JP4548793B2 - 半導体センサー装置およびその製造方法 - Google Patents

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    • H01L2924/1461MEMS

Description

本発明は、MEMS(Micro−Electro−Mechanical Syst
ems)チップを有する半導体センサー装置およびその製造技術に関し、特に、可動部を
有するMEMSチップを備えた半導体センサ−装置およびその製造に適用して有効な技術
に関するものである。
半導体製造プロセス技術に機械加工技術や材料技術などを組み合わせることによって、
半導体基板上に三次元的な微細構造を有するシステムを実現するMEMS技術は、極めて
広汎な分野に応用可能である。特に、自動車や航空機、携帯端末機器、玩具などに用いら
れるこれら半導体センサー装置は、加速度や角速度、圧力等の物理量検出分野への適用が
注目されている。
これらの半導体センサー装置は、MEMS技術で形成された可動部を有しているのが特
徴である。可動部の動き量をピエゾ抵抗素子の抵抗変化や静電容量変化で検知し、データ
ー処理することで、加速度や角速度、圧力等の値を得るものである。特許文献1から3に
加速度センサー装置、特許文献4から6に角速度センサー装置、特許文献7から8に圧力
センサー装置が開示されている。
特開2006−133123号 公報 特開平 8−233851号 公報 特開平11−160348号 公報 特開2006−175554号 公報 特開2003−194545号 公報 特表2005−524077号 公報 特開2004―132947号 公報 特開平10− 98201号 公報
特許文献1の加速度センサーの構造に付いて、図9を用いて簡単に述べる。半導体セン
サー装置は特に断りの無い限り、加速度センサー装置を用いて説明する。また、半導体セ
ンサー装置に用いる半導体センサーチップの構造や構成等は、特許文献1から8に準じて
いるので詳細説明の一部を省くことがある。図9a)に3軸加速度センサーの分解斜視図
を示す。3軸加速度センサー70は、ケース73にセンサーチップ71とIC規制板72
が樹脂などの接着剤で所定の間隔を持って固着されている。センサーチップ71のチップ
端子78はワイヤー75でIC規制板端子77に、IC規制板端子77はワイヤー76で
ケース端子710に接続され、センサーの信号は外部端子711から取り出す。ケース7
3にはケース蓋74が接着剤で固着されている。図9b)は、センサーチップ71のセン
サー上面から見た平面図である。センサーチップ71には、3軸加速度センサー素子72
0とチップ端子78が形成されている。3軸加速度センサー素子720は、方形の枠部7
14と錘部713と対を成す梁部712で構成され、錘部713が2対の梁部712で枠
部714の中央に保持されている。梁部712にはピエゾ抵抗素子が形成されている。一
対の梁にはX軸ピエゾ715とZ軸ピエゾ717が、他の一対の梁にはY軸ピエゾ716
が形成されている。
図9に示した3軸加速度センサー70は、ケース73とケース蓋74がアルミナ等のセ
ラミックで形成されている。セラミックのため、ケース73とケース蓋74の肉厚を薄く
するには限度があり、小型化が難しいだけでなく軽量化も難しかった。セラミック製ケー
スに金属のケース端子710と外部端子711を形成し、これらをセラミック内で接続す
るため、セラミック製ケースは高価となり、セラミック製ケースを使用する限り安価な加
速度センサーの実現は難しかった。ケース73とケース蓋74は接着樹脂で接着し封止し
ている。樹脂を用いるため周囲環境変化で気密度が低下してしまうと言う問題があった。
気密性を上げる方法が、特許文献9に記載されている。図10a)に示す様に、MEM
Sチップが多数形成された基板81(以下、MEMS基板と言う)と、キャップチップが
多数形成された基板82(以下、キャップ基板と言う)とを接合し、MEMSチップ20
4の可動部分を上下のキャップチップ203で密封したMEMS組立体基板45を得る。
MEMS組立体基板45の一点鎖線で示す分離部90をダイヤモンド砥石で切断して、図
10b)に示すMEMS組立体80を得る。密封する部分はMEMSチップ204の可動
部分に限定すること、言い替えると接合総長さを短くすることで、気密性を確保し易くす
るものである。図10c)に示す様に、MEMS組立体80をケース83の内底部に接着
し、ケース83の上辺部にケース蓋84を接着し半導体センサー装置85を得る。しかし
、図10c)の様にMEMS組立体をケースに入れるのでは、小型化や低価格化を図るこ
とが難しかった。
特許文献10に開示されているような、半導体の樹脂封止技術を応用し、MEMS組立
体80を樹脂で覆った半導体センサー装置86が実用化され始めている。図10d)に、
樹脂封止した例を示す。MEMS組立体80や配線5等が外気に直接触れない程度に、モ
ールド樹脂87を薄くすることで、小型化と軽量化が実現できる。また、図10c)の様
に、ケースの接着作業等が不要となるため、製造コストの低減が可能となる。
特開平 3− 2535号 公報 特開平10−170380号 公報
数多くのMEMS組立体80を製造するに従い、MEMSチップとキャップチップの気
密性の問題が明らかになってきた。図11a)に示すように、気密性を損なっているのが
破線で示した、キャップチップに入ったキャップチップクラック91と、MEMSチップ
とキャップチップの接合部もしくは接合部近傍に入った接合部クラック92である。これ
らクラックの発生工程と原因を詳細に調査したところ、キャップチップクラック91は、
イ)キャップ基板とMEMS基板の接合時の加圧力に対し、キャップ基板の厚みtが薄か
った時、ロ)厚いキャップ基板を用い接合後に研削(グラインディング)して厚みtに加
工した時、ハ)キャップ基板をダイヤモンド砥石により分離部90をダイシングした時、
に発生していた。接合部クラック92は主に、ニ)キャップ基板をダイヤモンド砥石によ
り分離部90をダイシングした時に発生していた。
また、小型化を促すため半導体の樹脂封止技術を応用して、MEMS組立体や配線等が
外気に直接触れない程度に、モールド樹脂を薄くして樹脂封止した時に、図11b)に示
す様に、モールド樹脂87に破線で示す様なクラックが入るという問題が発生した。樹脂
クラック93の、発生起点はキャップチップの側面であった。半導体の樹脂モールドでは
、半導体基板とモールド樹脂の熱膨張係数の違いにより応力が発生し、応力により半導体
基板とモールド樹脂が剥離し、剥離した部分からクラックが発生していた。半導体の樹脂
モールドではクラック発生を防ぐ方法として、半導体基板とモールド樹脂間にポリイミド
キノン等の樹脂層を形成して応力を緩和する方法や、モールド樹脂に半導体基板と熱膨張
係数の近い高価な熔融シリカ等のフィラーを混練して、半導体基板の熱膨張係数にモール
ド樹脂の熱膨張係数を近づけ、熱膨張係数の差による発生する応力を小さくしている。し
かし、MEMS組立体は半導体基板に比べ表面の凹凸が非常に大きいため、MEMS組立
体表面にポリイミドキノン等の樹脂層を形成することが難しい。また、モールド樹脂にフ
ィラーを混練することも、電気絶縁の困難さやコスト上昇の点で採用することは難しいも
のであった。
