JP4749684B2 - インキュベータ及びそれに用いる培養カセット - Google Patents

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Description

本発明は、培養皿を収納して細胞培養するインキュベータに係わり、より詳しくは、汚染をより確実に防止できるインキュベータ及びそれに用いる培養カセットに関する。
近年、患者自身の細胞を用いて筋肉や神経などに分化する幹細胞、皮膚のもとになる細胞など様々な細胞を培養することが行われており、これら細胞を培養するインキュベータの内部や培養液を交換する分取・分注作業を行う作業台において、ある患者の細胞から別の患者の細胞への各種菌の汚染を防止する必要がある。
細胞の培養には適切なガス濃度、温度、湿度が重要であり、例えば、培養対象物の培養に適したCO2 濃度と湿度を維持し該培養対象物を培養するための培養槽に、培養容器を保持し該培養容器内を設定温度に維持するための恒温槽が内設されてなる培養用インキュベータなど種々提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
また、細胞培養に必要な分取・分注作業を自動で行う装置として、例えば試料を収納した容器に対する分注作業を行う分注装置と、この分注装置に付設されたインキュベータから成り、前記インキュベータが、略箱型の筐体と、この筐体の内部に配置され試料を収容した容器を複数載置する試料テーブルと、筐体の内部の環境を所定の条件に維持する環境コントロール部と、前記筐体に開口された第1開口部と、この第1開口部を塞ぐ開閉自在な第1の扉と、前記筐体もしくは第1の扉に形成され第1開口部よりも小さく、かつ少なくとも1個の前記容器が通過できる大きさの第2開口部と、この第2開口部を塞ぐ開閉自在な第2の扉を備え、また前記分注装置が、前記第2開口部を介して前記インキュベータに対して前記容器の出し入れを行なう搬送機構を備えたインキュベータ付け分注装置が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
そして、上述の細胞相互間の汚染を防止すべく、上記分注作業を所定の操作室の内部で行った後、ロボットアームとともに当該作業室内部をオゾン殺菌処理すること等が行われている(例えば、特願2003−64155参照。)。
しかしながら、従来のインキュベータは、細胞の培養皿をそのまま収納し、ガス濃度や温度、湿度を一括して管理していたので、インキュベータ内の相互汚染の可能性があり、更には、上記分注作業等の培養皿の移動の際にロボットアームのゆれ等により培養液がこぼれたり、あるいは培養皿を落としてしまうおそれもあり、上記殺菌処理される作業室以外の箇所を汚すと他の細胞への汚染のおそれがあるため、従来、インキュベータ内や作業室周りの頻繁な洗浄等が必要となり、作業効率が低下し、コスト上昇の原因にもなっていた。
特開2003−61641号公報 特開2002−202315号公報
そこで、本発明が前述の状況に鑑み、解決しようとするところは、インキュベータ内の汚染は勿論のこと、分注作業等の移送時にも汚染を確実に防止できるインキュベータ及びそれに用いる培養カセットを提供する点にある。
本発明は、前述の課題解決のために、複数の培養皿を収納して細胞培養するインキュベータであって、培養皿を収容保持する複数の培養カセットを着脱自在に内装し、前記培養カセット内のガス濃度を制御するための制御手段を設けたことを特徴とするインキュベータを構成した。
ここで、前記培養カセットを密閉構造とし、該カセットに対してガスを導入/排出するためのガス管を着脱可能に接続したものが好ましい。
また、前記培養カセットの内部に湿度を維持するための水溜め部を設けてなるものが好ましく、特に、前記水溜め部を培養カセットの底部に設けるとともに、当該カセット底壁に下方より接するヒータを設けたものが好ましい。
また、前記培養カセットの壁面に、インキュベータ内の雰囲気をカセット内部に流通させるための通気口を設け、前記雰囲気中のガス濃度を制御するものが好ましい。
