JP4792024B2 - 自動二輪車のアクセルポジションセンサ配置構造 - Google Patents
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Description
しかしながら、スロットルボディの横にアクセルポジションセンサを配置するので、スロットルボディの横に該センサを配置するスペースが必要である。このため、スロットルボディが車体フレームの左右一対のメインフレーム間に配置される場合、メインフレーム間の隙間を拡げる必要が生じ、車幅が広くなってしまう問題が生じる。
この発明によれば、スロットルグリップにスロットルケーブルを介してアクセルポジションセンサを接続し、このアクセルポジションセンサを、前記車体フレームにおけるヘッドパイプから車体後方に延出するメインフレームの外側に配置したので、メインフレーム間にアクセルポジションセンサを配置するものに比して、アクセルポジションセンサの配置が容易になり、かつ、スロットルの操作感を変えずに車幅の増加を抑えることが可能である。
この発明によれば、メインフレームとダウンチューブと連結部材とに囲まれ、車体側方に開口している開口を設け、この開口内に、スロットルグリップにスロットルケーブルを介して接続されるアクセルポジションセンサを配置したので、メインフレーム間にアクセルポジションセンサを配置するものに比して、スロットルの操作感を変えずに車幅の増加を抑えることができる。
また、メインフレームは、ヘッドパイプから左右に分岐して車体後方に延出し、アクセルポジションセンサを、車体左側のメインフレームの外側に配置するので、スロットルケーブルを緩やかな弧を描くように引き回すことができる。
また、スロットルグリップはハンドルの右側に設けられ、このスロットルグリップから延びるスロットルケーブルを、前記ヘッドパイプ近傍から車体左側のメインフレームの外側側面に沿って引き回して前記アクセルポジションセンサに接続するので、スロットルの操作感を従来と殆ど同じにすることができる。
また、車体左側のメインフレームの外側に配置される横置きラジエータと、この横置きラジエータを含めて車体側部を覆うサイドカバーとを備え、サイドカバーは横置きラジエータの上方を覆って外観に露出する外観カバーを有し、この外観カバーと横置きラジエータとの間に、アクセルポジションセンサを配置したので、横置きラジエータと外観カバーとの間の空間を有効利用してアクセルポジションセンサを配置することができ、また、粉塵等の付着も回避することができる。
また、メインフレームとダウンチューブと連結部材とは鋳造成形にて一体に成形されるので、これらを接合する作業が不要になると共に、アクセルポジションセンサを配置する開口形状のばらつきが低減される。
また、メインフレームの外側に配置される横置きラジエータをアクセルポジションセンサと側面視重なる位置に配置したので、アクセルポジションが外部に露出するのを回避できると共に、横置きラジエータの配置自由度が向上する。
<第1実施形態>
図1は本発明の実施形態に係る自動二輪車の側面図を示し、図2は自動二輪車の上面図を示している。また、図3は自動二輪車の正面図を示し、図4は自動二輪車の背面図を示している。
図1及び図2に示すように、この自動二輪車10は、車体フレーム11と、車体フレーム11の前端部に取り付けられたヘッドパイプ12に回動自在に支持された左右一対のフロントフォーク13と、フロントフォーク13の上端部を支持するトップブリッジ14に取り付けられた操舵用のハンドル15と、フロントフォーク13に回転自在に支持された前輪16と、車体フレーム11に支持されたエンジン17と、エンジン17に排気管(不図示)を介して連結された排気マフラー18と、車体フレーム11の後下部のピボット19に上下に揺動自在に支持されたリアフォーク20と、このリアフォーク20の後端部に回転自在に支持された後輪21とを備え、リアフォーク20と車体フレーム11との間にリアクッション(不図示)が配設されている。
サイドカバー42には、図3に示すように、車両前方からの外気をエンジン17の周囲に供給するための左右一対のエア開口42Aが設けられ、エンジン17の左右前方には、エンジンガード56が設けられ、このエンジンガード56には左右一対のフォグランプ57が取り付けられている。
また、図4に示すように、トランクボックス27の背面には、左右一対のテールランプユニット60が配設され、サドルバック45の背面には、リアウインカー61が各々配設され、トランクボックス27の右側部には、この自動二輪車10に内蔵される図示せぬオーディオユニットがラジオ放送を受信する際に使用するロッドアンテナ58が取り付けられている。
この弁軸63Cの一端部(車体右側の端部)には、弁軸63Cを回転駆動する制御モータ64を収容するアクチュエータ65が配設され、このアクチュエータ65及びスロットルボディ63は、左右一対のメインフレーム24の間に配設されている。このアクチュエータ65は、制御モータ64をその回転軸線を弁軸63Cと平行に支持しており、この制御モータ64の回転を減速ギヤ機構を介して弁軸63Cに伝達する電動スロットル機構を構成している。
