JP4853031B2 - 荷電粒子露光用マスクの製造方法 - Google Patents
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Description
Electron-Beam Proximity-Projection Lithography,LEEPL(登録商標))マスク等の電子線マスクがある。
図11に示すように、マスク81は支持枠83を有し、支持枠83上には薄膜85が保持されている。
支持枠83と薄膜85の間にはエッチング停止層87が設けられている。
このようなマスク81を一般にステンシルマスクと呼ぶ。
特にシリコンは加工が平易であり、導電性を持つため用いられることが多い。
レジストを薄膜85上に塗布し、現像を行うことで目的のパターン形状をレジスト上に得ることができる。
開口の方法としては、不要箇所をドライエッチングによって除去する方法が一般的である(特許文献1)。
また、ウェットエッチングを用いる場合もある(特許文献2)。
これにより意図したパターン、特に矩形パターンの作製が困難となるという問題が発生する。
図12に示すように、パターン幅103a、パターン長さ105aの矩形形状を有する設計パターン101aに従ってパターンを形成したいとする。
0≦Rx≦a/2
従って、以下の関係が成立する。
0≦Rx/a≦0.5
なお、曲線107の、パターン長さ105b方向の長さRyとパターン長さ105bの関係は、パターン長さ105bをbで表すと、以下の式で表すことができる。
0≦Ry/b≦0.5
従って、パターンが微細になると矩形のパターンを形成することが困難になる。
そのため、マスク上に寸法の異なる複数のパターンを形成しようとすると、先に大きいパターンのエッチングが終了してしまうことになる。この場合、その後小さいパターンのエッチングが完了するまで、エッチングを続けることになり、大きいパターンはエッチングが過剰な状態、即ちオーバーエッチングされることとなり、レジストパターン通りの形状が得られない場合がある。
また、ウェットエッチングに用いるのはアルカリ性の薬品であるため、レジストを浸食してしまうことも問題である。
前記不純物はボロンまたはリンであってもよい。
支持枠3と薄膜5の間にはエッチング停止層7が設けられている。
また、メンブレン15の直下の支持枠3には穴13が設けられている。
エッチング停止層7は、後述するドライエッチングにより薄膜5にメンブレン15を形成する際に、エッチングが支持枠3まで進行しないようにするためのものである。
あるいは同様に、後述するドライエッチングまたはウェットエッチングにより支持枠3に穴13を形成する際に、エッチングが薄膜5まで進行しないようにするためのものである。
特定の結晶方位とは、例えば材料が単結晶シリコン、ダイヤモンド、あるいはこれらにボロンやリンを添加したものである場合は<100>もしくは<110>である。
ミラー指数とは結晶の面や方向を記述する方法の一つであり、結晶面と結晶軸X、Y、Zの交点との関係を示したものである。
具体的には以下のような手順で求められる。
また、平面27と直交する方向は[332]と表す。
ここで、薄膜5の表面(マスク面)は{100}である。
次に、図4(b)に示すように、薄膜5の表面にレジスト層31を、塗布する。
これらの薄膜はレジストの開口9を元にドライエッチングやウェットエッチングで加工され、後述する薄膜5への開口9を形成する際、レジスト同様エッチングマスクとして用いられる。なおこの場合、レジストは残しておいても除去してもよい。
ドライエッチングには臭化水素ガス(HBr)または四塩化炭素ガス(CCl4)またはいずれかを含む混合ガスが用いられる。
図5(a)に示す状態からエッチングを開始すると、図5(b)および図6に示すように、開口9の側壁35にはシリコン酸化膜からなる保護膜37が形成される。
また側壁のエッチング面としては、エッチング速度の遅い{111}も現れる。
そして、側壁35もしくは残渣41はファセット面を形成し、エッチングがそれ以上進行しづらい状態となる。
ここで、さらにエッチングを続けた場合、つまりオーバーエッチングを行った場合、図7に示すように側壁35がエッチングされてノッチ43が形成されるが、本実施形態では保護膜37およびファセット面の存在により、側壁35方向のエッチング速度は遅く、オーバーエッチングによるパターンの崩れがおきにくい。
