JPH08316087A - 積層セラミック電子部品およびその製造方法 - Google Patents

積層セラミック電子部品およびその製造方法

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JPH08316087A
JPH08316087A JP13847695A JP13847695A JPH08316087A JP H08316087 A JPH08316087 A JP H08316087A JP 13847695 A JP13847695 A JP 13847695A JP 13847695 A JP13847695 A JP 13847695A JP H08316087 A JPH08316087 A JP H08316087A
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JP
Japan
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internal electrode
ceramic
laminated
electronic component
electrode pattern
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JP13847695A
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English (en)
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Yoshiaki Fuda
良明 布田
Tetsuo Yoshida
哲男 吉田
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Tokin Corp
Original Assignee
Tokin Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 電気的、機械的に優れた積層セラミック電子
部品を供する。 【構成】 複数の対向内部電極層12のほかに、これら
の内部電極から離れた部位の強誘電体セラミックス11
内部に浮遊内部電極14を設けた構造とし、また、この
浮遊内部電極は対向内部電極層を印刷形成する際に、同
時に印刷形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、積層セラミックコンデ
ンサ、積層型圧電アクチュエータや積層圧電トランス等
の積層セラミック電子部品およびその製造方法に関し、
特に電子部品としての性能向上や機械的強度向上に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】近年、各種電子機器や電気装置に積層セ
ラミックコンデンサ、積層型圧電アクチュエータや積層
圧電トランス等の積層セラミック電子部品が数多く使用
されている。積層セラミック電子部品の代表例として、
積層セラミックコンデンサの構造を図3に示した。31
はセラミック層、32は内部電極層(破線で示す)、3
3は外部電極層(斜線を施している)をそれぞれ示す。
これらの積層セラミック電子部品の製造方法は、まず、
強誘電体や圧電体のセラミック仮焼粉末、バインダおよ
び分散媒からなるセラミックスラリーをドクターブレー
ド法等により、厚さ数十〜数百μmのセラミックグリー
ンシートを作製する。次にこのグリーンシート上に白
金、パラジウム、銀等の貴金属を原料とした電極ペース
トで内部電極パターンを印刷し、この内部電極を印刷し
たグリーンシートを所定形状に切断し、所要枚数積層圧
着し、焼結し、その後で端面に露出した内部電極に接続
する外部電極を設けるのが一般的である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】一般に、白金、パラジ
ウム、銀等の貴金属電極材料は、触媒としても作用し、
チタン酸バリウムやチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)系
セラミックス材料に対して、焼結反応を促進する効果が
ある。したがって、焼結時に内部電極近傍のセラミック
スの部分と内部電極から離れた部分とでセラミックスの
焼結反応の進み具合が異なり、内部電極に近接する部分
のセラミックスの結晶粒径が大きく成長してしまい、反
対に内部電極から離れた部分ではセラミックス結晶粒径
が成長しない現象が現れる。その結果、得られる積層セ
ラミック電子部品は内部電極層近傍が十分に焼結してい
るが、残りの部分が焼結不十分な状態になり、電子部品
としての良好な電気的、機械的特性が得られないという
問題点がある。
【0004】一方、チタン酸バリウムやチタン酸ジルコ
ン酸鉛(PZT)系セラミックス材料に対して微少量の
白金、パラジウム、銀等の貴金属電極材料を混合分散す
ると、セラミックスの焼結反応を促進し、結晶粒径を大
きくする効果がある。しかし、内部電極層間のセラミッ
ク部に前記貴金属が分散していると、セラミック部の絶
縁抵抗が低下するという問題点がある。
【0005】そこで、本発明の技術的課題は、これらの
問題点を解決すべく、焼結時のセラミック結晶粒子の反
応性をコントロールし、積層セラミック全体のセラミッ
クス結晶粒径を均一化し、高性能が得られる構造の積層
セラミック電子部品を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、複数の
対向内部電極層を有する積層セラミック電子部品におい
て、前記内部電極層から離れた部位のセラミック内部に
浮遊内部電極を有する構造としたことを特徴とする積層
セラミック電子部品が得られる。
【0007】また、積層セラミック電子部品の製造方法
において、前記の複数の対向内部電極層を印刷形成する
際に、同時に前記の対向内部電極層から離れた部位に浮
遊内部電極を印刷形成することを特徴とする積層セラミ
ック電子部品の製造方法が得られる。
【0008】
【作用】本発明の構成と方法では、内部電極を印刷時に
同じ電極ペーストを用いて、内部電極から離れた部位の
セラミック内部に浮遊内部電極を形成することにより、
焼結時に浮遊内部電極近傍のセラミックスの焼結も促進
