JPH09150477A - 透明導電積層体 - Google Patents

透明導電積層体

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JPH09150477A
JPH09150477A JP7313386A JP31338695A JPH09150477A JP H09150477 A JPH09150477 A JP H09150477A JP 7313386 A JP7313386 A JP 7313386A JP 31338695 A JP31338695 A JP 31338695A JP H09150477 A JPH09150477 A JP H09150477A
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film
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oxide
titanium
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Shigekazu Tomai
重和 笘井
Akira Umigami
暁 海上
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 透明導電積層体を構成している透明導電膜の
表面抵抗が低いことから、入力精度が向上したアナログ
型のタッチパネル等を得ることが困難である。 【解決手段】 電気絶縁性の透明基材上に、インジウム
(In)および錫(Sn)のいずれか一方と、チタン,
シリコン,ニッケル,イリジウム,ロジウム,セリウ
ム,ジルコニウム,タンタル,タリウム,ハフニウム,
マグネシウム,コバルト,鉛およびクロムからなる金属
元素群より選ばれた少なくとも1種の金属元素と、酸素
とを構成元素とし、前記金属元素の総量の原子比(金属
元素群より選ばれた全金属元素)/[(InまたはS
n)+(金属元素群より選ばれた全金属元素)]が2.
2〜40at%である酸化物膜からなり、膜厚および比抵
抗が添付図面の図1に示す点A,B,C,Dを頂点とす
る四角形の範囲内にある透明導電膜を形成することによ
って透明導電積層体を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気絶縁性の透明
基材上に透明導電膜が形成されている透明導電積層体に
係り、特に、前記の透明基材上に高電気抵抗の透明導電
膜が形成されている透明導電積層体に関する。
【0002】
【従来の技術】電気絶縁性の透明基材上に透明導電膜が
形成されている透明導電積層体は、液晶表示素子やエレ
クトロルミネッセンス素子等の表示素子の駆動電極、太
陽電池等の光電変換素子の窓電極、あるいはタッチパネ
ル等の座標入力装置における透明電極膜等、透明性が要
求される電極や配線を形成するための材料として広く利
用されている。
【0003】この透明導電積層体の製造方法としては、
透明導電膜を湿式法によって透明基材上に形成する方法
や、透明導電膜を真空蒸着法,イオンプレーティング
法,スパッタリング法等の物理的蒸着法によって透明基
材上に形成する方法、透明導電膜を化学気相蒸着法(C
VD法)によって透明基材上に形成する方法等が知られ
ている。これらの方法の中でも、イオンプレーティング
法やスパッタリング法によって透明導電膜を形成する方
法は、透明樹脂基材のように耐熱性が比較的低い透明基
材上にも所望の透明導電膜を形成することができること
から、透明導電積層体を製造するための手法として好適
に利用されている。
【0004】ところで、透明導電積層体を構成している
透明導電膜に求められる電気的特性はその用途に応じて
異なる。例えば抵抗膜方式のタッチパネル、特にアナロ
グ型のタッチパネルにおける透明電極膜として用いる場
合には、他の用途の透明導電膜よりも高電気抵抗である
ことが求められており、入力精度の高精度化に対する近
年の要望の高まりに伴い、現在では表面抵抗が800Ω
/□以上であることが望まれるに至っている。
【0005】透明導電膜としては、従来より物理的蒸着
法によって形成されたITO膜が多用されているが、当
該ITO膜は比抵抗が10-3Ω・cm未満の透明導電膜
となるため、上述したアナログ型のタッチパネルの透明
導電膜として用いるためにはその膜厚を10nm程度と
非常に薄くする必要がある。しかしながら、このように
極めて薄い薄膜は、島状構造の域を脱していない(『薄
膜の基本技術』(東京大学出版会)第90〜91頁参
照)ため、実用に耐え得るものではない。このため、特
にアナログ型のタッチパネルの透明電極膜については、
ITO膜に代わる新たな高電気抵抗の透明導電膜の開発
が望まれている。
【0006】ITO膜よりも高電気抵抗の透明導電膜と
しては、透明導電性の金属酸化物薄膜中にSiO2 ,T
iO2 ,Al23 ,ZrO2 ,MgO,ZnOからな
る群より選ばれた少なくとも1種類の金属酸化物を原子
組成比で0.5〜2%添加した膜(特開平6−3493
38号公報参照)が知られている。この膜は、17nm
の膜厚で500〜700Ω/□という高い表面抵抗を有
しており、また、耐久性にも優れていることから、アナ
ログ型のタッチパネルの透明電極膜として好適なもので
ある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
たように、アナログ型のタッチパネルの入力精度の高精
度化に対する近年の要望の高まりに伴い、当該タッチパ
ネルの透明電極膜についてはその表面抵抗が800Ω/
□以上であることが望まれるに至っている。すなわち、
上記公報の実施例において具体的に開示されている表面
抵抗500〜700Ω/□の透明電極膜ではもはや追従
できない程、アナログ型のタッチパネルの入力精度の高
精度化に対する近年の要望は厳しくなってきている。