このAPセンサ100は、図7及び図8に示すように、上記ブラケット101にねじ101A、101Bで固定される板状のセンサ支持板102を有し、このセンサ支持板(センサ本体)102には、スロットルドラム110が回転自在に取り付けられている。このスロットルドラム110には、スロットルグリップ15Aから引き出された2本のスロットルケーブル115、125が連結され、一方のスロットルケーブル115は、スロットルグリップ15Aを開き側に回動するのに応じて牽引される開き側スロットルケーブルとして機能し、他方のスロットルケーブル125は、スロットルグリップ15Aを閉じ側に回動するのに応じて牽引される閉じ側スロットルケーブルとして機能する。
各スロットルケーブル115、125は、スロットルグリップ15Aからヘッドパイプ12近傍に向けて引き回された後、図8に示すように、車体左側のメインフレーム24の外側側面に沿って引き回され、アウターケーブル115A、125Aの端部が、センサ支持板102の前端部に形成されたケーブル支持板部103に支持、固定される。
また、閉じ側スロットルケーブル125のアウターケーブル125Aから引き出されたインナーケーブル125Bは、その一端に設けられた係合駒125Cを、スロットルドラム110に係合しつつスロットルドラム110の外周に巻き掛けられ、この巻き掛け方向は、牽引時にスロットルドラム110を図9に矢印で示す閉じ方向Nに回動駆動する方向に設定される。
このため、スロットルグリップ15Aが開くと、戻しばね112の付勢力に抗して回動円板111が開き方向Mに回動し、スロットルグリップ15Aが戻されると、戻しばね112の付勢力により回動円板111が閉じ方向Nに回動する。
このスロットル操作量センサ130のコネクタ130Aには、ケーブル(不図示)を介して自動二輪車10の各部を制御する電子制御装置(ECU)200が接続され、このスロットル操作量センサ130によって検出されたスロットル操作量が電子制御装置200に通知されるように構成されている。
また、この電子制御装置200には、スロットル弁63Bの開度を検出するスロットル開度センサ210、車速を検出する車速センサ220、エンジン17への吸気圧を検出する吸気圧センサ230及び吸気温度を検出する吸気温センサ240からの出力信号が入力され、これらのセンサの検出結果に基づいて、上記スロットル開度を適宜補正して制御し、スロットル操作により乗員の期待に添った加速、或いは、減速が得られるように、適切なスロットル開度に制御する。
すなわち、スロットル手動操作の構成の場合、スロットルグリップから延びるスロットルケーブルは、ヘッドパイプ12近傍に引き回された後に、メインフレーム24の下を通ってスロットルボディ63に引き回されることとなるが、本構成では、従来のヘッドパイプ12近傍からメインフレーム24の下を通る引き回しを、略水平方向の引き回しに変更したのと略同等の引き回しとなる。従って、スロットルの操作感を、従来のものと殆ど同じにすることができ、APセンサ100を配置しても、スロットルの操作感を変えずに車幅の増加を抑えることが可能である。
図11は、第2実施形態に係るAPセンサ100を車体フレーム11側方から見た図である。なお、本実施形態において、第1実施形態と略同一の構成は同一の符号を付して示し、詳細な説明を省略する。
図11に示すように、車体フレーム11は、ヘッドパイプ12から左右に分岐して後方斜め下方に延びる左右一対のメインフレーム24と、ヘッドパイプ12から車体下方に延出しエンジン17を支持する左右一対のダウンチューブ71と、メインフレーム24の後方とダウンチューブ71の下方を連結する左右一対の連結部材(テンションパイプ)72とを備えており、これらメインフレーム24、ダウンチューブ71及び連結部材72は、鋳造成形にて一体に成形される。なお、図11において、符号87はメインフレーム24間に配設されるエアクリーナである。
ケーブル支持板部160は、上下に間隔を空けて車体前側に延びるケーブル連結部160A、160B(図11)を有する。図13に示すように、ケーブル連結部160A、160B近傍では、上面視でメインフレーム24がヘッドパイプ12に向かって屈曲するため、ヘッドパイプ12から左側のメインフレーム24に沿って引き回されたスロットルケーブル115、125(アウターケーブル115A、125A)を急激な曲がりを生じさせることなく、かつ、メインフレーム24に殆ど接触させずに引き回すことができる。
このため、スロットルグリップ15Aが開くと、戻しばね112の付勢力に抗してスロットルドラム110が開き側(図11中、反時計周り方向)に回転し、スロットルグリップ15Aが戻されると、戻しばね112の付勢力によりスロットルドラム110が閉じ側に回転する。
このスロットル操作量センサ130のコネクタ130Aは、図12及び図13に示すように、開口部81よりも車体内側に突出して車体下方に向けられており、自動二輪車10の各部を制御する電子制御装置(ECU)200(不図示)から引き回されたケーブルが下方から接続される。このスロットル操作量センサ130によって検出されたスロットル操作量は、電子制御装置200に通知され、この電子制御装置200によるモータ駆動によってスロットル開度が制御される。
