JP6303442B2 - 印刷方法及び印刷装置 - Google Patents

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本発明は、ガラス基材やプラスチックフィルム上へ、高精細パターンを形成する印刷方法及び印刷装置に関するものである。
近年、フラットパネルディスプレイは、省エネルギー、省スペース、可搬性などの点から据え置き型、壁掛け型、携帯型の様々な用途の画像表示装置として利用されている。
特に携帯型においては、携帯時に落下させても破損しないような耐衝撃性や、軽量化、薄型化などの点からプラスチック化への要求がある。また、壁掛け型においても円柱状の柱へのディスプレイの設置という点から可撓性のディスプレイへの要求がある。
しかしながら、従来のフラットパネルディスプレイは、何れもガラス基板上に製造された物であり、プラスチック基板上に製造することは難しかった。
その理由は、従来のフラットパネルディスプレイの部材の作製には高温での加熱工程とフォトリソ工程が含まれているためである。
例えば、液晶ディスプレイ用のカラーフィルターの製造にあたっては、感光性樹脂のパターニングにあたって、現像、洗浄、ベーキングなどの工程があり、プラスチック基板の熱による損傷や伸縮が生じてしまう。
また、フォトリソ工程は、製膜、露光、現像、剥離を材料毎に行うので、製造設備も大掛かりとなり、製造のコストが高い。
以上のことから、ガラス基材だけではなく、プラスチックフィルムへの精密なパターニングが可能な印刷方法が求められていた。
基板への印刷法の一つとして、インクジェット法が検討されている。インクジェット法は、所定の部分にのみ所定の材料をパターニングできることから材料の利用効率が高く、版も使用しないことから、もっとも簡便なパターニング方法として期待されている。
しかしながら、現状のインクジェットのインク液滴の直径は数十μm程度であり、着弾精度も数μm程度ある。
また、インクジェット法を用いて精密なパターニングをするためには、あらかじめ基板上にフォトリソ工程により隔壁を形成しなければならず、カラーフィルターのブラックマトリクスや印刷方式の薄膜トランジスタ配線などの10μm程度のパターンを形成する方法としては、採用することができない。
インクジェット法以外の方法としては、スクリーン印刷法が挙げられる。スクリーン印刷法は、電子部品における配線や抵抗体、誘電体の印刷などで実用化されている。
しかしながら、孔版印刷であることからインキはペースト状の高粘度のものに限られ、また、スクリーンメッシュの精細度から数十μm程度の厚膜の印刷法としては採用できても、やはり10μm前後のパターンを形成する方法としては、採用できない。
そこで、インクジェット法およびスクリーン印刷法以外の方法として、フィルムへ乾燥インキ膜をあらかじめ設けた、いわゆるドライフィルムを熱圧によりパターン除去した後、残ったパターンを目的の基材に転写する転写方法が考案された(特許文献1参照)。
しかしながら、フィルムからインキ層を転写する際に熱圧を用いるために、フィルム基材の膨張・収縮や版の膨張、インキ層の溶融・軟化を伴うことから、数十μm程度の微小なパターンの再現性を得る事が困難である。
また、熱圧を均一に与える為の装置も複雑になり、大画面への対応も困難となってしまう。
また、版胴に巻き付けたブランケット上にインキを塗工・予備乾燥してインキ膜を形成し、その後、非画像部パターンが形成された凸版をインキ膜に押圧することによりブランケット上に画像パターンを形成し、最後に、除去版上の画像パターンを被印刷基材上に転写することで、被印刷基材上に画像パターンを形成する印刷方法が試みられている。(特許文献2参照)
この方法は、インキ膜厚を調整することが容易である。この印刷法ではインキ剥離性のブランケット上に画像パターンを形成することから、被印刷基材へのインキ転写性が良好である。
しかしながら、特許文献1記載の印刷方法は、シリコーンゴムまたはシリコーン樹脂からなるブランケット上でインキの予備乾燥を行う時に、除去版表面のインキ濡れ性や転写性が不安定になるという問題点を有していた。
これはブランケットが版胴に固定されたまま乾燥を行うために均一な予備乾燥が困難であり、塗工されたインキ中の溶剤がブランケット内に吸収され膨潤していき、部分的な転写性や精度のバラツキができてしまうことが原因である。
また、転写後のクリーニングやブランケットの乾燥による膨潤量の調整を転写毎に行う必要があるため、連続加工に不向きであることや、ブランケットが版胴に固定されているので、あるパターンが形成された基材上に転写する場合に、ブランケット上のパターンと基材上のマークとの位置合わせが困難であるという問題があった。
これらの問題を解決するために、インキ剥離性のフィルム基材を用いた精密印刷方式が考案された。(特許文献3参照)
この方式は、インキ剥離性のフィルム基材へインキ液膜を塗工し、半乾燥させた状態で除去版によるパターニングを行う為、10μm線幅程度の高精細の印刷が可能である。
