JP4852024B2 - 作業車両の排ガス後処理装置 - Google Patents

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本発明は作業車両の排ガス後処理装置に係わり、特に、油圧ショベル等の建設機械やホイールローダ等の積み荷機械等の作業車両において、還元剤を用いて排ガス中の窒素酸化物(NOx)を還元浄化する排ガス後処理装置に関する。
車両に搭載されるエンジンの排ガス中に含まれるNOxを除去する排ガス後処理装置として、特許文献1に記載のものが知られている。この排ガス後処理装置は、還元剤噴射制御により、エンジンの排気管に配設された還元触媒の排気上流側に、エンジンの運転状態に応じて還元剤(アンモニア)の前駆体である尿素水溶液を噴射供給し、還元触媒上で排ガス中のNOxと還元剤とを還元反応させて、NOxを無害成分に浄化処理するものである。
また、特許文献1記載の排ガス後処理装置では、還元剤の前駆体である尿素水溶液の残量が少なくなった際には、警告制御によりユーザに対して警告を行うとともに、運転制限制御によりエンジン制御を制限して排ガス中のNOx濃度を低減する処理を行い、尿素水溶液の減少度合いを抑制している。
特開2006−226171号公報
しかしながら、上記従来技術には次のような問題がある。
特許文献1記載の排ガス後処理装置においては、エンジンの運転状態に応じて尿素水溶液を噴射供給する還元剤噴射制御を行うことで還元触媒上で排ガス中のNOxを無害化するとともに、還元剤(アンモニア)の前駆体である尿素水溶液の残量が少なくなった際には警告制御により警告を行うとともに、NOx濃度低減のための運転制限制御を行い、尿素水溶液の減少度合いを抑制している。
ところで、油圧ショベル等の建設機械やホイールローダ等の積み荷機械等の作業車両においては、ある1つ車両が、中古車として、排ガス規制地域と排ガス未規制地域を行き来する場合がある。このような場合は、尿素水溶液の入手が困難である排ガス未規制地域においては、還元剤噴射制御や警告制御、運転制限制御がそのまま行われると、オペレータの操作や作業に影響を及ぼす。例えば、尿素水の入手が困難である状況下において尿素水溶液の残量が少なくなった際に警告を行うことは、オペレータを困惑させ、オペレータは快適な作業を行うことができなくなる。また、尿素水の入手が困難である状況下で運転制限制御を行うことは、作業車両の動作が影響を受け、効率良く作業を行えなくなる。
本発明の第1の目的は、作業車両が排ガス規制地域と排ガス未規制地域を行き来する場合であっても、排ガス規制地域にあるときは還元剤噴射制御や警告制御等の排ガス浄化に係わる制御を適切に行わせ、尿素水溶液等の還元剤の前駆体が困難である排ガス未規制地域においてはそれらの制御を停止させ、オペレータに快適な作業を行わせることができる作業車両の排ガス後処理装置を提供することである。
本発明の第2の目的は、作業車両が排ガス規制地域と排ガス未規制地域を行き来する場合であっても、排ガス規制地域にあるときは還元剤噴射制御や警告制御、運転制限制御等の排ガス浄化に係わる制御を適切に行わせ、尿素水溶液等の還元剤の前駆体が困難である排ガス未規制地域においてはそれらの制御を停止させ、オペレータに快適な作業を行わせることができるとともに、運転制限制御の影響なく効率良く作業を行うことができる作業車両の排ガス後処理装置を提供することである。
(1)上記第1の目的を達成するために、本発明は、エンジンの排気通路に配設され、排ガス中の窒素酸化物を還元剤により還元浄化する還元触媒と、前記還元剤の前駆体を貯蔵するタンクと、前記タンク内に貯蔵された前記還元剤の前駆体を前記還元触媒に供給する還元剤噴射供給装置と、前記タンク内に貯蔵された前記還元剤の前駆体の残量を検出する還元剤残量検出装置と、前記エンジンの運転状態に応じて前記還元剤噴射供給装置を作動させる還元剤噴射制御と、前記還元剤残量検出装置により検出した前記還元剤の前駆体の残量が所定量以下になると警報を発する警告制御とを実行する制御装置とを備えた作業車両の排ガス後処理装置において、前記作業車両の車体の位置を検出するGPS装置と、前記GPS装置により検出した車体の位置情報に基づいて、前記車体が排ガス規制地域にあるか否かを判定し、前記車体が排ガス規制地域にない場合は、前記第1制御装置による前記還元剤噴射制御及び前記警告制御を無効にする第2制御装置とを備え、前記第2制御装置は、前記車体が排ガス規制地域にない場合は、前記還元剤残量検出装置により検出した前記還元剤の前駆体の残量がゼロになった後に前記第1制御装置による前記還元剤噴射制御を無効にするものとする。
このようにGPS装置と第2制御装置を設け、車体が排ガス規制地域にない場合は第1制御装置による還元剤噴射制御及び警告制御を無効にすることにより、作業車両が排ガス規制地域と排ガス未規制地域を行き来する場合であっても、排ガス規制地域にあるときは還元剤噴射制御や警告制御等の排ガス浄化に係わる制御を適切に行わせ、尿素水溶液等の還元剤の前駆体の入手が困難である排ガス未規制地域においてはそれらの制御を停止させ、オペレータに快適な作業を行わせることができる。
