JP2685370B2 - セラミックスヒータ - Google Patents

セラミックスヒータ

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JP2685370B2 JP3129901A JP12990191A JP2685370B2 JP 2685370 B2 JP2685370 B2 JP 2685370B2 JP 3129901 A JP3129901 A JP 3129901A JP 12990191 A JP12990191 A JP 12990191A JP 2685370 B2 JP2685370 B2 JP 2685370B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はセラミックスヒータに
関し、さらに具体的には炊飯器用発熱体やホットプレー
ト熱板など主に電化製品に使用される発熱体として利用
できるセラミックスヒータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の発熱ヒータは図14〜17に示す
ごとくシーズヒータ22と熱板21とを一体化し、シー
ズヒータ22からの熱が熱伝導で熱板21につたわり放
熱される構造体で、シーズヒータ22周囲部分とシーズ
ヒータ22無き部分との温度差が発生する構造体のもの
で調理器等に用いられるものが知られている(例えば、
特公昭54-67070公報,特公昭55-43804公報, 特公昭55-4
8460公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来のシーズヒータを
利用した上述のごとき熱板は、シーズヒータからの熱伝
導を利用した構造体のため、 シーズヒータ周囲部分とシ
ーズヒータ無き部分との温度差が大きく発生する欠点が
あった。この発明は以上の事情を艦みなされたもので、
温度差がほとんど無く発熱することができる発熱体(ヒ
ータ)を提供することを主たる目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段及び作用】この発明によれ
ば、弗化水素酸を含む酸により高純度化処理された炭化
珪素粒子が金属シリコンの窒化により生成する窒化珪素
で多孔状に結合されてなる、0.1〜100Ω・cmの比抵抗を
有する導電性セラミックス焼結成形体と、この焼結成形
体に付設された1対の電極部とからなるセラミックスヒ
ータが提供される。
【0005】上記炭化珪素粒子は、導電性セラミックス
焼結成形体(又は焼結体)を構成するためのものであっ
て、通常99重量%以上の純度を有すると共に1〜10μm
の平均粒径を有するものが好ましい。この中でも2〜7μ
mの平均粒径を有するものが特に好ましい。 平均粒径が
10μm超では、成型機の摩耗が著しく製造上問題がある
と同時に摩耗粉が原料内に混入し、焼結物の物性及び電
気特性に悪い影響を与える。また、1μm未満では、炭
化径素粉の高純度化が困難でかつ成形性が悪くなり焼結
体の電気特性のバラツキが大きくなる。この炭化珪素粒
子は、炭素粉末とケイ石を間接式抵抗炉で1800〜1900℃
に加熱して得られる市販の炭化珪素粒子に比べて粒子表
面に存在する酸化珪素や鉄分等の不純物の極めて少ない
ものを用いることができる。この炭化珪素粒子の製造
は、例えば市販の平均粒径1〜10μmの炭化珪素を弗
化水素酸を含む酸水溶液で処理して行うことができる。
この弗化水素酸を含む酸は、弗化水素酸のみを用いても
よいが、弗化水素酸とそれ以外の酸を混合して用いても
よい。弗化水素酸以外の酸としては、硝酸、塩酸、硫酸
等であり、これらの酸を混合した弗化水素酸水溶液も用
いることができる。
【0006】上記窒化珪素は、炭化珪素粒子を多孔状に
結合させるためのものであって、平均粒径1〜10μmの金
属珪素粉末を炭化珪素粒子と混合し、この金属珪素粉末
を窒化させると共に炭化珪素粒子間にわたって結着させ
て用いることができる。この発明における導電性セラミ
ックス焼結成形体は、電気エネルギーにより発熱するヒ