さらに、前記インキュベータ内の雰囲気中の湿度を維持するための水溜め部を、インキュベータ内における培養カセット外部の所定位置に設けたものが好ましい。
また、前記インキュベータの内壁面に、温度制御するためのウォータジャケットを設けたものが好ましい。
また本発明は、特に、培養カセットを密閉構造とし、該カセットに対してガスを導入/排出するためのガス管を着脱可能に接続してなるインキュベータに用いられる培養カセットであって、培養皿を出し入れするための開口を有するカセット本体と、当該開口部を開閉可能に閉塞する蓋体とから構成し、前記カセット本体の内部に培養皿を保持するための保持台を設けるとともに、前記カセット本体の壁面に、前記ガス管を着脱可能に接続するための連結部を設けてなる培養カセットをも構成した。
ここで、前記カセット本体の内部に湿度を維持するための水溜め部を設けたものが好ましい。
また本発明は、特に培養カセットの壁面に、インキュベータ内の雰囲気をカセット内部に流通させるための通気口を設け、前記雰囲気中のガス濃度を制御してなるインキュベータに用いられる培養カセットであって、培養皿を出し入れするための開口を有するカセット本体と、当該開口部を開閉可能に閉塞する蓋体とから構成し、前記カセット本体の内部に培養皿を保持するための保持台を設けるとともに、前記カセット本体及び蓋体の少なくとも一方からなる壁面に、インキュベータ内の雰囲気をカセット内部に流通させるための通気口を設けてなる培養カセットをも構成した。
これら培養カセットは、オートクレーブ、乾熱滅菌、プラズマ滅菌、オゾン殺菌等の各種殺菌・滅菌処理にそれぞれ対応可能な材質で構成したものが好ましい。
以上にしてなる本願発明に係るインキュベータ及びそれに用いる培養カセットによれば、培養皿を収容した培養カセットを収納し、培養カセットごと培養皿を移送できるので、培養液がこぼれても培養カセット外のインキュベータ内部や作業室周辺を汚すことが防止され、細胞相互の汚染をより確実に防止できる。
また、培養カセットを密閉構造とし、該カセットに対してガスを導入/排出するためのガス管を着脱可能に接続したので、他の培養カセットの雰囲気等に干渉しないように完全に隔離されており、接触感染は勿論のこと、空気感染も確実に防止でき、カセットを落としても外部に培養液が漏れることがない。
また、培養カセットの内部に湿度を維持するための水溜め部を設け、特に、前記水溜め部を培養カセットの底部に設けるとともに、当該カセット底壁に下方より接するヒータを設けたので、密閉構造でありながら、湿度も確実に制御できる。
また、培養カセットの壁面に、インキュベータ内の雰囲気をカセット内部に流通させるための通気口を設け、前記雰囲気中のガス濃度を制御したり、更にインキュベータ内の雰囲気中の湿度を維持するための水溜め部を、インキュベータ内における培養カセット外部の所定位置に設けたので、上記密閉構造ではないが、培養カセットにガス管を接続するための連結構造や水溜め部を設ける必要がなく、簡単な構造によりコストダウンが図れ、少なくとも接触感染は防止できる。
また、培養カセットは、オートクレーブ、乾熱滅菌、プラズマ滅菌、オゾン殺菌等の各種殺菌・滅菌処理にそれぞれ対応可能な材質で構成したので、培養カセット内が汚れてもカセット内のみ殺菌・滅菌処理でき、インキュベータ全体を殺菌・滅菌処理する必要はなく、インキュベータより取り外して個々に殺菌・滅菌処理できることから作業効率は著しく向上する。
次に、本発明の実施形態を添付図面に基づき詳細に説明する。
図1は、本発明に係る自動細胞培養システムSの全体構成を示す図であり、図1〜8は第1実施形態、図9は第2実施形態、図10は第3実施形態を示し、図中符号1はインキュベータ、2は培養カセット、3は培養皿、4はカセット移送用のロボットハンドをそれぞれ示している。
