JP4783489B2 - 銀焼結体の製造方法及び簡易炉 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、家庭用電子レンジを用いて安定に且つ再現性に優れた銀焼結体の製造方法及び簡易炉に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、金属焼成品を作成するには、金属粉末を圧縮生成した成形品や金属粉末にバインダーを混合して成形した成形品などを、電気炉、又はガス炉、窯などに入れて所定時間加熱して焼成している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、電気炉やガス炉は、設備費や稼動費がかかるなどの問題があった。また、例えば家庭用、クラフト、趣味等に使用されるような簡易電気炉においては、仮に温度調整機能が具備されていても内部の温度がばらつき易く、膨大な消費電力がかかるものであった。そこで、本発明は、近年、一般家庭に広く普及している家庭用電子レンジに着目し、このようなマイクロ波を利用した簡易炉を作成することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
マイクロ波を吸収し、それを熱エネルギーに変換するマイクロ波吸収体は、カーボンと炭化珪素で構成されることが多く、また、このカーボンと炭化珪素に導通性のある金属粉末やフェライトを配合することが多いが、これらカーボンや金属粉末やフェライトは、燃焼や酸化、構造変性により発熱能力が変化する。例えばカーボンは、数百℃を超えるような高温では燃焼してしまうため、カーボン量が減少して安定した発熱能力を得られない。また、金属粉末、特に活性金属は、高温酸化により、発熱速度が一定せず、また鉄などは、高温(800℃付近)で構造変化を起こし、それにより磁気特性が変化することにより、マイクロ波吸収による発熱速度、能力に著しく影響をもたらし、発熱速度、能力が不安定になるため、炉内温度コントロールが重要である金属、セラミックス焼結体の焼結には適用することが困難である。一方、炭化珪素は、耐火性が高く、劣化や構造変化などが少なく安定しているため、極めて安定な発熱を得ることができる。しかし、炭化珪素は、高い電気抵抗を持っているため、マイクロ波を照射してから発熱するまでの時間がかかるという問題があり、そのため電子レンジを壊してしまうおそれがあった。また、前述のようにこの炭化珪素に、カーボンや導電性の高い鉄や銅などの金属粉末を配合して発熱速度を速めているが、その場合も前述のようにカーボンは燃焼により、金属粉末は酸化などにより、何れも発熱速度が安定しない。
そこで、本発明は、炭化珪素粉末どうしの充填率を高くして接触面積を増やし、それによって導電性を高め、マイクロ波照射による発熱速度を速め、さらに必要により酸化、劣化による影響を受けず安定した発熱能力を得ようとするものである。即ち二種類の炭化珪素粉末を適宜に組み合わせて用いることにより、発熱速度をコントロールし得ることを見出した。
【0005】
即ち、本発明は、銀粉末と有機系バインダーを含有する粘土状組成物を所望の形状に造形し、乾燥固化させた造形体を、断熱材で構成された容器の内周壁面部に、粒径1〜15μm炭化珪素粉末と粒径30〜100μmの炭化珪素粉末と耐熱性造膜材とを混合したものを塗布してなる簡易炉内に入れ、この簡易炉を家庭用電子レンジ内に配置し、マイクロ波を照射して炉内温度を800℃〜950℃にて焼成することを特徴とする銀焼結体の製造方法に関するものである。
【0006】
