JP2004311800A - 荷電粒子線露光用マスクブランクスおよびマスクの製造方法 - Google Patents

荷電粒子線露光用マスクブランクスおよびマスクの製造方法 Download PDF

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健一 森本
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秀 黒澤
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Abstract

【課題】寸法精度のよいストラットを、短時間でコスト低減効果が高い方法で容易に形成し得る荷電粒子線露光用マスクブランクスおよびマスクの製造方法を提供する。
【解決手段】エッチング停止層13を介してメンブレン12とメンブレン12を支持するストラット14とを少なくとも備えた荷電粒子線露光用マスクブランクスの製造方法において、ストラット14を形成するに際し、サンドブラスト加工によりストラット14を途中まで形成し、次にドライエッチングによりストラット14をエッチング停止層13まで加工して形成する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体デバイス等の製造におけるリソグラフィ用マスクブランクスの製造方法およびマスクに関し、さらに詳しくは、電子線やイオンビーム等の荷電粒子線を用いてマスクパターンをウェハ上に転写するマスク作製用のマスクブランクスおよびマスクの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
半導体集積回路の素子の微細化、高集積化に伴い、光を用いる従来のフォトリソグラフィ技術に代わって、荷電粒子線、特に電子線を用いて所望の形状をウェハ上に転写する電子線転写型リソグラフィ技術が開発され、最近では、高スループット化が可能なEPL(Electron−beam ProjectionLithography)法として開発が進められている。例えば、電子線転写型リソグラフィ技術として、マスクパターンを小領域に分け、各小領域毎に所定のサイズ、配置にて形成された貫通孔パターンを形成したステンシルマスクを用意し、前記小領域に電子ビームを照射し、貫通孔パターンによって成形された電子ビームを被露光基板であるウェハ上に縮小転写する技術が開発されており、マスク上に分割形成された所定パターンを被露光基板上でつなぎ合わせながらデバイスパターンを形成するシステムがある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
上記の電子線転写型リソグラフィ技術に使われるマスクの一例を図6に示す。図6は8インチウェハ基板を用いた電子線露光用マスク61の例であり、図6(a)がマスクの全体図であり、二つのパターン領域(132.57mm×54.43mm)62は、メンブレンと呼ばれるシリコンの薄膜層64に電子線を透過する貫通孔を設けてパターンを形成し、メンブレン64が非常に薄いので、パターン領域を裏側からストラット(strut)63(0.17mm×0.17mm)と称する支柱で分割してメンブレン64を補強することにより、パターン領域の撓みを低減し、パターン位置制度の向上を図っている。図6(b)は図6(a)の一部拡大模式図であり、ウェハ上に転写されるマスクパターンはストラット63間のメンブレン64に形成される。
【0004】
電子線露光用マスクブランクスおよびマスクの代表的な製造方法を図5に示して説明する。電子線露光用マスク基板としては、図5(a)に示すように、シリコンとシリコンの間にシリコン酸化膜を有する構造のSOI(Silicon On Insulator)基板51がよく用いられている。SOI基板51は、シリコン酸化膜53を介して2枚のシリコン結晶基板を張り合わせた構造を有し、マスクブランクスおよびマスクの支持体(ストラット)部分となる支持体シリコン54の厚さは数100μm、マスクパターンを作製するシリコン薄膜層52は数μmの厚さを有し、マスクブランクスおよびマスク製造時のエッチング停止層として機能するシリコン酸化膜53は約1μm程度の厚さで設けられている。
