JP2010102003A - 液晶表示装置用カラーフィルタおよび液晶表示装置 - Google Patents

液晶表示装置用カラーフィルタおよび液晶表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】積層スペーサのテーパー部周辺における液晶の配向不良を防ぎ、直径20μm以下の高精細なスペーサの形成も可能なカラーフィルタ、これを用いた液晶表示装置を提供する。
【解決手段】透明基板上に、ブラックマトリックス層と、複数の着色層からなるそれぞれの着色画素と、スペーサとを有する液表示装置用カラーフィルタにおいて、該スペーサが、少なくとも2色の着色層を積層して形成され、ブラックマトリクス層と隣接する着色画素の着色層と、前記スペーサとが当接するテーパー部の傾斜角が、60°〜90°の範囲にある。さらに、前記スペーサが、ブラックマトリクス層上に形成され、該ブラックマトリクス層の膜厚が、着色画素の着色層の膜厚よりも厚い。
【選択図】図1

Description

本発明は、液晶表示装置のセルギャップを保持するスペーサとして、着色層を複数重ねて形成した積層スペーサを備える液晶表示装置用カラーフィルタおよび液晶表示装置に関する。
アクティブマトリックス方式の液晶表示装置では、一般に、ガラス基板上に各画素毎に薄膜トランジスタ(TFT)素子を形成したTFT基板と、ガラス基板上にカラーフィルタと一様な透明電極を形成したカラーフィルタ基板とが、間に液晶を挟んで対向して配置されている。そして、TFT基板の各TFT素子のスイッチング作用によって各画素の液晶のシャッター作用を制御している。
近時、液晶表示装置の大型化、高精細化、広い視野角や高コントラスト化などの高画質化にあわせて、垂直配向と呼称されるVA(Vertical Allignment)方式や、画素の横方向に液晶駆動用の電界が印加されるIPS(In Plane Swiching)方式の液晶表示装置が採用されるようになってきている。
TFTを用いた液晶表示装置は、TFT基板とカラーフィルタ基板を所定の間隔を設けて対向させて配置し、エポキシ樹脂等に補強用の繊維を混合したシール剤によってこれら基板を貼り合わせることにより構成される。カラーフィルタ基板とTFT基板との間には液晶が封入されているが、カラーフィルタ基板とTFT基板との間隔を正確に保持しないと、液晶層の厚みに差異が出て、液晶の旋光特性差による着色を生じる。あるいは部分的な色むらが生じて、正しく表示されなくなるという現象が生じる。そのため、従来は、液晶にスペーサと称する直径2μmないし10μmの樹脂、ガラス、アルミナ等からなる粒子あるいは棒状体を多数混合し、液晶のセルギャップ(挟持間隔)の保持を図っている。
通常の液晶表示装置では、スペーサとして100個/mm2程度の大量の粒子を液晶に混合しているので、粘性の高い液晶と混合して、カラーフィルタ基板とTFT基板との挟持間隔内に注入した場合には、均一にスペーサが分散せずに、スペーサが一部に偏るという現象が生じることがある。このような現象が生じると、スペーサが集まった部分の表示品質が悪化し、またセルギャップの正確な保持の面でも問題があった。
そこで、粒子状のスペーサを用いることなく、セルギャップを一定に保つ技術として、特許文献1には、基板上にブラックマトリックス、3色の着色層を積み重ねた部分に、透明電極膜を介してスペーサを形成したカラーフィルタが開示されている。着色層を複数積層してスペーサを形成する技術は従来より知られており、通常ブラックマトリクスの上にスペーサを作成する事で、スペーサによる液晶配向乱れの影響を隠しているが、それでもブラックマトリクス周辺部からは表示画素領域にスペーサのテーパーがはみ出してしまうため、液晶の配向乱れによる表示不良が生じてしまっていた。
これを解決する手段として、特許文献2には、先細形状に形成された柱状スペーサが、基板の表面に対し90度以内の傾斜角で交わった側面を有し、かつ、液晶のプレチルト角に対してスペーサのテーパー部の傾斜角を小さくなだらかにする方法が提案されている。しかしながら、スペーサのテーパー角をなだらかにするためにはスペーサの面積を広く取らねばならず、直径20μm以下の高精細なスペーサの形成が困難などの問題があった。
特許第3651874号公報 特開2000−267113号公報
本発明は、上記した課題を解決すべくなされたもので、本発明は、積層スペーサのテーパー部周辺における液晶の配向不良を防ぎ、直径20μm以下の高精細なスペーサの形成も可能なカラーフィルタ、これを用いた液晶表示装置を提供することを課題としている。
本発明の請求項1に係る発明は、透明基板上に、ブラックマトリックス層と、複数の着色層からなるそれぞれの着色画素と、スペーサとを有する液表示装置用カラーフィルタにおいて、該スペーサが、少なくとも2色の着色層を積層して形成され、ブラックマトリクス層と隣接する着色画素の着色層と、前記スペーサとが当接するテーパー部の傾斜角が、60°〜90°の範囲にある事を特徴とする液晶表示装置用カラーフィルタである。
