JP4854831B2 - 積層型圧電アクチュエータ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、耐久性に優れ、低コストで作製することができる積層型圧電アクチュエータに関する。
【0002】
【従来の技術】
積層型圧電アクチュエータは、駆動応答性に優れ、発生力が大きく、サブミクロンオーダーの微小変位を高速制御することができる等の優れた特徴を有することから、機械加工ステージや光学ステージ等の位置決め機構として、また、流量計の絞り制御等として、種々の分野で使用されている。
【0003】
積層型圧電アクチュエータとして、図4に示すような、圧電セラミックス層2と内部電極1が交互に積層されて、内部電極1が交互に素子側面に露出して外部電極4と接続され、積層方向から投影して内部電極1が重なり合わない部分において、内部電極1とその内部電極1が接続されていない外部電極4との間に空乏層(スリット)等の応力緩和層5が形成された構造のものが知られている。
【0004】
このような図4に示した積層型圧電アクチュエータにおける圧電セラミックス層2においては、積層方向から投影して内部電極1が重なり合う部分において内部電極1に挟まれた圧電セラミックスは圧電活性となって印加された電界に応じて変位するが、内部電極1が重なり合わない部分の圧電セラミックスは変位せず、圧電不活性となる。このような圧電活性部と圧電不活性部との境界には、応力が発生するが、応力緩和層5がこうして生じた応力を解放するために、素子の破壊が抑制される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このような応力緩和層5を設ける方法としては、カーボンペースト等の焼成後に焼失する材料を所定パターンで印刷したセラミックスグリーンシートを、積層方向の所定位置に配置しておく方法や、ワイヤーソー等を用いて機械的に微細な加工を行う方法が知られている。
【0006】
しかしながら、カーボンペースト等を用いた場合であっては、焼失温度が低いために、焼成時にグリーンシートどうしが融着して応力緩和層が良好に形成されない場合があり、ワイヤーソー等を用いた加工では、圧電セラミックス層の厚みが薄くなると対応が困難となり、加工コストも高くなるという問題があった。また、応力緩和層そのものは、空隙である場合が殆どであり、その場合には、外気の水分が容易に応力緩和層に浸入して耐湿性が低下し、その結果、応力緩和層を挟んでの内部電極1と外部電極4間での放電による絶縁破壊や、圧電セラミックス層2を挟んでの絶縁破壊を引き起こす等の問題があった。
【0007】
そこで、特開平8−274381号公報には、耐湿性を向上させるために、図5に示すように、内部電極1間、つまり圧電セラミック層2内に、応力緩和層5を形成することについて開示されている。しかしながら、特開平8−274381号公報に開示の構造および応力緩和層の形成方法では、図4に示した構造の積層型圧電アクチュエータを製造する際に使用されるグリーンシートの半分の厚みのグリーンシートを用いる必要があり、また、内部電極を印刷したグリーンシートと応力緩和層を形成するためのグリーンシートが同数ほど必要となり、積層工数が倍増する等、製造コストの増大の問題があったことから、この解決が望まれるところであった。
【0008】
本発明は上述した従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、素子寿命を低下させることなく信頼性を維持し、しかも製造コストの低減が図られる積層型圧電アクチュエータを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明によれば、圧電セラミックス層と内部電極が交互に積層され、前記内部電極が1層毎に外部電極に接続された積層型圧電アクチュエータであって、チタン酸鉛を主成分とする粉末で形成された応力緩和層が、隣接する内部電極間であって、10層から40層の内部電極の間に1層形成され、前記応力緩和層を挟んで対向する前記内部電極間の圧電セラミックス層の厚みが、前記応力緩和層が形成されていない部分の前記内部電極間の圧電セラミックス層の厚みの2倍の厚みを有することを特徴とする積層型圧電アクチュエータ、が提供される。
