JP3950488B2 - アンダーエッチング補正方法及びアンダーエッチング補正マスク - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
この発明はシリコンウェハの異方性エッチングに関し、特に異方性エッチングによってシリコンウェハ上に方形台形状を作成する際のアンダーエッチング(アンダーカット)を補正する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
はじめに、シリコンウェハの{100}面を使用した異方性エッチングについて説明する。
例えば、{100}面上にエッチングマスクとして長方形の穴を各辺が{110}面と平行になるように作成すると、そのマスクを用いてエッチングされた形状は、図3に示したように穴の各面が{111}面で囲まれた形状になる。これは{111}面のエッチングレートが他の結晶面のエッチングレートに比較して遅いことによる。この時、マスクの穴の幅(エッチングされた穴の幅)をxとすると、エッチング深さ(穴の深さ)tが下式で示す値になった時、エッチングは自動的に停止する。
【0003】
t=(x/2)tan 54.74°
エッチング深さtがこの値よりも小さい時は、図4に示すような断面形状を有する溝が形成されることになる。
一方、{100}面上にエッチングマスク21として図5Aに示すように、方形パターン22を囲む方形枠状の穴23を各辺が{110}面と平行になるように作成するとする。この時、シリコンウェハ24のエッチング後の形状としては図5B,Cのようになることを期待しているが、実際には方形枠状の溝25で囲まれた方形台状部26の各頂点部分において、図6Aに示すように稜線27がエッチングの進行に伴いエッチングマスク21の方形パターン22の内部に進行し、即ちアンダーエッチングが発生する。
【0004】
このアンダーエッチングの発生は図6Aに示したように直線が組合わさった形状がエッチングマスク21のある面上に出現することより、特定の結晶面のエッチングレートが他の結晶面のエッチングレートに比較して遅いことに起因していると考えられている。
このアンダーエッチングを補正すべく、即ち方形台状部26の体積減少を防止すべく、従来においては方形枠状の溝25に囲まれた方形台状部26を作成する際には、方形台状部26と対応するエッチングマスク21の方形パターン22の各頂点に、図6Bに示すような補正パターン28を配置していた。
【0005】
補正パターン28は方形パターン22の頂点を中心とし、各辺が{110}面と平行とされた正方形状とされ、その対角線長さの1/2が、この補正パターン28がない状態で所定の深さまでエッチングした時に発生する方形台状部26の頂点の後退量、即ちアンダーエッチング量y(図6B参照)と等しくされる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上述のような補正パターン28を用いる場合、例えば図7に示したように、補正パターン28が、作成しようとする溝25を塞ぐ大きさになると、エッチングマスク21の方形枠状の穴23は長方形の穴に分断され、長方形の穴によりエッチングすることになるので、図3で説明したようなエッチング形状となって、ある深さに達するとエッチングは停止し、よって図5B,Cに示したような方形台形状を作成することができなくなる。従って、溝25の幅は補正パターン28によって塞がれない大きさとする必要がある。
【0007】
ここで、図5B,Cに示したような方形枠状の溝25に囲まれた方形台状部26を、アンダーエッチングの補正を行いながら作成する場合に必要な溝25の幅を考える。
溝25の所要深さ(エッチング深さ)をtとすると、この時最低限必要なエッチングマスク21の穴23の幅x1 は、
となる。一方、マスク21内部に進行する面のエッチングレートは、{100}面のエッチングレートに比較して2.3倍程度大きく、つまりアンダーエッチング量yはエッチング深さの2.3倍程度となるため、y=2.3tとすると、補正に必要な溝25の幅x2 は、
となる。従って、x2 >x1 となり、溝幅をアンダーエッチング補正のために、本来のエッチング形状を作成するために必要な大きさより大きくしなければならず、このことは例えば溝25を介して方形台状部26を有する枠体を作成する上で、その外形を小さくしようとする時の妨げになっていた。
【0008】
また、方形台状部26の大きさを小さくする時、エッチングマスク21の方形パターン22の幅aが、(√2)yより小さくなると、図8に示したように補正パターン28同士が重なってしまい、この場合エッチングするとマスク下部に破線で示したような形状の残渣29ができてしまうため、所望のエッチング形状が得られず、よって方形パターン22の幅aは、
a≧(√2)y
即ち、a≧√2×2.3t
にする必要があった。
【0009】
この発明の目的はアンダーエッチングの補正を行いながら、方形枠状の溝に囲まれた方形台状部を作成する場合に、従来より溝幅を狭くすることができ、かつ方形台状部の大きさを小さくすることができるアンダーエッチングの補正方法及びそれに使用する補正マスクを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、ホトエッチングにより、シリコンウェハの{100}面に各辺がそのシリコンウェハの{110}面と平行な方形枠状の溝を形成し、その溝で囲まれた方形台状部を作成する方法におけるアンダーエッチングの補正方法であって、シリコンウェハに方形台状部と対応する方形パターンを有し、かつその方形パターンの各頂点にその頂点を中心とし、一辺の長さが上記溝の深さの2倍とされ、各辺がシリコンウェハの{100}面と平行とされた正方形パターンが付加されたエッチングマスクが形成され、そのエッチングマスクによってシリコンウェハが選択エッチングされる。
【0011】
請求項2の発明は、シリコンウェハの{100}面に各辺がそのシリコンウェハの{110}面と平行な方形枠状の溝を形成し、その溝で囲まれた方形台状部を作成するホトエッチングに用いる露光用のマスクであって、方形台状部に対応する方形パターンの各頂点に、その頂点を中心とし、一辺の長さが上記溝の深さの2倍とされ、各辺がシリコンウェハの{100}面と平行とされた正方形状のパターンが付加される。
【0012】
【実施例】
この発明の実施例を図1を参照して説明する。なお、図5と対応する部分には同一符号を付してある。
この例ではアンダーエッチングを補正するために、エッチングマスク21の方形パターン22の各頂点に、補正パターンとして図1に示すように正方形パターン31が付加される。正方形パターン31は方形パターン22の頂点を中心とし、各辺がシリコンウェハ24の{100}面と平行とされており、その一辺の長さHは以下のように設定される。
