JP4815877B2 - エポキシ樹脂組成物、その硬化物、新規ヒドロキシ化合物、新規エポキシ樹脂及びそれらの製造方法 - Google Patents

エポキシ樹脂組成物、その硬化物、新規ヒドロキシ化合物、新規エポキシ樹脂及びそれらの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は硬化物において優れた柔軟強靭性、耐熱性、密着性および耐湿性を発現するヒドロキシ化合物、エポキシ樹脂、それらの製造方法、及びそれらを用いるエポキシ樹脂組成物とその硬化物に関する。
エポキシ樹脂は種々の硬化剤で硬化させることにより、硬化時の寸法安定性、硬化物の電気絶縁性、耐薬品性などに優れるという特徴からエレクトロニクス分野や高機能塗料分野において広く使用されている。かかるエポキシ樹脂の分野においては、硬化物に柔軟性を付与する目的、或いは電気、電子部品分野で誘電特性を改善する目的で様々な変性材料を用いて架橋密度を下げる(エポキシ当量を上げる)試みがなされている。
例えば、近年需要が伸びている半導体封止材料分野におけるアンダーフィル材や、電気積層板分野におけるフレキシブル配線基板用途においてはエポキシ樹脂硬化物が柔軟であって、尚かつ靭性に優れるものが要求されており、かかる要求特性を具備するエポキシ樹脂として液状ビスフェノールA型エポキシ樹脂をダイマー酸やセバシン酸のような脂肪族ジカルボン酸を分子鎖延長剤として反応させた高分子量化エポキシ樹脂が知られている(例えば、特許文献1参照。)。しかしながら当該技術においても分子構造内にエステル結合が存在することから加水分解され易く耐湿性に劣るものであった。
又、柔軟強靭性を有する硬化物であって、更に耐湿性をも具備するエポキシ樹脂原料としては、例えば、脂肪族若しくは芳香族炭化水素化合物のジビニルエーテルと2官能性フェノールとをアセタール化反応させて得られるフェノール樹脂が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。しかしながら前記特許文献2に提案されたエポキシ樹脂組成物を用いて得られる硬化物においても、長期間、高温に放置した場合、柔軟性や靭性が極端に低下するなど、耐熱性に問題があった。
特開平8−53533号公報(第2〜4頁) 特開2004−156024号公報(第7〜18頁)
従って本発明が解決しようとする課題は、変性エポキシ樹脂を用いる技術分野において、エポキシ樹脂硬化物の柔軟強靭性、耐熱性、密着性、および耐湿性を改善することにあり、このような硬化物を与えることができる硬化剤(ヒドロキシ化合物)、エポキシ樹脂、及びこれらを用いるエポキシ樹脂組成物、更には、該硬化剤やエポキシ樹脂の製造方法を提供することにある。
本発明者は上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、下記特定の骨格を有するヒドロキシ化合物若しくはエポキシ樹脂を用いることによって、得られる硬化物の柔軟強靭性、耐熱性、密着性および耐湿性を兼備することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、下記一般式(1)
Figure 0004815877

(式中、Ar、Arは同一でも異なっていても良い、メチレンジフェニレン基、又は2,2−プロパン−ジフェニル基であり、Xは炭素数4〜10の直鎖状のアルキレン鎖であり、nは繰り返し数の平均値で0.5〜5.0である。)で表されるヒドロキシ化合物(A)とエポキシ樹脂(B)とを含有することを特徴とするエポキシ樹脂組成物及びその硬化物を提供するものである。
更に本発明は、下記一般式(2)
Figure 0004815877

(式中、式中、Ar、Ar、Ar、Arは同一でも異なっていても良い、メチレンジフェニレン基、又は2,2−プロパン−ジフェニル基であり、X、X炭素数4〜10の直鎖状のアルキレン鎖、R、R、Rは同一でも異なっていても良い水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基であり、p、q、rは繰り返し数の平均値でpは0.5〜5.0であり、qは0.5〜5.0であり、rは0.05〜0.5である。)で表されるエポキシ樹脂(C)と硬化剤(D)とを含有することを特徴とするエポキシ樹脂組成物及びその硬化物を提供するものである。
又、本発明は、下記一般式(3)
Figure 0004815877
(式中、Ar、Arは同一でも異なっていても良い、メチレンジフェニレン基、又は2,2−プロパン−ジフェニル基であり、Xは炭素数4〜10の直鎖状のアルキレン鎖であり、nは繰り返し数の平均値で0.5〜5.0である。)で表され、水酸基当量が100〜800g/eqであることを特徴とする新規ヒドロキシ化合物を提供するものである。
又、更に本発明は、下記一般式(4)
Figure 0004815877

(式中、Ar、Ar、Ar、Arは同一でも異なっていても良い、メチレンジフェニレン基、又は2,2−プロパン−ジフェニル基であり、X、X炭素数4〜10の直鎖状のアルキレン鎖であり、R、R、Rは同一でも異なっていても良い水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基であり、p、q、rは繰り返し数の平均値でpは0.5〜5.0であり、qは0.5〜5.0であり、rは0.05〜0.5である。)で表され、エポキシ当量が150〜900g/eq.の範囲であり、且つ25℃における粘度が2,000〜20,000Pa・sである新規エポキシ樹脂をも提供するものである。
更に、本発明は、炭素数4〜10の直鎖状のアルキレン鎖の両末端にエーテル結合を介してグリシジル基が連結した化合物(a1)と、ビスフェノールF及びビスフェノールAからなる群から選択される芳香族系ジヒドロキシ化合物(a2)とのモル比(a1)/(a2)が1/1.1〜1/5.0の範囲で反応させることを特徴とするヒドロキシ化合物の製造方法、及び該ヒドロキシ化合物を更にエピハロヒドリン類と反応させることを特徴とするエポキシ樹脂の製造方法をも提供するものである。
本発明のエポキシ樹脂組成物は、柔軟性と強靱性とを兼備する硬化物を与えるため、塗料用途に適用することができる。この場合、密着性と屈曲性に富む塗膜が得られる。また、優れた強靱性からCFRP等の構造材用途に適用することができる。さらに長期に加熱されてもその優れた特性を維持するため、特に車載などの高温に長時間さらされる環境下で用いられるアンダーフィル材等の材料、フレキシブル配線基板用接着剤、及びレジストインキ材などにも適用することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の第一の発明であるエポキシ樹脂組成物に用いるヒドロキシ化合物(A)は下記一般式(1)
Figure 0004815877
(式中、Ar、Arは同一でも異なっていても良い、メチレンジフェニレン基、又は2,2−プロパン−ジフェニル基であり、Xは炭素数4〜10の直鎖状のアルキレン鎖であり、nは繰り返し数の平均値で0.5〜5.0である。)で表される化合物である。
これらの中でも、前記ヒドロキシ化合物(A)の水酸基当量が100〜800g/eqであるものは、得られる硬化物の架橋密度が適当であり、柔軟強靭性と耐熱性とを兼備できる点から好ましいものである。
更に、前記一般式(1)中のXは、炭素数4〜10の直鎖状のアルキレン鎖であることが好ましい
前記一般式(1)中のAr及びArとしては
得られる硬化物の柔軟性と強靭性のバランスに優れる点からメチレンジフェニレン基、2,2−プロパン−ジフェニル基であることが好ましい。
更に、前記一般式(1)中のnは繰り返し数の平均値であって、得られる硬化物の柔軟強靭性と耐熱性を兼備する点から0.5〜5.0であることを必須とし、特に前記性能のバランスに優れる点から、nが0.5〜3.0であることが好ましい。
従って、本発明の第一の発明に用いるヒドロキシ化合物(A)として好ましいものは、本発明の新規ヒドロキシ化合物である下記一般式(3)
Figure 0004815877
(式中、Ar、Arは同一でも異なっていても良い、メチレンジフェニレン基、又は2,2−プロパン−ジフェニル基であり、Xは炭素数4〜10の直鎖状のアルキレン鎖であり、nは繰り返し数の平均値で0.5〜5.0である。)で表され、水酸基当量が100〜800g/eqであるヒドロキシ化合物であり、具体的な構造式として、下記に示すものを挙げる事ができる。
