JP2000243146A - 透明導電性フィルムおよびこれを用いたタッチパネル - Google Patents
透明導電性フィルムおよびこれを用いたタッチパネルInfo
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Abstract
た透明導電性フィルム、およびこのフィルムを用いたタ
ッチパネルを提供すること。 【解決手段】 一軸延伸高分子フィルムの少なくとも片
方の面に、非晶質の透明導電性薄膜を形成した透明導電
性フィルムであって、非晶質透明導電性薄膜の表面張力
が35〜60dyne/cmである高性能の透明導電性
フィルムを開示すると共に、これを用いた高性能のタッ
チパネルを開示する。
Description
ルムを用いた透明導電性フィルムおよびこれを用いたタ
ッチパネルに関し、特にタッチパネルとして用いた時の
ペン入力耐久性に優れた透明導電性フィルムおよびこれ
を用いたタッチパネルに関するものである。
抗の低い化合物薄膜を形成した透明導電性フィルムは、
その優れた導電性を利用して例えば液晶ディスプレイ、
ELディスプレイ、エレクトロクロミックディスプレイ
の如き表示素子の電極や太陽電池の如き光電変換素子の
窓電極、あるいは電磁波シールドの電磁波遮蔽膜やタッ
チパネルなどの入力装置の電極として広く実用化されて
いる。
用いられる透明導電層としては、金、銀、白金、パラジ
ウムなどの貴金属薄膜と、酸化インジウム、酸化スズ、
酸化インジウム−スズ、酸化亜鉛などの酸化物半導体薄
膜とを組合わせたものが知られている。
より、入力や操作性の簡便さが強く求められるにつれ
て、表示画面上の任意の点を押圧することによって簡単
に入力できるペン入力方式のものが広く採用されてい
る。ペン入力方式としては、静電容量方式や光センサー
方式、タッチパネル方式が知られているが、これらの中
でもタッチパネル方式は、位置検出がアナログ的で分解
能が高く、また周辺装置をコンパクトにできるといった
特長を有していることから、ワープロ、パソコン、電子
手帳の如き携帯用や個人用の情報端末に多く使われてい
る。
フィルムは、基本的には導電層(殊に、ITO層)/高
分子フィルムの層構成からなり、タッチパネルとして使
用するときは、2枚の透明導電性フィルムの導電層側を
スペーサを介して対向配置して用いられる。
上面に重ね合わせて用いられることから、透明性、機械
的性質、表面平滑性、耐溶剤性、耐スクラッチ性、非透
湿性、コストなどの総合的性能を考慮して、二軸廷伸ポ
リエチレンテレフタレートフィルムが最も汎用されてい
る。
液晶表示機器においては、ペン入力による位置検出精度
が経時的に劣化しない様な耐久性が要求されており、耐
久特性として特に重要となるのは、位置検出回路とタッ
チパネルを接続する接続部材の耐久性と、ペン入力によ
る押圧で透明導電性フィルムの透明導電性薄膜にクラッ
クや剥離を生じない、という透明導電性薄膜自体の耐久
性である。
は、通常銀ペーストが用いられており、銀ペーストと透
明導電性薄膜を強固に接着するには、透明導電性薄膜上
に銀ペーストを塗布し、150℃以上の高温で焼成すれ
ばよい。ところが、基材フィルムとして一般的に使用さ
れているポリエステルフィルムは、150℃以上の温度
で熱処理するとオリゴマーの析出によってフィルムが白
濁してしまう。そこでオリゴマー析出防止策として、透
明なプラスチックフィルム上に、有機ケイ素化合物の加
水分解によって生成する層を設け、その上に透明導電性
薄膜を形成した透明導電性フィルムが提案されている
(特開昭60−131711号公報)。
フィルムを用いたものでは、スペーサーを介して対向さ
せた一対の導電性薄膜同士がペン入力による押圧力で強
く接触するため、薄膜にクラックや剥離が生じて電気抵
抗が増大したり断線を生じるといった問題を生じる。
を軽減するための耐久特性向上策として、例えば特開平
2−66809号公報には、120μm以下の厚さの透
明プラスチックフィルム上に透明導電性薄膜を形成し、
粘着剤により他の透明基体と貼り合わせた透明導電性フ
ィルムが提案されている。
理を施すことによりインジウム酸化物の結晶粒径を0.