次に、上記のSOI基板51のマスクパターンを形成するシリコン薄膜層52上に、シリコンエッチング時のマスキング材としてCr等をスパッタリングしハードマスク層55を形成する(図5(b))。
【0005】
続いて、基板の裏面側にフォトレジスト等により露光領域に開口部を形成するためのエッチングの保護膜を設け、所定の方法により基板の裏面側から、シリコン酸化膜53をエッチング停止層として、シリコンをドライエッチングして開口部56を形成した後、レジストを剥離し、マスクブランクス57を形成する(図5(c))。
【0006】
次に、表面側のハードマスク層55上に電子線レジストを塗布し、電子線露光装置で所定のパターンを露光し、現像し、露出したハードマスク層55をエッチングしてパターン化したハードマスク層55’を形成し、電子線レジストを除去した後、露出したシリコン薄膜層をドライエッチングして電子線透過孔58を設け、マスクパターン52’を形成する(図5(d))。
次に、パターン化したハードマスク層55’をエッチング除去し、次いで開口部56のエッチング停止層53のシリコン酸化膜をエッチング除去して、電子線露光用マスク50を形成する(図5(e))。
【0007】
また、場合によっては、残存シリコン酸化膜53’の圧縮応力によるマスクパターン52’層の変形を避けるため、予めSOI基板51の表面シリコン薄膜層52にボロン等をドープして引張り応力を持たせることも実施されている。
【0008】
なお、本出願人は、応力によるパターンの変形を取り除くために、低応力のエッチング停止層を設ける荷電粒子線露光用マスクブランクス、荷電粒子線露光用マスクブランクスおよびマスクの製造方法を発明している(特願2002−363726号)。
【0009】
しかしながら、上記の従来の製造法によると、裏面側のシリコンをドライエッチングして開口部56を形成する図5(c)の段階で、ほぼシリコンの厚さに相当する深さにまで垂直に裏面のシリコンをエッチング除去しなければならない。例えば、8インチウェハを用いてマスクブランクスを作製する場合には、裏面側シリコンの深掘エッチングは約725μmにもなり、膜厚15μm程度のフォトレジストをマスクにして、SF等のエッチングガスを使ってドライエッチングを行っている。
【0010】
ところが、ドライエッチングではエッチングすべき面積が大きくなると、エッチングすべきパターンの粗密によってエッチング速度が大きく異なってしまい、パターン領域の周辺部が中心部よりもエッチング速度が速くなるローディング効果という現象が生じる。エッチング速度の不均一性が生じると、エッチング速度の速い部分ではオーバーエッチングとなり、エッチング停止層やストラット側壁もエッチングされ、エッチングにさらされている時間が長いと、エッチング停止層やストラットが消滅してしまうという問題が生じており、今後のマスクの大面積化傾向に障害となっていた。
このローディング効果による不均一エッチングを解決するために、放電加工により裏面のシリコンを途中まで加工した後、次にドライエッチングにより最後まで加工するブランクスの製造方法が提案されている(特許文献2参照)。
【0011】
【特許文献1】
特許第2829942号公報
【特許文献2】
特開2002−299229号公報
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献2に記載されたブランクスの製造方法は、ストラットを加工するに際し、放電加工用の電極金型を製作するのが困難で時間を要するという問題があり、半導体設計に合致するように必要に応じてストラットの形状や配置を変更しようとする場合には、再度、放電加工用電極金型から製作しなければならず、再製作のための時間も必要とし、柔軟に対応できないという問題があった。また、ストラット加工時間も比較的長いために、マスクブランクスおよびマスク価格の増加につながるという問題があった。さらに、加工対象物は導電性を有する材料に限られ、例えば、ガラス、石英等は使用できないという問題があった。
