JP2005292497A - カラーフィルタ基板およびその製造方法、表示装置 - Google Patents

カラーフィルタ基板およびその製造方法、表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 所望高さの積層柱状スペーサを正確に形成し、良好な表示品位の表示装置を歩留まり良く作製する。
【解決手段】 透明基板1と、透明基板1上に設けられ、複数の着色層2a、2bおよび2cを有するカラーフィルタ層2Bと、このカラーフィルタ層2Bに1層以上の層が積層された突起状構造物3Bとを有するカラーフィルタ基板20Bを製造する際に、突起状構造物3Bの最終積層膜3cの形成前に構造物の高さtを測定し、この測定結果に基づいて最終積層膜3cの積層条件を設定する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、カラーフィルタ基板およびその製造方法、これを用いた例えばカラー液晶表示装置などの表示装置に関する。
この種のカラー液晶表示装置は、小型、薄型、低消費電力および軽量という各種特徴を有するため、現在、各種の電子機器の表示部に広く用いられている。特に、スイッチング素子を有するアクティブマトリクス型液晶表示装置は、パーソナルコンピュータなどのOA機器、テレビジョン装置などのAV機器および携帯電話器などに広く採用されている。また、近年では、カラー液晶表示装置の大型化、高精細化、画素有効面積比率の向上(高開口率化)、広視野角化および色純度向上などの品位向上が急速に進んでいる。
例えばアクティブマトリクス型液晶表示装置は、スイッチング素子としての薄膜トランジスタ(以下、TFTという)および画素電極が形成されたアクティブマトリクス基板と、カラーフィルタ層および対向電極が形成されたカラーフィルタ基板とが所定の間隔を開けて互いに対向するように配置され、両基板の間に表示媒体としての液晶層が挟持されている。このカラー液晶表示装置において、液晶層の厚み(セルギャップ、セル厚)は、両基板間に配置されたプラスチックビーズからなるスペーサによって保持されている。
このプラスチックビーズは、気流に乗せて基板上に散布されるため、プラスチックビーズが配置される位置を予め特定することができない。このため、画素上に存在するビーズスペーサによる光散乱または光透過によりカラー液晶表示装置の表示品位が低下するという問題がある。
そこで,近年、カラーフィルタ基板上に樹脂などにより突起状構造物を形成し、これを柱状スペーサとして用いて液晶層の厚みを保持する構成のカラー液晶表示装置が提案されている。
例えば特許文献1には、カラーフィルタ層を構成する着色層を積層することにより、スペーサ(積層柱状スペーサ)となる突起状構造物を形成する方法が開示されている。
図8は、特許文献1に開示されている従来のカラー液晶表示装置の構成例を示す要部断面図である。
図8に示すように、カラー液晶表示装置50は、例えばアクティブマトリクス型液晶表示装置であり、対向基板側のカラーフィルタ基板20と、素子基板側のアクティブマトリクス基板であるTFTアレイ基板30とを有している。
カラーフィルタ基板20は、透明基板1上に各画素電極と対向してRGBの各着色層2a、2bおよび2cを有するカラーフィルタ層2が設けられている。各着色層2a、2bおよび2c間にはそれぞれ、各着色層と同じ着色層3a、3bおよび3cが積層された突起状構造物である積層柱状スペーサ3が設けられている。その基板上を覆うように対向電極および配向膜(図示せず)が形成されている。
TFTアレイ基板30は、透明基板10上に配線およびTFT素子を含むTFT回路層9が設けられ、その上に絶縁層8を介して画素電極7が設けられている。この画素電極7は基板部上に平面視2次元状でマトリクス状に複数設けられており、各画素電極7はその近傍に設けられたTFT素子を介して配線と接続されるようになっている。この基板上を更に覆うように図示しない配向膜が形成されている。
この液晶表示装置50において、カラーフィルタ基板20とTFTアレイ基板30とは、互いの配向膜(図示せず)が向き合うように対向配置され、カラーフィルタ基板20側に形成された突起状構造物である積層柱状スペーサ3によって一定の基板間隔(セルギャップ)が保たれて、図示しないシール材によって、カラーフィルタ基板20とTFTアレイ基板30が貼り合わされている。両基板20,30の間隙には液晶層6が充填されており、液晶注入口は図示しない封止材によって封止されている。
また、例えば特許文献2には、各画素部内で液晶の配向状態を分割制御するため、およびセルギャップ調整のために、対向電極と画素電極間に、絶縁性樹脂層を設けたカラー液晶表示装置が提案されている。
図9は、特許文献2に開示されている従来のカラー液晶表示装置の他の構成例を示す要部断面図である。
図9に示すように、カラー液晶表示装置60は、例えばアクティブマトリクス型液晶表示装置であり、対向基板側のカラーフィルタ基板20Aと、素子基板側のアクティブマトリクス基板であるTFTアレイ基板30Aとを有している。
カラーフィルタ基板20Aは、透明基板1上に各画素電極と対向してRGBの各着色層2a、2bおよび2cを有するカラーフィルタ層2が設けられている。その上を更に覆うように対向電極(図示せず)が設けられ、各着色層2a、2bおよび2cの中央部上には、画素部内で液晶層6の配向状態を分割制御するための絶縁性樹脂層5aが設けられている。また、各着色層2a、2bおよび2c間にはそれぞれ、各着色層と同じ着色層3a、3bおよび3cが順次積層され、その上に対向電極(図示せず)を介して各画素部内で液晶層6の配向状態を分割制御するため、およびセルギャップ調整のために絶縁性樹脂層5bが設けられて突起状構造物である積層柱状スペーサ3が構成されている。