3μm以下とした透明導電性フィルムも提案されてい
る。
力による導電性劣化の防止策として提案されている、透
明プラスチック上に透明導電性薄膜を形成して、粘着剤
により他の透明基体と貼り合わせる方法では、ペン入力
に対する耐久性が十分とはいえず、しかも、粘着剤を用
いて貼り合わせるため、貼合せ時にゴミなどの異物が混
入し易く、光学欠陥の多い透明導電性フィルムとなって
しまう。
ケイ素化合物の加水分解により生成した層を設け、その
上に透明導電性薄膜を積層した透明導電性フィルムで
は、耐久性を確保することの必要上、透明導電性薄膜の
製膜後に、有機ケイ素化合物の加水分解により生成した
層を架橋させるため150℃×10時間もの熱処理が必
要となる。その結果、透明導電性薄膜が結晶質となって
タッチパネル作製時における透明導電性薄膜のエッチン
グ特性が極めて悪くなり、タッチパネルの製造コストが
高くなる。
結晶粒径を0.3μm以下とした透明導電性フィルムを
用いる方法でも、透明導電性フィルムが結晶質の透明導
電性薄膜となるため、この場合もタッチパネル作製時の
透明導電性薄膜のエッチング特性が極めて悪くなり、タ
ッチパネルの製造コストが高くなる。
問題点を改善しようとするものであり、透明なプラスチ
ックフィルム上に透明導電性薄膜を形成した透明導電性
フィルムにおいて、特にタッチパネルとして用いたとき
のペン入力耐久性に優れ、且つ低コストで製造すること
のできる透明導電性フィルムを提供し、更には該透明導
電性フィルムを用いた高性能で低コストのタッチパネル
を提供することにある。
を解決するために鋭意検討した結果、一軸延伸高分子フ
ィルム上に、特定の表面張力を有する非晶質の透明導電
性薄膜を形成すれば上記目的が達成されることを知り、
本発明に想到した。
延伸高分子フィルムの少なくとも片面に非晶質の透明導
電性薄膜を形成した透明導電性フィルムであって、上記
非晶質透明導電性薄膜の表面張力が35〜60dyne
/cmであるところに特徴を有している。
ルムと非晶質透明導電性薄膜の付着力は10g/15m
m以上であることが望ましく、また、該透明導電性フィ
ルムの透明導電性薄膜を形成していない面に、ハードコ
ート処理層、防眩処理層または反射防止処理層を形成し
たものも、本発明の好ましい実施態様に含まれる。更
に、透明導電性フィルムを構成する上記一軸延伸高分子
フィルムを構成する高分子としては、ポリエチレンテレ
フタレートまたはこれを主体とするポリエステルが好ま
しい。
透明導電性薄膜が形成された一対のパネル材を、該透明
導電性薄膜が対向する様にスペーサーを介して重ね合わ
せてなるタッチパネルであって、少なくとも1方のパネ
ル材として、前述した透明導電性フィルムを配置してな
るところに要旨を有している。
する。
パネルを構成する基材フィルムは一軸延伸高分子フィル
ムであり、該フィルムの少なくとも片面に積層される透
明導電性薄膜は非晶質で、且つその表面張力が35〜6
0dyne/cmの範囲にあるもので、該透明導電性フ
ィルムの製法は特に制限されないが、例えば次の様な方
法によって製造される。
ルムは、有機高分子を溶融押出し又は溶液押出しし、必
要により長手方向または幅方向に延伸してから冷却、熱
固定したフィルムであり、有機高分子としては、ポリエ
チレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン;ポリエチ
レンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナフタレ
ート、ポリプロピレンテレフタレート等のポリエステ
ル;ナイロン6、ナイロン4、ナイロン66、ナイロン
12等のポリアミド;更にはポリイミド、ポリアミドイ
ミド、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルエーテルケ
トン、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリアクリ
ル、セルロースプロピオネート、ポリ塩化ビニル、ポリ
塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、ポリエーテル
イミド、ポリフェニレンスルフィド、ポリフェニレンオ
キサイド、ポリスチレン、シンジオタクチクポリスチレ
ン、ノルボルネン系ポリマー等が挙げられる。また、こ
れらの有機高分子は、他の有機重合体を少量共重合させ
たり、ブレンドしたものであってもよい。
は、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,
6−ナフタレート、ポリプロピレンテレフタレートなど
のポリエステルである。
の好ましい厚みは、10μm超、300μm以下、より
好ましくは70μm以上、250μm以下であり、10
μm以下ではベースフィルムとしての機械的強度が不足
気味となり、特にタッチパネルとして用いたときのペン
入力に対する変形が過大となり、満足な耐久性が得られ
難くなる。一方300μmを超えると、タッチパネルに
用いたときのペン入力時の荷重を過度に大きくしなけれ
ばならず、操作性や感度不良となる。