【0013】
正方形パターン31は{100}面で囲まれた形状をもつので、{100}面と同一のエッチングレートで、この正方形パターン31内部にアンダーエッチングが進行していく。従って、溝25のエッチング深さをtとすると、
H=2t
とすることにより、アンダーエッチングが補正された所望の方形台状部26を作成することができる。
【0014】
一方、この正方形パターン31による補正に必要な溝25の幅x3 は、
となり、即ち深さtの溝25をエッチングするために最低限必要な溝幅x1 ≒1.41tとほぼ等しい値となる。従って、この例によればアンダーエッチングの補正を行いながら、最小の溝幅を実現できる。
【0015】
また、方形パターン22の幅aの最小値は、この正方形パターン31同士が重ならなければよいので、
となり、即ち従来の補正パターン28における幅aの最小値(√2×2.3t)より小さくすることができ、言い換えれば補正用のパターンがない時のアンダーエッチング量をyとする時、幅aを(√2)yより小さくすることができる。
【0016】
エッチングマスクはホトリソグラフィー技術を用いて形成されるものであり、ウェハ上に例えばスピンコーティング等によって一様に塗布したホトレジストに露光用のマスクを通して光を選択的に照射することにより、所要のパターンを有するエッチングマスクが形成される。
従って、上述したようなエッチングマスク21を形成するためには、その正方形パターン31が付加された方形パターン22と同様のパターンを有する露光用マスクが用いられる。
【0017】
図2はこの発明の好適な用途として、シリコンウェハより形成される加速度センサチップを示したものである。図中、41は枠体、42は質量体、43は質量体42を枠体41に支持するヒンジを示す。この発明によれば、このような加速度センサチップを作成する場合に、アンダーエッチングによる質量体42の体積減少を防止でき、かつ全体として小さくすることができ、よって小型高性能な加速度センサを得ることができる。
【0018】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によればホトエッチングにより、シリコンウェハの{100}面に各辺がそのシリコンウェハの{110}面と平行な方形枠状の溝を形成して、その溝で囲まれた方形台状部を作成する場合に、方形台状部のアンダーエッチングを補正することができ、かつ溝幅を所要のエッチング深さを得るために最低限必要な幅とすることができ、つまりアンダーエッチングの補正を行いながら、最小の溝幅を実現することができる。
【0019】
また、方形台状部の幅を従来の補正パターンを用いる方法に比し、小さくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例を説明するための図。
【図2】Aはこの発明の実施に好適な加速度センサチップを示す平面図、Bはその断面図。
【図3】Aは長方形の穴(幅小)のマスクによるエッチング形状を示す平面図、Bはその断面図。
【図4】Aは長方形の穴(幅大)のマスクによるエッチング形状を示す平面図、Bはその断面図。
【図5】Aはマスクパターンを示す平面図、Bは作成したいエッチング形状を示す平面図、CはBの断面図。
【図6】Aは方形台状部の頂点部分におけるアンダーエッチングを説明するための図、Bは従来の補正パターンを説明するための図。
【図7】補正パターンが方形枠状の穴を塞いだ状態を示す図。
【図8】方形台状部の幅が狭く、補正パターン同士が重なった状態及びその時のエッチング形状を説明するための図。
【符号の説明】
21 エッチングマスク
22 方形パターン
24 シリコンウェハ
25 溝
26 方形台状部
31 正方形パターン
Claims (2)
- 異方性ホトエッチングにより、シリコンウェハの{100}面に各辺がそのシリコンウェハの各辺に対応する{110}面と平行な方形枠状の溝を形成し、その溝で囲まれた方形台状部を作成する方法におけるアンダーエッチングの補正方法であって、
上記シリコンウェハに、上記方形台状部と対応する方形パターンを有し、かつその方形パターンの各頂点にその頂点を中心とし、一辺の長さがエッチングしたい溝の深さの2倍とされ、各辺が上記方形枠の各辺より45度傾いた正方形パターンが付加されたエッチングマスクを形成し、そのエッチングマスクによって上記シリコンウェハを選択エッチングする
ことを特徴とするアンダーエッチングの補正方法。 - シリコンウェハの{100}面に各辺がそのシリコンウェハの各辺に対応する{110}面と平行な方形枠状の溝を形成し、その溝で囲まれた方形台状部を作成する異方性ホトエッチングに用いる露光用のマスクであって、
上記方形台状部に対応する方形パターンの各頂点に、その頂点を中心とし、一辺の長さがエッチングしたい溝の深さの2倍とされ、各辺が上記方形枠の各辺より45度傾いた正方形状のパターンが付加されている
ことを特徴とするアンダーエッチング補正マスク。
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JP14992895A JP3950488B2 (ja) | 1995-06-16 | 1995-06-16 | アンダーエッチング補正方法及びアンダーエッチング補正マスク |
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JPH097997A JPH097997A (ja) | 1997-01-10 |
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Families Citing this family (2)
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JP4853031B2 (ja) * | 2006-01-25 | 2012-01-11 | 大日本印刷株式会社 | 荷電粒子露光用マスクの製造方法 |
JP2013122487A (ja) * | 2011-12-09 | 2013-06-20 | Konica Minolta Medical & Graphic Inc | 金属格子の製造方法、金属格子およびx線撮像装置 |
-
1995
- 1995-06-16 JP JP14992895A patent/JP3950488B2/ja not_active Expired - Lifetime
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