JP2002313141A - 透明導電性フィルム、透明導電性シートおよびタッチパネル - Google Patents
透明導電性フィルム、透明導電性シートおよびタッチパネルInfo
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Abstract
優れ、特にポリアセタール製のペンを使用し、5.0N
の荷重で10万回の摺動試験後でも、透明導電性薄膜が
破壊されず、位置検出精度及び視認性に優れた、透明導
電性フィルムまたは透明導電性シート、及びこれらを用
いたタッチパネルを提供する。 【解決手段】 透明プラスチックフィルムの少なくとも
一方の面に酸化インジウムと酸化セリウムを主成分とす
る透明導電性薄膜が積層された透明導電性フィルムであ
って、前記透明導電性薄膜の比抵抗が1.0×10-1Ω
・cm以下であり、かつ前記透明導電性フィルムの光線
透過率が82%以上であることを特徴とする透明導電性
フィルム。
Description
ィルムを用いた透明導電性フィルム、透明導電性シート
およびこれを用いたタッチパネルに関するものであり、
特にペン入力用タッチパネルに用いた際のペン摺動耐久
性に優れる透明導電性フィルムに関するものである。
でかつ抵抗の小さい金属酸化物薄膜を設けた透明導電性
フィルムは、その導電性を利用した用途、例えば、液晶
ディスプレイ、ELディスプレイといったフラットパネ
ルディスプレイや、タッチパネルの透明電極など、電気
分野、電子分野の用途に広く使用されている。
ートパソコンの普及により、従来以上にペン耐久摺動性
に優れたタッチパネルが要求されるようになってきた。
パネルを作製するためには、ペン入力時に固定電極側の
透明導電性薄膜と可動電極(フィルム電極)側の透明導
電性薄膜同士が接触する際に、ペン荷重で透明導電性薄
膜にクラック、剥離などの破壊が生じないことが必要で
ある。
透明導電性フィルムは次のような課題を有していた。
フィルム基材上に透明導電性薄膜を形成し、粘着剤で他
の透明基体と貼りあわせた透明導電性フィルムが特開平
2−66809号公報に開示されている。しかしなが
ら、後述のペン摺動耐久性試験に記載のポリアセタール
製のペンを使用し、5.0Nの荷重で10万回の直線摺
動試験を行った後には、透明導電性薄膜に剥離が生じて
しまうため、ペン入力に対する耐久性は不十分であっ
た。そのため、この剥離部の白化により、タッチパネル
付きディスプレイ用に使用した際に表示品位が低下する
という問題があった。さらに、粘着剤で透明導電性フィ
ルムと他の透明基体と貼り合わせるため、貼り合わせ時
にゴミなどの異物が混入し、光学欠点の多い透明導電性
フィルムとなることがあった。
に、有機ケイ素化合物の加水分解により生成された下地
層を設け、さらに結晶質の透明導電性薄膜を積層した透
明導電性フィルムが、例えば特開昭60−131711
号公報、特開昭61−79647号公報、特開昭61−
183809号公報、特開平2−194943号公報、
特開平2−276630号公報、特開平8−64034
号公報などに提案されている。
ムは、結晶化度が非常に高い透明導電性薄膜であるため
非常に脆く、後述のペン摺動耐久性試験に記載のポリア
セタール製のペンを使用し、5.0Nの荷重で10万回
の直線摺動試験後には、透明導電性薄膜にクラックが発
生する。さらに、透明導電性薄膜をスパッタリングした
後に200℃程度の熱処理を必要とするため、加工コス
トが高くなってしまう。
問題点に鑑み、タッチパネルに用いた際のペン摺動耐久
性に優れ、特にポリアセタール製のペンを使用し、5.
0Nの荷重で10万回の摺動試験後でも、透明導電性薄
膜が破壊されず、位置検出精度及び視認性に優れた、透
明導電性フィルムまたは透明導電性シート、及びこれら
を用いたタッチパネルを提供することにある。
状況に鑑みなされたものであって、上記の課題を解決す
ることができた透明導電性フィルム、透明導電性シート
およびタッチパネルとは、以下の通りである。
ラスチックフィルムの少なくとも一方の面に酸化インジ
ウムと酸化セリウムを主成分とする透明導電性薄膜が積
層された透明導電性フィルムであって、前記透明導電性
薄膜の比抵抗が1.0×10 -1Ω・cm以下であり、か
つ前記透明導電性フィルムの光線透過率が82%以上で
あることを特徴とする透明導電性フィルムである。
インジウムと酸化セリウムに対して酸化セリウムを30
重量%以下含有していることを特徴とする第1の発明に
記載の透明導電性フィルムである。
と透明導電性薄膜との付着力が0.1N/15mm以上
であることを特徴とする第1または2の発明に記載の透
明導電性フィルムである。
と透明導電性薄膜との間に硬化型樹脂を主成分とする硬
化物層を設けてなることを特徴とする第1、2、3の発
明のいずれかに記載の透明導電性フィルムである。
透明導電性薄膜面とは反対面に、ハードコート層を積層
してなることを特徴とする第1、2、3、4の発明のい
ずれかに記載の透明導電性フィルムである。
性を有することを特徴とする第5の発明に記載の透明導
電性フィルムである。
射処理を施したことを特徴とする第5または6記載の透
明導電性フィルム。
6、7の発明のいずれかに記載の透明導電性フィルムの
透明導電性薄膜面とは反対面に、粘着剤を介して透明樹
脂シートを貼り合わせてなることを特徴とする透明導電
性シートである。
る一対のパネル板を、透明導電性薄膜が対向するように
