JP2014240640A - 排気浄化装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】排気ガスの流量が急増する場合にも効果的にNOxを浄化することができる排気浄化装置を提供する。【解決手段】エンジン14の排気管18に設けたSCRフィルタ53と、SCRフィルタ53の上流側に位置する尿素水噴射装置43と、排気管18を現在流れている排気中のNOxを浄化する基準噴射量の尿素水を噴射するように尿素水噴射装置を制御する制御装置50とを備え、制御装置50は、排気ガス流量が設定値以下となることが推定される条件下で、SCRフィルタ53にNH3ガスを吸蔵させるのに要する量を基準噴射量に付加した割増噴射量の尿素水を噴射するように尿素水噴射装置43を制御する。【選択図】 図4

Description

本発明は、建設機械に搭載される排気浄化装置に関する。
環境保護の観点から、近年ディーゼルエンジン等のエンジンの排気ガス中のNOxの削減が強く求められている。それに対し、排気管の内部に尿素水を噴射して、NH(アンモニア)ガスによって排気中のNOxを還元反応させて排気を浄化する排気浄化装置(SCRシステム)が知られている。この種の排気浄化装置として、エンジンの負荷に伴って尿素水の噴射量を増減させるものが提唱されている(特許文献1等参照)。
特許第4653736号公報
尿素水の噴射装置は配管を介してタンクに接続される。したがって、尿素水の噴射量制御には配管の長さに起因して応答遅延が生じる。そのため、例えばエンジンの負荷が急激に上昇して排気ガス流量が急増する場合、制御信号が出されてから実際に排気ガス中に尿素水が噴射されるまでに一部のNOxが未浄化のまま大気中に放出され得る。
本発明は、排気ガスの流量が急増する場合にも効果的にNOxを浄化することができる排気浄化装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、エンジンの排気管に設けたSCRフィルタと、前記SCRフィルタの上流側に位置する尿素水噴射装置と、前記エンジンの排気流量の増減に関係する状態量を検出する検出器と、前記排気管を現在流れている排気中のNOxを浄化する基準噴射量の尿素水を噴射するように前記尿素水噴射装置を制御する制御装置とを備え、前記制御装置は、前記検出器の検出信号を基に排気ガス流量が設定値以下となることが推定される条件下で、前記SCRフィルタにNHガスを吸蔵させるのに要する量を前記基準噴射量に付加した割増噴射量の尿素水を噴射するように前記尿素水噴射装置を制御することを特徴とする。
第2の発明は、第1の発明において、前記排気管に設けた温度センサを備え、前記制御装置は、前記温度センサの測定値を基に推定される前記SCRフィルタの温度が設定温度以上で、かつ前記条件が満たされた場合に、前記割増噴射量の尿素水を噴射するように前記尿素水噴射装置を制御することを特徴とする。
第3の発明は、第1又は第2の発明において、前記排気管における前記SCRフィルタの上流側及び下流側にNHセンサを備え、前記制御装置は、前記NHセンサの測定値から求めた前記SCRフィルタの前後のNHガスの濃度差に応じて前記割増噴射量を補正することを特徴とする。
本発明によれば、排気ガスの流量が急増する場合にも効果的にNOxを浄化することができる。
本発明の一実施の形態に係る排気浄化装置を備えた建設機械の一例である油圧ショベルの側面図である。 図1に示した建設機械の運転室内の概略構成を表した模式図である。 本発明の一実施の形態に係る排気浄化装置の要部を含む回路図である。 本発明の一実施の形態に係る排気浄化装置による尿素水噴射量の制御手順を表したフローチャートである。 本発明の一実施の形態におけるSCR温度と尿素水噴射量の割増分との関係を表す図である。
以下に図面を用いて本発明の実施の形態を説明する。
1.建設機械