TFTアレイ基板30Aは、透明基板10上に配線およびTFT素子を含むTFT回路層9が設けられ、その上に絶縁層8を介して画素電極7が設けられている。この画素電極7は基板10上に2次元状でマトリクス状に設けられており、各画素電極7がそれぞれ、その近傍に設けられたTFT素子を介して配線と接続されている。その基板上を覆うように配向膜(図示せず)が形成されている。
このカラー液晶表示装置60において、これらのカラーフィルタ基板20AとTFTアレイ基板30Aとは、互いの配向膜(図示せず)が向き合うように対向配置され、カラーフィルタ基板20Aに形成された突起状構造物である積層柱状スペーサ3によって一定の基板間隔(セルギャップ)が保たれて、図示しないシール材によって貼り合わされている。両基板20Aおよび30Aの間隙には液晶層6が充填されており、液晶注入口は図示しない封止材によって封止されている。
しかしながら、上記特許文献1および特許文献2のようにカラーフィルタ基板20,20A上に樹脂などを用いて突起状構造物(積層柱状スペーサ3)を形成する方法では、各積層膜の製造ばらつきおよび製造装置のトラブルなどにより最終的に得られる積層柱状スペーサ3(突起状構造物)の高さがばらつき、所望高さのスペーサが得られないことがある。
このように、所望高さのスペーサが得られない場合に、そのカラーフィルタ基板20,20Aを用いてカラー液晶表示装置などの表示装置を製造すると、所望のセルギャップが得られないため、良好な表示品位が得られず、製造歩留まりを低下させるという問題がある。
そこで、例えば特許文献3および特許文献4には、カラーフィルタ基板に形成された積層柱状スペーサ3の突起高さを測定することにより、不良品のカラーフィルタ基板が液晶表示装置の製造に用いられないようにする方法が開示されている。
図10は、特許文献3および特許文献4に開示されている従来のカラーフィルタ基板の製造方法を説明するためのフローチャートである。
図10に示すように、ステップS1において、まず、積層柱状スペーサ3(突起状構造物)が形成されると、ステップ2において、積層柱状スペーサ3の突起高さを測定する。
次に、積層柱状スペーサ3の高さが所望値(所定値の範囲内)であれば良品(OK)、所望値でなければ不良品(NG)と判定され、不良品と判定された場合(NG)には次の製造から製造条件が最適化されるように、その測定結果が製造工程にフィードバックされる。これによって、所望のスペーサ高さ範囲を満足しない不良品のカラーフィルタ基板を用いてカラー液晶表示装置が製造されることを防ぐことができる。
特開平9−43425号公報 特開2001−201750号公報(図22) 特開平11−288463号公報 特開平11−218466号公報
上記特許文献1および特許文献2のように、カラーフィルタ基板20,20A上に着色層や絶縁性樹脂層などを積層して突起状構造物を形成し、これを積層柱状スペーサ3として用いる方法では、所望高さのスペーサが得られないことがあり、この所望高さのものではないカラーフィルタ基板を用いてカラー液晶表示装置などの表示装置を製造すると、良好な表示品位が得られず、製造歩留まりが低下するという問題がある。
上記特許文献3および特許文献4の従来技術では、積層柱状スペーサの形成が完了した後で積層スペーサの高さが測定されるため、所望のスペーサ高さを満たさないものは不良品と判定され、また、製造工程への製造条件のフィードバックも遅くなるため、製造歩留まりを向上させることができないという問題がある。
本発明は、上記従来の問題を解決するもので、所望高さの積層柱状スペーサを形成し、良好な表示品位の表示装置を歩留まりよく作製できるカラーフィルタ基板およびその製造方法、これを用いた表示装置を提供することを目的とする。
本発明のカラーフィルタ基板の製造方法は、透明基板上に設けられ、複数の着色層が2次元状に配設されたカラーフィルタ層の所定層上に1層以上の層が積層された突起状構造物を有するカラーフィルタ基板を製造するカラーフィルタ基板の製造方法において、該突起状構造物の少なくとも最終積層膜の形成前に、その時点での構造物の突起高さを測定する工程と、この測定した測定結果に基づいて、該突起状構造物の突起高さが所望の突起高さになるように該少なくとも最終積層膜の積層条件を設定する工程と、該設定積層条件に基づいて該少なくとも最終積層膜を成膜して該突起状構造物を作製する工程とを有し、そのことにより上記目的が達成される。
本発明のカラーフィルタ基板の製造方法は、透明基板上に設けられ、複数の着色層が2次元状に配設されたカラーフィルタ層の所定層上に1層以上の層が積層された突起状構造物を有するカラーフィルタ基板を製造するカラーフィルタ基板の製造方法において、前記突起状構造物の最終積層膜よりも下層の積層膜のうち少なくとも最終1層の形成前に、その時点での構造物の突起高さを測定する工程と、この測定した測定結果に基づいて、該突起状構造物の突起高さが所望の突起高さになるように該下層の少なくとも最終1層の積層条件を設定する工程と、該設定積層条件に基づいて該少なくとも最終1層を成膜して形成する工程と、該突起状構造物の最終積層膜の形成前に、その時点での構造物の突起高さを測定する工程と、測定した測定結果に基づいて、該突起状構造物の突起高さが所望の突起高さになるように該最終積層膜の積層条件を設定する工程と、該設定積層条件に基づいて該最終積層膜を成膜して該突起状構造物を作製する工程とを有し、そのことにより上記目的が達成される。
