JP4834974B2 - カラーフィルタのブラックマトリックスの形成方法およびカラーフィルタの形成方法 - Google Patents
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また、このインクジェット法でカラーフィルタ用の色材インクをカラーフィルタ用基板に供給する場合、インクジェット装置で噴射されたインク粒子が基板に衝突してその供給部位で広がることから、所定部(画素部)以外に広がらないようにするために、画素部周辺に土手の役目をする凸部を形成するようにするか、或いは画素部周辺を撥インキ性とする方法が提案され、検討されている。なお、各画素の周辺部は遮光性があるブラックマトリックスである必要がある。そのため、この凸部や撥インキ部はカラーフィルタのブラックマトリックスを兼用することが好ましく、そのための技術が多数提案されている。なお、本願においてはブラックストライプも含めてブラックマトリックスと記す。
液晶用のカラーフィルタの場合、画素部と周辺のブラックマトリクスの部分は高さが等しいことが、後工程である透明導電膜の形成等において好ましい。このため、第一の方法の場合は溶剤揮発による体積減少対策として、図11(a)(b)のように、少なくとも土手表面を撥インキ性として、インクを土手の表面よりも高く供給することができることが好ましく、第二の方法の場合には図12に示したようにすることが好ましく、共に種々の方法が提案されている。例えば後者の場合については特開2001−194521号公報に開示されている方法がある。しかし、いずれの方法も土手部や撥インキ性の部分を高コストのフォトリソ法で形成する。従って、カラーフィルタにおける色材部を低コストのインクジェット法で形成しても、全体としてカラーフィルタの低コスト化の妨げとなっている。なお、図11において、土手全体を撥インキ性とする方が、形成が容易であるが、すると画素の周辺部でインクの厚さが薄くなってしまうため、好ましくなく、種々の対策が提案されている。例えば、図13に示したように、土手の下部は親インキ性、上部は撥インキ性という構造が開示されている。しかし、この構造をフォトリソ法で形成するには、フォトリソ法を2回繰り返して、下部層と上部層を別個に形成する必要があった。このため高コストとなっていた。
しかし、フォトリソ法ではその製法上、遮光材を含有した感光性部材の大部分が破棄されるなど、ブラックマトリックスの形成に係るコストが高くなるという問題がある。そこで、その他の製法、例えば印刷法で形成できれば、かなりのコスト低減を達成することができる。この点、ブラックマトリックスの形成に関しては、銅の凹版を使用したグラビアオフセット印刷法でブラックマトリックスを形成することが提案されている(特許文献1)。
その対策として、低コスト化の切り札とも考えられているインクジェット法で形成することが特開2002―131524号公報に開示されている。その方法おいては、色材層を形成する際にスペーサも形成することを提案していて、単純にスペーサを形成するよりさらに低コスト化を図っている。しかし、スペーサの形状は直径5〜15μm程度で、高さが数μm程度であるのに対して、色材層を形成するためのインクジェットによる色材インキの粒子径は通常30μm程度であり、衝突時には広がってしまうので、この方法による形成はなかなか難しく、上記出願では種々の工夫を凝らしているが、実用には至っていない。
なお、スペーサを同時形成する方法として、顔料分散レジストを使用して色材部を形成する際に、ブラックマトリックス上の一部にも色材層を残すことにより三原色を積層されたものからなるスペーサを形成する方法が提案され一部実用化されている。しかしながら、この方法は低コスト化には有効であるが、色材層に要求される厚さとスペーサ部に要求される厚さは別個であるので調整が難しく、また位置精度を確保することも難しく、一部での採用に留まっている。
そして、上述したグラビアオフセット印刷法では、画像高精細化に対応して設定された上述の厳しいブラックマトリックス仕様に適合するものを作成することができないという問題がある。ましてスペーサを形成することは困難である。
第一に、ブラックマトリックスのストライプ部分の幅(ストライプ長さ方向に直交する方向での寸法)が狭いため、ブラックマトリックス用の凹版の凹部のみにインクを充填することが困難である。例えば、インクジェット法やノズル法でブラックマトリックスを形成することができれば好都合であるが、ブラックマトリックスの幅が数μm〜20μm程度であり、現在の実用的なインクジェット装置などの解像度(一個の液滴のサイズ)が最小30μm程度であるので、このままではブラックマトリックス転写用の凹版にインク供給することが難しい。そして、インクジェット法やノズル法でインクを充填することは吐出口の径を小さくすれば原理的には可能であるが、凹部への充填に要する時間が長くなり、現実的ではない。
第二に、所謂、ドクターリングで充填することも、形成したいブラックマトリックスの厚さが数μm以下であるため、ドクターのしなりや凹部内のインクが移動するドクターに引っ張られることなどで、所定の精度でインク供給が難しかった。
第四に、ドクターリングで凹部上端や凸部表面を傷付けてしまうこともあった。さらに、ドクターリングによるインク供給の場合、凹部では上部が若干凹んだ状態で黒インクが詰められるようになることから、乾燥後の凹部内での黒インクの目減り分を極力少なくする(転写性を良くする、ブラックマトリックスの高さを確保する)ため、その黒インク自体の粘度を高くすることになるが、それではドクターリング時に気泡を混入させる可能性が極めて高くなる問題が出てきた。