また本発明の請求項2に係る発明は、前記スペーサが、ブラックマトリクス層上に形成され、該ブラックマトリクス層の膜厚が、着色画素の着色層の膜厚よりも厚い事を特徴とする請求項1に記載する液晶表示装置用カラーフィルタである。
また本発明の請求項3に係る発明は、前記スペーサ上に絶縁層が形成され、該絶縁層が前記スペーサの上部から下部までを被包する形で形成される事を特徴とする請求項1または2に記載する液晶表示装置用カラーフィルタである。
また本発明の請求項4に係る発明は、前記スペーサを設置する部分の前記ブラックマトリクス層の幅が20μm以下である事を特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載する液晶表示装置用カラーフィルタである。
次に、本発明の請求項5に係る発明は、請求項1〜4のいずれか1項に記載する液晶表示装置用カラーフィルタを備えたことを特徴とする液晶表示装置である。
本発明の液晶表示装置用カラーフィルタは、積層スペーサにおいてブラックマトリクス層と隣接する着色画素の着色層と、スペーサとが当接するテーパー部の傾斜角が60°〜90°の範囲にある事を特徴としている。テーパー傾斜角が0〜20°および60°〜90°(より望ましくは70°〜90°)では液晶配向乱れが少なくなる。20°〜60°の範囲では液晶分子の配向乱れによる表示不良(黒表示にした際の光漏れや白表示の黄味)が発生する。モバイル向け液晶ディスプレイなど高精細なパターンが求められる場合、積層スペーサのテーパー傾斜角を0〜20°と緩やかにする事が難しいが、本発明の液晶表示装置用カラーフィルタでは、ブラックマトリックス層の幅が20μm以下と狭い場合でも、テーパー角を60°〜90°とする事で対応可能となる。
また、本発明の液晶表示装置用カラーフィルタは、その上にスペーサが形成されるブラックマトリクス層の膜厚が、着色画素の着色層の膜厚よりも厚いために、スペーサの高さを高くすることができる。従来から、ブラックマトリックス層を薄くして、ブラックマトリックス層のエッジと着色画素の着色層が重なる部分(ツノ)の角度を低減することで光漏れを改善することが知られている。ツノ角度が20°〜70°は光漏れが大きいが、本発明では、逆にブラックマトリックス層を厚くして、ツノ部分の角度を垂直に近い70°〜90°にすることで、光漏れを低減することができる。
加えて、本発明の液晶表示装置用カラーフィルタは、スペーサ上に、スペーサの上部から下部までを被包する形で絶縁層が形成されるため、着色層からの不純物のしみ出し防止、スペーサの表面平坦化に有利となる。また、絶縁層はスペーサに柔軟性、弾性復元性、機械的強度を付与することができ、フォトリソグラフィの手法で形成・積層する積層部の高さバラツキを調整・吸収でき、高い精度のスペーサをもつカラーフィルタおよび液晶表示装置を提供できる。
本発明は、液晶表示装置用カラーフィルタの積層スペーサを、テーパー傾斜角をなだらかにはせず、逆に垂直に近く立てることによって液晶の配向不良を防ぐことを見出しなされたものである。本発明の液晶表示装置用カラーフィルタの製造方法及びカラーフィルタを、一実施形態に基づいて、以下に詳細に説明する。
[ブラックマトリクス層及びカラーフィルタ層]
透明基板上にカラーフィルタ層やブラックマトリックス層を形成する方法としては、顔料分散法が主流となっている。顔料分散法は、有機顔料などの色材を分散した着色感光性樹脂の塗布層を公知のフォトリソグラフィ法によってパターニングすることにより、カラーフィルタ層を複数の着色層(赤色、緑色、青色など)の画素に形成する方法である。ブラックマトリックス層や複数の着色層の入色順を限定するものでないが、アライメントの都合から、ブラックマトリクス層のパターン形成後に着色層(赤色、緑色、青色など)を順次形成することが望ましい。
ブラックマトリックス層の厚さは0.5〜3μm、幅は3〜40μmの範囲で形成される。本発明において好ましいブラックマトリクス層の厚さは1.5〜3μmであり、好ましい幅は5〜20μmである。また、赤色画素・緑色画素・青色画素の膜厚(厚さ)は0.5〜3μmであり、ブラックマトリクスの膜厚よりも薄く設定するのが望ましい。着色感光性樹脂の組成や塗布方法で大きく左右されるが、各画素の膜厚をおよそ1.8μmで形成した場合に、例えば,ブラックマトリックス上に形成する赤色層の厚さは0.95μm程度、青色層の厚さは0.88μm程度と薄く形成される傾向にある。また、絶縁層の厚さは0.5〜2μmで、フォトリソグラフィによる光学的形成を考慮したより好ましい絶縁層の厚さは1〜2μmである。また、液晶表示装置としての液晶セルギャップは2μm〜5μmが本発明に適用できる範囲である。
ブラックマトリックス層は、黒色樹脂を用いて形成された、液晶表示装置のコントラストアップのために画素間に形成する細い遮光パターンである。ブラックマトリックス層を形成する方法としては、黒色非感光性樹脂を用いフォトリソグラフィ法によって保護レジストを形成し、エッチングによってマトリックス状に形成する方法、或いは黒色感光性樹脂を用いフォトリソグラフィ法によってマトリックス状に形成する方法がある。黒色の色材としては、カーボンブラックや酸化チタン、あるいは複数の有機顔料を用いることができる。
