JP5640321B2 - 微小球体の配置形成方法及びそれを用いたフラットパネルディスプレイ向けカラーフィルター用スペーサー形成方法 - Google Patents

微小球体の配置形成方法及びそれを用いたフラットパネルディスプレイ向けカラーフィルター用スペーサー形成方法 Download PDF

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本発明は、インクジェット方式やその他機能性部材を用いて、微小球体の配列や固定を伴う形成方法であり、ガラス基材やプラスチックフィルムに設けられたカラーフィルター上の所定の位置に、効率よく微小球体を配置して設けるフラットパネルディスプレイ向けカラーフィルター用スペーサー形成方法に関するものである。
一般にカラーテレビ等に用いられる液晶パネル部材は、透明導電極が設けられたカラーフィルター基材と、TFT等の画素電極が設けられた透明基材を貼り合わせて製造される。
これら両基板の間にはスペーサーと呼ばれる構造物を用いて形成された微小な空間(セル)が作られ、液晶材料が封止されている。
この封止されたセルの厚みは、一方の基材に設けられたスペーサーの厚さによって規制され、維持されている。
セルの厚みは、そのまま液晶層の厚みとなるため、パネルの一部でセルの厚みが0.1μm程度の差異があるだけで、その部分の発色や液晶の応答速度が不均一になり、表示のムラの原因や色再現の不具合が生じてしまう。
従来の液晶表示装置の製造方法では、画素電極を設けた基材上にスペーサービーズやガラスファイバー片をランダムに散布しており、画素パターン上にもこれらスペーサーが配置されていた。
このため、スペーサー周辺の配向不良や光漏れ、加圧による画素電極の損傷などの不具合が問題となっていた。
また、最近ではフォトリソ法によりカラーフィルターのブラックマトリクス上に精度良く樹脂柱を形成する方法が非常に多くの製品に用いられている。
しかし、このフォトリソ法によるスペーサーの製造方法は、製膜、露光、現像、剥離の工程を含むので製造設備が大掛かりとなるという問題が指摘されている。
今後製造装置の大型化が進むと、コーティングの均一性が無視できない問題となり、樹脂柱の高さを均一に揃えることが困難となってくる問題がある。
また、そのスペーサーとしての性質上フォトレジストの使用効率が著しく低い。
一方、スペーサーとして樹脂製のビーズ(微小球体)を用いてセル化を行った場合、スペーサービーズが数%程度圧縮された状態で保持されることから、外気温度の変化で空間が膨張した場合や、たえず振動にさらされる状況でもスペーサービーズの形状復元により、セル構造の維持が容易である。
このため、温度環境の厳しい車載用ディスプレイや、製造工程でたわみを持ちやすい大型パネルやフィルム基材を用いた液晶ディスプレイなどでの使用が見直されている。
そこで、インクジェット方式を用いて、基材上の任意のパターン上にスペーサービーズを配置する試みがなされている(特許文献1〜3)。
しかし、スペーサーとして用いられる3〜5μm径のビーズ(微小球体)を溶液中に含むため、目詰まりや吐出位置精度を確保する為に、30μm以上のノズル径を使用しなければならない。この為、インクジェット法で吐出される液滴を小さくすることが困難である。
使用するノズル径が5〜6μm程度の場合に、着弾の精度が8〜10μmとすると、このノズル径を30μmに広げると、着弾の精度が20μm以上に悪化してしまう。
そのため、カラーフィルターのパターンに設けられた、数十から数百μm幅の画素上に微小球体を配置することは十分可能であるが、現在線幅が10〜20μm程度まで微細化が進んだブラックマトリクス上に、選択的に配置することは困難である。
また、インクジェット方式による微小球体の吐出位置精度を、被転写基材表面の構造物により補正する方法が考案された(特許文献4〜5)。
しかし、被転写基材上に別途構造物を設けることが必要で、露光工程や使用材料の増加を伴う欠点があった。
そこで、インクジェット方式による微小球体の吐出位置精度を間接基盤により補正し、間接基盤に配置された微小球体を被転写基材上に転写する方法が提案された(特許文献6)。
この間接基盤を用いる方式では、微小球体を配置する部位に、凹部を配列させるパターン状に加工しておき、間接基盤表面を撥水性に保つことで、微小球体含有溶液の液滴が正確にパターン中心に着弾しなくても、凹部を含む位置に液滴が着弾すれば、溶液の乾燥過程で液滴表面の表面張力と、凹部縁部分への溶液の固着性により、微小球体が凹部に自己集合する性質を利用してインクジェット方式の着弾位置精度を実用に耐える精度に補正可能とした。
しかし、この方式では間接基盤から被転写基材への微小球体の転写は可能であるが、十分な転写性を確保するためには、転写時の加熱が必要となり、間接基盤の反りや膨張を招く問題があった。
また、被転写基材がガラス基材など厚く加熱しにくい物である場合、転写の際に微小球体や固着成分への加熱が十分でなく、間接基盤から被転写基材への微小球体の転写不良が起こりやすい傾向があった。
さらに、間接基盤と被転写基材の双方がガラス基材を用いている場合には、基材の破損を防ぐために基材の保持や重ねあわせ、加圧、剥離等の工程で複雑な機構や精度が求められる欠点があった。
特開平9−105946号公報 特許第3997038号公報 特開2001−188235号公報 特許第4023287号公報 特開2006−227590号公報 特開2008−281740号公報
