JP4849070B2 - 多出力スイッチング電源装置 - Google Patents

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Description

本発明は、複数の出力を有する多出力スイッチング電源装置に関する。
図1は従来の共振型の多出力スイッチング電源装置の構成を示す回路図である。この多出力スイッチング電源装置において、トランスT1の一次側には、商用電源1からの交流電圧を整流する全波整流回路2と、全波整流回路2の出力端子間に接続され且つ全波整流回路2の出力を平滑する平滑コンデンサC3と、平滑コンデンサC3の両端間に直列に接続され且つ平滑コンデンサC3の両端の電圧が直流入力電圧Vinとして印加される第1スイッチング素子Q1及び第2スイッチング素子Q2(例えばMOSFET)と、第1スイッチング素子Q1及び第2スイッチング素子Q2のオンオフを制御する制御回路10と、第2スイッチング素子Q2に並列に接続された電圧共振コンデンサCrvと、電圧共振コンデンサCrvの両端に接続された直列共振回路とが設けられている。
直列共振回路は、トランスT1の一次巻線P1(巻数N1)、リアクトルLr及び電流共振コンデンサCriが直列に接続されて構成されている。なお、リアクトルLrは、例えば、トランスT1の一次−二次間のリーケージインダクタンスである。
また、トランスT1の二次側には、トランスT1の一次巻線P1の電圧に対して逆相の電圧が発生するように巻回された第1の二次巻線S1(巻数N2)に接続される第1整流平滑回路と、トランスT1の一次巻線P1の電圧に対して逆相の電圧が発生するように巻回された第2の二次巻線S2(巻数N3)に接続される第2整流平滑回路とが設けられている。
第1整流平滑回路は、ダイオードD1と平滑コンデンサC1とを有し、トランスT1の第1の二次巻線S1に誘起された電圧を整流及び平滑し、第1出力端子から第1出力電圧Vo1として出力する。第2整流平滑回路は、ダイオードD2と平滑コンデンサC2とを有し、トランスT1の第2の二次巻線S2に誘起された電圧を整流及び平滑し、第2出力端子から第2出力電圧Vo2として出力する。
この多出力スイッチング電源装置は、トランスT1の二次側に発生された電圧に応じた信号を一次側にフィードバックするための帰還回路5を備えている。すなわち、帰還回路5の入力側は第1出力端子(Vo1)に接続され、平滑コンデンサC1の両端電圧と所定の基準電圧とを比較し、その誤差電圧を電圧誤差信号として一次側の制御回路10にフィードバックする。
制御回路10は、帰還回路5からフィードバックされた電圧誤差信号に基づき第1スイッチング素子Q1と第2スイッチング素子Q2とを交互にオン/オフさせてPWM制御を行い、第1出力電圧Vo1が一定になるように制御する。この場合、第1スイッチング素子Q1と第2スイッチング素子Q2の各ゲートには、制御信号として、数100ns程度のデッドタイムを持たせるような電圧が印加される。これにより、第1スイッチング素子Q1及び第2スイッチング素子Q2の各オン期間が重複することなく交互にオン/オフされる。
次に、このように構成された従来の多出力スイッチング電源装置の動作を、図2に示す波形図を参照しながら説明する。
図2において、VQ2dsは第2スイッチング素子Q2のドレイン−ソース間の電圧、IQ1は第1スイッチング素子Q1のドレインを流れる電流、IQ2は第2スイッチング素子Q2のドレインを流れる電流、Icriは電流共振コンデンサCriを流れる電流、Vcriは電流共振コンデンサCriの両端電圧、ID1はダイオードD1を流れる電流、VN2は第1の二次巻線S1の両端電圧及びID2はダイオードD2を流れる電流を示している。
第1出力電圧Vo1の制御は、第1整流平滑回路から帰還回路5を介して一次側にフィードバックされる電圧誤差信号を受け取った制御回路10が第1スイッチング素子Q1をPWM制御することにより行われる。この場合、第1スイッチング素子Q1及び第2スイッチング素子Q2は、上述したように、制御回路10からの制御信号に応じて、数100ns程度のデッドタイムを有して交互にオン/オフする。
まず、第1スイッチング素子Q1のオン期間(例えば、時刻t11〜t12)において、トランスT1の一次巻線P1の励磁インダクタンスとリアクトルLr(トランスT1の一次−二次間のリーケージインダクタンス)を介して電流共振コンデンサCriにエネルギーが蓄えられる。
次に、第2スイッチング素子Q2のオン期間(例えば、時刻t12〜t14)において、電流共振コンデンサCriに蓄えられたエネルギーによりリアクトルLrと電流共振コンデンサCriによる共振電流が流れ、エネルギーが二次側に送られる。また、一次巻線P1の励磁インダクタンスの励磁エネルギーがリセットされる。
より詳しくは、第2スイッチング素子Q2のオン期間において、一次巻線P1には、電流共振コンデンサCriの両端電圧Vcriを、一次巻線P1の励磁インダクタンスとリアクトルLrとで分圧した電圧が印加される。そして、一次巻線P1に印加された電圧が(Vo1+Vf)×N1/N2となったところでクランプされ、電流共振コンデンサCriとリアクトルLrによる共振電流が流れ、エネルギーが二次側に送られる。これにより、ダイオードD1に電流ID1が流れる。一次巻線P1の電圧が(Vo1+Vf)×N1/N2未満のときには、トランスT1の二次側へはエネルギーは伝達されず、トランスT1の一次巻線P1の励磁インダクタンスとリアクトルLrと電流共振コンデンサCriによる一次側のみの共振動作となる。ここでVfはダイオードの順方向の降下電圧である。
第2スイッチング素子Q2のオン期間は、周波数固定で第1スイッチング素子Q1のオン期間により決まる時間か、任意の一定時間とされることが一般的である。第1スイッチング素子Q1のオン期間を変化させて第1スイッチング素子Q1と第2スイッチング素子Q2とのデューティ比を変えると電流共振コンデンサCriの電圧が変化するので、二次側に送られるエネルギー量を制御することができる。
また、第1の二次巻線S1と第2の二次巻線S2とは互いに同極性で結合しているので、第2スイッチング素子Q2のオン期間に、第1の二次巻線S1から得られたエネルギーが第1出力電圧Vo1として出力されている間に、第2の二次巻線S2から得られたエネルギーも第2出力電圧Vo2として出力され、この第2出力電圧Vo2は、ほぼVo1×N3/N2となる。
しかしながら、実際には、第1の二次巻線S1及び第2の二次巻線S2に発生する電圧は、第1出力電圧Vo1及び第2出力電圧Vo2よりもダイオードD1及びダイオードD2の順方向の降下電圧Vfだけ高いので、各出力の負荷変動によるVfの変化によってクロスレギュレーションが悪化する。また、出力電圧を可変できる仕様を有する電源装置では、一方の出力電圧を変化させると、それに比例して他方の出力も変化してしまうため、巻線から複数の出力を直接に取り出すことが不可能となる。
図3は、従来の他の多出力スイッチング電源装置の構成を示す回路図である。この多出力スイッチング電源装置では、図1に示す第2整流平滑回路の代わりに、ドロッパーや降圧チョッパーといったレギュレータ12を設け、このレギュレータ12を用いて第1出力電圧Vo1から第2出力電圧Vo2を生成することにより出力の安定化を図っている。この多出力スイッチング電源装置によれば、2つの出力のクロスレギュレーションの問題を解決することはできるが、レギュレータ12による損失の増大や、スイッチング素子、チョークコイル、コントロールICといった部品の追加によるコスト及び実装面積の増大を招き、さらに、降圧チョッパーなどのスイッチングレギュレータによるノイズの発生を避けられない。
また、多出力スイッチング電源装置として、日本国特開2003−259644号公報は、1つのコンバータで2種類の電圧を安定化するスイッチングコンバータ回路を開示している。このスイッチングコンバータ回路では、第2スイッチング素子によるアクティブスナバを設け、第1スイッチング素子のオンオフを制御して第1の出力を安定化し、第1スイッチング素子がオフの期間に、第2スイッチング素子のオンオフを制御し第2の出力を安定化する。このスイッチングコンバータ回路によれば、1つのコンバータで2種類の出力を安定化することができるが、第1の出力を得るための二次巻線と第2の出力を得るための二次巻線とは極性を逆にする必要があるので、2つの二次巻線が必要になる。
上述したように、従来の多出力スイッチング電源装置では、各出力の負荷変動によってクロスレギュレーションが悪化するという問題や出力電圧可変の仕様を有する電源では巻線から複数の出力を直接に取り出すことができないという問題がある。また、クロスレギュレーションの問題を解消するために、二次側にレギュレータを設ける構成では、レギュレータによる損失が増大し、部品の追加によるコスト及び実装面積が増大し、さらに、レギュレータによるノイズが発生するという問題がある。また、特許文献1に開示されたスイッチングコンバータ回路では、トランスの二次巻線として複数が必要になり構成が複雑になるという問題がある。
課題を解決するための手段
本発明によれば、負荷変動があっても複数の出力の安定化を図ることができる多出力スイッチング電源装置を提供することができる。
本発明の第1の技術的側面によれば、多出力スイッチング電源装置は、直流電源の出力端子間に直列に接続された第1スイッチング素子及び第2スイッチング素子と、前記第1スイッチング素子又は第2スイッチング素子に並列に接続され、第1電流共振コンデンサと第1共振リアクトルと第1トランスの一次巻線とが直列に接続された第1直列共振回路と、前記第1トランスの二次巻線に発生する電圧を整流及び平滑する第1整流平滑回路と、前記第1トランスの二次巻線に並列に接続され第2電流共振コンデンサと第2共振リアクトルとが直列に接続された第2直列共振回路と、前記第2共振リアクトルの両端の電圧を整流及び平滑する第2整流平滑回路と、前記第1整流平滑回路と前記第2整流平滑回路との一方で得られた電圧に応じて前記第1スイッチング素子のオン期間を決定し、前記第1整流平滑回路と前記第2整流平滑回路との他方で得られた電圧に応じて前記第2スイッチング素子のオン期間を決定して該第1スイッチング素子と第2スイッチング素子とを交互にオンオフさせる制御回路とを備えることを特徴とする。
本発明の第2の技術的側面によれば、多出力スイッチング電源装置は、さらに、前記第1トランスの二次巻線が第1の二次巻線と第2の二次巻線とを有し、前記第1整流平滑回路が前記第1トランスの第1の二次巻線に発生する電圧を整流及び平滑し、前記第2直列共振回路が前記第1トランスの第2の二次巻線に並列に接続されることを特徴とする。
本発明の第3の技術的側面によれば、多出力スイッチング電源装置は、さらに、前記第1トランスの第1の二次巻線と第2の二次巻線とは互いに疎結合であることを特徴とする。
本発明の第4の技術的側面によれば、第1の技術的側面に加えて、多出力スイッチング電源装置は、さらに、一次巻線と二次巻線とを有する第2トランスを備え、前記第2直列共振回路の第2共振リアクトルは前記第2トランスの一次巻線から成り、前記第2整流平滑回路は前記第2トランスの二次巻線に発生する電圧を整流及び平滑することを特徴とする。
本発明の第5の技術的側面によれば、第1の技術的側面に加えて、多出力スイッチング電源装置は、さらに、複数の二次巻線を有する第2トランスを具備し、前記第2共振リアクトルは前記第2トランスの一次巻線に含まれ、前記第2整流平滑回路は前記第2トランスの複数の二次巻線に発生する電圧を整流及び平滑することを特徴とする。