このラジエータ67の車体内側には、ラジエータカバー67Bが配設されており、ラジエータ67の車体外側には、ラジエータグリル67Gが配設される。ラジエータカバー67Bは、冷却風導風ボックスとして機能するものであり、車体内側に向かってメインフレーム24近傍まで凹むと共にカバー前側に格子状グリルを設けた開口部67C(図14、図15)が一体成形により形成される。これによって、車体前方からの走行風を開口部67Cからカバー67B内に取り込んでラジエータ67を通過させることができる。また、停車時等にラジエータ67の送風ファン67A(図5)が回転した場合は、ラジエータ67を通過した空気が開口部67Cを介して車体前方へ吹き出される。
また、このラジエータカバー67Bの車体内側の壁には、スロットルケーブル115、125に沿って凹んだ凹み部67Dが形成され、この凹み部67Dによってラジエータカバー67Bとスロットルケーブル115、125との干渉が回避される。
また、ハンドル15右側のスロットルグリップ15Aから延びるスロットルケーブル115、125を、車体左側のメインフレーム24の外側に沿わせて引き回してAPセンサ100に連結するので、スロットルケーブル115、125を急激に曲げることなく、緩やかな弧を描くように引き回すことができると共に、従来のスロットルグリップから延びるスロットルケーブルをスロットルバルブに直接接続するスロットル手動操作の構成の場合と略同じ引き回しにでき、スロットルの操作感を同等にすることができる。したがって、APセンサ100を配置しても、スロットルの操作感を変えずに車幅の増加を抑えることが可能になる。
また、メインフレーム24外側に配置される横置きラジエータ67をAPセンサ100と側面視重なる位置に配置したので、APセンサ100を外観上目立たないように配置することができる。
また、メインフレーム24とダウンチューブ71と連結部材72と鋳造成形にて一体に成形しているので、これらを別々に製作した場合に比して、接合作業が不要になると共に、開口部81の形状のばらつきが低減し、APセンサ100を開口部81内に配置する際に開口部81を修正加工する事態等を回避できる。
また、APセンサ100を車体外側から2本のボルト85、86で取り付けるだけで良いので、APセンサ100の着脱が容易である。
11 車体フレーム
12 ヘッドパイプ
15A スロットルグリップ
17 エンジン
24 メインフレーム
25 ピボットプレート
26 シートレール
40 車体カウリング
41 フロントフェアリング
42 サイドカバー
42B サイドアッパカバー(外観カバー)
43 アンダーカバー
44 リアシートカウル
63 スロットルボディ
63A 吸気通路
63B スロットル弁
63C 弁軸
64 制御モータ
65 アクチュエータ(電動スロットル機構)
67 ラジエータ(横置きラジエータ)
67B ラジエータカバー
67G ラジエータグリル
67D 凹み部
71 ダウンチューブ
72 連結部材
81 開口部
82、83 ボス部
100 アクセルポジションセンサ(APセンサ)
101 ブラケット
102 センサ支持板
103、160 ケーブル支持板部
110 スロットルドラム
112 戻しばね
115、125 スロットルケーブル
130 スロットル操作量センサ
150 センサ本体
160 ケーブル
200 電子制御装置(ECU)
Claims (2)
- スロットルグリップ(15A)の操作をアクセルポジションセンサ(100)で検出し、車体フレーム(11)に支持されたエンジン(17)の吸入空気量を制御するスロットル弁を制御モータで駆動する自動二輪車のアクセルポジションセンサ配置構造において、
前記車体フレーム(11)は、ヘッドパイプ(12)から車体後方に延出する左右のメインフレーム(24)を備え、
前記スロットルグリップ(15A)は、ハンドル(15)の右側に設けられ、このスロットルグリップ(15A)にスロットルケーブル(115,125)を介してアクセルポジションセンサ(100)を接続し、このアクセルポジションセンサ(100)を、左側のメインフレーム(24)の外側にて前記メインフレーム(24)に近接配置し、前記スロットルグリップ(15A)から延びる前記スロットルケーブル(115,125)を、前記ヘッドパイプ(12)近傍から左側のメインフレーム(24)の外側側面に沿って引き回して前記アクセルポジションセンサ(100)に接続したことを特徴とする自動二輪車のアクセルポジションセンサ配置構造。 - 前記車体左側のメインフレーム(24)の外側に配置される横置きラジエータ(67)と、この横置きラジエータ(67)を含めて車体側部を覆うサイドカバー(42)とを備え、前記サイドカバー(42)は前記横置きラジエータ(67)の上方を覆って外観に露出する外観カバー(42B)を有し、この外観カバー(42B)と前記横置きラジエータ(67)との間に、前記アクセルポジションセンサ(100)を配置したことを特徴とする請求項1に記載の自動二輪車のアクセルポジションセンサ配置構造。
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