【0013】
そこで、本発明は上記のような問題点を解消するためになされたものである。すなわち、ストラットを加工するに際し、ドライエッチング法による開口パターンの粗密によってエッチング速度に違いが出るローディング効果のために全面を均一エッチングできないという問題、およびエッチング速度がきわめて遅く、8インチウェハ1枚で6〜8時間を要するという問題を解決するものである。また、放電加工のように製作に時間を要する電極金型を不要とするものであり、ストラット形状、配置の変更に柔軟に対応でき、マスクブランクスおよびマスクの製作時間の短縮、低価格化という課題を解決するものである。
その目的は、マスクブランクスおよびマスクの大面積化に対応し、均一な深さで裏面側支持体を深掘加工し、寸法精度のよいストラットを、短時間でコスト低減効果が高い方法で容易に形成し得る荷電粒子線露光用マスクブランクスおよびマスクの製造方法を提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、請求項1の発明に係わる荷電粒子線露光用マスクブランクスの製造方法は、エッチング停止層を介してメンブレンとメンブレンを支持するストラットとを少なくとも備えた荷電粒子線露光用マスクブランクスの製造方法において、ストラットを形成するに際し、サンドブラスト加工によりストラットを途中まで形成し、次にドライエッチングによりストラットをエッチング停止層まで加工して形成するようにしたものである。
【0015】
請求項2の発明に係わる荷電粒子線露光用マスクブランクスの製造方法は、 ストラットを形成するに際し、サンドブラスト加工面に予めドライエッチング用のハードマスク層を形成しておくようにしたものである。
【0016】
請求項3の発明に係わる荷電粒子線露光用マスクブランクスの製造方法は、ドライエッチングで露出したエッチング停止層を除去する工程を含むようにしたものである。本発明によれば、予めエッチング停止層を除去したブランクスが提供される。
【0017】
請求項4の発明に係わる荷電粒子線露光用マスクブランクスの製造方法は、ドライエッチングで露出したエッチング停止層を除去した後に、低応力の第2のエッチング停止層を設ける工程を含むようにしたものである。本発明によれば、高精度のマスク製造に適するブランクスが提供される。
【0018】
請求項5の発明に係わる荷電粒子線露光用マスクの製造方法は、エッチング停止層を介してメンブレンとメンブレンを支持するストラットとを少なくとも備えた荷電粒子線露光用マスクの製造方法において、ストラットを形成するに際し、サンドブラスト加工によりストラットを途中まで形成する工程と、次にドライエッチングによりストラットをエッチング停止層まで加工して形成する工程と、前記メンブレンをパターンエッチングしてマスクパターンを形成する工程と、前記エッチング停止層を除去する工程と、を有するようにしたものである。
【0019】
請求項6の発明に係わる荷電粒子線露光用マスクの製造方法は、ストラットを形成した後、ドライエッチングで露出したエッチング停止層を除去した後に、低応力の第2のエッチング停止層を設ける工程と、前記メンブレンをパターンエッチングしてマスクパターンを形成する工程と、前記第2のエッチング停止層を除去する工程と、を有するようにしたものである。本発明によれば、位置ずれの無い高精度のパターンを有するマスクが提供される。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、荷電粒子線露光の中で実用化が近い電子線露光を例に、電子線露光用マスクブランクスの製造方法、および電子線露光用マスクの製造方法について、図面を参照して説明する。
【0021】
(荷電粒子線露光用マスクブランクスの製造方法)
図1およびそれに続く図2は、本発明の電子線露光用マスクブランクスの製造方法を示す工程概略図である。本実施形態では、メンブレンを支持する支持体としてシリコン基板を例に説明するが、本発明の製造方法を用いる支持体としてはシリコン基板に限定されず、ガラス基板、石英基板等の他の基板に適用することも可能である。