る透明導電性薄膜としては、透明性と導電性を併せ持つ
材料であれば特に制限なく使用できるが、代表的なもの
としては、酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化スズ、イン
ジウム−スズ複合酸化物、スズ−アンチモン複合酸化
物、亜鉛−アルミニウム複合酸化物、インジウム−亜鉛
複合酸化物などの薄膜が例示される。これらの化合物薄
膜は、適当な造膜条件を採用することで透明性と導電性
を兼ね備えた透明導電性薄膜になることが知られてい
る。
以上、より好ましくは50Å以上で、8000Å以下、
より好ましくは5000Å以下であり、該膜厚が40Å
未満の場合は、連続した薄膜になり難くて安定した導電
性が得られにくくなり、逆に8000Åを超えて過度に
厚くなると透明性が低下する。
着法、スパッタリング法、CVD法、イオンプレーティ
ング法、スプレー法、ゾル−ゲル法の如き公知の方法
を、上記材料の種類や必要膜厚に応じて適宜選択して採
用すればよい。
いた通常のスパッタリング法、あるいは金属ターゲット
を用いた反応性スパッタリング法などを採用できる。こ
の時、反応性ガスとして酸素、窒素、水蒸気などを導入
したり、オゾン添加やイオンアシスト等を併用すること
も有効である。また本発明の目的を損なわない範囲で、
基板に直流、交流、高周波などのバイアスを印加しても
よい。
導電性薄膜を製膜する際に、基板である一軸延伸高分子
フィルムの温度を100℃以下に抑えることが必要であ
り、蒸着法やCVDの如き他の方法を採用する場合も同
様である。
パネル用として使用するに際し、上記透明導電性薄膜を
位置検出回路に銀ペーストを用いて強固に接着するに
は、透明導電性薄膜の表面張力を35〜60dyne/
cmにすることが重要であり、この範囲の表面張力を確
保することによって、例えば120℃以上の焼成温度を
採用した場合でも、銀ペーストと透明導電性薄膜とを強
固に接着することが可能となる。
5dyne/cm未満では、120℃を超える焼成温度
では銀ペーストとの接着性が不十分となり、逆に該表面
張力が60dyne/cmを超えると、透明導電性薄膜
上の水分などの吸着水量が増大し、やはり銀ペーストと
の接着性が低下してくる。
yne/cmの範囲にするための手段は特に制限されな
いが、一般的な方法としては、(1)透明導電性薄膜を酸
性もしくはアルカリ性溶液で処理して表面を活性化する
方法、(2)紫外線や電子線を薄膜表面に照射して活性化
する方法、(3)コロナ処理やプラズマ処理を施して活性
化する方法、等が例示される。
水溶液処理に用いられる酸としては、塩酸、硫酸、フツ
酸、硝酸などが例示され、これらは単独酸として使用し
てもよく、あるいは混酸として使用することもできる。
またアルカリ性水溶液処理に用いられるアルカリとして
は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウ
ム、水酸化カルシウムなどが例示され、これらも単独で
使用し得る他、混合アルカリとして使用できる。また、
これらの酸やアルカリを含む洗浄液を使用してもよい。
て紫外線を照射することにより空気中の酸素を活性酸素
とし、これを透明導電性薄膜表面と反応させることによ
って、表面張力の高い透明導電性薄膜を得ることもでき
る。このときの紫外線照射量としては、5〜2000m
J/cm2の範囲が好ましく、5mJ/cm2未満の照射
量では表面を十分に活性化できず、また2000mJ/
cm2を超えて過度に照射量を多くすることは、表面活
性化処理に時間がかかり過ぎるので実用性を欠く。
は、電子発生方式として熱陰極型、電界放出型、冷陰極
型などが、また高電圧発生方式としてはコッククロフト
・ウォルトン型、変圧器整流型、バンテクラフ型などが
好ましく採用される。電子線のエネルギーは50KeV
〜30MeVの範囲が好ましく、50KeV未満の低エ
ネルギーでは透明導電性薄膜の表面活性化が十分でな
く、また30MeVを超える高エネルギーを得るには、
非常に高価な設備が必要となるので工業的実用性を欠
く。また電子線照射量は0.1〜500Mradの範囲
が好ましく、0.1Mrad未満の照射線量では、透明
導電性薄膜の表面活性化が十分でなく、また500Mr
adを超える照射線量を得るには処理に時間がかかり過
ぎるので実用的でない。
を採用する方法の他、表面張力の高い材料を透明導電性
薄膜構成素材として使用することも有効であり、例え
ば、透明導電性薄膜として好適に用いられるインジウム
−スズ複合酸化物薄膜のうち、酸化スズの含有率を多く
すると、表面張力の高い透明導電性薄膜を得ることがで
きる。この場合のインジウム−スズ複合酸化物薄膜中の
好ましい酸化スズ含量は10〜60重量%、より好まし
くは15〜50重量%の範囲である。酸化スズ含量が1
0重量%未満では、前述した表面活性化処理を併用しな
ければ、表面張力を35〜60dyne/cmの範囲内
とすることができず、また60重量%を超えると薄膜の
導電性が損なわれる。
いて、ペン入力耐久性を十分に高めるには、一軸延伸高
分子フィルムに対する透明導電性薄膜の付着カを10g
