JP2023006692A - 建設機械 - Google Patents

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善之 滝川
Yoshiyuki Takigawa
健太郎 糸賀
Kentaro Itoga
克也 小松
Katsuya Komatsu
象平 神谷
Shohei Kamiya
晃太 藤枝
Kota Fujieda
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Abstract

【課題】排気ガスの後処理装置の状態を常に良好に保てる建設機械を提供する。【解決手段】本発明の建設機械は、エンジン(41)と、後処理装置(42)と、油圧ポンプ(44)と、排気温度センサ(43)と、負荷制御部(65c)を含むコントローラ(65)と、を備え、コントローラは、排気ガスの温度信号が第1温度閾値以下であるかを判定する排気温度判定部(65d)と、非作動時間が非作動時間閾値以上であるかを判定する非作動時間判定部(65f)とを含み、負荷制御部は、非作動状態であると判定され、非作動時間閾値以上であると判定され、第1温度閾値以下であると判定された場合、油圧ポンプの負荷を増加させるように、油圧ポンプの圧油の圧力及び油圧ポンプの圧油の流量の少なくともいずれか一方を増大させる制御を行う。【選択図】図2

Description

本発明は建設機械に関し、特に排気ガスの後処理装置を備えた建設機械に関する。
従来から、排気ガスを浄化する後処理装置を備えた建設機械が知られている(例えば特許文献1)。特許文献1に記載の油圧作業機械は、酸化触媒付きの多孔質体を排ガス流路に介在させてなるフィルタを容器内に収納した排ガス浄化装置を備える。当該排ガス浄化装置は、エンジンの排気管に取付けられ、排ガス中の炭化水素及び一酸化炭素を酸化して無害化するように構成されている。
具体的には、特許文献1に記載の油圧作業機械は、制御弁の中立位置信号が入力されている場合において排気抵抗信号が予め定められた所定値以上になったとき、レギュレータに所要の信号を出力して油圧ポンプのポンプ流量及びポンプ圧力を増大させ、これによりエンジン出力ひいてはエンジン負荷を高めるように構成されている。この結果、エンジンの排ガス温度が排ガス浄化装置に設けられた酸化触媒の機能を発揮できる温度以上に上昇するので、フィルタに詰まった未燃焼の炭化水素及び一酸化炭素を除去することができる。
特許第3073380号公報
ところで、未燃焼の炭化水素及び一酸化炭素(以下、炭化水素等ともいう)はフィルタに付着してから時間が経過すると除去しにくくなる傾向があり、この場合、フィルタからの炭化水素等の除去に必要な排気ガスの温度が高くなる。特許文献1に記載の発明では、フィルタへの炭化水素等の付着が十分に進行してからエンジンの排気抵抗が上昇していくことがあり、排気ガスの温度を上昇させる処理のタイミングが遅くなり、炭化水素等をフィルタから十分に除去できないおそれがある。他方、排気ガスの温度を極端に上昇させればフィルタへの付着が進行した炭化水素等を除去することはできるが、排気ガスに関する規制等により、現実的な手段ではない。
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、排気ガスの後処理装置の状態を常に良好に保てる建設機械を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の建設機械は、下部走行体と、前記下部走行体に旋回可能に取付けられた上部旋回体と、前記上部旋回体に揺動可能に取付けられたフロント作業機と、前記上部旋回体に搭載されたエンジンと、前記上部旋回体に搭載され、前記エンジンから排出された排気ガスを浄化する後処理装置と、前記上部旋回体に搭載され、前記エンジンによって駆動されて圧油を吐出し、前記下部走行体、前記上部旋回体、及び前記フロント作業機を作動させる油圧ポンプと、前記後処理装置に取付けられ、前記排気ガスの温度を検出する排気温度センサと、前記油圧ポンプに加える負荷を制御する負荷制御部を含むコントローラと、を備える建設機械において、前記コントローラは、前記排気温度センサから送信された前記排気ガスの温度を示す温度信号を受信し、前記温度信号が第1温度閾値以下であるか否かを判定する排気温度判定部と、前記下部走行体、前記上部旋回体、及び前記フロント作業機が作動していない非作動時間を算出し、前記非作動時間が非作動時間閾値以上であるか否かを判定する非作動時間判定部と、を更に含み、前記負荷制御部は、前記非作動時間判定部によって前記非作動時間が前記非作動時間閾値以上であると判定され、且つ、前記排気温度判定部によって前記温度信号が前記第1温度閾値以下であると判定された場合、前記油圧ポンプの負荷を増加させるように、前記油圧ポンプから吐出される圧油の圧力及び前記油圧ポンプから吐出される圧油の流量の少なくともいずれか一方を増大させる制御を行う、ことを特徴とする。
本発明の建設機械によれば、負荷制御部は、非作動時間判定部によって非作動時間が非作動時間閾値以上であると判定され、且つ、排気温度判定部によって温度信号が第1温度閾値以下であると判定された場合、油圧ポンプの負荷を増加させるように、油圧ポンプから吐出される圧油の圧力及び油圧ポンプから吐出される圧油の流量の少なくともいずれか一方を増大させる制御を行う。このように、非作動時間判定部によって非作動時間が非作動時間閾値以上であると判定された場合、油圧ポンプの負荷が増加する。つまり、下部走行体、上部旋回体、及びフロント作業機が短時間で非作動状態から作動状態になった場合には排気ガスの温度は直ぐに上昇することから、非作動状態が一定時間継続したときにだけ油圧ポンプの負荷を増加させるすることで無駄な負荷掛けを抑制でき、ひいてはエンジンの燃費を向上させることができる。また、エンジンの負荷が短時間で増減することが回避されるので、エンジンの騒音発生を抑制することができる。さらに、排気温度判定部によって温度信号が第1温度閾値以下であると判定された場合、油圧ポンプの負荷が増加する。つまり、後処理装置への炭化水素等の付着が始まる第1温度閾値以下になった時点で油圧ポンプの負荷即ちエンジンへの負荷掛けを行うので、後処理装置へ炭化水素等が付着するのを抑制できる。よって、排気ガスの後処理装置の状態を常に良好に保てる建設機械を提供することができる。
