JP2000231450A - 透明導電性フィルム、タッチパネルおよび液晶表示素子 - Google Patents

透明導電性フィルム、タッチパネルおよび液晶表示素子

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JP2000231450A
JP2000231450A JP3243499A JP3243499A JP2000231450A JP 2000231450 A JP2000231450 A JP 2000231450A JP 3243499 A JP3243499 A JP 3243499A JP 3243499 A JP3243499 A JP 3243499A JP 2000231450 A JP2000231450 A JP 2000231450A
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thin film
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conductive thin
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Hiroyuki Nagahama
博之 長濱
Toshiyuki Otani
寿幸 大谷
Seiichiro Yokoyama
誠一郎 横山
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Toyobo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ペン入力タイプの表示素子に用いるタッチパネ
ル構成用として、視認性を低下させることがなく、しか
も、ペン入力時の耐久性を始めとして透明性等の諸性質
に優れ、更に低コストで製造できる透明導電性フィルム
を提供する。 【解決手段】 リターデーション値が4000nm以上
である一軸延伸された高分子フィルムを基材(11)と
し、該基材(11)の少なくとも片方の面に非晶質であ
る透明導電性薄膜層(12)を形成した透明導電性フィ
ルムであって、前記透明導電性薄膜層(12)の表面張
力が35〜60dyne/cmである透明導電性フィル
ム、およびそれを用いたタッチパネル、液晶表示装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、基材として高分子
フィルムを用いた透明導電性フィルム、特に液晶表示素
子において上側偏光板と液晶パネルの間に配置するタッ
チパネルに好適な透明導電性フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】プラスチックフィルム上に透明かつ電気
抵抗の低い化合物薄膜層を形成した透明導電性フィルム
は、従来、その導電性を利用した用途、例えば、液晶デ
ィスプレイ、ELディスプレイ、エレクトロクロミック
ディスプレイなどの表示素子の電極、太陽電池などの光
電変換素子の窓電極、電磁波シールドの電磁波遮蔽膜、
あるいはタッチパネルなどの入力装置の電極として広く
使用されている。
【0003】一方、近年の携帯情報端末の普及により、
入力や操作性の簡便さが要求され、表示画面上の任意の
点を押圧することにより入力できるペン入力タイプの表
示装置が広く用いられるようになってきている。ペン入
力の方式としては、静電容量方式や光センサー方式、タ
ッチパネル方式が知られており、特に、タッチパネル方
式は、位置検出がアナログ的であり、高分解能であるこ
とや、周辺装置をコンパクトにできるため、ワープロ、
パソコン、電子手帳等、携帯用や個人用の情報端末の表
示素子に多く使われてきている。
【0004】上記のようなタッチパネルに用いられる透
明導電性フィルムは、基本的にはITOなどの導電性層
/高分子フィルムからなる基材層の層構成を有し、タッ
チパネルとして使用するときは、2枚の透明導電性フィ
ルムの導電性層側をスペーサを介して対向配置して用い
る。
【0005】通常、上記のようなタッチパネルは、液晶
表示素子の表示画面側に配置して用いられるため、タッ
チパネルに使用される基材としては、透明性、機械的強
度、表面平滑性、耐溶剤性、耐スクラッチ性、非透湿
性、コストなどの総合性能を考慮して二軸延伸ポリエチ
レンテレフタレートフィルムが一般的に用いられてい
る。
【0006】また、上記のようにタッチパネルを配設し
た液晶表示素子においては、表示画面側での光の反射を
少なくすることによる視認性の向上、表示素子全体の軽
量化、また、ペン入力により位置検出精度が劣化しない
などの耐久性の向上が要求されている。
【0007】この様な要求に対し、前記の液晶表示素子
の表示画面側に配置して用いられるタッチパネルにおけ
る光の反射を少なくすることによる視認性の向上を目的
として、タッチパネルの表示画面側に更に反射防止フィ
ルムを設置する方法や、タッチパネルを構成する透明導
電性フィルムの導電性層が形成されていない方の面に、
反射防止層をドライコート法やウェットコート法などに
より設ける方法が提案されている。あるいは、視認性を
向上させるために、例えば、光等方性を有する透明導電
性フィルムを用いたタッチパネルを液晶表示素子の偏光
板と液晶パネルの間に設置する方法(特開平8−155
988号、特開平8−161116号等)も提案されて
いる。
【0008】ところが、光の反射を少なくすることによ
る視認性の向上には限界があり、また、光等方性を有す
る透明導電性フィルムを用いる方法は、基材として光等
方性を有するフィルムを用いる必要があるため、通常の
二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムは使用で
きず、製造コストが高くなる問題がある。
【0009】さらに、上記のような表示素子において
は、位置検出回路とタッチパネルの接続に対する接続部
材の耐久性と、ペンでの押圧による透明導電性フィルム
の透明導電性層にクラックや剥離が生じないという導電
性層の耐久性が特に求められている。通常、位置検出回
路とタッチパネルの接続には銀ペーストが用いられてお
り、銀ペーストと導電性層とを強固に接着するには、導
電性層上に銀ペースト塗布した後の焼成を150℃以上
の高温で行えばよい。しかし、通常のポリエステルフィ
ルムを150℃で熱処理すると、オリゴマーの析出によ
りフィルムが白濁するため、オリゴマー析出防止層とし
て基材と導電性層との間に、有機ケイ素化合物を加水分
解してなる層を設けた透明導電性フィルム(特開昭60
−131711号)が提案されている。
【0010】ところが、この方法では、この透明導電性
フィルムは、透明導電性薄膜層(導電性層)を形成した
後に、有機ケイ素化合物を加水分解してなる層を、耐久
性を得るために架橋する必要があり、150℃、10時
間もの熱処理を要する。このため、導電性層が結晶質と
なり、タッチパネル作製時の導電性層のエッチング特性
が極めて悪く、タッチパネルの製造コストが高いものに
なる。
【0011】また、上記のようなペン入力用タッチパネ