さらにインキ剥離性のフィルム基材が透明である為、インキ剥離性のフィルム基材と被印刷基材とを平行に保持し、それぞれのパターンを同時に観察しながら印刷の位置合わせが可能となり、高い印刷位置精度を実現することが可能となった。
しかし、印刷の位置合わせを行う際、ある一定の間隔を置いて保持された、インキ剥離性のフィルム基材と被印刷基材それぞれに設けられたパターンを同時に観察するために、基材間の距離を狭くする必要や、被写界深度の深いカメラ又は双方に焦点の合致した画像を合成するしくみが必要となる。
基材間の距離を広くした場合、機械精度や光学系のズレ等が原因となり、位置合わせ時
の位置と実際に印刷された位置とのズレが大きくなる傾向が見られた。
基材間の距離を狭くすると、インキやインキ剥離性のフィルム基材表面の吸着性や基材間にはいった異物の影響等により、意図しない場所で基材同士が密着してしまう不具合が問題となる。
特開平9−90117号公報 特開2001−56405号公報 特開2008−105400号広報
本発明の課題は、ガラス基材やプラスチックフィルムへ高精細パターンを形成する印刷方法、特に精密なパターンの印刷位置合わせを可能とした印刷方法及び印刷装置を提供するものである。
本発明において上記課題を達成する為に、まず請求項1の発明は、予め第一の画像が形成された被印刷基材に、第二の画像を形成する印刷方法であって、
前記第二の画像を剥離性フィルム基材に仮形成する工程と、
前記被印刷基材の画像形成面の上部に、前記第二の画像が対向するように、前記剥離性フィルム基材を配置する工程と、
前記被印刷基材の上に透明な液体を塗布する工程と、
前記第一の画像と前記第二の画像との位置調整をする工程と、
前記第二の画像を前記被印刷基材に転移する工程とからなり、
前記透明な液体が、水またはアルコール水溶液であることを特徴とする印刷方法である。
また請求項2の発明は、前記被印刷基材の上に透明な液体を塗布する方法がインクジェット方式であることを特徴とする請求項1に記載の印刷方法である。
また請求項3の発明は、前記被印刷基材と前記透明剥離性フィルム基材との間隙が、30〜300μmの範囲で両者の画像の位置調整をすることを特徴とする請求項1または2に記載の印刷方法である。
また請求項の発明は、予め第一の画像が形成された被印刷基材に、第二の画像を形成する印刷装置であって、
前記第二の画像が仮形成された剥離性フィルム基材を設置するステージと、
前記被印刷基材の画像形成面の上部に、前記第二の画像が対向するように剥離性フィルム基材を設置する手段と、
前記被印刷基材の上に透明な液体を塗布する手段と、
前記第一の画像と前記第二の画像との位置調整をする手段と、
前記第二の画像を前記被印刷基材に転移する手段とからなり、
前記透明な液体が、水またはアルコール水溶液であることを特徴とする印刷装置である。
また、請求項の発明は、前記透明な液体を回収する手段を具備したことを特徴とする請求項に記載の印刷装置である。
本発明の請求項1及びに係る発明によれば、予め第一の画像が形成された前記被印刷基材上部に、第二の画像を仮形成した前記透明な剥離性フィルム基材を対向するように配置し、前記被印刷基材の上に透明な液体を塗布して、前記両基材に形成された画像同士が接触しないようにその間隙を保持し、前記第一の画像と前記第二の仮画像との位置調整をすることで、前記第二の仮画像を前記被印刷基材上の精密な位置に転移(印刷)することができる。
また、前記透明な剥離性フィルム基材を用いることで、その上に塗布した不要な非画像部のインキを、例えば凸パターンが形成された除去版で除去する際に、インキの流動性を抑え、にじみやつぶれの少ない高精細の印刷方法とすることができる。
また、第二の画像が仮形成された透明な剥離性フィルム基材と、予め第一の画像が形成された被印刷基材との間隙に介在する透明な液体として、水またはアルコール水溶液を用いることで、第一の画像及び第二の半乾燥状態の仮画像のいずれもこれらの溶媒による損傷を受けることなく高精度の位置合わせが可能となる。また、これらの溶媒は適度な表面張力を有するために、基材間に留まることができる。
請求項2に係る発明によれば、透明な液体を、インクジェット方式により塗布することで、必要な面積に必要な分量の液体を効率よく塗布することが可能となる
また、請求項3に係る発明によれば、第二の画像が仮形成された透明な剥離性フィルム基材と予め第一の画像が形成された被印刷基材との間隙に、透明な液体を介在させながら位置調整をすることにおいて、その間隙を30μm〜300μmとすることで、位置合わせの精度を高め、転写時のズレを最小限にすることが可能となる。また、前記位置を観察するために用いるカメラの被写界深度を浅いものから選定することが可能となる。
また、請求項に係る発明によれば、第二の画像の印刷位置を調整するために用いた透明な液体を、転写と同時に回収する機構を有することで、ステージ周辺などへの液体の散乱を防ぎ、回収した液体の再利用を施すことが可能となる。