本発明の第6の技術的側面によれば、さらに、前記第1トランスの二次巻線は、第1の二次巻線と第2の二次巻線とを有し、前記第1整流平滑回路は前記第1トランスの第1の二次巻線に発生する電圧を整流及び平滑し、前記第2直列共振回路は前記第1トランスの第2の二次巻線に並列に接続されることを特徴とする。
本発明の第7の技術的側面によれば、多出力スイッチング電源装置は、直流電源の出力端子間に直列に接続された第1スイッチング素子及び第2スイッチング素子と、第1電流共振コンデンサと第1共振リアクトルと第1トランスの一次巻線とが直列に接続された第1直列共振回路であって前記第1スイッチング素子又は第2スイッチング素子に並列に接続されるものと、第2電流共振コンデンサと第2共振リアクトルと第2トランスの一次巻線とが直列に接続された第2直列共振回路であって第1共振リアクトルと前記第1トランスの一次巻線との直列回路に並列に接続されるものと、前記第1トランスの二次巻線に発生する電圧を整流及び平滑する第1整流平滑回路と、前記第2トランスの二次巻線に発生する電圧を整流及び平滑する第2整流平滑回路と、制御回路であって、前記第1整流平滑回路または前記第2整流平滑回路のいずれか一方で得られた電圧に応じて前記第1スイッチング素子のオン期間を決定し、前記第1整流平滑回路または前記第2整流平滑回路の他方で得られた電圧に応じて前記第2スイッチング素子のオン期間を決定して該第1スイッチング素子と第2スイッチング素子とを交互にオンオフさせる制御回路と、を備えることを特徴とする。
図1は、従来の多出力スイッチング電源装置の構成を示す回路図である。 図2は、従来の多出力スイッチング電源装置の動作を示す波形図である。 図3は、従来の他の多出力スイッチング電源装置の構成を示す回路図である。 図4は、本発明の実施例1に係る多出力スイッチング電源装置の構成を示す回路図である。 図5は、本発明の実施例1に係る多出力スイッチング電源装置の動作を示す波形図である。 図6は、本発明の実施例2に係る多出力スイッチング電源装置の構成を示す回路図である。 図7は、本発明の実施例2に係る多出力スイッチング電源装置の動作を示す波形図である。 図8は、本発明の実施例3に係る多出力スイッチング電源装置の構成を示す回路図である。 図9は、本発明の実施例3に係る多出力スイッチング電源装置の動作を示す波形図である。 図10は、本発明の実施例3に係る多出力スイッチング電源装置の変形例に係る動作を示す波形図である。 図11は、本発明の実施例3に係る多出力スイッチング電源装置の変形例で使用されるトランスの構造を示す図である。 図12は、本発明の実施例4に係る多出力スイッチング電源装置の構成を示す回路図である。 図13は、本発明の実施例4に係る多出力スイッチング電源装置の動作を示す波形図である。 図14は、本発明の実施例5に係る多出力スイッチング電源装置の構成を示す回路図である。 図15は、本発明の実施例5に係る多出力スイッチング電源装置の動作を示す波形図である。 図16は、本発明の実施例6に係る多出力スイッチング電源装置の構成を示す回路図である。 図17は、本発明の実施例6に係る多出力スイッチング電源装置の動作を示す波形図である。 図18は、本発明の実施例7に係る多出力スイッチング電源装置の構成を示す回路図である。 図19は、本発明の実施例7に係る多出力スイッチング電源装置の重負荷時の動作を示す波形図である。 図20は、本発明の実施例8に係る多出力スイッチング電源装置の構成を示す回路図である。 図21は、本発明の実施例9に係る多出力スイッチング電源装置の構成を示す回路図である。 図22は、本発明の実施例9に係る多出力スイッチング電源装置の重負荷時の動作を示す波形図である。 図23は、本発明の実施例9に係る多出力スイッチング電源装置の軽負荷時の動作を示す波形図である。 図24は、本発明の実施例10に係る多出力スイッチング電源装置の構成を示す回路図である。 図25は、本発明の実施例10に係る多出力スイッチング電源装置の重負荷時の動作を示す波形図である。 図26は、本発明の実施例10に係る多出力スイッチング電源装置の軽負荷時の動作を示す波形図である。 図27は、本発明の実施例11に係る多出力スイッチング電源装置の構成を示す回路図である。 図28は、本発明の実施例11に係る多出力スイッチング電源装置の動作を示す波形図である。
以下、本発明の多出力スイッチング電源装置の実施例を図面を参照しながら詳細に説明する。なお、背景技術の欄で説明した多出力スイッチング電源装置と同一又は相当する構成部分には、背景技術の欄で使用した符号と同一の符号を付して説明する。
実施例1
図4は本発明の実施例1に係る多出力スイッチング電源装置の構成を示す回路図である。この多出力スイッチング電源装置において、トランスT1の一次側には、商用電源1からの交流電圧を整流する全波整流回路2と、全波整流回路2の出力端子間に接続され全波整流回路2の出力を平滑する平滑コンデンサC3と、平滑コンデンサC3の両端間に直列に接続され且つ平滑コンデンサC3の両端の電圧が直流入力電圧Vinとして印加される第1スイッチング素子Q1及び第2スイッチング素子Q2と、第1スイッチング素子Q1及び第2スイッチング素子Q2のオンオフを制御する制御回路10aと、第2スイッチング素子Q2に並列に接続された電圧共振コンデンサCrvと、電圧共振コンデンサCrvの両端に接続された第1直列共振回路とが設けられている。なお、第1スイッチング素子Q1および第2スイッチング素子Q2は例えばMOSFETである。
第1直列共振回路は、トランスT1の一次巻線P1(巻数N1)、第1共振リアクトルLr及び第1電流共振コンデンサCriが直列に接続されることにより構成されている。なお、第1共振リアクトルLrは、例えばトランスT1の一次−二次間のリーケージインダクタンスである。
また、トランスT1の二次側には、トランスT1の一次巻線P1の電圧に対して逆相の電圧が発生するように巻回された二次巻線S1(巻数N2)に接続される第1整流平滑回路と、二次巻線S1に並列に接続される第2直列共振回路と、第2直列共振回路に接続された第2整流平滑回路とが設けられている。
第1整流平滑回路は、ダイオードD1と平滑コンデンサC1とから構成されている。ダイオードD1のアノードは二次巻線S1の一端に接続され、カソードは第1出力端子に接続されている。平滑コンデンサC1は、ダイオードD1のカソード(第1出力端子)と二次巻線S1の他端(GND端子)との間に接続されている。第1整流平滑回路は、トランスT1の二次巻線S1に誘起された電圧を整流及び平滑し、第1出力端子から第1出力電圧Vo1として出力する。
第2直列共振回路は、二次巻線S1の一端(ダイオードD1のアノード)に一端が接続された第2電流共振コンデンサCri2と、第2電流共振コンデンサCri2の他端と二次巻線S1の他端(GND端子)との間に接続された第2共振リアクトルLr2とを有する。
第2整流平滑回路は、ダイオードD2と平滑コンデンサC2とを有する。ダイオードD2のアノードは、第2共振リアクトルLr2と第2電流共振コンデンサCri2との接続点に接続され、カソードは第2出力端子に接続される。平滑コンデンサC2は、ダイオードD2のカソード(第2出力端子)と二次巻線S1の他端(GND端子)との間に接続される。第2整流平滑回路は、トランスT1の二次巻線S1に発生された電圧に第2電流共振コンデンサCri2の両端電圧が加えられた電圧を整流及び平滑し、第2出力端子から第2出力電圧Vo2として出力する。
この多出力スイッチング電源装置は、トランスT1の二次側に発生された電圧を一次側にフィードバックするための帰還回路5及び帰還回路6を備える。帰還回路5は、第1出力端子に出力される第1出力電圧Vo1と所定の基準電圧とを比較し、その誤差電圧を第1電圧誤差信号として一次側の制御回路10aにフィードバックする。帰還回路6は、第2出力端子に出力される第2出力電圧Vo2と所定の基準電圧とを比較し、その誤差電圧を第2電圧誤差信号として一次側の制御回路10aにフィードバックする。
制御回路10aは、帰還回路5からの第1電圧誤差信号及び帰還回路6からの第2電圧誤差信号に基づき第1スイッチング素子Q1と第2スイッチング素子Q2とを交互にオン/オフさせてPWM制御を行い、第1出力電圧Vo1及び第2出力電圧Vo2が一定になるように制御する。この場合、第1スイッチング素子Q1と第2スイッチング素子Q2の各ゲートには、制御信号として数100ns程度のデッドタイムを持たせるような電圧が印加される。これにより、第1スイッチング素子Q1及び第2スイッチング素子Q2の各オン期間が重複することなく交互にオン/オフされる。
次に、このように構成された本発明の実施例1に係る多出力スイッチング電源装置の動作を、図5に示す波形図を参照しながら説明する。
図5において、VQ2dsは第2スイッチング素子Q2のドレイン−ソース間の電圧、IQ1は第1スイッチング素子Q1のドレインを流れる電流、IQ2は第2スイッチング素子Q2のドレインを流れる電流、Icriは第1電流共振コンデンサCriを流れる電流、Vcriは第1電流共振コンデンサCriの両端電圧、ID1はダイオードD1を流れる電流、VN2は二次巻線S1の両端電圧、Vcri2は第2電流共振コンデンサCri2の両端電圧、VLr2は第2共振リアクトルLr2の両端電圧及びID2はダイオードD2を流れる電流を示している。
第1出力電圧Vo1の制御は、従来の多出力スイッチング電源装置と同様に、第1スイッチング素子Q1と第2スイッチング素子Q2とのデューティを制御することによって行われる。すなわち、第1スイッチング素子Q1と第2スイッチング素子Q2とのオン時間のデューティ比を変えることにより、第1スイッチング素子Q1のオン期間において第1電流共振コンデンサCriに蓄えられる電圧が調整され、第2スイッチング素子Q2のオン期間において第1電流共振コンデンサCriに蓄えられたエネルギーによって第1共振リアクトルLrと第1電流共振コンデンサCriの共振が起きる。その結果共振電流によりトランスT1の二次側にエネルギーが送られるので、二次側に送られるエネルギーを制御することができる。そして、二次巻線S1に発生された電圧が、ダイオードD1及び平滑コンデンサC1から成る第1整流平滑回路によって整流及び平滑され、第1出力端子から第1出力電圧Vo1として出力される。
第2出力電圧Vo2の制御は、以下のようにして行われる。すなわち、第1スイッチング素子Q1のオン期間(例えば、時刻t1〜t2)において、入力電圧Vinと第1電流共振コンデンサCriの両端電圧との差の電圧が一次巻線P1に印加されるので、二次巻線S1にはこの差の電圧の巻数比倍の電圧が発生する。二次巻線S1に発生された電圧が第2電流共振コンデンサCri2と第2共振リアクトルLr2とから成る第2直列共振回路に印加されることにより、第2直列共振回路が共振動作し、第2電流共振コンデンサCri2は徐々に充電される。
第2スイッチング素子Q2のオン期間(例えば、時刻t2〜t4)においては、二次巻線S1に発生する電圧に、第2電流共振コンデンサCri2に蓄えられたエネルギーに応じた電圧が加えられた電圧が、ダイオードD2及び平滑コンデンサC2から成る第2整流平滑回路によって整流及び平滑され、第2出力端子から第2出力電圧Vo2として出力される。このとき、第2電流共振コンデンサCri2は、蓄えられたエネルギーに応じた電圧が放電し、その後二次巻線S1の電圧によって逆方向に充電される。平滑コンデンサC2が充電を終了すると、ダイオードD2には電流が流れなくなり、第2電流共振コンデンサCri2は、第2共振リアクトルLr2との共振動作によって徐々に放電を開始し、やがて逆方向に充電される。この動作中に第2のスイッチング素子Q2がオフし、第1のスイッチング素子Q1がオンすると、二次巻線S1に誘起される電圧が逆になるが引き続き放電から逆方向への充電動作を継続する。
