13が配列されるようにワイ
ヤー状スペーサー13の配列する位置を確実且つ容易に
調整することができ、またワイヤー状スペーサー13が
素子分離溝19の形成と同時にレーザ光の照射とともに
除去されて、素子の近傍に残留することなく素子を実装
することができる。
【0057】樹脂形成チップ21を構成することによ
り、発光素子12の周りが樹脂14aで被覆され平坦化
によって精度良く電極パッド16、20を形成できると
ともに発光素子12に比べて広い領域に電極パッド1
6、20を延在でき、後述する次の転写を吸着治具で進
める場合には取り扱いが容易になる。後述するように、
最終的な配線を形成する際に、比較的大き目のサイズの
電極パッド16、20を利用した配線を行うことで、配
線不良が未然に防止される。
【0058】なお、本実施形態においては、第一基板1
1から第一の一時保持用基板15に複数の発光素子を転
写して樹脂形成チップ21を形成する際に、第一基板1
1と第一の一時保持用基板15との間隔を一定に保持す
るために、ワイヤー状スペーサー13を用いたが、発光
ダイオードディスプレイ(LEDディスプレイ)や液晶
表示装置(LCD)など画像表示装置の素子の実装基板
と対向基板との間隔を一定に保つために用いても良い。
このように画像表示装置の実装基板と対向基板との間隔
を一定に保つためにワイヤー状スペーサーを用いると、
本実施形態と同様に、確実且つ容易に実装基板と対向基
板との間隔を一定に保つことができる。
【0059】さらに、ワイヤー状スペーサーの端部を実
装基板の外縁部より突出させることによりワイヤー状ス
ペーサーの位置の調節を容易に行うことができ、発光素
子などの発光領域と干渉することなくワイヤー状スペー
サーを確実且つ容易に配置することができる。そのた
め、一例として、発光領域に干渉しない画素間のブラッ
クラインの背後に配置する場合、ワイヤー状スペーサー
を配置する位置を制御して、スペーサーにより発光領域
が塞がれて表示特性が劣化するのを確実且つ容易に回避
することができる。
【0060】また、ワイヤー状スペーサーを用いた場
合、実装基板と対向基板との間隔を確実に保つことがで
きるため、大画面のフラットディスプレイにおいても、
実装基板と対向基板との間隔を一定に保ちつつ、且つ所
望の強度を有する大画面のフラットディスプレイを製造
することができる。
【0061】
【発明の効果】本発明によれば、基板上に配列された複
数の素子を対向基板に転写する際、ワイヤー状の形状を
有するスペーサーを基板上に線状に配列したり、格子状
に配置したりすることにより、基板と対向基板との間隔
を確実且つ容易に一定に保つことができ、基板の全面に
おいてむらが生じることなく均一に貼り合わせることが
できる。
【0062】さらに、基板と対向基板との間隔とを一定
に保つワイヤー状の形状を有するスペーサーの端部を基
板の外縁部より突出するように配列することにより、基
板と対向基板とを張り合わせた後でも、容易にワイヤー
状スペーサーの位置を調節することができる。
【0063】ワイヤー状の形状を有するスペーサーを用
いて画像表示装置の基板と対向基板との間隔を一定に保
つ場合には、基板の全体にわたって均一にして基板と対
向基板との間隔を確実且つ容易に一定に保つことができ
る。
【0064】さらに、ワイヤー状の形状を有するスペー
サーの端部を基板の外縁部より突出させることによりワ
イヤー状スペーサーの位置の調節を容易に行うことがで
きるため、発光領域と干渉することなくワイヤー状スペ
ーサーを配置することができ、スペーサーにより発光領
域が塞がれて表示特性が劣化するのを回避することがで
きる。また、ワイヤー状の形状を有するスペーサーを用
いた場合には、大画面のフラットディスプレイにおいて
も、基板と対向基板との間隔を一定に保ちつつ所望の強
度を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の素子の配列方法における
基板上に素子を配列する工程を示し、(a)は断面図で
あり、(b)は平面図である。
【図2】本発明の実施の形態の素子の配列方法における
基板上にワイヤー状スペーサーを配列する工程を示し、
(a)は断面図であり、(b)は平面図である。
【図3】本発明の実施の形態の素子の配列方法における
基板上に配列されたワイヤー状スペーサーを示す平面図
である。
【図4】本発明の実施の形態の素子の配列方法における
基板上に配列されたワイヤー状スペーサーを示す平面図
である。
【図5】本発明の実施の形態の素子の配列方法における
素子の第一の一時保持用基板への転写を示す工程断面図
である。
【図6】本発明の実施の形態の素子の配列方法における