また、車体が排ガス未規制地域にある場合でも、タンク内に還元剤の前駆体が存在する間は、還元剤噴射制御により還元触媒に供給された還元剤により排ガス中の窒素酸化物(NOx)を還元浄化することができる。
(2)また、上記第2の目的を達成するために、本発明は、エンジンにより駆動される油圧ポンプと、この油圧ポンプから吐出される圧油によって駆動される複数の油圧アクチュエータを含む油圧システムを備えた作業車両に設けられ、前記エンジンの排気通路に配設され、排ガス中の窒素酸化物を還元剤により還元浄化する還元触媒と、前記還元剤の前駆体を貯蔵するタンクと、前記タンク内に貯蔵された前記還元剤の前駆体を前記還元触媒に供給する還元剤噴射供給装置と、前記タンク内に貯蔵された前記還元剤の前駆体の残量を検出する還元剤残量検出装置と、前記エンジンの運転状態に応じて前記還元剤噴射供給装置を作動させる還元剤噴射制御と、前記還元剤残量検出装置により検出した前記還元剤の前駆体の残量が所定量以下になると警報を発する警告制御とを実行する第1制御装置とを備えた作業車両の排ガス後処理装置において、前記作業車両の車体の位置を検出するGPS装置と、前記GPS装置により検出した車体の位置情報に基づいて、前記車体が排ガス規制地域にあるか否かを判定し、前記車体が排ガス規制地域にない場合は、前記第1制御装置による前記還元剤噴射制御及び前記警告制御を無効にする第2制御装置とを備え、前記作業車両は、前記複数の油圧アクチュエータによってそれぞれ駆動される下部走行体、上部旋回体及びフロント作業機を有する油圧ショベルであり、前記第1制御装置は、前記還元剤残量検出装置により検出した前記還元剤の前駆体の残量が所定量以下になると前記作業車両の前記複数の油圧アクチュエータのうち一部の油圧アクチュエータのみの動作を制限して前記フロント作業機の動作のみを禁止するとともに、前記エンジンの再始動を禁止する運転制限制御と、前記エンジン及び前記油圧システムが運転制限制御の状態にあることを警報する警告制御とを更に実行し、前記第2制御装置は、前記車体が排ガス規制地域にない場合は、前記第1制御装置による前記還元剤噴射制御及び警告制御と前記運転制限制御を無効にする。
これにより車体が排ガス規制地域にある場合は、還元剤の前駆体の残量が所定量以下になると、作業車両の複数の油圧アクチュエータのうち一部の油圧アクチュエータのみの動作制限を行うとともに、エンジンの再始動を禁止する運転制限制御と、エンジン及び油圧システムが運転制限制御の状態にあることを警報する警告制御とが実行されるため、オペレータに還元剤の前駆体の補充を強く促し、排ガス浄化に関するオペレータの怠慢を回避することができる。また、還元剤の前駆体の入手が困難である排ガス未規制地域に車体が移送された場合は、還元剤噴射制御、警告制御、運転制限制御等の排ガス浄化に係わる制御を停止させ、オペレータに快適な作業を行わせることができるとともに、運転制限制御の影響なく効率良く作業を行うことができる。
また、作業車両が油圧ショベルであり、その車体が排ガス規制地域にある場合は、還元剤の前駆体の残量が所定量以下になるとフロント作業機の動作を禁止する運転制限制御が実行されるため、オペレータに還元剤の前駆体の補充を強く促し、排ガス浄化に関するオペレータの怠慢を回避することができる。また、油圧ショベルの運転制限制御はフロント作業機だけであり、走行は動作可能であるため、オペレータは油圧ショベルを最寄りの還元剤の前駆体ステーションのある場所まで移動させ、還元剤の前駆体を補充することができる。また、還元剤の前駆体の入手が困難である排ガス未規制地域に車体が移送された場合は、還元剤噴射制御、警告制御、運転制限制御等の排ガス浄化に係わる制御を停止させ、オペレータに快適な作業を行わせることができるとともに、運転制限制御の影響なく効率良く作業を行うことができる。
本発明によれば、作業車両が排ガス規制地域と排ガス未規制地域を行き来する場合であっても、排ガス規制地域にあるときは還元剤噴射制御や警告制御等の排ガス浄化に係わる制御を適切に行わせ、尿素水溶液等の還元剤の前駆体が困難である排ガス未規制地域においてはそれらの制御を停止させ、オペレータに快適な作業を行わせることができる。
また、本発明によれば、車体が排ガス未規制地域にある場合でも、タンク内に還元剤の前駆体が存在する間は、還元剤噴射制御により還元触媒に供給された還元剤により排ガス中の窒素酸化物(NOx)を還元浄化することができる。
更に、本発明によれば、車体が排ガス規制地域にある場合は、還元剤の前駆体の残量が所定量以下になると運転制限制御を実行して、オペレータに還元剤の前駆体の補充を強く促し、排ガス浄化に関するオペレータの怠慢を回避することができ、還元剤の前駆体の入手が困難である排ガス未規制地域に車体が移送された場合は、還元剤噴射制御、警告制御、運転制限制御等の排ガス浄化に係わる制御を停止させ、オペレータに快適な作業を行わせることができるとともに、運転制限制御の影響なく効率良く作業を行うことができる。