本発明の実施形態に係る建設機械の外観を示す側面図である。 本発明の第1実施形態に係る建設機械のシステムを説明するブロック図である。 本発明の第1実施形態に係る油圧負荷がけの処理を示すフローチャートである。 図3に示すフローチャートの変形例を示すものである。 本発明の第2実施形態及び第3実施形態に係る建設機械のシステムを説明するブロック図である。 本発明の第2実施形態に係る油圧負荷がけの処理を示すフローチャートである。 本発明の第3実施形態に係る油圧負荷がけの処理を示すフローチャートである。 本発明の第4実施形態及び第5実施形態に係る建設機械のシステムを説明するブロック図である。 本発明の第4実施形態に係る油圧負荷がけの処理を示すフローチャートである。 本発明の第5実施形態に係る油圧負荷がけの処理を示すフローチャートである。
<第1実施形態>
以下、図面に基づき本発明の第1実施形態について説明する。第1実施形態では、建設機械としてクローラ式の油圧ショベル1(以下、「油圧ショベル1」という。)を例に挙げて説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る油圧ショベル1の外観を示す側面図である。図2は、本発明の第1実施形態に係る油圧ショベル1のシステムを説明するブロック図である。図3は、本発明の第1実施形態に係る油圧負荷がけの処理を示すフローチャートである。以下、説明の便宜上、図1に示す油圧ショベル1において、運転室60のオペレータから見て「前」、「後」、「左」、「右」をそれぞれ定義し、重力を基準に「上」、「下」を定義する。即ち、図1に示される矢印「前」及び「後」は油圧ショベル1の前後方向を示し、矢印「上」及び「下」は油圧ショベル1の上下方向を示している。なお、油圧ショベル1の左右(幅)方向は、前後方向及び上下方向に垂直な方向として定義される。
図1に示すように、油圧ショベル1は、下部走行体10と、下部走行体10に旋回可能に取付けられた上部旋回体30と、上部旋回体30に揺動可能に取付けられたフロント作業機80とを備えている。
下部走行体10は、油圧ショベル1が走行可能となるように上部旋回体30を下方で支持する所謂クローラ型の走行装置である。フロント作業機80は、上部旋回体30に取付けられて土砂の掘削作業等を行うものである。具体的には、フロント作業機80は、上部旋回体30のフレーム(図示せず)に上下方向(即ち車幅方向軸線周り)で回動可能に取り付けられるブーム82と、ブーム82の先端に上下方向で回動可能に取り付けられるアーム84と、アーム84の先端に上下方向で回動可能に取り付けられるバケット86とを有している。フロント作業機80は、更に、ブーム82を駆動するブームシリンダ82a、アーム84を駆動するアームシリンダ84a、及びバケット86を駆動するバケットシリンダ86aを有する。
図1に示すように、上部旋回体30には、前側且つ左側に、オペレータが油圧ショベル1を運転操作するための運転室60が設けられている。運転室60は、油圧ショベル1の操作をオペレータが搭乗して行う操縦室であり、運転室60内には操作レバー61(図2)が設けられている。操作レバー61は油圧ショベル1の動作に対応して複数設けられており、下部走行体10の走行、上部旋回体30の旋回、及び、フロント作業機80による掘削等の各種動作を実現させるものである。オペレータが操作レバー61を操作すると、その操作量に応じて操作圧力Pが増減する。また、上部旋回体30には、後側に、重量バランスを確保するカウンタウェイト32が設けられている。また、運転室60とカウンタウェイト32との間には機械室40が設けられている。
機械室40の内部には、エンジン41、後処理装置42、排気温度センサ43、油圧ポンプ44、コントロールバルブ45、及び油圧タンク46が配設されている。
エンジン41は、例えばディーゼルエンジンであり、上部旋回体30に搭載されている。図2に示すように、エンジン41は、油圧タンク46に貯留された作動油を圧送する油圧ポンプ44を駆動するための駆動源として機能する。
油圧ポンプ44は、上部旋回体30に搭載され、エンジン41によって駆動されて作動油(圧油)を吐出し、下部走行体10、上部旋回体30、及びフロント作業機80を作動させる。油圧ポンプ44から吐出された作動油は、コントロールバルブ45を経由して、下部走行体10、上部旋回体30、及びフロント作業機80に分配される。具体的には、当該油圧ポンプ44より吐出された作動油は、下部走行体10に設けられた走行モータや上部旋回体30に設けられた旋回モータ(ともに図示せず)へ供給される。これにより、下部走行体10による油圧ショベル1の自走が可能となり、上部旋回体30がフロント作業機80とともに旋回軸線(即ち上下方向軸線)周りで旋回可能となる。また、作動油の一部は、フロント作業機80に設けられたブームシリンダ82a、アームシリンダ84a、バケットシリンダ86aへも供給される。これにより、作動油の供給度合い即ち油圧に応じてブーム82、アーム84、バケット86が夫々駆動される。
油圧ポンプ44は可変容量型油圧ポンプであり、斜板の傾転量を変更することで、吐出される作動油の流量を調整可能に構成されている。また、油圧ポンプ44から吐出された作動油の圧力は、油圧ポンプ44の下流側に位置するコントロールバルブ45の絞り(図示せず)によって調整(増減)される。絞りを用いることで、油圧ポンプ44から吐出された作動油に圧力損失が生じ、これにより油圧ポンプ44の負荷が上昇する。なお、操作レバー61が非操作状態にある場合、油圧ポンプ44から吐出された作動油は、コントロールバルブ45及び油圧タンク46を経由して油圧ポンプ44に戻る。