ルに従来の透明導電性フィルムを用いた場合、スペーサ
ーを介して対向させた導電性層同士が、ペン入力による
押圧で強く接触するため、導電性層にクラックや剥離が
生じ、電気抵抗が増大したり、断線を生じたりするとい
う問題があった。
【0012】この様な問題の解決方法としては、例え
ば、120μm以下の厚さの透明プラスチックからなる
基材上に導電性層を形成し、粘着剤層を介して保護層を
積層した透明導電性フィルム(特開平2−66809
号)や、加熱処理によりインジウム酸化物の結晶粒径を
0.3μm以下とした透明導電性フィルム(特許番号第
2525475号)が提案されている。
【0013】ところが、上記のように粘着剤層を介して
保護層を積層する方法は、ペン入力に対する耐久性が十
分ではなく、また、粘着剤層を介するため、保護層の積
層時にゴミなどの異物が混入し、光学欠点の多くなりや
すい。また、加熱処理によりインジウム酸化物の結晶粒
径0.3μm以下する方法は、導電性層が結晶質の透明
導電性薄膜となるため、タッチパネル作製時の透明導電
性薄膜(導電性層)のエッチング特性が極めて悪く、タ
ッチパネルの製造コストが高いものになる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ペン入力タ
イプの表示素子に用いるタッチパネル構成用として、視
認性を低下させることがなく、しかも、ペン入力時の耐
久性を始めとして透明性等の諸性質に優れ、更に低コス
トで製造できる透明導電性フィルムを提供することを目
的としている。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意検討した結果、特定のリターデー
ション値を有する一軸延伸された高分子フィルムを基材
として、該基材上に特定の表面張力を有し、かつ非晶質
である透明導電性薄膜層を形成した透明導電性フィルム
が、ペン入力タイプの表示素子に用いるタッチパネル構
成用として優れることを見出し、本発明に至った。
【0016】即ち、本発明は、リターデーション値が4
000nm以上である一軸延伸された高分子フィルムを
基材(11)とし、該基材(11)の少なくとも片方の
面に非晶質である透明導電性薄膜層(12)を形成した
透明導電性フィルムであって、前記透明導電性薄膜層
(12)の表面張力が35〜60dyne/cmである
透明導電性フィルムである。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明についてさらに詳細
に説明する。図1に、本発明の透明導電性フィルムの構
成の一例を示す。本発明の透明導電性フィルムは、図1
に示されるように、リターデーション値が4000nm
以上である一軸延伸された高分子フィルムからなる基材
(11)の少なくとも片方の面に非晶質である透明導電
性薄膜層(12)を形成してなる。なお、透明導電性薄
膜層(12)は、基材(11)の両面に形成されていて
もよい。
【0018】本発明において基材(11)として用いる
一軸延伸された高分子フィルムを構成する高分子として
は、有機高分子であれば特に限定されず、本発明の作用
を阻害しない範囲で適宜選択できる。具体的には、ポリ
エチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリエチレン−2,6−ナフタレート、ポリプロピ
レンテレフタレート、ナイロン6、ナイロン4、ナイロ
ン66、ナイロン12、ポリイミド、ポリアミドイミ
ド、ポリエーテルサルファン、ポリエーテルエーテルケ
トン、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリアクリ
ル、セルロースプロピオネート、ポリ塩化ビニル、ポリ
塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、ポリエーテル
イミド、ポリフェニレンスルフィド、ポリフェニレンオ
キサイド、ポリスチレン、シンジオタクチクポリスチレ
ン、ノルボルネン系ポリマーなどが挙げられる。上記有
機高分子は、単独で用いてもよいし、2種以上を混合し
て用いてもよい。また、上記有機高分子を構成する成分
を共重合した有機高分子を使用してもよいし、他の有機
高分子あるいはその構成成分を共重合したり、ブレンド
したりしたものであってもよい。本発明において、基材
(11)は、好ましくは主としてポリエチレンテレフタ
レート、ポリエチレン−2,6−ナフタレート、ポリプ
ロピレンテレフタレートなどのポリエステルからなるの
が良く、さらに好ましくは主としてポリエチレンテレフ
タレート(PET)、またはポリエチレンテレフタレー
ト(PET)を主体とするポリエステルからなるのが良
い。
【0019】本発明において基材(11)として用いる
一軸延伸された高分子フィルムのフィルム形成方法は特
に限定されず、通常一般の一軸延伸された高分子フィル
ムの形成方法、例えば上記有機高分子を溶融押出しまた
は溶液押出ししてフィルム形成し、必要に応じて、長手
方向、または、幅方向に延伸、冷却、熱固定を施す方法
を用いることができる。
【0020】本発明において基材(11)として用いる
一軸延伸された高分子フィルムは、単層であっても、本
発明の作用を阻害しない範囲で多層構造を有していても
よい。多層構造の場合、各層を形成する材料は特に特に
限定されず、層毎に同一であっても異なっていてもよ
い、また、各層の積層方法および形成方法についても特
に限定されない
【0021】本発明において基材(11)は、リターデ
ーション値が4000nm以上である必要があり、好ま
しくは5000nm以上であるのが良い。リターデーシ
ョン値が4000nm以上であれは可視光領域において
干渉縞の間隔が十分広がるため、光学的に等法であるの
と同様になるが、4000nmよりも小さい場合には、
本発明の透明導電性フィルムをタッチパネルに使用して
表示素子を形成した場合に、干渉縞が表示画面に表れ
て、表示品位が低下する。本発明において、リターデー
ション値とは、フィルム上の直交する二軸の屈折率の異
方性(△N=|Nz−Ny|)とフィルム厚dとの積(△
N×d)である。
【0022】本発明において基材(11)の厚みは、1
0μmを超え、300μm以下の範囲であることが好ま
しく、とくに好ましくは30〜200μmの範囲である
のがよい。基材(11)の厚みが10μm以下では機械
的強度が不足し、特に本発明の透明導電性フィルムをタ
ッチパネルに用いた際のペン入力に対する変形が大きく
なり過ぎ、耐久性が十分でなくなる。一方、300μm
を超えると、タッチパネルに用いた際のペン入力時の荷
重を大きくする必要があり、好ましくない。
【0023】本発明において透明導電性薄膜層(12)
を構成する材料としては、透明性、及び導電性をあわせ
もち、後述の表面張力を現出あるいは付与可能な非晶質
薄膜を形成可能であれば特に限定されず、通常一般に透
明導電性薄膜層を形成する材料、例えば、酸化インジウ
ム、酸化亜鉛、酸化スズ、インジウム−スズ複合酸化
物、スズ−アンチモン複合酸化物、亜鉛−アルミニウム