/15mm以上にすることが望ましい。
との接着性を更に向上させるため、透明導電性薄膜を製
膜するに先だって一軸延伸高分子フィルムに表面処理を
施しておくことも有効である。そのための具体的な手法
としては、サンドブラスト処理やエンボス加工によって
表面積を増加させる物理的表面粗面化処理法、フィルム
表面にグロー放電やコロナ放電処理を施し、表層部のカ
ルボニル基やカルボキシル基、水酸基などの活性基量を
増大させる放電処理法、或いは、フィルム表面の水酸基
やカルボニル基などの塩性基を増加させるため、酸やア
ルカリで高分子フィルムを処理する化学薬品処理法など
が例示される。
と透明導電性薄膜との接着性への寄与、経時安定性、処
理コスト等を総合的に考えて特に好ましいのは、酸性ま
たはアルカリ性水溶液を用いる表面処理法である。
クロム酸アルカリと硫酸の混合水溶液であるクロム酸混
液や塩酸水溶液などが好ましく使用され、アルカリ性水
溶液としては、水酸化ナトリウム水溶液、水酸化カリウ
ム水溶液などが好ましく用いられる。
との付着カを更に強固にするため、透明導電性薄膜と一
軸延伸高分子フィルムとの間にプライマー層を設けるこ
とも有効である。ここで用いられるプライマー層の構成
材としては、透明導電性薄膜と一軸延伸高分子フィルム
の双方に優れた接着性を示すもので、具体的には、ポリ
エステル樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ウレタ
ンアクリル樹脂、シリコンアクリル樹脂、メラミン樹
脂、ポリシロキサン樹脂などが好ましく用いられる。
が、0.005〜10μmの範囲が好ましく、より好ま
しくは0.01〜5μmの範囲である。0.005μm
未満の薄いプライマー層では、連続した膜になり難いた
め付着力向上効果が有効に発揮され難く、一方10μm
を超える厚膜では、プライマー層の凝集破壊が起り易く
なり、やはり満足のいく付着力向上効果が発揮されな
い。
に形成する方法も特に限定されないが、好ましいのはコ
ーティング法である。コーティング法としては、例えば
エアドクタコート法、ナイフコート法、ロッドコート
法、正回転ロールコート法、リバースロールコート法、
グラビアコート法、キスコート法、ビードコート法、ス
リットオリフェスコート法、キャストコート法などが挙
げられる。また、プライマー層に架橋構造を付与する場
合には、コーティング後に加熱したり或いは紫外線や電
子線照射によりエネルギーを印加する方法等を採用すれ
ばよい。
立ち、本発明の目的を損なわない限度で、一軸延伸高分
子フィルム表面にコロナ放電処理やグロー放電処理など
の表面処理を施しても構わない。
Fの基本的な層構造を示す断面説明図であり、一軸延伸
高分子フィルムA片面に透明導電性薄膜を形成したもの
であるが、タッチパネルとして組立てた時のペン入力な
どによる傷付きを防止するため、例えば図2に示す如く
透明導電性フィルムFの透明導電性薄膜Bが形成されて
いない面にハードコート処理層(HC)を設けておくこ
とも、好ましい態様として推奨される。このハードコー
ト処理層としては、ポリエステル系樹脂、ウレタン系樹
脂、アクリル糸樹脂、メラミン系樹脂、エポキシ系樹
脂、シリコン系樹脂、ポリイミド系樹脂などの硬化性樹
脂を、単独もしくは併用した架橋性樹脂硬化物層が好ま
しい。
m、より好ましくは2〜30μmの範囲が好ましく、1
μm未満ではハードコート処理層としての機能が十分に
発現されず、また50μmを超える厚肉になると、樹脂
コーティングの形成速度が著しく遅くなるので生産性の
面で好ましくない。
明導電性フィルムにおける透明導電性薄膜が形成されて
いない側の面に、上述した様な樹脂をグラビア方式、リ
バース方式、ダイ方式などでコーティングした後、熱、
紫外線、電子線等のエネルギーを印加して硬質皮膜化す
る方法を採用すればよい。
図3に示す如く、透明導電性フィルムFにおける透明導
電性薄膜Bが形成されていない側の面に、防眩処理層
(AG)A設けることも極めて有効である。防眩処理層
の形成は、硬化性樹脂をコーティングして乾燥した後、
その表面にエンボスロールなどで凹凸を形成してから、
熱や紫外線、電子線等のエネルギーを印加して硬化させ
る方法等によって実現でき、このとき用いられる硬化性
樹脂としては、ポリエステル系樹脂、ウレタン系樹脂、
アクリル系樹脂、メラミン糸樹脂、エポキシ系樹脂、シ
リコン系樹脂、ポリイミド系樹脂などが、単独でもしく
は混合して使用できる。
光線透過率を更に向上させるため、図4に示す如く、透
明導電性フィルムFにおける透明導電性薄膜Bが形成さ
れていない側の面に反射防止処理層(AR)を設けるこ
とも有効である。該反射防止処理層には、基材フィルム
の屈折率とは異なる屈折率を有する素材を単層もしくは
2層以上に積層形成する方法が好ましく採用される。単
層構造の場合は、基材フィルムよりも小さな屈折率を有
する素材を使用するのがよく、また2層以上の多層構造
とする場合は、基材フィルムと隣接する層は基材フィル
ムよりも大さな屈折率を有する素材とし、その上に積層
される層には、これよりも小さな屈折率を有する素材を
選択することが好ましい。