本発明は、上記の技術的背景を考慮してなされたものであって、フラットパネルディスプレイ向けカラーフィルターにインクジェット方式により微小球体含有溶液を吐出して任意のパターン状に微小球体を配置して形成する方法を用いながら、安価な方法で微小球体の配置精度や転写性を高める形成方法を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するための手段として、請求項1に記載の発明は、被転写基板上に微小球体を配置して固定する方法であって、複数の凹部が間隔をおいて形成された間接基盤を用意し、該間接基盤の表面に、インクジェット法を用いて微小球体を含有する溶液を吐出することにより各凹部に前記微小球体を配置させる第1工程と、前記各凹部に前記微小球体が配置された前記間接基盤の表面に、吸着性を有するブランケットの表面を重ね合わせることで、前記微小球体を前記ブランケットの表面に転写させる第2工程と、前記微小球体が転写された前記ブランケットの表面を被転写基板の表面に重ね合わせた状態で、前記ブランケットおよび前記被転写基板の少なくとも一方を加熱しつつ加圧することにより前記微小球体を前記被転写基板の表面に転写し固着させる第3工程とを含み、前記微小球体を含有する溶液は、さらに接着樹脂成分を含み、前記第3工程による前記微小球体の前記被転写基板の表面への固着は、前記接着樹脂成分が熱硬化することでなされ、前記間接基盤の表面を、前記凹部と該凹部を除く平坦面とで構成し、前記平坦面に、位置合わせ用凹部を設け、前記第2工程に先立って、前記ブランケットの表面が前記位置合わせ用凹部に対応する箇所に、前記位置合わせ用凹部を包含する大きさのインク膜を塗布しておき、前記第2工程において前記ブランケットの表面へ前記微小球体を転写する際に、前記ブランケットの表面に塗布されたインク膜を前記位置合わせ用凹部パターン周辺の前記ブランケットの表面の部分に転移させることで、前記位置合わせ用凹部パターンに対応する部分のインク膜を前記ブランケットの表面に残存させることにより、前記ブランケットの表面に前記位置合わせ用凹部に対応する形状を有する位置合わせマークを設ける事を特徴とする微小球体の配置形成方法である。
また、請求項2に記載の発明は、前記間接基盤の表面を、前記凹部と該凹部を除く平坦面とで構成し、前記凹部および前記平坦面の双方に撥水加工を施し、前記間接基盤の凹部を前記微小球体の粒子径よりも浅い深さで形成する事を特徴とする請求項1記載の微小球体の配置形成方法である。
また、請求項に記載の発明は、前記ブランケットは、ブランケット基材と該ブランケット基材の表面を構成する吸着層とを有し、前記ブランケット基材は透明フィルムで構成され、前記吸着層は前記透明フィルムに3μm〜20μm厚に塗布されたシリコーン樹脂で構成される事を特徴とする請求項1または2記載の微小球体の配置形成方法である。
また、請求項に記載の発明は、前記微小球体を含有する溶液は、沸点150℃以上の有機溶剤を主成分とする分散溶媒が粒子径1〜10μmの微小球体を0.1〜10重量%含有することで構成され、前記微小球体を含有する溶液の23℃条件下での粘度が30cps以下、表面張力が20〜50mN/mである事を特徴とする請求項1〜の何れか1項記載の微小球体の配置形成方法である。
また、請求項に記載の発明は、前記微小球体を含有する溶液における接着樹脂成分の含有量は0.2〜10%であり且つ微小球体と同量以上である事を特徴とする請求項1〜の何れか1項記載の微小球体の配置形成方法である。
また、請求項に記載の発明は、請求項1〜の何れか1項記載の微小球体の配置形成方法を用いて、画素電極が形成された基材とカラーフィルターとの間に配置されるスペーサー粒子としての微小球体を配置し、前記スペーサー粒子を数密度1000〜50000個/cmに形成した事を特徴とするフラットパネルディスプレイ向けカラーフィルター用スペーサー形成方法である。
本発明は以上の特徴を持つことから、下記に示す効果がある。
即ち、請求項1に係る発明によれば、被転写基板上に微小球体を配置して固定する方法であって、複数の凹部が間隔をおいて形成された間接基盤を用意し、該間接基盤の表面に、インクジェット法を用いて微小球体を含有する溶液を吐出することにより各凹部に前記微小球体を配置させる第1工程と、前記各凹部に前記微小球体が配置された前記被転写基板の表面に、吸着性を有するブランケットの表面を重ね合わせることで、前記微小球体を前記ブランケットの表面に転写させる第2工程と、前記微小球体が転写された前記ブランケットの表面を前記被転写基板の表面に重ね合わせた状態で、前記ブランケットおよび前記被転写基板の少なくとも一方を加熱しつつ加圧することにより前記微小球体を前記被転写基板の表面に転写し固着させる第3工程とを含み、前記第3工程による前記微小球体の前記被転写基板の表面への固着は、前記接着樹脂成分が熱硬化することでなされる。
したがって、着弾精度の低い一般的なインクジェット方式を用いて微小球体を吐出する場合においても、間接基盤上に設けられた凹部への微小球体の自己配列現象を用いて、着弾精度の補正を行うことが可能であり、さらに基盤上に配置した微小球体を一度ブランケット基材へ転写し、ブランケット基材から被転写基材へ転写することで、パターンの重ね合わせ精度の確保や十分な熱圧を用いて被転写基材側への微小球体の転移が可能となる。
また、微小球体を含有する溶液は接着樹脂成分を含み、第3工程による微小球体の被転写基板の表面への固着は、接着樹脂成分が熱硬化することでなされるので、被転写基材への微小球体の十分な固定を可能とする。