複合酸化物、インジウム−亜鉛複合酸化物等の薄膜形成
条件により透明性と導電性をあわせもつ材料が挙げられ
る。
【0024】本発明において透明導電性薄膜層(12)
の厚みは、40〜8000Åの範囲であるが好ましく、
さらに好ましくは50〜5000Åであるのが良い。透
明導電性薄膜層(12)の厚みが40Åよりも薄い場
合、連続した薄膜になりにくく良好な導電性を示さな
い。また、8000Åよりも厚い場合、透明性の低下を
生じやすい。
【0025】上記透明導電性薄膜層(12)の形成方法
としては、特に限定されず、本発明の作用を阻害しない
範囲で、使用する材料や所望の厚み、物性に応じ、通常
一般に使用される方法、例えば、真空蒸着法、スパッタ
リング法、CVD法、イオンプレーティング法、スプレ
ー法、ゾル−ゲル法などを選択することができる。
【0026】例えばスパッタリング法の場合、化合物を
用いた通常のスパッタリング法、あるいは、金属ターゲ
ットを用いた反応性スパッタリング法等が用いられる。
この時、反応性ガスとして、酸素、窒素、水蒸気等を導
入したり、オゾン添加、イオンアシスト等の手段を併用
してもよい。また、本発明の作用を阻害しない範囲で、
基板に直流、交流、高周波などのバイアスを印加しても
よい。
【0027】スパッタリング法、蒸着法、CVD法など
においては、非晶質の透明導電性薄膜層(12)を製膜
するためには、製膜時において、基板である一軸延伸高
分子フィルムの温度を100℃以下にするのが好まし
い。
【0028】本発明において、透明導電性薄膜層(1
2)の表面張力は、35〜60dyne/cmである必
要がある。本発明の透明導電性フィルムをタッチパネル
に用いて表示素子を形成する場合、表示素子における位
置検出回路とタッチパネルの接続に銀ペーストを用いる
が、透明導電性薄膜層(12)の表面張力が上記範囲で
あることにより、従来より低温、例えば120℃程度の
焼成温度でも銀ペーストと透明導電性薄膜とを強固に接
着することが可能となる。透明導電性薄膜の表面張力が
35dyne/cm未満の場合は、従来よりも低温での
焼成では銀ペーストとの接着性が十分ではなく、60d
yne/cmを超える場合は、透明導電性薄膜層(1
2)上に水分などの吸着水が増え、やはり銀ペーストと
の接着性が低下する。
【0029】透明導電性薄膜層(12)の表面張力を3
5〜60dyne/cmとする方法は特に限定されず、
通常一般に表面改質に用いられる方法が使用でき、例え
ば、透明導電性薄膜層(12)の表面を酸性もしくはア
ルカリ性溶液で処理する方法、紫外線、電子線などを表
面に照射する方法、コロナ処理やプラズマ処理を施す方
法が用いられる。
【0030】上記酸性溶液で処理する方法の場合、用い
られる酸性成分は、塩酸、硫酸、フッ酸、硝酸などの単
独酸もしくは混酸が好ましい。また、上記アルカリ性溶
液で処理する方法の場合、用いられるアルカリ性成分
は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウ
ム、水酸化カルシウムなどを単独もしくは混合したもの
を用いるのが好ましい。また、例えば市販されている洗
浄液などのようなようなこれらの酸性もしくはアルカリ
性の成分を含んでいる溶液を用いてもよい。
【0031】また、上記の紫外線を透明導電性薄膜層
(12)の表面に照射する方法では、低圧もしくは高圧
水銀ランプを用いて、紫外線照射により空気中の酸素が
活性酸素となり、該活性酸素が透明導電性薄膜層(1
2)の表面と反応することで、透明導電性薄膜層(1
2)の表面張力を高くすることができる。この場合、紫
外線照射量としては5〜2000mJ/cm2の範囲が
好ましい。5mJ/cm2よりも少ない照射量では表面
の活性化が不十分となりやすく、2000mJ/cm2
よりも多い照射量では処理に時間がかかりすぎ、工業的
に好ましくない。
【0032】また、上記の電子線を透明導電性薄膜層
(12)の表面に照射する方法では、電子線照射に用い
る電子線源の電子発生方式として、熱陰極型、電界放出
型、冷陰極型などを用いることができ、高電圧発生方式
としてはコッククロフト・ウォルトン型、変圧器整流
型、パンテクラフ型などを用いるのが好ましい。また、
電子線のエネルギーとしては、50KeV〜30MeV
の範囲が好ましい。50KeVよりも低いエネルギーで
は透明導電性薄膜層(12)の表面活性化の効果が十分
ではなく、30MeVよりも高エネルギーの電子線源は
非常に高価なものとなり、工業的に好結果を得にくい。
また、照射線量としては、0.1〜500Mradの範
囲が好ましい。0.1Mradより少ない照射線量で
は、透明導電性薄膜層(12)の表面活性化の効果が十
分ではなく、500Mradよりも多い照射線量は処理
に時間がかかり、工業的に好結果を得にくい。
【0033】さらに、透明導電性薄膜層(12)を構成
する材料として、高い表面張力を現出可能な材料を用い
てもよい。本発明において透明導電性薄膜層(12)
は、好ましくはインジウム−スズ複合酸化物から主とし
てなるのが良い。インジウム−スズ複合酸化物からなる
薄膜は、酸化スズの含有率を多くすることで、表面張力
を高くすることが可能である。該インジウム−スズ複合
酸化物中における酸化スズの含有率は、好ましくは10
〜60wt%、さらに好ましくは15〜50wt%であ
るのが良い。酸化スズ含有率が10wt%未満の場合
は、前述の活性化処理を併用しなければ、表面張力を3
5〜60dyne/cmの範囲内としにくく、60wt
%を超える場合は、導電性が不十分となりやすい。
【0034】本発明において、本発明の透明導電性フィ
ルムをタッチパネルに用いる場合、ペン入力耐久性を向
上させるために、基材(11)と透明導電性薄膜層(1
2)との間の付着力が10g/15mm幅以上であるこ
とが好ましい。なお、本明細書において上記「付着力」
とは、以下のように測定されたものである。即ち、厚さ
75μmのポリエチレンテレフタレートフィルムにポリ
エステル系接着剤を用いて厚さ40μmのアイオノマー
フィルムをラミネートした付着力測定用積層体を作製
し、該付着力測定用積層体のアイオノマーフィルム面と
本発明の透明導電性フィルムの透明導電性薄膜層(1
2)表面を対向させ、130℃でヒートシールてサンプ
ルを作成する。このサンプルについて透明導電性フィル
ムにおける基材(11)と透明導電性薄膜層(12)の
間を180度剥離法(JIS K6854に準拠)によ
り剥離速度1000mm/分で剥離し、この剥離強度を
基材(11)と透明導電性薄膜層(12)の付着力とし
た。
【0035】基材(11)と透明導電性薄膜層(12)
との接着性をさらに向上させるために、基材(11)上
へ透明導電性薄膜層(12)を形成する前に基材(1
1)の透明導電性薄膜層(12)形成面を表面処理して
もよい。表面処理の具体的な手法としては、サンドブラ
ストやエンボス加工により表面積を増加させる物理的表
面粗面化処理法や、グローまたはコロナ放電を照射する
放電処理により、基材(11)表面のカルボニル基やカ
ルボキシル基、水酸基を増加させる方法、酸性またはア
