JP4853031B2 - 荷電粒子露光用マスクの製造方法 - Google Patents

荷電粒子露光用マスクの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、荷電粒子線露光用マスクおよび製造方法に関するものである。
近年の微細加工技術の進展に伴い、集積回路の転写方法として、電子線やイオンビームなどの荷電粒子線を用いた露光技術の開発がなされている。
荷電粒子線転写用マスクの主な例としてはイオンビームリソグラフィマスク、電子線投影リソグラフ(Electron Projection Lithography,EPL)マスク、低速電子線近接投影リソグラフ(Low-Energy
Electron-Beam Proximity-Projection Lithography,LEEPL(登録商標))マスク等の電子線マスクがある。
図11は荷電粒子線を用いた露光技術で用いるマスク81の形状を示す断面図である。
図11に示すように、マスク81は支持枠83を有し、支持枠83上には薄膜85が保持されている。
支持枠83と薄膜85の間にはエッチング停止層87が設けられている。
薄膜85には開口89を有するパターン開口部93が設けられており、開口89の下部にある支持枠83には穴91が設けられている。
このようなマスク81を一般にステンシルマスクと呼ぶ。
開口89は荷電粒子線により転写される集積回路の形状に対応したパターン形状を有している。
薄膜85の材料として用いられるものはシリコン(Si)、窒化シリコン(SiN)、炭化シリコン(SiC)、ダイヤモンド、ダイヤモンドライクカーボン(DLC)等があり、これらに不純物が添加されたものや、これらを含む化合物も挙げられる。
特にシリコンは加工が平易であり、導電性を持つため用いられることが多い。
この場合にはエッチング停止層として使用することのできる酸化シリコン(SiO)を単結晶シリコンが挟み込む構造を持つSOI(Silicon On Insulator)ウェハを用いる例が多い。
パターンの描画は電子線露光装置やレーザー描画機のようなパターン描画機により薄膜85上に行われる。
レジストを薄膜85上に塗布し、現像を行うことで目的のパターン形状をレジスト上に得ることができる。
そして、レジスト上に得られたパターンを元に薄膜を加工することで転写パターン開口を得ることができる。
開口の方法としては、不要箇所をドライエッチングによって除去する方法が一般的である(特許文献1)。
また、ウェットエッチングを用いる場合もある(特許文献2)。
特許3469885号公報 特開2004-273689号公報
しかしながら、パターン描画機が描画することが可能な最小寸法、及びレジストの解像度が設計寸法に対し誤差として無視できない要素として関与することになる。
これにより意図したパターン、特に矩形パターンの作製が困難となるという問題が発生する。
図12は設計パターン101aの形状を示す図であって、図13は実際に作製される作製パターン101bの形状を示す図である。
図12に示すように、パターン幅103a、パターン長さ105aの矩形形状を有する設計パターン101aに従ってパターンを形成したいとする。
この場合、パターン描画機を薄膜上、あるいはメンブレン上に塗布したレジストにパターンを描画し現像を行うという、デバイスに対応したパターンのリソグラフィのプロセス条件により、レジスト上に実際に作製される作製パターン101bは矩形ではなく、図13に示すように、角が長さRx、Ryとなる曲線107となる。
ここで、設計パターン101aのように矩形の形状を形成する場合、曲線107の、パターン幅103b方向の長さRxとパターン幅103bの関係は、パターン幅103bをaで表すと、以下の式で表すことができる。
0≦Rx≦a/2
従って、以下の関係が成立する。
0≦Rx/a≦0.5
なお、曲線107の、パターン長さ105b方向の長さRyとパターン長さ105bの関係は、パターン長さ105bをbで表すと、以下の式で表すことができる。
0≦Ry/b≦0.5
ここで、パターンの寸法が大きい場合、即ちパターンの持つ最小寸法がパターン描画機の最小寸法精度よりも十分に大きく、かつレジストの解像度が十分であれば、作製パターン101bにおいて、R長さ107、109は、パターン長さ105bおよびパターン幅103bと比べて十分小さいため、作製パターン101bを矩形とみなすことができる。具体的にはRx/aおよびRy/bが0.1以下の場合である。