また、本発明によれば、作業車両が油圧ショベルであり、その車体が排ガス規制地域にある場合は、還元剤の前駆体の残量が所定量以下になるとフロント作業機の動作を禁止する運転制限制御を実行するため、オペレータに還元剤の前駆体の補充を強く促し、排ガス浄化に関するオペレータの怠慢を回避することができ、しかも、油圧ショベルの運転制限制御はフロント作業機だけであり、走行は動作可能であるため、オペレータは油圧ショベルを最寄りの還元剤の前駆体ステーションのある場所まで移動させ、還元剤の前駆体を補充することができる。また、還元剤の前駆体の入手が困難である排ガス未規制地域に車体が移送された場合は、還元剤噴射制御、警告制御、運転制限制御等の排ガス浄化に係わる制御を停止させ、オペレータに快適な作業を行わせることができるとともに、運転制限制御の影響なく効率良く作業を行うことができる。
以下、本発明の実施の形態を図面を用いて説明する。
図1は本発明の第1の実施の形態に係わる作業車両の排ガス後処理装置の全体構成を示す図である。
図1において、本実施の形態に係わる作業車両は例えば建設機械の一例である油圧ショベルであり、この油圧ショベルは、電子ガバナ1a(電子制御式の燃料噴射制御装置)を備えたディーゼルエンジン(以下単にエンジンという)1を有している。エンジン1の目標回転数はエンジンコントロールダイヤル2により指令され、エンジン1の実回転数は回転数検出装置3により検出される。エンジンコントロールダイヤル2の指令信号及び回転数検出装置3の検出信号はコントローラ42に入力され、コントローラ42はその指令信号(目標回転数)と検出信号(実回転数)とに基づいて電子ガバナ1aを制御し、エンジン1の回転数とトルクを制御する。また、エンジン1の始動停止指令装置としてキースイッチ5が設けられ、キースイッチ5の指令信号もコントローラ42に入力され、コントローラ4はその指令信号に基づいてスタータ(始動装置)6と電子ガバナ1aを制御し、エンジン1の始動及び停止を制御する。
また、油圧ショベルには作業用の駆動装置として油圧システムが搭載されており、この油圧システムは、エンジン1により駆動されるメインの油圧ポンプ10,11及びパイロットポンプ12と、メインの油圧ポンプ10,11から吐出される圧油によって駆動される複数のアクチュエータ13,14(図示の便宜上2つのみ図示し他は省略)と、油圧ポンプ10,11から複数のアクチュエータ13,14に供給される圧油の流れ(流量と方向)を制御するパイロット操作式の複数の流量制御弁15,16(同)と、パイロットポンプ12の油圧を元圧として流量制御弁15,16を操作するための制御パイロット圧を生成するリモコン弁17,18(同)とを備えている。リモコン弁17,18は運転席の左右に設けられた左右のコントロールレバー19,20により操作される。
図2は、油圧ショベルの外観を示す図である。油圧ショベルは下部走行体100と上部旋回体101とフロント作業機102を備えている。下部走行体100は左右のクローラ式走行装置103a,103bを有し、左右の走行モータ104a,104bにより駆動される。上部旋回体101は旋回モータ105により下部走行体100上に旋回可能に搭載され、フロント作業機102は上部旋回体101の前部に俯仰可能に取り付けられている。上部旋回体101にはエンジンルーム106、キャビン(運転室)107が備えられ、エンジンルーム106にエンジン1が配置され、キャビン107内の運転席の左右にリモコン弁17,18を操作するためのコントロールレバー19,20が配置されている。また、キャビン107内の適所にエンジンコントロールダイヤル2、キースイッチ5が設置されている。
フロント作業機102はブーム111、アーム112、バケット113を有する多関節構造であり、ブーム111はブームシリンダ114の伸縮により上下方向に回動し、アーム112はアームシリンダ115の伸縮により上下、前後方向に回動し、バケット113はバケットシリンダ116の伸縮により上下、前後方向に回動する。
図1において、油圧アクチュエータ13は、ブームシリンダ114、アームシリンダ115、バケットシリンダ116を代表したものであり、油圧アクチュエータ14は左右の走行モータ104a,104b及び旋回モータ105を代表したものである。
本実施の形態の排ガス後処理装置は上記のような作業車両(油圧ショベル)に設けられるものであり、その排ガス後処理装置は、エンジン1の排気系を構成する排気管31に配置され、アンモニアを還元剤として排ガス中の窒素酸化物を還元浄化する還元触媒32と、還元剤の前駆体である尿素水溶液を貯蔵するタンク33と、タンク33内に貯蔵された尿素水溶液を還元触媒32に供給する還元剤噴射供給装置34と、タンク33内に貯蔵された尿素水溶液の残量を検出する還元剤残量検出装置37と、タンク33内に貯蔵された尿素水溶液の成分を検出する還元剤成分検出装置38と、車体の状況(還元剤残量、還元剤成分、運転制限制御の有り無し等)をオペレータに知らせるための車体モニタ39と、リモコン弁17で生成した制御パイロット圧を流量制御弁15に伝達する油圧ラインに設けられた電磁開閉弁40と、コントローラ42とを備えている。還元剤噴射供給装置34はポンプを内蔵する還元剤供給装置35と還元剤噴射弁36とを有し、還元剤供給装置35はタンク33からの尿素水溶液を圧縮空気と共に還元剤噴射弁36に供給し、還元剤噴射弁36は、その尿素水溶液を排気管31内を流れる排ガス中に噴霧する。また、還元剤供給装置35は余剰流量をタンク33に戻す。車体モニタ39は、エンジンコントロールダイヤル2、キースイッチ5、コントロールレバー19,20とともに、キャビン(運転室)107に配置されている。電磁開閉弁40は、通常は開位置にあり、コントローラ42から制御信号が出力されると閉位置に切り換わる。
