JP4065475B2 - カラーフィルタの製造方法、この製造方法で製造されたカラーフィルタを用いた液晶素子及びインクジェットヘッド - Google Patents
カラーフィルタの製造方法、この製造方法で製造されたカラーフィルタを用いた液晶素子及びインクジェットヘッド Download PDFInfo
- Publication number
- JP4065475B2 JP4065475B2 JP24865099A JP24865099A JP4065475B2 JP 4065475 B2 JP4065475 B2 JP 4065475B2 JP 24865099 A JP24865099 A JP 24865099A JP 24865099 A JP24865099 A JP 24865099A JP 4065475 B2 JP4065475 B2 JP 4065475B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- scanning
- ink
- colored
- color filter
- coloring
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Optical Filters (AREA)
- Liquid Crystal (AREA)
- Ink Jet (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクジェット方式によりインクを付与して着色部を形成するカラーフィルタの製造方法、該製造方法によるカラーフィルタを用いた液晶素子及びインクジェットヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、パーソナルコンピュータの発達、特に携帯用パーソナルコンピュータの発達に伴い、液晶ディスプレイ、特にカラー液晶ディスプレイの需要が増加する傾向にある。しかしながら、さらなる普及のためにはコストダウンが必要であり、特にコスト的に比重の大きいカラーフィルタのコストダウンに対する要求が高まっている。
【0003】
従来から、カラーフィルタの要求特性を満足しつつ上記の要求に答えるべく種々の方法が試みられているが、いまだ全ての要求特性を満足する方法は確立されていない。以下にそれぞれの方法について説明する。
【0004】
最も多く用いられている第一の方法は染色法である。染色法は、先ずガラス基板上に染色用の材料である水溶性高分子材料の層を形成し、これをフォトリソグラフィ工程により所望の形状にパターニングした後、得られたパターンを染色浴に浸漬して着色されたパターンを得る。これを3回繰り返すことによりR(赤)、G(緑)、B(青)のカラーフィルタ層を形成する。
【0005】
第二の方法は顔料分散法であり、近年染色法にとって代わりつつある。この方法は、先ず基板上に顔料を分散した感光性樹脂層を形成し、これをパターニングすることにより単色のパターンを得る。さらにこの工程を3回繰り返すことにより、R、G、Bのカラーフィルタ層を形成する。
【0006】
第三の方法としては電着法がある。この方法は、先ず基板上に透明電極をパターニングし、顔料、樹脂、電解液等の入った電着塗装液に浸漬して第一の色を電着する。この工程を3回繰り返してR、G、Bのカラーフィルタ層を形成し、最後に焼成する。
【0007】
第四の方法としては、熱硬化型の樹脂に顔料を分散させ、印刷を3回繰り返すことによりR、G、Bを塗り分けた後、樹脂を熱硬化させることにより着色層を形成するものである。また、いずれの方法においても着色層上に保護層を形成するのが一般的である。
【0008】
上記従来の製造方法に共通している点は、R、G、Bの3色を着色するために同一の工程を3回繰り返す必要があり、コスト高になることである。また、工程が多い程歩留が低下するという問題を有している。さらに、電着法においては、形成可能なパターン形状が限定されるため、現状の技術ではTFT(薄膜トランジスタ)を用いたアクティブマトリクスタイプ、いわゆるTFT型には適用困難である。また、印刷法は、解像性が悪いためファインピッチのパターンの形成には不向きである。
【0009】
上記従来の製造方法の欠点を補うべく、インクジェット法を用いたカラーフィルタの製造方法として、特開昭59−75205号公報、特開昭63−235901号公報、特開平1−217302号公報、特開平4−123005公報等に提案がなされている。これらは、前記従来の方法とは異なり、R、G、Bの各色のインクを透明基板上の所定の位置にインクジェットヘッドより付与し、該インクを基板上で乾燥させて着色部を形成させるものである。この方法によれば、R、G、Bの各色の着色部の形成を一度に行なうことができ、さらにインクの使用量にも無駄を生じないため、大幅な生産性の向上、コストダウン等の効果を得ることができる。
【0010】
本出願人は、インクジェット法を用いたカラーフィルタの製造方法として、広い着色領域を着色するために、着色領域を複数の走査領域に分割し、インクジェットヘッドを移動させて各走査領域を順次着色するという方法を、特開平9−138306号に記載した。この方法では、走査領域の境界付近で色むらが発生し易かった。このため、色むらが発生しないように着色条件を厳しく管理する必要あった。
【0011】
本出願人は、同じ走査領域に複数回の着色走査を行ない、各着色走査においてインクジェットヘッドの位置をずらせることにより各着色部を複数のノズルから吐出したインクで形成するという方法も提案した。当該提案の具体的な着色工程を図14〜図16に具体例を挙げて説明する。尚、通常カラーフィルタはR、G、Bの3色の着色部を順次配列してなるが、便宜上、同色の着色部が並んだ状態を例示して説明する。
【0012】
先ず、図14に示すように、カラーフィルタを形成する基板1上の着色領域をインクジェットヘッド2の長さに対応して複数の走査領域90a〜90fに分割する。図15は、それぞれ6本の被着色部11からなる走査領域90a〜90cを8個のノズル13a〜13hを有するインクジェットヘッド2で着色する例を示す。先ず、紙面左端に位置する走査領域90aの各被着色部11にノズル13a〜13fが対応するようにインクジェットヘッド2を配置し、ノズル13g、13hからのインク吐出を停止した状態で、該インクジェットヘッド2を被着色部11の長尺方向に走査しながら、各ノズル13a〜13fよりインク液滴を被着色部11に断続的に吐出する(図15(a))。
