JP4740878B2 - キナーゼインヒビターとしてのピロロトリアジン化合物 - Google Patents

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Description

発明の詳細な説明
本出願は、米国仮特許出願番号60/533,335(2003年12月29日出願)(これは、本明細書の一部を構成する)からの優先権を主張する。
(技術分野)
本発明は、成長因子受容体(例えば、HER1、HER2、およびHER4)のチロシンキナーゼ活性を阻害し、それによって、抗癌剤として有用である、化合物に関する。該化合物はまた、成長因子受容体(例えば、HER1、HER2、およびHER4)を通じて作動するシグナル伝達経路と関係する、癌以外の疾患の処置において有用でもある。
(背景技術)
受容体チロシンキナーゼ(RTKs)は、細胞の原形質膜を横切る生化学シグナルの伝達において重要である。これらの膜貫通分子は、原形質膜中のセグメントによって、細胞内チロシンキナーゼドメインと連結する細胞外リガンド結合ドメインから特徴的に構成される。
該ヒト上皮細胞成長因子受容体(HER)ファミリーは、HER1、HER2、HER3、およびHER4と呼ばれる4個の特徴的な受容体チロシンキナーゼから構成される。これらのキナーゼはまた、erbB1、erbB2などとも呼ばれる。HER1はまた、上皮細胞成長因子(EGF)受容体とも通常呼ばれる。HER3を除いて、これらの受容体は、ホスホアセプタープロテイン(phosphoacceptor proteins)のチロシン残基に特異的である内因性プロテインキナーゼ活性を有する。該HERキナーゼは、ほとんどの上皮細胞、並びに上皮細胞起源の腫瘍細胞中で発現する。それらはまた、間葉起源の腫瘍細胞(例えば、肉腫または横紋筋肉腫)中で発現することが多い。RTKs(例えば、HER1およびHER2)は細胞増殖に関与し、そして例えば乾癬および癌などの疾患と関係する。これらのキナーゼの阻害によるシグナル伝達の破壊は、抗増殖性および治療学的な効果を有する。
受容体チロシンキナーゼの酵素学的な活性は、過剰発現、またはリガンド媒介性の二量体化のいずれかによって刺激され得る。ホモダイマー、並びにヘテロダイマーの形成は、HER受容体ファミリーについて実証されている。ホモ二量体化の例は、リガンドのEFGファミリーの1つ(これは、EGF、トランスフォーミング増殖因子アルファ、ベータセルリン、ヘパリン結合EGF、およびエピレグリン(epiregulin)を含む)による、HER1(EGF受容体)の二量体化である。4つのHER受容体キナーゼの間でのヘテロ二量体化は、ヘレグリン(これはまた、ニューレグリンとも呼ばれる)ファミリーのリガンドの要素との結合によって促進され得る。HER2およびHER3、またはHER3/HER4の組み合わせを含有するような該へテロ二量体化により、該受容体の1つ(HER3)が酵素学的に不活性である場合でも、該受容体二量体のチロシンキナーゼ活性の有意な刺激を生じる。HER2のキナーゼ活性は、様々な細胞の種類中での該受容体のみの過剰発現によっても活性化されることが分かっている。受容体ホモダイマーおよびヘテロダイマーの活性化により、受容体および他の細胞内タンパク質上でのチロシン残基のリン酸化を生じる。これは、例えば微小管結合性プロテインキナーゼ(MAPキナーゼ)およびホスファチジルイノシトール3−キナーゼ(PI3キナーゼ)を含有する、細胞内シグナル伝達経路の活性を生じる。これらの経路の活性化は、細胞増殖、およびアポトーシスの阻害を生じることが分かっている。HERキナーゼシグナル伝達の阻害は、細胞の増殖および生存を阻害することが分かっている。
全てのプロテインキナーゼは、約250〜300のアミノ酸残基の構造的に保存された触媒的ドメインを含む。図1は、該プロテインキナーゼファミリーの全ての要素の非常に保存された特徴を包含するHER1のX−線構造を示す。該プロテインキナーゼフォールドは、2つのサブドメインまたはローブに分離される。該より小さいN−末端ローブまたはNローブは、5本鎖のβシート、および1つの顕著なαヘリックス(αCと呼ばれる)から構成される。該Cローブはより大きく、そして主にヘリカルである。該2個のローブは、1本鎖ポリペプチド鎖(リンカー/ヒンジ領域)によって連結し、これはヒンジとして作用し、それについて、2つのドメインはATPおよび/または基質の結合時に互いに回転し得る。ATPは、2つのローブの間の深い間隙中で結合し、そして、β1およびβ2鎖を連結する非常に保存されたループの真下に位置する。このリン酸結合ループ、またはPループは、保存されたグリシンが多い配列モチーフ(GXGXψG)(ここで、ψは通常、チロシンまたはフェニルアラニンである)を含む。該グリシン残基は、該ループがATPのリン酸に非常に近くまで接近し、そして骨格の相互作用によってそれらを配位することを可能とする。該保存された芳香族側鎖は、リン酸基転移の部位をキャップする。ATPは、アデニン部分および該リンカー領域の骨格原子と、C−末端ドメインの開始部での残基の該リボース環との間の水素結合によって、該酵素にアンカーする。
最適なリン酸基転移は、全ての公知キナーゼ中に絶対的に保存されたいくつかの触媒残基の正確な空間配置を必要とする。Asp813およびAsn818(引用文献2中に示す通りHER1ナンバリング、またはREFSEQ(寄託番号NM 005228)中に存在するASP837およびAsn842としてナンバリングする)は、活性部位(これは、触媒的ループと呼ばれる)のベース上での非常に保存されたループ構造から発せられる(emanate)。Asp813は、該基質の攻撃性(attacking)ヒドロキシル側鎖と相互作用し、一方で、Asn818は、Asn813を適応させる(orient)水素結合相互作用に従事する。Asn818および別の絶対的に保存された触媒残基、Asp831(REFSEQ(寄託番号NM 005228)中に存在するAsp855とナンバリングされる)はまた、三リン酸基の配位に関与する二価の金属カチオンの結合に必要とされる。
ATP、そのアナログ、または異なるプロテインキナーゼと結合する小分子インヒビターとの複合体の多数の構造は、該触媒ドメインおよび該ATP−結合間隙の組織、および結合領域中に存在する類似点および差違点の、明白な記載を提供する。ATPによって占有されない結合間隙内に領域が存在し、そしてこれらはキナーゼファミリーの要素間の構造的な多様性を示す、ことは明白である。図2は、ヒトサイクリン依存性キナーゼ2(CDK2)のヒンジ領域と、ATPとの相互作用を示す。全ての公知キナーゼATP結合部位の一般的な領域を、該図中に描写する。(1)アデニン結合領域;(2)リボースポケット;(3)リン酸結合ポケット;(4)アデニン環の背後にある、主な疎水性領域1;(5)領域2、該リボースポケットに隣接する間隙またはトンネル、および該キナーゼドメインの表面曝露領域の方を向くアデニンのN3窒素原子。キナーゼ/インヒビター複合体の入手可能な構造は、1つは、結合相互作用、従って結合能力を増大するための、ATPによって占有されない領域(例えば、領域1および2)の利点を有し、そして、潜在的にこれら領域中のキナーゼの間の配列の相違はまた選択性を調節し得る、ことを示す。
結晶学、モデリング、スクリーニング、および医化学的な努力の組み合わせにより、ATP結合部位中のピロロトリアジンケモタイプの結合モデルの理解を得る。VEGFR−2中のピロロトリアジンケモタイプインヒビターのX−線結晶構造に基づいて、該ピロロトリアジン環がアセニンポケットチ中で結合し、そしてATPと同様に、該ヒンジ領域とのいくつかの重要な相互作用を形成することが分かった。この結合様式において、C5基は、非常に保存されたリボース−リン酸ポケットを指向する。その化学的な一致(constituency)により、該C4基は特異性領域1を指向し得て、そして該C6基は特異性領域2を指向し得る。HER1中のこのケモタイプの列挙した例のモデリングは、本発明に特許請求するC5基がリボース−リン酸ポケットを少なくとも占有し得て、そしてリン酸結合に関与する絶対的に保存された残基の少なくとも1つ以上(例えば、Asn818、およびAsp831(HER1ナンバリング))と相互作用することを示す。
該キナーゼ触媒コア構造の保存された性質により、ピロロトリアジン環およびC5基によって与えられる一般的なキナーゼインヒビター鋳型に対する優れた標的となる。この鋳型は十分に誘導化し得て、該ATP結合部位の保存に乏しい領域を標的とすることによって、特異的で且つ強力なキナーゼATP−競合インヒビターを創製し得る。
本発明の化合物および他の化合物(例えば、米国特許第5,457,105号、第5,616,582号、および第5,770,599号中に開示するもの)(これは、二環のC4位の置換基オフとしての小さいアニリン誘導体を含む)が、HER1およびHER2の両方の活性を示す、ことを驚くべきことに見出した。
引用文献
(1)S. K. HanksおよびT. Hunterによる, Protein kinases 6. The eukaryotic protein kinase superfamily: kinase (catalytic) domain structure and classification. FASEB J. 9 (1995), 頁576-596。
(2)PDB ID: 1M14
Stamos, J., Sliwkowski, M. X., Eigenbrot, C.による: Structure of the Epidermal Growth Factor Receptor Kinase Domain Alone and in Complex with a 4-Anilinoquinazoline Inhibitor. J. Biol. Chem. 277, 頁46265 (2002)。
(3)H. M. Berman, J. Westbrook, Z. Feng, G. Gilliland, T. N. Bhat, H. Weissig, I. N. Shindyalov, P. E. Bourneによる. The Protein Data Bank. Nucleic Acids Research, 28, 頁235-242 (2000): website: http://www.pdb.org/。
(4)PDB ID: 1HCK
Schulze-Gahmen, U., De Bondt, H. L., Kim, S. H.による: High-resolution crystal structures of human cyclin-dependent kinase 2 with and without ATP: bound waters and natural ligand as guides for inhibitor design. J. Med. Chem. 39, 頁4540 (1996)。
本発明は、式Iで示される化合物、該化合物を使用する医薬組成物、および該化合物の使用方法を提供する。
本発明によれば、式(I):
Figure 0004740878
[式中、
記号は以下の意味を有し、そして各々は独立して以下から選ばれる:
は、シクロアルキルもしくは置換シクロアルキル、アリールもしくは置換アリール、またはヘテロサイクリルもしくは置換ヘテロサイクリルであり;
は、アリール、置換アリール、ヘテロアリールもしくは置換ヘテロアリール、またはヘテロサイクリルもしくは置換ヘテロサイクリルであり;
は、水素、アルキル、または置換アルキルであり;
Xは、直結、−NR−、または−O−であり;
Yは、直結、アルキルもしくは置換アルキル、アルケニルもしくは置換アルケニル、またはアルキニルもしくは置換アルキニルであり;
但し、Rは、インダゾリルまたは置換インダゾリルではない]
で示される化合物、またはその医薬的に許容し得る塩もしくは立体異性体、を開示する。
これらの化合物は、成長因子受容体(例えば、HER2)のチロシンキナーゼ活性を阻害する。
別の実施態様において、本発明は、式Iで示される化合物、またはその医薬的に許容し得る塩もしくは立体異性体を含む。ここで、式中、
は、ヘテロサイクリルまたは置換ヘテロサイクリルであり;
は、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、または置換ヘテロアリールであり;
は、水素であり;
Xは、−NR−または−O−であり;
Yは、アルキルまたは置換アルキルである。
好ましいR置換基は、オキサゾリル、チエニル、ピリジニル、チアゾリル、ピラジニル、およびフェニルを含み、それらの全ては1個以上の置換基で適当に置換され得る。
好ましいR置換基は、ベンジル、イミダゾリル−エチル、(メチル−イミダゾリル)−エチル、ピペリジニル−エチル、ピリジニル−プロピル、ピリジニル−メチル、モルホリニル−エチル、(メチル−イミダゾリル)−メチル、ピリジニル−エチルアミノ−ピペリジニル−メチル、4−アミノ−1−メチル−ピペリジン−3−オール、(メチル−ピペラジニル)−エチル、ピリジニル−エチル、(メチル−ピペリジニル)−エチル、(メチル−イミダゾリル)−プロピル、(メチル−ピペリジニル)−メチル、(メチル−ピペラジニル)−プロピル、ジイソプロピルアミノ−エチル、ピペリジニル−プロピル、ジメチルアミノ−エチル、ジメチルアミノ−プロピル、[(トリフルオロ−アセチル)−ピペリジニル]−プロピル、ピペリジニル−エチル、ピペラジニル−エチル、ピペラジニル−プロピル、ピロリジニル−エチル、トリアゾリル−エチル、トリアゾリル−プロピル、(ジメチルアミノ−エトキシ)−エチル、イミダゾリル−プロピル、[(トリフルオロ−アセチル)−ピペリジニル]−プロピル、(ピペラジニル−エトキシ)−エチル、[(トリフルオロ−アセチル)−ピペラジニル]−プロピル、[(トリフルオロ−アセチル)−ピペラジニル]−エチル、ピペリジニル−メチル、ピラゾリル−エチル、(アミノ−エトキシ)−エチル、(メトキシ−エトキシ)−エチル、ピラゾリル−プロピル、[(メトキシ−エチル)−メチルアミノ]−エチル、モルホリニル−プロピル、(シアノメチル−ピペラジニル)−エチル、[(シアノ−エチル)−メチル−アミノ]−エチル、[(メトキシ−エチル)−ピペリジニル]−メチル、[(メトキシ−エチル)−ピペリジニル]−エチル、[(フルオロ−エチル)−メチルアミノ]−エチル、[(フルオロ−エチル)−メチルアミノ]−プロピル、(メチル−ピペリジニル)−プロピル、[(メタンスルホニル−エチル)−ピペラジニル]−エチル、[(シアノ−エチル)−ピペラジニル]−エチル、[(メトキシ−エチル)−ピペラジニル]−エチル、[(メトキシ−エチル)−メチル−アミノ]−プロピル、(シアノメチル−メチル−アミノ)−プロピル、(シアノメチル−メチル−アミノ)−エチル、[(メタンスルホニル−エチル)−メチル−アミノ]−プロピル、(ジフルオロ−ピペリジニル)−プロピル、(ジフルオロ−ピペリジニル)−エチル、[(シアノ−エチル)−メチルアミノ]−プロピル、[(メタンスルホニル−エチル)−メチル−アミノ]−エチル、[(トリフルオロ−エチル)−ピペラジニル]−エチル、[シアノメチル(メタンスルホニル−エチル)−アミノ]−プロピル、[シアノメチル−(メタンスルホニル−エチル)−アミノ]−エチル、(シアノメチル−ピペラジニル)−プロピル、[(メタンスルホニル−エチル)−ピペラジニル]−プロピル、[(シアノ−エチル)−ピペラジニル]−プロピル、[(トリフルオロ−エチル)−ピペラジニル]−プロピル、(メタンスルホニル−エチル−アミノ)−エチル、[(シアノ−エチル)−ピペリジニル]−メチル、(シアノメチル−ピペリジニル)−メチル、(ヒドロキシ−ピペリジニル)−プロピル、[(メタンスルホニル−エチル)−ピペリジニル]−メチル、ピペリジニル−メチル、ピペリジニル、イミダゾリル−プロピル、1−メチル−[1,4]−ジアゼパン−6−オール、メタンスルホニル−プロピル、(メタンスルホニル−エチル−アミノ)−プロピル、ピロリジニル−メチル、メタンスルホニル−エチル、(シアノメチル−アミノ)−エチル、(シアノメチル−アミノ)−プロピル、(ジオキソ−チオモルホリニル)−プロピル、(オキソ−ピペリジニル)−プロピル、[(ジフルオロ−エチル)−メチル−アミノ]−エチル、モルホリニル−メチル、(ヒドロキシ−ピロリジニル)−プロピル、(ヒドロキシ−ピペリジニル)−プロピル、ピロリジニル−メチル、(ヒドロキシ−ピロリジニル)−プロピル、メチル−ピペリジニル、(メチル−ピロリジニル)−メチル、モルホリニル−メチル、ピロリジニル−メチル、(メチル−テトラヒドロ−ピリジニル)−メチル、(シアノ−エチル)−ピペリジニル、アゼチジニル、(メタンスルホニル−エチル)−ピペリジニル、(シアノメチル)−ピペリジニル、イソプロピル−ピペリジニル、プロピル−ピペリジニル、アセチル−ピペリジニル、エチル−ピペリジニル、アリル−ピペリジニル、テトラヒドロ−ピラニル、(ヒドロキシ−エチル)−ピペリジニル、(メチル−ピロリジニル)−メチル、(メトキシ−エチル)−ピペリジニル、ピペリジニル、(メトキシ−エチル)−アゼチジニル、(メトキシ−メトキシメチル−エチル)−ピペリジニル、(メトキシ−アセチル)−ピペリジニル、メトキシカルボニル−ピペリジニル、(ヒドロキシ−アセチル)−ピペリジニル、ピペリジン−カルボン酸−アセトキシ−エチル、ピペリジン−カルボン酸−アセトキシ−メチル−エチル、ヒドロキシ−ピペリジニル、アミノ−シクロヘキシル、ピペリジニル、ピペリジン−カルボン酸−メチル−オキソ−ジオキソリルメチル、ヒドロキシメチル−ピペリジニル、(アミノメチル)−シクロヘキシル、アミノ−メチル−シクロヘキシル、ヒドロキシ−ピペリジニル−メチル、モルホリニル、アミノ−シクロヘキシル、ヒドロキシメチル−ピペリジニル、テトラヒドロ−ピラニル、メタンスルホニル−プロピル、アミノ−メチル−プロピル、アミノ−シクロヘキシル、アミノ−メチル−シクロヘキシル、(ヒドロキシ−ピペリジニル)−プロピル、ピペリジニル、アミノ−プロピル、モルホリニル−メチル、ピペリジニル、(tert−ブトキシカルボニル−モルホリニル)−メチル、ベンジル、イミダゾリル−エチル、ピペリジニル−エチル、メトキシエチル、(ジエチルアミノ)−(メトキシエチル)、ピロリジニル−エチル、アセトアミド、およびメチルを含む。
別の実施態様において、本発明は、式II:
Figure 0004740878
で示される化合物、またはその医薬的に許容し得る塩もしくは立体異性体を含む。ここで、上記式中、
Xは、直結、−NR−、または−O−であり;
Zは、
Figure 0004740878
または、−NR−であり;
は、アリールもしくは置換アリール、またはヘテロアリールもしくは置換ヘテロアリールであり;
、RおよびRは独立して、水素、アルキル、または置換アルキルから選ばれ;
、R6aおよびR6bは独立して、1個以上の水素、ハロゲン、アルキル、アルコキシ、アリールオキシ、−CN、−NH、−OH、−COOH、−CHOR、−CONHSO、−CONR、−NHアルキル、−NHCOアルキル、−NRSOアルキル、−NRSONR、−OCONR、−CF、および−OCFからなる群から選ばれ、ここで、得られる化合物が化学的に安定であるという条件で、これらの2つは同じ環内炭素原子と結合し得て;
は、水素、アルキル、または−NHであり;そして、
nは、0、1、2、または3である。
別の実施態様において、本発明は、式III:
Figure 0004740878
で示される化合物、またはその医薬的に許容し得る塩もしくは立体異性体を含む。ここで、上記式中、
Xは、直結、−NR−、または−O−であり;
は、アリールもしくは置換アリール、またはヘテロアリールもしくは置換ヘテロアリールであり;
、RおよびRは独立して、水素、アルキル、または置換アルキルから選ばれ;
、R6aおよびR6bは独立して、1つ以上の水素、ハロゲン、アルキル、アルコキシ、アリールオキシ、−CN、−NH、−OH、−COOH、−CHOR、−CONHSO、−CONR、−NHアルキル、−NHCOアルキル、−NRSOアルキル、−NRSONR、−OCONR、−CF、および−OCFからなる群から選ばれ、ここで、得られる化合物が化学的に安定であるという条件で、これらの2つは同じ環内炭素原子と結合し得て;そして、
nは、0、1、2、または3である。
別の実施態様において、本発明は、式IIIで示される化合物、またはその医薬的に許容し得る塩もしくは立体異性体を含む。ここで、式中、
は、フェニル、置換フェニル、ピリジニル、置換ピリジニル、ピリミジニル、置換ピリミジニル、オキサゾール、置換オキサゾール、チアゾール、置換チアゾール、ピラジニル、または置換ピラジニルであり;
、R6aおよびR6bは独立して、1つ以上の水素、−NH、−OH、アルコキシ、−CONR、−NRSOアルキル、−NRSONR、−OCONR、−NHアルキル、および−NHCOアルキルからなる群から選ばれ;
Xは、−NH−であり;そして、
nは、1または2である。
本発明の好ましい化合物は、以下を含む:
5−[(4−アミノ−1−ピペリジニル)メチル]−N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−4−アミン;
5−[(4−アミノ−1−ピペリジニル)メチル]−N−2−ナフタレニルピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−4−アミン;
5−[(4−アミノ−1−ピペリジニル)メチル]−N−フェニルピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−4−アミン;
5−[(4−アミノ−1−ピペリジニル)メチル]−N−(3−メトキシフェニル)ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−4−アミン;
5−[(4−アミノ−1−ピペリジニル)メチル]−N−(3−エチニルフェニル)ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−4−アミン;
5−[(4−アミノピペリジン−1−イル)メチル]−N−(4−フルオロ−3−メトキシフェニル)ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−4−アミン;
(3R,4R)−4−アミノ−1−[[4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−5−イル]メチル]ピペリジン−3−オール;
(3S,4S)−4−アミノ−1−[[4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−5−イル]メチル]ピペリジン−3−オール;
(3R,4R)−4−アミノ−1−[[4−[(3−メトキシフェニル)アミノ]ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−5−イル]メチル]ピペリジン−3−オール;
(3S,4S)−4−アミノ−1−[[4−[(3−メトキシフェニル)アミノ]ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−5−イル]メチル]ピペリジン-3−オール;
(3R,4R)−4−アミノ−1−[[4−[(3−メトキシ−4−フルオロフェニル)アミノ]ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−5−イル]メチル]ピペリジン−3−オール;
(3R,4R)−4−アミノ−1−({4−[(3−エチニルフェニル)−アミノ]ピロロ[2,1−f][1,2,4]−トリアジン−5−イル}−メチル)ピペリジン−3−オール;
(3R,4R)−4−アミノ−1−({4−[(3−エトキシフェニル)−アミノ]−ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−5−イル}−メチル)ピペリジン−3−オール;
(3R,4R)−4−アミノ−1−{[4−(2−ナフチルアミノ)−ピロロ[2,1−f][1,2,4]−トリアジン−5−イル]メチル}ピペリジン−3−オール;
(3R,4R)−4−アミノ−1−({4−[(3−メトキシ−4−メチル−フェニル)アミノ]ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−5−イル}−メチル)ピペリジン−3−オール;
(3R,4R)−4−アミノ−1−({4−[(3−ブロモフェニル)アミノ]ピロロ[2,1−f][1,2,4]−トリアジン−5−イル}メチル)−ピペリジン−3−オール;
(3R,4R)−4−アミノ−1−({4−[(3−フルオロ−5−メトキシ−フェニル)アミノ]ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−5−イル}−メチル)ピペリジン−3−オール;
(3S,4R)−4−アミノ−1−({4−[(3−メトキシフェニル)アミノ]ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−5−イル}メチル)ピペリジン−3−オール;
(3R,4S)−4−アミノ−1−({4−[(3−メトキシフェニル)アミノ]ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−5−イル}メチル)ピペリジン−3−オール;
(3S,4R)−4−アミノ−1−({4−[(3−クロロフェニル)アミノ]−ピロロ[2,1−f][1,2,4]−トリアジン−5−イル}メチル)−ピペリジン−3−オール;
(3S,4R)−4−アミノ−1−({4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−5−イル}−メチル)ピペリジン−3−オール;
(3S,4R)−4−アミノ−1−({4−[(3−エチニルフェニル)アミノ]ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−5−イル}メチル)ピペリジン−3−オール;
(3R,4S)−4−アミノ−1−({4−[(3−エチニルフェニル)−アミノ]ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−5−イル}メチル)ピペリジン−3−オール;
(3R,4S)−4−アミノ−1−({4−[(3−クロロフェニル)アミノ]ピロロ[2,1−f][1,2,4]−トリアジン−5−イル}メチル)ピペリジン−3−オール;
(3R,4R)−4−アミノ−1−({4−[(3−メトキシフェニル)アミノ]ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−5−イル}メチル)ピペリジン−3−イルカルバメート;
(3R,4R)−4−アミノ−1−({4−[(3−エチニルフェニル)アミノ]ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−5−イル}メチル)ピペリジン−3−イルカルバメート;
(3R,4R)−4−アミノ−1−({4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−5−イル}メチル)ピペリジン−3−イルカルバメート;
(3S,4R)−4−アミノ−1−({4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−5−イル}メチル)ピペリジン−3−イルカルバメート;
(3S,4R)−4−アミノ−1−({4−[(3−エチニルフェニル)アミノ]ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−5−イル}メチル)ピペリジン−3−イルカルバメート;
(3S,4R)−4−アミノ−1−({4−[(3−メトキシフェニル)アミノ]ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−5−イル}メチル)−3−メチルピペリジン−3−オール;
(3R/S,5R/S)−4−アミノ−1−({4−[(3−メトキシフェニル)アミノ]ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−5−イル}メチル)ピペリジン−3,5−ジオール;
(3S,5S)−4−アミノ−1−({4−[(4−フルオロ−3−メトキシ−フェニル)アミノ]ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−5−イル}メチル)ピペリジン−3,5−ジオール;
(3R,5R)−4−アミノ−1−({4−[(3−エチニルフェニル)アミノ]ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−5−イル}メチル)ピペリジン−3,5−ジオール;
5−{[(3R,4R)−4−アミノ−3−メトキシピペリジン−1−イル]メチル}−N−(3−メトキシフェニル)ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−4−アミン;
5−(((4aR,8aR)−rel−ヘキサヒドロ−1H−ピリド[3,4−b][1,4]オキサジン−6(7H)−イル)メチル)−N−(3−メトキシフェニル)ピロロ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−4−アミン;
(3R,4R)−4−アミノ−1−({4−[(3−メトキシフェニル)アミノ]ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−5−イル}メチル)−N−(メチルスルホニル)ピペリジン−3−カルボキサミド;
(3R,4R)−4−アミノ−1−({4−[(3−エチニルフェニル)アミノ]ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−5−イル}メチル)−N−メチルピペリジン−3−カルボキサミド;
(3R,4R)−4−アミノ−1−({4−[(3−メトキシフェニル)アミノ]ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−5−イル}メチル)−N−メチルピペリジン−3−カルボキサミド;
(3R,4R)−4−アミノ−1−({4−[(3−メトキシフェニル)アミノ]ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−5−イル}メチル)ピペリジン−3−カルボキサミド;
((3R,4R)−1−((4−(3−メトキシフェニルアミノ)ピロロ[1,2−f][1,2,4]−トリアジン−5−イル)メチル)−4−((R)−1−フェニルエチルアミノ)ピペリジン−3−イル)メタノール;
N−[(3R,4R)−4−アミノ−1−({4−[(3−メトキシフェニル)アミノ]ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−5−イル}メチル)ピペリジン−3−イル]ウレア;
N−[(3R,4R)−4−アミノ−1−({4−[(3−メトキシフェニル)アミノ]ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−5−イル}メチル)ピペリジン−3−イル]メタンスルホンアミド;および、
N−[(3S,4R)−4−アミノ−1−({4−[(3−メトキシフェニル)アミノ]ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−5−イル}メチル)ピペリジン−3−イル]メタンスルホンアミド
または、その医薬的に許容し得る塩。
以下は、本明細書中で使用し得る用語の定義である。本明細書中の基または用語について提示される最初の定義は、特に断らなければ、本明細書の全般にわたる基または用語に、個別にまたは別の基の一部として、適用する。
用語「アルキル」とは、1〜20個の炭素原子(1〜7個の炭素原子が好ましい)の直鎖または分枝の無置換の炭化水素基を意味する。表現「低級アルキル」とは、炭素数が1〜4個の無置換アルキル基を意味する。
