JP4763597B2 - タッチパネル用導電性フィルム及びタッチパネル用導電性フィルム製造方法 - Google Patents

タッチパネル用導電性フィルム及びタッチパネル用導電性フィルム製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、タッチパネルのディスプレーの透明導電性フィルムとして用いられるタッチパネル用導電性フィルム及びその製造方法に関する。詳しくは、高温でも安定で、摺動による劣化の小さなタッチパネル用導電性フィルム及びその製造方法に関する。
透明導電性フィルムは、タッチパネル(以下、TPと称することがある)の電極、液晶ディスプレーの電極、エレクトロルミネッセンスディスプレーの電極等の光学ディスプレーの電極として用いられている。例えば、抵抗膜方式のタッチパネルでは、一般的に、インジウム錫酸化物(以下、ITOと称することがある)がスパッタリング等の方法で付着された透明導電ガラス板とポリエチレンテレフタレートフィルム(以下、PETフィルムと称することがある)等のプラスチックフィルムにITOがスパッタリング等の方法で付着された透明導電性フィルムとが、電極として、スペーサーを介し、対向して用いられている。
CRTやLCDなどの表示装置上に配置されて表示を見ながら指やペン等で押さえることによりデータや指示・命令を入力できるタッチパネルは、広く使用されている。タッチパネルに用いられる透明導電性フィルムには、パターニングや銀ペーストを硬化させる工程が必要であり、この硬化のために120℃から170℃の温度で数分から数時間保つ必要がある。ところが、PETフィルムは、融点は300℃以上であるが、ガラス転移温度が70数℃と低く、かつ結晶性樹脂であり、延伸されていることが多いため上記温度をかけた後に室温まで冷却されると、大きくフィルムが収縮する問題がある。そのために、導電性フィルムが反り返ったり、対向する電極がITO付きのガラスである場合には、熱膨張係数が小さいため加熱されても殆ど寸法変化がないITO付きガラスとのパターン化された電極の位置ずれが生じる問題があった。また、タッチパネルは、自動車内等高温になる環境でも使用されるため、PETフィルムはその度に膨張収縮を繰り返すことによりしわが入ったり、波打が発生して機能が消滅したりする問題があった。近年、タッチパネルも大型化される傾向があり、このような温度変化により、寸法に狂いが生じたり、電極間の位置ずれが生じる問題もあった。
一方、透明導電性フィルムの耐摺動性を高めることは、大きな課題となっている。タッチパネルは、指タッチにおけるON−OFFのみを感知できれば良いデジタル方式とペン等で画像や文字を入力できるアナログ方式のものがある。このうち特に、アナログ方式では、透明導電性フィルムの上に直接ペン等で入力されるために、入力の度に弾力性のあるPETフィルムがたわむので、その表面に付着されているITOに応力がかかることになる。通常、250g程度の荷重で10万回以上の直線書きや文字書きによる摺動テストが実施され、ITOの密着性が悪い場合には、ペン入力の繰り返しによりITOに微細なクラックが入ったり、剥がれたりして抵抗値が大きく上昇し、導電機能が消滅する問題があった。また、密着性が良い場合においても、摺動の繰り返しによる応力により、ITOに同様の問題が生じることがある。近年、この摺動性は500gの荷重で30万回のテストに合格することが要求されており、なお一層摺動特性の優れた透明導電性フィルムが要求されてきている。
このITO付きのPETフィルムの摺動特性を改善する為に、種々の検討が行われている。例えば、特許公報第2667680号では、125μm厚程度のPETフィルムと25μm厚程度のITO付きのPETフィルムを特定の粘着剤で貼り合せ、厚い方のPETフィルム上に、ペンで入力された時の力を粘着剤のクッション性を利用して吸収させ、ITOにダメージがかからないようにして、摺動特性を改善している。ところが、この方式においても、500g荷重で30万回のペン摺動には必ずしも満足されないことが多く、粘着層でのはがれ、粘着剤の黄色く着色する問題、粘着剤の耐熱性や吸湿性が悪いために厳しい環境で変質する問題、貼りあわせを行っていないPETに直接ITOが付着されている1枚構成のITOフィルムより構成が複雑であり、このために製造工程が複雑になり、高価になる問題があった。
更に、摺動特性を改善する為に、ITOを緻密で高強度にする試みがある。この方法は、スパッタリング法でPETフィルムに非晶質のITOをつけた後に、150℃程度の温度で数時間から数十時間のアニーリングを行い、非晶質のITOを結晶化ITOにしている。この結晶化ITOが付着された透明導電性フィルムは、非晶性ITOが付着された透明導電性フィルムに比べれば、摺動特性は勝ってはいるものの、ペン入力のTPとしては、全く満足されないものであった。また、長時間のアニーリングを要する為に、透明性が損なわれたり、黄色に着色したり、高価になる問題もあった。また、ITO層をPETフィルムに形成した後に、このように150℃近辺の温度でアニーリング処理をすることで、MD及びTD方向の熱収縮率を0.5%以下とすることができるが、この場合は、ITO層そのものは結晶性となって高強度となるが、度重なる摺動によりITO層がPETフィルムからはがれたり、場合によると微細なクラックを生じることがある。
このように、耐摺動性の優れた透明導電性フィルムについては、種々の検討がなされてはいるが、要求される耐摺動性が必ずしも満足されていないばかりか、従来のものは構造が複雑であったり、製造工程が複雑となったりしており、そのために摺動特性以外の光学上の特性が犠牲になったり、コストが上昇するという欠陥があった。
更に、TPの透明導電性フィルムは、ペンや指で表面が擦られるために傷がつくことを防止したり、画像のぎらつきを防止したり、ニュートンリングの発生を防止したりすることが必要な場合がある。また、画像をクリアにしたり、明るくするために光線透過率が高いことも要求されている。
なお、TP用の導電性フィルムでは、従来から表面の傷付を防止するために、PETフィルムの表面に、紫外線硬化樹脂層を設けることが行われているが、この紫外線硬化樹脂層は、表面硬度を高めるための傷防止層として設けられたもので、基体の熱安定性の改善や、導電性フィルムとしての耐摺動性が改善される方法としては、検討されていなかった。
本発明は、前記従来における諸問題を全て解決し、以下の目的を達成することを課題とする。すなわち、本発明は、厳しい環境下でも寸法変化が小さく、摺動特性が格段優れたタッチパネル用導電性フィルム及びその製造方法を提供することを目的としている。
前記課題を解決するために鋭意検討したところ、PETフィルムにより形成された層と、架橋性の物質が硬化成膜された硬化層とを少なくとも有する基体上に導電膜を形成してなる導電性フィルムであって、かつ、前記基体の150℃で1時間加熱した後における長手方向(MD)及び横手方向(TD)の収縮率がいずれも0.5%以下である導電性フィルムが前記問題を一挙に解決し、摺動特性が格段優れたタッチパネル用導電性フィルムとなることを見出した。
すなわち、発明者は、PETフィルムからなる透明導電性フィルムには、加熱された場合、有機物であるPETフィルムと較べ、線膨張係数がはるかに小さなITO等の無機酸化物が導電膜として表面に付着されているので、これらの無機酸化物とPETフィルムとの間の熱による膨張率や収縮率の違いが、銀ペーストの硬化のための150℃程度の加熱工程後や高温環境における使用時において、導電性フィルムが反ったりしわが入る原因となるのみならず、この熱による膨張率や収縮率の違いにより、導電膜がフィルムから剥がれたり、導電膜にクラックが入る主要な原因になり、導電性が低下したり、電極として機能しなくなる状態を引き起こすと想定した。また、導電膜がPETフィルムから、はがれたりクラックが入っていない場合においても、上記高熱処理や条件により、ITO等の無機酸化物とPETフィルムの界面にはストレスが残留し、タッチパネルに利用された場合、ペンによる摺動が繰り返されるとはがれやクラックが生じてくるものと想定した。このような現象が耐摺動性に悪影響すると考えた。このような想定の元、基体の熱による収縮率及び寸法変化を抑え、硬化層により基体を安定化することが、タッチパネルの透明導電性フィルムに特に要求されるの摺動特性を著しく改善するとの新しい知見を得て、本発明に至った。