また、本実施の形態の排ガス後処理装置は、その特徴的構成として、油圧ショベルの車体(下部走行体100と上部旋回体101)の位置を検出するGPS装置43を備えている。還元剤残量検出装置37、還元剤成分検出装置38、GPS装置43からの信号はコントローラ42に入力され、コントローラ42は所定の演算処理を行い、還元剤噴射供給装置34(還元剤供給装置35と還元剤噴射弁36)、車体モニタ39、電磁開閉弁40に制御信号を出力する。
図3はコントローラ42の演算処理内容を示すフローチャートであり、図4は図3のフローチャートに示す動作内容を表形式で示す図である。
図3において、コントローラ42は、まず、ステップS100において、GPS装置43により検出した油圧ショベルの車体の位置情報に基づいて、当該車体が排ガス規制地域にあるか否かを判定し、車体が排ガス規制地域にあり場合はステップS110に進み、車体が排ガス規制地域にない場合はステップS170に進む。コントローラ42の記憶部には、地球上の全ての国について、排ガス規制国か否かの情報とGPS位置情報とを含む国別データが記憶されており、コントローラはGPS装置43によって検出した位置情報をそれらの国別データに参照し、油圧ショベルの車体が排ガス規制地域にあるか否かを判定する。
ステップS110では、還元剤成分検出装置38の検出結果に基づいて、タンク33内の液体が所定の濃度の尿素水溶液であるか否かを判定し、所定の濃度の尿素水溶液であればステップS120に進み、所定の濃度の尿素水溶液でなければステップS160に進む。
ステップS120では、還元剤残量検出装置37により検出したタンク33内の尿素水溶液の残量が第2所定量以上であるか否かを判定し、第2所定量以上であればステップS140に進み、第2所定量以上でなければステップS130に進む。ここで、タンク33が例えば容量50Lのタンクであるとした場合、第2所定量は例えば5Lである。
ステップS130では、還元剤残量検出装置37により検出したタンク33内の尿素水溶液の残量が第2所定量よりも少ない第3所定量以上であるか否かを判定し、第3所定量以上であればステップS150に進み、第3所定量以上でなければステップS160に進む。ここで、タンク33が例えば上記のように容量50Lのタンクであるとした場合、第3所定量は例えば3Lである。
ステップS140では動作Iの処理を選択し、ステップS150では動作IIの処理を選択し、ステップS160では動作IIIの処理を選択し、ステップS170では動作IVの処理を選択する。動作Iの処理では図4の(A)−(a)に示される制御を行い、動作IIの処理では図4の(B)−(a)に示される制御を行い、動作IIIの処理では図4の(C)−(a)に示される制御を行い、動作IVの処理では図4の(A)−(b)、(B)−(b)、(C)−(b)に示される制御を行う。
図4の(A)−(a)に示す制御(動作Iの処理)では、尿素水噴射制御を通常作動とし、かつエンジン及び油圧システムを通常作動とし、モニタ警告を無しとする。尿素噴射制御の通常動作では、エンジン1の運転状態(例えば回転速度及び燃料噴射量等)に応じて排ガス中のNOxを還元浄化するのに必要な尿素量を求め、その尿素量が供給されるよう還元剤噴射供給装置34の還元剤供給装置35と還元剤噴射弁36とを作動させる。
図4の(B)−(a)に示す制御(動作IIの処理)では、尿素水噴射制御を通常作動とし、かつエンジン及び油圧システムを通常作動とし、モニタ警告を有りとする。モニタ警告有りの動作では、車体モニタ39に、タンク33内の尿素水溶液の残量が第2所定量(例えば5L)より少なくなったことと、尿素水溶液の補充を促す旨の警告を表示する。また、そのまま油圧ショベルの運転を継続し、タンク33内の尿素水溶液の残量が第3所定量(例えば3L)より少なくなると、エンジン1及び油圧システムの運転制限制御が実行される旨の警告を表示する。その後、タンク33内に尿素水溶液が補充され、尿素水溶液の残量が第1所定量(>第2所定量)以上になると、モニタ警告を解除する。ここで、タンク33が例えば容量50Lのタンクであるとした場合、第2所定量は例えば45Lである。
