JP4748627B2 - 賦形剤 - Google Patents

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和博 大生
悦雄 鎌田
俊一 五味
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Description

【0001】
【技術分野】
本発明は、医薬品、食品等として使用される、錠剤、カプセル剤、散剤、細粒剤、顆粒剤等の製剤に有用な賦形剤、及びそれを含有する製剤に関する。更に詳しくは、特定のトレハロースからなる賦形剤 、及び該賦形剤 を含有する製剤に関する。
背景 医薬品の製剤化に使用される賦形剤 は、薬物との反応性が少ないことのほか、直接打錠により錠剤を作る目的のために、粉体の流動性、圧縮成形性、及び崩壊性をバランス良く付与することが望ましい。また、製剤成分を混合して、得られた混合物に適当な湿潤物質を用いて造粒等の加工処理を施して、散剤、細粒剤、顆粒剤等の製剤を作り、さらに顆粒剤を打錠して湿式錠剤を得る等の目的のためには、薬物含量の均一性の観点から、粉体混合時の混合性の良さ、湿潤物質に対して適度な親和性を有し、結合力によって粒子を凝集させることのできる造粒性の良さ、顆粒の圧縮成形性を高め、同時に十分な崩壊性を付与することができること等の特徴を併せ持つことが望ましい。また、一般に賦形剤は製剤の大部分を占めるために、製剤コストの観点から安価であることが望ましい。
【0002】
このように製剤に所望の物性を持たせるために、賦形剤 は様々な機能を併せ持つことが要求される。かかる賦形剤として、糖類では乳糖、糖アルコール類ではマンニトール、天然多糖類ではデンプン等が汎用されている。しかしながら、乳糖はアミノ基を有する薬物の製剤化に際して、その薬物と反応してしまうため、そのような薬物の製剤化には使用し難いという不都合があった。また、乳糖は湿潤物質への溶解度が低いために粒子の凝集力が極めて弱く造粒性に乏しいというだけでなく、実用的な錠剤硬度に製剤化したときには崩壊性が著しく悪く、崩壊剤の添加が必要であった。また、マンニトールは非還元性で薬物との反応性が少ないが、錠剤化する際の臼及び杵への付着が激しく、また圧縮成形性に乏しく運搬時の衝撃に耐える錠剤硬度を得るためには高い打圧を必要とし、臼及び杵の消耗を早めるという不都合があった。また、マンニトールは湿潤物質への溶解度が足りず、粒子の凝集力が弱く造粒性に劣るという不都合があった。デンプンは崩壊性を付与するが、流動性が悪いという短所があった。またデンプンは崩壊機能はあるものの、圧縮成形性がほとんどなく、結合剤の添加なしに製剤化することができないというだけでなく、造粒性にも乏しく、造粒助剤の添加なしでは製剤化することができないという不都合があった。
【0003】
以上のように、医薬品の製剤化に使用されている、糖類及び糖アルコール類に属する賦形剤 には一長一短があり、それぞれを組み合わせるなどして、所望の製剤特性を発現するような工夫が必要となる。そのため製剤化にかかる時間、人的労力は大きく、低反応性、流動性、混合性、圧縮成形性、造粒性等がバランス良く付与された賦形剤が望まれているのが現状である。
【0004】
トレハロースは非還元性の二糖であり、薬物との反応性が無いことが数多く報告されている。しかし従来知られていたトレハロースは、原料コストが高く、純度が低く、その製造において、収率が低い等の理由から高価であり、製剤化の際に大量に使用する等といった賦形剤としての使用態様はコスト面から見て現実的でなかった。また、トレハロースを賦形剤 として使用する場合に、低反応性、流動性、混合性、圧縮成形性、造粒性等をバランス良く付与するのに最適な物性についての知見は得られていなかった。
【0005】
トレハロースを賦形剤 として使用することについては、WO98/5305号公報には、トレハロースとその他の賦形剤とを含むクラブラン酸(Clavulanic acid)とアモキシシリン(Amoxycillin)の錠剤が開示されている。その明細書中には、トレハロースは結晶含水物、ガラス状非晶質又は無水物(非晶無水物又は結晶無水物)であるとの記載があるが、薬物の安定化、防湿効果の観点から非晶無水物が良いことが記載されている。非晶無水物又は結晶含水物の粒子径は、流動性の観点から50〜500μm、好ましくは100−250μmであるとの記載がある。またWO97/9037号公報には、トレハロース、マルチトール、ソルビトールなどから選ばれる賦形剤を含む低圧打錠発砲錠剤が開示されている。賦形剤 の特性として100−125μm程度の平均粒径が好ましいとの記載がある。
【0006】
しかし、これらの公報には75μm以上の粒子の割合や、見かけ比容積についての記載はなく、これらの公報の平均粒径の範囲に入る賦形剤であっても、流動性及び混合性に不都合を生じる場合があった。例えば、これらの公報の平均粒径の範囲に入る賦形剤 であっても、微粒子の割合が多い場合には、粉体の流動性が損なわれるし、また固結等が生じ保存時の状態が悪化する。また、粗大粒子の割合が多い場合には他の製剤成分と混合したときの混合性が損なわれ、混合性が悪いと製剤にした時の薬物の含量の均一性も悪くなる。また、これらの公報には、造粒性、圧縮成形性、崩壊性についての記載はなく、薬物の安定性のほかに、流動性、混合性、造粒性、圧縮成形性、崩壊性等がバランス良く付与されたトレハロースの物性については何ら考慮されていない。また、特開平6−217716号公報にはトレハロースからなる製剤用添加剤が開示されている。しかし、ここに記載されているトレハロースは融点が203℃であり、無水物である(理化学辞典(第4版、1987年刊、岩波書店)のトレハロースの項によると、無水物の融点は203℃、2水和物の融点は97℃である)。無水物は経時的に吸湿することにより、製剤物性が変化するので好ましくない。また、この公報には、200メッシュを全通するトレハロースが好ましいと記載されているが、流動性が悪いという不都合があった。また、この公報には、75μm以上の粒子の割合や、平均粒径、見かけ比容積についての記載はなく、薬物の安定性化のほかに、流動性、混合性、造粒性、圧縮成形性、崩壊性等がバランス良く付与されたトレハロースの物性については何ら考慮されていない。
【0007】
特開平7−143876号公報及び特開平9−9986号公報には、デンプン分解物に酵素を作用させるトレハロースの製造方法、及び該トレハロースを含有する飲食物、化粧品、又は医薬品の組成物に関する開示がある。これらの公報に記載の製造方法では、原料コストが低いことから、トレハロースを安価に製造することができる。しかしこれらの公報の方法により製造されたトレハロースは、純度が95%程度にすぎず、不純物としてグルコースを多く含んでいる場合があり、そのような不純物が薬物の安定性を阻害する場合があることについては全く知られていなかった。さらには、これらの公報で得られるトレハロースは粗大結晶であり、そのままでは流動性、混合性、造粒性、圧縮成形性、崩壊性等をバランス良く付与することはできないにもかかわらず、そのことについては全く考慮されていなかった。