用語「置換アルキル」とは、例えば1〜4個の置換基によって置換されたアルキル基を意味する。ここで、該置換基は例えば、ハロ、ヒドロキシ、アルコキシ、オキソ、アルカノイル、アリールオキシ、アルカノイルオキシ、アミノ、アルキルアミノ、アリールアミノ、アラルキルアミノ、ジ置換アミン(ここで、該2個のアミノ置換基は、アルキル、アリール、またはアラルキルから選ばれる)、アルカノイルアミノ、アロイルアミノ、アルアルカノイルアミノ、置換アルカノイルアミノ、置換アリールアミノ、置換アルアルカノイルアミノ、チオール、アルキルチオ、アリールチオ、アラルキルチオ、アルキルチオノ、アリールチオノ、アラルキルチオノ、アルキルスルホニル、アリールスルホニル、アラルキニルスルホニル、スルホンアミド(例えば、SONH)、置換スルホンアミド、ニトロ、シアノ、カルボキシ、カルバミル(例えば、CONH)、置換カルバミル(例えば、CONHアルキル、CONHアリール、CONHアラルキル、窒素上に2個の置換基(該置換基は、アルキル、アリール、またはアラルキルから選ばれる)が存在する場合)、アルコキシカルボニル、アリール、置換アリール、グアジニノ、ヘテロサイクリル(例えば、インドリル、イミダゾリル、フリル、チエニル、チアゾリル、ピロリジニル、ピリジル、ピリミジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、モルホリニル、ピペラジニル、ホモピペラジニルなど)、および置換ヘテロサイクリルが挙げられる。置換基が更に置換されると上記する場合には、そのものは、アルキル、アルコキシ、アリール、またはアラルキルである。
用語「ハロゲン」または「ハロ」とは、フッ素、塩素、臭素、およびヨウ素を意味する。
用語「アリール」とは、環部分内に6〜12個の炭素原子を有する単環式または二環式の芳香族炭化水素基を意味し、例えば、フェニル、ナフチル、ビフェニル、およびジフェニル基(これらの各々は置換され得る)が挙げられる。
用語「アラルキル」とは、アルキル基で直結したアリールまたは置換アリール基(例えば、ベンジル)を意味する。
用語「アリールオキシ」とは、アルコキシ基(例えば、メトキシまたはエトキシ)で直結したアリールまたは置換アリール基を意味する。
用語「置換アリール」とは、例えば1〜4個の置換基によって置換されたアリール基を意味する。ここで、該置換基は例えば、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、アリール、置換アリール、アラルキル、ハロ、トリフルオロメトキシ、トリフルオロメチル、ヒドロキシ、アルコキシ、アルカノイル、アルカノイルオキシ、アリールオキシ、アラルキルオキシ、アミノ、アルキルアミノ、アリールアミノ、アラルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アルカノイルアミノ、チオール、アルキルチオ、ウレイド、ニトロ、シアノ、カルボキシ、カルボキシアルキル、カルバミル、アルコキシカルボニル、アルキルチオノ、アリールチオノ、アリールスルホニルアミン、スルホン酸、アルキルスルホニル、スルホンアミド、アリールオキシなどを挙げられる。該置換基は更に、ヒドロキシ、ハロ、アルキル、アルコキシ、アルケニル、アルキニル、アリール、またはアラルキルによって置換され得る。
用語「ヘテロアリール」とは、少なくとも1個のヘテロ原子、および少なくとも1個の炭素原子含有の環を有する、場合により置換された芳香族基(例えば、4〜7員の単環式、7〜11員の二環式、または10〜15員の三環式である)(例えば、ピリジン、テトラゾール、インダゾール)を意味する。
用語「アルケニル」とは、1〜4個の二重結合を有する、2〜20個の炭素原子(2〜15個の炭素原子が好ましく、2〜8個の炭素原子が最も好ましい)の直鎖または分枝の炭化水素基を意味する。
用語「置換アルケニル」とは、例えば1〜2個の置換基によって置換されたアルケニル基を意味し、ここで、該置換基は、ハロ、ヒドロキシ、アルコキシ、アルカノイル、アルカノイルオキシ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アルカノイルアミノ、チオール、アルキルチオ、アルキルチオノ、アルキルスルホニル、スルホンアミド、ニトロ、シアノ、カルボキシ、カルバミル、置換カルバミル、グアニジノ、インドリル、イミダゾリル、フリル、チエニル、チアゾリル、ピロリジル、ピリジル、ピリミジルなどが挙げられる。
用語「アルキニル」とは、1〜4個の三級結合を有する、2〜20個の炭素原子(2〜15個の炭素原子が好ましく、2〜8個の炭素原子が最も好ましい)の直鎖または分枝の炭化水素基を意味する。
用語「置換アルキニル」とは、例えば置換基によって置換されたアルキニル基を意味し、ここで、該置換基は、ハロ、ヒドロキシ、アルコキシ、アルカノイル、アルカノイルオキシ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アルカノイルアミノ、チオール、アルキルチオ、アルキルチオノ、アルキルスルホニル、スルホンアミド、ニトロ、シアノ、カルボキシ、カルバミル、置換カルバミル、グアニジノ、およびヘテロサイクリル(例えば、イミダゾリル、フリル、チエニル、チアゾリル、ピロリジル、ピリジル、ピリミジルなど)を挙げられる。
用語「シクロアルキル」とは、場合により置換された飽和の環状炭化水素環式(1〜3個の環、および環当たり3〜7個の炭素を含有することが好ましい)(これは更に、不飽和のC3〜C7炭素環と縮合し得る)を意味する。典型的な基は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロデシル、シクロドデシル、およびアダマンチルを含む。典型的な置換基は、上記の1個以上のアルキル基、またはアルキル置換基として上記する1個以上の基を含む。
用語「ヘテロ環」、「ヘテロ環状」、および「ヘテロサイクリル」とは、少なくとも1個の炭素原子を含有する環内に少なくとも1個のへテロ原子を有する、場合により置換された、完全に飽和または不飽和の、芳香族または非芳香族の環状基(例えば、4〜7員の単環式、7〜11員の二環式、または10〜15員の三環式)を意味する。ヘテロ原子を含有するヘテロ環状基の各環は、1、2、または3個のヘテロ原子(これは、窒素原子、酸素原子、および硫黄原子から選ばれる)を有し得て、ここで、該窒素および硫黄のヘテロ原子はまた場合により酸化され得て、そして該窒素ヘテロ原子はまた場合により4級化され得る。該へテロ環基は、いずれかのヘテロ原子または炭素原子上で結合し得る。
典型的な単環式のへテロ環基としては、ピロリジニル、ピロリル、インドリル、ピラゾリル、オキセタニル、ピラゾリニル、イミダゾリル、イミダゾリニル、イミダゾリジニル、オキサゾリル、オキサゾリジニル、イソキサゾリニル、イソキサゾリル、チアゾリル、チアジアゾリル、チアゾリジニル、イソチアゾリル、イソチアゾリジニル、フリル、テトラヒドロフリル、チエニル、オキサジアゾリル、ピペリジニル、ピペラジニル、2−オキソピペラジニル、2−オキソピペリジニル、ホモピペラジニル、2−オキソホモピペラジニル、2−オキソピロリジニル、2−オキソアゼピニル、アゼピニル、4−ピペリドニル、ピリジル、N−オキソ−ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、テトラヒドロピラニル、モルホリニル、チアモルホリニル、チアモルホリニルスルホキシド、チアモルホリニルスルホン、1,3−ジオキソラン、およびテトラヒドロ−1,1−ジオキチエニル、ジオキサニル、イソチアゾリジニル、チエタニル、チイラニル、トリアジニル、およびトリアゾリルなどを含む。
典型的な二環式基としては、2,3−ジヒドロ−2−オキソ−1H−インドリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチエニル、キヌクリジニル、キノリニル、キノリニル−N−オキシド、テトラヒドロイソキノリニル、イソキノリニル、ベンゾイミダリゾリル、ベンゾピラニル、インドリジニル、ベンゾフリル、クロマニル、クマリニル、シンノリニル、キノキサリニル、インダゾリル、ピロロピリジル、フロピリジル(例えば、フロ[2,3−c]ピリジニル、フロ[3,1−b]ピリジニル]、またはフロ[2,3−b]ピリジニル)、ジヒドロイソインドリル、ジヒドロキナゾリニル(例えば、3,4−ジヒドロ−4−オキソ−キナゾリニル)、ベンゾイソチアゾリル、ベンゾイソキサゾリル、ベンゾジアジニル、ベンゾフラザニル、ベンゾチオピラニル、ベンゾトリアゾリル、ベンゾピラゾリル、ジヒドロベンゾフリル、ジヒドロベンゾチエニル、ジヒドロベンゾチオピラニル、ジヒドロベンゾチオピラニルスルホン、ジヒドロベンゾピラニル、インドリニル、インダゾリル、イソクロマニル、イソインドリニル、ナフチリジニル、フタラジニル、ピペロニル、プリニル、ピリドピリジル、キナゾリニル、テトラヒドロキノリニル、チエノフリル、チエノピリジル、チエノチエニルなどを含む。
典型的な置換基は、上記の1個以上のアルキル基またはアラルキル基、またはアルキル置換基として上記する1個以上の基を含む。より小さいヘテロサイクリル(例えば、エポキシド、およびアジリジン)をも含む。
用語「炭素環」とは、3〜7個の炭素原子数の安定な、飽和または部分的に不飽和の単環式の炭化水素環(例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、およびシクロヘプチル)を意味する。本明細書中の「炭素環」を呼称する場合に、用語「場合により置換された」とは、該炭素環が1個以上の置換可能な環の位置で1個以上の基によって置換され得ることを示す。ここで、該基は独立して、アルキル(低級アルキルが好ましい)、アルコキシ(低級アルコキシが好ましい)、ニトロ、モノアルキルアミノ(低級アルキルアミノが好ましい)、ジアルキルアミノ(ジ[低級]アルキルアミノが好ましい)、シアノ、ハロ、ハロアルキル(トリフルオロメチルが好ましい)、アルカノイル、アミノカルボニル、モノアルキルアミノカルボニル、ジアルキルアミノカルボニル、アルキルアミド(低級アルキルアミドが好ましい)、アルコキシアルキル(低級アルコキシ[低級]アルキル)、アルコキシカルボニル(低級アルコキシカルボニルが好ましい)、アルキルカルボニルオキシ(低級アルキルカルボニルオキシが好ましい)、およびアリール(フェニルが好ましい)から選ばれ、ここで、該アリールは場合により、ハロ、低級アルキル、または低級アルコキシ基によって置換される。
用語「ヘテロ原子」とは、酸素、硫黄、および窒素を含む。
式Iで示される化合物は、本発明の範囲内でもある塩を形成し得る。他の塩もまた、例えば本発明の化合物を単離しまたは精製する際に有用でもあるが、医薬的に許容し得る(すなわち、非毒性、生理学的に許容し得る)塩が好ましい。
式Iで示される化合物は、アルカリ金属(例えば、ナトリウム、カリウム、およびリチウム)、アルカリ土類金属(例えば、カルシウムおよびマグネシウム)、有機塩基(例えば、ジシクロヘキシルアミン、トリブチルアミン、ピリジン、およびアミノ酸(例えば、アルギニン、リシンなど))との塩を形成し得る。該塩は、当該分野の当業者にとって知られる通り形成し得る。
式Iで示される化合物は、様々な有機および無機の酸との塩を形成し得る。該塩は、塩酸、臭化水素酸、メタンスルホン酸、硫酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、シュウ酸、マレイン酸、ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸と形成する塩、および様々なその他の塩(例えば、硝酸塩、リン酸塩、ホウ酸塩、酒石塩、クエン酸塩、コハク酸塩、安息香酸塩、アスコルビン酸塩、サリチル酸塩など)を含む。該塩は、当該分野の当業者にとって知られる通り形成し得る。
加えて、両性イオン(「内部塩」)を形成し得る。
本発明の化合物の全ての立体異性体は、混合物または純粋もしくは実質的に純粋な形態のいずれかで企図する。本発明に記載する化合物の定義は、全てのあり得る立体異性体およびそれらの混合物を包含する。ラセミ形態および特異的な活性を有する単離された光学異性体を非常に特に包含する。該ラセミ形態は、物理学的な方法(例えば、分別結晶、ジアステレオマー誘導体の分離もしくは結晶化、またはキラルカラムクロマトグラフィーによる分離)によって分離し得る。個々の光学異性体は、通常の方法(例えば、光学的に活性な酸との塩の形成、続く結晶化)からのラセミ体から得ることができる。
式Iで示される化合物はまた、プロドラッグ形態を有し得る。インビトロで変換されて生理活性薬を供するいずれかの化合物(すなわち、式Iで示される化合物)は、本発明の範囲および精神の内にあるプロドラッグである。様々な形態のプロドラッグが、当該分野においてよく知られる。該プロドラッグ誘導体の例は、以下を参照:
a)Design of Prodrugs, H. Bundgaardによる編, (Elsevier, 1985)、およびMethods in Enzymology, 42巻, 頁309-396, K. Widderらによる編 (Acamedic Press, 1985);
b)A Textbook of Drug Design and Development, Krosgaard-LarsenおよびH. Bundgaardによる編, 5章, 「Design and Application of Prodrugs」, H. Bundgardによる, 頁113-191 (1991);および、
c)H. Bundgaardによる, Advanced Drug Delivery Reviews, 8, 1-38 (1992)。
式Iで示される化合物の溶媒和物(例えば、水和物)はまた本発明の範囲内でもあると、更に理解すべきである。溶媒和の方法は、当該分野において通常知られる。
有用性
本発明は、あるピロロトリアジンがプロテインキナーゼのインヒビターであるとの発見に基づく。より具体的には、ピロロトリアジン(例えば、本明細書中に記載するもの)が、HERファミリー受容体の要素のプロテインチロシンキナーゼ活性を阻害する。これらのインヒビターは、1つ以上のこれらの受容体によるシグナル伝達に依存する増殖性疾患の処置において有用である。該疾患としては、乾癬、関節リウマチ、並びに肺、頭頸部、乳、腸、卵巣、および前立腺の固形腫瘍を含む。本発明は、哺乳動物における異常増殖性疾患の処置における、式Iで示される化合物、その医薬的に許容し得る塩もしくは水和物、および医薬的に許容し得る担体の医薬組成物に関する。特に、該医薬組成物は、HER1(EGF受容体)およびHER2と関係する、原発性および再発性の固形腫瘍、特にそれらの増殖および伝播についてHER1またはHER2に有意に依存する腫瘍(例えば、膀胱、扁平細胞、頭部、結腸直腸、食道、婦人科学(例えば、卵巣)、膵臓、乳、前立腺、外陰部、皮膚、脳、尿生殖器系菅、リンパ系(例えば、甲状腺)、胃、喉頭、および肺の癌を含む)の増殖を阻害すると予想される。別の実施態様において、本発明の化合物はまた、非癌性疾患(例えば、乾癬、および関節リウマチ)の処置においても有用である。
従って、本発明の更なる態様によれば、温血動物(例えば、ヒト)における抗増殖性効果の産生における使用のための医薬の製造における、式Iで示される化合物、またはその医薬的に許容し得る塩の使用を提供する。
本発明の更なる特徴によれば、処置が必要な温血動物(例えば、ヒト)における抗増殖性効果を産生するための方法を提供し、ここで、該方法は、有効な量の式Iで示される化合物、または本明細書中に上で定義するその医薬的に許容し得る塩を投与することを含む。
HER1、HER2、およびHER4キナーゼを阻害する能力によって、本発明の化合物は、増殖性疾患(例えば、乾癬、および癌)の処置のために使用し得る。該HER1受容体キナーゼは、多数の固形腫瘍(例えば、頭頸部癌、前立腺癌、非小細胞肺癌、結腸直腸癌、および乳癌を含む)中で発現しそして活性化することが分かっている。同様に、HER2受容体キナーゼは、乳癌、卵巣癌、肺癌、および胃癌中で過剰発現することが分かっている。HER2受容体の存在量を下方調節し、またはHER1受容体によるシグナル伝達を阻害するモノクローナル抗体は、前臨床および臨床の研究において抗腫瘍効力を示している。従って、HER1およびHER2キナーゼのインヒビターは、2個の受容体のいずれかからのシグナル伝達に依存する腫瘍の処置において効力を有することが予想される。加えて、これらの化合物は、HER受容体へテロ二量体シグナル伝達による腫瘍を阻害する際に効力を有する。これらの化合物は、単一剤として、または他の化学療法剤(例えば、タキソール(登録商標)、アドリアマイシン、およびシスプラチン)と組み合わせて(同時にまたは連続して)のいずれかで、効力を有すると予想される。HER1およびHER2シグナル伝達は血管新生因子(例えば、血管内皮増殖因子(VEGF)およびインターロイキン8(IL8))の発現を制御するので、これらの化合物は、腫瘍細胞の増殖および生存の阻害に加えて、血管新生の阻害から生じる抗腫瘍効力を有すると予想される。該HER2受容体は、関節リウマチにおける滑膜細胞の異常増殖に関与することが分かった。従って、本発明中に記載するインヒビターは、関節リウマチの処置において効力を有すると予想される。これらの化合物のHER1を阻害する能力は更に、それらの「抗血管新生剤」としての使用に加えられる。以下の文書およびその中に引用されている引用文献を参照。Schlessinger J.による, 「Cell signaling by receptor tyrosine kinases」, Cell 103(2), 頁211-225 (2000); Cobleigh, M. A., Vogel, C. L., Tripathy, D., Robert, N. J., Scholl, S., Fehrenbacher, L., Wolter, J. M., Paton, V., Shak, S., Lieberman, G.、およびSlamon, D. J.による, 「Multinational study of the efficacy and safety of humanized anti-HER2 monoclonal antibody in women who have HER2-overexpressing metastatic breast cancer that has progressed after chemotherapy for metastatic disease」, J. of Clin. Oncol. 17(9), 頁2639-2648 (1999); Baselga, J., Pfister, D., Cooper, M. R., Cohen, R., Burtness, B., Bos, M., D' Andrea, G., Seidman, A., Norton, L., Gunnett, K., Falcey, J., Anderson, V., Waksal, H., およびMendelsohn, J.による,「Phase I studies of anti-epidermal growth factor receptor chimeric antibody C225 alone and in combination with cisplatin」, J. Clin. Oncol. 18(4), 頁904-914 (2000); Satoh, K., Kikuchi, S., Sekimata, M., Kabuyama, Y., Homma, M. K., およびHomma Y.による,「Involvement of ErbB-2 in rheumatoid synovial cell growth」, Arthritis Rheum. 44(2), 頁260-265 (2001)。
本明細書中に上で定義する、抗増殖性処置は、単独(sole)療法として使用することができ、あるいは、本発明の化合物に加えて、1つ以上の他の物質および/または処置を含むことができる。該共同(conjoint)処置は、該処置の個々の成分の同時、連続的または別個の投与によって達成することができる。本発明の化合物はまた、公知の抗癌薬および細胞毒性薬、並びに処置(例えば、放射線処置を含む)と組み合わせて有用であり得る。一定の用量で製剤化する場合には、それらの組み合わせ製品は、以下に記載の用量範囲内の本発明の化合物、および承認される用量範囲内の他の医薬的に活性な薬物を使用する。式Iの化合物は、組み合わせ製剤が不適当である場合には、公知の抗癌薬または細胞毒性薬および処置(例えば、放射線処置を含む)を用いて連続的に使用することができる。
医学的な腫瘍学の分野において、癌を有する各々の患者を処置するために異なる処置形態の組み合わせを使用することは、通常の医事である。医学的な腫瘍学において、本明細書中に上で定義する抗増殖性処置に加えて、それらの共同処置の他の成分としては、外科手術、放射線療法、または化学療法が挙げられ得る。それらの化学療法は、3個の主な治療薬の分類を包含し得る:
(i)本明細書中に上で定義するものとは異なる機構によって作用する抗血管新生薬(例えば、リノミド(linomide)、インテグリンαvβ3機能のインヒビター、アンジオスタチン、ラゾキサン(razoxane));
(ii)細胞分裂停止薬(例えば、抗エストロゲン薬(例えば、タモキシフェン、トレミフェン、ラロキシフェン、ドロロキシフェン(droloxifene)、ヨードキシフェン(iodoxyfene));プロゲストーゲン(例えば、酢酸メゲストロール)、アロマターゼインヒビター(例えば、アナストロゾール、レトロゾール(letrozole)、ボラゾール(borazole)、エキセメスタン)、抗ホルモン薬、抗プロゲストーゲン薬、抗アンドロゲン薬(例えば、フルタミド、ニルタミド、ビカルタミド、酢酸シプロテロン)、LHRH作動薬および拮抗薬(例えば、酢酸ゴセレリン、ロイプロリド(leuprolide))、テストステロン5α−ジヒドロレダクターゼのインヒビター(例えば、フィナステリド)、ファルネシルトランスフェラーゼインヒビター、抗侵襲薬(例えば、マリマスタット(marimastat)などのメタロプロテイナーゼインヒビター、およびウロキナーゼプラスミノーゲンアクチベーター受容体機能のインヒビター)、および他の成長因子機能のインヒビター(該成長因子としては例えば、EGF、FGF、血小板由来成長因子、および肝細胞成長因子を含み;該インヒビターは、成長因子抗体、成長因子受容体抗体(アバスチン(登録商標)(ベバシズマブ)およびエルビタックス(登録商標)(セツキシマブ)、チロシンキナーゼインヒビター、およびセリン/トレオニンキナーゼインヒビターを含む));および、
(iii)医学的な腫瘍学において使用される抗増殖薬/抗新生物薬およびその組み合わせ(例えば、代謝拮抗薬(例えば、メトトレキセート等の葉酸代謝拮抗薬、5−フルオロウラシル等のフルオロピリミジン、プリンおよびアデノシンアナログ、シトシンアラビノシド);介在性(Intercalating)抗腫瘍抗生物質(例えば、ドキソルビシン、ダウノマイシン、エピルビシンおよびイダルビシン、マイトマイシン−C、ダクチノマイシン、ミトラマイシン(mithramycin)などのアントラサイクリン);白金誘導体(例えば、シスプラチン、カルボプラチン);アルキル化薬(例えば、ナイトロジェンマスタード、メルファラン、クロランブシル、ブスルファン、シクロホスファミド、イホスファミド、ニトロソ尿素、チオテファン(thiotephan));有糸分裂阻害薬(例えば、ビンカアルカロイド(例えば、ビンクリスチン、ビノレルビン、ビンブラスチン、およびビンフルニン(vinflunine))およびタキソイド(例えば、タキソール(登録商標)およびタキソテール)(登録商標))、および新規な微小管(microbtubule)薬(例えば、エポシロンアナログ、ジスコデルモリド(discodermolide)アナログ、およびエレウテロビン(eleutherobin)アナログ);トポイソメラーゼインヒビター(例えば、エピポドフィロトキシン(epipodophyllotoxin)(例えば、エトポシド、テニポシド(teniposide)、アムサクリン、トポテカン、イリノテカン));細胞周期インヒビター(例えば、フラボピリドール(flavopyridol));並びに、生物学的応答調節物質、およびプロテアソームインヒビター(例えば、ベルカデ(Vercade)(登録商標)(ボルテゾミブ))。
上記の通り、本発明の式Iの化合物は、それらの抗増殖性効果について関心が持たれる。本発明のそれらの化合物は、広範囲の疾患状態(例えば、癌、乾癬、および関節リウマチを含む)において有用であると期待される。
より具体的には、式Iの化合物は、様々な癌の処置において有用である。該癌としては以下のものを含むが、これらに限定されない:
癌腫(膀胱、乳、大腸、腎臓、肝臓、肺(例えば、小細胞肺癌を含む)、食道、胆のう、卵巣、膵臓、胃、頚部、甲状腺、前立腺、および皮膚(例えば、扁平上皮細胞癌腫を含む)の癌腫を含む);
間葉起源の腫瘍(例えば、線維肉腫および横紋筋肉腫を含む);
中枢および末梢の神経系の腫瘍(例えば、星細胞腫、神経芽細胞腫、神経こう腫およびシュワン腫を含む);および
他の腫瘍(例えば、メラノーマ、精上皮腫、奇形癌腫、骨肉腫を含む)。
通常の細胞増殖の制御におけるキナーゼの重要な役割の為、インヒビターは、異常な細胞増殖(例えば、前立腺肥大症、家族性大腸ポリープ症、神経線維腫症、肺線維症、関節炎、乾癬、糸球体腎炎、血管形成術または血管手術後の再狭窄、肥大性瘢痕の形成、および炎症性腸疾患)を特徴とするいずれかの疾患プロセスの処置において有用であり得る、可逆的な細胞分裂停止薬として機能し得る。
式Iの化合物は、チロシンキナーゼ活性の高い発生率を有する腫瘍(例えば、大腸、肺、および膵臓の腫瘍)の処置において特に有用である。本発明の化合物の組成物(または、組み合わせ)の投与によって、哺乳動物宿主における腫瘍の発生が低下する。
式Iの化合物はまた、成長因子受容体(例えば、HER1(EGF受容体)、HER2、またはHER4)を通じて作動するシグナル形質導入経路に関係し得る癌以外の疾患の処置においても有用であり得る。
活性成分を含有する本発明の医薬組成物は、経口使用に適当な形態(例えば、錠剤、トローチ剤、甘味入り錠剤(lozenge)、水性もしくは油性の懸濁剤、分散可能な散剤もしくは顆粒剤、乳剤、硬もしくは軟のカプセル剤、またはシロップ剤もしくはエリキシル剤)であり得る。経口使用を意図する組成物は、医薬組成物の製造について当該分野にとって知られるいずれかの方法に従って製造し得て、そして該組成物は、医薬的に優れそして味のよい製剤を供するために、甘味剤、芳香剤、着色剤、および保存剤からなる群から選べる1個以上の剤を含み得る。錠剤は、活性成分を、錠剤の製造に適当な非毒性の医薬的に許容し得る賦形剤と混合して含む。これらの賦形剤は例えば、不活性な希釈剤(例えば、炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、ラクトース、リン酸カルシウム、またはリン酸ナトリウム);造顆剤および崩壊剤(例えば、微結晶セルロース、クロスカルメロースナトリウム(sodium crosscarmellose)、コーンデンプン、またはアルギン酸);結合剤(例えば、デンプン、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、またはアカシア)、および滑沢剤(例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸、またはタルク)であり得る。錠剤はコーティングしなかったり、あるいは公知の技術によってコーティングし得て、薬物の喜ばしくない味をマスクし、または胃腸管中での崩壊および吸収を遅延させ、その結果、長期間の持続作用を供し得る。例えば、水溶性の味覚マスク用物質(例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、またはヒドロキシプロピル−セルロース)、または時間遅延物質(例えば、エチルセルロース、酢酸セルロースブチレート(buryrate))を使用し得る。
経口使用のための製剤はまた、硬カプセル剤(ここで、該活性成分は、不活性固体希釈物(例えば、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、またはカオリン)と混合する)、軟カプセル剤(ここで、該活性成分は、水溶性担体(例えば、ポリエチレングリコール、または油媒質(例えば、ピーナッツ油、液体パラフィン、またはオリーブ油))と混合する)として、供し得る。
水性懸濁剤は、活性物質を、水性懸濁剤の製造に適当な賦形剤と混合して含む。該賦形剤としては例えば、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、トラガカントガム、およびアカシアガムを挙げられ;分散剤または湿潤剤は、天然のホスファチジド(例えば、レシチン)、アルキレンオキシドおよび脂肪酸との縮合産物(例えば、ポリオキシエチレンステアリン酸)、エチレンオキシドおよび長鎖脂肪族アルコールとの縮合産物(例えば、ヘプタデカエチレン−オキシセタノール)、エチレンオキシドおよび脂肪酸とヘキシトールから誘導される部分エステルとの縮合産物(例えば、ポリオキシエチレンソルビトールモノオレイン酸)、エチレンオキシドおよび脂肪酸とヘキシトール無水物から誘導される部分エステルとの縮合産物(例えば、ポリエチレンソルビタンモノオレイン酸)を挙げられる。該水性懸濁剤はまた、1個以上の保存剤(例えば、p−ヒドロキシ安息香酸エチル、またはn−プロピル)、1個以上の着色剤、1個以上の芳香剤、および1個以上の甘味剤(例えば、スクロース、サッカリン、またはアスパルテーム)をも含み得る。
油状の懸濁剤は、植物油(例えば、ピーナッツ油、オリーブ油、ゴマ油、またはココナッツ油)、または鉱油(例えば、液体パラフィン)中で活性成分を懸濁することによって製剤化し得る。該油状の懸濁剤は、増粘剤(例えば、蜜蝋、硬パラフィン、またはセチルアルコール)を含み得る。甘味剤(例えば、上記のもの)および芳香剤を加えて、味の良い経口製剤を供し得る。これらの組成物は、抗酸化剤(例えば、ブチル化ヒドロキシアニソール、またはアルファ−トコフェロール)を加えることによって保存し得る。
水を加えることによる水性懸濁剤の製造に適当な分散可能な粉末および顆粒は、活性成分を、分散剤または湿潤剤、懸濁化剤、および1個以上の保存剤と混合して供する。適当な分散剤または湿潤剤および懸濁化剤は、既に上記したものによって例示される。別の賦形剤(例えば、甘味剤、芳香剤、および着色剤)をも存在し得る。これらの組成物は、抗酸化剤(例えば、アスコルビン酸)を加えることによって保存し得る。
本発明の医薬組成物はまた、油中水滴乳剤の形態であり得る。該油層は、植物油(例えば、オリーブ油、ピーナッツ油)もしくは鉱油(例えば、液体パラフィン)、またはそれらの混合物であり得る。適当な乳化剤は、天然のホスファチド(例えば、大豆レシチン)、脂肪酸およびヘキシトール無水物から誘導されるエステルおよび部分エステル(例えば、ソルビタンモノオレイン酸)、該部分エステルおよびエチレンオキシドとの縮合産物(例えば、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレイン酸)であり得る。該乳剤はまた、甘味剤、芳香剤、保存剤、および抗酸化剤を含み得る。
シロップ剤およびエリキシル剤は、甘味剤(例えば、グリセロール、プロピレングリコール、ソルビトール、またはスクロース)を用いて製剤化し得る。該製剤はまた、粘滑剤、保存剤、芳香剤、着色剤、および抗酸化剤をも含み得る。
該医薬組成物は、減菌注射可能な水性液剤の形態であり得る。使用することができる許容し得るビヒクルおよび溶媒において、水、リンガー溶液、および等張性塩化ナトリウム溶液を挙げられる。
該減菌注射可能な製剤はまた、減菌注射可能な油中水滴マイクロエマルジョン(ここで、該活性成分は油層中に溶解する)でもあり得る。例えば、該活性成分を第1に、大豆油およびレシチンの混合物中に溶解し得る。次いで、該油溶液を水およびグリセロールの混合物中に導入し、そして加工処理してマイクロエマルジョンを得る。
該注射可能な溶液またはマイクロエマルジョンは、局所的なボーラス注射によって、患者の血流中に導入し得る。別法として、本発明の化合物の一定の循環濃度を維持する様式で、該溶液またはマイクロエマルジョンを投与するのが有利であることもあり得る。該一定の濃度を維持するために、持続的な静脈内運搬デバイスを使用し得る。該デバイスの例としては、Deltec CADD-PLUS. TM. モデル5400静脈内ポンプが挙げられる。
該医薬組成物は、筋肉内および皮下の投与のための減菌注射可能な水性または油性(oleagenous)の懸濁剤の形態であり得る。この懸濁剤は、上記の適当な分散剤または湿潤剤、および懸濁化剤を用いて、当該分野の通常の知識に従って製剤化し得る。該減菌注射可能な製剤はまた、非毒性の非経口的に許容し得る希釈剤または溶媒(例えば、1,3−ブタンジオール中の溶液)中の減菌注射可能な液剤または懸濁剤でもあり得る。加えて、減菌のキャリアオイルは、溶媒または懸濁化媒質として便利に使用される。この目的のために、いずれかの刺激の少ない(bland)キャリアオイル(例えば、合成のモノ−またはジ−グリセリドを含む)を使用し得る。加えて、脂肪酸(例えば、オレイン酸)は、注射剤の製造における使用を知られる。