しかし、パターンが微細になり幅103b、長さ105bがパターン描画機の最小寸法精度およびレジストの解像限界に近い場合、作製パターン101bにおいて、曲線107はパターン長さ105bおよびパターン幅103bと比べて無視できない大きさになる。即ちRx/a、Ry/bのいずれか、あるいは双方が0.1より大きい場合である。
従って、パターンが微細になると矩形のパターンを形成することが困難になる。
また、曲線107がパターン長さ105bおよびパターン幅103bと比べて無視できない大きさの場合、このようなレジストパターンを元にして従来用いられてきたドライエッチングを行った場合、薄膜に形成されるパターン形状もR長さがパターン長さおよびパターン幅と比べて無視できない大きさになるため、矩形を形成するのが困難になる。
さらに、ドライエッチングの場合、寸法の大きいパターンの方が小さいパターンよりもエッチング速度が速い。
そのため、マスク上に寸法の異なる複数のパターンを形成しようとすると、先に大きいパターンのエッチングが終了してしまうことになる。この場合、その後小さいパターンのエッチングが完了するまで、エッチングを続けることになり、大きいパターンはエッチングが過剰な状態、即ちオーバーエッチングされることとなり、レジストパターン通りの形状が得られない場合がある。
一方、水酸化カリウム(KOH)水溶液やテトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド(TMAH)水溶液などのアルカリ性溶液を用いたウェットエッチングを行うと、結晶方位によるエッチングレートの差から、異方性エッチングを行うことができる。これにより矩形のパターンを形成することができるが、この場合、ウェットエッチングによって現れるパターン側壁となるファセット面とマスク面のなす角および薄膜の膜厚によってパターンの配置間隔が制約されてしまうという問題が生じる。
また、ウェットエッチングに用いるのはアルカリ性の薬品であるため、レジストを浸食してしまうことも問題である。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、その目的はパターンが微細化しても、パターン長さとコーナーの曲線部長さの比、すなわちRx/aまたはRy/bが、レジスト現像後において0以上0.5以下であれば、メンブレン加工後に0以上0.1以下となる矩形形状を形成することができ、かつパターンの配置間隔が制約されないような荷電粒子露光用マスクおよびその製造方法を提供することにある。
前述した目的を達成するために、本発明は、荷電粒子線により転写される集積回路の各部に対応した矩形のパターン開口部を薄膜上に加工する工程を有する荷電粒子露光用マスクの製造方法であって、前記パターン開口部を薄膜上に加工する工程は、エッチング面が、前記矩形をなす辺の方向に沿う面であり、前記薄膜の表面よりもエッチング速度が遅い結晶面となる、異方性を持つドライエッチングにより、前記矩形をなす辺の方向が、前記薄膜を構成する結晶がもつ特定の結晶方位に対して平行になり、前記パターン開口部の側壁が、前記薄膜の表面に対してほぼ垂直になるように前記薄膜に前記パターン開口部を加工し、前記薄膜を構成する材料は、単結晶シリコン、ダイヤモンド、もしくはこれらに不純物を添加したものであり、前記結晶方位は<110>もしくは<211>のいずれかであり、前記薄膜の表面と前記パターン開口部の側壁が、それぞれ、{100}面と{110}面、または{110}面と{211}面の組み合わせであることを特徴とする荷電粒子露光用マスクの製造方法である。
記ドライエッチングに用いるガスは、臭化水素ガス、四塩化炭素ガス、またはいずれかを含む混合ガスであってもよい。
前記不純物はボロンまたはリンであってもよい
本発明によれば、パターンが微細化しても、パターン長さとコーナーの曲線部長さの比、すなわちRx/aまたはRy/bが、レジスト現像後において0以上0.5以下であれば、メンブレン加工後に0以上0.1以下となる矩形形状を形成することができ、かつパターンの配置間隔が制約されないような荷電粒子露光用マスクおよびその製造方法を提供できる。
以下、図面に基づいて本発明に好適な実施形態を詳細に説明する。図1は、本実施形態に係るマスク1を示す平面図であって、図2は図1のA−A断面図である。