後処理装置42は、上部旋回体30に搭載されており、エンジン41の排気通路に設けられている。後処理装置42は、酸化触媒の温度を上げて触媒を活性化することで、エンジン41から排出された排気ガスの浄化、具体的には排ガス中の炭化水素及び一酸化炭素を酸化して無害化するものである。後処理装置42には、エンジン41の排気ガスの温度を検出する排気温度センサ43が取付けられている。なお、後処理装置42それ自体は公知であるため、その具体的な構成の説明を省略する。
運転室60にはコントローラ65が設けられている。コントローラ65は、エンジン制御部65a、油圧ポンプ44に加える負荷を制御する負荷制御部65c、排気温度判定部65d、及び、非作動時間判定部65fを含む。図2に示すように、コントローラ65は、エンジン制御部65aを介してエンジン41の回転数を制御し、負荷制御部65cを介して油圧ポンプ44から吐出される作動油の流量や圧力を制御する装置であり、例えばCPU、RAM、ROM等を備えるコンピュータである。本実施形態では、コントローラ65は、エンジン制御部65a、負荷制御部65c、排気温度判定部65d、及び、非作動時間判定部65fの各機能要素に対応するプログラムをROMから読み出してRAMにロードし、各機能要素に対応する処理をCPUに実行させる。
エンジン制御部65aは、オペレータの操作に応じたエンジン駆動信号を受信する(図示せず)。エンジン制御部65aは、当該エンジン駆動信号に基づいて、エンジン41に対して目標回転数信号を送信し、エンジン41を所定の回転数で駆動させる。また、エンジン制御部65aは、エンジン41に設けられた回転数センサ(図示せず)からエンジン41の実回転数信号を受信し、エンジン41の実回転数を目標回転数に近づける制御を行う。
排気温度判定部65dは、排気温度センサ43から送信された排気ガスの温度Tを示す温度信号を受信し、当該温度信号が第1温度閾値T1以下であるか否かを判定する。排気温度判定部65dは、当該判定結果を、負荷制御部65cに送信する。第1温度閾値T1は、後処理装置42が有する酸化触媒に炭化水素等が付着し始める温度であり、その種類に応じて異なる値である。第1温度閾値T1は実験等を通じて決定され、予め排気温度判定部65dに記憶される。第1温度閾値T1は、一例として200℃であってよい。つまり、排気温度判定部65dは、排気ガスの温度Tが第1温度閾値T1以下となった場合、後処理装置42の酸化触媒に炭化水素等が付着し始めると判断する。
非作動時間判定部65fは、下部走行体10、上部旋回体30、及びフロント作業機80が作動していない非作動時間tを算出し、当該非作動時間tが非作動時間閾値t1以上であるか否かを判定する。具体的には、図2に示すように、非作動時間判定部65fは、操作レバー61の操作圧力Pに応じた操作圧力信号を受信し、当該操作圧力Pと予め定められた操作判定圧力P1とを比較し、操作圧力Pが操作判定圧力P1以下である継続時間即ち非作動時間tを計算し、当該非作動時間tが非作動時間閾値t1以上であるか否かを判定し、この判定結果を負荷制御部65cに送信する。なお、非作動時間閾値t1は、油圧ポンプ44の負荷即ちエンジン41の負荷が短時間で増減することを回避し、エンジン41の燃費及び騒音の悪化を抑制し得る時間として定義される。また、操作判定圧力P1は、下部走行体10、上部旋回体30、及びフロント作業機80のいずれも作動することのない操作レバー61の操作圧力として定義される。つまり、非作動時間判定部65fは、非作動時間t(即ち操作圧力Pが操作判定圧力P1以下である継続時間)が非作動時間閾値t1以上である場合、油圧ポンプ44の負荷即ちエンジン41の負荷を増大させたとしてもエンジン41の燃費及び騒音の悪化を抑制し得ると判断する。非作動時間閾値t1は、後処理装置42の種類に応じて異なる値であり、実験等を通じて算出されて予め非作動時間判定部65fに記憶される。非作動時間閾値t1は、一例として5分であってよい。また、操作判定圧力P1は、実験等を通じて算出されて予め非作動時間判定部65fに記憶される。
負荷制御部65cは、非作動時間判定部65fによって非作動時間tが非作動時間閾値t1以上であると判定され、且つ、排気温度判定部65dによって排気ガスの温度Tを示す温度信号が第1温度閾値T1以下であると判定された場合、油圧ポンプ44の負荷を増加させるように、油圧ポンプ44から吐出される圧油の圧力及び油圧ポンプ44から吐出される圧油の流量の少なくともいずれか一方を増大させる制御を行う。例えば、油圧ポンプ44から吐出される圧油の圧力を増減させる場合、負荷制御部65cは、目標吐出圧力信号を送信しつつ圧力センサ(図示せず)から実吐出圧力信号を受信し、これにより実吐出圧力を目標吐出圧力に近づける制御を行う。目標吐出圧力は、一例として4MPaであってよい。他方、油圧ポンプ44から吐出される圧油の流量を増減させる場合、負荷制御部65cは、目標流量信号を送信しつつ流量センサ(図示せず)から実流量信号を受信し、これにより実流量を目標流量に近づける制御を行う。目標流量は、一例として100cc/revであってよい。油圧ポンプ44への負荷掛けの程度、即ち目標吐出圧力及び目標流量は、後処理装置42の種類に応じて異なる値であり、実験等を通じて算出されて予め負荷制御部65cに記憶される。このように、負荷制御部65cによって油圧ポンプ44の負荷が増大すると、これに応じてエンジン41の負荷も増大し、ひいてはエンジン41の排気ガスの温度Tが上昇し、後処理装置42の酸化触媒に未燃焼の炭化水素等が付着することを防止できる。
次いで、図3を参照して、第1実施形態に係る油圧負荷がけの処理を説明する。コントローラ65は、油圧ショベル1のエンジン41が稼動している間、油圧負荷がけの処理を常時実行している。まず、非作動時間判定部65fが、下部走行体10、上部旋回体30、及びフロント作業機80が作動していない非作動時間t(即ち操作圧力Pが操作判定圧力P1以下である継続時間)が非作動時間閾値t1以上であるか否かを判定し、排気温度判定部65dが、排気ガスの温度Tを示す温度信号が第1温度閾値T1以下であるか否かを判定する(S1)。その結果、操作レバー61の操作圧力Pが操作判定圧力P1より大きく、下部走行体10、上部旋回体30、及びフロント作業機80が非作動状態でないと判定された場合(S1のNo)、油圧負荷がけの処理は上記S1に戻る。また、非作動時間tが非作動時間閾値t1より短いと判定された場合(S1のNo)、油圧負荷がけの処理は上記S1に戻る。さらに、排気ガスの温度Tを示す温度信号が第1温度閾値T1より大きいと判定された場合(S1のNo)、油圧負荷がけの処理は上記S1に戻る。