スペーサーを介して配置してなるタッチパネルにおい
て、少なくとも一方のパネル板が第1、2、3、4、
5、6、7、8の発明のいずれかに記載の透明導電性フ
ィルムまたは透明導電性シートからなることを特徴とす
るタッチパネルである。
ウムと酸化セリウムを主成分としているため、透明性及
び導電性に優れ、さらに摺動試験における透明導電性薄
膜同士の摩耗による劣化が少ない。
明導電性薄膜の比抵抗が1.0×10-1Ω・cm以下で
あるため、導電性及びタッチパネルに用いた際の位置検
出精度に優れる。
光線透過率が82%以上であるため、タッチパネル背面
のディスプレイの視認性に優れる。
フィルム基材とは、有機高分子を溶融押出し又は溶液押
出しをして、必要に応じ、長手方向及び/又は幅方向に
延伸、冷却、熱固定を施したフィルムであり、有機高分
子としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチ
レンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナフタレ
ート、ポリプロピレンテレフタレート、テレフタル酸と
シクロヘキサンジメタノールとエチレングリコールを構
成成分とするポリエステル共重合体(PET−G)、ナ
イロン6、ナイロン4、ナイロン66、ナイロン12、
ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルサルファ
ン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリカーボネート、
ポリアリレート、セルロースプロピオネート、ポリ塩化
ビニール、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコー
ル、ポリエーテルイミド、ポリフェニレンスルフィド、
ポリフェニレンオキサイド、ポリスチレン、シンジオタ
クチックポリスチレン、ノルボルネン系ポリマーなどが
挙げられる。
ンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタレート、ポ
リエチレン−2,6−ナフタレート、PET−G、シン
ジオタクチックポリスチレン、ノルボルネン系ポリマ
ー、ポリカーボネート、ポリアリレートなどが好適であ
る。また、これらの有機高分子は他の有機重合体の単量
体を少量共重合したり、他の有機高分子をブレンドして
もよい。
基材の厚みは、10μmを越え、300μm以下の範囲
であることが好ましく、70〜260μmの範囲が特に
好ましい。プラスチックフィルムの厚みが10μm以下
では機械的強度が不足し、特にタッチパネルに用いた際
のペン入力に対する変形が大きくなる傾向があり、耐久
性が不十分となりやすい。一方、厚みが300μmを越
えると、タッチパネルに用いた際に、フィルムを変形さ
せるためのペン荷重が大きくなりやすく、好ましくな
い。
基材は、本発明の目的を損なわない範囲で、前記フィル
ムをコロナ放電処理、グロー放電処理、火炎処理、紫外
線照射処理、電子線照射処理、オゾン処理などの表面活
性化処理を施してもよい。
ンジウムと酸化セリウムを主成分とすることが必要であ
る。また、前記透明導電性薄膜は比抵抗が1.0×10
-1Ω・cm以下であることが必要である。比抵抗の上限
は、8.0×10-2Ω・cmが好ましく、6.0×10
-2Ω・cmが特に好ましい。透明導電性薄膜の比抵抗が
1.0×10-1Ω・cmを超えると、導電性が不十分と
なり、タッチパネルに用いた際に位置検出精度が不十分
となり好ましくない。
限は無いが、生産性の点から、8.0×10-4Ω・cm
が好ましく、9.0×10-4Ω・cmがさらに好まし
く、1.0×10-3Ω・cmが特に好ましい。比抵抗が
8.0×10-4Ω・cm未満の酸化インジウムと酸化セ
リウムを主成分とする透明導電性薄膜を得るためには、
製膜速度を極端に遅くする必要があり、工業的規模で生
産するには生産性が劣るため好ましくない。
透過率が82%以上であることが必要であり、好ましく
は83%以上であり、特に好ましくは84%以上であ
る。光線透過率が82%未満では、タッチパネルに用い
た際の光線透過率が不十分であり、タッチパネル背面の
ディスプレイの表示品位が低下する。
nmの範囲が好ましく、特に好ましくは5〜500nm
である。透明導電性薄膜の膜厚が4nm未満の場合、連
続した薄膜になりにくく、良好な導電性を示さない場合
がある。一方、膜厚が800nmを超える場合、透明性
が低下しやすくなる。
酸化セリウムの合計含有量に対して酸化セリウムの含有
量を30重量%以下とすることが好ましい。下限は1重
量%が好ましく、3重量%がさらに好ましい。その結
果、直線摺動試験における透明導電性薄膜同士の摩耗に
よる劣化をさらに少なくすることができる。また、酸化
セリウムの含有量が30重量%を超えると、光線透過率
または導電性が低下する傾向がある。
電性薄膜の比抵抗が1.0×10-1Ω・cm以下であれ
ば、酸化スズ、酸化チタン、酸化ケイ素、酸化亜鉛、酸
化ジルコニウム、酸化アルミニウム、酸化アンチモン、
酸化マグネシウム、酸化サマリウムなどの無機酸化物を
単体もしくは2種以上を透明導電性薄膜の第3の構成成
分としても良い。但し、これらの第3の無機酸化物は透
明導電性薄膜の全構成成分に対し10重量%以下とする
ことが好ましい。
ウムを主成分とする透明導電性薄膜の作成方法として