しては、有機材料、無機材料の如何を問わず上記屈折率
の関係を満足するものであればよいが、好ましい例とし
ては、CaF2,MgF2,NaAlF4,SiO2,Th
F4,ZrO2,Nd2O3,SnO2,TiO2,Ce
O2,ZnS,In2O3などの誘電体が挙げられる。
は、真空蒸着法、スパッタリング法、CVD法、イオン
プレーテイング法などのドライコーティング法でも、グ
ラビア方式、リバース方式、ダイ方式などのウェットコ
ーティング法でも構わない。
て、コロナ放電処理、プラズマ処理、スパッタエッチン
グ処理、電子線照射処理、紫外線照射処理、プライマ処
理、易接着処理などの公知の前処理を施してもよい。
ッチパネルについて説明する。図5は、本発明に係るタ
ッチパネルを例示する断面説明図であり、透明導電性薄
膜を有する一対のパネル材を、透明導電性薄膜Bが対向
する様にスペーサーSを介して対向配置してなるタッチ
パネルにおいて、1方のパネル材として、前述した本発
明の透明導電性フィルムFを用いたものである。このタ
ッチパネルは、透明導電性フィルムF側からペンにより
文字入力したときに、対向した透明導電性薄膜B同士が
ペンからの押圧により接触して電気的にONになり、ペ
ンのタッチパネル上での位置を検出できる。このペンタ
ッチ位置を連続的かつ正確に検出することで、ペンの軌
跡から文字を入力できる。この際、ペン接触側のパネル
材が前記本発明の透明導電性フィルムで構成されてお
り、ペン入力耐久性に優れたものであるから、長期にわ
たって安定なタッチパネルとなる。
しては、ガラス板Gよりなる透明基板上に透明導電性薄
膜Bを積層したものであるが、本発明の前記透明導電性
フィルムFを使用してもよい。また、液晶ガラス基板に
おける配向膜設置面の反対側の面上に透明導電性薄膜を
積層したものであっても勿論構わない。
明するが、本発明はもとより下記実施例によって制限を
受けるものではなく、前・後記の趣旨に適合し得る範囲
で適当に変更を加えて実施することも可能であり、それ
らは何れも本発明の技術的範囲に含まれる。なお、下記
実施例において「部」および「%」とあるのは、特記し
ない限り「重量部」および「重量%」を意味する。
して、水冷した回転急冷ドラム上に押出し、未延伸フィ
ルムを作製する。この未延伸フィルムを幅方向に90℃
で4.0倍延伸し、更に220℃で熱固定してから、2
00℃で4%リラックス処理し、厚さ188μmの一軸
延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムを得た。
フィルムを、表面清浄化のため洗浄剤(商品名「スキャ
ット20−X」、第一工業製薬社製)の10体積%水溶
液中に2分間浸漬し、更に、表面に付着した洗浄剤を洗
浄するため純水の流水中へ2分間浸漬処理した。該一軸
延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムを十分に乾燥
した後、インジウム−スズ複合酸化物をターゲットとし
て使用し、高周波マグネトロンスパッタリング法によっ
て300Å厚、酸化スズ含有率8%のインジウム−スズ
複合酸化物薄膜(透明導電性薄膜)を製膜した。このと
き、真空度は1×10-3Torrとし、ガスとしてA
r:60sccm,O2:2sccmを流した。また製
膜工程中、一軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィル
ムの温度は20℃に保った。
洗浄機(アイグラフィック社製「OC−250315
G」)を用いて、UVランプ25W、3灯、照射時間1
5秒の処理を施した。
ル材として用い、他方のパネル材としては、ガラス基板
上に上記と同じ方法で400Å厚の透明導電性薄膜を形
成したものを使用し、これら2枚のパネル板を、直径3
0μmのエポキシビーズを介して透明導電性薄膜が対向
する様に配置し、タッチパネルを作製した。
ンテレフタレートフィルムを使用し、該一軸延伸ポリエ
チレンテレフタレートフィルム上に、インジウム−スズ
複合酸化物をターゲットに用いて高周波マグネトロンス
パッタリング法により厚さ300Åのインジウム−スズ
複合酸化物薄膜(透明導電性薄膜)を形成した。
ーゲットとしては、酸化スズ含有率が15、25、3
5、45、60%のものを用い、各ターゲットを用いた
ときのインジウム−スズ複合酸化物薄膜中の酸化スズ含
有量は、夫々14、24、33、42、56%であっ
た。なお、真空度は何れの場合も1×10-3Torrに
調整し、ガスとしては、Ar:60sccm,O2:2
secmを流し、製膜中、一軸延伸ポリエチレンテレフ
タレートフィルムの温度は20℃に保った。
記実施例1と同様にしてタッチパネルを作製した。
レフタレートフィルムを洗浄した後、40℃、0.5モ
ル/Lの水酸化ナトリウム水溶液中に2分間浸漬し、そ
の後、表面の水酸化ナトリウムを除去するため純水の流
水中に2分間浸漬した。
フィルム上に、インジウム−スズ複合酸化物をターゲッ
トとして用いて、高周波マグネトロンスパックリング法
により、厚さ300Å、酸化スズ含有率20%のインジ
ウム−スズ複合酸化物薄膜(透明導電性薄膜)を製膜し