さらに、本発明は、前記簡易炉内に、乾燥固化させた前記造形体と共に、軟化点が既知のガラス粉末を成形した成形体、又は軟化点が既知のガラス粉末にSiO 2 、ZrO、アルミナ粉末等の耐火性の高い物質を混合した混合ガラス粉末を成形した成形体から選ばれる二種以上を組み合わせて成り、各成形体は、それぞれ軟化する温度が異なり、それぞれの温度で軟化して略球状となるような形状に成形されている温度検知材を入れ、温度検知材を構成する各成形体の形状変化(略球状への変化)によって炉内温度を検知するようにした銀焼結体の製造方法をも提案する。即ち上記温度検知材を用いて予め温度条件を確認した後に、前記造形体を炉内に入れて焼成しても良いし、上述のように前記造形体を温度検知材と同時に炉内に入れて炉内温度を検知しつつ焼成するようにしても良い。
【0007】
また、本発明は、家庭用電子レンジ内に配置する簡易炉であって、断熱材で構成された容器の内周壁面部に、カーボンと鉄とを含まず、粒径1〜15μm炭化珪素粉末と粒径30〜100μmの炭化珪素粉末と耐熱性造膜材を混合したものを塗布し、マイクロ波の照射により炉内温度が800℃〜950℃になることを特徴とする簡易炉をも提案する。
【0008】
【発明の実施の形態】
前述のように本発明の簡易炉は、断熱材で構成された容器の内周壁面部に、二種類の炭化珪素粉末と耐熱性造膜材とを混合したものを塗布して発熱体層を形成することにより、発熱速度をコントロールするものである。また、耐熱性造膜材は、二種類の炭化珪素粉末を発熱体層に保持するものであれば、特にその成分を限定するものではなく、例えば水ガラスや可塑性粘土物質等を使用することができる。さらに、二種類の炭化珪素粉末と耐熱性造膜材との割合についても特に限定するものではないが、二種類の炭化珪素粉末の合計量を50〜70重量%にして残部(30〜50重量%)を耐熱性造膜材とすることが望ましい。さらに、例えばこの耐熱性造膜材として水ガラス及び可塑性粘土物質を用いる場合には、水ガラス20〜50重量%と可塑性粘土物質0〜30重量%とを組み合わせて用いることが望ましい。また、本発明の簡易炉を構成する断熱材は、マイクロ波の影響を受けないものであれば特にその材質や形状を限定するものではないが、後述する温度検知材を内部に配置する場合には、外側からその形状変化を目視できるように覗き穴を形成しておくことが望ましい。
【0009】
本発明の発熱体層は、前述のように二種類の粒径の炭化珪素粉末を適宜に混合して発熱速度をコントロールするものであるが、より好ましくは、粒径1〜15μmの炭化珪素粉末と粒径30〜100μmの炭化珪素粉末の組合せがよい。具体的には、汎用の500W、50Hzの家庭用電子レンジを使用した場合、粒径1〜15μmの炭化珪素粉末及び粒径30〜100μmの炭化珪素粉末の混合比と発熱速度との関係は図1に示すとおりとなる。即ち粒径1〜15μmの炭化珪素粉末に対し、粒径30〜100μmの炭化珪素粉末を1:4の割合で混合すると、この発熱体はマイクロ波を照射してから10分で900℃付近まで発熱した。また、粒径1〜15μmの炭化珪素粉末に対し、粒径30〜100μmの炭化珪素粉末を1:8の割合で混合すると、この発熱体はマイクロ波を照射してから20分で900℃付近まで発熱した。次に、粒径1〜15μmの炭化珪素粉末に対し、粒径30〜100μmの炭化珪素粉末を1:2の割合で混合すると、この発熱体はマイクロ波を照射してから8分で900℃付近まで発熱した。さらに、粒径1〜15μmの炭化珪素粉末に対し、粒径30〜100μmの炭化珪素粉末を2:1の割合で混合すると、この発熱体はマイクロ波を照射してから24分で900℃付近まで発熱した。このように二種の炭化珪素粉末の混合比を調整することにより発熱速度をコントロールすることができる。この発熱速度は、炭化珪素粉末の充填率に起因し、炭化珪素粉末の微粉末(粒径1〜15μm)と粗い粉末(粒径30〜100μm)の混合比により充填率が高く、炭化珪素粉末どうしの接触面積が大きいときには、発熱速度が速くなる。これに対し、炭化珪素粉末の粗い粉末が多過ぎると充填率が低くなり、炭化珪素粉末どうしの接触面積が小さくなり、発熱速度が遅くなる。また、同様に炭化珪素粉末の微粉末が多過ぎても充填率が低くなり、炭化珪素粉末どうしの接触面積が小さくなり、発熱速度は遅くなる。したがって、例えばこのケースにおいて粒径1〜15μmの炭化珪素粉末と粒径30〜100μmの炭化珪素粉末とを0.5:9.5〜9.5:0.5程度の範囲で調整すればよく、この範囲外では発熱速度が著しく長いものとなる。さらに、より望ましい範囲を特定するために例えば20分を目処にすれば、このケースでは1:8〜2:1程度の範囲がより望ましい範囲となる。