【0008】本発明の目的は、高電気抵抗の透明導電膜
を備えた透明導電積層体を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成する本
発明の透明導電積層体は、電気絶縁性の透明基材と、こ
の透明基材上に形成された透明導電膜とを有し、前記透
明導電膜が、インジウム(In)および錫(Sn)のい
ずれか一方と、チタン(Ti),シリコン(Si),ニ
ッケル(Ni),イリジウム(Ir),ロジウム(R
h),セリウム(Ce),ジルコニウム(Zr),タン
タル(Ta),タリウム(Tl),ハフニウム(H
f),マグネシウム(Mg),コバルト(Co),鉛
(Pb)およびクロム(Cr)からなる金属元素群より
選ばれた少なくとも1種の金属元素と、酸素(O)とを
構成元素とし、前記金属元素の総量の原子比(金属元素
群より選ばれた全金属元素)/[(InまたはSn)+
(金属元素群より選ばれた全金属元素)]が2.2〜4
0at%である酸化物膜からなり、該透明導電膜の膜厚お
よび比抵抗が、添付図面の図1に示す点A,B,C,D
を頂点とする四角形の範囲内にあることを特徴とするも
のである(以下、この透明導電積層体を「透明導電積層
体I」という。)。
【0010】また、上記の目的を達成する本発明の他の
透明導電積層体は、電気絶縁性の透明基材と、この透明
基材上に形成された透明導電膜とを有し、前記透明導電
膜が、インジウム(In)および錫(Sn)のいずれか
一方と、チタン(Ti),シリコン(Si),ニッケル
(Ni),イリジウム(Ir),ロジウム(Rh),セ
リウム(Ce),ジルコニウム(Zr),タンタル(T
a),タリウム(Tl),ハフニウム(Hf),マグネ
シウム(Mg),コバルト(Co),鉛(Pb)および
クロム(Cr)からなる金属元素群より選ばれた少なく
とも1種の金属元素と、亜鉛(Zn)と、酸素(O)と
を構成元素とし、前記金属元素と前記亜鉛(Zn)との
総量の原子比[(金属元素群より選ばれた全金属元素)
+Zn]/(InまたはSn)+(金属元素群より選ば
れた全金属元素)+Zn]が2.2〜40at%、前記亜
鉛(Zn)の原子比Zn/[(InまたはSn)+(金
属元素群より選ばれた全金属元素)+Zn]が2.2〜
30at%(ただし2.2at%を除く。)である酸化物膜
からなり、該透明導電膜の膜厚および比抵抗が、添付図
面の図1に示す点A,B,C,Dを頂点とする四角形の
範囲内にあることを特徴とするものである(以下、この
透明導電積層体を「透明導電積層体II」という。)。
【0011】そして、上記の目的を達成する本発明のも
う1つの透明導電積層体は、電気絶縁性の透明基材と、
この透明基材上に形成された透明導電膜とを有し、前記
透明導電膜が、インジウム(In)、チタン(Ti)、
亜鉛(Zn)および酸素(O)を構成元素とし、前記チ
タン(Ti)と前記亜鉛(Zn)との総量の原子比(T
i+Zn)/(In+Ti+Zn)が2.2〜50at%
である酸化物膜からなり、該透明導電膜の膜厚および比
抵抗が、添付図面の図1に示す点A,B,C,Dを頂点
とする四角形の範囲内にあることを特徴とするものであ
る(以下、この透明導電積層体を「透明導電積層体II
I」という。)。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て詳細に説明する。まず本発明の透明導電積層体Iにつ
いて説明すると、この透明導電積層体Iの特徴は、上述
したように、当該透明導電積層体Iを構成している透明
導電膜が特定の組成の酸化物膜からなり、この酸化物膜
からなる透明導電膜の膜厚および比抵抗が、添付図面の
図1に示す点A,B,C,Dを頂点とする四角形の範囲
内(境界線上を含む。以下「図1に示す領域内」とい
う。)にある点にあるので、まず、当該特定の酸化物膜
からなる透明導電膜について説明する。なお、図1中の
線分ABは表面抵抗が10kΩ/□である酸化物膜につ
いての膜厚と比抵抗との関係を示しており、線分CDは
表面抵抗が800Ω/□である酸化物膜についての膜厚
と比抵抗との関係を示している。
【0013】上記の透明導電膜は、前述のように、イン
ジウム(In)および錫(Sn)のいずれか一方と、チ
タン(Ti),シリコン(Si),ニッケル(Ni),
イリジウム(Ir),ロジウム(Rh),セリウム(C
e),ジルコニウム(Zr),タンタル(Ta),タリ
ウム(Tl),ハフニウム(Hf),マグネシウム(M
g),コバルト(Co),鉛(Pb)およびクロム(C
r)からなる金属元素群より選ばれた少なくとも1種の
金属元素と、酸素(O)とを構成元素として含有する酸
化物膜からなる。当該酸化物膜は、その製造過程での不
可避的な混入物を除き、前記の構成元素のみからなる。
【0014】そして、上記の酸化物膜における前記金属
元素の総量の原子比(金属元素群より選ばれた全金属元
素)/[(InまたはSn)+(金属元素群より選ばれ
た全金属元素)]は、前述のように2.2〜40at%で
ある。ここで、前記金属元素の総量の原子比を表す式中
の「金属元素群より選ばれた全金属元素」とは、上記の
金属元素群より選ばれた金属元素についての原子数(相
対値)の総和を意味し、「InまたはSn」とは、In
およびSnのうちで当該酸化物膜の構成元素となってい
る元素の原子数(相対値)を意味する(以下同じ。)。
【0015】透明導電積層体Iにおいて上記金属元素の
総量の原子比の下限値を2.2at%に限定する理由は、
当該原子比が2.2at%未満の酸化物膜では比抵抗が
9.6×10-4Ω・cm未満となるため、薄膜として実
用に耐え得る最小膜厚(約12nm)での表面抵抗が8
00Ω/□未満となり、入力精度が向上したアナログ型
のタッチパネルを製造するのに適した透明導電積層体を
得ることが困難になるからである。また、透明導電積層
体Iにおいて上記金属元素の総量の原子比の上限値を4
0at%に限定する理由は、当該原子比が40at%を超え
