JP4135079B2 - 透明導電性フィルム及び透明導電性シートの製造方法、及びタッチパネル - Google Patents

透明導電性フィルム及び透明導電性シートの製造方法、及びタッチパネル Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、透明導電性フィルム及び透明導電性シートの製造方法、及びこれらの製造法で得られた透明導電性フィルムまたは透明導電性シートを、特にペン入力用タッチパネルに用いた際に、優れたペン摺動耐久性を有する、タッチパネルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
透明プラスチックフィルム基材上に、透明でかつ抵抗が小さい透明導電性薄膜を積層した透明導電性フィルムは、その導電性を利用した用途、例えば、液晶ディスプレイやエレクトロルミネッセンス(EL)ディスプレイなどのようなフラットパネルディスプレイや、タッチパネルの透明電極など、電気、電子分野の用途で広く使用されている。
【0003】
近年、携帯情報端末やタッチパネル付きノートパソコンの普及により、これまでよりもさらにペン摺動耐久性に優れたタッチパネルが要求されるようになってきた。
【0004】
タッチパネルにペン入力する際、固定電極側の透明導電性薄膜と可動電極(フィルム電極)側の透明導電性薄膜とが接触するが、この際にペン荷重で透明導電性薄膜にクラックや剥離などの破壊が生じない、優れたペン摺動耐久性を有する透明導電性フィルムが必要とされる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の透明導電性フィルムは次のような課題を有していた。
【0006】
厚さが120μm以下の透明プラスチックフィルム基材上に透明導電性薄膜を形成し、粘着剤層で他の透明基体と貼りあわせた透明導電性フィルムが開示されている(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、この透明導電性フィルムは、後述の摺動耐久試験に記載のポリアセタール製のペンを使用し、5.0Nの荷重で20万回の直線摺動試験を行った後で、透明導電性薄膜に剥離が生じ、ペン入力耐久性は不十分であった。そのため、この剥離部の白化により、タッチパネル付きディスプレイ用に使用した際に表示品位が低下するという問題があった。
【0007】
【特許文献1】
特開平2−66809号公報
【0008】
また、透明プラスチックフィルム基材上に、有機ケイ素化合物の加水分解により生成された下地層を設け、下地層の上に結晶質の透明導電性薄膜を積層した透明導電性フィルムが提案されている(例えば、特許文献2〜7参照)。しかしながら、これらの透明導電性フィルムは、結晶性の透明導電性薄膜であるため非常に脆く、後述の摺動耐久試験に記載のポリアセタール製のペンを使用し、5.0Nの荷重で20万回の直線摺動試験を行った後で、透明導電性薄膜にクラックが発生するという問題があった。
【0009】
【特許文献2】
特開昭60−131711号公報
【0010】
【特許文献3】
特開昭61−79647号公報
【0011】
【特許文献4】
特開昭61−183809号公報
【0012】
【特許文献5】
特開平2−194943号公報
【0013】
【特許文献6】
特開平2−276630号公報
【0014】
【特許文献7】
特開平8−64034号公報
【0015】
また、硬化被膜層の上に透明導電性薄膜を形成した導電性プラスチック積層体が提案されている(例えば、特許文献8、9参照)。しかしながら、この積層体は液晶ディスプレイの透明電極に用いるのには十分であるが、タッチパネルに用いた際のペン摺動耐久性が不十分であった。
【0016】
【特許文献8】
特開平2−5308号公報
【0017】
【特許文献9】
特開2000−62074号公報
【0018】
本発明の目的は、前記の従来の問題点に鑑み、タッチパネルに用いた際のペン入力耐久性に優れ、特にポリアセタール製のペンを使用し、5.0Nの荷重で20万回の摺動試験を行った後でも透明導電性薄膜が破壊されない、透明導電性フィルム及び透明導電性シートの製造方法、及びこれらの製造方法で得た透明導電性フィルムまたは透明導電性シートを用いたタッチパネルを提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】
スパッタリングに用いるプラズマ雰囲気中の空間電位分布は、通常、図1に示すようになっており、プラズマ雰囲気中の空間電位Vpは20〜30V程度であり、絶縁物であるプラスチック基板の浮遊電位Vfはこの空間電位よりも低く、−30V程度である。
【0020】
本発明の技術思想の着眼点は、空間電位Vpと浮遊電位Vfとの電位差(Vp−Vf)によってプラズマ雰囲気中のイオンが加速し、プラスチックフィルム上に堆積中の透明導電性薄膜に衝突することで、透明導電性薄膜の結晶成長が阻害され、膜質の不十分な透明導電性薄膜となり、このような膜質の不十分な透明導電性薄膜を有する透明導電性フィルムを用いて作成したタッチパネルはペン入力耐久性が不十分となることを見出したところにある。
【0021】
すなわち、本発明の技術思想は、スパッタリングの際に、グロー放電によるプラズマ雰囲気中からの透明導電性薄膜へのイオン照射エネルギーを低下させることにより、透明導電性薄膜の結晶成長を阻害することを抑制し、ペン入力耐久性に優れたタッチパネルを得ることにある。プラズマ雰囲気中からの透明導電性薄膜へのイオン照射エネルギーを低下させるためには、プラズマ雰囲気中の空間電位Vpとプラスチック基板の浮遊電位Vfとの電位差(Vp−Vf)を小さくすればよく、具体的には空間電位Vpを通常よりも低くし、基板位置での浮遊電位Vfを通常よりも高くしてVpに近づければよいのである。
【0022】
本発明は、上記の技術思想に基づきなされたものであり、前記の課題を解決することができた透明導電性フィルムまたは透明導電性シートの製造方法およびタッチパネルとは、以下の通りである。
【0023】
すなわち、本発明の第1の発明は、金属酸化物または金属を含むターゲットを用いて、スパッタリング法にて透明導電性薄膜を透明プラスチックフィルム上に成膜させる透明導電性フィルムの製造方法であって、スパッタリングを行う際に、(a)ターゲット背面にネオジウム系磁石またはコバルト系磁石を配置する、(b)チャンバー壁周辺にフェライト磁石またはプラスチック磁石を配置する、(c)グロー放電部にプラズマ流を入射する、のいずれかの手段を用い、さらに(d)グロー放電をパルス状に行って、スパッタリングに用いるプラズマ雰囲気中の空間電位Vpと、透明導電性薄膜がプラスチックフィルム上に堆積する位置における浮遊電位Vfとの電位差(Vp−Vf)を、0Vを超え20V以下になるように制御することを特徴とする透明導電性フィルムの製造方法である。
