JPH0754133A - スパッタリング用itoターゲット - Google Patents

スパッタリング用itoターゲット

Info

Publication number
JPH0754133A
JPH0754133A JP21920393A JP21920393A JPH0754133A JP H0754133 A JPH0754133 A JP H0754133A JP 21920393 A JP21920393 A JP 21920393A JP 21920393 A JP21920393 A JP 21920393A JP H0754133 A JPH0754133 A JP H0754133A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
oxide
sintered body
sputtering
weight
tin oxide
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP21920393A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroyuki Tanaka
裕之 田中
Tatsuo Nate
達夫 名手
Shinobu Endo
忍 遠藤
Koichi Furuyama
晃一 古山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TOSHIMA SEISAKUSHO KK
Sumitomo Metal Mining Co Ltd
Toshima Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
TOSHIMA SEISAKUSHO KK
Sumitomo Metal Mining Co Ltd
Toshima Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by TOSHIMA SEISAKUSHO KK, Sumitomo Metal Mining Co Ltd, Toshima Manufacturing Co Ltd filed Critical TOSHIMA SEISAKUSHO KK
Priority to JP21920393A priority Critical patent/JPH0754133A/ja
Publication of JPH0754133A publication Critical patent/JPH0754133A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Physical Vapour Deposition (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 表面における黒化の発生を抑制することが可
能なスパッタリング用ITOターゲットを提供する。 【構成】 酸化インジウムと酸化錫を主成分とした焼結
体であって、0.1〜3重量%(CeO2 換算)の酸化
セリウムを含有することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、透明導電膜作成に使用
するスパッタリング用ITOターゲットに関する。
【0002】
【従来の技術】スパッタリングによって得られる透明導
電膜としてインジウム、錫及び酸素から成るITO膜は
その抵抗値の低さと透明性から有望な膜として注目され
ている。ITO膜の形成にはスプレイ法やCVD法等の
化学的成膜法、あるいは真空蒸着法やスパッタリング法
等の物理的成膜法などを適用することができるが、大面
積で成膜することが可能でかつ低抵抗膜を再現性良く形
成できることからスパッタリング法が多く用いられてい
る。スパッタリング法によってITO膜を形成する場合
には、酸化インジウムと酸化錫を主成分とした焼結体が
スパッタリング用ITOターゲット(以下、これをIT
Oターゲットと称する)として使用される。このITO
ターゲットは、通常、酸化インジウムと酸化錫の粉末混
合体を常温でプレス成形した後、成形体を更に酸素を含
む雰囲気にて1350〜1650℃で焼結して製造され
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このようなITOター
ゲットを生産ライン等で長時間スパッタリングすると、
ターゲット表面に黒化と呼ばれる変質層が生じ、これに
より成膜速度が低下し、生産性が低下するという問題が
生じるのみならず、この黒化は異常放電現象を引き起こ
すことが知られている。そして、成膜中に異常放電現象
が起こると、プラズマ状態が不安定となり、安定した成
膜が行われず、形成された膜の構造が悪化し、膜の特性
値が劣化するという不都合を生じる。従って本発明は、
上述した問題点を解消し、黒化の発生を抑制することが
可能なITOターゲットを提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するもの
として、本発明のITOターゲットは、酸化インジウム
と酸化錫を主成分とした焼結体であって、0.1〜3重
量%(CeO2 換算)の酸化セリウムを含有することを
特徴とする。
【0005】
【作用】ITOターゲットとして用いられる焼結体は、
酸化インジウムと酸化錫を主成分とし、酸化錫は通常5
〜30重量%(SnO2 換算)含有される。この焼結体
においては主成分である酸化インジウム、酸化錫は少な
くとも一部は固溶体として存在しており、残りは複酸化
物、各々単一の酸化物、またはそれらの混合物の状態で
存在している。酸化錫は酸化インジウム中に完全に固溶
していることが好ましい。
【0006】本発明のITOターゲットは、上記成分に
酸化セリウムが0.1〜3重量%(CeO2 換算)添加
されることが重要である。この添加によって、スパッタ
リングにおけるターゲット表面の黒化、ひいては異常放
電現象が抑制できる。これは次の理由によると推察され
る。単独に存在する酸化セリウムは不定比化合物であ
り、一般にCeO2-X (0≦X≦0.26)で表され
る。ここでXは化学量論比からの酸素の欠損を表す。焼