【0022】
図1(a)に示すように、エッチング停止層13を介してメンブレンを形成する薄膜層12とメンブレンを支持するストラットとを形成するシリコン14を備えた基板11を準備する。
メンブレンを形成する薄膜層12としては、スパッタリング法、CVD法等の成膜法や貼り合わせ法等により形成された、結晶性シリコン、非晶質シリコン、酸化シリコン、窒化シリコン、カーボン、ダイヤモンド状カーボン、ダイヤモンド等の薄膜層が用いられる。薄膜層12の厚さは0.2μm〜数μmが好ましく、さらには0.2μm〜2μmがより好ましい。エッチング停止層13としては、スパッタリング法、CVD法等の成膜法、熱転写酸化法や貼り合わせ法等で形成された、酸化シリコン、Cr、Ti、Ta、Mo、W、Zr、およびこれらの金属の窒化物、酸化物、酸窒化物のうちのいずれか1種が用いられ、メンブレンとストラットとを形成するシリコン層14とのエッチング選択性等を考慮して使用される。エッチング停止層13の厚さは0.1μm〜1μm程度が好ましい。
それらの基板の中で、SOI基板は既にLSI用半導体回路基板として実績があり、パターンを形成する上部のシリコン薄膜層12の品質は、無欠陥である点、および膜厚均一性の点で信頼性が高くマスクブランクス作製の基板11として好ましい。以下、SOI基板を例に本発明を説明する。
【0023】
本発明で用いるマスクブランクス材料としてのSOI基板11は、エッチング停止層13となるシリコン酸化膜を介して表裏に単結晶シリコン薄膜層12と単結晶の支持体シリコン14を有する各種のSOI基板を用いることができる。SOI基板11の裏面側の支持体シリコン14厚さは、500μm〜725μm、エッチング停止層13となるシリコン酸化膜の厚さは0.1μm〜1μm程度、表面のシリコンの薄膜層12の厚さは0.2μm〜数μm、より好ましくは0.2μm〜2μmであり、SOI基板11の大きさを含めて上記の値は、露光装置や用いられるマスク形態によって異なってくる。
【0024】
次に、支持体シリコン14上にドライエッチング用のハードマスク層15を形成する(図1(b))。ハードマスク層の材料としては、Cr、Ti、Ta、Mo、W、Zr、およびこれらの金属の酸化物、窒化物、酸窒化物のなかのいずれか1種からなる材料を、数100nmの厚さにスパッタリング等の方法で真空成膜して設ける。
【0025】
次に、ハードマスク層15の上にサンドブラスト加工用の感光性のドライフィルムレジスト16をラミネートする(図1(c))。ドライフィルムレジスト16はネガ型、ポジ型のいずれも使用でき、膜厚はサンドブラスト加工する深さとレジスト解像度に応じて選定すればよいが、数10μm厚のものが好ましい。
【0026】
続いて、ドライフィルムレジスト16を所定の製版条件で、プリベークし、露光し、現像し、ポストベークして、ストラットのドライフィルムレジストパターン16’を形成する(図1(d))。8インチウェハ基板をマスク基板として用いる場合には、ストラットパターンは前述の図6に示す形状とすることが多い。しかし、本発明のブランクスの製造方法は、上記のドライフィルムレジスト製版の段階で、半導体チップパターンに対応して、ストラットの形状、配置を簡単に自由に変更できる。
【0027】
次に、ドライフィルムレジストパターン16’をマスクにして、ハードマスク層15、裏面側の支持体シリコン14の順にサンドブラストして、シリコンを研削除去して途中までの開口部17を形成する(図1(e))。本発明において、サンドブラストに使用する研磨材としては、アルミナWA、SiC、カーボンWC等が挙げられ、#1200〜2000(JIS規格)程度のものが好ましい。研磨材の噴出圧力としては、0.5〜1kg/cm程度で、ブラストノズルのスキャン速度は3000〜6000cm/分程度で加工するのが好ましい。
本発明において、サンドブラスト加工をシリコン研削除去の途中で止めるのは、中間にある厚さ0.1μm〜1μmのシリコン酸化膜13でサンドブラスト加工を止めるのが困難なためであり、サンドブラスト加工で除去する裏面側のシリコン深さは、8インチ、725μm厚の基板を用いた場合には、600μm程度である。