本発明の自動細胞培養システムSは、図1に示すように、培養皿3を収容した培養カセット2をインキュベータ1及び作業台50間で移動させ、培養液の定期交換や培養状態の確認を自動的に行うものであり、作業台50では、後述するように同一又は別のロボットハンド41によって培養カセット2から培養皿3が取り出され、所定の操作容器にセットされる。セットされた培養皿3は、従来と同様、培養液を交換する分取・分注作業や検査作業が行われる。本実施形態では、このようにロボットハンドにより培養カセットごとインキュベータから取り出して作業できるので、移送中に振動等で培養液がこぼれたり不測の事態によりロボットハンドから落下してもシステム各部の汚染は防止でき、インキュベータ1の内部も清潔に保てるのである。
インキュベータ1は、図2の概念図に示すように、複数の培養皿3を収納して細胞培養するものであり、特に、培養皿3を収容保持した上記培養カセット2、・・・が複数個、着脱自在に内装されており、各カセット内の培養皿3は、細胞の培養に適したガス濃度、温度、湿度に制御されている。インキュベータ1の側壁には、培養カセット2、・・・を人手で取り出せる開閉扉14とは別に、各培養カセット2をロボットハンド4で取り出すための後述の開閉扉10が設けられている。
培養カセット2は、密閉構造とされており、各培養カセット2に対してガスを導入/排出するためのガス管61、62がインキュベータ1内で着脱可能に接続されている。
培養カセット2は、より具体的には、図8にも示すように培養皿3を出し入れするための開口部20aを有するカセット本体20と、当該開口部20aを開閉可能に閉塞する蓋体21とから構成されており、カセット本体20の内部には、培養皿3を保持するための保持台22が設けられている。尚、本例ではカセット内に培養皿3を一つのみ収容した例を示しているが、交互汚染等の心配がない同一患者等の細胞であれば、複数の培養皿3を収容することも勿論可能である。
そして、側壁20bには、インキュベータ1内に導入して配設されたガス管61、62を着脱可能に接続するための連結部7が設けられており、当該ガス管61、62を通じて培養カセット2内にガスが導入/排出され、各培養カセット内部のガス濃度が所定の濃度に制御されている。
本例では、図4、5に示すように、ガス管61、62のインキュベータ1内における先端の雌型コネクタ61b、62bに対し、カセット本体側壁20bに突設された連結管71、72先端の雄型コネクタ71a、71bが着脱自在に接続されるように構成されており、排気側のガス管62にはガス濃度測定器64が設けられ、カセット内のガス濃度を示す当該測定器の結果に基づいてガスの流通が制御されている。
・同様の手段で、炭酸ガスだけでなく、酸素など種々のガスを同時に制御することも勿論可能である。
尚、連結部7には、図4、5に示したカップリングコネクタ以外にも従来からの連結手段を広く採用できるが、図6(a)(b)に示すような接続構造とすることも好ましい実施例である。即ち、培養カセット2の壁面(側壁20b)にガス導入又は排出用の流通孔73bを穿設し、当該壁の内面側にヒンジ75を介して枢支するとともにボールプランジャ76等で当該内面に対しバネ付勢した閉塞板74を設け、前記流通孔73bに対してカセット内部空間側から前記閉塞板74をシールリングを介して密着させることにより、該流通孔73bを塞ぐように構成されている。
そして、対応するガス管61(62)の端部には、軸方向に沿ったガス流路を内部に備え、軸方向にスライド可能な連結部材63が先端側に向けてバネ付勢された状態で設けられており、培養カセット2がインキュベータ内に収納される際、前記連結部材63がシールリングを介して側壁20bの外面に密着することで、先端の突起部63aが流通孔73bに挿入され、閉塞板74をボールプランジャ76のバネ力に抗して内部側に押し開き、先端の流通穴63bから前記流通孔73b及び該閉塞板74と側壁20b内面との間に生じる隙間を通じてガスが導入/排出されるように構成されている。そして、培養カセット2を引き出す際には、連結部材63が側壁20bから離れ、ボールプランジャー76のバネ力により閉塞板74が流通孔73bを閉じ、インキュベータ1の外部に引き出された培養カセット2は密閉状態が維持されることになる。