即ち、前記課題を解決するための手段は以下のとおりである。
<1> ポリエチレンテレフタレートフィルムにより形成された層と、架橋性の物質が硬化成膜された硬化層とを少なくとも有する基体上に導電膜を形成してなり、前記基体の150℃で1時間加熱した後における長手方向(MD)及び横手方向(TD)の収縮率がいずれも0.5%以下であることを特徴とするタッチパネル用導電性フィルム。
<2> 基体が、硬化層として、熱架橋性の物質が硬化成膜された硬化層を有する前記<1>に記載のタッチパネル用導電性フィルム。
<3> 基体が、更に、光または電子線による架橋性の物質が硬化成膜された硬化層を有する前記<2>に記載のタッチパネル用導電性フィルム。
<4> 基体が、光または電子線による架橋性の物質が硬化成膜された硬化層を、PETフィルム層の両側に有する前記<3>に記載のタッチパネル用導電性フィルム。
<5> 導電膜が非晶性のITO(インジウム錫酸化物)である前記<1>から<4>のいずれかに記載のタッチパネル用導電性フィルム。
<6> 予め、150℃で1時間加熱した後における長手方向(MD)及び横手方向(TD)の収縮率がいずれも0.5%以下になるように処理された基体に、導電膜を付着させることにより得られた前記<1>から<5>のいずれかに記載のタッチパネル用導電性フィルム。
<7> 少なくとも一層の硬化層が、PETフィルムを100℃乃至180℃の間の温度で熱処理を行うと同時に、または、PETフィルムを100℃乃至180℃の間の温度で熱処理を行った後に、架橋性の物質を前記PETフィルムの少なくとも一方の面に硬化させて得られたものである前記<6>に記載のタッチパネル用導電性フィルム。
<8> 少なくとも一層の硬化層が、PETフィルムを100℃乃至180℃の間の温度で熱処理を行うと同時に、または、PETフィルムを100℃乃至180℃の間の温度で熱処理を行った後であって前記PETフィルムが室温まで冷却される前に、架橋性の物質を前記PETフィルムの少なくとも一方の面に硬化させて得られたものである前記<7>に記載のタッチパネル用導電性フィルム。
<9> 少なくとも一層の硬化層が、PETフィルムを120℃乃至180℃の間の温度で熱処理を行うと同時に、または、PETフィルムを120℃乃至180℃の間の温度で熱処理を行った後に、架橋性の物質を前記PETフィルムの少なくとも一方の面に硬化させて得られたものである前記<7>に記載のタッチパネル用導電性フィルム。
<10> PETフィルムが二軸延伸されたPETフィルムである前記<1>から<9>のいずれかに記載のタッチパネル用導電性フィルム。
<11> 架橋性の物質が熱により硬化成膜された硬化層の厚さが0.1μmから5μmである前記<2>に記載のタッチパネル用導電性フィルム。
<12> 導電性フィルムの、導電膜とは反対側の表面の鉛筆硬度が3H以上である前記<3>に記載のタッチパネル用導電性フィルム。
<13> 硬化層の少なくとも1層がヘイズ値1乃至20%であるアンチグレア機能を有する層である前記<1>から<12>のいずれかに記載のタッチパネル用導電性フィルム。
<14> 基体において、導電膜を付着させる層をアンチグレア層とする前記<1>から<13>のいずれかに記載のタッチパネル用導電性フィルム。
<15> 前記基体である第一の基体の導電膜とは反対側の面に、接着層を介して第二の基体を更に有する前記<1>から<14>のいずれかに記載のタッチパネル用導電性フィルム。
<16> PETフィルムにより形成された層と、架橋性の物質が硬化成膜された硬化層とを少なくとも有する基体であって、150℃で1時間加熱した後における長手方向(MD)及び横手方向(TD)の収縮率がいずれも0.5%以下である基体を準備する基体準備工程と、前記基体準備工程により準備された基体に導電膜を付着させる導電膜付着工程とを有し、前記基体準備工程において、少なくとも一層の硬化層を、PETフィルムを100℃乃至180℃の間の温度で熱処理を行うと同時に、または、PETフィルムを100℃乃至180℃の間の温度で熱処理を行った後に、架橋性の物質を前記PETフィルムの少なくとも一方の面に硬化させて硬化成膜して形成することを特徴とするタッチパネル用導電性フィルムの製造方法。
<17> 前記基体準備工程において、少なくとも一層の硬化層を、PETフィルムを100℃乃至180℃の間の温度で熱処理を行うと同時に、または、PETフィルムを100℃乃至180℃の間の温度で熱処理を行った後であって前記PETフィルムが室温まで冷却される前に、架橋性の物質を前記PETフィルムの少なくとも一方の面に硬化させて硬化成膜して形成する前記<16>に記載のタッチパネル用導電性フィルムの製造方法。
<18> 基体準備工程が、PETフィルムの少なくとも一方の面に、熱架橋性の物質を硬化させるにおいて、長手方向(MD)に5kg/cm乃至50kg/cmの力を加えた状態で、100℃から180℃の範囲の温度にて硬化させる工程を含む前記<16>に記載のタッチパネル用導電性フィルムの製造方法。
図1Aは、本発明のタッチパネル用導電性フィルムの一例を示す図である。
図1Bは、本発明のタッチパネル用導電性フィルムの他の一例を示す図である。
図1Cは、本発明のタッチパネル用導電性フィルムの他の一例を示す図である。
図1Dは、本発明のタッチパネル用導電性フィルムの他の一例を示す図である。
図1Eは、本発明のタッチパネル用導電性フィルムの他の一例を示す図である。
図1Fは、本発明のタッチパネル用導電性フィルムの他の一例を示す図である。
以下に、本発明の実施の形態を説明する。
本発明のタッチパネル用導電性フィルムは、PETフィルム層と、架橋性の物質が硬化成膜された硬化層とを少なくとも有する基体上に導電膜を形成してなり、前記基体の150℃で1時間加熱した後におけるMD(長手方向(フィルムの流れ方向))及びTD(横手方向(フィルムの幅方向))の収縮率がいずれも0.5%以下である。
本発明の導電性フィルムは、PETフィルムを基体の主要な構成要素とするため透明性を有し、タッチパネルの透明導電性フィルムとして使用される。本発明の導電性フィルムの透明性には特に制限はないが、TPに用いる場合は、透明性は重要であり、可視光の透過率が70%以上であることが好ましく、85%以上であることがより好ましい。透明性は、基材のPETフィルムの透過率の他に、種々の架橋性の物質の種類、厚みや硬化条件、ITOの酸化度合いや厚み、結晶性や非晶性の種類の違い等により変化するが、これらのすべての変化要因を調整して高透明を得るようにするのが好ましい。
前記PETフィルムは、透明性や耐熱性等の特性を損なわない程度の変成が行われていてもよい。また、PETフィルムの中に酸化防止剤、紫外線吸収剤、着色剤、滑剤等種々の目的で添加される添加剤が含まれていてもよい。また、表面に付着される硬化性物質やITO等の導電膜の密着性をあげるために、コロナ処理やプラズマ処理がなされたり、あらかじめ接着性を向上させるためのアクリル樹脂等の易接着層が塗布されたものが用いられることが多く、むしろ好適に用いられる。
前記PETフィルムの厚みは、特に限定されるものではないが、TPに用いられる場合には、作業性の面や腰の強さから50〜400μm厚のフィルムが好ましく、特に80〜250μm厚のフィルムが好ましい。2枚のPETを貼り合せて摺動性を向上させる場合に、本技術を適用する場合には、2枚のPETフィルム厚みの合計が上記厚みであることが好ましい。
前記基体の層構成については、PETフィルム層と架橋性の物質が硬化成膜された硬化層とを少なくとも有すること以外は特に制限がなく、単一の硬化層を有していてもよいし、複数の硬化層を有していてもよい。また、硬化層は、PETフィルムにより形成された層の導電膜側に積層されていてもよいし、導電膜とは反対側に積層されていてもよいし、両側に積層されていてもよい。