さらに、好ましくは、本発明のカラーフィルタ基板の製造方法における突起状構造物は、前記カラーフィルタ層を構成する着色層を含む。
さらに、好ましくは、本発明のカラーフィルタ基板の製造方法におけるカラーフィルタ層は、黒色層を含み、前記突起状構造物を該黒色層上に形成する。
さらに、好ましくは、本発明のカラーフィルタ基板の製造方法におけるカラーフィルタ層上に導電層を設け、前記突起状構造物の最終積層膜を該導電層上に形成する。
さらに、好ましくは、本発明のカラーフィルタ基板の製造方法における突起状構造物の最終積層膜は配向制御用材料膜である。
さらに、好ましくは、本発明のカラーフィルタ基板の製造方法における突起状構造物は感光性樹脂膜を含む。
本発明のカラーフィルタ基板は、請求項1〜7のいずれかに記載のカラーフィルタ基板の製造方法によって作製されたものであり、そのことにより上記目的が達成される。
本発明の表示装置は、請求項8に記載のカラーフィルタ基板と他の基板とが、前記突起状構造物をスペーサとして所定の間隔を開けて対向配置され、両基板の間隙に表示媒体が挟持されており、そのことにより上記目的が達成される。
上記構成により、以下に、本発明の作用について説明する。
本発明にあっては、カラーフィルタ層を構成する着色層および液晶層の分割配向制御用の絶縁性樹脂層などを積層した突起状構造物(積層柱状スペーサ)を作製する際に、少なくとも最終積層膜の形成前に構造物の突起高さを測定し、その測定結果を最終積層膜の製造条件にフィードバックすることにより、所望高さのスペーサを作製することが可能となる。また、積層柱状スペーサが完成した状態で突起高さを測定するのではなく、少なくとも最終積層膜形成前に積層柱状スペーサの突起高さを測定するため、従来のように不良品を用いないだけではなく、不良品を大幅に減らすことが可能となる。
以上のように、本発明によれば、少なくとも最終積層膜の形成前に構造物の突起高さを測定し、その測定結果を最終積層膜の製造条件にフィードバックするため、カラーフィルタ基板の不良を抑制することができる。このため、製造コストを低廉価化することができると共に、所望のセル厚を有する表示装置を繰り返し精度よく作製して、表示品位の向上を図ることができる。
以下に、本発明をアクティブマトリクス型カラー液晶表示装置のカラーフィルタ基板に適用した実施形態1,2について、図面を参照しながら説明する。なお、本発明は以下の各実施形態1,2により限定されるものではない。
(実施形態1)
本実施形態1では、カラーフィルタ層を構成する着色層を積層することにより積層柱状スペーサとなる突起状構造物を形成したカラーフィルタ基板の製造に本発明を適用した例について説明する。なお、本実施形態1では、カラーフィルタ基板にブラックマトリクスを設けた場合について説明するが、図8のようにブラックマトリクスを設けない構成についても本発明は適用可能である。
図1は、本実施形態1のカラーフィルタ基板の構成例を示す要部断面図である。
図1に示すように、カラーフィルタ基板20Bは、透明基板1上にRGB(赤・緑・青)などの第1着色層2a、第2着色層2bおよび第3着色層2cと、各着色層の間に配置された黒色層(遮光部:ブラックマトリクス層)2dとを有するカラーフィルタ層2Bが設けられている。第1着色層2aおよび第2着色層2cの間には、ブラックマトリクス層2dと同じ黒色層と、第1着色層2a、第2着色層2bおよび第3着色層2cと同じ着色層からなる第1突起構成層3a、第2突起構成層3bおよび第3突起構成層3cとが順次積層された第1突起構成層3a〜第3突起構成層3cの突起高さTの突起状構造物である積層柱状スペーサ3Bが設けられている。その基板上を覆うように対向電極および配向膜(図示せず)が形成されている。
ここで、本実施形態1のカラーフィルタ基板20Bの各製造工程について、図2A(a)〜図2A(c)および図2B(d)〜図2B(f)を用いて順次説明する。
まず、図2A(a)に示すように、透明基板1上にスピンコート法によりカーボン微粒子が分散されたネガ型アクリル系感光性樹脂液を塗布した後、これを乾燥させて黒色感光性樹脂層2pを形成する。
これに続いて、フォトマスク31を介して黒色感光性樹脂層2pを露光した後、これを現像することにより、図2A(b)に示すように、ブラックマトリクス層2dを形成する。このとき、ブラックマトリクス層2dは、第1着色層2a、第2着色層2bおよび第3着色層2cが形成される領域に、それぞれ第1着色層用の開口部、第2着色層用の開口部および第3着色層用の開口部が形成されるように、基板上に所定の間隔を開けて配置されている。
次に、図2A(c)に示すように、ブラックマトリクス層2dおよび黒色層3dが形成された透明基板1上に、スピンコート法により第1着色層用の顔料が分散されたネガ型アクリル系感光性樹脂液を塗布した後、これを乾燥させ、フォトマスク32を用いて露光および現像を行うことにより、第1着色層2a用の開口部および第1突起構成層3aの形成部を残して、それ以外の領域に形成された第1着色層用感光性樹脂膜を除去し、図2B(d)に示すように、第1着色層2aおよび第1突起構成層3aを形成する。
これらのブラックマトリクス層2d、黒色層3d、第1着色層2aおよび第1突起構成層3aが形成された透明基板1上に、スピンコート法により第2着色層用の顔料が分散されたネガ型アクリル系感光性樹脂液を塗布した後、これを乾燥させ、フォトマスクを用いて露光および現像を行うことにより、第2着色層2b用の開口部および第2突起構成層3bの形成部を残して、それ以外の領域に形成された第2着色層用感光性樹脂膜を除去し、図2B(e)に示すように、第2着色層2bおよび第2突起構成層3bを形成する。