さらに、転写用の凹版には硬化インク離型性が必要であるが、離型性があって版面強度がドクターリングにも耐え得る凹部パターンの形成材料が現状では見出せていない。
しかし、溶剤揮発による体積減少分が多くなるため、黒濃度などの条件を満足させるには凹部の深さを深くする必要がある。すると、接着剤を介してブラックマトリックス部分をカラーフィルタ用基板に転写するとき、凹部に入り込んだ接着剤の入り込み高さも加わってそのカラーフィルタ用基板上でのブラックマトリックス分の高さが仕様値よりもかなり高くなってしまうことになる。
そして、溶剤分の少ない黒インクを使用すれば体積減少分は減るが、上述したようにブラックマトリックスを得る上での凹部への適正なインク充填、気泡の混入防止が難しくなる。さらに、微細なスペーサ用凹部へのインキングは困難である。
なお、高粘度品を充填後に、真空脱泡する方法もあるが、粘度範囲が極めて狭い範囲に限定されてしまい、黒インクを凹版の凹部に充填してブラックマトリックスを転写にて得る手法には採用できないものであった。
本発明は上記課題を考慮してなされたもので、転写型からの転写によりカラーフィルタのブラックマトリックスを形成する方法であって、
UV光透過性の転写型用基板の上に、UV光透過性と感光硬化したときのブラックマトリックス材に対しての剥離性とを有する凹版底面材と、感光硬化したときの前記ブラックマトリックス材が離型することができる離型性と遮光性とを有する凹版凸部材とを積層して、凹版凸部材の間の凹部のパターンがカラーフィルタのブラックマトリックスのパターンとされている凹版の転写型を形成して、該転写型における所要位置の凹部の前記凹版底面材に、前記凹部より狭い幅で孔状にしてスペーサ用凹部を設け、
前記転写型の版面全体にブラックマトリックス材を塗布し、乾燥させた後に、転写型の基板側からUV光を照射して前記凹版凸部材の間の凹部のブラックマトリックス材を硬化させ、未硬化部分のブラックマトリックス材を現像除去した後、
前記転写型の版面に接着剤を介してカラーフィルタ用基板を重ね合わせ、UV光を照射して前記接着剤を硬化させてからカラーフィルタ用基板を硬化した前記接着剤とともに転写型から分離し、前記凹版凸部材の間の凹部のブラックマトリックス材を前記接着剤を介してカラーフィルタ用基板に転写させて、液晶表示装置基板間隔保持用スペーサが一体形成されているブラックマトリックスを形成することを特徴とするカラーフィルタのブラックマトリックスの形成方法を提供して、上記課題を解消するものである。
なお、転写型の遮光とはブラックマトリックス用インクや接着剤を硬化し得るUV光に対しての遮光であり、カラーフィルタのブラックマトリックス材の遮光とは可視光に対しての遮光である。
また、もう一つの発明は、転写型からの転写によりカラーフィルタのブラックマトリックスを形成する方法であって、
UV光透過性の転写型用基板の上に、ブラックマトリックスのパターンのネガパターンとなっている遮光膜が設けられ、UV光透過性の転写型用基板の上に設けられた前記遮光膜の上に、UV光透過性と感光硬化したときのブラックマトリックス材に対しての剥離性とを有する底面材と、感光硬化したときの前記ブラックマトリックス材が離型することができる離型性とUV光透過性とを有する凸部材とを積層して、前記凸部材の間の凹部のパターンが、カラーフィルタのブラックマトリックスにおける対向電極基板側に向けて凸となる液晶表示装置基板間隔保持用スペーサのパターンである転写型を形成して、
前記転写型の版面全体にブラックマトリックス材を塗布し、乾燥させた後に、転写型の基板側からUV光を照射して前記遮光膜の開口部に位置しているブラックマトリックス材を硬化させ、未硬化部分のブラックマトリックス材を現像除去した後、
前記転写型の版面に接着剤を介してカラーフィルタ用基板を重ね合わせ、UV光を照射して前記接着剤を硬化させてからカラーフィルタ用基板を硬化した前記接着剤とともに転写型から分離し、前記遮光膜の開口部に位置しているブラックマトリックス材を前記接着剤を介してカラーフィルタ用基板に転写させて、液晶表示装置基板間隔保持用スペーサが一体形成されているブラックマトリックスを形成することを特徴とするカラーフィルタのブラックマトリックスの形成方法を提供して、上記課題を解消するものである。
また、上記発明において、上記ブラックマトリックス材は、カラーフィルタの色材インクに対して必要に応じて撥インキ性を有することが良好である(請求項4の発明)。
さらに、もう一つの発明は、カラーフィルタの形成方法であって、
UV光透過性の転写型用基板の上に、UV光透過性と感光硬化したときのブラックマトリックス材に対しての剥離性とを有する凹版底面材と、感光硬化したときの前記ブラックマトリックス材が離型することができる離型性と遮光性とを有する凹版凸部材とを積層して、凹版凸部材の間の凹部のパターンがカラーフィルタのブラックマトリックスのパターンとされている凹版の転写型を形成して、該転写型における所要位置の凹部の前記凹版底面材に、前記凹部より狭い幅で孔状にしてスペーサ用凹部を設け、
前記転写型の版面全体にブラックマトリックス材を塗布し、乾燥させた後に、転写型の基板側からUV光を照射して前記凹版凸部材の間の凹部のブラックマトリックス材を硬化させ、未硬化部分のブラックマトリックス材を現像除去した後、