他方、操作レバー61の操作圧力Pが操作判定圧力P1以下であり、下部走行体10、上部旋回体30、及びフロント作業機80が非作動状態であると判定され、非作動時間tが非作動時間閾値t1以上であると判定され、且つ、排気ガスの温度Tが第1温度閾値T1以下であると判定された場合(S1のYes)、負荷制御部65cは、油圧ポンプ44に対する負荷を増加する必要があると判断し(S2)、後処理装置42の酸化触媒に未燃焼の炭化水素等が付着することを防止するのに必要な排気温度(例えば200℃)が維持されるように油圧ポンプ44の負荷を増加する制御を行う。
次いで、非作動時間判定部65fは、下部走行体10、上部旋回体30、及びフロント作業機80の非作動状態が継続されているか否かを判定する(S3)。その結果、操作レバー61の操作圧力Pが操作判定圧力P1より小さく、下部走行体10、上部旋回体30、及びフロント作業機80の非作動状態が継続されていると判定された場合(S3のNo)、油圧負荷がけの処理は上記S2に戻る。他方、操作レバー61の操作圧力Pが操作判定圧力P1以上であり、下部走行体10、上部旋回体30、及びフロント作業機80の非作動状態が終了したと判定された場合(S3のYes)、負荷制御部65cは、油圧ポンプ44の負荷を増加させる制御を終了し(S4)、油圧負荷がけの処理が終了する(エンド)。
次いで、上記第1実施形態の変形例について説明する。図4は、図3に示すフローチャートの変形例を示すものである。本変形例は、上記第1実施形態に対して、油圧負荷がけの終了条件が異なる(図4のS3’)。以下、上記第1実施形態に係る構成と同じ又は類似する機能を有する構成については、同一の符号を付してその説明を省略し、異なる部分について説明する。
本変形例において、排気温度判定部65dは、排気温度センサ43から送信された排気ガスの温度Tを示す温度信号を受信し、当該温度信号が第2温度閾値T2以上であるか否かを判定する。排気温度判定部65dは、当該判定結果を、負荷制御部65cに送信する。第2温度閾値T2は、上記第1温度閾値T1よりも大きく、油圧ポンプ44に対する油圧負荷がけが過剰であり、エンジン41の燃費及び騒音が悪化し得ると判断される温度である。つまり、排気温度判定部65dは、排気ガスの温度Tが第2温度閾値T2以上となった場合、油圧ポンプ44に対する油圧負荷がけが過剰であると判断する。なお、第2温度閾値T2は、後処理装置42の種類に応じて異なる値であり、実験等を通じて算出されて予め排気温度判定部65dに記憶される。
図4に示すように本変形例に係る油圧負荷がけの処理では、上記S2の後、非作動時間判定部65fが、下部走行体10、上部旋回体30、及びフロント作業機80の非作動状態が継続されているか否かを判定し、排気温度判定部65dが、排気ガスの温度Tが第2温度閾値T2以上であるか否かを判定する(S3’)。その結果、操作レバー61の操作圧力Pが操作判定圧力P1より小さく、下部走行体10、上部旋回体30、及びフロント作業機80の非作動状態が継続されていると判定された場合(S3’のNo)、及び、排気ガスの温度Tが第2温度閾値T2より小さく、油圧ポンプ44に対する油圧負荷がけが過剰ではないと判定された場合(S3’のNo)、本油圧負荷がけの処理は上記S2に戻る。
他方、操作レバー61の操作圧力Pが操作判定圧力P1より大きく、下部走行体10、上部旋回体30、及びフロント作業機80の非作動状態が終了したと判定された場合(S3’のYes)、又は、排気ガスの温度Tが第2温度閾値T2以上であり、油圧ポンプ44に過剰な負荷が加えられていると判定された場合(S3’のYes)、負荷制御部65cは、油圧ポンプ44の負荷を増加させる制御を終了し(S4)、油圧負荷がけの処理が終了する(エンド)。
次いで、本発明の第1実施形態及びその変形例に係る油圧ショベル1の作用、効果について説明する。第1実施形態及びその変形例に係る油圧ショベル1によれば、負荷制御部65cは、非作動時間判定部65fによって非作動時間tが非作動時間閾値t1以上であると判定され、且つ、排気温度判定部65dによって排気ガスの温度Tが第1温度閾値T1以下であると判定された場合、エンジン41への負荷を増加させるために、油圧ポンプ44から吐出される圧油の圧力及び油圧ポンプ44から吐出される圧油の流量の少なくともいずれか一方を増大させる制御を行う。このように、非作動時間判定部65fによって非作動時間tが非作動時間閾値t1以上であると判定された場合、油圧ポンプ44の負荷が増加する。つまり、下部走行体10、上部旋回体30、及びフロント作業機80が短時間で非作動状態から作動状態になった場合には排気ガスの温度は直ぐに上昇することから、非作動状態が一定時間継続したときにだけ負荷掛けをすることで無駄な負荷掛けを抑制でき、ひいてはエンジンの燃費を向上させることができる。また、油圧ポンプ44の負荷即ちエンジン41の負荷が短時間で増減することが回避されるので、エンジン41の騒音発生を抑制することができる。さらに、排気温度判定部65dによって温度信号が第1温度閾値T1以下であると判定された場合、油圧ポンプ44の負荷が増加する。つまり、後処理装置42への炭化水素等の付着が始まる第1温度閾値T1以下になった時点で油圧ポンプ44の負荷即ちエンジン41への負荷掛けを行うので、後処理装置42へ炭化水素等が付着するのを抑制できる。
<第2実施形態>
次いで、本発明の第2実施形態について説明する。図5は、本発明の第2実施形態及び第3実施形態に係る油圧ショベル1のシステムを説明するブロック図である。図6は、本発明の第2実施形態に係る油圧負荷がけの処理を示すフローチャートである。第2実施形態に係る油圧ショベル1は、第1実施形態に係る油圧ショベル1に対して、エアコンコンプレッサ47、エアコンユニット62、及びエアコン制御部65bが設けられている点で異なる。以下、第1実施形態の油圧ショベル1と同じ又は類似する機能を有する構成については同一の符号を付してその説明を省略し、異なる部分について説明する。