さらに、例えば特許文献3および特許文献4を含めて、公知の測定技術(測定装置)により、突起状構造物である積層柱状スペーサ3の最終積層膜である第3突起構成層3cの形成前の突起高さtを測定する。このときの具体的な測定フローについては、図3を用いて説明する。
図3に示すように、まず、ステップS11において、積層柱状スペーサ3(突起状構造物)の最終積層膜(第3突起構成層3c)よりも下層の積層膜(黒色層3d、第1突起構成層3aおよび第2突起構成層3b)が形成されると、ステップS12において、その最終積層膜形成前の状態で第1突起構成層3aおよび第2突起構成層3bの突起高さtが測定される。
ステップ3において、予め取得しておいた最終積層膜の感光性樹脂液塗布膜厚条件から、所望のスペーサ高さTを得るために、最終積層膜の積層条件が選択されて膜厚調整が為される。
以下の表1および図4は、本実施形態1のカラーフィルタ基板20Bの製造において、積層柱状スペーサ3B(突起状構造物)の突起高さTの設定値を2.8μmとした場合について、最終積層膜(第3突起構成層3c)の形成前の突起高さt、最終積層膜(第3突起構成層3c)の感光性樹脂液塗布膜厚、最終積層膜(第3突起構成層3c)の膜厚t’、および積層柱状スペーサ3Bの突起高さTの関係を示す表およびグラフである。図3では、横軸は最終積層膜形成前の突起高さt、縦軸は四角が最終積層膜の感光性樹脂液塗布膜厚、菱形が最終積層膜の膜厚t’、三角が積層柱状スペーサ3Bの突起高さTを示している。
Figure 2005292497
ここで、感光性樹脂液塗布膜厚とは、平坦な基板上(例えばガラス基板上)に感光性樹脂液が塗布されたときの膜厚であり、本実施形態1のように、ドットパターン上に樹脂からなる積層膜を形成する場合、膜厚が薄くなるため、最終積層膜の感光性樹脂液塗布膜厚と、最終積層膜の膜厚t’および積層柱状スペーサ3の突起高さTとの関係は、図4および上記表1に示すようなものとなる。例えば最終積層膜(第3突起構成層3c)の形成前の突起高さtが1.70μmの場合、最終積層膜の感光性樹脂液塗布膜厚を2.037μmとすると、最終積層膜の膜厚t’は1.100μmとなり、積層柱状スペーサ3B(突起状積層構造物)の突起高さTを2.8μmとすることができる。
また、最終積層膜(第3突起構成層3c)の形成前の突起高さtが1.80μmの場合、最終積層膜の感光性樹脂液塗布膜厚を1.852μmとすると、最終積層膜の膜厚t’は1.000μmとなり、積層柱状スペーサ3B(突起状積層構造物)の突起高さTを2.8μmとすることができる。
さらに、最終積層膜3cの形成前の突起高さtが1.90μmの場合、最終積層膜の感光性樹脂液塗布膜厚を1.667μmとすると、最終積層膜の膜厚t’は0.900μmとなり、積層柱状スペーサ3(突起状積層構造物)の突起高さTを2.8μmとすることができる。最終積層膜の感光性樹脂液塗布膜厚は、スピンコート回転数を調整することにより設定することができる。例えば、スピンコート回転数を800rpmとした場合、最終積層膜の感光性樹脂液塗布膜厚が1.8μmとなり、最終積層膜の膜厚t’を0.98μm(塗布膜厚1.806μmで最終積層膜厚0.975μm)とすることができる。
次に、ブラックマトリクス層2d、黒色層3d、第1着色層2a、第2着色層2b、第1突起構成層3aおよび第2突起構成層3bが形成された透明基板部上に、以上のように設定された塗布膜厚条件で、スピンコート法により第3着色層用の顔料が分散されたネガ型アクリル系感光性樹脂液を塗布した後、これを乾燥させ、フォトマスクを用いて露光および現像を行うことにより、第3着色層2c用開口部および第3突起構成層3cの形成部を残して、それ以外の領域に形成された第3着色層用感光性樹脂膜を除去し、図2B(f)に示すように、第3着色層2cおよび膜厚t’の第3突起構成層3cを形成する。以上により、所望の突起高さTを有する柱状積層スペーサ3B(突起状構造物)が形成される。
本実施形態1では、ブラックマトリクス層2dの膜厚設定値を1.4μm、第1着色層2a〜第3着色層2cの膜厚設定値を1.6μmとし、積層柱状スペーサ3B(突起状構造物)の突起高さTの設定値を2.8μmとする。
このように、カラーフィルタ層2Bおよび突起状構造物3Bが積層柱状スペーサとして形成された基板部上を覆うように図示しない対向電極および配向膜を形成することにより、本実施形態1のカラーフィルタ基板20Bが完成する。
このカラーフィルタ基板20Bと、透明基板上に配線およびTFT素子を含むTFT回路層が設けられ、その上に絶縁層を介してマトリクス状に画素電極が設けられて、その近傍に設けられたTFT素子を介して配線と接続され、その基板部上を覆うように配向膜が形成されたTFT基板(図8のTFT基板30と同様の構成であるが、この場合はブラックマトリクスが設けられていない)とを、互いの配向膜が向き合うように対向配置してシール材によって貼り合せる。このとき、カラーフィルタ基板20Bに形成された突起状構造物3B(積層柱状スペーサ)によって一定の基板間隔(セルギャップ)が保たれる。両基板の間隙に液晶層を充填し、液晶注入口を封止材によって封止することによって、本実施形態1のカラー液晶表示装置が作製される。