本願発明の目的は、MEMSチップとキャップチップ間の気密性を確保でき、また、モ
ールド樹脂に発生する樹脂クラックをなくした、小型軽量な半導体センサー装置およびそ
の製造方法を提供することである。
本願発明の半導体センサー装置は、可動部を有するMEMSチップと、MEMSチップの少なくとも可動部を密封するキャップチップとで形成されたMEMS組立体を回路基板に固着し、配線基板上に前記回路基板を固着し、前記MEMSチップと前記回路基板、前記回路基板と前記配線基板が配線で接続され、前記配線基板、前記回路基板、前記配線、及び前記MEMS組立体が樹脂部材で封止された半導体センサー装置であって、MEMSチップ側面とキャップチップ側面が、ウェットエッチング面で形成されていることが好ましい。
MEMSチップは、加速度や角速度、圧力等の物理量を検出する加速度センサーやジャ
イロセンサー、圧力センサー等である。MEMSチップに外部から加速度や角速度、圧力
等が加わると、MEMSチップの可動部上に形成された抵抗素子や容量素子等で、電流や
電圧、静電容量等の物理量に変換して出力する。
MEMSチップの可動部をキャップチップで気密封止することで、雰囲気や圧力によっ
て出力値が影響を受け難い構造とすることができる。例えば、静電容量を検出する静電容
量素子の静電容量Cは、C=εεS/dで表される。ここで、εは真空の誘電率、ε
はMEMS組立体内の気体の誘電率、Sは電極面積、dは電極間隔である。MEMS組立
体内の誘電率すなわち雰囲気(ガス)や圧力(真空度)により、静電容量が変化してしま
うため、MEMS組立体内を気密封止することが好ましい。また、電流や電圧として出力
する抵抗素子では、抵抗素子の抵抗値が大気中の水分や温度の影響を受けやすい。そのた
め、MEMS組立体内に水分等が混入して測定値に与える影響を低減するため気密封止す
ることが好ましい。
キャップチップにはシリコンを用いることが好ましく、特に微細加工がし易い単結晶シ
リコンが好ましい。MEMSチップは、単結晶シリコンに製膜やエッチング、パターニン
グ等の半導体技術を適用して作製されている。MEMSチップと同じ材質でキャップチッ
プを作製することで、線熱膨張係数を合わせることができる。そのため、MEMS基板と
キャップ基板の接合時や、他の製造工程で加わる温度変化に対しても壊れ難い。キャップ
チップが平板の様な単純な形状であれば、MEMSチップの材質の線熱膨張係数と略同じ
ガラスや多結晶シリコン、セラミック等を用いる事もできる。平板ではなく凹凸を有する
様なキャップチップである場合は、MEMSチップ作製時に用いるウェットエッチング液
が使用できる材質を選択することが好ましい。この様なキャップチップ材質を用いること
で、使用するウェットエッチング液の種類を増やすことがなく、工程の簡略化が図れる。
MEMS基板を上下方向から挟む様に設けられるキャップ基板で、上下のキャップ基板の
材質を変えることもできる。例えば、上方向のキャップ基板は単結晶シリコンで、下方向
のキャップ基板はセラミックとすることもできる。
本願発明のキャップチップのMEMSチップ対向面側は、MEMSチップと固着する接
合部と可動部の駆動を抑制する凹部、電極パッド開口部で構成される。電極パッド開口溝
の深さは、可動部の駆動を抑制する溝より深く形成することで、キャップチップの個片化
が容易となる。MEMS基板とキャップ基板が接合されたMEMS組立基板の、キャップ
基板をエッチングで分離し個片化してキャップチップとするが、電極パッド開口溝を深く
しておくことで、短時間のエッチングで個片化の加工ができる。これらの接合部や凹部、
開口部は、フォトリソ技術とウェットエッチング、ドライエッチング技術を用いて形成す
ることができる。
接合部のMEMSチップ対向面には、低融点金属や樹脂等の接合材料を形成する。接合
材料でMEMS基板とキャップ基板を密封固着するものである。接合材料はリフトオフや
イオンミリング、エッチング、めっき等の手法を用いて接合部に形成する。接合材料に低
融点金属や樹脂等の様に加熱時に流れ易い材料を用いる場合、接合部面に接合材料の流れ
を堰き止める溝等を形成して置くことが好ましい。
MEMSチップとキャップチップとの接合は、MEMSチップ上の検出素子や配線、電
極パッド等が耐高温特性ではないため、陽極接合や低融点材料接合(低融点金属接合や共
晶接合、低融点ガラス接合、樹脂接合等を含む)、拡散接合、表面活性化接合のいずれか
の方法を用いることが好ましい。MEMS基板とキャップ基板との接合は、低融点材料接
合がより好ましい。MEMS基板とキャップ基板を位置合わせした後、加圧と加熱により
接合する。MEMS基板とキャップ基板のうねり等により発生する隙間を、低融点材料が
流れることで隙間を埋め気密性を向上させることができる。このため、大きな圧力を加え
て基板のうねりを強制する必要がないので、キャップ基板等を破損する危険性が低くなる
。MEMS組立体内の空間を真空(減圧下)に保つ、もしくは乾燥窒素や不活性ガス等を
充填気密するため、真空(減圧)雰囲気下や乾燥窒素、不活性ガス雰囲気下で接合できる
ことが好ましい。
MEMS基板を個片化するのに、ウェットエッチングを用いる。厚みの厚いMEMS基
板を個片化するには、長時間エッチングする必要があるだけでなく、サイドエッチング量
を制御する必要がある。そのため、少ないエッチング量で個片化できる様に、予めMEM
S基板の分離部に溝を形成しておくことが好ましい。溝はダイヤモンド砥石を用いて形成
しても良いし、MEMS基板形成時にドライエッチングで形成することができる。MEM
S基板形成時に分離部の溝を同時にドライエッチングで形成することが、工程数や使用装
置を増やさない点でコスト的に有利である。
配線基板上に樹脂接着剤や金属ペースト等を用いて回路基板を接着する。さらに、回路
基板上にMEMS組立体を樹脂接着剤等で接着する。その後、MEMS組立体と回路基板
、配線基板の電極パッドを金属の極細線(ワイヤー)等で接続する。電極パッドと金属の
極細線の接続は、超音波溶接もしくは半田溶接で行うことができる。金属の極細線による
接続の代わりに、半田ボールやボールボンドによる接続を用いることもできる。
MEMS組立体と回路基板、配線基板、ワイヤーの樹脂封止には、エポキシ樹脂やシリ
コン樹脂、フェノール樹脂等の熱硬化性樹脂を用いることができる。成型方法は、液状樹
脂を用いたポッティング法もしくは粉体樹脂を用いたトランスファーモールド法を用いる
ことができる。トランスファーモールド法は、MEMS組立体と回路基板、配線基板、ワ
イヤーが一体化されたものを金型内に設置し、モールド機のポッドにタブレット状に成型
された樹脂を装填しポッドの押出し部を加熱して樹脂を軟化させ、プランジャー(押圧機
構)でポッド内の軟化した樹脂を金型内に押圧する。金型内で樹脂を硬化させた後、金型
から樹脂モールド品を取り出し半導体センサー装置を得る。ポティング法は、MEMS組
立体と回路基板、配線基板、ワイヤーが一体化されたものを金型内に設置し、液状樹脂を
金型内に流し込み樹脂を硬化させた後、金型から樹脂モールド品を取り出し半導体センサ
ー装置を得る。
キャップ基板の薄肉化や個片化は、水酸化カリウム水溶液やヒドラジン、エチレンジア
ミン、水酸化アンモニウム系水溶液等のアルカリ性水溶液を用いたウェットエッチングで
行う。MEMS組立基板を、前記アルカリ性水溶液に浸漬させてウェットエッチングを行
