JP4816050B2 - センサーパッケージおよびその製造方法 - Google Patents
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Description
本発明は、上記のような実情に鑑みてなされたものであり、信頼性が高いセンサーパッケージと、このようなセンサーパッケージを簡便に製造するための製造方法を提供することを目的とする。
本発明の他の態様として、前記保護材は、前記アクティブ面対向部位の外側に複数の係合用凹部を有し、該係合用凹部内に前記係合用凸部が当接しているような構成とした。
本発明の他の態様として、前記センサー本体は、前記接合部材よりも内側の領域に凹部を有し、該凹部に前記アクティブ面を備えるような構成とした。
本発明の他の態様として、前記保護材は、前記接合部材よりも内側の領域に凹部を有し、該凹部が前記アクティブ面と対向するような構成とした。
本発明の他の態様として、前記金属層は、Au/Ti積層、Au/Cr積層、Cu/Ti積層、Cu/Cr積層、Au/Ni/Cu/Ti積層、Au/Ni/Cu/Cr積層のいずれかであるような構成とした。
本発明の他の態様として、前記保護材に微細貫通孔を穿設する工程において、前記保護材の係合用凸部に対応した複数の係合用凹部をセンサー本体のアクティブ面の外側に形成し、前記センサー本体と前記保護材とを接合する工程では、センサー本体の係合用凹部内に保護材の係合用凸部を当接させるような構成とした。
本発明の他の態様として、前記保護材に微細貫通孔を穿設する工程において、前記センサー本体の係合用凸部に対応した複数の係合用凹部を保護材に形成し、前記センサー本体と前記保護材とを接合する工程では、保護材の係合用凹部内にセンサー本体の係合用凸部を当接させるような構成とした。
本発明の他の態様として、前記空隙部を気密封止する工程では、気密封止前に前記空隙部の雰囲気を不活性ガスまたは窒素ガスの雰囲気とするような構成とした。
本発明の他の態様として、前記微細貫通孔の壁面に金属層を形成するような構成とした。
本発明の他の態様として、前記センサー本体と前記保護材とを接合する工程を真空チャンバー内で行うような構成とした。
[センサーパッケージ]
図1は、本発明のセンサーパッケージの一実施形態を示す平面図であり、図2は図1に示されるセンサーパッケージのA−A線での概略断面図である。図1及び図2において、本発明のセンサーパッケージ1は、センサー本体2と、このセンサー本体2のアクティブ面3に空隙部19を介して対向する保護材12と、アクティブ面3の外側領域に環状に配設され空隙部19を気密封止するようにセンサー本体2と保護材12とを接合する接合部材8とを備えている。
アクティブ面3が位置する凹部4の深さは、任意に設定することができ、例えば、5〜200μmの範囲で設定することができる。また、上記の端子5は、図示しない引き出し配線等によりアクティブ面の所望の部位と接続されている。
保護材12と、センサー本体2のアクティブ面3との間に存在する空隙部19の厚みは、例えば、5〜200μmの範囲で設定することができる。この空隙部19は、アクティブ面3の保護のために、不活性ガスや窒素ガスが充填されていてもよく、また、10-1〜10-6Pa程度のやや低圧状態であってもよい。
また、係合用凸部14は、センサー本体2のアクティブ面3の外側に位置しており、図示例では、方形状の保護材の四隅近傍に形成されている。このような係合用凸部14の高さは、空隙部19の設定厚みに応じて適宜設定することができ、例えば、5〜100μm程度とすることができる。また、係合用凸部14の太さは、例えば、5〜100μm程度とすることができる。このような係合用凸部14の数は、3個以上であることが好ましい。
図3に示されるように、センサー本体2と保護材12とを接合する接合部材8は、ろう材層9を挟持するように金属層10,11を積層したような多層構造である。
ろう材層9は、融点が450℃以下である、いわゆる「軟ろう」であり、例えば、Sn−Au合金、Sn−Ag合金、Sn−Bi合金、Sn−Zn合金、Sn−Pb合金、Sn−In合金、In−Pb合金等の二元系、あるいは該二元系に他の金属を添加した三元系以上の合金のいずれかからなる層であってよい。