前記架橋性の物質が硬化成膜された硬化層は、PETフィルムの表面に硬化され、PETフィルムを熱に対し安定化し、このフィルムにITOを付着させた後に150℃程度の温度にて、銀ペーストを硬化させる処理を行っても寸法変化が小さいために、導電性フィルムの耐摺動性を格段に改善している。
架橋性の物質としては、特に限定されず、公知のものが使用できるが、熱架橋性の物質、紫外線架橋物質のような光による架橋性の物質及び電子線による架橋性物質などを用いることができる。例えば、熱架橋性物質、光による架橋性物質及び電子線による架橋性物質としては、メラニン系樹脂、ウレタン系樹脂、ウレタンアクリル樹脂、アルキド樹脂、アクリル樹脂、シリコン系樹脂、エポキシ系樹脂等の硬化型樹脂等が挙げられ、これらを2種以上混合してもよく、構造上2種以上をハイブリッド化されたものを用いても良い。それぞれ硬化のために開始剤や分子量の調節剤等を調合される。
本発明において用いられる架橋性物質の一例を挙げる。例えば分子内に2個以上のアクリル系もしくはメタクリル系二重結合を持った架橋性単量体、分子内に2個以上のアリル基を持った架橋性単量体、または分子内に2個以上の芳香性ビニル系二重結合を持った架橋性単量体、あるいはこれらのオリゴマーまたはポリマーが挙げられる。
分子内に2個以上のアクリル系もしくはメタクリル系二重結合を持った架橋性単量体等を市販品として例示すると、ビスコート700(大阪有機化学工業(株)製)、KAYARAD R−551(日本化薬(株)製)、アロニックスM−315(東亜合成(株)製)、アロニックスM−210(同)、BP−4PA(共栄社油脂(株)製)、BP−4EA(同)、ユビマーUVSA−1002(三菱油化(株)製)、ユビマーUVSA−2006(同)、などを挙げることができる。
また、分子内に2個以上のアリル基を持った架橋性単量体としては、ジアリルフタレート、ジアリルテレフタレート、ジアリルイソフタレート、トリアリルイソシアヌレート、トリアリルシアヌレート、ジエチレングリコールビスアリルカーボネートなどを挙げることができる。
さらに、分子内に2個以上の芳香族ビニル系二重結合を持った架橋性単量体としては、例えば、ジビニルベンゼン、ジイソプロペニルベンゼン、ジビニルトルエン、トリビニルベンゼン、ジイソプロペニルトルエン、ジビニルナフタレン、ジイソプロペニルナフタレン、4,4’−ジビニルビフェニル、4,4’−ジイソプロペニルビフェニルなどを挙げることができる。
さらに、架橋性物質のうち、オリゴマーとしては、前記架橋性単量体のオリゴマーが挙げられ、その重合度は、通常、2〜1,000、好ましくは2〜100程度である。
さらに、架橋性物質のうち、ポリマーとしては、分子末端にアクリル系もしくはメタクリル系二重結合に起因するエチレン性不飽和基を有するポリエーテルポリウレタン、ポリエステルポリウレタン、ポリカプロラクトンポリウレタンなどを挙げることができる。
さらに、エポキシアクリレートプレポリマーにシランカップリング剤を添加したものも用いることができ、シランカップリング剤の添加量は0.5〜1%重量%添加するのが一般的であり、エポキシ基、アミノ基、メルカプトン基を有するものが良い。
ウレタン系樹脂としては、1分子内に水酸基を2個以上有するポリオール化合物を多官能イソシアネート化合物で硬化されるものが好適に用いられる。ポリオール化合物としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール等のポリエーテルポリオール、エポキシ樹脂変性ポリオール、ポリエステルポリオール、エチレンビニルアルコール共重合体のケン化物、フェノキシ系樹脂等が挙げられる。
なお、架橋性物質が、熱架橋性物質として使用される場合には、熱重合性のある他の単量体、オリゴマーあるいは重合体を添加していてもよい。
この場合、熱架橋性物質の割合が少なくなると、強度のある被膜が得られなくなるので、その割合は少なくとも20重量%以上、好ましくは30重量%以上、さらに好ましくは50重量%以上含有されていることが必要である。
また、熱架橋性物質として使用する場合には、ラジカル重合開始剤を添加してもよい。
このラジカル重合開始剤としては、例えば過酸化物、アゾ化合物を挙げることができ、より具体的には、ベンゾイルパーオキサイド、L−ブチルパーオキシベンゾエート、アゾビスイソブチロニトリルなどを挙げることができる。このラジカル重合開始剤は、1種単独であるいは2種以上を併用することができる。
このラジカル重合開始剤の添加量は、熱架橋性物質100重量部に対して、0〜2重量部、好ましくは、0.001〜1重量部用いられる。
一方、架橋性物質が、紫外線などの光架橋性物質として使用される場合には、光重合成のある他の単量体、オリゴマーあるいは重合体を添加してもよい。この場合、光架橋性物質の割合が少なくなると、強度のある被膜が得られなくなるので、その割合は少なくとも20重量%以上、好ましくは30重量%以上、さらに好ましくは50重量%以上含有されていることが必要である。
また、光架橋性物質として使用する場合には、光重合開始剤を添加してもよい。
この光重合開始剤としては、例えば1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、アセトフェノン、ベンゾフェノン、キサントン、フルオレノン、ベンゾアルデヒド、フルオレン、アントラキノン、トリフェニルアミン、カルバゾール、3−メチルアセトフェノン、4−クロロベンゾフェノン、4−4’−ジメトキシベンゾフェノン、4−4’−ジアミノベンゾフェノン、ミヒラーケトン、ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンジルジメチルケタール、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−フェニルプロパン−1−オン、チオキサントン系化合物、2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルホリノ−プロパン−1−オン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニル−ホスフィンオキサイドなどが挙げられる。これらの光重合開始剤は、1種単独であるいは2種以上を併用することができる。
光重合開始剤の添加量は、光架橋性物質100重量部に対し、0〜5重量部、好ましくは0.1〜3重量部、さらに好ましくは0.2〜3重量部である。また、光重合開始剤には、必要に応じてアミン系化合物などの光増感剤(重合促進剤)を併用することができる。
本発明に使用される架橋性物質には、必要に応じて添加される溶媒のほか、反応性希釈剤、老化防止剤、重合禁止剤、レベリング剤、界面活性剤などを配合することができる。
これらの硬化性樹脂は組み合わせて使用することもでき、熱による硬化層の上に紫外線等の光による硬化層を積層するなど数層重ね塗りすることも可能である。透明性等の観点からアクリル系やウレタンアクリル系、シリコン系の樹脂が好適に用いられる。帯電防止剤や重合開始剤等の各種添加物を加えてなる組成物を、通常溶液で希釈して架橋性の樹脂の固形物が20〜80重量%となるように調整して用いる。
これらの硬化後の層の厚みは、特に限定はされないが、熱安定性及び耐摺動性の観点からは0.1μm以上であることが好ましく、1μm以上であることがより好ましい。また、生産性の観点からは、一層が10μm以下であることが好ましく、5μm以下であることがより好ましく、特に熱硬化性の硬化層の場合には、硬化に要する生産性の観点から5μm以下であることが特に好ましい。
図1は、本発明のタッチパネル用導電性フィルムの好ましい構成を例示するものである。図1Aは、基体1と導電膜2を有する導電性フィルムであって、基体1が、PETフィルムにより形成された層3の片側に架橋性の物質が硬化成膜された硬化層4が形成されてなり、その上に導電膜2を有する例である。また、図1Bは、基体1が、PETフィルムにより形成された層3の片側に架橋性の物質が硬化成膜された硬化層4を有し、PETフィルムにより形成された層3の反対面に導電膜2が形成された例である。このように、前記硬化層は、前記PETフィルムにより形成された層の導電膜側に設けられてもよいし、導電膜と反対側に設けられてもよいし、両側に設けられてもよい。いずれの場合も、硬化層としては、熱架橋性の物質が硬化成膜された硬化層、光による架橋性の物質が硬化成膜された硬化層及び電子線による架橋性の物質が硬化成膜された硬化層等から適宜選択されるものを用いることができる。前期硬化層として、前記PETフィルムにより形成された層3に架橋性の物質が熱により硬化成膜された硬化層を有することが、後に詳述するように、簡略化された工程で製造でき、優れた耐摺動性を得ることができる点で好ましい。