図1は本発明の一実施の形態に係る排気浄化装置を備えた建設機械の一例である油圧ショベルの側面図である。以下の説明においては、同図中の右左に相当する方向をそれぞれ油圧ショベル1の前後とする。
同図に示した油圧ショベル1は、走行体2と、走行体2上に旋回可能に搭載した旋回体3と、旋回体3の前部に俯仰可能に設けた作業装置4とを備えている。
走行体2は、トラックフレーム5、駆動輪6、遊動輪7及び履帯8を備えている。遊動輪7及び駆動輪6は、それぞれトラックフレーム5の前後両端に回転可能に支持されている。履帯8は、駆動輪6と遊動輪7とに掛け回してある。
作業装置4は、ブーム9、アーム10及びバケット11を備えている。ブーム9は、旋回体3の前部に回動可能に取り付けられていて、ブームシリンダ9aによって旋回体3に対して俯仰する。アーム10は、ブーム9の先端に回動可能に取り付けられていて、アームシリンダ10aによってブーム9に対して回動する。バケット11は、アーム10の先端に回動可能に取り付けられていて、バケットシリンダ11aによってアーム10に対して回動する。ブーム9、アーム10及びバケット11は、旋回体3の前後に延びる鉛直面に沿って動作する。
旋回体3は、旋回フレーム12、運転室13、エンジン室16及びカウンタウェイト17を備えている。旋回フレーム12は、走行体2上に旋回可能に搭載されている。運転室13はオペレータが搭乗して油圧ショベル1を操作するスペースであり、同図の例では旋回フレーム12の前部に作業装置4と並設してある。エンジン室16は、旋回フレーム12の後部に設けてあり、エンジン14や油圧ポンプ15等の機器を収容している。本例において、エンジン14はディーゼルエンジンである。カウンタウェイト17は、旋回フレーム12の後端部に設けてある。
エンジン14の排気管18には、エンジン14の排気を浄化する排気浄化装置30が設けてある。排気浄化装置30は、尿素水を利用して排気中のNOx(窒素酸化物)を還元するものである。排気浄化装置30は、尿素水を貯蔵する尿素水タンク40を備えている。尿素水タンク40は、本例では旋回フレーム12の前部に設置してある。
2.運転室
図2は運転室内の概略構成を表した模式図である。
同図に示すように、運転室13の内部には、運転席21、操作装置22、ゲートロックレバー23、及びコントロールパネル24が備わっている。コントロールパネル24には、オートアイドルスイッチ25、及びエンコンダイヤル(エンジンコントロールダイヤル)26が設けてある。
操作装置22は、運転席21に着座したオペレータが操作して油圧ショベル1の動作を指示するものである。この操作装置22には、作業装置4や旋回体3の動作を指示するレバー装置の他、走行体2の動作を指示するペダル付きレバー装置(図示せず)も含まれる。操作装置22は操作方向と操作量に応じた信号を対応する制御弁に出力し、作業装置4、旋回体3、走行体2の動作を指示する。加えて、操作装置22にはポテンショメータが備えられていて、操作装置22のポジション(操作量)に応じた信号が排気浄化装置30の制御装置50に出力される。
ゲートロックレバー23は安全装置の一種であり、運転席21に対するオペレータの乗降経路を遮るように運転席21のコンソールボックス27の側部に設けてある。オペレータが運転席21から降りるときにはゲートロックレバー23を引き上げなければ通れないようになっていて、ゲートロックレバー23を引き上げた状態では操作装置22の操作が無効になる。また、ゲートロックレバー23が引き上げられるとゲートロックレバー23からECU(エンジンコントロールユニット)19(図3参照)に信号が出力され、エンジン回転数がアイドル回転数に低下するようになっている。加えて、ゲートロックレバー23にはポテンショメータが備えられていて、ゲートロックレバー23のポジション(ロック位置/解除位置)に応じた信号が制御装置50に出力される。