ブラックマトリックス層及びカラーフィルタ層の形成に用いる黒色感光性樹脂及び着色感光性樹脂は、例えば、樹脂バインダに顔料を、分散剤を用いて分散させ、この分散液にモノマー、開始剤、増感剤、溶剤などを添加して調製される。本発明の実施形態においては、ブラックマトリックス層及びカラーフィルタ層の形成に用いる黒色感光性樹脂及び着色感光性樹脂は、樹脂バインダと開始剤を主成分として、樹脂バインダが光重合、又は熱重合、或いは光重合及び熱重合を経て、三次元架橋される。ブラックマトリックス層及びカラーフィルタの樹脂バインダを三次元架橋させることによって、パネル組み立て工程における荷重によりブラックマトリックス層及びカラーフィルタ層の厚みが減じるのを抑制することができる。
光重合に適合する樹脂バインダとしては、例えば、アクリレート樹脂、熱重合に適合する樹脂バインダとしては、例えば、エポキシ樹脂、光重合及び熱重合に適合する樹脂バインダとしては、例えば、エポキシアクリレート樹脂があげられる。
赤色画素には、例えば、色材として、C.I.Pigment Red 7、14、41、48:2、48:3、48:4、81:1、81:2、81:3、81:4、146、168、177、178、179、184、185、187、200、202、208、210、246、254、255、264、270、272、279等の赤色顔料を用いることができ、黄色顔料や橙色顔料を併用することもできる。
黄色顔料としては、C.I.Pigment Yellow 1、2、3、4、5、6、10、12、13、14、15、16、17、18、24、31、32、34、35、35:1、36、36:1、37、37:1、40、42、43、53、55、60、61、62、63、65、73、74、77、81、83、93、94、95、97、98、100、101、104、106、108、109、110、113、114、115、116、117、118、119、120、123、126、127、128、129、138、139、147、150、151、152、153、154、155、156、161、162、164、166、167、168、169、170、171、172、173、174、175、176、177、179、180、181、182、187、188、193、194、199、198、213、214等が挙げられる。また、橙色顔料としては、C.I.Pigment Orange 36、43、51、55、59、61、71、73等が挙げられる。
赤色画素が、これら顔料のなかでジケトピロロピロール系赤色顔料、アントラキノン系赤色顔料のうち1種類以上を含む場合には、任意のRth(リタデーションの値)を得ることが容易になるため、好ましい。なぜなら、ジケトピロロピロール系赤色顔料は、その微細化処理を工夫することにより、Rthを正負のどちらにすることも可能であり、その絶対値もある程度制御可能であり、また、アントラキノン系赤色顔料は、微細化処理に関わらず0に近いRthを得やすいためである。その使用量は、顔料の合計質量を基準として、ジケトピロロピロール系赤色顔料を10〜90質量%、アントラキノン系赤色顔料を5〜70質量%とすることが、画素の色相や明度、膜厚、コントラスト等の点から好ましく、特に、コントラストに着目した場合、ジケトピロロピロール系赤色顔料を25〜75質量%、アントラキノン系赤色顔料を30〜60質量%とすることがより好ましい。
緑色画素には、例えば、C.I.Pigment Green 7、10、36、37、58等の緑色顔料を用いることができ、黄色顔料を併用することもできる。黄色顔料としては、赤色画素に用いる顔料として挙げたものと同様のものが使用可能である。
青色画素には、例えば、C.I.Pigment Blue 15、15:1、15:2、15:3、15:4、15:6、16、22、60、64等の青色顔料を用いることができ、紫色顔料を併用することもできる。紫色顔料としては、C.I.Pigment
Violet 1、19、23、27、29、30、32、37、40、42、50等が挙げられる。
青色画素が、これら顔料のなかで金属フタロシアニン系青色顔料と、ジオキサジン系紫色顔料のうち1種類以上を含む場合には、0に近い位相差を得ることが容易になる。その使用量は、顔料の合計質量を基準として、金属フタロシアニン系青色顔料を40〜100質量%、ジオキサジン系紫色顔料を1〜50質量%とすることが、画素の色相や明度、膜厚等の点から好ましく、さらに、金属フタロシアニン系青色顔料を50〜98質量%、ジ
オキサジン系紫色顔料を2〜25質量%とすることがより好ましい。上記において金属フタロシアニン系青色顔料としてはC.I.Pigment Blue 15:6、ジオキサジン系紫色顔料としてはC.I.Pigment Violet 23が、優れた耐光性、耐熱性、透明性、および着色力等の点から好適である。
[絶縁層]