以上のように、本実施形態1によれば、最終積層膜の形成前に突起高さtを予め測定して、測定結果に応じて最終積層膜の積層条件を設定することにより、所望高さの突起状構造物3B(積層柱状スペーサ)を確実に作製して、不良品の発生を大幅に抑制することができる。また、本実施形態1のカラーフィルタ基板20Bを用いて液晶表示装置を製造することにより、所望のセル厚(セルギャップ)を有するカラー液晶表示装置を繰り返し精度よく作製することができるため、表示品位の向上を図ることができる。
なお、本実施形態1では、カラーフィルタ層2Bおよび突起状構造物3Bを形成するためにネガ型感光性樹脂液を用いたが、ネガ型に限らず,ポジ型感光性樹脂液であっても良い。また、感光性樹脂液はアクリル系に限らず、ポリイミド系、エポキシ系、フェノールノボラック系、またはポリエステル系など、公知の材料を適宜用いることができる。さらに本実施形態1では感光性樹脂を用いたが、感光性を有さない樹脂を用いて、フォトレジストを用いたフォトリソグラフィー工程とエッチング工程とにより所望の形状に加工することも可能である。
さらに、本実施形態1では、ブラックマトリクス層2dおよび第1着色層2a〜第3着色層2cの4層を積層することにより突起状構造物3Bを積層柱状スペーサとして形成したが、所望のスペーサ高さTが得られれば、積層数はこれに限定されず、例えば2層以上であれば良い。また、本実施形態1では、カラーフィルタ層2Bを第1着色層1aから第3着色層2c(例えば赤、青、緑)で構成したが、例えば赤、青、緑、白など、4色以上の着色層からなるカラーフィルタ層であってもよい。
(実施形態2)
本実施形態2では、画素内で液晶の配向状態を分割制御するため、およびセルギャップ調整のために、対向電極と画素電極との間に、絶縁性樹脂層を設けたカラーフィルタ基板の製造に本発明を適用した例について説明する。なお、本実施形態では、カラーフィルタ基板にブラックマトリクスを設けた場合について説明するが、図9のようにブラックマトリックスを設けない構成についても本発明は適用可能である。
図5は、本実施形態2のカラーフィルタ基板の要部構成を示す断面図である。
図5に示すように、カラーフィルタ基板20Dは、透明基板1上にRGB(赤・緑・青)などの第1着色層2a、第2着色層2bおよび第3着色層2cと、各着色層の間に配置された黒色層3d(遮光部:ブラックマトリクス層2d)とを有するカラーフィルタ層2Dが設けられている。その上を覆うように対向電極4が設けられ、各着色層2a、2bおよび2cの中央部上には、画素部内で液晶の配向状態を分割制御するための絶縁性樹脂層(配向制御用構造物)11が設けられている。第1着色層2aおよび第2着色層2cの間には、ブラックマトリクス層2dと同じ黒色層3dと、第1着色層2a、第2着色層2bおよび第3着色層2cと同じ着色層からなる第1突起構成層3a、第2突起構成層3bおよび第3突起構成層3cとが順次積層され、その上に対向電極4を介して、画素部内で液晶の配向状態を分割制御するため、およびセルギャップ調整のために絶縁性樹脂層5が更に設けられて突起高さTの突起状構造物3Dが積層柱状スペーサとして構成されている。
ここで、本実施形態2のカラーフィルタ基板20Dの製造工程について、図6A(a)〜図6A(e)および図6B(f)〜図6B(i)を用いて説明する。
まず、図6A(a)に示すように、透明基板1上にスピンコート法によりカーボン微粒子が分散されたネガ型アクリル系感光性樹脂液を塗布した後、これを乾燥させて黒色感光性樹脂層2pを形成する。
これに続いて、フォトマスク31を介して黒色感光性樹脂層2pを露光した後、現像することにより、図6A(b)に示すように、ブラックマトリクス層2dを形成する。このとき、ブラックマトリクス層2dは、第1着色層2a、第2着色層2bおよび第3着色層2cが形成される領域に、それぞれ第1着色層用の開口部、第2着色層用の開口部および第3着色層用の開口部が形成されるように、基板1上に所定の間隔を開けて配置される。
次に、図6A(c)に示すように、ブラックマトリクス層2dおよび黒色層3dが形成された透明基板部上に、スピンコート法により第1着色層用の顔料が分散されたネガ型アクリル系感光性樹脂液を塗布した後、これを乾燥させ、フォトマスク32を用いて露光および現像を行うことにより、第1着色層2a用の開口部および第1突起構成層3a形成部を残して、それ以外の領域に形成された第1着色層用感光性樹脂膜を除去し、図6A(d)に示すように、第1着色層2aおよび第1突起構成層3aを形成する。
さらに、ブラックマトリクス層2d、黒色層3d、第1着色層2aおよび第1突起構成層3aが形成された透明基板部上に、スピンコート法により第2着色層用の顔料が分散されたネガ型アクリル系感光性樹脂液を塗布した後、これを乾燥させ、フォトマスクを用いて露光および現像を行うことにより、第2着色層2b用開口部および第2突起構成層3b形成部を残して、それ以外の領域に形成された第2着色層用感光性樹脂膜を除去し、図6A(e)に示すように、第2着色層2bおよび第2突起構成層3bを形成する。
さらに、ブラックマトリクス層2d、黒色層3d、第1着色層2a、第1突起構成層3a、第2着色層2bおよび第2突起構成層3bが形成された透明基板部上に、スピンコート法により第3着色層用の顔料が分散されたネガ型アクリル系感光性樹脂液を塗布した後、これを乾燥させ、フォトマスクを用いて露光および現像を行うことにより、第3着色層2c用開口部および第3突起構成層3c形成部を残して、それ以外の領域に形成された第3着色層用感光性樹脂膜を除去し、図6B(f)に示すように、第3着色層2cおよび第3突起構成層3cを形成する。