ータを構成するためのものであって、比抵抗が0.1〜100
Ω・cm、好ましくは0.5〜50Ω・cmのものを用いること
ができる。
【0007】次に、この発明における導電性セラミック
ス焼結成形体の製造方法について述べる。 すなわち、 弗化水素酸を含む酸により純度99重量%以上
に高純度化処理された平均粒径1〜10μmの炭化珪素粉
末60〜90重量部と平均粒径1〜10μmの金属珪素粉末10〜
40重量部からなる原料に、成形助剤と水を加えて混合
し、この混合物を、所定形状に成形した後窒素雰囲気中
で加熱焼結することによって導電性セラミックス焼結成
形体を得ることができる。
【0008】原料としては、弗化水素酸により純度99重
量%以上に高純度化された平均粒径1〜10μmの炭化珪素
粉末60〜90重量部と平均粒径1〜10μmの金属珪素粉末10
〜40重量部からなる原料を用いる。 上記炭化珪素粉末の量は、60重量部未満では得られる導
電性セラミックス焼結成形体の比抵抗が大きくなるので
好ましくなく、90重量部超では強靭性が低下するので好
ましくない。この中でも特に65〜75重量部が好ましい。
【0009】上記金属珪素粉末の量は、10重量部未満で
は得られる導電性セラミックス焼結成形体の強靭性が低
下するので好ましくなく、40重量部超では比抵抗が大き
くなるので好ましくない。この中でも特に25〜35重量部
が好ましい。上述の原料に成形助剤と水を加えて混合す
る。成形助剤は、有機樹脂バインダー、界面活性剤等が
挙げられ、通常炭化珪素粉末と金属珪素粉末の合計量10
0重量部に対して5〜20重量部用いることができる。水
は、通常15〜30重量部用いることができる。
【0010】上記有機樹脂バインダーは、窒素ガス雰囲
気中で1000℃までの加熱で80〜98%が熱分解で気化さ
れ、2〜20%が炭素系物質として残存する有機樹脂バイ
ンダー(例えば高分子セルロース樹脂等)を使用するの
が好ましく、これらのバインダーは焼成時窒素ガス雰囲
気中に微量に含まれる酸素により原料のSiC及び金属
シリコンが酸化されるのを防止することもできる。つま
り、窒素雰囲気で1000℃まで加熱される時、2〜20
%炭素として残存する有機樹脂系バインダーを使用する
ため焼成時窒素ガス雰囲気中に含まれる微量の酸素と炭
素が優先的に反応すると同時に高温時には、金属シリコ
ンとも反応し一部炭化珪素を生成する。これらのことに
より原料中の炭化珪素及び金属シリコンが酸化から防止
され、焼成物の比抵抗を下げると共に比抵抗のバラツキ
を低減することになる。有機樹脂バインダーの残存量が
2%以下では酸化防止効果が劣り、また20%以上であ
ると焼結性等に悪影響をおよぼし強度が低下する。ま
た、界面活性剤としては、例えば脂肪酸ソルビタンエス
テルポリエチレングリコール等の非イオン系界面活性剤
が好ましい。上記混合は、通常ミキサーで混合し、更に
ニーダーで混練して行うのが好ましい。
【0011】この発明においては、この混合物を、所定
形状に形成し乾燥した後、窒素ガス雰囲気中で加熱焼結
することによって炭化珪素粒子が多孔状に結合されてな
る0.1〜100Ω・cmの比抵抗を有する導電性セラミックス
焼結成形体を形成する。 この成形は、例えば押出成形
機、鋳込み成形機等を用いて、例えば板状、ハニカム
状、皿状、容器状等の形状として行うことができる。
【0012】加熱焼結は、上記乾燥した混合物を、窒素
ガス雰囲気中、例えば400〜600℃で2〜6時間加熱して
成形助剤等のガス発生性の物質を除去し、再び窒素ガス
雰囲気中で1300〜1450℃に昇温して2〜24時間反応焼
結させて行うことができる。得られた導電性セラミック
ス焼結成形体は、適宜所定の寸法に加工し、この上に電
極を形成して暖房機や調理器等のヒータを構成すること
ができる。
【0013】弗化水素酸を含む酸が、炭化珪素粒子表面
に存在する酸化珪素や鉄分を溶解除去して炭化珪素粒子
を高純度化し、高純度化処理された炭化珪素が導電性セ
ラミックス焼結成形体を構成して比抵抗を下げる。ま
た、窒素ガス雰囲気で炭化珪素粒子と共に金属珪素を加