第2実施形態に係る油圧ショベル1は、運転室60内に設けられたエアコンユニット62を含む。エアコンユニット62は、後述するエアコン制御部65bから所定の信号を受信し、エアコンの風量、温度、吹出口の位置調整を行うように構成されている。また、本実施形態に係る油圧ショベル1は、上部旋回体30に搭載され、エンジン41によって駆動される被駆動装置としてエアコンコンプレッサ47を備える。つまり、第2実施形態では、油圧ポンプ44及びエアコンコンプレッサ47がエンジン41によって駆動される。図5に示すように、エアコンコンプレッサ47とエアコンユニット62との間で冷媒が通流されており、この冷媒を介して熱交換が行われる。
図5に示すように、コントローラ65はエアコン制御部65bを含んで構成されている。エアコン制御部65bは、オペレータの操作に応じたエアコン駆動信号を受信する(図示せず)。そして、エアコン制御部65bは、当該エアコン駆動信号に基づいて、エアコンコンプレッサ47に対してエアコンコンプレッサ駆動指示を行い、エアコンコンプレッサ47を所定の負荷で駆動させる。また、エアコン制御部65bは、エアコンコンプレッサ47からエアコンコンプレッサ駆動情報を受信し、当該駆動情報を負荷制御部65cに送信する。また、エアコン制御部65bは、上記エアコン駆動信号に基づいて、エアコンユニット62に対して風量、温度、吹出口の位置調整等の指示を行う。なお、エアコンコンプレッサ47の負荷は一定であり、実験等を通じて算出されて予めエアコン制御部65bに記憶される。
負荷制御部65cは、エアコンコンプレッサ47が作動している場合、油圧ポンプ44の負荷を減少させるように、圧油の圧力及び圧油の流量の少なくともいずれか一方を低下させる制御を行う。具体的には、負荷制御部65cは、エアコン制御部65bから受信したエアコンコンプレッサ47の駆動情報に基づいてエアコンコンプレッサ47が作動していると判断する。そして、負荷制御部65cは、エアコンコンプレッサ47が作動しているときの油圧ポンプ44の負荷(以下、「油圧負荷がけ1」ともいう。)が、エアコンコンプレッサ47が作動していないときの油圧ポンプ44の負荷(以下、「油圧負荷がけ2」ともいう。)よりも低くなるように制御を行う。なお、油圧負荷がけ1は、エアコンコンプレッサ47が作動している状態で、後処理装置42の酸化触媒に未燃焼の炭化水素等が付着することを防止するのに必要な排気温度(例えば200℃)を維持できるような負荷と定義される。また、油圧負荷がけ2は、エアコンコンプレッサ47が作動していない状態で、後処理装置42の酸化触媒に未燃焼の炭化水素等が付着することを防止するのに必要な排気温度(例えば200℃)を維持できるような負荷と定義される。このため、油圧負荷がけ2は、油圧負荷がけ1にエアコンコンプレッサ47の負荷を加えた負荷以上に設定される。油圧負荷がけ1及び油圧負荷がけ2の程度、即ち目標吐出圧力及び目標流量は、後処理装置42の種類に応じて異なる値であり、実験等を通じて算出されて予め負荷制御部65cに記憶される。なお、油圧負荷がけ1、油圧負荷がけ2の程度は、作動油の作動温度や外気温等によって変更されるように設定しておいてもよい。
次いで、図6を参照して第2実施形態に係る油圧負荷がけの処理を説明する。第2実施形態に係る油圧負荷がけの処理は、第1実施形態に係る油圧負荷がけの処理に対して、S5~S7が追加されている点で異なる。以下、第1実施形態に係る油圧負荷がけの処理と異なる処理について説明する。
図6に示すように第2実施形態に係る油圧負荷がけの処理では、上記S2の後、負荷制御部65cによって、エアコンコンプレッサ47が駆動されているか否かが判定される(S5)。この結果、エアコンコンプレッサ47が駆動されていないと判定された場合(S5のNo)、負荷制御部65cは、後処理装置42の酸化触媒に未燃焼の炭化水素等が付着することを防止するのに必要な排気温度(例えば200℃)が維持されるように、油圧ポンプ44に所定の負荷(油圧負荷がけ2)を加える制御を行う(S7)。他方、エアコンコンプレッサ47が駆動されていると判定された場合(S5のYes)、負荷制御部65cは、油圧負荷がけ2よりも小さな所定の負荷(油圧負荷がけ1)を油圧ポンプ44に加える制御を行う(S6)。そして、本処理は、S6及びS7の後、S3へ進む。
次いで、第2実施形態に係る油圧ショベル1の作用、効果について説明する。第2実施形態に係る油圧ショベル1によれば、負荷制御部65cは、エアコンコンプレッサ47が作動している場合、油圧ポンプ44の負荷を減少させるように圧油の圧力及び圧油の流量の少なくともいずれか一方を低下させる制御を行う。このため、油圧ポンプ44が所定の負荷(例えば油圧負荷掛け2)で駆動している状態でエアコンコンプレッサ47が稼動した場合であっても、油圧ポンプ44に対する負荷が低減され、エンジン41に加えられる負荷が増加することを回避できる。このように、エンジン41の負荷となり得る装置が2つ設けられている場合、即ちエンジン41によって駆動される油圧ポンプ44及びエアコンコンプレッサ47が設けられている場合であっても、エンジン41に加えられる負荷を一定に維持することができる。このため、エンジン41に過剰な負荷が加えられる状態を回避でき、上記第1実施形態における態様と比較してエンジン41の燃費を向上させることができる。
なお、油圧負荷がけ1(S6)から油圧負荷がけ2(S7)への移行、及び、油圧負荷がけ2(S7)から油圧負荷がけ1(S6)への移行が実施される場合、負荷制御部65cは、油圧ポンプ44及びエアコンコンプレッサ47の応答性を加味し、移行時の時間差を設定してもよい。これにより、油圧負荷がけ1(S6)及び油圧負荷がけ2(S7)が切換えられるとき、油圧ポンプ44及びエアコンコンプレッサ47の応答遅れによって、エンジン41に加えられる負荷が一時的に増加することが回避される。具体的には、エアコンコンプレッサ47が非駆動状態から駆動状態に変更された場合であっても、油圧負荷がけ2で定められた負荷が維持されたまま、エアコンコンプレッサ47が駆動される状態が回避される。このため、エンジン41への過剰な負荷がより確実に回避でき、エンジン41の燃費を向上させることができる。