【0010】
これに対し、前記従来のカーボンと炭化珪素に鉄を配合した発熱体を、断熱材で構成された容器の内周壁面部に塗布し、同様に500W、50Hzの家庭用電子レンジに使用した場合の各使用回数におけるマイクロ波照射時間と炉内温度との関係は図2に示すとおりとなる。即ち1〜3回目まではマイクロ波を照射してから5分で炉内温度は900℃まで上がったが、4〜5回目は5分で850℃まで、6〜8回目以降は5分で800℃までしか上がらなかった。このように4回目以降で発熱体の劣化が起こり、そのため発熱能力が衰えてしまうことがわかる。したがって、例えばこのような従来の発熱体を用いた簡易炉を用いて予備実験を行ってマイクロ波照射時間と炉内温度との関係を確認した後、焼結体の製造(焼結)を行おうとしても予備実験と温度雰囲気が異なったものとなることがあり、所望の焼結体品質を得られなかったり、再現性に優れた焼結を実施することができなかった。
【0011】
粒径1〜15μmの炭化珪素粉末に対し、粒径30〜100μmの炭化珪素粉末を1:4の割合で混合した本発明の簡易炉を、同様に500W、50Hzの家庭用電子レンジを使用した場合の各使用回数におけるマイクロ波照射時間と炉内温度との関係は図3に示すとおりとなる。即ち1〜15回目までマイクロ波を照射してから9分で全く同様に850℃まで上がり、非常に安定した発熱能力を有していることがわかる。さらに、炉内温度とマイクロ波照射時間の関係は図4に示すとおりとなった。
【0012】
尚、本発明者は、軟化点が既知のガラス粉末、または軟化点が既知のガラス粉末に、SiO2、ZrO、アルミナ粉末等の耐火性の高い物質を混合してなる混合ガラス粉末を主成分とする成形体の二種以上を組み合わせてなる温度検知材を見出した(特願2000−39253)。この温度検知材では、所定温度における形状変化が速やかに行われ、しかも略球状への変化を極めて容易に判別してその温度を検知できるものであり、再現性に優れたものである。本発明においては、この温度検知材を用いて温度を検知した。
【0013】
このような本発明の簡易炉は、家庭用、クラフト、趣味等に好適に使用することができる。銀の焼結体を得るためには、発熱速度をコントロールすることが重要であり、使用した銀粉末に応じた温度と時間とを制御しなければならない。即ち可塑性を持たせるために銀粉末にバインダーを混合して粘土状の組成物とし、これを所望の形状に造形する。これを乾燥固化させた造形体を銀粉末の融点以下の温度にて加熱する。バインダーは燃焼し、銀粉末どうしの接触面が溶融して接合する時間が必要であり、使用した銀粉末の焼結にはそれに適した温度と時間とを制御する必要がある。
前述のように本発明の簡易炉は、二種類の炭化珪素粉末の混合比を調整することより、極めて容易に温度コントロールを可能にしたので、このような銀粉末の焼結体の作製に好適に利用することができ、焼結時の失敗を軽減し、原料コストやエネルギーコストの無駄を防ぐことができる。
【0014】
銀粉末と有機系バインダーを含有する粘土状組成物を所望の形状に成形する方法としても特に限定するものではない。有機系バインダーとしては、水溶性セルロース系樹脂0.022〜3.0wt%と、デンプン0.02〜3.0wt%又はフェニルプロパンを骨格とする構成単位体が縮合してなる網状高分子0〜0.5wt%とを用いることが望ましい。さらに、所望の形状に造形した造形体は、例えば50〜80℃で1時間程度乾燥するが、この乾燥条件は一例に過ぎず、用いる手段や方法、条件に関しては何等制限されるものではない。