う。ウェットエッチング量は、アルカリ性水溶液の濃度や温度、浸漬時間の組合せで制御
することができる。また、アルカリ性水溶液中にアルコール等の有機溶剤を混ぜることで
、結晶方位のエッチングレートを調整できる。キャップ基板の薄肉化と個片化は同時に行
うことができる。キャップ基板を個片化してキャップチップとすると、MEMS基板の分
離部が現れる。分離部をウェットエッチングすることで、MEMS基板も分離されMEM
S組立体を得ることができる。MEMS基板の分離部には予め溝を形成しておくことによ
り、短時間で個片化ができるのと、MEMSチップのサイドエッチング量を最小限にする
ことができる。また、アルカリ性水溶液中に有機溶剤を混ぜることで、結晶方位のエッチ
ングレートを調整して、サイドエッチング量を抑えることで、MEMSチップの横方向の
寸法変化を最小限にすることができる。MEMS基板をウェットエッチングで個片化する
時、既に個片化されているキャップチップの角部はオーバーエッチングされて、キャップ
チップの側面は2面以上のエッチング面となる。
ウェットエッチングを用いることで、MEMS基板の上下面に設置したキャップ基板を
同時に同じ厚さだけ薄肉化することができる。略同じ厚さのキャップ基板を接合しておく
ことで、ウエットエッチグした時に上下のキャップ基板を略同じ厚さに加工できる。上下
のキャップ基板の厚さを同じとすることで、MEMS基板にかかる応力等のバランスをと
ることも可能となり、応力で発生するクラックを低減することができる。ウェットエッチ
ングと言う化学反応を用いて、キャップ基板の切断と薄肉化は、物理的なダイヤモンド砥
石による切断や研削と比較すると、加工時に加わる力や振動が極端に少ないことは明らか
である。ウェットエッチングは、キャップ基板の切断と薄肉化を行う上で、クラック等が
発生し難いソフトな加工方法であると言える。
キャップチップの側面はキャップチップの上面に対して、逆方向傾きを持ったシリコン
の結晶面{111}が現れ、2面以上の結晶面で構成される側面を形成することができる
。キャップチップの側面はシリコンの結晶軸{111}で、角部は高次の結晶面で構成さ
れ、側面の表面粗さを、Ra≦100nmで形成することができる。
従来のキャップ基板の個片化はハーフダイシングで行っており、枚葉式で実施すること
と上下面のキャップ基板を別々に加工するため、切断に時間が掛かった。また、薄肉のキ
ャップ基板を用いた場合、切断時にキャップ基板にクラックが入り易かった。本願発明の
ように、キャップ基板をウェットエッチングで個片化すると、MEMS基板の上下面に接
合したキャップ基板を同時に個片化することができる。また、キャップ基板の薄肉化も上
下面を同時に行うことができる。
MEMSチップに外部から加速度や角速度、圧力等の力が加わると、可動部上に形成し
た抵抗素子や静電容量素子等で、電流や電圧、静電容量等の物理量に変換して出力する。
出力される物理量の変化は非常に微小であるため、回路基板には出力を増幅する素子(増
幅回路等)を形成する。また、前記素子が温度の影響を受ける場合、温度補正回路等を搭
載することが好ましい。配線基板はプリント回路やリードフレーム等である。
本願発明の半導体センサー装置は、MEMSチップの側面全周に渡り略連続した一本の
略三角柱状の突起が形成されていることが好ましい。
MEMS基板の分離部に形成した溝の残り部分(連結部)をウェットエッチング行い、
MEMSチップに個片化すると、連結部の厚み方向にシリコン結晶面{111}が現れる
。MEMS基板の両面からエッチングするため、MEMSチップ側面全周に渡り断面が略
三角形の突起を形成できる。断面が略三角形の突起がMEMSチップ側面全周に渡り形成
されるので、略三角柱が張り付いた様になる。略三角柱の断面形状は、略二等辺三角形状
に限定されるものではなく、斜辺は曲面状であっても良いものである。また、略三角柱は
オーバーエッチングすることで、ほぼ消失した状態とすることもできる。
上記略三角柱状の突起を形成しておくことで、後の工程で、樹脂封止したときに樹脂材
料とMEMSチップとのずれや剥離を防止することができる。また、略三角柱の位置や形
状は、MEMS基板の分離部に設けた連結部の位置と連結部の厚さで調整することができ
る。略三角柱の位置や形状を、MEMSチップのロットや仕様等を表す識別マーカーとし
て使用することができる。MEMSチップ側面に形成された略三角柱は、肉眼や実体顕微
鏡で容易に認識できるので、識別マーカーとしての機能を有するものである。
本願発明の半導体センサー装置は、上下キャップチップの側面は、2面以上のウェットエッチング面で形成されるとともに、キャップチップの側面に交わるキャップチップの表面を含め、前記側面において隣接する面同士のなす角が鈍角になるように形成されていることが好ましい。
キャップ基板の薄肉化と個片化は、水酸化カリウム水溶液やヒドラジン、エチレンジア
ミン、水酸化アンモニウム系水溶液等のアルカリ性水溶液を用いたウェットエッチングで
行う。キャップ基板側面にシリコン結晶軸{111}を用いた場合、キャップ基板の個片
化が終了した時点で、キャップチップの側面角部はシリコン結晶軸{100}と{111
}の交わる鋭角形状となる。次に、MEMS基板を個片化するのにウェットエッチングし
たとき、キャップチップの側面角部の鋭角形状は角落ちが起こり、{111}と{111
}との交わる鈍角形状とすることができる。
キャップ基板の分離部を、アルカリ水溶液でウェットエッチングすることで、キャップ
チップの側面角部はシリコン結晶面{100}と{111}もしくは{111}と{11
1}が交わる形状で形成でき、角部は鈍角形状となる。また、MEMS基板の個片化時に
もキャップチップの側面はウェットエッチングされるため、キャップチップ側面を少なく
とも2面以上で構成することができる。ダイヤモンド砥石で切断した時のキャップチップ
側面角部の直角形状と比較して、キャップチップ側面角部を鈍角形状とすることで、樹脂
封止したときに角部にかかる応力を緩和することができるため、樹脂材料にクラックが入
り難くすることができる。
キャップ基板側面にシリコン結晶軸{100}を用いることもできる。キャップ基板方
位とキャップ基板の側面に{100}を用いると、{111}を用いた場合と比較して、
逆方向傾きを持った側壁箇所がなくなるため、モールド樹脂が入り難いデッドスペースを
減少させることができる。MEMS基板の錘部と対向する部位の駆動抑制溝の角部は、キ
ャップ基板方位{100}とキャップ側面{100}のぶつかる部位となり、角落ちして
{100}と{111}で囲まれた八角形とすることができる。キャップ基板の薄肉化と
個片化は、水酸化カリウム水溶液やヒドラジン、エチレンジアミン、水酸化アンモニウム
系水溶液等のアルカリ性水溶液を用いたウェットエッチングで行う。キャップ基板の個片
化が終了した時点のキャップチップ側面の角部は、キャップ基板方位{100}とキャッ
プチップ側面{100}の交わる角部は直角とすることができる。更に、ウェットエッチ
ングを行い、キャップチップ側面角部に角落ちを起こさせることで、キャップ基板方位{
100}とキャップ側面{100}の角部は高次結晶面を挟んで交わる鈍角形状とするこ
とができる。
本願発明の半導体センサー装置は、MEMSチップの側面以外の表面は、耐アルカリ性