また、間接基盤の表面を、凹部と該凹部を除く平坦面とで構成し、平坦面に、位置合わせ用凹部を設け、第2工程に先立って、ブランケットの表面が位置合わせ用凹部に対応する箇所に、位置合わせ用凹部を包含する大きさのインク膜を塗布しておき、第2工程においてブランケットの表面へ微小球体を転写する際に、ブランケットの表面に塗布されたインク膜を位置合わせ用凹部パターン周辺のブランケットの表面の部分に転移させることで、ブランケットの表面に位置合わせ用凹部に対応する形状を有する位置合わせマークを設けることにより、ブランケット基材上に転移した微小球体の配列パターンと被転写基材上のパターンとの位置合わせが容易となる。
また、請求項2に係る発明によれば、間接基盤の凹部を微小球体の粒子径よりも浅い深さで形成することで、ブランケット基材への吸着をより高めることができ、且つ凹部および前記平坦面の双方に撥水加工を施したことにより、インクジェット法を用いて吐出された微小球体含有溶液中の溶液乾燥過程において、微小球体の基盤凹部への自己配列現象を誘発し、着弾精度の低い一般的なインクジェット方式を用いても微小球体を精度良く配置することが可能となる。
また、請求項に係る発明によれば、ブランケットは、ブランケット基材と該ブランケット基材の表面を構成する吸着層とを有し、ブランケット基材は透明フィルムで構成され、吸着層は透明フィルムに3μm〜20μm厚に塗布されたシリコーン樹脂で構成される事で、ブランケット表面に吸着性を発現させ微小球体の転移が可能となる。
また、請求項に係る発明によれば、微小球体を含有する溶液は、沸点150℃以上の有機溶剤を主成分とする分散溶媒が粒子径1〜10μmの微小球体を0.1〜10重量%含有することで構成され、微小球体を含有する溶液の23℃条件下での粘度が30cps以下、表面張力が20〜50mN/mであることで、一般的なインクジェット方式を用いたインクの吐出が可能となり、安定な運用を行うことが可能となる。
また、請求項に係る発明によれば、微小球体を含有する溶液における前記接着樹脂成分の含有量は0.2〜10%であり且つ微小球体と同量以上であるので、微小球体の被転写基板上での密着性を確保しつつ、インクヘッドのノズル詰まりを抑制する上で有利となる。
また、請求項に係る発明によれば、請求項1〜6の何れか1項記載の微小球体の配置形成方法を用いて、画素電極が形成された基材とカラーフィルターとの間に配置されるスペーサー粒子としての微小球体を配置し、スペーサー粒子を数密度1000〜50000個/cmに形成したことで、安価で精度のよいフラットパネルディスプレイ向けカラーフィルター用スペーサー形成方法を提供することができる。
(A)は凹部パターンを設けた間接基盤への微小球体配置工程の概略図、(B)は微小球体含有溶液着弾部の着弾直後の拡大図、(C)は微小球体含有溶液着弾部の乾燥過程の拡大図、(D)は微小球体含有溶液着弾部の乾燥時の拡大図である。 (A)乃至(F)はカラーフィルタ基板への微小球体の転写工程を示す概略図である。
以下に図面に基づいて本発明を詳細に説明する。
図1、図2に示すように、本発明に用いる、パターン状に凹部103が設けられた間接基盤102は、ソーダガラスや無アルカリガラス等のガラス基材や、ポリカーボネート、ポリエーテルサルフォン、ポリメチルメタクリレート等のプラスチック基材を加工し用いることも可能であるが、耐熱性や寸法安定性の点からガラス基材が好ましい。
凹部103は、微小球体106が配置される箇所であり微小球体受容加工部を構成している。
複数の凹部103は、各凹部103に配置された微小球体106を被転写基材206の予め定められた位置に転写させるものであり、したがって、各凹部103は、予め定められた位置に設けられている。
より詳細には、間接基盤102は、複数の凹部103が間隔をおいて形成された表面を有しており、間接基盤102の表面は、凹部103と該凹部を除く平坦面とで構成されている。
なお、本明細書において、予め定められた位置に各凹部103が設けられることをパターン状に凹部103が設けられるといい、予め定められた位置に設けられた複数の凹部103を凹部パターンというものとする。
本発明における間接基盤102表面の凹部103(凹部パターン)は、基材表面に感光性樹脂を塗布し、マスクを介して円形や矩形等の独立パターンを形成した後、既存のドライエッチング処理やウェットエッチング処理もしくはサンドブラスト処理を用いて、またプラスチック基材の場合は掘削などを行い、形成する微小球体106の大きさや設置密度に応じて、0.3μmから10μmの深さに設ける。
本実施の形態では、凹部103を微小球体106の粒子径よりも浅い深さで形成する。
また、同じく基材表面に感光性樹脂を塗布し、マスクを介してパターンを形成し、0.3μmから5μmの厚みのパターンを設け、感光性樹脂を硬化させることで間接基盤102を得る事ができる。
間接基盤102は、インクジェット法により吐出され着弾した微小球体106を含有する溶液、すなわち微小球体含有溶液105の液滴が、乾燥過程で着弾中央付近に集まるように、表面を(より詳細には間接基盤102の凹部103および前記平坦面の双方を)低分子の有機オイルやフッ素系の表面改質剤をコーティングあるいは、プラズマ処理を行い撥水加工をすることが好ましい。
さらに、間接基盤102の前記平坦面には、図1(A)に示すように、位置合わせ用凹部104が設けられている。位置合わせ用凹部104としては、例えば、複数の溝からなる溝パターンを用いることができる。
本発明の微小球体含有溶液105に用いる水溶性有機溶剤としては、沸点150℃以上、好ましくは180℃以上のものが用いられ、1種または2種以上を混合して用いることができる。