式Iで示される化合物はまた、該薬物の直腸投与のための坐剤の形態で投与し得る。これらの組成物は、該薬物を、適当な非刺激性の賦形剤(これは、通常の温度で固体であるが、直腸温度では液体であり、従って、直腸中で融解して該薬物を放出する)と一緒に混合することによって、製造し得る。該物質としては、ココアバター、グリセリン化ゼラチン、硬化植物油、様々な分子量のポリエチレングリコールおよびポリエチレングリコールの脂肪酸エステルとの混合物を含む。
局所的な使用の場合には、式Iで示される化合物を含有するクリーム剤、軟膏剤、ゼリー剤、液剤または懸濁剤などを使用する(この使用法の目的のために、局所的な使用法は、マウスウォッシュ、および含そう薬を含む)。
本発明の化合物は、適当な鼻腔ビヒクルおよび運搬デバイスの局主使用によって、または当該分野の当業者にとってよく知られる経皮パッチの形態を用いる経皮経路によって、鼻腔形態で投与し得る。経皮運搬システムの形態で投与するために、該用量投与は当然に、投与レジメの間、間欠よりもむしろ連続的である。本発明の化合物はまた、坐剤使用用の基剤(例えば、ココアバター、グリセリン化ゼラチン、硬化植物油、様々な分子量のポリエチレングリコールおよびポリエチレングリコールの脂肪酸エステルとの混合物)として運搬し得る。
本発明に記載する化合物をヒト被験者に投与する場合には、1日用量は、個々の患者の年齢、体重、性別、および応答、並びに患者の症状の激しさに従って通常変える用量を、医師によって決定する。
一定の用量として製剤化する場合には、該組み合わせ製品は、上記の用量範囲内での本発明の化合物、および他の医薬的に活性な剤、またはその承認される用量範囲内での処置を使用する。式Iの化合物はまた、組み合わせ製剤が不適当である場合には、公知の抗癌剤または細胞毒剤を連続して投与し得る。式Iで示される化合物を公知の抗癌剤または細胞毒剤の投与の前または後のいずれかで投与し得るが、本発明はかかる投与の順序に限定されるものではない。
該化合物は、用量範囲が約0.05〜200mg/kg/日(100mg/kg/日より少ないのが好ましい)を、1回投与または2〜4回の分けた投与で、投与し得る。
生物学的アッセイ
HER1、HER2、またはHER4キナーゼアッセイ
関心ある化合物を、キナーゼ緩衝液(このものは、20mMのトリス・HCl、pH7.5、10mM MnCl、0.5mM ジチオトレイトール、0.1mg/mL ウシ血清アルブミン、0.1mg/mL ポリ(glu/tyr)、1μM ATP、4μCi/mLの[ガンマ−33P]ATPを含む)中でアッセイした。ポリ(glu/tyr、4:1)は、ホスホリルアクセプターとして機能する合成高分子であって、このものはシグマ化学社(Sigma Chemicals)から購入する。該キナーゼ反応は、酵素を加えることによって開始し、そして該反応混合物を26℃で1時間インキュベートした。該反応は、EDTAを50mMまで加えることによって停止させ、そしてトリクロロ酢酸を5%まで加えることによって、タンパク質を沈降させた。該沈降したタンパク質をパッカード・ユニフィルタープレート上でのろ過によって回収し、そして取り込まれた放射能の量をトップカウントシンチレーションカウンター中で測定する。
組み換えHER1およびHER4の製造の場合には、該受容体の細胞質配列をGST融合タンパク質として昆虫細胞中で発現させ、このものをアフィニティークロマトグラフィーによって精製した。HER2の細胞質配列を該バキュロウイルス発現ベクターpBlueBac4(インビトロゲン社(Invitrogen)製)中にサブクローニングし、そしてこのものを昆虫細胞中での非タグタンパク質として発現した。該組み換えタンパク質は、イオン交換クロマトグラフィーによって部分的に精製した。
本発明の化合物は、IC50値が0.001〜25μMの間で、HER1、HER2、およびHER4キナーゼを阻害する。好ましい化合物は、IC50値を0.001〜5.0μMの間で有する。より好ましい化合物は、IC50値を0.001〜1.0μMの間で有する。最も好ましい化合物は、IC50値を0.001〜0.1μMの間で有する。
製造方法
式Iで示される化合物は通常、以下の反応式および当該分野の通常の知識に従って、製造し得る。補足的な製造の情報はまた、同時出願米国特許出願番号09/573,829(2000年5月18日出願)、および国際公開番号WO 00/71129(共に、本明細書中の一部を構成する)中でも知ることができる。
Figure 0004740878
工程1
反応式1の第1工程は、不活性雰囲気(例えば、N)下、無水溶媒(例えば、THF)中で、化合物i(Ref. WO 03/042172 A2)をチオール(例えば、メタンチオールまたはブタンチオール)を用いて処理することによって達成されて、化合物iiを得る。
工程2
化合物iiの5−メチル基のハロゲン化は、ハロゲン化試薬(例えば、N−ブロモスクシンイミド)を用いる処理によって有効となる。該反応は、不活性雰囲気(例えば、Ar)下、触媒(例えば、ジベンゾイルペルオキシド、または2,2'−アゾビスイソブチロニトリル)の存在下で行なって、5−ハロメチル−ピロロトリアジン化合物iiiを得る。
工程3
化合物iiiを、溶媒(例えば、アセトニトリル、またはN,N−ジメチルホルムアミド)中、塩基(例えば、NaHCO、トリエチルアミン、またはジイソプロピルエチルアミン)の存在下で、第1級または第2級のアミンまたはアルコールを用いて処理することにより、中間体の化合物ivを得る。
工程4
中間体化合物ivを、溶媒(例えば、トルエン)中、HgClの存在下でアニリンを用いて処理することにより、4−置換ピロロトリアジン化合物vを得る。
工程5
別法として、式ivの化合物は、溶媒(例えば、CHCl)中、適当な酸化剤(例えば、m−クロロ過安息香酸)を用いて処理して、スルホンviを得ることができる。
工程6
スルホンviは、不活性溶媒(例えば、CHCl)中、第1級または第2級のアミンまたはアルコールを用いて処理することによって、化合物vに変換し得る。
別法として、一般式Iで示される化合物は、反応式2中に示す通り製造し得る。
Figure 0004740878
工程1
反応式2の第1工程は、不活性雰囲気(例えば、Ar)下、化合物i(Ref. WO 03/042172 A2)をハロゲン化試薬(例えば、N−ブロモスクシンイミド)を用いて処理することによって達成される。該反応は、適当な溶媒(例えば、CCl)中、触媒(例えば、ジベンゾイルペルオキシド、2,2'−アゾビスイソブチロニトリル)の存在下で行なって、ジハロピロロトリアジン化合物viiを得る。
工程2
化合物viiは、無水溶媒(例えば、THF)中、第3級塩基(例えば、トリエチルアミン)を用いる処理によって、アンモニウム塩化合物viiiに変換し得る。
工程3
無水溶媒(例えば、アセトニトリル、クロロホルム、またはTHF)中、化合物viiiをアミンまたはそのアニオンを用いて処理することにより、アンモニウム塩の化合物ixを得る。
工程4
化合物ixのピロロトリアジン化合物vへの変換は、溶媒(例えば、アセトニトリル)中、塩基(例えば、ジイソプロピルエチルアミン)の存在下で、第1級または第2級のアミンまたはアルコールを用いて処理することによって達成し得る。
反応式3において一般式xを有する上記の方法によって製造される化合物(ここで、5−メチル置換基は、保護基(例えば、t−ブトキシカルボニル)を含む)は更に、ジエチルエーテルもしくは1,4−ジオキサン中の無水HClを用いる処理によって、またはCHCl中の該化合物の溶液をトリフルオロ酢酸を用いて処理することによって、工程1の保護基の除去によって改変して、遊離アミンxiを製造し得る。更なる改変は、溶媒(例えば、CHCl)中で還元剤(例えば、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム)の存在下、化合物xiをカルボニル化合物(例えば、プロパナール)を用いて処理することによって工程2で達成し得て、置換アミンxiiを得る。
Figure 0004740878
更なる化合物は、反応式4中に示す通り製造し得る。工程1において、化合物ixは、適当な溶媒(例えば、アセトニトリル)中、塩基(例えば、ジイソプロピルエチルアミン)の存在下で、第2級アミン(例えば、ビス−(2−クロロエチル)アミン)を用いて処理して、化合物xiiを得ることができる。化合物xiiは更に、求核体(例えば、工程2中のヒドラジン)を用いて処理して、化合物xiiiを得ることができる。
Figure 0004740878
更なる5−置換ピロロトリアジンは、反応式5に記載する通り製造し得る。
Figure 0004740878
工程1
化合物iは、高温で溶媒(例えば、CCl)中、2当量の臭素化試薬(例えば、N−ブロモスクシンイミド)を用いて処理し得る。得られる5−ジブロモピロロトリアジンは、塩基(例えば、NaHCO)の存在下、メタノールを用いて対応するジメチルアセタールに変換し、次いで水の存在下、中間体アセタールを酸(例えば、トリフルオロ酢酸)を用いて処理することによって、該アルデヒド化合物xivに変換し得る。
工程2
アルデヒド化合物xivを、無水溶媒(例えば、THF)中、有機金属試薬(例えば、グリニャール試薬)を用いて処理することにより、アルコールxvを得る。
工程3
アルコールxvは、適当な溶媒(例えば、アセトニトリル)中、塩基(例えば、NaHCO)の存在下、第1級または第2級のアミンまたはアルコールを用いて処理して、式xviの化合物を得ることができる。
加えて、式Iで示される他の化合物は、当該分野における当業者にとって通常知られる方法を用いて、製造し得る。特に、以下の実施例は、本発明の化合物の製造についての更なる方法を提示する。
本発明は更に、以下の実施例(これは、本発明の好ましい実施態様である)によって記載する。全ての温度は、特に断らなければ、摂氏度(℃)である。「HPLCの保持時間(Ret Time)」とは、以下の条件下で得られるHPLC保持時間である。カラムの種類および長さ、勾配時間[特に断らなければ、全ての勾配は、100%溶媒A(10% MeOH、90% HO、0.1% TFA)で開始し、そして100%溶媒B(90% MeOH、10% HO、0.1% TFA)で終止する]、流速(mL/分)。UV検出は常に、220nMで行なった。これらの実施例は、限定よりも例示であって、そして添付する特許請求の範囲によって画定される、本発明の精神および範囲内にある他の実施態様が存在し得ると理解されるべきである。
実施例1
5−[(4−アミノ−1−ピペリジニル)メチル]−N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−4−アミン
Figure 0004740878
1A.5−メチル−4−メチルスルファニル−ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジンの製造
Figure 0004740878
0℃でNをスパージした乾燥THF(200mL)中の4−クロロ−5−メチルピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン(Ref. WO. 03/042172 A2)(4.02g、24.0mmol)の溶液に、NaSMe(1.85g、26.3mmol)を加えた。該スパージを5分間続けた。次いで、該反応混合物をrtで終夜撹拌し、真空下で濃縮して約50mLの容量を残した。HO(280mL)を用いて希釈し、そして0℃で撹拌した。該固体をろ過し、冷水を用いて洗浄し、乾燥して1A(3.91g、91%)を得た。そのものは、分析用HPLCの保持時間が3.38分を有した(YMC S5 ODSカラム、4.6×50mm、0.2%リン酸を含有する10〜90%水性メタノールを4分間、4mL/分、220nmで追跡する)。LC/MS M+1=180。
1B.[1−(4−メチルスルファニル−ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−5−イルメチル)−ピペリジン−4−イル]−カルバミン酸tert−ブチルエステルの製造
Figure 0004740878
CCl(100mL)中の1A(1.94g、10.8mmol)、過酸化ベンゾイル(0.262g、1.08mmol)、NBS(2.12g、11.90mmol)の混合物をNでスパージし、次いで直ちに85℃まで1.5時間加熱した。該混合物をrtまで冷却し、そして該沈降物をろ過して除いた。該ろ液を真空下で濃縮し、ジクロロエタン(35mL)を用いて希釈し、そしてDIEA(2.24mL、12.96mmol)およびピペリジン−4−イル−カルバミン酸tert−ブチルエステル(2.38g、11.90mmol)を加えた。該反応混合物をrtで1時間撹拌した。該混合物を飽和NaHCO(70mL)を用いて希釈し、そしてEtOAc(3×100mL)を用いて抽出した。該EtOAc抽出物を合わせてブライン(1×100mL)を用いて洗浄し、乾燥し(MgSOを使用)、ろ過し、そして真空下で濃縮した。該残渣をシリカゲルフラッシュカラムによって精製して、1B(2.87g、70%)(0.1%〜2% MeOH−CHClを使用)を得た。そのものは、分析用HPLCの保持時間が2.12分を有した(YMC S5 ODSカラム 4.6×50mm、0.2%リン酸を含有する10〜90%水性メタノールを使用、4mL/分、220nmで追跡する)。LC/MS M+1=378。
1C.5−ブロモメチル−4−クロロ−ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジンの製造
Figure 0004740878
CCl(80mL)中の4−クロロ−5−メチル−ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン(2.0g、11.93mmol)(Ref. WO 03/042172 A2)およびAIBN(195mg、1.19mmol)の混合物をN下で、100℃まで5分間加熱し、NBS(2.55g、14.3mol)を加えた。該反応混合物を10分間撹拌し、次いでこのものをrtまで冷却し、ろ過した。該CCl層を希NaHCO水溶液を用いて洗浄し、乾燥し(MgSO)、ろ過し、そして濃縮して1C(2.70g、92%)を得た。
1D.(4−クロロ−ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−5−イルメチル)−トリエチルアンモニウムブロミドの製造
Figure 0004740878
THF(20mL)中の1C(2.7g、11mmol)およびEtN(5mL、36mmol)の混合物をrtで12時間撹拌した。該固体をろ過し、THFおよびEtOを用いてすすぎ、乾燥して1D(3.38g、89%)を得た。そのものは、分析用HPLCの保持時間が0.776分を有した(Chromolith SpeedROD 4.6×50mm、0.1%TFAを含有する10〜90%水性メタノールを4分間使用、4mL/分、220nmで追跡する)。LC/MS M=267。
1E.[4−(3−クロロ−4−フルオロ−フェニルアミノ)ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−5−イルメチル]−トリエチル−アンモニウムブロミド塩酸の製造
Figure 0004740878
CHCl(10mL)中の1C(1.0g、2.2mmol)および3−クロロ−4−フルオロフェニルアミン(418mg、2.87mmol)の混合物を50℃で2時間加熱した。該固体をろ過し、CHClを用いてすすぎ、乾燥して1E(1.24g、87.4%)を得た。そのものは、分析用HPLCの保持時間が2.19分を有した(Chromolith SpeedROD 4.6×50mm、0.1%TFAを含有する10〜90%水性メタノールを4分間使用、4mL/分、220nmで追跡する)。LC/MS M=376。
1F.{1−[4−(3−クロロ−4−フルオロフェニルアミノ)−ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−5−イルメチル]−ピペリジン−4−イル}−カルバミン酸tert−ブチルエステルの製造
Figure 0004740878
方法1:
トルエン(2mL)中の1B(30mg、0.08mmol)、3−クロロ−4−フルオロフェニルアミン(11mg、0.08mmol)の混合物を、8時間加熱還流した。rtまで冷却し、EtOAc(5mL)を用いて希釈し、そしてろ過した。該ろ液を濃縮し、そして該残渣をプレパHPLCによって精製して、油状物の1Fを得た。
方法2:
70℃のCHCN(55mL)中のピペリジン−4−イル−カルバミン酸tert−ブチルエステル(4.1g、20.3mmol)の懸濁液に、CHCN(40mL)中の1E(9.1g、18.4mmol)およびDIPEA(3.2mL、18.4mmol)の混合物を40分間かけて滴下した。該反応混合物を70℃で1時間撹拌し、次いでこのものをrtまで冷却し、その後に、HO(155mL)をゆっくりと加えた。該固体をろ過し、そして15% CHCN/HO、次いでHOを用いてすすぎ、そして真空下で乾燥して1F(7.84g、90%)を得た。そのものは、分析用HPLCの保持時間が2.73分を有した(Chromolith SpeedROD 4.6×50mm、0.1%TFAを含有する10〜90%水性メタノールを4分間使用、4mL/分、220nmで追跡する)。LC/MS M+1=475。
1G.5−[(4−アミノ−1−ピペリジニル)メチル]−N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−4−アミンの製造
化合物1F(方法1由来)を、0℃で20% TFA/CHCl(3mL)を用いて処理して、次いでrtで2時間撹拌した。該反応混合物を濃縮し、そしてプレパHPLCによって精製してTFA塩の生成物を得て、このものを飽和NaHCOを用いて処理して、遊離塩基1G(4mg、2工程で13%)を得た。そのものは、分析用HPLCの保持時間が1.49分を有した(Chromolith SpeedROD 4.6×50mm、0.1%TFAを含有する10〜90%水性メタノールを4分間使用、4mL/分、220nmで追跡する)。LC/MS M+1=375。
実施例2
5−[(4−アミノ−1−ピペリジニル)メチル]−N−4−ピリジニルピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−4−アミン
Figure 0004740878
THF(500μL)中のピリジン−4−イルアミン(34mg、0.361mmol)の混合物に、THF中の1N NaHMDS(722μL、0.722mmol)を加えた。該混合物を0℃まで冷却し、そしてDMF(800μL)中の1D(125mg、0.27mmol)の懸濁液を加えた。該混合物をこの温度で0.5時間撹拌し、そしてピペリジン−4−イル−カルバミン酸tert−ブチルエステル(144mg、0.72mmol)を冷混合物に加えた。該反応混合物を50℃まで10分間加熱し、そして濃縮してTHFを除去した。TFA(1mL)を加え、該混合物を、保護基が除去されるまで撹拌した(2時間)(進行は、HPLCによって追跡した)。TFAを真空下で除去し、そして飽和NaHCOを加えた。該混合物をEtOAcを用いて抽出し、そして該抽出物を合わせて乾燥し、濃縮し、そして第1にEtOを用いてトリチュレートして標題化合物(46mg、53%)を得た。分析用HPLCの保持時間は、0.51分であった(Chromolith SpeedROD 4.6×50mm、0.1%TFAを含有する10〜90%水性メタノールを4分間使用、4mL/分、220nmで追跡する)。LC/MS M+1=324。
実施例3〜37
Figure 0004740878
化合物3〜37は、対応するアミンを使用して、実施例2中の化合物と同様な反応を用いて製造した。
Figure 0004740878
Figure 0004740878
Figure 0004740878
Figure 0004740878
Figure 0004740878
実施例38〜121
Figure 0004740878
方法1:
化合物(HPLCの注意書き(a)を有する)を、以下の標準的な方法によって製造した。
1ドラムのバイアル中に、1D(55.0mg、0.16mmol)、アニリン(0.16mmol、1.0当量)およびCHCN(1mL)を加えた。該混合物を65℃で終夜振り混ぜた。この混合物に、ピペリジン−4−イル−カルバミン酸tert−ブチルエステル(34.9mg、0.17mmol)を加え、続いてDIEA(28μL、0.16mmol)を加えた。該反応を65℃で3時間続けた。該混合物を濃縮し;該残渣をプレパHPLCによって精製し、そして所望する画分を集めて、そして濃縮した。得られた残渣を、高真空下で終夜乾燥した。
上記の残渣に、CHCl(1.5mL)およびTFA(0.2mL)を加え、そして該反応混合物をrtで2時間振り混ぜた。該混合物を濃縮し、そしてスピード真空(speed vacuum)下で終夜乾燥して固体の生成物を得た。該固体が不純である場合にだけ、更なるプレパHPLCを使用した。
方法2:
化合物(HPLCの注意書き(b)を有する)は、以下の標準的な方法によって製造した。
小さいバイアル内のN,N−ジメチルアセトアミド(0.5mL)中の1D(75mg、0.216mmol)およびアニリン(1.0当量、0.216mmol)の混合物を、透明な溶液を得るまで、70℃で3〜5時間加熱した。HPLCを用いて、反応の進行を追跡した。該反応混合物をrtまで冷却し、そしてピペリジン−4−イル−カルバミン酸tert−ブチルエステル(43mg、0.216mmol)を加え、続いてN,N−ジイソプロピルエチルアミン(75μL)を加えた。該反応混合物を再び、70℃まで終夜加熱した。冷却後に、該反応混合物をCHCl(0.5mL)を用いて希釈し、そして0℃まで冷却した。TFA(1.0mL)を加え、そして該混合物を周囲温度で終夜撹拌した。該溶媒を減圧下で(スピードバック(speedVac))除去し、そして該残渣をメタノール中に溶かし、そしてプレパHPLCによって精製して、所望する生成物を得た。
Figure 0004740878
Figure 0004740878
Figure 0004740878
Figure 0004740878
Figure 0004740878
Figure 0004740878
Figure 0004740878
Figure 0004740878
Figure 0004740878
Figure 0004740878
Figure 0004740878
HPLC条件:
(a)(YMC S5 ODSカラム 4.6×50mm、0.2% HPOを含有する10〜90%水性メタノールを4分間使用、3mL/分、220nmで追跡する);
(b)(Chromolith SpeedROD 4.6×50mm、0.1%TFAを含有する10〜90%水性メタノールを4分間使用、4mL/分、220nmで追跡する)。
注意:実施例97〜99、101、および104は、重複するもの(duplicate)として、表から削除した。
実施例122〜132
Figure 0004740878
化合物122〜132は、化合物38〜121の製造について使用するのに似た経路によって、化合物1D、3−クロロ−4−フルオロ−フェニルアミン、および対応するアミンまたはBoc保護アミンから製造した。
Figure 0004740878
Figure 0004740878
実施例133
5−[(4−アミノ−1−ピペラジニル)メチル]−N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−4−アミン
Figure 0004740878
133A.(5−{[ビス−(2−クロロ−エチル)−アミノ]メチル}−ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−4−イル)−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−アミンの製造
Figure 0004740878
CHCN(0.5mL)中の化合物1E(50mg、0.1mmol)、ビス−(2−クロロエチル)アミン塩酸(18mg、0.1mmol)、DIEA(36μL、0.2mmol)の混合物を、60℃まで3時間加熱した。該混合物をrtまで冷却し、そして濃縮して化合物133Aを得て、このものを次の工程に直接に使用した。133Aは、分析用HPLCの保持時間が2.986分を有した(Chromolith SpeedROD 4.6×50mm、0.1%TFAを含有する10〜90%水性メタノールを4分間使用、4mL/分、220nmで追跡する)。LC/MS M+1=416。
最後の工程由来の粗133Aをニートの無水N(0.5mL)中に溶かし、そしてこのものを100℃で数時間加熱した。該混合物をrtまで冷却し、HOを用いて希釈し、そしてCHClを用いて抽出した。該抽出物を合わせてブラインを用いて洗浄し、NaSOを用いて乾燥し、そして真空下で濃縮した。該残渣を、中和および抽出(CHClを使用)後に、プレパHPLCによって精製して、化合物133(38.8mg、2工程で100%)を得た。分析用HPLCの保持時間は、1.709分であった(Chromolith SpeedROD 4.6×50mm、0.1%TFAを含有する10〜90%水性メタノールを4分間使用、4mL/分、220nmで追跡する)。LC/MS M+1=376。
実施例134
(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−[5−(モルホリン−2−イルメトキシメチル)ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−4−イル]−アミン
Figure 0004740878
134A.2−(4−メチルスルファニル−ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−5−イルメトキシメチル)−モルホリン−4−カルボン酸tert−ブチルエステルの製造
Figure 0004740878
CCl(50mL)中の化合物1A(1.0g、5.6mmol)の溶液を、窒素で1時間パージした。過酸化ベンゾイル(270mg、1.12mmol)を加え、そして該反応混合物を86℃まで加熱した。N−ブロモスクシンイミド(1.04g、5.88mmol)を1回で加えた。30分後に、該反応液を室温まで冷却し、そしてろ過した。該ろ液を濃縮し、トルエン(10mL)中に再溶解し、そして2−ヒドロキシメチル−モルホリン−4−カルボン酸tert−ブチルエステル(1.5g、6.9mmol)を用いて処理した。該溶液を110℃まで8時間加熱し、室温まで冷却し、そして濃縮した。シリカゲルフラッシュクロマトグラフィー精製(20% EtOAc/ヘキサンを使用)により、明黄色油状物の生成物を得て、このものは放置すると結晶化した(770mg、32%)。HPLC tは3.783分であった(YMC S5 ODS 4.6×50mm、10〜90%水性メタノールを使用、4分の勾配、220nmで追跡する)。LC/MS (M+H)=178。
134B.2−[4−(3−クロロ−4−フルオロ−フェニルアミノ)ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−5−イルメトキシメチル]−モルホリン−4−カルボン酸tert−ブチルエステルの製造
Figure 0004740878
CHCl(3mL)中の2−(4−メチルスルファニル−ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−5−イルメトキシメチル)−モルホリン−4−カルボン酸tert−ブチルエステル(60mg、0.15mmol)の溶液を0℃まで冷却し、そしてCHCl(2mL)中のmCPBA(56mg、0.32mmol)の溶液を用いて処理した。該反応液を0℃で15分間撹拌し、次いで室温まで昇温させた。この溶液に、3−クロロ−4−フルオロアニリンを加え、そして室温で1時間撹拌した。得られた橙色溶液をCHClを用いて希釈し、そして飽和NaHCO水溶液、次いで飽和NaCl水溶液を用いて洗浄した。該有機相を乾燥し(NaSOを使用)、ろ過し、そして濃縮した。プレパラティブ逆相HPLCにより、所望する化合物(30mg、41%)を得た。HPLC tは4.383分であった(YMC S5 ODS 4.6×50mm、10〜90%水性メタノールを使用、4分の勾配、220nmで追跡する)。LC/MS (M+H)=492。
CHCl(3mL)中の134B(30mg、0.06mmol)の溶液を0℃で、トリフルオロ酢酸(0.3mL)を用いて滴下処理した。該反応液を2時間撹拌し、次いでCHClを用いて希釈し、そして飽和NaHCO水溶液を用いて洗浄した。該有機相を分離し、乾燥し(NaSOを使用)、ろ過し、そして濃縮した。該粗化合物を円形クロマトグラフィー(1mmのプレート、15% MeOH/CHCl〜30% MeOH/CHClを使用)によって精製して、化合物134(17mg、67%)を得た。HPLC tは2.83分であった(YMC S5 ODS 4.6×50mm、10〜90%水性メタノールを使用、4分の勾配、220nmで追跡する)。LC/MS(M+H)=392。
実施例135
4−アミノ−1−[[4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−5−イル]メチル]−(3R,4R)−rel−3−ピペリジノール
Figure 0004740878
化合物135A:
Figure 0004740878
乾燥CHCl(10mL)中の1,2,3,6−テトラヒドロピリジン(1.66g、20.0mmol)の溶液に、トリエチルアミン(3.35mL、24.0mmol)を加え、続いて乾燥CHCl(10mL)中のN−(ベンジルオキシカルボニルオキシ)スクシンイミド(5.23g、21.0mmol)の溶液を加えた。該反応混合物を室温で終夜撹拌した。該反応混合物をCHCl(50mL)を用いて希釈し、そして10%クエン酸、飽和NaHCO、ブラインを用いて洗浄し、そして無水NaSOを用いて乾燥した。減圧下で濃縮することにより、油状物の化合物135A(4.34g、100%)を得た。分析用HPLCの保持時間は2.996分であった(Chromolith SpeedRODカラム 4.6×50mm、0.1%TFAを含有する10〜90%水性メタノールを4分間使用、4mL/分、254nmで追跡する)。1H-NMR (CDCl3): 7.20-7.35 (m, 5H), 5.88 (bs, 1H), 5.60-5.78 (m, 1H), 5.18 (s, 2H), 3.99 (t, J = 2.64, 2H), 3.59 (t, J = 5.69, 2H), 2.18 (m, 2H)。
化合物135B
Figure 0004740878
0℃まで冷却した乾燥CHCl(10mL)中の化合物135A(1.1g、5.0mmol)の溶液に、乾燥CHCl(5mL)中の75% m−CPBA(1.38g、6.0mmol)の溶液を加えた。該反応混合物を0℃で15分間、次いで室温で3時間撹拌した。該反応混合物をCHCl(20mL)を用いて希釈し、そして飽和Na、飽和NaHCO、ブラインを用いて洗浄し、そして無水NaSOを用いて乾燥した。減圧下で濃縮することにより、油状物の化合物135B(1.14g、98%)を得た。分析用HPLCの保持時間は、2.279分であった(Chromolith SpeedRODカラム 4.6×50mm、0.1%TFAを含有する10〜90%水性メタノールを4分間使用、4mL/分、254nmで追跡する)。1H-NMR (CDCl3): 7.20-7.36 (m, 5H), 5.05 (s, 2H), 3.80-3.96 (m, 1H), 3.70 (m, 1H), 3.47 (m, 1H), 3.22 (bs, 1H), 3.07-3.20 (m, 2H), 2.00 (m, 1H), 1.87 (m, 1H)。
化合物135Cおよび135D:
Figure 0004740878
乾燥DMF(2mL)中の化合物135B(233mg、1.0mmol)の溶液に、アセトン−水の2:1の混合物(2mL)中のアジ化ナトリウム(100mg、1.5mmol)の溶液を加えた。該反応混合物を80℃で終夜加熱した。該溶媒を減圧下で除去し、そして該残渣をEtOAc(20mL)中に溶かし、水、10% LiClおよびブラインを用いて洗浄し、そして無水NaSOを用いて乾燥した。減圧下で濃縮することにより、油状物を得た。シリカゲルフラッシュクロマトグラフィー精製(ヘキサン−酢酸エチル、8:2〜7:3を使用)により、油状物の化合物135C(速く溶出、主要な異性体)(180mg)、および油状物の化合物135D(遅く溶出、少ない異性体)(98mg)を得た。