【0024】
第2の発明は、前記空間電位Vpが−10〜10Vであることを特徴とする第1の発明に記載の透明導電性フィルムの製造方法である。
【0025】
第3の発明は、前記浮遊電位Vfが−20〜0Vであることを特徴とする第1または2の発明に記載の透明導電性フィルムの製造方法である。
【0026】
第4の発明は、前記ターゲット近傍に形成されるプラズマシース長を、ターゲット表面から3cm以内に形成させることを特徴とする第1〜3のいずれかの発明に記載の透明導電性フィルムの製造方法である。
【0027】
第5の発明は、プラスチックフィルムと透明導電性薄膜との間に、透明導電性薄膜よりも屈折率の低い層を1層以上有することを特徴とする第1〜4のいずれかの発明に記載の透明導電性フィルムの製造方法である。
【0028】
第6の発明は、透明導電性フィルムの透明導電性薄膜面とは反対面に、粘着剤層を介して透明樹脂シートを貼合せてなる透明導電性シートの製造方法であって、前記透明導電性フィルムは第1〜5のいずれかの発明に記載の製造方法で得られたものであることを特徴とする透明導電性シートの製造方法である。
【0029】
第7の発明は、前記透明導電性薄膜を有する一対のパネル板を透明導電性薄膜が対向するようにスペーサーを介して配置してなるタッチパネルにおいて、少なくとも一方のパネル板が第1〜6のいずれかの発明に記載の製造方法で得られた透明導電性フィルムまたは透明導電性シートを用いることを特徴とするタッチパネルである。
【0030】
なお、本発明の透明導電性フィルムや透明プラスチックフィルムにおける「透明」とは、無色透明、有色透明を問わず、JIS K 7105に準拠して測定される全光線透過率が80%以上の場合を意味する。また、本発明の透明導電性フィルムは、その用途に適した導電性を有していれば良く、例えば、10kΩ/□以下であればよい。
【0031】
【発明の実施の形態】
(基材)
本発明において、透明導電性フィルムの基材として用いる透明プラスチックフィルムは、有機高分子を溶融押出し又は溶液押出しをして、必要に応じ、長手方向及び/又は幅方向に延伸、冷却、熱固定を施したフィルムである。有機高分子としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナフタレート、ポリプロピレンテレフタレート、ナイロン6、ナイロン4、ナイロン66、ナイロン12、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルスルフォン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリカーボネート、ポリアリレート、セルロースプロピオネート、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、ポリエーテルイミド、ポリフェニレンスルフィド、ポリフェニレンオキサイド、ポリスチレン、シンジオタクチックポリスチレン、ノルボルネン系ポリマーなどが挙げられる。
【0032】
これらの有機高分子のなかで、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナフタレート、シンジオタクチックポリスチレン、ノルボルネン系ポリマー、ポリカーボネート、ポリアリレートなどが好適である。また、これらの有機高分子は他の有機重合体の単量体を少量共重合したり、他の有機高分子をブレンドしてもよい。
【0033】
本発明で用いる透明プラスチックフィルムの厚みは、10μmを越え、300μm以下の範囲であることが好ましく、70〜260μmの範囲が特に好ましい。プラスチックフィルムの厚みが10μm以下では機械的強度が不足し、特にタッチパネルに用いた際のペン入力に対する変形が大きくなり過ぎ、耐久性が不十分となる場合がある。一方、厚みが300μmを越えると、タッチパネルに用いた際に、フィルムを変形させるためのペン荷重が大きくなり、好ましくない。
【0034】
本発明で用いる透明プラスチックフィルムは、本発明の目的を損なわない範囲で、前記フィルムをコロナ放電処理、グロー放電処理、火炎処理、紫外線照射処理、電子線照射処理、オゾン処理などの表面活性化処理を施してもよい。
【0035】
(硬化物層)
また、プラスチックフィルムと透明導電性薄膜の間に、付着力向上などの目的のために硬化物層を設けてもよい。硬化物層の主成分である硬化型樹脂は、加熱、紫外線照射、電子線照射などのエネルギー印加により硬化する樹脂であれば特に制限はなく、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂などが挙げられるが、生産性の観点から紫外線硬化型樹脂を主成分とすることが好ましい。
【0036】
このような紫外線硬化型樹脂としては、例えば、多価アルコールのアクリル酸又はメタクリル酸エステルのような多官能性のアクリレート樹脂、ジイソシアネート、多価アルコール及びアクリル酸又はメタクリル酸のヒドロキシアルキルエステルなどから合成されるような多官能性のウレタンアクリレート樹脂などが挙げられる。必要に応じて、これらの多官能性の樹脂に単官能性の単量体、例えば、ビニルピロリドン、メチルメタクリレート、スチレンなどを加えて共重合させることができる。
【0037】
紫外線硬化型樹脂は、通常、光重合開始剤を添加して使用される。光重合開始剤としては、紫外線を吸収してラジカルを発生する公知の化合物を特に制限なく使用することができ、このような光重合開始剤としては、例えば、各種ベンゾイン類、フェニルケトン類、ベンゾフェノン類などが挙げられる。光重合開始剤の添加量は、紫外線硬化型樹脂100質量部当たり通常1〜5質量部である。
【0038】
前記硬化物層は、主たる構成成分である硬化型樹脂に硬化型樹脂に非相溶な熱可塑性樹脂を併用することが好ましい。マトリックスの硬化型樹脂に非相溶な熱可塑性樹脂を少量併用することで、硬化型樹脂中で相分離が起こり非相溶樹脂を粒子状に分散させることができる。この非相溶樹脂の分散粒子により、硬化物層表面に凹凸を形成させ、ペン摺動耐久性をさらに改善することができる。
【0039】
硬化型樹脂が前記の紫外線硬化型樹脂の場合、非相溶樹脂としてはポリエステル樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアミド樹脂などが例示される。