エンコンダイヤル26は、運転時のECU19による目標エンジン回転数を設定する設定器である。オートアイドルスイッチ25は、ECU19によるオートアイドル制御の有効、無効を切り換えるスイッチである。オートアイドル制御とは、操作装置22が操作位置から中立位置に戻された場合にエンジン回転数をアイドル回転数又はそれに近い設定の低速回転数に自動的に下げる制御をいう。エンコンダイヤル26及びオートアイドルスイッチ25の信号は、制御装置50にも出力される。
3.排気浄化装置
図3は排気浄化装置30の要部を含む回路図である。
排気浄化装置30は、前述した尿素水タンク40の他、PM浄化装置41、NOx浄化装置42、尿素水噴射装置43、温度センサ44、圧力センサ45、NOxセンサ46、NHセンサ47,48、制御装置50を備えている。
(1)PM浄化装置
PM浄化装置41は、エンジン14の排気に含まれるPM(粒子状物質)を浄化するものであり、エンジン14の排気管18の途中に設けてある。エンジン14は、ECU19とともにエンジン室16(図1参照)に収容されている。ECU19は、エンジン回転数等を制御するエンジン制御装置である。PM浄化装置41は、エンジン14の周辺に位置するようにエンジン室16内に設けてある。このPM浄化装置41は、酸化触媒51及びCSFフィルタ52を備えている。酸化触媒51は、NOガスをNOガスに酸化するものであり、CSFフィルタ52に対して排気の流れ方向の上流側(エンジン14側)に配置してある。CSFフィルタ52はPMを捕集するフィルタである。PM浄化装置41においては、エンジン14の排気に含まれるNOガスを酸化触媒51でNOガスに酸化させ、CSFフィルタ52で捕集したPMにNOガスを反応させることによってPMを無害化する。
(2)NOx浄化装置
NOx浄化装置42は、エンジン14の排気に含まれるNOx(窒素酸化物)を浄化するものであり、PM浄化装置41に対して排気の流れ方向の下流側(エンジン14と反対側)に位置するように排気管18の途中に配置してある。NOx浄化装置42は、PM浄化装置41とともにエンジン14の周辺に位置するようにエンジン室16内に設けてある。このNOx浄化装置42は、SCRフィルタ(選択還元触媒)53及び酸化触媒54を備えている。SCRフィルタ53は、吸着したNHによって排気中のNOxを還元反応させて水と窒素とに分解するものであり、酸化触媒54に対して排気の流れ方向の上流側(エンジン14側)に配置してある。酸化触媒54は、NOxとの反応に用いられなかった余剰のNHを酸化・分解するものである。
(3)尿素水噴射装置
尿素水噴射装置43は例えば噴射弁であり、PM浄化装置41とNOx浄化装置42との間に位置するように排気管18の途中に設けてある。図3では図示していないが、この尿素水噴射装置43は尿素水供給配管35(図1参照)を介して尿素水タンク40(図1参照)に接続している。尿素水供給配管35の途中には供給ポンプ36(図1参照)が設けられていて、供給ポンプ36で加圧した尿素水が尿素水噴射装置43を介して配管18の内部に噴射される。尿素水噴射装置43が噴射した尿素水から生じるNH(アンモニア)ガスは、排気管18内を漂った状態又はSCRフィルタ53に吸蔵された状態で排気管18を流れる排気中のNOxと反応しNOxを還元する。
(4)検出器類
前述したように、排気管18の途中には、温度センサ44、圧力センサ45、NOxセンサ46、NHセンサ47,48が設けてある。圧力センサ45は排気浄化装置の稼働中における排気圧力を測定するものである。NOxセンサ46は、排気中のNOxガス濃度を測定するものである。NOxセンサ46は圧力センサ45とともにエンジン14とPM浄化装置41との間に位置しているが、NOxの測定値は尿素水の噴射量の演算の基礎となる値であるためNOx浄化装置42の上流側に位置していれば良い。もっとも、できるだけ早期にNOx濃度を測定するために、NOxセンサ46はエンジン14の出口(排気管18の入口)付近に設けることが好ましい。温度センサ44はPM浄化装置41とNOx浄化装置42との間に設けてある。