JP2007287940A - 積層型圧電素子 - Google Patents

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【課題】積層体の積層方向に延びるクラック等が生じることを防止可能な積層型圧電素子1を提供すること。
【解決手段】積層型圧電素子1は、複数の圧電体3と、第1電極4A及び第2電極4Bを含む複数の内部電極とを交互に積層し焼結してなる積層体2を備える。積層体2は、第1電極4Aと第2電極4Bとが積層体2の積層方向に重なり合うように構成された活性部Pと、第1電極4Aと第2電極4Bとが積層体2の積層方向に重なり合わないように構成された不活性部Qとを有する。不活性部Qには、圧電体3よりも強度の低い低強度層5が設けられており、低強度層5は、ZrO、MgO、Nbの何れかを含む材料で形成されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、例えば燃料噴射装置等に用いられる積層型圧電素子に関するものである。
従来の積層型圧電素子としては、例えば特許文献1に記載されているように、圧電セラミック層と内部電極とが交互に積層されてなる積層体を有すると共に、積層体における隣接する内部電極間に応力緩和層を所定層毎に形成したものが知られている。
特開2001−267646号公報
しかしながら、上記従来技術においては、圧電セラミック層がチタン酸ジルコン酸鉛等で形成され、応力緩和層がチタン酸鉛を主成分とする材料で形成されている。つまり、圧電セラミック層及び応力緩和層は、鉛系或いはチタン酸鉛系といった同様の組成系の材料で形成されている。このため、例えば焼成時に応力緩和層の鉛系成分と圧電セラミック層の鉛系成分との間で化学反応が起こりやすく、圧電セラミック層よりも強度の低い応力緩和層が形成されにくい場合があった。
このように、積層体に応力緩和層が適切に形成されていない場合には、例えば積層体の活性部における圧電体の変位時に積層体にかかる応力を十分に緩和できず、積層体の積層方向に延びるクラック等が生じやすいといった問題点がある。このようにして、積層体の積層方向に延びるクラック等が生じてしまうと、積層型圧電素子が絶縁破壊され、積層型圧電素子の耐久性が確保できなくなる。
そこで、本発明の目的は、積層体の積層方向に延びるクラック等が生じることを防止可能な積層型圧電素子を提供することである。
すなわち、本発明は、複数の圧電体と第1電極及び第2電極を含む複数の内部電極とを交互に積層し焼結してなる積層体を備えた積層型圧電素子であって、積層体は、第1電極と第2電極とが積層体の積層方向に重なり合うように構成された活性部と、第1電極と第2電極とが積層体の積層方向に重なり合わないように構成された不活性部とを有し、不活性部には、圧電体よりも強度の低い低強度層が設けられており、低強度層は、ZrO、MgO、Nbの何れかを含む材料で形成されていることを特徴とするものである。
このような積層型圧電素子を製造する場合は、焼成によって、複数の圧電体、複数の内部電極及び低強度層を有する積層体を得る。このとき、低強度層は、圧電体と異なる組成系の材料で形成されている。すなわち、低強度層は、ZrO、MgO、Nbの何れかを含む材料で形成されている。一方、圧電体は、従来のようにチタン酸ジルコン酸鉛等で形成されている。
このように、低強度層及び圧電体が互いに異なる組成系の材料で形成されているため、例えば焼成時に、低強度層の構成成分と圧電体の構成成分との間で不用な化学反応が起こりにくい。その結果、焼成後には、圧電体に比べて強度の低い低強度層が積層体の不活性部に確実に形成されている積層型圧電素子を得ることができる。
そして、このように製造された積層型圧電素子において、第1電極と第2電極との間に電圧を印加すると、両者間に電界が生じ、積層体の活性部における圧電体が積層体の積層方向に変位する。このとき、積層体の不活性部に応力が集中するが、不活性部には圧電体よりも強度の低い低強度層が適切に設けられているので、不活性部にかかる応力が低強度層によって緩和されるようになる。従って、圧電体の変位時に、積層体の積層方向に延びるクラック等が生じることを防止できる。