結体中において酸化セリウムは酸素欠損状態にあると思
われる。酸素欠損状態の酸化セリウム粉末を原料として
用いた場合は化学量論比にはならず、また化学量論比の
酸化セリウム粉末(CeO2 )を原料として用いたとし
ても、高温での焼結時に酸素の欠損が起こるからであ
る。酸素欠損状態の酸化セリウムの酸化速度は酸化イン
ジウムや酸化錫のそれよりも大きい。酸化セリウムを添
加することによって酸化インジウムの酸化を抑え、IT
Oターゲットの局所的な表面抵抗の悪化を抑えることが
できるために黒化の発生が抑制できると推察される。
【0007】酸化セリウムの含有量が0.1重量%(C
eO2 換算)未満であると黒化の抑制が十分でなく、異
常放電の回数は従来品と変わらない。一方、酸化セリウ
ムの含有量が3重量%(CeO2 換算)を超えると黒化
の発生は抑えられるものの、成膜したITO膜の抵抗率
の上昇や透過率の低下が著しくなる。従って、酸化セリ
ウムの含有量は0.1〜3重量%(CeO2 換算)と定
めた。特に好ましい範囲は0.5〜2重量%である。酸
化セリウムは焼結体中に均一に分散している方が好まし
く、出発原料の平均粒径は0.1μm以下が好ましい。
【0008】次に、本発明のITOターゲットの製造方
法の一例を述べる。出発原料である酸化インジウム、酸
化錫粉末に酸化セリウム粉末を加え充分に混合・粉砕し
て、平均粒径0.07μm以下となるように微粒子化を
行って焼結性を高めた後に、好ましくは1000〜12
00℃の温度で固溶化処理を行い、その粉末を用いてプ
レス成形を行い、次いで1350℃以上、好ましくは1
400〜1550℃の温度、酸素を含む雰囲気中で焼結
を行う。
【0009】
【実施例】本発明を実施例により更に詳細に説明する。 実施例1 平均粒径0.07μmの酸化インジウム粉末89重量%
と平均粒径1μmの酸化錫粉末10重量%と平均粒径
0.1μmの酸化セリウム(CeO2 )粉末1重量%を
配合し、3重量%の酢酸ビニール系バインダーを添加し
た後、湿式ボールミル中で18時間混合し、乾燥および
造粒を行った。得られた造粒粉を1ton/cm2 でプ
レス成形した後、酸素を含む雰囲気で焼結を行った。焼
結工程は室温から1300℃までを23時間にて昇温
し、1300℃から100分の昇温時間にて1450℃
まで温度上昇させる。その後、1500℃まで50分の
昇温時間にて温度上昇させ、1500℃にて5時間保持
する。このようにして直径152mm、厚さ5mmの大
きさの円盤状焼結体を得た。
【0010】得られた焼結体の相対密度は85〜86
%、化学分析による錫組成は7.8〜7.9重量%、セ
リウム組成は0.8重量%であり、SnO2 に換算する
と10重量%、CeO2 に換算すると1.0重量%にな
る。この焼結体をスパッタリング用ターゲットとして使
用し、DCマグネトロンスパッタリング法によって試験
を行った。スパッタリング条件は、投入電力2W/cm
2 、ガス圧0.4Pa、Arガス中のO2 分圧は2容量
%とした。ターゲット使用開始時(積算電力0.1kW
h)に成膜したITO膜の比抵抗と透過率を、夫々四端
針法、分光光度計にて測定した。また、連続スパッタリ
ング後(積算電力20kWh)における黒化の生成状況
を観察し、異常放電回数も調べた。
【0011】実施例2 配合割合を酸化インジウム粉末89.5重量%、酸化錫
粉末10重量%、酸化セリウム(CeO2 )粉末0.5
重量%とした以外は実施例1と同様にして焼結体を作成
し、スパッタリング試験を行った。得られた焼結体の相
対密度は85〜86%、化学分析による錫組成は7.8
〜7.9重量%、セリウム組成は0.4重量%であり、
SnO2 に換算すると10重量%、CeO2 に換算する
と0.5重量%になる。
【0012】実施例3 配合割合を酸化インジウム粉末88重量%、酸化錫粉末
10重量%、酸化セリウム(CeO2 )粉末2重量%と
した以外は実施例1と同様にして焼結体を作成し、スパ
ッタリング試験を行った。得られた焼結体の相対密度は
85〜87%、化学分析による錫組成は7.8〜8.0
重量%、セリウム組成は1.6重量%であり、SnO2
に換算すると10重量%、CeO2 に換算すると2.0
重量%になる。
【0013】比較例1 配合割合を酸化インジウム粉末90重量%、酸化錫粉末
10重量%とした以外は実施例1と同様にして焼結体を
作成し、スパッタリング試験を行った。得られた焼結体
の相対密度は86〜87%、化学分析による錫組成は
7.8〜7.9重量%であり、SnO2 に換算すると1
0重量%になる。
【0014】比較例2 配合割合を酸化インジウム粉末86重量%、酸化錫粉末
10重量%、酸化セリウム(CeO2 )粉末4重量%と
した以外は実施例1と同様にして焼結体を作成し、スパ
ッタリング試験を行った。得られた焼結体の相対密度は
85〜86%、化学分析による錫組成は7.7〜7.9
重量%、セリウム組成は3.3重量%であり、SnO2
に換算すると10重量%、CeO2 に換算すると4.0
重量%になる。以上の試験で得られた結果を表1に示
す。
【0015】
【表1】
【0016】
【発明の効果】本発明のITOターゲットを用いれば、
成膜したITO膜の特性を損なうことなく、黒化の発生
を抑えることが可能である。また、長時間のスパッタリ
ングにおいて問題となっていた異常放電現象はほとんど
起こらず、長期的な使用においても安定した良質のIT
O膜を形成することができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸化インジウムと酸化錫を主成分とした
    焼結体であって、0.1〜3重量%(CeO2 換算)の
    酸化セリウムを含有することを特徴とするスパッタリン
    グ用ITOターゲット。
JP21920393A 1993-08-12 1993-08-12 スパッタリング用itoターゲット Pending JPH0754133A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21920393A JPH0754133A (ja) 1993-08-12 1993-08-12 スパッタリング用itoターゲット

