JPS5849665A - 誘電加熱用セラミック体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は電子レンジ、高周波加熱装置など、電磁波を利
用した誘電加熱装置に適用するセラミック体に関するも
のである。

一般に高周波電圧を誘電体ｔこ加えると、その内部で誘
電損失として電力消費が行なわれ、熱となって温度上昇
するが、この誘電損失によって物体の温度を上げる誘電
加熱方式を利用した装置は調理用電子レンジとして、或
いは木材の乾燥、ゴム　　−の加硫、樹脂の接着など広
く各方面で利用されている。

誘電加熱装置の代表的装置である調理用電子レンジなど
では電力損失を少なくしたり、電磁波の射を防ぐための
調理（加熱）する食物を入れる容器として金属以外の合
成樹脂、陶磁器、ガラスなどで作られたものが用いられ
ている。ところがこれらの容器は、それ自体が発熱しな
いことから加熱過程において効率的な加熱ができないほ
か、被加熱物と容器の温度勾配が大きなものとなる。

この結果、不均一な温度分布状態となったり容器に亀裂
が生じるおそれがあり、そのため、被加熱物を容器ごと
回転移動させるようにしたものもある。また誘電加熱方
式では被加熱物自体の発熱ｔこよって加熱するよう−こ
したものであるため、加熱時間は極めて短時間内に内部
まで加熱されるが食物を加熱調理する場合、食物の表面
に若干の焦げ目がついている方が食欲をそそるものであ
り、このため電子レンジ内１こ電熱線ヒータを併設した
ものもある。

本発明は、上記に鑑み、電磁波を用いた誘電加熱装置に
適用する被加熱物を収容する容器や、照射された電磁波
を効率よく熱変換する加熱板等を構成するに適したセラ
ミック体を提供せんとするものであり、本発明によるセ
ラミック体として炭化珪素（ＳｉＣ）を主成分とした焼
結体より成ることに特徴がある。

以下、本発明を具体的に詳述する。

本発明誘電加熱用セラミック体は炭化珪素を主成分とす
る焼結体、いわゆる炭化珪素セラミックスで構成される
が、この炭化珪素セラミックスの製造方法としては、例
えば炭化珪素（Ｓｉｎ）と有機化合物などの炭素源、硼
素化合物（Ｂ４Ｃ）、３価金属の酸化物及び窒化物（Ａ
１２０３．　ＡＩＮなど）、ぺＩＪ　ＩＪウム化合物ｒ
Ｂｅｏ、　Ｂｅ２Ｃなど）の原料粉末を所定の比率で混
ぜ合せ、その他有機物、有機溶剤、１結合剤と共Ｐこ混
線した後、所望の容器、加熱板などの形状１こ成形した
ものを１８００〜２２００℃の減圧あるいは不活性ガス
雰囲気中にごて焼成する。

あるいは他の製法として炭化珪素、シリコン金属、カー
ボンなどの各粉末を所定の比率で混ぜ合せ、その他有機
物、有機溶剤、結合剤と共に混練した後、所望の容器、
加熱板などの形状に成形したものを１４００〜ｔ６ｓｏ
′ｃのアルゴンガス雰囲気中１こて焼成すること？こよ
って炭化珪素セラミックを製造してもよい。

このように焼成し製造された炭化珪素セラミックスは添
加する成分、焼成温度などによっても影響を受けるが、
炭化珪素の含有率１こよって電磁波に鰐導加熱される場
合の発熱効率（熱変換幼１４）が異なることが判明した
。

すなわら、炭化珪素の含有率が種々異なる炭化珪素セラ
ミックスでもって肉厚６　ｊｌｌｌ　、内径５０ｆｆｉ
ｌ、高さ５０ｆｌ　のるつぼ型の容器を各々作製し、こ
れら、るつぼ型容器の温度上昇特性を調べたところ図示
したグラフのとおりであった。

なお、温度上昇％性を測定する装置としては家この結果
から明らかな如く、炭化珪素の含有率が高いほど温度上
昇が速く、同じ電磁波の照射を受けた場合の熱変換率が
高い。しかし炭化珪素の含有率が５０優程度のものでは
１００℃　に達するまでに約１２０秒も要した。したが
って目的、用途によっては使用可能であるといえるが、
炭化珪素成分の含有率が５０％程度のものは誘電加熱用
セラミック体として適当でない。