Figure 0004815877
上記各構造式において、nは繰り返し数の平均値であって0.5〜5.0であるこれらの中でも、得られる硬化物の物性バランスに優れる点から、前記構造式(A−3)、(A−4)で表されるものを用いることが最も好ましい。
前記一般式(1)で表されるヒドロキシ化合物(A)の製造方法としては、特に限定されるものではないが、下記に記す本発明の製造方法である、炭素数4〜10の直鎖状のアルキレン鎖の両末端にエーテル結合を介してグリシジル基が連結した化合物(a1)と、ビス(2−ヒドロキシ−1−ナフチル)メタン及びビス(2−ヒドロキシ−1−ナフチル)プロパンからなる群から選択される芳香族系ジヒドロキシ化合物(a2)とを、モル比(a1)/(a2)が1/1.1〜1/5.0の範囲で反応させる方法を用いることが、原料入手や反応が容易である点から好ましい。
以下に本発明のヒドロキシ化合物の製造方法について詳述する
本発明のヒドロキシ化合物の製造方法は、炭素数4〜10の直鎖状のアルキレン鎖の両末端にエーテル結合を介してグリシジル基が連結した化合物(a1)と、ビスフェノールF及びビスフェノールAからなる群から選択される芳香族系ジヒドロキシ化合物(a2)とを、モル比(a1)/(a2)が1/1.1〜1/5.0の範囲で反応させる方法である。
前記炭素数4〜10の直鎖状のアルキレン鎖の両末端にエーテル結合を介してグリシジル基が連結した化合物(a1)としては、特に限定されるものではなく、例えば1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテルが挙げられ、単独でも、2種類を併用して用いても良い。
前記芳香族系ジヒドロキシ化合物(a2)としては、特に限定されるものではなく、例えば、ビスフェノールF、ビスフェノールAが挙げられ、単独でも、2種を併用して用いても良い。
前記炭素数4〜10の直鎖状のアルキレン鎖の両末端にエーテル結合を介してグリシジル基が連結した化合物(a1)と前記芳香族系ジヒドロキシ化合物(a2)との反応比率は、得られる化合物をエポキシ樹脂の硬化剤として用いるために、(a1)/(a2)が1/1.1〜1/5.0(モル比)の範囲で反応させることを必須とし、得られる硬化物の柔軟性と耐熱性をバランスよく兼備する点から、(a1)/(a2)が1/1.1〜1/3.0(モル比)であることが好ましい。
前記炭素数4〜10の直鎖状のアルキレン鎖の両末端にエーテル結合を介してグリシジル基が連結した化合物(a1)と前記芳香族系ジヒドロキシ化合物(a2)との反応は、触媒の存在下で行うことが好ましい。前記触媒としては、種々のものが使用でき、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、水酸化カルシウム等のアルカリ(土類)金属水酸化物、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属炭酸塩、トリフェニルフォスフィン等のリン系化合物、DMP−30、DMAP、テトラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、テトラブチルアンモニウム、ベンジルトリブチルアンモニウム等のクロライド、ブロマイド、ヨーダイド、テトラメチルホスホニウム、テトラエチルホスホニウム、テトラブチルホスホニウム、ベンジルトリブチルホスホニウム等のクロライド、ブロマイド、ヨーダイド等の4級アンモニウム塩、トリエチルアミン、N,N−ジメチルベンジルアミン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン等の3級アミン類、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール等のイミダゾール類等が挙げられる。これらは2種以上の触媒を併用しても構わない。なかでも反応が速やかに進行すること、および不純物量の低減効果が高い点から水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、トリフェニルホスフィン、DMP−30が好ましい。これら触媒の使用量は特に限定されるものではないが、前記芳香族系ジヒドロキシ化合物(a2)のフェノール性水酸基1モルに対し0.0001〜0.01モル用いるのが好ましい。これら触媒の形態も特に限定されず、水溶液の形態で使用してもよいし、固形の形態で使用しても構わない。
また、前記炭素数4〜10の直鎖状のアルキレン鎖の両末端にエーテル結合を介してグリシジル基が連結した化合物(a1)と前記芳香族系ジヒドロキシ化合物(a2)との反応は、無溶剤下で、あるいは有機溶剤の存在下で行うことができる。用いうる有機溶剤としては、例えば、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、トルエン、キシレン、メチルイソブチルケトン、ジメチルスルホキシド、プロピルアルコール、ブチルアルコールなどが挙げられる。有機溶剤の使用量としては、仕込んだ原料の総重量に対して通常50〜300重量%、好ましくは100〜250重量%である。これらの有機溶剤は単独で、あるいは数種類を混合して用いることが出来る。反応を速やかに行うためには無溶媒が好ましく、一方、最終生成物の不純物を低減できる点からはジメチルスルホキシドの使用が好ましい。
前記反応を行う場合の反応温度としては、通常50〜180℃、反応時間は通常1〜10時間である。最終生成物の不純物を低減できる点からは反応温度は100〜160℃が好ましい。また、得られる化合物の着色が大きい場合は、それを抑制するために、酸化防止剤や還元剤を添加しても良い。酸化防止剤としては特に限定されないが、例えば2,6−ジアルキルフェノール誘導体などのヒンダードフェノール系化合物や2価のイオウ系化合物や3価のリン原子を含む亜リン酸エステル系化合物などを挙げることができる。還元剤としては特に限定されないが、例えば次亜リン酸、亜リン酸、チオ硫酸、亜硫酸、ハイドロサルファイトまたはこれら塩などが挙げられる。
前記反応の終了後、反応混合物のpH値が3〜7、好ましくは5〜7になるまで中和あるいは水洗処理を行うこともできる。中和処理や水洗処理は常法にしたがって行えばよい。例えば塩基性触媒を用いた場合は塩酸、第一リン酸水素ナトリウム、p−トルエンスルホン酸、シュウ酸等の酸性物質を中和剤として用いることができる。中和あるいは水洗処理を行った後、必要時には減圧加熱下で溶剤を留去し生成物の濃縮を行い、化合物を得ることが出来る。
また、未反応の前記芳香族系ジヒドロキシ化合物(a2)を除去することにより、より柔軟性および強靱性を付与することもできる。この除去方法としては種々の方法に準じて行うことができる。例えば、極性の違いを利用するカラムクロマトグラフィー分離法、沸点の違いを利用する蒸留分留法、アルカリ水への溶解度の違いを利用するアルカリ水溶抽出法などが挙げられる。なかでも、熱変質を伴わないため、アルカリ水溶抽出法が効率などの点で好ましく、この時目的物を溶解させるために使用する有機溶媒はトルエンやメチルイソブチルケトンなど水と混合しないものなら使用可能であるが、目的物との溶解性の観点からメチルイソブチルケトンが好ましい。得られるヒドロキシ化合物(A)中の未反応の前記芳香族系ジヒドロキシ化合物(a2)の存在率はモル%で0.1〜10であることが硬化物の強靱性と柔軟性とのバランスが良好となる点から好ましい。
本発明の第一の発明のエポキシ樹脂組成物で用いるエポキシ樹脂(B)としては、特に限定されるものではなく、種々のものを使用することができる。例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビスフェノールAD型エポキシ樹脂、レゾルシン型エポキシ樹脂、ハイドロキノン型エポキシ樹脂、カテコール型エポキシ樹脂、ジヒドロキシナフタレン型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、テトラメチルビフェニル型エポキシ樹脂等の液状エポキシ樹脂、ブロム化フェノールノボラック型エポキシ樹脂等の臭素化エポキシ樹脂、固形ビスフェノールA型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、トリフェニルメタン型エポキシ樹脂、テトラフェニルエタン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン−フェノール付加反応型エポキシ樹脂、フェノールアラルキル型エポキシ樹脂、ナフトールノボラック型エポキシ樹脂、ナフトールアラルキル型エポキシ樹脂、ナフトール−フェノール共縮ノボラック型エポキシ樹脂、ナフトール−クレゾール共縮ノボラック型エポキシ樹脂、芳香族炭化水素ホルムアルデヒド樹脂変性フェノール樹脂型エポキシ樹脂、ビフェニル変性ノボラック型エポキシ樹脂等が挙げられ、単独でも、2種以上を併用してもよく、目的とする用途や硬化物の物性等に応じて種々選択して用いることが好ましい。