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21920393A JPH0754133A (ja) 1993-08-12 1993-08-12 スパッタリング用itoターゲット

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0754133A true JPH0754133A (ja) 1995-02-28

Family

ID=16731828

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP21920393A Pending JPH0754133A (ja) 1993-08-12 1993-08-12 スパッタリング用itoターゲット

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0754133A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002313141A (ja) * 2001-04-16 2002-10-25 Toyobo Co Ltd 透明導電性フィルム、透明導電性シートおよびタッチパネル
JP2005314734A (ja) * 2004-04-28 2005-11-10 Idemitsu Kosan Co Ltd スパッタリングターゲット及び透明導電膜及び透明導電ガラス基板
KR100603079B1 (ko) * 2003-05-16 2006-07-20 가부시키가이샤 고베 세이코쇼 Ag-Bi계 합금 스퍼터링 타겟 및 그의 제조방법
JP2010244064A (ja) * 2010-06-04 2010-10-28 Idemitsu Kosan Co Ltd 半透過半反射型電極基板の製造方法
WO2011034143A1 (ja) * 2009-09-17 2011-03-24 三洋電機株式会社 透明導電膜及びこれを備えた装置
US8038857B2 (en) 2004-03-09 2011-10-18 Idemitsu Kosan Co., Ltd. Thin film transistor, thin film transistor substrate, processes for producing the same, liquid crystal display using the same, and related devices and processes; and sputtering target, transparent electroconductive film formed by use of this, transparent electrode, and related devices and processes
US8529739B2 (en) 2004-03-31 2013-09-10 Idemitsu Kosan Co., Ltd Indium oxide-cerium oxide based sputtering target, transparent electroconductive film, and process for producing a transparent electroconductive film