【0013】
次に、ノズル1個分インクジェットヘッド2をずらせ、ノズル13aと13hからのインク吐出を停止した状態で、2回目の走査を行ない、ノズル13b〜13gからインク液滴を被着色部11に断続的に吐出する(図15(b))。
【0014】
さらに、ノズル1個分インクジェットヘッド2をずらせ、ノズル13aと13bからのインク吐出を停止した状態で、3回目の走査を行ない、ノズル13c〜13hからインク液滴を被着色部11に断続的に吐出する(図15(c))。
【0015】
上記3回の走査で、走査領域90aの着色走査が完了する。引き続き、図16に示すように、走査領域90bについて、上記走査領域90aの着色走査と同様に、使用するノズルを1個ずつずらせながら複数回走査を行なうことにより、着色走査を行なう。
【0016】
上記のようにして、各被着色部に複数のノズルから吐出したインク液滴を付与することにより、ノズル間の吐出むらによる着色むらが低減される。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記図14〜16に示したような方法を用いた場合、同じ走査領域内での着色むらは低減されるものの、隣接する走査領域の境界近傍において筋状の色むらが観察され易い。
【0018】
図14〜16の着色方法において、隣接する走査領域の境界近傍で色むらが発生し易い原因として、当該境界近傍(境界部)の着色部が走査領域の中央の着色部と以下の点において異なることが考えられる。
【0019】
(1)境界部において、異なる領域の被着色部が着色される時間的ずれが大きい。
【0020】
(2)境界部の被着色部においては、インクを付与するノズルの位置がインクジェットヘッド内で大きく離れているため(両端のノズル)、近接するノズル同士よりも、吐出するインク液滴量と着弾位置などの物理量の違いが大きくなり易い。
【0021】
本発明の目的は、インクジェット方式により簡易な工程で色むらのない高品質のカラーフィルタを製造することができるカラーフィルタの製造方法を提供することにある。
【0022】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本発明は、基板上の領域を分割してなる複数の走査領域(4a、4b、4c)に対してインクジェットヘッドを相対的に走査させながら、前記インクジェットヘッドのノズルからインクを付与して前記走査領域内の各被着色部(11)を着色することによりカラーフィルタを製造する方法であって、前記複数の走査領域(4a、4b、4c)のうちの第1走査領域(4a)に対して前記インクジェットヘッドを所定方向に複数回相対走査させ、当該複数回の相対走査の各々において前記インクジェットヘッドのノズルから前記第1走査領域(4a)内の各被着色部(11)にインクを付与する動作と、前記第1走査領域(4a)内の各被着色部を異なるノズルを用いて着色するために、前記複数回の相対走査の間に前記基板に対して前記インクジェットヘッドを前記所定方向と直交する方向に第1の距離だけ相対移動させる動作とによって、前記第1走査領域(4a)の各被着色部(11)を着色するための第1着色動作を行う工程と、前記複数の走査領域(4a、4b、4c)のうちの前記第1走査領域(4a)と一部重複する第2走査領域(4b)に対して前記インクジェットヘッドを前記所定方向に複数回相対走査させ、当該複数回の相対走査の各々において前記インクジェットヘッドのノズルから前記第2走査領域(4b)内の各被着色部(11)にインクを付与する動作と、前記第2走査領域(4b)内の各被着色部を異なるノズルを用いて着色するために、前記複数回の相対走査の間に前記基板に対して前記インクジェットヘッドを前記所定方向と直交する方向に前記第1の距離だけ相対移動させる動作とによって、前記第2走査領域(4b)の各被着色部(11)を着色するための第2着色動作を行う工程と、前記第1着色動作と前記第2着色動作の間に、前記基板に対して前記インクジェットヘッドを前記所定方向と直交する方向に前記第1の距離よりも大きな第2の距離だけ1回相対移動させる工程とを有し、前記第1走査領域(4a)と第2走査領域(4b)とが一部重複する部分(5a)の被着色部は、前記第1着色動作と前記第2着色動作とによって着色されることを特徴とする。
【0025】
【発明の実施の形態】
インクジェット方式を用いたカラーフィルタの製造方法としては、大きく分けて2種類有る。第一は、インク吸収性を有する樹脂組成物層にインクを付与して該樹脂組成物層を着色して着色部とする方法、第二は、隔壁部材で囲まれた開口領域にインクを付与し、該インク自体を硬化して着色部とする方法である。それぞれの方法において、ノズルの位置による違いが、色むらの原因となるメカニズムは以下のように推定される。
【0026】
(第1の方法)
(a)先に着色走査した走査領域は、次の走査領域よりも次の工程(インクの乾燥工程や樹脂組成物層の硬化工程)に至る時間が長いため、着色材の分布が異なり、目視による観察に影響を与える。
【0027】
(b)先に着色走査した走査領域の着色部から、インクの成分が時間経過とともに境界を超えて隣接する走査領域の被着色部にまで浸透し、該被着色部が着色された際の着色材分布に影響を与え、結果として先に着色走査した走査領域の着色部とは着色部内での着色材分布が異なり、目視による観察に影響を与える。
【0028】
(c)インク液滴の着弾位置の違いが、着色部内の着色材分布に影響を与え、目視による観察に影響を与える。
【0029】
(第2の方法)
(d)付与されるインク量の違いが着色部の厚みの違いとなり、濃度差を生じて目視による観察に影響を与える。
【0030】
(e)インク液滴の着弾位置の違いが、着色部内に厚みの偏りを生じ、濃度差を生じて目視による観察に影響を与える。
【0031】
そこで、本発明者等は、走査領域を図14に示すように完全に分割するのではなく、一部重複させて両端部のノズルからインクを付与される被着色部を設けることにより、上記境界部における色むらが低減されることを見出し、本発明を達成した。以下、本発明を具体的に説明する。
【0032】