本発明の印刷方法の一実施形態を示した印刷工程の概略断面図である。 (a)透明剥離性フィルム基材へのインキの塗布を示す概略断面図。 (b)塗布したインキから非画像部を除去するための凸パターンからなる除去版の概略断面図。 (c)除去版に転移した非画像部のインキと透明剥離性フィルム基材に残り画像部を形成するためのインキの概略断面図。 (d)透明剥離性フィルム基材上に形成した第二の仮画像と第一の画像を有する被印刷基材とを対向させた概略断面図。 (e)(d)に示す両基材の間隙に透明な液体が介在した概略断面図。 (f)顕微鏡カメラにて、透明剥離性フィルム基材上に仮形成した第二の画像と被印刷基材との位置あわせを行う工程を示す概略断面図。 (g)(h)透明剥離性フィルム基材に仮形成した第二の画像を第一の画像を有する被印刷基材上に転移(転写)する工程を示す概略断面図。 (i)被印刷基板から透明剥離性フィルム基材を剥離する状態を示す概略断面図。 (j)予め形成された第一の画像に第二の画像を加えた印刷物を示す概略断面図。
以下、本発明を図に基づき具体的に説明する。
図1に示すように、本発明は予め第一の画像105aが形成された被印刷基材105に、第二の画像102bを高精細に形成する印刷方法及び印刷装置に関するものであり、工程に従って説明する。
具体的には、図1(a)に示すように、第二の画像を形成するインキ102に対して剥離性を有する透明剥離性フィルム基材101に、塗布装置103を用いてインキを塗布し、その後予備乾燥して(半乾燥状態)インキ層102を形成する。
次に図1(b)、(c)で示すように、前記インキ層102から第二の画像の非画増部を除去するための凸パターンが形成された除去版を圧着、剥離して、不要なインキ層(非画像部)を前記凸パターンに転移して、透明剥離性フィルム基材101に第二の画像を仮形成する。
次に、図1(d)に示すように、予め第一の画像105aが形成された被印刷基材105の上部に、第二の画像を仮形成した透明剥離性フィルム基材101を対向する位置に設置し、更に、図1(e)に示すように、両基材の間隙に透明な液体107を塗布して、両基材に形成されている画像が接触しない30〜300μmの範囲に位置調整する。
次に、図1(f)に示すように、被印刷基材105に透明剥離性フィルム基材101上に、仮形成した第二の画像が高精度に転移(転写)できるように、顕微鏡カメラ108にて位置調整する。
次に、図1(g)に示すように、転写ローラー109を用いて、透明な液体107を除去しながら圧着する。次に、図1(j)に示すように、透明剥離性フィルム基材101を剥し、その後、本乾燥にて半乾燥状態の第二の画像を乾燥(硬化)して、被印刷基材上に第一の画像105aと第二の画像102bを形成して印刷を終了する。
本発明に係る透明剥離性フィルム基材101のフィルム基材としては、透明性、機械強度、耐熱性などに優れたプラスチックフィルムを用いることができる。透明性に優れたフィルム基材を用いることにより、パターンの重ね合わせ時にアライメントを容易とすることができる。また、機械強度や耐熱性に優れることで品質に係る寸法安定性や生産性を上げることができる。
前記フィルム基材としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリエーテルサルフォン、シクロオレフィンポリマー、ポリイミド、ナイロン、アラミド、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、トリアセチルセルロースなどが挙げられる。
透明性に優れた前記フィルム基材に、第二の画像形成に用いるインキに対して剥離性を付与する方法としては、例えば、シリコーンオイル、シリコーンワニスで代表される離型剤を塗っても良いし、あるいはシリコーンゴムの薄膜層を形成してもよい。
また同じ目的でフッ素系樹脂、フッ素系ゴムも利用されうるし、フッ素樹脂微粉末をシリコーンゴムあるいは、普通のゴムに混ぜて剥離性を出すなどの使い方をしてもよい。
これらシリコーン系の塗膜は通常フィルム基材との密着が低いが、熱硬化または紫外線硬化性のアクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、最表面に設けるシリコーン層に対して、より
基材との接着性の高い樹脂層を、アンカー層としてあらかじめフィルム基材上に設け、その上層に設けることもできる。
いずれも適度のインキ受容性を有すると同時に、一度受容したインキの完全なインキ剥離性を有することが望ましい。
具体的なシリコーンとしては、ジメチルポリシロキサンの各種分子量のもの、その他メチルハイドロジエンポリシロキサン、メチルフェニルシリコーンオイル、メチル塩素化フェニルシリコーンオイル、あるいはこれらポリシロキサンと有機化合物との共重合体など、変成したものを用いることができる。
具体的なシリコーン系材料としては、東レ・ダウコーニング社製 SRX211、LTC750A、LTC760A、BY24−510、信越化学社製 KS774、KS847、KS5508、モメンティブパフォーマンスマテリアルズ社製 TPR6700、TPR6702、TPR6710、TPR6721、TPR6500、荒川化学工業社製 UV−POLY200,UV−POLY201などを用いることができるが、これらは限定されるものではない。