また、低強度層は、内部電極と同一の層に形成されていてもよい。
低強度層が第1電極及び第2電極(内部電極)と同一の層に形成される場合には、低強度層の厚みと内部電極の厚みとをほぼ同一にすることで、低強度層と内部電極との間の厚みの違いによる段差を無くすことができる。従って、積層体の焼成時に上記段差による歪みの影響を少なくすることができる。
また、低強度層は、第1電極と第2電極との間の層に、活性部に入り込むように形成されていてもよい。
このことにより、例えば積層体の活性部における圧電体の変位時に、積層体の活性部にクラックが生じてしまう場合には、低強度層に沿って積層体の積層方向に対して垂直な横方向にクラックが入りやすくなる。このため、積層体の積層方向に延びるクラックの発生を一層確実に防止することができる。
本発明によれば、積層型圧電素子の内部には適切な低強度層が形成されるので、積層体の積層方向に延びるクラック等が生じることを防止できる。したがって、積層型圧電素子の絶縁破壊を防止し、積層型圧電素子の耐久性を向上させることが可能となる。
以下、本発明に係る積層型圧電素子の好適な実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、図面の説明において同一又は相当部分には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
[第1実施形態]
図1は、本発明の第1実施形態に係わる積層型圧電素子1を示す斜視図である。図2は、図1に示した積層型圧電素子1の側面図であり、図3は、図1に示した積層型圧電素子1の部分拡大断面図である。各図において、第1実施形態の積層型圧電素子1は、例えば自動車に搭載される内燃機関の燃料噴射装置に用いられるものである。
図1に示すように、積層型圧電素子1は、四角柱状の積層体2を備えている。積層体2は、複数の圧電体3と、複数の内部電極4A,4Bとを積層し焼結してなるものである。積層型圧電素子1の寸法は、例えば10mm×10mm×35mm程度である。圧電体3の厚さは、1層当たり80〜100μm程度である。
圧電体3は、例えばPZT(チタン酸ジルコン酸鉛)を主成分とする圧電セラミック材料で形成されている。PZTの組成としては、例えば下記のものが挙げられる。
Pb0.999[(Zn1/3Nb2/3)0.11 Ti0.425 Zr0.465]O3 +0.2wt%Fe2O3+0.2wt%Sb2O3
また、PZTの粉体特性としては、例えばBET比表面積は2.5m/g程度、平均粒子径は0.6μm程度である。このようなPZTの焼結温度は、950℃程度である。なお、PZTに含まれるPbの融点は、1000〜1200℃程度である。
図2,3に示すように、内部電極4A,4Bは、圧電体3を介して交互に積層されている。内部電極4Aは、積層体2の側面2bの内側から反対側の側面2aに露出するように形成され、内部電極4Bは、積層体2の側面2aの内側から側面2bに露出するように形成されている。これにより、内部電極4A,4Bの一部が積層体2の積層方向に重なり合うこととなる。積層体2において、内部電極4A,4Bが重なり合う部分は、内部電極4A,4B間に電圧を印加した時に圧電体3が変位する活性部Pであり、内部電極4A,4Bが重なり合わない部分(積層体2の両側端部)は、内部電極4A,4B間に電圧を印加した時に圧電体3が変位しない不活性部Qである。内部電極4A,4Bは、例えばAg,Pdを主成分とする導電材料で形成されている。
積層体2の不活性部Qには、圧電体3よりも密度(強度)の低い複数の低強度層5が形成されている。この低強度層5は、内部電極4A,4Bからなる層と同一の層に形成されており、低強度層5の厚さは内部電極4A,4Bからなる層の厚さとほぼ同一である。また、各低強度層5は、各側面2a,2bにおける一方の縁から内部電極4A,4Bと接する部分まで形成されている。低強度層5は、ZrO、MgO、Nbの何れかを含む材料で形成されている。すなわち、低強度層5及び圧電体3は、互いに異なる組成系の材料で形成されている。ZrO、MgO、Nbは、圧電体3よりも高融点(融点1500〜2800℃)の材料である。