【0040】
前記ポリエステル樹脂は、重量平均分子量で5,000〜50,000と高分子量であることが好ましく、特に好ましくは8,000〜30,000である。ポリエステル樹脂の重量平均分子量が5,000未満であると、ポリエステル樹脂が硬化物層中で適切な大きさの粒子となって分散することが困難となる傾向がある。一方、ポリエステル樹脂の重量平均分子量が50,000を超えると、塗布液を調整する際、溶剤に対する溶解性が低下しやすくなる。
【0041】
前記の高分子量のポリエステル樹脂は、二価アルコールと二価カルボン酸を重合することにより得られる非結晶性の飽和ポリエステル樹脂であり、上記の紫外線硬化型樹脂と共通の溶媒に溶解することができるものである。
【0042】
前記の二価アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、水素化ビスフェノールAなどを挙げることができる。
【0043】
また、前記の二価カルボン酸としては、例えば、イソフタル酸、テレフタル酸、アジピン酸、無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸などを挙げることができる。
【0044】
溶媒に対する溶解性が不十分とならない範囲で、トリメチロールプロパンやペンタエリスリトールのような三価以上のアルコール、及び無水トリメリット酸や無水ピロメリット酸のような三価以上のカルボン酸を共重合することができる。
【0045】
前記の紫外線硬化型樹脂と高分子量のポリエステル樹脂との配合割合は、紫外線硬化型樹脂100質量部当たりポリエステル樹脂0.1〜20質量部であることが好ましく、さらに好ましくは0.2〜10質量部、特に好ましくは0.5〜5質量部である。前記ポリエステル樹脂の配合量が紫外線硬化型樹脂100質量部当たり0.1質量部未満であると、硬化物層表面に形成される突起数が少なくなり、ペン摺動耐久性のさらなる改善効果が低減する。
【0046】
一方、前記ポリエステル樹脂の配合量が紫外線硬化型樹脂100質量部当たり20質量部を超えると、硬化物層の強度が低下しやすくなる。さらに、ポリエステル樹脂は、紫外線硬化型樹脂と屈折率に差異があるため、硬化物層のヘーズ値が上昇し透明性が悪化する傾向がみられる。
【0047】
しかしながら、高分子量のポリエステル樹脂の分散粒子による透明性の悪化を積極的に利用し、ヘーズ値の高いフィルムを防眩フイルムとして使用することができる。
【0048】
前記の紫外線硬化型樹脂、光重合開始剤及び高分子量のポリエステル樹脂は、それぞれに共通の溶剤に溶解して塗布液を調製する。使用する溶剤には特に制限はなく、例えば、エチルアルコール、イソプロピルアルコールなどのようなアルコール系溶剤、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのようなエステル系溶剤、ジブチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテルなどのようなエーテル系溶剤、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンなどのようなケトン系溶剤、トルエン、キシレン、ソルベントナフサなどのような芳香族炭化水素系溶剤などを単独に、あるいは混合して使用することができる。
【0049】
塗布液中の樹脂成分の濃度は、コーティング法に応じた粘度などを考慮して適切に選択することができるが、通常は、塗布液中に紫外線硬化型樹脂、光重合開始剤及び高分子量のポリエステル樹脂の合計量が占める割合は20〜80質量%である。また、この塗布液には、必要に応じてその他の公知の添加剤、例えば、シリコーン系レベリング剤などを添加することができる。
【0050】
本発明において、調製された塗布液は透明プラスチックフイルム基材上にコーティングされる。コーティング法には特に制限はなく、バーコート法、グラビアコート法、リバースコート法などの従来から知られている方法を使用することができる。
【0051】
コーティングされた塗布液は、次の乾燥工程で溶剤が蒸発除去される。この工程で、塗布液中で均一に溶解していた高分子量のポリエステル樹脂は微粒子となって紫外線硬化型樹脂中に析出する。塗膜が乾燥した後、プラスチックフイルムには、さらに紫外線が照射され、紫外線硬化型樹脂が架橋・硬化して硬化物層を形成する。この硬化の工程で、高分子量のポリエステル樹脂の微粒子はハードコート層中に固定されるとともに、硬化物層の表面に突起を形成する。
【0052】
また、硬化物層の厚みは0.1〜15μmの範囲であることが好ましく、より好ましくは0.5〜10μmの範囲であり、特に好ましくは1〜8μmの範囲である。硬化物層の厚みが0.1μmよりも薄い場合には、後述する突起が十分に形成されにくくなる。一方硬化物層の厚みが15μmよりも厚い場合には、生産性が低下しやすくなる。
【0053】
さらに、透明導電性薄膜と硬化物層との付着力を向上するために、硬化物層を表面処理することが有効である。具体的な手法としては、カルボニル基、カルボキシル基、水酸基を増加するためにグローまたはコロナ放電を照射する放電処理法、アミノ基、水酸基、カルボニル基などの極性基を増加させるために酸またはアルカリで処理する化学薬品処理法などが挙げられる。
【0054】
(透明導電性薄膜)
透明導電性薄膜は、基材の透明プラスチックフィルムまたは硬化物層を有する基材の硬化物層面に、スパッタリング法を用いて成膜する。
【0055】
本発明で用いる透明導電性薄膜としては、透明性及び導電性をあわせもつ材料であれば特に制限はないが、酸化インジウム、酸化スズ、酸化亜鉛、インジウム−スズ複合酸化物、スズ−アンチモン複合酸化物、亜鉛−アルミニウム複合酸化物、インジウム−亜鉛複合酸化物、銀および銀合金、銅および銅合金、金等が単層もしくは2層以上の積層構造したものが挙げられる。これらのうち、環境安定性や回路加工性の観点からインジウム−スズ複合酸化物もしくはスズ−アンチモン複合酸化物が好適である。
【0056】
透明導電性薄膜の膜厚は4〜800nmの範囲が好ましく、特に好ましくは5〜500nmである。透明導電性薄膜の膜厚が4nmよりも薄い場合、連続した薄膜になりにくく、そのため良好な導電性を示しにくくなる。また、800nmよりも厚い場合、透明性が低下しやすくなる。
【0057】