図1にマスク1の平面形状例を示す。ここでの平面形状は円形で示したが、マスク製造装置並びに製造されたマスクを用いる荷電粒子線露光装置の都合に合わせ多角形としてもよい。図2に示すように、マスク1は支持枠3を有し、支持枠3上には薄膜5が保持されている。
支持枠3と薄膜5の間にはエッチング停止層7が設けられている。
薄膜5には矩形の開口9を有するメンブレン15が設けられており、メンブレン15の直下のエッチング停止層7には開口部11が設けられている。
また、メンブレン15の直下の支持枠3には穴13が設けられている。
支持枠3は、薄膜5を保持する。
薄膜5は、メンブレン15を有することにより、露光時に荷電粒子線を選択的に通過させる。即ち、開口9を通過した荷電粒子線が、マスク1の直下にある基板等に開口9の形状を転写する。
薄膜5を構成する材料は例えば単結晶シリコン、ダイヤモンド、これらにボロンやリンを添加したもの等である。
エッチング停止層7は、後述するドライエッチングにより薄膜5にメンブレン15を形成する際に、エッチングが支持枠3まで進行しないようにするためのものである。
あるいは同様に、後述するドライエッチングまたはウェットエッチングにより支持枠3に穴13を形成する際に、エッチングが薄膜5まで進行しないようにするためのものである。
ここで、図1に示す開口9の辺17,19のなす方向21、23は薄膜5を構成する材料の特定の結晶方位と平行になっている。
特定の結晶方位とは、例えば材料が単結晶シリコン、ダイヤモンド、あるいはこれらにボロンやリンを添加したものである場合はミラー指数を用いて<110>もしくは<211>である。
また、図2に示す薄膜5に対して垂直な方向25は薄膜5を構成する材料の特定の結晶方位と垂直になっている。
特定の結晶方位とは、例えば材料が単結晶シリコン、ダイヤモンド、あるいはこれらにボロンやリンを添加したものである場合は<100>もしくは<110>である。
詳細は後述するが、開口9をこのような向きの条件に従って形成することにより、パターンを微細化してもRx/aおよびRy/bを0以上0.1以下である矩形形状を形成することができ、かつ開口9の配置間隔が制約されない。
ここでミラー指数について図3を用いて説明する。図3は結晶軸と平面27の関係を示す模式図である。
ミラー指数とは結晶の面や方向を記述する方法の一つであり、結晶面と結晶軸X、Y、Zの交点との関係を示したものである。
具体的には以下のような手順で求められる。
例えば、図3に示す平面27をミラー指数で記述したい場合、平面27はX軸、Y軸とは2で交わり、Z軸とは3で交わっているため、ミラー指数はそれぞれの逆数を取って(1/2 1/2 1/3)となる。
ただし、ミラー指数は互いに素である整数で表すため、整数化して(332)と記述する。
また、平面27と直交する方向は[332]と表す。
また、負の方向を示す場合は数字の上にハイフンをつけて(1(−)00)等のように表示する。
ここで、ミラー指数はどの軸をX軸とし、どの方向を正方向と定義するかによって、同じ面でも異なった指数となる。
例えば、(100)、(010)、(001)、(1(−)00)(01(−)0)(001(−))はどの軸をX軸とし、どの方向を正方向とするかの違いがあるに過ぎず、面としては等価である。従ってこのような場合は上記の等価な面の全てを含んだ面を{100}と表記する。
同様に、方向を表す場合も、[100]、[010]、[001]、[1(−)00]、[01(−)0]、[001(−)]は等価であるため、これらの方向全てを含む方向を<100>と表記する。
次に、マスク1の製造方法について説明する。図4(a)〜図4(h)はマスク1の製造工程を示す図であって、図5(a)〜図5(d)は図4(d)の工程の詳細図である。
また、図6は図5(b)の拡大図であって、図7は図5(d)の1例である。なお、図5(a)〜図5(d)、図6および図7では支持枠3の表記を省略してある。
まず、図4(a)に示すように、支持枠3上にエッチング停止層7を設け、エッチング停止層の上に薄膜5を設ける。
ここで、薄膜5の表面(マスク面)は{100}である。
次に、図4(b)に示すように、薄膜5の表面にレジスト層31を、塗布する。
次に、図4(c)に示すように、電子線露光装置やレーザ−描画機を用い、レジスト層31上に矩形のパターン形状を描画し、現像することによって開口部33を形成する。なお、矩形パターンの辺の方向は<110>に平行になるようにする。