ルカリ性溶液で処理し、基材(11)表面の水酸基、カ
ルボニル基などの極性基を増加させる化学薬品処理法な
どが挙げられる。上記方法のうち、基材(11)と透明
導電性薄膜層(12)との接着性への寄与、経時安定
性、処理コストの点から、基材(11)表面を酸性また
はアルカリ性溶液で処理する方法が特に好適である。
【0036】上記基材(11)表面を酸性またはアルカ
リ性溶液で処理する方法において、酸性溶液としては、
重クロム酸ナトリウムと硫酸の混合水溶液であるクロム
酸混液や塩酸水溶液などが用いられ、アルカリ性水溶液
としては、水酸化ナトリウム水溶液、水酸化カリウム水
溶液などが用いられる。
【0037】また、基材(11)と透明導電性薄膜層
(12)との接着性をさらに向上させるために、プライ
マー層を基材(11)と透明導電性薄膜層(12)との
間に設けてもよい。プライマー層を形成する材料として
は、基材(11)と透明導電性薄膜層(12)の双方に
良好な接着性を示す材料であれば特に限定されず、具体
的には、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、メタクリル
樹脂、ウレタンアクリル樹脂、シリコンアクリル樹脂、
メラミン樹脂、ポリシロキサン樹脂などの高分子材料が
が好ましく用いられる。
【0038】上記 プライマー層の厚さは、特に限定さ
れないが、0.005〜10μmの範囲が好ましく、さ
らに好ましくは0.01〜5μmの範囲である。0.0
05μm未満の場合は、連続した膜になりにくいため透
明導電性薄膜の付着力が不足しやすく、10μmを超え
る場合は、プライマー層の凝集破壊が起こりやすくなる
ため、やはり透明導電性薄膜の付着力が不足しやすい。
【0039】上記プライマー層の基材(11)上への積
層方法としては、特に限定されないが、コーティング法
が好ましく用いられる。例えばコーティング法として
は、エアドクターコート法、ナイフコート法、ロッドコ
ート法、正回転ロールコート法、リバースロールコート
法、グラビアコート法、キスコート法、ビードコート
法、スリットオリフェスコート法、キャストコート法な
どが挙げられる。また、架橋構造を付与する場合には、
プライマー層を形成する材料を基材(11)上へコーテ
ィング後に加熱もしくは紫外線、電子線照射等によりエ
ネルギー印加する。
【0040】上記プライマー層の基材(11)上への積
層時には本発明の作用を阻害しない範囲で、プライマー
層と基材(11)との接着性の向上を目的として、プラ
イマー層の形成前に基材(11)表面に対し、コロナ放
電処理、グロー放電処理などの表面処理を施してもよ
い。
【0041】本発明において基材(11)として用いる一
軸延伸された高分子フィルムは、可視光線透過率(JI
S K7105に準拠して測定)が、75%以上である
のが好ましい。可視光線透過率が75%未満であると、
本発明の透明導電性フィルムをタッチパネルに使用して
表示素子を形成した場合に、表示画面の明るさが低下す
る。
【0042】本発明において、本発明の透明導電性フィ
ルムをタッチパネルに用いる場合の、タッチパネルの可
視光線透過率をさらに向上させるために、基材(11)
の透明導電性薄膜層(12)形成面と反対側の面に、反
射防止処理層(AR)を設けてもよい。該反射防止処理
層(AR)を形成する材料としては、基材(11)の屈
折率とは異なる屈折率を有する材料を用いるのが良い。
また、反射防止処理層(AR)は、単層もしくは2層以
上のいずれの構成であってもよい。反射防止処理層(A
R)を2層以上の多層構造とする場合は、基材(11)
と接する層としては、基材(11)よりも大きな屈折率
を有する材料を用い、さらに積層する層に基材(11)
と接する層より小さな屈折率を有する材料を用いるのが
よい。このような反射防止処理層(AR)を構成する材
料としては、有機材料と無機材料のいずれであっても、
上記の屈折率の関係を満足すれば特に限定されないが、
例えば、CaF2、MgF2、NaAiF4、SiO2、、
ThF4、ZrO2、Nd23、SnO2、TiO2、Ce
2,ZnS、In23などの誘電体が好ましく用いら
れる。
【0043】上記反射防止処理層(AR)を基材(1
1)上へ積層する方法としては、特に限定されず、真空
蒸着法、スパッタリング法、CVD法、イオンプレーテ
ィング法などのドライコーティングプロセス、あるいは
グラビア方式、リバース方式、ダイ方式などのウェット
コーティングプロセスのいずれも使用することができ
る。
【0044】さらに、上記反射防止処理層(AR)の基
材(11)上への積層時には本発明の作用を阻害しない
範囲で、反射防止処理層(AR)と基材(11)との接
着性の向上を目的として、この反射防止処理層(AR)
の形成前に前処理として、基材(11)の反射防止処理
層(AR)形成面に対し、コロナ放電処理、プラズマ処
理、スパッタエッチング処理、電子線照射処理、紫外線
照射処理、プライマ処理、易接着処理などの公知の処理
を施してもよい。
【0045】さらに、本発明の透明導電性フィルムの損
傷を防止する目的で、本発明の作用を阻害しない範囲
で、基材(11)の透明導電性薄膜層(12)形成面と
反対側の面に、ハードコート処理層等の保護層を設けて
もよい。該保護層を形成する材料および積層方法も本発
明の作用を阻害しない範囲で特には限定されない。
【0046】本発明の透明導電性パネルは、透明導電性
薄膜層を有する一対のパネル板を透明導電性薄膜層が対
向するようにスペーサーを介して配置してなるタッチパ
ネルの構成部材(パネル板)として好適に使用すること
ができる。上記タッチパネルにおいては、一方、あるい
は両方のパネル板が本発明の透明導電性フィルムから形
成されていれば良いが、好ましくは、少なくともペン入
力時のペンによる押圧側となる方のパネル板として本発
明の透明導電性フィルムを用いるのが良い。上記タッチ
パネルにおいて、一方のパネル板を本発明の透明導電性
フィルムとしない場合は、通常一般に使用される透明導
電性フィルム、例えばガラス板等の透基板上に透明導電
性薄膜層を形成したものを使用することができる。ま
た、後述のように上記タッチパネルを液晶表示素子の構
成部材として用いる場合には、液晶表示素子を構成する
液晶パネルにおけるガラス基板の配向膜設置面と反対側
の面に透明導電性薄膜層を形成して透明導電性フィルム
の替わりとしても良い。
【0047】図3に本発明の透明導電性フィルムを構成
部材として用いたタッチパネルの構成例を示す。図3に
示すようなタッチパネルは、表示画面上の任意の点を押
圧することにより入力するペン入力タイプであって、透
明導電性フィルム側からペン入力によって、押圧された
透明導電性薄膜層同士が接触して導通し、電気的にON
の状態となるため、タッチパネル上の入力位置を検出す
ることができる。本発明の透明導電性フィルムは、ぺン
入力等に対する耐久性に優れるため、本発明の透明導電
性フィルムをタッチパネルの構成部材として用いること
により、長期にわたって安定性を維持できる。
【0048】さらに、上記タッチパネルは、液晶表示素
子の構成部材として好適に使用することができる。上記
