JP4673417B2 - 成膜方法及び成膜装置 - Google Patents

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この発明はインクジェット方式のヘッドを用いて基板に溶液を塗布して薄膜を形成する成膜方法及び成膜装置に関する。
一般に、液晶表示装置や半導体装置の製造工程においては、ガラス基板や半導体ウエハなどの基板に回路パターンを形成するための成膜プロセスがある。このプロセスでは、基板の板面にたとえばレジストや配向膜などの機能性薄膜が形成される。
基板に機能性薄膜を形成する場合、この機能性薄膜を形成する溶液をヘッドに形成されたノズルからドットで噴射して基板に塗布する、インクジェット方式を用いた成膜装置が知られている。
インクジェット方式の成膜装置は、基板を搬送する搬送テーブルを有しており、この搬送テーブルの上方には、上記ノズルが形成された複数のヘッドが基板の搬送方向とほぼ直交する方向に沿って並設されている。各ヘッドには供給管を介して接続された溶液タンクから溶液が供給される。それによって、所定方向に搬送される基板の上面にノズルから噴射された溶液がドットで塗布される。
ヘッドに形成されるノズルの間隔は、機械加工上、ノズル径の数倍程度の間隔になることが避けられない。隣り合うノズルの間隔がノズル径の数倍程度であると、基板に噴射された溶液のドット間に隙間が生じる。
基板に薄膜を全面にわたって均一に形成するためには、上記ドット間の隙間を埋めることが要求される。ドット間の隙間を埋める方法としては、基板に塗布した溶液のドットを流動させて埋める方法、基板或いはヘッドを移動させてドット間の部分にさらに溶液のドットを噴射塗布する方法などがある。
前者の場合、溶液の流動は基板の表面状態に大きく依存することになり、たとえば基板と溶液との接触角が十分に小さく、しかも溶液の流動がノズルの間隔に対応するドット間の隙間を埋めるに十分であることが要求されるから、実用上、そのような条件を満たすことは難しい。
後者の場合、最初に複数のドットを基板に所定間隔で噴射塗布したならば、その間隔に複数のドットを最初に噴射されたドットに隣接するよう、上記ヘッド若しくは基板を所定方向に駆動しながら、一対のドット間に、所定方向から順次溶液を噴射することで、ドット間の隙間を埋めるようにしている。
たとえば、図7(a)に示すように最初に所定方向に所定間隔Lで噴射塗布された一対のドットd間の間隔を、次の3回の噴射塗布で埋める場合を考える。最初に噴射塗布された一対の1回目の一対のドットd間に、図7(b)に示すように各ドットdに隣接させて2回目のドットdを噴射塗布したならば、図7(c)、(d)に示すように3回目と4回目のドットd、dを所定方向に沿って順次隣接させて噴射塗布する。その場合、最後の4回目に噴射塗布されるドットdが最初に噴射塗布された一対のドットdの他方に隣接することになる。
なお、上記所定方向と交差する方向に対しては、それぞれ複数の各ドットd〜dが連続的に噴射塗布される。つまり、複数の第1のドットdを所定方向と交差す方向に塗布した後、複数の第2乃至第4のドットd〜dが順次噴射塗布される。
各回のドットの噴射時間がたとえば1秒であるとすると、隣り合うドットのタイムラグは1秒であるが、最初の一対のドットdのうちの他方(図7(d)にAで示す)と、この他方のドットdに隣接する4回目のドットd(図7(d)にBで示す)とのタイムラグは3秒となる。
このように、隣接するドットd、dに大きなタイムラグが生じると、最初に塗布されたドットdに乾燥などの経時変化が生じるため、そのドットdと4回目のドットdとの親和性が低下するということがある。
隣接するドットd、dの親和性が低下すると、これらドットが均一に混合し難くなるため、膜厚が著しく不均一になるということがあったり、ドット間に隙間が生じ、膜が形成されない虞もある。
また、基板に複数のドットを順次隣接させて噴射する場合、隣接するドットの溶液が干渉、つまり引き合うということがある。そのため、一対のドットdを所定間隔で塗布したのち、これら一対のドットd間の一方から所定方向に沿って順次隣接させてドットd〜dを噴射塗布すると、すでに塗布されたドットに次に塗布されたドットの溶液が引き寄せられるということが繰り返されるから、図8(a)に示すように一対のドットd間において、塗布が進むにつれて膜厚が薄くなるという傾向が生じる。