また硬化タイプにあわせて、各種硬化触媒や光開始剤が用いられ、適宜添加される。例えば、剥離層形成材料として用シリコーンコート材を用いる場合には、東レ・ダウコーニング社製 SRX212,NC−25,BY24−835など、信越化学社製 PL−50Tなど、モメンティブパフォーマンスマテリアルズ社製 CM670、UV9380など、荒川化学工業社製 UV−CATA211などを硬化触媒、光開始剤として用いることができる。
これらシリコーン材料は、主にトルエンなどの溶剤で希釈し、公知の塗工方法であるグラビアコーター、ロールコーター、ダイコーター等を用いて基材表面に塗工、次いで乾燥させ本発明の印刷方式に用いる事ができる。
シリコーンゴムとしては、二液型のジオルガノポリシロキサンと架橋剤としての三官能性以上のシラン、またはシロキサン及び硬化触媒を組み合わせたもの、あるいは一液型ではジオルガノポリシロキサンとアセトンオキシム、各種メトキシシラン、メチルトリアセトキシシラン等の組み合わせなどが用いられ、その他ゴム硬度を調節するためのポリシロキサンが適宜用いられる。
また、本発明に用いるインキ剥離性のフィルム基材101として、上記基材に無機膜を設けた後、シランカップリング剤による表面処理を施したものを用いることもできる。
シランカップリング剤としては、トリメトキシシラン類、トリエトキシシラン類などを用いることができる。
このシランカップリング剤の一部位は、ビニル基、エポキシ基、アミノ基、メタクリル基、メルカプト基などの有機化合物との反応性基を持つものから選ぶことができ、あるいはアルキル基やその一部にフッ素原子が置換されたものやシロキサンが結合して、表面自由エネルギーの小さな表面を形成できる置換基が結合したものを用いることができる。
前者の反応性基を有するシランカップリング剤を用いる場合には、シランカップリング剤で基材表面を処理した後、所定の表面自由エネルギーになるような他のモノマー成分を塗工して、結合させることができる。
反応性基を有するシランカップリング剤としては、ビニルメトキシシラン、ビニルエトキシシラン、p−スチリルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、2−(3、4エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシランなどを用いることができ、モノマーとして、スチレン、エチレングリコールジグリシジルエーテル、トリメチルプロパントリグリシジルエーテル、ラウリルアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートなどを用いることができる。
また、反応性基を有さないシランカップリング剤としてはメチルトリメトキシシラン、n−ヘキシルトリメトキシシラン、n−オクチルトリメトキシシラン、ドデシルトリメトキシシランなどを用いることができる。但し、アルキル基に限定されるものではない。
上記シランカップリング剤を上記基材に固定化する方法としては、シランカップリング剤を使用した公知の表面処理方法を用いることができる。
例えば、シランカップリング剤を水、酢酸水溶液、水−アルコール混合液、あるいはアルコール溶液に希釈させた溶液を調製する。
前記溶液を公知の塗工方法であるグラビアコーター、ロールコーター、ダイコーター等を用いて基材表面に塗工し、次いで乾燥させることでシランカップリング剤を固定化できる。また、反応性基を有するシランカップリング剤を用いた場合には、次いで他のモノマー成分を同様に塗工して結合させることができる。
上記シランカップリング剤を基材上に固定化するためには、あらかじめ基材上にSiOやTiO、ZrOもしくはこれらの複合膜が設けられていることが好ましい。
これら無機酸化膜は既知の蒸着法やスパッタ法を用いて設けたものを用いることができる。
また、上記無機酸化膜を設ける方法として、一般式M(OR)で表される金属アルコキシド(MはSi,Ti,Al,Zrなどの金属、RはCH,Cなどのアルキル基)を水、アルコールの共存下で加水分解反応および縮重合反応させて得られたゲル溶液を表面にコーティング後、加熱することで無機酸化物膜を設ける、いわゆるゾル−ゲル法を用いることができる。
さらに、上記ゾル−ゲル法で用いる金属アルコキシド溶液中にあらかじめ上記シランカップリング剤を添加しておくこともできる。この場合、表面性改質に特に効果が得られる。
このようにして得られる透明剥離性フィルム基材101に対するインキ剥離性は、処理面へインキを滴下した際の接触角が、10°以上90°以下となるのが好ましく、より好ましくは20°以上70°以下である。
この接触角が小さいと後工程でのインキ剥離性が低下してパターンの欠陥(再現性不良等)が発生しやすくなり、接触角が大きいとインキ液膜を形成する際にハジキが生じて、均一なインキ液膜を形成することが困難になる。