【0008】
米国特許第4678812号公報及び同第4762857号明細書にはトレハロースを含む、S−1スプレー法で調製された粉体についての記載がある。S−1スプレー法は含量均一性を高めるために、錠剤化する全成分を混合後、溶媒に懸濁又は溶解させ、噴霧乾燥する方法である。特開平9−154493号公報には、トレハロース含有シロップについての記載がある。これらの公報に記載の態様で使用する場合には、用いるトレハロースには、粉体の流動性、圧縮成形性、崩壊性、造粒性等の、錠剤化、顆粒化等の際に賦形剤として必要となる特性が必ずしも必要ではなく、錠剤化、顆粒化等の際に特定のトレハロースが備えるべき物性の重要性、必要性についての考察は上記公報においてはなされていない。また、薬物、賦形剤等を粉体で混合後、混合粉体を分割する操作を経て、該粉体を溶媒等に懸濁又は溶解させる場合に、本発明のトレハロースが備えている粉体物性は、混合粉体に優れた含量均一性を付与するので好ましいが、このことについても上記公報には開示がない。
【0009】
製剤用賦形剤 として糖類を利用することに関して、特に口腔内にて短時間で崩壊する成型物に関しては、これまで数多くの特許出願がなされている。
特開平5−271054号公報には、薬効成分と糖類と前記糖類の粒子表面が湿る程度の水分とを含む混合物を打錠して得られる口腔内溶解型錠剤及びその製造法が記載され、糖類としては、砂糖(白糖、カップリングシュガー等)、デンプン糖(ブドウ糖、麦芽糖、粉飴等)、乳糖、蜂蜜、糖アルコール(ソルビトール、マンニトール等)が挙げられている。
【0010】
WO93/15724号公報には、糖又は糖アルコールを錠剤構成成分の主体とし、錠剤を湿式造粒法で製錠する際、練合物を乾燥前に圧縮成形する速溶錠について記載され、糖又は糖アルコールとしては、白糖、乳糖、ブドウ糖、果糖、キシリトール、ソルビトール、マンニトールが挙げられている。
【0011】
特開平9−48726号公報には、糖類、糖アルコール、水溶性高分子物質及び薬物を混合して低密度で加湿湿潤させた後、乾燥して得られる口腔内速崩壊性製剤が記載され、糖類、糖アルコールとして、ブドウ糖、果糖、白糖、マンニトール、ソルビトールが挙げられている。
【0012】
WO97/47287号公報には、平均粒径30μm以下の糖アルコール又は糖類、活性成分及び崩壊剤を含有する錠剤が記載され、糖アルコール又は糖類として、D−マンニトール、ソルビトール、乳糖、グルコースが挙げられている。
【0013】
WO95/20380号公報には、成形性の低い糖類及び成形性の高い糖類を含有してなる、口腔内において速やかな崩壊性、溶解性を示す口腔内溶解型圧縮成型物及びその製造法について記載され、前者糖類として、乳糖、マンニトール、ブドウ糖、白糖、キシリットが、後者糖類として、マルトース、マルチトール、ソルビトール、オリゴ糖が挙げられている。
【0014】
その他、口腔内で速やかに崩壊又は溶解する成型物に関する刊行物としては、特開平8−333243号公報、特開平9−316006号公報、日本特許第2540131号公報、特開平8−291051号公報などがあるが、トレハロースの使用に関しては何の記載もない。また、成型物の硬度と口腔内での崩壊性のバランスが充分でない場合があった。つまり、成型物の崩壊が速い場合には成型物の硬度が充分ではなく、また逆に、成型物に充分な硬度を与えようとして、圧縮圧力を高めると成型物の崩壊が遅延する場合があった。また、これまで汎用されている乳糖、糖アルコール類は緩下性を示す場合があるという問題があった。
【0015】
「第15回製剤と粒子設計シンポジウム講演要旨集(1998)」第166頁には、トレハロースを糖類の1種として使用した例が記載されているが、トレハロースの物性に関しては何らの記載もない。また実際に、トレハロースの口腔内崩壊錠への応用が検討されているが、成型物の硬度はやや高いものの、崩壊は悪く、速崩壊性成型物としては不十分な結果であった。
【0016】
特開平11−116464号公報には口腔内で急速に崩壊・溶解する迅速溶解性固形製剤にトレハロースを使用することが記載されているが、成形性、崩壊性等をバランス良く付与するのに必要なトレハロースの物性には何ら記載がない。
【0017】
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0018】
本発明は、薬物との反応性が低く、流動性、混合性(薬物含量均一性)、圧縮成形性、崩壊性、造粒性等、製剤に必要な諸物性をバランス良く付与できるトレハロースからなる賦形剤を提供することを目的とする。本発明はまた、反応性が低く、流動性、圧縮成形性、崩壊性、造粒性等の諸物性が良好な製剤を提供することを目的とする。
【0019】
本発明はさらに、医薬品、食品等として使用される錠剤等の成型物において、口腔内で、又は水に入れた際、短時間で速やかな崩壊性及び溶出性を示し、同時に製造中、運搬中又は保存中に壊れない硬度を持つ速崩壊性成型物及びその製法を提供することを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは鋭意検討の結果、特定の物性を有するトレハロースを賦形剤 として使用すれば、上記の課題が解決されることを見出し、本発明に至った。
【0021】
すなわち、本発明は、
(1)トレハロース結晶を粉砕する工程を含み、粉砕の条件が、ハンマーミルの場合、発生エネルギーを20%〜90%の範囲とし、バンダムミルの場合、回転数として3000〜15000rpm、フィード量3〜6kg/hr、スクリーン目開き0.3mmφ〜最大(スクリーンなし)であり、ジェットミルの場合、空気圧力3.5kg/cm 以下である粉砕時の衝撃エネルギーを低く設定した製造方法により製造されるところのグルコース重合度が3以上のデンプン分解物を酵素処理して得られるトレハロースであって、純度が99.0%以上、不純物として含まれるグルコースが0.5%以下、75μm以上の粒子の割合が2〜90重量%、平均粒径が10〜250μm、見かけ比容積が1.5〜3.5ml/g、及び白色度が90%以上であるトレハロースを含む賦形剤。
(2)トレハロースの純度が99.3%以上、トレハロースに不純物として含まれるグルコースが0.5%以下、トレハロースの平均粒径が10〜150μmである上記(1)記載の賦形剤;
(3)平均粒径が30〜150μmである上記(2)記載の賦形剤 ;
(4)トレハロースが2水和物である上記(1)記載の賦形剤;
(5)固体加工製剤用の上記(1)〜(4)のいずれか一項記載の賦形剤;
(6)上記(1)〜(5)のいずれか一項記載の賦形剤を1.0質量%〜99.9質量%と、薬効成分を含有する製剤;
(7)さらに、天然セルロース又は低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウムから選ばれるセルロース誘導体を含むことを特徴とする上記(6)に記載の製剤;