前記転写型の版面に接着剤を介してカラーフィルタ用基板を重ね合わせ、UV光を照射して前記接着剤を硬化させてからカラーフィルタ用基板を硬化した前記接着剤とともに転写型から分離し、前記凹版凸部材の間の凹部のブラックマトリックス材を前記接着剤を介してカラーフィルタ用基板に転写させて、液晶表示装置基板間隔保持用スペーサが一体形成されたブラックマトリックスを有してこのブラックマトリックスの間が凹部とされたカラーフィルタ用基板を形成し、
前記カラーフィルタ用基板における前記ブラックマトリックスの間の凹部に、該ブラックマトリックス間の凹部に対応するカラーフィルタのパターン構成色の色材インクをインクジェット法により設けることを特徴とするカラーフィルタの形成方法を提供して上記課題を解消するものである。
(請求項7の発明)
さらに、もう一つの発明は、カラーフィルタの形成方法であって、
UV光透過性の転写型用基板の上に、ブラックマトリックスのパターンのネガパターンとなっている遮光膜が設けられ、UV光透過性の転写型用基板の上に設けられた前記遮光膜の上に、UV光透過性と感光硬化したときのブラックマトリックス材に対しての剥離性とを有する底面材と、感光硬化したときの前記ブラックマトリックス材が離型することができる離型性とUV光透過性とを有する凸部材とを積層して、前記凸部材の間の凹部のパターンが、カラーフィルタのブラックマトリックスにおける対向電極基板側に向けて凸となる液晶表示装置基板間隔保持用スペーサのパターンである転写型を形成して、
前記転写型の版面全体にブラックマトリックス材を塗布し、乾燥させた後に、転写型の基板側からUV光を照射して前記遮光膜の開口部に位置しているブラックマトリックス材を硬化させ、未硬化部分のブラックマトリックス材を現像除去した後、
前記転写型の版面に接着剤を介してカラーフィルタ用基板を重ね合わせ、UV光を照射して前記接着剤を硬化させてからカラーフィルタ用基板を硬化した前記接着剤とともに転写型から分離し、前記遮光膜の開口部に位置しているブラックマトリックス材を前記接着剤を介してカラーフィルタ用基板に転写させて、液晶表示装置基板間隔保持用スペーサが一体形成されたブラックマトリックスを有してこのブラックマトリックスの間が凹部とされたカラーフィルタ用基板を形成し、
前記カラーフィルタ用基板における前記ブラックマトリックスの間の凹部に、該ブラックマトリックス間の凹部に対応するカラーフィルタのパターン構成色の色材インクをインクジェット法により設けることを特徴とするカラーフィルタの形成方法を提供して上記課題を解消するものである。
請求項5,7の発明において、上記色材インクの色材が染料であって、該染料が上記ブラックマトリックス間の接着剤を染色するものとすることが可能である。
さらにもう一つの発明は、カラーフィルタの形成方法であって、
UV光透過性の転写型用基板の上に、UV光透過性と感光硬化したときのブラックマトリックス材に対しての剥離性とを有する凹版底面材と、感光硬化したときの前記ブラックマトリックス材が離型することができる離型性と遮光性とを有する凹版凸部材とを積層して、凹版凸部材の間の凹部のパターンがカラーフィルタのブラックマトリックスのパターンとされている凹版の転写型を形成して、該転写型における所要位置の凹部の前記凹版底面材に、前記凹部より狭い幅で孔状にしてスペーサ用凹部を設け、
前記転写型の版面全体にブラックマトリックス材を塗布し、乾燥させた後に、転写型の基板側からUV光を照射して前記凹版凸部材の間の凹部のブラックマトリックス材を硬化させ、未硬化部分のブラックマトリックス材を現像除去した後、
前記転写型の版面に接着剤を介してカラーフィルタ用基板を重ね合わせ、UV光を照射して前記接着剤を硬化させてからカラーフィルタ用基板を硬化した前記接着剤とともに転写型から分離し、前記凹版凸部材の間の凹部のブラックマトリックス材を前記接着剤を介してカラーフィルタ用基板に転写させて、液晶表示装置基板間隔保持用スペーサが一体形成されたブラックマトリックスを有してこのブラックマトリックスの間が凹部とされたカラーフィルタ用基板を形成し、
前記カラーフィルタ用基板の全面に対する感光硬化性の色材インクの全面塗布と、全面塗布された色材インクに対する部分露光と、色材インクの未硬化部の現像除去とをカラーフィルタのパターン構成色ごとに行なって、前記カラーフィルタ用基板における上記ブラックマトリックスの間の凹部に、該ブラックマトリックス間の凹部に対応するカラーフィルタのパターン構成色の色材インクを設けることを特徴とするカラーフィルタの形成方法を提供して上記課題を解消するものである。
(請求項10の発明)
さらにもう一つの発明は、カラーフィルタの形成方法であって、
UV光透過性の転写型用基板の上に、ブラックマトリックスのパターンのネガパターンとなっている遮光膜が設けられ、UV光透過性の転写型用基板の上に設けられた前記遮光膜の上に、UV光透過性と感光硬化したときのブラックマトリックス材に対しての剥離性とを有する底面材と、感光硬化したときの前記ブラックマトリックス材が離型することができる離型性とUV光透過性とを有する凸部材とを積層して、前記凸部材の間の凹部のパターンが、カラーフィルタのブラックマトリックスにおける対向電極基板側に向けて凸となる液晶表示装置基板間隔保持用スペーサのパターンである転写型を形成して、