本発明のカラーフィルタの製造方法においては、インクジェット方式により所定の被着色部に複数のインク液滴を付与して着色する。この時、該液滴は被着色部の長尺方向に沿って着弾位置をずらしながら付与される。また、インクジェットヘッドとして、各色毎に複数のノズルを有するものを用い、1つの被着色部に対して異なるノズルからインクを吐出することにより、ノズルの吐出量むらによる異なる着色部間での色むらを防止する。以下に具体的な手法について説明する。尚、カラーフィルタは通常、R、G、B或いはこれにW(白)を加えた複数色の着色部から構成されるが、以下の説明においては、便宜上、同色の着色部が並んだ状態を例示して説明する。
【0033】
図1に本発明の製造方法における着色領域を示す。図中1は基板、2はインクジェットヘッドであり、当該ヘッドには6個のノズル3が設けられている。図1のカラーフィルタは、着色領域の幅が広いため、着色領域を複数の走査領域4a〜4dに分割する。各走査領域4a〜4dは、隣接する走査領域同士で重複しており、5a〜5cが重複領域である。尚、5dは、走査領域4dの紙面上右側に隣接する架空の走査領域との架空の重複領域であり、必要量のインクが付与されないため、当該領域を表示領域外とするか、或いは当該領域を設けず、当該領域に対応するノズルを制御してインクを付与しないように設定する。走査領域4aでは紙面左側に位置する架空の重複領域を実質的に設けていない。
【0034】
次に、具体的なインクの付与工程を一実施形態を挙げて図2、図3により説明する。図中、11は被着色部、2はインクジェットヘッドで8個のノズル13a〜13hを有している。ここで、各走査領域の幅は、被着色部10個分である(紙面左端の走査領域4aについては、左側の重複領域を持たないため、2個分少ない8個分となる)。本構成では、各走査領域について3回の着色走査を行ない、被着色部毎に、3個の異なるノズルよりインクを付与する。
【0035】
先ず、走査領域4aについて、ノズル13g、13hのインク吐出を停止してインクジェットヘッド2を被着色部11の長尺方向に沿って走査し、液滴2個分をあけて断続的にノズル13a〜13fよりインク液滴を対応する被着色部に付与する(図2(a))。
【0036】
続いて、インクジェットヘッド2をヘッドの長手方向にノズル1個分ずらせた位置で、インクジェットヘッド2を走査し、再び2個おきに各ノズルよりインク液滴を、先に付与したインクドットから1ドットずれた被着色部に付与する(図2(b))。同様に、さらにヘッド2をヘッドの長手方向にノズル1個分ずらせてインクジェットヘッド2を同様に走査する(図2(c))。
【0037】
次に、走査領域4bの着色走査を行なう。図3(a)に示すように、左端のノズル13hを重複領域5aの左端の被着色部に対応するようにインクジェットヘッド2を移動させ、図2の工程と同様に、1走査において2個おきにインク液滴を吐出し、走査毎にノズル1個分インクジェットヘッド2をずらせ、3回走査して当該領域を着色する。
【0038】
尚、上記実施形態においては、1走査毎にノズル1個分インクジェットヘッドをインクジェットヘッドの長手方向にずらせていたが、2個以上ずらせて、重複領域の幅を広くしても良い。また、各走査においてインク液滴は液滴2個分あけて断続的に1滴ずつ付与していたが、例えば液滴4個分あけて液滴2個連続付与するようにしても良く、連続する液滴数は適宜設定すれば良い。またインクジェットヘッドの有するノズルの個数も適宜設定すれば良い。さらに、各走査領域の走査回数も適宜設定することができる。
【0039】
図4及び図5に、本発明のカラーフィルタ製造方法の他の例を示す。
【0040】
図4中、インクジェットヘッド2は、10個のノズル13a〜13jを有している。ここで、各走査領域の幅は、被着色部14個分である(紙面左端の走査領域4aについては、左側の重複領域を持たないため、4個分少ない10個分となる)。本構成では、各走査領域について5回の着色走査を行ない、被着色部毎に、5個の異なるノズルよりインクを付与する。
【0041】
先ず、走査領域4aについて、ノズル13g、13jのインク吐出を停止してインクジェットヘッド2を被着色部11の長尺方向に沿って走査し、液滴4個分をあけて断続的にノズル13a〜13fよりインク液滴を対応する被着色部に付与する(図4(a))。
【0042】
続いて、ノズル1個分ずらせた位置で、インクジェットヘッド2を走査し、再び4個おきに各ノズルよりインク液滴を1個ずれた被着色部に付与する(図4(b))。同様に、さらにノズル1個分ずらせてインクジェットヘッド2を走査する(図4(c))。この操作を更に2回くり返す(図4(d)及び(e))。
【0043】
次に、走査領域4bの着色走査を行なう。左端のノズル13jを重複領域5aの左端の被着色部に対応するようにインクジェットヘッド2を移動させ、図4の工程と同様に、1走査において4個おきにインク液滴を吐出し、走査毎にノズル1個分インクジェットヘッド2をずらせ、5回走査して当該領域を着色する。(図5(a)〜(e))
【0044】
以上のようにして、全ての走査領域を着色する。
【0045】
図6及び図7に、本発明のカラーフィルタ製造方法の更に他の例を示す。
【0046】
図6中、インクジェットヘッド2は、10個のノズル13a〜13jを有している。ここで、各走査領域の幅は、被着色部14個分である(紙面左端の走査領域4aについては、左側の重複領域を持たないため、4個分少ない10個分となる)。本構成では、各走査領域について5回の着色走査を行ない、被着色部毎に、5個の異なるノズルよりインクを付与する。
【0047】
先ず、走査領域4aについて、ノズル13g〜13jのインク吐出を停止してインクジェットヘッド2を被着色部11の長尺方向に沿って走査し、液滴4個分をあけて断続的にノズル13a〜13fよりインク液滴を対応する被着色部に付与する(図6(a))。
【0048】
続いて、ノズル3個分ずらせた位置で、インクジェットヘッド2を走査し、再び4個おきに各ノズルよりインク液滴を1個ずれた被着色部に付与する(図6(b))。同様に、さらにノズル2個分もどしてインクジェットヘッド2を走査する(図6(c))。さらにノズル3個分ずらしてインクジェットヘッド2を走査する(図6(d))。最後にノズル2個分もどしてインクジェットヘッド2を走査する(図6(e)。
【0049】
次に、走査領域4bの着色走査を行なう。左端のノズル13jを重複領域5aの左端の被着色部に対応するようにインクジェットヘッド2を移動させ、図6の工程と同様に、1走査において4個おきにインク液滴を吐出し、走査毎にインクジェットヘッド2をずらせ、5回走査して当該領域を着色する。
【0050】
以上のようにして、全ての走査領域を着色する。
【0051】