は、真空蒸着法、スパッタリング法、CVD法、イオン
プレーティング法、スプレー法などが知られており、必
要な膜厚に応じて適宜適切な方法を用いることができ
る。
ターゲットを用いた通常のスパッタリング法、あるい
は、金属ターゲットを用いた反応性スパッタリング法等
が用いられる。この時、反応性ガスとして、酸素、窒
素、水蒸気等を導入したり、オゾン添加、プラズマ照
射、イオンアシスト等の手段を併用してもよい。また、
本発明の目的を損なわない範囲で、基板に直流、交流、
高周波などのバイアスを印加してもよい。
薄膜を成膜する際の温度は150℃以下であることが好
ましい。150℃を越える温度にするためには、プラス
チックフィルムの送り速度を極端に遅くする必要があ
り、工業的に生産するには不適当である。
0.01〜10Paの範囲で行うのが好ましい。0.0
1Paよりも高真空では安定放電ができず、スパッタリ
ングが安定しない。また、10Paよりも高い圧力にお
いても、やはり安定放電ができず、スパッタリングが安
定しない。蒸着法、CVD法などの他の作成方法におい
ても同様である。
導電性薄膜との付着力は、0.1N/15mm以上であ
ることが好ましい。付着力を0.1N/15mm以上と
することで、タッチパネルに用いた際の直線摺動試験時
に酸化インジウムと酸化セリウムを主成分とした透明導
電性薄膜がさらに剥離しにくくすることができる。逆
に、0.1N/15mm未満の付着力では、直線摺動試
験時に透明導電性薄膜が剥離しやすくなる。
スチックフィルムを表面処理することが有効である。具
体的な手法としては、サンドブラストやエンボス加工に
よりフィルムの表面積を増加させる物理的な表面粗面化
処理法、2)カルボニル基、カルボキシル基、水酸基を
増加するためにグローまたはコロナ放電を照射する放電
処理法、3)アミノ基、水酸基、カルボニル基などの極
性基を増加させるために酸またはアルカリで処理する化
学薬品処理法などが挙げられる。
ナトリウムと硫酸の混合水溶液であるクロム酸混液や塩
酸水溶液などが用いられ、アルカリ性水溶液としては、
水酸化ナトリウム水溶液、水酸化カリウム水溶液などが
用いられる。酸性またはアルカリ性水溶液にプラスチッ
クフィルムを浸漬した後に、純水中に浸漬し酸またはア
ルカリ性成分を十分に除去する。さらにこの後、窒素ガ
スをプラスチックフィルムに吹き付け、表面に残存して
いる水分を乾燥させる。
して、透明プラスチックフィルムと酸化インジウムと酸
化セリウムを主成分とする透明導電性薄膜との間に硬化
性樹脂硬化物層を設ける方法も好ましい。
電性薄膜との間に、硬化型樹脂を主たる構成成分とする
硬化物層を中間層に設けることで、透明導電性薄膜を形
成する際に透明プラスチックフィルム中に存在するアセ
トアルデヒドなどの低揮発分やオリゴマーなどがプラス
チックフィルムから透明導電性薄膜中に移行し、薄膜特
性を悪化することを防ぐのにも有効である。
熱、紫外線照射、電子線照射などのエネルギー印加によ
り硬化する樹脂であれば特に制限はなく、シリコーン樹
脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、エポキシ樹脂、メ
ラミン樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂などが挙
げられる。生産性の観点からは、紫外線硬化型樹脂を主
成分とすることが好ましい。
えば、多価アルコールのアクリル酸又はメタクリル酸エ
ステルのような多官能性のアクリレート樹脂、ジイソシ
アネート、多価アルコール及びアクリル酸又はメタクリ
ル酸のヒドロキシアルキルエステルなどから合成される
ような多官能性のウレタンアクリレート樹脂などを挙げ
ることができる。必要に応じて、これらの多官能性の樹
脂に単官能性の単量体、例えば、ビニルピロリドン、メ
チルメタクリレート、スチレンなどを加えて共重合させ
ることができる。
を添加して使用される。光重合開始剤としては、紫外線
を吸収してラジカルを発生する公知の化合物を特に制限
なく使用することができ、このような光重合開始剤とし
ては、例えば、各種ベンゾイン類、フェニルケトン類、
ベンゾフェノン類などを挙げることができる。光重合開
始剤の添加量は、紫外線硬化型樹脂100重量部当たり
通常1〜5重量部とすることが好ましい。
る構成成分である硬化型樹脂のほかに、硬化型樹脂に非
相溶な高分子樹脂を併用することが好ましい。マトリッ
クスの硬化型樹脂に非相溶な高分子樹脂を少量併用する
ことで、硬化型樹脂中で相分離が起こり非相溶樹脂を微
粒子状に分散させることができる。この微粒子状に分散
した非相溶樹脂により、硬化物層表面に凹凸を形成させ
ることができる。
合、非相溶樹脂としてはポリエステル樹脂、ポリオレフ
ィン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアミド樹脂などが例
示される。
で5,000〜50,000と高分子量であることが好
ましく、特に好ましくは8,000〜30,000であ
る。ポリエステル樹脂の重量平均分子量が5,000未
満であると、ポリエステル樹脂が硬化物層中で適切な大
きさの粒子となって分散することが困難となる傾向があ
り好ましくない。一方、ポリエステル樹脂の重量平均分
子量が50,000を超えると、塗布液を調整する際、
溶剤に対する溶解性が低下するので好ましくない。
価アルコールと二価カルボン酸を重合することにより得