このようにして、第2電流共振コンデンサCri2は第2スイッチング素子Q2がオンし平滑コンデンサC2を充電する期間だけ放電し、残りの第2スイッチング素子Q2がオンしている期間と第1スイッチング素子Q1のオン期間は充電される。つまり、平滑コンデンサC2を充電する期間を除き、第1スイッチング素子Q1と第2スイッチング素子Q2によるスイッチング周期のほとんどの期間で充電される。そこで、第1スイッチング素子Q1と第2スイッチング素子Q2によるスイッチング周期、すなわち、スイッチング周波数を変化させれば、第2電流共振コンデンサCri2の充電期間を調整できるので、第2出力電圧Vo2を制御することができる。
より具体的には、帰還回路6から出力される第2出力電圧誤差信号に応じて第2スイッチング素子Q2のオン期間を制御し、帰還回路5から出力される第1出力電圧誤差信号に応じて第1スイッチング素子Q1のオン期間を制御して第1スイッチング素子Q1と第2スイッチング素子Q2によるデューティを調整する。つまり、第1出力電圧誤差信号によってデューティが決定され第1出力電圧が調整されるので、第2出力電圧誤差信号に応じて第2スイッチング素子のオン期間を制御すると、スイッチング周波数が変化し、第2出力電圧が調整される。
上述した実施例1に係る多出力スイッチング電源装置では、第2出力電圧Vo2に基づく第2電圧誤差信号により第2スイッチング素子Q2のオン期間を制御し、第1出力電圧Vo1に基づく第1電圧誤差信号により第1スイッチング素子Q1のオン期間を制御するように構成される。当業者に明らかなように、第1出力電圧Vo1に基づく第1電圧誤差信号により第2スイッチング素子Q2のオン期間を制御し、第2出力電圧Vo2に基づく第2電圧誤差信号により第1スイッチング素子Q1のオン期間を制御しても同様の結果が得られる。
本実施例によれば、第1整流平滑回路と第2整流平滑回路との一方で得られた電圧に応じて第1スイッチング素子のオン期間を決定することにより第1スイッチング素子と第2スイッチング素子のデューティを変えて第1直列共振回路の第1電流共振コンデンサの電圧を制御し、第1整流平滑回路と第2整流平滑回路との他方で得られた電圧に応じて第2スイッチング素子のオン期間を決定してスイッチング周波数を変化させて第2直列共振回路の第2共振コンデンサに蓄えられるエネルギーを制御するので、第1スイッチング素子又は第2スイッチング素子の何れのオン期間を制御しても出力電圧を調整でき、2つの出力の安定化を図ることができる。
実施例2
図6は本発明の実施例2に係る多出力スイッチング電源装置の構成を示す回路図である。この多出力スイッチング電源装置は、トランスT1の二次側の構成及び動作が実施例1と異なる。以下では、実施例1と異なる部分を中心に説明する。
トランスT1の二次側には、トランスT1の一次巻線P1の電圧に対して逆相の電圧が発生するように巻回された二次巻線S1(巻数N2)に接続された第1整流平滑回路と、二次巻線S1に並列に接続された第2直列共振回路と、第2直列共振回路に接続された第2整流平滑回路とが設けられる。
第1整流平滑回路は、ダイオードD1、平滑コンデンサC1及びダイオードD3を有する。ダイオードD1のアノードは二次巻線S1の一端に接続され、カソードは第1出力端子に接続される。平滑コンデンサC1は、ダイオードD1のカソード(第1出力端子)とGND端子との間に接続される。ダイオードD3のアノードはGND端子に接続され、カソードは二次巻線S1の他端に接続される。第1整流平滑回路は、トランスT1の二次巻線S1に誘起された電圧を整流及び平滑し、第1出力端子から第1出力電圧Vo1として出力する。
第2直列共振回路は、二次巻線S1の一端(ダイオードD1のアノード)に一端が接続された第2共振リアクトルLr2と、第2共振リアクトルLr2の他端と二次巻線S1の他端(ダイオードD3のカソード)との間に接続された第2電流共振コンデンサCri2とを有する。
第2整流平滑回路は、ダイオードD2、平滑コンデンサC2及びダイオードD4を有する。ダイオードD2のアノードは、第2共振リアクトルLr2と第2電流共振コンデンサCri2との接続点に接続され、カソードは第2出力端子に接続される。平滑コンデンサC2は、ダイオードD2のカソード(第2出力端子)とGND端子との間に接続される。ダイオードD4のアノードはGND端子に接続され、カソードは二次巻線S1の一端(ダイオードD1のアノード)に接続されている。第2整流平滑回路は、トランスT1の二次巻線S1に発生された電圧に第2電流共振コンデンサCri2の両端電圧が加えられた電圧を整流及び平滑し、第2出力端子から第2出力電圧Vo2として出力する。
次に、このように構成された本発明の実施例2に係る多出力スイッチング電源装置の動作を、図7に示す波形図を参照しながら説明する。なお、図7中の記号の意味は、図5のそれらと同じである。
第1出力電圧Vo1の制御は、従来の多出力スイッチング電源装置と同様に、第1スイッチング素子Q1と第2スイッチング素子Q2とのデューティを制御することによって行われる。すなわち、第1スイッチング素子Q1と第2スイッチング素子Q2とのオン時間のデューティ比を変えることにより、第1スイッチング素子Q1のオン期間において、第1電流共振コンデンサCriに蓄えられる電圧が調整される。さらに、第2スイッチング素子Q2のオン期間において、第1電流共振コンデンサCriに蓄えられたエネルギーによって第1共振リアクトルLrと第1電流共振コンデンサCriの共振が引き起こされ、共振電流によって二次側にエネルギーが送られるので、デューティ比を変えることにより二次側に送られるエネルギーを制御することができる。そして、二次巻線S1に発生された電圧が、ダイオードD1、ダイオードD3及び平滑コンデンサC1から成る第1整流平滑回路によって整流及び平滑され、第1出力端子から第1出力電圧Vo1として出力される。
第2出力電圧Vo2の制御は、以下のようにして行われる。第2電流共振コンデンサCri2と第2共振リアクトルLr2とから成る第2直列共振回路は、実施例1に係る多出力スイッチング電源装置のそれとは逆の接続態様である。すなわち、第2スイッチング素子Q2のオン期間(例えば、時刻t2〜t4)において、二次巻線S1に発生された電圧(Vo1+Vf)の印加による共振動作によって第2電流共振コンデンサCri2にエネルギーが蓄えられる。
第1スイッチング素子Q1のオン期間において、二次巻線S1に発生された電圧に第2電流共振コンデンサCri2に蓄えられたエネルギーによる電圧が加算された電圧が、ダイオードD2、平滑コンデンサC2及びダイオードD4から成る第2整流平滑回路によって整流及び平滑され、第2出力端子から第2出力電圧Vo2として出力される。このとき、第2電流共振コンデンサCri2には蓄えられたエネルギーに応じた電圧が生じ、その後二次巻線S1の電圧によって逆方向に充電される。平滑コンデンサC2が充電を終了するとダイオードD2には電流が流れなくなり、第2電流共振コンデンサCri2は第2共振リアクトルLr2との共振動作によって徐々に放電を開始し、やがて逆方向に充電される。この動作中に第2のスイッチング素子Q2がオフし、第1のスイッチング素子Q1がオンすると、二次巻線S1に誘起される電圧が逆になるが引き続き放電から逆方向への充電動作を継続する。
このように、第2電流共振コンデンサCri2は、第2スイッチング素子Q2がオンし平滑コンデンサC2を充電する期間だけ放電し、残りの第2スイッチング素子Q2がオンしている期間と第1スイッチング素子Q1のオン期間は充電される。つまり、平滑コンデンサC2を充電する期間を除き、第1スイッチング素子Q1と第2スイッチング素子Q2によるスイッチング周期のほとんどの期間で第2電流共振コンデンサCri2が充電される。そこで、第1スイッチング素子Q1と第2スイッチング素子Q2によるスイッチング周期、すなわち、スイッチング周波数を変化させれば、第2電流共振コンデンサCri2の充電期間を調整できるので、第2出力電圧Vo2を制御することができる。具体的には、帰還回路6から出力される第2出力電圧誤差信号に応じて第2スイッチング素子Q2のオン期間を制御し、帰還回路5から出力される第1出力電圧誤差信号に応じて第1スイッチング素子Q1のオン期間を制御して第1スイッチング素子Q1と第2スイッチング素子Q2によるデューティを調整する。つまり、第1出力電圧誤差信号によってデューティが決定され第1出力電圧が調整されるので、第2出力電圧誤差信号に応じて第2スイッチング素子のオン期間を制御するとスイッチング周波数が変化し、その結果第2出力電圧が調整される。
上述した実施例2に係る多出力スイッチング電源装置では、第2出力電圧Vo2に基づく第2電圧誤差信号により第2スイッチング素子Q2のオン期間を制御し、第1出力電圧Vo1に基づく第1電圧誤差信号により第1スイッチング素子Q1のオン期間を制御するように構成される。当業者に明らかなように、第1出力電圧Vo1に基づく第1電圧誤差信号により第2スイッチング素子Q2のオン期間を制御し、第2出力電圧Vo2に基づく第2電圧誤差信号により第1スイッチング素子Q1のオン期間を制御しても同様の結果が得られる。
また、入力電圧Vinが低下した場合、第1出力電圧Vo1を一定に保つために、第1スイッチング素子Q1と第2スイッチング素子Q2のデューティを変えて、第1電流共振コンデンサCriの電圧を一定に保つように動作する。そのため、第1スイッチング素子Q1のオン期間に、二次巻線S1に発生する電圧は低下してしまう。しかし、上述した実施例2に係る多出力スイッチング電源装置によれば、第1スイッチング素子Q1のオン期間に二次巻線S1に発生する電圧が低下しても、スイッチング周波数を下げることにより第2電流共振コンデンサCri2に蓄えるエネルギーを制御できるので、入力電圧が低下したときでも一定の電力を第2出力端子へ出力することができる。
本実施例によれば、第1実施例と同様に第1スイッチング素子又は第2スイッチング素子の何れのオン期間を制御しても出力電圧を調整できるので2つの出力の安定化を図ることができる。
実施例3
図8は本発明の実施例3に係る多出力スイッチング電源装置の構成を示す回路図である。この多出力スイッチング電源装置は、トランスの二次側の構成が実施例1と異なる。以下では、実施例1と異なる部分を中心に説明する。
トランスT2は、一次巻線P1の電圧に対して逆相の電圧が発生するように巻回された第1の二次巻線S1(巻数N2)と、一次巻線P1の電圧に対して逆相の電圧が発生するように巻回された第2の二次巻線S2(巻数N3)とを備えており、第1の二次巻線S1と第2の二次巻線S2とは密結合になるように巻回されている。トランスT2の二次側には、第1の二次巻線S1(巻数N2)に接続された第1整流平滑回路と、第2の二次巻線S2に接続された第2直列共振回路と、該第2直列共振回路に接続された第2整流平滑回路とを備えている。第1整流平滑回路の構成及び動作は実施例1と同じである。
第2直列共振回路は、一端が第2の二次巻線S2の一端に接続された第2電流共振コンデンサCri2と、第2電流共振コンデンサCri2の他端と第2の二次巻線S2の他端(GND端子)との間に接続された第2共振リアクトルLr2とを有する。