温度センサ44はSCRフィルタ53の温度を推定するために用いられるため、SCRフィルタ53の近傍(例えばSCRフィルタ53の入口付近)に設けることが望ましい。NHセンサ47,48は、排気の流れ方向においてNOx浄化装置42の両側(上流側及び下流側)に設けてあり、NOx浄化装置42の入口部及び出口部のNH濃度を測定する。この例では、温度センサ44、圧力センサ45、NOxセンサ46の検出信号はECU19に出力され、必要に応じてECU19を介して制御装置50に出力される。NHセンサ47,48の検出信号は制御装置50に出力される。また、前述した操作装置22、ゲートロックレバー23、オートアイドルスイッチ25、エンコンダイヤル26の他、告知装置56及び再生指示装置57も、ECU19を介して制御装置50に接続している。
(5)制御装置
制御装置50は、尿素水噴射装置43に制御信号を出力して尿素水噴射量を制御するものであり、NOxセンサ46の信号やエンジン14の排気流量の増減に関係する状態量(以下、単に状態量という)の検出値を基に尿素水噴射装置43を制御する。制御装置50には記憶装置55が接続されていて、制御装置50は記憶装置55に格納されたプログラムや制御値に従って尿素水噴射装置43を制御したり、演算値を記憶装置55に格納したりする。
前述したように、上記の“状態量”はエンジン14の排気流量の増減と因果関係のある値である。例えば、オートアイドル制御が有効になっている場合には、操作装置22が中立位置又は微操作領域(操作量が設定値以下の領域)にあるときアイドル回転数又はそれに近い低速回転数に低下する。エンジン回転数と排気流量との間には相関関係がある。したがって、本実施の形態では、当該状態量を検出する検出器の一例として操作装置22及びオートアイドルスイッチ25を例示して説明する。制御装置50は、これら検出器の検出信号を基に排気流量が設定値以下となることが推定される所定条件下で、尿素水噴射装置43による尿素水噴射量を一時的に増やし、SCRフィルタ53にNHガスを吸蔵量させる。
(6)その他
告知装置56は、CSFフィルタ52のPM堆積量が設定値に達したこと等、各種情報(後述するステップS120(図4)の問い合わせを含む)をオペレータに知らせる装置であり、音声装置(ブザー等)や表示装置(ランプ、モニタ等)の他、オペレータに対してその旨を知らせることができる装置であれば足りる。再生指示装置57はCSFフィルタ52の再生開始を手動操作によって指示するものである。告知装置56及び再生指示装置57は、運転中に認識及び操作ができるように運転席21の周辺に取り付けられる。
4.排気浄化手順
図4は本実施の形態に係る排気浄化装置による尿素水噴射量の制御手順を表したフローチャートである。
・スタート〜S104
エンジン14が始動すると(ステップS101)、NOxセンサ46で測定された排気中のNOxガス濃度がECU19を介して制御装置50に入力される(ステップS102)。また、温度センサ44によって測定されたSCRフィルタ53の入口温度(以下、SCR温度という)が制御装置50に入力される(ステップS103)。ステップS102,S103の手順は同時又は逆でも良い。続いて、制御装置50は、排気流量が少なくSCR温度が設定温度T以下という条件が満たされているかどうかを判断する(ステップS104)。
排気流量が少ないか否か(設定流量以下か否か)については、前述した状態量の検出値から判定される。本実施の形態においては、例えばオートアイドルスイッチ25及び操作装置22の信号を状態量の検出信号としてEUC19を介して制御装置50に入力し、オートアイドル制御が有効で且つ全ての操作装置22が微操作範囲(操作量が中立位置を含む設定値以下の範囲)である場合に、制御装置50は排気流量が少ない条件下にあると判断する。一方のSCR温度に関する設定温度Tは、この温度未満であると尿素の加水分解によるNHガスの生成速度が所定速度未満となる温度(例えば180度程度)である。