る酸化物膜では比抵抗が2.0×10-1Ω・cmを超え
るため、その膜厚を200nmとしても表面抵抗は10
kΩ/□を超え、このような高表面抵抗の透明導電膜で
は抵抗値分布が大きくなる結果、入力精度が向上したア
ナログ型のタッチパネルを製造するのに適した透明導電
積層体を得ることが困難になるからである。
【0016】上記の組成を有する酸化物膜は、膜厚およ
び比抵抗が図1に示す領域内にある透明導電膜を形成す
ることができるものであれば、(1) 非晶質、(2) インジ
ウム酸化物および錫酸化物のいずれか一方と、上記金属
元素の酸化物との混合物(混晶を除く結晶質。)、(3)
インジウム酸化物および錫酸化物のいずれか一方と、上
記金属元素の酸化物との混晶、(4) 上記(3) の混晶と、
上記金属元素の酸化物との混合物、のいずれからなるも
のでもよい。
【0017】上記(1) 〜(4) のいずれの酸化物膜も、2
00nm厚での可視光の透過率が概ね85%以上である
ので、その膜厚を200nm以下にすることにより、透
明導電膜として好適に使用することが可能になる。この
酸化物膜の膜厚が200nmを超えると可視域での光吸
収が大きくなる。一方、酸化物膜の膜厚が12nm未満
では、実用に供し得る透明導電膜を形成することが困難
になる。
【0018】したがって透明導電積層体Iでは、図1に
示すように、上述した酸化物膜からなる透明導電膜の膜
厚を12〜200nmとする。酸化物膜(透明導電膜)
の膜厚は、透明導電積層体Iを用いて入力精度が向上し
たアナログ型のタッチパネルを製造しようとする場合に
は12〜100nmであることが好ましく、15〜50
nmであることが特に好ましい。
【0019】また、上述した酸化物膜(透明導電膜)の
表面抵抗は、その組成および膜厚を変えることにより適
宜調整することができるが、透明導電積層体Iにおいて
は、酸化物膜の膜厚と表面抵抗とを乗じることによって
求めることができる当該酸化物膜の比抵抗の値を図1に
示す領域内の値とする。比抵抗の値が図1に示す領域か
ら外れると、入力精度が向上したアナログ型のタッチパ
ネルを製造するのに適した透明導電積層体を得ることが
困難になる。なお、酸化物膜(透明導電膜)の表面抵抗
は、透明導電積層体Iを用いて入力精度が向上したアナ
ログ型のタッチパネルを製造しようとする場合には、1
000〜5000Ω/□とすることが好ましい。
【0020】上述した組成、膜厚および比抵抗を有する
酸化物膜の中でも、電気抵抗の経時安定性の高い透明導
電膜が得易いという観点からは、インジウム(In)
と、チタン(Ti)および/またはジルコニウム(Z
r)と、酸素(O)とを構成元素とし、前記チタン(T
i)および/または前記ジルコニウム(Zr)の総量の
原子比(Ti+Zr)/(In+Ti+Zr)が2.5
〜30at%である酸化物膜が好ましい。
【0021】透明導電積層体Iでは、前述したように、
当該透明導電積層体Iを構成している透明導電膜が上述
した組成、膜厚および比抵抗を有する酸化物膜からな
る。この酸化物膜からなる透明導電膜を備えた透明導電
積層体Iは、所望の透明基材上に、スパッタリング法,
プラズマCVD法,スプレーパイロリシス法,ゾルゲル
法,イオンプレーティング法等の方法によって上記の酸
化物膜を形成することにより得ることができる。
【0022】このとき使用する透明基材は、電気絶縁性
を有し、可視光の透過率が概ね70%以上である基材で
あればよく、その具体例としてはポリカーボネート樹
脂,ポリアリレート樹脂,ポリエチレンテレフタレート
等のポリエステル樹脂,ポリエーテルスルホン樹脂,ア
モルファスポリオレフィン樹脂,ポリスチレン樹脂,ア
クリル樹脂等の透明高分子材料や、ソーダ石灰ガラス,
鉛ガラス,硼硅酸ガラス,無アルカリガラス等のガラス
からなるフィルム状物、シート状物および板状物が挙げ
られる。タッチパネルの構成部材またはその材料として
の透明導電積層体Iを得る場合には、上記の透明基材の
中でも、可撓性およびコストの点からポリエチレンテレ
フタレートからなるものが好ましい。
【0023】また、透明基材の片面または両面には、必
要に応じてガスバリア層、ハードコート層、反射防止層
等を設けてもよい。ガスバリア層の具体例としては、エ
チレン−ビニルアルコール共重合体,ポリビニルアルコ
ール,ポリアクリロニトリル,ポリ塩化ビニリデン,ポ
リフッ化ビニリデン等からなるものが挙げられる。ま
た、ハードコート層の具体例としては、チタン系やシリ
カ系のハードコート剤、ポリメチルメタクリレート,ポ
リフォスファゼン等の高分子材料等からなるものが挙げ
られる。そして、反射防止層の具体例としては、フッ素
系アクリルポリマー等の低屈折率ポリマー、MgF2
CaF2 等の無機フッ化物、TiO2 ,SiO2 ,Zn
O,Bi23 ,Al23 等の無機酸化物、およびこれ
らの積層体からなるもの等が挙げられる。
【0024】上述した透明基材上に前述した酸化物膜か
らなる透明導電膜を形成するにあたっては、前述したよ
うに種々の方法を適用することができるが、均一性や透
明基材との密着性に優れた透明導電膜を得るうえから
は、スパッタリング法(反応性スパッタリング法を含
む。)を適用することが好ましい。そして、スパッタリ
ングターゲットとしては、目的とする透明導電膜の組成
に応じた酸化物からなる焼結体ターゲットを用いること
が好ましい。ここで、「目的とする透明導電膜の組成に
応じた酸化物からなる焼結体ターゲット」とは、目的と
する組成の透明導電膜を得ることができる組成の酸化物
からなる焼結体ターゲットを意味する。当該焼結体ター
ゲットの組成は、スパッタ率および目的とする透明導電
膜の組成に応じて適宜選択される。
【0025】上記の焼結体ターゲットは、例えば、目的
とする透明導電膜を構成する元素のうちの酸素(O)以
外の各元素について、その酸化物または焼成により酸化
物となる化合物を所定量づつ混合し、この混合物を仮焼