上記のように、1つの被着色部に異なるノズルからインクを付与することによって、ノズル間での吐出量の差による着色むらを低減することができる。同時に、隣接する走査領域間で重複領域を設け、当該重複領域の被着色部にはインクジェットヘッドの両端のノズルからインクを付与することにより、前記したような、離れたノズルにおける違いが相殺され、隣接する走査領域の境界部における色むらを防止することができる。
【0052】
さらに、図15、図16に示した方法では走査領域からはずれたノズルからのインク吐出を停止していたが、本発明の製造方法においては、全てのノズルからインクを吐出させることが可能であるため、実質的に1回の走査で着色し得る領域の幅が広がり、着色にかかる時間を短縮することができる。
【0053】
またさらに、図15、図16に示した方法では、断続的にインク吐出を停止するインクジェットヘッドの両端部のノズルとそれ以外のノズルとで使用頻度が大きく異なり、その結果、経時的なインク吐出量の変化を生じ易かったが、本発明においては使用するノズル間で使用頻度の差がほとんどないため、経時的な変化も同等でその影響を受けにくい。
【0054】
尚、上記説明においては、同色の着色部が連続した構成を例示して本発明の製造方法を説明したが、通常、カラーフィルタはR、G、B或いはこれにWを加えた各着色部が順次ストライプ状或いはドット状に配置される。従って、実際の着色工程においては、所定の着色パターンに対応してインクジェットヘッドやそのノズルを構成し、走査する必要がある。また、上記説明においては、インクジェットヘッドを走査する形態で説明したが、インクジェットヘッドを固定して透明基板をインクジェットヘッドに対して走査させる場合もあり、本発明においては、当該形態も含むものとする。
【0055】
次に、本発明のカラーフィルタの製造方法の全体の工程について説明する。前記したように、本発明の製造方法は、インク吸収性を有する樹脂組成物層にインクを付与して該樹脂組成物層を着色して着色部とする第1の方法、及び、隔壁部で囲まれた領域にインクを付与し、該インク自体を硬化して着色部とする第2の方法がある。以下に、それぞれの方法の好ましい例を挙げて説明する。
【0056】
(第1の方法)
第1の方法としては、より具体的には、透明基板上に、光照射或いは光照射と熱処理によりインク吸収性が増加或いは低下する樹脂組成物層を形成し、該樹脂組成物層の所定の領域に光照射または光照射と熱処理を施してインク吸収性の高い被着色部と、該被着色部よりはインク吸収性の低い非着色部を形成し、上記被着色部にインクジェット方式によりインクを付与して該被着色部を着色して着色部を形成し、樹脂組成物層全体に光照射或いは熱処理を施して硬化させる方法が好ましい。その一例を図10に沿って説明する。
【0057】
図10は、光照射或いは光照射と熱処理によってインク吸収性が低下(或いは消失)する樹脂組成物を用いた場合の工程図である。以下、各工程について説明する。尚、図10の(a)〜(f)は以下の工程(a)〜(f)にそれぞれ対応する断面模式図である。
【0058】
工程(a)
基板61上にブラックマトリクス62を形成する。基板61としては一般にガラス基板が用いられるが、カラーフィルタとしての透明性、機械的強度等の必要特性を有するものであればガラス基板に限定されるものではない。
【0059】
また、ブラックマトリクスは後述する樹脂組成物層63を形成した後、或いは樹脂組成物層63を着色後に該樹脂層上に形成したものであっても特に問題はない。またその形成方法としては、スパッタもしくは蒸着により金属薄膜を形成し、フォトリソ工程によりパターニングする方法が一般的であるが、それに限定されるものではない。
【0060】
工程(b)
基板61上に、光照射或いは光照射と熱処理によって硬化し、光照射部分のインク吸収性が低下する樹脂組成物を塗布し、必要に応じてプリベークを行なって、樹脂組成物層63を形成する。
【0061】
このような樹脂組成物の基材樹脂としては、アクリル系、エポキシ系、アミド系などの樹脂が用いられるが、特にこれらに限定されるものではない。これらの樹脂で、光或いは光と熱の併用によって架橋反応を進行させるために、光開始剤(架橋剤)を用いることも可能である。光開始剤としては、重クロム酸塩、ビスアジド化合物、ラジカル系開始剤、カチオン系開始剤、アニオン系開始剤等が使用可能である。また、これらの光開始剤を混合して、或いは他の増感剤と組み合わせて使用することもできる。さらに、オニウム塩などの光酸発生剤を架橋剤と併用することも可能である。尚、架橋反応をより進行させるために、光照射後に熱処理を施しても良い。
【0062】
また、樹脂組成物層63の形成には、スピンコート、ロールコート、バーコート、スプレーコート、ディップコート等の塗布方法を用いることができ、特に限定されるものではない。
【0063】
工程(c)
フォトマスク64を用いて、ブラックマトリクス62で遮光される領域の樹脂組成物層にパターン露光を行なうことにより、硬化させてインク吸収性を低下させ、非着色部65を形成する。露光されなかった領域はインク吸収性が高く被着色部66となる。隣接する被着色部66間にインク吸収性の低い非着色部65が介在するため、該非着色部65によって、隣接する着色部間での混色が防止される。ここで用いるフォトマスク64は、ブラックマトリクス62による遮光部分を硬化させるための開口部を有するものを使用するが、ブラックマトリクス62に接する部分での色抜けを防止するために、多めのインクを付与する必要があることを考慮すると、ブラックマトリクスの遮光幅よりも狭い開口部を有するマスクを用いることが好ましい。
【0064】
工程(d)
インクジェットヘッド67より、被着色部66にR、G、Bの各色のインク68を所定の着色パターンに応じて付与する。この時、前記したように、各色毎に複数のノズルを有するインクジェットヘッドを用い、異なる複数のノズルからインクを付与して各被着色部66を着色する。
【0065】
着色に用いるインクとしては、色素系、顔料系共に用いることが可能であり、また、液状インク、ソリッドインク共に使用可能であるが、水性インクを用いる場合には、樹脂組成物層63を吸水性の高い樹脂組成物で形成しておくことが好ましい。また、常温で液体のものに限らず、室温やそれ以下で固化するインクであって、室温で軟化するもの、もしくは液体であるもの、或いは通常のインクジェット方式ではインク自体を30℃〜70℃の範囲内で温度調整を行ってインクの粘性を安定な範囲に制御していることから、インク吐出時にインクが液状をなすものが好適に用いられる。