この発明は、溶液をインクジェット方式でドットによって噴射塗布して薄膜を形成する場合に、その薄膜の膜厚を均一にできるようにした成膜方法及び成膜装置を提供することにある。
この発明は、ヘッドに所定方向に所定間隔で形成されたノズルから基板に溶液をドットで噴射塗布する成膜方法において、
上記ノズルから上記基板に溶液のドットを上記所定方向に交差する方向に沿って隣接させて噴射塗布し上記基板に第1のドットの列を形成する工程と、
上記ノズルから上記基板に溶液のドットを上記所定方向に交差する方向に沿って隣接させて噴射塗布し上記第1のドットの列に隣接する第2のドットの列を形成する工程を具備し、
上記第2のドットの列のドットの大きさを上記第1のドットの列のドットの大きさよりも大きくすることを特徴とする成膜方法にある。
この発明は、ヘッドに所定方向に所定間隔で形成されたノズルから基板に溶液をドットで噴射塗布する成膜装置において、
上記ヘッドと上記基板とを相対的に移動させる駆動手段と、
上記ノズルから上記基板に溶液のドットを上記所定方向に交差する方向に沿って隣接させて噴射塗布して第1のドット列を形成し、この第1のドットの列のドットの大きさよりも大きな溶液のドットを上記ノズルから上記基板に上記所定方向に交差する方向に沿って隣接させて噴射塗布して上記第1のドットの列に隣接する第2のドットの列を形成るように、上記駆動手段の駆動と上記ヘッドの駆動を制御する制御手段と
を具備したことを特徴とする成膜装置にある。
この発明によれば、隣接するドットの大きさを制御して塗布量の均一化を図るようにしたから、隣接するドットが引き合っても、膜厚を均一化することが可能となる。
以下、図面を参照しながらこの発明の一実施の形態を説明する。図1と図2に示すこの発明の成膜装置は、ほぼ直方体状のベース1を有する。このベース1の下面の所定位置にはそれぞれ脚2が設けられており、上記ベース1を水平に支持している。
上記ベース1の上面の幅方向両端部には、長手方向に沿ってそれぞれ取付け板3が設けられている。これら取付け板3の上記ベース1の幅方向内方の一端部には長手方向に沿ってそれぞれガイド部材4が設けられている。これらガイド部材4の上面側には、ほぼ矩形板状の搬送テーブル5が、その下面両側に平行に設けられた断面ほぼ逆U字状のスライド部材6を介してスライド可能に支持されている。
上記搬送テーブル5には図示しない駆動装置が接続されており、この駆動装置を作動することによって、上記搬送テーブル5を上記ガイド部材4に沿って駆動できるようになっている。
上記搬送テーブル5の上面には静電チャックや真空チャックなどの保持手段によってたとえば液晶表示装置に用いられるガラス基板などの基板Wが着脱可能に保持される。基板Wは上記搬送テーブル5の上面に保持されることで、上記ベース1の長手方向に沿って搬送される。
上記ベース1の長手方向中途部には上記一対のガイド部材4を跨ぐように門型の支持体7が立設されている。この支持体7の両側上部には角柱からなる取付け部材8が水平に架設されている。この取付け部材8には上記搬送テーブル5と直交する方向に沿って駆動されるヘッドテーブル31が設けられている。このヘッドテーブル31は上記支持体7の幅方向一側に設けられた駆動源32によって駆動されるようになっている。
上記ヘッドテーブル31の一側面にはインクジェット方式の複数のヘッド9が基板Wの搬送方向に対して一列で配置されている。この実施の形態では、たとえば図5に示すように7つのヘッド9が千鳥状に二列で配置されている。
図3と図4に示すように、上記各ヘッド9はヘッド本体11を備えている。ヘッド本体11は上面側から下面側に連通する開口部12を有しており、その下面開口は可撓板13によって閉塞されている。上記可撓板13はノズルプレート14によって覆われている。それによって、上記ヘッド本体11の下面側には可撓板13とノズルプレート14との間に液室15が形成されている。