積層体2の側面2aには、各内部電極4Aと電気的に接続された外部電極6Aが設けられ、積層体2の側面2bには、各内部電極4Bと電気的に接続された外部電極6Bが設けられている。
外部電極6A,6Bは、各々、積層体2の側面2a,2bの一部を覆うように積層体2の積層方向に延在する電極部7と、この電極部7の外側に配置され、積層体2の積層方向に波状に延在する電極部8とからなっている。電極部8は、積層体2の積層方向に伸縮性(柔軟性)をもつように電極部7に接合されている。電極部7は、例えばAg、Au及びCuのいずれかを主成分とする導電材料で形成されている。電極部8は、例えばCu及びその合金、Ni及びその合金、フレキシブル基板等で形成されている。
次に、上述した積層型圧電素子1を製造する方法について、図4を参照して説明する。図4は、積層型圧電素子1を製造する際に作製されるグリーン積層体12の切断後の状態を示す分解斜視図である。
まず、PZTを主成分としたセラミック粉体に有機バインダ樹脂及び有機溶剤等を混合したペーストを作製する。そして、例えばドクターブレード法によって、上記ペーストをキャリアフィルム(図示せず)上に塗布することにより、上記の圧電体3となるセラミックグリーンシート9を複数枚形成する。
続いて、例えばAg:Pd=85:15の比率で構成された導電材料に有機バインダ樹脂及び有機溶剤等を混合したペーストを作製する。そして、そのペーストをスクリーン印刷することにより、上記の内部電極4Aに相当する電極パターン10A、及び上記の内部電極4Bに相当する電極パターン10Bを、別々のグリーンシート9の上面に形成する。このとき、該ペーストをグリーンシート9の上面全面に印刷するのではなく、一端側の領域つまり2つの不活性部Q(図2参照)の何れか一方に対応する領域を残すように印刷する。
続いて、上記グリーンシート9の形成方法と同様に、ZrOと有機バインダ樹脂及び有機溶剤等とを混合したZrOペーストを更に作製する。なお、ZrOの代わりに、MgOまたはNbを有機バインダ樹脂及び有機溶剤等に混合させたペーストを作っても良い。
続いて、グリーンシート9の上面において、電極パターン10A又は電極パターン10Bが印刷されていない領域(上記2つの不活性部Qの何れか一方に相当する領域)に、上記ZrOペーストを例えばスクリーン印刷によって印刷することにより、ZrOペースト層11を形成する。このとき、当該ペーストを、電極パターン10A,10Bと同じ厚さになるように印刷する。これにより、電極パターン10A又は電極パターン10BとZrOペースト層11とが面一となる。
続いて、電極パターン10A及びZrOペースト層11が印刷されたグリーンシート9と、電極パターン10B及びZrOペースト層11が印刷されたグリーンシート9とを所定の枚数だけ所定の順序で積層し、更に電極パターン10A,10B及びZrOペースト層11が印刷されていないグリーンシート9を最外層に所定数だけ積層することにより、グリーン積層体12を作製する。
続いて、グリーン積層体12を60℃程度の温度で加熱しながら100MPa程度の圧力で積層方向にプレス加工した後、そのグリーン積層体12を例えばダイヤモンドブレードにより所定の寸法に切断する。これにより、図4に示すように、電極パターン10A,10B及びZrOペースト層11がグリーン積層体12の側面に露出するようになる。
続いて、切断後のグリーン積層体12をセッターに載せ、当該グリーン積層体12の脱脂(脱バインダ)を例えば400℃前後の温度で10時間程度行う。その後、脱脂後のグリーン積層体12が載置されたセッターをこう鉢炉内に入れ、当該グリーン積層体12の焼成を例えば1000℃程度の温度で2時間程度行う。これにより、グリーン積層体12
が収縮焼結され、焼結体として上記の積層体2が得られる。
このとき、ZrOペースト層11はグリーンシート9と異なる組成系の材料で形成されているため、上記焼成時に、ZrOペースト層11とグリーンシート9との焼結反応性が抑制され、両者間で不用な化学反応が起こりにくい。しかも、ZrOペースト層11の融点はグリーンシート9の融点よりも低いため、ZrOペースト層11はグリーンシート9に比べて十分に焼結されない。その結果、焼成によって、ZrOペースト層11は、接合強度の弱い低強度層5になる。