(8)トレハロース結晶を精製、粉砕、篩分、及び晶析からなる群から選ばれる少なくとも1種の処理方法により加工することを含む、上記(1)記載の賦形剤の製造方法、
【0022】
【発明を実施するための最良の形態】
本発明におけるトレハロースとしては、α、α−トレハロース、α、β−トレハロース、又はβ、β−トレハロースを使用することができるが、天然に存在するα、α−トレハロースが好ましい。また、トレハロースは、固体状態では無水物と二水物の2種が存在するが、経時的な吸湿がない点から、二水物の方が好ましい。特に結晶状態の二水物が好ましい。二水物はDSC測定による融解熱ピークが100℃付近に現れることにより判別できる。
【0023】
本発明で言うトレハロースは、グルコース重合度が3以上のデンプン分解物を酵素処理して得られるものであり、例えば市販品(「トレハオース」(林原生物科学研究所製))や特開平7−143876号公報に記載される、デンプン分解物から酵素を用いる方法等で製造されるもの(グルコース重合度3以上から選ばれる1種又は2種以上の還元性デンプン部分分解物を含有する溶液に、グルコース重合度3以上から選ばれる1種又は2種以上の還元性デンプン部分分解物から末端にトレハロース構造を有する非還元性糖質を生成させる酵素を作用させ、次いでグルコアミラーゼ又はα−グルコシダーゼを作用させ、トレハロース及び夾雑糖類含有溶液とし、これを強酸性カチオン交換樹脂を用いるカラムクロマトグラフィーにかけ、得られる含量を向上させたトレハロース)を原料とし、これをさらに精製、粉砕、粒度調整等を経て得られるものが、コストの点から、産業利用上好ましい。
【0024】
トレハロースの純度は99.0%以上である。また、不純物としてのグルコースの含量は1.0%未満であることが好ましい。トレハロースの純度が99.0%未満、あるいはグルコース含量が1.0%以上では、薬効成分との反応性が増加する傾向がある。高純度トレハロースは、薬物の安定化剤として機能することが期待されているが、不純物として微量のグルコースが存在すると、薬物の安定性を著しく損なうことはこれまで知られていなかった。より好ましくは、トレハロースの純度は99.3%以上である。また、好ましくはグルコース含量は0.5%以下である。特に好ましくは、グルコース含量は0.3%以下である。可能な限り、トレハロースの純度が100%に近く、グルコース含量が0%に近いほど好ましいが、収率が悪化しコスト高となるので、そのために必要な労力とその効果に鑑みて精製を行えばよい。
【0025】
トレハロースの平均粒径は10〜250μmである。10μm未満であると粉体の凝集性が高まるため、流動性及びハンドリング性が悪くなる。また、おそらく成型物中の空隙率が減少するため、崩壊性が悪化する。250μmを超えると薬効成分、その他の添加剤との混合性が悪くなるため、製剤にした時の含量がばらついてしまう。また、粒子が粗いため口腔内での感触が当初悪くなる。トレハロースの平均粒径は、好ましくは20〜150μm、さらに好ましくは30〜150μm、特に好ましくは30〜100μmである。
【0026】
トレハロースの粉体粒度において、粒径75μm以上の粒子の割合は2〜90重量%であることが好ましい。2重量%未満であると粉体の流動性が著しく悪くなる。また90重量%を超えると薬効成分等との混合性が悪くなるため、製剤にした時、含量のバラツキが生じる。粒径75μm以上の粒子の割合は、特に好ましくは5〜80重量%、さらに好ましくは10〜60重量%である。
【0027】
トレハロースの見かけ比容積は1.5〜3.5ml/gである。1.5ml/g未満であると薬効成分、その他の添加剤との混合性が悪くなるため、製剤にした時に薬効成分等の含量がばらつく原因となる。また、3.5ml/gを超えると、粉体の流動性が著しく悪くなり、ハンドリング性が悪くなって実用的でない。トレハロースの見かけ比容積は、好ましくは1.5〜3.0ml/g、特に好ましくは1.6〜2.5ml/gである。
以上のようにトレハロースの物性を本発明で規定された特定の範囲に制御することによって、製剤に必要な諸物性をバランス良く付与することができ、他の賦形剤を併用せずに製剤化することも可能である。
【0028】
さらにトレハロースの白色度は90%以上、好ましくは93%以上である。製剤において、外観上の色は白いほど品質が高いとされる場合が多く、また、着色する場合であっても、添加剤の白色度が高いほど綺麗な色となり好ましいため、白色度が90%未満では実用に供さない。
【0029】
本発明のトレハロースは市販のトレハロース結晶又はグルコース重合度が3以上のデンプン分解物を酵素処理して得られるトレハロース結晶などを、精製、粉砕、篩分、晶析処理等の加工工程を適宜組み合わせて行うことにより得られる。トレハロースの精製は、イオン交換樹脂を通す、原液糖のカラム分画の回数を調整する、再結晶を行う、水素添加してグルコースを糖アルコールに変換するなど、グルコースを除去する方法であれば特に限定されない。
【0030】
また、粉砕は例えばローラーミル、ハンマーミル、ピンミル、ボールミル、振動ミル、ジェットミル、振動ボールミル等の乾式粉砕機で行う。篩分け連続式振動ふるい機、気流式ふるい機等を使用すればよい。粉砕機及び篩分機の機種は、処理後のトレハロースの75μm以上の粒子の割合、平均粒径、及び見掛け比容積が本発明の範囲を満たすものであれば特に限定されないが、これらの物性値は賦形剤としての機能(流動性、混合性、造粒性、吸湿性、成形性、崩壊性等)をバランス良く発現させる、さらには製品保存時の状態を良好に保つ(例えば固結を起こさない)ために、粉砕時の衝撃エネルギーを低く設定して行うことが望ましい。トレハロースは結晶性粉末であるために粉砕されやすいが、粉砕が行き過ぎると、微粒子同士の結合が強固になり、固結を起こす恐れがある。
【0031】
これはトレハロースの粒子間結合力の強さに起因するものと考えられる。固結を起こすとせっかくの粉体特性も損なわれてしまうため好ましくない。粉砕後の粒子の粒子径は粒子に与えられた衝撃エネルギーの関数で表されるが、粉砕機の発生エネルギーの全てが粒子に与えられるわけではなく、一部は熱として失われてしまう。その程度は粉砕機の種類及び機種によって異なり、粉砕後の粉体物性を上述した所望のものとするためには、粉砕機の発生エネルギーを制御する必要がある。また粉砕機の粉砕室内の粉体量を決定するフィード量も、衝撃エネルギーの大きさを変化させる要因である。例えばフィード量が多ければ粉砕羽根との衝突回数が少なくなり、粒子が受ける衝撃エネルギーは小さくなる。さらに、粉砕機の粉砕室から粒子が排出される際には、スクリーン目開きが粉体の粉砕室内の滞留時間に影響する。スクリーンの目開きが大きければ、粒子の粉砕室の滞留時間は短くなるし、スクリーン目開きが小さければ滞留時間は長くなる。
【0032】