られる非結晶性の飽和ポリエステル樹脂であり、上記の
紫外線硬化型樹脂と共通の溶媒に溶解することができる
ものである。
エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−
ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘ
キサンジオール、ジエチレングリコール、ネオペンチル
グリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、水
素化ビスフェノールAなどを挙げることができる。
えば、イソフタル酸、テレフタル酸、アジピン酸、無水
フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無
水フタル酸などを挙げることができる。
囲で、トリメチロールプロパンやペンタエリスリトール
のような三価以上のアルコール、及び、無水トリメリッ
ト酸や無水ピロメリット酸のような三価以上のカルボン
酸を共重合することができる。
分である硬化型樹脂として紫外線硬化型樹脂を用い、硬
化型樹脂に非相溶な高分子樹脂として高分子量のポリエ
ステル樹脂を用いる場合、それらの配合割合は、紫外線
硬化型樹脂100重量部当たりポリエステル樹脂0.1
〜20重量部であることが好ましく、さらに好ましくは
0.2〜10重量部、特に好ましくは0.5〜5重量部
である。
化型樹脂100重量部当たり0.1重量部未満である
と、硬化物層表面に形成される突起数が少なくなる傾向
にあり、ペン摺動耐久性のさらなる改良効果が発現せず
好ましくない。一方、前記ポリエステル樹脂の配合量が
紫外線硬化型樹脂100重量部当たり20重量部を超え
ると、硬化物層の強度が低下し、耐薬品性が悪化しやす
くなる。
硬化型樹脂と屈折率に差異があるため、硬化物層のヘイ
ズ値が上昇し透明性を悪化させる傾向があるので好まし
くない。逆に、高分子量のポリエステル樹脂の分散粒子
による透明性の悪化を積極的に利用し、ヘイズ値が高く
防眩機能を有する防眩フィルムとして使用することもで
きる。
び高分子量のポリエステル樹脂は、それぞれに共通の溶
剤に溶解して塗布液を調製する。使用する溶剤には特に
制限はなく、例えば、エチルアルコール、イソプロピル
アルコールなどのようなアルコール系溶剤、酢酸エチ
ル、酢酸ブチルなどのようなエステル系溶剤、ジブチル
エーテル、エチレングリコールモノエチルエーテルなど
のようなエーテル系溶剤、メチルイソブチルケトン、シ
クロヘキサノンなどのようなケトン系溶剤、トルエン、
キシレン、ソルベントナフサなどのような芳香族炭化水
素系溶剤などを単独に、あるいは混合して使用すること
ができる。
グ法に応じた粘度などを考慮して適切に選択することが
できる。例えば、塗布液中に紫外線硬化型樹脂、光重合
開始剤及び高分子量のポリエステル樹脂の合計量が占め
る割合は、通常は20〜80重量%である。また、この
塗布液には、必要に応じて、その他の公知の添加剤、例
えば、シリコーン系レベリング剤などを添加してもよ
い。
プラスチックフィルム基材上にコーティングされる。コ
ーティング法には特に制限はなく、バーコート法、グラ
ビアコート法、リバースコート法などの従来から知られ
ている方法を使用することができる。
程で溶剤が蒸発除去される。この工程で、塗布液中で均
一に溶解していた高分子量のポリエステル樹脂は微粒子
となって紫外線硬化型樹脂中に析出する。塗膜を乾燥し
た後、プラスチックフィルムに紫外線を照射することに
より、紫外線硬化型樹脂が架橋・硬化して硬化物層を形
成する。この硬化の工程で、高分子量のポリエステル樹
脂の微粒子は硬化物層中に固定されるとともに、硬化物
層の表面に突起を形成する。
の範囲であることが好ましい。より好ましくは0.5〜
10μmの範囲であり、特に好ましくは1〜8μmの範
囲である。硬化物層の厚みが0.1μm未満の場合に
は、後述する突起が十分に形成されにくくなる。一方、
15μmを超える場合には生産性の観点から好ましくな
い。
ン入力面)の耐擦傷性をさらに向上させるために、透明
プラスチックフィルムの透明導電性薄膜を形成させた表
面とは反対面(タッチパネルとした際の最外層のペン入
力面)に、ハードコート層を設けることが好ましい。前
記ハードコート層の硬度は、鉛筆硬度で2H以上である
ことが好ましい。2H未満の硬度では、透明導電性フィ
ルムのハードコート層としては耐擦傷性の点で不十分で
ある。
μmであることが好ましい。厚みが0.5μm未満で
は、耐擦傷性が不十分となりやすく、10μmよりも厚
い場合には生産性の観点から好ましくない。
脂組成物は、アクリレート系の官能基を有する樹脂が好
ましく、例えば、比較的低分子量のポリエステル樹脂、
ポリエーテル樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ウレ
タン樹脂、アルキッド樹脂、スピロアセタール樹脂、ポ
リブタジエン樹脂、ポリチオールポリエン樹脂、多価ア
ルコール等の多官能化合物の(メタ)アクリート等のオ
リゴマーまたはプレポリマーなどが挙げられる。
タ)アクリート、エチルヘキシル(メタ)アクリレー
ト、スチレン、メチルスチレン、N−ビニルピロリドン
等の単官能モノマー並びに多官能モノマー、例えば、ト
リメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ヘキ