第2整流平滑回路は、ダイオードD2と平滑コンデンサC2とを有する。ダイオードD2のアノードは、第2共振リアクトルLr2と第2電流共振コンデンサCri2の接続点に接続され、カソードは第2出力端子に接続されている。平滑コンデンサC2は、ダイオードD2のカソード(第2出力端子)とGND端子との間に接続されている。第2整流平滑回路は、トランスT2の第2の二次巻線S2に発生された電圧に第2電流共振コンデンサCri2の両端電圧が加えられた電圧を整流及び平滑し、第2出力端子から第2出力電圧Vo2として出力する。
次に、上記のように構成される本発明の実施例3に係る多出力スイッチング電源装置の動作を図9に示す波形図を参照しながら説明する。なお、図9中の記号の意味は図5のそれらと同じである。
第1出力電圧Vo1の制御は、従来の多出力スイッチング電源装置と同様に、第1スイッチング素子Q1と第2スイッチング素子Q2とのオン期間のデューティを制御することによって行われる。すなわち、第1スイッチング素子Q1と第2スイッチング素子Q2とのオン期間のデューティ比を変えることにより、第1スイッチング素子Q1のオン期間において、第1電流共振コンデンサCriに蓄えられる電圧が調整される。その結果、第2スイッチング素子Q2のオン期間において、第1電流共振コンデンサCriに蓄えられたエネルギーによって第1共振リアクトルLrと第1電流共振コンデンサCriが共振し、共振電流により二次側にエネルギーが送られるので、デューティー比の変更により二次側に送られるエネルギーを制御することができる。そして、第1の二次巻線S1に発生された電圧が、ダイオードD1及び平滑コンデンサC1から成る第1整流平滑回路によって整流及び平滑され、第1出力端子から第1出力電圧Vo1として出力される。
第2出力電圧Vo2の制御は、以下のようにして行われる。すなわち、実施例1に係る多出力スイッチング電源装置と同様に、第1スイッチング素子Q1のオン期間(例えば、時刻t1〜t2)において、入力電圧Vinと第1電流共振コンデンサCriの両端電圧の差の電圧が一次巻線P1に印加されるので、第2の二次巻線S2には、この差の電圧の巻数比倍の電圧が発生する。第2の二次巻線S2に発生された電圧が第2電流共振コンデンサCri2と第2共振リアクトルLr2とから成る第2直列共振回路に印加されることにより該第2直列共振回路が共振動作し、第2電流共振コンデンサCri2は徐々に充電される。
第2スイッチング素子Q2のオン期間においては、第2の二次巻線S2に発生した電圧に第2電流共振コンデンサCri2に蓄えられたエネルギーによる電圧が加えられ、ダイオードD2及び平滑コンデンサC2から成る第2整流平滑回路で整流及び平滑されて、第2出力端子から第2出力電圧Vo2として出力される。このとき、第2電流共振コンデンサCri2では蓄えられたエネルギーに応じた電圧が放電によりいったん低下し、その後二次巻線S2の電圧によって逆方向に充電される。平滑コンデンサC2が充電を終了すると、ダイオードD2には電流が流れなくなり、第2電流共振コンデンサCri2は、第2共振リアクトルLr2との共振動作によって徐々に放電を開始し、やがて逆方向に充電される。この動作中に第2のスイッチング素子Q2がオフし、第1のスイッチング素子Q1がオンすると、二次巻線S2に誘起される電圧が逆になるが引き続き放電から逆方向への充電動作を継続する。
このように、第2電流共振コンデンサCri2は第2スイッチング素子Q2がオンし平滑コンデンサC2を充電する期間だけ放電し、残りの第2スイッチング素子Q2がオンしている期間と第1スイッチング素子Q1のオン期間は充電される。つまり、平滑コンデンサC2を充電する期間を除き、第1スイッチング素子Q1と第2スイッチング素子Q2によるスイッチング周期のほとんどの期間で第2電流共振コンデンサCri2が充電される。そこで、第1スイッチング素子Q1と第2スイッチング素子Q2によるスイッチング周期、すなわち、スイッチング周波数を変化させれば、第2電流共振コンデンサCri2の充電期間を調整できるので第2出力電圧Vo2を制御することができる。具体的には、帰還回路6から出力される第2出力電圧誤差信号に応じて第2スイッチング素子Q2のオン期間を制御し、帰還回路5から出力される第1出力電圧誤差信号に応じて第1スイッチング素子Q1のオン期間を制御して第1スイッチング素子Q1と第2スイッチング素子Q2によるデューティを調整する。つまり、第1出力電圧誤差信号によってデューティが決定され第1出力電圧が調整されるので、第2出力電圧誤差信号に応じて第2スイッチング素子のオン期間を制御すると、スイッチング周波数が変化し、第2出力電圧が調整される。
なお、上述した実施例3に係る多出力スイッチング電源装置では、第2出力電圧Vo2に基づく第2電圧誤差信号により第2スイッチング素子Q2のオン期間を制御し、第1出力電圧Vo1に基づく第1電圧誤差信号により第1スイッチング素子Q1のオン期間を制御するように構成したが、第1出力電圧Vo1に基づく第1電圧誤差信号により第2スイッチング素子Q2のオン期間を制御し、第2出力電圧Vo2に基づく第2電圧誤差信号により第1スイッチング素子Q1のオン期間を制御しても同様の結果が得られる。
また、入力電圧Vinが低下した場合、第1出力電圧Vo1を一定に保つために、第1スイッチング素子Q1と第2スイッチング素子Q2のデューティを変えて、第1電流共振コンデンサCriの電圧を一定に保つように動作する。そのため、一般に第1スイッチング素子Q1のオン期間に、第2の二次巻線S2に発生する電圧は低下してしまう。しかし、上述した実施例3に係る多出力スイッチング電源装置によれば、第1スイッチング素子Q1のオン期間に第2の二次巻線S2に発生する電圧が低下しても、スイッチング周波数を下げることにより第2電流共振コンデンサCri2に蓄えるエネルギーを制御できるので、入力電圧が低下したときでも一定の電圧を第2出力端子へ出力することができる。
このとき、第1の二次巻線S1と第2の二次巻線S2とが密結合されているので、これらに発生する電圧が低い電圧でクランプされ、図9の波形図に示すように、第1出力電圧Vo1と第2出力電圧Vo2へエネルギーを送る期間が完全に分離した別期間となって導通角が狭くなり、電流のピークが高くなる傾向がある。この問題を解消するために、実施例3に係る多出力スイッチング電源装置は、例えば図11に示すように、トランスT2の第1の二次巻線S1と第2の二次巻線S2の巻き位置をずらして互いを疎結合にするように変形できる。このように変形することにより、図10の波形図に示すように、電流の変化が緩やかになり、電流のピークを抑えることができる。
なお、電流のピークを抑えるためには、第1の二次巻線S1と第2の二次巻線S2とを疎結合にする方法以外に、第2の二次巻線S2から第2整流平滑回路へ至るライン、つまり第2電流共振リアクトルCri2とダイオードD2のアノードとの間(第2共振リアクトルとの接合点の前後のいずれであってもよい)に第1のリアクトルを挿入するように構成できる。この構成によっても上記と同様の効果が得られる。
また、第1のリアクトルは、トランスT2の第1の二次巻線と第2の二次巻線を互いに疎結合とすることにより発生するリーケージインダクタンスを利用するように構成できる。これらの方法は、上述した実施例1に係る多出力スイッチング電源装置にも適用でき、その場合も上記と同様の効果が得られる。すなわち、第1整流平滑回路及び第2の整流平滑回路に電流が流れている期間を広げてピーク電流を抑えることができるので、整流平滑回路での損失を軽減することができる。
本実施例によれば、従来の多出力スイッチング電源装置に若干の部品を追加するだけで、実施例1の発明と同様に、第1スイッチング素子又は第2スイッチング素子の何れのオン期間を制御しても出力電圧を調整でき、2つの出力の安定化を図ることができる。
実施例4
図12は本発明の実施例4に係る多出力スイッチング電源装置の構成を示す回路図であり、図13はその多出力スイッチング電源装置の動作を示す波形図である。
なお、図13中の記号の意味は、図5のそれらと同じである。また、図13はトランスT2の第1の二次巻線S1と第2の二次巻線S2とを疎結合にした場合、又は、第1のリアクトルを挿入した場合の波形を示している。
この多出力スイッチング電源装置は、実施例3に係る多出力スイッチング電源装置における第2の二次巻線S2の極性を逆にしたものである。以下では、実施例1と異なる部分を中心に説明する。
第1出力電圧Vo1の制御は、従来の多出力スイッチング電源装置と同様に、第1スイッチング素子Q1と第2スイッチング素子Q2とのデューティを制御することによって行われる。すなわち、第1スイッチング素子Q1と第2スイッチング素子Q2とのデューティ比を変えることにより、第1スイッチング素子Q1のオン期間において、第1電流共振コンデンサCriに蓄えられる電圧が調整される。また、第2スイッチング素子Q2のオン期間において、第1電流共振コンデンサCriに蓄えられたエネルギーによって第1共振リアクトルLrと第1電流共振コンデンサCriによる共振がおきる。その結果、共振電流によりトランスT2の二次側にエネルギーが送られるので、二次側に送られるエネルギーを制御することができる。そして、第1の二次巻線S1に発生された電圧が、ダイオードD1及び平滑コンデンサC1から成る第1整流平滑回路によって整流及び平滑され、第1出力端子から第1出力電圧Vo1として出力される。
第2出力電圧Vo2の制御は以下のようにして行われる。すなわち、実施例2に係る多出力スイッチング電源装置と同様に、第2電流共振コンデンサCri2と第2共振リアクトルLr2とから成る第2直列共振回路は、第2スイッチング素子Q2のオン期間において、第1の二次巻線S1に発生する電圧(Vo1+Vf)の印加による共振動作によって第2電流共振コンデンサCri2にエネルギーが蓄える。そして、第1スイッチング素子Q1のオン期間に、第1の二次巻線S1に発生する電圧に第2電流共振コンデンサCri2に蓄えられたエネルギーによる電圧が加えられた電圧が、ダイオードD2及び平滑コンデンサC2から成る第2整流平滑回路によって整流及び平滑され、第2出力端子から第2出力電圧Vo2として出力される。このとき、第2電流共振コンデンサCri2は、蓄えられたエネルギーに応じた電圧が放電して低下し、その後二次巻線S1の電圧によって逆方向に充電される。平滑コンデンサC2が充電を終了するとダイオードD2には電流が流れなくなり、第2電流共振コンデンサCri2は、第2共振リアクトルLr2との共振動作によって徐々に放電を開始し、やがて逆方向に充電される。この動作中に第2のスイッチング素子Q2がオフし、第1のスイッチング素子Q1がオンすると、二次巻線S1に誘起される電圧が逆になるが引き続き放電から逆方向への充電動作を継続する。
このように、第2電流共振コンデンサCri2は、第2スイッチング素子Q2がオンし平滑コンデンサC2を充電する期間だけ放電し、残りの第2スイッチング素子Q2がオンしている期間と第1スイッチング素子Q1のオン期間は充電される。つまり、平滑コンデンサC2を充電する期間を除き、第1スイッチング素子Q1と第2スイッチング素子Q2によるスイッチング周期のほとんどの期間で第2電流共振コンデンサCri2が充電される。そこで、第1スイッチング素子Q1と第2スイッチング素子Q2によるスイッチング周期、すなわち、スイッチング周波数を変化させれば、第2電流共振コンデンサCri2の充電期間を調整できるので、第2出力電圧Vo2を制御することができる。具体的には、帰還回路6から出力される第2出力電圧誤差信号に応じて第2スイッチング素子Q2のオン期間を制御し、帰還回路5から出力される第1出力電圧誤差信号に応じて第1スイッチング素子Q1のオン期間を制御して第1スイッチング素子Q1と第2スイッチング素子Q2によるデューティを調整する。つまり、第1出力電圧誤差信号によってデューティが決定され第1出力電圧が調整されるので、第2出力電圧誤差信号に応じて第2スイッチング素子のオン期間を制御すると、スイッチング周波数が変化し、第2出力電圧が調整される。