このよう１こ、炭化珪素成分の含有率によって発熱効率
が異なるのは王１こ誘電損失が炭化珪素の含有″４１こ
依存し−Ｃおり、炭化珪素セラミックの徽構造としては
第２図の如ぎ、電導性を有する炭化珪素粒子の周囲を絶
縁性の粒界成分（例えば５ｉ０２なと）で囲んだ構造に
よるものと考えられる。この構造ｉ、ｔ　ＢＬ（Ｂｏｕ
ｎ　ｄａｒｙ　Ｌａｙｅｒ）　コ７デンサ等に見られる
ように粒径りと粒界の厚みｌの比Ｑ、こ比例して誘電率
１ｆ−ｔＩ　が高くなる。

の複数表示が用いられ、誘電加熱の目安となる誘電損失
は、損失誘電率ε＝１εｌ　ｓｉｎの大きさである。本
発明に用いられる炭化珪素セラミックスの損失誘電率ε
′の大きさは一般のセラミックスの値と比較すると格段
に大きく１０４〜１０７倍の大きさを示し−Ｃいる。

一万、第１図に示したよう？こ同じるつぼ型の容器を他
の窒化珪素（Ｓｉ３Ｎ４）、アルミナ（Ａｌ２Ｏ２）の
各セラミックスで作成し、比較例として測定した５− が温度上昇の値はごくわずかであった。

また、かかる如く本発明誘電加熱用セラミック体は炭化
珪素セラミックスよりなるため、第１宍１こ示すように
多くのすぐれた特性をもっている。

第１表 との嬉＞１こ示した特性からもわかるようｔこ炭化珪素
セラミックスは熱伝導率、曲げ強度が大きく、さらに熱
膨張係数が小さいので、耐熱衝撃性がされめて大ぎく急
加熱、急冷却に対してもクラックが発生するようなおそ
れはない。

かかる本発明は一般産業装置１こおける加熱用部拐とし
て所望形状にして使用されるが、電子レンジにて食物を
加熱し、調理用の容器を形成したも−〇　− のでは、食物から出る汁がしみ込んだすせず、しかも付
着物が剥離しやすいためには少くとも表面部における気
孔率は小さい方がよく、気孔率が大きいと吸水性を有し
、微細な気孔中１こ食物の一部が入り込み表面に焼付い
て洗浄が間離となり、しかも微細な気孔中で細菌が繁殖
するなどのため、好ましくなく、セラミック表面は必要
に応じて鏡面状に研磨したものであってもよい。

なお、上記実施例をこおいては被加熱物体を入れる容器
に成形したものを述べたが、使用目的、状態１こ応じて
板状、球粗体にして発熱体とし、該発熱体からの熱輻射
を利用して加熱するようをこしてもよい。

以上のような本発明誘電加熱用セラミ７り体を用いれば
、被加熱物体は直に照射された電磁波による発熱と併せ
て容器の発熱による熱の両者によって加熱することから
、加熱に要する時間は短縮されるなど、加熱効率が高く
、しかも耐熱強度、機械強度が大きいうえ、軽量で取扱
い易く、かつ炭化珪素セラミック自体は熱伝導性がよく
、耐酸、耐アルカリ性もぎわめて強い性質があり、電子
レンジにて調理するための容器として最も適しており、
そのうえ（調理する食物ｔこも必要ｔこ応じて焦げ目も
付くなどの種々の特長をもった誘電加熱装置用の部材を
提供することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明誘電加熱用セラミック体の炭化珪素含有
率を変えた場合の温度上昇特性と他のセラミック材の温
度上昇特性をグラフで示したものである。第２図は、本
発明誘電加熱用セラミック体の微細構造を示す拡大断面
図である。 出願人　　京都セラきツク株式会社 代表者稲盛和夫 ３５９

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. ７０重量係以上の炭化珪素を含有して成る防電加熱用セ
   ラミック体。