サンジオール(メタ)アクリレート、トリプロピレング
リコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコー
ルジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ
(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ
(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ
(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メ
タ)アクリレート等を比較的多量に含有するものが使用
できる。
クリレート、モノマーとしてジペンタエリスリトールヘ
キサ(メタ)アクリレート等を混合することが好まし
い。
化型樹脂組成物としては、ポリエステルアクリレートと
ポリウレタンアクリレートとの混合物が特に好適であ
る。ポリエステルアクリレートは塗膜が非常に硬くてハ
ードコート層として適している。しかしながら、ポリエ
ステルアクリレート単独の塗膜では耐衝撃性が低く脆く
なりやすいという問題がある。そこで、塗膜に耐衝撃性
及び柔軟性を与えるために、ポリウレタンアクリレート
を併用することが好ましい。すなわち、ポリエステルア
クリレートにポリウレタンアクリレートを併用すること
で、塗膜はハードコート層としての硬度を維持しなが
ら、耐衝撃性及び柔軟性という機能を具備することがで
きる。
ート樹脂100重量部に対し、ポリウレタンアクリレー
ト樹脂を30重量部以下とするのが好ましい。ポリウレ
タンアクリレート樹脂の配合割合が30重量部を超える
と、塗膜が柔らかくなりすぎて耐衝撃性が不十分となる
傾向がある。
常の硬化方法、すなわち、加熱、電子線または紫外線の
照射によって硬化する方法を用いることができる。例え
ば、電子線硬化の場合は、コックロフトワルトン型、ハ
ンデグラフ型、共振変圧型、絶縁コア変圧器型、直線
型、ダイナミトロン型、高周波型等の各種電子線加速器
から放出される50〜1000keV、好ましくは10
0〜300keVのエネルギーを有する電子線等が使用
される。また、紫外線硬化の場合には、超高圧水銀灯、
高圧水銀灯、低圧水銀灯、カーボンアーク、キセノンア
ーク、メタルハイライドランプ等の光線から発する紫外
線等が利用できる。
の硬化型樹脂組成物中に光重合開始剤や光増感剤を含有
させることが好ましい。光重合開始剤としては、アセト
フェノン類、ベンゾフェノン類、ミヒラーベンゾイルベ
ンゾエート、α−アミロキシムエステル、テトラメチル
チウラムモノサルファイド、チオキサントン類などが挙
げられる。また、光増感剤としては、n−ブチルアミ
ン、トリエチルアミン、トリ−n−ブチルホスフィン等
が好ましい。
は、硬化型樹脂中にCaCO3やSiO2などの無機粒子
を分散させたり、ハードコート層の表面に凹凸形状を形
成させたりすることが有効である。例えば、凹凸を形成
するためには、硬化型樹脂組成物を含む塗液を塗工後、
表面に凸形状を有する賦形フィルムをラミネートし、こ
の賦形フィルム上から紫外線を照射し硬化型樹脂を硬化
させた後に、賦形フィルムのみを剥離することにより得
られる。
ポリエチレンテレフタレート(以後、PETと略す)等
の基材フィルム上に所望の凸形状を設けたもの、あるい
は、PET等の基材フィルム上に繊細な凸層を形成した
もの等を用いることができる。その凸層の形成は、例え
ば、無機粒子とバインダー樹脂からなる樹脂組成物を用
いて基材フィルム上に塗工することにより得ることがで
きる。
シアネートで架橋されたアクリルポリオールを用い、無
機粒子としては、CaCO3やSiO2などを用いること
ができる。また、この他にPET製造時にSiO2等の
無機粒子を練込んだマットタイプのPETも用いること
ができる。
膜にラミネートした後紫外線を照射して塗膜を硬化する
場合、賦型フィルムがPETを基材としたフィルムの場
合、該フィルムに紫外線の短波長側が吸収され、紫外線
硬化型樹脂の硬化が不足するという欠点がある。したが
って、紫外線硬化型樹脂の塗膜にラミネートする賦型フ
ィルムの透過率が20%以上のものを使用することが好
ましい。
の透過率をさらに向上させるためにハードコート層上
に、低反射処理を施してもよい。この低反射処理は、ハ
ードコート層の屈折率とは異なる屈折率を有する材料を
単層もしくは2層以上に積層することが好ましい。
さな屈折率を有する材料を用いるのが好ましい。また、
2層以上の多層構造とする場合は、ハードコート層と隣
接する層は、ハードコート層よりも大きな屈折率を有す
る材料を用い、この上の層にはこれよりも小さな屈折率
を有する材料を選ぶのがよい。このような低反射処理を
構成する材料としては、有機材料でも無機材料でも上記
の屈折率の関係を満足すれば特に限定されない。例え
ば、CaF2、MgF2、NaAlF4、SiO2、ThF
4、ZrO2、Nd2O3、SnO2、TiO2、CeO2、
ZnS、In2O3、などの誘電体を用いるのが好まし
い。
リング法、CVD法、イオンプレーティング法などのド
ライコーティングプロセスでも、グラビア方式、リバー
ス方式、ダイ方式などのウェットコーティングプロセス
でもよい。
て、前処理として、コロナ放電処理、プラズマ処理、ス
パッタエッチング処理、電子線照射処理、紫外線照射処