熱して行う窒化珪素による焼結は炭化珪素粒子が、酸化
されることなく、一部窒素原子が炭化珪素粒子内に固溶
され、適度の比抵抗をもつようになり多孔質で軽量かつ
強靭な導電性セラミックス焼結成形体を形成する。
【0014】この発明においては、導電性セラミックス
焼結成形体に電極部が1対で形設される。この電極部は
上記成形体表面にまず導電層を形成し、その導電層に電
極板を接合して形設されるのが好ましい。導電層の形成
は、例えば上記成形体表面へのアルミニウムの溶射によ
って行う。この発明においては、導電性セラミックス焼
結成形体の表面には上述の電極部形設部分を除いて絶縁
皮膜が形成される。この絶縁皮膜は例えばリチア系とコ
ージライト系釉薬を100μm程度の厚さで塗布し、窒素ガ
ス雰囲気中で焼成して形成される。
【0015】
【 実施例 】以下、図に示す実施例に基づきこの発明を
詳述する。なお、これによってこの発明が限定されるも
のではない。まず図1において、セラミックスヒータ
(4)は、板状セラミックス焼結成形体(平面ヒータ素
子)(4a)と、この成形体の裏面の対向二辺に沿ってアル
ミニウム材の溶射により幅12mm、厚さ100μmで形成され
た電極層(2)(2)と、成形体(4a)の電極層(2)(2)形成部以
外の表面及び裏面に形成された絶縁部(皮膜)(1)と、
電極部(2)(2)表面に超音波溶接により形成されたアルミ
ニウム製の電極板(3)(3)とからなる。この電極層(3)(3)
と電極層(2)(2)とで電極部を構成する。
【0016】なお、セラミックス焼結成形体(4a)の作成
は詳しく後述するが、その成形体の表面に成型された絶
縁部(1)はリチア系とコージライト系釉薬を100μmの厚
さで塗布し窒素ガス雰囲気中で焼成される。炭化珪素粉末の作成 炭化粉末(コークス)と珪石粉末との混合物に直線電流
を通ずることによって1800〜1900℃に強熱して生成した
炭化珪素のかたまりを破砕、粉砕、水洗いして粒度をそ
ろえ、更に、この炭化珪素粉末を弗化水素酸水溶液で処
理して、炭化珪素粉末の表面に製造工程中(炭化珪素の
合成時あるいは粉砕時)生成付着される二酸化珪素や鉄
等の不純物を除去し、平均粒径5.5μm、純度99%以上の
高純度炭化珪素粉末を作製する。得られた炭化珪素粉末
と比較のための2種市販炭化珪素粉末のそれぞれの平均
粒径と純度は、第1表に示すとおりである。
【0017】
【表1】
【0018】導電性セラミックス焼結成形体の作製 炭化珪素粉末(純度99%以上、平均粒径5.5μm)70重量
部、金属シリコン粉末(平均粒5.9μm)30重量部、成形
助剤としてメチルセルロース系有機樹脂バインダー及び
脂肪酸ソルビタンエステルポリエチレングリコール(非
イオン系界面活性剤)合計12重量部、それに水21重量部
加え、ミキサーで約5分混合する。この混合物をコンテ
ィニアスニーダーで十分混練した後に高圧真空押出成型
機で、厚み1mm、巾70mmのシートを成形圧力30kg/cm2
押出成形し、板状テストピースとする。これらの乾燥グ
リーンを窒素ガス雰囲気中で500℃、3時間脱バインダ
ーした後に窒素ガス雰囲気中1400℃で6時間反応焼結さ
せて板状のセラミックス焼結成形体を形成した。導電性セラミックス焼結成形体の物性と電気持性 上述のように得られた板状導電性セラミックス焼結成形
体の物性値及び比抵抗値は、第2表に示すとおりであ
る。
【0019】
【表2】
【0020】上記板状セラミックス焼結成形体は、直径
20mmに切断して電極を形成した後、温度に対する比抵抗
を測定した。この結果、得られた導電性セラミックス焼
結成形体は、後述の比較例と比べて比抵抗が低くそのバ
ラツキが著しく改善されていることが確認された。 比較例1 実例1において、上述のように作成された炭化珪素粉末
を用いる代わりに、第1表に示す市販品Aの炭化珪素粉
末を用い、この他は実例1と同様にして導電性セラミッ
クス焼結成形体を作成した。
【0021】この導電性セラミックス焼結成体の比抵抗