また、図1C、D、E及びFは、硬化層4が複数ある例であり、例えば、図1C及び1Dにおいて、硬化層4aとして、熱架橋性の物質が硬化成膜された硬化層を有し、硬化層4bとして、光または電子線架橋性の物質が硬化成膜された硬化層を有する構成などが挙げられる。
本発明の導電性フィルムの好ましい態様としては、基体が、熱架橋性の物質が硬化成膜された硬化層を含み、更に、少なくとも一層の、光または電子線による架橋性の物質が硬化成膜された硬化層を有する導電性フィルムが挙げられる。前記硬化層として、架橋性の物質が熱により硬化成膜された硬化層を用いることは、工程が簡略化でき、かつ、優れた耐摺動性を得ることができる点で好ましいが、例えばTPのような傷防止が必要とされる用途においては、熱硬化性の樹脂だけでTPのタッチ面用の導電性フィルムの傷防止効果を持たせることは硬度において不十分である。一般的に、TPの電極として用いられる場合には、指やペンでタッチしたり、ペンで擦ったりされるので、ITO層等の導電膜の反対面(タッチ面)は、傷がつきにくいように3H以上の高硬度が要求される。熱架橋性の物質は、通常5μm以下の厚みでは、硬度Hもしくは2Hが限度のことが多く、経済的に不利な長時間の硬化を実施したり、膜厚を厚くしない限りこれ以上の硬度を出すことは困難である。これに対して、光や電子線にて架橋した硬化層は、短時間で3Hの硬度を得ることができる。従って、例えば図1C及びDの構成において、主に低収縮かつ熱安定化するための硬化層として、硬化層4aを5μm以下の厚さの熱硬化樹脂層とし、表面硬度を得る傷防止層の役目を兼ねる硬化層として、硬化層4bを硬化速度が速く、硬度も十分な光または電子線による架橋性の物質が硬化成膜された硬化層(特に紫外線硬化樹脂層や電子線硬化樹脂層)とすることが、生産性と大きな硬度を両立できる上、熱安定性や耐摺動性にも優れている点で好ましい。傷防止の観点から、前記光または電子線による架橋性の物質が硬化成膜された硬化層は、PETフィルムにより形成された層3の導電膜2とは反対側に少なくとも設けられ、タッチ面にすることが好ましい。本発明では、熱により架橋する硬化層4aを最初にPETフィルムにより形成された層3の片側に形成し、熱に対する安定化を図りその後に、光や電子線で架橋硬化する層を形成するのが好ましい。図1Cは、タッチ面に熱硬化層4aと光もしくは電子線硬化層4bが重ねて形成されており、導電膜がPET層3に直接形成されている。図1Dは、熱硬化層4aと光もしくは電子線硬化層4bがPET層3の両側に形成され、導電膜2は熱硬化層4aの上に形成されている。図1Dは、少なくとも両側に硬化層が形成されており、電極として使用した場合にそりが発生しにくい点、また、例えばこの積層フィルムにITO等の形成がなされる工程や取り扱いする時点において、擦り傷等が発生しにくい点で好ましい構成である。また、4aや4bの硬化層は、外部で使用するTPには、視認性を高めるために、アンチグレア効果をもたせた硬化層とすることもできる。
なお、熱により架橋する硬化層は、前述のように硬度がやや不足するため、傷防止を目的としてITO面と反対側のタッチ面に設けられている従来の樹脂層には使われていない。現状用いられているTPの電極には、TPのタッチ面に、光により架橋する硬化層が形成されていることが多い。
また、耐摺動性を更に高める観点から硬化層を更に設けることも好ましい。例えば、図1E及び図1Fにおいて、硬化層4aとして、熱架橋性の物質が硬化成膜された硬化層を有し、硬化層4b及び4cとして、光または電子線架橋性の物質が硬化成膜された硬化層を有する構成などが挙げられる。4b、4c層がPETフィルムにより形成された層の両側に存在する構成が、タッチ面の3H以上の硬度が得られ、アンチニュートンリング性能を付与でき、両面に硬化層があることで機械的な強度バランスが取れてそりがでにくいこと、また、両面3H以上とすることで、工程や取り扱い上において擦り傷等の発生が出にくいこと等で、もっとも好ましい構成である。図1E及び図1Fでは、PETフィルム層3にまず熱により架橋する硬化層4aを塗布し、100℃から180℃で乾燥及び硬化させる。この後、4a層上に或いは4a層の塗布されていない面のいずれかに光もしくは電子線にて架橋する硬化層を形成し、次に反対面に同じように硬化層を形成することができる。この場合、TPのタッチ面は、3H以上となるように、樹脂の種類、厚みや架橋度を選定することが望ましい。ITO等の導電膜が塗布される面の硬度は、必ずしも3Hであることは必要ないが、工程や取り扱い上の傷発生を抑制できる点、両面の機械強度のバランスを考慮して、樹脂の種類、厚み、架橋度等を選定することができる。
また、両面に硬化層を設ける場合には、両面に同じ程度の熱膨張係数を有するものを選定するのが、強度バランスが取れ、高熱に曝された時にしわが入ったり、クラックが入ったりしにくい点で好ましい。この図1E及び図1Fは、TPに実用される観点で、もっとも好ましい構成である。
熱架橋性の物質が硬化成膜された硬化層と光または電子線による架橋性の物質が硬化成膜された硬化層を積層する場合、重ね塗りした層の全体の厚みは、必要な硬度により決めればよいが、一般的に必要とされる3H程度であれば、2μm〜10μmが好ましい。生産性、低収縮性、その安定性及び硬度等から総合的に判断すると、熱硬化性の樹脂層を0.5μm〜5μm、この上に塗布する紫外線硬化層等を、1〜6μmとするのが好ましい。
また、TP用の導電性フィルムに必要な、画像のぎらつき防止、反射防止、ニュートンリングの発生防止等の処理のため、前記硬化層(硬化層が複数ある場合には少なくともいずれかの層)に種々の添加物を加えたり、処理を加えたりすることができる。また、これらの目的のため、前記基体に、更に熱もしくは紫外線硬化樹脂を重ね塗りすることもできる。
アンチニュートンリング効果は、導電膜を形成する面の下側の硬化層、例えば図1Eでは4c層、図1Fでは、4b層に持たせることができる。具体的には、ヘイズ値が0.5乃至3%となるように光もしくは電子線により架橋する樹脂成分中に、アクリル粒子等の有機系の粒子やシリカ粒子等の無機系の粒子を含有させたものを硬化させることができる。ヘイズ値が小さいように配合した場合には、アンチニュートンリング効果が小さく、大きい場合には、画像にぎらつきがでることがあり、この層のヘイズ値は0.5%乃至3%の間で、調整するのが好ましい。これらの粒子は、均一な粒径を有するものよりも異径粒子を混入させた方がアンチニュートンリング性と画像のぎらつき防止のバランスがとれる観点から好ましい。具体的には、1〜6μmの範囲の異径の粒子を混入させたものが好ましく、2〜5μmの範囲の異径の粒子を混入させたものがより好ましい。
アンチグレアは、外部で使用されるディスプレーに好まれる。アンチグレア効果を持たせる場合も、例えば図E及び図Fにおいて4a、4b、4c層で、ヘイズ値をコントロールして、トータルのヘイズ値で選定できる。一般的には、ヘイズ値は2%から20%の間で選定される。ヘイズ値は、架橋する樹脂成分中にアクリル粒子やシリカ粒子を混入させたものを硬化することで得られる。目標とするヘイズ値を得るためには、光もしくは電子線で架橋する樹脂を硬化した4b及び4cを同じヘイズ値として調整するのが、硬化層を得る樹脂の種類を少なくできる点で好ましい。また、硬化層の少なくとも1層がヘイズ値1乃至20%であるアンチグレア機能を有する層である態様が好ましい。
また、PETフィルムの導電膜とは反対面の硬化層にも、シリカ粒子等を含ませることでアンチグレアやニュートンリング防止効果をもたせるのが好ましい。