<第3実施形態>
次いで、本発明の第3実施形態について説明する。図7は、本発明の第3実施形態に係る油圧負荷がけの処理を示すフローチャートである。第3実施形態は、上記第2実施形態に対して、下部走行体10、上部旋回体30、及びフロント作業機80の非作動状態が継続されていると判定された場合(S3のNo)の処理が異なる。以下、上記第2実施形態に係る油圧負荷がけの処理と同じ又は類似する機能を有する構成については、同一の符号を付してその説明を省略し、異なる部分について説明する。
排気温度判定部65dは、排気温度センサ43から送信された排気ガスの温度Tを示す温度信号を受信し、当該温度信号が第2温度閾値T2以上であるか否かを判定する。排気温度判定部65dは、当該判定結果を、負荷制御部65cに送信する。第2温度閾値T2は、上記第1温度閾値T1よりも大きく、油圧ポンプ44に対する油圧負荷がけが過剰であり、エンジン41の燃費及び騒音が悪化し得ると判断される温度である。なお、第2温度閾値T2は、後処理装置42の種類に応じて異なる値であり、実験等を通じて算出されて予め排気温度判定部65dに記憶される。
図7に示すように第3実施形態に係る油圧負荷がけの処理では、S3のNoの後、排気温度判定部65dは、排気ガスの温度Tが第2温度閾値T2以上であるか否かを判定する(S8)。その結果、排気ガスの温度Tが第2温度閾値T2より小さく、油圧ポンプ44に対する油圧負荷がけが過剰ではないと判定された場合(S8のNo)、本処理はS2に戻る。
他方、排気温度判定部65dによって排気ガスの温度Tを示す温度信号が第1温度閾値T1よりも大きな第2温度閾値T2以上であると判定された場合(S8のYes)、負荷制御部65cは、油圧ポンプ44に過剰な負荷が加えられていると判定し、油圧ポンプ44の負荷を減少させるように、圧油の圧力及び圧油の流量の少なくともいずれか一方を低下させる制御を行う(S9)。
次いで、負荷制御部65cは、S5においてエアコンコンプレッサ47が駆動されていたか否かを判定する(S10)。この結果、S5においてエアコンコンプレッサ47が駆動されていなかったと判定された場合(S10のNo)、負荷制御部65cは、排気ガスの温度Tが第2温度閾値T2より小さくなるように、油圧ポンプ44に加えられている負荷(油圧負荷がけ2)を低下させる(S12)。具体的には、負荷制御部65cは、油圧ポンプ44に加えられている油圧負荷がけ2を所定量低下させる負荷補正Bを行う(S12)。
他方、S5においてエアコンコンプレッサ47が駆動されていたと判定された場合(S10のYes)、負荷制御部65cは、排気ガスの温度Tが第2温度閾値T2より小さくなるように、油圧ポンプ44に加えられている負荷(油圧負荷がけ1)を低下させる(S11)。具体的には、負荷制御部65cは、油圧ポンプ44に加えられている負荷を所定量低下させる負荷補正Aを行う(S11)。なお、負荷補正A及び負荷補正Bの値は、負荷制御部65cの分解能に応じて定まる任意の値であってよい。
図7に示すように、第3実施形態に係る油圧負荷がけの処理は、S11及びS12の後、S5へ進む。このため、負荷制御部65cは、負荷補正A又は負荷補正Bが行われた後の負荷に基づいて、後処理装置42の酸化触媒に未燃焼の炭化水素等が付着することを防止するのに必要な排気温度(例えば200℃)が維持されるように、油圧ポンプ44に対する負荷(油圧負荷がけ1又は油圧負荷がけ2)を選択する。
次いで、本発明の第3実施形態に係る油圧ショベル1の作用、効果について説明する。本発明の第3実施形態によれば、負荷制御部65cは、排気温度判定部65dによって排気ガスの温度Tを示す温度信号が第1温度閾値T1よりも大きな第2温度閾値T2以上であると判定された場合、油圧ポンプ44の負荷を減少させるように、圧油の圧力及び圧油の流量の少なくともいずれか一方を低下させる制御を行う。このため、油圧ポンプ44の負荷即ちエンジン41への過剰な負荷を回避することができ、上記第1実施形態の態様と比較してエンジン41の燃費を向上させることができる。
<第4実施形態>
次いで、本発明の第4実施形態について説明する。図8は、本発明の第4実施形態及び第5実施形態に係る油圧ショベル1のシステムを説明するブロック図である。図9は、本発明の第4実施形態に係る油圧負荷がけの処理を示すフローチャートである。第4実施形態に係る油圧ショベル1は、第3実施形態に係る油圧ショベル1に対して、負荷継続時間判定部65gが設けられている点で異なる。以下、第3実施形態の油圧ショベル1と同じ又は類似する機能を有する構成については同一の符号を付してその説明を省略し、異なる部分について説明する。
図8に示すように、コントローラ65は、油圧ポンプ44に負荷が加えられている負荷継続時間taを算出し、負荷継続時間taが負荷継続時間閾値t2以上であるか否かを判定する負荷継続時間判定部65gを含んで構成されている。具体的には、負荷継続時間判定部65gは、油圧ポンプ44から送信された油圧ポンプ駆動情報を受信し、当該駆動情報に基づいて負荷継続時間taを算出し、当該負荷継続時間taが負荷継続時間閾値t2以上であるか否かを判定し、この判定結果を負荷制御部65cに送信する。油圧ポンプ駆動情報は、例えば、油圧ポンプ44に設けられた圧力センサによって検出される圧油の圧力であってよい。なお、負荷継続時間閾値t2は、油圧ポンプ44に対する油圧負荷がけが実施されてから排気温度が安定するまでの時間として定義される。つまり、負荷継続時間判定部65gは、負荷継続時間taが負荷継続時間閾値t2以上である場合、エンジン41の排気温度Tが安定したと判断する。負荷継続時間閾値t2は、後処理装置42の種類に応じて異なる値であり、実験等を通じて算出されて予め負荷継続時間判定部65gに記憶される。