は、常温において150Ω・cmであり、高いものであった。 比較例2 実例1において、上述のように作成された炭化珪素粉末
を用いる代わりに、第1表に示す市販品Bの炭化珪素粉
末を用い、この他は実例1と同様にして導電性セラミッ
クス焼結成形体の比抵抗は、常温において1940Ω・cmで
あり、著しく高いものであった。
【0022】このようにして作られた導電性セラミック
ス焼結成形体は、安価なSiC及び金属シリコンを使用
し、比較的簡単な製造工程で大量生産ができるため低コ
ストで、電気特性のバラツキが極めて少なく低熱膨張率
で耐久性の良い発熱ヒータとなる。 実例2 実例1において、炭化珪素粉末と金属シリコン粉末との
配合比率を70/30とする代わりに、80/20、75/25、70/3
0、65/35と変化させ、この他は実例1と同様にして導電
性セラミックス焼結体を作成した。得られた板状セラミ
ックス焼結成形体の物性値及び比抵抗値は、第3表に示
すとおりである。
【0023】
【表3】
【0024】このように、炭化珪素と金属シリコンの配
合比を変化させることにより必要に応じて比抵抗の異な
る焼結体をつくることが可能となる。なお、炭化珪素の
配合率を90%以上にすると強度が著しく低下するためヒ
ータ材料としては不適であり、また60%以下にすると比
抵抗が著しく高くなりヒータ材料としては適さない。 実例3 実例1と同様の原料配合したものを大型押出成形機を用
い厚み2.5mm、 280mmカクのシートを成形圧力35kg/cm2
で押出成形する。これらの成形品を乾燥後適当な寸法に
切断し実例1と同様の条件で焼成する。
【0025】次に、以上のごとく作成された説明図をセ
ラミックスヒータ(4)を2枚用いると、図2に示すごと
き壁掛用パネルヒータ(11)が得られる。すなわち、この
壁掛用パネルヒータ(11)は、2つのセラミックスヒータ
(4)(4)と、これらのセラミックスパネルヒータと重ね
られたセラミック繊維からなる断熱板(5)と、この断熱
板とセラミックスヒータ(4)(4)をそれらの周縁を囲撓し
重ねた状態で保持する枠体(6)とから主としてなる。
【0026】2つのセラミックスヒータ(4)(4)は、図3
の(A)のごとく同一平面内で電極部(2)(2)が対接する
よう接触して並べられ、対接する電極部(2)(2)に電極板
(3)を橋わたしさせ、両ヒータ(4)(4)を直列接続してい
る。断熱板(5)は、図3の(B)のごとくセラミックスヒー
タ(4)(4)をはめ込む凹段部(7)と、電極板(3)を反対側へ
突き抜けさせるための通孔(8)を電極板(3)との接触をさ
けるために備えている。断熱板(5)の外形寸法は、595×
295×20mmである。
【0027】枠体(6)は、図4において横断面略コ型の
チャンネル形状でアルミニウム又は耐熱合成樹脂の押出
成形によって得られたものを4分割(または2分割)し
て構成される。図4の(B)においてa=25mm,b=15
mm,c=2mmである。 製作例1 以上のようにして得られたセラミックパネルヒータ(1
1)は、適当な無機接着剤層(2mm程度)で断熱板(5)の
凹段部(7)内に接着され、外周部に枠体(6)が嵌め込まれ
て一体化され完成される。
【0028】なおセラミックパネルヒータ(11)に電圧
が印加されると接着層が乾燥され、一体化される。 製作例2 別製作例として、図5のごとくセラミックパネルヒー
タ(11)を離型性の良好な型に置き、更に2mm程度の半練
状の無機接着層(10)を設け、その上に半練状のセラミッ
ク繊維、断熱材(5)を充填した後、電極板(3)が通孔(8)
を通るように、嵌め込む。電極板(3)(3)に通電すれば、
接着剤層(10)が乾燥して全体構成が一体化され完成され
る。得られた壁掛用パネルヒータ(11)は、その表面温度
が80℃、断熱板(5)を介した表面温度が50℃以下であ
った(定格電圧100V、出力250W)。使用状態を図7の
(A)に示す。壁掛用パネルヒータのアートデザインと
して(1)シリコン耐熱塗料等の塗布によるカラー化。
(2)陶器用絵つけによるデザイン模様化。(3)耐熱
顔料によるシルクスクリーン、転写によるデザイン化。