この時、後のエッチングで薄膜5に開口9を形成するために必要な時間内にエッチングによってレジスト膜31が消失してしまう可能性がある場合は、薄膜5上に酸化シリコン(SiO)、窒化シリコン(SiN)、炭化シリコン(SiC)やクロム(Cr)、タンタル(Ta)、チタン(Ti)、アルミニウム(Al)、モリブデン(Mo)、銅(Cu)およびこれらを含む金属薄膜のように、レジスト層31と比べ、薄膜5の材料に対してエッチング選択比が高い薄膜を形成しておく場合がある。
これらの薄膜はレジストの開口9を元にドライエッチングやウェットエッチングで加工され、後述する薄膜5への開口9を形成する際、レジスト同様エッチングマスクとして用いられる。なおこの場合、レジストは残しておいても除去してもよい。
次に、図4(d)に示すように、薄膜5上をドライエッチングし、開口9を形成する。
ドライエッチングには臭化水素ガス(HBr)または四塩化炭素ガス(CCl)またはいずれかを含む混合ガスが用いられる。
ここで、図4(d)の工程を図5(a)〜図5(d)、図6および図7を用いて詳細に説明する。
図5(a)に示す状態からエッチングを開始すると、図5(b)および図6に示すように、開口9の側壁35にはシリコン酸化膜からなる保護膜37が形成される。
保護膜は実際には開口9の底面39にも形成されるが、支持枠3側から電圧を印加してイオンを引き込むと、底面39方向へのエッチング速度が側壁35方向に比べてはるかに向上するため、保護膜が除去されエッチングは深さ方向に進む。
一方で、エッチング速度は面によって異なり、例えば{100}は{110}や{111}よりもエッチング速度が速い。従って、エッチングが進むにつれて、底面39の形状は結晶方位のエッチング速度差に影響を及ぼされ、最もエッチング速度の遅い結晶面により構成された形状となる。
例えば、本実施形態ではマスク面が{100}であり、矩形パターンの方向は<110>であるため、マスク面よりも矩形パターンの方向に沿った面のエッチング速度が遅くなる。また底面39においては{100}に比べエッチング速度の遅い{111}が現れる。従って、矩形パターンの方向に沿った面には{110}が現れることになる。また底面39においては{111}が現れることになる。
なお、マスク面が{110}の場合はこれよりもエッチング速度が遅い面は{211}であるため、矩形パターンの方向は<211>とするのが望ましい。
また側壁のエッチング面としては、エッチング速度の遅い{111}も現れる。
図5(c)に示すように、エッチングがエッチング停止層7に達すると深さ方向のエッチングは進行しなくなり、側壁方向に残渣41をエッチングしていく。
そして、側壁35もしくは残渣41はファセット面を形成し、エッチングがそれ以上進行しづらい状態となる。
図5(d)に示すように、残渣41を除去次第、エッチングを終了させることが望ましい。
ここで、さらにエッチングを続けた場合、つまりオーバーエッチングを行った場合、図7に示すように側壁35がエッチングされてノッチ43が形成されるが、本実施形態では保護膜37およびファセット面の存在により、側壁35方向のエッチング速度は遅く、オーバーエッチングによるパターンの崩れがおきにくい。
また、残渣41に現れるファセット面はエッチング速度が遅いため、オーバーエッチングを行っても側壁に達するまでに時間を要することによる。
このように、矩形パターンの方向をエッチング速度が遅い面に合わせてエッチングを行うことにより、開口9の形状は、レジスト層31に接する側はレジスト31の開口部33に合わせた形状になるが、エッチング停止層7に接する側の形状は、ファセット面が形成する矩形となる。
ここで、マスク1を用いた荷電粒子露光装置による転写を行った場合、開口9を通して転写されるパターンの形状は、開口9の最も狭い平面形状が転写されることになるため、断面形状は垂直であることが望ましいが、あるいは隣接するパターン同士が互いに上述した開口のエッチング方法によって侵食されない程度であれば、順テーパであってもかまわない。
開口のエッチングを終了したら、図4(e)に示すように、レジスト層31をマスク1の表面から除去する。
次に、支持枠3をエッチングする工程を行う。
まず、図4(f)に示すように、マスク1の表面の内、エッチングしない部分をウェットエッチング用マスク45で覆う。