理、プライマ処理、易接着処理などの公知の表面処理を
ハードコート層に施してもよい。
導電性薄膜を形成していない面と粘着剤を介して透明樹
脂シートと積層することで、タッチパネルの固定電極に
用いる透明導電性積層樹脂シートが得られる。すなわ
ち、タッチパネルの固定電極の基板をガラスから透明樹
脂シートに変更することで、軽量かつ割れにくいタッチ
パネルを作製することができる。
特に制限はないが、例えばアクリル系粘着剤、シリコー
ン系粘着剤、ゴム系粘着剤などが好適である。この粘着
剤の厚さは特に制限はないが、通常1〜100μmの範
囲に設定するのが望ましい。粘着剤の厚みが1μm未満
の厚さの場合、実用上問題のない接着性を得るのが難し
く、100μmを越える厚さでは生産性の観点から好ま
しくない。
ートは、ガラスと同等の機械的強度を付与するために使
用するものであり、厚さは0.05〜5mmの範囲が好
ましい。前記透明樹脂シートの厚みが0.05mm未満
では、機械的強度がガラスに比べ不足する。一方、厚さ
が5mmを越える場合には、厚すぎてタッチパネルに用
いるには不適当である。また、この透明樹脂シートの材
質は、前記の透明プラスチックフィルムと同様のものを
使用することができる。
用いた、タッチパネルの例を示す。これは、透明導電性
薄膜を有する一対のパネル板を、透明導電性薄膜が対向
するようにスペーサーを介して配置してなるタッチパネ
ルにおいて、一方のパネル板に本発明の透明導電性フィ
ルムを用いたものである。
力した時に、ペンからの押圧により、対向した透明導電
性薄膜同士が接触し、電気的にONの状態になり、タッ
チパネル上でのペンの位置を検出することができる。こ
のペン位置を連続的かつ正確に検出することで、ペンの
軌跡から文字を認識することができる。この際、ペン接
触側の可動電極が本発明の透明導電性フィルムを用いる
と、ペン摺動耐久性に優れるため、長期にわたって安定
なタッチパネルとすることができる。
明導電性シートを使用して得た、ガラス基板を用いない
プラスチック製のタッチパネルの断面図を図16に示し
た。このプラスチック製のタッチパネルは、ガラスを用
いていないため、非常に軽量であり、かつ、衝撃により
割れたりすることがない。
明するが、本発明はこれらの実施例によりなんら限定さ
れるものではない。なお、透明導電性フィルムの性能お
よびタッチパネルのペン摺動耐久性試験は、下記の方法
により測定した。
より、薄膜中の酸化インジウム、酸化セリウム、酸化ス
ズの組成比を測定した。
を測定した。測定機は、三菱油化(株)製 Lotes
t AMCP−T400を用いた。
0)を用い、薄膜ファンダメンタルパラメ−タ−法(F
P法)により、薄膜の厚み、組成比を求めた。FP法の
プログラムには厚み、組成比既知の標準試料が必要であ
る。これは次のような手順で標準値が求められる。
した試料表面の薄膜層(インジウム、セリウム元素を含
有)を塩酸に溶解し、定容とする。これをプラズマ発光
分析装置(島津製作所製、ICPS-2000)で各元素の濃度
を決める。濃度はインジウム及びセリウムの濃度既知溶
液を比較参照(これを検量線法という)することで求め
ることができる。
る。この変換後の両者の比が酸化物組成比そのものであ
る。
計算する。個々の酸化物量を個々の酸化物密度D1、D
2で除し、それらの和を面積Acm2で割り返し、さら
に所望する単位に換算し、薄膜の厚みとした。ここで、
D1(In2O3)は7.18g/cm 3であり、D2(CeO2)
は7.30g/cm3である。この組成比、厚み値をFP法に組
み込みFPプログラムを作成し、試料表面の導電性薄膜
の厚みを算出する。なお、第3成分の無機酸化物を含有
する場合も、同様の操作を行う。
(Ω)との積、すなわち、D×Rsを比抵抗とし、Ω・
cmの単位で示した。
DH−1001DPを用いて、光線透過率を測定した。
製、HM−07)をポリエステル系接着剤(武田薬品社
製、タケネートA310/タケラックA−3)を用い
て、厚さ75μmのポリエチレンテレフタレートフィル
ム(東洋紡績社製、E5100)にラミネートし、付着
力測定用積層体を作製した。この付着力測定用積層体の
アイオノマー面と透明導電性フィルムの透明導電性薄膜
面を対向させ、温度130℃、圧力0.5MPaの条件
下で2秒間熱圧着した。この積層体から付着力測定用積
層体と透明導電性フィルムとを180度剥離法で剥離
し、この時の剥離力を付着力とした。なお、剥離速度は
1000mm/分とした。
に5.0Nの荷重をかけ、10万回(往復5万回)の直
線摺動試験をタッチパネルに行った。この時の摺動距離
は30mm、摺動速度は60mm/秒とした。この摺動
耐久性試験後に、まず、摺動部が白化しているかを目視
によって観察した。さらに、ペン荷重0.5Nで上記の
摺動部にかかるように20mmφの記号○印を筆記し、
タッチパネルがこれを正確に読みとれるかを評価した。
さらに、ペン荷重0.5Nで摺動部を押さえた際の、O
N抵抗(可動電極(フィルム電極)と固定電極とが接触
した時の抵抗値)を測定した。
ィルム(東洋紡績社製、A4140、厚み188μm)
の被覆層面に、酸化セリウムを20重量%含有する酸化
インジウムをターゲットに用いて、直流マグネトロンス
パッタリング法で、膜厚が25nmの透明導電性薄膜を
成膜した。成膜の際、真空度を0.4Paとし、ガスと
してArガスを130sccm、O2ガスを70scc