さらに、図6B(g)に示すように、ブラックマトリクス層2d、黒色層3d、第1着色層2a、第1突起構成層3a、第2着色層2b、第2突起構成層3b、第3着色層2cおよび第3突起構成層3cが形成された透明基板部上に、対向電極4として、ITO(インジウム錫酸化物)からなる透明導電膜をスパッタリング法により蒸着する。なお、この透明導電膜は、ITOに限定されるものではなく、その他にもIZO、酸化亜鉛または酸化錫など、所望の抵抗値および透過率を得られるものであればいずれも用いることができる。
さらに、例えば特許文献3および特許文献4を含めて、公知の測定技術(測定装置)により、突起状構造物3Dの最終積層膜である絶縁性樹脂層5の形成前の突起高さtを測定する。このときの具体的な測定フローチャートについて、図3を用いて説明する。
ステップS11において、積層柱状スペーサ(突起状構造物3D)の最終積層膜(絶縁性樹脂層5)よりも下層の積層膜(黒色層3d、第1突起構成層3a、第2突起構成層3b、第3突起構成層3cおよび対向電極4)が形成されると、ステップ2において、その最終積層膜形成前の状態で突起高さtが測定される。ステップ3では、予め取得しておいた最終積層膜の感光性樹脂液塗布膜厚条件から、所望のスペーサ高さTを得るために、最終積層膜(絶縁性樹脂層5)の積層条件が選択される。
下記表2および図7は、本実施形態2のカラーフィルタ基板20Dの製造において、突起状構造物3D(積層柱状スペーサ)の突起高さTの設定値を3.2μmとした場合について、最終積層膜(絶縁性樹脂層5)の形成前の突起高さt、最終積層膜(絶縁性樹脂層5)の感光性樹脂液塗布膜厚、最終積層膜(絶縁性樹脂層5)の膜厚t’、および積層柱状スペーサ(突起状構造物3D)の突起高さTの関係を示す表およびグラフである。図7では、横軸は最終積層膜(絶縁性樹脂層5)の形成前の突起高さt、縦軸は四角が最終積層膜(絶縁性樹脂層5)の感光性樹脂液塗布膜厚、菱形が最終積層膜(絶縁性樹脂層5)の膜厚t’、三角が積層柱状スペーサ(突起状構造物3D)の突起高さTを示している。
Figure 2005292497
ここで、感光性樹脂液塗布膜厚とは、平坦な基板上(例えばガラス基板上)に感光性樹脂液が塗布されたときの膜厚であり、本実施形態2のように、ドットパターン上に樹脂からなる積層膜を形成する場合、膜厚が薄くなるため、最終積層膜の感光性樹脂液塗布膜厚と、最終積層膜の膜厚t’および積層柱状スペーサの突起高さTとの関係は、図7および上記表2に示すようなものとなる。例えば最終積層膜(絶縁性樹脂層5)の形成前の突起高さtが2.40μmの場合、最終積層膜(絶縁性樹脂層5)の感光性樹脂液塗布膜厚を2.030μmとすると、最終積層膜(絶縁性樹脂層5)の膜厚t’は0.800μmとなり、積層柱状スペーサ(突起状積層構造物3D)の突起高さTを3.2μmとすることができる。
また、最終積層膜3c形成前の突起高さtが2.70μmの場合、最終積層膜の感光性樹脂液塗布膜厚を1.787μmとすると、最終積層膜の膜厚t’は0.500μmとなり、積層柱状スペーサ(突起状積層構造物)の突起高さTを3.2μmとすることができる。さらに、最終積層膜(絶縁性樹脂層5)の形成前の突起高さtが3.00μmの場合、最終積層膜の感光性樹脂液塗布膜厚を1.500μmとすると、最終積層膜の膜厚t’は0.200μmとなり、積層柱状スペーサ(突起状積層構造物3D)の突起高さTを3.2μmとすることができる。最終積層膜(絶縁性樹脂層5)の感光性樹脂液塗布膜厚は、スピンコート回転数を調整することにより設定することができる。例えば、スピンコート回転数を700rpmとした場合、最終積層膜の感光性樹脂液塗布膜厚が2.0μmとなり、最終積層膜の膜厚t’を0.8μmとすることができる。
次に、ブラックマトリクス層2d、黒色層3d、第1着色層2a、第2着色層2b、第3着色層2c、第1突起構成層3a、第2突起構成層3b、第3突起構成層3cおよび対向電極4が形成された透明基板部上に、以上のように設定された塗布膜厚条件で、スピンコート法により配向制御用材料としてフェノールノボラック系のポジ型感光性絶縁性樹脂液を塗布した後、これを乾燥させて感光性絶縁性樹脂層5pを形成する。
続いて、フォトマスク33を介して感光性絶縁性樹脂層5pを露光した後、これを現像することにより、図6B(i)に示すように、絶縁性樹脂層5および絶縁性樹脂層11(配向規制用構造物)を形成する。以上により、所望の突起高さTを有する突起状構造物3Dが柱状積層スペーサとして形成される。
本実施形態2では、ブラックマトリクス層2dの膜厚設定値を1.4μm、第1着色層2a〜第3着色層2cの膜厚設定値を1.6μmとし、絶縁性樹脂層11の膜厚設定値を0.5μmとして、突起状構造物3D(積層柱状スペーサ)の突起高さTの設定値を3.2μmとした。
このように、カラーフィルタ層2Dおよび突起状構造物3Dが形成されたカラーフィルタ基板20Dと、透明基板上に配線およびTFT素子を含むTFT回路層が設けられ、その上に絶縁層を介して2次元状でマトリクス状に複数の画素電極が設けられて、その近傍に設けられたTFT素子を介して配線と接続され、その基板上を覆うように配向膜が形成されたTFT基板(図9のTFT基板30Aと同様の構成であるが、この場合はブラックマトリクスが設けられていない)とを、互いの配向膜が向き合うように対向配置してシール材によって貼り合せる。このとき、カラーフィルタ基板20Dに形成された突起状構造物3D(積層柱状スペーサ)によって一定の基板間隔(セルギャップ)が保たれる。両基板の間隙に液晶を充填し、液晶注入口を封止材によって封止することによって、本実施形態2のカラー液晶表示装置が作製される。