前記転写型の版面全体にブラックマトリックス材を塗布し、乾燥させた後に、転写型の基板側からUV光を照射して前記遮光膜の開口部に位置しているブラックマトリックス材を硬化させ、未硬化部分のブラックマトリックス材を現像除去した後、
前記転写型の版面に接着剤を介してカラーフィルタ用基板を重ね合わせ、UV光を照射して前記接着剤を硬化させてからカラーフィルタ用基板を硬化した前記接着剤とともに転写型から分離し、前記遮光膜の開口部に位置しているブラックマトリックス材を前記接着剤を介してカラーフィルタ用基板に転写させて、液晶表示装置基板間隔保持用スペーサが一体形成されたブラックマトリックスを有してこのブラックマトリックスの間が凹部とされたカラーフィルタ用基板を形成し、
前記カラーフィルタ用基板の全面に対する感光硬化性の色材インクの全面塗布と、全面塗布された色材インクに対する部分露光と、色材インクの未硬化部の現像除去とをカラーフィルタのパターン構成色ごとに行なって、前記カラーフィルタ用基板における上記ブラックマトリックスの間の凹部に、該ブラックマトリックス間の凹部に対応するカラーフィルタのパターン構成色の色材インクを設けることを特徴とするカラーフィルタの形成方法を提供して上記課題を解消するものである。
さらにカラーフィルタ用基板側の接着剤については、使用する色材インクとの相性によって濡れ性を向上して気泡の巻き込みを無くすようにしたり、色材が浸透するタイプのものにすることができる。
なお、透明基板の転写型に遮光部を設け、裏面から露光し、未硬化部を現像除去するという方式を見出したので、従来は検討されることがなかった転写型での高精度の転写が可能になった。
さらにカラーフィルタ用基板側の接着剤については、使用する色材インクとの相性によって濡れ性を向上して気泡の巻き込みを無くすようにしたり、色材が浸透するタイプのものにすることができる。
まず、カラーフィルタのブラックマトリックスを転写法にて形成するために用いるブラックマトリックス用の転写型について説明すると、図1はその転写型1の第一の形態を示していて、UV光透過性のある転写型用基板2の表面に、カラーフィルタ用色材インクの成分構成から色材がない透明となる成分構成とした材料を塗布してベークしてなる第一凹版底面材3a、第二凹版底面材3bを積層して設けている。
この凹版底面材3a、3bはUV光透過性と感光硬化したときの遮光部材に対しての剥離性とを有するものである。なお、転写型用基板2はカラーフィルタ用基板と同一材料であることが良好である。
さらに転写型1においては、前記第二凹版底面材3bの上に、カラーフィルタ用色材インキの成分構成中、黒色色材成分を遮光成分とした材料からなり、ブラックマトリックスのパターンに対してネガパターンとなるようにして、かつ厚さ均一にした凹版凸部材4を設けている。この凹版凸部材4の成形に際して上記第一、第二凹版底面材3a、3bと一体となった状態でベークされており、第二凹版底面材3bに強固に一体化されているものである。そして、この凹版凸部材4にあってはその側面と上面とで、感光硬化したときのブラックマトリックス材が離型することができる離型性を生じるようにしているものである。
なお、第一、第二凹版底面材3a,3b、凹版凸部材4の材料は、それぞれ耐久性を持たせるためUV光硬化型であり、さらに加熱硬化型であって、200℃以上で硬化すると接着強度、機械強度が大きく増加する組成としている。転写型自体の作成については後述する。
さらに、この転写型1にあっては全ての凹部5ではなく所定位置の凹部5に、液晶表示装置基板間隔保持用のスペーサを得るためのスペーサ用凹部10を設けていて、前記スペーサ用凹部10は、所要位置における凹部5での上記第二凹版部材3bに凹部5の幅より狭い幅で孔パターンを形成してなるものである。これによってスペーサ用凹部10がある部分の凹部5にあってはその底面中央で段付状に落とし込まれた底面形状となっている。
露光量は例えば厚さ1μmの遮光部材を硬化させるのに、50〜250mj/m2とすることができ、露光量の調整で硬化した時の遮光部材の高さを調整できる。
前記接着剤9は無溶剤タイプのUV硬化接着剤である。そして、カラーフィルタ用基板8の片面に位置して前記ブラックマトリックス材6を支持するとともに、後で供給されるカラーフィルタの各パターン構成色の色材インキを保持できるように、その色材インキに対して濡れ性またはインキ受容性を有するものである。
また、転写型1とカラーフィルタ用基板8との間に全面的に接着剤9を供給するに際しては、例えば、図6に示すように、転写型1の上にカラーフィルタ用基板8を若干傾斜させて一端側を接触させるように位置させ、その接触している側で転写型1とカラーフィルタ用基板8との間に接着剤9を供給し、この状態で接触している側からプレスローラなどの圧着手段に通すようにする。このようにして転写型1の版面とカラーフィルタ用基板8との間に接着剤9を展開させる。勿論、転写型1とカラーフィルタ用基板8との間に接着剤9を介在させる手法がこれに限定されない。
この後、転写型1とカラーフィルタ用基板8とを分離することで、転写型1の凹部5に位置していた硬化済みのブラックマトリックス材6が接着剤9を介してカラーフィルタ用基材8に転写され、これによってカラーフィルタ用基材8は所要位置に液晶表示装置基板間隔保持用スペーサ11を一体に備えたブラックマトリックスを有したものとなる。