スパッタリング法は、金属酸化物ターゲットを用いた通常のスパッタリング法、あるいは、金属ターゲットを用いた反応性スパッタリング法等が用いられる。またスパッタリングにための高エネルギーイオンの生成方式として、グロー放電プラズマ法またはイオンビーム法が好ましい。
【0058】
グロー放電発生方式としては、2極、3極、4極スパッタリング方式があるが、高密度プラズマ発生には、マグネトロンスパッタリング法が好適である。マグネトロンスパッタリング法は、薄膜形成の材料となるターゲット背面に磁場発生源を設けて、ターゲット表面に平行方向に磁場を形成する。この磁場発生源は、電磁石でもよいし、フェライトやSm−Co合金などの固定磁石でもよい。
【0059】
グロー放電発生のために、ターゲットには1〜100MHzの高周波または直流電力を印加する。印加電力は0.2〜10.0W/cm2に範囲が好ましい。0.2W/cm2未満の電力では十分な成膜速度が得られにくく、10.0W/cm2を超える電力を印加すると、ターゲットが破損してしまうことがある。
【0060】
放電ガスとしてはアルゴン、ヘリウム、ネオンなどの希ガスを用い、反応性ガスとして、酸素、窒素等を導入したり、オゾン添加、プラズマ照射、イオンアシスト等の手段を併用してもよい。
【0061】
また、スパッタリングを行う際の真空度は、0.01〜10Paの範囲で行うのが好ましい。真空度が0.01Paよりも高真空では、安定な放電ができにくくなるため、スパッタリングが安定しにくくなる。また、10Paよりも低い真空度でも、やはり安定な放電ができにくくなるため、スパッタリングが安定しにくくなる。
【0062】
前述したように、透明導電性薄膜の膜質を向上するためには、グロー放電によるプラズマ雰囲気中から透明導電性薄膜へのイオン照射エネルギーを低下させることが重要となる。そのためには、プラズマ雰囲気中の空間電位Vpとプラスチック基板の浮遊電位Vfとの電位差(Vp−Vf)を、0Vを超え20V以下になるように制御することが必要である。前記電位差(Vp−Vf)の上限値は、15Vが好ましい。通常、プラズマ雰囲気中の空間電位Vpは20〜30V程度であり、絶縁物であるプラスチック基板の浮遊電位Vfはこの空間電位よりも低く、−30V程度である。
【0063】
また、空間電位Vpは浮遊電位Vfよりも高い。なぜならば、浮遊電位とは、正イオン電流と負イオン電流が等しくなる電位のことであるが、スパッタリングに用いるプラズマ中の正イオンはArなどの希ガスが電離したArイオンであり、負イオンとはほとんどが電子である。このようなプラズマ中の正イオン温度に対して、電子温度は10倍程度高くなる。このため、Arイオンと電子の電流値が等しくなる電位(すなわち浮遊電位)は空間電位よりも必然的に低くなる。
【0064】
したがって、電位差(Vp−Vf)を20V以下とするためには、空間電位Vpを通常値(20〜30V)よりも小さくし、基板位置での浮遊電位Vfを通常値(−30V程度)よりも大きくし、Vpに近づければよい。具体的には、プラズマ雰囲気中の空間電位Vpを−10〜10Vの範囲とし、基板位置での浮遊電位Vfを−20〜0Vの範囲とする(但し、Vp>Vf)ことが好ましい。
【0065】
空間電位Vpを低くするには、グロー放電領域からのプラズマ損失が少なくなるように、プラズマ閉じ込めを向上させることが好適である。例えば、ターゲット背面にある磁場強度を高くしたり、プラズマが流出するチャンバー壁周辺に閉じ込め用磁場を形成したりすることが有効である。また、スパッタリング用のグロー放電とは別にプラズマ発生源、プラズマガンなどを設けて、グロー放電部にプラズマ流を入射することも有効である。
【0066】
磁場強度を高くするには、ネオジウム系磁石またはコバルト系磁石のいずれかを用いるのが好適である。閉じ込め用の磁場には、あまり強すぎるとスパッタリング自体にも影響を及ぼすために、10mT以下の磁束密度の好ましい。このためには、フェライト磁石またはプラスチックマグネットが好ましい。
【0067】
プラズマ流入射のためには、熱陰極放電、高周波放電、ECR放電などで生成したプラズマを電磁石によって絞った後に、20〜200Vの加速電圧で引き出す手法が有効である。20V未満の加速電圧では十分なプラズマを引き出すことが出来ず、200Vを超える電圧では、エネルギーが高くなりすぎて、スパッタリング用のグロー放電プラズマとの相互作用がなくなり、空間電位Vp低減の効果が十分得られにくい場合がある。このためのガスとしては、アルゴン、ヘリウム、ネオンなどの希ガスの単体または混合ガスが好ましく用いられる。
【0068】
プラズマ空間における浮遊電位Vfは、プラズマ雰囲気中の電子温度Teと相関関係があり、浮遊電位Vfを0Vに近づけるためには、電子温度を出来るだけ低温にするが好ましい。電子温度を支配する因子は、空間に印加する電場および雰囲気圧力で決まる。つまり、出来るだけ、低電圧で放電し、低真空度(高圧力)で放電させればよい。
【0069】
スパッタリング法において、低電圧放電を行うためには、ターゲット背面の磁場強度を上げるのがやはり好ましく、ネオジウム系磁石またはコバルト系磁石を用いるのが好適である。また、スパッタ時の真空度は低いほど(圧力が高いほど)、浮遊電位Vfは0に近づくが、真空度が低すぎる(圧力が高すぎる)と、スパッタリングされた堆積粒子とスパッタリング雰囲気ガスとの衝突頻度も高くなってしまい、透明導電性薄膜の膜質低下を招く。よって、0.05〜5Paの範囲が好適である。
【0070】
また、ターゲット表面から基板となるプラスチックフィルム表面までの距離は通常5〜10cm程度である。安定した放電状態を得て、空間電位Vpを低減するためには、ターゲット近傍に形成するプラズマシース長(図1参照)はできるだけ短い方がよい。なぜならば、プラズマシース内は通常のプラズマ雰囲気中とは異なり、イオン流が流れ込んでいる不安定領域である。このような不安定領域は透明導電性薄膜が堆積されるプラスチックフィルム(基材)表面からできる限り遠いほうが好ましく、高品位の透明導電性薄膜を得ることが可能となる。ターゲット近傍のプラズマシース長は、具体的には3cm以下であることが好ましく、より好ましくは2cm以下である。
【0071】
プラズマシース長を短くするには、(1)ターゲット印加電圧を低くする、(2)プラズマ密度を高くする、(3)電子温度を低くする、ことが有効である。
【0072】
ターゲット印加電圧を低くするためには、ターゲット印加電力を低くすればよいが、透明導電性薄膜の堆積速度も低下してしまうため、生産性の観点から好ましくない。そこで、印加電力が一定のままで、電流を増加させ、電圧を低くくするために、ターゲット背面の磁場強度を強くし、放電しやすくする手法がやはり有効である。