【0010】
また、本発明によれば、圧電セラミックス層と内部電極が交互に積層され、前記内部電極が1層毎に外部電極に接続された積層型圧電アクチュエータであって、チタン酸鉛を主成分とする粉末で形成された応力緩和層が、隣接する内部電極間であって、積層方向長さ0.5mmから2.5mmの範囲に1層形成され、前記応力緩和層を挟んで対向する前記内部電極間の圧電セラミックス層の厚みが、前記応力緩和層が形成されていない部分の前記内部電極間の圧電セラミックス層の厚みの2倍の厚みを有することを特徴とする積層型圧電アクチュエータ、が提供される。
【0011】
これらの積層型圧電アクチュエータにおいては、応力緩和層は、積層方向から投影して内部電極が重なり合わない圧電不活性部に形成されていることが好ましい。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明するが、本発明が以下の実施の形態に限定されるものでないことはいうまでもない。
【0013】
図1は、本発明の積層型圧電アクチュエータの一実施形態を示す断面図であり、積層型圧電アクチュエータ10は、圧電セラミックス層11と内部電極12a・12bが交互に積層され、内部電極12a・12bが1層毎に、それぞれ外部電極13a・13bに接続された構造を有する。このような積層型圧電アクチュエータ10は、種々の製造方法を用いて作製することができるが、後述するように、本発明は、特に、生産性に優れるセラミックスグリーンシートを用いた一体焼成法により製造される積層型圧電アクチュエータに好適に適用される。
【0014】
圧電セラミックス層11に用いられる圧電セラミックスに限定はなく、例えば、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)やマグネシウムニオブ酸鉛(PMN)、チタン酸バリウム等の種々の公知材料を用いることができる。また、内部電極12a・12bは、銀(Ag)/パラジウム(Pd)合金、Pd、白金(Pt)等の金属材料を用いて形成され、使用される圧電セラミックスの焼成温度を考慮して、適宜、適切な材料および組成のものが選択される。なお、外部電極13a・13bとしては、Agが好適に用いられる。
【0015】
積層型圧電アクチュエータ10には、隣接する内部電極間、つまり隣接する内部電極12aと内部電極12bの間であって、10層から40層の内部電極12a・12bの間に1層の応力緩和層14が形成されている。換言すれば、10層から40層の圧電セラミックス層11の中に、その層内に応力緩和層14が形成された圧電セラミックス層が存在する構造を有する。従って、応力緩和層14が、内部電極12a・12bと同一面内において隣接して形成されていないことから、外部からの水分の浸入等によって内部電極12a・12bが劣化し、絶縁特性が低下するといった問題が回避される。
【0016】
また、このような所定内部電極数の範囲内に1層の応力緩和層を形成することにより、応力緩和効果を失うことなく積層工数を低減して、生産コストを低減することが可能となる。例えば、圧電セラミックス層11の厚みが100μmで、全ての圧電セラミックス層11に応力緩和層14を形成する場合には、グリーンシートとして、焼成後に50μmとなるような薄いグリーンシートを用いる必要があるが、厚みのばらつきを抑えた薄いグリーンシートの製造には、細かな機械調整や作業慣れが必要であり、また、薄いグリーンシートはハンドリング性が悪く、積層数が多いと位置ずれ等の問題も生じやすくなる等、種々の問題を有する。
【0017】
しかし、本発明によれば、上記例の場合には、グリーンシートとして焼成後に100μmとなる厚みのものを使用することができる。この場合には、グリーンシートの製造が容易となって、グリーンシートのハンドリング性が向上する。また、積層数も低減することから積層時のグリーンシートの位置ずれも起こり難くなる。さらに、1枚のグリーンシートから1層の圧電セラミックス層11を形成する場合には、圧電セラミックス層11の薄層化も容易となる。
【0018】