した後に粉砕し、この後、成形し、焼結することにより
得ることができる。例えば、目的とする透明導電膜がイ
ンジウム(In)、チタン(Ti)および酸素(O)を
構成元素とするものである場合には、次のようにして目
的とする焼結体ターゲットを得ることができる。
【0026】まず、酸化インジウムまたは焼成により酸
化インジウムとなる化合物(例えば塩化インジウム、硝
酸インジウム、酢酸インジウム、水酸化インジウム、イ
ンジウムアルコキシド等)と、酸化チタンまたは焼成に
より酸化チタンとなる化合物(例えば塩化チタン、硝酸
チタン、硫酸チタン等)とを、所定量づつ秤量して混合
する。次いで、得られた混合物を500〜1200℃で
仮焼し、この仮焼物をボールミル,ロールミル,パール
ミル,ジェットミル等で粉砕して、粒子径が0.01〜
1.0μmの範囲内でかつ粒子径の揃った粉末を得る。
なお、仮焼物の粉砕に先立って、当該仮焼物に100〜
800℃で還元処理を施してもよい。また、必要に応じ
て、前記の粉末について更に仮焼、粉砕を所望回数繰り
返してもよい。この後、得られた粉末を所望形状に加圧
成形し、成形物を800〜1700℃で焼結する。この
とき、必要に応じてポリビニルアルコール,メチルセル
ロース,ポリワックス,オレイン酸などを焼結助剤とし
て用いてもよい。このようにして焼結体を得ることによ
り、目的とする焼結体ターゲットを得ることができる。
【0027】上述した焼結体ターゲットを用いてのスパ
ッタリングは、RFスパッタリング,DCスパッタリン
グ等により行うことができるが、生産性や得られる酸化
物膜の膜特性の観点から、工業的には一般的にDCスパ
ッタリングが好ましい。DCスパッタリングのスパッタ
リング条件の一例を挙げるとすれば、以下のようにな
る。
【0028】すなわち、スパッタリング雰囲気はアルゴ
ンガス等の不活性ガス、または不活性ガスと酸素ガスと
の混合ガスとし、スパッタ時の雰囲気圧(スパッタ圧)
は1×10-2Pa〜5Pa程度、ターゲット印加電圧
(放電電圧)は1000V未満とする。スパッタ時の雰
囲気圧(スパッタ圧)が1×10-2Pa未満ではプラズ
マの安定性が悪く、5Paを超えると得られる酸化物膜
の基材への密着性が悪くなる。また、ターゲット印加電
圧(放電電圧)が1000V以上では酸化物膜がプラズ
マによるダメージを受け、目的とする電気的特性を有す
る酸化物膜が得られなかったり、ターゲットが割れる等
の問題が発生し易い。ターゲット印加電圧(放電電圧)
の好ましい値は800V未満、さらに好ましくは500
V未満である。高品質の酸化物膜を得るためにはターゲ
ット印加電圧(放電電圧)をできるだけ低くすることが
好ましいが、極端に低い場合には生産性の問題が生じて
くる。したがって、ターゲット印加電圧(放電電圧)の
最適値は、要求される透明導電膜の品質と生産性とを総
合的に考慮したうえで適宜選択される。また、成膜時の
基板温度(透明基材の温度)は、透明基材の耐熱性に応
じて、当該透明基材が熱により変形や変質を起こさない
温度範囲内で適宜選択される。
【0029】上記の酸化物膜からなる透明導電膜の形状
は、1枚の平膜状であってもよいし、透明導電積層体I
の用途に応じた所定形状であってもよい。例えば、当該
透明導電膜をデジタル型のタッチパネルの透明電極膜と
して使用する場合には、成膜時に所定のマスクを使用す
ることによって、あるいは成膜後に所定のパターニング
を行うことによって、所望の平行ストライプパターンに
形成される。また、アナログ型のタッチパネルの透明電
極膜として使用する場合には、成膜時に必要に応じて所
定のマスクを使用することによって、あるいは成膜後に
必要に応じて所定のパターニングを行うことによって、
1枚の平膜に形成される。
【0030】本発明の透明導電積層体Iを構成している
透明導電膜は、表面抵抗が800Ω/□〜10kΩ/□
と高い前述した酸化物膜からなっているので、当該酸化
物膜をタッチパネルの透明電極膜またはその材料、特に
アナログ型のタッチパネルの透明電極膜またはその材料
として利用することにより、入力精度が向上したタッチ
パネルを得ることができる。すなわち、本発明の透明導
電積層体Iは、タッチパネル、特にアナログ型のタッチ
パネルの構成部材またはその材料として好適である。ま
た、電子写真複写基体,電磁波シールド材,熱線反射材
等としても好適である。
【0031】次に、本発明の透明導電積層体IIについて
説明する。本発明の透明導電積層体IIも、前述したよう
に、当該透明導電積層体IIを構成している透明導電膜が
特定の組成の酸化物膜からなり、この酸化物膜からなる
透明導電膜の膜厚および比抵抗が図1に示す領域内にあ
る点に特徴があるので、まず、当該特定の酸化物膜から
なる透明導電膜について説明する。
【0032】この透明導電膜は、前述のように、インジ
ウム(In)および錫(Sn)のいずれか一方と、チタ
ン(Ti),シリコン(Si),ニッケル(Ni),イ
リジウム(Ir),ロジウム(Rh),セリウム(C
e),ジルコニウム(Zr),タンタル(Ta),タリ
ウム(Tl),ハフニウム(Hf),マグネシウム(M
g),コバルト(Co),鉛(Pb)およびクロム(C
r)からなる金属元素群より選ばれた少なくとも1種の
金属元素と、亜鉛(Zn)と、酸素(O)とを構成元素
とする酸化物膜からなる。当該酸化物膜は、その製造過
程での不可避的な混入物を除き、前記の構成元素のみか
らなる。
【0033】そして、上記の酸化物膜おいては、前記金
属元素群より選ばれた金属元素と前記亜鉛(Zn)との
総量の原子比[(金属元素群より選ばれた全金属元素)
+Zn]/(InまたはSn)+(金属元素群より選ば
れた全金属元素)+Zn]が前述のように2.2〜40
at%であり、前記亜鉛(Zn)の原子比Zn/[(In
またはSn)+(金属元素群より選ばれた全金属元素)
+Zn]が前述のように2.2〜30at%(ただし2.