従ってスクリーン目開きも衝撃エネルギーに影響する因子である。これらのことから衝撃エネルギーとは実際に粒子に与えられるエネルギーであり、例えばハンマーミルの場合には粉砕機の発生エネルギー、フィード量、スクリーン目開き等がその大きさを決定する。例えばハンマーミルの場合は、発生エネルギーを20%〜90%の範囲とし、フィード量、スクリーン目開きは適宜決める。一例としてバンタムミルの場合は、回転数として3000〜15000rpm、フィード量は原料の粒子径にもよるが、3〜6kg/hrの範囲内でコントロールする。回転数が上記範囲より大きい場合は、過粉砕によって保存時の付着凝集が起こりやすくなる。また、回転数が上記範囲より小さい場合は粗大粒子が増加する。スクリーン目開きは粉砕の程度を見て適宜変更し、0.3mmφ〜最大(スクリーンなし)の範囲で設定する。粉体の粉砕機内の滞留を考慮するとスクリーン目開き0.5〜3.0mmφであることが好ましい。またジェットミルの場合は、粉砕時の衝撃エネルギーが大きいため、過粉砕になりやすく、空気圧力を3.5kg/cm以下にすることが好ましい。さらに好ましくは3.0kg/cm以下である。
【0033】
本発明の上述の特性を有するトレハロースは賦形剤 としての諸機能をバランス良く発揮するが、特に粉体加工製剤用賦形剤として有用である。
本発明でいう賦形剤 は、製剤の最終形態が液体状、懸濁状、固体状、ペースト状等のいずれでもよいが、特に固体状、すなわち錠剤状、顆粒状、粉状等の製剤に用いることが好ましい。
【0034】
本発明でいう製剤は、本発明の賦形剤 以外に、医薬品薬効成分粉末、農薬成分粉末、肥料成分粉末、飼料成分粉末、食品成分粉末、化粧品成分粉末、色素粉末、香料粉末、金属粉末、セラミックス粉末、触媒粉末、界面活性剤粉末等を含んでいてもよい。またさらに、必要に応じて他の賦形剤、崩壊剤、結合剤、滑沢剤、甘味剤等を添加剤として含有することも自由である。
【0035】
本発明でいう固体加工製剤用賦形剤 とは、製剤成分と賦形剤 とを粉体同士で混合後、混合物を懸濁又は溶解させることなく、顆粒化、錠剤化等の加工工程を経て製剤化する目的のために使用する賦形剤をいう。医薬品薬効成分粉末を含むものとしてはエキス剤、錠剤、散剤、細粒剤、顆粒剤、丸剤、カプセル剤、トローチ剤、パップ剤等の他、懸濁剤、乳剤、液剤、シロップ剤、リニメント剤、ローション剤等のうち用時調製して用いるもの等がある。
【0036】
本発明のトレハロースからなる賦形剤 の含有量は、薬効成分の含有量、目標とする製剤の物性等により異なるが、例えば錠剤等の固形製剤においては1〜99.9重量%程度が好ましい。含有量が1重量%未満であると、製剤に所望の物性を付与することができない。99.9重量%を超えると、薬効成分の含有量が確保できない。特に好ましくは、5〜80重量%程度である。更に好ましくは、10〜70重量%程度である。また例えば懸濁剤、液剤、シロップ剤等の懸濁状、液状の製剤においては、本発明のトレハロースからなる賦形剤を1〜50重量%程度含有させることが望ましい。含有量が1重量%未満であると、製剤に所望の物性を付与することができない。50重量%を超えると、トレハロース結晶が析出し、要求される製剤特性を満たさない。特に好ましくは、5〜40重量%程度である。更に好ましくは、10〜30重量%程度である。
【0037】
本発明でいう速崩壊性成型物は、本発明のトレハロースからなる賦形剤 のほか、薬効成分、必要に応じて他の添加剤を含む。本発明のトレハロースを含む賦形剤の含有量は、薬効成分の含有量、目標とする成型物の物性等により異なるが、成型物中で5〜99.9重量%程度が好ましい。含有量が5重量%未満であると、速崩壊性成型物として必要な硬度、崩壊性を示さない。99.9重量%を超えると、薬効成分の含有量が確保できない。特に好ましくは、10〜80重量%程度である。更に好ましくは、20〜70重量%程度である。
【0038】
本発明で使用する薬効成分としては、粉体状、結晶状、油状、溶液状などいずれの形状でもよく、不整脈用剤、降圧剤、血管拡張剤、利尿剤、解熱鎮痛消炎剤、抗潰瘍剤、胃腸薬、整腸剤、骨粗鬆症治療剤、鎮咳去痰剤、抗喘息剤、抗菌剤、頻尿改善剤、滋養強壮剤、ビタミン剤など、経口で投与されるものが対象となる。薬効成分は1種又は2種以上を組み合わせて用いる。また、医薬品に限らず、健康食品、浴用剤、動物薬、診断薬、農薬、肥料など成型物の形態として利用されるものも本発明に含まれる。特に本発明の賦形剤は反応性がないため、アミノ基を含有する薬物に対して有効である。
薬効成分の含有量は、薬効成分の種類、特性により異なるが、成型物に対して0.01〜90重量%程度である。0.01重量%未満では薬効を示さない場合が多く、また、90重量%を超える場合は、目標とする速崩壊性を付与することが難しくなる。好ましくは0.01〜80重量%、特に好ましくは0.01〜50重量%である。
【0039】
他の添加剤として、賦形剤 、崩壊剤、結合剤、滑沢剤、香料、着色料、甘味剤、界面活性剤などを添加することは自由である。
賦形剤 としては、結晶セルロース、粉末セルロース等のセルロース類、白糖、ブドウ糖、乳糖、果糖、マルトースなどの糖類、マンニトール、キシリトール、マルチトール、エリスリトール、ソルビトール等の糖アルコール類、とうもろこしデンプン、馬鈴薯デンプン等のデンプン類、リン酸水素カルシウム、炭酸カルシウム、無水ケイ酸、含水ケイ酸、ケイ酸アルミ、ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミン酸マグネシウム等の無機類等が挙げられる。
【0040】
崩壊剤としては、クロスカルメロースナトリウム、カルメロースカルシウム、カルメロース、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース等のセルロース類、カルボキシメチルスターチナトリウム、ヒドロキシプロピルスターチ、部分アルファー化デンプン等のデンプン類、クロスポビドン等が挙げられる。
結合剤としては、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース等のセルロース類、アルファー化デンプン、デンプン糊等のデンプン類、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー等の合成高分子類、アルギン酸ナトリウム、キサンタンガム、アラビアガム等の天然高分子類等が挙げられる。
滑沢剤としては、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸、ショ糖脂肪酸エステル、タルク等が挙げられる。
【0041】
本発明の速崩壊性成型物は、薬効成分、本発明の賦形剤 のほか、他の賦形剤 、崩壊剤、結合剤、滑沢剤等を適宜組み合わせて製造することで、品質を向上することができる。特に好ましくは、賦形剤としてのセルロース類、糖類、糖アルコール類、デンプン類、及び崩壊剤、結合剤としてのセルロース類、滑沢剤としてのステアリン酸類である。
【0042】
本発明のトレハロースからなる賦形剤 の成型物は、口腔内で又は水に入れた際、短時間で速やかな崩壊性、溶出性を示すと同時に適度な硬度を付与する点で、速溶解性成型物として有用である。