図4の(C)−(a)に示す制御(動作IIIの処理)では、尿素水噴射制御を不作動とし、かつエンジン1及び油圧システムの運転制限制御を行い、モニタ警告を有りとする。本実施の形態では、エンジン1の運転制限制御として、エンジン1を再始動を不可(エンジン1を一旦停止した後の再始動禁止)とし、油圧システムの運転制限制御として、油圧システムのフロント動作禁止(移動及び避難のため走行/旋回は動作可)とする。エンジン1の再始動不可の運転制限制御では、キースイッチ5の指令信号に基づくスタータ(始動装置)6と電子ガバナ1aの制御を不能とする。油圧システムのフロント動作禁止の運転制限制御では、電磁開閉弁40に制御信号を送り、電磁開閉弁40を開位置から閉位置に切り換える。前述したように、油圧アクチュエータ13は、ブームシリンダ114、アームシリンダ115、バケットシリンダ116を代表したものであり、電磁開閉弁40を閉位置に切り換えることによりリモコン弁17からの制御パイロット圧は流量制御弁15には伝達されず、ブームシリンダ114、アームシリンダ115、バケットシリンダ116の動作(すなわちフロント作業機102の動作)が不可となる。モニタ警告有りの動作では、車体モニタ39に、タンク33内の尿素水溶液の残量が第3所定量(例えば3L)より少なくなったことと、尿素水溶液の補充を促す旨の警告を表示する。また、タンク33内の尿素水溶液の残量が第3所定量(例えば3L)より少なくなったため、エンジン1及び油圧システムが運転制限制御状態である旨の警告を表示する。その後、タンク33内に尿素水溶液が補充され、尿素水溶液の残量が第1所定量(例えば45L)以上になると、エンジン1及び油圧システムの運転制限制御とモニタ警告を解除する。
図4の(A)−(b)、(B)−(b)、(C)−(b)に示す制御(動作IVの処理)では、尿素水噴射制御を不作動とし、かつエンジン及び油圧システムを通常作動とし、モニタ警告を無しとする。
ここで、図4の(A)−(b)の動作で尿素水噴射制御を不作動とすることは、排ガス規制地域では実行されていた尿素水噴射制御を無効とすることを意味し、図4の(B)−(b)の動作でモニタ警告を無しとすることは、排ガス規制地域では実行されていたモニタ警告制御を無効とすることを意味し、図4の(C)−(b)の動作でエンジン及び油圧システムを通常作動とし、モニタ警告を無しとすることは、排ガス規制地域では実行されていたエンジン及び油圧システムの運転制限制御とモニタ警告制御を無効とすることを意味する。
以上において、コントローラ42のステップS110〜S130の処理機能及びステップS140の(A)−(a)及びステップS150の(B)−(a)の処理機能は、エンジン1の運転状態に応じて還元剤噴射供給装置34を作動させる還元剤噴射制御と、還元剤残量検出装置37により検出した還元剤の前駆体(尿素水溶液)の残量が所定量以下になると警報を発する警告制御とを実行する第1制御装置を構成し、コントローラ42のステップS100の処理機能及びステップS170の(A)−(b)及び(B)−(b)の処理機能は、GPS装置43により検出した車体の位置情報に基づいて、車体が排ガス規制地域にあるか否かを判定し、車体が排ガス規制地域にない場合は、上記第1制御装置による還元剤噴射制御及び前記警告制御を無効にする第2制御装置を構成する。
また、コントローラ42のステップS130の処理機能及びステップS160の(C)−(a)の処理機能は上記第1制御装置の一部を構成し、還元剤残量検出装置37により検出した還元剤の前駆体の残量が所定量以下になると作業車両の複数の油圧アクチュエータのうち一部の油圧アクチュエータのみの動作制限を行うとともに、エンジン1の再始動を禁止する運転制限制御とエンジン1及び油圧システムが運転制限制御の状態にあることを警報する警告制御を更に実行する。コントローラ42のステップS100の処理機能及びステップS170の(C)−(b)の処理機能は上記第2制御装置の一部を構成し、車体が排ガス規制地域にない場合は、上記第1制御装置による還元剤噴射制御及び警告制御と運転制限制御を無効にする。
次に、以上のように構成した本実施の形態の動作を説明する。
まず、油圧ショベルが日本、米国等の排ガス規制地域で稼動する場合について説明する。油圧ショベルが日本、米国等の排ガス規制地域にありかつタンク33内の液体が所定の濃度の尿素水溶液である場合は、コントローラ42はGPS装置43により検出した油圧ショベルの車体の位置情報に基づいて、油圧ショベルの車体が排ガス規制地域にあると判定し、かつ還元剤成分検出装置38の検出結果に基づいて、タンク33内の液体が所定の濃度の尿素水溶液であると判定し、更に、還元剤残量検出装置37により検出したタンク33内の尿素水溶液の残量が第2所定量以上或いは第3所定量以上であるか否かを判定する。
ここで、もし、タンク33内に尿素水溶液が十分にある場合は、コントローラ42はタンク33内の尿素水溶液の残量は第2所定量以上であると判定し、動作Iの処理を選択する。この動作Iの処理では、コントローラ42は尿素水噴射制御を通常作動とし、かつエンジン及び油圧システムを通常作動とし、モニタ警告を無しとする。これにより還元剤噴射供給装置34により排気管31内に尿素水溶液が噴射され、この尿素水溶液は排気ガスによって加熱され、加水分解し、アンモニアを発生する。そして、このアンモニアを還元剤として還元触媒32により排ガス中の窒素酸化物(NOx)が還元浄化される。