金属層10は、図示例では、金属層10a、金属層10bとの積層であり、例えば、Au/Ti積層、Au/Cr積層、Cu/Ti積層、Cu/Cr積層等とすることができる。さらに、酸化を防止し、ろう材層9との濡れ性を良好とするために、金属層10をAu/Ni/Cu/Ti積層、あるいは、Au/Ni/Cu/Cr積層等の4層構造にしてもよい。この金属層10の厚みは、例えば、0.05〜0.3μm程度とし、金属層10a、金属層10bの各厚みは、例えば、3〜50μm程度で設定することができる。
尚、金属層10,11は単層でも、また、上記の4層構造を含む3層以上の積層でもよい。
図示例では、金属層10の面積が、これと対向する部位にある金属層11の面積よりも大きいものとなっている。これは、後述する本発明の製造方法において、センサー本体2と保護材12とを接合する際に、ろう材層9の良好な端面形状の形成を可能とし、センサー本体2と保護材12との位置合わせを容易とするためである。
一方、閉塞部材16は、図3に示されるように、微細貫通孔13の壁面に形成された金属層17と、微細貫通孔13内に充填されたろう材層18からなっている。
また、ろう材層18は、融点が450℃以下である、いわゆる「軟ろう」であり、例えば、Sn−Au合金、Sn−Ag合金、Sn−Bi合金、Sn−Zn合金、Sn−Pb合金、Sn−In合金、In−Pb合金等の二元系、あるいは該二元系に他の金属を添加した三元系以上の合金のいずれかからなるものであってよい。
センサーパッケージ21を構成するセンサー本体22は、上述のセンサー本体2と同様であり、凹部24にアクティブ面23を有していおり、また、接合部材28よりも外側の領域には複数の端子25を備えている。
このような保護材32の材質、厚みは、上述の保護材12と同様である。また、上記の微細貫通孔33は、図示例では1個であるが、複数個(例えば、2〜4個)であってもよい。微細貫通孔33の形状は特に制限はなく、その開口径は、例えば、5〜200μm程度とすることができる。
保護材32と、センサー本体22のアクティブ面23との間に存在する空隙部39の厚みは、例えば、5〜200μmの範囲で設定することができる。この空隙部30は、アクティブ面23の保護のために、不活性ガスや窒素ガスが充填されていてもよく、また、10-1〜10-6Pa程度のやや低圧状態であってもよい。
ろう材層29の材質は、上述のろう材層9と同様とすることができる。また、金属層30,31は、図示例では、それぞれ金属層30a、金属層30bとの積層、金属層31a、金属層31bとの積層である。このような積層状態の金属層30,31は、例えば、Au/Ti積層、Au/Cr積層、Cu/Ti積層、Cu/Cr積層等とすることができる。金属層30,31の厚みは、例えば、0.05〜0.3μm程度とし、金属層30a、金属層30bの各厚み、あるいは、金属層31a、金属層31bの各厚みは、例えば、3〜50μm程度で設定することができる。尚、金属層30,31は単層でも、また、上述の4層構造(Au/Ni/Cu/Ti積層、Au/Ni/Cu/Cr積層)を含む3層以上の積層でもよい。
また、閉塞部材36は、図6に示されるように、微細貫通孔33の壁面に形成された金属層37と、微細貫通孔33に充填されたろう材層38からなっている。このような金属層37、ろう材層38からなる閉塞部材36は、上述の実施形態の閉塞部材16、金属層17、ろう材層18と同様とすることができる。
センサーパッケージ41を構成するセンサー本体42は、係合用凹部46を有している点を除いて、上述のセンサー本体2と同様であり、接合部材48よりも外側の領域には複数の端子45を備えている。
センサーパッケージ41を構成する保護材52は、係合用凸部54の高さが、センサー本体42の係合用凹部46内に当接した状態で所望の厚みの空隙部59が得られるように設定されている他は、上述の保護材12と同様である。
また、センサーパッケージ41を構成する接合部材48、微細貫通孔53を閉塞する閉塞部材56は、上述の実施形態の接合部材8、閉塞部材16と同様である。
空隙部59は、アクティブ面43の保護のために、不活性ガスや窒素ガスが充填されていてもよく、また、10-1〜10-6Pa程度のやや低圧状態であってもよい。
センサーパッケージ61を構成するセンサー本体62は、係合用凹部66を有している点を除いて、上述のセンサー本体22と同様であり、接合部材68よりも外側の領域には複数の端子65を備えている。
また、センサーパッケージ61を構成する保護材72は、係合用凸部74の高さが、センサー本体62の係合用凹部66内に当接した状態で所望の厚みの空隙部79が得られるように設定されている他は、上述の保護材32と同様である。