なお、上述した実施例4に係る多出力スイッチング電源装置では、第2出力電圧Vo2に基づく第2電圧誤差信号により第2スイッチング素子Q2のオン期間を制御し、第1出力電圧Vo1に基づく第1電圧誤差信号により第1スイッチング素子Q1のオン期間を制御するように構成したが、第1出力電圧Vo1に基づく第1電圧誤差信号により第2スイッチング素子Q2のオン期間を制御し、第2出力電圧Vo2に基づく第2電圧誤差信号により第1スイッチング素子Q1のオン期間を制御しても同様の結果が得られる。
また、実施例2と同様に、入力電圧が低下した場合であっても一定の電力を第2出力端子へ出力することができる。
本実施例によれば、トランスの第1の二次巻線と第2の二次巻線とが疎結合されることで漏れインダクタンスを大きくして電流のピークを抑えて、整流平滑回路での損失を軽減することができる。
実施例5
図14は本発明の実施例5に係る多出力スイッチング電源装置の構成を示す回路図であり、図15は、その多出力スイッチング電源装置の動作を示す波形図である。なお、図15中の記号の意味は、図5のそれらと同じである。
実施例5に係る多出力スイッチング電源装置は、図4に示した実施例1に係る多出力スイッチング電源装置の第2共振リアクトルLr2が第2トランスT3の一次巻線P2(巻数N4)に含まれるように構成され、第2トランスT3の二次巻線S3(巻数N5)に発生する電圧をダイオードD2及び平滑コンデンサC2から成る第2整流平滑回路により整流及び平滑し、第2出力端子から第2出力電圧Vo2として出力することを特徴とする。以下では、実施例1と異なる部分を中心に説明する。
第1出力電圧Vo1の制御は、従来の多出力スイッチング電源装置と同様に、第1スイッチング素子Q1と第2スイッチング素子Q2のオン期間のデューティを制御することによって行われる。すなわち、第1スイッチング素子Q1と第2スイッチング素子Q2とのデューティ比を変えることにより、第1スイッチング素子Q1のオン期間において第1電流共振コンデンサCriに蓄えられる電圧が調整され、第2スイッチング素子Q2のオン期間において、第1電流共振コンデンサCriに蓄えられたエネルギーによって第1共振リアクトルLrと第1電流共振コンデンサCriが共振動作し、共振電流によりエネルギーが二次側に送られる。したがって、Q1とQ2のオン期間を制御することにより二次側に送られるエネルギーを制御することができる。そして、第1の二次巻線S1に発生された電圧が、ダイオードD1及び平滑コンデンサC1から成る第1整流平滑回路によって整流及び平滑され、第1出力端子から第1出力電圧Vo1として出力される。
第2出力電圧Vo2の制御は、以下のようにして行われる。すなわち、実施例1に係る多出力スイッチング電源装置と同様に、第1スイッチング素子Q1のオン期間において、入力電圧Vinと第1電流共振コンデンサCriの両端電圧の差の電圧が一次巻線P1に印加されるので、第2の二次巻線S2にはこの差の電圧の巻数比倍の電圧が発生する。その結果、第2の二次巻線S2に発生された電圧が第2電流共振コンデンサCri2と第2共振リアクトルLr2とから成る第2直列共振回路に印加されることにより、第2直列共振回路が共振動作し、第2電流共振コンデンサCri2は徐々に充電される。
第2スイッチング素子Q2のオン期間においては、第1の二次巻線S1に発生された電圧に、第2電流共振コンデンサCri2に蓄えられたエネルギーによる電圧が加えられた電圧の巻数比倍の電圧が第2トランスT3の二次巻線S3に発生し、発生した電圧がダイオードD2及び平滑コンデンサC2から成る第2整流平滑回路で整流及び平滑され、第2出力端子から第2出力電圧Vo2として出力される。このとき、第2電流共振コンデンサCri2は、蓄えられたエネルギーに応じた電圧が放電により低下し、その後二次巻線S1の電圧によって逆方向に充電される。平滑コンデンサC2が充電を終了すると、ダイオードD2には電流が流れなくなり、第2電流共振コンデンサCri2は、第2共振リアクトルLr2との共振動作によって徐々に放電を開始し、やがて逆方向に充電される。この動作中に第2のスイッチング素子Q2がオフし、第1のスイッチング素子Q1がオンすると、二次巻線S1に誘起される電圧が逆になるが引き続き放電から逆方向への充電動作を継続する。
このように、第2電流共振コンデンサCri2は第2スイッチング素子Q2がオンし平滑コンデンサC2を充電する期間だけ放電し、残りの第2スイッチング素子Q2がオンしている期間と第1スイッチング素子Q1のオン期間は充電される。つまり、平滑コンデンサC2を充電する期間を除き、第1スイッチング素子Q1と第2スイッチング素子Q2によるスイッチング周期のほとんどの期間で第2電流共振コンデンサCri2が充電される。そこで、第1スイッチング素子Q1と第2スイッチング素子Q2によるスイッチング周期、すなわち、スイッチング周波数を変化させれば、第2電流共振コンデンサCri2の充電期間を調整できるので、第2出力電圧Vo2を制御することができる。具体的には、帰還回路6から出力される第2出力電圧誤差信号に応じて第2スイッチング素子Q2のオン期間を制御し、帰還回路5から出力される第1出力電圧誤差信号に応じて第1スイッチング素子Q1のオン期間を制御して第1スイッチング素子Q1と第2スイッチング素子Q2によるデューティを調整する。つまり、第1出力電圧誤差信号によってデューティが決定され第1出力電圧が調整されるので、第2出力電圧誤差信号に応じて第2スイッチング素子のオン期間を制御するとスイッチング周波数が変化し第2出力電圧が調整される。
なお、上述した実施例5に係る多出力スイッチング電源装置では、第2出力電圧Vo2に基づく第2電圧誤差信号により第2スイッチング素子Q2のオン期間を制御し、第1出力電圧Vo1に基づく第1電圧誤差信号により第1スイッチング素子Q1のオン期間を制御するように構成したが、第1出力電圧Vo1に基づく第1電圧誤差信号により第2スイッチング素子Q2のオン期間を制御し、第2出力電圧Vo2に基づく第2電圧誤差信号により第1スイッチング素子Q1のオン期間を制御しても同様の結果が得られる。
また、第2トランスT3の一次巻線P2と二次巻線S3とを疎結合にすることによりリアクトル成分を大きくすることができる。すなわち、実施例3の変形例に係る多出力スイッチング電源装置の場合と同様に、図10の波形図に示すように、第1出力端子又は第2出力端子へ電圧を出力する際の電流のピークを抑え、緩やかに変化する電流を得ることができるので、整流平滑回路での損失を軽減することができる。
本実施例によれば、第2共振リアクトルに別の巻線を設けて第2トランスとしたので、第2トランスの巻数比によって電圧を調整できる。その結果、第1トランスの巻数比にとらわれず、出力電圧を自由に設定できる。
実施例6
図16は本発明の実施例6に係る多出力スイッチング電源装置の構成を示す回路図であり、図17は、その多出力スイッチング電源装置の動作を示す波形図である。なお、図17中の記号の意味は、図5のそれらと同じである。
この多出力スイッチング電源装置は、実施例5に係る多出力スイッチング電源装置における第2トランスT3の二次巻線S3の極性を逆にしたものである。以下では、実施例1と異なる部分を中心に説明する。
第1出力電圧Vo1の制御は、従来の多出力スイッチング電源装置と同様に、第1スイッチング素子Q1と第2スイッチング素子Q2とのデューティを制御することによって行われる。すなわち、第1スイッチング素子Q1と第2スイッチング素子Q2とのデューティ比を変えることにより、第1スイッチング素子Q1のオン期間において、第1電流共振コンデンサCriに蓄えられる電圧が調整され、第2スイッチング素子Q2のオン期間において、第1電流共振コンデンサCriに蓄えられたエネルギーによって第1共振リアクトルLrと第1電流共振コンデンサCriによる共振電流で、二次側にエネルギーが送られるので、二次側に送られるエネルギーを制御することができる。そして、第1の二次巻線S1に発生された電圧が、ダイオードD1及び平滑コンデンサC1から成る第1整流平滑回路によって整流及び平滑され、第1出力端子から第1出力電圧Vo1として出力される。
第2出力電圧Vo2の制御は、以下のようにして行われる。すなわち、第2電流共振コンデンサCri2と第2トランスT3の一次巻線P2のインダクタンスによる第2直列共振回路は、実施例1に係る多出力スイッチング電源装置のそれとは逆に、第2スイッチング素子Q2のオン期間において、第1の二次巻線S1に発生された電圧(Vo1+Vf)の印加による共振動作によって第2電流共振コンデンサCri2にエネルギーを蓄える。
そして、第1スイッチング素子Q1のオン期間において、第1の二次巻線S1に発生された電圧に第2電流共振コンデンサCri2に蓄えられたエネルギーによる電圧が加えられた電圧の巻数比倍の電圧が第2トランスT3の二次巻線S3に発生し、その電圧がダイオードD2及び平滑コンデンサC2から成る第2整流平滑回路によって整流及び平滑され、第2出力端子から第2出力電圧Vo2として出力される。このとき、第2電流共振コンデンサCri2は、蓄えられたエネルギーに応じた電圧が放電し、その後二次巻線S2の電圧によって逆方向に充電される。平滑コンデンサC2が充電を終了すると、ダイオードD2には電流が流れなくなり、第2電流共振コンデンサCri2は、第2共振リアクトルLr2との共振動作によって徐々に放電を開始し、やがて逆方向に充電される。この動作中に第2のスイッチング素子Q2がオフし、第1のスイッチング素子Q1がオンすると、二次巻線S2に誘起される電圧が逆になるが引き続き放電から逆方向への充電動作を継続する。
この場合、第2電流共振コンデンサCri2の充電期間は、第1スイッチング素子Q1のオン期間と第2スイッチング素子Q2のオン期間とにより決定されるが、第1スイッチング素子Q1のオン期間は、第1出力電圧Vo1が一定になるようなデューティに制御される。したがって、第2スイッチング素子Q2のオン期間を制御することにより、換言すれば、第2スイッチング素子Q2のスイッチング周波数を変化させることにより、第2電流共振コンデンサCri2に蓄えられるエネルギーを変化させることができるので、第2出力電圧Vo2の制御が可能となる。すなわち、制御回路10aは、帰還回路6から送られてくる第2電圧誤差信号に応じて第2スイッチング素子Q2のオン期間、つまりスイッチング周波数を変化させ、第2出力端子から出力される第2出力電圧Vo2を制御する。
なお、上述した実施例6に係る多出力スイッチング電源装置では、第2出力電圧Vo2に基づく第2電圧誤差信号により第2スイッチング素子Q2のオン期間を制御し、第1出力電圧Vo1に基づく第1電圧誤差信号により第1スイッチング素子Q1のオン期間を制御するように構成したが、第1出力電圧Vo1に基づく第1電圧誤差信号により第2スイッチング素子Q2のオン期間を制御し、第2出力電圧Vo2に基づく第2電圧誤差信号により第1スイッチング素子Q1のオン期間を制御しても同様の結果が得られる。