化合物135C:1H-NMR (CDCl3): 7.28-7.40 (m, 5H), 5.10 (s, 2H), 4.14 (dd, J1 = 4.03, J2 = 13.44, 1H), 4.02 (m, 1H), 3.50 (m, 1H), 3.38 (m, 1H), 3.00 (m, 1H), 2.88 (m, 1H), 2.70および2.40 (部分的なm, 1H), 2.00 (m, 1H), 1.50 (m, 1H)。
化合物135D:1H-NMR (CDCl3): 7.20-7.35 (m, 5H), 5.06 (s, 2H), 4.25および4.10 (部分的なm, 1H), 3.99 (d, J = 13.44, 1H), 3.50 (m, 1H), 3.22 (m, 1H), 2.85 (t, J = 2.69, 1H), 2.73 (m, 1H), 2.40 (m, 1H), 1.90 (m, 1H), 1.45 (m, 1H)。
化合物135E
Figure 0004740878
THF(5mL)中の化合物135C(180mg、0.65mmol)の溶液に、水(0.05mL)およびトリフェニルホスフィン(340mg、1.3mmol)を加え、そして該反応混合物を6時間加熱還流した。室温まで冷却後に、EtOAc(20mL)を該反応混合物に加えた。該有機相を1.0N HCl(10mL×2)を用いて抽出し、そして該水相を合わせて、EtOAc(5mL)を用いて1回洗浄し直した。1.0N NaOHを該水相をに加えてpH 10.0とし、そして該混合物をEtOAc(20mL×2)を用いて抽出した。該有機相を合わせて無水NaSOを用いて乾燥した。減圧下で濃縮することにより、無色油状物のアミン中間体(165mg)を得た。
乾燥CHCl(4mL)中のアミン中間体(165mg)の溶液に、トリエチルアミン(0.11mL、0.78mmol)、続いてBocO(156mg、0.72mmol)を加えた。該混合物を室温で終夜撹拌した。該反応混合物をCHClを用いて希釈し、そして飽和NaHCOを用いて洗浄し、そして無水NaSOを用いて乾燥した。シリカゲルフラッシュクロマトグラフィーによる精製(ヘキサン−EtOAc、9:1〜8:2を使用)により、白色固体の化合物135E(170mg)を得た。分析用HPLCの保持時間は、2.859分であった(Chromolith SpeedRODカラム 4.6×50mm、0.1%TFAを含有する10〜90%水性メタノールを4分間使用、4mL/分、254nmで追跡する)。LC/MS M+1=3511H-NMR (CDCl3): 7.29-7.40 (m, 5H), 5.10 (s, 2H), 4.61 (bs, 1H), 4.32 (bs, 1H), 3.90-4.30 (m, 1H), 3.30-3.60 (m, 2H), 2.80 (m, 1H), 2.66 (m, 1H), 1.90 (m, 1H), 1.45 (s, 9H), 1.40 (m, 1H)。
化合物135F
Figure 0004740878
Pd(OH)(10mg)を含有するMeOH(5mL)中の化合物135E(170mg)の溶液を、水素雰囲気(バルーン)下で終夜撹拌した。該触媒をろ過によって除去し、そしてMeOHを用いてすすいだ。該ろ液を合わせて減圧下で濃縮して、油状物の化合物135F(138mg)を得た。分析用HPLCの保持時間は、1.270分であった(Chromolith SpeedRODカラム 4.6×50mm、0.1%TFAを含有する10〜90%水性メタノールを4分間使用、4mL/分、220nmで追跡する)。LC/MS M+1=217
化合物135G
Figure 0004740878
化合物135Gは、化合物135Eと同様な方法で、化合物135Dから製造した。分析用HPLCの保持時間は、2.849分であった(Chromolith SpeedRODカラム 4.6×50mm、0.1%TFAを含有する10〜90%水性メタノールを4分間使用、4mL/分、254nmで追跡する)。1H-NMR (CDCl3): 7.40-7.52 (m, 5H), 5.20 (s, 2H), 4.30 (m, 2H), 3.40 (m, 1H), 2.95 (m, 1H), 2.67 (m, 2H), 2.08 (m, 1H), 1.45-1.96 (m, 3H), 1.45 (s, 9H)。
化合物135H
Figure 0004740878
化合物135Hは、化合物135Fと同様な方法で、化合物135Gから製造した。分析用HPLCの保持時間は、1.380分であった(Chromolith SpeedRODカラム 4.6×50mm、0.1%TFAを含有する10〜90%水性メタノールを4分間使用、4mL/分、220nmで追跡する)。
化合物135は、化合物135Fおよび1Eを用いて、実施例1と同様な方法で製造した。化合物135は固体であって、分析用HPLCの保持時間が1.666分であった(Chromolith SpeedRODカラム 4.6×50mm、0.1%TFAを含有する10〜90%水性メタノールを4分間使用、4mL/分、254nmで追跡する)。LC/MS M+1=3911H-NMR (CDCl3): 11.62 (s, 1H), 7.94 (s, 1H), 7.89 (dd, J1 = 2.60, J2 = 6.61, 1H), 7.48 (d, J = 2.60, 1H), 7.45 (m, 1H), 7.15 (t, J = 8.72, 1H), 6.51 (d, J = 2.60, 1H), 3.82 (AB, J = 13.60, Δν = 26.94, 2H), 3.33 (m, 1H), 3.25 (m, 1H), 3.08 (d, J = 12.09, 1H), 2.57 (m, 1H), 2.22 (t, J = 12.03, 1H), 2.05 (m, 1H), 1.97 (m, 1H), 1.43 (m, 1H)。
別法として、化合物135は以下に示す通り製造し得る。
化合物135Jの製造:
Figure 0004740878
化合物135Jは、公開された文献方法:Jacob Szmuszkoviczらによる, Heterocycles, 1994, 39 (1), 163-170に従って製造した。
化合物135Kの製造:
Figure 0004740878
化合物135Kは、公開された文献方法:Jacob Szmuszkoviczらによる, Heterocycles, 1994, 39 (1), 163-170に従って製造した。
化合物135Lの製造:
Figure 0004740878
化合物135Lは、化合物1Cと同様な様式で、化合物135Kから製造した。分析用HPLC保持時間は、2.323分であった(Chromolith SpeedRODカラム 4.6×50mm、0.1%TFAを含有する10〜90%水性メタノールを4分間使用、4mL/分、220nmで追跡する)。1H-NMR (CDCl3): 4.11 (dd, J1 = 3.09, J2 = 13.29, 1H), 3.95 (m, 1H), 3.50 (m, 1H), 3.38 (m, 1H), 2.90 (m, 1H), 2.79 (dd, J1 = 9.27, J2 = 13.29, 1H), 2.45 (m, 1H), 2.00 (m, 1H), 1.55 (m, 1H), 1.46 (s, 9H)。
化合物135Mの製造:
Figure 0004740878
0℃で冷却した乾燥CHCl中の化合物135L(0.6g、2.48mmol)の溶液に、トリフルオロ酢酸(5mL)を加えた。該反応混合物を0℃で15分間撹拌し、次いでこのものを室温まで昇温させ、そして3時間撹拌した。該溶媒およびTFAを減圧下で除去し、そして該残渣をCHCl(20mL)中に溶かした。該有機相を飽和NaHCOを用いて洗浄し、そして該水相を固体のNaClを用いて過飽和とし、そしてEtOAc(15mL×10)を用いて抽出し直した。該有機抽出物を合わせて無水NaSOを用いて乾燥した。真空下で濃縮することにより、油状物の化合物135M(350mg)を得た。1H-NMR (CDCl3 + CD3OD): 3.55 (m, 1H), 3.43 (m, 1H), 3.18 (dd, J1 = 3.95, J2 = 12.63, 1H), 3.07 (tのd, J1 = 12.90, J2 = 4.78, 1H), 2.74 (m, 1H), 2.63 (dd, J1 = 8.28, J2 = 12.58, 1H), 2.10 (m, 1H), 1.57 (m, 1H)。
化合物135Nの製造:
Figure 0004740878
化合物135Nは、化合物135Mおよび実施例1の1Eから出発して、実施例1中の化合物1Fと同じ様式(方法2を使用)で製造した。化合物135Nは固体であり、そして分析用HPLC保持時間は2.099分であった(Chromolith SpeedRODカラム 4.6×50mm、0.1%TFAを含有する10〜90%水性メタノールを4分間使用、4mL/分、254nmで追跡する)。LC/MS M+1=417
THF(5mL)および水(0.05mL)の混合物中の上で製造した化合物135N(0.5mmol)の溶液に、トリフェニルホスフィン(262mg、1.0mmol)を加えた。該反応混合物を8時間加熱還流した。室温まで冷却後に、該溶媒を減圧下で蒸発させ、そして該残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(CHCl−MeOH−NHOH、95:5:0.5を使用)によって直接に精製して、固体の化合物135(166mg)を得た。
実施例136
3−アミノ−1−[[4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−5−イル]メチル]−(3R,4R)−rel−4−ピペリジノール
Figure 0004740878
化合物136は、化合物135Hおよび1Eを用いて、実施例1と同様な方法で製造した。化合物136は固体であり、そして分析用HPLCの保持時間は1.953分であった(Chromolith SpeedRODカラム 4.6×50mm、0.1%TFAを含有する10〜90%水性メタノールを4分間使用、4mL/分、254nmで追跡する)。LC/MS M+1=391
実施例137
4−アミノ−1−[[4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−5−イル]メチル]−(3R,4R)−(+)−rel−3−ピペリジノール
Figure 0004740878
および
実施例138
4−アミノ−1−[[4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−5−イル]メチル]−(3R,4R)−(−)−rel−3−ピペリジノール
Figure 0004740878
ラセミの化合物135は、順相キラルプレパラティブHPLC(キラルパックAD)(移動相として、ヘキサン−イソプロピルアルコール−ジエチルアミン(80:20:0.05)を使用)を用いて分割した。化合物137(エナンチオマーA)および化合物138(エナンチオマーB)は、>99%eeを有する単一のエナンチオマーとして得た。
実施例139
N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−5−[[4−[(2,2−ジメチルプロピル)アミノ]−1−ピペリジニル]メチル]ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−4−アミン
Figure 0004740878
CHCl(1mL)中の実施例1の化合物(19mg、0.05mmol)の溶液に、氷酢酸(0.05mL)、続いて3,3−ジメチルブチルアルデヒド(0.008mL、0.073mmol)およびトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(25mg、0.12mol)を加えた。該混合物を室温で30時間撹拌した。該反応混合物をCHClを用いて希釈し、水、飽和NaHCO、およびブラインを用いて洗浄し、そして無水NaSOを用いて乾燥した。真空下で濃縮し、続いてシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー精製(CHCl−MeOH−NHOH、98:2:0.2〜98:5:0.5を使用)により、油状物の化合物139を得た。分析用HPLCの保持時間は、1.976分であった(Chromolith SpeedRODカラム 4.6×50mm、0.1%TFAを含有する10〜90%水性メタノールを4分間使用、4mL/分、254nmで追跡する)。LC/MS M+1=445
実施例140
N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−5−[[4−(プロピルアミノ)−1−ピペリジニル]メチル]−ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−4−アミン
Figure 0004740878
化合物140は、化合物1から化合物139と同様な様式で製造した。化合物140は固体であり、そして分析用HPLCの保持時間は1.689分であった(Chromolith SpeedRODカラム 4.6×50mm、0.1%TFAを含有する10〜90%水性メタノールを4分間使用、4mL/分、254nmで追跡する)。LC/MS M+1=417
実施例141
1−[[4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−5−イル]メチル]−4−ピペリジノール
Figure 0004740878
化合物141は、実施例1の1Eから化合物1と同様な様式で製造した。化合物141は固体であり、そして分析用HPLCの保持時間は1.803分であった(Chromolith SpeedRODカラム 4.6×50mm、0.1%TFAを含有する10〜90%水性メタノールを4分間使用、4mL/分、254nmで追跡する)。LC/MS M+1=376
実施例142
トランス−4−[4−(3−クロロ−4−フルオロ−フェニルアミノ)−ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−5−イルメチル]−シクロヘキサノール
Figure 0004740878
A.4−クロロ−ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−5−カルバルデヒドの製造
Figure 0004740878
CCl中の4−クロロ−5−メチル−ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン(1.68g、10mmol)の溶液にNを20分間スパージし、次いNBS(3.74g、21mmol)、続いて過酸化ベンゾイル(242mg、1mmol)を加えた。該反応混合物を100℃の油浴中に置き、そして3時間還流した。RTまで冷却後に、このものをろ過し、そして該溶媒を除去した。該残渣をCHOH(100mL)中に懸濁し、そして固体のNaHCO(5g)を加えた。該反応混合物を1時間激しく撹拌し、ろ過し、そして該溶媒を除去した。該残渣油状物をDCM中に再懸濁し、ろ過し、そして濃縮して粗ジメチルアセタールを得て、このものをDCM(20mL)/HO(20mL)/TFA(1mL)を用いて処理した。1.5時間激しく撹拌後に、このものを飽和NaHCO水溶液を用いて中和し、そしてDCMを用いて抽出した。該抽出物を合わせて乾燥し(NaSOを使用)、濃縮し、そしてクロマトグラフィー精製(3×15cmシリカゲルカラム、DCMを用いて溶出)を行なって、固体の標題化合物(1.02g、56%)を得た。MS:182 (M+H);HPLC保持時間:0.79分(Xterra 3.0×50mm S7カラム、2分の勾配、5mL/分)。
B.[4−(tert−ブチル−ジメチル−シラニルオキシ)−シクロヘキシル]−(4−クロロ−ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−5−イル)−メタノールの製造
Figure 0004740878
THF(4当量)中のトランス−4−tert−ブチルジメチルシリルオキシ−シクロヘキシルマグネシウムブロミド(Bioorg. and Med. Chem., 1996, 6, 201)の溶液を、THF(15mL)中の4−クロロ−ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−5−カルバルデヒド(1.05g、5.8mmol)の氷冷溶液にゆっくりと加えた。1時間後に、NHClの飽和水溶液(15mL)を加え、そして該水相をEtOAc/ヘキサン(1:1)(50mL×2)を用いて抽出した。該有機抽出物を合わせてNaSOを用いて乾燥し、そして真空下で濃縮した。該粗物質を円形クロマトグラフィー(4mmのシリカゲルプレート、0〜15% EtOAc/DCMの勾配溶出を使用)によって精製して、標題化合物(シス−異性体(189mg)、トランス−異性体(496mg)、および混合物(415mg)(総収率48%、シス:トランスの比率が約1:4である))を得た。シス−異性体:MS:396 (M+H);HPLC保持時間:2.10分(Xterra 3.0×50mm S7カラム、2分の勾配、5mL/分);トランス−異性体:MS:396 (M+H);HPLC保持時間:2.08分(Xterra 3.0×50mm S7カラム、2分の勾配、5mL/分)。
C.[4−(3−クロロ−4−フルオロ−フェニルアミノ)−ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−5−イル]−[4−(1−メチル−1−トリメチルシラニル−エトキシ)−シクロヘキシル]−メタノールの製造
Figure 0004740878
CHCN(10mL)中のトランス−[4−(tert−ブチルジメチルシラニルオキシ)−シクロヘキシル]−(4−クロロ−ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−5−イル)−メタノール(840mg、2.13mmol)、3−クロロ−4−フルオロフェニルアミン(309mg、2.13mmol)、およびNaHCO(536mg、6.39mmol)の混合物を、70℃で終夜加熱した。該溶媒を除去し、そして該残渣をDCM中に懸濁し、水洗し、そしてNaSOを用いて乾燥した。該溶媒を除去し、続いて円形クロマトグラフィー精製(4mmシリカゲルプレート、DCM中のMeOH(2N)中の0〜2% NHを用いる勾配溶出を使用)により、固体の標題化合物(612mg、57%)を得た。MS:506 (M+H);HPLC保持時間:2.29分(Xterra 3.0×50mm S7カラム、2分の勾配、5mL/分)。
D.トランス−4−[4−(3−クロロ−4−フルオロ−フェニルアミノ)−ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−5−イルメチル]−シクロヘキサノールの製造
耐圧フラスコ中、N下でTFA(8mL)中の[4−(3−クロロ−4−フルオロ−フェニルアミノ)−ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−5−イル]−[4−(1−メチル−1−トリメチルシラニル−エトキシ)−シクロヘキシル]−メタノール(448mg、0.887mmol)、トリエチルシラン(1.03g、8.87mmol)の混合物を、75℃で終夜加熱した。該溶媒を除去し、そして該残渣をCHOH(10mL)中に溶解し、そして固体のNaCO(2.0g)を加えた。1時間激しく撹拌後に、該溶媒を除去し、そして該残渣をDCM(200mL)およびHO(50mL)との間で分配した。該有機相を分離し、NaSOを用いて乾燥し、そして該溶媒を除去した。円形クロマトグラフィー精製(2mmシリカゲルプレート、DCM中のMeOH(2N)中の0〜4% NHの勾配溶出を使用)により、固体の標題化合物(209mg、63%)を得た。MS:375 (M+H);HPLC保持時間:1.49分(Xterra 3.0×50mm S7カラム、2分の勾配、5mL/分)。
実施例143
シス−4−[4−(3−クロロ−4−フルオロ−フェニルアミノ)−ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−5−イルメチル]−シクロヘキサノール
Figure 0004740878
同様に、標題化合物は、シス−[4−(tert−ブチルジメチルシラニルオキシ)−シクロヘキシル]−(4−クロロ−ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−5−イル)−メタノールから製造した(375 (M+H);HPLC保持時間:1.56分(Xterra 3.0×50mm S7カラム、2分の勾配、5mL/分)。
実施例144
4−[4−(3−クロロ−4−フルオロ−フェニルアミノ)−ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−5−イルメチル]−シクロヘキサノン
Figure 0004740878
DCM(3mL)中のシス−[4−(tert−ブチルジメチルシラニルオキシ)−シクロヘキシル]−(4−クロロ−ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−5−イル)−メタノール(53mg、0.14mmol)、4−メチルモルホリンN−オキシド(25mg、0.21mmol)、TRAP(5mg、0.1当量)および粉末状4Aモレキュラーシーブ(100mg)の溶液をN下、RTで撹拌した。5時間後に、このものをろ過し、そして溶媒を除去した。円形クロマトグラフィー精製(1mmシリカゲルプレート、DCM中のMeOH(2N)の0〜5% NHの勾配溶出を使用)により、固体の標題化合物(25mg、47%)を得た。MS:373 (M+H);HPLC保持時間:1.50分(Xterra 3.0×50mm S7カラム、2分の勾配、5mL/分)。
実施例145
4−アミノ−1−[4−(3−クロロ−4−フルオロ−フェニルアミノ)−ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−5−イルメチル]−シクロヘキサノール
Figure 0004740878
乾燥MeOH(0.5mL)中の4−[4−(3−クロロ−4−フルオロ−フェニルアミノ)−ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−5−イルメチル]−4−ヒドロキシ−シクロヘキサノン(24mg、0.06mmol)の溶液に、粉末状3Aモレキュラーシーブ(24mg)(10当量)、NHOAc(48mg、0.06mmol)、およびNaCNBH(4mg、0.06mmol)を加え、該反応液を窒素下で12時間撹拌した。該反応混合物をろ過し、そして15% NaOH溶液を加えた。10分後に、該混合物をDCM(50mL)を用いて希釈し、そして水洗した。該有機相を乾燥し(NaSOを使用)、そして該溶媒を除去した。該物質をプレパラティブHPLCによって精製および分離して、標題化合物(3.5mg、15%)およびシス異性体(7.9mg、32%)を得た。標題化合物:MS:390 (M+H);HPLC保持時間:2.070分(Xterra 3.0×50mm S7カラム、3分の勾配、4mL/分)。シス異性体:MS:390 (M+H);HPLC保持時間:2.190分(Xterra 3.0×50mm S7カラム、3分の勾配、4mL/分)。
実施例146
(3R,4R)−4−アミノ−1−[[4−[(3−メトキシフェニル)アミノ]ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−5−イル]メチル]ピペリジン−3−オール
Figure 0004740878
化合物146Aおよび146Bの製造:
(3R,4R)−4−アジド−3−ヒドロキシ−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(146A):
Figure 0004740878
(3S,4S)−4−アジド−3−ヒドロキシ−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(146B):
Figure 0004740878
化合物146Aおよび146Bは、順相キラルプレパラティブHPLC(キラルパックAD)(移動相として、MeOH−EtOH(50:50)を使用)を用いる光学分割によって、化合物135Lから得た。化合物146A(第1に溶出)および化合物146B(第2に溶出)は、>99%eeを有する単一エナンチオマーとして得た。化合物146Aの絶対的な立体化学、(3R,4R)は、単結晶X線結晶解析(single X-ray crystallographic analysis)によって決定した。
化合物146Cの製造:
Figure 0004740878
0℃まで冷却した乾燥CHCl(15mL)中の化合物146A(1.76g、7.26mmol)の溶液に、トリフルオロ酢酸(10mL)を加えた。該反応混合物を0℃で15分間撹拌し、次いで室温まで昇温し、そして3時間撹拌した。該溶媒およびTFAを減圧下で除去し、そして該残渣をCHClと一緒に数回共沸的に蒸発させて、TFA塩の化合物146Cを得た。
化合物146Dの製造:
Figure 0004740878
化合物146Dは、化合物146Bを用いて、化合物146Cと同様な方法で、TFA塩として製造した。
化合物146Eの製造:
Figure 0004740878
化合物146Eは、ピペリジン−4−イル−カルバミン酸tert−ブチルエステルの代わりに化合物146Cで置き代えて、実施例105と同様な様式(方法1を使用)で製造した。化合物146Eは固体であり、そして分析用HPLCの保持時間は2.019分であった(Chromolith SpeedRODカラム 4.6×50mm、0.1%TFAを含有する10〜90%水性メタノールを4分間使用、4mL/分、254nmで追跡する)。LC/MS M+1=395
Figure 0004740878
化合物146は、化合物135と同様な様式で、化合物146Eから製造した。化合物146は固体であり、そして分析用HPLCの保持時間は1.213分であった(Chromolith SpeedRODカラム 4.6×50mm、0.1%TFAを含有する10〜90%水性メタノールを4分間使用、4mL/分、254nmで追跡する)。LC/MS M+1=369。化合物146のエナンチオマー過剰率(ee)は、>99%(キラルパックAD、250×4.6mm, 10ミクロン、EtOH−MeOH−EtNH、50:50:0.1を使用)。
化合物146の別の製造法
化合物146Fの製造:
Figure 0004740878
水(570mL)中の1−メチル−1,2,3,6−テトラヒドロピペリジン・HCl塩(227g)の溶液に、固体KCO(235g)を加え、そして該混合物を室温で30分間撹拌した。該混合物をトルエン(500mL×3)を用いて抽出し、そして該抽出物を合わせて無水MgSOを用いて乾燥した。MgSOを除去するためにろ過し、そしてろ液を3L三ツ口丸底(RB)フラスコ中に入れた。KCO(22.7g)を該ろ液に加え、そして該混合物を静かに加熱還流した(浴温度は110℃とする)。クロロギ酸エチル(318mL)を、滴下ろうとによって2.5時間かけてゆっくりと加えた(該反応は非常に発熱的であるので、磁気撹拌を伴うゆっくりとした添加が非常に推奨される)。添加が完結後に、該混合物を更に2.0時間還流し、そして室温まで冷却した。該反応混合物を水、ブラインを用いて洗浄し、そして無水MgSOを用いて乾燥した。ろ過しそして真空下で濃縮することにより、油状物の化合物146F(188.6g、72%)を得た。1H-NMR (400 MHz, CDCl3)。
化合物146G(ラセミ)の製造:
Figure 0004740878
0℃の乾燥CHCl(2L)中の化合物146F(178.2g、1.15mol)の溶液に、固体のm−CPBA(386g、1.72mol、77%最大)を数回に分けて加えた。該反応混合物を0℃で1.0時間、次いで室温で終夜撹拌した。該沈降物をろ過によって除去し、そして該ろ過ケーキをCHClを用いてすすいだ。該ろ液および洗浄液を合わせて、20%Na(3L×3)、飽和NaHCO(3L×3)を用いて洗浄し、そして無水NaSOを用いて乾燥した。ろ過、続いて真空下で濃縮することにより、油状物の化合物146G(170g)を得た。この物質を、更に精製することなく、次の反応工程で直接に使用した。
化合物146H(キラル)の製造:
Figure 0004740878
エタノール(600mL)および水(150mL)中の化合物146G(140g、0.818mol)、NaN(68.9g、1.06mol)、およびNHCl(56.7g、1.06mol)の混合物を、70℃で終夜加熱した。室温まで冷却後に、該固体をろ過によって除去し、そしてエタノールを用いてすすいだ。該ろ液を合わせて、少量(約80mL)にまで真空下で濃縮し、次いで水(500mL)を用いて希釈し、そしてEtOAc(500mL×4)を用いて抽出した。該抽出物を合わせて無水NaSOを用いて乾燥した。ろ過し、続いて真空下で濃縮し、そしてシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー精製(ヘキサン−EtOAc、7:3〜6:4を使用)により、以下の画分の油状物の化合物146Gを得た。第1の画分(AP:>98%)(80.7g)、第2の画分(AP:92〜95%)(22.7g)、および第3の画分(AP:<60%)(15.8g)。この物質を更に精製することなく、次の反応工程に直接に使用した。第1および第2の画分を合わせて、そして以下の条件(キラルパックADカラム、MeOH−EtOH(1:1)を用いて溶出)で、キラル分取(preparatory)HPLCを用いる光学分割を行なった。第1に溶出したピーク(Rt=5.605分)を集めて、化合物146H(47.52g、>99%ee)を得た。
化合物146I(キラル)の製造:
Figure 0004740878
EtOH(480mL)中の化合物146H(36.42g、0.17mol)の溶液に、水(240mL)中のKOH(112g、1.7mol、85%)の溶液を加えた。該混合物を9.0時間加熱還流し、そして該反応の進行をTLCによって追跡した。室温まで冷却後に、該混合物を真空下で濃縮してペーストを得た。固体のNaClを加え、そして該混合物をEtOAc(500mL×3)を用いて抽出した。該有機相を合わせて無水NaSOを用いて乾燥した。ろ過し、続いて溶媒を減圧下で除去することにより、固体の粗化合物146I(23g、77%)を得た。エーテル(250mL)を用いてトリチュレートすることにより、固体の化合物146I(18.53g)(AP:99%)を得た。該母液を真空下で濃縮し、固体のNaClを加え、そして更に更なるEtOAc(250mL×4)を用いて抽出して、更なる粗化合物146I(4.2g)(AP:<85%)を得た。
化合物146は、化合物146Eの製造について使用する方法に従って、化合物146Iから製造した。
実施例147
(3S,4S)−4−アミノ−1−[[4−[(3−メトキシフェニル)アミノ]ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−5−イル]メチル]3−ピペリジン−3−オール
Figure 0004740878
化合物147Aの製造:
Figure 0004740878
化合物147Aは、ピペリジン−4−イル−カルバミン酸tert−ブチルエステルの代わりに化合物130Dで置き代えて、実施例105と同様な様式で(方法1を使用)、製造した。化合物147Aは固体であり、そして分析用HPLCの保持時間は?分であった(Chromolith SpeedRODカラム 4.6×50mm、0.1%TFAを含有する10〜90%水性メタノールを4分間使用、4mL/分、254nmで追跡する)。LC/MS M+1=395
化合物147は、化合物135と同様な様式で、化合物147Aから製造した。化合物147は固体であり、分析用HPLC保持時間は1.213分を有した(Chromolith SpeedRODカラム 4.6×50mm、0.1%TFAを含有する10〜90%水性メタノールを4分間使用、4mL/分、254nmで追跡する)。LC/MS M+1=369。化合物147のエナンチオマー過剰率(ee)は>99%(キラルパックAD、250×4.6mm、10ミクロン、EtOH−MeOH−EtNH、50:50:0.1を使用)である。
実施例148
(3R,4R)−4−アミノ−1−[[4−[(3−メトキシ−4−フルオロフェニル)アミノ]ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−5−イル]メチル]ピペリジン−3−オール