転写型1とカラーフィルタ用基板8との分離では、カラーフィルタ用基板8を台盤などにて固定しておき、転写型1の一辺側から転写型1を撓ませながら引き離なすことで凹部5の硬化済みのブラックマトリックス材6が液晶表示装置基板間隔保持用スペーサ11を有した状態でより適正に転写されるようになる。
さらに、底面材13の上には凸部材14が設けられている。この凸部材14は感光硬化したときのブラックマトリックス材が離型することができる離型性とUV光透過性とを有している。そして、上記遮光膜12の間のすべてではなく一部の間において、その遮光膜12の間の幅より狭い幅で孔パターンが形成され、この位置を液晶表示装置基板間隔保持用スペーサを得るためのスペーサ用凹部10としていて、スペーサ用凹部10の底面では前記底面材13が表出するようにしている。
このように第二の実施の形態の転写型1では最上層である凸部材14にスペーサ用凹部10を有した凹版の形態として設けられているものである。さらに、後述するように転写型1の凸部材14の表面に対しては、UV光硬化性のある接着剤が接した後に分離するものであることから、この凸部材14は、上述した感光硬化したときのブラックマトリックス材が離型することができる離型性とUV光透過性との他に、UV光硬化した接着剤に対しての離型性を有している。
スペーサ用凹部10のパターンを有している凸部材14の層厚は、ブラックマトリックスと液晶表示装置基板間保持用スペーサとの兼用材、即ち、ブラックマトリックス材6を熱硬化した際の厚さ減少分を加味した層厚である。ただし、通常はその厚さ減少は少なく、無視できる程度である。凸部材14での前記スペーサ用凹部10の深さは通常3〜10μmである。また液晶表示装置基板間隔保持用スペーサ11は円柱状である場合が多いが、その直径は通常3〜10μmであり、ブラックマトリックス材6の硬化後においてこの寸法設定の液晶表示装置基板間隔保持用スペーサ11が得られるようにスペーサ用凹部10の寸法などの設定が行われている。なお、底面材13、凸部材14の材料は、それぞれ耐久性を持たせるためUV光硬化型であり、さらに加熱硬化型であって、200℃以上で硬化すると接着強度、機械強度が大きく増加する化学組成としている。この転写型自体の作成については後述する。
まず、図7(b)に示すように、ブラックマトリックス材6(ブラックマトリクスとスペーサ兼用材の塗料)をスロットコータ等の塗布装置で、所定の加熱硬化厚になるように塗布し、溶剤を揮発する。溶剤の種類によっては減圧して揮発を促進する。その塗料には通常のブラックマトリクス用のものを使用することができるが、液晶表示装置基板間隔保持用スペーサ+ブラックマトリクスの部分が厚いので硬化に時間がかかる。そのため、例えば特開2000−29206号公報に記載されている、化学増感型と呼ばれるものは自己触媒的に硬化反応が進行するので、使用することが好ましい。
つぎに図7(c)に示すように、裏面から平行なUV光で露光7し、遮光膜12がない部分においてブラックマトリックス材6の表面まで硬化する。場合によっては散乱光でもよいが、ブラックマトリクス部の硬化する範囲が若干広がる。
つぎに図7(d)は所定の現像液を使用してスプレー現像等の現像処理を行った結果であり、硬化したブラックマトリックス材6が残る。
つぎに図7(e)に示すように、UV硬化透明接着剤である接着剤9を塗布し、溶剤を揮発させた後、カラーフィルタ用基板8を気泡が混入しないように重ね、カラーフィルタ用基板8側からUV光を全面照射(露光7)して、接着剤9を硬化する。照射するUV光は散乱光で構わない。この接着剤9は、溶剤が揮発した後も流動性があった方が気泡の混入を防止するのが容易である。また、無溶剤型にすることができ、溶剤揮発の工程が不要であり、好都合である。さらに、染色型の色材に使用する場合には、色材が浸透可能なものとすることができる。
図7(f)に示すように、転写型1とカラーフィルタ用基板8とを剥離すると、硬化したブラックマトリックス材6は接着剤9に支持された状態でカラーフィルタ用基板8側に転写され、一部分に液晶表示装置基板間隔保持用スペーサ11を一体に備えたブラックマトリックスBMがカラーフィルタ用基板8に形成される。
上述した第一の実施の形態で使用する転写型を作成した例を図8に沿って、以下に説明する。
図8(a)転写型の支持基板(転写型用基板2)としてはコーニング社のイーグル2000(厚さ0.7mm)がカラーフィルタフィルタ用の製品が熱膨張率の点で好都合であるので、同じものを使用した。その表面に離型層(第一凹版底面材3a)として、透明であって、UV硬化型であり、カラーフィルタ用インクのUV硬化物に対して離型性を有するものとして、特開2001―350009号公報に開示されている合成例1で得られた感光性樹脂を主材料とし、この感光性樹脂を樹脂濃度が10重量%になるようにPGMAcで希釈し、この希釈液1000gに光重合性モノマーであるトリメチロールプロパントリアクリレートを4.0gと、光重合開始剤であるピペロニル−s−トリアジン5gと、溶剤としてPGMAc100gを加えて撹拌して得た得た塗料aを作成した。この塗料aを、加熱硬化厚さが5μmとなるようにスロットコータで塗布し、UV硬化し、厚さ5μmの透明離型層(第一凹版底面材3a)を得た。ここで加熱硬化厚さとは、作成工程の最後に加熱処理を行うが、その結果としての厚さであり、予備テストによって、塗布する厚さとの関係を求めておく。