【0015】
そして、使用した銀粉末に応じて設定される温度雰囲気にて造形体を焼成する。具体的には、前記本発明の簡易炉の炉内温度が、予め上述の温度雰囲気になるような混合比、時間等を確認或いは調整した後に、この中へ乾燥固化した造形体を所定時間入れるようにすれば良い。その際、本発明の簡易炉は、繰り返し使用することができ、再現性に優れた温度コントロールが可能であるから、予備実験と焼結体の製造(焼結)の際で異なる温度雰囲気になることがなく、所望の焼結体品質を得ることができ、再現性に優れた焼結を実施することができる。さらに、前記造形体を前述の温度指示材と共に簡易炉内に入れ、温度指示材の形状変化を目視にて確認しながら、即ち炉内温度を検知しながら、時間計測を開始し、所定時間の経過後にこれを取り出すようにしても良い。
【0016】
【実施例】
[実施例1]
電子レンジ用簡易炉として、カオウール(イソライト工業(株)製断熱ボード)で筒の天井と底を作って断熱材製の筒型容器(内径100mm×外径130mm×長さ60mm)を形成し、側壁面に径15mmの覗き穴を作り、この容器の内壁に粒径1〜15μmの炭化珪素粉末に対し、粒径30〜100μmの炭化珪素粉末を1:4で混合し、これらの合計量70重量%に対してさらに水ガラス30重量%を混合したものを塗布し、電子レンジ内で加熱した。軟化点800℃のホウ珪酸ガラス粉末(#150PASS)、ホウ珪酸ガラス粉末とSiO2を5:2の割合で混合した軟化点850℃の混合ガラス粉末、ホウ珪酸ガラス粉末とSiO2を5:3の割合で混合した混合ガラス粉末に、それぞれバインダーとしてメチルセルロースを10%程度添加し、底面一辺が1cmで高さ3mmの三角柱を加圧成形し、温度検知材とした。平均粒径20μmの純Ag粉末92wt%、メチルセルロース0.8wt%、デンプン0.6wt%、水6.6wt%からなる造形用粘土組成物を調製した。そして、この造形用粘土組成物を長さ50mm×幅10mm×厚み1.4mmに成形(造形)し、80℃×20分の条件にて乾燥した。前記簡易炉の底部に、前記粘土造形体を置くと共に、前記温度検知材を、三角形の頂点が上になるよう立て、汎用の500W、50Hzの家庭用電子レンジ内へ入れた。簡易炉に形成した覗き穴から温度検知材の融け具合を観察しながらマイクロ波を照射すると、10分後に軟化点800℃の成形体と軟化点850℃の成形体とが軟化して球状となったことが確認され、軟化点950℃の成形体は殆ど軟化することなく形状を維持していた。したがって、簡易炉内は、850〜950℃にまで上がっていたことが検知された。また、粘土造形体は、収縮率8%、折り曲げ強度1.3kgf/mm2、硬度35HMVとなり、折り曲げ、磨き加工をするのに充分な焼結体となったことが確認された。尚、純Agの融点は950℃であって、また900℃を越えると収縮率が12,3%になることが経験的にわかっているので、簡易炉内は850〜900℃になっていたことが推察される。
【0017】
[実施例2]
実施例1にて使用した簡易炉をそのまま使用した。また、実施例1と同じ温度検知材を用いた。さらに、実施例1と同じ銀粘土組成物を、指輪、ペンダントトップなどのアクセサリーに成形した。そして、前記実施例1と同様に、簡易炉の底部に粘土造形体(アクセサリー)を置くと共に、温度検知材を三角形の頂点が上になるよう立て、汎用の500W、50Hzの家庭用電子レンジ内へ入れた。簡易炉に形成した覗き穴から温度検知材の融け具合を観察しながらマイクロ波を照射すると、10分後に軟化点800℃の成形体と軟化点850℃の成形体とが軟化して球状となったことが確認され、軟化点950℃の成形体は殆ど軟化することなく形状を維持していた。したがって、簡易炉内は、実施例1と全く同様に850〜950℃にまで上がっていたことが検知された。また、粘土造形体は、実施例1と全く同様に収縮率8%、折り曲げ強度1.3kgf/mm2、硬度35HMVとなり、折り曲げ、磨き加工をするのに充分な焼結体となったことが確認された。同様な操作をさらに繰り返しても全く同様になり、簡易炉の劣化が生じないことが確認された。