本発明に用いられる水溶性有機溶剤としては、グリセリン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ヘキシレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,2,4−ブタントリオール、2,2‘−チオジエタノール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等の高沸点低揮発性の多価アルコール類が用いられ、その他にN−メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチルイミダゾリジノン、モノエタノールアミン、N,N−ジメチルエタノールアミン、N,N−ジエチルエタノールアミン、ジエタノールアミン、N−n−ブチルジエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、トリエタノールアミン等の水溶性有機溶剤を添加することが出来る。
また、本発明における沸点150℃以上の水溶性有機溶剤の添加量は50〜90%であることが好ましい。添加量が50%以下であると微小球体含有溶液105の揮発性が高くなり、インク安定性を低下させ、また、90%以上であると微小球体含有溶液105の粘度が上昇し、インクジェット吐出時の吐出不良の原因となるため好ましくない。
本発明の微小球体含有溶液105に用いる微小球体106として、粒子径1μm〜10μm、液晶パネルのスペーサーとして用いる場合には、液晶層の光学特性や応答性を考慮し、好ましくは粒子径3〜6μmのものを1種または2種以上を混合して用いることができる。
パネルに過剰な荷重が加わった際のスペーサーの塑性変形、破壊といった問題に対する対策を目的とした場合、粒子径の大きい種類の弾性変形の範囲に粒子径の小さな種類の粒径が設定されているのが好ましく、通常用いられるスペーサーの範囲から考えると、これら微小球体106間の粒径の差は0.02μm〜0.5μmが好ましい。
微小球体106の材質としては特に限定されず、例えば、樹脂、有機物、無機物、これらの化合物や混合物等が挙げられる。上記樹脂としては特に限定されず、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、ポリ塩化ビニル、ポリテトラフルオロエチレン、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリアミド、ポリイミド、ポリスルフォン、ポリフェニレンオキサイド、ポリアセタール等の線状又は架橋高分子重合体;エポキシ樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ジビニルベンゼン重合体、ジビニルベンゼン−スチレン共重合体、ジビニルベンゼン−アクリル酸エステル共重合体、ジアリルフタレート重合体、トリアリルイソシアヌレート重合体等の架橋構造を有する樹脂等が挙げられる。また、無機物としてはシリカ等が挙げられる。
本発明の微小球体含有溶液105における微小球体106の固形分濃度は、特に限定されないが、例えば分散液全体の0.2〜3%であることが好ましい。
微小球体含有溶液105における微小球体106の固形分濃度が0.2%未満であると、吐出された液滴中に微小球体106が含まれにくく、カラーフィルタ基板上のスペーサー密度が低下し、また3%を超えると、微小球体106同士が凝集し、インクジェットヘッドのノズルが詰まりったり、また、吐出された液滴中の微小球体106の含有量が過剰となり易くなる傾向があるため好ましくない。
本発明の微小球体含有溶液105中の接着樹脂成分の例としては、ポリアクリル酸エステル、ポリメタアクリル酸エステル、ポリエチルアクリル酸エステル、スチレンーブタジエン共重合体、ブタジエン共重合体、アクリロニトリルーブタジエン共重合体、クロロプレン共重合体、架橋アクリル樹脂、架橋スチレン樹脂、フッ素樹脂、フッ化ビニリデン、ベンゾグアナミン樹脂、フエノール樹脂、ポリオレフィン樹脂、セルロース、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メタアクリル酸エステル共重合体、ポリスチレン、スチレン−アクリルアミド共重合体、n−イソブチルアクリレート、アクリロニトリル、酢酸ビニル、アクリルアミド、シリコーン樹脂、ポリビニルアセタール、ポリアミド、ロジン系樹脂、ポリエチレン、ポリカーボネート、塩化ビニリデン樹脂、ポリビニルアルコール、セルロース系樹脂、エポキシ樹脂、酢酸ビニル樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、酢酸ビニル−アクリル共重合体、塩化ビニル樹脂、ポリウレタン、等が挙げられるがこれに限定されるものではない。これら樹脂成分にアクリル基、カルボキシル基、イソシアネート基などの反応性部位を付与したもの、更にはこれらに必要に応じて架橋剤、光開始剤などを添加したものを硬化型樹脂として使用できる。
また、本発明における微小球体含有溶液105の接着樹脂成分の添加量は微小球体106の添加量に準じて0.2〜10%であり、且つ微小球体106と同量以上であることが好ましい。
接着樹脂成分の添加量が0.2%以下であると被転写基板206(図2)上での密着性が乏しくなり、また、10%以上であると微小球体含有溶液105の粘度が著しく上昇し、インクヘッドがノズル詰まりを起こすため好ましくない。
また必要に応じ、カラーフィルタ基板(被転写基板206)およびインクジェットヘッドと微小球体含有溶液105との濡れ性を制御する目的でアルコール類や界面活性剤を用いられ、1種または2種以上を混合して用いることができる。
アルコール類としてはメチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、i−プロピルアルコール等が使用でき、界面活性剤としては、水溶性のアニオン性、カチオン性、両性、ノニオン性の界面活性剤を一種類または複数種を添加できる。