以上のように、上記実施形態1,2によれば、最終積層膜の形成前に突起高さtを測定して、この測定結果に応じて最終積層膜の積層条件を設定することにより、所望高さの突起状構造物(積層柱状スペーサ)を確実に作製して、不良品の発生を大幅に抑制することができる。また、上記実施形態1,2のカラーフィルタ基板を用いてカラー液晶表示装置を製造することにより、所望のセル厚(セルギャップ)を有するカラー液晶表示装置を繰り返し精度よく作製することができるため、表示品位の向上を図ることができる。
なお、上記実施形態1,2では、カラーフィルタ層および突起状構造物を形成するためにネガ型感光性樹脂液を用いたが、ネガ型に限らず,ポジ型感光性樹脂液であっても良い。また、感光性樹脂液はアクリル系に限らず、ポリイミド系、エポキシ系、フェノールノボラック系、またはポリエステル系など、公知の材料を適宜用いることができる。さらに、上記実施形態1,2では感光性樹脂を用いたが、感光性を有さない樹脂を用いて、フォトレジストを用いたフォトリソグラフィー工程とエッチング工程とにより所望の形状に加工することも可能である。
また、上記実施形態2では、絶縁性樹脂層を形成するためにフェノールノボラック系のポジ型感光性樹脂液を用いたが、液晶材料の配向規制が可能な材料であれば、これに限定されず、例えばポリイミド系であってもよく、また、ポジ型感光性樹脂液であってもよい。
さらに、上記実施形態2では、ブラックマトリクス層および第1着色層〜第3着色層の4層と、対向電極と絶縁性樹脂層とを積層することにより突起状構造物(積層柱状スペーサ)を形成したが、所望のスペーサ高さが得られれば、積層数はこれに限定されず、例えば2層以上であれば良い。また、上記実施形態1,2では、カラーフィルタ層を第1着色層から第3着色層(例えば赤、青、緑)で構成したが、例えば赤、青、緑、白など、4色以上の着色層からなるカラーフィルタ層であってもよい。
なお、上記実施形態1,2では、積層柱状スペーサ(突起状構造物)の最終積層膜となる膜厚を適宜制御することで、所望高さの積層柱状スペーサを精度よく作製したが、突起状構造物を構成する各積層膜を形成する毎にその膜厚を測定するか、または突起状構造物を構成する少なくとも1層以上の積層膜の膜厚を測定し、その測定結果をフィードバックさせることによりスペーサ高さの精度を向上させるようにしても構わない。但し、工程が複雑化することを避けながら所望高さの積層柱状スペーサを最も精度よく作製するという観点から、上記実施形態1,2のように、積層柱状スペーサ(突起状構造物)の最終積層膜形成前に突起高さを測定し、最終積層膜の膜厚を制御することが好ましい。また、製造ラインで作製される全てのカラーフィルタ基板に対して本発明を適用することが最も好ましいが、必要に応じて数基板を製造する毎に1回、本発明を適用する(例えば、実施形態1のカラーフィルタ基板と実施形態2のカラーフィルタ基板など、製造ラインに流れる製品の品種が変るときなど)ことによっても、ある程度の効果をあげることができることは言うまでもない。
なお、上記実施形態1,2のカラーフィルタ基板20Bまたは20DとTFT基板(素子側基板)とが、突起状構造物3Bまたは3Dをスペーサとして所定の間隔を開けて対向配置され、両基板の間隙に表示媒体(液晶層6)が挟持されているカラー液晶表示装置などの表示装置は、パーソナルコンピュータなどのOA機器、テレビジョン装置などのAV機器および携帯電話機などの表示部に広く利用することができて、所望高さの積層柱状スペーサ(突起状構造物3Bまたは3D)を正確に寸法形成し、良好な表示品位の表示装置を歩留まり良く作製できる本発明の作用効果を奏する。
また、上記実施形態1,2では、透明基板1上に設けられ、複数の着色層が2次元状に配設されたカラーフィルタ層の所定層上に3層以上の層が積層された突起状構造物3Bまたは3Dを有するカラーフィルタ基板2Bまたは2Dを製造するカラーフィルタ基板20Bまたは20Dの製造方法において、突起状構造物3Bまたは3Dの最終積層膜の形成前に、その時点での構造物の突起高さを測定し、この測定した測定結果に基づいて、突起状構造物の突起高さが所望の突起高さになるように最終積層膜の積層条件を設定し、この設定した積層条件に基づいて最終積層膜を成膜して突起状構造物3Bまたは3Dを作製するようにしたが、これに限らず、もちろん、例えば最終2層の積層条件を設定し、この設定した積層条件に基づいて最終2層を成膜して突起状構造物3Bまたは3Dを作製するようにしてもよい。また、その他のカラーフィルタ基板の製造方法として、突起状構造物3Bまたは3Dの最終積層膜よりも下層の積層膜のうち少なくとも最終1層の形成前に、その時点での構造物の突起高さを測定し、この測定した測定結果に基づいて、突起状構造物3Bまたは3Dの突起高さが所望の突起高さになるようにこの下層の少なくとも最終1層の積層条件を設定し、この設定した積層条件に基づいて少なくとも最終1層を成膜して形成し、さらに、突起状構造物3Bまたは3Dの最終積層膜の形成前に、その時点での構造物の突起高さを測定する工程と、この測定した測定結果に基づいて、突起状構造物3Bまたは3Dの突起高さが所望の突起高さになるように最終積層膜の積層条件を設定し、この設定した積層条件に基づいて最終積層膜を成膜して突起状構造物3Bまたは3Dを作製するようにしてもよい。