一方で、上記例の場合に、焼成後に厚みが50μmとなるグリーンシートが準備されれば、圧電セラミックスの変位量は印加される電界の大きさに比例するので、積層型圧電アクチュエータを小型化したり、また、低電圧駆動化を図ることも可能となる。
【0019】
このような応力緩和層14の形成数については、40層超の内部電極12a・12bの間に1層の応力緩和層14を設けた場合には、応力緩和の効果が十分に得られず、そのため素子にクラックが発生し易くなり、駆動によって素子が破壊に至る。つまり、使用寿命が短くなるという問題を生ずる。一方、10層未満の内部電極12a・12bの間に1層の応力緩和層14を設けた場合には、積層工数の低減の効果はあまり大きなものではなく、十分な生産コストの低減の効果が得られない。また、10層未満に1層の応力緩和層の形成は、応力緩和の効果の面からは好ましいものであるが、素子寿命等の観点から、必ずしも必要なものではない。
【0020】
このような応力緩和層14としては、チタン酸鉛を主成分とする粉末が充填された構造を有するものが好適に用いられる。チタン酸鉛は難焼結性であり、高温で焼成すると降温過程で500℃付近で微細に破壊され、その結果微粉状となる。セラミックスグリーンシートにチタン酸鉛を主成分とする粉末を含むペーストを印刷して、積層し、焼成することにより、上下のセラミックスグリーンシートの融着が防止され、確実にチタン酸鉛を主成分とする粉末が充填された応力緩和層14が形成される。
【0021】
積層型圧電アクチュエータ10において、応力緩和層14は、積層方向から投影して内部電極12a・12bが重なり合わない圧電不活性部に形成されている。本発明における圧電不活性部は、一方の外部電極13aに接続された内部電極12aと、他方の外部電極13bに接続された内部電極12bとが、積層方向から見て重なり合わず、一方の内部電極のみがある部分のみならず、積層方向からみて全く内部電極が存在しない部分が存在する場合には、その部分をも含む。このような圧電不活性部での応力緩和層14の形成は、十分な応力緩和効果を得るために不可欠である。
【0022】
なお、一方の外部電極13aに接続された内部電極12aと、他方の外部電極13bに接続された内部電極12bとが、積層方向から見て重なり合う部分が圧電活性部となるが、本発明においては、圧電不活性部から僅かに圧電活性部へ入った部分においても、応力緩和層14が形成されていてもよい。
【0023】
上述した構造を有する積層型圧電アクチュエータ10の外部電極13a・13bに電圧を印加すると、圧電活性部では圧電セラミックスが電界を受けて変位して積層方向に伸びるが、圧電不活性部では圧電セラミックスは変位しない。従って、このような変位部分と不変位部分との境界で応力が発生することとなるが、積層型圧電アクチュエータ10においては、このような応力が集中する部分に応力緩和層14が形成されていることから、応力発生が抑えられ、機械的な破壊が起こり難く、耐久性に優れたものとなる。しかも、応力緩和層14が粉体を充填した構造であることから、圧電セラミックスの変位を拘束せず、良好な変位特性が得られる。
【0024】
ところで、上述の通り、積層型圧電アクチュエータにおける応力緩和層の形成の条件については、形成された内部電極数を基準として定めることができるが、積層型圧電アクチュエータを駆動させたときに、圧電活性部と圧電不活性部との境界に生ずる応力は、積層方向の単位長さ当たりの変位量にも関係しているものと考えられる。
【0025】
このような観点から、本発明においては、応力緩和層を、隣接する内部電極間であって、積層方向長さ0.5mmから2.5mmの範囲に1層の割合で形成することが、好ましい。積層方向長さ0.5mm未満に1層の応力緩和層を形成する場合において、厚みの薄いグリーンシートを用いると積層数が増大する問題があり、一方、厚みの厚いグリーンシートを用いると駆動電圧が高くなる等の問題がある。また、積層方向長さ2.5mm超に1層の応力緩和層を設けた場合には、十分な応力緩和効果が得られずに、素子寿命が短くなる問題を生ずる。
【0026】
次に、上述した本発明にかかる積層型圧電アクチュエータの製造方法について触れながら、実施例により、本発明をより詳細に説明することとする。
【0027】
【実施例】