水溶液材で被覆されていることが好ましい。
MEMS基板、キャップ基板をアルカリ性水溶液でウェットエッチングをおこない薄肉
化と個片化をする。ウェットエッチング時、MEMSチップの可動部はキャップチップで
密封固着されているため、ウェットエッチング液に晒されない。MEMSチップの可動部
以外の部位は、ウェットエッチング液に晒されるため、ウェットエッチングされない様に
耐アルカリ性水溶液材で被覆することが好ましい。耐アルカリ性水溶液材としては、電極
パッド上には貴金属系材料を、それ以外の箇所には酸化シリコンや窒化シリコン等の材料
で、0.05μm以上積層する。MEMSチップ可動部上も耐アルカリ性水溶液材を積層
しておいても構わないものである。酸化シリコンや窒化シリコンは、CVD(Chemi
cal Vapor Deposition)、スパッター等で製膜積層する。貴金属系
材料は、スパッターや真空蒸着等で製膜積層する。製膜した酸化シリコンや窒化シリコン
、貴金属系材料は、フォトリソやドライエッチング等の方法を用いてパターンを形成する
ことができる。キャップ基板とMEMS基板を接合する接合材料と、耐アルカリ性水溶液
材料に用いる貴金属系材料が同じである場合は、同時に製膜できるので工数の低減を図る
ことができる。耐アルカリ性水溶液材料は、ウェットエッチング作業が終わっても除去す
る必要はない。除去せず残しておくことで、除去する工数の削減を図ることができる。
本願発明の半導体センサー装置は、可動部を有するMEMSチップと、MEMSチップの少なくとも可動部を上下両側からそれぞれ密封する上下のキャップチップとで形成されたMEMS組立体を、配線基板上に固着された回路基板上に下側のキャップチップを介して固着し、前記MEMSチップと前記回路基板、前記回路基板と前記配線基板が配線で接続され、前記配線基板、前記回路基板、前記配線、及び前記MEMS組立体が樹脂部材で封止された半導体センサー装置であって、MEMSチップ側面の少なくとも一部は砥石切断面で、上下キャップチップ側面がウェットエッチング面で形成されていることが好ましい。
キャップ基板をウェットエッチングで薄肉化と個片化した後、MEMS基板をダイヤモ
ンド砥石で切断することで、MEMS組立体を得ることができる。従来の方法では、キャ
ップ基板の薄肉化ための研削時とMEMS組立基板の切断時に、MEMS組立基板に掛か
る力や振動で、キャップチップクラックや接合部クラックが入った。また、キャップチッ
プやMEMSチップ側面のチッピングの発生が問題となっていた。本願発明の様に、ウェ
ットエッチングでキャップ基板の薄肉化と個片化した後、MEMS基板をダイシングで個
片化することで、これらの問題を解決することができる。
本願発明の半導体センサー装置は、可動部を有するMEMSチップと、MEMSチップの少なくとも可動部を上下両側からそれぞれ密封する上下のキャップチップとで形成されたMEMS組立体を、配線基板上に固着された回路基板上に下側のキャップチップを介して固着し、前記MEMSチップと前記回路基板、前記回路基板と前記配線基板が配線で接続され、前記配線基板、前記回路基板、前記配線、及び前記MEMS組立体が樹脂部材で封止された半導体センサー装置であって、MEMSチップ側面の少なくとも一部はレーザー切断面で、上下キャップチップ側面がウェットエッチング面で形成されていることが好ましい。
ウェットエッチングでキャップ基板の薄肉化と個片化した後、MEMS基板をレーザー
を用いた切断方法で個片化する。ダイヤモンド砥石による切断の場合、砥石だけでなくM
EMS組立基板に研削液を吹き付けるため、MEMS基板やキャップ基板にクラックが入
り破損することがあった。特に、キャップ基板が個片化した後MEMS基板の切断に入る
が、この時に研削液がキャップチップをMEMS基板から引き剥がす方向に力を加え、キ
ャップチップとMEMS基板の接合部に接合部クラックが入ることがあった。レーザーを
用いることで、研削液を吹き付ける必要がないので接合部クラックの発生を防ぐことがで
きる。また、MEMS基板をレーザーで切断することで、チッピングの発生も防止できる
MEMS基板の個片化に用いるレーザーは、エキシマレーザーやYAGレーザー、フェ
ムト秒レーザー、炭酸ガスレーザーを用いることができる。レーザーパワーの大きい炭酸
ガスレーザーを用いると短時間でMEMS基板の切断ができるので、工数低減が図れる。
キャップ基板をレーザーを用いて切断した場合、切断する箇所の下部にMEMSチップ
の電極パッドや配線等があるため、これらに損傷を与えない工夫が必要となる。また、M
EMS基板の可動部をキャップチップは密封固着しているので、キャップチップが形成す
る空間にレーザーの熱が伝導し、空間内の空気やガスが熱せられ膨張することで、キャッ
プチップとMEMS基板の接合部に、クラックが入る危険性がある。これらのことから、
レーザーはMEMS基板の個片化に限ることが好ましいものである。
本願発明の半導体センサーの製造方法は、 隣接するMEMSチップ間にこれらを分離するための溝が形成されるとともに多数のMEMSチップが集合してなるMEMS基板および多数のキャップチップが集合してなるキャップ基板を形成する工程、MEMS基板の表面を、耐アルカリ性水溶液材で被覆する工程、MEMS基板の少なくとも可動部を上下キャップ基板で密着封止する工程、キャップ基板をウェットエッチングで、薄肉化とキャップチップ化する工程、キャップチップの側面を一面以上のウェットエッチング面に形成し、MEMS基板をMEMSチップ化し、MEMSチップの側面全周に渡り、略連続した一本の略三角柱状の突起を形成し、MEMS組立体を形成する工程、配線基板上に回路基板を固着する工程、回路基板上にMEMS組立体の下キャップチップ面を固着する工程、配線基板と回路基板、回路基板とMEMS組立体を配線する工程、配線基板上の回路基板と配線、MEMS組立体を樹脂部材で封止する工程を有することが好ましい。
MEMS基板を個片化するために、予め分離部に形成しておく溝は、可動部を加工する
ときに同時に作ることが好ましい。しかし、可動部と同じ深さとすると分離、破損するた
め、マスクを2層にした2段エッチング方法、もしくはマイクロローディング効果を用い
た方法で可動部より浅い溝を形成することが好ましい。マイクロローディング効果を用い
た場合、溝の幅は可動部をエッチングする溝の幅の半分以下とすることが好ましい。ME
MS基板をウェットエッチングで個片化する場合、分離部に設ける溝の幅(連結部長さ)
と連結部厚さには、連結部厚さ≦tan54.7゜×分離部に設ける溝の幅(連結部長さ
)の関係がある。ウェットエッチングを行うには、前述の関係を満たすことが好ましい。
MEMS組立基板のウェットエッチングで、まずキャップ基板の薄肉化を行い、次にキ
ャップ基板の個片化行う。個片化されたキャップチップの側面の追加ウェットエッチング
とMEMS基板の結合部のウェットエッチングを同時に行うことで、キャップチップの側
面を2面以上のウェットエッチング面に形成し、MEMSチップの側面全周に渡り、略連
続した略三角柱状の突起が形成されたMEMS組立体を得ることができる。