本発明の液晶表示装置用カラーフィルタは、コントラスト向上目的で画素間に配設されるブラックマトリクス層上の、色重ね積層部からなるスペーサ上に、スペーサの上部から下部までを被包する形で絶縁層が形成される。絶縁層の材料に用いる感光性樹脂としては、例えば、アルカリ可溶性樹脂、光重合性モノマー、光重合開始剤を主成分とする感光性樹脂を用いることができる。ポジ型の樹脂材料として、ノボラック樹脂を用いても良い。例えば、市販のポジ型の樹脂材料として、ローム・アンド・ハース(株)社製の商品名LC100またはLC120、あるいは、AZエレクトニックマテリアルズ(株)社製の商品名AZMir701を用いて、0.5〜2μm高さ(厚さ)の絶縁層に形成することができる。
アルカリ可溶性樹脂としては、アクリル酸を含む(メタ)アクリル系樹脂、マレイン酸系樹脂、ロジン系樹脂、ノボラック樹脂などがあげられる。
重合性モノマーとしては、例えば、以下に示すようなモノマーを混合して、又は単独で使用することができる。例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート等の水酸基を含むモノマーや、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、グリセロール(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル類、あるいは、ペンタエリストールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリストールヘキサ(メタ)アクリレート、トリシクロデカニル(メタ)アクリレート、ジペンタエリストールヘキサ(メタ)アクリレートのカプロラクトン付加物のヘキサ(メタ)アクリレート、メラミン(メタ)アクリレートなどがあげられる。
前記重合性モノマーの一部が、カルボキシル基含有多官能性単量体を含む重合性モノマーであることは、好ましい。例えば、ペンタエリスリトール又はその誘導体であっても良い。これらモノマーは、他の樹脂固形分を増やさずに現像性などのフォトリソグラフィ適性を保持したまま、さらには、フォトスペーサの弾性復元率を保持したまま、重合性モノマーの混合比率を高めることができる。
また、光重合開始剤としては、例えば、例えば、アセトフェノン、2,2'−ジエトキシアセトフェノン、p−ジメチルアセトフェノン、p−ジメチルアミノプロピオフェノン、ジクロロアセトフェノン、トリクロロアセトフェノン、p−tert−ブチルアセトフェノン等のアセトフェノン類、ベンゾフェノン、2−クロロベンゾフェノン、p,p'−ビスジメチルアミノベンゾフェノン等のベンゾフェノン類、ベンジル、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル等のベンゾインエーテル類、ベンジルジメチルケタール、チオキサンソン、2−クロロチオサンソン、2,4−ジエチルチオキサンソン、2−メチルチオキサンソン、2−イソプロピルチオキサンソン等の硫黄化合物、2−エチルアントラキノン、オクタメチルアントラ
キノン、1,2−ベンズアントラキノン、2,3−ジフェニルアントラキノン等のアントラキノン類、2,4−トリクロロメチル−(4'−メトキシフェニル)−6−トリアジン、2,4−トリクロロメチル−(4'−メトキシナフチル)−6−トリアジン、2,4−トリクロロメチル−(ピペロニル)−6−トリアジン、2,4−トリクロロメチル−(4'−メトキシスチリル)−6−トリアジン等のトリアジン類、アゾビスイソブチロニトリル、ベンゾイルパーオキサイド、クメンパーオキシド等の有機過酸化物、2−メルカプトベンゾイミダゾール、2−メルカプトベンゾオキサゾール、2−メルカプトベンゾチアゾール等のチオール化合物等α−アミノケトン系光重合開始剤である2−メチル−1[4−(メチルチオ)フェニルト2]−モルフオリノプロパン−1−オン(イルガキュア907:チバスペシャリティーケミカルズ社製:商品名)、2−ベンジル−2−ジメチルアミノート(4−モルフオリノフェニルトブノン−1(イルガキュア369:チバスペシャリティーケミカルズ社製:商品名)などがあげられる。α−アミノケトン系光重合開始剤は、スペーサに腰の強さ、すなわち、スペーサ自体の単位面積当たりの機械的強度を与えるものである。
絶縁層を構成する樹脂には、必要に応じて、着色剤を添加しても良い。着色剤としては、有機顔料、無機顔料、染料等を好適に用いることができ、さらには、紫外線吸収剤、分散剤、レベリング剤等の種々の添加剤を添加してもよい。絶縁層に遮光性が要求される際には、カーボンブラック、チタンブラック(TiNxOy:ただし0≦x<1.5、0.1<y<1.8)、酸化マンガン、四三酸化鉄等の金属酸化物粉、金属硫化物粉、金属粉といった遮光剤の他に、赤、青、緑色等の顔料の混合物等を用いることができる。この中でも、特にカーボンブラックは遮光性が優れており、特に好ましい。絶縁層に遮光性と電気絶縁性が要求される際には、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化鉄等の絶縁性無機化合物微粒子や表面に樹脂を被覆したカーボンブラックを用いても良い。