2at%を除く。)である。
【0034】透明導電積層体IIにおいて、前記金属元素
群より選ばれた金属元素と前記亜鉛(Zn)との総量の
原子比を上記の範囲に限定する理由は、当該原子比が前
記の範囲を外れると、膜厚と比抵抗の関係が図1に示す
領域内に収まる酸化物膜を得ることが困難になるからで
ある。
【0035】また、亜鉛(Zn)を構成元素とすること
により、得られる酸化物膜の耐熱安定性を向上させるこ
とができるが、当該亜鉛(Zn)の原子比Zn/[(I
nまたはSn)+(金属元素群より選ばれた全金属元
素)+Zn]が30at%を超えると耐熱安定性に優れた
酸化物膜を得ることが困難になる。したがって、上記の
酸化物膜における亜鉛(Zn)の原子比は、2.2〜3
0at%(ただし2.2at%を除く。)とする。
【0036】ただし、上記の構成元素からなる酸化物膜
のうちで、インジウム(In)、チタン(Ti)、亜鉛
(Zn)および酸素(O)を構成元素とする酸化物膜に
おいては、チタン(Ti)および亜鉛(Zn)が共に半
導体的な性質を有していることから、チタン(Ti)と
亜鉛(Zn)との総量の原子比(Ti+Zn)/(In
+Ti+Zn)の増加に伴う当該酸化物膜の電気抵抗の
上昇が緩慢になる。そのため、後述するように、インジ
ウム(In)、チタン(Ti)、亜鉛(Zn)および酸
素(O)を構成元素とする酸化物膜においては、チタン
(Ti)と亜鉛(Zn)との総量の原子比(Ti+Z
n)/(In+Ti+Zn)の上限値を、例外的に50
at%にまですることができる。
【0037】上記の酸化物膜は、膜厚および比抵抗が図
1に示す領域内にある透明導電膜を形成することができ
るものであれば、(1) 非晶質、(2) インジウム酸化物お
よび錫酸化物のいずれか一方と、上記金属元素群より選
ばれた金属元素の酸化物と、亜鉛酸化物との混合物(混
晶を除く結晶質。)、(3) インジウム酸化物および錫酸
化物のいずれか一方と、上記金属元素群より選ばれた金
属元素の酸化物と、亜鉛酸化物との混晶、(4) 上記(3)
の混晶と、上記金属元素群より選ばれた金属元素の酸化
物および/または亜鉛酸化物との混合物、のいずれから
なるものでもよい。
【0038】上記(1) 〜(4) のいずれの酸化物膜も、2
00nm厚での可視光の透過率が概ね85%以上であ
る。したがって透明導電積層体IIにおいても、前述した
本発明の透明導電積層体Iにおける理由と同様の理由か
ら、図1に示すように、上述した酸化物膜からなる透明
導電膜の膜厚を12〜200nmとする。当該酸化物膜
(透明導電膜)の膜厚は、透明導電積層体IIを用いて入
力精度が向上したアナログ型のタッチパネルを製造しよ
うとする場合には12〜100nmであることが好まし
く、15〜50nmであることが特に好ましい。
【0039】また、上述した酸化物膜(透明導電膜)の
表面抵抗は、その組成および膜厚を変えることにより適
宜調整することができるが、透明導電積層体IIにおいて
も、酸化物膜の膜厚と表面抵抗とを乗じることによって
求めることができる当該酸化物膜(透明導電膜)の比抵
抗の値を、前述した本発明の透明導電積層体Iにおける
理由と同様の理由から、図1に示す領域内の値とする。
なお、酸化物膜(透明導電膜)の表面抵抗は、透明導電
積層体IIを用いて入力精度が向上したアナログ型のタッ
チパネルを製造しようとする場合には、1000〜50
00Ω/□であることが好ましい。
【0040】上述した組成、膜厚および比抵抗を有する
酸化物膜の中でも、電気抵抗の経時安定性の高い透明導
電膜が得易いという観点からは、インジウム(In)
と、チタン(Ti)および/またはジルコニウム(Z
r)と、亜鉛(Zn)と、酸素(O)とを構成元素と
し、前記チタン(Ti)および/または前記ジルコニウ
ム(Zr)の総量の原子比(Ti+Zr)/(In+T
i+Zr+Zn)が2.5〜30at%、前記亜鉛(Z
n)の原子比Zn/(In+Ti+Zr+Zn)が10
〜30at%である酸化物膜が好ましい。
【0041】透明導電積層体IIは、当該透明導電積層体
IIを構成している透明導電膜が上述した組成、膜厚およ
び比抵抗を有する酸化物膜からなるものであり、当該酸
化物膜は前述した本発明の透明導電積層体Iにおける酸
化物膜と同様にして形成することができるので、ここで
はその製造方法についての説明を省略する。また、透明
導電積層体IIにおける前記の酸化物膜以外の構成部材
は、前述した本発明の透明導電積層体Iと同じであるの
で、ここではその説明を省略する。
【0042】以上説明した本発明の透明導電積層体II
も、表面抵抗が800Ω/□〜10kΩ/□と高い前述
した酸化物膜からなる透明導電膜を有しているので、当
該透明導電膜(酸化物膜)をタッチパネルの透明電極膜
またはその材料、特にアナログ型のタッチパネルの透明
電極膜またはその材料として利用することにより、入力
精度が向上したタッチパネルを得ることができる。すな
わち、本発明の透明導電積層体IIは、前述した本発明の
透明導電積層体Iと同様に、タッチパネル、特にアナロ
グ型のタッチパネルの構成部材またはその材料として好
適である。また、当該透明導電積層体IIは、前述した本
発明の透明導電積層体Iと同様に、タッチパネルの構成
部材またはその材料として使用する以外に他の種々の用
途にも使用することができる。
【0043】次に、本発明の透明導電積層体III につい
て説明する。本発明の透明導電積層体III も、前述した
ように、当該透明導電積層体III を構成している透明導
電膜が特定の組成の酸化物膜からなり、この酸化物膜か
らなる透明導電膜の膜厚および比抵抗が図1に示す領域
内にある点に特徴があるので、まず、当該特定の酸化物
膜からなる透明導電膜について説明する。
【0044】この透明導電膜は、前述のように、インジ