【0066】
さらに、インクジェット方式としては、エネルギー発生素子として電気熱変換体を用いたバブルジェットタイプ、或いは圧電素子を用いたピエゾジェットタイプ等が使用可能であり、着色面積及び着色パターンは任意に設定することができる。
【0067】
本発明においては、当該工程において、先に説明した重複領域の被着色部にインクを付与するノズルのインク吐出量の差異を±20%以下とすることによってさらに着色むらを低減することができる。その作用を図8、図9により説明する。尚、本構成の作用を明確にするため、図8、図9においては非着色部を形成していない場合を例に挙げて説明する。
【0068】
図8(a)に示したように、インク液滴41は被着色部の長尺方向に着弾位置をずらしながら付与されえる。付与されたインクは次第に広がって、樹脂組成物層内にしみ込み、図8(b)に示すように均一に着色された着色部42を形成する。
【0069】
重複領域以外ではいずれの被着色部においてもインクの液滴が連続して付与されるため、該液滴は速やかにつながって、図8(b)に示した様に、均一に広がって被着色部を着色する。しかしながら、重複領域では、走査が先行する走査領域の着色走査でインクが付与されてから次の走査領域の着色走査でインクが付与されるまでに余計に時間がかかる。そのため、図8(c)→(d)のように、一旦先行する走査領域の着色走査で付与されたインクが広がって乾燥が先行する。ここで、次の走査領域の着色走査で付与されたインクの液滴量が先行した着色走査でのインクの液滴量と同等であれば、図8(b)のように均一に広がることができるが、少なすぎた場合(図8(e))には、十分に広がることができず(図8(f))、カラーフィルタ全体で見た場合、重複領域以外の走査領域と重複領域との間で不均一性が生じ、なだらかなむらとなって認識される。また、逆に次の着色走査での液滴量が多すぎた場合にも、図9(a)→(b)のようになり、重複領域以外の走査領域と重複領域との間で不均一性が生じ、なだらかなむらとなって認識される。
【0070】
図8の(e)の場合には、後から付与されたインク液滴部分において白抜けが発生したり、濃度が薄くなって着色部内で色むらが発生し易い。また、図9(a)の場合には、後から付与されたインク液滴部分において濃度が濃くなって着色部内において色むらが発生し易い。
【0071】
本発明者等は、上記重複領域でのインク液滴量の差によるむらが、液滴量の差を±20%以下とすることにより、実質的に抑えられることを見出した。即ち、重複領域にインクを付与するノズルからのインクの吐出量の差を20%以下とすることによってその効果を得ることができる。つまり、両端のノズルのインクの吐出量差が20%以下であるインクジェットヘッドを用いることにより、更に着色むらを低減することができる。
【0072】
工程(e)
必要に応じてインクの乾燥を行なった後、基板全面に光照射して着色部69を硬化させる。光照射の代わりに熱処理を施しても良い。
【0073】
工程(f)
必要に応じて保護層70を形成する。保護層70としては、光硬化タイプ、熱硬化タイプ或いは光熱併用タイプの樹脂層や、蒸着、スパッタ等によって形成される無機膜等を用いることができ、カラーフィルタとした場合の透明性を有し、その後のITO形成プロセス、配向膜形成プロセス等に耐え得るものであれば使用可能である。
【0074】
また、樹脂組成物として、光照射または光照射と熱処理によりインク吸収性が増加(或いは発現)する樹脂組成物を用いる場合、このような樹脂組成物としては、具体的には化学増幅による反応を利用する系が好ましく、基材樹脂としては、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等のセルロース誘導体の水酸基をエステル化したもの或いはアセチル基等によってブロックしたもの(例:酢酸セルロール系の化合物など);ポリビニルアルコール等の高分子アルコール及びそれらの誘導体の水酸基をエステル化したもの或いはアセチル基等でブロックしたもの(例:ポリ酢酸ビニル系の化合物など);クレゾールノボラック等のノボラック樹脂、ポリパラヒドロキシスチレン及びそれらの誘導体の水酸基を例えばトリメチルシリル基でブロックしたもの等が用いられるが、本発明がこれらに限定されるものではない。
【0075】
本発明において、露光によりインク吸収性に実質的な差を生じさせるためには、一般的には親水基に変換可能な官能基の親水基への変換率が30%以上であることが好ましい。この場合の親水基定量法としては、IR、NMR等のスペクトル分析が有効である。
【0076】
また、光開始剤としては、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート等のオニウム塩、トリクロロメチルトリアジン等のハロゲン化有機化合物、或いはナフトキノンジアジド或いはその誘導体が好適に用いられるが、これらに限定されるものでなく、結果的に光照射或いは光照射と熱処理によって光照射部分のインク吸収性が増加する組成からなるものであれば良い。
【0077】
また、このような樹脂組成物を用いた場合には、透明基板上に形成したブラックマトリクスをマスクとして利用し、裏面より露光することによりブラックマトリクスで遮光された領域以外を露光することもできる。
【0078】
(第2の方法)
図12は第2の方法の工程図であり、図10と同じ部材には同じ符号を付して説明を省略する。また、図12の(a)〜(d)は下記工程(a)〜(d)に対応する断面模式図である。
【0079】
工程(a)
先ず、基板61上に隔壁部材を形成する。隔壁部材は後述するインクを付与した際に、隣接する異なる色のインクとの混色を避けるための部材であり、本実施形態では遮光層を兼ねたブラックマトリクス82とした。当該ブラックマトリクス82としては、好ましくは黒色顔料含有レジストを用い、一般的なフォトリソグラフィ法によりパターニングする。該ブラックマトリクス82は後述するインクを付与した際に、隣接する異なるインク同士が混じりあうのを防止するために、好ましくは撥インク性を付与しておく。本発明においてブラックマトリクス82の厚さは上記隔壁作用及び遮光作用を考慮すると0.5μm以上が好ましい。また、該ブラックマトリクス82の開口部が本発明にかかる被着色部である。
【0080】
工程(b)