本発明の第一の発明のエポキシ樹脂組成物には、前述のヒドロキシ化合物(A)とエポキシ樹脂(B)を用いること以外になんら制限はなく、本発明の効果を損なわない範囲で、その他の硬化剤を併用して用いることができる。このとき、全硬化剤中、前述のヒドロキシ化合物(A)が30重量%以上、特に40重量%以上含まれていることが好ましい。
併用しうる硬化剤としては、特に限定されるものではなく、種々のものが使用可能であり、例えばアミン系化合物、酸無水物系化合物、アミド系化合物、フェノ−ル系化合物などが挙げられる。
例えばアミン系化合物としては、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ブチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、ペンタエチレンヘキサミンなどの脂肪族ポリアミン類や、メタキシリレンジアミン、ジアミノジフェニルメタン、フェニレンジアミンなどの芳香族ポリアミン類や、1、3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、イソホロンジアミン、ノルボルナンジアミンなどの脂環族ポリアミン類等や、ジシアンジアミド、リノレン酸の2量体とエチレンジアミンとより合成されるポリアミド樹脂が挙げられる。
酸無水物系化合物としては、無水フタル酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、無水マレイン酸、テトラヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、無水メチルナジック酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸などが挙げられる。
フェノール系化合物としては、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、芳香族炭化水素ホルムアルデヒド樹脂変性フェノール樹脂、ジシクロペンタジエンフェノール付加型樹脂、フェノールアラルキル樹脂、ナフトールアラルキル樹脂、トリメチロールメタン樹脂、テトラフェニロールエタン樹脂、ナフトールノボラック樹脂、ナフトール−フェノール共縮ノボラック樹脂、ナフトール−クレゾール共縮ノボラック樹脂、ビフェニル変性フェノール樹脂、アミノトリアジン変性フェノール樹脂やこれらの変性物等が挙げられる。また潜在性触媒として、イミダゾ−ル、BF−アミン錯体、グアニジン誘導体なども挙げられる。
また、これらのアミン系化合物、酸無水物系化合物、アミド系化合物、フェノ−ル系化合物等の硬化剤は単独で用いてもよく、2種以上を混合してもよい。尚、アンダーフィル材等の用途や一般塗料用途においては、前記酸無水物系化合物又はアミン系化合物を用いることが好ましい。また、接着剤などの用途ではアミン系化合物が好ましい。更に、フレキシル配線基板用途においてはアミン系化合物、特にジシアンジアミドが作業性、硬化性の点から好ましい。また、半導体封止材料用途においては硬化物の耐熱性の点から固形タイプのフェノール系化合物が好ましい。
本発明のエポキシ樹脂組成物におけるエポキシ樹脂(B)と硬化剤の配合量としては、特に制限されるものではないが、得られる硬化物の機械的物性等が良好である点から、エポキシ樹脂(B)のエポキシ基の合計1当量に対して、ヒドロキシ化合物(A)を含む硬化剤全量中の活性基が0.7〜1.5当量になる量が好ましい。
本発明の第二の発明で用いるエポキシ樹脂(C)は下記一般式(2)
Figure 0004815877

(式中、式中、Ar、Ar、Ar、Arは同一でも異なっていても良い、メチレンジフェニレン基、又は2,2−プロパン−ジフェニル基であり、X、X炭素数4〜10の直鎖状のアルキレン鎖、R、R、Rは同一でも異なっていても良い水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基であり、p、q、rは繰り返し数の平均値でpは0.5〜5.0であり、qは0.5〜5.0であり、rは0.05〜0.5である。)で表されるエポキシ樹脂である。
これらの中でも、前記エポキシ樹脂(C)のエポキシ当量が150〜900g/eqであるものは、得られる硬化物の架橋密度が適当であり、柔軟強靭性と耐熱性とを兼備できる点から好ましいものである。又、前記エポキシ樹脂(C)の25℃における粘度が2,000〜20,000Pa・sであるものが、作業性が良好で、硬化物の柔軟性と密着性に優れる点から好ましく、特に2,000〜15,000Pa・sであることが好ましい。
前記一般式(2)中のAr、Ar、Ar、Arとしては
得られる硬化物の柔軟性と強靭性のバランスに優れる点からメチレンジフェニレン基、2,2−プロパン−ジフェニル基であることが好ましい。
更に、前記一般式(2)中のp、qは繰り返し数の平均値であって、得られる硬化物の柔軟強靭性と耐熱性を兼備する点から0.5〜5.0であることを必須とし、特に前記性能のバランスに優れる点から、pが0.5〜3.0であり、qが0.5〜3.0であることが好ましい。
従って、本発明の第二の発明に用いるエポキシ樹脂(B)として好ましいものは、本発明の新規エポキシ樹脂である下記一般式(4)
Figure 0004815877

(式中、Ar、Ar、Ar、Arは同一でも異なっていても良い、メチレンジフェニレン基、又は2,2−プロパン−ジフェニル基であり、X、X炭素数4〜10の直鎖状のアルキレン鎖であり、R、R、Rは同一でも異なっていても良い水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基であり、p、q、rは繰り返し数の平均値でpは0.5〜5.0であり、qは0.5〜5.0であり、rは0.05〜0.5である。)で表され、エポキシ当量が150〜900g/eq.の範囲であり、且つ25℃における粘度が2,000〜20,000Pa・sのエポキシ樹脂であり、具体的な構造式として、下記に示すものを挙げる事ができる。
Figure 0004815877
上記各構造式において、Gはグリシジル基であり、p、q、rは繰り返し数の平均値であってpは0.5〜5.0であり、qは0.5〜5.0であり、rは0.05〜0.5である。又これらの中でも、得られる硬化物の物性バランスに優れる点から、前記構造式(C−3)、(C−4)で表されるものを用いることが最も好ましい。
前記一般式(2)で表されるエポキシ樹脂(C)の製造方法としては、特に限定されるものではないが、下記に記す本発明の製造方法である、炭素数4〜10の直鎖状のアルキレン鎖の両末端にエーテル結合を介してグリシジル基が連結した化合物(c1)とビスフェノールF及びビスフェノールAからなる群から選択される芳香族系ジヒドロキシ化合物(c2)とを、モル比(c1)/(c2)が1/1.1〜1/5.0の範囲で反応させて得られるヒドロキシ化合物を更にエピハロヒドリン類(c3)と反応ささる方法を用いることが、原料入手や反応が容易である点から好ましい。
以下、本発明のエポキシ樹脂の製造方法について記載する。
本発明のエポキシ樹脂の製造方法は、本発明のヒドロキシ化合物の製造方法で得られた該化合物を原料として用い、これとエピハロヒドリン類(c3)を用いて該化合物中の末端のヒドロキシ基をグリシジルエーテル基とする方法である。
従って、前記炭素数4〜10の直鎖状のアルキレン鎖の両末端にエーテル結合を介してグリシジル基が連結した化合物(c1)としては、前述の化合物(a1)で挙げたものをいずれも例示することができ、又、芳香族系ジヒドロキシ化合物(c2)としても、前述の芳香族系ジヒドロキシ化合物(a2)で例示されたものをいずれも使用することが可能である。又、前記炭素数4〜10の直鎖状のアルキレン鎖の両末端にエーテル結合を介してグリシジル基が連結した化合物(c1)と芳香族系ジヒドロキシ化合物(c2)との反応については、前述と同じである。尚、反応生成物であるヒドロキシ化合物としては、上述のように精製工程を経たものであっても、以下のグリシジル化反応に影響のない溶剤や不純物等を含有したものをそのまま用いても良い。