また、培養カセット2内部の多孔板24で仕切られた底部には、カセット内の湿度を適度に維持するための水溜め部23、具体的には加湿トレーが設けられるとともに、このような培養カセット2を支持しているインキュベータの棚板11には、カセット載置部位にヒータ12が設けられており、培養カセット底壁20cに下方より接する当該ヒータ12によって水溜め部23が加熱され、蒸発した湿気が多孔板24の空隙を通じてカセット内を流通し、適度な湿度が維持されている。
尚、このヒータ12を設けることなく自然蒸発で加湿することも勿論可能であるが、本例のごとくヒータ12を設けることでカセット内の湿度を積極的に制御できるのである。また、上記水溜め部23を設ける代わりに、ガス濃度と同様、外部から湿気を供給することも勿論可能である。
培養カセット2は、カセット移送用のロボットハンド4に底部を支持されて持ち上げられた状態で移送される。
培養カセット2を構成しているカセット本体20、蓋体21、保持台22、多孔板24などの材質は、内部を各種殺菌・滅菌処理しても腐食しない材質、例えばオゾン殺菌処理ならばステンレス、4フッ化エチレン樹脂、シリコンゴム等が用いられる。
インキュベータ1の内壁面には、インキュベータ内の温度を制御するためのウォータジャケット13が設けられており、同じくインキュベータ内に設けられる図示しない温度測定器によって雰囲気温度は常に36〜37度の適温に制御され、壁面を通じた熱伝導によって、培養カセット2内部も同温に維持されている。尚、ウォータージャケットの代わりにヒータを設けることも好ましく、またその他の公知の温度制御手段を採用することも可能である。
本例では、棚板11は通気性を有する多孔板より構成されており、該通気孔を通じてインキュベータ内の雰囲気が対流し、インキュベータ全体の雰囲気温度が同じになるよう構成されているが、後述される第3実施形態に示すように、棚板11が通気性を有していることに本発明は何ら限定されない。
次に、本発明に係る自動細胞培養システムSの処理について説明する。
インキュベータ1には、図1及び図3に示すように、培養カセット2に対応して、該カセット出し入れ用の開閉扉10付きの開口部10aが設けられており、扉10が開放された前記開口部10aを通じて、ロボットハンド4の支持アーム40、40をインキュベータ内に挿入し、培養カセット2が外部に引き出された後、作業台50の所定位置まで移送される。
培養カセット2が作業台50に移送されると、図7、8に示すように、該培養カセット2の蓋体21が開放されるとともに、作業室51の上蓋52もヒンジ53を介して開放され、別のロボットハンド41によって、培養カセット2内の培養皿3が作業室51内部にセットされる。
尚、本例では培養皿3の移送は培養カセット2の移送とは別のロボットハンド41で行ったが、同一のロボットハンド4で行うことも可能である。また、作業室51の外部に位置した培養カセット2より培養皿3を取り出して作業室51まで移送させているが、培養カセット2ごと作業室51内部に収納しても良い。
本例では、培養カセット2を、作業室51の開放された上蓋52がカセット本体20の開口部20aに一部重なるように位置させ、開放された前記上蓋52の上方を培養皿3を移送させることで、該培養皿から培養液等がこぼれても殺菌・滅菌処理される上蓋52内面で受けられるように構成されている。
ここで、このように作業室51の開放される上蓋52で受けること以外に、培養カセット2の蓋体21で受けるようにすることも好ましい実施例である。すなわち、培養カセット2を、開放される蓋体21が作業室51の開口部51aに一部重なるように位置させることで、培養液等がこぼれても当該蓋体21の内面で受けることができ、当該汚れは、カセット内の殺菌・滅菌処理によって殺菌・滅菌できるのである。
作業室51にセットされた培養皿3は、従来と同様、培養液を交換する分取・分注作業や検査作業等の処理が行われた後、前述と逆の手順で、培養カセット2に収容された後、該培養カセット2がインキュベータ1の内部に移送されるのである。例えば、作業室51での分取・分注作業は、培養皿3の蓋31をロボットハンド42で取り外し、該培養皿3を作業室51内で傾けて古い培養液を片側に寄せて図示しない吸引器具で液を吸い出した後、新たな液を満たして蓋31を取り付ける。