タンク33内の尿素水溶液の消費が進み、タンク33内の尿素水溶液の残量が第2所定量より少なくなると、コントローラ42は、動作IIの処理を選択する。この動作IIの処理では、コントローラ42は尿素水噴射制御を通常作動とし、かつエンジン及び油圧システムを通常作動とし、モニタ警告を有りとする。これにより車体モニタ39に、タンク33内の尿素水溶液の残量が第2所定量(例えば5L)より少なくなったことと、尿素水溶液の補充を促す旨の警告、及びそのまま油圧ショベルの運転を継続し、タンク33内の尿素水溶液の残量が第3所定量(例えば3L)より少なくなると、エンジン1及び油圧システムの運転制限制御が実行される旨の警告が表示される。オペレータは、車体モニタ39にそのような警告が表示されると、直ちに油圧ショベルの運転を中断し、タンク33内に尿素水溶液を補充する作業を行う必要がある。この場合、補充用の尿素水溶液が作業現場にない場合は、最寄りの尿素水ステーションのある場所まで油圧ショベルを移動させる。タンク33内に尿素水溶液が補充され、尿素水溶液の残量が第1所定量(>第2所定量)以上になると、モニタ警告は解除される。
タンク33内の尿素水溶液の残量が第2所定量(例えば5L)より少なくなり、車体モニタ39に警告が表示された後、タンク33内の尿素水溶液の消費が更に進み、タンク33内の尿素水溶液の残量が第3所定量より少なくなると、コントローラ42は、動作IIIの処理を選択する。この動作IIIの処理では、コントローラ42は尿素水噴射制御を不作動とし、かつエンジン1及び油圧システムの運転制限制御を行い、モニタ警告を有りとする。これにより油圧ショベルは、エンジン1の再始動不可(エンジン1を一旦停止した後は再始動禁止)の状態でかつ油圧システムのフロント動作禁止の状態となる。また、車体モニタ39に、タンク33内の尿素水溶液の残量が第3所定量(例えば3L)より少なくなったことと、尿素水溶液の補充を促す旨の警告、及びタンク33内の尿素水溶液の残量が第3所定量(例えば3L)より少なくなったため、エンジン1及び油圧システムが運転制限制御状態である旨を表示する。このようにエンジン1及び油圧システムの運転制限制御を行うことにより、オペレータに尿素水溶液の補充を強く促し、排ガス浄化に関するオペレータの怠慢を回避することができる。また、油圧ショベルの油圧システムに関する動作制限はフロント動作だけであり、走行は動作可能であるため、オペレータは油圧ショベルを最寄りの尿素水溶液ステーションのある場所まで移動させ、タンク33内に尿素水溶液を補充することができる。タンク33内に尿素水溶液が補充され、尿素水溶液の残量が第1所定量(例えば45L)以上になると、エンジン1及び油圧システムの運転制限制御とモニタ警告制御は解除される。
次に、上記と同じ油圧ショベルを、例えば中古品として、排ガス未規制地域に移送した場合について説明する。
油圧ショベルが排ガス未規制地域にある場合は、コントローラ42はGPS装置43により検出した油圧ショベルの車体の位置情報に基づいて、油圧ショベルの車体が排ガス未規制地域にあると判定し、動作IVの処理を選択する。この動作IVの処理では、還元剤成分検出装置38及び還元剤残量検出装置37の検出結果に係わらず、尿素水噴射制御を不作動とし、かつエンジン及び油圧システムを通常作動とし、モニタ警告を無しとする。これにより排ガス未規制地域において尿素水溶液の入手が困難で、尿素水溶液を補充できない状況下において、尿素水噴射制御が実行されたり、モニタ警告制御やエンジン1及び油圧システムの運転制限制御が実行されたりすることを回避し、オペレータは警告に煩わされることなく快適に作業を行うことができるとともに、運転制限制御の影響を受けることなく効率良く作業を行うことができる。
油圧ショベルを例えば中古品として排ガス未規制地域に移送した後、再び再中古品として排ガス規制地域に移送した場合は、コントローラ42はGPS装置43により検出した油圧ショベルの車体の位置情報に基づいて、油圧ショベルの車体が再び排ガス規制地域にあると判定し、前述した油圧ショベルが日本、米国等の排ガス規制地域で稼動する場合と同様の処理が行われ、アンモニアを還元剤として還元触媒32により排ガス中の窒素酸化物(NOx)が還元浄化することができる。
以上のように本実施の形態によれば、作業車両(油圧ショベル)が排ガス規制地域と排ガス未規制地域を行き来する場合であっても、排ガス規制地域にあるときは還元剤噴射供給制御、警告制御、運転制限制御(排ガス浄化に係わる制御)を適切に行わせ、尿素水溶液の入手が困難である排ガス未規制地域に移送されたときはそれらの制御を停止させることができる。その結果オペレータは、尿素水溶液の入手が困難である排ガス未規制地域において、警告に煩わされることなく快適に作業を行うことができる。また、運転制限制御の影響を受けることなく効率良く作業を行うことができる。
また、作業車両(油圧ショベル)が排ガス規制地域にある場合は、尿素水溶液の残量が所定量以下になるとフロント作業機102の動作を禁止する運転制限制御を実行するため、オペレータに尿素水溶液の補充を強く促し、排ガス浄化に関するオペレータの怠慢を回避することができ、しかも、油圧ショベルの運転制限制御はフロント作業機102だけであり、走行は動作可能であるため、オペレータは油圧ショベルを最寄りの還元剤の要素水溶液ステーションのある場所まで移動させ、尿素水溶液を補充することができる。
本発明の第2の実施の形態を図5及び図6により説明する。
図5は本実施の形態に係わるコントローラ42(図1参照)の演算処理内容を示すフローチャートであり、図6は図5のフローチャートに示す動作内容を表形式で示す図である。図5中、図3に示す部分と同等の部分には同じ符号を付している。