また、インキとしては、画像パターン形成材料に溶媒を溶解又は分散させたものを用いることができる。例えば、金属ナノ粒子を有機分散剤により水系溶媒に分散してなるものを用いることができる。
前記金属ナノ粒子としては、金、銀、銅、白金、パラジウム、ニッケル、コバルト、鉄、アルミニウム、マンガンの金属からなるナノ粒子、または、金、銀、銅、白金、パラジウム、ニッケル、コバルト、鉄、アルミニウム、マンガンの金属から選択される2種類以上の金属からなる合金からなるナノ粒子が挙げられる。
前記有機分散剤としては、例えば、アルカンオール、テトラメチルアンモニウム、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸、ポリエチレンイミンなどが挙げられる。
第二の画像としては、例えば赤色、緑色、青色からなるカラーパターン(着色層)やブラックマトリックス等を本発明の製造方法により形成することもできる。
顔料には、例えば、赤、緑、青の各色で使用できる顔料として次のものが挙げられる。顔料の種類は、カラーインデックス(C.I.)No.で示す。まず、赤色顔料として、97、122、123、149、168、177、180、192、208、209、215などが、緑色顔料として7、36などが、青色顔料として、15、15:1、15:3、15:6、22、60、64などが挙げられる。
また、これら赤、緑及び青顔料の色調整及びインキの流動性を改善するために、次に挙げる顔料を必要量添加することができる。
赤色、緑色、青色以外にも、例えば、黄顔料として、17、83、109、110、128などが、紫顔料として、19、23などが、白顔料として、18、21、27、28などが、橙顔料として、38、43などが挙げられる。
顔料は、単体以外に、顔料を予め分散剤、有機溶剤に分散させた顔料分散体であっても良い。
また、ブラックマトリックスに用いられる黒色顔料としては、カーボンブラックやチタンブラックが単独又は混合して用いられる。
樹脂成分には、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、メラミン系樹脂、ベンゾグアナミン系樹脂からなる群から選ばれる1つ以上のものが使用される。
溶剤には、エステル系溶剤、アルコール系溶剤、エーテル系溶剤及び炭化水素系溶剤などが使用される。エステル系溶剤として、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エトキシエチルプロピオネート、アルコール系溶剤として、1−ブタノール、3メトキシ−3メチル−1ブタノール、1−ヘキサノール、1,3ブタンジオール、1−ペンタノール、2−メチル1−ブタノール、4−メチル−2−ペンタノール、エーテル系溶剤として、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールターシャリーブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールブチルエーテル、エチレングリコールエチルエーテル、エチレングリコールメチルエーテル、ジエチレングリコールブチルエーテル、ジエチレングリコールエチルエーテル、炭化水素系溶剤として、ソルベッソ100、ソルベッソ150(製品名エクソン化学社製)などが挙げられる。
また、有機EL素子において有機発光層を形成する場合、例えば、ポリフェニレンビニレン(PPV)といった高分子発光材料を溶媒としてトルエンやキシレンといった芳香族系有機溶媒に溶解、分散させることによりインキとなる。
また、これらのインキには必要に応じて、界面活性剤、酸化防止剤、粘度調整剤、紫外線吸収剤、レベリング剤等が添加されてもよい。
なお、本発明のインキはこれらに限定されるものではない。
上記に示した透明剥離性フィルム基材101上へインキ層102を形成する方法としては、インキの粘度や溶媒の乾燥性によって公知の塗工方法を用いることができる。
すなわち、例えばディッピング法、ロールコート、グラビアコート、リバースコート、エアナイフコート、コンマコート、ダイコート、スクリーン印刷法、スプレーコート、グラビアオフセット法等が挙げられる。
中でも、ダイコート、キャップコート、ロールコート、アプリケータは、広い範囲の粘度のインキについて均一なインキ液膜を形成することができ、さらにその中でも可動する透明剥離性フィルム基材101上へ連続的に形成する場合は、ダイコートが最も効率的で好適な形成方法である。
透明剥離性フィルム基材101上へ前記方法によりインキ層102を形成した後に、予備乾燥を行う。
この予備乾燥には自然乾燥、冷風・温風乾燥、マイクロ波、減圧乾燥などを用いることができ、また、紫外線、電子線などの放射線を用いることもできる。
この予備乾燥では、前記インキ層102の粘度またはチキソトロピー性、脆性を上げることを目的とする。
予備乾燥による乾燥が不十分な場合は、後工程の除去版104の凸部を押し当て剥離する際に、インキ層102が断裂し不良が発生してしまう。