また、絶縁層には、絶縁層の柔軟性などの機械的特性影響を与えない範囲で、フィラーや色材を添加してもよい。フィラーとは、樹脂、及びその溶剤、及び現像液に対して不溶性の性質を有する無機及び有機の粒子を指す。無機粒子としては、シリカ、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、タルクなどの体質顔料、および白、黒、赤、青、緑などの着色顔料、及びアルミナ、ジルコニア、マグネシア、ベリリア、ムライト、コージライトなどのセラミックス粉末、及びガラス−セラミックス複合粉末などが用いられる。体質顔料の内、バライト、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、シリカおよびタルクは着色がなく、絶縁層を透明にできる。フィラーの粒径は平均1次粒子径が5〜40nmのものが好ましく、より好ましくは6〜35nm、さらに好ましくは8〜30nmである。
絶縁層を形成する方法としては、未硬化の樹脂を基板上に塗布し、乾燥した後に、パターニングを行う方法が、精度良く絶縁層を形成できる点から好ましく用いられる。未硬化の樹脂を塗布する方法としては、ディップ法、ロールコーター法、スピナー法、ダイコーティング法、ワイヤバーコーティング法などが好適に用いられ、この後、オーブンやホットプレートを用いて予備乾燥(プレベーク)を行う。プレベーク条件は、使用する樹脂、溶媒、樹脂塗布量により異なるが、通常60〜200℃で1〜60分加熱することが好ましい。
このようにして得られた樹脂被膜は、そのまま、又は酸素遮断膜を形成した後に、露光及び現像を行う。ポジ型感光性樹脂層を用いた場合、例えば、感光性樹脂層から100μmの距離にフォトマスクを配置してプロキシミティアライナにより2kWの超高圧水銀ランプを用いて紫外線を10秒間照射する。次いで、0.05wt%水酸化カリウム水溶液中に1分間浸漬してアルカリ現像し、感光性樹脂層の未硬化部分のみを除去する。スペーサ上の絶縁層を形成する際に着色層上に液晶配向規制用の突起を同時に形成しても良い。
絶縁層作成後、必要に応じて、加熱乾燥(硬膜)する。硬膜条件は、通常150〜300℃で1〜60分加熱するのが一般的である。以上のプロセスにより、透明基板上に絶縁層が形成される。1回のパターニングで十分な高さを得られることが困難である場合には、複数層の樹脂層を積層することも可能である。
転写法によって絶縁層を形成してもよい。すなわち、あらかじめ基材上に感光性を付与した樹脂層を形成した転写基板を準備し、これを必要に応じ熱や圧力を加えつつ基板の上に重ね合わせ、露光・現像し、しかる後に基材を剥離して絶縁層を基板上に形成する方法、もしくはあらかじめフォトリソグラフィ等にて転写基板上に絶縁層を形成しておき、これを透明基板と重ね、転写基板に熱や圧力を加えて絶縁層を転写する方法である。
[スペーサ]
本発明に係わるスペーサは、ブラックマトリクス層上に2色以上の着色層を積層して形成するもので、このスペーサ上に前記した絶縁層を形成して、液晶のセルギャップの制御に用いる。スペーサの形状、すなわち、スペーサを基板と平行な面で切断した場合の横断面の形状は、特に限定されないが、円、楕円、角が丸い多角形、四角形、長方形などが好ましい。また、積層によりスペーサを形成する場合においても、スペーサの形状は、特に制限されないが、円、楕円、角が丸い多角形、四角形や長方形などが好ましく、これらを任意に積層し、スペーサを形成してよい。
スペーサは、全画素間のブラックマトリックス上に、上記形状で形成しても良いが、カラーフィルタ基板とTFT基板を貼り合わせる行程での柔軟性を確保するために、赤色画素、緑色画素、青色画素を一組とする画素あたり一個形成することが望ましい。スペーサは上記3色を一組とする画素の間のブラックマトリックス上に配置されている。
垂直配向の液晶やOCBと呼ばれる液晶、強誘電性液晶、ECBと呼ばれる液晶など透明電極による液晶セルギャップの厚み方向の電界駆動が必要な液晶では、着色層とスペーサを形成する工程と、絶縁層を形成する工程の間に、透明導電膜を形成する工程を入れることができる。なお、カラーフィルタ基板として透明導電膜形成が不必要な、たとえば、IPS(横電界)方式の液晶表示装置の場合、これを省くことができる。透明導電膜を形成する方法は、蒸着、イオンプレーティング、スパッタリングと呼ばれる真空成膜の手法が一般的である。透明導電膜には、インジウム、スズ、ガリウム、亜鉛などの金属酸化物の複合酸化物を用いることができる。
[カラーフィルタの作製]
本発明の液晶表示装置用カラーフィルタは、次のようにして製造される。先ず、透明基板上にブラックマトリックスを形成する。その後、赤色層、青色層、緑色層の各色のカラーフィルタ層を形成する。反射型液晶表示装置のような光の光路長に差の生じる液晶表示装置では、この時カラーフィルタ層の色度は、透過部、反射部で求められる色度が相違するために、カラーフィルタ層の膜厚や色度調整をする必要がある。色度を調整する方法としては、それぞれ別々にパターンを形成したり、反射部の膜厚を薄くしたり、反射部のカラーフィルタの画素に穴を開けて薄くするなどの方法があるが、これらの方法に限定するものではない。