た。このターゲットを用いたときの、インジウム−スズ
複合酸化物薄膜中の酸化スズ含有率は18%であった。
この時、真空度は1×10-3Torr、ガスとしてはA
r:40sccm、O2:1sccmで流し、また製膜
中、一軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルの温度
は20℃に保った。この透明導電性フィルムを用い、前
記実施例1と同様にしてタッチパネルを作製した。
レフタレートフィルムを洗浄した後、重クロム酸ナトリ
ウム1部、硫酸10部、水30部からなるクロム酸混液
中に40℃で2分間浸漬し、更に表面の残存物を除去す
るため純水の流水中に2分間浸漬処理した以外は、前記
実施例3と同様にしてタッチパネルを作製した。
レフタレートフィルムを用い、該フィルムの面上に、プ
ライマー層形成剤として、ポリエステル樹脂(東洋紡績
社製「バイロン280」)3部を、メチルエチルケトン
50部、トルエン50部、架橋剤(日本ポリウレタン工
業社製「コロネートL」)1部に溶解した塗液をグラビ
ア法でコートし、120℃×1分間の予備乾燥後、更に
硬化のため130℃で5分間加熱処理した。硬化後のプ
ライマー層の厚さは0.08μmであった。
じ条件でインジウム−スズ複合酸化物薄膜を透明導電性
薄膜として製膜した。このインジウム−スズ複合酸化物
薄膜中の酸化スズ含有率は18%であった。この透明導
電性フィルムを使用し、前記実施例1と同様にしてタッ
チパネルを作製した。
を用い、この透明導電性フィルムをUVオゾン洗浄機
(アイグラフィック社製「OC−250315G」)を
用い、UVランプ25W、3灯、照射時間15秒で処理
し、実施例1と同様にしてタッチパネルを作製した。
ンテレフタレートフィルム/インジウム−スズ複合酸化
物薄膜からなる積層体の、インジウム−スズ複合酸化物
薄膜を形成した面と反対側の面にハードコート処理層を
設けた。ハードコート剤としては、エポキシ変性アクリ
ル樹脂100部にベンゾフェノン4部を加えた紫外線硬
化型樹脂組成物を用い、リバースコート法により製膜し
てから、80℃×5分の予備乾燥後、500mJ/cm
2の紫外線照射により硬化させた。硬化後の厚さは5μ
mである。また、この透明導電性フィルムを使用し、実
施例1と同様にしてタッチパネルを作製した。但し、イ
ンジウム−スズ複合酸化物ターゲットとしては、酸化ス
ズ含有率20%のものを使用した。
ンテレフタレートフィルム/インジウム−スズ複合酸化
物薄膜からなる積層体の、インジウム−スズ複合酸化物
薄膜を形成した面と反対側の面に、防眩処理層を形成し
た。コート剤としては、エポキシアクリル樹脂100部
にベンゾフェノン2部を加えた紫外線硬化型樹脂組成物
を使用し、リバースコート法で成膜した後、80℃×5
分の予備乾燥後、エンボスロールで表面に凹凸を形成
し、500mJ/cm2の紫外線照射により硬化させ
た。硬化後の厚さは5μmである。また、この透明導電
性フィルムを使用し、前記実施例1と同様にしてタッチ
パネルを作製した。但し、インジウム−スズ複合酸化物
ターゲットとしては、酸化スズ含有率20%のものを使
用した。
ンテレフタレートフィルム/インジウム−スズ複合酸化
物薄膜からなる積層体のインジウム−スズ複合酸化物薄
膜を形成した面とは反対側の面に、厚さ730Åで屈折
率1.89のY2O3層、その上に厚さ1200Åで屈折
率2.3のTiO2層、更にその上に厚さ940Åで屈
折率1.46のSiO2を、夫々高周波スパッタリング
法によって製膜し、反射防止処理層とした。各静電体薄
膜を製膜するに際し、いずれも真空度は1×10-3To
rrとし、ガスとしてAr:55sccm、O2:5s
ccmを流した。また、基板は製膜行程中、加熱もしく
は冷却をすることなく室温のままとした。
記実施例1と同様にしてタッチパネルを作製した。但
し、インジウム−スズ複合酸化物ターゲットとしては酸
化スズ含有率20%のものを使用した。
て、ポリエチレン−2,6−ナフタレートを使用し、水
冷した回転急冷ドラム上にフィルム形成ダイを通して押
出し末延伸フィルムを作製した。この未延伸フィルムを
幅方向に110℃で4.0倍延伸し、その後230℃で
熱固定してから210℃で4%リラックス処理し、47
μmの一軸延伸ポリエチレン−2,6−ナフタレートフ
ィルムを得た。
タレートフィルムを用いた以外は前記実施例2と同様に
して透明導電性薄膜を製膜し、透明導電性フィルムを作
製した。また、この透明導電性フィルムを使用し、前記
実施例1と同様にしてタッチパネルを作製した。このと
き、インジウム−スズ複合酸化物ターゲットとしては酸
化スズ含有率20%のものを使用した。
オン社製)を水冷した回転急冷ドラム上にフィルム形成
ダイを通して押出し、未延伸フィルムを作製した。この
未延伸フィルムを、幅方向に3.5倍延伸して厚さ10
0μmの一軸延伸ZEONEXフィルムを得た。
を、表面の汚れを除去するため洗浄剤(商品名「スキャ
ット20−X」、第一工業製薬社製)の10体積%水溶
液に2分間浸漬した。この一軸延伸ZEONEXフィル
ム上に、インジウム−スズ複合酸化物をターゲットとし