本願発明の半導体センサー装置の製造方法は、多数のMEMSチップが集合してなるMEMS基板および多数のキャップチップが集合してなるキャップ基板を形成する工程、MEMS基板の表面を、耐アルカリ性水溶液材で被覆する工程、MEMS基板の少なくとも可動部を上下キャップ基板で密着封止する工程、キャップ基板をウェットエッチングで、薄肉化とキャップチップ化する工程、MEMS基板をダイヤモンド砥石で切断してMEMS組立体を形成する工程、配線基板上に回路基板を固着する工程、回路基板上にMEMS組立体の下キャップチップ面を固着する工程、配線基板と回路基板、回路基板とMEMS組立体を配線する工程、配線基板上の回路基板と配線、MEMS組立体を樹脂部材で封止する工程を有することが好ましい。
MEMS基板はダイヤモンド砥石で切断(ダイシング)するため、ウェットエッチング
で個片化する方法の様に、予め分離部に溝を形成する必要はない。しかし、切断負荷を下
げるために、MEMS基板作製時に分離部に溝を形成しておくことは好ましいものである
本願発明の半導体センサー装置の製造方法は、多数のMEMSチップが集合してなるMEMS基板および多数のキャップチップが集合してなるキャップ基板を形成する工程、MEMS基板の表面を、耐アルカリ性水溶液材で被覆する工程、MEMS基板の少なくとも可動部を上下キャップ基板で密着封止する工程、キャップ基板をウェットエッチングで、薄肉化とキャップチップ化する工程、MEMS基板をレーザーで切断してMEMS組立体を形成する工程、配線基板上に回路基板を固着する工程、回路基板上にMEMS組立体の下キャップチップ面を固着する工程、配線基板と回路基板、回路基板とMEMS組立体を配線する工程、配線基板上の回路基板と配線、MEMS組立体を樹脂部材で封止する工程を有することが好ましい。
MEMS基板はレーザーで切断し個片化するため、ウェットエッチングで個片化する方
法の様に、予め分離部に溝を形成する必要はない。しかし、レーザー切断の負荷を下げて
MEMS組立基板の温度上昇を抑えるために、MEMS基板作製時に分離部に溝を形成し
ておくことは好ましいものである。
MEMS基板の上下面にキャップ基板を接合して、キャップ基板をウェットエッチング
で薄肉化と個片化しキャップチップとする。その後、MEMS基板をウェットエッチング
もしくはダイヤモンド砥石によるダイシング、レーザー加工等で個片化し、MEMS組立
体得る。MEMS組立体を樹脂モールド実装することで小型軽量な半導体センサー装置が
得られた。キャップ基板の薄肉化と個片化をウェットエッチングで行うことで、MEMS
チップとキャップチップ間の気密性を確保できた。また、キャップチップ側面を少なくと
も2面以上とすることでモールド樹脂に発生する樹脂クラックをなくすことができた。
以下本願発明を図面を参照しながら実施例に基づいて詳細に説明する。説明を判り易く
するため、同一の部品、部位には同じ符号を用いることもある。
本願発明の第一の実施例について、図1から図4を用いて、半導体センサー装置の構造
と製造プロセスを加速度センサー装置の例で説明する。そのため、MEMS基板と加速度
センサー基板、MEMSチップを加速度センサーチップと同義で用いている。図1は加速
度センサーチップの斜視図である。図2は加速度センサー基板の平面図および断面図、図
3は、キャップ基板の平面図および断面図、図4は、半導体センサー装置の製造プロセス
を説明する図である。
図1a)はピエゾ抵抗素子側、図1b)は裏面側から見た斜視図である。図1に示すよ
うに、加速度センサーチップ2はピエゾ抵抗素子21と配線22、電極パッド24、2点
鎖線で示した接合部20、梁部25、錘部26、枠部27等から構成している。加速度セ
ンサーチップ2の製作には、約400μm厚のシリコン板に数μmのシリコン酸化層と約
6μmのシリコン層を有するSOI(Silicon on Insulator)ウェ
ファーを使用した。シリコン層側の面にピエゾ抵抗素子21の形状にフォトレジストのパ
ターンを形成した。シリコン層にボロンを1〜3x1018原子/cm打ち込み、ピエ
ゾ抵抗素子21を形成し、ピエゾ抵抗素子21に接続する配線22を、金属スパッターと
ドライエッチング装置を用いて形成した。シリコン層とシリコン板をフォトリソとドライ
エッチング装置を用いて加工し、シリコン層に形成される梁部25、およびシリコン層か
らシリコン板に渡って形成される錘部26を形成した。シリコン酸化層はシリコンのドラ
イエッチングの際にエッチングストッパーとして機能する。ドライエッチングされるのは
シリコンのみであるので、シリコン板はドライエッチングされるがシリコン酸化層は残っ
ている。ドライエッチング後、弗酸、弗化アンモニム水溶液に漬けシリコン酸化層をウェ
ットエッチングで除去した。ドライエッチングはSF、酸素混合ガスとCガスと
を交互に導入するプラズマ内で行った。1枚のウェファー上に多数の加速度センサーチッ
プを作製した。
図2に加速度センサー基板の一部分を示す。図2b)は加速度センサー基板のピエゾ抵
抗素子21側の平面図、図2a)は図2b)のj−j’断面図である。加速度センサー基
板は、加速度センサーチップ2が連結部29で接合されている。一点鎖線で示した分離部
90で分離し個片化した。加速度センサー基板2’の上下面には、キャップ基板と接合す
る接合材が形成された接合部20を設けた。接合材はAu−Sn合金の積層膜を3μm厚
に真空蒸着で形成した。加速度センサーチップ2の外周の分離部90に設けた分割溝23
は、梁25と錘部26を形成するときに同時に形成した。錘部26を100μmドライエ
ッチングした後、分割溝形状にフォトレジストをパターニングした。次にドライエッチン
グにより錘部26、分離溝23を形成した。これにより、分割溝23は錘部26よりも1
00μm浅い溝として、連結部29を形成した。連結部29は厚みが100μmで長さ8
0μmとした。
図3にキャップ基板の一部分を示す。図3b)はキャップ基板の接合部と反対面から見
た平面図、図3a)は図3b)のk−k’断面である。キャップ基板3’は400μm厚
のシリコン平板の片面に駆動抑制溝31と分離溝32を凹状に、接合部20を凸状に形成
した。シリコン平板の片面に、酸化シリコン0.5μmを積層して錘部の駆動抑制溝31
のレジストパターンを形成した。その後、窒化シリコン0.1μmを積層してキャップ基
板の分離溝32のパターンを形成した。次に67℃の温度で、40wt%水酸化カリウム
水溶液を用い分離溝32を85μm深さにウェットエッチングした。次に、窒化シリコン
を除去して、駆動抑制溝31を深さ15μmに、分離溝32を15μm追加ウェットエッ
チングし、分離溝32の深さを100μmとした。分離溝32と駆動抑制溝31の間に形
成された接合部20には、Au−Sn合金積層膜を3μm厚に真空蒸着で形成した。
加速度センサーのピエゾ抵抗素子21や配線22、電極パッド24を形成した後、それ
らの上に窒化シリコンをCVDで0.1μm積層した後、電極パッド上の窒化シリコンを
フォトリソ、エッチングで除去した。次にフォトレジストで電極パッド24および接合部
を開口した後、金属スパッターで、Cr0.1μm−Ni0.2μm−Au0.5μmの
順で積層膜を形成した。次に電極パッド24と接合部20以外のフォトレジストと金属膜
を除去し、ウェットエッチング液に晒される部位を保護した。
接合部20の幅は気密封止できるように60μmとした。キャップ基板3’は厚さ40
0μmとしたので、キャップ基板3’と加速度センサー基板2’を加圧接合する時の圧力