また、実施例2と同様に、入力電圧が低下した場合であっても一定の電力を第2出力端子へ出力することができる。
実施例1、3、5では、スイッチング素子Q2のオン期間に、二次巻線に発生する電圧を整流平滑し第1の出力電圧を取り出し、第二の共振リアクトルの電圧を整流平滑し第2の出力電圧を取り出したが、スイッチング素子Q1のオン期間に、二次巻線に発生する電圧を整流平滑し第1の出力電圧を取り出し、第二の共振リアクトルの電圧を整流平滑し第2の出力電圧を取り出しても同様の効果が得られる。また、実施例2、4、6ではスイッチング素子Q2のオン期間に二次巻線に発生する電圧を整流平滑し第1の出力電圧を取り出し、スイッチング素子Q1のオン期間に第二の共振リアクトルの電圧を整流平滑し第2の出力電圧を取り出したが、スイッチング素子Q1のオン期間に二次巻線に発生する電圧を整流平滑し第1の出力電圧を取り出し、スイッチング素子Q2のオン期間に第二の共振リアクトルの電圧を整流平滑し第2の出力電圧を取り出しても同様の効果が得られる。
実施例7
図18は本発明の実施例7に係る多出力スイッチング電源装置の構成を示す回路図である。この多出力スイッチング電源装置において実施例6に係る多出力スイッチング電源装置と異なる部分を中心に説明する。
トランスT1の二次側には、トランスT1の一次巻線P1の電圧に対して逆相の電圧が発生するように二次巻線S1(巻数N2)が巻回され、この二次巻線S1(巻数N2)には並列に第1整流平滑回路と第2直列共振回路とが接続されている。第2トランスT4は、第2直列共振回路を構成する一次巻線P2(巻数N4)と、第1の二次巻線S3(巻数N2)と、この第1の二次巻線S3に直列に接続された第2の二次巻線S4(巻数N6)とを有している。
第1整流平滑回路は、ダイオードD1と平滑コンデンサC1とから構成されている。ダイオードD1のアノードは二次巻線S1の一端に接続されカソードは第1出力端子に接続される。平滑コンデンサC1は、ダイオードD1のカソード(第1出力端子)と二次巻線S1の他端(GND端子)との間に接続されている。第1整流平滑回路は、トランスT1の二次巻線S1に誘起された電圧を整流及び平滑し、第1出力端子から第1出力電圧Vo1として出力する。
第2直列共振回路は、トランスT1の二次巻線S1の一端(ダイオードD1のアノード)に一端が接続された第2電流共振コンデンサCri2と、第2電流共振コンデンサCri2の他端と二次巻線S1の他端(GND端子)との間に接続された第2トランスT4の一次巻線P2とから構成される。すなわち、第1実施例の第2直列共振回路において第2共振リアクトルLr2が第2トランスT4の一次巻線P2に含まれることと等価である。
第2整流平滑回路は、ダイオードD2、D4と平滑コンデンサC2とから構成されている。ダイオードD2のアノードは、第2トランスT4の第1の二次巻線S3に接続され、カソードは第2出力端子に接続される。ダイオードD4のアノードは、第2トランスT4の第2の二次巻線S4に接続され、カソードは第2出力端子に接続されている。第2トランスT4の第1の二次巻線S3と第2の二次巻線S4との接続点は、GND端子に接続される。
平滑コンデンサC2は、ダイオードD2、D4のカソード(第2出力端子)と二次巻線S1の他端(GND端子)との間に接続されている。第2整流平滑回路は、トランスT1の二次巻線S1に発生された電圧に第2電流共振コンデンサCri2との両端電圧が加えられた電圧を整流及び平滑し、第2出力端子から第2出力電圧Vo2として出力する。
また、この多出力スイッチング電源装置は、トランスT1の二次側に発生された電圧を一次側にフィードバックするための帰還回路5及び帰還回路6を備えている。帰還回路5は、第1出力端子に出力される第1出力電圧Vo1と所定の基準電圧とを比較し、その誤差電圧を、第1電圧誤差信号として一次側の制御回路10aにフィードバックする。帰還回路6は、第2出力端子に出力される第2出力電圧Vo2と所定の基準電圧とを比較し、その誤差電圧を第2電圧誤差信号として一次側の制御回路10aにフィードバックする。
制御回路10aは、帰還回路5からの第1電圧誤差信号及び帰還回路6からの第2電圧誤差信号に基づき第1スイッチング素子Q1と第2スイッチング素子Q2とを交互にオン/オフさせてPWM制御を行い、第1出力電圧Vo1及び第2出力電圧Vo2が一定になるように制御する。この場合、第1スイッチング素子Q1と第2スイッチング素子Q2の各ゲートには、制御信号として、数100ns程度のデッドタイムを持たせるような電圧が印加される。これにより、第1スイッチング素子Q1及び第2スイッチング素子Q2の各オン期間が重複することなく交互にオン/オフされる。
次に、このように構成された本発明の実施例7に係る多出力スイッチング電源装置の動作を、図19に示す波形図を参照しながら説明する。図19は重負荷時の動作を示す波形図である。なお、図19中の記号の意味は図5のそれらと同じである。
第1出力電圧Vo1の制御は、従来の多出力スイッチング電源装置と同様に、第1スイッチング素子Q1と第2スイッチング素子Q2とのデューティを制御することによって行われる。すなわち、第1スイッチング素子Q1と第2スイッチング素子Q2とのデューティ比を変えることにより、第1スイッチング素子Q1のオン期間において、第1電流共振コンデンサCriに蓄えられる電圧が調整される。
第2スイッチング素子Q2のオン期間において、第1電流共振コンデンサCriに蓄えられたエネルギーによって第1共振リアクトルLrと第1電流共振コンデンサCriによる共振が起きる。その結果、共振電流によりトランスT1の二次側にエネルギーが送られるので、二次側に送られるエネルギーを制御することができる。そして、二次巻線S1に発生された電圧が、ダイオードD1及び平滑コンデンサC1から成る第1整流平滑回路によって整流及び平滑され、第1出力端子から第1出力電圧Vo1として出力される。
第2出力電圧Vo2の制御は、以下のようにして行われる。すなわち、第1スイッチング素子Q1のオン期間(時刻t1〜t2)において、入力電圧Vinと第1電流共振コンデンサCriの両端電圧との差の電圧が一次巻線P1に印加されるので、二次巻線S1には、この差の電圧の巻数比倍の電圧が発生する。この電圧と第2電流共振コンデンサCri2の電圧が加えられた電圧が、第2トランスT4の一次巻線P2に印加される。そして、第2トランスT4の第2の二次巻線S4にはその巻数比倍の電圧が発生し、S4,D4,C2,S4に沿った経路を電流が流れ、ダイオードD4および平滑コンデンサC2により整流及び平滑されて、第2出力電圧Vo2として出力される。
これと同時に二次巻線S1に発生された電圧が第2電流共振コンデンサCri2と第2共振リアクトルLr2とから成る第2直列共振回路に印加されることにより、第2直列共振回路が共振動作し、第2電流共振コンデンサCri2は徐々に放電から逆方向へ充電される。
第2スイッチング素子Q2のオン期間(例えば、時刻t2〜t4)においては、二次巻線S1に発生する電圧は出力電圧Vo1の出力電圧よりダイオードD1の順方向電圧降下分だけ高い電圧となる。この電圧と第2電流共振コンデンサCri2の電圧が加えられた電圧が第2トランスT4の一次巻線P2に印加される。その結果、第2トランスT4の第1の二次巻線S3にはその巻数比倍の電圧が発生し、S3,D2,C2,S3に沿った経路を電流が流れて、ダイオードD2及び平滑コンデンサC2により整流及び平滑され第2の出力電圧Vo2として出力される。
これと同時に二次巻線S1に発生された電圧が第2電流共振コンデンサCri2と第2共振リアクトルLr2とから成る第2直列共振回路に印加されることにより、第2直列共振回路が共振動作し、第2電流共振コンデンサCri2は徐々に放電から逆方向へ充電される。
このように、第2共振コンデンサCri2は、第1スイッチング素子Q1及び第2スイッチング素子Q2のオン期間に第2出力電圧Vo2にエネルギーを放出すると同時に、第1の二次巻線S1に発生する電圧による直列共振動作により、充放電される。この共振動作において第2電流共振コンデンサCri2の振幅は、スイッチング周波数を変化させることにより調整できる。即ち、スイッチング周波数を低くすると、第2電流共振コンデンサCri2の振幅は大きくなり、スイッチング周波数を高くすると、第2電流共振コンデンサCri2の振幅は小さくなる。
また、第2の共振コンデンサCri2の振幅が変化することにより、第2の出力Vo2に送られるエネルギーが変化する。すなわち、スイッチング周波数を変化させれば、第2電流共振コンデンサCri2の充電期間を調整できるので、第2出力電圧Vo2を制御することができる。具体的には、帰還回路6から出力される第2出力電圧誤差信号に応じて第2スイッチング素子Q2のオン期間を制御し、帰還回路5から出力される第1出力電圧誤差信号に応じて第1スイッチング素子Q1のオン期間を制御して第1スイッチング素子Q1と第2スイッチング素子Q2によるデューティを調整する。即ち、第1出力電圧誤差信号によってデューティが決定され、第1出力電圧Vo1が調整されるので、第2出力電圧誤差信号に応じて第2スイッチング素子Q2のオン期間を制御すると、スイッチング周波数が変化し第2出力電圧Vo2が調整される。
なお、上述した実施例7に係る多出力スイッチング電源装置では、第2出力電圧Vo2に基づく第2電圧誤差信号により第2スイッチング素子Q2のオン期間を制御し、第1出力電圧Vo1に基づく第1電圧誤差信号により第1スイッチング素子Q1のオン期間を制御するように構成したが、第1出力電圧Vo1に基づく第1電圧誤差信号により第2スイッチング素子Q2のオン期間を制御し、第2出力電圧Vo2に基づく第2電圧誤差信号により第1スイッチング素子Q1のオン期間を制御しても同様の結果が得られる。
本実施例によれば、実施例1の発明の効果が得られるとともに、第2整流平滑回路が第2トランスの複数の二次巻線に発生する電圧を整流及び平滑するので、第2出力電圧の安定化をさらに図ることができる。
また、本実施例の発明によれば、第1スイッチング素子がオン(又はオフ)の時に第1ダイオードを介して平滑コンデンサに電流が流れ、第1スイッチング素子がオフ(又はオン)の時に第2ダイオードを介して平滑コンデンサに電流が流れるので、リップル分が小さくなり、第2出力電圧をより安定化できる。
実施例8
図20は本発明の実施例8に係る多出力スイッチング電源装置の構成を示す回路図である。この多出力スイッチング電源装置は、図18に示す実施例7の多出力スイッチング電源装置に対して、トランスT2の二次巻線が、第1の二次巻線S1と第2の二次巻線S2(巻数N3)とを含んで構成され、第1整流平滑回路が、トランスT2の第1の二次巻線S1に発生する電圧を整流及び平滑し、第2直列共振回路が、トランスT2の第2の二次巻線S2に並列に接続されることを特徴とする。その他の構成は図18に示す実施例7の構成と同様である。
このように構成された実施例8によれば、第2直列共振回路は、トランスT2の第2の二次巻線S2に発生する電圧により共振動作し、実施例7と同様に動作するとともに同様の効果が得られる。即ち、実施例7の構成にさらにトランスT2の第2の二次巻線S2を追加するだけで、上述した実施例7の発明と同様に、第1スイッチング素子Q1又は第2スイッチング素子Q2の何れのオン期間を制御しても出力電圧を調整でき、2つの出力の安定化を図ることができる。
また、第1スイッチング素子Q1がオンの時にダイオードD4を介してコンデンサC2に電流が流れ、第1スイッチング素子Q1がオフの時にダイオードD2を介してコンデンサC2に電流が流れるので、リップル分が小さくなり、第2出力電圧Vo2をより安定化できる。