作業が終わると、作業室51の上蓋52を閉じて内部の殺菌・滅菌処理を行う。この際、培養皿に対して操作を行うロボットアーム41や42を作業室51に入れて同時に殺菌・滅菌することが好ましい。培養カセットに入れて移送される本発明では、作業室51以外の部分への汚染が回避されることから、当該作業室51さえ殺菌・滅菌しておけば、次に作業を行う培養皿への汚染は確実に防止されるのである。
また、培養カセット2の培養皿を他と交換する際、当該培養カセット2の内部を同じく殺菌・滅菌処理しておけば、次の培養皿への汚染は未然に回避できる。
図9は、本発明の第2実施形態に係るインキュベータ1A及び培養カセット2Aを示す説明図であり、上述の第1実施形態の培養カセット2が密閉構造であるのに対し、本例では、培養カセット2Aの壁面に、インキュベータ内の雰囲気をカセット内部に流通させるための通気口26が設けられている。これにより、インキュベータ1Aの雰囲気ガス濃度と湿度を制御すれば、前記培養カセット2A内のガス濃度や湿度を制御できることになる。
よって、本例では、ガス管61、62は各培養カセット2Aには接続されておらず、インキュベータ1A内部空間に供給され、雰囲気ガス濃度が制御されており、また、同じく雰囲気中の湿度を維持するための水溜め部27が、各培養カセット2Aではなく、カセット外部のインキュベータ内適所、本例では底部に設けられている。
培養カセット2Aは、上記第1実施形態と同様、培養皿3を出し入れするための開口部20aを有するカセット本体20と、当該開口部20aを開閉可能に閉塞する蓋体21とから構成されている。また、カセット本体20の内部には、培養皿3を保持するための保持台22が設けられている。しかし、第1実施形態と異なり、ガス管との連結部や水溜め部等が不要であるため、本例の培養カセット2Aについては、より簡単な構造が採用できるといったメリットがある。
各培養カセット2Aが載置される棚板11は通気性を有する多孔板より構成されており、該通気孔を通じてインキュベータ内の雰囲気が対流し、各培養カセット2Aの内部のガス濃度、温度、湿度をそれぞれ一括して制御できるように構成されている。
尚、ロボットハンド4の一対の支持アーム40を培養カセット2Aの鍔部25、25に掛止されることで移送することもできる。
その他の構成については、基本的には上述の第1実施形態と同じであるので、同一構造には同一符号を付してその説明を省略する。
次に、図10は、本発明の第3実施形態に係るインキュベータ1B及び培養カセット2Bを示す説明図であり、収納される複数の培養カセット2Bは、棚板11Bによって互いに密閉状態に隔てられた収納空間にそれぞれ収納され、各培養カセットの壁面には、収納空間の雰囲気をカセット内部に流通させるための通気口26が設けられている。そして、各収納空間にはガス管61、62がそれぞれ接続されている。
このように各収納空間を密閉状態で画成しても温度に関しては各部材の熱伝導により制御できるため問題なく、空気感染をより確実に防止できるといった効果がある。また、密閉された収納空間のガス濃度を制御すればよいので、ガス管を培養カセット2Bに直接接続する必要がない。
湿度についても、各収納空間ごとに制御すればよく、本例では、各培養カセット2Bの底部に第1実施形態と同様の水溜め部23を設けているが、カセット外部の収納空間内における適所に設けることも可能である。
このように、本例についてもガス管との連結部は不要であり、培養カセット2Bはより簡単な構造が採用できることになる。
その他の構成については、第2実施形態の場合と同様、基本的には上述の第1実施形態と同じであるので、同一構造には同一符号を付してその説明を省略する。
本発明の第1実施形態に係る自動細胞培養システムを示す説明図。 同じく第1実施形態に係るインキュベータ及び培養カセットを示す断面図。 培養カセットを示す平面図。 培養カセットにガス管を着脱可能に接続するための連結部を示す説明図。 同じく連結部の連結状態を示す説明図。 (a)及び(b)は、連結部の変形例を示す説明図。 作業台における自動細胞培養システムの処理を示す説明図。 同じく作業台における処理手順を示す説明図。 本発明の第2実施形態に係るインキュベータ及び培養カセットを示す断面図。 本発明の第3実施形態に係るインキュベータ及び培養カセットを示す断面図。