【0018】
以上本発明の実施例を示したが、本発明は前記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載の構成を変更しない限りどのようにでも実施することができる。
【0019】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の銀焼結体の製造方法は、家庭用電子レンジを用いて銀の焼結体を製造するものであって、特定の焼結条件を設定することにより、焼結時の失敗を軽減し、原料コストやエネルギーコストの無駄を防ぐことができる。
【0020】
本発明の簡易炉は、従来の電気炉やガス炉のように設備費や稼動費がかかるものではなく、家庭用電子レンジを用いて安定に且つ再現性に優れた温度コントロールを可能にしたものである。また、本発明の簡易炉は、速やかに且つ安定に発熱速度をコントロールすることができ、繰り返して使用しても酸化、劣化等を生ずることがない。
【0021】
特に簡易炉内に、焼結用の造形体などと共に温度検知材を入れて焼結する場合には、略球状への変化を判別して温度検知を行いつつ焼結を実施できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明における粒径1〜15μmの炭化珪素粉末と粒径30〜100μmの炭化珪素粉末との配合比と、850℃に達するまでに要するマイクロ波照射時間との関係を示すグラフである。
【図2】 従来のカーボンと炭化珪素に鉄を配合した発熱体を用いた炉を家庭用電子レンジに使用した場合の各使用回数におけるマイクロ波照射時間と炉内温度との関係を示すグラフである。
【図3】 本発明の粒径1〜15μmの炭化珪素粉末に対し、粒径30〜100μmの炭化珪素粉末を1:4の割合で混合した簡易炉を家庭用電子レンジに使用した場合の各使用回数におけるマイクロ波照射時間と炉内温度との関係を示すグラフである。
【図4】 本発明の粒径1〜15μmの炭化珪素粉末に対し、粒径30〜100μmの炭化珪素粉末を1:4の割合で混合した簡易炉を家庭用電子レンジに使用した場合のマイクロ波照射時間と炉内温度との関係を示すグラフである。
Claims (3)
- 銀粉末と有機系バインダーを含有する粘土状組成物を所望の形状に造形し、乾燥固化させた造形体を、断熱材で構成された容器の内周壁面部に、粒径1〜15μm炭化珪素粉末と粒径30〜100μmの炭化珪素粉末と耐熱性造膜材とを混合したものを塗布してなる簡易炉内に入れ、この簡易炉を家庭用電子レンジ内に配置し、マイクロ波を照射して炉内温度を800℃〜950℃にて焼成することを特徴とする銀焼結体の製造方法。
- 乾燥固化させた造形体と共に、軟化点、溶融点が既知のガラス粉末を成形した成形体、又は軟化点、溶融点が既知のガラス粉末にSiO2、ZrO、アルミナ粉末等の耐火性の高い物質を混合した混合ガラス粉末を成形した成形体から選ばれる二種以上を組み合わせて成り、各成形体は、それぞれ軟化、溶融する温度が異なり、それぞれの温度で軟化して略球状となるような形状に成形されている温度検知材を簡易炉に入れ、温度検知材を構成する各成形体の形状変化によって炉内温度を検知しつつ所定の焼成条件にて急速加熱して焼成することを特徴とする請求項1に記載の銀焼結体の製造方法。
- 家庭用電子レンジ内に配置する簡易炉であって、断熱材で構成された容器の内周壁面部に、カーボンと鉄とを含まず、粒径1〜15μm炭化珪素粉末と粒径30〜100μmの炭化珪素粉末と耐熱性造膜材とを混合したものを塗布してなり、マイクロ波の照射により炉内温度が800℃〜950℃になることを特徴とする簡易炉。
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