Figure 0004740878
化合物148は、化合物135と同様な様式で、化合物146Cから製造した。化合物148は固体であり、分析用HPLCの保持時間は1.187分であった(Chromolith SpeedRODカラム 4.6×50mm、0.1%TFAを含有する10〜90%水性メタノールを4分間使用、4mL/分、254nmで追跡する)。LC/MS M+1=387。化合物148のエナンチオマー過剰率(ee)は、>99%(キラルパックAD、250×4.6mm、10ミクロン、EtOH−MeOH−EtNH、50:50:0.1を使用)である。
実施例149
(3S,4S)−4−アミノ−1−[[4−[(3−メトキシ−4−フルオロフェニル)アミノ]ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−5−イル]メチル]−ピペリジン−3−オール
Figure 0004740878
化合物149は、化合物135と同様な様式で、化合物146Dから製造した。化合物149は固体であり、分析用HPLC保持時間は1.187分であった(Chromolith SpeedRODカラム 4.6×50mm、0.1%TFAを含有する10〜90%水性メタノールを4分間使用、4mL/分、254nmで追跡する)。LC/MS M+1=387。化合物149のエナンチオマー過剰率(ee)は、>99%(キラルパックAD、250×4.6mm、10ミクロン、EtOH−MeOH−EtNH、50:50:0.1を使用)である。
実施例150〜200
化合物150〜200(HPLCの注意書き(b)を有する)は、化合物146と同様に、146Iから製造した。
Figure 0004740878
Figure 0004740878
Figure 0004740878
Figure 0004740878
Figure 0004740878
Figure 0004740878
Figure 0004740878
Figure 0004740878
Figure 0004740878
実施例201
rac−(3S,4R)−4−アミノ−1−({4−[(3−メトキシフェニル)アミノ]ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−5−イル}メチル)ピペリジン−3−オール
Figure 0004740878
201A.4−アジド−3−オキソピペリジン−1−カルボン酸(±)−tert−ブチルの製造
Figure 0004740878
無水DMSO(0.28mL、3.79mmol)を、アルゴン下、−78℃の乾燥CHCl(6mL)中の塩化オキサリル(0.172mL、1.96mmol)の撹拌溶液に加えた。10分後に、乾燥CHCl(4.5mL)中の化合物135L(396mg、1.63mmol)の溶液を滴下し、そして該反応混合物を−78℃で30分間撹拌した。トリエチルアミン(1.38mL、10.0mmol)を加え、そして該反応混合物を室温まで昇温させた。pH 7.0の緩衝溶液(2.0mL)を加え、そして該混合物をCHCl(×3)を用いて抽出した。該有機層を合わせてブラインを用いて洗浄し、そして無水NaSOを用いて乾燥した。真空下で濃縮することにより、油状物の粗201Aを得て、このものを次の反応工程に直ちに使用した。1H-NMR (400 MHz, CDCl3): 4.30 (d, J = 17.84, 1H), 4.05 (m, 1H), 3.90-4.00 (m 1H), 3.45 (m, 1H), 2.85 (m, 1H), 2.33 (m, 1H), 1.86 (m, 1H), 1.47 (s, 9H)。
201B.4−アジド−3−ヒドロキシピペリジン−1−カルボン酸(±)−tert−ブチルの製造
Figure 0004740878
−78℃に冷却した乾燥THF(2mL)中の上記で製造した化合物201Aの溶液に、L−セレクトリド(THF中の1.0M、0.98mL、0.98mmol)を加えた。該混合物を−78℃で2.0時間撹拌した。飽和NHCl(2mL)を加え、そして該反応混合物を室温まで昇温させた。該混合物を水を用いて希釈し、そしてEtOAc(3×)を用いて抽出した。該有機相を合わせてブラインを用いて1回洗浄し、そして無水NaSOを用いて乾燥した。真空下で濃縮し、続いてシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー精製(ヘキサン−EtOAc、4:1を使用)により、油状物の化合物201B(44mg)を得た。1H-NMR (400 mHz, CDCl3): 3.84 (m, 1H), 3.69 (m, 1H), 3.58 (m, 2H), 3.40 (m, 1H), 3.30 (m, 1H), 1.96 (m, 1H), 1.73 (m, 1H), 1.46 (s, 9H)。
201C.(±)−4−アジドピペリジン−3−オールの製造
Figure 0004740878
化合物201B(44mg、0.18mmol)を、CHClおよびTFAの混合物(1:1、2mL)を用いて30分間処理した。該揮発物を減圧下で除去し、そして該残渣を、ヘプタン−CHClと一緒に3回共沸的に蒸発させて、化合物201CのTFA塩を得て、このものを更に精製することなく、次の反応工程に直ちに使用した。
201Dの製造:
Figure 0004740878
化合物201Dは、化合物146Eと同様な様式で、化合物201Cから固体として製造した。そのものは、分析用HPLCの保持時間が1.795分を有した(Chromolith SpeedRODカラム 4.6×50mm、0.1%TFAを含有する10〜90%水性メタノールを4分間使用、4mL/分、220nmで追跡する)。LC/MS M=395。
化合物201は、化合物146と同様な様式で、化合物201Dから製造した。そのものは、分析用HPLCの保持時間が1.169分を有した(Chromolith SpeedROD 4.6×50mm、0.1%TFAを含有する10〜90%水性メタノールを4分間使用、4mL/分、220nmで追跡する)。LC/MS M=369。
実施例202Aおよび202B
(3S,4R)−4−アミノ−1−({4−[(3−メトキシフェニル)アミノ]ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−5−イル}メチル)ピペリジン−3−オール
(エナンチオマーA、キラル)
Figure 0004740878
および、
(3R,4S)−4−アミノ−1−({4−[(3−メトキシフェニル)アミノ]ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−5−イル}メチル)ピペリジン−3−オール
(エナンチオマーB、キラル)
Figure 0004740878
化合物202A(15mg)および化合物202B(15mg)は、以下の方法を用いて、化合物201(30mg)の光学分割によって得た。キラルパックADキラル分取カラム(ヘキサン−イソプロピルアルコール−ジエチルアミン(50:50:0.1)を用いて溶出、流速6.0mL/分の勾配を使用、220nmで検出)。第1に溶出するピークは、化合物202A(保持時間=4.337分)(ee%は98%以上)に相当し;第2に溶出するピークは、化合物202B(保持時間=6.050分)(ee%は98%以上)に相当する。
実施例203
(3S,4R)−4−アミノ−1−({4−[(3−メチルフェニル)アミノ]ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−5−イル}メチル)ピペリジン−3−オール
(キラル)
Figure 0004740878
化合物203Aおよび203B(キラル)の製造:
Figure 0004740878
−60℃まで冷却したクロロホルム(2L)中の化合物146G(100g、0.585mol)の溶液に、内部温度を−60℃以下に保ちながら、48%HBr(196.5mL)を滴下ろうとによって滴下した。添加が完結後に、該反応混合物を−60℃で更に1.0時間撹拌した。該反応混合物を室温まで昇温させ、そして水(1L×2)、ブライン(1L)を用いて洗浄し、そして無水MgSOを用いて乾燥した。ろ過し、続いて真空下で濃縮することにより、油状物の粗化合物(134.2g、91%)(203Aおよび203Bのラセミ混合物)を得た。1H-NMR (400 MHz, CDCl3): 4.25 (m, 1H), 4.15 (q, J = 7.10, 2H), 4.00 (m, 1H), 3.90 (bs, 1H), 3.75 (m, 1H), 2.85-3.15 (m, 2H), 2.32 (m, 1H), 2.00 (m, 1H), 1.28 (t, J = 7.10, 3H)。
化合物203Aおよび203Bは、順相キラルプレパラティブHPLC(キラルパックAD)(移動相として、CHCNを使用)によって、上記のラセミ混合物の光学分割から得た。化合物203B(第1の溶出、Rt=5.861分)(54.77g)および化合物203A(第2の溶出、Rt=8.719分)(53.71g)を、>99%eeの単一エナンチオマーとして得た。化合物203Bの絶対的な立体化学(3R,4S)は、化合物203の単結晶X線結晶解析に基づいて帰属した。
化合物203C(キラル)の製造:
Figure 0004740878
DMF(250mL)の化合物203A(53.7g、0.213mol)の溶液に、0℃でイミダゾール(21.8g、0.32mol)、続いてt−ブチルジメチルシリルクロリド(38.5g、0.258mol)を加えた。該反応混合物を周囲温度で終夜撹拌した。エーテル(1L)を該反応混合物に加え、続いて0℃で水(1L)を加えた。該有機相を分離した。該水相をエーテル(1L×2)を用いて抽出し、そして該有機相を合わせて10% LiCl(750mL×3)を用いて洗浄し、無水MgSOを用いて乾燥した。ろ過し、続いて真空下で濃縮することにより、油状物の粗化合物203Cを得て、このものを更に精製することなく直ちに使用した。
化合物203D(キラル)の製造:
Figure 0004740878
化合物203Dは、化合物203Cと同様な様式で、化合物203Bから製造した。
化合物203E(キラル)の製造:
Figure 0004740878
DMSO(300mL)中の化合物203C(0.213mol)の溶液に、NaN(15.3g、0.234mol)を加え、そして該混合物を85℃で12時間加熱した。更なるNaN(15.0g、0.230mol)を加え、そして該反応混合物を終夜加熱した。室温まで冷却後に、氷水を該反応混合物に加え、そしてエーテル(1L×3)を用いて抽出した。該有機相を合わせてブライン(1L)を用いて1回洗浄し、そして無水MgSOを用いて乾燥した。ろ過し、続いて真空下で濃縮することにより、油状物の粗化合物203E(69.5g)を得て、このものを更に精製することなく直ちに使用した。
化合物203F(キラル)の製造:
Figure 0004740878
化合物203Fは、化合物203Eと同様な様式で、化合物203Dから製造した。
化合物203G(キラル)の製造:
Figure 0004740878
THF(200mL)中の上記で製造した化合物203E(0.213mol)およびTBAF・xHO(67g、0.255mol)の混合物を、室温で3.0時間撹拌した。エーテル(1L)を加え、そして該混合物を水洗した(1L)。該水相をエーテル(1L×2)を用いて抽出した。該有機相を合わせて1回水洗し(1L)、そして無水MgSOを用いて乾燥した。真空下で濃縮し、続いてシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー精製(CHCl−EtOAc、4:1を使用)により、油状物の化合物203G(20g、44%)を得た。1H-NMR (400 MHz, CDCl3): 4.15 (q, J = 7.10, 2H), 3.86 (bs, 1H), 3.70 (bs, 1H), 3.65 (m, 1H), 3.47 (dd, J = 3.20, J = 13.62, 1H), 3.35 (m, 1H), 2.02 (m, 1H), 1.79 (bs, 1H), 1.28 (t, J = 7.10, 3H)。
化合物203H(キラル)の製造:
Figure 0004740878
化合物203Hは、化合物203Gと同様な様式で、化合物203Fから製造した。
化合物203I(キラル)の製造:
Figure 0004740878
化合物203Iは、化合物146Iと同様な様式で、化合物203Gから製造した。化合物203Iは、99%以上のeeを有する固体である。1H-NMR (400 MHz, CDCl3): 3.80 (m, 1H), 3.44 (m, 1H), 3.04 (m, 2H), 2.72 (m, 1H), 2.69 (m, 1H), 1.90 (m, 1H), 1.75 (m, 1H)。
化合物203J(キラル)の製造:
Figure 0004740878
化合物203Jは、化合物146Iと同様な様式で、化合物203Hから製造した。化合物203Jは、99%以上のeeを有する固体である。
化合物203は、化合物146と同様な様式で、化合物1B、メタ−メチルアニリンおよび化合物203Iから製造した。そのものは、分析用HPLCの保持時間が1.278分を有した(Chromolith SpeedROD 4.6×50mmカラム、0.1%TFAを含有する10〜90%水性メタノールを4分間使用、4mL/分、220nmで追跡する)。LC/MS M+1=353。
実施例204〜211
化合物204〜211(HPLCの注意書き(b)を有する)は、化合物146について使用するのと同様に、化合物1B、対応するアニリン、および化合物203Iから製造した。
Figure 0004740878
Figure 0004740878
Figure 0004740878
実施例212〜219
化合物212〜219(HPLCの注意書(b)を有する)は、化合物146について使用するのと同様に、化合物1B、対応するアニリン、および化合物203Jから製造した。
Figure 0004740878
Figure 0004740878
Figure 0004740878
実施例220
(3R,4R)−4−アミノ−1−({4−[(3−メトキシフェニル)アミノ]ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−5−イル}メチル)ピペリジン−3−イルカルバメート
Figure 0004740878
化合物220A(キラル)の製造:
Figure 0004740878
0℃まで冷却した乾燥CHCl(1mL)中の化合物146A(121mg、0.5mmol)の溶液に、トリクロロアセチルイソシアネート(0.075mL、0.6mmol)を加えた。該反応混合物を0℃で1.0時間撹拌した。MeOH(0.5mL)を加え、そして該反応混合物を真空下で濃縮して、発泡体の粗化合物220Aを得た。1H-NMR (400 MHz, CDCl3): 8.35 (bs, 1H), 4.67 (bs, 1H), 3.90 (m, 1H), 3.65 (m, 2H), 3.25 (m, 2H), 2.02 (m, 1H), 1.60 (m, 1H), 1.38 (s, 9H)。
化合物220B(キラル)の製造:
Figure 0004740878
乾燥MeOH(3mL)中の220A(0.5mmol)の溶液に、20% KCO水溶液(2mL)を加え、そして該反応混合物を室温で2.0時間撹拌した。水(15mL)を加え、そして該MeOHを回転蒸発によって除去した。該混合物をEtOAc(×2)を用いて抽出し、そして無水NaSOを用いて乾燥した。真空下で濃縮することにより、油状物の粗220Bを得た。1H-NMR (400 MHz, CDCl3): 4.70 (bs, 2H), 4.50 (m, 1H), 3.90 (bs, 1H), 3.68 (m, 1H), 3.50 (m, 1H), 3.03 (m, 1H), 1.90 (m, 1H), 1.50 (m, 1H), 1.38 (s, 9H)。
化合物220C(キラル)の製造:
Figure 0004740878
乾燥CHCl(5mL)およびTFA(5mL)中の220B(0.5mmol)の混合物を、0℃で1.0時間撹拌した。該混合物を真空下で濃縮し、CHCl−MeOH−ヘキサンと一緒に数回共沸的に蒸発し、そして高真空下で乾燥して油状物の粗220Cを得た。
化合物220D(キラル)の製造:
Figure 0004740878
化合物220Dは、化合物146Eと同様な様式で、化合物220Cから製造した。そのものは、分析用HPLCの保持時間が1.793分を有した(Chromolith SpeedROD 4.6×50mm、0.1%TFAを含有する10〜90%水性メタノールを4分間使用、4mL/分、220nmで追跡する)。LC/MS M=438。
化合物220は、化合物146と同様な様式で、化合物220Dから製造した。そのものは、分析用HPLCの保持時間が1.310分を有した(Chromolith SpeedROD 4.6×50mm、0.1%TFAを含有する10〜90%水性メタノールを4分間使用、4mL/分、220nmで追跡する)。LC/MS M=412。
実施例221〜227
化合物221〜227(HPLCの注意書き(b)を有する)は、化合物146と同様に、化合物1B、対応するアニリン、および化合物220Cから製造した。
Figure 0004740878
Figure 0004740878
実施例229
(3R,4S)−4−アミノ−1−({4−[(3−メトキシフェニル)アミノ]ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−5−イル}メチル)ピペリジン−3−イルカルバメート
Figure 0004740878
229A.化合物229A(キラル)の製造:
Figure 0004740878
化合物229Aは、化合物135Eの工程2と同様な様式で、化合物203Iから製造した。
229B.化合物229B(キラル)の製造:
Figure 0004740878
化合物229Bは、化合物220Aと同様な様式で、化合物229Aから製造した。
229C.化合物229C(キラル)の製造:
Figure 0004740878
化合物229Cは、化合物220Bと同様な様式で、化合物229Bから製造した。
229D.化合物229D(キラル)の製造:
Figure 0004740878
化合物229Dは、化合物220Cと同様な様式で、化合物229Cから製造した。
化合物229は、化合物146と同様な様式で、化合物229Dから製造した。そのものは、分析用HPLCの保持時間が1.229分を有した(Chromolith SpeedROD 4.6×50mm、0.1%TFAを含有する10〜90%水性メタノールを4分間使用、4mL/分、220nmで追跡する)。LC/MS M=412。
実施例230〜236
Figure 0004740878
化合物230〜236(HPLC注意書き(b)を有する)は、化合物146と同様に、化合物1B、対応するアニリン、および化合物229Dから製造した。
Figure 0004740878
実施例237
(3R,4R)−4−アミノ−1−({4−[(3−メトキシフェニル)アミノ]ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−5−イル}メチル)−3−メチルピペリジン−3−オール
(キラル、エナンチオマーA)
Figure 0004740878
化合物237A(ラセミ)の製造:
Figure 0004740878
ベンゼン(150mL)中のN−ベンジルテトラヒドロピリジン(100mmol)の溶液に、固体のNaHCO(4.2g、49mmol)を加え、続いてクロロギ酸メチル(9.3mL、120mmol)をシリンジによって室温で加えた。該反応混合物を3時間加熱還流した。室温まで冷却後に、該揮発物を減圧下で蒸発によって除去し、そして該残渣をEtOAc(100mL)中に溶解し、そして水(20mL×2)、0.5M HCl(20mL)、およびブライン(20mL)中に溶解し、そして無水MgSOを用いて乾燥した。該反応混合物を真空下で濃縮し、そして該残留の塩化ベンジルを更に高真空下で除去して(bp.42〜50℃/2mmHg、浴温度:75〜80℃)、粘性シロップの化合物237Aを得た。シリカゲルフラッシュクロマトグラフィー精製(ヘキサン−EtOAc、9.5:0.5〜9:1を使用)により、油状物の化合物237A(11.77g、収率:76%)を得た。1H-NMR (400 MHz, CDCl3): 5.52 (bs, 1H), 3.78 (m, 2H), 3.70 (s, 3H), 3.46 (m, 2H), 2.08 (m, 2H), 1.68 (s, 3H)。
化合物237B(ラセミ)の製造:
Figure 0004740878
乾燥CHCl(10mL)中の化合物237A(775mg、5.0mmol)、およびm−CPBA(1.21g、7.0mmol、77%最大)の混合物を、室温で終夜撹拌した。該沈降物をろ過によって除去し、そして該ろ液を10% Na、飽和NaHCO、およびブラインによって洗浄し、そして無水MgSOを用いて乾燥した。真空下で濃縮することにより、油状物の粗化合物273Bを得た。1H-NMR (400 MHz, CDCl3): 3.65-3.75 (m, 2H), 3.68 (s, 3H), 3.60 (m, 1H), 3.33 (m, 2H), 3.12 (m, 1H), 2.07 (m, 1H), 1.92 (m, 1H), 1.35 (s, 3H)。
化合物237C(ラセミ)の製造:
Figure 0004740878
DMF(10mL)中の化合物273B(5.0mmol)の溶液に、アセトン−HOの2:1混合物(10mL)中のNaN(810mg、1.24mmol)を加え、そして該混合物を80℃で終夜加熱した。室温まで冷却後に、EtOAcを加え、そして該混合物を水、10% LiCl水溶液を用いて洗浄し、そして無水NaSOを用いて乾燥した。真空下で濃縮することにより、油状物の化合物237C(1.09g)を得た。1H-NMR (400 MHz, CDCl3): 3.70 (s, 3H), 3.72 (m, 1H), 3.50 (m, 2H), 3.35 (m, 1H), 3.20 (bs, 1H), 2.03 (m, 1H), 1.63 (m, 1H), 1.20 (s, 3H)。
化合物237D(ラセミ)の製造:
Figure 0004740878
MeOH(10mL)中の化合物237C(428mg、2.0mmol)およびPd(OH)(150mg)の混合物を、水素雰囲気下(バルーン)、4.0時間撹拌した。該触媒をろ過によって除去し、そして該ろ液を真空下で濃縮して粗残渣を得た。
該残渣を乾燥CHCl(5mL)中に溶かし、そしてこのものに、BocO(460mg、2.10mol)、およびトリエチルアミン(0.334mL、2.40mmol)を加えた。室温で終夜撹拌後に、該反応混合物をCHClを用いて希釈し、そして10%クエン酸、飽和NaHCOを用いて洗浄し、そして乾燥した(NaSO)。真空下で濃縮し、続いてシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー精製(ヘキサン−EtOAc、7:3〜1:1を使用)により、油状物の237D(330mg)を得た。1H-NMR (400 MHz, CDCl3): 4.78 (m, 1H), 3.90-4.40 (m, 3H), 3.70 (s, 3H), 3.60 (m, 1H), 2.70-3.00 (m, 2H), 1.80 (m, 1H), 1.45 (s, 9H), 1.40 (m, 1H), 1.10 (s, 3H)。
化合物237E(ラセミ)の製造:
Figure 0004740878
化合物237Eは、化合物146Iと同様な様式で、化合物237Dから製造した。
化合物237F(ラセミ)の製造:
Figure 0004740878
化合物237Fは、化合物1Dと同様な様式で、化合物237Eから製造した。
化合物237G(ラセミ)の製造:
Figure 0004740878
化合物237Gは、化合物1Eと同様な様式で、化合物237Fから製造した。そのものは、分析用HPLCの保持時間が1.262分を有した(Chromolith SpeedROD 4.6×50mm、0.1%TFAを含有する10〜90%水性メタノールを4分間使用、4mL/分、220nmで追跡する)。LC/MS M+1=383。
化合物237は、キラルプレパラティブHPLC分離(キラルパックAD、250×4.6mm、10ミクロン、EtOH/MeOH/DEA、50:50:0.1によって溶出)によって、第1のピーク(Rt=5.390分)として(ee%が99%以上を有する)、237Gから得た。そのものは、分析用HPLCの保持時間が1.51分を有した(Chromolith SpeedROD 4.6×50mmカラム、0.1%TFAを含有する10〜90%水性メタノールを4分間使用、4mL/分、220nmで追跡する)。LC/MS M+1=383。
実施例238
(3S,4R)−4−アミノ−1−({4−[(3−メトキシフェニル)アミノ]ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−5−イル}メチル)−3−メチルピペリジン−3−オール
(キラル、エナンチオマーB)
Figure 0004740878
化合物238は、キラルプレパラティブHPLC分離(キラルパックAD、250×4.6mm、10ミクロン、EtOH/MeOH/DEA、50:50:0.1によって溶出)によって、第2のピーク(Rt=8.523分)(ee%は99%以上を有する)として、237Gから得た。そのものは、分析用HPLCの保持時間が1.51分を有した(Chromolith SpeedROD 4.6×50mmカラム、0.1%TFAを含有する10〜90%水性メタノールを4分間使用、4mL/分、220nmで追跡する)。LC/MS M+1=383。
実施例239
(3R,4r,5S)−4−アミノ−1−({4−[(3−メトキシフェニル)アミノ]ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−5−イル}メチル)ピペリジン−3,5−ジオール
Figure 0004740878
239A.(±)−3−アセトキシ−4−ブロモピペリジン−1−カルボン酸エチルの製造
Figure 0004740878
乾燥ピリジン(165mL)中の化合物203A/B(ラセミ混合物)(107g、371mmol)および無水酢酸(101mL)の混合物を、室温で2.0時間撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、そして該残渣を水を用いて希釈し、そしてKCOを用いて塩基性とした。該混合物をクロロホルム(250mL×3)を用いて抽出し、そして該抽出物を合わせて水洗し、そして無水MgSOを用いて乾燥した。真空下で濃縮することにより、油状物の粗239Aを得た。1H-NMR (400 MHz, CDCl3): 4.90 (bs, 1H), 4.13 (q, J = 7.08, 2H), 4.10 (m, 1H), 3.89 (m, 1H), 3.60 (m, 1H), 3.50 (m, 2H), 2.34 (m, 1H), 2.08 (s 3H), 1.93 (m, 1H), 1.27 (t, J = 7.80, 3H)。
239B.(±)−5−アセトキシ−5,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボン酸エチルの製造
Figure 0004740878
化合物239A(371mmol)およびDBU(92g、604mmol)の混合物を、90〜110℃まで30分間加熱した。室温まで冷却後に、該混合物をトルエンを用いて希釈し、そして更に30分間撹拌した。該沈降物をろ過によって除去し、そしてトルエンを用いてすすいだ。ろ液を合わせて1.0N HCl、水を用いて洗浄し、そして無水MgSOを用いて乾燥した。真空下で濃縮することにより、油状物の239B(67.56g、収率:85.4%)を得た。1H-NMR (400 MHz, CDCl3): 6.00 (bs, 1H), 5.90 (bs, 1H), 5.20 (m, 1H), 4.20 (q, J = 7.08, 2H), 4.19 (m, 1H), 3.85 (m, 1H), 3.80 (m, 1H), 3.55 (m, 1H), 2.08 (s, 3H), 1.28 (t, J = 7.08, 3H)。
239C.(±)−5−ヒドロキシ−5,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボン酸エチルの製造
Figure 0004740878
EtOH(30mL)中の化合物239B(10.5g、49.2mmol)の溶液に、EtOH中の0.2N NaOHの溶液(65mL)を加え、そして該混合物を0℃で30分間撹拌した。室温まで昇温後に、該反応混合物を氷酢酸を用いて中和した。真空下で濃縮することにより、油状物の239C(8.5g)を得た。1H-NMR (400 MHz, CDCl3): 5.90 (m, 1H), 5.82 (bs, 1H), 4.20 (bs, 1H), 4.18 (q, J = 7.08, 2H), 4.04 (m, 1H), 3.85 (m, 1H), 3.55 (m, 2H), 1.28 (t, J = 7.08, 3H)。
239D.(±)−5−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−5,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボン酸エチルの製造
Figure 0004740878
0℃の乾燥CHCl(150mL)中の化合物239C(16g、93.5mmol)の溶液に、イミダゾール(9.5g、140.0mmol)およびt−ブチルジメチルシリルクロリド(15.5g、102.8mmol)を加え、そして該混合物を周囲温度で終夜撹拌した。該反応混合物をエーテル(500mL)および水(1L)を用いて0℃で希釈した。該有機相を分離し、そして10% LiCl(150mL×3)を用いて洗浄し、無水MgSOを用いて乾燥した。真空下で濃縮し、続いてフラッシュクロマトグラフィー精製(ヘキサン−EtOAc、15:1〜10:1を使用)により、油状物の239D(25.2g、収率:94.4%)を得た。
239E.(±)−5−ヒドロキシ−7−オキサ−3−アザ−ビシクロ[4.1.0]ヘプタン−3−カルボン酸エチルの製造
Figure 0004740878
0℃のCHCl(250mL)中の化合物239D(25.2g、88.3mmol)の溶液に、添加の間、内部温度を0℃以下に保ちながら、固体のm−CPBA(39.6g、176.6mmol、77%最大)を数回に分けて加えた。該混合物を0℃で30分間、次いで室温で4.0時間撹拌した。更なる固体のm−CPBA(39.6g、17.6mmol、77%最大)を数回に分けて加え、そして該混合物を室温で3日間撹拌した。該沈降物をろ過によって除去し、そして該ろ液を20% Na(500mL×3)、飽和NaHCO(500mL×3)、およびブライン(250mL)を用いて洗浄し、そして無水NaSOを用いて乾燥した。シリカゲルフラッシュクロマトグラフィーによる精製(ヘキサン−EtOAc、9.5:0.5〜9:1を使用)により、油状物の239E(低い方のRf)(4.33g)を得た。
239F.(±)−5−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−7−オキサ−3−アザ−ビシクロ[4.1.0]ヘプタン−3−カルボン酸エチルの製造
Figure 0004740878
油状物の化合物239Fは、化合物239Eと同じ反応で、239Dから製造した。
239G.(±)−5−ヒドロキシ−7−オキサ−3−アザ−ビシクロ[4.1.0]ヘプタン−3−カルボン酸エチルの製造
Figure 0004740878
乾燥THF(10mL)中の化合物239E(4.33g、14.4mmol)の溶液に、THF中のTBAF(17.2mL、17.2mmol)の溶液を加えた。該混合物を室温で終夜撹拌した。水を加え、そして該反応混合物をEtOAc(100mL×3)を用いて抽出した。該有機相を合わせてブラインを用いて洗浄し、そしてNaSOを用いて乾燥した。真空下で濃縮し、続いてシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー精製(ヘキサン−EtOAc、1:1〜1:2を使用)により、油状物の239G(2.01g、収率:74.5%)を得た。1H-NMR (400 MHz, CDCl3): 4.13 (q, J = 7.08, 2H), 4.05 (m, 1H), 3.80 (m, 1H), 3.70 (d, J = 10.15, 1H), 3.62 (m, 1H), 3.45 (m, 2H), 3.13 (dd, J = 10.15, J = 7.63, 1H), 2.40および2.25 (部分的, 1H), 1.27 (t, J = 7.08, 3H)。