約10kNに対して十分な強度を有しており、加圧接合時に割れたりクラックが入ったり
するような問題は起きなかった。
図4を用いて、本実施例の半導体センサー装置の製造プロセスを説明する。加速度セン
サー基板2’の上下面にキャップ基板3’を接合し、MEMS組立基板45を得る(図4
a))。67℃に加熱した40wt%水酸化カリウム水溶液にMEMS組立基板45を浸
漬して、キャップ基板3’を300μmエッチングした。キャップ基板3’の薄肉化と分
離部90で分離溝32除去し、キャップ基板が薄肉化と個片化されたキャップチップ3を
得た(図4b))。40wt%水酸化カリウム水溶液にイソプロピルアルコールを飽和さ
せた水溶液で、加速度センサー基板2’の個片化と、キャップチップの薄肉化さらに側面
角部のエッチングを行い、MEMS組立体80を得た(図4c))。加速度センサー基板
の連結部29は100μm厚であるので、両側から50μmウェットエッチングすること
で個片化した。このとき、キャップチップ3も50μm追加エッチングされたので、キャ
ップチップの駆動抑制溝31部の肉厚は50μmとなった。加速度センサーチップ2の側
面には、イソプロピルアルコールを飽和させたウェットエッチング液を使用したため、加
速度センサーチップ側面に約30μm高さの略三角錐形状の突起46を形成できた。略三
角錐形状の突起46は肉眼や実体顕微鏡で容易に視認できるため、MEMS組立体80の
ロットや仕様等を区別する識別マーカーとして使用できることが確認できた。
厚さ200μmの配線基板6上に加速度センサー素子からの信号の増幅や温度補正等を
行う回路基板4を、エポキシ接着剤で固定した(図4d))。回路基板4の上にMEMS
組立体80をエポキシ系樹脂で固着した(図4e))。MEMS組立体80の電極パッド
24と回路基板4の電極パッド41、回路基板4の電極パッド42と配線基板6の電極パ
ッド61は、直径25μmの金の裸ワイヤー5を超音波ボンダーで接続を行った。
MEMS組立体80と回路基板4、配線基板6が組立てられた構造体を、トランスファ
ーモールド法を用いエポキシ樹脂7を成型した。トランスファーモールド作業は次の手順
、条件で行った。MEMS組立体80と回路基板4、配線基板6が組立てられた構造体を
、成型用金型内の所定の位置に保持した。モールド機のポッドにタブレット状に成型され
た樹脂を装填し、ポッドの押出し部を加熱して樹脂を軟化させ、プランジャー(押圧機構
)でポッド内の軟化した樹脂を金型内に押圧する。金型内に175℃の樹脂を5MPaの
圧力で押圧した。成型時間は2分とした。金型内で樹脂を硬化させた後、金型から樹脂モ
ールド品を取り出し半導体センサー装置1を得た(図4g))。一度のトランスファーモ
ールド作業で、50個の半導体センサー装置1が得られる金型を用いた。
本発明の第二の実施例について図5、図6を用いて説明する。図5に加速度センサー基
板の一部を示す。図5b)は加速度センサー基板のピエゾ抵抗素子21側の平面図、図5
a)は図5b)のm−m’断面図である。図6は、本実施例の加速度センサー装置の製造
プロセスを説明する図である。図5の加速度センサー基板2’は、分割溝23や連結部2
9が設けられていない以外は、実施例1の加速度センサー基板と同じ構造と構成、製法で
あるので詳細説明は省略する。また、キャップ基板3’の形状、材質等は実施例1と同じ
とした。
図6を示しながら、本実施例の半導体センサー装置の製造プロセスを説明する。400
μm厚のシリコンに駆動抑制溝31と分離溝32が凹状に接合部20が凸状に形成された
キャップ基板3’を、加速度センサー基板2’の上下面に接合してMEMS組立基板45
を得た(図6a))。67℃に加熱した40wt%水酸化カリウム水溶液に、MEMS組
立基板45を浸漬してキャップ基板3’をウェットエッチングし、薄肉化と個片化を行な
った。実施例1では、加速度センサー基板の個片化にもウェットエッチングを用いていた
ので、加速度センサー基板の個片化時にキャップ基板は追加の薄肉化が行われていた。本
実施例では、加速度センサー基板の個片化にダイヤモンド砥石切断を用いるため、キャッ
プ基板は追加の薄肉化がなされないため、実施例1より多くウェットエッチング行ってい
る。キャップ基板3’を340μmウェットエッチングして駆動抑制溝31部のシリコン
肉厚を60μmとした。分離部90のシリコンを除去し、キャップチップ3に個片化した
。その後、40wt%水酸化カリウム水溶液にイソプロピルアルコールを飽和させた水溶
液で、キャップチップ3を10μmウェットエッチングして駆動抑制溝31部のシリコン
肉厚を50μmとした。この10μmの追加ウェットエッチングで、キャップチップ3の
側面が2面以上となり、側面角部が鈍角のMEMS組立体80を得た(図6b))。
キャップ基板3’をキャップチップ3に個片化した後、加速度センサー基板2’を20
00番のダイヤモンド砥石で切断した。切断条件は、砥石回転数20000rpmで行っ
た。切断時、ダイヤモンド砥石とMEMS組立基板に、3〜5(L/分)の量の研削液を
かけた。加速度センサー側面の表面粗さは、Ra≦200nmであった。表面粗さRaの
測定は、JISB0601に従った。加速度センサー基板2’を個片化して、MEMS組
立体80を得た(図6c))
配線基板6と回路基板4の組立(図6d))、配線基板6と回路基板4の組立体にME
MS組立体80を接着(図6e))、配線基板6と回路基板4、MEMS組立体80をワ
イヤー5で電気的に接続(図6f))、MEMS組立体80と回路基板4、配線基板6が
組立てられた構造体を、ポティング法を用いてエポキシ樹脂中に完全に封止し、加速度セ
ンサー装置1を得た(図6g))。図6d)から図6f)は、実施例1と同じ製造条件で
行ったので説明は省略する。図6g)の工程は、MEMS組立耐80と回路基板4、配線
基板6が組立てられた構造体を成型用金型のメス型内の所定の位置に配し、約180度に
加熱熔融させたエポキシ樹脂を金型内に流し込み硬化させた。硬化時にはメス型金型にオ
ス型金型を当てたが、エポキシ樹脂の形状が得られる程度の加圧力とした。
本実施例は、キャップチップの結晶方位を変えたもので、キャップチップはウェットエ
ッチングで薄肉化と個片化を行い、MEMSチップは砥石切断している。図7を用いて、
本実施例の半導体センサー装置1の製造プロセスを説明する。図7b)はキャップ基板3
’のMEMS基板接合側の平面図で、図7a)は図7b)のn−n’断面である。キャッ
プ基板側面にシリコン結晶軸{100}を用いている。MEMS基板の錘部と対向する部
位の駆動抑制溝31は、{100}と{111}で囲まれた八角形の形状となり、オーバ
ーエッチングすることで角部303は角落ちが起こり、鈍角形状となっている。また、角
部303と対応する角部304も、{100}と{100}の交差する部位であるので角
落ちが発生している(図7b))。加速度センサー基板2’の上下面にキャップ基板3’
を接合し、MEMS組立基板45を得る(図7c))。67℃に加熱した40wt%水酸
化カリウム水溶液にMEMS組立基板45を浸漬して、キャップ基板3’を300μmエ
ッチングした。キャップ基板3’の薄肉化と分離部90で分離溝32除去することで、薄
肉化と個片化されたキャップチップ3を得た。キャップチップの側面角部301は、{1
00}と{100}との交わる垂直形状で形成できている(図7d))。ウェットエッチ