符号の説明
S 自動細胞培養システム
1、1B インキュベータ
2、2A、2B 培養カセット
3 培養皿
4 ロボットハンド
7 連結部
10 開閉扉
10a 開口部
11、11B 棚板
12 ヒータ
13 ウォータジャケット
14 開閉扉
20 カセット本体
20a 開口部
20b 側壁
20c 底壁
21 蓋体
22 保持台
23 水溜め部
24 多孔板
25 鍔部
26 通気口
27 水溜め部
31 蓋
40 支持アーム
41 ロボットハンド
42 ロボットハンド
50 作業台
51a 開口部
51 作業室
52 上蓋
53 ヒンジ
61、62 ガス管
61a、62a 雌型コネクタ
63 連結部材
63a 突起部
63b 流通穴
64 ガス濃度測定器
71、72 連結管
71a、72a 雄型コネクタ
73b 流通孔
74 閉塞板
75 ヒンジ
76 ボールプランジャ

Claims (8)

  1. 複数の培養皿を収納して細胞培養するインキュベータであって、培養皿を収容保持する複数の培養カセットを着脱自在に内装し、前記培養カセット内のガス濃度を制御するための制御手段を設け、前記培養カセットを密閉構造とし、該カセットに対してガスを導入/排出するためのガス管を着脱可能に接続したことを特徴とするインキュベータ。
  2. 前記培養カセットの内部に湿度を維持するための水溜め部を設けてなる請求項1記載のインキュベータ。
  3. 複数の培養皿を収納して細胞培養するインキュベータであって、培養皿を収容保持する複数の培養カセットを着脱自在に内装し、前記培養カセット内のガス濃度を制御するための制御手段を設け、前記培養カセットの内部に湿度を維持するための水溜め部を設け、前記水溜め部を培養カセットの底部に設けるとともに、当該カセット底壁に下方より接するヒーターを設けたことを特徴とするインキュベータ。
  4. 前記インキュベータの内壁面に、温度制御するためのウォータジャケットを設けてなる請求項1〜の何れか項に記載のインキュベータ。
  5. 複数の培養皿を収納して細胞培養するインキュベータであって、培養皿を収容保持する複数の培養カセットを着脱自在に内装し、前記培養カセット内のガス濃度を制御するための制御手段を設け、前記培養カセットの内部に湿度を維持するための水溜め部を設けてなるインキュベータに用いる培養カセットであり、培養皿を出し入れするための開口を有するカセット本体と、当該開口部を開閉可能に閉塞する蓋体とから構成し、前記カセット本体の内部に培養皿を保持するための保持台を設けるとともに、前記カセット本体の壁面に、前記ガス管を着脱可能に接続するための連結部を設けてなる培養カセット
  6. 前記カセット本体の内部に湿度を維持するための水溜め部を設けてなる請求項記載の培養カセット。
  7. 複数の培養皿を収納して細胞培養するインキュベータであって、培養皿を収容保持する複数の培養カセットを着脱自在に内装し、前記培養カセット内のガス濃度を制御するための制御手段を設け、前記培養カセットの壁面に、インキュベータ内の雰囲気をカセット内部に流通させるための通気口を設け、前記雰囲気中のガス濃度を制御してなるインキュベータに用いる培養カセットであり、培養皿を出し入れするための開口を有するカセット本体と、当該開口部を開閉可能に閉塞する蓋体とから構成し、前記カセット本体の内部に培養皿を保持するための保持台を設けるとともに、前記カセット本体及び蓋体の少なくとも一方からなる壁面に、インキュベータ内の雰囲気をカセット内部に流通させるための通気口を設けてなる培養カセット
  8. オートクレーブ、乾熱滅菌、プラズマ滅菌、オゾン殺菌等の各種殺菌・滅菌処理にそれぞれ対応可能な材質で構成してなる請求項5〜7の何れか1項に記載の培養カセット。
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