以上のように、本発明の好ましい実施形態1,2を用いて本発明を例示してきたが、本発明は、この実施形態1,2に限定して解釈されるべきものではない。本発明は、特許請求の範囲によってのみその範囲が解釈されるべきであることが理解される。当業者は、本発明の具体的な好ましい実施形態1,2の記載から、本発明の記載および技術常識に基づいて等価な範囲を実施することができることが理解される。本明細書において引用した特許、特許出願および文献は、その内容自体が具体的に本明細書に記載されているのと同様にその内容が本明細書に対する参考として援用されるべきであることが理解される。
本発明は、カラーフィルタ基板およびその製造方法、これを用いた例えばカラー液晶表示装置などの表示装置の分野において、カラーフィルタ基板の不良を抑制して製造コストを低廉価化し、所望のセル厚を有する表示装置を繰り返し精度よく作製して、表示品位向上を図ることができる。本発明では、パーソナルコンピュータなどのOA機器、テレビジョン装置などのAV機器および携帯電話機などの表示部に広く利用することが可能である。
本実施形態1のカラーフィルタ基板の構成例を示す要部断面図である。 (a)〜(c)は、図1のカラーフィルタ基板の製造工程(その1)を説明するための各工程の要部断面図である。 (e)〜(f)は、図1のカラーフィルタ基板の製造工程(その2)を説明するための各工程の要部断面図である。 図1のカラーフィルタ基板の製造方法を説明するためのフローチャートである。 図1のカラーフィルタ基板の製造方法におけるスペーサ最終積層膜の積層条件を示すグラフである。 本実施形態2のカラーフィルタ基板の構成例を示す要部断面図である。 (a)〜(e)は、図5のカラーフィルタ基板の製造工程(その1)を説明するための各工程の要部断面図である。 (f)〜(i)は、図5のカラーフィルタ基板の製造工程(その2)を説明するための各工程の要部断面図である。 図5のカラーフィルタ基板の製造方法におけるスペーサ最終積層膜の積層条件を示すグラフである。 特許文献1に開示されている従来のカラー液晶表示装置の構成例を示す要部断面図である。 特許文献2に開示されている従来のカラー液晶表示装置の他の構成例を示す要部断面図である。 特許文献3および特許文献4に開示されている従来のカラーフィルタ基板の製造方法を説明するためのフローチャートである。
符号の説明
1 透明基板
2B,2D カラーフィルタ層
2a 第1着色層
2b 第2着色層
2c 第3着色層
2d ブラックマトリクス層
3B,3D 突起状構造物(積層柱状スペーサ)
3a 第1突起構成層
3b 第2突起構成層
3c 第3突起構成層
3d 黒色層
4 対向電極
5 絶縁性樹脂層
11 絶縁性樹脂層(配向制御用構造物)

Claims (9)

  1. 透明基板上に設けられ、複数の着色層が2次元状に配設されたカラーフィルタ層の所定層上に1層以上の層が積層された突起状構造物を有するカラーフィルタ基板を製造するカラーフィルタ基板の製造方法において、
    該突起状構造物の少なくとも最終積層膜の形成前に、その時点での構造物の突起高さを測定する工程と、
    測定した測定結果に基づいて、該突起状構造物の突起高さが所望の突起高さになるように該少なくとも最終積層膜の積層条件を設定する工程と、
    該設定積層条件に基づいて該少なくとも最終積層膜を成膜して該突起状構造物を作製する工程とを有するカラーフィルタ基板の製造方法。
  2. 透明基板上に設けられ、複数の着色層が2次元状に配設されたカラーフィルタ層の所定層上に1層以上の層が積層された突起状構造物を有するカラーフィルタ基板を製造するカラーフィルタ基板の製造方法において、
    前記突起状構造物の最終積層膜よりも下層の積層膜のうち少なくとも最終1層の形成前に、その時点での構造物の突起高さを測定する工程と、
    測定した測定結果に基づいて、該突起状構造物の突起高さが所望の突起高さになるように該下層の少なくとも最終1層の積層条件を設定する工程と、
    該設定積層条件に基づいて該少なくとも最終1層を成膜して形成する工程と、
    該突起状構造物の最終積層膜の形成前に、その時点での構造物の突起高さを測定する工程と、
    測定した測定結果に基づいて、該突起状構造物の突起高さが所望の突起高さになるように該最終積層膜の積層条件を設定する工程と、
    該設定積層条件に基づいて該最終積層膜を成膜して該突起状構造物を作製する工程とを有するカラーフィルタ基板の製造方法。
  3. 前記突起状構造物は、前記カラーフィルタ層を構成する着色層を含む請求項1または2に記載のカラーフィルタ基板の製造方法。
  4. 前記カラーフィルタ層は、黒色層を含み、
    前記突起状構造物を該黒色層上に形成する請求項1〜3のいずれかに記載のカラーフィルタ基板の製造方法。
  5. 前記カラーフィルタ層上に導電層を設け、
    前記突起状構造物の最終積層膜を該導電層上に形成する請求項1〜4のいずれかに記載のカラーフィルタ基板の製造方法。
  6. 前記突起状構造物の最終積層膜は配向制御用材料膜である請求項5に記載のカラーフィルタ基板の製造方法。
  7. 前記突起状構造物は感光性樹脂膜を含む請求項5に記載のカラーフィルタ基板の製造方法。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載のカラーフィルタ基板の製造方法によって作製されたカラーフィルタ基板。
  9. 請求項8に記載のカラーフィルタ基板と他の基板とが、前記突起状構造物をスペーサとして所定の間隔を開けて対向配置され、両基板の間隙に表示媒体が挟持されている表示装置。
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