239H.(±)−5−ヒドロキシ−7−オキサ−3−アザ−ビシクロ[4.1.0]ヘプタン−3−カルボン酸エチルの製造
Figure 0004740878
乾燥THF(10mL)中の化合物239F(13.6g、45.1mmol)の溶液に、THF中のTBAFの溶液(67.6mL、67.6mmol)を加えた。該混合物を室温で終夜撹拌した。水を加え、そして反応混合物をEtOAc(250mL×3)を用いて抽出した。該有機相を合わせてブラインを用いて洗浄し、そして無水NaSOを用いて乾燥した。真空下で濃縮し、続いてシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー精製(ヘキサン−EtOAc、1:1〜1:2を使用)により、油状物の239H(6.03g、収率:75%)を得た。1H-NMR (400 MHz, CDCl3): 4.15 (m, 1H), 4.13 (q, J = 7.08, 2H), 3.95 (m, 1H), 3.75 (m, 1H), 3.52 (m, 1H), 3.32 (m, 1H), 3.25 (m, 2H), 3.10および2.55 (部分的, 1H), 1.27 (t, J = 7.08, 3H)。
239I.(±)−4−アジド−3,5−ジヒドロキシピペリジン−1−カルボン酸エチルの製造
Figure 0004740878
2−メトキシエタノール(40mL)中の化合物239G(2.0g、10.7mmol)の溶液に、NaN(3.5g、53.4mmol)、およびNHCl(2.3g、42.72mmol)を加えた。該反応混合物を125℃で終夜加熱した。室温まで冷却後に、該溶媒を減圧下で除去して、そして該残渣をEtOAc(50mL)中に溶かし、水洗し(10mL×2)、そして無水NaSOを用いて乾燥した。真空下で濃縮し、続いてシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー精製(ヘキサン−EtOAc、1:1〜1:2を使用)により、結晶性物質の239I(0.64g、高い方のRf)を得た。該立体化学は、単結晶X線結晶解析によって確認した。
239J.(±)−4−アジド−3,5−ジヒドロキシピペリジン−1−カルボン酸エチルの製造
Figure 0004740878
結晶性物質の化合物239Jは、化合物239Iと同様な反応で、239Hから製造した。
239K.(メソ)−4−アジド−3,5−ビス(メトキシメトキシ)−ピペリジンの製造
Figure 0004740878
乾燥CHCl(5mL)中の化合物239I(640mg、2.78mmol)の溶液に、i−PrNEt(5.9mL、33.4mmol)、続いてMOMCl(1.69mL、22.2mmol)を加えた。該反応混合物を60℃で終夜加熱した。室温まで冷却後に、該反応液をCHClを用いて希釈し、10%クエン酸、飽和NaHCO、およびブラインを用いて洗浄し、そして無水NaSOを用いて乾燥した。真空下で濃縮することにより、油状物の粗中間体を得て、このものを更に精製することなく、次の反応工程に直ちに使用した。
EtOH(8mL)中の上記の製造した中間体およびKOH(1.84g、85%)の混合物を、終夜加熱還流した。室温まで冷却後に、該溶媒を減圧下で除去し、そして該残渣を水を用いて希釈し、そしてCHCl(×2)を用いて抽出した。該有機相を合わせて無水NaSOを用いて乾燥した。真空下で濃縮することにより、油状物の239K(662mg)を得た。この物質を、更に精製することなく、次の反応工程に直接に使用した。1H-NMR (400 MHz, CDCl3): 4.73 (q, J = 6.82 Hz, 4H), 3.41 (s, 6H), 3.20-3.40 (m 5H), 2.46 (m, 2H)。
239L.(±)−(3R,5R)−rel−4−アジド−3,5−ビス(メトキシメトキシ)−ピペリジンの製造
Figure 0004740878
結晶性物質の化合物239Lは、化合物239Kと同様な反応で、239Jから製造した。1H-NMR (400 MHz, CDCl3): 4.72 (q, J = 6.82 Hz, 4H), 3.92 (m, 1H), 3.79 (m, 1H), 3.49 (m, 1H), 3.42 (s, 3H), 3.41 (s, 1H), 3.25 (m, 1H), 3.03 (m, 1H), 2.70 (m, 1H), 2.53 (m, 1H)。
239M.(±)−(3S,4r,5R)−rel−4−アジド−1−((4−(3−メトキシフェニルアミノ)ピロロ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−5−イル)メチル)−3,5−ビス(メトキシメトキシ)ピペリジンの製造
Figure 0004740878
発泡体の化合物239Mは、化合物146Eと同じ反応で、239Kから製造した。化合物239Mは、分析用HPLCの保持時間が2.582分を有した(Chromolith SpeedRODカラム 4.6×50mm、0.1%TFAを含有する10〜90%水性メタノールを4分間使用、4mL/分、254nmで追跡する)。LC/MS M+1=502
239N.(3S,4r,5R)−rel−4−アジド−1−((4−(3−メトキシフェニルアミノ)ピロロ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−5−イル)メチル)ピペリジン−3,5−ジオールの製造
Figure 0004740878
THF(3mL)中の化合物239M(0.65mmol)および6N HCl(2mL)の混合物を、50℃で2時間加熱した。室温まで冷却後に、該混合物をNaOHを用いて塩基性とし、EtOAcを用いて抽出し、そして無水NaSOを用いて乾燥した。真空下で濃縮することにより、固体の239N(260mg)を得た。化合物239Nは、分析用HPLCの保持時間が2.063分を有した(Chromolith SpeedRODカラム 4.6×50mm、0.1%TFAを含有する10〜90%水性メタノールを4分間使用、4mL/分、254nmで追跡する)。LC/MS M+1=411
THF(3mL)および水(0.3mL)中の化合物239N(260mg、0.633mmol)およびPhP(332mg、1.27mmol)の混合物を、70℃で終夜加熱した。室温まで冷却後に、該混合物を水を用いて希釈し、2N HClを用いて酸性とし、そしてEtOAc(2×)を用いて洗浄した。該水相を2N NaOHを用いて塩基性とし、そしてEtOAc(2×)を用いて抽出した。該有機相を合わせて1回水洗し、そして無水NaSOを用いて乾燥した。真空下で濃縮し、続いてエーテルを用いてトリチュレートすることにより、固体の239(180mg)を得た。化合物239は、分析用HPLCの保持時間が1.211分を有した(Chromolith SpeedRODカラム 4.6×50mm、0.1%TFAを含有する10〜90%水性メタノールを4分間使用、4mL/分、254nmで追跡する)。LC/MS M+1=385
実施例240
(3R/S,5R/S)−4−アミノ−1−({4−[(3−メトキシフェニル)アミノ]ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−5−イル}メチル)ピペリジン−3,5−ジオール
Figure 0004740878
化合物240は、化合物239と同様な様式で、239Lから製造した。化合物240は固体であり、そして分析用HPLCの保持時間が1.045分を有した(Chromolith SpeedRODカラム 4.6×50mm、0.1%TFAを含有する10〜90%水性メタノールを4分間使用、4mL/分、254nmで追跡する)。LC/MS M+1=384
実施例241A
(3S,5S)−4−アミノ−1−({4−[(3−メトキシフェニル)アミノ]ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−5−イル}メチル)ピペリジン−3,5−ジオール
(エナンチオマーA、キラル)
Figure 0004740878
化合物241A(エナンチオマーA)は、プレパラティブHPLC分離(キラルパックAD、EtOH/DEA、100/0.1を用いて溶出)によって、第1のピーク(Rt=5.827分)として(eeは99%以上を有する)、240から製造した。
化合物241Aは固体であり、そして分析用HPLCの保持時間が1.044分を有した(Chromolith SpeedRODカラム 4.6×50mm、0.1%TFAを含有する10〜90%水性メタノールを4分間使用、4mL/分、254nmで追跡する)。LC/MS M+1=384
実施例241B
(3R,5R)−4−アミノ−1−({4−[(3−メトキシフェニル)アミノ]ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−5−イル}メチル)ピペリジン−3,5−ジオール
(エナンチオマーB、キラル)
Figure 0004740878
化合物241B(エナンチオマーB)は、キラルプレパラティブHPLC分離(キラルパックADを使用、EtOH/DEA、100/0.1を用いて溶出)によって、第2のピーク(Rt=8.430分)として(eeは96%以上を有する)、240から得た。
実施例242〜246
化合物242〜246(HPLCの注意書き(b)を有する)は、化合物239と同様な方法で、239Lから製造した。
Figure 0004740878
Figure 0004740878
実施例247
rac−5−{[(3R,4R)−4−アミノ−3−メトキシピペリジン−1−イル]メチル}−N−(3−メトキシフェニル)ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−4−アミン
Figure 0004740878
247A.(3R,4R)−rel−4−アジド−3−メトキシピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルの製造
Figure 0004740878
窒素下、室温で乾燥THF(4mL)中の146A(320mg、1.32mmol)およびヨードメタン(0.25mL、3.96mmol)の撹拌混合物に、95% NaH(40.0mg、1.58mmol)を加えた。この混合物を室温で15時間撹拌し、次いで水(30mL)を加えることによってクエンチした。該水溶液をEtOAc(2×40mL)を用いて抽出した。EtOAc抽出物を合わせてブライン(30mL)を用いて洗浄し、乾燥し(MgSO)、ろ過し、そして真空下で濃縮して247A(310mg、収率:92%)を得た。そのものは、分析用HPLCの保持時間が2.86分を有した(Phenomenox S5 C18-HC 4.6×50mmカラム、0.1%TFAを含有する10〜90%水性メタノールを4分間使用、4mL/分、220nmで追跡する)。LC/MS M+Na=279。
247B.5−(((3R,4R)−rel−4−アジド−3−メトキシピペリジン−1−イル)メチル)−N−(3−メトキシフェニル)ピロロ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−4−アミンの製造
Figure 0004740878
室温でCHCl(2mL)中の247A(310mg、1.21mmol)の撹拌溶液に、TFA(2.00mL、26.0mmol)を加えた。この混合物を室温で15分間撹拌し、そして真空下で濃縮して、TFA塩の(3R,4R)−rel−4−アジド−3−メトキシピペリジン(390mg)を得た。化合物247Bは、146Eについて記載するのと同様な方法で、このTFA塩(52.0mg、0.19mmol)から製造した。そのものは、分析用HPLCの保持時間が1.97分を有した(Phenomenox S5 C18-HC 4.6×50mmカラム、0.1%TFAを含有する10〜90%水性メタノールを4分間使用、4mL/分、220nmで追跡する)。LC/MS M+1=409。
247C.5−(((3R,4R)−4−アミノ−3−メトキシピペリジン−1−イル)メチル)−N−(3−メトキシフェニル)ピロロ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−4−アミン(ラセミ)の製造
化合物247C(ラセミ)は、146について記載するのと同様な方法で、247Bから製造した。化合物247Cは、SCXカートリッジ(1g)を通すことによって精製した(MeOH(16mL)、続いて2M NH/MeOH(16mL)を用いて溶出する)。該溶出液を真空下で濃縮し、そして更にプレパHPLCによって精製して、固体の247C(26mg、収率:42%)を得た。そのものは、分析用HPLCの保持時間が1.51分を有した(Phenomenox S5 C18-HC 4.6×50mmカラム、0.1%TFAを含有する10〜90%水性メタノールを4分間使用、4mL/分、220nmで追跡する)。LC/MS M+1=383。
247D.5−(((3R,4R)−4−アミノ−3−メトキシピペリジン−1−イル)メチル)−N−(3−メトキシフェニル)ピロロ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−4−アミン(エナンチオマーA)の製造
Figure 0004740878
化合物247Dは、キラルプレパラティブHPLC分離によって、化合物247Cから得た(キラルパックAD、10ミクロン、2×5cmカラム、220nm、20mL/分、EtOH/MeOH/DEA、50/50/0.1を使用)。化合物247Dは固体であり、そして>99%のeeを有し、HPLC保持時間が6.5分を有する(キラルパックAD、250×4.6mm、10ミクロン;EtOH/MeOH/DEA、50/50/0.1を使用、0.8mL/分、220nM)。
247E.5−(((3S,4S)−4−アミノ−3−メトキシピペリジン−1−イル)メチル)−N−(3−メトキシフェニル)ピロロ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−4−アミン(エナンチオマーB)の製造
Figure 0004740878
化合物247Eは、キラルプレパラティブHPLC分離(キラルパックAD、10ミクロン、2×5cmカラム、220nm、20mL/分、EtOH/MeOH/DEA、50/50/0.1を使用)によって、化合物247Cから得た。化合物247Eは固体であり、そして>99%のeeを有し、HPLC保持時間は8.9分を有する(キラルパックAD、250×4.6mm、10ミクロン;EtOH/MeOH/DEA、50/50/0.1を使用、0.8mL/分、220nM)。
実施例248
rac−5−{[(3R,4R)−4−アミノ−3−メトキシピペリジン−1−イル]メチル}−N−(4−フルオロ−3−メトキシフェニル)ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−4−アミン
Figure 0004740878
化合物248は、化合物247と同様な方法で247Aから製造し、そして分析用HPLCの保持時間は1.18分を有した(Phenomenox S5 C18-HC 4.6×50mmカラム、0.1%TFAを含有する10〜90%水性メタノールを4分間使用、4mL/分、220nmで追跡する)。LC/MS M+1=401。
実施例249
(4aR,8aR)−rel−6−((4−(3−メトキシフェニルアミノ)ピロロ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−5−イル)メチル)−ヘキサヒドロ−1H−ピリド[3,4−b][1,4]オキサジン−2(3H)−オン
Figure 0004740878
249A.(3R,4R)−rel−4−アミノ−3−ヒドロキシピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルの製造
Figure 0004740878
下でMeOH(10mL)中の15A(540mg、2.23mol)の撹拌溶液に、20% Pd(OH)/C(108mg)を加えた。該反応フラスコをNで数回パージして、そして水素雰囲気下で18時間撹拌した。該触媒を4μMポリカーボネートフィルムを用いるろ過によって除去して、そしてMeOH(6×30mL)を用いてすすいだ。該ろ液を真空下で濃縮して、249A(453mg、収率:94%)を得た。そのものは、分析用HPLC保持時間が0.73分を有した(Chromolith SpeedROD 4.6×50mm、0.2%リン酸を含有する10〜90%水性メタノールを4分間使用、4mL/分、220nmで追跡する)。LC/MS M+1=217。
249B.(3R,4R)−rel−4−(2−クロロアセトアミド)−3−ヒドロキシピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルの製造
Figure 0004740878
0℃でN下、アセトン(2.5mL)および水(0.8mL)中の249A(428mg、1.98mmol)およびNaOAc(325mg、3.96mmol)の撹拌混合物に、クロロアセチルクロリド(0.17mL、2.08mmol)を5分間かけて滴下した。この混合物を0℃で10分間、および室温で25分間撹拌した。該混合物をEtOAc(160mL)を用いて希釈し、そして水(2×40mL)、飽和NaHCO溶液(1×30mL)、およびブライン(1×30mL)を用いて洗浄した。該EtOAc層を乾燥し(MgSO)、ろ過し、そして真空下で濃縮して249B(415mg、収率:72%)を得た。そのものは、分析用HPLCの保持時間が1.96分を有した(Chromolith SpeedROD 4.6×50mm、0.2%リン酸を含有する10〜90%水性メタノールを4分間使用、4mL/分、220nmで追跡する)。フローインジェクションMS M=291。
249C.(4aR,8aR)−rel−2−オキソ−ヘキサヒドロ−1H−ピリド[3,4−b][1,4]オキサジン−6(7H)−カルボン酸tert−ブチルの製造
Figure 0004740878
室温でN下、乾燥THF(10mL)中の249B(410mg、1.40mmol)の撹拌混合物に、60% NaH(84.0mg、2.10mmol)を加えた。この混合物を室温で45分間撹拌し、そして飽和NHCl溶液(3mL)を用いてクエンチした。該混合物を真空下で濃縮し、そして飽和NaHCO溶液(40mL)を用いて希釈した。該水溶液をEtOAc(3×60mL)を用いて抽出した。該EtOAc抽出物を合わせてブライン(1×30mL)を用いて洗浄した。該EtOAc層を乾燥し(MgSO)、ろ過し、そして真空下で濃縮して249C(344mg、収率:96%)を得た。そのものは、分析用HPLCの保持時間が2.01分を有した(Chromolith SpeedROD 4.6×50mm、0.2%リン酸を含有する10〜90%水性メタノールを4分間使用、4mL/分、220nmで追跡する)。LC/MS M=257。
249D.(4aR,8aR)−rel−ヘキサヒドロ−1H−ピリド[3,4−b][1,4]オキサジン−2(3H)−オンの製造
Figure 0004740878
室温でCHCl(1mL)中の249C(70.0mg、0.027mmol)の撹拌混合物に、TFA(2.00mL、25.9mmol)を加えた。該混合物を室温で1時間撹拌し、そしてこのものを真空下で濃縮して粗249Dを得た。この物質をDMAと一緒に混合してストック溶液(2mL)を調製して、そしてこのものを次の工程の反応にそのまま使用した。
化合物249は、化合物146と同様な反応で249Dから製造した。そのものは、分析用HPLCの保持時間が1.85分を有した(Phenomenox S5 C18-HC 4.6×50mmカラム、0.1%TFAを含有する10〜90%水性メタノールを4分間使用、4mL/分、220nmで追跡する)。LC/MS M+1=409。
実施例250
5−(((4aR,8aR)−rel−ヘキサヒドロ−1H−ピリド[3,4−b][1,4]オキサジン−6(7H)−イル)メチル)−N−(3−メトキシフェニル)ピロロ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−4−アミン
Figure 0004740878
室温で乾燥THF(4mL)中の化合物249(100mg、0.24mmol)の撹拌混合物に、1M LiAlH/エーテル溶液(0.70mL、0.70mmol)を滴下した。この混合物を室温で70分間撹拌し、そしてセライト(200mg)および硫酸ナトリウム・デカ水和物(200mg)の添加によってクエンチした。該混合物を室温で50分間撹拌した。該不溶物をろ過して除き、そしてMeOH(3×15mL)を用いてすすいだ。該ろ液を真空下で濃縮し、そしてプレパHPLCによって精製して、化合物250(78mg、収率:81%)を得た。そのものは、分析用HPLCの保持時間が1.68分を有した(Phenomenox S5 C18-HC 4.6×50mmカラム、0.1%TFAを含有する10〜90%水性メタノールを4分間使用、4mL/分、220nmで追跡する)。LC/MS M+1=395。
実施例251
N−(4−フルオロ-3−メトキシフェニル)−5−(((4aR,8aR)−rel−ヘキサヒドロ−1H−ピリド[3,4−b][1,4]オキサジン−6(7H)−イル)メチル)ピロロ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−4−アミン
Figure 0004740878
化合物251は、化合物250と同様な反応で249Dから製造した。そのものは、分析用HPLCの保持時間が1.64分を有した(Phenomenox S5 C18-HC 4.6×50mmカラム、0.1%TFAを含有する10〜90%水性メタノールを4分間使用、4mL/分、220nmで追跡する)。LC/MS M+1=413。
実施例252
(3R,4R)−4−アミノ−1−({4−[(3−メトキシフェニル)アミノ]ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−5−イル}メチル)−N−(メチルスルホニル)ピペリジン−3−カルボキサミド
Figure 0004740878
252A.4−オキソピペリジン−1,3−ジカルボン酸tert−ブチル 3−エチルの製造
Figure 0004740878
CHCl(160mL)中の4−オキソピペリジン−3−カルボン酸エチル(16.2g、95mmol)の溶液を、水(170mL)中のNaHCO(9.6g、11.4mmol)の溶液を用いて処理した。この二層反応液を、CHCl(60mL)中のBocO(20.7g、95mmol)の溶液を用いて処理した。得られた反応液を18時間加熱還流し、室温まで冷却し、そして相分離した。該水相をCHCl(2×100mL)を用いて抽出した。該有機相を合わせて乾燥し(NaSO)、ろ過し、そして濃縮して油状物の化合物252A(22g、収率:86%)を得た。
252B.(R)−4−(1−フェニルエチルアミノ)−5,6−ジヒドロピリジン−1,3(2H)−ジカルボン酸1−tert−ブチル 3−エチルの製造
Figure 0004740878
252A(22g、81mmol)およびトルエン(400mL)の溶液を、(R)−1−フェニルエタンアミン(12.5mL、97mmol)およびp−TsOH(1.5g)を用いて処理した。該反応混合物をディーン−スタークトラップを用いて23時間加熱還流した。該混合物を室温まで冷却し、飽和NaHCO水溶液(2×200mL)およびブライン(2×200mL)を用いて洗浄した。該有機相を合わせて乾燥し(NaSO)、ろ過し、そして濃縮した。該粗物質をシリカゲルのパッド(100% CHCl)を通してろ過し、そして濃縮して、油状物の化合物252B(1.47g、収率:49%)を得た。
252C.(3S,4R)−4−((R)−1−フェニルエチルアミノ)−ピペリジン−1,3−ジカルボン酸tert−ブチル 3−エチルの製造
Figure 0004740878
メカニカルスターラーおよび滴下ろうとを備えた1Lの三ツ口丸底フラスコを、252B(1.47g、39mmol)、アセトニトリル(200mL)、および酢酸(100mL)を用いて満たした。該溶液を0℃まで冷却し、そしてNa(OAc)BH(33.3mg、157mmol)を3回に分けて2時間かけて加えた。該反応液をこの温度で、最後の添加後、2時間撹拌した。次いで、該混合物を−10℃まで冷却し、そして1N NaOH(100mL)、4N NaOH(100mL)、6N NaOH(100mL)、続いて50% NaOH(50mL)を加えることによってゆっくりとクエンチした。該反応液を室温まで昇温し、そして相分離した。該水相をCHCl(2×250mL)を用いて抽出し、そして該有機相を合わせて乾燥し(NaSO)、ろ過し、そして真空下で濃縮した。シリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(10%〜30%のEtOAc/ヘキサンの勾配を使用)による精製により、化合物252C(6.0g、収率:41%)を得た。
252D.(3R,4R)−4−((R)−1−フェニルエチルアミノ)−ピペリジン−1,3−ジカルボン酸1−tert−ブチル 3−エチルの製造
Figure 0004740878
エタノール(70mL)中の252C(2.90g、7.71mmol)の溶液を、21% NaOEt/エタノール(7.5mL)を用いて処理した。該反応混合物を50℃まで3時間加熱し、室温まで冷却し、次いで濃縮した。得られた油状物をジクロロメタン(150mL)中に溶かし、20% NHCl(2×50mL)を用いて洗浄した。該有機相を乾燥し(NaSO)、そして濃縮して油状物を得た。シリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(10〜25% EtOAc/ヘキサンの勾配を使用)による精製により、油状物の化合物252D(1.20g、収率:1.20g)を得た。
252E.(3R,4R)−4−アミノピペリジン−1,3−ジカルボン酸1−tert−ブチル 3−エチルの製造
Figure 0004740878
MeOH(31mL)中の252D(1.18g、3.13mmol)の溶液を、ギ酸アンモニウム(1.58g、25.1mmol)および10% Pd/Cを用いて処理した。該反応混合物を14時間加熱還流し、次いでこのものを室温まで冷却した。得られた固体をろ過によって除去し、そしてMeOHを用いて洗浄した。該ろ液を乾燥し(NaSO)、そして減圧下で濃縮して、油状物の化合物252E(0.82g、収率:96%)を得た。
252F.(3R,4R)−4−アミノピペリジン−1,3−ジカルボン酸1−tert−ブチル 3−エチルの製造
Figure 0004740878
0℃のジクロロエタン(29mL)中の252E(0.80g、2.94mmol)の溶液を、ジイソプロピルエチルアミン(0.41g、3.23mmol)を用いて処理した。ジクロロメタン(29mL)中のクロロギ酸アリル(0.46g、3.83mmol)の溶液を、30分間かけてゆっくりと加えた。該反応混合物を0℃で16時間撹拌し、次いで室温までゆっくりと昇温させた。得られた溶液をジクロロメタンを用いて希釈し、そして飽和NaHCO(2×50mL)を用いて洗浄した。該有機相を乾燥し(NaSO)、そして減圧下で濃縮した。得られた油状物を、シリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(20〜25% EtOAc/ヘキサンを使用)によって精製して、油状物の化合物252F(0.88g、84%)を得た。
252G.(3R,4R)−4−(アリルオキシカルボニルピペリジン−3−カルボン酸メチルの製造
Figure 0004740878
ジクロロメタン(12mL)中の252F(0.87g、2.44mmol)の溶液を、0℃でTFA(2.4mL)を用いて処理した。該反応混合物を0℃で1時間撹拌し、次いでこのものを室温までゆっくりと昇温させた。撹拌をこの温度で5時間続け、濃縮し、そしてMeOHおよびトルエンと一緒に共沸的に蒸発させた。得られた油状物を、シリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(0〜2% MeOH/CHClを使用)によって精製して、油状物の化合物252G(0.47g、収率:79%)を得た。
252H.(3R,4R)−4−(アリルオキシカルボニル−1−((4−(3−メトキシフェニルアミノ)ピロロ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−5−イル)メチル)ピペリジン−3−カルボン酸メチルの製造
Figure 0004740878
MeCN(15mL)中の252G(0.21g、0.87mmol)、4−(3−メトキシフェニルアミノ)ピロロ[1,2,4]トリアジン−5−イルメチルトリエチルアンモニウムブロミド(0.40g、0.87mmol)およびジイソプロピルエチルアミン(0.11g、0.87mmol)の懸濁液を60℃まで1時間加熱し、次いでこのものを真空下で濃縮した。得られた油状物を、シリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(2〜5% MeOH/CHClを使用)によって精製して、固体の化合物252H(0.33g、収率:77%)を得た。
252I.(3R,4R)−4−(アリルオキシカルボニル−1−((4−(3−メトキシフェニルアミノ)ピロロ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−5−イル)メチル)ピペリジン−3−カルボン酸の製造
Figure 0004740878
MeOH/THF/水(3/3/1/mL)中の252H(0.33g、0.67mmol)の溶液を、LiOH・モノ水和物(0.25g、6.7mmol)を用いて処理した。該反応混合物を14時間撹拌し、飽和NaHCO水溶液を用いてpH=7にまで中和し、次いで容量が1mLまで濃縮した。得られるスラリーをMeOH中に溶解し、そしてプレパラティブHPLC(YMC ODS-A 5μm, 20×100 mm、溶媒A:10% MeOH−90% HO−0.1% TFA、溶媒B:90% MeOH−10% HO−0.1% TFA、勾配 0〜100%B、12分間)によって精製した。所望する画分を合わせて、そして減圧下で濃縮してほとんどのMeOHを除去し、飽和NaHCO水溶液を用いてpH=7にまで中和し、そしてEtOAc(2×50mL)を用いて抽出した。該有機層を合わせて乾燥し(NaSO)、そして濃縮して油状物の化合物252I(0.30g、収率:94%)を得た。
252J.(3R,4R)−1−((4−(3−メトキシフェニルアミノ)ピロロ[1,2−f][1,2,4]−トリアジン−5−イル)メチル)−3−(メチルスルホニルカルバモイル)ピペリジン−4−イルカルバミン酸アリルの製造
Figure 0004740878
MeCN(6.2mL)中の252I(0.30g、0.63mmol)の溶液を、ジメチルアミノピペリジン(77mg、0.63mmol)、DECI(0.18g、0.94mmol)、続いてメタンスルホンアミド(0.18g、1.88mmol)を用いて処理した。該反応混合物を2時間撹拌し、水を用いてクエンチし、そして濃縮した。得られたスラリーをMeOH中に溶解し、そしてプレパラティブHPLC(YMC ODS-A 5μm、20×100 mm、溶媒A:10% MeOH−90% HO−0.1% TFA、溶媒B:90% MeOH−10% HO−0.1% TFA、勾配 0〜100%B、12分間)によって精製した。所望する画分を集めて、そして真空下で濃縮し、飽和NaHCO水溶液を用いてpH=10にまで中和し、そしてEtOAc(2×50mL)を用いて抽出した。該有機相を合わせて乾燥し(NaSO)、そして濃縮して油状物の化合物252J(0.22g、収率:62%)を得た。
