JP2002148633A - フォトスペーサを設けた液晶表示装置用カラーフィルタ及びそれを用いた液晶表示装置 - Google Patents

フォトスペーサを設けた液晶表示装置用カラーフィルタ及びそれを用いた液晶表示装置

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JP2002148633A
JP2002148633A JP2000338863A JP2000338863A JP2002148633A JP 2002148633 A JP2002148633 A JP 2002148633A JP 2000338863 A JP2000338863 A JP 2000338863A JP 2000338863 A JP2000338863 A JP 2000338863A JP 2002148633 A JP2002148633 A JP 2002148633A
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Hiroki Omori
宏紀 大森
Mizuhito Tani
瑞仁 谷
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Abstract

(57)【要約】 【課題】配向膜が気泡を抱き込まず、ラビング処理が安
定した、且つフォトスペーサの機械的強度が高い、フォ
トスペーサを設けた液晶表示装置用カラーフィルタ、及
び液晶表示装置を提供すること。 【解決手段】フォトスペーサ5の縦断面形状が略台形
で、フォトスペーサ1個あたり10mN/100μm2
荷重を加えたときの縦方向の塑性変形量が高さ5.0
μmに対し0.15μm以下であること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶表示装置に関
するものであり、特に、スペーサー機能を有するフォト
スペーサーを設けた液晶表示装置用カラーフィルタ及び
それを用いた液晶表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の液晶表示装置の技術においては、
カラーフィルタ側基板と薄膜トランジスタ(TFT)側
基板の両基板間に液晶層の厚みを保つために、スペーサ
と呼ばれるガラス又は樹脂製の透明球状体粒子(ビー
ズ)をセル内部に散布している。このスペーサは透明な
粒子であることから、画素内に液晶と一諸にスペーサが
入っていると、黒色表示時にスペーサ粒子を介して光が
漏れてしまい、また、液晶が封入されている両基板間に
スペーサ粒子が存在することによって、スペーサ粒子近
傍の液晶分子の配向が乱され、この部分で光漏れを生
じ、液晶表示装置のコントラストが低下し表示品質に悪
影響を及ぼすといった問題を有している。また、例え
ば、強誘電性液晶のように、両基板間の間隔(液晶層の
厚み)が狭い液晶表示装置においては、このスペーサ粒
子を用いて両基板間の間隔を均一に精度よく保ことは困
難なことである。
【0003】このような問題を解決する技術として、例
えば、感光性樹脂を用い、部分的なパターン露光〜現像
というフォトファブリケーション法により、所望の位
置、例えば、画素間の格子パターン状の遮光膜ブラック
マトリクスの位置に、柱状の樹脂製スペーサを形成する
方法が提案されている。このようなスペーサを以下フォ
トスペーサという。このフォトスペーサの多くは単一樹
脂層からなる柱状体であり、画素を避けた位置に形成で
きるので、上記のような表示品質に悪影響を及ぼすこと
がなくなり、表示品質の向上が望める。また、液晶表示
装置のパネルとしての機械的強度や耐衝撃性が向上した
ものとなり、大型の液晶表示装置においては好ましいも
のとなる。
【0004】一方、このフォトスペーサを用いた際には
以下のような問題がある。すなわち、液晶表示装置にお
いては、両基板間の液晶分子の配向を制御するために、
液晶表示装置を構成する両基板上、例えば、カラーフィ
ルタ上に形成されたポリイミドなどの配向膜の表面をバ
フ布などでラビング処理を行うが、フォトスペーサを設
けた後の配向膜の形成時に、例えば、フォトスペーサの
断面形状が柱状、すなわち、フォトスペーサの下部から
上部まで一様な幅を有する断面形状のフォトスペーサで