逆に乾燥が行き過ぎた場合は、インキ層102のタック性が無くなり、前記除去版104の凸部にインキが転移されない。
そのため、使用するインキの組成によって乾燥状態を乾燥時間や雰囲気温度により調節するが、乾燥したインキ層102に対して0.5%から4%の溶剤の残留が認められる状態が好ましい。
いわゆるドライフィルムといわれるppmオーダーの溶剤残留量では乾燥が行き過ぎであり、インキが転写されない不具合や、版の押し付けによりインキ層102が部分的に剥離してゴミの原因になったりする不具合があるため、乾燥条件として適さない。
パターン除去に使用する除去版104としては、無アルカリガラス等の低膨張ガラス表面に感光性樹脂を用いてマスクパターンを形成した後、既存のドライエッチング処理やウエットエッチング処理、もしくはサンドブラスト処理を用いて、2μmから30μmの版深を設けたものを用いることができる。
版深が2μmより浅い場合、版の凹部に透明剥離性フィルム基材101上に残したいインキの一部が接触してしまい、パターン不良となる。
また、除去版(除去版)104にはナイロン、アクリル、シリコーン樹脂、スチレン−ジエン共重合体や、エチレン−プロピレン系、ブチル系、ウレタン系ゴムなどのゴム製の
版を用いることもできる。
このような樹脂製の除去版104は、すでに凸版印刷やフレキソ印刷用に用いられており、予め作製した型に所定の樹脂を流し込むことで作製できる。また、あるいは彫刻によっても作製することができるが、感光性樹脂を用いる方法がより高精度のものを作製できる。
本発明で用いる被印刷基材105としては、ガラスやプラスチック板などへの印刷に適用できるが、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエーテルサルフォン、シクロオレフィンポリマー、ポリイミド、ナイロン、アラミド、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、トリアセチルセルロースなどのフィルム、シートを用いることもできる。
印刷に適用するインキの乾燥条件に合わせて選定すればよく、耐熱性のものとしてはポリエチレンナフタレート、ポリエーテルサルフォン、シクロオレフィンポリマー、ポリイミドなどが好適である。また、無機フィラーを樹脂に添加して耐熱性を向上させた材料からなる基材でもよい。
フィルムおよびシートは、延伸フィルムでもよく、未延伸フィルムでもよく、また、可撓性基材には必要に応じてガスバリア層や平滑化層、インキ受像層が印刷面または他の面に積層されていても良い。
吸着ステージ106は、ボールねじやリニアモーター等で駆動するものを用いることができ、金属製、石製などのものを用いることができるが少なくとも水平方向に水平を保ったまま往復運動することができ、被印刷基材105を吸着することができる。特に被印刷基材105がフィルム基材または薄いガラス基材である場合、吸着による表面の凹凸を防ぐためにフィルムのエッジ付近のみ吸着孔を設ける方法や、多孔質性材料を用いた吸着表面を用いる方法を選択することができる。
本発明に係る透明な液体107は、水またはアルコール水溶液を用いることができるが、インクジェット方式を用いて吐出可能な粘度や表面張力であることが好ましい。また、水に対し1種または2種以上の水溶性有機溶剤を混合して用いることができる。
本発明に用いられる水溶性有機溶剤としては、グリセリン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ヘキシレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,2,4−ブタントリオール、2,2‘−チオジエタノール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等の高沸点低揮発性の多価アルコール類が用いられ、その他にN−メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチルイミダゾリジノン、モノエタノールアミン、N,N−ジメチルエタノールアミン、N,N−ジエチルエタノールアミン、ジエタノールアミン、N−n−ブチルジエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、トリエタノールアミン等の水溶性有機溶剤を添加することが出来る。
また、本発明における沸点150℃以上の水溶性有機溶剤の添加量は40〜70%であることが好ましい。添加量が40%以下であると微小液滴の揮発性が高くなり、乾燥による吐出安定性を低下させ、また70%以上であると溶液の粘度が上昇し、インクジェット方式による吐出不良の原因となるため好ましくない。
また必要に応じ、濡れ性や乾燥性を制御する目的でアルコール類や界面活性剤を用いられ、1種または2種以上を混合して用いることができる。