THF(4mL、アルゴンで脱気する)中の252J(100mg、0.18mmol)の溶液を、Pd(PPh)(21mg、0.018mmol)およびEtNH(33mg、0.45mmol)を用いて処理した。該反応混合物を90分間撹拌し、次いで濃縮した。得られた固体をMeOH中に溶解し、プレパラティブHPLC(YMC ODS-A 5μm、20×100 mm、溶媒A:10% MeOH−90% HO−0.1% TFA、溶媒B:90% MeOH−10% HO−0.1% TFA、勾配 0〜100%B、12分間)によって精製した。所望する画分を濃縮し、飽和NaHCO水溶液を用いてpH=10にまで中和し、そしてEtOAc(2×50mL)を抽出した。該有機相を合わせて乾燥し(NaSO)、そして濃縮して固体の化合物252(36mg、収率:42%)を得た。そのものは、分析用HPLCの保持時間が1.62分を有した(Phenomenex Su C18 4.6×50mmカラム、0.2% HPOを含有する10〜90%水性メタノールを使用、4分の勾配、220nmで追跡する)。[M+H]=474。
実施例253
(3R,4R)−4−アミノ−1−({4−[(3−エチニルフェニル)アミノ]ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−5−イル}メチル)−N−メチルピペリジン−3−カルボキサミド
Figure 0004740878
253A.(3R,4R)−4−(アリルオキシカルボニル−1−((4−(3−エチニルフェニルアミノ)ピロロ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−5−イル)メチル)ピペリジン−3−カルボン酸メチルの製造
Figure 0004740878
MeCN(15mL)中の252G(0.24g、1.0mmol)、4−(3−エチニルフェニルアミノ)ピロロ[1,2,4]トリアジン−5−イルメチルトリエチルアンモニウムブロミド(0.43g、1.0mmol)およびジイソプロピルエチルアミン(0.13g、1.0mmol)の懸濁液を60℃まで1時間加熱し、次いで真空下で濃縮した。該残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(2〜5% MeOH/CHClを使用)によって精製して、固体の化合物253A(0.24g、収率:50%)を得た。
253B.(3R,4R)−4−(アリルオキシカルボニル−1−((4−(3−エチニルフェニルアミノ)ピロロ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−5−イル)メチル)ピペリジン−3−カルボン酸の製造
Figure 0004740878
MeOH/THF/水(3/3/1/mL)中の253A(0.24g、0.50mmol)溶液を、室温でLiOH・モノ水和物(0.21g、5.0mmol)を用いて処理した。該反応混合物を14時間撹拌し、NaHCO水溶液を用いてpH=7にまで中和し、次いで濃縮した。得られたスラリーをMeOH中に溶解し、そしてプレパラティブHPLC(YMC ODS-A 5μm、20×100mm、溶媒A:10% MeOH−90% HO−0.1% TFA、溶媒B:90% MeOH−10% HO−0.1% TFA、勾配 0〜100%B、12分間)によって精製した。該所望する画分を濃縮し、飽和NaHCOを用いてpH=7にまで中和し、そしてEtOAc(2×50mL)を用いて抽出した。該有機相を合わせて乾燥し(NaSO)、そして真空下で濃縮して、固体の化合物253B(0.22g、収率:93%)を得た。
253C.(3R,4R)−1−((4−(3−エチニルフェニルアミノ)ピロロ[1,2−f][1,2,4]−トリアジン−5−イル)メチル)−3−(メチルカルバモイル)ピペリジン−4−イル−カルバミン酸アリルの製造
Figure 0004740878
MeCN(4.6mL)中の253B(0.22g、0.46mmol)の溶液を、ジイソプロピルエチルアミン(59mg、0.46mmol)、ベンゾトリアゾール−1−イルオキシ−トリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート(以下、「Bop試薬」と呼ぶ)(0.36g、0.69mmol)、およびTHF中の2N メチルアミン(0.70mL、1.38mmol)を用いて処理した。該反応混合物を2時間撹拌し、水を用いてクエンチし、そして濃縮した。該得られたスラリーをMeOH中に溶解し、そしてプレパラティブHPLC(YMC ODS-A 5μm、20×100mm、溶媒A:10% MeOH−90% HO−0.1% TFA、溶媒B:90% MeOH−10% HO−0.1% TFA、勾配 0〜100%B、12分間)によって精製した。所望する画分を濃縮し、飽和NaHCO水溶液によってpH=10にまで中和し、そしてEtOAc(2×50mL)を用いて抽出した。該有機相を合わせて乾燥し(NaSO)、そして真空下で濃縮して、固体の化合物の253C(0.21g、収率:92%)を得た。
THF(5mL、アルゴンを用いて脱気する)中の253C(100mg、0.20mmol)溶液を、Pd(PPh)(23mg、0.020mmol)およびEtNH(37mg、0.51mmol)を用いて処理した。該反応混合物を90分間撹拌し、次いで濃縮した。得られた固体をMeOH中に溶解し、そしてプレパラティブHPLC(YMC ODS-A 5μm、20×100mm、溶媒A:10% MeOH−90% HO−0.1% TFA、溶媒B:90% MeOH−10% HO−0.1% TFA、勾配 0〜100%B、12分間)によって精製した。該所望する画分を濃縮し、飽和NaHCO水溶液を用いてpH=10にまで中和し、そしてEtOAc(2×50mL)を用いて抽出した。該有機相を合わせて乾燥し(NaSO)、そして真空下で濃縮して固体の化合物253(36mg、収率:42%)を得た。そのものは分析用HPLCの保持時間が1.96分を有した(Phenomenex Su C18 4.6×50mmカラム、0.2% HPOを含有する10〜90%水性メタノールを使用、4分の勾配、220nmで追跡する)。[M+H]=404。
実施例254
(3R,4R)−4−アミノ−1−({4−[(3−メトキシフェニル)アミノ]ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−5−イル}メチル)−N−メチルピペリジン−3−カルボキサミド
Figure 0004740878
254A.(3R,4R)−4−(ベンジルオキシカルボニルピペリジン−1,3−ジカルボン酸1−tert−ブチル 3−エチルの製造
Figure 0004740878
CHCl(5mL)中の252E(180mg、0.66mmol)の溶液を、オキシクロロギ酸ベンジル(0.1mL、0.73mmol)およびトリエチルアミン(0.12mL、0.86mmol)を用いて処理した。該反応液を室温で18時間撹拌し、CHCl(10mL)を用いて希釈し、水(2×10mL)、0.1 HCl(2×10mL)、飽和NaHCO水溶液(2×10mL)、およびブライン(1×10mL)を用いて洗浄した。該有機相を乾燥し(NaSO)、ろ過し、そして濃縮して油状物の化合物254A(243mg、収率:91%)を得た。
254B.(3R,4R)−4−(ベンジルオキシカルボニルピペリジン−3−カルボン酸エチルの製造
Figure 0004740878
0℃のCHCl(3mL)中の254A(243mg、0.60mmol)の溶液を、トリフルオロ酢酸(0.3mL)を用いて処理した。該反応液を室温で1時間撹拌し、次いで濃縮して油状物を得た。該粗アミンをEtOAc(10mL)中に溶解し、飽和NaHCO水溶液を用いて洗浄し、乾燥し(NaSO)、ろ過し、そして真空下で濃縮した。該生成物をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(10% MeOH/CHClを使用)によって精製して、化合物254B(95mg、収率:52%)を得た。
254C.(3R,4R)−4−(ベンジルオキシカルボニル−1−((4−(3−メトキシフェニル−アミノ)ピロロ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−5−イル)メチル)ピペリジン−3−カルボン酸メチルの製造
Figure 0004740878
アセトニトリル(75mL)中のN,N−ジエチル−N−((4−(3−メトキシフェニルアミノ)ピロロ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−5−イル)メチル)エタンアミニウムブロミド(1.7g、3.62mmol)および254B(1.06g、3.6mmol)の懸濁液をDIEA(0.63mL、3.6mmol)を用いて処理し、そして55℃まで12時間加温した。該反応液を濃縮し、EtOAc(100mL)中に溶解し、そして水洗した(2×100mL)。該粗物質を乾燥し(NaSO)、ろ過し、そして濃縮して化合物254C(1.7g、収率:89%)を得た。
254D.(3R,4R)−4−(ベンジルオキシカルボニル−1−((4−(3−メトキシフェニルアミノ)−ピロロ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−5−イル)メチル)ピペリジン−3−カルボン酸の製造
Figure 0004740878
化合物254D(1.67g、収率:100%)は、化合物252Iについて使用するのと同様な方法で、254C(1.7g、3.13mmol)から製造した。
254E.(3R,4R)−1−((4−(3−メトキシフェニルアミノ)ピロロ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−5−イル)メチル)−3−(メチルカルバモイル)ピペリジン−4−イルカルバミン酸ベンジルの製造
Figure 0004740878
化合物254E(790mg、収率:54%)は、化合物253Cについて使用するのと同様な方法で、254D(1.44g、2.71mmol)から製造した。
MeOH(50mL)中の254E(1.66g、3.13mmol)の溶液に、アルゴンを30分間パージした。5% Pd/C(300mg)を加えた。該反応混合物を水素雰囲気下で3時間撹拌し、次いでセライトのパッドを通してろ過した。該ろ液を真空下で濃縮して、固体の化合物254(1.21g、収率:94%)を得た。そのものは、分析用HPLCの保持時間が1.57分を有した(YMC S5 ODS 4.6×50mmカラム、0.2% HPOを含有する10〜90%水性メタノールを使用、4分の勾配、220nmで追跡する)。[M+H]=410。
実施例255
(3R,4R)−4−アミノ−1−({4−[(3−メトキシフェニル)アミノ]ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−5−イル}メチル)ピペリジン−3−カルボン酸
Figure 0004740878
化合物255(33mg、収率:89%)は、化合物254について使用するのと同様な方法で、254D(50mg、0.094mmol)から製造した。そのものは、分析用HPLCの保持時間が1.54分を有した(YMC S5 ODS 4.6×50mmカラム、0.2% HPOを含有する10〜90%水性メタノールを使用、4分の勾配、220nmで追跡する)。[M+H]=397。
実施例256
(3R,4R)−4−アミノ−1−({4−[(3−メトキシフェニル)アミノ]ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−5−イル}メチル)ピペリジン−3−カルボキサミド
Figure 0004740878
256A.(3R,4R)−3−((3,4−ジメトキシベンジル)カルバモイル)−1−((4−(3−メトキシフェニルアミノ)ピロロ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−5−イル)メチル)ピペリジン−4−イルカルバミン酸ベンジルの製造
Figure 0004740878
DMF(5mL)中の254D(150mg、0.23mmol)の溶液を、3,4−ジメトキシベンジルアミン(77mg、0.46mmol)、DIEA(80μL、0.46mmol)、およびBop試薬(132mg、0.25mmol)を用いて処理した。該反応液を室温で4時間撹拌し、次いでこのものをEtOAc(25mL)中にそそいだ。該混合物をNaHCO水溶液(3×25mL)を用いて洗浄し、乾燥し(NaSO)、ろ過し、そして真空下で濃縮した。該粗生成物を、シリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(3% MeOH/CHClを使用)によって精製して、化合物256A(174mg、収率:95%)を得た。
TFA(3mL)中の256A(50mg、0.06mmol)の溶液を、室温で5日間撹拌した。該反応液を濃縮し、そしてプレパラティブHPLCによって精製して、固体の化合物256(7mg、収率:30%)を得た。そのものは、分析用HPLCの保持時間が1.62分を有した(YMC S5 ODS 4.6×50mmカラム、0.2% HPOを含有する10〜90%水性メタノールを使用、4分の勾配、220nmで追跡する)。[M+H]=396。
実施例257
(3S,4R)−4−アミノ−1−({4−[(3−メトキシフェニル)アミノ]ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−5−イル}メチル)−N−(メチルスルホニル)ピペリジン−3−カルボキサミド
Figure 0004740878
257A.(3S,4R)−4−アミノピペリジン−1,3−ジカルボン酸1−tert−ブチル 3−メチルの製造
Figure 0004740878
化合物257A(447mg、63%)は、252Eについて使用するのと同様な反応で製造した。
257B.(3S,4R)−4−(ベンジルオキシカルボニル)ピペリジン−1,3−ジカルボン酸1−tert−ブチル 3−メチルの製造
Figure 0004740878
CHCl(20mL)中の257A(447mg、1.7mmol)の溶液を室温で、トリエチルアミン(0.3mL、2.2mmol)、続いてクロロギ酸ベンジル(0.27mL、1.9mmol)を用いて処理した。該反応混合物を18時間撹拌し、次いで水洗した(25mL)。該水相をCHCl(25mL)を用いて抽出し、そして該有機物を合わせて飽和NaHCO水溶液、0.1N HCl、およびブラインを用いて洗浄した。該有機相を乾燥し(NaSO)、ろ過し、そして真空下で濃縮して油状物を得た。該粗物質をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(30% EtOAc/ヘキサンを使用)によって精製して、油状物の化合物257B(411mg、収率:75%)を得た。
257C.(3S,4R)−4−(ベンジルオキシカルボニル)ピペリジン−3−カルボン酸メチルの製造
Figure 0004740878
CHCl(5mL)中の257B(411mg、1.04mmol)の溶液を、室温でTFA(0.5mL)を用いて処理した。該反応混合物を5.0時間撹拌し、次いで真空下で濃縮した。該残渣をEtOAc(10mL)中に溶解し、そして飽和NaHCO水溶液を用いて洗浄した。該有機物を乾燥し(NaSO)、ろ過し、そして真空下で濃縮して固体の257C(365mg)を得た。
257D.(3S,4R)−4−(ベンジルオキシカルボニル−1−((4−(3−メトキシフェニルアミノ)ピロロ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−5−イル)メチル)ピペリジン−3−カルボン酸メチルの製造
Figure 0004740878
アセトニトリル(10mL)中の257C(292mg、0.62mmol)およびN,N−ジエチル−N−((4−(3−メトキシフェニルアミノ)ピロロ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−5−イル)メチル)エタンアミニウムブロミド(292mg、0.62mmol)の懸濁液を、室温でDIEA(0.2mL、1.24mmol)を用いて処理した。該反応混合物を55℃まで3.0時間加温し、次いで真空下で乾固するまで濃縮した。該粗残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(30% EtOAc/ヘキサンを使用)によって精製して、257D(269mg、収率:80%)を得た。
257E.(3S,4R)−4−(ベンジルオキシカルボニル−1−((4−(3−メトキシフェニルアミノ)ピロロ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−5−イル)メチル)ピペリジン−3−カルボン酸の製造
Figure 0004740878
THF/MeOH(1:1、4mL)中の257D(200mg、0.37mmol)の溶液を、室温で水(1mL)中のLiOH・モノ水和物(30mg、0.74mmol)を用いて処理した。該反応混合物を8時間撹拌し、次いで1mLまで濃縮した。該残渣を水(10mL)を用いて希釈し、そしてEtOAc(3×10mL)を用いて抽出した。該有機物を乾燥し(NaSO)、ろ過し、そして真空下で濃縮して固体の化合物257E(200mg、収率:100%)を得た。
257F.(3S,4R)−1−((4−(3−メトキシフェニルアミノ)ピロロ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−5−イル)メチル)−3−(メチルスルホニルカルバモイル)ピペリジン−4−イル−カルバミン酸の製造
Figure 0004740878
DMF(2mL)中の257E(30mg、0.06mmol)の溶液を、メタンスルホンアミド(11mg、0.11mmol)、DMAP(7mg、0.06mmol)、およびEDAC(13mg、0.07mmol)を用いて処理した。該反応混合物を室温で48時間撹拌した。得られた懸濁液をEtOAc(10mL)を用いて希釈し、ブライン(3×10mL)、飽和NaHCO水溶液(2×10mL)を用いて洗浄し、乾燥し(NaSO)、ろ過し、そして真空下で濃縮して257E(35mg)を得て、このものは更に精製することなく使用した。
MeOH(3mL)中の257F(35mg)の溶液を10% Pd/C(15mg)を用いて処理し、そして水素雰囲気下、室温3時間撹拌した。該スラリーをナイロンフィルターを用いてろ過し、そしてろ液を濃縮した。該粗物質をプレパラティブHPLCによって精製して、固体の化合物257(12mg)を得た。そのものは、分析用HPLCの保持時間が1.77分を有した(YMC S5 ODS 4.6×50mmカラム、0.2% HPOを含有する10〜90%水性メタノールを使用、4分の勾配、220nmで追跡する)。[M+H]=474。
実施例258
(3R,4S)−4−アミノ−1−({4−[(3−メトキシフェニル)アミノ]ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−5−イル}メチル)−N−(メチルスルホニル)ピペリジン−3−カルボキサミド
Figure 0004740878
258A.(3R,4S)−4−((S)−1−フェニルエチルアミノ)−ピペリジン−1,3−ジカルボン酸1−tert−ブチル 3−メチルの製造
Figure 0004740878
化合物258Aは、適当な出発物質を用いて、252Cと同様な方法で製造した。
258B.(3R,4S)−4−アミノピペリジン−1,3−ジカルボン酸1−tert−ブチル 3−メチルの製造
Figure 0004740878
化合物258Bは、適当な出発物質を用いて、実施例257中に記載する方法に従って製造した。
化合物258は、257について記載するのと同様な方法で、258Bから製造した。化合物258は、分析用HPLC保持時間が1.77分を有した(YMC S5 ODS 4.6×50mmカラム、0.2% HPOを含有する10〜90%水性メタノールを使用、4分の勾配、220nmで追跡する)。[M+H]=474。
実施例259
(3S,4R)−4−アミノ−1−({4−[(3−エチニルフェニル)アミノ]ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−5−イル}メチル)−N−メチルピペリジン−3−カルボキサミド
Figure 0004740878
259A.(3S,4R)−4−アミノピペリジン−1,3−ジカルボン酸1−tert−ブチル 3−エチルの製造
Figure 0004740878
EtOH(100mL)中の252C(2.6g、6.9mmol)の溶液を、ギ酸アンモニウム(3.5g、55.3mmol)および10% Pd/C(390mg)を用いて処理した。該反応混合物を窒素雰囲気下、3時間加熱還流した。得られた懸濁液をセライトのパッドを通してろ過し、そして真空下で濃縮して固体の化合物259A(1.8g、収率:96%)を得た。
259B.(3S,4R)−4−(アリルオキシカルボニル)ピペリジン−1,3−ジカルボン酸1−tert−ブチル 3−エチルの製造
Figure 0004740878
CHCl(20mL)中の259A(900mg、3.3mmol)の溶液を、室温でトリエチルアミン(0.64mL、4.62mmol)およびクロロギ酸アリル(0.35mL、3.96mmol)を用いて処理した。該混合物を4時間撹拌し、次いで0.1N HCl(2×10mL)、1N NaOH(2×10mL)、およびブライン(10mL)を用いて洗浄した。該有機相を乾燥し(NaSO)、ろ過し、そして真空下で濃縮して、油状物の化合物259B(680mg、収率:58%)を得た。
259C.(3S,4R)−4−(アリルオキシカルボニル)ピペリジン−3−カルボン酸エチルの製造
Figure 0004740878
CHCl(10mL)中の259B(680mg、1.9mmol)の溶液を、室温でTFA(1mL)を用いて処理した。該反応混合物を16時間撹拌し、次いで濃縮した。該残渣をEtOAc(20mL)中に溶解し、飽和NaHCO水溶液(2×20mL)を用いて洗浄し、乾燥し(NaSO)、ろ過し、そして真空下で濃縮して化合物259C(170mg)を得た。
259D.(3S,4R)−4−(アリルオキシカルボニル)−1−((4−(3−エチニルフェニルアミノ)ピロロ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−5−イル)メチル)ピペリジン−3−カルボン酸メチルの製造
Figure 0004740878
アセトニトリル(2mL)中の259C(50mg、0.2mmol)、およびN,N−ジエチル−N−((4−(3−エチニルフェニル−アミノ)ピロロ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−5−イル)メチル)エタンアミニウムブロミド(82mg、0.18mmol)の懸濁液を、DIEA(31μL、0.18mmol)を用いて処理した。該混合物を65℃まで6.0時間加熱し、室温まで冷却し、そして濃縮した。該粗物質を円形クロマトグラフィー(SiO、2mmプレート、100% CHCl〜1% MeOH/CHClの勾配を使用)によって精製して、化合物259D(63mg、収率:70%)を得た。
259E.(3S,4R)−4−(アリルオキシカルボニル)−1−((4−(3−エチニルフェニルアミノ)ピロロ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−5−イル)メチル)ピペリジン−3−カルボン酸の製造
Figure 0004740878
THF/MeOH(1:1、4mL)中の259D(63mg、0.13mmol)の溶液を、室温でLiOH・モノ水和物(17mg、0.39mmol)の溶液を用いて処理した。該反応混合物を18時間撹拌し、次いで0.5mLの容量まで濃縮した。該残渣を水(5mL)を用いて希釈し、そして飽和NHCl水溶液を用いてpH 6とした。該混合物をEtOAc(2×10mL)を用いて抽出し、該有機相を乾燥し(NaSO)、ろ過し、そして真空下で濃縮して化合物259E(56mg、収率:92%)を得た。
259F.(3S,4R)−1−((4−(3−エチニルフェニルアミノ)ピロロ[1,2−f][1,2,4]−トリアジン−5−イル)メチル)−3−(メチルカルバモイル)ピペリジン−4−イル−カルバミン酸アリルの製造
Figure 0004740878
DMF(3mL)中の259E(56mg、0.12mmol)の溶液を、メチルアミン(THF中の2M、0.12mL、0.24mmol)、DIEA(0.02mL、0.12mmol)、Bop試薬(68mg、0.13mmol)を用いて連続して処理した。該反応混合物を室温で18時間撹拌した。該得られた混合物をEtOAc(25mL)を用いて希釈し、ブライン(3×15mL)を用いて洗浄し、乾燥し(NaSO)、ろ過し、そして真空下で濃縮した。該粗259E(71mg)を、更に精製することなく使用した。
THF(3mL)中の259F(71mg、0.15mmol)の溶液をアルゴンを用いて脱気し、そしてジエチルアミン(28mg、0.38mmol)およびPd(PPh)(17mg、0.02mmol)を用いて処理した。該反応液をアルゴン雰囲気下で2.0時間撹拌し、次いで真空下で濃縮し、そしてプレパラティブHPLCによって精製して化合物259(1.4mg)を得た。そのものは、分析用HPLCの保持時間が2.10分を有した(YMC S5 ODS 4.6×50mmカラム、0.2% HPOを含有する10〜90%水性メタノールを使用、4分の勾配、220nmで追跡する)。[M+H]=404。
実施例260
(3S,4S)−4−アミノ−1−((4−(3−メトキシフェニルアミノ)ピロロ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−5−イル)メチル)−N−メチルピペリジン−3−カルボキサミド
Figure 0004740878
260A.(3S,4S)−4−((S)−1−フェニルエチルアミノ)−ピペリジン−1,3−ジカルボン酸1−tert−ブチル 3−メチルの製造
Figure 0004740878
メタノール(124mL)中の258A(4.50g、12.4mmol)の溶液を、メタノール中の25% NaOMe(8.04mL)を用いて処理した。この反応混合物を50℃まで3.0時間加熱し、室温まで冷却し、次いで真空下で濃縮した。該油状残渣をジクロロメタン(200mL)中に溶解し、そして20% NHCl(2×75mL)を用いて洗浄した。該有機相をNaSOを用いて乾燥し、そして真空下で濃縮した。該残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(10〜25% EtOAc/ヘキサンを使用)によって精製して、油状物の化合物260A(1.50g、収率:30%
を得た。
260B.(3S,4S)−4−アミノピペリジン−1,3−ジカルボン酸1−tert−ブチル 3−メチルの製造
Figure 0004740878
MeOH(31mL)中の260A(1.10g、3.03mmoL)の溶液を、ギ酸アンモニウム(1.51g、24.3mmol)および10% Pd/C(110mg)を用いて処理した。該反応混合物を14時間加熱還流し、次いでこのものを室温まで冷却した。該固体物質をろ過によって除去し、そしてMeOHを用いて洗浄した。該ろ液を真空下で濃縮して、油状物の化合物260B(0.75g、収率:96%)を得た。
260C.(3S,4S)−4−(ベンジルオキシカルボニル)ピペリジン−1,3−ジカルボン酸1−tert−ブチル 3−メチルの製造
Figure 0004740878
0℃のジクロロメタン(30mL)中の260B(0.75g、2.90mmol)の溶液を、トリエチルアミン(0.35g、3.48mmol)およびN−(ベンジルオキシカルボニルオキシ)スクシンイミド(0.72g、2.90mmol)を用いて処理した。該反応混合物を室温まで昇温し、そして16時間撹拌した。該反応混合物をジクロロメタンを用いて希釈し、そして10%クエン酸(2×50mL)、次いで飽和NaHCO(2×50mL)を用いて洗浄した。該有機相をNaSOを用いて乾燥し、そして真空下で濃縮して、油状物の化合物260C(1.01g、収率:89%)を得た。そのものは、更に精製することなく、次の工程に使用した。
260D.(3S,4S)−4−(ベンジルオキシカルボニル)ピペリジン−3−カルボン酸メチルの製造
Figure 0004740878
0℃のジクロロメタン(50mL)中の260C(1.01g、2.58mmol)の溶液を、TFA(5mL)を用いて処理した。該反応混合物を0℃で1.0時間撹拌し、次いでこのものを室温までゆっくりと昇温し、そして更に2.0時間撹拌した。該混合物を濃縮し、次いでMeOHおよびトルエンと一緒に共沸的に蒸発させた。該残渣をジクロロメタン中に溶解し、そして飽和NaHCO(2×50mL)を用いて洗浄した。該有機相をNaSOを用いて乾燥し、そして真空下で濃縮して油状物の化合物260D(0.61g、収率:81%)を得た。そのものは、更に精製することなく、次の工程に使用した。
260E.(3S,4S)−4−(ベンジルオキシカルボニル)−1−((4−(3−メトキシフェニル−アミノ)ピロロ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−5−イル)メチル)ピペリジン−3−カルボン酸メチルの製造
Figure 0004740878
MeCN(6mL)中の260D(0.18g、0.61mmol)、4−(3−メトキシフェニルアミノ)ピロロ[1,2,4]トリアジン−5−イルメチルトリエチルアンモニウムブロミド(0.29g、0.61mmol)およびジイソプロピルエチルアミン(79mg、0.61mmol)の反応混合物を55℃まで12時間加熱し、そして真空下で濃縮した。該残渣をジクロロメタン中に溶解し、そして水洗した(2×50mL)。該ジクロロメタン部をNaSOを用いて乾燥し、そして真空下で濃縮して油状物の化合物260E(0.33g、収率:99%)を得た。そのものを、更に精製することなく、次の工程に使用した。(M+H)=545。
260F.(3S,4S)−4−(ベンジルオキシカルボニル)−1−((4−(3−メトキシフェニルアミノ)ピロロ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−5−イル)メチル)ピペリジン−3−カルボン酸の製造
Figure 0004740878
室温でMeOH/THF/水(1/1/0.5mL)中の260E(95mg、0.18mmol)の溶液を、LiOH・モノ水和物(75mg、1.8mmol)を用いて処理した。該反応混合物を18時間撹拌し、飽和NHCl(5mL)を用いてクエンチし、そしてEtOAc(3×15mL)を用いて抽出した。該EtOAc層をNaSOを用いて乾燥し、そして真空下で濃縮してフィルムの化合物260F(80mg、収率:89%)を得た。そのものは、更に精製することなく、次の工程に使用した。マス(M+H)=531。
260G.(3S,4S)−1−((4−(3−メトキシフェニルアミノ)ピロロ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−5−イル)メチル)−3−(メチルカルバモイル)ピペリジン−4−イル−カルバミン酸ベンジルの製造
Figure 0004740878
室温でDMF(0.8mL)中の260F(40mg、0.075mmol)の溶液を、ジイソプロピルエチルアミン(10mg、0.075mmol)、Bop試薬(59mg、0.11mmol)、次いでTHF中の2N メチルアミン(0.12mL、0.23mmol)を用いて処理した。該反応混合物を16時間撹拌し、水を用いてクエンチし、そして濃縮した。得られた懸濁液をMeOH中に溶解し、そしてプレパラティブHPLC(YMC ODS-A 5μm、20×100mm、溶媒A:10% MeOH−90% HO−0.1% TFA、溶媒B:90% MeOH−10% HO−0.1% TFA、勾配 0〜100%B、12分間)によって精製した。所望する画分を濃縮してほとんどのMeOHを除去し、飽和NaHCOによってpH 10にまで中和し、そしてEtOAc(2×50mL)を用いて抽出した。該有機相を合わせてNaSOを用いて乾燥し、そして真空下で濃縮して油状物の260G(38mg、収率:93%)を得た。マス(M+H)=544。
室温でMeOH(2mL)中の260G(38mg、0.070mmol)の溶液を、5% Pd/C(10mg)を用いて処理した。該反応混合物を水素雰囲気下で16時間撹拌した。該触媒をろ過によって除去した。該ろ液を真空下で濃縮して、固体の化合物260(25mg、収率:87%)を得た。そのものは、分析用HPLCの保持時間は1.71分を有した(Phenomenex Su C18 4.6×50mmカラム、0.2% HPOを含有する10〜90%水性メタノールを使用、4分の勾配、220nmで追跡する)。マス[M+H]=410。