また、センサーパッケージ61を構成する接合部材68、微細貫通孔73を閉塞する閉塞部材76は、上述の実施形態の接合部材28、閉塞部材36と同様である。
空隙部79は、アクティブ面63の保護のために、不活性ガスや窒素ガスが充填されていてもよく、また、10-1〜10-6Pa程度のやや低圧状態であってもよい。
センサーパッケージ81を構成するセンサー本体82は、係合用凸部87を有している点を除いて、上述のセンサー本体2と同様であり、接合部材88よりも外側の領域には複数の端子85を備えている。
また、センサーパッケージ81を構成する接合部材88、微細貫通孔93を閉塞する閉塞部材96は、上述の実施形態の接合部材8、閉塞部材16と同様である。
空隙部99は、アクティブ面83の保護のために、不活性ガスや窒素ガスが充填されていてもよく、また、10-1〜10-6Pa程度のやや低圧状態であってもよい。
センサーパッケージ101を構成するセンサー本体102は、係合用凸部107を有している点を除いて、上述のセンサー本体2と同様であり、接合部材108よりも外側の領域には複数の端子105を備えている。
センサーパッケージ101を構成する接合部材108、微細貫通孔113を閉塞する閉塞部材116は、上述の実施形態の接合部材8、閉塞部材16と同様である。
空隙部119は、アクティブ面103の保護のために、不活性ガスや窒素ガスが充填されていてもよく、また、10-1〜10-6Pa程度のやや低圧状態であってもよい。
センサーパッケージ121を構成するセンサー本体122は、係合用凸部127を有している点を除いて、上述のセンサー本体2と同様であり、接合部材128よりも外側の領域には複数の端子125を備えている。
また、センサーパッケージ121を構成する保護材132は、係合用凸部134の高さが、センサー本体122の係合用凸部127と当接した状態で所望の厚みの空隙部139が得られるように設定されている他は、上述の保護材12と同様である。また、微細貫通孔133の開口径は、例えば、5〜200μm程度とすることができる。
また、空隙部139は、アクティブ面123の保護のために、不活性ガスや窒素ガスが充填されていてもよく、また、10-1〜10-6Pa程度のやや低圧状態であってもよい。
また、センサーパッケージ141を構成する保護材152は、係合用凸部の代わりに、係合凹部155を備えている他は、上述の保護材32と同様である。そして、センサー本体142の係合用凸部147は、保護材152の係合用凹部155内に当接している。また、微細貫通孔153の開口径は、例えば、5〜200μm程度とすることができる。
このような保護材152の材質、厚みは、上述の保護材32と同様である。また、センサーパッケージ141を構成する接合部材148、微細貫通孔153を閉塞する閉塞部材156は、上述の実施形態の接合部材28、閉塞部材36と同様である。
空隙部159は、アクティブ面63の保護のために、不活性ガスや窒素ガスが充填されていてもよく、また、10-1〜10-6Pa程度のやや低圧状態であってもよい。
次に、本発明のセンサーパッケージの製造方法について説明する。
図15及び図16は、本発明のセンサーパッケージの製造方法の一実施形態を、上述の図1〜図3に示すセンサーパッケージ1を例として示す工程図である。
まず、センサー本体2を作製し、また、係合用凸部14を備えた保護材12に微細貫通孔13を穿設する(図15(A))。センサー本体2の作製は、例えば、シリコンウエハを多面付けで区画し、各面付け毎に、例えば、MEMS(Micro Electromechanical System)手法等を用いて作製する。作製したセンサー本体2は、凹部4にアクティブ面3を有し、また、後工程で環状の接合部材8が配設される部位の外側の領域に複数の端子5を有するものである。
保護材12に形成する係合用凸部14の数は、センサー本体2と保護材12との接合時に高い精度で空隙部19を形成するために、適宜設定することができるが、例えば、3個以上とすることが好ましい。
また、この接合工程では、センサー本体2に形成した金属層10の面積が、保護材12に形成した金属層11のセンサー本体2に対向する部位の面積よりも大きいので、ろう材層9の溶融接合時に、端面形状の良好なろう材層9の形成が可能であり、センサー本体2と保護材12との位置合わせが容易となる。