タッチパネルを液晶表示素子の構成部材として使用する
場合は、図4に示すように、上側偏光板(図中A側)と
液晶パネルの間に、上記タッチパネルを配設するのが好
ましい。上記タッチパネルの構成、および配置以外の液
晶表示素子の構成(液晶パネル、偏光板)および製造方
法は特に限定されず、通常一般の液晶表示素子と同様の
構成および製造法を用いることができる。
【0049】以下に、試験例および実施例を用いて本発
明の効果を更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限
定されるものではない。なお、以下に「部」とあるのは
「重量部」を指す。 試験例 1.試験方法 (1)基材(11)におけるリターデーション値の測定 実施例1〜13、比較例1〜8で基材(11)として用
いた一軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムにつ
いて、2枚の偏光板を用いて配向軸を求め、該配向軸が
直交するように4cm×2cmの長方形に切り出してサ
ンプルを作成し、直交する2つの配向軸屈折率をアッペ
屈折計(ATAGO 4T、(株)アタゴ製)を用いて
測定して、屈折率の大きい方の値から屈折率の小さい方
の値を引いた値に、フィルムの厚さを掛けた値をリター
デーション値とした。
【0050】(2)基材(11)における可視光線透過率
の測定 実施例1〜13、比較例1〜8で基材(11)として用い
た一軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムについ
て、日本電色工業(株)製:NDH−1001DPを用
い、JIS K7105に準拠した積分球式光線透過率
法にて可視光線透過率を測定した。
【0051】(3)透明導電性薄膜層(12)における
結晶性の測定 実施例1〜13、比較例1〜8の透明導電性フィルムに
おいて、使用した基材(11)を溶解する溶剤中に2日
間浸漬し、透明導電性薄膜層(12)以外の層(基材
(11)、プライマー層、反射防止処理層)を溶解、分
離して、透明導電性薄膜層(12)を単独膜として得て
サンプルとした。得られた透明導電性薄膜層(12)は
マイクログリッドに乗せ、溶液を乾燥させるために1日
間風乾した。該サンプルについて、透過型電子顕微鏡
(日本電子(株)製:JEM−2010)にて、電子線
の条件を、加速電圧200kV、波長0.0025nm
とし、電子線回折像を得た。この電子線回折像より透明
導電性薄膜層(12)が結晶質であるか、非晶質である
かを判断した。
【0052】(4)透明導電性薄膜層(12)における
組成分析(酸化スズ含有量) 実施例1〜13、比較例1〜8の透明導電性フィルムに
おいて、原子吸光分光光度計((株)島津製作所製,AA
−640−12)を用い原子吸光分析法により透明導電
性薄膜層(12)中のインジウムとスズの組成を求め
た。インジウムとスズが薄膜中で完全酸化物であると仮
定してIn23、SnO2の比重(In23は7.1
8、SnO2は6.95)を用い、酸化スズの重量%を算
出した。
【0053】(5)透明導電性薄膜層(12)における
表面張力の測定 実施例1〜13、比較例1〜8の透明導電性フィルムに
おいて、表面張力が既知である水、およびヨウ化メチレ
ンを用いて、透明導電性薄膜層(12)に対する接触
角:θW、θyを、接触角計(協和界面科学株式会社製:
CA−X型)により、25℃、50%RHの条件下で測
定した。これらの測定値を用い、以下のようにして、透
明導電性薄膜層(12)の表面張力γsを算出した。固
体である透明導電性薄膜層(12)の表面張力γsは、
分散性成分γsdと極性成分γspとの和である。すなわ
ち、 γs=γsd+γsp (式1) また、Youngの式より、 γs=γsw+γw・cosθw (式2) γs=γsy+γy・cosθy (式3) ここで、γswは透明導電性薄膜層(12)と水との間に
働く界面張力、γsyは透明導電性薄膜層(12)とヨウ
化メチレンとの間に働く界面張力、γwは水の表面張
力、γyはヨウ化メチレンの表面張力である。また、F
owkesの式より γsw=γs+γw−2×(γsd・γwd1/2−2×(γsp・γwp1/2 (式4) γsy=γs+γy−2×(γsd・γyd1/2−2×(γsp・γyp1/2 (式5) である。ここで、γwdは水の表面張力の分散力成分、γ
wpは水の表面張力の極性成分、γydはヨウ化メチレンの
表面張力の分散力成分、γypはヨウ化メチレンの表面張
力の極性成分である。式1から式5の連立方程式を解く
ことにより、透明導電性薄膜層(12)の表面張力γs
=γsd+γspを算出できる。この時、水の表面張力(γ
w):72.8dyne/cm、ヨウ化メチレンの表面
張力(γy):50.5dyne/cm、水の表面張力
の分散力成分(γwd):21.8dyne/cm、水の
表面張力の極性成分(γwp):51.0dyne/c
m、ヨウ化メチレンの表面張力の分散力成分(γyd):
49.5dyne/cm、ヨウ化メチレンの表面張力の
極性成分(γyp):1.3dyne/cmを用いた。
【0054】(6)透明導電性薄膜層(12)における
表面抵抗率の測定(導電性) 実施例1〜13、比較例1〜8の透明導電性フィルムの
透明導電性薄膜層(12)について、三菱化学(株)製:
Lotest AMCP−T400を用い、JIS K
7194に準拠した4端子法にて表面抵抗率を測定し、
導電性を評価した。
【0055】(7)透明導電性フィルムにおける基材
(11)と透明導電性薄膜層(12)の間の付着力測定 厚さ75μmのポリエチレンテレフタレートフィルムに
ポリエステル系接着剤を用いて厚さ40μmのアイオノ
マーフィルムをラミネートした付着力測定用積層体を作
製した。該付着力測定用積層体のアイオノマーフィルム
面と実施例1〜13、比較例1〜8の透明導電性フィル
ムの透明導電性薄膜層(12)表面を対向させ、130
℃でヒートシールてサンプルを作成した。このサンプル
について付着力測定用積層体と透明導電性フィルムとを
180度剥離法(JIS K6854に準拠)で剥離
し、この剥離力を基材(11)と透明導電性薄膜層(1
2)の間の付着力とした。この時の剥離速度は1000
mm/分とした。
【0056】(8)透明導電性フィルムにおける透明導
電性薄膜層(12)のエッチング時間 実施例1〜13、比較例1〜8の透明導電性フィルムを
10cm×1cmのサイズに切り出したサンプルを作成
し、該サンプルの両端にテスターを接続して、抵抗を測
定しながら、40℃、20%硫酸水溶液中に浸漬し、抵
抗が10MΩ以上となる時間をエッチング時間とした。
【0057】(9)タッチパネル製造時における銀ペー
ストとの密着性 実施例1〜13、比較例1〜8の透明導電性フィルムに
ついて、ステンレス製のスクリーンメッシュ200me
sh/inchを用い、銀ペースト(東洋紡績(株)
製:DW−250H−5)を透明導電性薄膜層(12)
上に塗布し、120℃、30分で焼成したサンプルを5
枚作成した。焼成後の銀ペーストの厚さは20μmであ