本発明の速崩壊性成型物は、成型物の大きさにもよるが、口腔内での崩壊時間、及び日局崩壊試験による崩壊時間が、通常2秒〜2.0分程度であることが好ましい。特に好ましくは、2秒〜1.0分程度、さらに好ましくは、3秒〜30秒程度である。また、成型物の硬度は、通常1〜20kg程度であることが好ましい。特に好ましくは、2〜12kg程度、更に好ましくは、3〜8kg程度である。
【0043】
本発明の速崩壊性成型物は、成型物を製造する定法に従って製造することができる。以下にいくつかの具体的な製造方法を示すが、速崩壊性成型物の製造方法はこれに限定されるものではない。
1.薬効成分、本発明の賦形剤 、及び必要に応じて他の添加剤を混合、加水混練した後、乾燥工程の有無により幾分か湿った状態にしてから打錠し、更に錠剤を乾燥する。この場合の打錠圧は、組成により異なるが、通常3〜200kg/cm程度である。好ましくは5〜100kg/cm程度、特に好ましくは5〜50kg/cm度である。
2.また、1.において、混練後、実質的に乾燥してから打錠する通常の湿式打錠法を用いる。
3.薬効成分、本発明の賦形剤 、及び必要に応じて他の添加剤を混合後、型に入れ、加温加湿下で数100g/cm程度の荷重をかけたまま放置する。
4.薬効成分、本発明の賦形剤 、及び必要に応じて他の添加剤を、混合後、そのまま打錠する直接打錠法を用いる。打錠前に、混合粉体を加湿下に放置した後、打錠してもよい。
5.薬効成分、本発明の賦形剤 、及び必要に応じて他の添加剤を混合、加水混練しペースト状にした後、型に入れ、そのままゆっくり乾燥する。
【0044】
このうちで、1及び2の方法による成型物が、最も成型物の崩壊性と硬度のバランスが良好となり好ましい。本発明の速崩壊性成型物にトレハロースからなる賦形剤のほか、他の賦形剤 として結晶セルロース、粉末セルロース等の天然セルロース、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム等のセルロース誘導体等のセルロース類を配合すると、圧縮成形性が格段に改良され、錠剤成型時の圧縮圧力を大幅に低減できるため、速崩壊性を達成するのに有利である。また、高打圧下において、トレハロースは結合性が良く崩壊性は遅延傾向を示すが、セルロース類を配合すると、セルロースが崩壊剤として働きトレハロースの崩壊遅延を抑制する効果がある。セルロース類を含まない場合は、組成により異なるが、通常200〜1000kg/cm程度の打圧で製錠することにより実用硬度(4〜8kgf)の硬度でかつ1分以内の速崩壊性成型物が得られるが、セルロース類を配合すると100〜500kg/cm程度の打圧で崩壊性を損なうことなく実用硬度の速崩壊性圧縮成型物を得ることが可能となる。打圧の低減は、臼杵への付着防止のほか、耐久性の面でも望ましい。セルロース類の配合量としては1〜30重量%程度、好ましくは1〜20程度である。配合量が1%未満では打圧を低減しても圧縮成形性が付与されず、30重量%を超えると悪味、ざらつき等が生じ食感が悪くなる。
【0045】
【実施例】
次に、実施例によって本発明をさらに詳細に説明する。
なお、各測定は以下のとおり行った。
【0046】
トレハロース純度及びグルコース含量
以下の方法で、結晶水は計算に入れず、糖類を無水物換算したものとして求めた。
(1)サンプル1.0gを正確に量り、水に溶かして正確に100mlとする。
(2)この溶液20μlにつき、以下に示す操作条件で液体クロマトグラフ法で分析する。
(3)オリゴ糖、トレハロース、グルコースの順にピークが現れる。
(4)自動積分法により測定し、全ピーク面積に対するトレハロース又はグルコースのピーク面積の比を求める。
トレハロース純度(%)=(A2/(A1+A2+A3))×100 グルコース含量(%)=(A3/(A1+A2+A3))×100
A1:オリゴ糖のピーク面積
A2:トレハロースのピーク面積
A3:グルコースのピーク面積
操作条件
検出器:示差屈折計(ERC−7515B)
カラム:MCI−GEL CK04SS(三菱化学(株))
カラム温度:85℃ 移動相:水 流量:0.4mL/min
水分
トレハロース約0.1gを取りカールフィッシャー法で測定したときの値として求めた。
【0047】
75μm以上の粒子の割合
篩目開き75μmの篩上にトレハロース5gを取り、エアージェットシーブ(200LS型、ALPINE製)にて5分間篩分したとき、篩に残留する粒子重量の全重量に対する重量百分率として求めた。
【0048】
平均粒径
トレハロース5gを篩目開き500μm、300μm、250μm篩を用いて篩分し、また、篩目開き150μm、75μm、45μm、38μm、及び32μm篩を用いてエアージェットシーブにて篩分し各篩の篩上重量百分率[%]を求め、累積重量百分率が50%の時の粒子径で表した。
見掛け比容積
粉体10gを100mlメスシリンダーに衝撃を与えずに静かに全量を流し込み(この時、メスシリンダーの内径より小さい円筒を入れ、トレハロースを流し込んだ後円筒をゆっくり持ち上げる)、読みとった体積をトレハロースの重量で除した値で示した。
安息角
杉原式安息角測定器(薬剤学27、p.260、1965年)を使用して求めた。
錠剤硬度
粉体または顆粒を約0.5gを取り、底面積が1cmである臼に入れ一定の荷重で10秒間保持し錠剤を調製する。シュロインゲル硬度計で錠剤を破壊するのに必要な荷重を求め、錠剤5個の平均値を算出した。
口腔内崩壊時間
健康な成人男子3人を被験者として、口腔内の唾液で成型物が完全に崩壊する時間を測定した。各人2回測定し、3人の平均値を用いた。
日局崩壊時間
日本薬局方13改正の崩壊時間測定法に従い、イオン交換水を用いて、6個の成型物の崩壊時間を測定し、その平均値を求めた。
白色度
トレハロース又はそれを含む製剤の粉末をカラーアナライザー(TC−1800MKII、東京電色(株)製)によりL、a,bの値を求め以下の式により算出した。
白色度=100−[(100−L)+(a+b)]0.5
塩酸フェニルプロパノールアミンの定量
塩酸フェニルプロパノールアミン標準品を105℃で4時間乾燥し、その約20mgを精密に量った。また、散剤1包、約1gを精密に量った。それぞれを移動相に溶かし、次に内部標準溶液5mlずつを正確に加えた後、移動相を加えて50mlとし、標準溶液及び試料溶液とした。
試料溶液及び標準溶液10μlにつき、次の条件で液体クロマトグラフ法により試験を行い、内部標準物質のピーク面積に対するフェニルプロパノールアミンのピーク面積の比Q/Qを求めた。
塩酸フェニルプロパノールアミン(C13NO・HCl)の量(mg)
=塩酸フェニルプロパノールアミンの標準品の量(mg)×Q/Q
操作条件
検 出 器:紫外吸光光度計(測定波長:254nm)
カ ラ ム:内径4.6mm、長さ約15〜30cmのステンレス管に5〜10μmのオクタデシル化シリカゲルを充填した。
カラム温度:40℃
移 動 相:5mMヘキサンスルホン酸ナトリウム(リン酸でpH2.6)/アセトニトリル混液(85/15)