次いで、真空チャンバー200内にて、保護材12の微細貫通孔13を閉塞して空隙部19を気密封止する(図16(B))。微細貫通孔13の閉塞は、壁面に金属層17が形成されている微細貫通孔13内に、溶融したろう材を注入し固化してろう材層18を形成することにより行うことができる。このように、接合部材8によるセンサー本体2と保護材12との接合が完了した後に、微細貫通孔13を閉塞するので、空隙部19の気密封止が確実なものとなる。尚、微細貫通孔13の閉塞は常温(20〜30℃)下で行うことが好ましい。
また、センサーパッケージ1の空隙部19を、不活性ガスまたは窒素ガスからなる雰囲気とせずに、低圧状態とする場合には、真空チャンバー200内を減圧した状態(上述の図15(C)に示される状態)で、保護材12の微細貫通孔13を閉塞して空隙部19を気密封止する。
尚、本発明の製造方法では、環状の接合部材8を介してセンサー本体2と保護材12とを接合する工程を、真空チャンバー200内で行ってもよい。
まず、センサー本体22を作製し、また、係合用凸部34を備えた保護材32に微細貫通孔33を穿設する(図17(A))。センサー本体22の作製は、上述のセンサー本体2と同様に行うことができる。また、係合用凸部34を備えた保護材32の作製、および、この保護材32への微細貫通孔33の穿設は、上述の保護材12の場合と同様に行うことができる。
また、この工程では、保護材32に形成した微細貫通孔33の壁面に、閉塞部材36を構成する金属層37を形成することが好ましい。この金属層37の形成は、上述の金属層17の形成と同様に行うことができる。
また、この接合工程では、センサー本体32に形成した金属層30の面積が、保護材32に形成した金属層31の面積よりも大きいので、ろう材層29の溶融接合時に、端面形状の良好なろう材層29の形成が可能であり、センサー本体22と保護材32との位置合わせが容易となる。
次いで、真空チャンバー内にて、保護材32の微細貫通孔33を閉塞して空隙部39を気密封止する。
次に、多面付けのセンサー本体22と保護材32をダイシングすることにより、本発明のセンサーパッケージ21が得られる。
また、センサーパッケージ21の空隙部39を、不活性ガスまたは窒素ガスからなる雰囲気とせずに、低圧状態とする場合には、真空チャンバー内を減圧した状態で、保護材32の微細貫通孔33を閉塞して空隙部39を気密封止する。
また、この製造方法でも、環状の接合部材28を介してセンサー本体22と保護材32とを接合する工程を、真空チャンバー内で行ってもよい。
[実施例1]
まず、厚み625μmのシリコンウエハを準備し、一辺5mmである正方形で多面付けに区画した。このシリコンウエハの両面に、プラズマCVD法により酸化珪素膜(厚み5μm)を成膜した。
次いで、このシリコンウエハの各面付け毎に、従来の手法によりセンサー本体(アクティブ面寸法:3500μm×3500μm、凹部寸法:4000μm×4000μm、深さ20μm)を作製した。各センサー本体は、アクティブ面の周囲に20個(1辺5個)の端子を備えるものであった。
一方、厚み500μmのガラス基板を保護材として準備し、一辺4.5mmである正方形で多面付けに区画した。
次に、この保護材の両面にポジ型フォトレジスト(東京応化工業(株)製 OFPR−800)を塗布し、各面を所望のフォトマスクを介して露光、現像した。これにより、係合用凸部を有する面の周縁部には、幅150μmの環状開口部を有するレジストパターンを形成した。この環状開口部は、保護材の側面にも50μmの幅で存在する。また、係合用凸部を有していない面には、上記の微細貫通孔が露出するレジストパターンを形成した。このレジストパターンをマスクとし、真空蒸着法によりTi層(厚み0.1μm)とAu層(厚み0.2μm)の積層膜を形成し、その後、レジストパターンを剥離した。これにより、保護材の微細貫通孔の壁面に、Ti層とAu層の積層である金属層を形成するとともに、保護材の周縁角部に、Ti層とAu層の積層である金属層(係合用凸部を有する面の周縁部で150μm幅、保護材側面で50μm幅)を環状で形成した。
次に、370℃のオーブン中で、個々の保護材を多面付けのセンサー本体に、係合用凸部がセンサー本体の金属層に当接するように位置合わせして圧着し、その後、室温まで冷却した。これにより、多面付けのセンサー本体の各面付け毎に保護材の接合が完了し、センサー本体のアクティブ面と保護材との間に、高さ約15μmの空隙部が形成された。