った。該サンプルについて、銀ペーストと透明導電性薄
膜層(12)の密着性をJIS D0202に準拠した
クロスカット密着法を用いて測定し、5枚のサンプルに
ついての測定値の平均値を算出した。
【0058】(10)タッチパネルのペン入力に対する
耐久性の測定 まず、ペン入力に対する耐久性測定前のリニアリティ測
定を以下のようにして実施した。実施例14〜26、比
較例9〜16のタッチパネルに使用した透明導電性フィ
ルム(実施例1〜13、比較例1〜7)を100mm×
100mmに切り出し、透明導電性薄膜層(12)表面
の両端辺に幅5mmの電極を銀ペーストを塗布して作成
した。この電極間に定電圧電源により5Vを印加し、サ
ンプルの中心部50mm×50mmの範囲を縦横1mm
間隔で(x1、y1)〜(x50、y 50)の2500点につ
いて電圧Vi,j(i、j=1〜50)を測定し た。各電
圧測定点での理論電圧Ui,j=V1,1+(V50,50
1,1)/50×(j−l)からのズレを△i,j=(V
i,j-Ui,j)/Ui,jで定義し、この△i,jの絶対値の最
大値をリニアリティと定義した。実施例14〜26、比
較例9〜16のタッチパネルについて、実施例1〜1
3、比較例1〜7の透明導電性フィルムで構成されたパ
ネル板側から、ポリアセタール樹脂からなるペン先半径
0.8mmのタッチペンを用いて、リニアリティ測定を
行った部位に、ブロッタ(ローランド(株)製:DXY−
1150)により、2cm角サイズのカタカナのア〜ン
までの文字を200,000字の筆記を行い、ペン入力
試験を行った。この時、ペン荷重250gf、文字筆記
速度2,000字/時間とした。ペン入力後の実施例1
〜13、比較例1〜8の透明導電性フィルムのリニアリ
ティを前述と同様の手法で測定し、リニアリティが3%
を越えた筆記字数をペン入力に対する耐久性とした。
【0059】(11)液晶表示素子における視認性の測
定 実施例27〜38、比較例17〜24、参考例1の表示
素子について方法:表示素子表面での反射光強度と参考
例1の表示素子表面での反射光強度を光度計により測定
し、その比を視認性とした。また、明らかに、干渉光が
確認できる場合には、干渉、また、コントラストに差が
ある場合には、不良とした。
【0060】2.試験結果 上記試験(1)〜(11)の結果を表1、2に示す。
【0061】
【表1】
【0062】
【表2】
【0063】
【実施例】実施例1 ポリエチレンテレフタレート(東
洋紡(株)製)を水冷却した回転急冷ドラム上にフィル
ム形成ダイを通して押出し、未延伸フィルムを作製し
た。この未延伸フィルムを幅方向に90℃で4.0倍延
伸した。さらに、220℃で熱固定し、続いて200℃
で4%リラックスして厚さ46μmの一軸延伸ポリエチ
レンテレフタレートフィルムを得、基材(11)とし
た。この基材(11)を、表面の汚れを除去するために
洗浄剤(商品名:スキャット20−X、第一工業製薬(
株)製)の10vol%水溶液中に2分間浸漬し、さら
に表面に残存している洗浄剤を洗浄するために純水の流
水中に2分間浸漬、処理した。該基材(11)上に、酸
化スズ含有率8.5重量%のインジウム−スズ複合酸化
物をターゲットに用いて、高周波マグネトロンスパッタ
リング法により、300Å厚、酸化スズ含有率8重量%
のインジウム−スズ複合酸化物薄膜を製膜した。この
時、真空度は1×10-3Torrとし、ガスとしてAr
60sccm、O 22sccmを流した。また製膜中、
基材(11) である一軸延伸ポリエチレンテレフタレ
ートフィルムの温度は20℃とした。製膜したインジウ
ム−スズ複合酸化物薄膜をUVオゾン洗浄機(アイグラ
フィック(株)製、OC−250315G)を用い、U
Vランプ25W,3灯、照射時間15秒で表面処理(U
Vオゾン処理)して透明導電性薄膜層(12)とし、得
られた透明導電性フィルムを実施例1とした。
【0064】実施例2〜7 実施例1と同様に作製、処理した一軸延伸ポリエチレン
テレフタレートフィルムを基材(11)とし、該基材
(11)上に、インジウム−スズ複合酸化物をターゲッ
トに用いて、高周波マグネトロンスパッタリング法によ
り、300Å厚のインジウム−スズ複合酸化物薄膜を製
膜した。この時、酸化スズ含有率が15、20、25、
35、45、60重量%であるインジウム−スズ複合酸
化物ターゲットを用い、各々のターゲットを用いて得ら
れたインジウム−スズ複合酸化物薄膜中の酸化スズ含有
率は、表1に示すように14、18、24、33、4
2、56重量%であった。また、この時、真空度は1×
10-3Torrとし、ガスとしてAr60sccm、O
22sccmを流した。また製膜中、基材(11)であ
る一軸延伸ポ リエチレンテレフタレートフィルムの温
度は20℃とした。製膜したインジウム−スズ複合酸化
物薄膜を透明導電性薄膜層(12)とし、得られた透明
導電性フィルムを実施例2〜7とした。
【0065】実施例8 実施例1と同様に作製した一軸延伸ポリエチレンテレフ
タレートフィルムを基材(11)とし、この基材(1
1)を表面の汚れを除去するために洗浄剤(商品名:ス
キャット20−X、第一工業製薬( 株)製)の10vo
l%水溶液中に2分間浸漬し、さらに表面に残存してい
る洗浄剤を洗浄するために純水の流水中に2分間浸漬、
処理した。さらにその後、40℃、0.5mol/lの
水酸化ナトリウム水溶液中に2分間浸漬し、さらに表面
に残存している水酸化ナトリウムを洗浄するために純水
の流水中に2分間浸漬、処理した。該基材(11)上
に、インジウム−スズ複合酸化物をターゲットに用い
て、高周波マグネトロンスパッタリング法により、30
0Å厚のインジウム−スズ複合酸化物薄膜を製膜した。
この時、酸化スズ含有率が20重量%であるインジウム
−スズ複合酸化物ターゲットを用い、得られたインジウ
ム−スズ複合酸化物薄膜中の酸化スズ含有率は、表1に
示すように18重量%であった。また、この時、真空度
は1×10-3Torrとし、ガスとしてAr40scc
m、O21scc mを流した。また製膜中、基材(1
1)である一軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィル
ムの温度は20℃とした。製膜したインジウム−スズ複
合酸化物薄膜を透明導電性薄膜層(12)とし、得られ
た透明導電性フィルムを実施例8とした。
【0066】実施例9 実施例1と同様に作製した一軸延伸ポリエチレンテレフ
タレートフィルムを基材(11)とし、この基材(1
1)を表面の汚れを除去するために洗浄剤(商品名:ス
キャット20−X、第一工業製薬( 株)製)の10vo
l%水溶液中に2分間浸漬し、さらに表面に残存してい
る洗 浄剤を洗浄するために純水の流水中に2分間浸
漬、処理した。さらにその後、40℃に保たれた、重ク
ロム酸ナトリウム1部、硫酸10部、水30部からなる
クロム酸混液中に2分間浸漬し、さらに表面の残存物を
洗浄するために純水の流水中に2分間浸漬、処理した以
外は、実施例8と同様にして透明導電性薄膜層(12)
を形成して透明導電性フィルムを得、実施例9とした。