流 速:フェニルプロパノールアミンの保持時間が5〜7分になるように調整した。
内部標準溶液:p−ヒドロキシ安息香酸メチルの移動相溶液 (0.02→500)
細粒剤収率
355μm篩を通過し75μm篩上に残留する粒子の顆粒全重量に対する重量百分率で表した。
【0049】
実施例1
市販品「トレハオース」(林原生物化学研究所製)100gを水に溶解し(濃度約35wt%)、60℃に加熱しながら減圧濃縮(濃度約75wt%)し、室温放置にて析出した結晶を水50mlで洗浄した。この精製操作を1〜2回繰り返しグルコースを除去してトレハロース純度を上げた。精製操作を2回行い、乾燥させた結晶をバンタムミル(回転数15000rpm、フィード量5kg/hr、スクリーン目開き2.0mmφ)にて粉砕し350μm篩で篩過してトレハロースAを得た。精製操作を1回行い、乾燥させた結晶をバンタムミル(回転数10000rpm、フィード量5kg/hr、スクリーン目開き2.0mmφ)にて粉砕し350μm篩で篩過してトレハロースBを得た。精製操作を1回行い、乾燥させた結晶をバンタムミル(回転数8000rpm、フィード量5kg/hr、スクリーン目開き2.0mmφ)にて粉砕し350μm篩で篩過してトレハロースCを得た。トレハロースA〜Cは表1の物性を持つ。なお、トレハロースAはトレハロースB及びCに比較して保存中に固結物が発生した。これらについて打圧500kg/cmで打錠直後の錠剤硬度と40℃、75%RH湿度雰囲気下で3日間放置後の錠剤硬度を比較した。結果を表2に示す。
表1に示す通り、トレハロースA〜Cは安息角が示すように流動性が良い。また、表2に示す通り、トレハロースA〜Cは2水物なので保存中に水分が変化せず、錠剤硬度の変化が少ない。
【0050】
実施例2
実施例1の各トレハロース1gとイソニアジド1gとを混ぜ、40℃、75%RH湿度雰囲気下に放置し白色度変化を観察した。また、実施例1の各トレハロースとアミノフィリン1gとを混ぜ、40℃、75%RH湿度雰囲気下に放置し白色度変化を観察した。結果を表3に示す。
トレハロースA〜Cは表1に示したようにトレハロース純度が99%以上でかつグルコース含量が1.0未満であるので、イソニアジドの1級アミンとの反応性が極めて低く白色度がほとんど低下せず、90%以上を維持した。アミノフィリンについても同様、トレハロース純度が99%以上でかつグルコース含量が10未満であるので、アミノフィリンとの反応性が極めて低く白色度がほとんど低下せず、90%以上を維持した。但し、トレハロースA〜Cのうち、トレハロースCはトレハロース純度が99.3%未満で、グルコース含量が0.5%を超えるので、トレハロースA,Bに比較して白色度の低下はやや大きかった。
【0051】
比較例1
100メッシュ乳糖(DMV社製)1g又はマンニットS(東和化成製)1gとアミノフィリン1gとを混ぜ、40℃、75%RH湿度雰囲気下に放置し白色度変化を観察した。100メッシュ乳糖、マンニットSの物性を表4に、白色度変化の結果を表5に示す。100メッシュ乳糖はアミノフィリンと反応して著しく白色度が減少した。マンニットSは薬物と反応しないことが知られている。実施例1のトレハロースはマンニットSと同等の白色度変化であり、薬物との反応性が低いことがわかる。実施例3 実施例1の各トレハロース490gと塩酸フェニルプロパノールアミン10gをポリエチレン袋中で混合しマルチプレックス(MP−01型、パウレック製)で流動層造粒し(入口温度;75℃、出口温度;29℃、風量;20−65m/hr、スプレー速度;21ml/min)細粒剤を調製した。細粒剤の収率との結果を表6に示す。また細粒剤を1gずつ分包機で包装し、1包中の塩酸フェニルプロパノールアミンを定量した。細粒剤10包につき1包中の塩酸フェニルプロパノールアミンの平均含量、標準偏差を求め、第13改正日本薬局方の含量均一性試験の方法に準じて判定値(=|100−平均合量|+2.2×標準偏差)を算出した。結果を表6に示す。
トレハロースA〜Cは75μm以上の粒子の割合、平均粒径、見掛け比容積が本発明記載の請求項1の範囲を満たすため、粉体の混合性が良好で、結果として表6に示したように製剤中の薬物含量均一性が極めて良好であった。さらに、造粒に適した粒子物性のために、トレハロースと薬物だけで造粒がスムーズに進行し、細粒剤収率が極めて良好である。
【0052】
比較例2
市販品「トレハオース」(林原生物化学研究所製)を実施例1の方法で精製したものを原料としてトレハロースD及びEを調製した。実施例1の精製操作を1回行った後、乾燥させた結晶をジェットミル(スクリュー最大、圧力7.0kg/cm、フィード量130kg/hr)で粉砕し250μm篩で篩過しトレハロースDを得た。精製操作を2回行った後、乾燥させた結晶をジェットミル(スクリュー最大、圧力6.0kg/cm、フィード量130kg/hr)で粉砕し500μm篩で篩過しトレハロースEを得た。各トレハロースの物性を表7に示す。
トレハロースDは75μm以上の粒子の割合が2%未満、見掛け比容積が3.5ml/gを超えるために、安息角が65°となって流動性が極めて悪い。
トレハロースEは見掛け比容積が3.5ml/gを超えるために安息角が50°以上となって流動性が悪くなる。
【0053】
実施例4
「トレハオース」(林原生物化学研究所製)を実施例1の方法で1回精製した後、乾燥した結晶をバンタムミル(回転数12000rpm、フィード量5kg/hr、スクリーン目開き2.0mmφ)にて粉砕後、105℃、4時間乾燥しトレハロース無水結晶としたものについて実施例1同様に打圧500kg/cmで打錠した錠剤の錠剤硬度を比較した。トレハロースの物性、及び結果を表8及び9に示す。
トレハロースFは表8の融点が示すように無水結晶であるため、2水物のものよりは表9に示す通り錠剤保存中に吸湿し、錠剤硬度の低下の程度が大きい。
実施例5 「トレハオース」(林原生物化学研究所製)を原料とし、精製せずにバンタムミル(回転数15000rpm、フィード量5kg/hr、スクリーン目開き2.0mmφ)にて粉砕し350μm篩で篩過してトレハロースGを得た。実施例2同様白色度変化を観察した。トレハロースの物性、及び結果を表10及び11に示す。
トレハロースGは未精製のため、グルコース含量が0.9%と多く白色度が低下し90%未満となった。
【0054】
比較例3
「トレハオース」(林原生物化学研究所製)を原料としてトレハロースH及びIを調製した。トレハロースH及びIは原料を実施例1の精製操作を2回行った後、乾燥させた結晶を粉砕せず篩で粒度調整して得た。調製したトレハロース(物性は表12に記載)の各々490gと塩酸フェニルプロパノールアミン10gをポリエチレン袋中で混合しマルチプレックス(MP−01型、パウレック製)で流動層造粒し(入口温度:75℃、出口温度:29℃、風量:20−65m/hr、スプレー速度:21ml/min)細粒剤を調製した。さらに、200メッシュ乳糖(DMV社製)、マンニットP(東和化成製)の各々490gと塩酸フェニルプロパノールアミン10gをポリエチレン袋中で混合しマルチプレックス(MP−01型、パウレック製)で流動層造粒し(入口温度:75℃、出口温度:29℃、風量:20−65m/hr、スプレー速度:21ml/min)、細粒剤を調製した。細粒剤収率を表13に示した。また細粒剤を1gずつ分包機で包装し、1包中の塩酸フェニルプロパノールアミンを定量した。細粒剤30包につき1包中の塩酸フェニルプロパノールアミンの平均含量、標準偏差を求め、第13改正日本薬局方の含量均一性試験の方法に準じて判定値(=|100−平均含量|+1.9×標準偏差)を算出した。結果を表13に示す。