素子の第一の一時保持用基板への転写を示す工程断面図
である。
【図7】本発明の実施の形態の素子の配列方法における
第一基板の分離を示す工程断面図である。
【図8】本発明の実施の形態の素子の配列方法における
n側電極パッドの形成を示す工程断面図である。
【図9】本発明の実施の形態の素子の配列方法における
素子分離及びワイヤー状スペーサーの除去を示す工程断
面図である。
【図10】本発明の実施の形態の素子の配列方法におけ
る素子分離を示す工程断面図である。
【図11】本発明の実施の形態の素子の配列方法におけ
るp側電極パッドの形成を示す工程断面図である。
【図12】本発明の実施の形態の素子の配列方法におけ
る樹脂形成チップを示す概略斜視図である。
【図13】本発明の実施の形態の素子の配列方法におけ
る樹脂形成チップを示す概略平面図である。
【図14】本発明の実施の形態の素子の配列方法におけ
る素子の吸着を示す工程断面図である。
【図15】本発明の実施の形態の素子の配列方法におけ
る素子の転写を示す工程断面図である。
【図16】本発明の実施の形態の素子の配列方法におけ
る絶縁層の形成を示す工程断面図である。
【図17】本発明の実施の形態の素子の配列方法におけ
る配線の形成を示す工程断面図である。
【符号の説明】
11 第一基板 12,61,62 発光素子 13 ワイヤー状スペーサー 13a 突出部 14,56 接着層 14a 樹脂 15 第一の一時保持用基板 16 カソード側電極パッド 17 剥離層 18 第二の一時保持用基板 19 素子分離溝 20 アノード側電極パッド 21 樹脂形成チップ 52 金属板 53 吸着装置 54 吸着チャンバ 55 吸着孔 56 接着層 57 電極層 58 黒クロム層 59 絶縁層 60 第二基板 63,64,71 配線 65,66,67,68,69,70 開口部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大庭 央 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 Fターム(参考) 2H089 LA08 LA10 LA16 LA19 LA20 MA01X MA11X NA07 NA12 NA17 NA24 NA56 NA60 QA11 QA12 QA14

Claims (29)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対の基板の間に介在され、前記一対の
    基板の間隔を一定に保つスペーサーにおいて、ワイヤー
    状の形状を有することを特徴とするスペーサー。
  2. 【請求項2】 当該スペーサーの長手方向に対して垂直
    な面での断面形状が略円形形状、略楕円形形状、若しく
    は略多角形形状であることを特徴とする請求項1記載の
    スペーサー。
  3. 【請求項3】 当該スペーサーは剛性を有することを特
    徴とする請求項1記載のスペーサー。
  4. 【請求項4】 当該スペーサーの構成材料は金属、セラ
    ミック、樹脂、若しくはガラスであることを特徴とする
    請求項1記載のスペーサー。
  5. 【請求項5】 当該スペーサーは格子状に組まれること
    を特徴とする請求項1記載のスペーサー。
  6. 【請求項6】 基板と該基板に対向する対向基板とを張
    り合わせて形成される画像表示装置において、前記基板
    と前記対向基板との間隔がワイヤー状の形状を有するス
    ペーサーにより一定に保たれることを特徴とする画像表
    示装置。
  7. 【請求項7】 前記スペーサーの長手方向に対して垂直
    な面での断面形状が略円形形状、略楕円形形状、若しく
    は略多角形形状であることを特徴とする請求項6記載の
    画像表示装置。
  8. 【請求項8】 前記スペーサーは剛性を有することを特
    徴とする請求項6記載の画像表示装置。
  9. 【請求項9】 前記スペーサーの構成材料は金属、セラ
    ミック、樹脂、若しくはガラスであることを特徴とする
    請求項6記載の画像表示装置。
  10. 【請求項10】 前記スペーサーは複数の前記素子の間
    に線状に配列若しくは格子状に配置されることを特徴と
    する請求項6記載の画像表示装置。
  11. 【請求項11】 前記スペーサーの端部が前記基板の外
    縁部より突出することを特徴とする請求項6記載の画像
    表示装置。
  12. 【請求項12】 前記素子は発光素子、液晶制御素子、
    光電変換素子、圧電素子、薄膜トランジスタ素子、薄膜