圧電セラミックス材料としてPZT粉末を準備し、このPZT粉末に、水または有機溶剤、有機バインダ、分散剤、消泡剤を加えて十分に攪拌・混合してスラリーを作製し、真空脱泡した後に、ドクターブレード法により、所定厚み、例えば、100μmのグリーンシートを成形した。なお、グリーンシートの成形方法としては、押出成形法、カレンダロール法等、公知である種々のシート成形法を用いることができる。
【0028】
得られたグリーンシートを切断または打ち抜き等して所定の形状とし、これに例えば、Ag/Pdペーストを用いて、スクリーン印刷法により所定パターンにて内部電極を印刷し、内部電極形成用シートとする。一方、所定形状とされたグリーンシートに、チタン酸鉛を主成分として含むペーストを所定パターンにて印刷し、応力緩和層形成用シートとした。
【0029】
図2は、こうして形成された内部電極形成用シート21と応力緩和層形成用シート22の積層順序を示した説明図であり、図2に示されるように、内部電極形成用シート21に印刷された内部電極の外部電極と接続される部分21aが、1層毎に積層体の対向する側面に露出するように交互に積層し、20枚の内部電極形成用シート21を積層した後、応力緩和層形成用シート22を1枚積層する作業を6回繰り返し、その後に熱プレスを用いて熱圧着した。
【0030】
なお、積層体の上下には、数枚から十数枚程度の何も印刷されていないグリーンシート23を積層して、変位しない厚みの厚い圧電セラミックス層(保護層)を形成した。また、内部電極や応力緩和層の形状(印刷)パターンは、図2に示されるものに限定されるものではない。図2では、内部電極が外部電極に接続される部分を除いて素子側面に露出することがなく、素子の周縁に沿った圧電不活性部に応力緩和層が形成されるパターンとなっている。このようなパターンを用いることにより、耐湿性に優れた素子を得ることができ、また、各パターンのエッジ部に曲率を設けることによって応力集中を回避することができる。
【0031】
こうして、内部電極が120層、応力緩和層が20層の内部電極について1層の割合で計6層形成された積層体を得た。このような積層体においては、応力緩和層を挟んで対向する内部電極間の圧電セラミックス層の厚みは、応力緩和層が形成されていない部分の内部電極間の圧電セラミックス層の厚みの2倍の厚みを有することとなる。従って、応力緩和層形成用シートと、応力緩和層形成用シートの直下の内部電極形成用シートとして、他の内部電極形成用シートの半分の厚みのグリーンシートを用い、全ての圧電セラミックス層の厚みを同じものとしても構わない。
【0032】
次に、得られた積層体を所定の温度、雰囲気において、例えば、大気雰囲気中、1100℃で焼成し、得られた焼成体を、機械加工により所定の寸法(本実施例では、3mm×3mm×高さ10mm)に加工した。次いで、外部電極を、Agペーストを塗布、焼成することにより形成して、外部電極にリード線を半田付け等により取り付け、外部直流電源を用いて分極処理を行い、実施例に係る積層型圧電アクチュエータを得た。
【0033】
上述した実施例に係る積層型圧電アクチュエータの製造方法と同様の方法を用いて、60枚の内部電極形成用シートを積層した後に、1枚の応力緩和層形成用シートを積層することにより、合計で120層の内部電極と2層の応力緩和層が形成されてなる比較例1に係る積層型圧電アクチュエータを製造した。
【0034】
また、図6に示すように、1枚のグリーンシートに、内部電極パターン32をAg/Pdペーストを用いて印刷するとともに、内部電極パターン32の外周に応力緩和層パターン33を印刷してなるシート31を用いて、内部電極パターン32の外部電極と接続される部分32aが一層毎に対向する側面に露出するように積層することにより、図4に示される構造を有する積層型圧電アクチュエータを、比較例2として製造した。
【0035】
これら、実施例、比較例1および比較例2に係る積層型圧電アクチュエータ各10個について、気温40℃、湿度70%の環境下で、150Vの直流電圧を連続通電することにより、絶縁抵抗特性の劣化特性を調べた。電圧印加開始から絶縁破壊(素子内短絡)が生ずるまでの時間は、比較例2に係る積層型圧電アクチュエータでは全ての試料で24時間未満であり、比較例1に係る積層型圧電アクチュエータでは、6個の素子が24時間未満であったが、残る4個については200時間経過しても絶縁破壊は起こらなかった。これに対して、実施例に係る積層型圧電アクチュエータは、全数について200時間以内に絶縁破壊することはなかった。