本発明のエポキシ樹脂の製造方法において、ヒドロキシ化合物のグリシジルエーテル化反応は、エピハロヒドリン類(c3)を用いる従来の方法を用いることができる。例えば、前記で得られたヒドロキシ化合物のフェノール性水酸基1モルに対し、エピハロヒドリン類(c3)0.3〜20モルを添加し、この混合物に、該ヒドロキシ化合物のフェノール性水酸基1モルに対し0.9〜2.0モルの塩基性触媒を一括添加または徐々に添加しながら20〜120℃の温度で0.5〜10時間反応させる方法が挙げられる。このエピハロヒドリン類(c3)の添加量は、エピハロヒドリン類(c3)の過剰量が多くなる程、得られるエポキシ樹脂は理論構造に近いものとなり、未反応フェノール性水酸基とエポキシ基との反応で生じる2級水酸基の生成を抑制することができる。かかる観点から中でも2.5〜20当量の範囲であることが好ましい。この塩基性触媒は固形でもその水溶液を使用してもよく、水溶液を使用する場合は、連続的に添加すると共に、反応混合物中から減圧下、または常圧下、連続的に水及びエピハロヒドリン類(c3)を留出させ、更に分液して水は除去しエピハロヒドリン類(c3)は反応混合物中に連続的に戻す方法でもよい。
なお、工業生産を行う際は、エポキシ樹脂生産の初バッチでは仕込みエピハロヒドリン類(c3)の全てを新しいものを使用するが、次バッチ以降は、粗反応生成物から回収されたエピハロヒドリン類(c3)と、反応で消費される分及で消失する分に相当する新しいエピハロヒドリン類(c3)とを併用することが好ましい。この時、使用するエピハロヒドリン類(c3)は特に限定されないが、例えばエピクロルヒドリン、エピブロモヒドリン等が挙げられる。なかでも入手が容易なことからエピクロルヒドリンが好ましい。また、塩基性触媒も特に限定されないが、アルカリ土類金属水酸化物、アルカリ金属炭酸塩及びアルカリ金属水酸化物等が挙げられる。特にエポキシ樹脂合成反応の触媒活性に優れる点からアルカリ金属水酸化物が好ましく、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、等が挙げられる。使用に際しては、これらのアルカリ金属水酸化物を10〜55重量%程度の水溶液の形態で使用してもよいし、固形の形態で使用しても構わない。また、有機溶媒を併用することにより、エポキシ樹脂の合成における反応速度を高めることができる。このような有機溶媒としては特に限定されないが、例えば、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、メタノール、エタノール、1−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、1−ブタノール、セカンダリーブタノール、ターシャリーブタノール等のアルコール類、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ等のセロソルブ類、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、1,3−ジオキサン、ジエトキシエタン等のエーテル類、アセトニトリル、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド等の非プロトン性極性溶媒等が挙げられる。これらの有機溶媒は、それぞれ単独で使用してもよいし、また、極性を調整するために適宜二種以上を併用してもよい。
これらのグリシジル化反応の反応物を水洗後、加熱減圧下、蒸留によって未反応のエピハロヒドリン類(c3)や併用する有機溶媒を留去する。また更に加水分解性ハロゲンの少ないエポキシ樹脂とするために、得られたエポキシ樹脂を再びトルエン、メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトンなどの有機溶媒に溶解し、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属水酸化物の水溶液を加えてさらに反応を行うこともできる。この際、反応速度の向上を目的として、4級アンモニウム塩やクラウンエーテル等の相関移動触媒を存在させてもよい。相関移動触媒を使用する場合のその使用量としては、用いるエポキシ樹脂に対して0.1〜3.0重量%の範囲が好ましい。反応終了後、生成した塩を濾過、水洗などにより除去し、更に、加熱減圧下トルエン、メチルイソブチルケトンなどの溶剤を留去することにより高純度のエポキシ樹脂を得ることができる。
本発明の第二の発明で用いる硬化剤(D)としては、特に限定されるものではなく、上述のエポキシ樹脂(C)と反応して硬化物を与えるものであれば良く、例えば、アミン系化合物、酸無水物系化合物、アミド系化合物、フェノ−ル系化合物や、前述の本発明のヒドロキシ化合物などが挙げられる。
例えばアミン系化合物としては、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ブチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、ペンタエチレンヘキサミンなどの脂肪族ポリアミン類や、メタキシリレンジアミン、ジアミノジフェニルメタン、フェニレンジアミンなどの芳香族ポリアミン類や、1、3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、イソホロンジアミン、ノルボルナンジアミンなどの脂環族ポリアミン類等や、ジシアンジアミド、リノレン酸の2量体とエチレンジアミンとより合成されるポリアミド樹脂が挙げられる。
酸無水物系化合物としては、無水フタル酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、無水マレイン酸、テトラヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、無水メチルナジック酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸などが挙げられる。
フェノール系化合物としては、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、芳香族炭化水素ホルムアルデヒド樹脂変性フェノール樹脂、ジシクロペンタジエンフェノール付加型樹脂、フェノールアラルキル樹脂、ナフトールアラルキル樹脂、トリメチロールメタン樹脂、テトラフェニロールエタン樹脂、ナフトールノボラック樹脂、ナフトール−フェノール共縮ノボラック樹脂、ナフトール−クレゾール共縮ノボラック樹脂、ビフェニル変性フェノール樹脂、アミノトリアジン変性フェノール樹脂やこれらの変性物等が挙げられる。また潜在性触媒として、イミダゾ−ル、BF−アミン錯体、グアニジン誘導体なども挙げられる。
また、これらのアミン系化合物、酸無水物系化合物、アミド系化合物、フェノ−ル系化合物等の硬化剤は単独で用いてもよく、2種以上を混合してもよい。尚、アンダーフィル材等の用途や一般塗料用途においては、前記酸無水物系化合物又はアミン系化合物を用いることが好ましい。また、接着剤などの用途ではアミン系化合物が好ましい。更に、フレキシル配線基板用途においてはアミン系化合物、特にジシアンジアミドが作業性、硬化性の点から好ましい。また、半導体封止材料用途においては硬化物の耐熱性の点から固形タイプのフェノール系化合物が好ましい。
本発明の第二の発明であるエポキシ樹脂組成物では、前記エポキシ樹脂(C)と硬化剤(D)を用いる以外になんら制限されるものではなく、本発明の効果を損なわない範囲において、その他のエポキシ樹脂を併用しても良い。このとき、エポキシ樹脂組成物中の前記エポキシ樹脂(C)の使用割合としては、全エポキシ樹脂中30重量%以上であることが好ましく、特に40重量%以上であることが好ましい。