赤色層の形成に際しては、着色層が透明基板上の画素領域だけでなく、スペーサを形成するブラックマトリックス層上にも赤色部が形成されるようにパターン形成される。同様に、緑色層、青色層の形成に際しては、着色層が透明基板上の画素領域だけでなく、スペーサを形成するブラックマトリクス上にも積層されるようにパターン形成される。積層される着色層は赤色、緑色、青色の3色あるいは狙いのスペーサ高さによってはいずれか2色でもよい。また、3色および2色を積層した高さの異なるスペーサが同一基板上に存在しても良い。
次いで、全面に透明電極としてITOをスパッタリング法により形成する。次いで着色層を積層したスペーサ部の透明電極の部分に絶縁層を形成する、スペーサ上に絶縁層を作成するのと同時に液晶配向規制用の突起を着色層上に同時に形成しても良い、あるいは液晶配向規制用として透明電極にスリットを入れる事もできる。本実施形態に係るカラーフィルタでは、透明電極形成前に透明保護層を形成しても良い。このような透明保護層の形成は、カラーフィルタの構造を複雑にし、製造コストが高くなる点で不利であるが、一方、カラーフィルタからの不純物のシミ出し防止、表面平坦化に有利である。
以下に、具体的実施例により本発明を説明する。なお、実施例および比較例中、「部」とは「質量部」を意味する。
<実施例1>
下記の顔料を、用いた。
[赤色顔料1(R−1)]
赤色顔料1として、(C.I.Pigment Red 254、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製「IRGAPHOR RED B−CF」;R−1)を使用した。
[赤色顔料2(R−2)]
赤色顔料2として、(C.I.Pigment Red 177、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製「CROMOPHTAL RED A2B」;R−2)を使用した。
[緑色顔料1(G−1)]
緑色顔料1として、(C.I.Pigment Green 36、東洋インキ製造社製「LIONOL GREEN 6YK」;G−1)500部、塩化ナトリウム1300部、およびジエチレングリコール(東京化成社製)270部をステンレス製1ガロンニーダー(井上製作所社製)に仕込み、70℃で3時間混練した。次に、この混合物を約5リットルの温水に投入し、約70℃に加熱しながらハイスピードミキサーで約1時間撹拌してスラリー状とした後、濾過、水洗して塩化ナトリウム及びジエチレングリコールを除き、80℃で24時間乾燥し、496部のソルトミリング処理顔料を得て、これを使用した。
[黄色顔料1(Y−1)]
黄色顔料1として(C.I.Pigment Yellow 138、BASF社製「PALIOTOL YELLOW K0961HD」)200部、塩化ナトリウム1500部、およびジエチレングリコール(東京化成社製)270部をステンレス製1ガロンニーダー(井上製作所社製)に仕込み、60℃で6時間混練した。次に、この混合物を約5リットルの温水に投入し、約70℃に加熱しながらハイスピードミキサーで約1時間撹拌してスラリー状とした後、濾過し、水洗して塩化ナトリウム及びジエチレングリコールを除き、80℃で24時間乾燥し、196部のソルトミリング処理顔料を得て、これを使用した。
[青色顔料1(B−1)]
青色顔料1として(C.I.Pigment Blue 15:6、東洋インキ製造社製「LIONOL BLUE ES」)を使用した。
[紫色顔料1(V−1)]
紫色顔料1として(C.I.Pigment Violet 23、東洋インキ製造社製「LIONOL BIOLET RL」)を使用した。
[アクリル樹脂溶液の調製]
次に、実施例で用いたアクリル樹脂溶液の調製について説明する。樹脂の分子量は、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィ)により測定したポリスチレン換算の質量平均分子量である。
反応容器にシクロヘキサノン370部を入れ、容器に窒素ガスを注入しながら80℃に加
熱して、同温度で下記モノマーおよび熱重合開始剤の混合物を1時間かけて滴下して、重合反応を行った。
・メタクリル酸 20.0部
・メチルメタクリレート 10.0部
・n−ブチルメタクリレート 35.0部
・2−ヒドロキシエチルメタクリレート 15.0部
・2,2’−アゾビスイソブチロニトリル 4.0部
・パラクミルフェノールエチレンオキサイド変性アクリレート
(東亜合成株式会社製「アロニックスM110」) 20.0部
滴下終了後、さらに80℃で3時間反応させた後、アゾビスイソブチロニトリル1.0部をシクロヘキサノン50部に溶解させたものを添加し、さらに80℃で1時間反応を続行して、アクリル樹脂の溶液を得た。このアクリル樹脂の質量平均分子量は、約40000であった。室温まで冷却した後、樹脂溶液約2gをサンプリングして180℃で20分間加熱乾燥し、不揮発分を測定し、先に合成した樹脂溶液に不揮発分が20質量%になるようにシクロヘキサノンを添加して、アクリル樹脂溶液を調製した。
[顔料分散体の調製]
表1に示す組成(質量比)の混合物を、均一に撹拌混合した後、直径0.5mmのジルコニアビーズを用いて、アイガーミルで2時間分散した後、5μmのフィルタで濾過し、顔料分散体RP−1、GP−1、BP−1を作製した。
Figure 2010102003
[着色組成物の調製]