あると、このフォトスペーサに影響されてポリイミドの
配向膜が気泡を抱き込んでしまうことがある。加えて、
フォトスペーサ近傍のラビング処理が不安定性なものと
なり表示品質を劣化させるおそれがある。
【0005】また、更に、フォトスペーサに対する要望
としては、単位面積当たりの機械的強度をできるだけ高
くしたいといったものがある。この要望は、例えば、液
晶表示装置を構成する両基板を貼り合わせる際に、両基
板の周辺部にシール部を設け、両基板間の間隔ができる
だけ平行になるようにして、上下定盤間に力を加えシー
ル部及びフォトスペーサを圧着し貼り合わせるが、この
フォトスペーサの機械的強度が弱いと間隔が均一になら
ず、液晶表示装置としては表示品質が劣化し、例えば、
色むらが顕著なものとなってしまうので、これを回避す
るためのものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題を
解決し、上記要望を叶えるためになされたものであり、
カラーフィルタ上に配向膜を形成する際に、予め形成さ
れたフォトスペーサに影響されてポリイミドの配向膜が
気泡を抱き込んでしまうことがなく、また、配向膜の表
面にラビング処理を行う際に、フォトスペーサ近傍のラ
ビング処理が不安定なものとなることなく、カラーフィ
ルタ上に配向膜を形成しラビング処理を行うことのでき
る、且つフォトスペーサの機械的強度の高い、フォトス
ペーサを設けた液晶表示装置用カラーフィルタを提供す
ることを課題とするものである。また、上記フォトスペ
ーサを設けた液晶表示装置用カラーフィルタを用いた液
晶表示装置を提供することを課題とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、 フォトスペ
ーサを設けた液晶表示装置用カラーフィルタにおいて、
フォトスペーサが単一樹脂層で構成され、その縦断面形
状が略台形であり、且つフォトスペーサ1個あたり10
mN/100μm2 荷重を加えたときのフォトスペー
サの縦方向の塑性変形量が高さ5.0μmに対し0.1
5μm以下であることを特徴とするフォトスペーサを設
けた液晶表示装置用カラーフィルタである。
【0008】また、本発明は、上記発明によるフォトス
ペーサを設けた液晶表示装置用カラーフィルタにおい
て、前記フォトスペーサの高さの90%の位置を側辺の
上端としたとき、略台形の側辺と底辺とのなす角θが、
30°<θ<90°であることを特徴とするフォトスペ
ーサを設けた液晶表示装置用カラーフィルタである。
【0009】また、本発明は、上記発明によるフォトス
ペーサを設けた液晶表示装置用カラーフィルタを用いた
ことを特徴とする液晶表示装置である。
【0010】
【発明の実施の形態】以下に本発明によるフォトスペー
サを設けた液晶表示装置用カラーフィルタを、その実施
形態に基づいて説明する。図1は、本発明によるフォト
スペーサを設けた液晶表示装置用カラーフィルタの一実
施例を示す断面図である。図1に示すフォトスペーサを
設けた液晶表示装置用カラーフィルタの作製は以下のよ
うにして行われる。
【0011】図1に示すように、先ず、透明基板(1)
上に格子状の遮光膜ブラックマトリックス(2)を形成
し、その格子間の開口部を埋めるように赤(R)、緑
(G)、青(B)の各色のカラーフィルタ画素(3)を
形成する。次に、液晶表示装置が、通常の薄膜トランジ
スタ(TFT)駆動の場合は、遮光膜ブラックマトリッ
クス(2)及びカラーフィルタ画素(3)上に透明電極
(4)をべ夕状に形成して、遮光膜ブラックマトリック
ス(2)の上方の透明電極(4)上に本発明における略
台形のフォトスペーサ(5)を形成し、続いて、ポリイ
ミドの配向膜(6)を全面に形成し、フォトスペーサを
設けた液晶表示装置用カラーフィルタとするものであ
る。
【0012】図1に示すフォトスペーサを設けた液晶表
示装置用カラーフィルタは一実施例であり、実際の液晶
表示装置用カラーフィルタにあっては、カラーフィルタ
画素(3)上に透明なオーバーコート層を形成してか
ら、フォトスペーサ(5)を形成することもある。ま
た、平行平板電界型(IPS型)の液晶表示装置にあっ
ては、透明電極(4)が省略されることもある。これ
は、IPS型液晶表示装置では、基板の片側に両極の電
極が形成されるからである。