併用できるエポキシ樹脂としては、なんら制限されるものではなく、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビスフェノールAD型エポキシ樹脂、レゾルシン型エポキシ樹脂、ハイドロキノン型エポキシ樹脂、カテコール型エポキシ樹脂、ジヒドロキシナフタレン型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、テトラメチルビフェニル型エポキシ樹脂等の液状エポキシ樹脂、ブロム化フェノールノボラック型エポキシ樹脂等の臭素化エポキシ樹脂、固形ビスフェノールA型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、トリフェニルメタン型エポキシ樹脂、テトラフェニルエタン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン−フェノール付加反応型エポキシ樹脂、フェノールアラルキル型エポキシ樹脂、ナフトールノボラック型エポキシ樹脂、ナフトールアラルキル型エポキシ樹脂、ナフトール−フェノール共縮ノボラック型エポキシ樹脂、ナフトール−クレゾール共縮ノボラック型エポキシ樹脂、芳香族炭化水素ホルムアルデヒド樹脂変性フェノール樹脂型エポキシ樹脂、ビフェニル変性ノボラック型エポキシ樹脂等が挙げられ、単独でも、2種以上を併用してもよく、目的とする用途や硬化物の物性等に応じて種々選択して用いることが好ましい。
本発明のエポキシ樹脂組成物におけるエポキシ樹脂(C)と硬化剤(D)の配合量としては、特に制限されるものではないが、得られる硬化物の機械的物性等が良好である点から、エポキシ樹脂(C)を含むエポキシ樹脂全量中のエポキシ基の合計1当量に対して、硬化剤(D)中の活性基が0.7〜1.5当量になる量が好ましい。
本発明のエポキシ樹脂組成物においては、脂肪族系ジヒドロキシ化合物のジグリシジルエーテル又は脂肪族系酸化合物のグリシジルエステルと芳香族系ジヒドロキシ化合物との反応物を適用することで、従来になく柔軟で強靱な硬化物を得ることが可能となる。例えば、前記した液状ビスフェノールA型エポキシ樹脂をダイマー酸やセバシン酸のような脂肪族ジカルボン酸を分子鎖延長剤として反応させた高分子量化エポキシ樹脂は、柔軟な構造の硬化物を与えるが、エステル基の凝集によりその効果は十分なものではない。
これに対して本発明では脂肪族系化合物から生じる骨格が、柔軟性を付与する所謂ソフトセグメントとして機能するため、本発明のヒドロキシ化合物やエポキシ樹脂を硬化させて得られる硬化物は極めて柔軟なものとなる。一方、芳香族系ジヒドロキシ化合物から生じる骨格が、本発明のヒドロキシ化合物やエポキシ樹脂に剛直性を付与する所謂ハードセグメントとして機能するため、柔軟性と靭性とを兼備する硬化物を与えることができる。
特に本発明のエポキシ樹脂の場合は、ハードセグメントとして機能する部分と、ソフトセグメントとして機能する部分とが結合することにより、エポキシ樹脂構造に柔軟性を付与すると共に優れた耐湿性を発現させることができる。更に、本発明では芳香核に直接グリシジルオキシ基が結合することにより、エポキシ樹脂硬化物の靱性が極めて優れたものとなる。即ち、例えば、低分量タイプの液状ビスフェノールA型エポキシ樹脂をエチレンオキサイド又はプロピレンオキサイドで変性して得られるジオール化合物をグリシジルエーテル化した構造の汎用のエポキシ樹脂は、エポキシ樹脂骨格自体が柔軟になるものの、エポキシ基自体の活性に劣り、硬化時に靱性を発現するに充分な架橋が得られないものであったところ、本発明のエポキシ樹脂は、グリシジルオキシ基が直接芳香核に結合することによりエポキシ基の活性が高くなる為、樹脂自体が柔軟であるにも拘わらず、硬化反応時には適度な架橋を形成して優れた靱性を発現する。更に、前記ハードセグメントが架橋点となるエポキシ基に隣接することで架橋点における物理的な強度が高まり靱性が向上するものである。
以上詳述した本発明の第一及び第二のエポキシ樹脂組成物には、必要に応じて硬化促進剤を適宜併用することもできる。前記硬化促進剤としては種々のものが使用できるが、例えば、リン系化合物、第3級アミン、イミダゾール、有機酸金属塩、ルイス酸、アミン錯塩等が挙げられる。特に半導体封止材料用途として使用する場合には、硬化性、耐熱性、電気特性、耐湿信頼性等に優れる点から、リン系化合物ではトリフェニルホスフィン、第3級アミンでは1,8−ジアザビシクロ−[5.4.0]−ウンデセンが好ましい。
また、本発明のエポキシ樹脂組成物には、必要に応じて無機質充填材を配合することができる。前記無機質充填材としては、例えば、溶融シリカ、結晶シリカ、アルミナ、窒化珪素、水酸化アルミ等が挙げられる。前記無機充填材の配合量を特に大きくする場合は溶融シリカを用いることが好ましい。前記溶融シリカは破砕状、球状のいずれでも使用可能であるが、溶融シリカの配合量を高め且つ成形材料の溶融粘度の上昇を抑制するためには、球状のものを主に用いる方が好ましい。更に球状シリカの配合量を高めるためには、球状シリカの粒度分布を適当に調整することが好ましい。その充填率は耐湿性、誘電特性、難燃性を考慮して、高い方が好ましく、エポキシ樹脂組成物の全体量に対して65重量%以上が特に好ましい。また導電ペーストなどの用途に使用する場合は、銀粉や銅粉等の導電性充填剤を用いることができる。
更に、本発明のエポキシ樹脂組成物には、必要に応じて、シランカップリング剤、離型剤、顔料、乳化剤等の種々の配合剤を使用することができ、更に、難燃付与剤も使用できる。前記難燃付与剤としては種々のものが使用できるが、例えば、デカブロモジフェニルエーテル、テトラブロモビスフェノールAなどのハロゲン化合物、赤リンや各種燐酸エステル化合物などの燐原子含有化合物、メラミン或いはその誘導体などの窒素原子含有化合物、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、硼酸亜鉛、硼酸カルシウムなどの無機系難燃化合物が例示できる。
本発明のエポキシ樹脂組成物は、上記した各成分を均一に混合することにより得られる。例えば、塗料用や接着剤用に調製されたエポキシ樹脂組成物を作製するためには、エポキシ樹脂、硬化剤、必要に応じて有機溶媒、充填剤、顔料等の配合物を均一になるまでペイントシェーカー等の分散器を用いて混合して、塗料用組成物、接着剤要組成物を得ればよい。
また、前記したとおり本発明のエポキシ樹脂組成物は、その硬化物が柔軟でかつ強靱な特性を有するため、近年需要が伸びている半導体封止材料分野におけるアンダーフィル材や、電気積層板分野におけるフレキシブル配線基板用途に好適なものである。また、本発明のエポキシ樹脂組成物は、耐湿性及び耐水性に優れたエポキシ樹脂硬化物を与える。よって、かかる組成物は半導体封止材料や、プリント配線基板等の電気積層板用途に好適なものである。
アンダーフィル材用途や半導体封止材料の組成物を調整するには、本発明のヒドロキシ化合物、あるいは本発明のエポキシ樹脂から選ばれる少なくとも何れか一方、充填剤、更に必要により他の硬化剤あるいはエポキシ樹脂等を押出機、ニーダ、ロール等を用いて均一になるまで充分に混合して溶融混合型のエポキシ樹脂組成物を得ればよい。その際、充填剤としては、通常シリカが用いられるが、その充填率はエポキシ樹脂組成物100重量部当たり、充填剤を30〜95重量%の範囲が用いることが好ましく、中でも、難燃性や耐湿性や耐ハンダクラック性の向上、線膨張係数の低下を図るためには、70重量%以上が特に好ましい。かかる組成物からアンダーフィル材を形成するには、該組成物を注型、或いはトランスファ−成形機、射出成形機などを用いて成形し、さらに80〜200℃で2〜10時間に加熱することにより硬化させることができる。
フレキシブル配線基板材料用や、他の電気積層板、及びCFRP用のエポキシ樹脂組成物を作製するためには、該硬化性樹脂組成物の粘度によっては無溶媒で用いることもできるが、有機溶剤を用いてワニス化することでプリプレグ用樹脂組成物とすることが好ましい。前記有機溶剤としては、例えばトルエン、キシレン、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等を挙げることができる。この際の溶剤は、本発明のエポキシ樹脂組成物と該溶剤の混合物100重量部当たり、10〜70重量部、好ましくは15〜65重量部、特に好ましくは15〜65重量部となるように調製することが好ましい。さらに、このようにして調整されたエポキシ樹脂組成物から積層板を製造するには、エポキシ樹脂組成物溶液(ワニス状組成物)をガラス繊維、カーボン繊維、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維、アルミナ繊維、紙などの基材に含浸させ加熱乾燥して得たプリプレグを熱プレス成形して積層板を得ることができる。