表2に示す組成(質量比)の混合物を、均一になるように攪拌混合した後、1μmのフィルタで濾過して、各色の着色組成物であるRR−1(赤色)、GR−1(緑色)、BR−1(青色)を得た。表2の組成の、前述した以外の具体例を以下に示す。
・モノマー:トリメチロールプロパントリアクリレート(新中村化学社製「NKエステルATMPT」)
・光開始剤:2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製「イルガキュア 907」)
・増感剤:4,4'−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン(保土ヶ谷化学社製「EAB−F」)
・有機溶剤:シクロヘキサノン
Figure 2010102003
〔着色層形成〕
以上のようにして得た赤色、緑色、青色それぞれの着色組成物を用いて、透明基板上にあらかじめ形成された膜厚2.0μmのブラックマトリックスにより区画された領域に、各色の画素を形成した。即ち、透明基板に、赤色の着色組成物であるRR−1をスピンコートにより仕上り膜厚1.5μmとなるように塗布した。次いで、90℃で3分間乾燥した後、画素形成用のストライプ状フォトマスクを介して高圧水銀灯の光を100mJ/cm2照射し、その後アルカリ現像液にて60秒間現像した。その後、230℃30分で硬膜し、赤色画素を得た。このとき、ブラックマトリックス上の赤色層の膜厚は0.65μmとなった。なお、仕上り膜厚とは、230℃30分で硬膜後の膜厚あるいは着色層の高さを意味する。
次に、同様にして、緑色の着色組成物であるGR−1をスピンコートにより仕上り膜厚が1.5μmとなるように塗布し、90℃で5分間乾燥した後、フォトマスクを介して露光し、現像した後、230℃30分で硬膜することで、緑色画素を得た。このとき、赤色層上の緑色層の膜厚は0.6μmとなった。更に、赤色の画素、緑色の画素を形成した場
合と全く同様にして、青色の着色組成物であるBR−1をスピンコートにより仕上り膜厚が1.5μmとなるように塗布し、90℃で5分間乾燥した後、フォトマスクを介して露光し、現像した後、230℃30分で硬膜することで、緑色画素、赤色画素と隣接した位置に、仕上り膜厚が1.5μmの青色画素13Bを形成した。このとき、積層部を構成する緑色層上の青色層の膜厚は0.5μmとなった。なお、アルカリ現像液は以下の組成を有するものを用いた。
・炭酸ナトリウム 1.5質量%
・炭酸水素ナトリウム 0.5質量%
・陰イオン系界面活性剤(花王・ペリレックスNBL) 8.0質量%
・水 90.0質量%
このようにして、透明基板上に赤、緑、青3色の画素を有するカラーフィルタが得られた。
更に、これら3色の画素を形成したカラーフィルタ上に、透明電極を、一般的なスパッタリングによる真空成膜により、150nmの厚さに形成し、透明電極付きカラーフィルタを得た。
〔絶縁層用感光性樹脂組成物の調整〕
絶縁層用感光性樹脂組成物Aの合成方法を以下に示す。内容量が2リットルの5つ口反応容器内に、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMAc)686g、グリシジルメタクリレート(GMA)332g、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)6.6gを加え、窒素を吹き込みながら80℃で6時間加熱し、GMAのポリマー溶液を得た。得られたGMAのポリマー溶液に、アクリル酸(AA)168g、メトキノン(MQ)0.05g、トリフェニルフォスフィン(TPP)0.5gを加え、空気を吹き込みながら100℃で24時間加熱し、GMA樹脂のアクリル酸付加物溶液を得た。更に、得られたGMA樹脂のアクリル酸付加物溶液に、テトラヒドロフタル酸無水物186gを加え、70℃で10時時間加熱し、絶縁層用感光性樹脂組成物Aの溶液を得た。
次に、重合性モノマーであるペンタエリスリトールトリアクリレート、樹脂a、及び光重合開始剤Irgacure369を合わせて固形分とし、レジスト中のこの固形分が30質量%になるように、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、シクロヘキサノンなどの有機溶剤で粘度調整して透明溶液を得た。さらに、黒色ペーストを前記した透明溶液100部に対して3部混合分散させ、黒色の絶縁層用感光性樹脂組成物Aの塗布液とした。
[絶縁層の形成]
絶縁層用感光性樹脂組成物Aを、上述の透明電極付きカラーフィルタ上に、仕上り膜厚が1.6μmになるようにスピンコートし、90℃で2分間乾燥した。次いで、スペーサ形成用のフォトマスクを通して高圧水銀灯の光を100mJ/cm2照射した。このとき、フォトマスクと基板との間隔(露光ギャップ)を100μmとして露光した。その後、カラーフィルタの作製と同様の現像液を用いて現像を行った後、水洗を施し、230℃で30分ポストベークして、ブラックマトリックスの上方の透明電極上に絶縁層を形成した。ここで、スペーサの仕上がり膜厚は3.8μm、線幅は20μmであった。以上のようにして、実施例1のカラーフィルタを得た。カラーフィルタの構成内容は、表3に示す。スペーサのテーパー傾斜角は70°でスペーサ部断面のSEM(電子顕微鏡観察)で測定した。図1に、実施例1の液晶表示装置のスペーサ部を断面で示す模式図を示す。