【0067】実施例10 実施例1と同様に作製した一軸延伸ポリエチレンテレフ
タレートフィルムを基材(11)とし、該基材(11)
表面上に、ポリエステル樹脂(東洋紡績(株)製:バイロ
ン280)3部をメチルエチルケトン50部、トルエン
50部、架橋剤(日本ポリウレタン工業(株)製:コロ
ネートL)1部で溶解した塗液をグラビア法でコートし
た。予備乾燥120℃、1分間処理した後、さらに硬化
のため、130℃、5分加熱処理しプライマー層を形成
した。硬化後のプライマー層の厚さは0.08μmであ
った。この基材(11)を、表面の汚れを除去するために
洗浄剤(商品名:スキャット20−X、第一工業製薬(
株)製)の10vol%水溶液中に2分間浸漬し、さら
に表面に残存している洗 浄剤を洗浄するために純水の
流水中に2分間浸漬、処理した。基材(11)のプライマ
ー層表面上に、実施例8と同様にして透明導電性薄膜層
(12)を形成して透明導電性フィルムを得、実施例1
0とした。
【0068】実施例11 実施例10と同様にして基材(11)、プライマー層、
およびインジウム−スズ複合酸化物薄膜を作製し、この
インジウム−スズ複合酸化物薄膜表面を、UVオゾン洗
浄機(アイグラフィック(株)製:OC−250315
G)を用いて、UVランプ25W、3灯、照射時間15
秒で表面処理(UVオゾン処理)して透明導電性薄膜層
(12)とし、得られた透明導電性フィルムを実施例1
1とした。
【0069】実施例12 実施例1と同様に作製、処理した一軸延伸ポリエチレン
テレフタレートフィルムを基材(11)とし、該基材
(11)上に、インジウム−スズ複合酸化物をターゲッ
トに用いて、高周波マグネトロンスパッタリング法によ
り、300Å厚のインジウム−スズ複合酸化物薄膜を製
膜した。この時、酸化スズ含有率が20重量%であるイ
ンジウム−スズ複合酸化物ターゲットを用い、得られた
インジウム−スズ複合酸化物薄膜中の酸化スズ含有率は
18重量%であった。また、この時、真空度は1×10
-3Torrとし、ガスとしてAr60sccm、O2
sccmを流した。また製膜中、基材(11)である一
軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムの温度は2
0℃とした。製膜したインジウム−スズ複合酸化物薄膜
を透明導電性薄膜層(12)とし、さらにインジウム−
スズ複合酸化物薄膜を形成した面と反対側の表面上に厚
さ730Åで屈折率1.89のY23からなる層、その
上に厚さ1200Åで屈折率2.3のTiO2からなる
層、さらに厚さ940Åで屈折率1.46のSiO2
らなる層を、それぞれ高周波スパッタリング法により製
膜し、反射防止処理層(AR)とし、得られた透明導電
性フィルムを実施例12とした。反射防止処理層(A
R)を構成する上記各層を製膜する時、いずれも真空度
は1×10-3Torrとし、ガスとしてAr55scc
m、O25sccmを流した。また、基板(11)は製
膜中、加熱もしくは冷却せず、室温のままとした。
【0070】実施例13 ポリエチレン−2,6−ナフタレート(東洋紡(株)
製)を水冷却した回転急冷ドラム上にフィルム形成ダイ
を通して押出し、未延伸フィルムを作製した。この未延
伸フィルムを幅方向に110℃で4.0倍延伸した。さ
らに、230℃で熱固定し、続いて210℃で4%リラ
ックスして厚さ47μmの一軸延伸ポリエチレン−2,
6−ナフタレートフィルムを得、基材(11)とした。
この基材(11)を、表面の汚れを除去するために洗浄
剤(商品名:スキャット20−X、第一工業製薬( 株)
製)の10vol%水溶液中に2分間浸漬し、さらに表
面に残存している洗 浄剤を洗浄するために純水の流水
中に2分間浸漬、処理した。該基材(11)表面上に、
実施例12と同様にして透明導電性薄膜層(12)を形
成して透明導電性フィルムを得、実施例13とした。
【0071】比較例1 インジウム−スズ複合酸化物薄膜表面に対しUVオゾン
処理を行わなかった以外は、実施例1と同様にして、透
明導電性フィルムを得、比較例1とした。
【0072】比較例2〜4 それぞれ酸化スズ含有率が70、80、90重量%であ
るインジウム−スズ複合酸化物ターゲットを用いた以外
は、実施例2と同様にして、透明導電性フィルムを得、
比較例2〜4とした。
【0073】比較例5 酸化スズ含有率が10重量%であるインジウム−スズ複
合酸化物ターゲットを用い、インジウム−スズ複合酸化
物薄膜表面に対しUVオゾン処理を行わなかった以外
は、実施例11と同様にして、透明導電性フィルムを
得、比較例5とした。この時得られたインジウムースズ
複合酸化物薄膜中の酸化スズ含有率は表1に示すように
9重量%であった。
【0074】比較例6 ポリエチレンテレフタレート(東洋紡(株)製)を水冷
却した回転急冷ドラム上にフィルム形成ダイを通して押
出し、未延伸フィルムを作製した。この未延伸フィルム
を幅方向に90℃で3.8倍延伸して厚さ48μmの一
軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムを得、基材
(11)とした。この基材(11)を表面の汚れを除去す
るために洗浄剤(商品名:スキャット20−X、第一工
業製薬(株)製)の10vol%水溶液中に2分間浸漬
し、さらに表面に残存している洗浄剤を洗浄するために
純水の流水中に2分間浸漬、処理した。該基材(11)
を表面上に、実施例12と同様にして透明導電性薄膜層
(12)を形成して透明導電性フィルムを得、比較例6
とした。
【0075】比較例7 ポリエチレンテレフタレート(東洋紡(株)製)を水冷
却した回転急冷ドラム上にフィルム形成ダイを通して押
出し、未延伸フィルムを作製した。この未延伸フィルム
を長手方向に3.2倍延伸した後、幅方向に3.5倍延
伸し、さらに230℃で熱固定して厚さ50μmの二軸
延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムを得、基材
(11)とした。この基材(11)を表面の汚れを除去
するために洗浄剤(商品名:スキャット20−X、第一
工業製薬( 株)製)の10vol%水溶液中に2分間浸
漬し、さらに表面に残存している洗 浄剤を洗浄するた
めに純水の流水中に2分間浸漬、処理した。該基材(1
1)表面上に、実施例12と同様にして透明導電性薄膜
層(12)を形成して透明導電性フィルムを得、比較例
7とした。
【0076】比較例8 実施例1と同様に作製した一軸延伸ポリエチレンテレフ
タレートフィルムを基材(11)とし、該基材(11)
上に有機ケイ素化合物のブタノール、イソプロパノール
混合アルコール系溶液(濃度1wt%)を塗工した後、
100℃、1分で乾燥して、有機ケイ素化合物層を形成
した。この基材(11)を表面の汚れを除去するために洗
浄剤(商品名:スキャット20−X、第一工業製薬(
株)製)の10vol%水溶液中に2分間浸漬し、さら
に表面に残存している洗 浄剤を洗浄するために純水の
流水中に2分間浸漬、処理した。該有機ケイ素化合物層
上に実施例12と同様にして酸化スズ含有率5重量%の