【0073】
プラズマ密度を高くするためには、前述したが、プラズマが流出するチャンバー壁周辺に閉じ込め用磁場を形成したりすることが有効である。また、スパッタリング用のグロー放電とは別にプラズマ発生源、プラズマガンなどを設けて、グロー放電部にプラズマ流を入射することも有効である。
【0074】
通常のグロー放電において、電子温度を制御することは非常に困難であるが、グロー放電をパルス状に行うことである程度、低温化することが可能である。電圧が放電維持電圧から0V近傍まで低下すると、残留しているプラズマは壁面まで拡散した後に消えるが、電子は空間中の中性粒子と衝突することで急激にエネルギーを失い、電子温度は低下していく。電子温度が低下し、プラズマ自体は拡散せずにいる周期でパルス放電を行うことで、電子温度を低下することが可能である。
【0075】
このパルス放電の電圧が0V近傍まで下げるパルス幅は0.5〜5000μsが好ましい。0.5μsよりも短い時間では電子温度低下の効果がなく、5μsよりも長い時間、放電を停止するとプラズマが消失し、安定放電ができなくなる場合がある。またパルス周期としては、50〜350kHzの範囲が好ましく、100〜250kHzの範囲がさらに好ましい。50kHzよりも低い周波数では、やはり、電子温度の低下が不十分となり、350kHzよりも高周波では、電圧変化時に高周波ノイズを発生させてしまい、スパッタリング装置に悪影響を及ぼす場合がある。
【0076】
また、さらに膜質の優れた透明導電性薄膜を得るために、成膜後に加熱、紫外線照射などの手段でエネルギーを加えてもよい。このうち、酸素雰囲気下での加熱処理が好適である。加熱温度は150〜220℃の範囲が好ましい。150℃未満の温度では、膜質改善の効果が十分でなく、220℃を超える温度ではフィルムの平面性を維持するのが難しくなる。また、加熱時間としては0.2〜60分の範囲が好適である。加熱時間が0.2分未満では220℃程度の高温処理しても膜質改善の効果が不十分となる場合がある。60分を超える加熱時間では工業的な生産を行うためには好ましくない。
【0077】
また、加熱処理をおこなう雰囲気は、まず0.2Pa以下の圧力まで排気した後に酸素で満たした空間で行うことが好ましい。このときの圧力は大気圧以下であることが好ましい。
【0078】
(ハードコート層)
また、タッチパネルとした際の最外層(ペン入力面)の耐擦傷性をさらに向上させるために、透明プラスチックフィルムの透明導電性薄膜を形成させた表面とは反対面(タッチパネルとした際の最外層のペン入力面)に、ハードコート層を設けることが好ましい。前記ハードコート層の硬度は、鉛筆硬度で2H以上であることが好ましい。2Hよりも低い硬度では、透明導電性フィルムのハードコート層としては耐擦傷性の点で不十分となる場合がある。
【0079】
前記ハードコート層の厚みは0.5〜10μmであることが好ましい。厚みが0.5μm未満では、耐擦傷性が不十分となりやすい。一方、厚みが10μmを超える場合には、生産性が低下しやすくなる。
【0080】
前記ハードコート層に用いられる硬化型樹脂は、アクリレート系の官能基を有する樹脂が好ましい。例えば、比較的低分子量のポリエステル樹脂、ポリエーテル樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、アルキッド樹脂、スピロアセタール樹脂、ポリブタジエン樹脂、ポリチオールポリエン樹脂、多価アルコール等の多官能化合物の(メタ)アクリート等のオリゴマーまたはプレポリマーなどが挙げられる。
【0081】
また、ハードコート層用塗布液の反応性希釈剤としては、エチル(メタ)アクリート、エチルヘキシル(メタ)アクリレート、スチレン、メチルスチレン、N−ビニルピロリドン等の単官能モノマー並びに多官能モノマー、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオール(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート等を使用することができる。
【0082】
前記の硬化型樹脂中でも、ポリエステルアクリレートとポリウレタンアクリレートの混合物が特に好適である。なぜなら、ポリエステルアクリレートは塗膜が非常に硬くてハードコート層として適しているためである。しかしながら、ポリエステルアクリレート単独の塗膜では耐衝撃性が低く脆くなりやすいので、塗膜に耐衝撃性及び柔軟性を与えるために、ポリウレタンアクリレートを併用する。ポリエステルアクリレート100質量部に対するポリウレタンアクリレートの配合割合は30質量部以下とするのが好ましい。この配合割合が30質量部を超えると、塗膜が柔らかくなりすぎて耐衝撃性が不十分となる傾向がある。
【0083】
前記の硬化型樹脂組成物の硬化方法は、通常の硬化方法、即ち、加熱、電子線または紫外線の照射によって硬化する方法を用いることができる。例えば、電子線硬化の場合は、コックロフトワルトン型、ハンデグラフ型、共振変圧型、絶縁コア変圧器型、直線型、ダイナミトロン型、高周波型等の各種電子線加速器から放出される50〜1000keV、好ましくは100〜300keVのエネルギーを有する電子線等が使用される。また、紫外線硬化の場合には、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、低圧水銀灯、カーボンアーク、キセノンアーク、メタルハイライドランプ等の光線から発する紫外線等が利用できる。
【0084】
さらに、電離放射線硬化の場合には、前記の硬化型樹脂組成物中に、光重合開始剤として、アセトフェノン類、ベンゾフェノン類、ミヒラーベンゾイルベンゾエート、α−アミロキシムエステル、テトラメチルチウラムモノサルファイド、チオキサントン類や、光増感剤として、n−ブチルアミン、トリエチルアミン、トリ−n−ブチルホスフィン等を混合することが好ましい。本発明では、オリゴマーとしてウレタンアクリレート、モノマーとしてジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等を混合することが特に好ましい。
【0085】
ハードコート層に防眩性を付与するためには、硬化型樹脂中にCaCO3やSiO2などの無機粒子を分散させたり、ハードコート層の表面に凹凸形状を形成させることが有効である。例えば、凹凸を形成するためには、硬化型樹脂組成物を含む塗液を塗工後、表面に凸形状を有する賦形フィルムをラミネートし、この賦形フィルム上から紫外線を照射し硬化型樹脂を硬化させた後に、賦形フィルムのみを剥離することにより得られる。