などのアートデザインを施すことができる。
【0029】壁掛用パネルヒータ(11)は、図6のごとく
多数個を同一平面内で組み合わせて大型パネルヒータと
することができる。図6の(A)は外形寸法600×283m
m、図6の(B)は外形寸法300×283mmでありこれらの
パネルヒーターを組み合わせて標準的な窓の下に組み込
めるように、長辺の寸法1800m短辺の寸法849mの大型ユ
ニットを作り、パネルヒーターの暖房機能、断熱機能、
防音機能、を合わせ持つ内装建材として部屋の窓下に埋
め込んだ。かくして定格電圧100V、出力1200W、の大型
パネルヒーターが得られ表面温度60℃、断熱材を介した
裏面温度は30℃であった。このパネルヒーターはそのド
ラフト効果により温かいエアーカーテンの働きをするの
で上部の窓から侵入する冷気を防ぐことが出来、有効な
暖房効果がある。使用例を図7の(B)に示す。
【0030】図7の(C)のごとくユニットを天井の内
装建材として使用することにより、遠赤外線の効果によ
るほのぼのとした快適な暖房効果を得ることもできる。
さらに図7の(D)のごとくユニットを床材に使用して
床面暖房を行うこともできる。なお、以上の実施例での
パネルは抵抗値を変えることにより出力を任意に選ぶこ
とができる。
【0031】以上の説明より明らかなように、パネルヒ
ータは、机の下に設置するパネルヒータ、壁掛け式パネ
ルヒータ、壁面、天井、床面、などに埋め込み暖房機
能、断熱機能、防音機能、を合わせ持った経済的な内装
建材として利用でき、自由に寸法を設定し各場所に応じ
た暖房を行うことができる。また種々のアートデザイン
を施すことによりアート感覚に富んだ商品を提供するこ
とができる。
【0032】以上の実施例とは異なり、導電性セラミッ
クス焼結成形体を、均一な厚みの板状ではなく、図8〜
9のごとく放射方向に肉厚を減少する円盤状に形成し、
その成形体(23)の相対する方向に金属溶射電極(24a)(24
b)を形成するとともに、成形体(23)表面の電極(24a)(24
b)を除いた全面に絶縁皮膜(26)を形成してもよい。成形
体(23)は鋳込み成形方法で形成された(他の成形方
法、例えば可塑成形法の採用も可能)。
【0033】かくして100Vの交流電圧(25)を成形体(2
3)の電極(24a)(24b)に印加することによって、成形体(2
3)全体が均一に発熱され出力は500Wである。つまり電
極(24b)上部の成形体(23)部分の電流密度を均一にする
ため肉厚を大きく調整しているので(最大21.5〜最小3m
m)、成形体(23)上部の平面部表面温度がほぼ均一の300
℃に得られ、かつ平面部175φmmの温度差が約10℃に収
まるので良好な温度分布が得られる。
【0034】なお、従来の技術として図16〜17に示
す板厚4mm直径175φmmからなる熱板21に直径
140φmm絶縁パイプ状内に組み込まれたシーズヒー
タ22からなり上記従来例と同様の出力が発生された例
では、シーズヒータ22から熱板21に熱伝導され上部
平面状の温度差つまりシーズヒータ21周囲部分とシー
ズヒータ21無き部分との温度差が約30℃であり、極
めて大きい。さらに成形体23はかさ密度2.1g/c
3、曲げ強度10kg/mm2は熱伝導率0.03ca
l/cm・sec℃と高く、熱膨張率は4×10 6と低
いので耐熱衝撃に強く発熱体としてすぐれている。
【0035】また、 上記においては、成形体23にSiC(70)
-Si3N4(30)系セラミックを用いた場合の実測結果を示し
たが、 高純度SiC系セラミックスや再結晶型SiCセラミッ
クスを用いても同様の効果を得ることができる。 さらに
立体的構造体(器型)の全面に絶縁皮膜(26)が形成されて
いるので全く漏電の危険がなく調理器等としても利用が
可能な構造体を示している。 即ち、 均熱形の発熱体とし
ての機能と調理物等の器としての機能を合わせもつこと
ができる。 これは調理器や液体状のものを加熱する発熱
体として、 非常に適したものである。
【0036】以上のごとく、図8〜9の導電性セラミッ