ウム(In)、チタン(Ti)、亜鉛(Zn)および酸
素(O)を構成元素とする酸化物膜からなる。当該酸化
物膜は、その製造過程での不可避的な混入物を除き、前
記の構成元素のみからなる。そして、上記の酸化物膜お
ける前記チタン(Ti)と前記亜鉛(Zn)との総量の
原子比(Ti+Zn)/(In+Ti+Zn)は、前述
のように2.2〜50at%である。
【0045】透明導電積層体III において上記チタン
(Ti)および亜鉛(Zn)の総量の原子比を2.2〜
50at%に限定する理由は、当該原子比が前記の範囲を
外れると、膜厚と比抵抗の関係が図1に示す領域内に収
まる酸化物膜を得ることが困難になるからである。
【0046】上記の組成を有する酸化物膜の中でも、チ
タン(Ti)と亜鉛(Zn)との総量の原子比が10〜
50at%である酸化物膜、特に、インジウムの原子比I
n/(In+Ti+Zn)が50〜90at%、チタンの
原子比Ti/(In+Ti+Zn)が1〜20at%、亜
鉛の原子比Zn/(In+Ti+Zn)が10〜30at
%である酸化物膜は、チタン(Ti)および亜鉛(Z
n)の各含有量(原子比)を調整することにより、所望
の表面抵抗値を有する透明導電膜を精度よく形成し易い
という利点を有している。
【0047】上記の酸化物膜は、膜厚および比抵抗が図
1に示す領域内にある透明導電膜を形成することができ
るものであれば、(1) 非晶質、(2) インジウム酸化物
と、チタン酸化物と、亜鉛酸化物との混合物(混晶を除
く結晶質。)、(3) インジウム酸化物と、チタン酸化物
と、亜鉛酸化物との混晶、(4) 上記(3) の混晶と、チタ
ン酸化物および/または亜鉛酸化物との混合物、のいず
れからなるものでもよい。
【0048】上記(1) 〜(4) のいずれの酸化物膜も、2
00nm厚での可視光の透過率が概ね85%以上であ
る。したがって透明導電積層体III においても、前述し
た本発明の透明導電積層体Iにおける理由と同様の理由
から、図1に示すように、上述した酸化物膜からなる透
明導電膜の膜厚を12〜200nmとする。当該酸化物
膜(透明導電膜)の膜厚は、透明導電積層体III を用い
て入力精度が向上したアナログ型のタッチパネルを製造
しようとする場合には12〜100nmであることが好
ましく、15〜50nmであることが特に好ましい。
【0049】また、上述した酸化物膜(透明導電膜)の
表面抵抗は、その組成および膜厚を変えることにより適
宜調整することができるが、透明導電積層体III におい
ても、酸化物膜の膜厚と表面抵抗とを乗じることによっ
て求めることができる当該酸化物膜(透明導電膜)の比
抵抗の値を、前述した本発明の透明導電積層体Iにおけ
る理由と同様の理由から、図1に示す領域内の値とす
る。なお、酸化物膜(透明導電膜)の表面抵抗は、透明
導電積層体III を用いて入力精度が向上したアナログ型
のタッチパネルを製造しようとする場合には、1000
〜5000Ω/□であることが好ましい。
【0050】透明導電積層体III は、当該透明導電積層
体III を構成している透明導電膜が上述した組成、膜厚
および比抵抗を有する酸化物膜からなるものであり、当
該酸化物膜は前述した本発明の透明導電積層体Iにおけ
る酸化物膜と同様にして形成することができるので、こ
こではその製造方法についての説明を省略する。また、
透明導電積層体III における前記の酸化物膜以外の構成
部材は、前述した本発明の透明導電積層体Iと同じであ
るので、ここではその説明を省略する。
【0051】以上説明した本発明の透明導電積層体III
も、表面抵抗が800Ω/□〜10kΩ/□と高い前述
した酸化物膜からなる透明導電膜を有しているので、当
該透明導電膜(酸化物膜)をタッチパネルの透明電極膜
またはその材料、特にアナログ型のタッチパネルの透明
電極膜またはその材料として利用することにより、入力
精度が向上したタッチパネルを得ることができる。すな
わち、本発明の透明導電積層体III は、前述した本発明
の透明導電積層体Iおよび透明導電積層体IIと同様に、
タッチパネル、特にアナログ型のタッチパネルの構成部
材またはその材料として好適である。そして、前記の酸
化物膜の中でもチタン(Ti)および亜鉛(Zn)の総
量の原子比が10〜50at%である酸化物膜は、前述し
たように目標とする表面抵抗値を有する透明導電膜を精
度よく形成し易いものであるので、本発明の透明導電積
層体III のうちで当該酸化物膜からなる透明導電膜を備
えたものは、目的とする入力精度のタッチパネルを容易
に得るための構成部材またはその材料として好適であ
る。また、本発明の透明導電積層体III は、前述した本
発明の透明導電積層体Iおよび透明導電積層体IIと同様
に、タッチパネルの構成部材またはその材料として使用
する以外に他の種々の用途にも使用することができる。
【0052】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。実施例1〜実施例29(透明導電積層体Iの作製) 透明基材として厚さ180μmのポリエチレンテレフタ
レートフィルム(以下PETフィルムと略記する。)を
用い、スパッタリングターゲットとして後掲の表1に示
す原子組成比(酸素を除く。)の酸化物からなる焼結体
ターゲットを用いて、後掲の表1に示す原子組成比(酸
素を除く。)の酸化物膜(透明導電膜)を下記の条件の
スパッタリング法によって上記のPETフィル上に形成
して、実施例ごとに透明導電積層体Iを得た。なお、酸
化物膜の原子組成比は誘導プラズマ発光分光分析(IC
P)によって求めた。