排気温度判定部65dは、排気温度センサ43から送信された排気ガスの温度Tを示す温度信号を受信し、当該温度信号が第3温度閾値T3以下であるか否かを判定する。排気温度判定部65dは、当該判定結果を、負荷制御部65cに送信する。第3温度閾値T3は、第1温度閾値T1以上であって第2温度閾値T2より小さいと定義される。第3閾値温度T3は、例えば寒冷地などで長時間負荷掛けをしたにもかかわらず排ガス温度が十分に上昇しなかった場合に、後処理装置42の酸化触媒に未燃焼の炭化水素等が付着することを防止する必要があると判断される温度である。排気温度判定部65dは、排気ガスの温度Tが第3温度閾値T3以下となった場合、後処理装置42の酸化触媒に未燃焼の炭化水素等が付着することを防止する必要があると判断する。なお、第3温度閾値T3は、後処理装置42の種類に応じて異なる値であり、実験等を通じて算出されて予め排気温度判定部65dに記憶される。
負荷制御部65cは、排気温度判定部65dによって排気ガスの温度Tを示す温度信号が第3温度閾値T3以下であると判定され、且つ、負荷継続時間判定部65gによって負荷継続時間taが負荷継続時間閾値t2以上であると判定された場合、油圧ポンプ44の負荷を増加させるように、圧油の圧力及び前記圧油の流量の少なくともいずれか一方を増大させる制御を行う。
次いで、図9を参照して第4実施形態に係る油圧負荷がけの処理を説明する。第4実施形態に係る油圧負荷がけの処理は、第3実施形態に係る油圧負荷がけの処理に対して、S13~S14が追加されている点で異なる。以下、第3実施形態に係る油圧負荷がけの処理と異なる処理について説明する。
図9に示すように第4実施形態に係る油圧負荷がけの処理では、上記S8のNoの後、負荷継続時間判定部65gによって、油圧ポンプ44に対する負荷継続時間taが負荷継続時間閾値t2以上であるか否かが判定され、且つ、排気温度判定部65dによって、排気ガスの温度Tが第3閾値温度T3以下であるか否かが判定される(S13)。この結果、負荷継続時間taが負荷継続時間閾値t2より短いと判定され、又は、排気ガスの温度Tが第3閾値温度T3より高いと判定された場合(S13のNo)、本処理はS2に戻る
他方、負荷継続時間taが負荷継続時間閾値t2以上であり、且つ、排気ガスの温度Tが第3閾値温度T3以下であると判定された場合(S13のYes)、負荷制御部65cは、油圧ポンプ44に対する負荷が不足していると判断し、油圧ポンプ44の負荷を増加させる制御を行う(S14)。その後、本処理はS10に進む。
次いで、本発明の第4実施形態に係る油圧ショベル1の作用、効果について説明する。第4実施形態に係る油圧ショベル1によれば、負荷制御部65cは、排気温度判定部65dによって排気ガスの温度Tを示す温度信号が第3温度閾値T3以下であると判定され、且つ、負荷継続時間判定部65gによって負荷継続時間taが負荷継続時間閾値t2以上であると判定された場合、油圧ポンプ44の負荷を増加させるように、圧油の圧力及び前記圧油の流量の少なくともいずれか一方を増大させる制御を行う。このように、エンジンの排気ガスの温度Tが安定した後で油圧ポンプ44に対する負荷を増加する判定が行われるため、油圧ポンプ44に対する過剰な負荷、即ちエンジン41に対する過剰な負荷を回避し、エンジン41の燃費及び騒音の悪化を防ぐことができる。また、油圧ポンプ44を油圧負荷掛け1又は油圧負荷掛け2で駆動したにも関わらずエンジン41の排気ガス温度が十分に上昇しなかった場合でも、後処理装置42の酸化触媒に未燃焼の炭化水素等が付着することを防止することができる。仮に、負荷継続時間taの算出を行わずに排気ガスの温度Tのみで油圧ポンプ44に対する負荷を増加する判定を行うと、排気ガスの温度Tが安定する前に油圧ポンプ44の負荷を増加させてしまうおそれがある。この場合、油圧ポンプ44即ちエンジン41への不要な過負荷を加えることがあり、エンジン41の騒音及び燃費が悪化するおそれがある。
<第5実施形態>
次いで、本発明の第5実施形態について説明する。図10は、本発明の第5実施形態に係る油圧負荷がけの処理を示すフローチャートである。第5実施形態に係る処理は、上記第4実施形態に対して、下部走行体10、上部旋回体30、及びフロント作業機80の非作動状態が継続されていると判定された場合(S3のNo)の処理が異なる。以下、上記第4実施形態に係る処理と同じ又は類似する機能を有する構成については、同一の符号を付してその説明を省略し、異なる部分について説明する。
図10に示すように、第5実施形態に係る油圧負荷がけの処理では、上記S3のNoの後、負荷継続時間判定部65gによって、油圧ポンプ44に対する負荷継続時間taが負荷継続時間閾値t2以上であるか否かが判定され、且つ、排気温度判定部65dによって、排気ガスの温度Tが第3閾値温度T3以下であるか否かが判定される(S13)。S13以後の処理は、第4実施形態の処理と同様である。
次いで、本発明の第5実施形態に係る油圧ショベル1の作用、効果について説明する。第5実施形態に係る油圧ショベル1によれば、負荷制御部65cは、排気温度判定部65dによって排気ガスの温度Tを示す温度信号が第3温度閾値T3以下であると判定され、且つ、負荷継続時間判定部65gによって負荷継続時間taが負荷継続時間閾値t2以上であると判定された場合、油圧ポンプ44の負荷を増加させるように、圧油の圧力及び前記圧油の流量の少なくともいずれか一方を増大させる制御を行う。このように、エンジンの排気ガスの温度Tが安定した後で油圧ポンプ44に対する負荷を増加する判定が行われるため、油圧ポンプ44に対する過剰な負荷、即ちエンジン41に対する過剰な負荷を回避し、エンジン41の燃費及び騒音の悪化を防ぐことができる。また、油圧ポンプ44を油圧負荷掛け1又は油圧負荷掛け2で駆動したにも関わらずエンジン41の排気ガス温度が十分に上昇しなかった場合でも、後処理装置42の酸化触媒に未燃焼の炭化水素等が付着することを防止することができる。仮に、負荷継続時間taの算出を行わずに排気ガスの温度Tのみで油圧ポンプ44に対する負荷を増加する判定を行うと、排気ガスの温度Tが安定する前に油圧ポンプ44の負荷を増加させてしまうおそれがある。この場合、油圧ポンプ44即ちエンジン41への不要な過負荷を加えることがあり、エンジン41の騒音及び燃費が悪化するおそれがある。