【0028】
次いで、ドライフィルムレジストパターン16’を剥離し、洗浄し(図2(f))、ハードマスクパターン15’をマスクにして、裏面側の支持体シリコン14の開口部17に残存するシリコンをドライエッチングし、シリコン酸化膜33をエッチング停止層として開口部のシリコンを最後まで除去して開口部17’とストラット14’を形成し、マスクブランクス10−1を形成する(図2(g))。
シリコンの深掘りドライッチングは、通常市販されているICP−RIE装置等を用いることができ、プロセスガスとしては、SF、CF、C、C等のフッ素系ガス等を用い、例えば、SFガスとCガスとを交互に供給しながら高密度プラズマでドライエッチングを行なうプロセスにより行なうことができる。また、エッチング速度を速めるために、マスク材に影響しない範囲内で酸素や窒素を微量に混合することも可能である。
【0029】
次に、ハードマスクパターン15’をエッチング除去し、マスクブランクス10−2を作製する(図2(h))。
【0030】
さらに、開口部17’に露出している部分のシリコン酸化膜13を緩衝フッ酸等を用いてエッチング除去し、マスクブランクス10−3を作製することも可能である(図2(i))。
【0031】
また、上記のシリコン酸化膜13をエッチング除去した後に、低応力の第2のエッチング停止層を設けたマスクブランクス10−4を形成することも可能である(図2(j))。第2のエッチング停止層としては、Cr、Ti、Ta、Mo、W、Zr、およびこれらの金属の酸化物、窒化物、酸窒化物のなかのいずれか1種からなる材料を、100nm〜1μm程度の厚さにスパッタリング等の方法で真空成膜して設ける。
【0032】
本発明の電子線露光用マスクブランクスの製造方法においては、マスクブランクスとして10−1〜10−4(図2(g)〜図2(j))のいずれの形態も取ることが可能である。
さらに、上記のいずれの形態においても、メンブレン12上にドライエッチングによるメンブレンパターン形成のためのマスク材として、ハードマスク層を設けたブランクスの形態をとることも可能であり、メンブレン上のハードマスク層と支持体シリコン14上のハードマスク層15が同一の材料で形成されていれば、マスク作製時、メンブレンパターン形成後に同時にハードマスク層を除去し得る利点がある。
【0033】
(荷電粒子線露光用マスクの製造方法)
図3およびそれに続く図4は、本発明の電子線露光用マスクの製造方法を示す工程概略図である。本実施形態では、メンブレンを支持する支持体としてシリコン基板を例に説明するが、本発明の製造方法を用いる支持体としてはシリコン基板に限定されず、ガラス基板、石英基板等の他の基板に適用することも可能である。
【0034】
図3(a)に示すように、エッチング停止層33を介してメンブレンを形成する薄膜層32とメンブレンを支持するストラットとを形成するシリコン34を備えた基板31を準備する。基板31は、前述の電子線露光用マスクブランクスの製造に用いたものと同じ基板が用いられる。
【0035】
次に、メンブレンを形成する薄膜層32上、および支持体シリコン34上に、それぞれドライエッチング用のハードマスク層35、および36を形成する(図3(b))。ハードマスク層35、36の材料は、同一でもあるいは異なっていてもよく、ハードマスク層の材料としては、Cr、Ti、Ta、Mo、W、Zr、およびこれらの金属の酸化物、窒化物、酸窒化物のなかのいずれか1種からなる材料を、数100nmの厚さにスパッタリング等の方法で真空成膜して設ける。このハードマスク層35は必ずしも必要ではなく、直接にメンブレンを形成する薄膜層32上にレジスト層を形成し、そのレジストパターンをドライエッチング用マスクを兼ねることも可能であるが、ドライエッチングにより微細パターンを精度良く形成するには、ハードマスク層35を設けるのが好ましい。
【0036】
次に、マスクブランクスの製造方法で述べた工程にしたがって、支持体シリコン34上に設けたハードマスク層36にサンドブラスト加工用のドライフィルムレジストをラミネートし、製版することによりストラットのレジストパターン37を形成する(図3(c))。