クリアコートの場合には、いずれの硬化層にもシリカやアクリル等の粒子を含んでいないものがよく、全体のヘイズ値は2%以下に抑えるのが好ましい。この場合にもニュートンリング発生を避ける場合があり、ITO層の下側の硬化層の中にシリカやアクリル粒子を含ませることができ、ヘイズ値を2%以下に調整するのが好ましい。
シリカ粒子は、非晶質で多孔性のものであり、代表例としてシリカゲルをあげることができる。有機系の粒子の代表例としてはアクリル粒子である。これらの平均粒子径としては、通常30μm以下、好ましくは2〜15μm程度であり、配合割合は、硬化性樹脂100重量部に対して、粒子が0.1〜10重量部となるようにするのが好ましい。また、基体の導電膜に接する層を粒子を含んだアンチグレア層やアンチニュートンリング層とすることで、耐摺動性を一段と優れたものとすることができる。すなわち、ニュートンリング防止効果をもたせるに当って、シリカ等の粒子を含んだ硬化層を付着させた場合には、この上部に導電性物質を形成させることになり、粒子を含んだ硬化層が導電膜の下部にあると耐摺動性を向上させることができるために好ましい構成である。
本発明の導電性フィルムは、基体の150℃で1時間加熱後における長手方向(MD)及び横手方向(TD)の収縮率がいずれも0.5%以下であることを要件とする。ここで、「150℃で1時間加熱後における長手方向(MD)及び横手方向(TD)の収縮率」は、基体を室温にて採寸後、150℃に加熱して1時間保った後に室温まで戻し、再度採寸して計測される収縮率である。
熱による寸法安定性やTPにおける250g10万回の摺動テストを満足させるためには、本発明の導電性フィルムの150℃における熱収縮率をMD及びTDともに0.5%以下にすると得られるが、500g30万回の摺動テストを満足させるためには、MD及びTDの収縮率を0.4%以下にすることが好ましく、0.3%以下にすることが更に好ましい。
低収縮化の方法には特に制限がないが、導電膜を付着させる前に、基体を低収縮率化しておくことが必要である。また、少なくとも一層の硬化層が、PETフィルムを100℃乃至180℃の間の温度で熱処理を行うと同時に、または、PETフィルムを100℃乃至180℃の間の温度で熱処理を行った後に、架橋性の物質を前記PETフィルムの少なくとも一方の面に硬化させて得られたものであることが、PETフィルムの収縮率を抑えかつ安定化させる上で好ましい。熱処理は、120℃以上ですることがより好ましく、120℃〜160℃の間の温度ですることが特に好ましい。ITO層を付着した後に、ITOを結晶化するために、150℃近辺の温度でアニールすることはよく知られている。この場合は、硬化層も含んだ透明導電フィルムとしては、MD及びTD方向の熱収縮率はいずれも0.5%以下とすることができるが、ITO等の導電膜とPETフィルム等の有機物の熱特性の違いにより、このアニール処理により、ITO層と有機物界面との間にストレスが残留し、ペン等による摺動でITO層がはがれたり、層にクラックが入ったりすることがある。
前記基体のPETフィルムにより形成される層の材料として用いられるPETフィルムは、溶融押し出し法等公知の方法で製造できる。表面の平滑性や透明性、機械強度、耐熱性等の観点から変成の具合、製造法を選定できる。このような観点でみると、特に二軸延伸により製造されたPETフィルムが好ましい。二軸延伸フィルムは縦横に延伸されており、熱がかかった時大きく収縮するのが一般的である。本発明の手法を用いると、二軸延伸フィルムであっても収縮率を低く保ち、安定化できる点で好ましい。このようにして製造されたPETフィルムの表面に、表面の硬度アップやタッチパネルとした時のぎらつき防止や反射防止のためのコートがなされることが多いので、易接着処理が片面もしくは両面に塗布されたものを用いても良い。易接着処理としては、コロナ放電、紫外線照射、プラズマ処理、スパッタエッチング処理、プライマー処理等公知の方法が使用できる。プライマー処理における易接着層のコート剤としては、その効果を持つものであれば特に限定されるものではなく、例えばポリエステル系のポリマーやアクリル系のポリマーを塗布することが知られている。この層に滑材としてシリカ等の微粒子を含ませることも可能である。
前記二軸延伸PETフィルムの150℃1時間における収縮率は、通常MD(流れ方向)で1.0〜1.8%であり、TD(横方向)で0.1〜1.0%である。これを、硬化層を設けない状態で、収縮率を小さくするためには、製造された二軸延伸PETフィルムを、連続的に2kg/cmから50kg/cm程度の張力をかけながら、100℃ないし180℃で加熱処理を行う方法、いったんPETフィルムをロール状に巻いた後に、このロールを電気炉等の中に入れて150℃近辺の温度で処理を行う方法、及び、これらを両方行う方法などを用いることができる。
本発明の導電性フィルムは、予め前記のような方法で低収縮処理されたPETフィルムを用意して、このPETフィルムに硬化層を積層してもよいが、予め低収縮処理することにより本発明の収縮率の範囲のPETフィルムを得るためには、長時間の処理が必要であり、コスト上の問題が生じる。150℃1時間における収縮率が0.5%以上である低収縮処理されていない二軸延伸フィルムを材料として用い、オンラインで低収縮工程と熱硬化層を積層する工程を同時にまたは連続して行うことが、コスト及び導電フィルムとした場合に耐摺動性をアップする観点から好ましい。
本発明の好ましい実施態様において、架橋性の物質が硬化成膜された硬化層は、ロール状のPETフィルムから、2kg/cm乃至50kg/cmの応力をかけながら連続的に供給されるPETフィルムに、ダイコーター、リバースコーター、グラビアコーター、マイクログラビアコーター、スプレーコーター、スロットオリフィスコーター、ロールコーター、スクリーン印刷等の方法により、架橋性の物質を塗布し、架橋性の物質が熱架橋性の物質の場合には、100℃から180℃に設定された炉の中を通し、硬化させて巻き取る等の方法により作成することができる。このとき、100℃〜180℃の温度にて架橋性物質の硬化とPETフィルムの熱処理が同時に行われる。通常この炉を1分から60分の間で通して硬化させるのが生産性の上で好ましい。炉は、1室でも良いが、数室に分割し温度を調整することで、バブルの発生を抑え、硬化速度を上昇させたり、硬化膜の平滑性を上げることができる。この方法では、予めPETフィルムを熱処理して低収縮化しておく必要がなく、工程的に簡略化できる点で好ましい。また、PETフィルムの熱処理と硬化層の硬化を同時に行った基体は、耐摺動性も良好である。
塗布する架橋性の物質が、熱架橋性の物質の代わりに光による架橋性(例えば紫外線架橋性)または電子線による架橋性の物質を最初に硬化させ、PETフィルムの熱安定性を高める場合には、熱架橋性の物質の場合と同じように炉を通す前に架橋性の物質を塗布し、100℃〜180℃に設定された炉を通した後、紫外線等を当てて硬化させるか、100℃〜180℃に設定された炉通した後に、冷却し架橋性の物質を塗布し、20℃〜130℃程度に設定された炉を通して乾燥した後に、紫外線等を当てて硬化させて作成する。上記PETフィルムの安定化以外の目的、例えば硬度を3Hに上げるため等に、光や電子線で架橋する物質を塗布硬化する場合は、公知の方法を用いることができる。例えば、グラビアコーターで紫外線硬化樹脂をPETフィルムに塗布し、乾燥後紫外線を当てて、硬化させることができる。
前記光架橋性物質を硬化させる条件としては、波長200〜500nmの範囲内にある紫外線を、0.1秒以上、好ましくは0.5〜60秒間照射することなどが挙げられる。
なお、ここで、照射量の積算量は、通常、30〜5.000mj/cmであり、光源としては、低圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、カーボンアーク、メタルハライドランプ、水銀放電管、タングステンランプ、ハロゲンランプ、ナトリウム放電管、ネオン放電管などを用いることができる。
前記収縮率は、硬化性の樹脂を塗布する時のPETフィルムの張力や炉の温度、硬化速度等によってコントロールすることができる。