アルコール類としてはメチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、i−プロピルアルコール等が使用でき、界面活性剤としては、水溶性のアニオン性、カチオン性、両性、ノニオン性の界面活性剤を一種類または複数種を添加できる。
しかし、透明な液体107として、透明剥離性フィルム基材101上にパターニングされたインキ層102を溶解させてしまう液体は使用することが困難である為、有機溶剤への溶解性の高いインキを用いる場合は、水比率の高い透明な液体107を使用する。
被印刷基材105上に透明な液体107を塗布する方法としては、液敵を任意の位置に連続的に塗布できるインクジェット方式が好ましい。
インクジェット方式は、インク滴の生成原理により、連続ジェット(コンティヌアス)方式とドロップ・オン・デマンド方式の2方式に分類される。本発明では、いずれの方式も好ましく採用できる。
連続ジェット方式は、インク滴を連続して生成させ、記録信号に応じてインク滴を選択して記録を行う方式であり、Sweet型、マイクロドット型、Herz型、IRIS型などがある。また、ドロップ・オン・デマンド方式は、記録信号に応じて液を噴出させる方式であり、圧力パルス方式、サーマルジェット方式、ERF方式などがある。
顕微鏡カメラ108は光学顕微鏡、CCD(Charge Coupled Device)顕微鏡のどちらであっても良いが、オートフォーカス、電気的に制御可能な手動焦点制御機構のいずれか、もしくはその両方の機能を必要とし、観察の為に外部に設置したモニターや位置補正の為の画像処理装置へのインターフェースを持つものとすることができる。
以下、実施例にて本発明をより具体的に説明する。なお、第一の画像をカラーフィルター用隔壁、第二の画像をカラーフィルターの赤色画素として実施した。
<実施例1>
被印刷基材として、厚さ120μm、一片の長さが300mmの正方形のPET基材を用いた。一方、透明剥離性フィルム基材として、表面がシリコーン系離型剤からなる厚さ120μm、一辺の長さが300mmの正方形のPETフィルム(東洋紡績社製:K1504)を用いた。
また、非画像部のインキを除去する除去版として、200mm幅(パターン有効幅150mm)の樹脂製フレキソ用版(東洋紡績社製)に、凸部が80μm幅、凹部が10μm幅(隔壁インキ用)、同様に凸部が200μm幅、凹部が80μm幅(赤色着色インキ用)のそれぞれ連続したストライプパターン及び位置合わせ用アライメントパターンを形成したものを用いた。
また、透明な液体として、エチレングリコール/ブチルセルソルブ/水=40/5/55(重量比)の混合液を用いた。また、前記透明な液体を塗布する手段として、インクジェットヘッド(コニカミノルタ社製:KM−512LN)を用いた。
第一の画像としてカラーフィルター用隔壁を以下の手順で形成した。
下記の隔壁用インキ組成物を均一に撹拌混合した後、直径1mmのガラスビーズを用い
、ビーズミル分散機で冷却しながら5時間分散し、さらに5μmのフィルタでろ過して隔壁用インキを調整した。
[隔壁用インキ組成物]
・ポリイミド前駆体(東レ社製:セミコファインSP−510) 10重量部
・カーボンブラック 7.5重量部
・溶剤(N−メチルピロリドン) 130重量部
・分散剤(銅フタロシアニン誘導体) 5重量部
・光開始剤 5重量部
次に、塗工装置のステージ上に透明剥離性フィルム基材を固定し、200mm幅のヘッドを用いたダイコーターにより、塗工長さ200mm、膜厚0.8μmで隔壁用インキをコーティングし、予備乾燥として室温下で120秒待機して、半乾燥状態のインキ層を形成した。
次に、吸着ステージに固定した除去版に、前記インキ層を重ねて、透明剥離性フィルム基材側からゴムローラーで圧着して非画像部を除去して、第一の画像としてカラーフィルター用隔壁を仮形成した。
次に、被印刷基材を吸着ステージ上に固定し、第一の画像を仮形成した透明剥離性フィルム基材の画像面側と被印刷基材をゴムローラーを用いて圧着し、その後、透明剥離性フィルム基材を被印刷基材から剥がして、被印刷基材に第一の画像を形成した。
つぎに、第二の画像としての赤色画素を形成するために、以下の手順で、カラーフィルター用赤色着色インキを調製した。
下記の組成の混合物を均一に撹拌混合した後、直径1mmのガラスビーズを用い、サンドミルで5時間分散し、さらに5μmのフィルタでろ過してカラーフィルター用赤色顔料の分散体を得た。
[カラーフィルター用赤色顔料分散体の組成]
・赤色顔料:C.I.Pigment Red 2518重量部
(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製「イルガーフォーレッドB−CF」)
C.I.Pigment Red 1772重量部
(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製「クロモフタールレッドA2B」)
・アクリルワニス(固形分20%) 108重量部
次に、下記組成の混合物を均一になるように攪拌混合した後、5μmのフィルタで濾過して赤色着色インキを得た。