【0037】
次に、サンドブラストにより、ハードマスク層36、支持体シリコン34の順にシリコンを研削除去して途中までの開口部38を形成し(図3(d))、次いでドライエッチングによりエッチング停止層33までエッチングしてシリコンを除去し、開口部38’とストラット34’を形成する(図3(e))。
【0038】
次に、開口部38’に露出したエッチング停止層33をエッチングして除去し、続いてハードマスク層36’をエッチングして除去する(図4(f))。次に、エッチング停止層33を除去した後に、低応力の第2のエッチング停止層39を設け、マスクブランクス40を形成する(図4(g))。第2のエッチング停止層39は、前述のマスクブランクスで示した材料が用いられる。
【0039】
次に、メンブレンを形成する薄膜層32上のハードマスク層35上に電子線レジストを塗布し、マスク用電子線露光装置で所定のパターンを露光し、現像して、レジストパターンを形成した後、先ずハードマスク層35をエッチングして、ハードマスクパターン35’を形成するが、エッチング条件は、ハードマスク材料により異なる。次いで、レジストパターンを剥膜後、露出しているシリコン薄膜層をドライエッチングし、電子線透過孔41を設けたマスクパターン32’を形成する(図4(h))。マスクパターン32’を形成するシリコン薄膜層のドライエッチングは、高精度のトレンチエッチングが求められ、例えば、HBr系ガス等によるプラズマエッチングが用いられる。
【0040】
次に、ハードマスクパターン35’をエッチング除去し、次いで開口部およびストラット34’下部のエッチング停止層39をエッチング除去して、電子線透過孔41を有するマスクパターン32’を設けたステンシルマスク42を形成する(図4(i))。
【0041】
【実施例】
(実施例1)
基板として8インチのSOIウェハ基板を準備した。表面側のシリコン薄膜層の膜厚は2μm、中間のシリコン酸化膜は1μm、裏面側の支持体シリコン厚は725μmであった。
【0042】
次に、裏面の支持体シリコン上にドライエッチング用のハードマスク材として、Crを200nmの厚さにスパッタリング成膜し、ハードマスク層とした。
【0043】
次いで、裏面のハードマスク層上に厚さ40μmのポジ型ドライフィルムをロール温度100℃でラミナートした。
続いて、上記のドライフィルムレジストを80℃、10分間、プリベークした後、ストラットパターンを有するフォトマスクを用いて、波長405nm、照射量100〜200mJ/cmで露光し、0.5%炭酸ナトリウム水溶液で5分間現像して、レジストパターンを形成した。
ストラットパターンは、開口部の1単位が1.13×1.13mm、ストラットの幅は170μmであって、開口部は複数単位が設けられたものであった。
【0044】
続いて、上記のレジストパターンをもとに、サンドブラスト装置でサンドブラスト研磨材としてカーボンWCの#1500を用い、噴射量150g/分、噴射圧力0.8kg/cm、スキャン速度5000cm/分で、裏面側ハードマスク層、シリコンの順にサンドブラストで研削除去し、600μm程度の深さまでサンドブラスト加工した段階で、サンドブラスト加工を止め、ドライフィルムを剥離し、洗浄した。
【0045】
次に、裏面側ハードマスクをマスクにしてSFガスとCガスを交互に供給するプロセスを用いて、裏面側のシリコンをエッチング停止層まで725μmの深さにドライエッチングし、開口部を形成した後、裏面ハードマスクを硝酸第2セリウムアンモニウム系Crエッチング液でエッチング除去した。
【0046】
次に、開口部に露出したシリコン酸化膜を緩衝フッ酸(フッ酸:フッ化アンモニウム=1:10)を用いてエッチング除去し、洗浄して、ストラット幅が170μm、開口部の1単位が1.13×1.13mmの電子線露光用マスクブランクスを形成した。
【0047】
(実施例2)