【0053】 スパッタリング装置 :HSM−552((株)島津製作所製) ターゲットサイズ :直径4インチ,厚さ5mm 放電形式 :直流マグネトロン 放電電流 :0.2A 放電電圧 :400V バックグラウンド圧力 :5.0×10-4Pa 導入ガス(雰囲気ガス):97vol%Ar+3vol%O2 混合ガス プレスパッタ圧力 :1.4×10-4Pa プレスパッタ時間 :5分 スパッタ圧力 :1.4×10-1Pa スパッタ時間 :4分 基板回転速度 :6rpm 基板温度 :室温
【0054】得られた透明導電積層体Iのそれぞれにつ
いて、当該透明導電積層体Iを構成している酸化物膜
(透明導電膜)の膜厚、シート抵抗、シート抵抗の標準
偏差および比抵抗を求めた。また、各透明導電積層体I
について、波長550nmの光の透過率を求めた。これ
らの結果を後掲の表2に示す。
【0055】なお、膜厚は、測定専用のスライドガラス
を用いて上記の条件で別途成膜を行ったものについて、
スローン社製のDEKTAK3030を用いた触針法に
より測定した。表面抵抗は、三菱油化社製のロレスタF
Pを用いた四端子法により測定し、表面抵抗の標準偏差
は実施例ごとに上記の条件での成膜を5回行い、これら
の膜の表面抵抗から求めた。比抵抗は、酸化物膜の平面
視上の中央部において測定した表面抵抗に、前記のスラ
イドガラス上に成膜した酸化物膜の膜厚を乗じることに
より算出した(『薄膜材料の測定・評価』(技術情報協
会)第114〜115頁参照)。そして、透明導電積層
体Iについての光の透過率は、(株)島津製作所製のU
V−3100を用いて測定した。
【0056】また、各実施例で得られた透明導電積層体
Iを空気中120℃の条件で300時間放置した後、当
該透明電極基板を構成している酸化物膜(透明導電膜)
の表面抵抗Rを上記と同様にして測定し、成膜直後の表
面抵抗R0 (後掲の表2の表面抵抗の欄に示したもの)
に対する比R/R0 を求めた。これらの結果を後掲の表
2に併記する。
【0057】さらに、各実施例で得られた透明導電積層
体Iのそれぞれについて、アナログ型のタッチパネルの
構成部材またはその材料としての適否、すなわち、透明
導電積層体Iを構成している酸化物膜がアナログ型のタ
ッチパネルの透明電極膜として好適であるか否かを、表
2に示した酸化物膜の特性から評価した。この結果を表
2に併記する。
【0058】実施例30〜実施例31(透明導電積層体
II,III の作製) スパッタリングターゲットとして後掲の表1に示す原子
組成比(酸素を除く。)の酸化物からなる焼結体ターゲ
ットを用いた以外は実施例1〜実施例29と同様にし
て、後掲の表1に示す原子組成比(酸素を除く。)の酸
化物膜(透明導電膜)をPETフィル上に形成して、実
施例ごとに透明導電積層体を得た。これらの透明導電積
層体は、本発明の透明導電積層体IIであると同時に、本
発明の透明導電積層体III ででもある。
【0059】各透明導電積層体を構成している酸化物膜
の各々について、実施例1〜実施例29で求めたと同じ
項目をこれらの実施例と同様にして求めた。また、各透
明導電積層体における光透過率を実施例1〜実施例29
と同様にして求めた。さらに、各透明導電積層体につい
て、アナログ型のタッチパネルの構成部材としての適否
を実施例1〜実施例29と同様にして評価した。これら
の結果を後掲の表2に併記する。
【0060】実施例32(透明導電積層体II,III の作
製) 透明基材としてガラス板(コーニング社製の#705
9;サイズ16cm×16cm、厚さ1.1mm。)を
用いた以外は実施例30と同様にして、透明導電積層体
を得た。この透明導電積層体は、本発明の透明導電積層
体IIであると同時に、本発明の透明導電積層体III でで
もある。このとき使用した焼結ターゲットにおける原子
組成比および成膜した酸化物膜(透明導電膜)における
原子組成比を表1に併記する。
【0061】上記の透明導電積層体を構成している酸化
物膜(透明導電膜)について、実施例1〜実施例29で
求めたと同じ項目をこれらの実施例と同様にして求め
た。また、透明導電積層体における光透過率を実施例1
〜実施例29と同様にして求めた。さらに、透明導電積
層体について、アナログ型のタッチパネルの構成部材と
しての適否を実施例1〜実施例29と同様にして評価し
た。これらの結果を後掲の表2に併記する。
【0062】比較例1〜比較例3 酸化物膜を成膜するにあたり、スパッタリングターゲッ
トとして後掲の表1に示す原子組成比(酸素を除く。)
の酸化物からなる焼結体ターゲットを用いた以外は実施
例1〜実施例29と同様にして、後掲の表1に示すよう
に本発明の限定範囲外の原子組成比(酸素を除く。)を
有する酸化物膜(透明導電膜)をPETフィル上に形成
して、比較例ごとに透明導電積層体を得た。
【0063】各透明導電積層体を構成している酸化物膜
(透明導電膜)の各々について、実施例1〜実施例29
で求めたと同じ項目をこれらの実施例と同様にして求め
た。また、各透明導電積層体における光透過率を実施例
1〜実施例29と同様にして求めた。さらに、透明導電
積層体について、アナログ型のタッチパネルの構成部材
としての適否を実施例1〜実施例29と同様にして評価
した。これらの結果を後掲の表2に示す。
【0064】
【表1】
【0065】
【表2】
【0066】表2から明らかなように、実施例1〜実施
例32で成膜された各酸化物膜は、表面抵抗が1190
〜5380Ω/□と高抵抗であるとともに、表面抵抗の
標準偏差の値から判るように再現性よく得ることができ
るものである。また、R/R0 の値から判るように耐熱
性にも優れており、特に、実施例1,2,7,30およ
び32で成膜した各酸化物膜の耐熱性は高い。これらの
ことから、各実施例で得られた透明導電積層体は、表2
に示したように、アナログ型のタッチパネル、特に入力
精度が向上したアナログ型のタッチパネルを得るための
構成部材またはその材料として好適な優れた特性を有し
ていることが判る。
【0067】一方、比較例1で成膜された酸化物膜は表
面抵抗が350Ω/□しかないことから、当該比較例1