図5において、ステップS100〜S160の処理内容は第1の実施の形態における図3に示すフローチャートのステップS100〜S160の処理内容と同じであり、ステップS170Aの処理内容(動作IVの処理)が図3に示すフローチャートのステップS170の処理内容(動作IVの処理)と異なっている。
ステップS170Aの動作IVの処理では図6の(A)−(b)、(B)−(b)、(C)−(b)、(D)−(b)に示される制御を行う。
図6の(A)−(b)、(B)−(b)、(C)−(b)に示す制御は、還元剤残量検出装置37により検出したタンク33内の尿素水溶液の残量がゼロになるまでの間の制御であり、タンク33内の尿素水溶液の残量がゼロになるまでは、尿素水噴射制御を通常作動とし、かつエンジン及び油圧システムを通常作動とし、モニタ警告を無しとする。図6の(D)−(b)の制御は、還元剤残量検出装置37により検出したタンク33内の尿素水溶液の残量がゼロになった後の制御であり、タンク33内の尿素水溶液の残量がゼロになると、尿素水噴射制御を不作動とし、かつエンジン及び油圧システムを通常作動とする。また、モニタ警告を無しとする。ここで、図6の(B)−(b)及び(C)−(b)の動作でモニタ警告を無しとすることは、排ガス規制地域では実行されていたモニタ警告制御を無効とすることを意味し、図6の(C)−(b)の動作でエンジン及び油圧システムを通常作動とすることは、排ガス規制地域では実行されていたエンジン及び油圧システムの運転制限制御を無効とすることを意味する。また、図6の(D)−(b)の動作で尿素水噴射制御を不作動とすることは、車体が排ガス規制地域にない場合は、還元剤残量検出装置37により検出した尿素水溶液の残量がゼロになった後に、排ガス規制地域では実行されていた尿素水噴射制御を無効とすることを意味する。
以上において、コントローラ42のステップS110〜S130の処理機能及びステップS140の(A)−(a)及びステップS150の(B)−(a)の処理機能は、エンジン1の運転状態に応じて還元剤噴射供給装置34を作動させる還元剤噴射制御と、還元剤残量検出装置37により検出した還元剤の前駆体(尿素水溶液)の残量が所定量以下になると警報を発する警告制御とを実行する第1制御装置を構成し、コントローラ42のステップS100の処理機能及びステップS170Aの(A)−(b)、(B)−(b)、(C)−(b)及び(D)−(b)の処理機能は、GPS装置43により検出した車体の位置情報に基づいて、車体が排ガス規制地域にあるか否かを判定し、車体が排ガス規制地域にない場合は、上記第1制御装置による還元剤噴射制御及び前記警告制御を無効にする第2制御装置を構成する。
また、コントローラ42のステップS130の処理及びステップS160の(C)−(a)の処理機能は上記第1制御装置の一部を構成し、還元剤残量検出装置37により検出した還元剤の前駆体の残量が所定量以下になると作業車両の複数の油圧アクチュエータのうち一部の油圧アクチュエータのみの動作制限を行うとともに、エンジン1の再始動を禁止する運転制限制御とエンジン1及び油圧システムが運転制限制御の状態にあることを警報する警告制御を更に実行する。コントローラ42のステップS100の処理機能及びステップS170Aの(C)−(b)の処理機能は上記第2制御装置の一部を構成し、(D)−(b)の処理機能と共に、車体が排ガス規制地域にない場合は、上記第1制御装置による還元剤噴射制御及び警告制御と運転制限制御を無効にする。
更に、上記第2制御装置は、ステップS170Aの(D)−(b)の処理機能において、車体が排ガス規制地域にない場合は、還元剤残量検出装置37により検出した還元剤の前駆体の残量がゼロになった後に上記第1制御装置による還元剤噴射制御を無効にする。
以上のように構成した本実施の形態によれば、車体が排ガス未規制地域にある場合でも、タンク33内に尿素水溶液が存在する間は、尿素水噴射制御によりアンモニアを還元剤として還元触媒32により排ガス中の窒素酸化物(NOx)が還元浄化することができる。また、車体が排ガス未規制地域にある場合はンク33内の尿素水溶液の残量がゼロになった後は還元剤噴射制御、警告制御、運転制限制御の全ての制御を停止させるため、警告や運転制限の影響を受けることなく快適で効率の良い作業を行うことができるなど、第1の実施の形態と同様の効果が得られる。
なお、以上の実施の形態では、還元剤がアンモニアであり、その前駆体が尿素水溶液である場合について説明したが、アンモニア以外の還元剤であってもよいし、還元剤がアンモニアである場合でも、アンモニア水溶液等、尿素水溶液以外の前駆体であってもよい。
また、排ガス未規制地域にあっても、尿素水溶液(還元剤の前駆体)の入手が可能である場合は、還元剤噴射制御、警告制御、運転制限制御等の排ガス浄化に係わる制御を行うことが好ましい。このような目的で、本発明の第2制御の機能の有効、無効を選択するためのスイッチ(手動操作手段)を設けてもよく、これにより排ガス未規制地域にあっても、尿素水溶液(還元剤の前駆体)の入手が可能である場合は、スイッチのON/OFFにより第2制御装置の機能を無効にし、第1制御装置により排ガス浄化に係わる制御を行うことができる。