トレハロースHは75μm以上の粒子の割合が90重量%を超えるので、安息角が示すように流動性が極めて良いが、表13に示すように平均粒径が小さな薬物とは混合中に分離偏析して、含量均一性がすこぶる悪かった。また、粗大粒子の割合が多いために、造粒粒子が大きくなりすぎるため、細粒剤収率が悪化した。
トレハロースIは75μm以上の粒子の割合が90重量%を超え、平均粒径が250μmを超え、見掛け比容積が1.5ml/g未満であるため、安息角が示すように流動性が極めて良いが、表13に示すように平均粒径が小さな薬物とは混合中に分離偏析して、含量均一性がすこぶる悪かった。また、粗大粒子の割合が多いために、造粒粒子が大きくなりすぎるため、細粒剤収率が悪化した。
【0055】
実施例6
市販品「トレハオース」(林原生物化学研究所製)を原料とし、トレハロースJ及びKを得た。トレハロースJは実施例1の精製操作を1回行った後、乾燥させた結晶をバンタムミル(回転数11000rpm、フィード量5kg/hr、スクリーン2.0mmφ)にて粉砕し350μm篩で篩過して得た。トレハロースKは実施例1の精製操作を2回行った後、乾燥させた結晶をバンタムミル(回転数12000rpm、フィード量5kg/hr、スクリーン2.0mmφ)にて粉砕し350μm篩で篩過して得た。トレハロースJ及びKの物性を表14に示す。難溶性薬物フェナセチン(山本工業製)50重量部、各トレハロース30重量部、トウモロコシデンプン10重量部、結晶セルロース(旭化成工業製)10重量部をポリエチレン袋中で3分間混合した混合粉体に、3%ヒドロキシプロピルセルロース(HPC−SL;日本曹達製)水溶液を結合液として100g〜260g噴霧し湿式顆粒剤を得た。噴霧した結合液量、顆粒の平均粒径、細粒剤収率、顆粒を打圧1000kg/cmで打錠して製した錠剤の錠剤硬度を表15に示す。トレハロースJ及びKは75μm以上の粒子の割合、平均粒径、見掛比容積が本発明の範囲内にあって、優れた造粒適性を発揮した。トレハロースJ、Kを賦形剤として使用すれば少ない結合液量で十分に造粒が進み、かつ細粒剤収率が高く大きさの揃った顆粒が得られた。さらには結合液量を調節すれば顆粒硬度が4.5kg以上となり、圧縮成形性にも優れていることがわかる。
【0056】
比較例4
比較例2で調製したトレハロースD、及び200メッシュ乳糖及びマンニットPを実施例6のトレハロースの代わりに用いて湿式顆粒を調製した。すなわち、難溶性薬物フェナセチン(山本工業製)50重量部、トレハロースD又は200メッシュ乳糖又はマンニットPを各々30重量部、トウモロコシデンプン10重量部、結晶セルロース(旭化成工業製)10重量部をポリエチレン袋中で3分間混合した混合粉体に、3%ヒドロキシプロピルセルロース(HPC−SL;日本曹達製)水溶液を結合液として100g〜260g噴霧し湿式顆粒剤を得た。噴霧した結合液量、顆粒の平均粒径、細粒剤収率、顆粒を打圧1000kg/cmで打錠して製した錠剤の錠剤硬度を表16に示す。
トレハロースDは75μm以上の粒子の割合が2重量%未満で微粉粒子が多く見掛け比容積が3.5cm/gを超えた。そのため実施例6のトレハロースと同一の粒径を得ようとすると結合液を多く必要とし、造粒時間及び乾燥時間が延長するため好ましくないと判断された。錠剤硬度は良好であるが、細粒剤収率が低く分布の広い顆粒を与えるので、造粒性が悪くなった。
200メッシュ乳糖、マンニットPはトレハロースよりも造粒性が悪く、結合液を多量に必要とし、造粒時間及び乾燥時間が延長するためコスト高となると判断された。また錠剤硬度も低く、成形性に乏しかった。細粒剤収率も本発明のトレハロースよりも劣った。
【0057】
実施例7
実施例6の顆粒について第13改正日本薬局方の溶出試験に準じて溶出試験を行った。試験液は日本薬局方第一液とし、5分後の薬物溶出率を測定した。溶出率は顆粒中に含まれる薬物の全量を100%として計算した。結果を表17に示す。トレハロースJ及びKは5分後の溶出率が80%と極めて高かった。
比較例5 比較例4の乳糖及びマンニットPから調製した顆粒について、第13改正日本薬局方の溶出試験に準じて溶出試験を行った。試験液は日本薬局方第一液とし、5分後の薬物溶出率を測定した。溶出率は顆粒中に含まれる薬物の全量を100%として計算した。結果を表17に示す。乳糖やマンニットPはトレハロースJ及びKよりも5分後の溶出率が低かった。
【0058】
実施例8
実施例1の各トレハロース1kgを、プラネタリミキサー(品川製作所製)に仕込み、撹拌しながら、水80gを噴霧し、造粒した。得た造粒物0.5gを取り、圧力30kg/cmで直径11mmの円柱状に成形した。40℃で1晩乾燥して、速崩壊性成型物を得た。その硬度、崩壊時間を表19に示す。
実施例9 実施例1のトレハロースA,B及びCをそれぞれ950g、塩酸フェニルプロパノールアミン50gをプラネタリミキサーに仕込み、撹拌しながら、水80gを噴霧し、造粒した。得た造粒物0.5gを取り、圧力30kg/cmで直径11mmの円柱状に成形した。40℃で1晩乾燥して、速崩壊性成型物を得た。その硬度、崩壊時間を表19に示す。
【0059】
実施例10
圧力を60kg/cmで成形する以外は、実施例9と同様に操作を行い、速崩壊性成型物を得た。その硬度、崩壊蒔間を表19に示す。
実施例11 実施例1のトレハロースBを750g、トウモロコシデンプン200g、塩酸フェニルプロパノールアミン50gをプラネタリミキサーに仕込み、撹拌しながら、水150gを噴霧し、造粒した。得た造粒物0.5gを取り、圧力60kg/cmで直径11mmの円柱状に成形した。40℃で1晩乾燥して、速崩壊性成型物を得た。その硬度、崩壊時間を表19に示す。
【0060】
比較例6
市販品「マンニトールP」(東和化成製)を用いて、実施例9と同様に操作を行って、成型物を得た。結果を表19に示す。
比較例7 比較例3のトレハロースIを用いて、実施例9と同様に操作を行って、成型物を得た。その硬度、崩壊時間を表19に示す。口腔内でザラツキが感じられ、好ましい食感ではなかった。
【0061】
比較例8
「トレハオース」を原料とし、バンタムミル(回転数12000rpm、フィード量5kg/hr、スクリーン目開き2.0mmφ)にて粉砕し350μm篩で篩過してトレハロースLを得た。その物性を表18に示す。
トレハロースLを用いて、実施例9と同様に操作して、成型物を得た。その硬度、崩壊時間を表19に示す。