て用いて、高周波マグネトロンスパッタリング法により
厚さ300Å、酸化スズ含有率20%のインジウム−ス
ズ複合酸化物薄膜(透明導電性薄膜)を製膜した。この
時、真空度は1×10-3Torrとし、ガスとしてA
r:60sccm、O2:2sccmを流し、製膜中、
一軸延伸ZEONEXフィルムの温度は20℃に保っ
た。また、この透明導電性フィルムを使用し、実施例1
と同様にしてタッチパネルを作製した。
様にして、透明導電性フィルムを作製し、更にこの透明
導電性フィルムを用いて、前記実施例1と同様にしてタ
ッチパネルを作製した。
ンジウム−スズ複合酸化物ターゲットを使用した以外は
前記実施例2と同様にして、透明導電性フィルムを作製
した。また、この透明導電性フィルムを用いて、実施例
1と同様にしてタッチパネルを作製した。
して、透明導電性フィルムを作製し、この透明導電性フ
ィルムを用いて、実施例1と同様にしてタッチパネルを
作製した。但し、インジウム−スズ複合酸化物ターゲッ
トとしては、酸化スズ含有率9%のものを使用した。
リエチレンテレフタレートフィルムを作製し、このフィ
ルムの一方の面に有機ケイ素化合物のブタノール、イソ
プロパノール混合アルコール溶液(濃度1%)を塗工し
た後、100℃で1分間乾燥した。その後、有機ケイ素
化合物上に前記実施例1と同様にして、インジウム−ス
ズ複合酸化物薄膜からなる透明導電性薄膜を基板温度1
20℃で製膜した。この積層体を更に150℃で10時
間加熱処理し、得られた透明導電性フィルムを用いて、
実施例1と同様にしてタッチパネルを作製した。
て、ポリエチレンテレフタレートを水冷した回転急冷ド
ラム上にフィルム形成ダイを通して押出して未延伸フィ
ルムを作製し、この未延伸フィルムを長手方向に3.2
倍延伸した後、幅方向に3.5倍延伸し、230℃で熱
固定して得た厚さ50μmの二軸延伸ポリエチレンテレ
フタレートフィルムを用いた以外は、前記実施例1と同
様にして透明導電性フィルムを作製し、更にこれを用い
てタッチパネルを作製した。
参考例1の透明導電性フィルムについて、透明導電性薄
膜の組成、透明導電性薄膜のエッチング時間、透明導電
性薄膜の電子線回折像、透明導電性フィルムの光線透過
率、透明導電性薄膜の表面張力、透明導電性薄膜の表面
抵抗率、基材フィルムに対する透明導電性薄膜の付着
カ、銀ペーストと透明導電性薄膜との接着性を、下記の
方法によって測定した。また、各透明導電性フィルムを
用いて作製したタッチパネルについて、ペン入力耐久性
試験を行った。
ム−スズ複合酸化物薄膜中の酸化スズの重量%は、薄膜
中のインジウムとスズの組成を原子吸光分析で求め、イ
ンジウムとスズが薄膜中で完全酸化物であると仮定して
In2O3、SnO2の比重(In2O3は7.18、Sn
O2は6.95)を用いて算出した値である。
st AMCP−T400」を使用し、JIS K71
94に準拠した4端子法により側定した。
H−1001DP」を使用し、JIS K7105に準
拠した積分球式光線透過率法により測定した。
よびヨウ化メテレンの透明導電性薄膜に対する接触角:
θw、θyを接触角計(協和界面科学社製「CA−X
型」)を使用し、25℃、50%RHの条件で測定し
た。これらの測定値を用い、以下の様にして透明導電性
薄膜の表面張力γsを算出した。
成分γsdと極性成分γspとの和である。即ち、 γs=γsd+γsp (式1) また、Youngの式より、 γs=γsw+γw・cosθw (式2) γs=γsy+γy・cosθy (式3) ここで、γswは透明導電性薄膜と水との間に働く張
力、γswは透明導電性薄膜とヨウ化メチレンとの間に
働く張力、γwは水の表面張力、γyはヨウ化メチレン
の表面張力である。
wpは水の表面張力の極性成分、γydはヨウ化メテレンの
表面張力の分散性成分、γypはヨウ化メチレンの表面張
力の極性成分である。
透明導電性薄膜の表層張力γs=γs d+γspを算出でき
る。この時、水の表面張力(γw):72.8dyne
/cm、よう化メチレンの表面張力(γy):50,5
dyne/cm、水の表面張力の分散性成分(γwd):
21.8dyne/cm、水の表面張力の極性成分(γ
wp):51.0dyne/cm、ヨウ化メチレンの表面
張力の分散性成分(γyd):49.5dyne/c
m、ヨウ化メテレンの表面張力の極性成分(γyp):
1.3dyne/cmを用いた。
ーフィルムとポリエステル糸接着剤を使用し、厚さ75
μmのポリエチレンテレフタレートフィルムにラミネー
トした付着力測定用積層体を作製した。
と透明導電性フィルムの透明導電性薄膜面を対向させ、
130℃でヒートシールした。この積層体を付着力測定
用積層体と透明導電性フィルムとを180度剥離法で剥
離し、そのときの剥離カを付着力とした。この時の剥離
速度は1000mm/分とした。
び硬化性高分子硬化層を溶解し、透明導電性薄膜の単独
膜を得るため、透明導電性フィルムを構成する基材フィ
ルムの溶解する溶剤中に2日間浸漬する。溶液中の透明
導電性薄膜をマイクログリツドに乗せ、溶液を乾燥させ
るため1日間風乾する。これを試料とし、電子線回折像