本発明のエポキシ樹脂組成物から銅張り積層板用樹脂組成物を得るには、上記プリプレグ用樹脂組成物とする方法と同じであり、得られたプリプレグを、例えば特開平7−41543号公報に記載されているように積層し、適宜銅箔を重ねて、1〜10MPaの加圧下に170〜250℃で10分〜3時間、加熱圧着させることにより、銅張り積層板を得ることができる。
本発明のエポキシ樹脂組成物をレジストインキとして使用する場合には、例えば特開平5−186567号公報に記載の方法に準じて、レジストインキ用組成物とした後、スクリーン印刷方式にてプリント基板上に塗布した後、レジストインキ硬化物とする方法が挙げられる。
本発明のエポキシ樹脂組成物を導電ペーストとして使用する場合には、例えば、特開平3−46707号公報に記載の微細導電性粒子を該樹脂組成物中に分散させ異方性導電膜用組成物とする方法、特開昭62−40183号公報、特開昭62−76215号公報、特開昭62−176139号公報などに開示されているような室温で液状である回路接続用ペースト樹脂組成物や異方性導電接着剤とする方法が挙げられる。
本発明のエポキシ樹脂組成物からビルドアップ基板用層間絶縁材料を得る方法としては特に限定されないが、例えば特公平4−6116号公報、特開平7−304931号公報、特開平8−64960号公報、特開平9−71762号公報、特開平9−298369号公報などに記載の各種方法を採用できる。より具体的には、ゴム、フィラーなどを適宜配合した当該硬化性樹脂組成物を、回路を形成した配線基板にスプレーコーティング法、カーテンコーティング法等を用いて塗布した後、硬化させる。その後、必要に応じて所定のスルーホール部等の穴あけを行った後、粗化剤により処理し、その表面を湯洗することによって、凹凸を形成させ、銅などの金属をめっき処理する。前記めっき方法としては、無電解めっき、電解めっき処理が好ましく、また前記粗化剤としては酸化剤、アルカリ、有機溶剤等が挙げられる。このような操作を所望に応じて順次繰り返し、樹脂絶縁層及び所定の回路パターンの導体層を交互にビルドアップして形成することにより、ビルドアップ基盤を得ることができる。但し、スルーホール部の穴あけは、最外層の樹脂絶縁層の形成後に行う。また、銅箔上で当該樹脂組成物を半硬化させた樹脂付き銅箔を、回路を形成した配線基板上に、170〜250℃で加熱圧着することで、粗化面を形成、メッキ処理の工程を省き、ビルドアップ基板を作製することも可能である。
本発明の硬化物を得る方法としては、一般的なエポキシ樹脂組成物の硬化方法に準拠すればよく、例えば加熱温度条件は、組み合わせる硬化剤の種類や用途等によって、適宜選択すればよいが、上記方法によって得られた組成物を、室温〜250℃程度の温度範囲で加熱すればよい。成形方法などもエポキシ樹脂組成物の一般的な方法が用いられ、特に本発明のエポキシ樹脂組成物に特有の条件は不要である。本発明のエポキシ樹脂組成物は、上記の他熱硬化により各種の用途において成型物、積層物、注型物、接着剤、塗膜、フィルム等の硬化物を形成することができる。
次に本発明を実施例、比較例により具体的に説明する。なお、以下に記載の部及び%は、特に断りがない限り重量基準である。
実施例1 ジヒドロキシ化合物(Ph−1)の合成
温度計、撹拌機を取り付けたフラスコに1,6−ヘキサンジオールのジグリシジルエーテル(大日本インキ化学工業株式会社製:商品名EPICLON 726D、エポキシ当量124g/eq)744g(6当量)とビスフェノールA(水酸基当量114g/eq)1368g(12当量)を仕込み、140℃まで30分間要して昇温した後、4%水酸化ナトリウム水溶液5gを仕込んだ。その後、30分間要して150℃まで昇温し、さらに150℃で3時間反応させた。その後、中和量のリン酸ソーダを添加し、ヒドロキシ化合物(Ph−1)2090gを得た。このヒドロキシ化合物(Ph−1)は、図1のNMRスペクトル(13C)から、また、マススペクトルで前記一般式(1)のnが1の理論構造に相当するM=687、及びnが2の理論構造に相当するM=1145のピークが得られたことから前記構造式(A−3)で表される構造のヒドロキシ化合物を含有することが確認された。このヒドロキシ化合物(Ph−1)のGPCより算出した水酸基当量は262g/eq、水酸基当量から算出した前記構造式(A−3)中のnの平均値は0.6であった。
実施例2 エポキシ樹脂(Ep−1)の合成
温度計、滴下ロート、冷却管、撹拌機を取り付けたフラスコに実施例1で得られたヒドロキシ化合物(Ph−1)261g(水酸基当量261g/eq.)、エピクロルヒドリン1110g(12モル)、n−ブタノール222gを仕込み溶解させた。その後、窒素ガスパージを施しながら、65℃に昇温した後に、共沸する圧力までに減圧して、49%水酸化ナトリウム水溶液122g(1.5モル)を5時間かけて滴下した。次いでこの条件下で0.5時間撹拌を続けた。この間、共沸で留出してきた留出分をディーンスタークトラップで分離して、水層を除去し、有機層を反応系内に戻しながら反応した。その後、未反応のエピクロルヒドリンを減圧蒸留して留去させた。それで得られた粗エポキシ樹脂にメチルイソブチルケトン1000gとn−ブタノール100gを加え溶解した。更にこの溶液に10%水酸化ナトリウム水溶液20gを添加して80℃で2時間反応させた後に洗浄液のPHが中性となるまで水300gで水洗を3回繰り返した。次いで共沸によって系内を脱水し精密濾過を経た後に溶媒を減圧下で留去して液状のエポキシ樹脂(Ep−1)380gを得た。このエポキシ樹脂(Ep−1)は、NMRスペクトル(13C)から、またマススペクトルで前記構造式(C−3)中のp=1、q=1、r=0の理論構造に相当するM+=798、p=2、q=2、r=0の理論構造に相当するM+=1257のピークが得られたことから前記構造式(C−3)で表される構造のエポキシ樹脂を含有することが確認された。得られたエポキシ樹脂(Ep−1)は、前記構造式(C−3)においてp=0、q=0、r=0の化合物を含んでおり、GPCで確認したところ該混合物中p=0、q=0、r=0の化合物を29重量%の割合で含有するものであった。また、このエポキシ樹脂(Ep−1)のエポキシ当量は350g/eq.、粘度は2000Pa・s(25℃,E型粘度法)、エポキシ当量から算出される前記構造式(C−3)中のrの平均値は0.1であった。
実施例3 ヒドロキシ化合物(Ph−2)の合成
実施例1において、ビスフェノールA(水酸基当量114g/eq)1368g(12当量)を752g(6.6当量)に変更した以外は実施例1と同様の操作より、ヒドロキシ化合物(Ph−2)1480gを得た。このヒドロキシ化合物(Ph−2)は、実施例1と同様マススペクトルでM=687およびM=1145のピークが得られたことから前記構造式(A−3)で表される構造のヒドロキシ化合物を含有することが確認された。このヒドロキシ化合物(Ph−2)のGPCより算出した水酸基当量は608g/eq、水酸基当量から算出した前記構造式(A−3)中のnの平均値は2.1であった。
実施例4 エポキシ樹脂(Ep−2)の合成
実施例2において、用いる原料をヒドロキシ化合物(Ph−1)261gからヒドロキシ化合物(Ph−2)608g(水酸基当量608g/eq.)に変更した以外は実施例2と同様の操作にて透明液体のエポキシ樹脂(Ep−2)665gを得た。このエポキシ樹脂(Ep−2)は、NMRスペクトル(13C)から、またマススペクトルで実施例2と同様にM+=798、及びM+=1257のピークが得られたことから前記構造式(C−3)で表される構造のエポキシ樹脂を含有することが確認された。得られたエポキシ樹脂(Ep−2)は、前記構造式(C−3)においてp=0、q=0、r=0の化合物を含んでおり、GPCで確認したところ該混合物中p=0、q=0、r=0の化合物を4重量%の割合で含有するものであった。また、このエポキシ樹脂(Ep−2)のエポキシ当量は759g/eq.、粘度は11580Pa・s(25℃,E型粘度法)、エポキシ当量から算出される前記構造式(C−3)中のrの平均値は0.1であった。
実施例5 ヒドロキシ化合物(Ph−3)の合成