【0036】
次に、実施例および比較例1および比較例2に係る積層型圧電アクチュエータ各10個について、3点曲げ試験により破壊強度を測定した。図3は試験方法を示す説明図であり、積層型圧電アクチュエータ50の積層方向端部を2点支持して、その中間点から積層型圧電アクチュエータ50に加重を加えて、積層型圧電アクチュエータ50が破壊に至る印加加重を測定した。
【0037】
結果を表1に示す。比較例2と実施例に係る積層型圧電アクチュエータは、試料間の特性ばらつきも小さく、また、高い強度が得られたが、比較例1に係る積層型圧電アクチュエータは、試料間の特性ばらつきが大きく、そのために平均すると強度が低くなり、信頼性に劣るものであった。従って、以上の結果から明らかなように、耐湿性および機械的強度の両特性に優れるものは、実施例に係る積層型圧電アクチュエータのみであった。
【0038】
【表1】
【0039】
【発明の効果】
上述した通り、本発明の積層型圧電アクチュエータは、応力緩和層が、応力緩和効果が十分に発揮される範囲で少数に設定されていることから、従来のように、内部電極間に内部電極数と同数の応力緩和層を設ける場合と比較して、厚みの厚いハンドリング性に優れるグリーンシートを用いることができ、また、積層工数が低減されることから、不良品発生率の減少、積層作業時間の短縮等が図られ、総じて、生産コストの低減が図られるという顕著な効果を奏する。また、セラミックスグリーンシート1枚の厚みが圧電セラミックス層の厚みとなることから、圧電セラミックス層の薄層化が容易であり、駆動電圧を小さく抑えたり、素子の小型化も容易となるといった効果をも奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の積層型圧電アクチュエータの一実施形態を示す断面図。
【図2】本発明の積層型圧電アクチュエータの製造方法におけるグリーンシートの積層順を示す説明図。
【図3】積層型圧電アクチュエータの機械的強度の測定方法を示す説明図。
【図4】従来の積層型圧電アクチュエータの一例を示す断面図。
【図5】従来の積層型圧電アクチュエータの別の例を示す断面図。
【図6】図4に記載の従来の積層型圧電アクチュエータの製造におけるグリーンシートの積層順を示す説明図。
【符号の説明】
10;積層型圧電アクチュエータ
11;圧電セラミックス層
12a・12b;内部電極
13a・13b;外部電極
14;応力緩和層
Claims (3)
- 圧電セラミックス層と内部電極が交互に積層され、前記内部電極が1層毎に外部電極に接続された積層型圧電アクチュエータであって、
チタン酸鉛を主成分とする粉末で形成された応力緩和層が、隣接する内部電極間であって、10層から40層の内部電極の間に1層形成され、前記応力緩和層を挟んで対向する前記内部電極間の圧電セラミックス層の厚みが、前記応力緩和層が形成されていない部分の前記内部電極間の圧電セラミックス層の厚みの2倍の厚みを有することを特徴とする積層型圧電アクチュエータ。 - 圧電セラミックス層と内部電極が交互に積層され、前記内部電極が1層毎に外部電極に接続された積層型圧電アクチュエータであって、
チタン酸鉛を主成分とする粉末で形成された応力緩和層が、隣接する内部電極間であって、積層方向長さ0.5mmから2.5mmの範囲に1層形成され、前記応力緩和層を挟んで対向する前記内部電極間の圧電セラミックス層の厚みが、前記応力緩和層が形成されていない部分の前記内部電極間の圧電セラミックス層の厚みの2倍の厚みを有することを特徴とする積層型圧電アクチュエータ。 - 前記応力緩和層が、積層方向から投影して前記内部電極が重なり合わない圧電不活性部に形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の積層型圧電アクチュエータ。
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