このようにして得られた低収縮率を有する基体に、導電性物質をスパッタリング等の手法で付着させ、導電膜を形成することで、低収縮PETフィルムを基材とした導電性フィルムとすることができる。PETフィルムの片方の面に硬化層を有する構成の場合には、導電性物質は、該硬化層の設けられた側の表面及び硬化層の設けられていない側の表面のいずれに付着させてもよい。導電性薄膜の形成方法としては、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法などの公知技術をいずれも使用できるが、膜の均一性や、PET基材への薄膜の密着性の観点から、スパッタリング法での薄膜形成が好ましい。スパッタリングを実施する時の温度は、特にTPに適する抵抗値が付与できればよいので特に限定されないが、60℃〜200℃が好ましい。ITO膜を十分に酸化させ、ITO膜の密着性を向上させるためには60℃以上がよく、更に好ましくは、100℃以上である。200℃以上になると、PETフィルムに残存しているオリゴマーが析出し、白濁させることがあり好ましくない。このようにスパッタリング時にも、高温が必要であり、そのためにそりが生じることがあるが、本発明の熱硬化樹脂により安定化されたPETフィルムは、そりが発生しない特徴も有する。
また、導電性の薄膜材料についても特に限定されるものではなく、例えば、酸化錫、インジウム錫酸化物(ITOという)、アンチモンを含有する酸化錫などの金属酸化物、錫のF添加酸化物、酸化亜鉛のほか、金、銀、白金、パラジウム、銅、アルミニウム、ニッケル、クロム、チタン、コバルト、錫またはこれらの混合物や合金などを用いることができる。この導電性薄膜の厚さは、導電性が付与できれば特に限定されるものではないが、50Å以上にすることが好ましく、薄すぎると表面抵抗値が高くなり、TPの電極として用いる場合には、1000Ω/□以上となり、良好な導電性を有する連続薄膜となり難い。一方、厚くしすぎると透明性を低下させるので、好適な厚さは100〜2000Åである。
導電性物質として、ITOをスパッタリングで付着させたものが用いられることが、透明性や導電性の観点で好ましいが、このITOは一般的には、付着された時点では、非晶質である。耐擦傷性、耐摺動性、及び、環境による安定性を上昇させるために、前述のように熱処理を実施してITOを結晶化する試みが知られている。高い信頼性が要求される導電性フィルムにおいては、この結晶化処理されたものが増えているが、この結晶化処理は、高温で1乃至数10時間実施され、ITOフィルムを高価にしていた。また、耐摺動性も必ずしも満足されるものではなかった。本発明の低収縮の基体を用いた導電性フィルムは、従来耐摺動性が悪いとされていた非晶質のITOを用いても、優れた耐摺動性を達成することができる。また、結晶化ITOを用いた導電性フィルムにおいても耐摺動性が向上した。結晶化ITOを用いた導電性フィルムにおいて、耐摺動性が必ずしも満足されるものではなかったのは、ITOの結晶化のための熱処理によりITOの強度や緻密さは増すものの、熱をかけることでPETフィルムが膨張収縮し、ITOとPETフィルムの膨張率と収縮率の違いにより、ITO層に大きなストレスを残していたためと考えられる。このことから、本発明においては非結晶のITO及び一部もしくはほとんどが結晶化されたITOのいずれも用いることができるが、結晶化処理が不要になり、コスト低下の観点からは非結晶のITOを用いることができる利点は大きい。
この導電膜の下に、もしくはPETフィルムの反対面に高屈折材料を付着させその上に低屈折材料を付着させると、低反射の導電性フィルムとすることができる。高屈折材料は、酸化チタンや酸化ジルコニウムを蒸着やスパッタリングなどの手法で付着させたり、これらの粒子を紫外線や熱により硬化する材料の中に含ませて硬化付着させることができる。低屈折材料は、下記に示す誘電体であるSiOx(x=1〜2)等を蒸着やスパッタリングで付着させたり、フッソ系の樹脂を熱もしくは紫外線で硬化させ付着させることができる。この低反射とするための層はPETフィルムのいずれかの片面に実施しても、更に低反射とするために両面に実施しても良い。近年、高透過率のTPの需要が高まっており、反射防止層を形成させたものが好ましく使用できる。
上記導電性の薄膜の上に、透明な誘電体薄膜を形成すると、更に透明性と耐擦傷性が改善されることがあり好ましい場合がある。この誘電体薄膜は、導電性薄膜の屈折率よりも小さいもの、通常1.3〜1.8の屈折率を有するものがよく、例えばCaF、MgF、Al、SiOx(x=1〜2)等が用いられ、この中でもSiOxが安価であり好ましい。これらの材料は2種以上を組み合わせて使用できる。誘電体の膜厚は特に限定されるものではないが、通常100〜3000Å、好適には200〜1500Åである。薄いと連続薄膜が得られにくく、厚すぎると導電性や透明性が悪化しクラックが生じやすくなる。
また、導電性フィルムは、ディスプレー装置等に用いられる場合に、加工時や使用時にその表面に指紋や汚れが生じることがある。この問題を解決するために、導電膜が形成された面の反対の最外層面に撥水もしくは汚れ防止層を付着させることもできる。このような効果を有する材料としては例えば水酸基またはビニル基を含有するジメチルポリシロキサンとメチルハイドロジエンポリシロキサンとの組合せからなるシリコン含有化合物、ポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレンなどのフッソ系樹脂の他、硫化モリブデンなどが単独、もしくは混合して用いられる。これらの形成方法は特に限定されず、用いる材料によって、塗工法、スプレー法、真空蒸着法、スパッタリング法、焼付け法などを用いることができる。処理層の厚みは特に限定されないが、通常100Åから50μm程度が良い。この処理は、2種以上を組み合わせて実施することもでき、硬化性樹脂と組み合わせて使用すると効率的である。
本発明の導電性フィルムは、前記構成において良好な耐摺動性を有するが、前述の基体を第一の基体とし、第一の基体の導電膜とは反対側の面に、接着層を介して第二の基体を更に有していてもよい。ここで第一の基体のみならず第二の基体も既に記述した方法によって、熱収縮率を0.5%以下となるようにすることで、更に耐摺動性の向上を計ることができる。第一基体のみを低収縮としても良いが、両基体をともに本発明の方法を用いて低収縮とした方が、耐摺動性の効果が大きくなる点で好ましい。
このような第二の基体を有する構成としては、例えば、前記導電性薄膜が形成された低収縮の基体の他方の面に、透明な粘着剤層を介して透明基体を張り合わせてもよい。この貼り合わせは、透明基体上に粘着剤層を設けておき、これに前記導電性薄膜が形成された低収縮の基体を貼り合わせてもよいし、逆に前記導電性薄膜が形成された低収縮の基体上に粘着剤層を設けておき、これに透明基体を貼り合わせるようにしてもよい。粘着剤層の形成を、フィルム基剤をロール状にして連続的に行うことができる観点から、前記低収縮の基体上に粘着剤層を設けたほうが生産性の面で有利である。
また、例えば、前記低収縮の第一の基体に、透明な粘着剤層を介して、第二の透明基体を貼り合わせ、全厚みを40〜300μmに入るようにした後に、前記基体上に、導電性薄膜を設けてもよい。
粘着剤層としては、透明性を有するものであれば特に制限なく使用でき、例えばアクリル系粘着剤、シリコーン系粘着剤、ゴム系粘着剤などが挙げられる。導電性フィルムの耐擦傷性及び打点特性を向上させる観点から、その弾性係数を1×10〜1×10dyn/cmの範囲、厚さを1μm以上、通常5〜100μmの範囲に設定するのが望ましい。上記の弾性係数が1×10dyn/cm未満となると、粘着剤層は非弾性となるため、加圧により容易に変形して基体ひいては導電性薄膜に凹凸を生じさせ、また加工切断面からの粘着剤のはみ出しなどが生じやすくなり、そのうえ耐擦傷性及び打点特性の向上効果が低減する。一方、弾性係数が1×10dyn/cmを超えると、粘着剤層が硬くなり、そのクツシヨン効果を期待できなくなるため、耐擦傷性及び打点特性を向上できず、張り合わせによる効果が期待できない。また、粘着剤層の厚さが1μm未満となると、そのクツシヨン効果をやはり期待できないため、耐擦傷性及び打点特性を向上できず、貼りあわせによる効果が期待できない。なお、厚くしすぎると、透明性を損なったり、粘着剤層の形成や透明基体の貼り合わせ作業性、さらにコストの面で好結果を得にくい。