ウェットエッチング用マスク45を構成する材料は例えば窒化シリコンであり、これをLP−CVD(Low Pressure Chemical Vapor Deposition)などの方法を用いてマスク1の表面を覆う。
次に、図4(g)に示すようにマスク1の表面のウェットエッチング用マスク45で覆っていない部分をウェットエッチングし、穴13を得る。
ウェットエッチングに用いる溶液は、エッチング停止層7との選択比が得られやすく、異方性エッチングを行えるものが好ましく、例えば水酸化カリウム溶液やテトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド(TMAH)水溶液が用いられる。
なお、ウェットエッチングではなく、ドライエッチングを用いて穴13を形成してもよい。
この場合はレジストまたはハードマスクを支持枠3に設けて開口部をパターン形成した後に、開口部をドライエッチングする。
穴13の形成を完了した後、ウェットエッチング用マスク45を除去する。
最後に、図4(h)に示すように、穴13直上のエッチング停止層7を除去して開口部11を設ける。なお、ウェットエッチング用マスク45の除去とエッチング停止層7の除去手順は逆でもよい。このようにしてマスク1を製造する。
このようにして、マスク1を製造する。
なお、上記の実施形態ではメンブレン15を形成した後に穴13を形成しているが、穴13を先に形成する方法もあるため、簡単に説明する。
図8(a)〜図8(h)はマスク1の製造工程の変形例を示す図である。
まず、図8(a)に示すように、支持枠3上にエッチング停止層7を設け、エッチング停止層の上に薄膜5を設ける。
次に、支持枠3をエッチングする工程を行う。
まず、図8(b)に示すように、マスク1の表面の内、エッチングしない部分をウェットエッチング用マスク45で覆う。
ウェットエッチング用マスク45を構成する材料は先の実施形態と同様である。
次に、図8(c)に示すように、マスク1の表面のウェットエッチング用マスク35で覆っていない部分をウェットエッチングし、穴13を得る。
ウェットエッチングに用いる溶液は、先の実施形態と同様である。
なお、ウェットエッチングではなく、ドライエッチングを用いてもよい。
穴13が形成されると、穴13直上のエッチング停止層7を除去して開口部11を設ける。
次に、図8(d)に示すように、ウェットエッチング用マスク45を除去する。
なお、エッチング停止層7については、後に述べる開口9を形成した後に除去してもよい。
次に、図8(e)に示すように、薄膜5の表面にレジスト層31を、塗布する。
次に、図8(f)に示すように、電子線露光装置やレーザ−描画機を用い、レジスト層31上に矩形のパターン形状を描画し、現像することによって開口部33を形成する。
次に、図8(g)に示すように、薄膜5をドライエッチングし、薄膜5に開口9を形成する。
最後に、図8(h)に示すように、レジスト層31をマスク1の表面から除去する。
このようにして、マスク1を製造する。
このように、本実施の形態によれば、マスク1の薄膜5が矩形の開口9を有しており、開口9の辺17,19のなす方向21、23は、薄膜5を構成する材料の特定の結晶方位と平行になっている。
従って、パターンが微細化してもメンブレン15を矩形形状に形成することができ、かつメンブレン15の配置間隔が制約されない。
また、本実施の形態によれば、開口9の側壁35方向のエッチング速度が深さ方向のエッチング速度よりも遅いため、オーバーエッチングによるパターンの崩れが起りにくい。
次に、実施形態に従ってマスクを作成し、結晶方位に対するパターン方向との関連性について検討を行った結果について説明する。
マスク面が(001)であり、メンブレンの内部応力が13MPaとなるようにボロンをドープした単結晶シリコンをSOI層として持つSOIウェハを用意し、これにレジスト層を塗布し、レジスト層上に200nm角の矩形のパターン開口を描画したマスクを2種類作製した。
ここで、2種類のマスクの内、第1のマスクは、矩形をなす辺に<110>方向が一致するようにパターン開口を描画し、第2のマスクは矩形をなす辺に<100>方向が一致するようにパターン開口を描画した。
即ち、第2のマスクは、矩形をなす辺が、第1のマスクの矩形をなす辺に対して45°傾いている。
これらを図4にて示した工程に従ってマスクとして作製し、ウェハに形成されたパターン開口部の形状を比較した。