インクジェットヘッド67より、R、G、Bの各色のインク83をブラックマトリクス82の開口部を埋めるように所定の着色パターンに従って付与する。この時、前記したように、各色毎に複数のノズルを有するインクジェットヘッドを用い、異なる複数のノズルから開口部にインクを付与する。
【0081】
本発明で用いられるインクは、エネルギー付与により硬化し、通常着色材を含有する樹脂組成物からなる。上記着色材としては一般の染料や顔料を用いることができ、例えば染料としては、アントラキノン染料、アゾ染料、トリフェニルメタン染料、ポリメチン染料等などを用いることができる。
【0082】
またインクに用いる樹脂としては、熱処理や光照射等エネルギー付与によって硬化する樹脂を用いる。具体的には、熱硬化型樹脂として、公知の樹脂と架橋剤との組み合わせが使用できる。例えば、アクリル樹脂、メラミン樹脂、水酸基或いはカルボキシル基含有ポリマーとメラミン、水酸基或いはカルボキシル基含有ポリマーと多官能エポキシ化合物、水酸基或いはカルボキシル基含有ポリマーと繊維素反応型化合物、エポキシ樹脂とレゾール型樹脂、エポキシ樹脂とアミン類、エポキシ樹脂とカルボン酸又は酸無水物、エポキシ化合物などが挙げられる。また、光硬化型樹脂としては、公知のもの、例えば市販のネガ型レジストが好適に用いられる。
【0083】
上記インクには、種々の溶媒を加えることもできる。特に、インクジェット方式での吐出性の面から、水及び水溶性有機溶剤の混合溶媒が好ましく用いられる。
【0084】
さらに、上記成分の他に必要に応じて所望の特性を持たせるために、界面活性剤、消泡剤、防腐剤等を添加することができ、さらに、市販の水溶性染料なども添加することができる。
【0085】
また、上記した光或いは熱硬化型樹脂のうち、水或いは水溶性有機溶剤に溶解しないものでも安定に吐出可能なものであれば、水や水溶性有機溶剤以外の溶媒を用いても構わない。また、特に光により重合するタイプのモノマーを用いる場合には、染料をモノマーに溶解した無溶剤タイプとすることもできる。
【0086】
工程(c)
ブラックマトリクス82の開口部に付与したインク83を熱処理或いは光照射、或いはその両者によって硬化させ、着色部84を形成する。
【0087】
工程(d)
必要に応じて保護層70を形成する。
【0088】
次に、本発明のカラーフィルタを用いて構成した液晶素子について、図11、図13に実施形態を挙げて説明する。図11は図10の工程で、図13は図12の工程でそれぞれ形成したカラーフィルタを組み込んだアクティブマトリクス型液晶素子の実施形態の断面模式図である。図11において、72は共通電極、73は配向膜、75は基板、76は画素電極、77は配向膜、78は液晶化合物であり、図10及び図12と同じ部材には同じ符号を付した。
【0089】
カラー表示の液晶素子は、一般的にカラーフィルタ基板(61)とカラーフィルタ基板に対向するTFT基板(75)とを合わせ、両基板間に液晶化合物78を封入することにより形成される。液晶素子の一方の基板の内側に、TFT(不図示)と透明な画素電極76がマトリクス状に形成される。また、もう一方の基板61の内側には、画素電極76に対向する位置にR、G、Bの各着色部69、84が配列するようにカラーフィルタ層が設置され、その上に透明な共通電極72が一面に形成される。ブラックマトリクス62、82は、通常カラーフィルタ側に形成されるが、BMオンアレイタイプの液晶素子においては、TFT基板側に形成される場合もある。さらに、両基板の面内には配向膜73、77が形成されており、これらをラビング処理することにより液晶分子を一定方向に配列させることができる。
【0090】
基板61、75の外側にはそれぞれ偏光板(不図示)が接着され、バックライトとして一般的に蛍光灯(不図示)と散乱板(不図示)の組み合わせを用い、液晶化合物をバックライト光の透過率を変化させる光シャッターとして機能させることにより表示を行なう。
【0091】
本発明の液晶素子においては、本発明のカラーフィルタを用いて構成していれば良く、他の構成部材については、その素材や製法等、従来の液晶素子の技術を適用することが可能である。
【0092】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によると、表示領域を複数の走査領域に分割して着色する際に、走査領域内での色むらが防止されると同時に、隣接する走査領域間での色むらも防止され、表示領域全体で色むらがなく、高品質なカラーフィルタをより短縮した簡素な工程で歩留良く提供することができ、該カラーフィルタを用いてカラー表示特性に優れた液晶素子を安価に提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の製造方法にかかる着色領域を示す図である。
【図2】本発明の製造方法における1つの走査領域を着色する着色工程の工程図である。
【図3】本発明の製造方法における別の走査領域を着脱する着色工程の工程図である。
【図4】本発明の製造方法における着色工程の他の例を示す図である。
【図5】本発明の製造方法における着色工程の他の例を示す図である。
【図6】本発明の製造方法における着色工程の更に他の例を示す図である。
【図7】本発明の製造方法における着色工程の更に他の例を示す図である。
【図8】被着色部を複数のインク液滴で着色する工程の一例を示す模式図である。
【図9】被着色部を複数のインク液滴で着色する工程の他の例を示す模式図である。
【図10】本発明の製造方法の一例の工程図である。
【図11】本発明の液晶素子の一例の断面模式図である。
【図12】本発明の製造方法の他の例の工程図である。
【図13】本発明の液晶素子の他の例の断面模式図である。
【図14】本出願人が先に提案した製造方法における着色領域を示す図である。
【図15】本出願人が先に提案した製造方法における着色工程の工程図である。
【図16】本出願人が先に提案した製造方法における着色工程の工程図である。
【符号の説明】
1 基板
2 インクジェットヘッド
3 ノズル
4a〜4d 走査領域
5a〜5d 重複領域
11 被着色領域
13a〜13h ノズル
41 インク液滴
42 着色部
61 基板
62 ブラックマトリクス
63 樹脂組成物層
64 フォトマスク
65 非着色部
66 被着色部
67 インクジェットヘッド
68 インク
69 着色部
70 保護層
72 共通電極
73 配向膜
75 基板
76 画素電極
77 配向膜
78 液晶化合物
82 ブラックマトリクス
83 インク
84 着色部
90a〜90f 走査領域