排気流量が少なくないと推定した場合、SCR温度が設定温度T未満である場合、又はその双方である場合、制御装置50は、ステップS104からステップS105に手順を移す。反対に、排気流量が少ないと推定し且つSCR温度が設定温度T以上である場合には、制御装置50は、ステップS104からステップS112に手順を移す。
・S104→S105〜S111
排気流量が少なくないと推定した場合、SCR温度が設定温度T未満である場合、又はその双方である場合、制御装置50は、ステップS102,S103で取得したNOxガス濃度とSCR温度の値に応じた尿素水噴射量(以下、基準噴射量という)を演算する(ステップS105)。基準噴射量とは、排気管18に現在流れている流量の排気中のNOxを浄化するのに必要な尿素水の噴射流量をいう。基準噴射量は、例えば、NOxガス濃度、SCR温度、及び基準噴射量のデータテーブルを記憶装置55に格納しておき、記憶装置55から読み出したデータテーブルに従ってNOxガス濃度及びSCR温度の値を基にして決定することができる。続いて、制御装置50は、演算した基準噴射量に応じた指令値を尿素水噴射装置43に出力し所望流量の尿素水を排気中に噴射、又は噴射量を所望流量に変更する(ステップS106)。尿素水の噴射後、制御装置50はECU19を介してNHセンサ47の信号を入力し(ステップS107)、SCRフィルタ53の近傍のNHガス濃度が設定値a[ppm]以上か否かを判定する(ステップS108)。設定値aは、規制値(例えば10[ppm]前後)に設定することができるが、勿論さらに低く設定する等、任意に設定することも可能である。
NHガス濃度が設定値a未満であれば、制御装置50は、ステップS108からステップS102に手順を戻す。NHガス濃度が設定値a以上であれば、制御装置50は、NOxセンサ46及び温度センサ44で測定された排気中のNOxガス濃度及びSCR温度を再びECU19を介して入力し(ステップS109,S110)、これらの値を基にしてNOxガス濃度及びSCR温度に対する尿素水の基準噴射量の設定を補正して手順をステップS104に戻す(ステップS111)。基準噴射量の補正は、例えばNHガス濃度の測定値と設定値aとの差分を演算し、この差分をゼロ又はそれ以下にすることを目標として尿素水噴射量の設定を下げることにより実行する。
・S104→S112〜S118
前述したステップS104において、排気流量が少ないと推定し且つSCR温度が設定温度T以上である場合、制御装置50は、ステップS102,S103で取得したNOxガス濃度とSCR温度の値に応じた尿素水の割増噴射量を演算する(ステップS112)。ここで言う割増噴射量とは、SCRフィルタ53へのNHガスの吸蔵に必要な量を前述した基準噴射量に加算した値である。割増噴射量の設定は、SCRフィルタ53へのNHガスの吸蔵量が最大となる値を目標とする(後述)。また、基準噴射量と同じく、割増噴射量も、例えば、NOxガス濃度、SCR温度、及び割増噴射量のデータテーブルを記憶装置55に格納しておき、記憶装置55から読み出したデータテーブルに従ってNOxガス濃度及びSCR温度の値を基にして演算すれば良い。同じ排気流量でもSCR温度が高いほど噴射量は増加し得る。
その後、制御装置50は、演算した尿素水の割増噴射量に応じた指令値を尿素水噴射装置43に出力し所望流量の尿素水を排気中に噴射、又は噴射量を所望流量に変更し(ステップS113)、ECU19を介してNHセンサ47,48の信号を入力してSCRフィルタ53の前後のNHガスの濃度差を演算する(ステップS114)。続いて、制御装置50は、演算したNHガス濃度差が設定値b[ppm]よりも大きいか否かを判定する(ステップS115)。