するので、積層セラミック電子部品全体の結晶粒径がほ
ぼ等しくなる。したがって、電気的、機械的特性に優れ
た積層セラミック電子部品およびその製造方法を得るこ
とが可能である。
【0009】
【実施例】以下、本発明を実施例により詳細に説明す
る。
【0010】(実施例1)チタン酸バリウム系強誘電体
セラミックスの厚み30μmのグリーンシート上にパラ
ジウム電極ペーストで図1(b)および図1(c)に示
す2種類の内部電極パターン及び浮遊内部電極パターン
を組合せたものを印刷し、この印刷シートを交互に計4
0層積層し、その上に電極パターンのないセラミックグ
リーンシートを1層積層し、該積層体を熱圧着し、大気
中1250℃で焼結し、更に、銀ペーストを用いて、得
られた焼結体の側面部に内部電極と接続する外部電極を
形成し、長さ5mm、幅2mm、厚さ1mmの積層セラ
ミックコンデンサを試作した。試作したセラミックコン
デンサの外観斜視図を図1(a)に、2種類の対向内部
電極パターン16および浮遊内部電極パターン17の組
合せを図1(b)および図1(c)に、内部電極および
浮遊内部電極の図1(a)のA−A断面図を図1(d)
にそれぞれ示した。
【0011】各々の図において、符号11は強誘電体セ
ラミックス、12は内部電極層、13は内部電極に接続
する外部電極、14は内部電極から離れたセラミックス
部位に形成した浮遊電極、16は対向内部電極パター
ン、17は浮遊内部電極パターンをそれぞれ示してい
る。
【0012】本積層セラミックコンデンサのセラミック
ス結晶粒径、機械的、電気的性能を従来構造と比較して
表1に示した。
【0013】
【0014】表1より明らかに、本発明構造の積層セラ
ミックコンデンサでは、内部電極から離れた部位に浮遊
内部電極を形成することにより、焼結時のセラミックス
の結晶粒成長をほぼ同程度にでき、従来構造の積層セラ
ミックコンデンサに比較し、機械的特性として3点曲げ
強度が約2倍大きく、電気的特性として静電容量が10
%大きく、誘電損失が約1/2であるセラミックコンデ
ンサが得られた。
【0015】(実施例2)PZT系圧電セラミックスの
厚み130μmのグリーンシート上に銀−パラジウム電
極ペーストで図2(b)および図2(c)に示す2種類
の内部電極パターン及び浮遊内部電極パターンを組合せ
たものを印刷し、この印刷シートを交互に計15層積層
し、その上に電極パターンのないセラミックグリーンシ
ートを1層積層し、この積層体を熱圧着し、大気中11
00℃で焼結し、更に、銀ペーストを用いて、得られた
焼結体の側面部に内部電極と接続する外部電極を形成
し、長さ40mm、幅10mm、厚さ1mmの積層型圧
電バイモルフアクチュエータを試作した。試作したアク
チュエータの外観斜視図を図2(a)に、一組の対向内
部電極および浮遊内部電極パターンを図2(b)および
図2(c)に、内部電極および浮遊内部電極の図2
(a)のB−B断面図を図2(d)にそれぞれ示した。
【0016】各々の図において、符号21は圧電セラミ
ック矩形板、22は内部電極層、23は内部電極に接続
する外部電極、24は浮遊内部電極、25は片持ち梁構
造の支持台、26は対向内部電極パターン、27は浮遊
内部電極パターンをそれぞれ示している。
【0017】セラミックス結晶粒径、片持ち梁構造に支
持した時の圧電バイモルフアクチュエータの機械的、電
気的性能を従来構造と比較して表2に示した。
【0018】
【0019】表2より明らかに、本発明構造の積層型圧
電バイモルフアクチュエータでは、内部電極出力部に浮
遊内部電極を形成することにより、焼結時のセラミック
スの結晶粒成長をほぼ同程度にでき、従来構造の圧電バ
イモルフアクチュエータに比較し、機械的として3点曲
げ強度が約3倍大きく、電気的特性として変位量と発生
力が約10%大きなバイモルフアクチュエータが得られ
た。
【0020】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明に
よれば、電気的、機械的特性に優れた構造の積層セラミ
ック電子部品を提供することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の積層セラミックコンデンサを説明する
図。図1(a)は本発明の実施例1に係る積層セラミッ
クコンデンサの斜視図、図1(b)および図1(c)は
一組の対向内部電極および浮遊内部電極パターン、図1
(d)は図1(a)中のA−Aの断面図である。
【図2】本発明の積層型圧電バイモルフアクチュエータ
を説明する図。図2(a)は本発明の実施例2に係る積
層型圧電バイモルフアクチュエータの斜視図、図2
(b)および図2(c)は一組の対向内部電極と浮遊内
部電極パターン、図2(d)は図2(a)中のB−Bの
断面図である。
【図3】従来の積層セラミックコンデンサの構造を示す
斜視図。
【符号の説明】
11 強誘電体セラミックス 12,22,32 内部電極層 13,23,33 外部電極 14,24 浮遊内部電極 16,26 対向内部電極パターン 17,27 浮遊内部電極パターン 21 圧電セラミック矩形板 25 片持ち梁構造の支持台 31 セラミック層

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の対向内部電極層を有する積層セラ
    ミック電子部品において、前記内部電極層から離れた部
    位のセラミック内部に浮遊内部電極を有する構造とした
    ことを特徴とする積層セラミック電子部品。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の積層セラミック電子部品
    の製造方法において、前記複数の対向内部電極層を印刷
    形成する際に、同時に前記対向内部電極層から離れた部
    位に浮遊内部電極を印刷形成することを特徴とする積層
    セラミック電子部品の製造方法。
JP13847695A 1995-05-11 1995-05-11 積層セラミック電子部品およびその製造方法 Pending JPH08316087A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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