【0086】
前記の賦型フィルムには、離型性を有するポリエチレンテレフタレート(以後、PETと略す)等の基材フィルム上に所望の凸形状を設けたもの、或いは、PET等の基材フィルム上に繊細な凸層を形成したもの等を用いることができる。その凸層の形成は、例えば、無機粒子とバインダー樹脂からなる樹脂組成物を用いて基材フィルム上に塗工することにより得ることができる。前記バインダー樹脂は、例えば、ポリイソシアネートで架橋されたアクリルポリオールを用い、無機粒子としては、CaCO3やSiO2などを用いることができる。また、この他にPET製造時にSiO2等の無機粒子を練込んだマットタイプのPETも用いることができる。
【0087】
この賦型フィルムを紫外線硬化型樹脂の塗膜にラミネートした後紫外線を照射して塗膜を硬化する場合、賦型フィルムがPETを基材としたフィルムの場合、該フィルムに紫外線の短波長側が吸収され、紫外線硬化型樹脂の硬化が不足するという欠点がある。したがって、紫外線硬化型樹脂の塗膜にラミネートする賦型フィルムは、波長380nmにおける透過率が20%以上のものを使用することが重要である。
【0088】
また、タッチパネルに用いた際に可視光線の透過率をさらに向上させるためにハードコート層上に、低反射処理を施してもよい。この低反射処理は、ハードコート層の屈折率とは異なる屈折率を有する材料を単層もしくは2層以上に積層することが好ましい。単層構造の場合、ハードコート層よりも小さな屈折率を有する材料を用いるのが好ましい。
【0089】
また、2層以上の多層構造とする場合は、ハードコート層と隣接する層は、ハードコート層よりも大きな屈折率を有する材料を用い、この上の層にはこれよりも小さな屈折率を有する材料を選ぶのがよい。このような低反射処理を構成する材料としては、有機材料、無機材料、これらの混合物でも上記の屈折率の関係を満足すれば特に限定されない。例えば、CaF2、MgF2、NaAlF4、SiO2、ThF4、ZrO2、Nd23、SnO2、TiO2、CeO2、ZnS、In23、などの誘電体を用いるのが好ましい。
【0090】
この低反射処理は、真空蒸着法、スパッタリング法、CVD法、イオンプレーティング法などのドライコーティングプロセスでも、グラビア方式、リバース方式、ダイ方式などのウェットコーティングプロセスでもよい。
【0091】
さらに、この低反射処理層の積層に先立って、前処理として、コロナ放電処理、プラズマ処理、スパッタエッチング処理、電子線照射処理、紫外線照射処理、プライマー処理、易接着処理などの公知の表面処理をハードコート層に施してもよい。
【0092】
(低反射処理)
また、さらに光線透過率を高くするためには、透明導電性薄膜を積層する面にも低反射処理を行うことが有効である。この場合は、タッチパネルに使用する導電性のある面のために、最外層は透明導電性薄膜となる。このため、透明導電性薄膜とプラスチックフィルムとの間に低反射処理層を1層のみ設ける際には、屈折率がプラスチックフィルムと透明導電性薄膜の中間となるものが好ましい。
【0093】
透明導電性薄膜とプラスチックフィルムとの間に低反射処理層を2層設ける際には、前記フィルム上の第1層には、フィルムよりも屈折率が高く、透明導電性薄膜よりは屈折率の低い材料を使用することが好ましい。この上の第2層には、第1層よりも屈折率が低い材料を使用することが好ましい。
【0094】
3層以上の層を積層する際には、プラスチックフィルム上から奇数番目の層はプラスチックフィルムよりも屈折率が高く、透明導電性薄膜よりは屈折率の低い材料を使用し、プラスチックフィルムから偶数番目の層は、その下の層よりも屈折率が低い材料を使用することが好ましい。
【0095】
これらの層構成からなる材料としては、ハードコート側と同じく、有機材料、無機材料、これらの混合物でも上記の屈折率の関係を満足すれば特に限定されない。例えば、CaF2、MgF2、NaAlF4、SiO2、ThF4、ZrO2、Nd23、SnO2、TiO2、CeO2、ZnS、In23、などの誘電体を用いるのが好ましい。また、製法や前処理の関しても、ハードコート側と同様である。
【0096】
(透明導電性シート)
本発明の製造方法で得られた透明導電性フィルムを用い、透明導電性薄膜を形成していない面を、粘着剤を介して透明樹脂シートと積層することで、タッチパネルの固定電極に用いる透明導電性積層シートが得られる。すなわち、固定電極の基材をガラスから樹脂シ−トに変更することで、軽量かつ割れにくいタッチパネルを作製することができる。
【0097】
前記粘着剤は透明性を有するものであれば特に制限はないが、例えばアクリル系粘着剤、シリコーン系粘着剤、ゴム系粘着剤などが好適である。この粘着剤の厚さは特に制限はないが、通常1〜100μmの範囲に設定するのが望ましい。粘着剤の厚みが1μm未満の厚さの場合、実用上問題のない接着性を得るのが難しくなり、100μmを越える厚さでは生産性が低下しやすくなる。
【0098】
この粘着剤を介して貼合わせる透明樹脂シートは、ガラスと同等の機械的強度を付与するために使用するものであり、厚さは0.05〜5mmの範囲が好ましい。前記透明樹脂シートの厚みが0.05mm未満では、機械的強度がガラスに比べ不足しやすくなる。一方、厚さが5mmを越える場合には、厚すぎてタッチパネルに用いるには不適当である。また、この透明樹脂シートの材質は、前記の透明プラスチックフィルムと同様のものを使用することができる。
【0099】
図2に、本発明の製造方法で得られた透明導電性フィルムを用いた、タッチパネルの例を示す。これは、透明導電性薄膜を有する一対のパネル板を、透明導電性薄膜が対向するようにスペーサーを介して配置してなるタッチパネルにおいて、一方のパネル板に本発明の透明導電性フィルムを用いたものである。
【0100】
このタッチパネルは、ペンにより文字を入力した時に、ペンからの押圧により、対向した透明導電性薄膜同士が接触し、電気的にONの状態になり、タッチパネル上でのペンの位置を検出することができる。このペン位置を連続的かつ正確に検出することで、ペンの軌跡から文字を認識することができる。この際、ペン接触側の可動電極が本発明の透明導電性フィルムを用いると、ペン入力耐久性に優れるため、長期にわたって安定なタッチパネルとすることができる。
【0101】
なお、本発明の製造方法で得られた透明導電性フィルム及び透明導電性シートを使用して得た、ガラス基板を用いないプラスチック製のタッチパネルの断面図を図3に示した。このプラスチック製のタッチパネルは、ガラスを用いていないため、非常に軽量であり、かつ、衝撃により割れたりすることがない。