本発明は上記実施形態に係る油圧ショベル1に限定されるものではなく、本発明の概念及び特許請求の範囲に含まれるあらゆる態様を含む。また、上述した課題及び効果を奏するように、各構成を適宜選択的に組み合わせても良い。上記実施形態における各構成要素の形状、材料、配置、サイズ等は、本発明の具体的態様によって適宜変更され得る。例えば、上記実施形態では、建設機械としてクローラ式の油圧ショベルを例に挙げて説明したが、これに限定されるものではなく、本発明を、ホイール式の油圧ショベル等の建設機械にも広く適用することが可能である。
また、上記実施形態では、操作レバー61の操作圧力Pと予め定められた操作判定圧力P1とを比較して、下部走行体10、上部旋回体30、及びフロント作業機80の非作動状態が判定された。しかし、非作動時間判定部65fは、ゲートロックレバーのON/OFF状態から、下部走行体10、上部旋回体30、及びフロント作業機80が非作動であるか否かを判断してもよい。なお、ゲートロックレバーは、運転室60内にあるレバーを中立位置/駆動位置に切り替えることで油圧の遮断/供給を切り替えるものであり、これによりフロント作業機80等の操作を不能/可能とする。ゲートロックレバーが中立位置にある場合、フロント作業機80等の操作が不能となり、ゲートロックレバーが駆動位置にある場合、フロント作業機80等の操作が可能となる。なお、ゲートロックレバーは、運転室60の入口開閉に応じて、操作レバー61によるオペレータの操作を不能/可能とするものであってもよい。
また、上記実施形態では、エンジン41の負荷となる装置が1つ又は2つの場合について説明したが、エンジン41の負荷となる装置は3つ以上設けられてもよい。油圧ポンプ44及びエアコンコンプレッサ47の他に、エンジン41の負荷となる装置としては例えばファンクラッチが想定される。ファンクラッチは、エンジン41からの駆動力で回転するものであり、冷却用ファンの駆動力を断接するものである。
1 油圧ショベル(建設機械)
10 下部走行体
30 上部旋回体
41 エンジン
42 後処理装置
43 排気温度センサ
44 油圧ポンプ
47 エアコンコンプレッサ(被駆動装置)
65 コントローラ
65c 負荷制御部
65d 排気温度判定部
65f 非作動時間判定部
65g 負荷継続時間判定部
80 フロント作業機

Claims (5)

  1. 下部走行体と、
    前記下部走行体に旋回可能に取付けられた上部旋回体と、
    前記上部旋回体に揺動可能に取付けられたフロント作業機と、
    前記上部旋回体に搭載されたエンジンと、
    前記上部旋回体に搭載され、前記エンジンから排出された排気ガスを浄化する後処理装置と、
    前記上部旋回体に搭載され、前記エンジンによって駆動されて圧油を吐出し、前記下部走行体、前記上部旋回体、及び前記フロント作業機を作動させる油圧ポンプと、
    前記後処理装置に取付けられ、前記排気ガスの温度を検出する排気温度センサと、
    前記油圧ポンプに加える負荷を制御する負荷制御部を含むコントローラと、を備える建設機械において、
    前記コントローラは、前記排気温度センサから送信された前記排気ガスの温度を示す温度信号を受信し、前記温度信号が第1温度閾値以下であるか否かを判定する排気温度判定部と、前記下部走行体、前記上部旋回体、及び前記フロント作業機が作動していない非作動時間を算出し、前記非作動時間が非作動時間閾値以上であるか否かを判定する非作動時間判定部と、を更に含み、
    前記負荷制御部は、前記非作動時間判定部によって前記非作動時間が前記非作動時間閾値以上であると判定され、且つ、前記排気温度判定部によって前記温度信号が前記第1温度閾値以下であると判定された場合、前記油圧ポンプの負荷を増加させるように、前記油圧ポンプから吐出される圧油の圧力及び前記油圧ポンプから吐出される圧油の流量の少なくともいずれか一方を増大させる制御を行う、ことを特徴とする建設機械。
  2. 前記上部旋回体に搭載され、前記エンジンによって駆動される前記油圧ポンプとは別の被駆動装置を更に備え、
    前記負荷制御部は、前記被駆動装置が作動している場合、前記油圧ポンプの負荷を減少させるように、前記圧油の圧力及び前記圧油の流量の少なくともいずれか一方を低下させる制御を行う、ことを特徴とする請求項1記載の建設機械。
  3. 前記負荷制御部は、前記排気温度判定部によって前記温度信号が前記第1温度閾値よりも大きな第2温度閾値以上であると判定された場合、前記油圧ポンプの負荷を減少させるように、前記圧油の圧力及び前記圧油の流量の少なくともいずれか一方を低下させる制御を行う、ことを特徴とする請求項2記載の建設機械。
  4. 前記コントローラは、前記油圧ポンプに負荷が加えられている負荷継続時間を算出し、前記負荷継続時間が負荷継続時間閾値以上であるか否かを判定する負荷継続時間判定部を更に備えており、
    前記負荷制御部は、前記排気温度判定部によって前記温度信号が前記第1温度閾値以上であって前記第2温度閾値より小さい第3温度閾値以下であると判定され、且つ、前記負荷継続時間判定部によって前記負荷継続時間が前記負荷継続時間閾値以上であると判定された場合、前記油圧ポンプの負荷を増加させるように、前記圧油の圧力及び前記圧油の流量の少なくともいずれか一方を増大させる制御を行う、ことを特徴とする請求項3記載の建設機械。
  5. 前記コントローラは、前記油圧ポンプに負荷が加えられている負荷継続時間を算出し、前記負荷継続時間が負荷継続時間閾値以上であるか否かを判定する負荷継続時間判定部を更に備えており、
    前記負荷制御部は、前記負荷継続時間判定部によって前記負荷継続時間が前記負荷継続時間閾値以上であると判定され、且つ、前記排気温度判定部によって前記温度信号が前記第1温度閾値以上の第3温度閾値以下であると判定された場合、前記油圧ポンプの負荷を増加させるように、前記圧油の圧力及び前記圧油の流量の少なくともいずれか一方を増大させる制御を行う、ことを特徴とする請求項2記載の建設機械。
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