Figure 2010102003
[液晶表示装置の作製]
以上のようにして得た、実施例1のカラーフィルタに、ポリイミドよりなる配向膜を形成
した後、エポキシ樹脂をシール材としてTFT基板とを張り合わせ、液晶として垂直配向用液晶を封入して、液晶表示装置を得た。
[表示不良評価方法]
黒表示時の光漏れは、黒表示の液晶パネルにTFT基板側からバックライトの光を当て、カラーフィルタ基板側から顕微鏡にて観察を行った。また、表示特性については、中間表示の液晶パネルにTFT基板側からバックライトの光を当て、CF基板側から目視観察およびトプコン社製色度計BM−5Aで測定を行った。
<実施例2>
各層の膜厚を表3に示す様にして、ブラックマトリクス上の積層スペーサ部分に緑色層を積層せず、赤色、青色の2色積層とした以外は実施例1と同様の方法でカラーフィルタおよび液晶表示装置を作成した。このとき得られたスペーサのテーパー傾斜角をSEMで観察したところ80°であった。図2に、実施例2の液晶表示装置のスペーサ部を断面で示す模式図を示す。
<実施例3>
各層の膜厚を表3に示す様に変えた以外は実施例1と同様の方法でカラーフィルタおよび液晶表示装置を作成した。このとき得られたスペーサのテーパー傾斜角は60°であった。
<比較例1>
各層の膜厚を表3に示す様に変えた以外は実施例1と同様の方法でカラーフィルタおよび液晶表示装置を作成した。このとき得られたスペーサのテーパー傾斜角は35°であった。図3に、比較例1の液晶表示装置のスペーサ部を断面で示す模式図を示す。

<比較例2>
各層の膜厚を表3に示す様に変え、ブラックマトリクスのスペーサを配置する部分の幅を30μmとするマスクを使用する以外は実施例1と同様の方法でカラーフィルタおよび液晶表示装置を作成した。このとき得られたスペーサのテーパー傾斜角は20°であった。
<比較結果>
実施例1のカラーフィルタを用いて得られた液晶表示装置は、スペーサ周辺部からの黒表示時の光漏れや中間表示時の黄変などがなく良好な表示特性が得られた。また、実施例2
でも、スペーサ周辺部からの黒表示時の光漏れや中間表示の黄変などがなく良好な表示特性が得られた。実施例3では、スペーサ周辺部からの黒表示時の光漏れや中間表示の黄変などは少なかったが、実施例1と比較すると若干黒表示時の光漏れが確認された。それに対して、比較例1では、スペーサ周辺部からの黒表示時に強い光漏れが観察された。また、中間表示にも液晶配向不良起因と見られる黄味などが確認された。比較例2では、スペーサ周辺部からの黒表示時の光漏れや中間表示の黄変などがなく良好な表示特性が得られたが、スペーサ大きさを大きくした分だけ着色画素の面積が小さくなり、白表示の明るさが10%減少してしまった。以上、本発明の液晶表示装置用カラーフィルタを用いた液晶表示装置は、光漏れの欠陥が生じることや色むらの発生がなく、良好な表示特性が得られた。
本発明の実施例1に係わる液晶表示装置のスペーサ部を断面で示す模式図。 本発明の実施例2に係わる液晶表示装置のスペーサ部を断面で示す模式図。 本発明の比較例1に係わる液晶表示装置のスペーサ部を断面で示す模式図。
符号の説明
10・・・透明基板 20・・・ブラックマトリックス
31・・・赤色画素部赤色層 32・・・積層部赤色層
33・・・緑色画素部緑色層 34・・・積層部緑色層
35・・・青色画素部青色層 36・・・積層部青色層
40・・・絶縁層 50・・・TFTアレイ 60・・・スペーサ部
70・・・透明電極 80・・・液晶

Claims (5)

  1. 透明基板上に、ブラックマトリックス層と、複数の着色層からなるそれぞれの着色画素と、スペーサとを有する液表示装置用カラーフィルタにおいて、
    該スペーサが、少なくとも2色の着色層を積層して形成され、ブラックマトリクス層と隣接する着色画素の着色層と、前記スペーサとが当接するテーパー部の傾斜角が、60°〜90°の範囲にある事を特徴とする液晶表示装置用カラーフィルタ。
  2. 前記スペーサが、ブラックマトリクス層上に形成され、該ブラックマトリクス層の膜厚が、着色画素の着色層の膜厚よりも厚い事を特徴とする請求項1に記載する液晶表示装置用カラーフィルタ。
  3. 前記スペーサ上に絶縁層が形成され、該絶縁層が前記スペーサの上部から下部までを被包する形で形成される事を特徴とする請求項1または2に記載する液晶表示装置用カラーフィルタ。
  4. 前記スペーサを設置する部分の前記ブラックマトリクス層の幅が20μm以下である事を特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載する液晶表示装置用カラーフィルタ。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載する液晶表示装置用カラーフィルタを備えたことを特徴とする液晶表示装置。
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