で得られた透明導電積層体は、入力精度が向上していな
いアナログ型のタッチパネルを得るための構成部材また
はその材料として使用することはできても、入力精度が
向上したアナログ型のタッチパネルを得るための構成部
材またはその材料としては不適である。また、比較例2
〜比較例3で成膜された各酸化物膜は、表面抵抗が58
230Ω/□または29880Ω/□と極めて高いこと
から、これらの比較例2〜比較例3で得られた各透明導
電積層体を利用したアナログ型のタッチパネルでは15
Vの駆動電圧では作動しないものと推察され、実用的で
ない。
【0068】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば入
力精度が向上したアナログ型のタッチパネルを得るため
の構成部材またはその材料等として好適な、高電気抵抗
の透明導電膜を備えた透明導電積層体を提供することが
可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の透明導電積層体を構成している特定組
成の酸化物膜の膜厚と比抵抗との関係を示すグラフであ
る。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電気絶縁性の透明基材と、この透明基材
    上に形成された透明導電膜とを有し、 前記透明導電膜が、インジウム(In)および錫(S
    n)のいずれか一方と、チタン(Ti),シリコン(S
    i),ニッケル(Ni),イリジウム(Ir),ロジウ
    ム(Rh),セリウム(Ce),ジルコニウム(Z
    r),タンタル(Ta),タリウム(Tl),ハフニウ
    ム(Hf),マグネシウム(Mg),コバルト(C
    o),鉛(Pb)およびクロム(Cr)からなる金属元
    素群より選ばれた少なくとも1種の金属元素と、酸素
    (O)とを構成元素とし、前記金属元素の総量の原子比
    (金属元素群より選ばれた全金属元素)/[(Inまた
    はSn)+(金属元素群より選ばれた全金属元素)]が
    2.2〜40at%である酸化物膜からなり、該透明導電
    膜の膜厚および比抵抗が、添付図面の図1に示す点A,
    B,C,Dを頂点とする四角形の範囲内にあることを特
    徴とする透明導電積層体。
  2. 【請求項2】 酸化物膜が、インジウム(In)と、チ
    タン(Ti)および/またはジルコニウム(Zr)と、
    酸素(O)とを構成元素とし、前記チタン(Ti)およ
    び/または前記ジルコニウム(Zr)の総量の原子比
    (Ti+Zr)/(In+Ti+Zr)が2.5〜30
    at%である、請求項1に記載の透明導電積層体。
  3. 【請求項3】 電気絶縁性の透明基材と、この透明基材
    上に形成された透明導電膜とを有し、 前記透明導電膜が、インジウム(In)および錫(S
    n)のいずれか一方と、チタン(Ti),シリコン(S
    i),ニッケル(Ni),イリジウム(Ir),ロジウ
    ム(Rh),セリウム(Ce),ジルコニウム(Z
    r),タンタル(Ta),タリウム(Tl),ハフニウ
    ム(Hf),マグネシウム(Mg),コバルト(C
    o),鉛(Pb)およびクロム(Cr)からなる金属元
    素群より選ばれた少なくとも1種の金属元素と、亜鉛
    (Zn)と、酸素(O)とを構成元素とし、前記金属元
    素と前記亜鉛(Zn)との総量の原子比[(金属元素群
    より選ばれた全金属元素)+Zn]/(InまたはS
    n)+(金属元素群より選ばれた全金属元素)+Zn]
    が2.2〜40at%、前記亜鉛(Zn)の原子比Zn/
    [(InまたはSn)+(金属元素群より選ばれた全金
    属元素)+Zn]が2.2〜30at%(ただし2.2at
    %を除く。)である酸化物膜からなり、該透明導電膜の
    膜厚および比抵抗が、添付図面の図1に示す点A,B,
    C,Dを頂点とする四角形の範囲内にあることを特徴と
    する透明導電積層体。
  4. 【請求項4】 酸化物膜が、インジウム(In)と、チ
    タン(Ti)および/またはジルコニウム(Zr)と、
    亜鉛(Zn)と、酸素(O)とを構成元素とし、前記チ
    タン(Ti)および/または前記ジルコニウム(Zr)
    と亜鉛(Zn)との総量の原子比(Ti+Zr+Zn)
    /(In+Ti+Zr+Zn)が2.5〜30at%、前
    記亜鉛(Zn)の原子比Zn/(In+Ti+Zr+Z
    n)が10〜30at%である、請求項3に記載の透明導
    電積層体。
  5. 【請求項5】 電気絶縁性の透明基材と、この透明基材
    上に形成された透明導電膜とを有し、 前記透明導電膜が、インジウム(In)、チタン(T
    i)、亜鉛(Zn)および酸素(O)を構成元素とし、
    前記チタン(Ti)と前記亜鉛(Zn)との総量の原子
    比(Ti+Zn)/(In+Ti+Zn)が2.2〜5
    0at%である酸化物膜からなり、該透明導電膜の膜厚お
    よび比抵抗が、添付図面の図1に示す点A,B,C,D
    を頂点とする四角形の範囲内にあることを特徴とする透
    明導電積層体。
  6. 【請求項6】 酸化物膜におけるインジウム(In)の
    原子比In/(In+Ti+Zn)が50〜90at%、
    チタン(Ti)の原子比Ti/(In+Ti+Zn)が
    1〜20at%、亜鉛(Zn)の原子比Zn/(In+T
    i+Zn)が10〜30at%である、請求項5に記載の
    透明導電積層体。
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