mの流速で流し、ターゲット印加電圧を2.5W/cm
2とし、アーク放電を防止するために、5μsec幅の
+20Vのパルスを50kHz周期で印加した。また、
フィルムを冷却するために、−10℃の冷却ロールにフ
ィルムを接触させ、ライン速度2m/分で走行させた。
として用い、他方のパネル板として、プラズマCVD法
により膜厚が20nmのインジウム−スズ系複合酸化物
薄膜(酸化スズ含有量:10重量%)を形成させたガラ
ス基板(日本曹達社製、S500)を用いた。この2枚
のパネル板を透明導電性薄膜が対向するように、直径3
0μmのエポキシビーズを介して、配置しタッチパネル
を作製した。
セイカビームEXF−01J)100重量部に、共重合
ポリエステル樹脂(東洋紡績社製、バイロン200、重
量平均分子量18,000)を3重量部配合し、溶剤と
してトルエン/MEK(8/2:重量比)の混合溶媒
を、固形分濃度が50重量%になるように加え、撹拌し
て均一に溶解し塗布液を調製した。
PETフィルム(東洋紡績社製、A4340、厚み18
8μm)の片面に、塗膜の厚みが5μmになるように、
調製した上記塗布液をマイヤーバーにより塗布した。8
0℃で1分間乾燥を行った後、紫外線照射装置(アイグ
ラフィックス社製、UB042−5AM−W型)を用い
て紫外線を照射(光量:300mJ/cm2)し、塗膜
を硬化させ、硬化物層を形成した。
/酸化セリウム/酸化スズの組成が91/5/4(重量
%)のターゲット(住友金属鉱山社製、密度6.5g/
cm 3)を用いて、直流マグネトロンスパッタリング法
で、膜厚が30nmの透明導電性薄膜を成膜した。成膜
の際、真空度を0.4Paとし、ガスとしてArガスを
130sccm、O2ガスを15sccmの流速で流
し、ターゲット印加電圧を1.5W/cm2とし、アー
ク放電を防止するために、5μsec幅の+20Vのパ
ルスを100kHz周期で印加した。また、フィルムを
冷却するために、−10℃のクーリングロールにフィル
ムを接触させ、ライン速度3m/分で走行させた。
として用い、実施例1と同様にしてタッチパネルを作製
した。
ム/酸化セリウム/酸化スズ=81/15/4(重量
%)に変更したターゲット(住友金属鉱山社製、密度
6.1g/cm3)を用いる以外は実施例2と同様にし
て、膜厚が30nmの透明導電性フィルム及びタッチパ
ネルを製造した。
ム/酸化セリウム/酸化スズ=71/25/4(重量
%)に変更したターゲット(住友金属鉱山社製、密度
5.8g/cm3)を用いる以外は実施例2と同様にし
て、膜厚が30nmの透明導電性フィルム及びタッチパ
ネルを製造した。
硬化物層からなる積層体の硬化物層面とは反対面に、ポ
リエステルアクリレートとポリウレタンアクリレートと
の混合物からなる紫外線硬化型樹脂(大日精化工業社
製、EXG)を乾燥後の膜厚が5μmになるようにグラ
ビアリバース法により塗布し、溶剤を乾燥させた。この
後、160Wの紫外線照射装置の下を10m/分の速度
で通過させ、紫外線硬化型樹脂を硬化させてハードコー
ト層を形成させた。
フィルム基材/硬化物層からなる積層体の硬化物層面
に、実施例3と同様にしてインジウム/セリウム/スズ
系複合酸化物薄膜を成膜した。さらに、この透明導電性
フィルムを用いて、実施例1と同様にしてタッチパネル
を作製した。
材/硬化物層からなる積層体を作製した。この積層体の
硬化物層面とは反対面に、ポリエステルアクリレートと
ポリウレタンアクリレートとの混合物からなる紫外線硬
化型樹脂(大日精化工業社製、EXG)を乾燥後の膜厚
が5μmになるようにグラビアリバース法により塗布
し、溶剤を乾燥させてハードコート層を形成させた。そ
の後、表面に微細な凸形状が形成されたPETフィルム
のマット賦形フィルム(東レ社製、X)をマット面が紫
外線硬化型樹脂と接するようにラミネートした。このマ
ット賦形フィルムの表面形状は、平均表面粗さ0.40
μm、山の平均間隔160μm、最大表面粗さ25μm
である。
0Wの紫外線照射装置の下を10m/分の速度で通過さ
せ、紫外線硬化型樹脂を硬化させた。次いで、マット賦
形フィルムを剥離して、表面に凹形状加工が施され防眩
効果を有するハードコート層を形成させた。
PETフィルム基材/硬化物層からなる積層体の硬化物
層面に、実施例3と同様にしてインジウム/セリウム/
スズ系複合酸化物薄膜を透明導電性薄膜として成膜し
た。さらに、この透明導電性フィルムを一方のパネル板
として用い、実施例1と同様にしてタッチパネルを作製
した。
軸配向PETフィルム基材/硬化物層/透明導電性薄膜
からなる積層体を作製した。次いで、この防眩性ハード
コート層面に順次TiO2薄膜(屈折率:2.30、膜
厚15nm)、SiO2薄膜(屈折率:1.46、膜厚
29nm)、TiO2薄膜(屈折率:2.30、膜厚1
09nm)、SiO2薄膜(屈折率:1.46、膜厚8
7nm)を積層することで反射防止処理層を形成した。
ーゲット(三井金属鉱業社製)に用いて、直流マグネト
ロンスパッタリング法で、真空度を0.27Paとし、
ガスとしてArガスを500sccm、O2ガスを80
sccmの流速で流した。また、基板の背面には0℃の
冷却ロールを設けて、透明プラスチックフィルムを冷却
した。このときのターゲットには7.8W/cm2の電
力を供給し、ダイナミックレートは23nm・m/分で
あった。
ターゲット(三井金属鉱業社製)に用いて、直流マグネ
トロンスパッタリング法で、真空度を0.27Pa、ガ