また、残渣41に現れるファセット面はエッチング速度が遅いため、オーバーエッチングを行っても側壁に達するまでに時間を要することによる。
まず、図4(f)に示すように、マスク1の表面の内、エッチングしない部分をウェットエッチング用マスク45で覆う。
ウェットエッチング用マスク45を構成する材料は例えば窒化シリコンであり、これをLP−CVD(Low Pressure Chemical Vapor Deposition)などの方法を用いてマスク1の表面を覆う。
ウェットエッチングに用いる溶液は、エッチング停止層7との選択比が得られやすく、異方性エッチングを行えるものが好ましく、例えば水酸化カリウム溶液やテトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド(TMAH)水溶液が用いられる。
この場合はレジストまたはハードマスクを支持枠3に設けて開口部をパターン形成した後に、開口部をドライエッチングする。
最後に、図4(h)に示すように、穴13直上のエッチング停止層7を除去して開口部11を設ける。なお、ウェットエッチング用マスク45の除去とエッチング停止層7の除去手順は逆でもよい。このようにしてマスク1を製造する。
このようにして、マスク1を製造する。
図8(a)〜図8(h)はマスク1の製造工程の変形例を示す図である。
まず、図8(b)に示すように、マスク1の表面の内、エッチングしない部分をウェットエッチング用マスク45で覆う。
ウェットエッチング用マスク45を構成する材料は先の実施形態と同様である。
ウェットエッチングに用いる溶液は、先の実施形態と同様である。
なお、ウェットエッチングではなく、ドライエッチングを用いてもよい。
次に、図8(d)に示すように、ウェットエッチング用マスク45を除去する。
なお、エッチング停止層7については、後に述べる開口9を形成した後に除去してもよい。
このようにして、マスク1を製造する。
従って、パターンが微細化してもメンブレン15を矩形形状に形成することができ、かつメンブレン15の配置間隔が制約されない。
即ち、第2のマスクは、矩形をなす辺が、第1のマスクの矩形をなす辺に対して45°傾いている。
なお、エッチングに用いたガスはHBrとO2の混合ガスであり、形状の比較は走査型電子顕微鏡(SEM)により撮影した画像を用いて行った。
またコーナーにおいて直線となっている箇所の長さであるコーナー直線長さ69は26nmであり、パターン長さ65となる辺とコーナー直線長さ69となる辺のなす角は82°であった。この角度は{110}と{100}のなす角である82.3°とほぼ一致する。
3…………支持枠
5…………薄膜
7…………エッチング停止層
9…………開口
11………開口部
13………穴
15………パターン開口部
31………レジスト層
33………開口部
35………側壁
37………保護膜
39………底面
45………ウェットエッチング用マスク
Claims (3)
- 荷電粒子線により転写される集積回路の各部に対応した矩形のパターン開口部を薄膜上に加工する工程を有する荷電粒子露光用マスクの製造方法であって、
前記パターン開口部を薄膜上に加工する工程は、
エッチング面が、前記矩形をなす辺の方向に沿う面であり、前記薄膜の表面よりもエッチング速度が遅い結晶面となる、異方性を持つドライエッチングにより、前記矩形をなす辺の方向が、前記薄膜を構成する結晶がもつ特定の結晶方位に対して平行になり、前記パターン開口部の側壁が、前記薄膜の表面に対してほぼ垂直になるように前記薄膜に前記パターン開口部を加工し、
前記薄膜を構成する材料は、単結晶シリコン、ダイヤモンド、もしくはこれらに不純物を添加したものであり、
前記結晶方位は<110>もしくは<211>のいずれかであり、
前記薄膜の表面と前記パターン開口部の側壁が、それぞれ、{100}面と{110}面、または{110}面と{211}面の組み合わせである
ことを特徴とする荷電粒子露光用マスクの製造方法。 - 前記ドライエッチングに用いるガスは、臭化水素ガス、四塩化炭素ガスまたはいずれかを含む混合ガスであることを特徴とする請求項1記載の荷電粒子露光用マスクの製造方法。
- 前記不純物はボロンまたはリンであることを特徴とする請求項1記載の荷電粒子露光用マスクの製造方法。
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