図8(b)次にスペーサ部形成用の凹部(スペーサ用凹部10)を形成するために、スペーサ形成層(第二凹版底面材3bを得るための層)として上記透明離型層(第一凹版底面材3a)の上に上記塗料aを加熱硬化厚さ6μmとなるようにスロットコータで塗布し、溶剤を揮発させた。
図8(c)液晶表示装置基板間隔保持用スペーサの部分を遮光部とするフォトマスク15を使用して露光7した。
図8(d)さらにその上にブラックマトリックス形成層(凹版凸部材4を得るための層)として、UV遮光ネガレジストである特開2001−350009の実施例1に記載されている材料4aを作成し、スロットコータで加熱硬化厚さがブラックマトリックスの所定厚さである1.8μmになるよう塗布し、溶剤を揮発させた。
図8(e)ブラックマトリックスの部分を遮光部とするフォトマスク16を使用し、液晶表示装置基板間隔保持用スペーサの部分と位置合わせして露光した。
図8(f)2.5%の炭酸ナトリウム液を使用して、スペーサ形成層とブラックマトリクス形成層を同時に現像液17をスプレー現像し、スペーサに対応する凹部(スペーサ用凹部10)とブラックマトリックスに対応する凹部(凹部5)を所定の位置に形成した。その後、230℃で20分間加熱硬化(ベーク)して、所望の凹版の転写型1を得た。
第二の実施の形態で使用する転写型を作成した例を図9に沿って、以下に説明する。
図9(a)転写型の支持基板(転写型用基板2)としてはコーニング社のイーグル2000(厚さ0.7mm)がカラーフィルタ用の製品が熱膨張率の点で好都合であるので、同じものを使用した。そのガラス基板に厚さ1500Åのクロム膜12aをスパッタリング法で形成した。
図9(b)クロムマスクをフォトリソ法で作成する方法を用いて、所望のカラーフィルタのブラックマトリックス部に対応する部分のクロム膜12aを除去して遮光膜12を得た。
図9(c)上記第一の実施の形態での転写型の作成に際して得た塗料aを、加熱硬化厚さが3μmとなるようにスロットコータで塗布し、UV硬化し、厚さ5μmの透明離型層(底面材13)を得た。
図9(d)スペーサ形成用層(凸部材14を得るための層)として上記透明離型層(底面材13)の上に塗料aを加熱硬化厚さ6μmとなるようにスロットコータで塗布し、溶剤を揮発させた。
図9(e)所望のカラーフィルタのスペーサ部を遮光部とするフォトマスク15を使用して、所定露光量を露光7して、スペーサ形成用層の所定部分をUV硬化した。
図9(f)2.5%の炭酸ナトリウム液を使用して、スペーサ形成層を同時にシャワー現像し、スペーサに対応する凹部(スペーサ用凹部10)を所定の位置に形成した。その後、230℃で20分間加熱硬化(ベーク)して、所望の凹版転写型1を得た。
図10はブラックマトリックス及び液晶表示装置基板間隔保持用スペーサを有するカラーフィルタ用基板8とこのカラーフィルタ用基板8にインクジェット法により色材インクを供給した例を示している。
インクジェットインキングでは充填される色材インクを塞き止める土手が撥インキ性を有していることが良好であり、この土手の役割をブラックマトリックスに兼ねさせることが良好である。しかし色材インキの塞き止め用の前記土手において底部まで撥インキ性があると、色材インクを充填した後、土手と色材インクとの境界、即ち、画素周辺部で撥インキ性により色材インクが弾かれて薄くなる「白抜け」が発生する可能性がある。そこで、土手の中間より下部は親インキ性とすることが好ましい。そこで、図10(a)に示されたカラーフィルタ用基板8にあっては、上記第一の実施の形態での接着剤9を親インキ性があるものを用い、ブラックマトリックス及びこれに一体となる液晶表示装置基板間隔保持用スペーサ11の材料であるブラックマトリックス材6を撥インキ性があるものを用いて第一の実施の形態で示した手法によりブラックマトリックスを形成している。ただ、図10(a)に示すカラーフィルタ用基板8は前述したようにブラックマトリックスのある部分においてその中間より下部が親インキ性のある接着剤9としており、このブラックマトリックスBMとその下部の接着剤9とで塞き止め用の土手を構成するために、図10(b)に示すように転写型1にブラックマトリックス材6を充填するが、凹部5での硬化させる際のUV光の露光量などを制御してその凹部5でブラックマトリックス材6が乾燥した状態での量が凹部5の高さより低く、半分程度となるようにする。勿論、色濃度を十分に確保できる量とする。そして、この状態で接着剤9を各凹部5に適正に詰まるようにしてカラーフィルタ用基板8を重ね合わせ、上述のようにしてカラーフィルタ用基板8を分離することで、下部が接着剤9としたブラックマトリックスBMを備えるカラーフィルタ用基板8が得られる。
そして図10(c)に示されているように、上述のようにして得られたカラーフィルタ用基板8にインクジェット法により色材インク18を充填すれば、土手の下部が親インキ性の接着剤9で構成されているので、画素周辺も十分な厚さとなり白抜けが生じないカラーフィルタが得られる。
なお、親インキ性の材料については、インクジェット法でカラーフィルタを形成する方法に関して多数の公知文献があり、適宜選択してUV硬化性接着剤として設計することができるものを使用する。
また、色材をオフセット印刷や凸版印刷、平版印刷、凹版印刷などの印刷法により設けてもよい。
2…転写型用基板
3a…第一凹版底面材
3b…第二凹版底面材
4…凹版凸部材
5…凹部
6…遮光部材
7…露光
8…カラーフィルタ用基板
9…接着剤