なお、図20に示すトランスT2の第2の二次巻線S2は、下側が巻き始め(黒丸印)の極性であったが、例えば、上側が巻き始めとなる極性であるようにしても良い。
本実施例によれば、実施例7の発明に第1トランスの第2の二次巻線を追加するだけで、第1スイッチング素子又は第2スイッチング素子の何れのオン期間を制御しても出力電圧を調整でき、2つの出力の安定化を図ることができる。
実施例9
図21は本発明の実施例9に係る多出力スイッチング電源装置の構成を示す回路図である。実施例1〜8においては第2出力電圧生成のための第2直列共振回路がトランスの2次側に配置されているが、トランスの一次側に配置しても同様に多出力スイッチング電源装置を構成することができる。
より詳細には、この多出力スイッチング電源装置において、第1トランスT1Aの一次側には、商用電源1からの交流電圧を整流する全波整流回路2と、全波整流回路2の出力端子間に接続され全波整流回路2の出力を平滑する平滑コンデンサC3と、平滑コンデンサC3の両端間に直列に接続され且つ平滑コンデンサC3の両端の電圧が直流入力電圧Vinとして印加される第1スイッチング素子Q1及び第2スイッチング素子Q2と、第1スイッチング素子Q1及び第2スイッチング素子Q2のオンオフを制御する制御回路10aと、第2スイッチング素子Q2に並列に接続された電圧共振コンデンサCrvと、電圧共振コンデンサCrvの両端に接続された第1直列共振回路とが設けられている。
第1直列共振回路は、第1トランスT1Aの一次巻線P1(巻数N1)、第1共振リアクトルLr及び第1電流共振コンデンサCriが直列に接続されることにより構成されている。なお、第1共振リアクトルLrは、例えば第1トランスT1の一次−二次間のリーケージインダクタンスである。
また、トランスT1Aの二次側には、トランスT1Aの一次巻線P1の電圧に対して逆相の電圧が発生するように巻回された二次巻線S1(巻数N2)に接続される第1整流平滑回路が設けられる。
第1整流平滑回路は、ダイオードD1と平滑コンデンサC1とから構成されている。ダイオードD1のアノードは二次巻線S1の一端に接続され、カソードは第1出力端子に接続されている。平滑コンデンサC1は、ダイオードD1のカソード(第1出力端子)と二次巻線S1の他端(GND端子)との間に接続されている。第1整流平滑回路は、トランスT1Aの二次巻線S1に誘起された電圧を整流及び平滑し、第1出力端子から第1出力電圧Vo1として出力する。
また、トランスT1Aの一次巻線の両端には第2直列共振回路が設けられる。第2直列共振回路は、スイッチング素子Q1とスイッチング素子Q2の接続点に一端が接続された第2共振リアクトルLr2であって他端が第2トランスT1Bの一次巻線P2の一端に接続されるものと、一次巻線P2の他端に一端が接続される第2電流コンデンサCri2であってトランスT1Aの他端と第1共振コンデンサCriの接続点に接続されるものとを有する。なお、第2共振リアクトルLr2は、例えば第2トランスT1Bの一次−二次間のリーケージインダクタンスである。第2トランスT1Bの二次側には、第2トランスT1Bの一次巻線P2の電圧に対して同相の電圧が発生するように巻回された二次巻線S2(巻数N4)に接続された第2整流平滑回路が設けられる。
第2整流平滑回路は、ダイオードD2と平滑コンデンサC2とを有する。ダイオードD2のアノードは、第2トランスT1Bの二次巻線S2に接続され、カソードは第2出力端子に接続される。平滑コンデンサC2は、ダイオードD2のカソード(第2出力端子)と二次巻線S1の他端(GND端子)との間に接続される。
この多出力スイッチング電源装置は、第1出力電圧Vo1および第2出力電圧Vo2を一次側にフィードバックするための帰還回路5及び帰還回路6を備える。帰還回路5は、第1出力端子に出力される第1出力電圧Vo1と所定の基準電圧とを比較し、その誤差電圧を第1電圧誤差信号として一次側の制御回路10aにフィードバックする。帰還回路6は、第2出力端子に出力される第2出力電圧Vo2と所定の基準電圧とを比較し、その誤差電圧を第2電圧誤差信号として一次側の制御回路10aにフィードバックする。
制御回路10aは、帰還回路5からの第1電圧誤差信号及び帰還回路6からの第2電圧誤差信号に基づき第1スイッチング素子Q1と第2スイッチング素子Q2とを交互にオン/オフさせてPWM制御を行い、第1出力電圧Vo1及び第2出力電圧Vo2が一定になるように制御する。この場合、第1スイッチング素子Q1と第2スイッチング素子Q2の各ゲートには、制御信号として数100ns程度のデッドタイムを持たせるような電圧が印加される。これにより、第1スイッチング素子Q1及び第2スイッチング素子Q2の各オン期間が重複することなく交互にオン/オフされる。
次に、このように構成された本発明の実施例9に係る多出力スイッチング電源装置の動作を、図22,23に示す波形図を参照しながら説明する。
図22,23において、VQ2dsは第2スイッチング素子Q2のドレイン−ソース間の電圧、IQ1は第1スイッチング素子Q1のドレインを流れる電流、IQ2は第2スイッチング素子Q2のドレインを流れる電流、Icriは第1電流共振コンデンサCriを流れる電流、Vcriは第1電流共振コンデンサCriの両端電圧、Icri2は第2電流共振コンデンサCri2を流れる電流、Vcri2は第2電流共振コンデンサCri2の両端電圧、ID1はダイオードD1を流れる電流、ID2はダイオードD2を流れる電流を示している。
第1出力電圧Vo1の制御は、従来の多出力スイッチング電源装置と同様に、第1スイッチング素子Q1と第2スイッチング素子Q2とのデューティを制御することによって行われる。すなわち、第1スイッチング素子Q1と第2スイッチング素子Q2とのオン時間のデューティ比を変えることにより、第1スイッチング素子Q1のオン期間において第1電流共振コンデンサCriに蓄えられる電圧が調整され、第2スイッチング素子Q2のオン期間において第1電流共振コンデンサCriに蓄えられたエネルギーによって第1共振リアクトルLrと第1電流共振コンデンサCriの共振が起きる。その結果共振電流により第1トランスT1Aの二次側にエネルギーが送られるので、二次側に送られるエネルギーを制御することができる。そして、二次巻線S1に発生された電圧が、ダイオードD1及び平滑コンデンサC1から成る第1整流平滑回路によって整流及び平滑され、第1出力端子から第1出力電圧Vo1として出力される。
第2出力電圧Vo2の制御は、以下のようにして行われる。すなわち、第2スイッチング素子Q2のオン期間(例えば、時刻t2〜t4)において、入力電圧と第2共振コンデンサCri2の電圧を加えた電圧と第1共振コンデンサCriの電圧の差電圧が第2トランスT1Bの一次巻線P2に印加され、第2共振リアクトルLri2、第2共振コンデンサCri2及び第1共振コンデンサCriによる共振電流が第2トランスT1Bの二次側に伝達される。伝達された電流は、ダイオードD2及び平滑コンデンサC2から成る第2整流平滑回路によって整流及び平滑され、第2出力端子から第2出力電圧Vo2として出力される。このとき、第2電流共振コンデンサCri2は、蓄えられたエネルギーに応じた電圧が放電し、その後入力電圧と第1共振コンデンサCriの差電圧によって逆方向に充電される。この動作中に第2のスイッチング素子Q2がオフし、第1のスイッチング素子Q1がオンすると、第1共振コンデンサCri1に蓄えられた電圧が第2直列共振回路に印加されるが、第2直列共振回路の共振動作により引き続き逆方向への充電動作を継続する。その後、第2直列共振回路の共振電流が反転し、前述の順方向への充電動作に戻り、第2共振コンデンサCri2にエネルギーが蓄積される。
この場合、第2電流共振コンデンサCri2の充電期間は、第1スイッチング素子Q1のオン期間と第2スイッチング素子Q2のオン期間とにより決定されるが、第1スイッチング素子Q1のオン期間は、第1出力電圧Vo1が一定になるようなデューティに制御される。したがって、第2スイッチング素子Q2のオン期間の制御によって第2スイッチング素子Q2のスイッチング周波数を変化させることにより第2電流共振コンデンサCri2に蓄えられるエネルギーを変化させることができるので、第2出力電圧Vo2の制御が可能となる。すなわち、制御回路10aは、帰還回路6から送られてくる第2電圧誤差信号に応じて第2スイッチング素子Q2のオン期間、つまりスイッチング周波数を変化させ、第2出力端子から出力される第2出力電圧Vo2を制御する。
図22に示すように重負荷時の動作波形ではスイッチング素子Q2のオン期間が長く、第2共振コンデンサCri2の振幅が大きく、二次側に伝達されるエネルギーが大きくなる。軽負荷時には、図23に示すようにスイッチング素子Q2のオン期間が短く、第2共振コンデンサCri2の振幅が小さく、二次側へ伝達されるエネルギーが制限される。このときスイッチング素子Q1のオン期間は、第1の出力電圧Vo1が一定になるように、スイッチング素子Q2のオン期間の変動に合わせて変化するのでほぼ一定のデューティに制御されている。
なお、本実施例に係る多出力スイッチング電源装置では、第2出力電圧Vo2に基づく第2電圧誤差信号により第2スイッチング素子Q2のオン期間を制御し、第1出力電圧Vo1に基づく第1電圧誤差信号により第1スイッチング素子Q1のオン期間を制御するように構成したが、第1出力電圧Vo1に基づく第1電圧誤差信号により第2スイッチング素子Q2のオン期間を制御し、第2出力電圧Vo2に基づく第2電圧誤差信号により第1スイッチング素子Q1のオン期間を制御しても同様の結果が得られる。
実施例10
図24は本発明の実施例10に係る多出力スイッチング電源装置の構成を示す回路図である。図24の多出力スイッチング電源装置は、図21の実施例1の多出力スイッチング電源装置に対して、第2トランスT1Bの二次巻線が、1次巻線P2の電圧に対して逆相の電圧が発生するように巻回されている点が異なり、それ以外は同様の構成となっている。
次に、このように構成された本発明の実施例10に係る多出力スイッチング電源装置の動作を、図25,図26に示す波形図を参照しながら説明する。図25は第1の出力、第2の出力ともに重負荷時の動作波形、図26は第2の出力が軽負荷時の動作波形である。
第1出力電圧Vo1の制御は、従来の多出力スイッチング電源装置と同様に、第1スイッチング素子Q1と第2スイッチング素子Q2とのデューティを制御することによって行われる。すなわち、第1スイッチング素子Q1と第2スイッチング素子Q2とのデューティ比を変えることにより、第1スイッチング素子Q1のオン期間において、第1電流共振コンデンサCriに蓄えられる電圧が調整され、第2スイッチング素子Q2のオン期間において、第1電流共振コンデンサCriに蓄えられたエネルギーによって第1共振リアクトルLrと第1電流共振コンデンサCriの共振が起きる。その結果共振電流により二次側にエネルギーが送られるので、二次側に送られるエネルギーを制御することができる。そして、二次巻線S1に発生された電圧が、ダイオードD1及び平滑コンデンサC1から成る第1整流平滑回路によって整流及び平滑され、第1出力端子から第1出力電圧Vo1として出力される。
第2出力電圧Vo2の制御は、以下のようにして行われる。すなわち、第1スイッチング素子Q1のオン期間(時刻t1〜t2)において、入力電圧Vinと第1電流共振コンデンサCriの両端電圧との差電圧が、第2電流共振コンデンサCri2と第2トランスT1Bの1次巻線とから成る第2直列共振回路に印加されることにより、第2直列共振回路が共振動作し、第2電流共振コンデンサCri2は徐々に充電される。