また、低強度層5が内部電極4A,4Bからなる層と同一の層に形成されているため、低強度層5の厚みと内部電極4A,4Bからなる層の厚みとがほぼ同一になる。これにより、焼成時にグリーン積層体12の歪みが起こりにくくなる。
続いて、積層体2の側面2aに外部電極6Aを形成すると共に、積層体2の側面2bに外部電極6Bを形成する。具体的には、まず例えばAgを主成分とする導電ペーストを積層体2の側面2a,2bにスクリーン印刷した後、例えば700℃程度の温度で焼付処理を行うことで、側面2a,2bにそれぞれ電極部7を形成する。なお、この電極部7の形成手法としては、焼付の代わりにスパッタリング法や無電解メッキ法等を用いても良い。そして、波状に延びる電極部8を、例えば半田付けにより複数の箇所で電極部7と接合する。
最後に、例えば温度120℃の環境下で、圧電体3の厚みに対する電界強度が2kV/mmとなるように所定の電圧を例えば3分間印加することにより、分極処理を行う。この分極処理では、積層体2の不活性部Qに応力が集中することになるが、不活性部Qには他の部分よりも強度の弱い低強度層5が設けられているため、その低強度層5に横方向(積層体2の積層方向に対して垂直な方向)に延びるクラックが入ることがある。以上により、積層型圧電素子1が完成する。
そして、このように製造された積層型圧電素子において、外部電極6A,6B間に電圧が印加されると、外部電極6A,6Bと接続された内部電極4A,4B間に電圧が印加されることになる。これにより、各内部電極4A,4Bに挟まれた活性部Pの圧電体に電界が生じ、当該圧電体が積層体2の積層方向に変位するようになる。このとき、積層体2の不活性部Qに応力が集中するが、不活性部Qには圧電体3よりも強度の低い低強度層5がしっかりと設けられているので、不活性部Qにかかる応力が低強度層5によって緩和されるようになる。従って、圧電体3の変位時に、積層体2の積層方向に延びるクラック等が生じることを防止できる。
また、例えば積層型圧電素子1が長期間にわたって使用されることで、活性部Pの圧電体の変位により積層体2の側面2a,2bから積層体2の内部に至るクラックが発生する場合には、そのクラックは低強度層5に沿って積層体2の横方向(積層体2の積層方向に対して垂直な方向)に延びるようになる。従って、圧電体3の変位時に、積層体2の積層方向に延びるクラック等が生じることを防止できる。
以上のように本実施形態によれば、低強度層5はZrO、MgO、Nbの何れかを含む材料で形成されているので、圧電体3よりも強度の低い低強度層5が確実に得られる。これにより、積層型圧電素子1の製造時や、積層型圧電素子1の駆動時に、積層体2に積層方向に延びるクラックが発生することを防止できる。従って、内部電極4A,4B同士のショートが防止され、積層型圧電素子1の絶縁破壊を避けることができる。その結果、積層型圧電素子1の品質が向上する。
[第2実施形態]
図5は、第2実施形態に係る積層型圧電素子1の側面図であり、図6は、図5に示した積層型圧電素子1の部分拡大断面図である。なお、以下においては、説明を簡略にするために、第1実施形態と異なる部分を中心に記載する。
各図において、本実施形態の積層型圧電素子1では、低強度層5は、積層体2の不活性部Qにおいて、積層体2の積層方向に隣り合う内部電極4A,4B間の層に形成されている。更に、低強度層5は、不活性部Qの領域から活性部Pの領域内まで延びるように形成されている。
次に、上述した積層型圧電素子1を製造する方法について、図7を参照して説明する。図7は、図4と同様に、積層型圧電素子1を製造する際に作製されるグリーン積層体12の切断後の状態を示す分解斜視図である。
まず、第1実施形態と同様に、複数枚のセラミックグリーンシート9を形成し、更に電極パターン10A,10Bを別々のグリーンシート9の上面に形成する。