    ダイオード素子、抵抗素子、スイッチング素子、微小磁
    気素子、微小光学素子から選ばれた素子若しくはその部
    分であることを特徴とする請求項6記載の画像表示装
    置。
  13. 【請求項13】 複数の素子が配列される基板と該基板
    に対向する対向基板との間隔を一定に保持する間隔保持
    方法において、前記基板上にワイヤー状の形状を有する
    スペーサーを配列若しくは配置して前記基板と前記対向
    基板との間隔を一定に保持することを特徴とする間隔保
    持方法。
  14. 【請求項14】 前記スペーサーの長手方向に対して垂
    直な面での断面形状が略円形形状、略楕円形形状、若し
    くは略多角形形状であることを特徴とする請求項13記
    載の間隔保持方法。
  15. 【請求項15】 前記スペーサーは剛性を有することを
    特徴とする請求項13記載の間隔保持方法。
  16. 【請求項16】 前記スペーサーの構成材料は金属、セ
    ラミック、樹脂、若しくはガラスであることを特徴とす
    る請求項13記載の間隔保持方法。
  17. 【請求項17】 前記スペーサーは複数の前記素子の間
    に線状に配列若しくは格子状に配置することを特徴とす
    る請求項13記載の間隔保持方法。
  18. 【請求項18】 前記スペーサーの端部が前記基板の外
    縁部より突出することを特徴とする請求項13記載の間
    隔保持方法。
  19. 【請求項19】 第一基板上の複数の素子を第二基板に
    転写する素子の転写方法において、複数の前記素子の間
    にワイヤー状スペーサーを線状に配列若しくは格子状に
    配置し、前記第一基板上に前記ワイヤー状スペーサーを
    含む接着層を形成した後、複数の前記素子及び前記スペ
    ーサーを前記第二基板に保持し、複数の前記素子を前記
    第一基板から分離することを特徴とする素子の転写方
    法。
  20. 【請求項20】 前記ワイヤー状スペーサーの長手方向
    に対して垂直な面での断面形状が略円形形状、略楕円形
    形状、若しくは略多角形形状であることを特徴とする請
    求項19記載の素子の転写方法。
  21. 【請求項21】 前記ワイヤー状スペーサーの構成材料
    は金属、セラミック、樹脂、若しくはガラスであること
    を特徴とする請求項19記載の素子の転写方法。
  22. 【請求項22】 前記ワイヤー状スペーサーは剛性を有
    することを特徴とする請求項19記載の素子の転写方
    法。
  23. 【請求項23】 前記ワイヤー状スペーサーの端部が前
    記第一基板の外縁部より突出することを特徴とする請求
    項19記載の素子の転写方法。
  24. 【請求項24】 複数の前記素子を保持する前記接着層
    を固めた後、前記第二基板上でレーザ光を照射して樹脂
    で覆われた状態で素子毎に分離することを特徴とする請
    求項19記載の素子の転写方法。
  25. 【請求項25】 前記レーザ光は前記ワイヤー状スペー
    サーが形成された領域に照射することを特徴とする請求
    項24記載の素子の転写方法。
  26. 【請求項26】 前記素子は窒化物半導体を用いた半導
    体素子であることを特徴とする請求項19記載の素子の
    配列方法。
  27. 【請求項27】 前記素子は発光素子、液晶制御素子、
    光電変換素子、圧電素子、薄膜トランジスタ素子、薄膜
    ダイオード素子、抵抗素子、スイッチング素子、微小磁
    気素子、微小光学素子から選ばれた素子若しくはその部
    分であることを特徴とする請求項19記載の素子の転写
    方法。
  28. 【請求項28】 前記第一基板は光透過性を有し、前記
    第一基板の裏面からレーザ光を照射し、前記第一基板よ
    り前記素子を分離することを特徴とする請求項19記載
    の素子の転写方法。
  29. 【請求項29】 第一基板上の複数の素子を第二基板に
    配列する素子の配列方法において、複数の前記素子の間
    にワイヤー状スペーサーを線状に配列若しくは格子状に
    配置し、前記第一基板上に前記ワイヤー状スペーサーを
    含む接着層を形成した後、複数の前記素子及び前記ワイ
    ヤー状スペーサーを前記第二基板に保持し、複数の前記
    素子を前記第一基板から分離することを特徴とする素子
    の配列方法。
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