インジウム-スズ複合酸化物をターゲットに用いて、基
板温度120℃とした以外は、実施例1と同様にして、
酸化スズ含有率4重量%のインジウム−スズ複合酸化物
薄膜を製膜した。この積層体をさらに150℃、10時
間、加熱処理を行って、透明導電性薄膜層(12)と
し、透明導電性フィルムを得て、比較例8とした。
【0077】実施例14〜26、比較例9〜16 表1、2に示すように、実施例1〜13、比較例1〜8
の透明導電性フィルムを用い、上記透明導電性フィルム
を一方のパネル板として用い、他方のパネル板として、
ガラス基板上に実施例1〜13、比較例1〜8と同様の
方法で400Å厚の透明導電性薄膜層を形成したものを
用いて、この2枚のパネル板を透明導電性薄膜層が対向
するように、直径30μmのエポキシビーズを介して、
配置し固定してタッチパネルを作製した。
【0078】実施例27〜38、比較例17〜24 表1、2に示されるように、実施例14〜26、比較例
9〜16のタッチパネルを用いて、該タッチパネルを図
4に示されるように、液晶パネルと上側偏光板の間に配
置、固定して組み込み、液晶表示素子を作製した。
【0079】参考例1 実施例20のタッチパネルを用い、液晶表示素子の最上
面(上側偏光板の上=表示画面側)に組み込んだ以外
は、実施例27と同様にして液晶表示素子を作製した。
【0080】
【発明の効果】本発明の透明導電性フィルムは、基材
(11)としてリターデーション値が4000nm以上
である一軸延伸高分子フィルムを用いることにより、本
発明の透明導電性フィルムをタッチパネルに用いて表示
素子を形成する場合に、干渉縞等が発生せず、視認性な
どの表示品位に優れ、また、コスト的にも有利である。
【0081】また、本発明の透明導電性フィルムは、透
明導電性薄膜層(12)の表面張力を特定範囲の35〜
60dyne/cmとすることにより、本発明の透明導
電性フィルムをタッチパネルに用いて表示素子を形成す
る場合に、表示素子における位置検出回路とタッチパネ
ルの接続に用いる銀ペーストを低温で処理可能でありな
がら、銀ペーストと透明導電性薄膜層(12)の密着性
に優れ、また、透明導電性薄膜層(12)を非晶質のま
まとすることができるため、透明性および導電性はもと
より、タッチパネル作製時のエッチング特性にも優れ
る。
【0082】さらに、基材(11)と透明導電性薄膜層
(12)との付着力を10g/15mm幅以上と非常に
強固にすることにより、本発明の透明導電性フィルムを
ペン入力用のタッチパネルに用いた際に、ペンの押圧で
対向の透明導電性薄膜層同士が強く接触しても透明導電
性薄膜層(12)に剥離、クラックが生じることがな
く、ペン入力耐久性に極めて優れる。
【0083】本発明の透明導電性フィルムを用いたタッ
チパネルは、液晶表示素子形成時に、液晶パネルと上側
偏光板の間に配設することにより、表面反射が低く抑え
られ視認性が向上する。更には、液晶表示部とペン入力
による位置検出部の間隔が狭められることにより、位置
検出精度も向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の透明導電性フィルムの構成の一例を模
式的に示す断面図である。
【図2】本発明の透明導電性フィルムの構成の他の例を
模式的に示す断面図である。
【図3】図1の透明導電性フィルムを用いたタッチパネ
ルの構成の一例を模式的に示す断面図である。
【図4】図3のタッチパネルを用いた液晶表示素子の構
成の一例を模式的に示す断面図である。
【符号の説明】
1 透明導電性フィルム 2 ガラス板 3 ビーズ 4 偏光板 5 液晶パネル 6 タッチパネル 11 基材(一軸延伸高分子フィルム) 12 透明導電性薄膜層 13 反射防止処理層(AR)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 横山 誠一郎 滋賀県大津市堅田2丁目1番1号 東洋紡 績株式会社総合研究所内 Fターム(参考) 2H092 GA62 HA03 HA04 HA15 MA05 MA06 MA07 MA08 MA09 MA10 MA17 MA29 NA01 NA27 PA03 PA11 4F100 AA33B AA33K AK01A AK42A AR00C AR00D AS00E BA03 BA05 BA10B BA10C BA10D BA10E EH66 EJ37A EJ38 EJ54 EJ58 GB41 JA12B JB04B JG01B JN01B JN06C JN10D YY00B 5B087 AA04 AE00 CC02 CC12 CC13 CC14

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リターデーション値が4000nm以上
    である一軸延伸された高分子フィルムを基材(11)と
    し、該基材(11)の少なくとも片方の面に非晶質であ
    る透明導電性薄膜層(12)を形成した透明導電性フィ
    ルムであって、前記透明導電性薄膜層(12)の表面張
    力が35〜60dyne/cmであることを特徴とする
    透明導電性フィルム。
  2. 【請求項2】 基材(11)と透明導電性薄膜層(1
    2)との間の付着力が10g/15mm幅以上であるこ
    とを特徴とする請求項1に記載の透明導電性フィルム。
  3. 【請求項3】 透明導電性薄膜層(12)が、主として
    インジウム−スズ複合酸化物からなり、該インジウム−
    スズ複合酸化物中における酸化スズの含有率が10〜6
    0wt%であることを特徴とする請求項1または2に記
    載の透明導電性フィルム。
  4. 【請求項4】 基材(11)が主としてポリエステルか
    らなることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項
    に記載の透明導電性フィルム。
  5. 【請求項5】 基材(11)が主としてポリエチレンテ
    レフタレート(PET)またはポリエチレンテレフタレ
    ート(PET)を主体とするポリエステルからなること
    を特徴とする請求項4に記載の透明導電性フィルム。
  6. 【請求項6】 基材(11)の透明導電性薄膜層(1
    2)が形成されていない方の面に反射防止処理層(A
    R)を形成してなることを特徴とした請求項1乃至5の
    いずれか一項に記載の透明導電性フィルム。
  7. 【請求項7】 透明導電性薄膜層を有する一対のパネル
    板を、該透明導電性薄膜層が対向するようにスペーサー
    を介して配置してなるタッチパネルにおいて、少なくと
    も片方のパネル板が請求項1乃至6のいずれか一項に記
    載の透明導電性フィルムからなることを特徴とするタッ
    チパネル。
  8. 【請求項8】 上側偏光板と液晶パネルの間に、請求項
    7に記載のタッチパネルを配設してなることを特徴とす
    る液晶表示素子。
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