基板として8インチのSOI基板を準備した。表面側のシリコン薄膜層の膜厚は2μm、中間のシリコン酸化膜は1μm、裏面側の支持体シリコンは725μmであった。また、シリコン薄膜層のボロン・ドープ量は2×1019atom/cmであった。
上記のSOI基板のシリコン薄膜層上および裏面側の支持体シリコン上に、Crを200nmの厚さにスパッタリングし、ハードマスク層とした。
【0048】
次いで、裏面のハードマスク上に厚さ40μmのポジ型ドライフィルムをロール温度100℃でラミナートした。
続いて、上記のドライフィルムレジストを80℃、10分間、プリベークした後、ストラットパターンを有するフォトマスクを用いて、波長405nm、照射量100〜200mJ/cmで露光し、0.5%炭酸ナトリウム水溶液で5分間現像して、レジストパターンを形成した。
ストラットパターンは、開口部の1単位が1.13×1.13mm、ストラットとなる開口部間の幅は170μmであって、開口部は複数単位が設けられたものであった。
【0049】
続いて、上記のレジストパターンをもとに、サンドブラスト装置でサンドブラスト研磨材としてカーボンWCの#1500を用い、噴射量150g/分、噴射圧力0.8kg/cm、スキャン速度5000cm/分で、裏面側ハードマスク層、シリコンの順にサンドブラストで研削除去し、シリコンを600μm程度の深さまで研削除去した段階で、サンドブラスト加工を止め、ドライフィルムを剥離し、洗浄した。
【0050】
次に、裏面側ハードマスク層をマスクにしてSFガスとCガスを交互に供給するボッシュプロセスを用いて、裏面側のシリコンをエッチング停止層がある725μmの深さまでドライエッチングし、開口部を形成した後、裏面ハードマスクをCrエッチング液でエッチング除去した。
【0051】
次に、開口部に露出したシリコン酸化膜を緩衝フッ酸(フッ酸:フッ化アンモニウム=1:10)を用いてエッチング除去し、洗浄し、続いて、開口部に低応力のCrを300nmの厚さにスパッタリング成膜し、第2のエッチング停止層とすることにより、マスクブランクスを形成した。
【0052】
上記のマスクブランクス上に電子線レジストを塗布し、マスク用電子線露光装置で所定のパターンを露光し、現像して、260nmのライン&スペースのレジストパターンを形成した。このレジストパターンをもとに、ハードマスク層のCrをドライエッチングしてハードマスクパターンを形成した後、レジストパターンを剥膜し、次いで、Crのハードマスクパターンをもとに、露出しているシリコン薄膜層をHBrガスを用いてドライエッチングし、電子線透過孔を設けたマスクパターンを形成した。マスクパターンは260nmのライン&スペースであった。
【0053】
次に、ハードマスク層のCrとエッチング停止層のCrを、硝酸第2セリウムアンモニウム系エッチング液で同時にエッチング除去し、電子線露光用マスクとしてのステンシルマスクを形成した。
本実施例のステンシルマスクは、シリコンストラットが170μm幅で、高さ725μm、ストラット間の開口部が1.13×1.13mm、結晶シリコンよりなるマスクパターンは2μm厚で260nmのライン&スペースが形成されているマスクであった。構造上は従来のマスクと同じであるが、低応力のエッチング停止層を用いたマスクブランクスから製造されているので、パターンの位置ずれの無い高精度マスクが得られた。
【0054】
【発明の効果】
本発明の荷電粒子線露光用マスクブランクスおよびマスクの製造方法によれば、サンドブラストで支持基板を加工し、最後にドライエッチングを行なうので、除去すべき領域の粗密には関係なく、均一な除去加工ができる。また、従来のドライエッチングのみの加工に比べて、6〜8倍に加工速度が速くなり、1時間程度で加工できる。さらに、サンドブラストをスキャン方式で行なうことにより、大面積加工が可能となる。
また、ストラットを形成する支持基板が、放電加工のように導電体やシリコン等の半導体に限定されず、ガラス基板や石英基板等の絶縁体を用いることも可能である。