本発明の第1の実施の形態に係わる作業車両の排ガス後処理装置の全体構成を示す図である。 本発明が適用される作業車両の一例である油圧ショベルの外観を示す図である。 コントローラの演算処理内容を示すフローチャートである。 図3のフローチャートに示す動作内容を表形式で示す図である。 本発明の第2の実施の形態に係わるコントローラの演算処理内容を示すフローチャートである。 図5のフローチャートに示す動作内容を表形式で示す図である。
符号の説明
1 ディーゼルエンジン(エンジン)
1a 電子ガバナ(電子制御式の燃料噴射制御装置)
2 エンジンコントロールダイヤル
3 回転数検出装置
5 キースイッチ
6 スタータ(始動装置)
10,11 メインの油圧ポンプ
12 パイロットポンプ
13,14 アクチュエータ
15,16 流量制御弁
17,18 リモコン弁
19,20 コントロールレバー
31 排気管
32 還元触媒
33 タンク
34 還元剤噴射供給装置
35 還元剤供給装置
36 還元剤噴射弁
37 還元剤残量検出装置
38 還元剤成分検出装置
39 車体モニタ
40 電磁開閉弁
42 コントローラ
43 GPS装置
100 下部走行体
101 上部旋回体
102 フロント作業機
103a,103b クローラ式走行装置
104a,104b 走行モータ
105 旋回モータ
107 キャビン(運転室)
111 ブーム
112 アーム
113 バケット
114 ブームシリンダ
115 アームシリンダ
116 バケットシリンダ

Claims (2)

  1. エンジンの排気通路に配設され、排ガス中の窒素酸化物を還元剤により還元浄化する還元触媒と、
    前記還元剤の前駆体を貯蔵するタンクと、
    前記タンク内に貯蔵された前記還元剤の前駆体を前記還元触媒に供給する還元剤噴射供給装置と、
    前記タンク内に貯蔵された前記還元剤の前駆体の残量を検出する還元剤残量検出装置と、
    前記エンジンの運転状態に応じて前記還元剤噴射供給装置を作動させる還元剤噴射制御と、前記還元剤残量検出装置により検出した前記還元剤の前駆体の残量が所定量以下になると警報を発する警告制御とを実行する第1制御装置とを備えた作業車両の排ガス後処理装置において、
    前記作業車両の車体の位置を検出するGPS装置と、
    前記GPS装置により検出した車体の位置情報に基づいて、前記車体が排ガス規制地域にあるか否かを判定し、前記車体が排ガス規制地域にない場合は、前記第1制御装置による前記還元剤噴射制御及び前記警告制御を無効にする第2制御装置とを備え、
    前記第2制御装置は、前記車体が排ガス規制地域にない場合は、前記還元剤残量検出装置により検出した前記還元剤の前駆体の残量がゼロになった後に前記第1制御装置による前記還元剤噴射制御を無効にすることを特徴とする作業車両の排ガス後処理装置。
  2. エンジンにより駆動される油圧ポンプと、この油圧ポンプから吐出される圧油によって駆動される複数の油圧アクチュエータを含む油圧システムを備えた作業車両に設けられ、
    前記エンジンの排気通路に配設され、排ガス中の窒素酸化物を還元剤により還元浄化する還元触媒と、
    前記還元剤の前駆体を貯蔵するタンクと、
    前記タンク内に貯蔵された前記還元剤の前駆体を前記還元触媒に供給する還元剤噴射供給装置と、
    前記タンク内に貯蔵された前記還元剤の前駆体の残量を検出する還元剤残量検出装置と、
    前記エンジンの運転状態に応じて前記還元剤噴射供給装置を作動させる還元剤噴射制御と、前記還元剤残量検出装置により検出した前記還元剤の前駆体の残量が所定量以下になると警報を発する警告制御とを実行する第1制御装置とを備えた作業車両の排ガス後処理装置において、
    前記作業車両の車体の位置を検出するGPS装置と、
    前記GPS装置により検出した車体の位置情報に基づいて、前記車体が排ガス規制地域にあるか否かを判定し、前記車体が排ガス規制地域にない場合は、前記第1制御装置による前記還元剤噴射制御及び前記警告制御を無効にする第2制御装置とを備え、
    前記作業車両は、前記複数の油圧アクチュエータによってそれぞれ駆動される下部走行体、上部旋回体及びフロント作業機を有する油圧ショベルであり、
    前記第1制御装置は、前記還元剤残量検出装置により検出した前記還元剤の前駆体の残量が所定量以下になると前記作業車両の前記複数の油圧アクチュエータのうち一部の油圧アクチュエータのみの動作を制限して前記フロント作業機の動作のみを禁止するとともに、前記エンジンの再始動を禁止する運転制限制御と、前記エンジン及び前記油圧システムが前記運転制限制御の状態にあることを警報する警告制御とを更に実行し、
    前記第2制御装置は、前記車体が排ガス規制地域にない場合は、前記第1制御装置による前記還元剤噴射制御及び警告制御と前記運転制限制御を無効にすることを特徴とする作業車両の排ガス後処理装置。
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