JP5992801B2 - 透明電極付き基板及びその製造方法 - Google Patents
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Description
膨張率={(それぞれでの温度でのサンプルの長さ)−(30℃でのサンプルの長さ)}/(30℃でのサンプルの長さ)
なお、ここでの膨張率とは、上記膨張率の算出式において値が0以上であることを指し、0以下の時には、収縮率を指す。また、膨張率の差は、以下の式で算出したものである。
膨張率の差=|(膨張率(透明電極付き基板))―(膨張率(透明フィルム基板))|
ここでの膨張率とは30℃に対する膨張率より大きいときの表記であり、30℃より膨張率が大きい範囲で昇温にともない膨張率が最大膨張率よりも小さくなる現象は、収縮率とは表記しない。また、好ましくは、前記透明電極付き基板を150℃30分で加熱処理した前後における室温でのMD方向及びTD方向の熱収縮率は共に0.5%以下、好ましくは0.45%以下、より好ましくは0.4%以下である。さらに好ましくは、30℃〜150℃の範囲において、最大膨張率(図3(B)の極大値)または最大収縮率(図3(A)においては、室温時より収縮しないために該当箇所なし)が±1.0%以内、好ましくは±0.8%以内、より好ましくは±0.6%以内である。
以下に、実施例をもって本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。本発明において膜厚・屈折率・消衰係数は分光エリプソメトリー測定を行い、cauchyモデル及びtauc‐lorentzモデルでフィッティングを行った。なお、屈折率は波長550nmの光に対する屈折率を求めた。表面抵抗は低抵抗率計ロレスタGP(MCP‐T710)(三菱化学社製)を用いて四探針圧接測定により測定した。透過率および反射率の測定は分光光度計(U‐4000)(日立ハイテク社製)を用いて測定した。TMA測定は、BRUKER製(TMA4000SA)の引っ張り試験モード、昇温速度は10℃/分、0〜±0.1gの定荷重、サンプルは長手方向に20mm、短手方向に5mmのものを作成して測定した。元素濃度比はXPS(装置:Quantum2000[アルバック・ファイ製]、X線強度:AlKα/15kV・25KW、X線ビーム径100μmφ、パスエネルギー:187.85eV(ワイド)、58.70eV(ナロー))で表面をArスパッタで洗浄処理を行った後測定した。本発明に係る透明電極付き基板は、ロールトゥロール方式の巻取り式スパッタリング装置を用いて製造した。
ストライプパターンをパターニングしたサンプルに蛍光灯を反射させて、パターンに沿った皺、すなわち、蛍光灯の反射光がパターンに沿って曲がっているかどうかで皺の有無を目視で判断した。このとき、蛍光灯の反射像の屈折の度合いが最も大きい角度で目視確認を行い、A(良い)〜D(悪い)のランク分けを行った。
透明フィルム基板1として100μmのPETフィルムを用い、透明フィルム基板の片面に6.5μmのハードコート層、他面に5.4μmのハードコート層を形成したハードコート付き基板を使用した。なお、ハードコート層はいずれもウレタン系樹脂からなり、屈折率は1.53であった。上記ハードコート透明フィルム基材1を装置内にセット後、圧力を0.1Pa以下として、連続して以下の製膜を行った。
透明フィルム基板1として125μmのPETフィルムを用いた以外は実施例1と同様に前処理加熱、製膜、パターニングを行った。この時、パターンに沿った皺は目視確認においてBであった。表面温度が82℃となるように非接触で表面処理のみを行った基材と上記透明電極付き基板の荷重0〜0.1gにおける30℃〜150℃の範囲の引っ張り試験モードでのTMA測定において、(150℃における膨張率)−(30℃における膨張率)はMD方向が+0.14%、TD方向が+0.36%であり、いずれも0以上であった。また、(150℃における膨張率)−(60℃における膨張率)は、MD方向が+0.07%、TD方向が+0.32%であり、いずれも0以上であった。また、荷重0〜0.1gにおけるTMAにおいて、30℃〜150℃における透明電極付き基板と基板の膨張率の差は最大でMD方向が0.05%、TD方向が0.06%であった。
前処理加熱の温度を100℃にした以外は、実施例1と同様に、前処理加熱、製膜、パターニングを行った。この時、パターンに沿った皺は目視確認においてAであった。表面温度が100℃となるように非接触で表面処理のみを行った基材と上記透明電極付き基板の荷重0〜0.1gにおける30℃〜150℃の範囲の引っ張り試験モードでのTMA測定において、(150℃における膨張率)−(30℃における膨張率)はMD方向が+0.22%、TD方向が+0.20%であり、いずれも0以上であった。また、(150℃における膨張率)−(60℃における膨張率)は、MD方向が+0.15%、TD方向が+0.15%であり、いずれも0以上であった。また、荷重0〜0.1gにおけるTMAにおいて、30℃〜150℃における透明電極付き基板と基板の膨張率の差は最大でMD方向0.04%、TD方向0.06%であった。