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002313141A (ja) * 2001-04-16 2002-10-25 Toyobo Co Ltd 透明導電性フィルム、透明導電性シートおよびタッチパネル
KR100603079B1 (ko) * 2003-05-16 2006-07-20 가부시키가이샤 고베 세이코쇼 Ag-Bi계 합금 스퍼터링 타겟 및 그의 제조방법
US8038857B2 (en) 2004-03-09 2011-10-18 Idemitsu Kosan Co., Ltd. Thin film transistor, thin film transistor substrate, processes for producing the same, liquid crystal display using the same, and related devices and processes; and sputtering target, transparent electroconductive film formed by use of this, transparent electrode, and related devices and processes
US8507111B2 (en) 2004-03-09 2013-08-13 Idemitsu Kosan Co., Ltd. Thin film transistor, thin film transistor substrate, processes for producing the same, liquid crystal display using the same, and related devices and processes; and sputtering target, transparent electroconductive film formed by use of this, transparent electrode, and related devices and processes
US8773628B2 (en) 2004-03-09 2014-07-08 Idemitsu Kosan Co., Ltd. Thin film transistor, thin film transistor substrate, processes for producing the same, liquid crystal display using the same, and related devices and processes; and sputtering target, transparent electroconductive film formed by use of this, transparent electrode, and related devices and processes
US8529739B2 (en) 2004-03-31 2013-09-10 Idemitsu Kosan Co., Ltd Indium oxide-cerium oxide based sputtering target, transparent electroconductive film, and process for producing a transparent electroconductive film
JP2005314734A (ja) * 2004-04-28 2005-11-10 Idemitsu Kosan Co Ltd スパッタリングターゲット及び透明導電膜及び透明導電ガラス基板
WO2011034143A1 (ja) * 2009-09-17 2011-03-24 三洋電機株式会社 透明導電膜及びこれを備えた装置
EP2479763A1 (en) * 2009-09-17 2012-07-25 Sanyo Electric Co., Ltd. Transparent conductive film and device comprising same
EP2479763A4 (en) * 2009-09-17 2013-11-13 Sanyo Electric Co TRANSPARENT CONDUCTIVE FILM AND DEVICE COMPRISING SAME
JP2010244064A (ja) * 2010-06-04 2010-10-28 Idemitsu Kosan Co Ltd 半透過半反射型電極基板の製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH11322332A (ja) ZnO系焼結体およびその製造方法
EP2301904A1 (en) Sintered complex oxide, method for producing sintered complex oxide, sputtering target and method for producing thin film
JP3864425B2 (ja) アルミニウムドープ酸化亜鉛焼結体およびその製造方法並びにその用途
JPH10158827A (ja) Ito焼結体およびitoスパッタリングターゲット
JPH04219359A (ja) 導電性酸化亜鉛焼結体
US20090134013A1 (en) Method for forming a transparent electroconductive film
JPH0754133A (ja) スパッタリング用itoターゲット
JP2000281431A (ja) SnO2系焼結体、薄膜形成用材料および導電膜
JPH0570943A (ja) スパツタリングによる透明導電性薄膜形成用高密度焼結ターゲツト材
KR100203671B1 (ko) 아이티오 소결체,아이티오 투명전도막 및 그 막의 형성방법
KR101583124B1 (ko) 도전성 산화물 소결체 및 그 제조 방법
JP6677058B2 (ja) Sn−Zn−O系酸化物焼結体とその製造方法
JPH0570942A (ja) スパツタリングによる透明導電性薄膜形成用高密度焼結ターゲツト材
JP2002275624A (ja) 透明導電性薄膜形成用焼結体ターゲット、その製造方法、及びそれより得られる透明導電性薄膜
JP3030913B2 (ja) Ito焼結体の製造方法
JP2003239063A (ja) 透明導電性薄膜とその製造方法及びその製造に用いるスパッタリングターゲット
JP2005330158A (ja) 複合酸化物焼結体の製造方法及びその焼結体からなるスパッタリングターゲット
JPH08246139A (ja) 酸化物焼結体
JP2904358B2 (ja) Ito焼結体の製造方法
JP2006069811A (ja) 単結晶酸化マグネシウム焼結体及びプラズマディスプレイパネル用保護膜
JPH0726371A (ja) スパッタリング用ターゲットおよび低屈折膜
JPH01246107A (ja) 超電導薄膜
JP3896218B2 (ja) インジウム−ゲルマニウム系蒸着ターゲット及びその製造方法
JP2523251B2 (ja) Ito焼結体の製造方法
JPH0451409A (ja) Ito焼結体及びその製造方法