【0013】図2は、図1に示すフォトスペーサ(5)
を拡大した説明図である。図2に示すように、縦断面形
状が略台形のフォトスペーサ(5)は、その上面(7)
がやや丸みを持ち、その側辺(8)はかすかにS字状も
しくは上部に凸の丸みを有する。この上面(7)は、平
坦であることが望ましい。尚、後記のように、本発明で
は上面(7)を平坦にする工夫が開示される。
【0014】本発明においては、フォトスペーサの縦断
面形状が略台形であることを特徴とするするものである
が、その横断面形状は円、楕円、多角形、又は角の丸い
多角形であることが好ましい。また、本発明において
は、フォトスペーサが単一樹脂層であることを特徴とす
るするものであり、多層樹脂層でなく単一樹脂層である
ことにより均一な高さの柱状体が得られ、両基板間の間
隔を均一に保つことができるものとなる。
【0015】また、本発明においては、図2に示すよう
に、フォトスペーサ(5)の略台形の側辺(8)と底辺
(9)とのなす角θを、下記のように定義する。すなわ
ち、外形がもっとも丸みを帯びている上面(7)と側辺
(8)のつなぎ目を避けて、略台形の実際の高さから、
10%差し引いた位置、すなわち、実際の高さの90%
をもって、側辺(8)の上端(10)とすると、側辺
(8)は殆ど直線とみなすことができるので、この直線
と、元々平坦な面に接しているる底辺(9)の直線が交
わる角θをもって、側辺(8)と底辺(9)とのなす角
θとするものである。そして、その角は、30°<θ<
90°である。尚、後記のように、本発明では角θを制
御する工夫が開示される。
【0016】カラーフィルタに形成する、単一樹脂層で
構成されるフォトスペーサ(5)に所望の機械的強度を
もたらすひとつの確かな方法は、アルカリ可溶性樹脂、
光重合開始剤、光重合性モノマーを主成分とする感光性
樹脂組成物を用いることである。以下、この感光性樹脂
組成物について述べる。
【0017】本発明におけるアルカリ可溶性樹脂とは、
パターン露光後の現像において、非露光部がアルカリ性
現像液により溶解除去できる樹脂を言い、具体的には、
アクリル酸を含む(メタ)アクリル系樹脂、マレイン酸
系樹脂、ロジン系樹脂などがあげられる。本発明の場
合、とりわけ(メタ)アクリル系樹脂が適している。
【0018】また、光重合性モノマーとは、露光するこ
とで重合するモノマーであって、具体的には、多官能ア
クリレートの一群、すなわちペンタエリスリトールトリ
(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ
(メタ)アクリレート、トリシクロデカニル(メタ)ア
クリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)ア
クリレートのカプロラクトン付加物のヘキサ(メタ)ア
クリレート、メラミン(メタ)アクリレートなどがあげ
られる。
【0019】また、α−アミノケトン系光重合開始剤と
しては、2−メチル−1[4−(メチルチオ)フェニル
ト2−モルフオリノプロパンー1−オン(イルガキュア
907:チバスペシヤリティーケミカルズ社製:商品
名)、2−ベンジル−2−ジメチルアミノート(4−モ
ルフオリノフエニルトブタノン−1(イルガキュア 3
69:チバスペシヤリティーケミカルズ社製:商品名)
などがあげられる。これらのα−アミノケトン系光重合
開始剤は、フォトスペーサに腰の強さ、すなわち、フォ
トスペーサ自体の単位面積当たりの機械的強度を与える
ものである。
【0020】具体的には、フォトスペーサ1個あたり1
0mN/100μm2 の荷重を加えたとき、フォトス
ペーサの縦方向の塑性変形量がフォトスペーサの高さ
5.0μmに対し0.15μm以下にまで強化できる。
フォトスペーサの縦方向の塑性変形量は、0.15μm
以下0.05μm以上程度のものであり、このような機
械的強度に高めることによって、両基板間の間隔を均一
に保つことができるものとなる。
【0021】また、都合の良いことに、α−アミノケト
ン系光重合開始剤はフォトスペーサの上面の硬化を促進
し、上面を平坦にする作用がある。この作用は、上から
の圧力に抗すべきフォトスペーサにとっては、望ましい
作用と言える。なぜならば、フォトスペーサの上面が凸
状に膨れていると、上からの圧力が頭頂部の狭い面積に