上記ヘッド本体11の長手方向一端部には上記液室15に連通する供給孔17が形成されている。この供給孔17からは、上記液室15にたとえばレジストや配向膜などの機能性薄膜を形成する溶液が供給管17aを通じて供給される。それによって、上記液室15内は溶液で満たされるようになっている。
図4に示すように、上記ノズルプレート14には、ヘッド本体11の長手方向と直交する幅方向ほぼ中心部、つまり基板Wの搬送方向と直交する方向に沿って複数のノズル16が所定方向に所定間隔で一列に穿設されている。図3に示すように、上記可撓板13の上面には、それぞれノズル16に対向して圧電素子18が設けられている。
そして、複数のヘッド9は、各ヘッド9のノズルプレート14に形成されたノズル16が基板Wの搬送方向と直交する幅方向に沿って一定間隔となるよう配置されている。それによって、基板Wの搬送方向と直交する幅方向全長において、隣り合うヘッド9のノズルプレート14に形成されたノズル16の間隔が一定に設定される。
上記各圧電素子18には上記開口部12内に設けられた駆動部20を介して駆動電圧が供給される。それによって、駆動された圧電素子18と対応位置するノズル16から搬送テーブル5上の基板Wに溶液が噴射塗布される。
なお、上記圧電素子18を千鳥状に設けるとともに、圧電素子の18の配置に対応して可撓版13にノズル16を千鳥状に形成にしてもよい。
図3に示すように、上記ヘッド本体11の長手方向他端部には上記液室15に連通する回収孔19が形成されている。この回収孔19からは上記液室15に供給された溶液が排液管19aを通じて回収される。すなわち、上記各ヘッド9は上記液室15に供給された溶液を各ノズル16から噴射させるだけでなく、上記液室15内を循環させて上記回収孔19から回収されるようになっている。
図5に示すように、各ヘッド9に設けられた駆動部20は制御装置21によって駆動が制御される。すなわち、上記制御装置21には、複数のヘッド9に形成された各ノズル16のX、Y座標が記憶されている。各ノズル16のX、Y座標は、たとえば各ヘッド9を取付け部材8に取付けた後、そのヘッド9の取付け位置に基いて設定される。図5では駆動部20をヘッド9から分離して示しているが、この実施の形態では上記駆動部20は図3に示されるようにヘッド9内に収容されている。
なお、基板Wが載置されたテーブル5の駆動、及びヘッド9が設けられたヘッドテーブル31の上記駆動源32による駆動も上記制御装置21によって行われる。
つぎに、上記構成の成膜装置によって基板Wに溶液を噴射塗布して薄膜を形成する場合の作用について説明する。
図4に示すように、ヘッド9に形成されたノズル16の径をrとし、隣り合う一対のノズル16の間隔を、ノズル16の径の4倍の4rとする。テーブル5を所定方向(この方向をY方向とし、図6(a)にはX、Y方向を示す)に駆動して基板Wがヘッド9の下方の所定位置に到達すると、制御装置21からの駆動信号によって駆動部20によって圧電素子18が駆動される。
それによって、基板Wには、図6(a)に示すように、各圧電素子18と対応する位置のノズル16から溶液が第1のドットdとして隣り合う一対のノズル16と対応する間隔で基板Wに噴射塗布される。このときの第1のドットdの径がノズル16の径と同じrとすれば、隣り合う一対の第1のドットdの間隔は4rとなる。基板WをY方向の初期位置から−Y方向に駆動することで、X方向に所定間隔で離間した第1のドットdがY方向に連続して複数、この実施の形態では6つの第1のドットdがY方向に連続して噴射塗布される。
1回目の溶液の噴射塗布が終了すると、制御装置21は基板WをY方向の初期位置に戻した後、ヘッドテーブル31を+X方向に(3r)の距離で移動させ、その位置で、基板を−Y方向に駆動しながら2回目の溶液の噴射塗布を行う。2回目に噴射される第2のドットdは、図6(b)に示すように一対の第1のドットdのうちの+X方向に位置する一方の第1のドットdの左側に隣接することになる。このとき、基板WはY方向の初期位置から−Y方向に駆動されるから、基板WにはY方向に連続し、かつ一方の第1のドットdに隣接した6つの第2のドットdが形成される。