なお、エッチングに用いたガスはHBrとOの混合ガスであり、形状の比較は走査型電子顕微鏡(SEM)により撮影した画像を用いて行った。
図9は第1のマスクのパターン開口形状51を示す図であって、図10は第2のマスクのパターン開口形状61を示す図である。
図9に示すように、第1のマスクのパターン開口形状51は矩形となり、パターン幅53、パターン長さ55は196nmであった。またコーナー部分の曲線を示す長さであるコーナー曲線長さ57は4nmとなった。これにより、Rx/aは0.02となる。
一方、第2のマスクのパターン開口形状61は図10に示すように8角形であり、パターン幅63、パターン長さ65は143nm、コーナー長さ67は19nmとなった。
またコーナーにおいて直線となっている箇所の長さであるコーナー直線長さ69は26nmであり、パターン長さ65となる辺とコーナー直線長さ69となる辺のなす角は82°であった。この角度は{110}と{100}のなす角である82.3°とほぼ一致する。
従って、パターン開口の形状は結晶方位により異方性があり、矩形をなす辺に<110>方向が一致するようにパターン開口を描画することにより、矩形の形状が得られることがわかる。
以上、添付図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明したが、本発明の技術的範囲は、前述した実施の形態に左右されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
マスク1を示す平面図 図1のA−A断面図 結晶軸と平面27の関係を示す模式図 マスク1の製造工程を示す図 マスク1の製造工程を示す図 マスク1の製造工程を示す図 マスク1の製造工程を示す図 マスク1の製造工程を示す図 マスク1の製造工程を示す図 マスク1の製造工程を示す図 マスク1の製造工程を示す図 図4(d)の工程の詳細図 図4(d)の工程の詳細図 図4(d)の工程の詳細図 図4(d)の工程の詳細図 図5(b)の拡大図 図5(d)の1例 マスク1の製造工程の変形例を示す図 マスク1の製造工程の変形例を示す図 マスク1の製造工程の変形例を示す図 マスク1の製造工程の変形例を示す図 マスク1の製造工程の変形例を示す図 マスク1の製造工程の変形例を示す図 マスク1の製造工程の変形例を示す図 マスク1の製造工程の変形例を示す図 開口形状51を示す図 開口形状61を示す図 マスク81の形状を示す断面図 設計パターン91aの形状を示す図 作製パターン91bの形状を示す図
符号の説明
1…………マスク
3…………支持枠
5…………薄膜
7…………エッチング停止層
9…………開口
11………開口部
13………穴
15………パターン開口部
31………レジスト層
33………開口部
35………側壁
37………保護膜
39………底面
45………ウェットエッチング用マスク

Claims (3)

  1. 荷電粒子線により転写される集積回路の各部に対応した矩形のパターン開口部を薄膜上に加工する工程を有する荷電粒子露光用マスクの製造方法であって、
    前記パターン開口部を薄膜上に加工する工程は、
    エッチング面が、前記矩形をなす辺の方向に沿う面であり、前記薄膜の表面よりもエッチング速度が遅い結晶面となる、異方性を持つドライエッチングにより、前記矩形をなす辺の方向が、前記薄膜を構成する結晶がもつ特定の結晶方位に対して平行になり、前記パターン開口部の側壁が、前記薄膜の表面に対してほぼ垂直になるように前記薄膜に前記パターン開口部を加工し、
    前記薄膜を構成する材料は、単結晶シリコン、ダイヤモンド、もしくはこれらに不純物を添加したものであり、
    前記結晶方位は<110>もしくは<211>のいずれかであり、
    前記薄膜の表面と前記パターン開口部の側壁が、それぞれ、{100}面と{110}面、または{110}面と{211}面の組み合わせである
    ことを特徴とする荷電粒子露光用マスクの製造方法。
  2. 前記ドライエッチングに用いるガスは、臭化水素ガス、四塩化炭素ガスまたはいずれかを含む混合ガスであることを特徴とする請求項記載の荷電粒子露光用マスクの製造方法。
  3. 前記不純物はボロンまたはリンであることを特徴とする請求項記載の荷電粒子露光用マスクの製造方法。
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