ングを更に行い、側面角部301を角落ちさせ高次結晶面を形成し、{100}−高次結
晶面−{100}で構成される側面角部302を得た(図7e))。キャップ基板3’を
キャップチップ3に個片化した後、加速度センサー基板2’を2000番のダイヤモンド
砥石で切断して個片化し、MEMS組立体80を得た(図7f))。切断条件は、実施例
2と同じとしたので説明は省略する。樹脂モールド工程は、実施例1と同じ製造条件で行
ったので説明は省略する。
本実施例は、図6に示した半導体センサー装置の製造プロセスにおいて、加速度センサ
ー基板の個片化工程(図6c))でレーザーを用いて切断した。レーザーには定格出力8
00Wの炭酸ガスレーザーを用いて行った。加工送り速度は1〜2(m/分)で行った。
図6c)の工程以外は、実施例1と同じとした。
実施例1から4で作製したMEMS組立体80と従来のキャップチップも砥石で切断し
た比較用MEMS組立体80の気密試験を行った。供試数は各1000個であるが、ME
MS組立体にはキャップチップは2個あるので、実質的には気密試験は2000個となり
、合格率の計算に用いた母数は2000としている。気密試験は、スニッファータイプの
Heリークディテクターを用いた。気密試験で不具合があると判定されたものは、実施例
1の、キャップ基板とMEMS基板をウェットエッチングで個片化したMEMS組立体で
は、不具合発生数はゼロで合格率100%であった。実施例2の、キャップ基板はウェッ
トエッチングでMEMS基板はダイヤモンド砥石切断で個片化したMEMS組立体では、
不具合発生数は8個で合格率は99.6%となった。実施例3の、方位を変えたャップ基
板はウェットエッチングで、MEMS基板はダイヤモンド砥石切断で個片化したMEMS
組立体では、不具合発生数はゼロで合格率100%であった。実施例4の、キャップ基板
はウェットエッチングでMEMS基板はレーザー切断で個片化したMEMS組立体では、
不具合はゼロで合格率100%であった。比較用のMEMS組立体は、キャップ基板とM
EMS基板をダイヤモンド砥石切断で個片化したMEMS組立体では、不具合発生数は6
18個で合格率は69.1%となった。上下キャップチップとも不具合であるMEMS組
立体もあるので、MEMS組立体(母数1000個)で見たときの合格率は、78.8%
であった。本願発明のMEMS組立体の気密試験合格率は99.6〜100%と、比較用
の従来のMEMS組立体の気密試験合格率の69.1%に比べ、大幅に改善されているこ
とが確認できた。
実施例2のMEMS組立体で発生した8個の不具合品を調査した。気密漏れの原因は、
8個ともキャップチップとMEMSチップの接合部に入った接合部クラック92であり、
シリコンと接合材間、接合部近傍のシリコン部分に入っていた。シリコン肉厚が50μm
の駆動抑制溝31部にはクラックは見られなかった。比較用の従来のMEMS組立体80
の不具合品は、接合部クラック92は約20%、シリコン肉厚を50μmの駆動抑制溝3
1部に入ったキャップチップクラック91は約80%であった。この結果から、駆動抑制
溝31部にキャップチップクラック91を発生させない様にするのに、キャップ基板をウ
ェットエッチングで薄肉化と個片化することが有効であることが確認できた。実施例2と
比較用の試料で発生した接合部クラック92は、MEMS基板をダイヤモンド砥石で切断
する時の振動か、研削液がキャップチップを引き剥がすような力を与えたものと考えられ
る。MEMS基板をダイヤモンド砥石で研削液をかけながら切断する個片化方法では、ク
ラック発生の危険性をゼロにするのは難しいと考えられる。
トランスファーモールドした樹脂部分のクラックについて評価した。用いた半導体セン
サー装置は実施例1と3、4と比較用の従来品である。供試数は各1000個である。各
試料の樹脂部分のクラックの有無を実体顕微鏡を用いて検査し、クラックの無いものを供
試した。各試料を−80℃から80℃まで温度を変化させ、これを1熱サイクルとした。
100熱サイクル試験後、実体顕微鏡で観察してクラック有無を検査した。実施例1から
3の試料では、クラックの発生は認められず合格率100%であった。比較用の従来品は
42個の試料にクラックが発生し合格率は95.8%であった。クラックの発生した半導
体センサー装置を分解調査したところ、クラックの発生起点はキャップチップ側面角部で
あった。このことから、キャップチップ側面を2面以上とし側面角部を鈍角とした効果が
確認できた。
ポッティングモールドした樹脂部分のクラックについて評価した。用いた半導体センサ
ー装置は実施例2であり、実施例6の試験と同時に行った。供試数は1000個である。
実施例2の試料の樹脂部分のクラックの有無を実体顕微鏡を用いて検査し、クラックの無
いものを供試した。実施例6と同様に、試料を−80℃から80℃まで温度を変化させ、
これを1熱サイクルとした。100熱サイクル試験後、実体顕微鏡で観察してクラック有
無を検査したが、実施例2の試料にはクラックの発生は認められず合格率100%であっ
た。実施例6の結果と合わせて考察すると、モールド樹脂に発生する樹脂クラックは、脂
モールド法に係わらず、キャップチップ側面角部形状によって発生すると言える。これか
ら、キャップチップ側面を2面以上とし側面角部を鈍角とすることは、樹脂クラックの発
生防止に多大の効果があると言える。
図8に、ジャイロセンサー装置の断面図を示す。実施例1の加速度センサー基板がジャ
イロセンサー基板に変更となったもので、キャップ基板や製造プロセスは実施例1と同じ
とした。ジャイロセンサー装置101は、ジャイロセンサーチップ102の可動部はキャ
ップチップ103で密封され、MEMS組立体80’となっている。配線基板6と回路基
板4、MEMS組立体80’を接着材で固定した後、MEMS組立体80’の端子24と
回路基板4の電極パッド41、回路基板4の電極パッド42と配線基板6の電極パッド6
1をワイヤー5で接続した。MEMS組立体80’と回路基板4、配線基板6が組立てら
れた構造体をエポキシ樹脂7中に完全に封止し、ジャイロセンサー装置101を得た。ジ
ャイロセンサー基板は、錘部や検出部、接合部、分離溝から構成されている。ジャイロセ
ンサーチップに角速度が加わると錘部が動き、検出部で錘部の動いた量を静電容量の変化
として検出する。図8では、錘部や検出部、接合部等の詳細図示は省略している。フォト
リソ技術やエッチング技術、製膜技術等のマイクロマシニングで、錘部、検出部、接合部
、分割溝を形成した。ジャイロセンサー基板とキャップ基板を真空中で接合してMEMS
組立基板を得た。MEMS組立基板を水酸化アンモニウム系水溶液の一種のテトラメチレ
ンアンモニウム水溶液中に浸漬してウェットエッチングを行い、キャップ基板の薄肉化と
個片化、更にジャイロセンサー基板連結部をウェットエッチングし個片化してMEMS組
立体80’を得た。MEMS組立体80’の状態で気密試験を行った。気密試験は、スニ
ッファータイプのHeリークディテクターを用いた。1000個供試したが、不具合発生
数はゼロで合格率100%であった。また、トランスファーモールドした樹脂部分のクラ
ックについて1000個検査したが、クラックの発生したものはゼロであった。