3回目の溶液の噴射塗布は、ヘッドテーブル31を2回目の位置から−X方向に(2r)の距離で移動させて行う。この第3のドットdは図6(c)に示すように+X方向に位置する一方の第1のドットdの右側と、他方の第1のドットdの右側に隣接することになる。このときも、基板WはY方向の初期位置から−Y方向に駆動されるから、基板Wには一対の第1のドットdの右側にそれぞれ隣接した6つの第3のドットdがY方向に隣接して形成される。
4回目の溶液の噴射塗布は、ヘッドテーブル31を3回目の位置から+X方向に(r)の距離で移動させて行う。図6(d)に示すように、+X側に位置する一方の第4のドットdは第2のドットdと第3のドットdとに隣接する。−X側に位置する他方の第4のドットdは、同じく第2のドットdと第3のドットdとに両側を隣接させて設けられる。このときも、基板WはY方向の初期位置から−Y方向に駆動されるから、基板WにはY方向に隣接して6つの第4のドットdが形成される。
このように、一対の第1のドットd間に第2乃至第4のドットd〜dを噴射塗布することで、隣り合う一対のノズル16に対応する間隔で塗布された一対の第1のドットd間を第2乃至第4のドットd〜dによって埋め潰すことができる。
第1乃至第4のドットd〜dのそれぞれをY方向に一列に噴射塗布する時間が1秒掛かるとすると、図6(b)に示すように第2のドットdが一方の第1のドットdに隣接して塗布されるまでの時間が1秒であり、図6(c)に示すように第3のドットdが他方の第1のドットdに隣接して塗布されるまでに要する時間が2秒となる。図6(d)に示すように、第4のドットdが第3のドットdに隣接して塗布されるまでに1秒で、第2のドットdに対しては2秒となる。つまり、一対の第1のドットd間を第2乃至第4の3つのドットd〜dで埋めるのに、隣接するドットが塗布されるまでの最大時間を2秒とすることができる。
仮に、図7(a)〜(d)に示すように、一対の第1のドットd間の一端から第2乃至第4のドットd〜dを順次隣接させて噴射塗布すると、第4のドットdが一方の第1のドットdに隣接して噴射塗布されるまでに3秒の時間が掛かることになる。
そのため、一対のドット間を複数のドットで埋める場合、この発明の方法によれば、図7(a)〜(d)に示す方法に比べ、先に塗布されたドットに対して隣接するドットが塗布されるまでに要する最大時間を1秒間短縮することが可能となる。
そのため、各溶液のドットが経時変化よって親和性を大きく喪失する前に、先に塗布されたドットに隣接するドットを噴射塗布することができるから、X方向において隣接するドットの親和性が向上し、均一な厚さの薄膜を形成することが可能となる。
なお、Y方向に沿うそれぞれ複数の第1乃至第4のドットd〜dは連続的に噴射塗布されるため、この方向の親和性は経時変化によって損なわれるということはほとんどない。
上記一実施の形態において、第2のドットと第3のドットとの位置は逆であってもよく、要は最初に噴射塗布されたドットに、最後に噴射塗布されるドットが隣接することがないよう、複数のドットの噴射順位を設定すれば、この発明の目的を達成することができる。また、最初に噴射されるドット間の部分を埋めるドットの数は3つに限られず、その数はヘッドに形成されたノズルの径と、隣り合う一対のノズルの間隔とによって決定されるもので、少なくとも3つ以上であればこの発明を適用することができる。
一方、図7(a)〜(d)に示すように、最初に所定間隔で一対の第1のドットdを塗布したならば、第2乃至第4のドットd〜dを一方の第1のドットd側から順次隣接させて塗布することがある。たとえば、親和性が経時的に劣化し難い溶液を噴射塗布する場合などは、そのような塗布方法であっても問題が生じ難い。
その場合、隣り合うドットが引き合い、X方向に沿う薄膜の厚さが図8(a)に示すように一方の第1のドットd側が他方の第1のドットd側よりも厚くなり易いということがある。つまり、先にドットを隣接して塗布される側が、後からドットが塗布される側よりも膜厚が厚くなり易い。