Claims (5)
- 基板上の領域を分割してなる複数の走査領域に対してインクジェットヘッドを相対的に走査させながら、前記インクジェットヘッドのノズルからインクを付与して前記走査領域内の各被着色部を着色することによりカラーフィルタを製造する方法であって、
前記複数の走査領域のうちの第1走査領域に対して前記インクジェットヘッドを所定方向に複数回相対走査させ、当該複数回の相対走査の各々において前記インクジェットヘッドのノズルから前記第1走査領域内の各被着色部にインクを付与する動作と、前記第1走査領域内の各被着色部を異なるノズルを用いて着色するために、前記複数回の相対走査の間に前記基板に対して前記インクジェットヘッドを前記所定方向と直交する方向に第1の距離だけ相対移動させる動作とによって、前記第1走査領域の各被着色部を着色するための第1着色動作を行う工程と、
前記複数の走査領域のうちの前記第1走査領域と一部重複する第2走査領域に対して前記インクジェットヘッドを前記所定方向に複数回相対走査させ、当該複数回の相対走査の各々において前記インクジェットヘッドのノズルから前記第2走査領域内の各被着色部にインクを付与する動作と、前記第2走査領域内の各被着色部を異なるノズルを用いて着色するために、前記複数回の相対走査の間に前記基板に対して前記インクジェットヘッドを前記所定方向と直交する方向に前記第1の距離だけ相対移動させる動作とによって、前記第2走査領域の各被着色部を着色するための第2着色動作を行う工程と、
前記第1着色動作と前記第2着色動作の間に、前記基板に対して前記インクジェットヘッドを前記所定方向と直交する方向に前記第1の距離よりも大きな第2の距離だけ1回相対移動させる工程とを有し、
前記第1走査領域と第2走査領域とが一部重複する部分の被着色部は、前記第1着色動作と前記第2着色動作とによって着色されることを特徴とするカラーフィルタの製造方法。 - 前記被着色部は、前記基板上に設けられたインク受容層であることを特徴とする請求項1に記載のカラーフィルタの製造方法。
- 前記被着色部は、前記基板上に設けられた隔壁部材で囲まれた領域であることを特徴とする請求項1に記載のカラーフィルタの製造方法。
- 前記インクジェットヘッドの両端に位置するノズルのインク吐出量の差が20%以下であることを特徴とする請求項1に記載のカラーフィルタの製造方法。
- カラーフィルタを備えた液晶表示装置を製造する方法であって、
請求項1乃至4のいずれかに記載の製造方法により製造されたカラーフィルタを用意する工程と、
用意されたカラーフィルタと対向基板との間に液晶を封入する工程と、
を備えることを特徴とする液晶表示装置の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24865099A JP4065475B2 (ja) | 1998-09-02 | 1999-09-02 | カラーフィルタの製造方法、この製造方法で製造されたカラーフィルタを用いた液晶素子及びインクジェットヘッド |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24791998 | 1998-09-02 | ||
JP10-247919 | 1998-09-02 | ||
JP24865099A JP4065475B2 (ja) | 1998-09-02 | 1999-09-02 | カラーフィルタの製造方法、この製造方法で製造されたカラーフィルタを用いた液晶素子及びインクジェットヘッド |
Publications (3)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000147241A JP2000147241A (ja) | 2000-05-26 |
JP2000147241A5 JP2000147241A5 (ja) | 2004-11-25 |
JP4065475B2 true JP4065475B2 (ja) | 2008-03-26 |
Family
ID=26538487
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP24865099A Expired - Fee Related JP4065475B2 (ja) | 1998-09-02 | 1999-09-02 | カラーフィルタの製造方法、この製造方法で製造されたカラーフィルタを用いた液晶素子及びインクジェットヘッド |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4065475B2 (ja) |
Families Citing this family (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002221616A (ja) | 2000-11-21 | 2002-08-09 | Seiko Epson Corp | カラーフィルタの製造方法及び製造装置、液晶装置の製造方法及び製造装置、el装置の製造方法及び製造装置、インクジェットヘッドの制御装置、材料の吐出方法及び材料の吐出装置、並びに電子機器 |
JP3876684B2 (ja) | 2000-12-21 | 2007-02-07 | セイコーエプソン株式会社 | カラーフィルタの製造方法、カラーフィルタの製造装置、液晶装置の製造方法、液晶装置の製造装置、el装置の製造方法、el装置の製造装置、材料の吐出方法、ヘッドの制御装置、電子機器 |
JP3953776B2 (ja) | 2001-01-15 | 2007-08-08 | セイコーエプソン株式会社 | 材料の吐出装置、及び吐出方法、カラーフィルタの製造装置及び製造方法、液晶装置の製造装置及び製造方法、el装置の製造装置及び製造方法 |
JP4378950B2 (ja) | 2002-12-24 | 2009-12-09 | セイコーエプソン株式会社 | 液滴吐出装置および電気光学装置の製造方法 |
JP4627618B2 (ja) * | 2003-06-09 | 2011-02-09 | 芝浦メカトロニクス株式会社 | 成膜方法及び成膜装置 |
JP2005227684A (ja) | 2004-02-16 | 2005-08-25 | Seiko Epson Corp | カラーフィルタの製造方法、カラーフィルタ製造装置、電気光学装置、並びに電子機器 |