【0102】
【実施例】
以下に実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によりなんら限定されるものではない。なお、透明導電性フィルムの性能およびタッチパネルのペン入力耐久性試験は、下記の方法により測定した。
【0103】
<光線透過率及びヘイズ>
JIS−K7105に準拠し、ヘイズメーター(日本電色工業(株)製、NDH−1001DP)を用いて、光線透過率及びヘイズを測定した。
【0104】
<表面抵抗率>
JIS−K7194に準拠し、4端子法にて測定した。測定機は、三菱油化(株)製 Lotest AMCP−T400を用いた。
【0105】
<ペン入力耐久性試験>
ポリアセタール製のペン(先端の形状:0.8mmR)に5.0Nの荷重をかけ、20万回(往復10万回)の摺動試験をタッチパネルに行った。この時の摺動距離は30mm、摺動速度は60mm/秒とした。この摺動耐久試験後に、まず、摺動部が白化しているかを目視によって観察した。さらに、ペン荷重0.5Nで上記の摺動部にかかるように20mmφの記号○印を筆記し、タッチパネルがこれを正確に読みとれるかを評価した。さらに、ペン荷重0.5Nで摺動部を押さえた際の、ON抵抗(可動電極(フィルム電極)と固定電極とが接触した時の抵抗値)を測定した。
【0106】
<空間電位、浮遊電位、プラズマシース長の測定>
また、スパッタリング装置中のプラズマ雰囲気の空間電位、浮遊電位、ターゲット近傍のプラズマシース長を以下のようにして測定した。
図4に示すような、SUS304線(0.5mmφ)の先端にスポット溶接により設けた、ワイヤー(タングステン製、直径0.3mm、株式会社ニラコ製)型シングルプローブ法を作製し、プローブ電圧、プローブ電流の関係をプラズマ基礎工学(内田老鶴圃、1986年発行)P124〜133または気体放電(近代科学社、昭和43年発行)P116〜130に記載の方法で解析し、空間電位及び浮遊電位をターゲット表面からフィルム表面まで5mmピッチで測定した。この空間分布からプラズマシース長を求めた。また、ワイヤー表面がスパッタ膜などで汚れたときには、2.0Aの電流を流してワイヤー表面を加熱し、クリーニングした。
【0107】
実施例1
<プラスチックフィルムの作製>
光重合開始剤含有アクリル系樹脂(大日精化工業(株)製、セイカビームEXF−01J)100質量部に、共重合ポリエステル樹脂(東洋紡績(株)製、バイロン200、重量平均分子量18,000)を3質量部配合し、溶剤としてトルエン/MEK(8/2:質量比)の混合溶媒を、固形分濃度が50質量%になるように加え、撹拌して均一に溶解し、硬化物層形成用塗布液を調製した。
【0108】
両面に易接着層を有する二軸配向ポリエチレンテレフタレートフイルム(東洋紡績(株)製、A4340、厚み188μm)に、塗膜の厚みが5μmになるように、上記で調製した硬化物層形成用塗布液をマイヤーバーを用いて塗布した。次いで、80℃で1分間の乾燥を行った後、紫外線照射装置(アイグラフィックス(株)製、UB042−5AM−W型)を用いて紫外線を照射(光量:300mJ/cm2)し、塗膜を硬化させた。さらに、180℃で1分間の加熱処理を行った。このようにして両面に硬化物層を有するプラスチックフィルムを作製した。
【0109】
<透明導電性薄膜の製膜>
前記の両面に硬化物層を有するプラスティックフィルムの一方の面に、インジウム−スズ複合酸化物(屈折率:2.0)からなる透明導電性薄膜を成膜した。このとき、ターゲットとして、スズを5質量%含有したインジウム(三井金属鉱業(株)製、密度7.05g/cm3、厚さ5mm)を用い、該ターゲットに2W/cm2のDC電力を印加した。このターゲットの背面には、磁場強度の強いサマリウム−コバルト合金からなるマグネトロン放電用の磁石を配置した。ターゲット表面での磁束密度は、エロージョン部の水平水分が0.17Tであった。
【0110】
Arガスを100sccm、O2ガスを5.0sccmの流量で流し、0.4Paの雰囲気下でDCマグネトロンスパッタリング法により、前記プラスチックフィルムの片面の硬化物層に、インジウム−スズ複合酸化物からなる透明導電性薄膜を成膜した。
【0111】
ただし、前記のDCマグネトロンスパッタリング法で用いるDCは、通常のDCではなく、アーク放電を防止するために、日本イー・エヌ・アイ製RPG−100を用いて2016ns幅のパルスを150kHz周期で印加したものである。
【0112】
また、雰囲気の酸素分圧をスパッタプロセスモニター(伯東(株)製、SPM200)にて常時観測しながら、インジウム−スズ複合酸化物薄膜中の酸化度が一定になるように酸素ガスの流量計およびDC電源にフィートバックした。
【0113】
プラズマ雰囲気からのプラズマ損失を低減するために、ターゲット近傍から基板であるプラスチックフィルム近傍までの空間に、カプス型磁場配位を施したシールド板を設けた。このカスプ型磁場を形成するために、プラスチック磁石を配置した。このプラスチック磁石の表面磁束密度は0.2Tであった。
【0114】
以上のようにして、厚さ27nmのインジウム−スズ複合酸化物からなる透明導電性薄膜を堆積した。
【0115】
<タッチパネルの作製>
この透明導電性フィルムを一方のパネル板として用い、他方のパネル板として、ガラス基板上にプラズマCVD法で厚みが20nmのインジウム−スズ複合酸化物薄膜(酸化スズ:10質量%)からなる透明導電性薄膜(日本曹達製、S500)を用いた。この2枚のパネル板を透明導電性薄膜が対向するように、直径30μmのエポキシビーズを介して、配置しタッチパネルを作製した。
【0116】
実施例2
実施例1において、プラスチック磁石によるカスプ型磁場配位を施したシールド板を用いる代わりに、プラズマ雰囲気からのプラズマ損失を低減するために、イオンビーム注入を用いた以外は、実施例1と同様にして透明導電性フィルムを作製した。
【0117】
なお、イオン源としてIONTECH製RFイオンソースを用い、イオン源用ガスとしてArを10sccm流した。このとき、加速電圧600V、加速電流30mA、ビーム電圧100V、ビーム電流150mA、RF電力330Wとした。以上のようにして作製した透明導電性フィルムを用いて、実施例1と同様にしてタッチパネルを作製した。
【0118】
実施例3