また、この成型物と、実施例9のトレハロースBを用いて得た速崩壊性成型物をそれぞれ別のガラス瓶に入れ、40℃で3ヶ月保存したところ、後者は色の変化がなかったのに対し、前者はやや黄変した。
比較例9 実施例1の精製操作を1回行い、乾燥させた結晶を強く粉砕して(バンタムミル、回転数18000rpm、フィード量1kg/hr、スクリーン目開き0.5mmφ)、トレハロースMを得た。その物性を表18に示す。
トレハロースは凝集性が強く、成分の分散が困難であったが、加水量を150gとする以外は実施例9と同様に操作し、成型物を製造した。その硬度、崩壊時間を表19に示す。
【0062】
実施例12
実施例1のトレハロースAを950g、アスコルビン酸50gをプラネタリミキサーに仕込み、撹拌しながら、水100gを噴霧し良く混練後、混練物を目開き840μm篩で篩過し、篩過物を40℃で一晩乾燥した。乾燥物を打圧500、800kg/cmで打錠した時の錠剤物性を表20に示す。また、実施例1のトレハロースA、750gと結晶セルロース(「アビセル」PH−101;旭化成工業(株)製)200g、アスコルビン酸50gとをポリ袋中で3分間混合したものを原料とした他は上記と同様の操作を行い錠剤を作製した。錠剤物性を表20に示す。
比較例10 デンプン部分分解物(松谷化学工業(株)製、パインデックス#4)を非還元性糖質生成酵素にて酵素処理し、次いで酵素を失活させた反応液を、活性炭で脱色せずに、イオン交換樹脂で脱塩後、濃度60%に濃縮した。塩型強酸性カチオン交換樹脂でカラムクロマトグラフィーを行いトレハロース高含有画分を得、濃縮後再結晶を2回繰り返してトレハロース結晶を得た。トレハロース結晶をバンタムミル(回転数10000rpm、フィード量5kg/hr、スクリーン目開き2.0mmφ)で粉砕してトレハロースNを得た。トレハロースNは表21に示すように白色度が低く、美感に劣った。
産業上の利用可能性 本発明によれば、反応性が低く、流動性、混合性(含量均一性)、造粒性、吸湿性、圧縮成形性、崩壊性(溶解性)等、製剤に必要な諸物性をバランス良く付与するトレハロースを含む賦形剤を提供することができる。本発明の賦形剤 は、前記の諸物性を併せ持つため、他の賦形剤 と併用することなく、単独で使用しても目的の物性を有する製剤を得ることができる。また、本発明の速崩壊性成型物は、極めて優れた崩壊性を有するため、服用が容易で服用感に優れる。同時に成型物の硬度も良好であるため、運搬時、保存時の安定性が良好である。また、トレハロースは緩下性が低く、適度な甘味を有するという利点を有する。
【0063】
【表1】
Figure 0004748627
【0064】
【表2】
Figure 0004748627
【0065】
【表3】
Figure 0004748627
【0066】
【表4】
Figure 0004748627
【0067】
【表5】
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【0068】
【表6】
Figure 0004748627
【0069】
【表7】
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【0070】
【表8】
Figure 0004748627
【0071】
【表9】
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【0072】
【表10】
Figure 0004748627
【0073】
【表11】
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【0074】
【表12】
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【0075】
【表13】
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【0076】
【表14】
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【0077】
【表15】
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【0078】
【表16】
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【0079】
【表17】
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【0080】
【表18】
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【0081】
【表19】
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【0082】
【表20】
Figure 0004748627
【0083】
【表21】
Figure 0004748627

Claims (8)

  1. トレハロース結晶を粉砕する工程を含み、粉砕の条件が、ハンマーミルの場合、発生エネルギーを20%〜90%の範囲とし、バンダムミルの場合、回転数として3000〜15000rpm、フィード量3〜6kg/hr、スクリーン目開き0.3mmφ〜最大(スクリーンなし)であり、ジェットミルの場合、空気圧力3.5kg/cm 以下である粉砕時の衝撃エネルギーを低く設定した製造方法により製造されるところのグルコース重合度が3以上のデンプン分解物を酵素処理して得られるトレハロースであって、純度が99.0%以上、不純物として含まれるグルコースが0.5%以下、75μm以上の粒子の割合が2〜90重量%、平均粒径が10〜250μm、見かけ比容積が1.5〜3.5ml/g、及び白色度が90%以上であるトレハロースを含む賦形剤。
  2. トレハロースの純度が99.3%以上、トレハロースに不純物として含まれるグルコースが0.5%以下、トレハロースの平均粒径が10〜150μmである請求項1記載の賦形剤。
  3. 平均粒径が30〜150μmである請求項2記載の賦形剤 。
  4. トレハロースが2水和物である請求項1記載の賦形剤 。
  5. 固体加工製剤用の請求項1〜のいずれか一項記載の賦形剤 。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項記載の賦形剤を1.0質量%〜99.9質量%と、薬効成分を含有する製剤。
  7. さらに、天然セルロース又は低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウムから選ばれるセルロース誘導体を含むことを特徴とする請求項6に記載の製剤。
  8. トレハロース結晶を精製、粉砕、篩分、及び晶析からなる群から選ばれる少なくとも1種の処理方法により加工することを含む、請求項1記載の賦形剤の製造方法。
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