次いで、接合が完了した多面付けのセンサー本体と保護材を真空チャンバー内に載置し、真空チャンバー内を10-4Paまで減圧した。次に、Heガスを真空チャンバーに供給して内部を常圧(1気圧)とした。
このように作製したセンサーパッケージについて、下記の条件でHeリーク率を測定した結果、10-12atm・cc/秒であり、高い気密性が確保されていることが確認された。
(Heリーク率の測定条件)
センサーパッケージを収納した容器を10-4Paに減圧し、120分間放置し
た間にセンサーパッケージから漏れたHe量をHe検出器(アルカラル(株)
製 ASM−180TD)で検出した。
まず、実施例1と同様にして、厚み625μmのシリコンウエハの各面付け毎に、従来の手法によりセンサー本体(アクティブ面寸法:3500μm×3500μm、凹部寸法:4000μm×4000μm、深さ30μm)を作製した。各センサー本体は、アクティブ面の周囲に20個(1辺5個)の端子を備えるものであった。
次に、実施例1と同様にして、センサー本体のアクティブ面の周囲であって、端子配列の内側に、Ti層とAu層の積層である幅300μmの金属層を環状(金属層の幅方向の中心部の寸法:4350μm×4350μm)で形成した。
一方、厚み500μmのガラス基板を保護材として準備し、一辺5mmである正方形で多面付けに区画した。
次に、370℃のオーブン中で、多面付けのセンサー本体と保護材とを、係合用凸部をセンサー本体の金属層に当接させるように位置合わせして圧着し、その後、室温まで冷却した。これにより、多面付けのセンサー本体と保護材との接合が完了し、センサー本体のアクティブ面と保護材との間に、高さ約20μmの空隙部が形成された。
次いで、接合が完了した多面付けのセンサー本体と保護材を真空チャンバー内に載置し、真空チャンバー内を10-4Paまで減圧した。次に、Heガスを真空チャンバーに供給して内部を常圧(1気圧)とした。
このように作製したセンサーパッケージについて、実施例1と同様にHeリーク率を測定した結果、10-12atm・cc/秒であり、高い気密性が確保されていることが確認された。
実施例2と同様にして、多面付けのセンサー本体を作製し、金属層を形成した。
また、保護材に微細貫通孔を形成しない他は、実施例2と同様にして、多面付けの保護材を作製し、金属層を形成した。
次に、He雰囲気中で行った他は、実施例2と同様にして、上記の多面付けのセンサー本体と保護材との接合を行い、その後、多面付け基板をダイシングして、センサーパッケージを得た。
このように作製したセンサーパッケージについて、実施例1と同様にHeリーク率を測定した結果、10-6atm・cc/秒であり、実用レベルの気密性(10-9atm・cc/秒以下)が得られていないことが確認された。
2,2′,22,42,62,82,102,122,142…センサー本体
3,23,43,63,83,103,123,143…アクティブ面
8,28,48,68,88,108,128,148…接合部材
12,12′,32,32′,52,72,92,112,132,152…保護材
13,33,53,73,93,113,133,153…微細貫通孔
14,34,54,74,87,107,127,134,147…係合用凸部
19,39,59、79,99,119,139,159…空隙部
16,36,56,76,96,116,136,156…閉塞部材
46,66,115,155…係合用凹部
Claims (19)
- センサー本体と、該センサー本体のアクティブ面に空隙部を介して対向する保護材と、前記センサー本体の前記アクティブ面の外側領域に環状に配設され前記空隙部を気密封止するように前記センサー本体と前記保護材とを接合する接合部材とを備え、前記センサー本体と前記保護材の対向する面の面積は、保護材の面積が小さく、前記保護材は前記空隙部に位置する部位に穿設された微細貫通孔と、該微細貫通孔内に配設された閉塞部材とを有し、さらに、前記保護材は前記アクティブ面対向部位の外側に前記センサー本体と当接する複数の係合用凸部を有し、前記保護材は前記センサー本体と対向する面の周縁角部において前記接合部材により前記センサー本体に接合されており、前記接合部材はろう材層の上下に金属層を積層した多層構造であり、前記保護材の前記センサー本体と対向する面に位置する金属層の面積は、ろう材層を介してこれと対向する部位にある金属層の面積よりも小さいことを特徴とするセンサーパッケージ。