集中してかかり、その結果、フォトスペーサの塑性変形
量が大きくなったり、割れたりして、両基板間の均一な
間隔が得にくくなるからである。
【0022】また、本発明においては、上記のα−アミ
ノケトン系光重合開始剤とともにチオキサンソン系光重
合開始剤を併用することが推奨される。チオキサンソン
系光重合開始剤としては、チオキサンソン、2−クロル
チオキサンソン、2−メチルチオキサンソン、2,4−
ジメチルチオキサンソン、イソプロピルチオキサンソ
ン、2,4−ジクロロチオキサンソン、2,4−ジエチ
ルチオキサンソン、2,4−ジイソプロピルチオキサン
ソン等があげられる。
【0023】これらのチオキサンソン系光重合開始剤を
用いることにより、柱状のフォトスペーサの縦方向断面
の本来の長方形を、上部よりも下部の幅が大きくなった
縦方向断面が台形の形状とすることができる。縦方向断
面が台形のフォトスペーサは、形状がなだらかなものと
なり、フォトスペーサ形成後にポリイミドの配向膜を塗
布しても、フォトスペーサが悪影響を及ぼすことなく、
ポリイミドの塗布膜が気泡を抱き込んでしまうことがな
くなる。加えて、フォトスペーサ近傍のラビング処理が
安定したものとなり、表示品質を劣化させるおそれがな
くなる。
【0024】チオキサンソン系光重合開始剤の添加量
は、前記のα−アミノケトン系光重合開始剤100重量
%に対し、5〜50重量%が適当である。チオキサンソ
ン系光重合開始剤を添加するほど、縦方向断面の台形の
底辺と側辺とのなす角(テーパー角)θが小さくなり、
台形の側辺が傾く傾向にある。その値は、上記の添加量
では、30°<θ<90°の範囲が対応する。そして、
この範囲で制御できることが実用的である。
【0025】
【実施例】<実施例1> (各色感光性樹脂組成物の調製)2−エチルヘキシルア
クリレート 40g、メチルメタアクリレート 40
g、メタクリル酸 20g、シクロヘキサノン 300
g、2,2,−アゾビスイソブチロニトリル 0.5g
を窒素気流中で攪拌しながら80℃で5時間加熱反応さ
せ粘調な液体を得た。この液体100gに対して、青色
色剤(BASF社製、フタロシアニンブルー) 25
g、分散剤(ゼネカ(株)製:商品名「ソルスパース
24000」)5g、シクロヘキサノン 100g、ジ
ペンタエリスリトールヘキサアクリレート 20g、ビ
ス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン 3g、ビイミダ
ゾール誘導体(保土ヶ谷化学(株)製:商品名「B−C
IM」) 5gを加え、青色感光性樹脂組成物を得た。
また、青色色剤のフタロシアニンブルーに代えて、赤色
色剤(チバガイギー社製、アントラキノンレッド)を用
いて赤色感光性樹脂組成物を得、さらに緑色色剤(ヘキ
スト社製、フタロシアニングリーン)を用いて緑色感光
性樹脂組成物を得た。
【0026】(フォトスペーサ用感光性樹脂組成物の調
製)アルカリ可溶性樹脂として、アクリレート樹脂(ダ
イセル化学工業(株)社製:商品名「サイクロマーP−
ACA200M」)、光重合性モノマーとしてジペンタ
エリスリトールヘキサアクリレート(東亜合成(株)
製:商品名「M400」)、α−アミノケトン系光重合
開始剤として、イルガキュア907(チバスペシヤリテ
ィーケミカルズ社製:商品名)もしくはイルガキュア3
69(チバスペシヤリティーケミカルズ社製:商品
名)、希釈溶剤としてプロピレングリコールモノメチル
エーテルアセテートを用い、攪拌溶解させることで表1
に示す組成1、組成2、組成3、組成4の配合比にてフ
ォトスペーサ用感光性樹脂組成物を4種調製した。
【0027】
【表1】
【0028】(カラーフィルタの作製)まず、樹脂ブラ
ックマトリクス基板上に上記青色感光性樹脂組成物をス
ピンコーターで乾燥膜厚1.5μmになるように全面塗
布し、80℃でプレベイクを行ない、ニコン社製アライ
ナーにより超高圧水銀灯で露光量100mJ/cm2に
なるようにパターン露光した。露光後、0.5wt%の
水酸化ナトリウム水溶液により現像し、青色パターンを
形成し、230℃、1時間の加熱定着を行なった。さら
に同様にして赤色パターン、緑色パターンを形成し、
青、赤、緑の各着色パターンを形成した。得られた青、
赤、緑の各着色パターンが形成された基板上に、スパッ