本発明の一実施例の加速度センサーチップの斜視図である。 本発明の一実施例の加速度センサー基板の平面図および断面図である。 本発明の一実施例のキャップ基板の平面図および断面図である。 本発明の第一の実施例の半導体センサー装置の製造プロセスを説明する図である。 本発明の二の実施例の加速度センサー基板の平面図および断面図である。 本発明の第二の実施例の半導体センサー装置の製造プロセスを説明する図である。 本発明の第三の実施例の半導体センサー装置の製造プロセスを説明する図である。 本発明の一実施例のジャイロセンサーの断面図である。 従来の加速度センサーの構造を示す分解斜視図である。 従来のMEMS組立体と半導体センサー装置の断面図である。 従来のMEMS組立体と半導体センサー装置でのクラックの発生箇所を示す図である。
符号の説明
1 加速度センサー装置、2 加速度センサーチップ、
2’加速度センサー基板、3 キャップチップ、
3’キャップ基板、4 回路基板、
5 ワイヤー、 6 配線基板、
7 エポキシ樹脂、20 接合部、
21 ピエゾ抵抗素子、22 配線、
23 分割溝、24 電極パッド、
25 梁部、26 錘部、
27 枠部、29 連結部、
31 駆動抑制溝、32 分離溝、
41,42 電極パッド、45 MEMS組立体基板、
46 突起、61 電極パッド、
70 3軸加速度センサー、71 センサーチップ、
72 IC規制板、73 ケース、
74 ケース蓋、75,77 ワイヤー、
77 IC規制板端子、78 チップ端子、
80,80’ MEMS組立体、81 MEMS基板、
82 キャップ基板、83 ケース、
84 ケース蓋、85,86 半導体センサー装置、
87 モールド樹脂、90 分離部、
91 キャップチップクラック、92 接合部クラック、
93 樹脂クラック、101 ジャイロセンサー装置、
102 ジャイロセンサーチップ、103 キャップチップ、
203 キャップチップ、204 MEMSチップ、
301,302,303,304 キャップチップ端面角部、
710 ケース端子、711 外部端子、
712 梁部、713 錘部、
714 枠部、715 X軸ピエゾ、
716 Y軸ピエゾ、717 Z軸ピエゾ。

Claims (9)

  1. 可動部を有するMEMSチップと、MEMSチップの少なくとも可動部を密封するキャップチップとで形成されたMEMS組立体を回路基板に固着し、配線基板上に前記回路基板を固着し、前記MEMSチップと前記回路基板、前記回路基板と前記配線基板が配線で接続され、前記配線基板、前記回路基板、前記配線、及び前記MEMS組立体が樹脂部材で封止された半導体センサー装置であって、
    EMSチップ側面とキャップチップ側面が、ウェットエッチング面で形成されていることを特徴とする半導体センサー装置。
  2. MEMSチップの側面全周に渡り、略連続した一本の略三角柱状の突起が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の半導体センサー装置。
  3. 可動部を有するMEMSチップと、MEMSチップの少なくとも可動部を上下両側からそれぞれ密封する上下のキャップチップとで形成されたMEMS組立体を、配線基板上に固着された回路基板上に下側のキャップチップを介して固着し、前記MEMSチップと前記回路基板、前記回路基板と前記配線基板が配線で接続され、前記配線基板、前記回路基板、前記配線、及び前記MEMS組立体が樹脂部材で封止された半導体センサー装置であって、
    MEMSチップ側面の少なくとも一部は砥石切断面で、上下キャップチップ側面がウェットエッチング面で形成されていることを特徴とする半導体センサー装置。
  4. 可動部を有するMEMSチップと、MEMSチップの少なくとも可動部を上下両側からそれぞれ密封する上下のキャップチップとで形成されたMEMS組立体を、配線基板上に固着された回路基板上に下側のキャップチップを介して固着し、前記MEMSチップと前記回路基板、前記回路基板と前記配線基板が配線で接続され、前記配線基板、前記回路基板、前記配線、及び前記MEMS組立体が樹脂部材で封止された半導体センサー装置であって、
    MEMSチップ側面の少なくとも一部はレーザー切断面で、上下キャップチップ側面がウェットエッチング面で形成されていることを特徴とする半導体センサー装置。
  5. 上下キャップチップの側面は、2面以上のウェットエッチング面で形成されるとともに、キャップチップの側面に交わるキャップチップの表面を含め、前記側面において隣接する面同士のなす角が鈍角になるように形成したことを特徴とする請求項1,3,4のいずれかに記載の半導体センサー装置。
  6. MEMSチップの側面以外の表面は、耐アルカリ性水溶液材で被覆されていることを特徴とする請求項1,3,4のいずれかに記載の半導体センサー装置。
  7. 隣接するMEMSチップ間にこれらを分離するための溝が形成されるとともに多数のMEMSチップが集合してなるMEMS基板および多数のキャップチップが集合してなるキャップ基板を形成する工程、MEMS基板の表面を、耐アルカリ性水溶液材で被覆する工程、MEMS基板の少なくとも可動部を上下キャップ基板で密着封止する工程、キャップ基板をウェットエッチングで、薄肉化とキャップチップ化する工程、キャップチップの側面を一面以上のウェットエッチング面に形成し、MEMS基板をMEMSチップ化し、MEMSチップの側面全周に渡り、略連続した一本の略三角柱状の突起を形成し、MEMS組立体を形成する工程、配線基板上に回路基板を固着する工程、回路基板上にMEMS組立体の下キャップチップ面を固着する工程、配線基板と回路基板、回路基板とMEMS組立体を配線する工程、配線基板上の回路基板と配線、MEMS組立体を樹脂部材で封止する工程を有することを特徴とする半導体センサー装置の製造方法。
  8. 多数のMEMSチップが集合してなるMEMS基板および多数のキャップチップが集合してなるキャップ基板を形成する工程、MEMS基板の表面を、耐アルカリ性水溶液材で被覆する工程、MEMS基板の少なくとも可動部を上下キャップ基板で密着封止する工程、キャップ基板をウェットエッチングで、薄肉化とキャップチップ化する工程、MEMS基板をダイヤモンド砥石で切断してMEMS組立体を形成する工程、配線基板上に回路基板を固着する工程、回路基板上にMEMS組立体の下キャップチップ面を固着する工程、配線基板と回路基板、回路基板とMEMS組立体を配線する工程、配線基板上の回路基板と配線、MEMS組立体を樹脂部材で封止する工程を有することを特徴とする半導体センサー装置の製造方法。
  9. 多数のMEMSチップが集合してなるMEMS基板および多数のキャップチップが集合してなるキャップ基板を形成する工程、MEMS基板の表面を、耐アルカリ性水溶液材で被覆する工程、MEMS基板の少なくとも可動部を上下キャップ基板で密着封止する工程、キャップ基板をウェットエッチングで、薄肉化とキャップチップ化する工程、MEMS基板をレーザーで切断してMEMS組立体を形成する工程、配線基板上に回路基板を固着する工程、回路基板上にMEMS組立体の下キャップチップ面を固着する工程、配線基板と回路基板、回路基板とMEMS組立体を配線する工程、配線基板上の回路基板と配線、MEMS組立体を樹脂部材で封止する工程を有することを特徴とする半導体センサー装置の製造方法。
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