第二の基体を有する構成における、粘着剤層を介して貼り合わされる第二の透明基体は、これを貼り合わせたのちにおいても可撓性であることが要求される場合は、プラスチックフィルムが、可撓性が特に要求されない場合は、ガラス板やフィルム状ないし板状のプラスチツクが用いられる。透明基体がプラスチックフィルムの場合、前述の低収縮のPETフィルムでもよいし、他のプラスチックフィルムであっても良い。具体的なフィルム材料としては、ポリイミド、ポリエーテルサルフォン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリカーボネート、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリアクリル、アセチルセルロース、ポリアリレート、ポリスルフォン、ノルボルネン系のポリマー等が挙げられる。ノルボルネン系ポリマーは、ノルボルネン構造を有するモノマーと必要に応じて加えられた他の重合性モノマーとを、開環重合したり付加重合して得られるポリマーが含まれるものであり、日本ゼオン株式会社の非極性のノルボルネン系ポリマーである商品名ゼオネックスやゼオノア、JSR株式会社の極性ノルボルネン系ポリマーである商品名アートン、三井化学株式会社のノルボルネン系ポリマーである商品名アペルやヘキスト社が開発した商品名トパスなどが例示されるが、ここに挙げたものに限られるわけではなくノルボルネン系の構造体が含まれるポリマーが含有される。
第二の基体を有する構成における、粘着剤層を介して貼り合わされる第二の透明基体の厚みは、2〜300μmの範囲にあることが好ましい。2μmより薄いと機械的強度が出せずに貼り合せ構造にする意義が乏しく、この基体をロール状にして粘着剤層を塗布したり、後述するハードコーティング処理等の連続作業をするときに困難が伴うばかりか、貼り合わせでしわ等が生じる場合がある。このような観点で、10μm以上の厚みであることが好ましく、20μm以上であることが特に好ましい。300μm以上になると、ロール状にすると巻癖がつき、連続作業が困難であるばかりか、巻癖が残存するため使用できないことになる。このような観点で、好ましい厚みは、250μm以下であり、特に好ましくは230μm以下である。
以上のように、本発明は、PETフィルムを含む基体の150℃で1時間加熱後における熱収縮率を、MD及びTDともに0.5%以下とすることで、TPの電極として使用する場合に、製造工程において高温に曝された場合でもそりがなく、電極位置の狂いが小さく、かつ耐摺動性が極めて改善された導電性フィルムを得ることができた。特に、100〜180℃で熱処理しながら架橋性の樹脂をPETフィルムに硬化させた基体に導電膜を付着させることにより得られた導電性フィルムは、上記耐摺動性において極めて優れていた。
本発明のタッチパネル用導電性フィルムの製造方法は、PETフィルムにより形成された層と、架橋性の物質が硬化成膜された硬化層とを少なくとも有する基体であって、150℃で1時間加熱後における長手方向(MD)及び横手方向(TD)の収縮率がいずれも0.5%以下である基体を準備する基体準備工程と、前記基体準備工程により準備された基体に導電膜を付着させる導電膜付着工程とを有し、前記基体準備工程において、少なくとも一層の硬化層を、PETフィルムを100℃乃至180℃の間の温度で熱処理を行うと同時に、または、PETフィルムを100℃乃至180℃の間の温度で熱処理を行った後に、架橋性の物質を前記PETフィルムの少なくとも一方の面に硬化させて硬化成膜して形成する。本発明の製造方法によれば、製造工程において高温に曝された場合でもそりがなく、電極位置の狂いが小さく、かつ耐摺動性が極めて改善された導電性フィルムを得ることができる。
最も効果的な方法は、PETフィルムに最初に熱架橋タイプの樹脂を塗布し、100℃乃至180℃の温度で数分から数時間保持して乾燥、硬化させる方法である。この方法によると、PETフィルムの寸法安定性と熱による安定性とを、一つの工程で同時に行うことができ、かつ、耐摺動性が極めてすぐれた導電性フィルムを製造することができる。工程的には2工程になるが、PETフィルムをあらかじめ100℃乃至180℃にて熱処理し、そのものに熱、光や電子線で架橋する樹脂を塗布し硬化させることもできる。このようにして得られた架橋性の物質が硬化されたPETフィルムは、その後目的に応じて更に架橋タイプの硬化層が積層される。その硬化層が積層されたPETフィルムに、ITO等の導電層が付着される。本発明では、無機系のITO等の導電層が付着される前に、PETフィルムが熱に対し収縮率が低減され、安定化されていることが必要である。
また、前記基体準備工程において、少なくとも一層の硬化層を、PETフィルムを100℃乃至180℃の間の温度で熱処理を行った後であって前記PETフィルムが室温まで冷却される前に、架橋性の物質を前記PETフィルムの少なくとも一方の面に硬化させて硬化成膜して形成する方法によれば、簡易に耐摺動性のよい導電性フィルムを製造可能である。
特に、低収縮処理されていない二軸延伸PETフィルムを用いて、熱により架橋硬化した硬化層を、PETフィルムを100℃乃至180℃の間の温度で熱処理を行うと同時に前記PETフィルムの少なくとも一方の面に硬化させて形成することにより、安価な材料を用いることができ、予めPETフィルムを熱処理する工程が不要であり、かつ、耐摺動性が極めてすぐれた導電性フィルムを製造することができる。
以下に、この発明を実施例でより具体的に説明する。
(実施例1)2軸延伸した188μm厚PETフィルム(東洋紡製のA4300)の一方の面に、ロール上にて張力10kg/cmにて連続的に供給しながらグラビアコーターで、アクリル樹脂(総研化学製U−230)100重量部と硬化剤(日本ポリウレタン工業社製コロネートL)30重量部をトルエン100重量部に溶解した溶液を乾燥後の塗布層の厚みが2μmになるように塗布した。
これを、120℃、140℃、150℃、130℃に設定されたそれぞれの長さ5mの4室からなる乾燥炉に、5m/分の速度で連続的に供給しながら、乾燥と同時にアクリル樹脂を硬化させた。得られたフィルムをフィルムA1とする。このフィルムA1のコート面とは反対の面に、ロール状で連続的にフィルムA1を供給できるスパッタリング装置により、アルゴンガス80%と酸素20%からなる0.004Torrの雰囲気中で、インジウム−錫合金を用いた反応性スパッタリング法により厚さ450Åの酸化インジウムと酸化錫との複合酸化物(ITO)からなる透明な非晶性の導電性薄膜を付着させ、全光線透過率88.2%、表面抵抗値420Ω/□の導電性フィルム(フィルムB1)を得た。このフィルムの特性の評価結果を表1−1から1−3に示した。すなわち、フィルムAの熱収縮率を表1−1に、フィルムBの特性値を表1−2に、フィルムBのTPの電極としての特性を表1−3に記載した。
(実施例2)フィルムA1のコート面とは反対の面に非晶性のITOを付着させるかわりに、フィルムA1のコート面に非晶性のITOを付着させた以外は、実施例1と同様にして、フィルムB2を得た。特性の評価結果を表1−1に示した。
(実施例3)実施例1と同様にして、フィルムA1を得た後に、このコート面に中国塗料製の100重量部のオーレックス344と5部のイルガキュアー184とをトルエン100重量部に加えて得た溶液(コート剤溶液)を、ダイコーターで厚みが3μmになるように連続的に塗布し、実施例1と同じ4室からなり、70℃、100℃、110℃、90℃に設定された乾燥炉に前記フィルムを、20m/分で供給して乾燥した後に、120W/cmなる高圧水銀灯にて紫外線を照射し、硬化させ、フィルムA3を得た。このフィルムA3のコート面とは反対の面に、実施例1と同様にして、非晶性のITOを付着させ、フィルムB3を得た。特性の評価結果を表1−1に示した。