スとしてArガスを500sccm、O2ガスを80s
ccmの流速で流した。また、基板の背面には0℃の冷
却ロールを設けて、透明プラスチックフィルムを冷却し
た。このときのターゲットには7.8W/cm2の電力
を供給し、ダイナミックレートは23nm・m/分であ
った。さらに、この透明導電性フィルムを一方のパネル
板として用い、実施例1と同様にしてタッチパネルを作
製した。
アクリル系粘着剤を介して、厚みが1.0mmのポリカ
ーボネート製のシートに貼り付けて、透明導電性積層シ
ートを作製した。この透明導電性積層シートを固定電極
として用い、実施例5の透明導電性フィルムを可動電極
に用いて、実施例1と同様にしてタッチパネルを作製し
た。
変更した以外は、実施例1と同様にして、透明導電性フ
ィルムを作製した。さらに、実施例1と同様にして、こ
の透明導電性フィルムを用いてタッチパネルを作製し
た。
ゲット(密度5.1g/cm3)を用いた以外は実施例
1と同様にして、透明導電性フィルムを作製した。ま
た、この透明導電性フィルムを用いて実施例1と同様に
してタッチパネルを作製した。
明二軸配向PETフィルム(東洋紡績社製、A414
0、厚み188μm)の被覆層面に、有機ケイ素化合物
のブタノール/イソプロパノール混合アルコール系溶液
(濃度:1重量%)を塗工した後、100℃で1分間乾
燥した。この後、有機ケイ素化合物層上に酸化スズ含有
率が5重量%のインジウム−スズ系複合酸化物ターゲッ
ト(三井金属鉱業(株)製:密度7.1g/cm3)を
用い、基板温度120℃で成膜した。
てArガスを130sccm、O2ガスを1sccmの
流速で流し、ターゲットに1.5W/cm2の電力を印
加した。成膜後、さらに190℃で2分間の加熱処理を
行い、結晶性のインジウム−スズ系複合酸化物薄膜を有
機ケイ素化合物層上に形成させた。また、この透明導電
性フィルムを用い、実施例1と同様にしてタッチパネル
を作製した。
ット(ジャパンエナジー社製:密度7.1g/cm3)
に用いた以外は実施例3と同様にして透明導電性フィル
ムを作製した。また、この透明導電性フィルムを用い、
実施例1と同様にしてタッチパネルを作製した。
ネルの評価結果を表1および図1〜図12に示す。
電性シートは、透明プラスチックフィルムの少なくとも
一方の面に酸化インジウムと酸化セリウムを主成分とす
る透明導電性薄膜が積層された構成を有し、前記透明導
電性薄膜の比抵抗が1.0×10-1Ω・cm以下であ
り、かつ前記透明導電性フィルムの光線透過率が82%
以上であるため、透明性及び導電性に優れている。さら
に、これらを用いたタッチパネルは、5.0Nの荷重下
で10万回の過酷な摺動耐久性試験後でも透明導電性薄
膜同士の摩耗による劣化が少なく、入力した記号・文字
などを正しく認識して出力する位置検出精度に優れ、か
つタッチパネル背面のディスプレイの視認性に優れてい
る。したがって、PDF(携帯端末)、カーナビゲーシ
ョンなどのペン入力タッチパネルに好適である。
説明図である。
説明図である。
説明図である。
説明図である。
説明図である。
説明図である。
説明図である。
説明図である。
説明図である。
す説明図である。
す説明図である。
す説明図である。
Claims (9)
- 【請求項1】 透明プラスチックフィルムの少なくとも
一方の面に酸化インジウムと酸化セリウムを主成分とす
る透明導電性薄膜が積層された透明導電性フィルムであ
って、前記透明導電性薄膜の比抵抗が1.0×10-1Ω
・cm以下であり、かつ前記透明導電性フィルムの光線
透過率が82%以上であることを特徴とする透明導電性
フィルム。 - 【請求項2】 前記透明導電性薄膜は、酸化インジウム
と酸化セリウムに対して酸化セリウムを30重量%以下
含有していることを特徴とする請求項1記載の透明導電
性フィルム。 - 【請求項3】 透明プラスチックフィルムと透明導電性
薄膜との付着力が0.1N/15mm以上であることを
特徴とする請求項1または2記載の透明導電性フィル
ム。 - 【請求項4】 透明プラスチックフィルムと透明導電性
薄膜との間に硬化型樹脂を主成分とする硬化物層を設け
てなることを特徴とする請求項1、2、3のいずれかに
記載の透明導電性フィルム。 - 【請求項5】 前記透明導電性フィルムの透明導電性薄
膜面とは反対面に、ハードコート層を積層してなること
を特徴とする請求項1、2、3、4のいずれかに記載の
透明導電性フィルム。 - 【請求項6】 前記ハードコート層が防眩性を有するこ
とを特徴とする請求項5記載の透明導電性フィルム。 - 【請求項7】 前記ハードコート層に低反射処理を施し
たことを特徴とする請求項5または6記載の透明導電性
フィルム。 - 【請求項8】 請求項1、2、3、4、5、6、7のい
ずれかに記載の透明導電性フィルムの透明導電性薄膜面
とは反対面に、粘着剤を介して透明樹脂シートを貼り合
わせてなることを特徴とする透明導電性シート。 - 【請求項9】 前記透明導電性薄膜を有する一対のパネ
ル板を、透明導電性薄膜が対向するようにスペーサーを
介して配置してなるタッチパネルにおいて、少なくとも
一方のパネル板が請求項1、2、3、4、5、6、7、
8のいずれかに記載の透明導電性フィルムまたは透明導
電性シートからなることを特徴とするタッチパネル。 【0000】
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