また、ストラット形状、配置の変更に柔軟に対応でき、加工すべきパターンの自由度が広がり、マスクブランクスおよびマスクの製作時間の短縮、低価格化という課題を解決する荷電粒子線露光用マスクブランクスおよびマスクを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の一例に関わる電子線露光用マスクブランクスの製造方法を示す工程図
【図2】図1に続く本発明の電子線露光用マスクブランクスの製造方法を示す工程図
【図3】本発明の実施形態の一例に関わる電子線露光用マスクの製造方法を示す工程図
【図4】図3に続く本発明の電子線露光用マスクの製造方法を示す工程図
【図5】従来の電子線露光用マスクブランクスおよびマスクの製造方法を示す工程図
【図6】電子線転写型リソグラフィ技術に使われるマスクの一例
【符号の説明】
11、31、51 基板(SOI基板)
10−1、10−2、10−3、10−4、21、40、57 電子線露光用マスクブランクス
12、32、52、64 薄膜層(メンブレン)
13、33、53 エッチング停止層(シリコン酸化膜)
13’、33’、53’ 残存するエッチング停止層(シリコン酸化膜)
14、34、54 シリコン
14’、34’、54’、63 ストラット
15、35、36、55 ハードマスク層
15’、35’、36’、55’ ハードマスクパターン
16 ドライフィルムレジスト
16’、37 レジストパターン
17、38 途中までの開口部
17’、38’、56 開口部
18、39 第2のエッチング停止層
32’、52’ マスクパターン
41、58 電子線透過孔
42、50、61 電子線露光用マスク(ステンシルマスク)
62 パターン領域

Claims (6)

  1. エッチング停止層を介してメンブレンとメンブレンを支持するストラットとを少なくとも備えた荷電粒子線露光用マスクブランクスの製造方法において、ストラットを形成するに際し、サンドブラスト加工によりストラットを途中まで形成し、次にドライエッチングによりストラットをエッチング停止層まで加工して形成することを特徴とする荷電粒子線露光用マスクブランクスの製造方法。
  2. 前記ストラットを形成するに際し、サンドブラスト加工面に予めドライエッチング用のハードマスク層を形成しておくことを特徴とする請求項1に記載の荷電粒子線露光用マスクブランクスの製造方法。
  3. 請求項1に記載の荷電粒子線露光用マスクブランクスの製造方法において、ドライエッチングで露出したエッチング停止層を除去する工程を含むことを特徴とする荷電粒子線露光用マスクブランクスの製造方法。
  4. 請求項3に記載の荷電粒子線露光用マスクブランクスの製造方法において、ドライエッチングで露出したエッチング停止層を除去した後に、低応力の第2のエッチング停止層を設ける工程を含むことを特徴とする荷電粒子線露光用マスクブランクスの製造方法。
  5. エッチング停止層を介してメンブレンとメンブレンを支持するストラットとを少なくとも備えた荷電粒子線露光用マスクの製造方法において、ストラットを形成するに際し、サンドブラスト加工によりストラットを途中まで形成する工程と、次にドライエッチングによりストラットをエッチング停止層まで加工して形成する工程と、前記メンブレンをパターンエッチングしてマスクパターンを形成する工程と、前記エッチング停止層を除去する工程と、を有することを特徴とする荷電粒子線露光用マスクの製造方法。
  6. 請求項5に記載の荷電粒子線露光用マスクの製造方法において、ストラットを形成した後、ドライエッチングで露出したエッチング停止層を除去した後に、低応力の第2のエッチング停止層を設ける工程と、前記メンブレンをパターンエッチングしてマスクパターンを形成する工程と、前記第2のエッチング停止層を除去する工程と、を有することを特徴とする荷電粒子線露光用マスクの製造方法。
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JP2018159906A (ja) * 2017-03-23 2018-10-11 大日本印刷株式会社 荷電粒子線露光用マスクおよびその製造方法

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