(実施例4)実施例1で得たフィルムA1のコート面に、実施例3のコート剤溶液に平均粒子径8μmのシリカ粒子を5重量部添加し、均一に混合した溶液を用いた以外は、実施例3と同様にして塗布、乾燥、硬化させ、フィルムA4を得た。このフィルムA4のコート面とは反対の面に、実施例1と同様にして非晶性のITOを付着させ、フィルムB4を得た。特性の評価結果を表1−1に示した。
(実施例5)実施例3で得たフィルムA3のコート面とは反対の面に、実施例3のコート剤溶液に平均粒子径8μmのシリカ粒子を2重量部添加し、均一に混合した溶液を同様に塗布、乾燥、硬化して、両面コートされたフィルムA5を得た。このフィルムA5のシリカ粒子含有のコート面に、実施例1と同様にして非晶性のITOを付着させ、フィルムB5を得た。特性の評価結果を表1−1に示した。
(実施例6)実施例4で得たフィルムA4のコート面とは反対の面に実施例4と全く同じコート液を塗布、乾燥、硬化させ、両面コートされたフィルムA6を得た。このフィルムA6の最初にコートした側のコート面に実施例1と同様にして非晶性のITOを付着させ、フィルムB6を得た。特性の評価結果を表1−1に示した。
(実施例7〜9)実施例3のフィルムA3、実施例5のフィルムA5、実施例6のフィルムA6を用い、ITO面の下にTiO層を厚み500ÅとSiO層を厚み600Åになるように順次スパッタリング法により設けた後に、実施例1と同様にしてITOを付着させ、フィルムB7、フィルムB8、フィルムB9を得た。特性の評価結果を表1−1に示した。
(実施例10)2軸延伸した188μm厚PETフィルム(東洋紡製のA4300)に、ダイコーターにて実施例3の中国塗料製のオーレックス344をトルエンにて希釈した溶液を厚さ6μmになるように塗布し、張力10kg/cmにて連続的に供給しながら、80℃、100℃、120℃、150℃にそれぞれが設定された4室からなる乾燥炉を通して乾燥した後に、120W/cmの高圧水銀灯にて紫外線照射を行うことで硬化させフィルムA7を得た。このフィルムA7に実施例1と同様にしてITOを付着させ、フィルムB10を得た。特性の評価結果を表1−1に示した。
(実施例11)実施例10のフィルムA7のコート面とは反対の面に実施例5のシリカ粒子を含有するコート液を実施例5と同様にして塗布、乾燥、硬化させフィルムA8を得た。このフィルムA8のシリカ粒子含有の塗布面に実施例7と同じ構成のTiO、SiO、ITOを順次スパッタリングにより付着し、フィルムB11を得た。特性の評価結果を表1−1に示した。
(実施例12〜13)実施例1において、熱硬化樹脂の塗布後の乾燥速度を3m/分及び10m/分としてフィルムA9とA10を製造した以外は、全く同様にしてフィルムB12とフィルムB13を得た。特性の評価結果を表1−1に示した。
(実施例14)188μm厚の東洋紡製のA4300のロールを、150℃に設定された恒温層に24時間放置して、熱処理を行った。これに、実施例4と同様のUV硬化型の塗布液を塗布し、実施例4と同様に乾燥後、硬化させてA11を得た。A11に実施例4と同様にしてITOを付着させ、B14を得た。特性の評価結果を表1−1に示した。
(比較例1)2軸延伸した188μm厚PETフィルム(東洋紡製のA4300)(フィルムA12)に、コート液を塗布することなく、実施例1と同様にしてITOを付着させ、フィルムB15を得た。特性の評価結果を表1−1に示した。
(比較例2)フィルムA12の片面に実施例3の中国塗料製オーレックス344をトルエンにて希釈した溶液を厚み6μmになるように塗布し、80℃、100℃、100℃、100℃にそれぞれが設定された4室からなる乾燥炉を通して乾燥した後に120W/cmの高圧水銀灯にて紫外線照射を行うことで硬化させ、フィルムA13を得、実施例1と同様にしてITOを付着させ、フィルムB16を得た。特性の評価結果を表1−1に示した。
Figure 0004763597
・熱収縮率は、10cm角のフィルムAを150℃に設定された電気炉の中に1時間放置した後に室温まで冷却して、加熱処理前後の寸法から算出した。
Figure 0004763597
・抵抗値は、4端子法を用い、巾700mm長さ1mで等間隔で50点測定し、平均値を計算して求めた。
・透過率は、分光透過率計を用いて、550nmの波長の光の透過率を測定した。
・鉛筆硬度は、三菱ユニを用い、500g荷重で10回擦り傷が付かない硬度とした。
・ヘイズ値は、ヘイズメーターで平行透過率と拡散透過率を測定し算出した。
Figure 0004763597
・そりは、10cm角のフィルムBを150℃に設定された電気炉に60分間放置して端部の浮き上がりを測定した。
・直線摺動性と文字摺動性は、ガラスITOとスペーサーを介してTPモジュールを作成して摺動性テストを実施した。
・直線摺動耐性は、0.8Rポリアセタールペンにて250gと500gの荷重をかけて10万回の場合は5万回往復、30万回の場合は15万回往復させて、その部分の抵抗値を測定し、初期値からの抵抗値の上昇割合を計算した。
・文字摺動耐性も、直線摺動テストと同様に測定した。
実施例で示されるように、本発明のタッチパネル用導電性フィルムは、150℃1時間の加熱処理後のそりが小さく、かつTPの電極として使用したときの直線及び文字摺動テストを実施しても抵抗値の変化が小さく、極めて優れた耐環境性と耐久性を有するTPの電極となることがわかる。

Claims (8)

  1. ポリエチレンテレフタレートフィルムにより形成された層が一層であるタッチパネル用導電性フィルムであって、ポリエチレンテレフタレートフィルムにより形成された層と、前記ポリエチレンテレフタレートフィルムの少なくとも一方の面に架橋性の物質が硬化成膜された硬化層とを少なくとも有し、かつ、150℃で1時間加熱した後における長手方向(MD)及び横手方向(TD)の収縮率がいずれも0.5%以下である基体上に、導電膜を付着させて得られたことを特徴とするタッチパネル用導電性フィルム。
  2. 基体が、硬化層として、熱架橋性の物質が硬化成膜された硬化層を有する請求項1に記載のタッチパネル用導電性フィルム。
  3. 基体が、更に、光または電子線による架橋性の物質が硬化成膜された硬化層を有する請求項2に記載のタッチパネル用導電性フィルム。
  4. 基体が、光または電子線による架橋性の物質が硬化成膜された硬化層を、ポリエチレンテレフタレートフィルムにより形成された層の両側に有する請求項3に記載のタッチパネル用導電性フィルム。
  5. 導電膜が非晶性のITO(インジウム錫酸化物)である請求項1から4のいずれかに記載のタッチパネル用導電性フィルム。
  6. 少なくとも一層の硬化層が、ポリエチレンテレフタレートフィルムを100℃乃至180℃の間の温度で熱処理を行うと同時に、または、ポリエチレンテレフタレートフィルムを100℃乃至180℃の間の温度で熱処理を行った後に、架橋性の物質を前記ポリエチレンテレフタレートフィルムの少なくとも一方の面に硬化させて得られたものである請求項に記載のタッチパネル用導電性フィルム。
  7. ポリエチレンテレフタレートフィルムにより形成された層が一層であるタッチパネル用導電性フィルムの製造方法であって、ポリエチレンテレフタレートフィルムにより形成された層と、前記ポリエチレンテレフタレートフィルムの少なくとも一方の面に架橋性の物質が硬化成膜された硬化層とを少なくとも有し、かつ、150℃で1時間加熱した後における長手方向(MD)及び横手方向(TD)の収縮率がいずれも0.5%以下である基体を準備する基体準備工程と、
    前記基体準備工程により準備された基体に導電膜を付着させる導電膜付着工程とを有することを特徴とするタッチパネル用導電性フィルムの製造方法。
  8. 基体準備工程において、少なくとも一層の硬化層を、ポリエチレンテレフタレートフィルムを100℃乃至180℃の間の温度で熱処理を行うと同時に、または、ポリエチレンテレフタレートフィルムを100℃乃至180℃の間の温度で熱処理を行った後に、架橋性の物質を前記ポリエチレンテレフタレートフィルムの少なくとも一方の面に硬化させて硬化成膜して形成する請求項7に記載のタッチパネル用導電性フィルムの製造方法。
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