〔赤色着色インキの組成〕
・上記分散体: 100重量部
・メチル化メチロールメラミン: MW−30(三洋化成社製) 20重量部
・レベリング剤:メガファックF−483SF 1重量部
(大日本インキ化学工業社製)
・プロピレングリコールモノメチルエーテル 85重量部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 45重量部
次に、上記基材及び赤色着色インキを用い、以下の手順で位置合わせ及び印刷(赤色画素の形成)を行った。
先ず、塗工装置のステージ上に透明剥離性フィルム基材を固定し、200mm幅のヘッ
ドを用いたダイコーターにより、塗工長さ200mm、膜厚0.8μmで赤色着色インキをコーティングし、予備乾燥として40℃IRオーブン中で2分乾燥を行い、さらに室温下で120秒待機し、半乾燥状態のインキ層を形成した。
次に、吸着ステージに固定した除去版に前記インキ層を重ねて、透明剥離性フィルム基材側からゴムローラーで圧着して非画像部を除去した。
次に、被印刷基材を吸着ステージ上に固定し、その上に前記透明な液体をインクジェット方式により塗布した。
次に、上記状態で被印刷基材に対向して、その間隔を50μmの距離を保ちながら前記透明剥離性フィルム基材を設置し、透明剥離性フィルム基材の上部に設置した2つの顕微鏡カメラで観察しながら、アライメントマークで印刷位置を調整し、ゴムローラーで透明剥離性フィルム基材と被印刷基材を貼り合わせながら、ステージから溢れ出た充填液体をバキュームにより回収した。
最後に透明剥離性フィルム基材を被印刷基材から剥がして、被印刷基材に転移した第二の画像を乾燥して印刷物を作製した。
<実施例2>
前記透明剥離性フィルム基材に塗布するインキとして、銀粒子水分散液からなる導電性インキ(住友電機工業社製:Agin−W)を用い、60℃で予備乾燥した以外は、実施例1と同様にして被印刷基材上に半乾燥状態の第二の仮画像を転移した。
その後、上記半乾燥状態の第二の仮画像をドライエアーで乾燥し、さらに、キセノンフラッシュ光源(Xenon社製:Sinteron 2010)による銀ナノ粒子の光焼成を経て、第二の画像を形成した印刷物を作製した。
上記実施例1および実施例2で作製した本発明に係る印刷物は、いずれも優れた再現性を有する第二の画像が形成された。
本発明の印刷方法は、ガラス基材や、プラスチックフィルム等の可撓性基材、とりわけ長尺状の可撓性基材へ高精細パターンの薄膜印刷を精度良く安定して行うことができるので、カラーパターン、ブラックマトリクス、ホワイトマトリクス、スペーサー等のカラーフィルター部材、ゲート電極、ソース電極、ドレイン電極、ゲート絶縁膜、有機半導体材料等のトランジスタ部材、有機発光層等の有機EL素子の製造に利用できる。
101 ・・・透明剥離性フィルム基材
102 ・・・インキ層
102a・・・第二の仮画像
102b・・・第二の画像
103 ・・・塗工装置
104 ・・・除去版
105 ・・・被印刷基材
105a・・・第一の画像
106 ・・・吸着ステージ
107 ・・・透明な液体
108 ・・・顕微鏡カメラ
109 ・・・転写ローラー

Claims (5)

  1. 予め第一の画像が形成された被印刷基材に、第二の画像を形成する印刷方法であって、
    前記第二の画像を剥離性フィルム基材に仮形成する工程と、
    前記被印刷基材の画像形成面の上部に、前記第二の画像が対向するように、前記剥離性フィルム基材を配置する工程と、
    前記被印刷基材の上に透明な液体を塗布する工程と、
    前記第一の画像と前記第二の画像との位置調整をする工程と、
    前記第二の画像を前記被印刷基材に転移する工程とからなり、
    前記透明な液体が、水またはアルコール水溶液であることを特徴とする印刷方法。
  2. 前記被印刷基材の上に透明な液体を塗布する方法がインクジェット方式であることを特徴とする請求項1に記載の印刷方法。
  3. 前記被印刷基材と前記透明剥離性フィルム基材との間隙が、30〜300μmの範囲で両者の画像の位置調整をすることを特徴とする請求項1または2に記載の印刷方法。
  4. 予め第一の画像が形成された被印刷基材に、第二の画像を形成する印刷装置であって、
    前記第二の画像が仮形成された剥離性フィルム基材を設置するステージと、
    前記被印刷基材の画像形成面の上部に、前記第二の画像が対向するように剥離性フィルム基材を設置する手段と、
    前記被印刷基材の上に透明な液体を塗布する手段と、
    前記第一の画像と前記第二の画像との位置調整をする手段と、
    前記第二の画像を前記被印刷基材に転移する手段とからなり、
    前記透明な液体が、水またはアルコール水溶液であることを特徴とする印刷装置。
  5. 前記透明な液体を回収する手段を具備したことを特徴とする請求項に記載の印刷装置。
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