- 前記センサー本体は、前記アクティブ面の外側に複数の係合用凹部を有し、該係合用凹部内に前記係合用凸部が当接していることを特徴とする請求項1に記載のセンサーパッケージ。
- センサー本体と、該センサー本体のアクティブ面に空隙部を介して対向する保護材と、前記センサー本体の前記アクティブ面の外側領域に環状に配設され前記空隙部を気密封止するように前記センサー本体と前記保護材とを接合する接合部材とを備え、前記センサー本体と前記保護材の対向する面の面積は、保護材の面積が小さく、前記センサー本体は前記アクティブ面の外側に前記保護材と当接する複数の係合用凸部を有し、前記保護材は前記空隙部に位置する部位に穿設された微細貫通孔と、該微細貫通孔内に配設された閉塞部材とを有し、前記保護材は前記センサー本体と対向する面の周縁角部において前記接合部材により前記センサー本体に接合されており、前記接合部材はろう材層の上下に金属層を積層した多層構造であり、前記保護材の前記センサー本体と対向する面に位置する金属層の面積は、ろう材層を介してこれと対向する部位にある金属層の面積よりも小さいことを特徴とするセンサーパッケージ。
- 前記保護材は、前記アクティブ面対向部位の外側に複数の係合用凹部を有し、該係合用凹部内に前記係合用凸部が当接していることを特徴とする請求項3に記載のセンサーパッケージ。
- センサー本体と、該センサー本体のアクティブ面に空隙部を介して対向する保護材と、前記センサー本体の前記アクティブ面の外側領域に環状に配設され前記空隙部を気密封止するように前記センサー本体と前記保護材とを接合する接合部材とを備え、前記センサー本体と前記保護材の対向する面の面積は、保護材の面積が小さく、前記センサー本体は前記アクティブ面の外側に前記保護材と当接する複数の係合用凸部を有し、前記保護材は前記空隙部に位置する部位に穿設された微細貫通孔と、該微細貫通孔内に配設された閉塞部材とを有し、かつ、前記アクティブ面対向部位の外側に前記センサー本体の前記係合用凸部と当接する複数の係合用凸部を有し、前記保護材は前記センサー本体と対向する面の周縁角部において前記接合部材により前記センサー本体に接合されており、前記接合部材はろう材層の上下に金属層を積層した多層構造であり、前記保護材の前記センサー本体と対向する面に位置する金属層の面積は、ろう材層を介してこれと対向する部位にある金属層の面積よりも小さいことを特徴とするセンサーパッケージ。
- 前記センサー本体は、前記接合部材よりも外側の領域に複数の端子を有することを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載のセンサーパッケージ。
- 前記センサー本体は、前記接合部材よりも内側の領域に凹部を有し、該凹部に前記アクティブ面を備えることを特徴する請求項1乃至請求項6のいずれかに記載のセンサーパッケージ。
- 前記保護材は、前記接合部材よりも内側の領域に凹部を有し、該凹部が前記アクティブ面と対向することを特徴する請求項1乃至請求項7のいずれかに記載のセンサーパッケージ。
- 前記ろう材層は、Sn−Au合金、Sn−Ag合金、Sn−Bi合金、Sn−Zn合金、Sn−Pb合金、Sn−In合金、In−Pb合金等の二元系、あるいは該二元系に他の金属を添加した三元系以上の合金のいずれかであることを特徴する請求項1乃至請求項8のいずれかに記載のセンサーパッケージ。
- 前記金属層は、Au/Ti積層、Au/Cr積層、Cu/Ti積層、Cu/Cr積層、Au/Ni/Cu/Ti積層、Au/Ni/Cu/Cr積層のいずれかであることを特徴する請求項1乃至請求項9のいずれかに記載のセンサーパッケージ。
- 対向するセンサー本体よりも小さい対向面形状を有し、一方の面に複数の係合用凸部を有する保護材に微細貫通孔を穿設する工程と、
センサー本体のアクティブ面と前記保護材の前記微細貫通孔とが環状の接合部位の内側となるように、前記保護材の前記係合用凸部を前記センサー本体に当接させ、前記保護材の前記センサー本体と対向する面の周縁角部において環状の接合部材を介して前記センサー本体と前記保護材とを接合する工程と、
前記保護材の微細貫通孔を閉塞して、前記センサー本体、前記保護材および前記接合部材で囲まれた空隙部を気密封止する工程と、を有し、