前処理加熱を行わなかった以外は、実施例1とほぼ同様に前処理加熱、製膜、パターニングを行った。この時、パターンに沿った皺は目視確認においてCであった。基材と上記透明電極付き基板の荷重0〜0.1gにおける30℃〜150℃の範囲の引っ張り試験モードでのTMA測定において、(150℃における膨張率)−(30℃における膨張率)はMD方向が−0.09%、TD方向が+0.21%であり、MD方向は0以下であった。また、(150℃における膨張率)−(60℃における膨張率)は、MD方向が−0.16%、TD方向が+0.14%であり、MD方向は0以下であった。また、荷重0〜0.1gにおけるTMAにおいて、30℃〜150℃における透明電極付き基板と基板の膨張率の差は最大でMD方向が0.05%、TD方向が0.14%であった。
前処理加熱を行わなかった以外は、実施例2と同様の条件で、製膜、パターニングを行った。この時、パターンに沿った皺は目視確認においてCであった。基材と上記透明電極付き基板の荷重0〜0.1gにおける30℃〜150℃の範囲の引っ張り試験モードでのTMA測定において、(150℃における膨張率)−(30℃における膨張率)はMD方向が−0.10%、TD方向が+0.01%であり、MD方向では0以下であった。また、(150℃における膨張率)−(60℃における膨張率)は、MD方向が−0.14%、TD方向が−0.11%であり、いずれも0以下であった。また、荷重0〜0.1gにおけるTMAにおいて、30℃〜150℃における透明電極付き基板と基板の膨張率の差は最大でMD方向が0.15%、TD方向が0.08%であった。
SiOy層の製膜圧力を0.8Paした以外は、比較例2と同様の条件で、製膜、パターニングを行った。この時、詳細なデータはないがパターンに沿った皺は目視確認においてDであった。
装置に透明フィルム基材をセットする前に熱収縮処理をした以外は、比較例2と同様の条件で製膜、パターニングを行った。この時、詳細なデータはないがパターンに沿った皺は目視確認においてCであった。
2.透明誘電体層
3.透明導電膜層
Claims (8)
- 透明フィルム基板(1)に、少なくとも透明誘電体層(2)と透明導電膜層(3)がこの順に製膜された透明電極付き基板(B)において、
前記透明電極付き基板(B)は、30℃から150℃に昇温させた際の熱膨張率が搬送方向及び搬送方向に直交する方向ともに30℃の熱膨張率を基準として0%以上であって、
前記透明電極付き基板(B)と、前記透明フィルム基板(1)に透明誘電体層(2)と透明導電膜層(3)を積層しなかった透明フィルム基板(1b)とを、それぞれ150℃まで昇温加熱した際、両基板の30〜150℃加熱時における膨張率の差は、搬送方向及び搬送方向に直交する方向において常に0.12%以内であることを特徴とする透明電極付き基板。 - 加熱処理される前の前記透明フィルム基板(B)は熱歪み測定において室温から150℃まで加熱する段階に熱収縮点をもたないものである請求項1に記載の透明導電膜付き基板。
- 前記透明誘電体層(2)の少なくとも一層はSiOx(1.5<x≦2.2)である請求項1又は2に記載の透明電極付き基板。
- 前記透明フィルム基板(1)は前記透明誘電体層(2)が製膜される前において熱収縮処理を経ていないものである請求項1〜3のいずれか1項に記載の透明電極付き基板。
- 透明フィルム基板(1)上に、透明誘電体層(2)と透明電極層(3)をこの順に製膜して透明電極付き基板(B)を製造する方法において、
前記透明フィルム基板(1)を製膜装置内に導入する基板導入工程と、
前記製膜装置内の圧力を10-3Pa以下にする真空引き工程と、
前記製膜装置内のヒータを加熱する加熱処理準備工程と、
前記製膜装置内にガスを流して製膜雰囲気下とする製膜準備工程と、
前記製膜装置内の基板準備室にて前記透明フィルム基板(1)の表面温度が70〜160℃になるように非接触で0.1秒〜600秒の間加熱する加熱工程と、
前記加熱工程後に透明誘電体層(2)と透明電極層(3)を製膜する製膜工程と、
を有していることを特徴とする透明電極付き基板の製造方法。 - 前記製膜工程において、前記透明誘電体層(2)の少なくとも一層を製膜する際の圧力を0.4Pa以下にする請求項5に記載の透明電極付き基板の製造方法。
- 前記透明誘電体層(2)の製膜工程において、不活性ガスの分圧PIに対する質量数28のガス分圧P28の比P28/PIを5×10-4未満にする請求項5又は
6に記載の透明電極付き基板の製造方法。 - 前記透明導電膜層(3)の製膜工程において、不活性ガスの分圧PIに対する
質量数28のガス分圧P28の比P28/PIを5×10-4未満にする請求項5〜7
のいずれかに記載の透明電極付き基板の製造方法。
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