実施例1で用いた、両面に硬化物層を有するプラスチックフィルムの一方の面に、厚さ45nmのAl23薄膜層(屈折率:1.62)をスパッタリングで成膜した。ターゲットにはAl金属(純度:99.99質量%)を用い、Arガスを100sccm、O2ガスを50sccmの流量で流し、0.4Paの雰囲気下でDCマグネトロンスパッタリング法で成膜した。ただし、前記のDCマグネトロンスパッタリング法で用いたDCは通常のDCではなく、アーク放電を防止するために、日本イー・エヌ・アイ製RPG−100を用いて2016ns幅のパルスを100kHz周期で印加したものである。
【0119】
上記の厚さ45nmのAl23薄膜層に、ターゲットとしてSi(純度:99.99質量%)を用い、他はAl23と同様の条件で厚さ45nmのSiO2薄膜層(屈折率:1.40)を成膜した。さらに、このSiO2薄膜層上に、実施例1と同様にして、インジウム−スズ複合酸化物からなる透明導電性薄膜を成膜し、透明導電性フィルムを得た。また、この透明導電性フィルムを用いて、実施例1と同様にしてタッチパネルを作製した。
【0120】
比較例1
プラスチック磁石によるカスプ型磁場配位を施したシールド板を用いなかった以外は、実施例1と同様にして透明導電性フィルムを作製した。さらに、この透明導電性フィルムを用いて、実施例1と同様にしてタッチパネルを作製した。
【0121】
以上の実施例及び比較例で得られた透明導電性フィルムの諸特性の評価結果を表1及び図5〜8に示す。
【0122】
表1の結果より、実施例1〜3で得られた透明導電性フィルムは、空間電位Vpと浮遊電位Vfとの電位差(Vp−Vf)が小さいために、透明導電性薄膜へのプラズマ雰囲気からのイオン入射量が少なく、良好な膜質を有する透明導電性薄膜が得られた。さらに、この透明導電性フィルムを用いたタッチパネルは、ポリアセタール製ペン(先端形状:0.8mmR)に、5.0Nの荷重をかけ20万回の摺動試験を行った後でも、摺動部における白化は観察されず、ON抵抗にも異常がなかった。また、入力した記号○印も正確に認識していた。
【0123】
これに対して、比較例1で得られた透明導電性フィルムは、透明導電性薄膜へのプラズマ雰囲気からのイオン入射量が多く、透明導電性薄膜の膜質に劣っていた。そのため、この透明導電性フィルムをタッチパネルに用いたところ、ポリアセタール製ペン(先端形状:0.8mmR)に5.0Nの荷重で20万回の摺動試験を行った後で摺動部において白化が観察され、ON抵抗も上昇した。また、入力した記号○印も摺動部で正確に認識していなかった。
【0124】
【表1】
Figure 0004135079
【0125】
【発明の効果】
本発明の透明導電性フィルムの製造方法は、スパッタリングに用いるプラズマ雰囲気中の空間電位Vpと、透明導電性薄膜がプラスチックフィルム上に堆積する位置における浮遊電位Vfとの電位差(Vp−Vf)を、0Vを超え20V以下に制御しているため、スパッタリングの際に、グロー放電によるプラズマ雰囲気中からの透明導電性薄膜へのイオン照射エネルギーを小さくすることができ、良好な膜質を有する透明導電性薄膜を成膜することができる。
【0126】
このため、本発明の製造方法で得られた前記透明導電性フィルムまたは透明導電性シートの少なくとも1種を使用して作製したペン入力用タッチパネルは、ペンの押圧で対向する透明導電性薄膜同士が接触しても、剥離、クラック等を生じることがない。その結果、ペン入力耐久性に優れ、かつ位置検出精度や表示品位にも優れている。したがって、ペン入力タッチパネルとして特に好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】グロー放電中の空間電位分布の説明図である。
【図2】本発明の製造方法で得た透明導電性フィルムを使用して得たタッチパネルの断面図の一例である。
【図3】本発明の製造方法で得た透明導電性フィルム及び透明導電性シートを使用した、ガラス基板を用いないプラスチック製のタッチパネルの断面図の一例である。
【図4】本発明の空間電位測定に用いたワイヤー型シングルプローブ法を示した説明図である。
【図5】実施例1のタッチパネルからの出力形状を示した説明図である。
【図6】実施例2のタッチパネルからの出力形状を示した説明図である。
【図7】実施例3のタッチパネルからの出力形状を示した説明図である。
【図8】比較例1のタッチパネルからの出力形状を示した説明図である。
【符号の説明】
1 摺動試験部
2 タッチパネル出力形状
10 透明導電性フィルム
11 透明プラスチックフィルム基材
12 硬化物層
13 透明導電性薄膜
14 ハードコート層
20 ビーズ
30 ガラス板
40 透明導電性シート
41 粘着剤
42 透明樹脂シート
51 タングステン製ワイヤー
52 ステンレス線
53 セラミックスチューブ

Claims (5)

  1. 金属酸化物または金属を含むターゲットを用いて、スパッタリング法にて透明導電性薄膜を透明プラスチックフィルム上に成膜させる透明導電性フィルムの製造方法であって、スパッタリングを行う際に、(a)ターゲット背面にネオジウム系磁石またはコバルト系磁石を配置する、(b)チャンバー壁周辺にフェライト磁石またはプラスチック磁石を配置する、(c)グロー放電部にプラズマ流を入射する、のいずれかの手段を用い、さらに(d)グロー放電をパルス状に行って、スパッタリングに用いるプラズマ雰囲気中の空間電位Vpと、透明導電性薄膜がプラスチックフィルム上に堆積する位置における浮遊電位Vfとの電位差(Vp−Vf)を、0Vを超え20V以下になるように制御することでターゲット近傍に形成されるプラズマシース長をターゲット表面から3cm以内に形成させることを特徴とする透明導電性フィルムの製造方法。
  2. 前記空間電位Vpが−10〜10Vであることを特徴とする請求項1記載の透明導電性フィルムの製造方法。
  3. 前記浮遊電位Vfが−20〜0Vであることを特徴とする請求項1または2記載の透明導電性フィルムの製造方法。
  4. プラスチックフィルムと透明導電性薄膜との間に、透明導電性薄膜よりも屈折率の低い層を1層以上有することを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の透明導電性フィルムの製造方法。
  5. 透明導電性フィルムの透明導電性薄膜面とは反対面に、粘着剤層を介して透明樹脂シートを貼合せてなる透明導電性シートの製造方法であって、前記透明導電性フィルムは請求項1〜のいずれかに記載の製造方法で得られたものであることを特徴とする透明導電性シートの製造方法。
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