ノズル16からの溶液の噴射量、つまりドットの大きさを大、中、小の3段階に分けて制御する場合、第1のドットdの大きさを小とし、第2のドットdのを大きさを中とする。第3のドットdの大きさを大とし、第4のドットdのを大きさを中とする。なお、ドットの大きさは、駆動部20により駆動する圧電素子18の駆動電圧や駆動周波数を制御装置21によって制御することで、変えることが可能である。
第1のドットdと第2のドットdは引き合いが強いため、その部分では膜厚が厚くなる傾向にあるが、第1のドットdの大きさは小であり、第2のドットdは中であるから、これらドットが引き合っても、第1、第2のドットd、dの部分の膜厚が厚くなり過ぎるのを防止できる。
第2のドットdが第1のドットdと引き合うことで、第2のドットdの部分の溶液が少なくなるが、第3のドットdが大であるから、その分を補うことができる。それによって、第1乃至第3のドットd〜dの部分は膜厚がほぼ均一になる。
第4のドットdは中である。そのため、この第4のドットdは第1乃至第3のドットd〜dの部分とほぼ同じ厚さで薄膜を形成することになる。その結果、図8(b)に示すようにX方向に沿う膜厚を均一化することができる。つまり、図8(a)に示すように同じ大きさのドットを順次隣接して噴射する場合に比べ、X方向に沿う膜厚の均一化を図ることができる。
なお、この第2の実施の形態において、第1乃至第4のドットd〜dはX方向に順次隣接させて噴射塗布せず、図6(a)〜(d)に示すようにX方向に対して順不順に噴射する場合であっても適用可能である。
図9はこの発明の第3の実施の形態を示す。上記第2の実施の形態では、1つのヘッド9から溶液をドットがY方向に沿って隣接するよう噴射塗布する場合について説明したが、図9に示す第3の実施の形態では、ヘッドテーブル31にY方向に沿って複数のヘッド、この実施の形態では第1乃至第4のヘッド9a〜9dが各ノズル16から噴射される溶液のドットが隣接するよう、X方向に位置をずらして設けられている。
第1のヘッド9aから噴射される第1のドットdの体積、つまり大きさは小、第2のヘッド9bから噴射される第2のドットdの大きさは中、第3のヘッド9cから噴射される第3のドットdの大きさは大、第4のヘッド9dから噴射されるドットdの大きさは中に設定されている。
このように、複数のヘッドがY方向に沿って重ねて設けられている場合、基板WをY方向に駆動しながら各ヘッドのノズル16から溶液を所定の大きさのドットで噴射塗布すれば、第2の実施の形態と同様、隣り合うドットがX方向に引き合っても、X方向に沿う膜厚を均一化することが可能となる。
図10(a)〜(c)はこの発明の第4の実施の形態を示す。この第4の実施の形態は第3の実施の形態に示すように第1乃至第4のヘッド9a〜9dを用いて基板Wに溶液を塗布するという点、及び各ヘッドのノズル16から噴射されるドットの大きさは同じである。
しかしながら、基板WのX方向に沿う寸法が大きいため、4つのヘッド9a〜9dを基板WのY方向に沿って移動させて溶液を塗布した後、X方向にずらしてから再びY方向に沿って移動させるということを複数回繰り返す。それによって、基板WのY方向だけでなく、X方向も全長にわたって溶液を塗布するようにした。図10(a)では第1乃至第4のヘッド9a〜9dをX方向に3回ずらすことで、図10(b)に示すように基板WのX方向全長に溶液を塗布するようにした実施例を示している。
4つのヘッド9a〜9dをY方向に沿って移動させながら溶液を塗布した後、X方向にずらして再度Y方向に移動させて溶液を塗布するということを複数回、この実施の形態では3回繰り返す場合、X方向に沿う1回目の塗布と2回目の塗布とに大きなタイムラグが生じ、さらに2日目の塗布と3回目の塗布にもタイムラグが生じる。
タイムラグが生じると、最初にY方向に沿って塗布された複数のドットと、次にY方向に沿って塗布された複数のドットのうち、X方向において隣接するドットの親和性が低下するから、隣接するドットの境界部分において溶液の厚さが不均一になる。つまり、境界部分の溶液の厚さが他の部分よりも薄くなるということが生じる。