を透過型電子顕微鏡(日本電子社製「JBM−201
0」)を用いて測定した。電子線条件は、加速電圧20
0kV、波長0.0025nmとした。この回折像か
ら、透明導電性薄膜が結晶質であるか、非晶質であるか
を確認した。
イズに切り出した透明導電性フィルムの両端にテスター
を接続し、抵抗を測定しながら40℃、20%硫酸水溶
液中に浸漬し、抵抗が10MΩ以上となる時間をエッチ
ング時間とした。
クリーンメッシュ(200mesh/inch)を使用
し、銀ペースト(東洋紡績社製「DW・250H−
5」)を透明導電性薄膜上に塗布し、120℃で30分
間焼成した。焼成後の銀ペーストの厚さは20μmであ
る。銀ペーストと透明導電性薄膜の密着性を、JIS
D0202に準拠しクロスカット密着法により5枚の試
験片について測定し、その平均値を算出した。
験前のリニアリティ測定を以下の様にして行った。即
ち、本発明の透明導電性フィルムを100mm×100
mmに切り出し、透明導電性薄膜形成面の両端辺に幅5
mmの電極を銀ペーストを塗布して作成する。この電極
間に定電圧電源により5Vを印加し、サンプルの中心部
50mm×50mmの範囲を縦横1mm間隔で(x1,
yl)〜(x50,y50)の2500点について電圧
Vi,j(i,j=1〜50)を測定した。
1,1+(V50,50−V1,1)/50×(J−
1)からのズレを△i,j=(Vi,j−Ui,j)/
Ui,jで定義し、この△i,jの絶対値の最大値をリ
ニアリティと定義した。
透明導電性フィルムを用い、実施例および比較例に記載
した様にしてタッチパネルを作製した。透明導電性フィ
ルムで構成されたパネル材側から、ポリアセタール樹脂
製のペン先半径0.8mmのタッチペンを使用し、リニ
アリティ測定を行った部位に、プロッタ(ローランド社
製「DXY−1150」)により、2cm角サイズのカ
タカナのア〜ンまでの文字を200,000字筆記し、
ペン入力試験を行った。この時、ペン荷重は250g
f、文字筆記速度は2,000字/時間とした。
ニアリティを前述と同様の手法で測定し、リニアリティ
が3%を越えた筆記字数をペン入力耐久性とした。
ての測定結果を表1,2に一括して示す。
伸高分子フィルム上に設けた透明導電性薄膜の表面張力
が35〜60dyne/cmであるため、銀ペーストと
の間で高い密着性を示す。また、この透明導電性フィル
ムは、非晶質の透明導電性薄膜を形成したものであるか
ら、導電性、透明性およびエッチング特性に極めて優れ
たものである。更には、一軸延伸高分子フィルムと透明
導電性薄膜との付着カを10g/15mm以上とするこ
とにより、ペン入力用タッチパネルとして用いたとき
に、ペンによる押圧で対向する透明導電性薄膜同士が強
く接触したときでも、透明導電性薄膜に剥離やクラツク
を生じることがなく、ペン入力耐久性に極めて優れた透
明導電性フィルムとなる。
ることにより、ペン入力耐久性、入力感度などに極めて
優れたタッチパネルを低コストで提供し得ることになっ
た。
示す断面説明図である。
面説明図である。
示する断面説明図である。
示する断面説明図である。
る断面説明図である。
Claims (9)
- 【請求項1】 一軸延伸高分子フィルムの少なくとも片
面に非晶質透明導電性薄膜が形成された透明導電性フィ
ルムであって、該非晶質透明導電性薄膜の表面張力が3
5〜60dyne/cmであることを特徴とする透明導
電性フィルム。 - 【請求項2】 前記一軸延伸高分子フィルムに対する透
明導電性薄膜の付着力が10g/15mm以上である請
求項1に記載の透明導電性フィルム。 - 【請求項3】 前記透明導電性薄膜が、酸化スズ含有率
10〜60重量%のインジウム−スズ複合酸化物薄膜で
ある請求項1または2に記載の透明導電性フィルム。 - 【請求項4】 前記一軸延伸高分子フィルムが、一軸延
伸ポリエステルフィルムである請求項1〜3のいずれか
に記載の透明導電性フィルム。 - 【請求項5】 前記一軸延伸高分子フィルムが、ポリエ
チレンテレフタレートまたはこれを主体とするポリエス
テルで溝成されている請求項4に記載の透明導電性フィ
ルム。 - 【請求項6】 前記透明導電性フィルムにおける透明導
電性薄膜が形成されていない面に、ハードコート処理層
が設けられている請求項1〜5のいずれかに記載の透明
導電性フィルム。 - 【請求項7】 前記透明導電性フィルムにおける透明導
電性薄膜が形成されていない面に、防眩処理層が設けら
れている請求項1〜5のいずれかに記載の透明導電性フ
ィルム。 - 【請求項8】 前記透明導電性フィルムにおける透明導
電性薄膜が形成されていない面に、反射防止処理層が設
けられている請求項1〜5のいずれかに記載の透明導電
性フィルム。 - 【請求項9】 表面に透明導電性薄膜が形成された一対
のパネル材を、該透明導電性薄膜が対向する様にスペー
サーを介して重ね合わせてなるタッチパネルにおいて、
少なくとも1方のパネル材として、前記請求項1〜8の
いずれかに記載された透明導電性フィルムを用いたもの
であることを特徴とするタッチパネル。
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