そして、スイッチング素子Q2のオン期間において、第1共振コンデンサCriに第2共振コンデンサCri2の電圧を加えた電圧が第2トランスT1Bの1次巻線に印加され、第2共振リアクトルLri2、第2共振コンデンサCri2及び第1共振コンデンサCriによる共振電流が二次側に伝達され、ダイオードD2及び平滑コンデンサC2から成る第2整流平滑回路によって整流及び平滑され、第2出力端子から第2出力電圧Vo2として出力される。
上述のように、第1の直列共振回路と第2の直列共振回路はスイッチング素子Q1,Q2のオン期間において、同様の動作となる。ここで、例えば、第1共振リアクトルLr1のインダクタンスを数μH、第2共振リアクトルLri2のインダクタンスを数10μHと、第1共振コンデンサCriを数100μH、第2共振コンデンサCri2を数10μHであるとする。
この場合、第1共振コンデンサCriは容量が大きく、スイッチング素子Q1,Q2のオン期間の変動に対して電圧変動が少なく、また、第1共振リアクトルのインダクタンス、つまり第1トランスT1Aのリーケージインダクタンスが小さいので、第1トランスT1Aの1次−2次間のインピーダンスが小さく、第1共振コンデンサCriの電圧の巻き数比倍の電圧が二次側に出力されることになる。したがって、スイッチング素子Q1とスイッチング素子Q2のデューティを制御し、第1共振コンデンサCriの電圧を調整することにより第1の出力電圧Vo1を制御することができる。
一方、第2の共振コンデンサCri2は容量が小さく、スイッチング素子Q1,Q2のオン期間の変動に対して電圧変動が大きいので、スイッチング素子Q1,Q2のオン期間に対応する周波数を可変し、第2共振コンデンサCri2の振幅を調整することにより出力電圧Vo2を制御することができる。
その結果、制御回路10aは、帰還回路6から送られてくる第2電圧誤差信号に応じて第2スイッチング素子Q2のオン期間、つまりスイッチング周波数を変化させ、帰還回路5から送られてくる第1電圧誤差信号に応じて第1スイッチング素子Q1のオン期間を変化させ、第1スイッチング素子Q1と第2スイッチング素子Q2のデューティを調整することにより、実施例1同様に第1の出力電圧Vo1及び第2の出力電圧Vo2を制御することができる。
実施例11
図27は本発明の実施例11に係る多出力スイッチング電源装置の構成を示す回路図である。この多出力スイッチング電源装置は、図24の実施例10に係る多出力スイッチング電源装置において、第1トランスT1Aと第1共振コンデンサCriの接続点に接続されていた第2の共振コンデンサCri2を、第2スイッチング素子Q2と第1共振コンデンサCriの接続点に接続したものである。
次に、このように構成された本発明の実施例2に係る多出力スイッチング電源装置の動作を、図28に示す波形図を参照しながら説明する。
第1出力電圧Vo1の制御は、従来の多出力スイッチング電源装置と同様に行われる。第2出力電圧Vo2の制御は、以下のようにして行われる。すなわち、第1スイッチング素子Q1のオン期間(時刻t1〜t2)において、入力電圧Vinが第2電流共振コンデンサCri2と第2トランスT1Bの1次巻線とから成る第2直列共振回路に印加されることにより、第2直列共振回路が共振動作し第2電流共振コンデンサCri2は徐々に充電される。
そして、スイッチング素子Q2のオン期間において、第2共振コンデンサCri2の電圧を加えた電圧が第2トランスT2Bの1次巻線に印加され、第2共振リアクトルLri2、第2共振コンデンサCri2及び第1共振コンデンサCriによる共振電流が二次側に伝達され、ダイオードD2及び平滑コンデンサC2から成る第2整流平滑回路によって整流及び平滑され、第2出力端子から第2出力電圧Vo2として出力される。
以上のように、本実施例においては、実施例10の多出力スイッチング電源装置に対し、スイッチング素子Q1,Q2のオン期間に第2直列共振回路に印加される電圧が異なるだけで、同様の動作をとり、実施例10と同様の制御をすることで第1の出力電圧Vo1及び第2の出力電圧Vo2を制御することができる。
実施例9〜11では、スイッチング素子Q2のオン期間に、二次巻線に発生する電圧を整流平滑し第1の出力電圧を取り出したが、スイッチング素子Q1のオン期間に、二次巻線に発生する電圧を整流平滑し第1の出力電圧を取り出しても同様の効果が得られる。また、実施例11では、スイッチング素子Q2のオン期間に第二のトランスの二次巻線に発生する電圧を整流平滑し第2の出力電圧を取り出したが、スイッチング素子Q1のオン期間に二次巻線に第二のトランスの二次巻線に発生する電圧を整流平滑し第2の出力電圧を取り出しても同様の効果が得られる。
産業上の利用可能性
本発明に係る多出力スイッチング電源装置は、電圧値が異なる複数の直流電圧を出力する電源装置に利用可能である。
(米国指定)
本出願は米国指定に関し、2005年10月3日に出願された日本国特許出願第2005−289934および2006年2月21日に出願された日本国特許出願第2006−044321について米国特許法第119条(a)に基づく優先権の利益を援用し、当該開示内容を引用する。

Claims (13)

  1. 多出力スイッチング電源装置であって、
    直流電源の出力端子間に直列に接続された第1スイッチング素子及び第2スイッチング素子と、
    第1電流共振コンデンサと第1共振リアクトルと第1トランスの一次巻線とが直列に接続された第1直列共振回路であって、前記第1スイッチング素子又は第2スイッチング素子に並列に接続されるものと、
    前記第1トランスの二次巻線に発生する電圧を整流及び平滑する第1整流平滑回路と、
    第2電流共振コンデンサと第2共振リアクトルとが直列に接続された第2直列共振回路であって、前記第1トランスの二次巻線に並列に接続されるものと、
    前記第2共振リアクトルの両端の電圧を整流及び平滑する第2整流平滑回路と、
    制御回路であって、前記第1整流平滑回路または前記第2整流平滑回路のいずれか一方で得られた電圧に応じて前記第1スイッチング素子のオン期間を決定し、前記第1整流平滑回路または前記第2整流平滑回路の他方で得られた電圧に応じて前記第2スイッチング素子のオン期間を決定して該第1スイッチング素子と第2スイッチング素子とを交互にオンオフさせる制御回路と、
    を備えることを特徴とする多出力スイッチング電源装置。
  2. 前記第1トランスの二次巻線は、第1の二次巻線と第2の二次巻線とを有し、
    前記第1整流平滑回路は、前記第1トランスの第1の二次巻線に発生する電圧を整流及び平滑し、
    前記第2直列共振回路は、前記第1トランスの第2の二次巻線に並列に接続されることを特徴とする請求項1記載の多出力スイッチング電源装置。
  3. 前記第1トランスの第1の二次巻線と第2の二次巻線とは互いに疎結合であることを特徴とする請求項2記載の多出力スイッチング電源装置。
  4. 前記第2の直列共振回路から前記第2整流平滑回路に至るラインに第1のリアクトルを配置したことを特徴とする請求項1記載の多出力スイッチング電源装置。
  5. 一次巻線と二次巻線とを有する第2トランスを備え、 前記第2直列共振回路の第2共振リアクトルは、前記第2トランスの一次巻線から成り、前記第2整流平滑回路は、前記第2トランスの二次巻線に発生する電圧を整流及び平滑することを特徴とする請求項1記載の多出力スイッチング電源装置。
  6. 前記第2トランスの一次巻線と二次巻線とは互いに疎結合であることを特徴とする請求項5記載の多出力スイッチング電源装置。
  7. 数の二次巻線を有する第2トランスをさらに具備し、
    前記第2共振リアクトルは前記第2トランスの一次巻線に含まれ、
    前記第2整流平滑回路は前記第2トランスの複数の二次巻線に発生する電圧を整流及び平滑する
    ことを特徴とする請求項1記載の多出力スイッチング電源装置。
  8. 前記第1トランスの二次巻線は、第1の二次巻線と第2の二次巻線とを有し、
    前記第1整流平滑回路は、前記第1トランスの第1の二次巻線に発生する電圧を整流及び平滑し、
    前記第2直列共振回路は、前記第1トランスの第2の二次巻線に並列に接続されることを特徴とする請求項7記載の多出力スイッチング電源装置。
  9. 前記第2トランスの複数の二次巻線は、第1の二次巻線とこの前記第1の二次巻線に直列に接続された第2の二次巻線とを有し、
    前記第2整流平滑回路は、その一端が前記第1の二次巻線の一端と前記第2の二次巻線の一端との接続点に接続された平滑コンデンサと、前記第1の二次巻線の他端と前記平滑コンデンサの他端とに接続された第1ダイオードと、前記第2の二次巻線の他端と前記平滑コンデンサの他端とに接続された第2ダイオードとを有することを特徴とする請求項7記載の多出力スイッチング電源装置。
  10. 多出力スイッチング電源装置であって、
    直流電源の出力端子間に直列に接続された第1スイッチング素子及び第2スイッチング素子と、
    第1電流共振コンデンサと第1共振リアクトルと第1トランスの一次巻線とが直列に接続された第1直列共振回路であって、前記第1スイッチング素子又は第2スイッチング素子に並列に接続されるものと、
    第2電流共振コンデンサと第2共振リアクトルと第2トランスの一次巻線とが直列に接続された第2直列共振回路であって、前記第1共振リアクトルと前記第1トランスの一次巻線との直列回路に並列に接続されるものと、
    前記第1トランスの二次巻線に発生する電圧を整流及び平滑する第1整流平滑回路と、
    前記第2トランスの二次巻線に発生する電圧を整流及び平滑する第2整流平滑回路と、
    制御回路であって、前記第1整流平滑回路または前記第2整流平滑回路のいずれか一方で得られた電圧に応じて前記第1スイッチング素子のオン期間を決定し、前記第1整流平滑回路または前記第2整流平滑回路の他方で得られた電圧に応じて前記第2スイッチング素子のオン期間を決定して該第1スイッチング素子と第2スイッチング素子とを交互にオンオフさせる制御回路と、
    を備えることを特徴とする多出力スイッチング電源装置。
  11. 前記第1共振リアクトルおよび第2共振リアクトルがそれぞれ前記第1トランスおよび第2トランスのリーケージインダクタンスであることを特徴とする請求項10記載の多出力スイッチング電源装置。
  12. 前記第1トランスの二次巻線は、前記第1スイッチング素子又は第2スイッチング素子の一方のオン期間に、前記第1整流平滑回路によって整流される電圧を発生する向きに巻回され、
    前記第2トランスの二次巻線は、前記第1スイッチング素子又は第2スイッチング素子の他方のオン期間に、前記第2整流平滑回路によって整流される電圧を発生する向きに巻回されることを特徴とする請求項10記載の多出力スイッチング電源装置。
  13. 前記第1トランスの二次巻線は、前記第1スイッチング素子又は第2スイッチング素子の一方のオン期間に、前記第1整流平滑回路によって整流される電圧を発生する向きに巻回され、
    前記第2トランスの二次巻線は、前記オン期間に、前記第2整流平滑回路によって整流される電圧を発生する向きに巻回されることを特徴とする請求項10記載の多出力スイッチング電源装置。
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