実施例1で得たヒドロキシ化合物(Ph−1)1000gにメチルイソブチルケトン3000gを仕込み均一に溶解した。その後、窒素ガスパージを施しながら、80℃に昇温した後に、1%水酸化ナトリウム水溶液2270gを仕込み、ビスフェノールAを抽出した(この操作を8回繰り返した)。その後、洗浄液のPHが中性となるまで水2000gで水洗を4回繰り返した。その後、メチルイソブチルケトンを減圧蒸留して留去させ、ヒドロキシ化合物(Ph−3)700gを得た。このヒドロキシ化合物(Ph−3)は、NMRスペクトル(13C)から、またマススペクトルで実施例1と同様にM=687、及びM=1145のピークが得られたことから前記構造式(A−3)で表される構造のヒドロキシ化合物を含有することが確認された。このヒドロキシ化合物(Ph−3)のGPCより算出した水酸基当量は508g/eq、水酸基当量から算出した前記構造式(A−3)中のnの平均値は0.6であった。
実施例6 エポキシ樹脂(Ep−3)の合成
実施例2において、用いる原料としてヒドロキシ化合物(Ph−1)261gからヒドロキシ化合物(Ph−3)508g(水酸基当量508g/eq.)に変更した以外は実施例2と同様の操作にて透明液体のエポキシ樹脂(Ep−3)545gを得た。このエポキシ樹脂(Ep−3)は、NMRスペクトル(13C)から、またマススペクトルで同様にM+=798、M+=1257のピークが得られたことから前記構造式(C−3)で表されるエポキシ樹脂を含有することが確認された。得られたエポキシ樹脂(Ep−3)は、前記一般式(2)においてp=0、q=0、r=0の化合物を含んでおり、GPCで確認したところ該混合物中p=0、q=0、r=0の化合物を0.2%の割合で含有するものであった。また、このエポキシ樹脂(Ep−3)のエポキシ当量は604g/eq.、粘度は5760Pa・s(25℃,E型粘度法)、エポキシ当量から算出される前記構造式(C−3)中のrの平均値は0.1であった。
実施例7 ヒドロキシ化合物(Ph−4)の合成
実施例1において、ビスフェノールA(水酸基当量114g/eq)1368g(12当量)をビスフェノールF(水酸基当量100g/eq)660g(6.6当量)に変更した以外は実施例1と同様の操作より、ヒドロキシ化合物(Ph−4)1390gを得た。このヒドロキシ化合物(Ph−4)は、マススペクトルで前記構造式(A−4)のnが1の理論構造に相当するM=630およびnが2の理論構造に相当するM=1060のピークが得られたことから前記構造式(A−4)で表される構造のヒドロキシ化合物を含有することが確認された。このヒドロキシ化合物(Ph−4)のGPCより算出した水酸基当量は550g/eq、水酸基当量から算出した前記構造式(A−4)中のnの平均値は2.1であった。
実施例8 エポキシ樹脂(Ep−4)の合成
実施例2において、原料として用いるヒドロキシ化合物をヒドロキシ化合物(Ph−1)261gからヒドロキシ化合物(Ph−4)550g(水酸基当量550g/eq.)に変更した以外は実施例2と同様の操作にて液状のエポキシ樹脂(Ep−4)588gを得た。このエポキシ樹脂(Ep−4)は、マススペクトルで前記構造式(C−4)中のP=1、q=1、r=0の理論構造に相当するM+=742及びp=2、q=2、r=0の理論構造に相当するM+=1173のピークが得られたことから前記構造式(C−4)で表される構造のエポキシ樹脂を含有することが確認された。得られたエポキシ樹脂(Ep−4)は、前記構造式(C−4)におけるnが0の化合物を含んでおり、GPCで確認したところ該混合物中p=0、q=0、r=0の化合物を4%の割合で含有するものであった。また、このエポキシ樹脂(Ep−4)のエポキシ当量は655g/eq.、粘度は2510Pa・s(25℃,E型粘度法)、エポキシ当量から算出される前記構造式(C−4)中のrの平均値は0.1であった。
合成例1(ダイマー酸変性のエポキシ樹脂の合成)
温度計、冷却管、撹拌機を取り付けたフラスコにビスフェノールA型液状エポキシ樹脂(大日本インキ化学工業株式会社製:商品名EPICLON 850S、エポキシ当量185g/eq.)457gとダイマー酸(築野食品工業株式会社製:商品名「Tsunodyme216」)243gを仕込み、窒素ガスパージを施しながら80℃まで昇温し、トリフェニルホスフィン(触媒)0.14gを添加して140℃で2時間反応させ半固形のエポキシ樹脂(Ep−5)700gを得た。このエポキシ樹脂(Ep−5)はダイマー酸のカルボン酸とエポキシ基を反応させることによりエステル結合によって、分子鎖延長された構造を有するものであり、エポキシ当量は451g/eq.、粘度は170mPa・s(150℃,ICI粘度計)であった。
合成例2(セバシン酸変性のエポキシ樹脂の合成)
合成例1において、原料として用いたダイマー酸をセバシン酸(試薬)119gに変更した以外は合成例1と同様にして、半固形のエポキシ樹脂(Ep−6)576gを得た。このエポキシ樹脂はセバシン酸のカルボン酸とエポキシ基を反応させることにより、エステル結合によって分子鎖延長された構造を有し、エポキシ当量は488g/eq.、粘度は290mPa・s(150℃,ICI粘度計)であった。
合成例3(トリエチレングリコールジビニルエーテル変性エポキシ樹脂の合成)
温度計、撹拌機を取り付けたフラスコにビスフェノールA228g(1.00モル)とトリエチレングリコールジビニルエーテル(ISP社製:商品名Rapi−Cure DVE−3)172g(0.85モル)を仕込み、120℃まで1時間要して昇温した後、さらに120℃で6時間反応させて透明半固形の変性多価フェノール類400gを得た。次いで、温度計、滴下ロート、冷却管、撹拌機を取り付けたフラスコに上記で得られた変性多価フェノール類400g(水酸基当量364g/eq.)、エピクロルヒドリン925g(10モル)、n−ブタノール185gを仕込み溶解させた。その後、窒素ガスパージを施しながら、65℃に昇温した後に、共沸する圧力までに減圧して、49%水酸化ナトリウム水溶液122g(1.5モル)を5時間かけて滴下した。次いでこの条件下で0.5時間撹拌を続けた。この間、共沸で留出してきた留出分をディーンスタークトラップで分離して、水層を除去し、有機層を反応系内に戻しながら反応した。その後,未反応のエピクロルヒドリンを減圧蒸留して留去させた。それで得られた粗エポキシ樹脂にメチルイソブチルケトン1000gとn−ブタノール100gを加え溶解した。更にこの溶液に10%水酸化ナトリウム水溶液20gを添加して80℃で2時間反応させた後に洗浄液のPHが中性となるまで水300gで水洗を3回繰り返した。次いで共沸によって系内を脱水し精密濾過を経た後に溶媒を減圧下で留去して透明液体のエポキシ樹脂(Ep−7)457gを得た。このエポキシ樹脂のエポキシ当量は462g/eq.、粘度は12000mPa・s(25℃,キャノンフェンスケ法)であった。
実施例9〜13、及び比較例1〜4
上記のようにして合成された4種類のエポキシ樹脂(Ep−1)〜(Ep−4)、ヒドロキシ化合物(Ph−2)、フェノールノボラック型エポキシ樹脂(商品名:EPICLON N−740 大日本インキ化学工業株式会社製、エポキシ当量181g/eq.)、及び比較用に合成例1〜3で得られたダイマー酸変性エポキシ樹脂(Ep−5)、セバシン酸変性エポキシ樹脂(Ep−6)、トリエチレングリコールジビニルエーテル変性エポキシ樹脂(Ep−7)、ビスフェノールAのエチレンオキシド付加体(6モル付加)のグリジシルエーテルである6EO変性ビスフェノールA型エポキシ樹脂(Ep−8、新日本理化株式会社製:商品名 「リカレジン BEO−60E」エポキシ当量358g/eq.)を用いて性能評価を行った。
柔軟強靱性
表1に従った配合で、エポキシ樹脂と硬化剤とキシレン(実施例13のみこれに加え促進剤と)を室温で均一混合してエポキシ樹脂組成物を得た。それを鉄シャーレ(直径65mm、高さ12mm)に注ぎ、80℃で2時間、さらに125℃で2時間の加熱を行い(実施例13のみ、80℃で2時間、さらに175℃で5時間の加熱を行い)、厚さ2mmの硬化物を得た。その硬化物を用いて屈曲試験を行い柔軟強靱性を評価した。屈曲試験は硬化物を約180度折り曲げ、屈曲部のわれ・はがれを調べ、屈曲部にわれが認められた場合は×、われないがヒビが入ったものは△、変化が認められない場合は○と判定した(試験は25℃と100℃のそれぞれ行い、100℃試験はグローブボックス型乾燥機内で行った)。
耐熱性