10…スペーサ用凹部
11…液晶表示装置基板間隔保持用スペーサ
12…遮光膜
13…底面材
14…凸部材
15…フォトマスク
16…フォトマスク
17…現像液
18…インク
BM…ブラックマトリックス
Claims (10)
- 転写型からの転写によりカラーフィルタのブラックマトリックスを形成する方法であって、
UV光透過性の転写型用基板の上に、UV光透過性と感光硬化したときのブラックマトリックス材に対しての剥離性とを有する凹版底面材と、感光硬化したときの前記ブラックマトリックス材が離型することができる離型性と遮光性とを有する凹版凸部材とを積層して、凹版凸部材の間の凹部のパターンがカラーフィルタのブラックマトリックスのパターンとされている凹版の転写型を形成して、該転写型における所要位置の凹部の前記凹版底面材に、前記凹部より狭い幅で孔状にしてスペーサ用凹部を設け、
前記転写型の版面全体にブラックマトリックス材を塗布し、乾燥させた後に、転写型の基板側からUV光を照射して前記凹版凸部材の間の凹部のブラックマトリックス材を硬化させ、未硬化部分のブラックマトリックス材を現像除去した後、
前記転写型の版面に接着剤を介してカラーフィルタ用基板を重ね合わせ、UV光を照射して前記接着剤を硬化させてからカラーフィルタ用基板を硬化した前記接着剤とともに転写型から分離し、前記凹版凸部材の間の凹部のブラックマトリックス材を前記接着剤を介してカラーフィルタ用基板に転写させて、液晶表示装置基板間隔保持用スペーサが一体形成されているブラックマトリックスを形成することを特徴とするカラーフィルタのブラックマトリックスの形成方法。 - 転写型からの転写によりカラーフィルタのブラックマトリックスを形成する方法であって、
UV光透過性の転写型用基板の上に、ブラックマトリックスのパターンのネガパターンとなっている遮光膜が設けられ、UV光透過性の転写型用基板の上に設けられた前記遮光膜の上に、UV光透過性と感光硬化したときのブラックマトリックス材に対しての剥離性とを有する底面材と、感光硬化したときの前記ブラックマトリックス材が離型することができる離型性とUV光透過性とを有する凸部材とを積層して、前記凸部材の間の凹部のパターンが、カラーフィルタのブラックマトリックスにおける対向電極基板側に向けて凸となる液晶表示装置基板間隔保持用スペーサのパターンである転写型を形成して、
前記転写型の版面全体にブラックマトリックス材を塗布し、乾燥させた後に、転写型の基板側からUV光を照射して前記遮光膜の開口部に位置しているブラックマトリックス材を硬化させ、未硬化部分のブラックマトリックス材を現像除去した後、
前記転写型の版面に接着剤を介してカラーフィルタ用基板を重ね合わせ、UV光を照射して前記接着剤を硬化させてからカラーフィルタ用基板を硬化した前記接着剤とともに転写型から分離し、前記遮光膜の開口部に位置しているブラックマトリックス材を前記接着剤を介してカラーフィルタ用基板に転写させて、液晶表示装置基板間隔保持用スペーサが一体形成されているブラックマトリックスを形成することを特徴とするカラーフィルタのブラックマトリックスの形成方法。 - 上記接着剤は、カラーフィルタの色材インクに対して濡れ性またはインキ受容性を有する請求項1または2に記載のカラーフィルタのブラックマトリックスの形成方法。
- 上記ブラックマトリックス材は、カラーフィルタの色材インクに対して撥インキ性を有する請求項1から3の何れか一項に記載のカラーフィルタのブラックマトリックスの形成方法。
- カラーフィルタの形成方法であって、
UV光透過性の転写型用基板の上に、UV光透過性と感光硬化したときのブラックマトリックス材に対しての剥離性とを有する凹版底面材と、感光硬化したときの前記ブラックマトリックス材が離型することができる離型性と遮光性とを有する凹版凸部材とを積層して、凹版凸部材の間の凹部のパターンがカラーフィルタのブラックマトリックスのパターンとされている凹版の転写型を形成して、該転写型における所要位置の凹部の前記凹版底面材に、前記凹部より狭い幅で孔状にしてスペーサ用凹部を設け、
前記転写型の版面全体にブラックマトリックス材を塗布し、乾燥させた後に、転写型の基板側からUV光を照射して前記凹版凸部材の間の凹部のブラックマトリックス材を硬化させ、未硬化部分のブラックマトリックス材を現像除去した後、
前記転写型の版面に接着剤を介してカラーフィルタ用基板を重ね合わせ、UV光を照射して前記接着剤を硬化させてからカラーフィルタ用基板を硬化した前記接着剤とともに転写型から分離し、前記凹版凸部材の間の凹部のブラックマトリックス材を前記接着剤を介してカラーフィルタ用基板に転写させて、液晶表示装置基板間隔保持用スペーサが一体形成されたブラックマトリックスを有してこのブラックマトリックスの間が凹部とされたカラーフィルタ用基板を形成し、
前記カラーフィルタ用基板における前記ブラックマトリックスの間の凹部に、該ブラックマトリックス間の凹部に対応するカラーフィルタのパターン構成色の色材インクをインクジェット法により設けることを特徴とするカラーフィルタの形成方法。 - 上記色材インクの色材が染料であって、該染料が上記ブラックマトリックス間の接着剤を染色する請求項5に記載のカラーフィルタの形成方法。
- カラーフィルタの形成方法であって、