クス焼結成形体によれば、発熱体の電流密度を肉厚調整
によって均一化が可能であり、鋳込み成形等の成形体構
造(3次元的成形体構造)が可能であり、商品用途に合
った発熱体として利用ができ更に発熱体全体に絶縁皮膜
を形成することによって通電中手に触れても漏電の危険
のない安全で効率の良い発熱体を提供することができ
る。
【0037】そのほか導電性セラミック焼結成形体は
図10〜11のごとく皿状に図12〜13のごとく容器
状に成形できる。図12〜13の場合には図8〜9と同
様、電流密度を均一にするため肉厚を調整している。
【0038】
【発明の効果】この発明によれば、構成体のほぼ全体が
発熱体(ヒータ)であるため温度差がほとんどなく、す
ぐれたパネルヒータとして机の下、壁掛け、天井、床面
などに用いることができる。しかも、広い面積の面を必
要とするパネルヒータとして適切な比抵抗を有すると同
時に耐久性が優れ、比抵抗のバラツキが少なく、低コス
トのセラミックスヒータを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係るセラミックヒータの実施例を
説明する構成説明図であり、(A)は正面、(B)裏
面、(C)はC−C断面を示す。
【図2】他の実施例としてのセラミックスパネルヒータ
を説明する構成説明図であり、(A)は正面、(B)は
断面を示す。
【図3】図2に示すセラミックスパネルヒータの構成体
説明図であり、(A)は導電性セラミックス焼結成形体
の正面、(B)は断熱板の正面、(C)は(B)のC−
C断面を示す。
【図4】同じく図2に示すセラミックスパネルヒータの
構成説明図であり、(A)は枠体の正面、(B)は断面
を示す。
【図5】図2に示すセラミックスパネルヒータの製作方
法を説明する装置構成説明図である。
【図6】他の実施例としての大型パネルヒータを説明す
る正面図である。
【図7】種々のセラミックパネルヒータの部屋での使
用例を示す説明図である。
【図8】他の実施例としてのセラミックヒータの断面
図である。
【図9】図8のセラミックヒータの底面図である。
【図10】もう1つの他の実施例の図8相当図である
【図11】同じく図9の相当図である。
【図12】更にもう1つの他の実施例の図8相当図であ
る。
【図13】同じく図9相当図である。
【図14】従来例を示す図8相当図である。
【図15】同じく図9相当図である。
【図16】他の従来例を示す図8相当図である。
【図17】同じく図9相当図である。
【符号の説明】
1 絶縁部(皮膜) 2 電極層 3 電極板 4 セラミックスヒータ 5 断熱板 6 枠体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭64−77890(JP,A) 特開 昭54−67599(JP,A) 実開 平2−79592(JP,U)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 弗化水素酸を含む酸により高純度化処理
    された炭化珪素粒子が金属シリコンの窒化により生成す
    る窒化珪素で多孔状に結合されてなる、0.1〜100Ω・cm
    の比抵抗を有する導電性セラミックス焼結成形体と、こ
    の成形体に形設された1対の電極部とからなるセラミッ
    クスヒータ。
  2. 【請求項2】 導電性セラミックス焼結成形体が板状、
    皿状又は容器状であり、その成形体表面の電極部形設部
    分を除いて絶縁皮膜を形成してなる請求項1のセラミッ
    クスヒータ。
  3. 【請求項3】 導電性セラミックス焼結成形体が板状で
    あり、その成形体表面の電極部形設部分を除いて絶縁皮
    膜を形成してなる請求項1のセラミックスヒータと、セ
    ラミックス繊維からなる断熱板と、この断熱板及びセラ
    ミックスヒータを重ねてそれらの周縁を囲撓する枠体と
    からなるセラミックスパネルヒータ。
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