表1に従った配合で、エポキシ樹脂と硬化剤とキシレン(実施例13のみこれに加え促進剤と)を室温で均一混合してエポキシ樹脂組成物を得た。それを鉄シャーレ(直径65mm、高さ12mm)に注ぎ、80℃で2時間、さらに125℃で2時間の加熱を行い(実施例13のみ、80℃で2時間、さらに175℃で5時間の加熱を行い)、厚さ2mmの硬化物を得た。その硬化物を150℃の高温槽に300時間放置し、硬化物にひび、割れ、変色等の不具合を目視で確認し、不具合が認められた場合は×、われないがヒビ等が入ったものは△、変化が認められない場合は○(試験は25℃で行った)また、高温槽内の放置前後の重量変化から重量減少率を計算した。また、高温槽内の放置後の屈曲試験を行った。屈曲試験は硬化物を約180度折り曲げ、屈曲部のわれ・はがれを調べ、屈曲部にわれ又はひびが認められた場合は×、認められない場合は○と判定した(試験は25℃で行った)。以上を総合して耐熱性の評価とした。
密着性
表1に従った配合で、エポキシ樹脂と硬化剤とキシレン(実施例13のみこれに加え促進剤と)を室温で均一混合してエポキシ樹脂組成物を得た。それを冷延鋼板(0.8mm×70mm×150mm、SPCC−SB、耐水サンドペーパー(#240)処理)に塗布し、80℃で48時間加熱を行い(実施例13のみ、80℃で2時間、さらに175℃で5時間加熱を行い)、厚さ50μmの試験片を得た。その試験片を用いて碁盤目試験を行い密着性を評価した。碁盤目試験はJIS.K5400−6.15にしたがって行い、剥離残分の個数で判定した。
耐湿性
表1に従った配合で、エポキシ樹脂と硬化剤とキシレン(実施例13のみこれに加え促進剤と)を室温で均一混合してエポキシ樹脂組成物を得た。それを鉄シャーレ(直径65mm、高さ12mm)に注ぎ、80℃で2時間、さらに125℃で2時間の加熱を行い(実施例13のみ、80℃で2時間、さらに175℃で5時間の加熱を行い)、厚さ2mmの硬化物を得た。その硬化物を用いてプレッシャークッカーテストを行い、耐湿性を評価した。プレッシャークッカーテストは121℃、100%RH、2気圧×2時間の条件で行った。硬化物にひび、割れ、変色、くもり等の不具合を目視で確認し、不具合が認められた場合は×、認められない場合は○と判定した。また、プレッシャークッカーテスト後の重量増加率から吸水率を計算した。
接着性
表1に従った配合で、エポキシ樹脂と硬化剤とキシレン(実施例13のみこれに加え促進剤と)を室温で均一混合してエポキシ樹脂組成物を得た。それを冷延鋼板(1.6mm×25mm×100mm、SPCC−SB、テストピース社製、トルエンにて脱脂)に塗布し、80℃で2時間、さらに125℃で2時間、150℃で2時間の加熱を行い(実施例13のみ、80℃で2時間、さらに175℃で5時間の加熱を行い)、試験片を得た。その試験片を用いて引張りせん断試験を行うことで接着性を評価した。引張りせん断試験はJIS.K6850にしたがって行い、破断応力(MPa)を比較した。またアルミニウム板(1.6mm×25mm×100mm、A1050P、テストピース社製、トルエンにて脱脂)を用いて同様に評価した。
Figure 0004815877
実施例1で得られたヒドロキシ化合物のGPCチャートである。 実施例1で得られたヒドロキシ化合物の13C−NMRスペクトルである。 実施例2で得られたエポキシ樹脂のGPCチャートである。 実施例2で得られたエポキシ樹脂の13C−NMRスペクトルである。 実施例3で得られたヒドロキシ化合物のGPCチャートである。 実施例4で得られたエポキシ樹脂のGPCチャートである。 実施例4で得られたエポキシ樹脂の13C−NMRスペクトルである。 実施例5で得られたヒドロキシ化合物のGPCチャートである。 実施例5で得られたヒドロキシ化合物の13C−NMRスペクトルである。 実施例6で得られたエポキシ樹脂のGPCチャートである。 実施例6で得られたエポキシ樹脂の13C−NMRスペクトルである。

Claims (17)

  1. 下記一般式(1)
    Figure 0004815877
    (式中、Ar、Arは同一でも異なっていても良い、メチレンジフェニレン基、又は2,2−プロパン−ジフェニル基であり、Xは炭素数4〜10の直鎖状のアルキレン鎖であり、nは繰り返し数の平均値で0.5〜5.0である。)で表されるヒドロキシ化合物(A)とエポキシ樹脂(B)とを含有することを特徴とするエポキシ樹脂組成物。
  2. ヒドロキシ化合物(A)の水酸基当量が100〜800g/eq.の範囲である請求項1記載のエポキシ樹脂組成物。
  3. 前記ヒドロキシ化合物(A)が脂肪族系ジヒドロキシ化合物のジグリシジルエーテル又は脂肪族系酸化合物のジグリシジルエステル(a1)と芳香族系ジヒドロキシ化合物(a2)とを反応させて得られる化合物である請求項1記載のエポキシ樹脂組成物。
  4. 下記一般式(2)
    Figure 0004815877

    (式中、Ar、Ar、Ar、Arは同一でも異なっていても良い、メチレンジフェニレン基、又は2,2−プロパン−ジフェニル基であり、X、Xは炭素数4〜10の直鎖状のアルキレン鎖、R、R、Rは同一でも異なっていても良い水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基であり、p、q、rは繰り返し数の平均値でpは0.5〜5.0であり、qは0.5〜5.0であり、rは0.05〜0.5である。)で表されるエポキシ樹脂(C)と硬化剤(D)とを含有することを特徴とするエポキシ樹脂組成物。
  5. エポキシ樹脂(C)のエポキシ当量が150〜900g/eq.の範囲である請求項4記載のエポキシ樹脂組成物。
  6. エポキシ樹脂(C)の25℃における粘度が2,000〜20,000Pa・sである請求項4記載のエポキシ樹脂組成物。
  7. 前記エポキシ樹脂(C)が、炭素数4〜10の直鎖状のアルキレン鎖の両末端にエーテル結合を介してグリシジル基が連結した化合物(c1)と、ビスフェノールF及びビスフェノールAからなる群から選択される芳香族系ジヒドロキシ化合物(c2)との反応物に、更にエピハロヒドリン類(c3)を反応させて得られるエポキシ樹脂である請求項4記載のエポキシ樹脂組成物。
  8. 半導体封止材用である請求項1〜7の何れか1項記載のエポキシ樹脂組成物。
  9. フレキシブル配線基盤用である請求項1〜7の何れか1項記載のエポキシ樹脂組成物。
  10. レジストインキ用である請求項1〜7の何れか1項記載のエポキシ樹脂組成物。
  11. 塗料用である請求項1〜7の何れか1項記載のエポキシ樹脂組成物。
  12. 接着剤用である請求項1〜7の何れか1項記載のエポキシ樹脂組成物。
  13. 請求項1〜12のいずれか1項記載のエポキシ樹脂組成物を硬化させて得られることを特徴とする硬化物。
  14. 下記一般式(3)
    Figure 0004815877


    (式中、Ar、Arは同一でも異なっていても良い、メチレンジフェニレン基、又は2,2−プロパン−ジフェニル基であり、Xは炭素数4〜10の直鎖状のアルキレン鎖であり、nは繰り返し数の平均値で0.5〜5.0である。)で表され、水酸基当量が100〜800g/eqであることを特徴とする新規ヒドロキシ化合物。
  15. 下記一般式(4)
    Figure 0004815877

    (式中、Ar、Ar、Ar、Arは同一でも異なっていても良い、メチレンジフェニレン基、又は2,2−プロパン−ジフェニル基であり、X、Xは炭素数4〜10の直鎖状のアルキレン鎖であり、R、R、Rは同一でも異なっていても良い水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基であり、p、q、rは繰り返し数の平均値でpは0.5〜5.0であり、qは0.5〜5.0であり、rは0.05〜0.5である。)で表され、エポキシ当量が150〜900g/eq.の範囲であり、且つ25℃における粘度が2,000〜20,000Pa・sである新規エポキシ樹脂。
  16. 炭素数4〜10の直鎖状のアルキレン鎖の両末端にエーテル結合を介してグリシジル基が連結した化合物(a1)と、ビスフェノールF及びビスフェノールAからなる群から選択される芳香族系ジヒドロキシ化合物(a2)とを、モル比(a1)/(a2)が1/1.1〜1/5.0の範囲で反応させることを特徴とするヒドロキシ化合物の製造方法。
  17. 炭素数4〜10の直鎖状のアルキレン鎖の両末端にエーテル結合を介してグリシジル基が連結した化合物(c1)と、ビスフェノールF及びビスフェノールAからなる群から選択される芳香族系ジヒドロキシ化合物(c2)とのモル比(c1)/(c2)が1/1.1〜1/5.0の範囲で反応させたのち、更にエピハロヒドリン類(c3)と反応させることを特徴とするエポキシ樹脂の製造方法。
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