NHガス濃度差が設定値bよりも大きくSCRフィルタ53に十分なNHガスが吸蔵されていることが推定されれば、制御装置50は、ステップS115からステップS119に手順を移す。NHガス濃度差が設定値b以下でSCRフィルタ53のNH吸蔵量が不十分であると推定されれば、制御装置50は、NOxセンサ46及び温度センサ44で測定された排気中のNOxガス濃度及びSCR温度を再びECU19を介して入力し(ステップS116,S117)、これらの値を基にしてNOxガス濃度及びSCR温度に対する尿素水の割増噴射量の設定を補正して手順をステップS104に戻す(ステップS118)。割増噴射量の補正は、例えばNHガス濃度差の演算値と設定値bとの差分を演算し、この差分をゼロ又はそれ以下にすることを目標として尿素水噴射量の設定を下げることで実行される。
・S115→S119〜END
ステップS115においてNH濃度差が設定値bよりも大きい場合、制御装置50は、ステップS104の判定が設定時間t以上連続して満たされたままであるか否かを判定する(ステップS119)。この経過時間の判定は、ECU19又は制御装置50に備えられたタイマ又は制御装置50に接続された他のタイマの計時データに基づいて行われる。制御装置50は、設定時間tの経過前であればステップS119からステップS102に手順を戻し、設定時間tに達していれば、ECU19を介して告知装置56に信号を出力し、エンジン14を停止させるかどうかの問い合わせをオペレータに告知する(ステップS120)。続いて、制御装置50は、ECU19を介してキースイッチ(図示せず)によってエンジン14の停止が指示されているか否かを判定し(ステップS121)、エンジン14の停止が指示されていなければステップS121からステップS102に手順を戻す。エンジン14の停止が指示されている場合には、制御装置50は尿素水噴射装置43に指令信号を出力して尿素水の噴射を停止させて(ステップS122)、必要に応じて配管18内に残留する尿素水を吸い上げる処理をした上で図4の一連の手順を終了する。
図5は本実施の形態におけるSCR温度と尿素水噴射量の割増分との関係を表す図である。
図4でも説明したように、排気流量が少ない所定条件下では、SCR温度が設定温度T以上のとき、その時点で排気管18を流通する排気中のNOx浄化に必要な量にSCRフィルタ53に吸蔵させる分を割増して尿素水を噴射する。図5に示したように、尿素水噴射量の割増分(=割増噴射量−基準噴射量)はその時点のSCRフィルタ53のNH吸蔵率が低いほど多く、高いほど少なくなる。尿素水の余剰な噴射を避けるためである。NH吸蔵率とは、SCRフィルタ53が吸蔵できる最大NH量に対してNH吸蔵量(現在吸蔵されているNH量)の割合[%]をいう。NH吸蔵量は、NHセンサ47,48の測定値の差分を基に別途用意されたデータテーブルから演算される。
5.効果
SCR温度が設定温度T以上である高い場合、排気流量が少ない所定条件下において、負荷変動時(排気流量が多い時)と比較してSCRフィルタ53の温度変化は緩やかになる。これを前述した状態量を基に検知して尿素水の噴射量を増加させ、SCRフィルタ53にNHガスを十分に吸着させておく。これによって、急激にエンジン回転数が増加して排気流量が急増する場合、尿素水噴射量の制御の応答が間に合わず、仮にNOx浄化装置42に排気が到達した時点でエンジン回転数に応じて尿素水噴射量が増加しきらなくても、SCRフィルタ53に予め十分に吸蔵させてあるNHガスによってNOxガスを逃さず浄化することができる。したがって、排気ガスの流量が急増する場合にも効果的にNOxを浄化することができ、排気ガスの浄化率を向上させることができる。
また、尿素水噴射量を増加させても、その後ステップS104の条件が満たされなくなればNOx濃度に応じた基準噴射量に復帰するので、尿素水を必要以上に多く噴射することを回避することができる。したがって、尿素水噴射量の総量の増加を抑制することができ、NHスリップを抑止することができる。この点で、NOxの浄化効率の向上と相俟って大気汚染の抑制に貢献し、機械の高い信頼性を確保することができる。
6.その他