そこで、この第4の実施の形態では、4つのヘッド9a〜9dをY方向に沿って移動させて溶液を塗布した後、X方向にずらして再度Y方向に沿って塗布する場合、最初に塗布された体積の異なるd〜dの8つのドットのうち、X方向の一端に位置する1〜2列のドットに、次に塗布されるd〜dの8つドットのうち、X方向他端に位置する1〜2列のドットが重なるようにする。
この実施の形態では、図10(a)に示すように4つのヘッド9a〜9dをX方向にずらして2回目の塗布を行なう場合、最初の塗布時と、つぎの塗布時において、第4のヘッド9dの一方のノズル16と第1のヘッド9aの一方のノズル19とが同図にLで示す重ね代で重なるように、4つのヘッド9a〜9dをX方向にずらす。
それによって、図10(b)に示すように最初の塗布と、つぎの塗布とのX方向に沿う境界部分では、最初のドットのうちのdとdとに、2回目のドットのうちのdとdが重なり、同様に2回目と3回目の塗布においても、一部のドットが重なる。その重なりによって溶液は、図10(c)に示すように基板Wの幅方向に沿って均一な厚さで塗布することができる。
なお、この第4の実施の形態において、ヘッドと基板とのX方向への相対的な駆動は、ヘッド或いは基板のどちらを駆動するようにしても差し支えない。
この発明は上記各実施の形態に限定されるものでない。たとえば、上記第1の実施の形態では複数のドットを基板のY方向に沿って噴射塗布した後、X方向に沿って所定の順番で複数のドットを噴射塗布するようにしたが、X方向一列目の噴射塗布を完了してから、Y方向二列目、三列目、…、n列目の順で溶液の噴射塗布を順次行なうようにしてもよい。
また、上記実施の形態では基板をY方向に駆動し、ヘッドをX方向に駆動したが、基板をY方向だけでなく、X方向にも駆動できるようにしてもよく、その場合、ヘッドはX方向に駆動しなくてもよい。
この発明の第1の実施の形態に係る成膜装置の正面図。 成膜装置の側面図。 ヘッドの断面図。 ヘッドの下面図。 制御装置によってヘッドを駆動制御するブロック図。 (a)〜(d)はこの発明の第1の実施の形態の塗布方法の説明図。 この発明の第2の実施の形態の塗布方法の説明図。 (a)は隣り合うドットの大きさを制御せずに塗布したときの膜厚の状態を説明した図、(b)は隣り合うドットの大きさを制御して塗布したときの膜厚の状態を説明した図。 この発明の第3の実施の形態の塗布方法の説明図。 この発明の第4の実施の形態を示し、(a)は複数のヘッドを所定方向にずらす状態の説明図、(b)は基板に塗布される溶液のドットの説明図、(c)は基板に塗布される溶液の厚さを示す説明図。
5…テーブル、9…ヘッド、18…圧電素子、16…ノズル、21…制御装置、20…駆動部、31ヘッドテーブル、32…駆動源。

Claims (2)

  1. ヘッドに所定方向に所定間隔で形成されたノズルから基板に溶液をドットで噴射塗布する成膜方法において、
    上記ノズルから上記基板に溶液のドットを上記所定方向に交差する方向に沿って隣接させて噴射塗布し上記基板に第1のドットの列を形成する工程と、
    上記ノズルから上記基板に溶液のドットを上記所定方向に交差する方向に沿って隣接させて噴射塗布し上記第1のドットの列に隣接する第2のドットの列を形成する工程を具備し、
    上記第2のドットの列のドットの大きさを上記第1のドットの列のドットの大きさよりも大きくすることを特徴とする成膜方法。
  2. ヘッドに所定方向に所定間隔で形成されたノズルから基板に溶液をドットで噴射塗布する成膜装置において、
    上記ヘッドと上記基板とを相対的に移動させる駆動手段と、
    上記ノズルから上記基板に溶液のドットを上記所定方向に交差する方向に沿って隣接させて噴射塗布して第1のドット列を形成し、この第1のドットの列のドットの大きさよりも大きな溶液のドットを上記ノズルから上記基板に上記所定方向に交差する方向に沿って隣接させて噴射塗布して上記第1のドットの列に隣接する第2のドットの列を形成るように、上記駆動手段の駆動と上記ヘッドの駆動を制御する制御手段と
    を具備したことを特徴とする成膜装置。
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