タリング法にてITO膜を形成し、液晶表示装置用カラ
ーフィルタを得た。ITO膜厚は150nmであり、表
面抵抗は20Ω/cm2 であった。
【0029】(フォトスペーサの作製)こうして得たれ
たカラーフィルタのITO面に、上記フォトスペーサ用
感光性組成物を600〜1000rpmでスピンコート
し、5.0μmの膜厚を得た。その後70℃、15分の
プレベークを行なった。得られた基板に10μm角のド
ットパターンマスクを介し、精度良くアライメントを行
ない、コート面側から露光(30〜80mJ/cm2
)し、2.5wt%の炭酸ナトリウム水溶液で現像
し、現像後良く水洗した。水洗乾燥後、230℃、30
分間ベークを行ない、非表示部にパターン状のフォトス
ペーサを得た。
【0030】組成1、組成2、組成3、組成4共に、形
成したフォトスペーサは上面平坦性に優れたものであっ
た。また、フォトスペーサの側辺と底辺とのなす角θ
は、組成1で80°、組成4で85°であった。組成1
にチオキサンソン系光重合開始剤ジイソプロピルチオキ
サンソン(DITX)を添加した組成2、組成3は組成
1と比べ、さらに高精度にテーパー角を制御することが
で、組成2で60°、組成3で45°であった。た。
【0031】(液晶表示装置の作製)組成1、組成2、
組成3、組成4の感光性樹脂組成物を用いた、フォトス
ペーサが設けられた4種のカラーフィルタのITO膜上
にポリイミド系配向膜を設け、ラビング処理を施した。
また、対向するTFT側基板についてもポリイミド系の
配向膜を設け、ラビング処理を施し、この2枚の基板を
エポキシ接着剤をシール剤として用い張り合わせた後に
シール部に設けられた注入口から液晶を注入した。液晶
注入後、注入口を封止し、偏光板を両基板の外側に貼り
あわせて4種の液晶表示装置を作成した。
【0032】得られたフォトスペーサが設けられた液晶
表示装置の表示品質は、表示むらが無く一様に良好であ
った。表示面の一部を指で押したところ、押した前後で
表示品質に変化が無かった。特に、組成2、組成3は、
組成1に比べ耐圧強度、配向膜塗布性、表示品質に優れ
ていた。また、この液晶表示装置は、−40℃で1週間
放置しても気泡の発生は見られなかった。なお、チオキ
サンソン系光重合開始剤は、下記に示す化合物(1)に
記載の化合物全てにおいて同様の効果が確認できた。
【0033】
【化1】
【0034】<比較例1> (フォトスペーサ用感光性樹脂組成物の調製)アルカリ
可溶性樹脂としてアクリレート樹脂(ダイセル化学工業
(株)社製:商品名「サイクロマーP−ACA200
M」)、光重合性モノマーとしてジペンタエリスリトー
ルヘキサアクリレート(東亜合成(株)製:商品名「M
400」)を用い、光重合開始剤には、組成1としてメ
タロセン系光重合開始剤「イルガキュア784」を用
い、組成2としてα−ヒドロキシケトン系光重合開始剤
「イルガキュア2959」(いずれもチバスペシヤリテ
ィーケミカルズ社製:商品名)を用いた。希釈溶剤とし
てプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
を用い、表2に示す組成にてフォトスペーサ用感光性樹
脂組成物の調製した。
【0035】
【表2】
【0036】(フォトスペーサの作製)得られたフォト
スペーサ用感光性樹脂組成物を、実施例1に記載のカラ
ーフィルタのITO面上に、600〜1000rpmで
スピンコートし、5.0μmの膜厚を得た。その後70
℃、15分のプレベークを行なった。得られた基板に1
0μm角のドットパターンマスクを介し、精度良くアラ
イメントを行ない、コート面側から露光(50〜500
mJ/cm2 )し、2.5wt%の炭酸ナトリウム水
溶液で現像し、現像後良く水洗した。水洗乾燥後、23
0℃、30分間ベークを行ない、非表示部に組成1、組
成2によるパターン状のフォトスペーサを得た。このフ
ォトスペーサの側辺と底辺とのなす角θは、組成1で2
5°、組成2で90°であった。
【0037】(液晶表示装置の作製)組成1、組成2の
フォトスペーサ用感光性樹脂組成物を用いたフォトスペ
ーサが設けられたカラーフィルタのITO膜上にポリイ
ミド系配向膜を設け、ラビング処理を施した。また、対
向するTFT側基板についてもポリイミド系の配向膜を