UV光透過性の転写型用基板の上に、ブラックマトリックスのパターンのネガパターンとなっている遮光膜が設けられ、UV光透過性の転写型用基板の上に設けられた前記遮光膜の上に、UV光透過性と感光硬化したときのブラックマトリックス材に対しての剥離性とを有する底面材と、感光硬化したときの前記ブラックマトリックス材が離型することができる離型性とUV光透過性とを有する凸部材とを積層して、前記凸部材の間の凹部のパターンが、カラーフィルタのブラックマトリックスにおける対向電極基板側に向けて凸となる液晶表示装置基板間隔保持用スペーサのパターンである転写型を形成して、
前記転写型の版面全体にブラックマトリックス材を塗布し、乾燥させた後に、転写型の基板側からUV光を照射して前記遮光膜の開口部に位置しているブラックマトリックス材を硬化させ、未硬化部分のブラックマトリックス材を現像除去した後、
前記転写型の版面に接着剤を介してカラーフィルタ用基板を重ね合わせ、UV光を照射して前記接着剤を硬化させてからカラーフィルタ用基板を硬化した前記接着剤とともに転写型から分離し、前記遮光膜の開口部に位置しているブラックマトリックス材を前記接着剤を介してカラーフィルタ用基板に転写させて、液晶表示装置基板間隔保持用スペーサが一体形成されたブラックマトリックスを有してこのブラックマトリックスの間が凹部とされたカラーフィルタ用基板を形成し、
前記カラーフィルタ用基板における前記ブラックマトリックスの間の凹部に、該ブラックマトリックス間の凹部に対応するカラーフィルタのパターン構成色の色材インクをインクジェット法により設けることを特徴とするカラーフィルタの形成方法。 - 上記色材インクの色材が染料であって、該染料が上記ブラックマトリックス間の接着剤を染色する請求項7に記載のカラーフィルタの形成方法。
- カラーフィルタの形成方法であって、
UV光透過性の転写型用基板の上に、UV光透過性と感光硬化したときのブラックマトリックス材に対しての剥離性とを有する凹版底面材と、感光硬化したときの前記ブラックマトリックス材が離型することができる離型性と遮光性とを有する凹版凸部材とを積層して、凹版凸部材の間の凹部のパターンがカラーフィルタのブラックマトリックスのパターンとされている凹版の転写型を形成して、該転写型における所要位置の凹部の前記凹版底面材に、前記凹部より狭い幅で孔状にしてスペーサ用凹部を設け、
前記転写型の版面全体にブラックマトリックス材を塗布し、乾燥させた後に、転写型の基板側からUV光を照射して前記凹版凸部材の間の凹部のブラックマトリックス材を硬化させ、未硬化部分のブラックマトリックス材を現像除去した後、
前記転写型の版面に接着剤を介してカラーフィルタ用基板を重ね合わせ、UV光を照射して前記接着剤を硬化させてからカラーフィルタ用基板を硬化した前記接着剤とともに転写型から分離し、前記凹版凸部材の間の凹部のブラックマトリックス材を前記接着剤を介してカラーフィルタ用基板に転写させて、液晶表示装置基板間隔保持用スペーサが一体形成されたブラックマトリックスを有してこのブラックマトリックスの間が凹部とされたカラーフィルタ用基板を形成し、
前記カラーフィルタ用基板の全面に対する感光硬化性の色材インクの全面塗布と、全面塗布された色材インクに対する部分露光と、色材インクの未硬化部の現像除去とをカラーフィルタのパターン構成色ごとに行なって、前記カラーフィルタ用基板における上記ブラックマトリックスの間の凹部に、該ブラックマトリックス間の凹部に対応するカラーフィルタのパターン構成色の色材インクを設けることを特徴とするカラーフィルタの形成方法。 - カラーフィルタの形成方法であって、
UV光透過性の転写型用基板の上に、ブラックマトリックスのパターンのネガパターンとなっている遮光膜が設けられ、UV光透過性の転写型用基板の上に設けられた前記遮光膜の上に、UV光透過性と感光硬化したときのブラックマトリックス材に対しての剥離性とを有する底面材と、感光硬化したときの前記ブラックマトリックス材が離型することができる離型性とUV光透過性とを有する凸部材とを積層して、前記凸部材の間の凹部のパターンが、カラーフィルタのブラックマトリックスにおける対向電極基板側に向けて凸となる液晶表示装置基板間隔保持用スペーサのパターンである転写型を形成して、
前記転写型の版面全体にブラックマトリックス材を塗布し、乾燥させた後に、転写型の基板側からUV光を照射して前記遮光膜の開口部に位置しているブラックマトリックス材を硬化させ、未硬化部分のブラックマトリックス材を現像除去した後、
前記転写型の版面に接着剤を介してカラーフィルタ用基板を重ね合わせ、UV光を照射して前記接着剤を硬化させてからカラーフィルタ用基板を硬化した前記接着剤とともに転写型から分離し、前記遮光膜の開口部に位置しているブラックマトリックス材を前記接着剤を介してカラーフィルタ用基板に転写させて、液晶表示装置基板間隔保持用スペーサが一体形成されたブラックマトリックスを有してこのブラックマトリックスの間が凹部とされたカラーフィルタ用基板を形成し、
前記カラーフィルタ用基板の全面に対する感光硬化性の色材インクの全面塗布と、全面塗布された色材インクに対する部分露光と、色材インクの未硬化部の現像除去とをカラーフィルタのパターン構成色ごとに行なって、前記カラーフィルタ用基板における上記ブラックマトリックスの間の凹部に、該ブラックマトリックス間の凹部に対応するカラーフィルタのパターン構成色の色材インクを設けることを特徴とするカラーフィルタの形成方法。
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