本発明の微小球体含有溶液105においては、スペーサー粒子としての微小球体106が単粒子状に分散していることが好ましく、その効果を阻害しない範囲で、各種添加剤、例えば、粘接着性付与剤、粘性調整剤、pH調整剤、界面活性剤、消泡剤、酸化防止剤、熱安定剤、光安定剤、紫外線吸収剤、着色剤が添加されていても良い。
本発明では、微小球体含有溶液105をインクジェット方式で間接基盤102上の凹部106(微小球体受容パターン)に配置する。
インクジェット方式は、液滴の生成原理により、連続ジェット(コンティヌアス)方式とドロップ・オン・デマンド方式の2方式に分類される。本発明では、いずれの方式も好ましく採用できる。
連続ジェット方式は、インク滴を連続して生成させ、記録信号に応じてインク滴を選択して記録を行う方式であり、Sweet型、マイクロドット型、Herz型、IRIS型などがある。
また、ドロップ・オン・デマンド方式は、記録信号に応じてスペーサー分散液を噴出させる方式であり、圧力パルス方式、サーマルジェット方式、ERF方式などがある。
本発明に用いるブランケット基材201は、プラスチック等の可撓性基材を加工して用いることが可能である。
ブランケット基材201として、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリエーテルサルフォン、シクロオレフィンポリマー、ポリイミド、ナイロン、アラミド、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、トリアセチルセルロースなどのフィルム、シートを用いることができる。
さらに光透過性の基材をブランケット基材201として用いることにより、パターンの重ね合わせ時にアライメントを容易とすることができる。
これら可撓性基材は長尺の巻き取りロールで供給され、ブランケット基材201へ加工された後使用される。
図2(A)に示すように、ブランケット200は、ブランケット基材201とブランケット基材201の表面を構成する吸着層202とを有している。
ブランケット基材201に設ける吸着層202は、透明性やインク剥離性さらに微小球体106の吸着性を考慮して、シリコーン系の剥離剤を用いることが好ましい。
シリコーン系の剥離剤は、通常シール台紙などの表面に1μm以下の膜厚で塗工されており、インクなどの濡れ性を低く抑え、粘着物からの剥離性を付与している。
しかし、たとえば携帯電話の液晶パネル表面の保護シートなど再剥離可能な吸着フィルムとして用いられている様に、3μm以上好ましくは8μm以上の膜厚に塗工すると、剥離性を持ちつつ吸着性を有する性質があることが知られている。
また、これらシリコーン系の塗膜は通常フィルム基材との密着が低いが、熱硬化または紫外線硬化性のアクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、最表面に設けるシリコーン層に対して、より基材との接着性の高い樹脂層を、アンカー層としてあらかじめフィルム基材上に設け、その上層に設けることもできる。
いずれも適度のインク受容性を有すると同時に、一度受容したインクの完全なインク剥離性を有することが望ましい。
具体的なシリコーンとしては、ジメチルポリシロキサンの各種分子量のもの、その他メチルハイドロジエンポリシロキサン、メチルフェニルシリコーンオイル、メチル塩素化フェニルシリコーンオイル、あるいはこれらポリシロキサンと有機化合物との共重合体など、変成したものを用いることができる。
シリコーンゴムとしては、二液型のジオルガノポリシロキサンと架橋剤としての三官能性以上のシラン、またはシロキサン及び硬化触媒を組み合わせたもの、あるいは一液型ではジオルガノポリシロキサンとアセトンオキシム、各種メトキシシラン、メチルトリアセトキシシラン等の組み合わせなどが用いられ、その他ゴム硬度を調節するためのポリシロキサンが適宜用いられる。
上記に示した吸着層202を形成する方法としては、インクの粘度や溶媒の乾燥性によって公知の塗工方法を用いることができる。
例えばスピンコート、ディッピング法、ロールコート、グラビアコート、リバースコート、エアナイフコート、コンマコート、ダイコート、スクリーン印刷法、スプレーコート、グラビアオフセット法等が挙げられる。中でも、ダイコート、キャップコート、ロールコート、アプリケータは、広い範囲の粘度のインクについて均一なインク液膜を形成することができる。
また、アライメントマーク形成(位置合わせ用マーク形成)に用いられるインク膜は、ブランケット200表面(吸着層202)への塗工性を有し、間接基盤102上の位置合わせ用凹部104によるパターニングが行われるものであれば良いが、一般的にインク液膜中にフィラーや顔料が配合されている場合に、端面の切れが良い傾向がある。
また、本発明の実施例としてアライメントマークの光学系での認識のし易さから、カーボンブラックやチタンブラックを単独又は混合して用いているが、光学系での認識に問題がなければ他の着色顔料を用いることもできる。
インク膜の樹脂成分には、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、メラミン系樹脂、ベンゾグアナミン系樹脂からなる群から選ばれる1つ以上のものが使用される。
溶剤には、エステル系溶剤、アルコール系溶剤、エーテル系溶剤及び炭化水素系溶剤などが使用される。エステル系溶剤として、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エトキシエチルプロピオネート、アルコール系溶剤として、1−ブタノール、3メトキシ−3メチル−1ブタノール、1−ヘキサノール、1,3ブタンジオール、1−ペンタノール、2−メチル1−ブタノール、4−メチル−2−ペンタノール、エーテル系溶剤として、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールターシャリーブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールブチルエーテル、エチレングリコールエチルエーテル、エチレングリコールメチルエーテル、ジエチレングリコールブチルエーテル、ジエチレングリコールエチルエーテル、炭化水素系溶剤として、ソルベッソ100、ソルベッソ150(製品名エクソン化学社製)などがを用いることができる。
上記に示したブランケット200表面(吸着層202)上へインク液膜を形成する方法としては、インクの粘度や溶媒の乾燥性によって公知の塗工方法を用いることができる。
すなわち、例えばディッピング法、ロールコート、グラビアコート、リバースコート、エアナイフコート、コンマコート、ダイコート、スクリーン印刷法、スプレーコート、グラビアオフセット法等が挙げられる。
中でも、ダイコート、キャップコート、ロールコート、アプリケータは、広い範囲の粘度のインクについて均一なインク液膜を形成することができ、さらにその中でもブランケット200表面(吸着層202)上の任意の部分にインク液膜を形成する場合は、ダイコートが最も効率的で好適な形成方法である。
ブランケット200表面(吸着層202)上へ前記方法によりインク液膜を形成した後に、前記インク液膜を予備乾燥する。
この予備乾燥には自然乾燥、冷風・温風乾燥、マイクロ波、減圧乾燥などを用いることができ、また、紫外線、電子線などの放射線を用いることもできる。
この予備乾燥では、前記インク液膜の粘度またはチキソトロピー性、脆性を上げることを目的とする。
予備乾燥による乾燥が不十分な場合は、後工程の凸版の凸部(間接基盤102の位置合わせ用凹部104の周囲の箇所)を押し当て剥離する際に、インク液膜が断裂し不良が発生してしまう。
逆に乾燥が行き過ぎた場合は、インク膜表面のタック性が無くなり、前記凸版にインクが転写されない。
そのため、使用するインクの組成によって乾燥状態を乾燥時間や雰囲気温度により調節するが、乾燥したインク膜に対して0.5%から4%の溶剤の残留が認められる状態が好ましい。
本発明の被転写基材206としては、微小球体106を規則的に配置する必要のある部材に用いられ、各種表示素子やタッチスイッチ等に使用可能であるが、特に液晶ディスプレイに好適である。
この被転写基材206は、特に限定されるものではなく、ガラス板や樹脂板等の一般的に液晶ディスプレイとして用いられているものであってよい。
液晶ディスプレイは2枚の基板を重ね合わせて形成される。
このため、通常は一方の基板(被転写基材206)に本発明の微小球体106が間接基盤102やブランケット200を介した転写工程にて配置される。
そして他方の基板と重ね合わせて液晶表示素子を作製する。
微小球体106が吐出される間接基盤102は、位置合わせの点からは、カラーフィルタ基板(被転写基材206)の遮光部パターンに対応した位置に凹部103からなる凹部パターンを有することが好ましい。
また必要に応じ、微小球体106を形成するカラーフィルター基板(被転写基材206)を微小球体106との密着性を制御する目的で表面処理を施してもよい。
表面処理の方法としては、コロナ処理、常圧プラズマ処理、UVオゾン処理など任意の方法が選択できる。
凹部パターンを形成した間接基盤102上への微小球体含有溶液105の吐出は、凹部103すべてに微小球体含有溶液105を吐出してもよく、場合によってはスペーサー設置箇所の密度を調節するために、微小球体含有溶液105を吐出しない凹部103を選定してもよい。
また、凹部103の配置密度が高く、凹部103間の幅が微小球体含有溶液105の着弾時の液滴径に対して狭く、一度の連続吐出では液滴同士がくっついてしまう場合には、たとえば凹部103の1つ置きに連続吐出を行い、乾燥を待ってから、まだ吐出していない凹部103に連続吐出を行ってもよい。
また、被転写基材206上におけるスペーサーの粒子密度は、特に限定されるものではないが、通常1cm平方の領域に1000〜20000個であることが好ましい。
次に、図を用いて本発明によるスペーサー付カラーフィルター基板の製造方法を詳細に説明する。
まず図1において、本発明であるカラーフィルター基板(被転写基材206)への微小球体106の形成方法のうち、間接基盤102上へのインクジェット吐出によるスペーサー粒子(微小球体)の配置方法について説明する。
本発明では、微小球体含有溶液105に含まれる微小球体106の配置精度を、インクジェット法による直接配置を行う場合に比べ飛躍的に向上させるため、まず微小球体含有溶液105を、対象となるカラーフィルタ基板のパターンに合わせて作られた間接基盤102上に吐出することを特徴としている。
これは、微小球体含有溶液105の着弾液滴が、凹部103を含むように着弾した場合、その乾燥過程(図1(B),(C),(D))において、微小球体106が凹部103に自然に集まってくる自己配置現象を用いている。
自己配置現象は、微小球体含有溶液105中の溶剤界面が、乾燥により液滴中央へ移動する際に、微小球体106を液滴中央へ集めようとする現象と、凹部103に着弾した微小球体含有溶液105の溶剤膜厚が厚く周囲に比べて乾燥が遅く、周辺の溶剤を牽きつけるため微小球体106が凹部103に集まり易くなる事、一度凹部103に落ちた微小球体106はそのまま凹部103内に滞在する事などの理由で発現する。
つぎに図2において、本発明であるカラーフィルター基板への微小球体106の形成方法のうち、凹部103に配置した微小球体106の被転写基材206への転写方法について説明する。
図2(A)に示すように、塗工ヘッド204を用いてインク液膜203をブランケット200表面(吸着層202)の一部に形成する。
次に、図2(B)、(C),(D)に示すように、ブランケット200の表面を、微小球体106を配置した間接基盤102上に重ね、ゴムローラー等を用いて均一に貼り合わせた後、剥離する。
すると、図2(E)に示すように、間接基盤102上に配置された微小球体106は、その重量が軽いためブランケット200表面(吸着層202)に吸着され、間接基盤102表面から剥離される。
一方、同時にあらかじめブランケット200表面に設けられたインク液膜203を、間接基盤102表面に設けられたアライメントパターン(位置合わせ用凹部104)に沿って余分なインク液膜203を間接基盤102側に転移させることで、ブランケット200表面上にブランケット側アライメントマーク205を設ける。
言い換えると、図2(B)に示すように、ブランケット200表面が位置合わせ用凹部104に対応する箇所に、位置合わせ用凹部104を包含する大きさのインク膜203を塗布しておく。
そして、図2(C)に示すように、ブランケット200表面へ微小球体106を転写する際に、ブランケット200表面に塗布されたインク膜203を位置合わせ用凹部104周辺のブランケット200表面の部分に転移させる。
これにより、図2(D)に示すように、ブランケット200表面に位置合わせ用凹部104に対応する形状を有する位置合わせマーク205を設ける。
そして、図2(E)に示すように、微小球体106が転写されたブランケット200の表面を被転写基板206の表面に重ね合わせる。すなわち、あらかじめ被転写基材206に設けられた被転写基材側アライメントマーク207と、ブランケット200に設けられたブランケット側アライメントマーク205とを確認し、位置合わせを行った後、ブランケット基材201側もしくはブランケット基材201と被転写基材206の両側から熱ローラーやホットプレートを用いて60℃〜120℃の加熱を伴う加圧処理を行い、図2(F)に示すように、被転写基材206側に微小球体106を転写する。
ブランケット200へ転写した後も微小球体106の表面には、微小球体含有溶液105中に含まれる接着樹脂成分が覆っており、被転写基材206への転写時の加熱処理または、転写後100℃から230℃の加熱処理を行い、転写した微小球体106の固定を行う。
以下、本発明を更に詳しく説明するため以下に実施例を挙げるが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
〜微小球体含有溶液の調製〜
ポリビニルアセタール樹脂(積水化学製、KW−1、固形分20%)を攪拌しながら、エポキシ化合物(ナガセケムテックス製、デナコールEX−521)を固形分比で5%となる添加量で少量ずつ添加し、熱硬化型ポリマー液を調製した。次いでスペーサー粒子(積水化学製、ミクロパールEX004、粒子径4.2μm/4.0μm=1/1.5 (重量比))、前記熱硬化型ポリマー液、エチレングリコール/ブチルセルソルブ/水=65/5/30(重量比)の混合溶媒を、微小球体/ポリマー液/混合溶媒=0.2/5/94.8(重量比)となるように混合、超音波分散させ、目開き10μmのステンレスメッシュで濾過し、実施例1の微小球体含有溶液105を得た。得られた分散液の粘度は13.4mPa・s(23℃)であった。
〜アライメントマーク用インクの作成〜
ポリイミド前駆体(東レ社製「セミコファインSP−510」) 10重量部、カーボンブラック 7.5重量部、溶剤(N-メチルピロリドン) 130重量部、分散剤(銅フタロシアニン誘導体) 5重量部、開始剤 5重量部、及びレベリング剤((DIC社製「メガファックF−483SF」)1重量部、をビーズミル分散機で冷却しながら3時間分散し隔壁用インクを調製した。
〜間接基盤の作成〜
無アルカリガラス(コーニング社、1737ガラス、300mm角、1.1mm厚)にスパッタ法を用いてCr膜を形成し、次に酸化Cr膜を形成した。この金属性のエッチングレジスト層上に感光性ポジ型レジスト(シプレイ製、S1813)をスピンコート法で塗布し、遮光部幅10〜30μmの種々の解像度パターンを有するカラーフィルタ基板の遮光部上に配置できるように開口部幅10〜30μmのパターンをデザインしたマスクを介して露光し、アルカリ現像液(シプレイ製、MFCD−26)で現像処理を行うことでレジストパターンを形成した。さらに、Cr/酸化Cr膜をエッチングすることで、金属性のエッチングレジストパターンを得た。
このパターンの開口部分をフッ酸により、版深0.5μmとなるようにエッチング処理をし、レジスト剥膜剤(シプレイ製、リムーバ1165)により、レジストを剥膜してガラス凹板を得た。このガラス凹板上にフッ素系撥水処理剤(3M製、EGC−1720)をディップコーティング、80℃で30分間乾燥処理することにより表面処理層を設け、間接基盤102を得た。
〜ブランケットの作成〜
ブランケット基材201としての75μm厚の透明PET基材上に、ロールコーターを用いて、剥離用シリコーン樹脂溶液(東レ・ダウコーニング社製LTC750Aのトルエン溶液:固形分比20%に希釈)を乾燥膜厚10μmに塗工し、130℃のオーブンで3min間乾燥させ、これにより吸着性を有する吸着層202を形成し、表面に吸着性を持つブランケット200を得た。
〜間接基盤上への微小球体形成〜
吐出量40plのピエゾ式インクジェットヘッド、およびアライメント機構を有する精密ステージを搭載したインクジェット印刷装置に、上記微小球体含有溶液105を真空脱泡処理した後、充填し、上記間接基盤102上に形成されたパターン(凹部103からなるパターン)を光学機器を用いて確認し、アライメントを行った後、パターンに相当する位置に微小球体含有溶液105液滴を定点配置し、80℃のホットプレート上で1分間乾燥を行った。
〜ブランケット上への微小球体転写〜
この微小球体106を配置した間接基盤102を転写装置に搭載し、アライメントマーク位置付近にあらかじめインクを乾燥膜厚1μmになるように塗工しておいたブランケット200を上部に配置し、ゴムローラーにて加圧を加えた後剥離し、ブランケット200上に微小球体106の配列とアライメントマークを得た。
〜被転写基材上への微小球体形成〜
被転写基材206と微小球体106を配置したブランケット200を、一定の間隔を保ち重ねた後、両基材のアライメントマークを観察し、位置合わせを行った後、被転写基材206側に100℃の熱を加えながらローラーにより転写処理を行った。
この微小球体106を形成したカラーフィルター基板を120℃で30分間硬化処理を行い、スペーサーを形成したカラーフィルター基板を得た。
微小な空間を得る為のスペーサーや、突起形状を微細パターン上に形成する用途、例えば各種表示素子やタッチスイッチ等に使用可能であるが、特にガラス基材やフィルム基材を用いた液晶ディスプレイのスペーサー形成に利用可能である。
101・・・インクジェットヘッド、102・・・間接基盤、103・・・凹部(微小球体受容加工部)、104・・・位置決め用凹部(アライメント用加工部)、105・・・微小球体含有溶液、106・・・微小球体、200・・・ブランケット(フィルム状ブランケット)、201・・・ブランケット基材、202・・・吸着層(シリコーン吸着層)、202・・・インク塗工膜、204・・・塗工ヘッド、205・・・ブランケット側アライメントマーク、206・・・被転写基材、207・・・被転写基材側アライメントマーク。

Claims (6)

  1. 被転写基板上に微小球体を配置して固定する方法であって、
    複数の凹部が間隔をおいて形成された間接基盤を用意し、該間接基盤の表面に、インクジェット法を用いて微小球体を含有する溶液を吐出することにより各凹部に前記微小球体を配置させる第1工程と、
    前記各凹部に前記微小球体が配置された前記間接基盤の表面に、吸着性を有するブランケットの表面を重ね合わせることで、前記微小球体を前記ブランケットの表面に転写させる第2工程と、
    前記微小球体が転写された前記ブランケットの表面を被転写基板の表面に重ね合わせた状態で、前記ブランケットおよび前記被転写基板の少なくとも一方を加熱しつつ加圧することにより前記微小球体を前記被転写基板の表面に転写し固着させる第3工程とを含み、
    前記微小球体を含有する溶液は、さらに接着樹脂成分を含み、
    前記第3工程による前記微小球体の前記被転写基板の表面への固着は、前記接着樹脂成分が熱硬化することでなされ
    前記間接基盤の表面を、前記凹部と該凹部を除く平坦面とで構成し、
    前記平坦面に、位置合わせ用凹部を設け、
    前記第2工程に先立って、前記ブランケットの表面が前記位置合わせ用凹部に対応する箇所に、前記位置合わせ用凹部を包含する大きさのインク膜を塗布しておき、
    前記第2工程において前記ブランケットの表面へ前記微小球体を転写する際に、前記ブランケットの表面に塗布されたインク膜を前記位置合わせ用凹部パターン周辺の前記ブランケットの表面の部分に転移させることで、前記位置合わせ用凹部パターンに対応する部分のインク膜を前記ブランケットの表面に残存させることにより、前記ブランケットの表面に前記位置合わせ用凹部に対応する形状を有する位置合わせマークを設ける、
    事を特徴とする微小球体の配置形成方法。
  2. 前記間接基盤の表面を、前記凹部と該凹部を除く平坦面とで構成し、
    前記凹部および前記平坦面の双方に撥水加工を施し、
    前記間接基盤の凹部を前記微小球体の粒子径よりも浅い深さで形成する、
    事を特徴とする請求項1記載の微小球体の配置形成方法。
  3. 前記ブランケットは、ブランケット基材と該ブランケット基材の表面を構成する吸着層とを有し、
    前記ブランケット基材は透明フィルムで構成され、
    前記吸着層は前記透明フィルムに3μm〜20μm厚に塗布されたシリコーン樹脂で構成される、
    事を特徴とする請求項1または2記載の微小球体の配置形成方法。
  4. 前記微小球体を含有する溶液は、沸点150℃以上の有機溶剤を主成分とする分散溶媒が粒子径1〜10μmの微小球体を0.1〜10重量%含有することで構成され、
    前記微小球体を含有する溶液の23℃条件下での粘度が30cps以下、表面張力が20〜50mN/mである、
    事を特徴とする請求項1〜の何れか1項記載の微小球体の配置形成方法。
  5. 前記微小球体を含有する溶液における前記接着樹脂成分の添加量は0.2〜10%であり且つ微小球体と同量以上である、
    事を特徴とする請求項1〜の何れか1項記載の微小球体の配置形成方法。
  6. 請求項1〜の何れか1項記載の微小球体の配置形成方法を用いて、画素電極が形成された基材とカラーフィルターとの間に配置されるスペーサー粒子としての微小球体を配置し、前記スペーサー粒子を数密度1000〜50000個/cm2に形成した、
    事を特徴とするフラットパネルディスプレイ向けカラーフィルター用スペーサー形成方法。
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