設けラビング処理を施し、この2枚の基板をエポキシ接
着剤をシール剤として用い貼り合わせた後にシール部に
設けられた注入口から液晶を注入した。液晶注入後、注
入口を封止し、偏光板を基板の外側に貼りあわせて液晶
表示装置を作成した。
【0038】組成1、組成2を用いた、フォトスペーサ
ーが設けられた液晶表示装置の表示品質は、表示むらが
発生し良好な表示品質が得られなかった。また、表示面
の一部を指で押したところ、押した前後で表示品質に変
化が見られ、表示むらが発生した。また、この液晶表示
装置をマイナス40℃で1週間放置したところ、組成2
を用いた液晶表示装置に気泡が発生し不良となった。
【0039】表3及び表4に、実施例1、及び比較例1
におけるフォトスペーサの形状、及びパネル特性を示
す。
【0040】
【表3】
【0041】
【表4】
【0042】
【発明の効果】本発明は、フォトスペーサを設けた液晶
表示装置用カラーフィルタにおいて、フォトスペーサの
縦断面形状が略台形であり、フォトスペーサ1個あたり
10mN/100μm2 荷重を加えたときのフォトス
ペーサの縦方向の塑性変形量が高さ5.0μmに対し
0.15μm以下であるので、カラーフィルタ上に配向
膜を形成する際に、予め形成されたフォトスペーサに影
響されてポリイミドの配向膜が気泡を抱き込んでしまう
ことがなく、また、配向膜の表面にラビング処理を行う
際に、フォトスペーサ近傍のラビング処理が不安定なも
のとなることなく、カラーフィルタ上に配向膜を形成し
ラビング処理を行うことのできる、且つフォトスペーサ
の機械的強度の高い、フォトスペーサを設けた液晶表示
装置用カラーフィルタとなる。
【0043】また、本発明は、上記フォトスペーサを設
けた液晶表示装置用カラーフィルタにおいて、チオキサ
ンソン系光重合開始剤の添加量をα−アミノケトン系光
重合開始剤100重量%に対し、5〜50重量%に調整
することにより、略台形の底辺と側辺とのなす角θを3
0°<θ<90°の範囲に実用的に制御できるフォトス
ペーサを設けた液晶表示装置用カラーフィルタとなる。
【0044】また、本発明は、上記フォトスペーサを設
けた液晶表示装置用カラーフィルタを用いた液晶表示装
置であるので、ポリイミドの配向膜が気泡を抱き込ま
ず、また、フォトスペーサ近傍のラビング処理が安定し
たものとなり、表示品質の優れたものとなる。また、フ
ォトスペーサの機械的強度が高くなるので、両基板間の
間隔が均一になり表示品質の優れたものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるフォトスペーサを設けた液晶表示
装置用カラーフィルタの一実施例を示す断面図である。
【図2】図1に示すフォトスペーサを拡大した説明図で
ある。
【符号の説明】 1…透明基板 2…遮光膜ブラックマトリックス 3…カラーフィルタ画素 4…透明電極 5…フォトスペーサ 6…ポリイミドの配向膜 7…上面 8…側辺 9…底辺 10…上端
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Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】フォトスペーサを設けた液晶表示装置用カ
    ラーフィルタにおいて、フォトスペーサが単一樹脂層で
    構成され、その縦断面形状が略台形であり、且つフォト
    スペーサ1個あたり10mN/100μm2 荷重を加
    えたときのフォトスペーサの縦方向の塑性変形量が高さ
    5.0μmに対し0.15μm以下であることを特徴と
    するフォトスペーサを設けた液晶表示装置用カラーフィ
    ルタ。
  2. 【請求項2】前記フォトスペーサの高さの90%の位置
    を側辺の上端としたとき、略台形の側辺と底辺とのなす
    角θが、30°<θ<90°であることを特徴とする請
    求項1記載のフォトスペーサを設けた液晶表示装置用カ
    ラーフィルタ。
  3. 【請求項3】請求項1、又は請求項2記載のフォトスペ
    ーサを設けた液晶表示装置用カラーフィルタを用いたこ
    とを特徴とする液晶表示装置。
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