JP4100354B2 (ja) | 2004-02-19 | 2008-06-11 | セイコーエプソン株式会社 | 材料塗布方法、カラーフィルタの製造方法、エレクトロルミネッセンス表示装置の製造方法、およびプラズマ表示装置の製造方法。 |
JP2006159037A (ja) * | 2004-12-03 | 2006-06-22 | Toshiba Corp | インクジェット塗布方法及びインクジェット塗布装置 |
JP4673417B2 (ja) * | 2009-04-06 | 2011-04-20 | 芝浦メカトロニクス株式会社 | 成膜方法及び成膜装置 |
JP6042295B2 (ja) * | 2013-09-04 | 2016-12-14 | 富士フイルム株式会社 | 記録ヘッド及びその製造方法並びに記録装置 |
-
1999
- 1999-09-02 JP JP24865099A patent/JP4065475B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2000147241A (ja) | 2000-05-26 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3919356B2 (ja) | カラーフィルタの製造方法、カラーフィルタの製造装置、および液晶素子の製造方法 | |
US6394578B1 (en) | Production process of color filter, liquid crystal display device using the color filter produced by the production process, and ink-jet head | |
JP3332515B2 (ja) | カラーフィルタ、その製造方法及び液晶パネル | |
EP0665449B1 (en) | Color filter, production process thereof, and liquid crystal panel | |
US6270930B1 (en) | Production apparatus and production process for color filter, and liquid crystal display device using color filter produced thereby | |
JPH0829771A (ja) | カラーフィルタ、その製造方法、及びカラーフィルタを備えた液晶パネル | |
JP4065475B2 (ja) | カラーフィルタの製造方法、この製造方法で製造されたカラーフィルタを用いた液晶素子及びインクジェットヘッド | |
JP4261657B2 (ja) | カラーフィルタの製造方法 | |
JP2952171B2 (ja) | カラーフィルタ、その製造方法及び液晶パネル | |
JPH08327811A (ja) | カラーフィルタ用インク、カラーフィルタ、カラーフィルタの製造方法および液晶パネル | |
JP2000089020A (ja) | カラーフィルタとその製造方法、該カラーフィルタを用いた液晶素子 | |
JP2001154008A (ja) | カラーフィルタとその製造方法、該カラーフィルタを用いた液晶素子 | |
JPH08230314A (ja) | カラーフィルタの製造方法、カラーフィルタ及びこれを用いた液晶パネル | |
JPH08327998A (ja) | カラーフィルタ用インク、カラーフィルタ、カラーフィルタの製造方法および液晶パネル | |
JP2001183514A (ja) | カラーフィルタとその製造方法、該カラーフィルタを用いた液晶素子 | |
JP4365945B2 (ja) | カラーフィルタの着色ムラ低減方法 | |
JPH10186123A (ja) | カラーフィルタの製造方法及びカラーフィルタ | |
JP3459811B2 (ja) | インクジェットヘッド及びインクジェットヘッドユニット及びカラーフィルタの製造方法及び製造装置 | |
JPH0829777A (ja) | カラーフィルタ、その製造方法、及びカラーフィルタを備えた液晶パネル | |
JP3782618B2 (ja) | カラーフィルタの製造方法、該製造方法により製造されたカラーフィルタを用いた液晶素子の製造方法 | |
JP4235643B2 (ja) | カラーフィルタの製造方法、該製造方法により製造されたカラーフィルタを用いた液晶素子の製造方法 | |
JPH07253510A (ja) | カラーフィルタ、その製造方法及び液晶パネル | |
JP2002328216A (ja) | カラーフィルタとその製造方法、該カラーフィルタを用いた液晶素子 | |
JPH09178929A (ja) | カラーフィルターおよび液晶表示装置ならびにそれらの製造方法 | |
JPH11194212A (ja) | カラーフィルタ基板とその製造方法、該基板を用いた液晶素子 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20051222 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20071002 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20071129 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20071225 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20080105 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110111 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120111 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130111 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140111 Year of fee payment: 6 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |