JP4857399B2 - レンズキャップ - Google Patents

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本発明は、各種カメラなどの撮像装置に用いられるレンズキャップに関するものである。
各種カメラなどの撮像装置は、使用しないときに撮影レンズの前面がむき出しになっていると、レンズに傷をつけ、あるいはレンズを汚すので、レンズキャップでレンズ前面を覆うようにしたものがあり、あるいはバリアを備えたものがある。近年広く普及している沈胴式レンズ鏡胴を備えたコンパクトカメラの多くは、レンズ鏡胴を沈胴させることに連動させてバリアを閉じ、レンズを保護するようになっている。
最近のカメラ市場においては、カメラの小型化が要求される一方で、ズームの変倍率が高倍率であること、広画角での撮影が可能であることなどの要求があり、レンズ鏡胴が大型化している傾向が見られる。携帯性も重要な要求項目であって、未使用時にレンズの前面に手指などが触れることのないように保護するための保護部材が装着可能であることも要求されている。これらの要求を満たすために、レンズバリア、レンズキャップが存在している。しかし、レンズユニット内部にレンズバリアを組み込むと、広画角のレンズの場合レンズ前端の径が大きくなるためバリア自体が大きくなり、バリアの駆動機構も大きくなってレンズユニットが嵩張る。その点、外付け式のレンズキャップであればレンズユニットの大型化を避けることができるが、レンズキャップはユーザー自身が着脱する方式がほとんどであり、操作性に劣る。
以上のようなことから、レンズバリア乃至はレンズキャップに関して各種の工夫がなされているが、以下に述べる特許文献記載の発明からも明らかなように、改良すべき余地がある。
沈胴式レンズ鏡胴を備えたレンズバリア付きカメラの例として特許文献1記載のものが知られている。特許文献1記載の発明は、レンズキャップタイプのレンズバリアを、レンズが固定された鏡筒の前端外周部に、光軸に対し直交する方向の軸を中心に回動自在に取り付けたものである。上記鏡筒の内周側にはこの鏡筒に沿って進退しかつレンズを内蔵する鏡枠が組み込まれ、鏡枠が後退して上記鏡筒内に収納された状態では上記バリアが鏡筒および鏡枠の前端を覆い、鏡枠が上記鏡筒から進出すると、上記バリアが上記鏡枠前端に押されて回動し、鏡枠の前端を開放するようになっている。バリアが鏡枠前端を覆っている態様と鏡枠前端を開放している態様では、いわゆるクリック機構が働いてそれぞれの位置を暫定的に保持するようになっている。
特許文献1記載の発明は1枚羽根式のバリアであるが、特許文献2には2枚羽根式のレンズバリア装置が記載されている。特許文献2記載の発明は、バリアを閉じた状態でバリアとカメラの外面とを同一面にすることができ、かつ、バリア開放状態でレンズフードとして使用することができるようにすることを目的としており、2枚のバリアの各一端部を、カメラの前側上下において軸を中心に回動可能に支持し、かつ、これらのバリアを、撮影レンズ前面を閉じる向きに付勢し、撮影準備操作と撮影停止操作に連動して移動する連動部材によって上記バリアを開閉させるようにしたものである。撮影準備操作ではこれに連動部材が連動してバリアを付勢力に抗し旋回させて撮影レンズ前面を開放し、撮影停止操作によってバリアを付勢力によって旋回させて撮影レンズ前面を閉鎖するようになっている。
特開2001−21950号公報 特開2002−148681号公報
特許文献1記載の発明によれば、レンズキャップ型のバリアがレンズ前面を開放する側に作動するときの駆動力を、レンズユニットの駆動力から得ており、バリアをその付勢力に抗して駆動する必要がある。したがって、バリアを完全に開放させるまで、レンズ駆動機構に常時バリアの付勢力が加わる。しかも、バリアを駆動するのは、レンズ駆動機構の最も先端にあってレンズを保持している鏡枠である。このレンズ鏡枠は高い位置精度が要求され、位置精度が劣化すると、撮影画像も劣化する。しかるに、このレンズ鏡枠にバリアが当接する特許文献1に記載されている発明の構成では、レンズ鏡枠が撮影可能な位置にあるときは常時バリアの付勢力が外力としてレンズ鏡枠に加わるため、レンズ鏡枠の位置精度を高めるためには不利である。また、レンズユニットの耐久性、信頼性の点においても不利である。
特許文献2記載の発明は、バリアが2枚羽根になっている点で特許文献1記載の発明と異なっているが、基本的には特許文献1記載の発明と同様に、バリアを閉じる向きに付勢し、撮影レンズを沈胴位置から撮影可能な位置まで移動させるとき、また、撮影可能な位置にあるときも、バリアの付勢力が最も先端にあるレンズ鏡筒に常時加わるため、レンズ鏡筒の位置精度を高めるためには不利な構成になっている。また、レンズユニットの耐久性、信頼性の点においても不利である。さらに、特許文献2記載の発明の場合、カメラを使用するときに、レンズ鏡筒前面を開放しているバリアが、ストロボ発光時の照明光の一部を遮ることのないようにし、あるいは、外部測距用光路の一部をバリアが遮ることのないようにする必要があり、カメラ設計上の制約要因となっている。
本発明は、以上説明したような従来技術の問題点を解消するためになされたもので、レンズユニットが撮影位置にあるときレンズユニットの前面を開放し、レンズユニットが収納位置にあるときレンズユニットの前面を閉鎖するレンズキャップであって、レンズキャップがレンズユニット前面を開放しているとき、ストロボ発光時の照明光あるいは外部測距用光路の一部をレンズキャップが遮ることのないようにしたレンズキャップを得ることを目的とする。
また、本発明は、レンズユニットが撮影位置にあるとき、レンズを保持している鏡筒にレンズキャップが当接することのないように構成を工夫し、撮影時におけるレンズ保持鏡筒の位置精度を高めることができるレンズキャップを提供することを目的とする。
本発明は、撮像装置本体に固定された固定筒と、この固定筒の内側に配置され、撮影時にはこの固定筒から撮影位置へ繰り出し、非撮影時にはこの固定筒内部の収納位置に収納されるレンズユニットと、を備えた撮像装置に着脱可能なレンズキャップであって、上記固定筒外周部に装着されるベース部と、上記ベース部にこのレンズキャップの前端部を開閉可能に取り付けられたバリアと、を備え、上記バリアは、このレンズキャップの中心から周辺部に向かって延びた3本の線分により、このレンズキャップの前端部を3分割した形に形成され、3分割された上記各バリアは、付勢部材によりこのレンズキャップの前端開口を閉鎖する向きに付勢され、上記レンズユニットは、上記固定筒の内側に配置された第1の筒と、上記第1の筒よりもさらに内側に配置されレンズを保持する第2の筒と、を備え、上記各バリアは、上記レンズユニットが上記収納位置にあるときには、上記付勢部材による付勢力によりこのレンズキャップの前端開口を閉鎖し、上記レンズユニットが上記収納位置から上記撮影位置に繰り出す際に、上記レンズユニットで上記付勢部材による付勢力に抗して押されることによりこのレンズキャップの前端開口を開放するものであり、上記各バリアが上記レンズキャップの前端開口を開放している態様、およびこの開放態様に至る過程において、上記各バリアは、上記第1の筒にのみ当接し、上記第2の筒には当接しないことを最も主要な特徴とする。
バリアが、円形の中心点に対し開き角度をもった扇形に3分割され、各バリアの外周部が軸によって支持されるとともにベースの前端開口を閉鎖する向きに回転付勢され、また、レンズユニットが収納位置から使用位置に繰り出されるとき回転筒の前端外周部に押され付勢力に抗し回転させられて上記ベースの前端開口を開放しレンズ保持筒から離間するように構成されているため、レンズキャップを閉め忘れることはないし、撮影時におけるレンズ保持筒の位置精度を高めることができる。また、バリアが、扇形に3分割されていることから、例えば、撮像装置に内蔵されているストロボ発光器から出射される照明光がバリアで遮られ、あるいは外部測距用の光路がバリアで遮られる、というような不具合はほとんど起こらない。
また、円形の板を2分割した形のバリアの場合、個々のバリアの形状は半円形状となり、ベースの前端を開放しているとき、カメラの外側に向かって幅が拡大するとともに鋭角的なバリアの角が出っ張る形になる。そのため、バリアの角に操作者の指や衣服が引っ掛かりやすく、バリアを破損させやすい難点がある。その点、本発明によれば、バリアの形が、円形の板を3分割した形になっているため、個々のバリアは先細りの扇のような形になり、バリアの角に操作者の指や衣服が引っ掛かることはなく、バリアを破損させこともなくなる。撮像装置の設計の自由度が広がるという利点もある。
以下、本発明にかかるレンズキャップおよびこれを使用することができる撮像装置の実施例につき図を用いて説明する。図示の撮像装置はカメラ、例えばデジタルカメラとして構成されている。まず、本発明にかかるレンズキャップを装着可能なカメラについて、レンズキャップ装着部の構成を重点的に説明する。
図30、図31において、カメラ1には、そのボデーの前面側にレンズユニット2が組み込まれている。レンズユニット2は、カメラ1のボデーに固定された固定筒32に対して軸線周りに回転駆動されることにより固定筒32の内周側で軸線方向に進退する回転筒12、レンズを保持するとともに上記回転筒12の回転により回転筒12の内周側で軸線方向に進退するレンズ保持筒30を有してなる。レンズ保持筒30の内周側において第1群レンズ3が保持されている。回転筒12はモータによって軸線の周りに回転駆動されることにより、例えばヘリコイドに案内されて軸線方向に進退する。回転筒12が回転しかつ軸線方向に進退することにより、例えば、直進筒、カム溝などを介してレンズ保持筒30が軸線方向すなわちレンズ光軸方向に進退するようになっている。回転筒12はそれ自体がレンズ保持枠を有するものではなく、したがってレンズを保持するものでもない。図30はレンズユニット2がカメラ1のボデー側に後退した収納態様を示している。図31はレンズユニット2がカメラ1のボデーから繰り出して撮影可能な態様を示している。
上記固定筒32の外周前端部には、各種アクセサリーを装着することができるマウント部16が設けられている。マウント部16はバヨネットマウントと同様に、マウント部16の爪部と凹部にアクセサリー側の凹部と爪部を合わせて軸線方向に嵌め、さらに一定の角度範囲でマウント部に対しアクセサリーを相対回転させることにより両者を結合する構成になっている。マウント部16には、後で説明するように、本発明にかかるレンズキャップを装着することができる。
マウント部16にアクセサリーを装着しないときは、図32乃至図34に示すように、マウント部の凹凸形状を隠す飾りリング34を装着することができるようになっている。飾りリング34も内周側の構造がマウント部16に適合した構造になっていて、外周面は見栄えのする滑らかな表面に仕上げられている。飾りリング34の軸線方向後端面には切り欠き36が形成されている。マウント部16に飾りリング34を上記のように軸線方向に嵌め、軸線の周りに所定角度回転させると、上記切り欠き36にロックピン38が嵌まり、飾りリング34がロックされるようになっている。ロックピン38はマウント部16において前方に突出する向きに付勢されている。カメラ1のボデー前面には、上記ロックピン38の近傍に解除ボタン17が設けられている。解除ボタン17とロックピン38は連係されていて、解除ボタン17を押し込むと、ロックピン38を付勢力に抗して後退させ、飾りリング34のロックを解除することができるようになっている。このロックを解除することにより、飾りリング34を装着時とは逆向きに回転させることができ、これによって飾りリング34を取り外すことができるようになっている。上記ロックおよびロック解除機構は、後述の本発明にかかるレンズキャップの着脱にも用いられている。
図30、図31に示すように、カメラ1の本体の上面には、電源ボタン13、レリーズボタン14、モードダイヤル15、ストロボボタン24などが配置され、マウント部16の上方にはストロボ発光器23が配置されている。図30、図31ではストロボ発光器23が閉じられた態様になっているが、ストロボボタン24を押すとストロボ発光器23がポップアップ式に作動して図8などに示すように発光部が立ち上がるようになっている。カメラ1の本体の前面上部には、暗い中でも測距できるように被写体に向け補助光を照射するための補助光出射窓26、外部測距窓(図示されず)などが配置されている。主たる測距はカメラ本体内の撮像素子の出力信号を処理して最もコントラストの高い位置を探すことによって行なわれるが、測距に時間を要するので、外部測距窓28を使用して三角測量法により迅速に測距し、この測距結果を上記内部測距に活かすことにより、迅速なかつ精度の高い測距を行うようになっている。
次に、レンズユニット2の構成および動作について図35乃至図40を参照しながら概略的に説明する。このレンズユニット2の構成は、本出願人の特許願2007−251340号にかかる明細書および図面に記載されているレンズ鏡胴の構成と実質的に同じである。図35乃至図40において、カメラのボデー内にはレンズユニット2の近傍にレンズユニット駆動用のモータ90が取り付けられていて、モータ90の回転力が伝達ギヤ列92を介して回転筒12に伝達され、回転筒12が可逆的に回転駆動されるようになっている。回転筒12が回転駆動されると、前記固定筒32と回転筒12に形成されているヘリコイドの嵌まり合いによって回転筒12は光軸方向に進退するようになっている。回転筒12の内周側には直進筒94が嵌められている。直進筒94は、光軸方向には回転筒12とともに移動するが、回転筒12に対しては相対回転可能になっていて、光軸方向の直進ガイドにガイドされることにより直進するようになっている。
直進筒94の内周側に前記レンズ保持筒30が嵌められている。レンズ保持筒30の外周にはピンが突出して設けられていて、このピンが直進筒94に形成されている直進溝を貫通し、さらに回転筒12の内周に形成されているカム溝に嵌まっている。したがって、回転筒12が回転しながら進退しかつ直進筒94が回転筒12とともに直進することになって、上記ピンが嵌まる上記直進溝とカム溝との交差位置が光軸方向に移動し、レンズ保持筒30が光軸方向に移動する。レンズ保持筒30には第1群レンズ3が保持されている。直進筒94の内周側には第2群レンズが配置され、回転筒12と直進筒94の動きに応じて第2群レンズが光軸方向に移動するようになっているが、第2群レンズの動きに関しては本願発明とは関係がないので説明は省略する。図35乃至図38はレンズユニット2が後退してカメラ本体に収納された状態を示す。図40はレンズユニット2がカメラ本体から繰り出して撮影可能な状態を示す。
次に、以上説明したレンズユニットを有するカメラに装着して使用する本発明かかるレンズキャップの各種実施例について説明する。各実施例において、同じ構成部分には同じ符号を付した。
図1乃至図7はレンズキャップの第1実施例を示す。この実施例は、レンズキャップのバリアが、円板形をした1枚羽根であること、そして、バリアがレンズユニットの前面を開放する向きに回転付勢されていることを特徴としている。図1乃至図7において、カメラ1のマウント部16には、レンズキャップ5のベース9が装着されている。ベース9はリング状に形成され、図3、図4に示すように、内周側が前記飾りリング34の内周側と同様に形成されて、マウント部16にバヨネット機構と同様の機構によって着脱するようになっている。また、マウント部16からベース9を取り外す場合は、解除ボタン17を押してロックを解除し、ベース9を装着時とは逆向きに回転させることも、飾りリング34の場合と同じである。
ベース9の外周部前端の下部には、軸4が横方向に向けてカメラボデーの前面と平行に支持されている。軸4は、円板形をした1枚羽根からなるバリア6(図2参照)の外周部に一体に形成されている軸受部を貫通し、バリア6は軸4を中心に上下方向に回転可能となっている。図2に示すように、レンズユニットがカメラ本体に収納された状態で、バリア6が軸4を中心に上方に回転すると、レンズユニットの前面を覆うことができるように、バリア6の大きさが設定されている。軸4の外周にはコイルスプリング7が嵌められ、スプリング7の両端部がそれぞれベース9とバリア6に掛けられることにより、バリア6は軸4を中心に下方に回転してレンズユニット2の前面を開放する向きに付勢されている。図2はこの状態を示しており、レンズユニット2はカメラボデーから繰り出して撮影可能な態様になっている。
バリア6が図2に示すようにレンズユニット2の前面を開放する動作は、レンズユニット2の繰り出し動作によって行われる。かかる動作を行わせるために、バリア6がレンズユニット2の前面を閉鎖しているとき、その状態を維持するためのロック機構と、レンズユニット2が繰り出すとき上記ロック機構によるロックを解除する機構を備えている。これらの機構に関して以下詳細に説明する。
バリア6の裏面側には、図3に示すように、バリア6の裏面との間に適宜の間隔をおいてバリア6とほぼ同じ形をしたカバー22が配置され、2本のねじ21によってバリア6に固着されている。図4乃至図7に示すように、バリア6とカバー22とで形成されている空間にはロック部材8が組み込まれている。ロック部材8は、バリア6の外周縁部近くにおいて、軸18により回転可能に支持されている。このロック部材8の回転面はバリア6の面に対して直交する方向である。ロック部材8は、軸18の近くでバリア6の背面側に突出するフック部10と、同じくこのフック部10の近くでバリア6の背面側に突出する突部20を有している。ロック部材8は弾性板からなるアーム19に固着されている。アーム19はロック部材8からバリア6の中心に向かって伸びるとともに二股状に分かれている。
図3に示すように、フック部10と、突部20は、カバー22に設けられている窓孔からカバー22の背面側に突出している。アーム19は、ロック部材8の突部20近くにおいてバリア6の背面側に緩やかな円弧を描きながら突出した当接部29を有している。この当接部29はカバー22に当接し、弾性力に抗して押し付けられることにより、ロック部材8をバリア6に向かって押し付けている。この押し付け力によってアーム19の先端がバリア6の背面に押し付けられ、アーム19が撓み、フック部10と突部20が軸18を中心に図6において反時計方向に回転しようとする向きに付勢され、かつ、この付勢力による回転がカバー22で規制されている。ロック部材8とアーム19は、弾性体からなる板を成形することによって一体の部品としてもよい。
図5、図7はレンズユニット2が収納された状態でバリア6がレンズユニット2の前面を閉鎖している状態を示している。この状態では、レンズキャップ5のベース9の前端内周部に内向きに形成されている係合突起11がロック部材8の前方に位置してフック部10に係合し、ロック部材8を有するバリア6を上記の状態に維持している。上記突部20はレンズユニット2の回転筒12の前端面に近接している。
カメラ1を使用するために前記電源ボタン13を押すと、図35、図37、図39に示すモータ90が起動され、既に説明したとおり、回転筒12が回転駆動されて、回転筒12、レンズ保持筒30が繰り出され、レンズユニット2が撮影可能な状態になる。このレンズユニット2の動作の初期に、回転筒12の前端が上記突部20を押す。この押圧力でロック部材8がアーム19による付勢力に抗し軸18を中心に図5において時計方向に回転し、フック部10による係合突起11の係合が解除され、バリア6は前記ばね7の付勢力により軸4を中心に回転し、ベース9の前端、したがってレンズユニット2の前端を開放する。図1はバリア6がレンズユニット2の前端を開放した状態を示している。図1はまた、レンズユニット2が撮影可能な位置まで繰り出された状態を示している。バリア6がレンズユニット2の前端を開放する動作はレンズユニット2の繰り出し動作の初期に行われるため、バリア6がレンズの繰り出しに対し障害となることはない。
レンズユニット2が収納された状態でバリア6を閉鎖位置にするためには、ユーザーがバリア6をばね7による付勢力に抗して軸4を中心に回転させる。バリア6が閉鎖位置に至る直前でロック部材8のフック部10がベース9の係合突起11に当たり、フック部10に斜め下向きの分力が作用することによってロック部材8に軸18を中心として図5において時計方向の回転力が生じる。この回転力によりロック部材8はアーム19による付勢力に抗して回転し、ベース9の係合突起11はフック部10を乗り越える。その後はロック部材8が付勢力により復帰し、図5に示すようなレンズユニット2の前面をバリア6が閉鎖した態様を維持する。
実施例1によれば、レンズユニット2の前面をバリア6で閉鎖するにはユーザーが閉鎖操作を行うことになる。この操作を行うことなく、レンズユニット2を収納位置にすることにより自動的にバリア6が閉鎖位置まで移動するように構成すれば便利であり、バリアを閉め忘れることもない。この点を改善したものが実施例2である。実施例2では、上記の改善点のほかに、レンズユニットが繰り出された状態において、バリアがレンズ保持筒に当接することを回避して、レンズ保持筒の位置精度に悪影響を及ぼすことを回避している。
図8乃至図14において、レンズキャップのベース9は、実施例1におけるベースと同様に、バヨネット機構によってカメラ1のマウント部16に着脱することができる。ベース9の左右両側には、軸受部によってそれぞれ軸65が縦方向に支持されている。これらの軸65によってバリア64が回転可能に支持されている。各バリア64は、円形を2等分した半円形状に形成され、各バリア64の円弧状の部分が軸65によって支持されている。各バリア64が軸65を中心に回転してベース9の前端面を閉鎖する態様にあるときは、双方のバリア64の直線部が接してあたかも円形のバリアであるかのような形になる。各バリア64は、軸65に設けられたコイルスプリング70により、上記直線部が互いに接近してレンズユニット2の前面を閉鎖する向きに回転付勢されている。
図13、図14に示すように、各バリア64の背面には軸65の近傍からバリア64の中心部に向かってリブ66が水平方向に伸びて一体に形成されている。各バリア64の背面には、自由端部すなわち軸65を中心とした回転半径が最も大きい端部、したがって図示の例では円弧状の縁と直線状の縁とが交わる角部にバリアの背面側に突出するボス69が一体に形成されている。ベース9の背面側にはマグネット67が2箇所に固着されている。各バリア64を閉じたとき、上記マグネット67に対向する各バリア64の背面には磁性体68が固着されていて、マグネット67と磁性体68との間に生じる磁気吸引力で各バリア64の閉鎖態様を維持するようになっている。レンズユニット2が撮影位置まで繰り出されるとき、前記回転筒12の前端縁部が各バリア64のリブ66に当接して、各バリア64を、スプリング70の付勢力に抗して回転させ、レンズユニット2の前面を開放するようになっている。また、この開放状態では、レンズユニット2のレンズ保持筒30と各バリア64との間に隙間があって互いに離間するように、バリア64、レンズユニット2が設計されている。
図11は、各バリア64が付勢力によって回転し、レンズユニット2の前面を閉鎖している態様を示している。この閉鎖態様においては、各バリア64の磁性体68がマグネット67に吸引され、この磁気吸引力も、スプリング70とあいまって閉鎖態様を維持する力となっている。ただし、ボス69が回転筒12の前端に当接することによって磁性体68とマグネット67との間に僅かな隙間が生じていて、後で説明する各バリア64が開放態様をとる動作の初期におけるバリア64を回転させるに必要な力量の軽減を図っている。なお、本実施例において、マグネット67を使用すること、したがって磁気吸引力を利用することを必須の要件とするものではなく、スプリングの付勢力のみでバリアを閉じる構成としても差し支えない。
各バリア64がレンズユニット2の前面を閉鎖している態様から、前記電源ボタン13の操作によって電源がオンになると、レンズユニット2が駆動されて、回転筒12が回転駆動されつつ光軸方向に繰り出され、レンズ保持筒30も回転筒12から繰り出される。上の説明でも分かるとおり、回転筒12によって各バリア64が押され、付勢力に抗して回転させられ、図12に示すような回転態様を経て図10に示すような開放態様に至る。開放態様でも、開放態様に至る過程でも、各バリア64は回転筒12にのみ当接し、レンズ保持筒30には当接しない。回転筒12は、前に説明したレンズユニット2の構成から明らかなように、レンズ保持筒30、そのほかの筒を駆動する大本の筒であり、レンズは保持していない。したがって、回転筒12にバリア64が当接しても、レンズ系に外力が加わることはなく、レンズが精度よく位置決めされるため、撮像される画質が劣化する要因がなくなる。
レンズユニット2を収納位置に向かって駆動すると、回転筒12が後退するのに伴い、各バリア64がスプリング70の付勢力によりレンズユニット2の前面を閉鎖する向きに回転する。レンズ収納行程の最終段階において、マグネット67による磁性体68の磁気吸引力が働き、この磁気吸引力とスプリング70の付勢力とによって、各バリア64は図11に示すような閉鎖態様に至る。レンズ収納行程の最終段階においては、スプリング70の付勢力は弱まるので、マグネット67による磁性体68の磁気吸引力を作用させて、閉鎖態様を確実に維持することができるように工夫されている。また、磁性体68がマグネット67に接してしまうと、両者を引き離すために必要な力量が大きくなり、バリア64を開放するとき回転筒12に大きな負荷がかかる。そこで、ボス69を回転筒12の前面に当接させて磁性体68とマグネット67との間に僅かな隙間を作り、磁性体68とマグネット67を引き離すのに要する力量を小さくしている。
バリア64による閉鎖態様を維持するのに、スプリング70の付勢力のみを利用するとすれば、閉鎖態様においてもスプリング70の付勢力がある程度以上に作用するように、スプリング70の弾性力をある程度以上に強くしなければならない。しかし、スプリング70の弾性力が強ければ、これに抗してバリア64を開く回転筒12に大きな負荷がかかり、機構の耐久性が劣化し、電源電池の消耗が激しくなるなどの問題がある。加えて、バリア64を開くにしたがってスプリング70の付勢力が大きくなるので、回転筒12にかかる負荷はますます大きくなる。その点、上記実施例によれば、バリア64を閉鎖態様に維持するのに磁気吸引力を併用しているので、スプリング70の付勢力を小さくすることができ、回転筒12およびこれを駆動する前記モータ90にかかる付加を軽減することができる。
上記実施例2のように、バリアの形を、円板を2分割した形にすると、以下の理由によってカメラの設計が制限される場合がある。すなわち、図8に示すように、カメラには、ストロボ発光器23が搭載され、あるいは、前記外部測距窓28が組み込まれる場合がある。ストロボ発光器23の発光部25から照射される照明光はある程度の広がり角度が必要であり、外部測距窓28では三角測量法などで測距されることから、ある程度広がりのある光路を確保する必要がある。しかしながら、実施例2における2枚のバリア64は、撮影位置に繰り出しているレンズユニット2の側方に位置して、円弧部と直線部とが交わる角部がレンズユニット2の側方上下位置に、かつ、カメラボデーから前方にある程度はなれた位置に進出する。そのため、バリア64の上記角部が上記ストロボ発光器23の配光範囲および外部測距窓28に必要な光路範囲に侵入しないように、ストロボ発光器23や外部測距窓28の配置位置を設定する必要があり、これが設計の制限要因となる。
実施例3は、上記のような設計の制限要因を排除することができるレンズキャップの実施例である。図15、図16は実施例3にかかるレンズキャップを示している。図15、図16において符号61,62,63はともにバリアを示している。バリア61,62,63は、円板を3等分した形、すなわち円板の中心点に対し120度の開き角度をもった扇形に3分割された形に形成されている。バリア61,62,63はそれぞれの外周部が軸41,42,43によって支持されるとともに、図示されないスプリングによってベース9の前端開口を閉鎖する向きに回転付勢されている。バリア61,62,63が付勢力により回転してベース9の前端開口を閉鎖した状態では、3枚のバリア61,62,63が合わさって、あたかも円板形のバリアであるかのような形になる。
バリア61,62,63はまた、レンズユニット2が収納位置から使用位置に繰り出されるとき前記回転筒12の前端外周部に押され、付勢力に抗し回転させられてベース9の前端開口を開放し、前記レンズ保持筒30からは離間している。本実施例は、バリアが上記のように円形を等分してその中心点に対し120度の開き角度をもった扇形に形成されている点が実施例2と異なっており、その他の構成は実施例2の構成と同じである。すなわち、各バリア61,62,63は、実施例2における各バリア64と同様の構成で同様に機能するリブ、マグネット、磁性体、ボスを有している。なお、本実施例において、マグネット67を使用すること、すなわち磁気吸引力を利用することを必須の要件とするものではなく、スプリングの付勢力のみでバリアを閉じる構成としても差し支えない。
図15、図16はいずれもレンズユニット2がカメラボデーから繰り出し、バリア61,62,63がレンズユニット2の前面を開放している態様を示している。バリア61,62,63はいずれも円弧状の縁部がカメラ1のボデーに近い位置で回転可能に支持され、レンズユニット2の前側に向かって幅が狭くなっているため、ストロボ発光器23の配光範囲および外部測距窓28に必要な光路範囲に侵入することはなく、カメラ設計上の制限要因が少なくなる。なお、円形の板を2分割した形のバリアの場合、個々のバリアの形状は半円形状となり、ベースの前端を開放しているとき、カメラの外側に向かって幅が拡大するとともに鋭角的なバリアの角が出っ張る形になる。そのため、バリアの角に操作者の指や衣服が引っ掛かりやすく、バリアを破損させやすい難点がある。その点、本実施例のように円形の板を3分割し、あるいはそれ以上に分割した形のバリアにすれば、個々のバリアは先細りの扇のような形になり、バリアの角に操作者の指や衣服が引っ掛かることはなく、バリアを破損させこともなくなる。
次に、第4の実施例について説明する。この実施例は、第1の実施例のように、バリアが、円板形をした1枚羽根であり、レンズユニットの前面を開放する向きに回転付勢されているものに、新たな構成と機能を付加したものである。図17ないし図20は第4の実施例に係るレンズキャップがカメラに装着された状態を示しており、外観上は前記第1の実施例と大きな違いはない。よって、第1の実施例の構成部分と同じ部分には共通の符号を付している。図17、図19はレンズ鏡筒がカメラ本体に収納され、バリア6がレンズユニット2の前面を閉鎖している状態を示すものであるが、図17と図19では、レンズ鏡筒周りにおけるバリア6の回転位置が異なっている。図18、図20はレンズ鏡筒がカメラ本体から繰り出され、バリア6がレンズユニット2の前面を開放して撮影可能な態様を示すものであるが、図17と図19では、レンズ鏡筒周りにおけるバリア6の回転位置が異なっている。
このように、第4の実施例は、バリア6の回転位置を変更することが可能な構成になっている。このような構成にした理由は以下のとおりである。カメラを三脚に装着して使用することがある。その場合に、図18に示すように、レンズユニット2の下部に配置されている軸4を中心に、カバー22を有してなるバリアが下方に垂れ下がった状態になっていると、カメラを三脚に装着しようとするときにバリアが障害となって三脚への装着操作に支障を来たすことがある。また、図20に示すように、バリア開閉時の回転中心となる軸4が図20に示すようにカメラの正面から見て右側にある場合は、バリアはカメラの後側面よりも外側に張り出した形態となる。この形態でユーザーが左手でカメラの右側部を把持しようとするとき、指がバリアに当たって、カメラを把持しにくくなる。仮に、上記軸4が図20に示す位置に固定されているとすると、上記のようにカメラ操作上の障害要因となる。その点第4の実施例によれば、上記軸4の位置を可変することによってバリアの開閉方向を変えることができるため、操作上不具合が生じるバリアの開閉方向である場合は、不具合が生じない開閉方向に変えて使用すればよい。
なお、図20に示す例のように、カメラ本体の正面から見て左側前面を前方に膨らませて、右手用のグリップが形成されているカメラがある。このグリップ40を備えたカメラによれば、バリアの回転中心となる軸4をグリップ40側に配置すると、レンズ前面を開放しているバリアにグリップ40を把持する指が当たり、カメラ把持の障害になる。したがって、バリアの回転中心となる軸4は、グリップ40が形成されている側以外の位置に配置することが望ましい。
図18ないし図20に示すにように、レンズキャップ5の一部を構成するベースは、固定ベース91と回転ベース92に分けられ、固定ベース91に対して回転ベース92が回転可能に結合されている。固定ベース91は、レンズユニット2の固定筒32の前端外周部に形成されているマウント部16に、前述のバヨネット機構によって装着可能となっている。回転ベース92にバリア6が軸4を中心に回転可能に連結されている。図22ないし図24は本実施例にかかるレンズキャップの外観を示しており、外観上は図3、図4に示す第1の実施例と大差がなく、ベースの部分が固定ベース91と回転ベース92に分かれている点が主な違いである。ロック部材8、フック部10、アーム19、突部20などからなるバリア6のロック機構は、第1の実施例におけるロック機構と同じ構成であり、レンズユニットが繰り出されるときロックが外れてバリア6が回転し、レンズユニットの前方を開放する動作も第1の実施例の動作と同じであるから、詳細な説明は省略する。
以下、回転ベース92が固定ベース91に相対回転可能に取り付けられている構成を説明する。図25ないし図28において、固定ベース91の前端部の外径は小さくなって段部が形成され、この段部には周方向の3箇所に、半径方向外側に向かって隆起部251,252,253が形成されている。この隆起部は2箇所または3箇所以上に設けられていても差し支えない。各隆起部251,252,253にはさらに半径方向外側に向かって小さな凸部27が一体に形成されている。図21に示すように、回転ベース92の後端側内周には内向きのフランジ922が形成されている。さらに図25に示すように、このフランジ922には周方向の3箇所に切り欠き261,262,263が形成されている。さらに図21に示すように、固定ベース91の上記各隆起部251,252,253および凸部27の前後方向の幅は上記段部の前後方向の幅よりも狭く、各隆起部251,252,253および凸部27の後端面と、この後端面と対向する固定ベース91の上記段部を形成する壁面との間に、回転ベース92の上記フランジ922が嵌まることができる間隔が生じている。
固定ベース91の各隆起部251,252,253と回転ベース92の上記各切り欠き261,262,263は相互の位置を合わせて中心軸線方向に相対移動させることにより互いに嵌まり合うことができる。さらに、この状態で固定ベース91と回転ベース92を中心軸線の周りに相対回転させることによって、上記のように、回転ベース92のフランジ922が、固定ベース91の各隆起部251,252,253の後端面と固定ベース91の上記段部を形成する壁面との間に嵌まり込むことができる。図21に示す縦断面においては、上記フランジ922と隆起部251,252,253(図21では隆起部251のみを示す)が鉤状に係合している。こうして、固定ベース91に対して回転ベース92が中心軸線の周りに相対回転可能に、しかし、中心軸線方向には相対移動不可能に結合されている。
固定ベース91に回転ベース92を組み付けるとき、上記のように固定ベース91の各隆起部251,252,253と回転ベース92の上記各切り欠き261,262,263相互の位置を合わせ、固定ベース91に対し回転ベース92を中心軸線方向に押し込む。次に、固定ベース91に対し回転ベース92を図25、図26において時計方向(図27において反時計方向)に相対回転させると、上記の通り固定ベース91に回転ベース92が連結される。この固定ベース91と回転ベース92の連結の際に、回転ベー92の内向きフランジ922の前記切り欠き261に隣接して設けられている傾斜突起50を、固定ベース91の前記突起27が、固定ベース91および回転ベース92が備えている弾性により変形して乗り越えていく。傾斜突起50は楔の役目をしていて、一旦、突起27が傾斜突起50を乗り越えると、回転ベース92を逆向きに回転させても傾斜突起50の側面に隆起部251の側面が当接して回転ベース92の逆転を制限する。こうして、固定ベース91から回転ベース92は外れることができなくなり、回転ベース92は固定ベース91に対し回転可能に連結される。
回転ベース92のフランジ922には、固定ベース91に設けられた凸部27が係合することができる凹部281Aと凹部281Bが、ほぼ90度の中心角をもって2箇所に形成されている。前記軸4が設けられたヒンジ部31が、図27に示すように下側に位置している状態では、回転ベース92の凹部281Aと固定ベース91の凸部27が一致し嵌まり合うことにより、固定ベース91に対し回転ベース92の回転方向の仮固定が可能になる。また、回転ベース92が回転して、図28に示すように、上記ヒンジ部31がレンズユニットの横に位置している状態では、回転ベース92の凹部281Bと固定ベース91の凸部27が一致し嵌まり合うことにより、回転ベース92の回転方向の仮固定が可能になる。このようにして、実施例では、バリア6の回転軸4の位置を、レンズユニットの下側と横側の2箇所に仮固定することができるようになっている。カメラの姿勢が通常の正立姿勢にあるときを基準にすると、回転軸4がレンズユニットの下側にあるとき回転軸4は水平方向を向き、回転軸4がレンズユニットの横側にあるとき回転軸4は垂直方向を向く。
バリア6の回転軸4が回転ベース92とともに90°以上回転しようとするとき、図28に示すように、固定ベース91に設けられた前記3個の隆起部のうち一つの隆起部253の側面に、回転ベース92に設けられている回転ストッパ291が当接し、回転が規制されるようになっている。図27、図28は、第4の実施例に係るレンズキャップを正面側から見た断面図で、固定ベース91に対し回転ベース92を組み付けるときの回転ベース92の回転の向きは、図27において反時計方向であり、この反時計方向の回転限界は、図28に示す回転位置である。
図27は、ヒンジ部31が下側に位置している状態を示す。固定ベース91と回転ベース92が連結された状態で、バリア6のヒンジ部31が下側に位置し、回転軸4が水平方向を向いている。回転ベース92は、各隆起部251,252,253の突起27と各凹部281A、282A、283Aが係合し、いわゆる「クリック」が効いて、回転ベース92自体では回転することはできない。ユーザーが意図的に回転ベース92に回転方向の力を加えると、各突起27と凹部281A、282A、283Aが外れることにより、回転ベース92を回転させることができる。本実施例においては、各突起27と凹部281A、282A、283Aが3箇所に均等に配置されているが、2箇所又は4箇所以上に配置されていてもよい。
図28は、本実施例におけるレンズキャップの回転ベース92を、図27に示す態様から90度回転させてヒンジ部31を横側に回転させた態様を示している。固定ベース91はカメラ本体に取り付けられて固定されている。回転ベース92は、図27に示す態様から反時計回りに90度回転して図28に示す態様になっている。図28に示す回転ベース92の態様では、回転ベース92の3箇所の凹部281B、282B、283Bと固定ベース91の3つの凸部27がそれぞれ嵌まり込み、回転ベース92は固定ベース91に仮固定されている。また、この態様では、回転ベース92に設けられている回転ストッパ291により、回転ベース92はこれ以上反時計方向には回転することはできないようになっている。
第4の実施例によれば、バリアがレンズユニット前面を開放した状態において、例えば、カメラを三脚に取り付けるときレンズキャップが取り付けの障害になり、あるいは、撮影時のカメラ保持姿勢によってレンズキャップがカメラ保持の支障になる場合などに、このような支障を回避することができる位置までレンズキャップを回転させることができ、もって、操作性を高めることができる。
図示の第4の実施例では、回転ベース92の仮固定は、凹部281A、282A、283Aと凸部27の係合、凹部281B、282B、283Bと凸部27の係合により実現しているが、別の仮固定機構を採用してもよい。図29はその一例であって、ねじ止めによる仮固定機構を示している。図29において、回転ベース92には、これを半径方向に貫いた孔にタップ52が設けられ、このタップ52、つまみ58を一体に有するねじ54が螺入されている。ねじ54を締め付けることによりその先端を固定ベース91の外周面に圧接させ、回転ベース92を固定ベース91に仮固定することができる。ねじ54を緩めると、固定ベース91の外周面からねじ54の先端が離れるので、回転ベース92を回転させ、任意の回転位置でねじ54を締め付けることにより回転ベース92を仮固定することができる。
図示の第4の実施例では、バリアが1枚の円形のバリアで構成されているが、第2の実施例のような円形の板を2分割した形であってもよいし、第3の実施例のような円形の板を3分割した形であってもよい。
本発明にかかるレンズキャップは、撮像装置としてのカメラに装着されている部品の一部として、あるいはカメラの一部として、カメラとともに販売し使用することができるし、カメラとは別にレンズキャップ単体で販売し、カメラに装着して使用するようにしてもよい。
本発明にかかるレンズキャップの第1の実施例を撮像装置とともに示す斜視図である。 上記実施例の異なる作動態様を撮像装置とともに示す斜視図である。 第1の実施例にかかるレンズキャップを背面側から見た斜視図である。 第1の実施例にかかるレンズキャップを、カバーを外して背面側から見た斜視図である。 上記実施例の異なる作動態様を撮像装置とともに示す縦断面図である。 上記実施例に組み込まれているロック機構部分を示す縦断面図である。 上記第1の実施例のロック機構部分を撮像装置とともに拡大して示す縦断面図である。 本発明にかかるレンズキャップの第2の実施例を撮像装置とともに示す斜視図である。 上記第2の実施例の斜視図である。 上記第2の実施例の開放態様を示す平面図である。 上記第2の実施例の閉鎖態様を示す平面図である。 上記第2の実施例の開放態様と閉鎖態様の中間の態様を示す平面図である。 上記第2の実施例の開放態様を示す斜視図である。 上記第2の実施例の閉鎖態様を背面側から示す斜視図である。 本発明にかかるレンズキャップの第3の実施例を撮像装置とともに示す斜視図である。 上記第3の実施例の正面図である。 本発明にかかるレンズキャップの第4の実施例を撮像装置とともに示す斜視図である。 上記第4の実施例の開放態様を示す斜視図である。 上記第4の実施例の閉鎖態様であってバリアが異なる回転位置まで回転した態様を示す斜視図である。 第4の実施例の開放態様であってバリアが異なる回転位置まで回転した態様を示す斜視図である。 第4の実施例の閉鎖態様における縦断面図である。 第4の実施例にかかるレンズキャップを背面側から見た斜視図である。 第4の実施例にかかるレンズキャップを、カバーを外して背面側から見た斜視図である。 第4の実施例の閉鎖態様を背面側から示す斜視図である。 第4の実施例を、固定ベースと回転ベースを分離して背面側から示す分解斜視図である。 第4の実施例を、固定ベースと回転ベースを分離して正面側から示す分解斜視図である。 第4の実施例の正面から見た断面図である。 第4の実施例を回転ベースの回転位置が異なった態様で示す正面から見た断面図である。 第4の実施例に適用可能な回転ベースの仮固定構造の変形例を示す断面図である。 本発明にかかるレンズキャップを装着するカメラの例を示す斜視図である。 上記カメラの異なった作動態様を示す斜視図である。 上記カメラとこれに装着される飾りリングとの関係を示す斜視図である。 上記カメラとこれに装着される飾りリングとの関係を異なった角度から示す斜視図である。 上記飾りリングを異なった角度から示す斜視図である。 本発明に適用することができるレンズユニットを駆動機構とカメラボデーの一部とともに示す斜視図である。 上記レンズユニットの縦断面図である。 レンズユニットを駆動機構とともに示す斜視図である。 上記レンズユニットの異なった作動態様を示す縦断面図である。 レンズユニットの異なった作動態様を駆動機構とともに示す斜視図である。 上記レンズユニットのさらに異なった作動態様を示す縦断面図である。
1 カメラ
2 レンズユニット
3 第1群レンズ
4 回転軸
5 レンズキャップ
6 バリア
7 スプリング
8 ロック部材
9 ベース
10 フック部
11 係合突起
12 回転筒
13 電源ボタン
14 レリーズボタン
15 モードダイヤル
16 マウント部
17 解除ボタン
18 軸
19 アーム
20 突部
21 ねじ
22 カバー
23 ストロボ発光器
24 ストロボボタン
25 発光部
26 補助光出射窓
28 外部測距窓
29 当接部
30 レンズ保持筒
32 固定筒
34 飾りリング
36 切り欠き
38 ロックピン
40 グリップ
50 ロック部
64 バリア
65 軸
66 リブ
67 マグネット
68 磁性体
69 ボス
70 スプリング
91 固定ベース
92 回転ベース

Claims (4)

  1. 撮像装置本体に固定された固定筒と、この固定筒の内側に配置され、撮影時にはこの固定筒から撮影位置へ繰り出し、非撮影時にはこの固定筒内部の収納位置に収納されるレンズユニットと、を備えた撮像装置に着脱可能なレンズキャップであって、
    上記固定筒外周部に装着されるベース部と、上記ベース部にこのレンズキャップの前端部を開閉可能に取り付けられたバリアと、を備え、
    上記バリアは、このレンズキャップの中心から周辺部に向かって延びた3本の線分により、このレンズキャップの前端部を3分割した形に形成され、
    3分割された上記各バリアは、付勢部材によりこのレンズキャップの前端開口を閉鎖する向きに付勢され、
    上記レンズユニットは、上記固定筒の内側に配置された第1の筒と、上記第1の筒よりもさらに内側に配置されレンズを保持する第2の筒と、を備え、
    上記各バリアは、上記レンズユニットが上記収納位置にあるときには、上記付勢部材による付勢力によりこのレンズキャップの前端開口を閉鎖し、上記レンズユニットが上記収納位置から上記撮影位置に繰り出す際に、上記レンズユニットで上記付勢部材による付勢力に抗して押されることによりこのレンズキャップの前端開口を開放するものであり、
    上記各バリアが上記レンズキャップの前端開口を開放している態様、およびこの開放態様に至る過程において、上記各バリアは、上記第1の筒にのみ当接し、上記第2の筒には当接しないことを特徴とするレンズキャップ。
  2. 上記第1の筒は、上記固定筒に対して光軸周りに回転駆動されることにより、上記固定筒の内周側で光軸方向に進退する回転筒であることを特徴とする請求項記載のレンズキャップ。
  3. 上記第2の筒は、上記第1の筒の回転により、上記第1の筒の内周側で軸線方向に進退することを特徴とする請求項記載のレンズキャップ。
  4. 上記バリアと上記ベースには、上記バリアがこのレンズキャップの前端開口を閉鎖した態様を維持するマグネットと磁性体が固着されている請求項1ないしのいずれかに記載のレンズキャップ。
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