図4のステップS104において、排気流量の状態を判断するのにオートアイドルスイッチ25と操作装置22からの信号を利用したが、前述したように、図4のステップS104の判定に用いる状態量はエンジン14の排気流量の増減と因果関係のある値なので、他の検出器からの信号を基にステップS104の判断を実行する構成とすることもできる。例えばエンジン14の回転数やトルクが増減すれば排気流量も増減するので、エンジンの回転数やトルクも当該状態量の一例である。エンジン回転数は、エンジン14に設けた回転数センサ(図示せず)やECU19の指令値で検出することができる。エンジン14のトルクもトルクセンサ(図示せず)によって測定することができる。したがって、回転数センサやECU19、トルクセンサも上記状態量を検出する検出器の一例となり得る。また、排気管18を流れる排気流量が増減すれば排気管18内の温度や圧力も変動する。したがって、前述した温度センサ44及び圧力センサ45も当該状態量を検出する検出器の一例となり得る。また、特に図示していないが、排気管18に流量計を設けて排気流量を直接検出するようにしても良い。さらに、前述したようにゲートロックレバー23を引き上げると、エンジン回転数がアイドル回転数に低下し排気流量が減少する。エンジン目標回転数が変更された場合もエンジン回転数が変化する。したがって、ゲートロックレバー23及びエンコンダイヤル26も当該状態量を検出し得る。
また、ステップS105,S112において、NOxを浄化するのに要する尿素水噴射量をNOxセンサ46の測定値に応じて算出する場合を例に挙げて説明したが、例えばエンジン14の回転数やトルクを基に尿素水噴射量を算出する構成とすることもできる。その他の前述した状態量を基に尿素水噴射量を算出する構成とすることも考えられ得る。
また、上記の実施の形態では、油圧ショベル1に本発明を適用した場合を例に挙げて説明したが、本発明は、例えばホイールローダを含む他の種類の建設機械にも適用可能であり、同様の効果を奏することができる。
14 エンジン
18 排気管
22 操作装置(検出器)
23 ゲートロックレバー(検出器)
25 オートアイドルスイッチ(検出器)
26 エンジンコントロールダイヤル(検出器)
43 尿素水噴射装置
44 温度センサ(検出器)
45 圧力センサ(検出器)
47,48 NHセンサ(検出器)
50 制御装置
53 SCRフィルタ

Claims (3)

  1. エンジンの排気管に設けたSCRフィルタと、
    前記SCRフィルタの上流側に位置する尿素水噴射装置と、
    前記エンジンの排気流量の増減に関係する状態量を検出する検出器と、
    前記排気管を現在流れている排気中のNOxを浄化する基準噴射量の尿素水を噴射するように前記尿素水噴射装置を制御する制御装置とを備え、
    前記制御装置は、前記検出器の検出信号を基に排気ガス流量が設定値以下となることが推定される条件下で、前記SCRフィルタにNHガスを吸蔵させるのに要する量を前記基準噴射量に付加した割増噴射量の尿素水を噴射するように前記尿素水噴射装置を制御することを特徴とする排気浄化装置。
  2. 請求項1の排気浄化装置において、
    前記排気管に設けた温度センサを備え、
    前記制御装置は、前記温度センサの測定値を基に推定される前記SCRフィルタの温度が設定温度以上で、かつ前記条件が満たされた場合に、前記割増噴射量の尿素水を噴射するように前記尿素水噴射装置を制御することを特徴とする排気浄化装置。
  3. 請求項1又は2の排気浄化装置において、
    前記排気管における前記SCRフィルタの上流側及び下流側にNHセンサを備え、
    前記制御装置は、前記NHセンサの測定値から求めた前記SCRフィルタの前後のNHガスの濃度差に応じて前記割増噴射量を補正することを特徴とする排気浄化装置。
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