続いて、第1実施形態と同様に、ZrOペーストを作製した後、電極パターン10Aが印刷されたグリーンシート9及び電極パターン10Bが印刷されたグリーンシート9とは異なるグリーンシート9の上面にZrOペーストをスクリーン印刷することにより、上記の低強度層5となるZrOペースト層11を形成する。このとき、ZrOペーストを、グリーンシート9の上面の両端側部分(上記不活性部Qに対応する領域と上記活性部Pに対応する領域の一部)にZrOペースト層11を形成する。
続いて、電極パターン10Aが印刷されたグリーンシート9と電極パターン10Bが印刷されたグリーンシート9とZrOペースト層11が印刷されたグリーンシート9とを所定の枚数だけ所定の順序で積層し、更に電極パターン10A,10B及びZrOペースト層11が印刷されていないグリーンシート9を最外層に積層することにより、グリーン積層体12を作製する。
その後、第1実施形態と同様に、プレス加工工程、切断工程、脱脂(脱バインダ)工程、焼成工程を経て積層体2を得た後、外部電極6A,6Bを形成し、最後に分極処理を行うことにより、積層型圧電素子1が完成する。
このような第2実施形態によれば、低強度層5は不活性部Qから活性部Pの領域内に入り込んでいるため、活性部Pの圧電体3の変位時に、活性部Pにクラックが生じてしまう場合には、積層体2の積層方向に対して垂直な横方向に、つまり低強度層5に沿った方向にクラックが入りやすくなる。このため、積層体2の積層方向に延びるクラックの発生を一層確実に防止することができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。例えば、圧電体3、内部電極4A,4B及び低強度層5を有する積層体2の構造については、種々変形可能である。例えば、図8に示すように、低強度層5を内部電極4A,4Bの所定の層数毎に設けても良く、積層体2の積層方向に隣り合う内部電極4A,4A間または内部電極4B,4B間の位置に形成しても良い。更に、低強度層5を積層体2の一側面から他側面にわたって全体的に形成しても良い。この場合には、積層体2の側面から低強度層5に入るクラックは、そのまま低強度層5に沿って横方向に延びることになる。これにより、積層体2の積層方向に延びるクラックがより一層生じにくくなる。
第1実施形態に係る積層型圧電素子1を示す斜視図である。 図1に示した積層型圧電素子1の側面図である。 図1に示した積層体2の部分拡大断面図である。 図1に示した積層型圧電素子1を製造する際に作製されるグリーン積層体12の切断後の状態を示す分解斜視図である。 第2実施形態に係る積層型圧電素子1の側面図である。 図5に示した積層体2の部分拡大断面図である。 図5に示した積層型圧電素子1を製造する際に作製されるグリーン積層体12の切断後の状態を示す分解斜視図である。 図5に示した積層体2の他の変形例を示す部分拡大断面図である。
符号の説明
1…積層型圧電素子、2…積層体、3…圧電体、4A…内部電極(第1電極)、4B…
内部電極(第2電極)、5…低強度層、P…活性部、Q…不活性部。

Claims (3)

  1. 複数の圧電体と第1電極及び第2電極を含む複数の内部電極とを交互に積層し焼結してなる積層体を備えた積層型圧電素子であって、
    前記積層体は、前記第1電極と前記第2電極とが前記積層体の積層方向に重なり合うように構成された活性部と、前記第1電極と前記第2電極とが前記積層体の積層方向に重なり合わないように構成された不活性部とを有し、
    前記不活性部には、前記圧電体よりも強度の低い低強度層が設けられており、
    前記低強度層は、ZrO、MgO、Nbの何れかを含む材料で形成されていることを特徴とする積層型圧電素子。
  2. 前記低強度層は、前記内部電極と同一の層に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の積層型圧電素子。
  3. 前記低強度層は、前記第1電極と前記第2電極との間の層に、前記活性部に入り込むように形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2記載の積層型圧電素子。
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