前記センサー本体と前記保護材の周縁角部の接合部位に、接合前に予め金属層を形成し、前記保護材の前記センサー本体と対向する面に形成する金属層の面積は、前記センサー本体に形成する金属層の面積よりも小さいものとし、
前記センサー本体の金属層と前記保護材の周縁角部の金属層とをろう材層を介して接合することにより、ろう材層の上下に金属層を積層した多層構造の前記接合部材で前記センサー本体と前記保護材とを接合することを特徴とするセンサーパッケージの製造方法。 - 前記保護材に微細貫通孔を穿設する工程において、前記保護材の係合用凸部に対応した複数の係合用凹部をセンサー本体のアクティブ面の外側に形成し、前記センサー本体と前記保護材とを接合する工程では、センサー本体の係合用凹部内に保護材の係合用凸部を当接させることを特徴とする請求項11に記載のセンサーパッケージの製造方法。
- 対向するセンサー本体よりも小さい対向面形状を有する保護材に微細貫通孔を穿設し、センサー本体のアクティブ面の外側に複数の係合用凸部を形成する工程と、
センサー本体のアクティブ面と前記保護材の前記微細貫通孔とが環状の接合部位の内側となるように、前記センサー本体の前記係合用凸部を前記保護材に当接させ、前記保護材の前記センサー本体と対向する面の周縁角部において環状の接合部材を介して前記センサー本体と前記保護材とを接合する工程と、
前記保護材の微細貫通孔を閉塞して、前記センサー本体、前記保護材および前記接合部材で囲まれた空隙部を気密封止する工程と、を有し、
前記センサー本体と前記保護材の周縁角部の接合部位に、接合前に予め金属層を形成し、前記保護材の前記センサー本体と対向する面に形成する金属層の面積は、前記センサー本体に形成する金属層の面積よりも小さいものとし、
前記センサー本体の金属層と前記保護材の周縁角部の金属層とをろう材層を介して接合することにより、ろう材層の上下に金属層を積層した多層構造の前記接合部材で前記センサー本体と前記保護材とを接合することを特徴とするセンサーパッケージの製造方法。 - 前記保護材に微細貫通孔を穿設する工程において、前記センサー本体の係合用凸部に対応した複数の係合用凹部を保護材に形成し、前記センサー本体と前記保護材とを接合する工程では、保護材の係合用凹部内にセンサー本体の係合用凸部を当接させることを特徴とする請求項13に記載のセンサーパッケージの製造方法。
- 対向するセンサー本体よりも小さい対向面形状を有し、一方の面に複数の係合用凸部を有する保護材に微細貫通孔を穿設し、センサー本体のアクティブ面の外側に複数の係合用凸部を形成する工程と、
センサー本体のアクティブ面と前記保護材の前記微細貫通孔とが環状の接合部位の内側となるように、前記保護材の前記係合用凸部を前記センサー本体の前記係合用凸部に当接させ、前記保護材の前記センサー本体と対向する面の周縁角部において環状の接合部材を介して前記センサー本体と前記保護材とを接合する工程と、
前記保護材の微細貫通孔を閉塞して、前記センサー本体、前記保護材および前記接合部材で囲まれた空隙部を気密封止する工程と、を有し、
前記センサー本体と前記保護材の周縁角部の接合部位に、接合前に予め金属層を形成し、前記保護材の前記センサー本体と対向する面に形成する金属層の面積は、前記センサー本体に形成する金属層の面積よりも小さいものとし、
前記センサー本体の金属層と前記保護材の周縁角部の金属層とをろう材層を介して接合することにより、ろう材層の上下に金属層を積層した多層構造の前記接合部材で前記センサー本体と前記保護材とを接合することを特徴とするセンサーパッケージの製造方法。 - 前記空隙部を気密封止する工程では、気密封止前に前記空隙部の雰囲気を不活性ガスまたは窒素ガスの雰囲気とすることを特徴とする請求項11乃至請求項15のいずれかに記載のセンサーパッケージの製造方法。
- 前記空隙部を気密封止する工程では、気密封止前に真空チャンバー内において減圧することにより前記空隙部を減圧状態とすることを特徴とする請求項11乃至請求項15のいずれかに記載のセンサーパッケージの製造方法。
- 前記微細貫通孔の壁面に金属層を形成することを特徴とする請求項11乃至請求項17のいずれかに記載のセンサーパッケージの製造方法。
- 前記センサー本体と前記保護材とを接合する工程を真空チャンバー内で行うことを特徴とする請求項11乃至請求項18のいずれかに記載のセンサーパッケージの製造方法。
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