実施例261
((3R,4R)−1−((4−(3−メトキシフェニルアミノ)ピロロ[1,2−f][1,2,4]−トリアジン−5−イル)メチル)−4−((R)−1−フェニルエチルアミノ)ピペリジン−3−イル)メタノール
Figure 0004740878
261A.(3R,4R)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−4−((R)−1−フェニルエチルアミノ)−ピペリジン−3−カルボン酸の製造
Figure 0004740878
EtOH(10mL)中の252D(460mg、1.22mmol)およびNaOEt(1.25mL、EtOH中の21重量%)の混合物を50℃で3時間、次いでRTで48時間撹拌した。該反応混合物を真空下で濃縮し、続いて水を加えた。該混合物1N HClを用いてpH 4〜5にまで酸性とし、そして該固体をろ過によって集め、水洗し、そして乾燥して252A(300mg、収率:71%)を得た。そのものは、分析用HPLCの保持時間が2.065分を有した(Chromolith SpeedRODカラム 4.6×50mm、0.1%TFAを含有する10〜90%水性メタノールを4分間使用、4mL/分、220nmで追跡する)。マス(M+1)=349。
261B.(3R,4R)−4−((R)−1−フェニルエチルアミノ)−ピペリジン−1,3−ジカルボン酸1−tert−ブチル 3−メチルの製造
Figure 0004740878
CHCl/MeOH(1:1、6mL)中の261A(280mg、0.80mmol)の溶液に、TMSCHNの溶液(0.82mL、1.64mmol、ヘキサン中の2N)を加えた。該混合物を室温で30分間撹拌し、次いで真空下で濃縮し、そしてシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン/EtOAc、80:20を使用)によって精製して、油状物の化合物261Bを得た。そのものは、分析用HPLCの保持時間が2.187分を有した(Chromolith SpeedRODカラム 4.6×50mm、0.1%TFAを含有する10〜90%水性メタノールを4分間使用、4mL/分、220nmで追跡する)。マス(M+1)=363。
261C.((3R,4R)−4−((R)−1−フェニルエチルアミノ)−ピペリジン−3−イル)メタノールの製造
Figure 0004740878
261B(270mg、0.75mmol)の溶液に、LiBH(15.5mg、0.71mol)を加えた。該混合物を1.0時間加熱還流した。HPLCは、出発物質がなお残っていることを示した。更なるLiBH(15.5mg、0.71mmol)を加え、そして該混合物を更に2.0時間加熱した。室温まで冷却後に、氷水を加え、そして該混合物を真空下で濃縮して、THFを除去した。該水性残渣をEtOAc(×3)を用いて抽出し、そして該抽出物を合わせて乾燥し(NaSO)、そして真空下で濃縮した。該残渣をCHCl(2mL)中に溶かし、そしてTFA(2mL)を加えた。該混合物を室温で30分間撹拌した。該混合物を真空下で濃縮し、続いて高真空下で終夜乾燥して油状物の261Cを得た。そのものは、分析用HPLCの保持時間が0.590分を有した(Chromolith SpeedRODカラム 4.6×50mm、0.1%TFAを含有する10〜90%水性メタノールを4分間使用、4mL/分、220nmで追跡する)。LC/MS M+1=235。この物質を、更に精製することなく、次の反応工程に直接に使用した。
261D.((3R,4R)−1−((4−(3−メトキシフェニルアミノ)ピロロ[1,2−f][1,2,4]−トリアジン−5−イル)メチル)−4−((R)−1−フェニルエチルアミノ)ピペリジン−3−イル)メタノールの製造
Figure 0004740878
化合物161Dは、化合物146Eについて使用するのと同様な方法で、261Cから製造した。そのものは、分析用HPLCの保持時間が1.761分を有した(Chromolith SpeedRODカラム 4.6×50mm、0.1%TFAを含有する10〜90%水性メタノールを4分間使用、4mL/分、220nmで追跡する)。LC/MS M+1=487。
MeOH(15mL)中の261D(160mg、0.33mmol)、10% Pd/C(39mg)およびギ酸アンモニウム(166mg、2.63mmol)の混合物を、1.0時間加熱還流した。室温まで冷却後に、該触媒をろ過によって除去し、そして該ろ液を真空下で濃縮した。該残渣を水中に溶解し、NaHCO水溶液を用いて塩基性とし、そしてEtOAc(3×)を用いて抽出した。該抽出物を合わせて乾燥し(NaSO)、そして真空下で濃縮して固体の化合物261(64mg、収率:51%)を得た。そのものは、分析用HPLCの保持時間が1.137分を有した(Chromolith SpeedRODカラム 4.6×50mm、0.1%TFAを含有する10〜90%水性メタノールを4分間使用、4mL/分、220nmで追跡する)。LC/MS M+1=383。
実施例262
rac−(3R,4R)−1−({4−[(3−メトキシフェニル)アミノ]ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−5−イル}メチル)ピペリジン−3,4−ジアミン
Figure 0004740878
262A.(3R,4R)−4−(ベンジルオキシカルボニル)−3−ヒドロキシピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルの製造
Figure 0004740878
CHCl(10mL)中の化合物249A(1.40g、6.47mmol)の撹拌混合物に、EtN(1.08mL、7.76mmol)、続いてCbz−OSu(1.69g、6.80mmol)を加えた。該反応混合物を室温で16時間撹拌し、次いでEtOAc(300mL)を用いて希釈した。該有機相を5%クエン酸溶液(2×40mL)、5% KCO溶液(2×40mL)、およびブライン(40mL)を用いて洗浄し、そして乾燥した(MgSO)。該残渣をろ過し、そして真空下で濃縮して化合物262A(2.25g、収率:99%)を得た。そのものは、分析用HPLCの保持時間が3.02分を有した(Phenomenox S5 C18-HC 4.6×50mmカラム、0.1%TFAを含有する10〜90%水性メタノールを4分間使用、4mL/分、220nmで追跡する)。LC/MS M+1=351。
262B/C.(3R,4R)−3−アジド−4−(ベンジルオキシカルボニル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルの製造
Figure 0004740878
0℃で窒素下、CHCl(30mL)中の化合物262A(2.23g、6.36mmol)およびEtN(1.20mL、0.83mmol)の撹拌混合物に、メタンスルホニルクロリド(0.49mL、6.36mmol)を5分間かけて加えた。該混合物を0℃で35分間撹拌し、次いでCHCl(40mL)を用いて希釈した。該混合物を水(2×25mL)、ブライン(20mL)を用いて洗浄し、そして乾燥した(MgSO)。該混合物をろ過し、そして真空下で濃縮して粗メシレートを得た。DMSO(20mL)中の該メシレートに、NaN(1.65g、25.5mmol)を加えた。該混合物を90℃で17時間加熱し、そして室温まで冷却した。該混合物をEtOAc(200mL)を用いて希釈し、そして水(4×200mL)、飽和NaHCO溶液(40mL)、ブライン(40mL)を用いて洗浄し、そして乾燥した(MgSO)。ろ過し、真空下で濃縮し、続いてシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー精製(15〜50% EtOAc/ヘキサンを使用)により、262B(ジアステレオマーA、Rf=0.65)および262C(ジアステレオマーB、Rf=0.70)(696mg、29%)を得た。262Bは、分析用HPLCの保持時間が3.51分を有した(Phenomenox S5 C18-HC 4.6×50mmカラム、0.1%TFAを含有する10〜90%水性メタノールを4分間使用、4mL/分、220nmで追跡する)。LC/MS M+1=376。262Cは、分析用HPLCの保持時間が3.51分を有した(Phenomenox S5 C18-HC 4.6×50mmカラム、0.1%TFAを含有する10〜90%水性メタノールを4分間使用、4mL/分、220nmで追跡する)。LC/MS M+1=376。
262D.(3R,4R)−3−アジド−1−((4−(3−メトキシフェニルアミノ)ピロロ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−5−イル)メチル)ピペリジン−4−イルカルバミン酸ベンジルの製造
Figure 0004740878
化合物262Dは、化合物247Aについて記載するのと同様な方法で、化合物262Bから製造した。そのものは、分析用HPLCの保持時間が2.96分を有した(Phenomenox S5 C18-HC 4.6×50mmカラム、0.1%TFAを含有する10〜90%水性メタノールを4分間使用、4mL/分、220nmで追跡する)。LC/MS M+1=528。
化合物262は、化合物249Aについて記載するのと同様な方法で、化合物262Dから製造した。そのものは、分析用HPLCの保持時間が1.27分を有した(Phenomenox S5 C18-HC 4.6×50mmカラム、0.1%TFAを含有する10〜90%水性メタノールを4分間使用、4mL/分、220nmで追跡する)。LC/MS M+1=368。
実施例263
rac−N−[(3R,4R)−4−アミノ−1−({4−[(3−メトキシフェニル)アミノ]ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−5−イル}メチル)ピペリジン−3−イル]ウレア
Figure 0004740878
263A.(3R,4R)−3−アミノ−1−((4−(3−メトキシフェニルアミノ)ピロロ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−5−イル)メチル)ピペリジン−4−イルカルバミン酸ベンジル(キラル、ジアステレオマーA)の製造:
Figure 0004740878
化合物263Aは、化合物146Eについての使用として記載するのと同様な方法で、化合物262Cから製造した。そのものは、分析用HPLCの保持時間が2.71分を有した(Phenomenox S5 C18-HC 4.6×50mmカラム、0.1%TFAを含有する10〜90%水性メタノールを4分間使用、4mL/分、220nmで追跡する)。LC/MS M+1=502。
263B.(3R,4R)−1−((4−(3−メトキシフェニルアミノ)ピロロ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−5−イル)メチル)−3−ウレイドピペリジン−4−イルカルバミン酸ベンジルの製造
Figure 0004740878
0℃のCHCl(2mL)中の化合物263A(77.0mg、0.15mmol)の撹拌混合物に、トリクロロアセチルイソシアネート(28.9mg、0.18mmol)を加えた。該混合物を0℃で30分間撹拌し、そしてメタノール(1mL)を加えた。次いで、この混合物を真空下で濃縮して、粗油状物を得た。この粗物質をメタノール(3mL)中に溶解し、そして20% KCO溶液(2mL)を加えた。該混合物を室温で2時間撹拌し、次いでこのものを水(10mL)を用いて希釈した。そのものを真空下で濃縮してメタノールを除去して、次いでEtOAc(3×15mL)を用いて抽出した。該EtOAc抽出物を合わせてブライン(10mL)を用いて洗浄し、そして乾燥した(MgSO)。ろ過し、続いて真空下で濃縮することにより、化合物263B(70mg、収率:84%)を得た。そのものは、分析用HPLCの保持時間が2.51分を有した(Phenomenox S5 C18-HC 4.6×50mmカラム、0.1%TFAを含有する10〜90%水性メタノールを4分間使用、4mL/分、220nmで追跡する)。LC/MS M+1=545。
化合物263は、化合物249Aについて記載するのと同様な様式で、化合物263Bから製造した。そのものは、分析用HPLCの保持時間が1.32分を有した(Phenomenox S5 C18-HC 4.6×50mmカラム、0.1%TFAを含有する10〜90%水性メタノールを4分間使用、4mL/分、220nmで追跡する)。LC/MS M+1=411。
実施例264
rac−N−[(3R,4R)−4−アミノ−1−({4−[(3−メトキシフェニル)アミノ]ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−5−イル}メチル)ピペリジン−3−イル]メタンスルホンアミド
Figure 0004740878
264A.7−(メチルスルホニル)−3,7−ジアザ−ビシクロ[4.1.0]ヘプタン−3−カルボン酸ベンジル(ラセミ)の製造
Figure 0004740878
CHCl(5mL)中の3,7−ジアザ−ビシクロ[4.1.0]ヘプタン−3−カルボン酸ベンジル(410mg、1.77mmol、Tetrahedron Letters, 43(23), 4289-4293, 2002中に示す通り製造する)の撹拌混合物に、トリエチルアミン(0.74mL、5.31mmol)、続いてメタンスルホニルクロリド(0.18mL、2.30mmol)を加えた。該混合物を室温で2.5時間撹拌し、次いでEtOAc(120mL)を用いて希釈した。この混合物を5% クエン酸溶液(3×30mL)、飽和NaHCO溶液(30mL)、およびブライン(30mL)を用いて洗浄した。該有機相を乾燥し(MgSO)、ろ過し、そして真空下で濃縮して化合物264A(定量)を得た。そのものは、分析用HPLCの保持時間が2.56分を有した(Phenomenox S5 C18-HC 4.6×50mmカラム、0.1%TFAを含有する10〜90%水性メタノールを4分間使用、4mL/分、220nmで追跡する)。LC/MS M+Na=333。
264B.(3R,4R)−rel−4−アジド−3−(メチルスルホンアミド)ピペリジン−1−カルボン酸ベンジルの製造
Figure 0004740878
DMSO(4mL)中の化合物264A(549mg、1.77mmol)の撹拌混合物に、NaN(458mg、7.08mmol)を加えた。該混合物を室温で2時間撹拌し、そしてEtOAc(80mL)を用いて希釈した。該混合物を水(3×100mL)、飽和NaHCO溶液(40mL)、およびブライン(40mL)を用いて洗浄した。該EtOAc層を乾燥し(MgSO)、ろ過し、そして真空下で濃縮して化合物264B(530mg、収率:85%)を得た。そのものは、分析用HPLCの保持時間が2.90分を有した(Phenomenox S5 C18-HC 4.6×50mmカラム、0.1%TFAを含有する10〜90%水性メタノールを4分間使用、4mL/分、220nmで追跡する)。LC/MS M+1=354。
264C.(3R,4R)−rel−4−アミノ−3−(メチルスルホンアミド)ピペリジン−1−カルボン酸ベンジルの製造
Figure 0004740878
THF(6mL)および水(1mL)中の化合物264B(530mg、1.50mmol)の撹拌混合物に、PhP(900mg、3.43mmol)を加えた。該反応混合物を70℃で15時間加熱し、そして室温まで冷却した。この混合物を真空下で濃縮し、2N HCl溶液(15mL)を用いて希釈し、次いでCHCl(3×20mL)を用いて洗浄した。該水溶液を50% NaOH溶液を加えることによってpH 12にまで塩基性とし、NaClを用いて飽和とし、次いでEtOAc(3×25mL)を用いて抽出した。該EtOAc抽出物を合わせてブライン(15mL)を用いて洗浄し、乾燥し(MgSO)、ろ過し、そして真空下で濃縮して化合物264C(490mg、収率:100%)を得た。そのものは、分析用HPLCの保持時間が1.67分を有した(Phenomenox S5 C18-HC 4.6×50mmカラム、0.1%TFAを含有する10〜90%水性メタノールを4分間使用、4mL/分、220nmで追跡する)。LC/MS M+1=328。
264D.(3R,4R)−rel−1−((4−(3−メトキシフェニルアミノ)ピロロ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−5−イル)メチル)−3−(メチルスルホンアミド)ピペリジン−4−イル−カルバミン酸tert−ブチルの製造
Figure 0004740878
CHCl(6mL)中の化合物264C(490mg、1.50mmol)の撹拌溶液に、EtN(0.63mL、4.50mmol)、続いて二炭酸ジ−t−ブチル(390mg、1.80mmol)を加えた。該反応混合物を室温で3時間撹拌した。該混合物をEtOAc(60mL)を用いて希釈し、飽和NaHCO溶液(2×15mL)およびブライン(15mL)を用いて洗浄した。有機相を乾燥し(MgSO)、ろ過し、そして真空下で濃縮して粗中間体を得た。該粗中間体を、シリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン−EtOAcを使用)によって精製して、純粋な物質(131mg)を得た。窒素下、メタノール(6mL)中のこの中間体に、20% Pd(OH)/C(30mg)を加えた。該反応混合物を水素で数回パージし、そして水素雰囲気下、18時間撹拌した。該触媒を、4μMポリカーボネートフィルムを用いるろ過によって除去し、そしてMeOH(4×10mL)を用いてすすいだ。該ろ液を合わせて真空下で濃縮して、粗アミン中間体(89mg)を得た。
化合物264Dは、146Eについて記載するのと同様な方法で、この中間体から製造した。そのものは、分析用HPLCの保持時間が2.72分を有した(Phenomenox S5 C18-HC 4.6×50mmカラム、0.1%TFAを含有する10〜90%水性メタノールを4分間使用、4mL/分、220nmで追跡する)。LC/MS M+1=546。
CHCl(3mL)中の化合物264D(120mg、0.22mmol)の撹拌溶液に、TFA(2.5mL、32.4mmol)を加えた。該混合物を室温で40分間撹拌し、真空下で濃縮し、そしてプレパHPLCによって精製して化合物264(71mg、収率:73%)を得た。そのものは、分析用HPLCの保持時間が1.54分を有した(Phenomenox S5 C18-HC 4.6×50mmカラム、0.1%TFAを含有する10〜90%水性メタノールを4分間使用、4mL/分、220nmで追跡する)。LC/MS M+1=446。
実施例265
N−[(3S,4R)−4−アミノ−1−({4−[(3−メトキシフェニル)アミノ]ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−5−イル}メチル)ピペリジン−3−イル]メタンスルホンアミド
Figure 0004740878
化合物265Aの製造
Figure 0004740878
化合物265Aは、化合物262Dについて記載するのと同様な様式で、化合物262C(キラル、位置異性体B)から製造した。そのものは、分析用HPLCの保持時間が2.73分を有した(Phenomenox S5 C18-HC 4.6×50mmカラム、0.1%TFAを含有する10〜90%水性メタノールを4分間使用、4mL/分、220nmで追跡する)。LC/MS M+1=502。
化合物265Bの製造
Figure 0004740878
DCM(4mL)中の化合物265A(60.0mg、0.12mmol)およびEtN(0.05mL、0.36mmol)の撹拌混合物に、メタンスルホニルクロリド(15.0mg、0.13mmol)を加えた。この反応混合物を室温で20時間撹拌し、次いでEtOAc(100mL)を用いて希釈した。該混合物を飽和NaHCO溶液(20mL)およびブライン(20mL)を用いて洗浄した。該EtOAc層を乾燥し(MgSO)、ろ過し、そして真空下で濃縮して化合物265B(70mg、定量)を得た。化合物265Bは、分析用HPLCの保持時間が2.61分を有した(Phenomenox S5 C18-HC 4.6×50mmカラム、0.1%TFAを含有する10〜90%水性メタノールを4分間使用、4mL/分、220nmで追跡する)。LC/MS M+1=580。
化合物265は、化合物249Aについて記載するのと同様な様式で、化合物265B(キラル、位置異性体B)から製造した。化合物265の構造は、そのH−NMRと化合物264のH−NMRとの比較に基づいて帰属した。該化合物は、分析用HPLCの保持時間が1.50分を有した(Phenomenox S5 C18-HC 4.6×50mmカラム、0.1%TFAを含有する10〜90%水性メタノールを4分間使用、4mL/分、220nmで追跡する)。LC/MS M+1=446。
実施例266
N−[(3R,4R)−4−アミノ−1−({4−[(3−メトキシフェニル)アミノ]ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−5−イル}メチル)ピペリジン−3−イル]メタンスルホンアミド
(エナンチオマーA)
Figure 0004740878
化合物266は、キラルプレパラティブHPLC分離によって、第1に溶出するピークとして(>99%のeeを有する)、264から得た。化合物127AのHPLCの保持時間は6.3分である(キラルパックAD、250×4.6mmカラム、10ミクロン、220nM、0.8mL/分、溶出液としてEtOHを使用)。LC/MS M+1=446。
実施例267
N−[(3S,4S)−4−アミノ−1−({4−[(3−メトキシフェニル)アミノ]ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−5−イル}メチル)ピペリジン−3−イル]メタンスルホンアミド
(エナンチオマーB)
Figure 0004740878
化合物267は、キラルプレパラティブHPLC分離によって、第2に溶出するピークとして(>99%のeeを有する)、264から得た。化合物267は、HPLCの保持時間が7.9分を有した(キラルパックAD、250×4.6mmカラム、10ミクロン、220nM、0.8mL/分、溶出液としてEtOHを使用)。LC/MS M+1=446。
図1は、HER1のX−線構造、典型的なキナーゼの重要な要素による色コードを示す図面である。 図2は、ATPと複合化したCDK2のX−線構造を示す図面である。典型的なATP−結合部位の異なる領域を描写する。

Claims (5)

  1. 式:
    Figure 0004740878
    [式中、
    Xは、直結、−NR−、または−O−であり;
    は、フェニル、置換フェニル、ピリジニル、置換ピリジニル、ピリミジニル、置換ピリミジニル、オキサゾール、置換オキサゾール、チアゾール、置換チアゾール、ピラジニル、置換ピラジニル、ピリダジニル、または置換ピリダジニルであり;ここで、用語「置換フェニル」における置換基とは、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アラルキル、ハロ、トリフルオロメトキシ、トリフルオロメチル、ヒドロキシ、アルコキシ、アルカノイル、アルカノイルオキシ、アリールオキシ、アラルキルオキシ、アミノ、アルキルアミノ、アリールアミノ、アラルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アルカノイルアミノ、チオール、アルキルチオ、ウレイド、ニトロ、シアノ、カルボキシ、カルボキシアルキル、カルバミル、アルコキシカルボニル、アルキルチオノ、アリールチオノ、アリールスルホニルアミン、スルホン酸、アルキルスルホニル、スルホンアミド、またはアリールオキシから選択される1〜4個の基であって、該基は、ヒドロキシ、ハロ、アルキル、アルコキシ、アルケニル、アルキニル、アリール、またはアラルキルでさらに置換されてもよく;ここで、用語「置換ピリジニル」、「置換ピリミジニル」、「置換オキサゾール」、「置換チアゾール」、「置換ピラジニル」、および「置換ピリダジニル」における置換基とは、アルキルまたはアラルキルから選択される1個以上の基であり;
    、RおよびRは独立して、水素、アルキル、または置換アルキルから選ばれ;ここで、用語「置換アルキル」における置換基とは、ハロ、ヒドロキシ、アルコキシ、オキソ、アルカノイル、アリールオキシ、アルカノイルオキシ、アミノ、アルキルアミノ、アリールアミノ、アラルキルアミノ、ジ置換アミン(ここで、該2個のアミノ置換基は、アルキル、アリール、またはアラルキルから選ばれる)、アルカノイルアミノ、アロイルアミノ、アルアルカノイルアミノ、チオール、アルキルチオ、アリールチオ、アラルキルチオ、アルキルチオノ、アリールチオノ、アラルキルチオノ、アルキルスルホニル、アリールスルホニル、アラルキニルスルホニル、スルホンアミド、ニトロ、シアノ、カルボキシ、カルバミル、CONHアルキル、CONHアリール、CONHアラルキル、CON(アルキル)、CON(アリール)、CON(アラルキル)、アルコキシカルボニル、アリール、グアジニノ、およびヘテロサイクリルから選択される1〜4個の基であって、該基は、アルキル、アルコキシ、アリール、またはアラルキルでさらに置換されてもよく;
    、R6aおよびR6bは独立して、1つ以上の水素、ハロゲン、アルキル、アルコキシ、アリールオキシ、−CN、−NH、−OH、−COOH、−CHOR、−CONHSO、−CONR、−NHアルキル、−NHCOアルキル、−NRSOアルキル、−NRSONR、−OCONR、−CF、および−OCFからなる群から選ばれ、ここで、これらの2つは同じ環内炭素原子と結合し得て;そして、
    nは、0、1、2、または3である]
    で示される化合物、またはその医薬的に許容し得る塩もしくは立体異性体。
  2. 、R6aおよびR6bが独立して、1つ以上の水素、−NH、−OH、アルコキシ、−CONR、−NRSOアルキル、−NRSONR、−OCONR、−NHアルキル、および−NHCOアルキルからなる群から選ばれ;
    Xが、−NH−であり;そして、
    nが、1または2である、
    請求項1記載の化合物。
  3. 5−[(4−アミノ−1−ピペリジニル)メチル]−N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−4−アミン;
    5−[(4−アミノ−1−ピペリジニル)メチル]−N−2−ナフタレニルピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−4−アミン;
    5−[(4−アミノ−1−ピペリジニル)メチル]−N−フェニルピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−4−アミン;
    5−[(4−アミノ−1−ピペリジニル)メチル]−N−(3−メトキシフェニル)ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−4−アミン;
    5−[(4−アミノ−1−ピペリジニル)メチル]−N−(3−エチニルフェニル)ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−4−アミン;
    5−[(4−アミノピペリジン−1−イル)メチル]−N−(4−フルオロ−3−メトキシフェニル)ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−4−アミン;
    (3R,4R)−4−アミノ−1−[[4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−5−イル]メチル]ピペリジン−3−オール;
    (3S,4S)−4−アミノ−1−[[4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−5−イル]メチル]ピペリジン−3−オール;
    (3R,4R)−4−アミノ−1−[[4−[(3−メトキシフェニル)アミノ]ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−5−イル]メチル]ピペリジン−3−オール;
    (3S,4S)−4−アミノ−1−[[4−[(3−メトキシフェニル)アミノ]ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−5−イル]メチル]ピペリジン-3−オール;
    (3R,4R)−4−アミノ−1−[[4−[(3−メトキシ−4−フルオロフェニル)アミノ]ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−5−イル]メチル]ピペリジン−3−オール;
    (3R,4R)−4−アミノ−1−({4−[(3−エチニルフェニル)−アミノ]ピロロ[2,1−f][1,2,4]−トリアジン−5−イル}−メチル)ピペリジン−3−オール;
    (3R,4R)−4−アミノ−1−({4−[(3−エトキシフェニル)−アミノ]−ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−5−イル}−メチル)ピペリジン−3−オール;
    (3R,4R)−4−アミノ−1−{[4−(2−ナフチルアミノ)−ピロロ[2,1−f][1,2,4]−トリアジン−5−イル]メチル}ピペリジン−3−オール;
    (3R,4R)−4−アミノ−1−({4−[(3−メトキシ−4−メチル−フェニル)アミノ]ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−5−イル}−メチル)ピペリジン−3−オール;
    (3R,4R)−4−アミノ−1−({4−[(3−ブロモフェニル)アミノ]ピロロ[2,1−f][1,2,4]−トリアジン−5−イル}メチル)−ピペリジン−3−オール;
    (3R,4R)−4−アミノ−1−({4−[(3−フルオロ−5−メトキシ−フェニル)アミノ]ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−5−イル}−メチル)ピペリジン−3−オール;
    (3S,4R)−4−アミノ−1−({4−[(3−メトキシフェニル)アミノ]ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−5−イル}メチル)ピペリジン−3−オール;
    (3R,4S)−4−アミノ−1−({4−[(3−メトキシフェニル)アミノ]ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−5−イル}メチル)ピペリジン−3−オール;
    (3S,4R)−4−アミノ−1−({4−[(3−クロロフェニル)アミノ]−ピロロ[2,1−f][1,2,4]−トリアジン−5−イル}メチル)−ピペリジン−3−オール;
    (3S,4R)−4−アミノ−1−({4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−5−イル}−メチル)ピペリジン−3−オール;
    (3S,4R)−4−アミノ−1−({4−[(3−エチニルフェニル)アミノ]ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−5−イル}メチル)ピペリジン−3−オール;
    (3R,4S)−4−アミノ−1−({4−[(3−エチニルフェニル)−アミノ]ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−5−イル}メチル)ピペリジン−3−オール;
    (3R,4S)−4−アミノ−1−({4−[(3−クロロフェニル)アミノ]ピロロ[2,1−f][1,2,4]−トリアジン−5−イル}メチル)ピペリジン−3−オール;
    (3R,4R)−4−アミノ−1−({4−[(3−メトキシフェニル)アミノ]ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−5−イル}メチル)ピペリジン−3−イルカルバメート;
    (3R,4R)−4−アミノ−1−({4−[(3−エチニルフェニル)アミノ]ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−5−イル}メチル)ピペリジン−3−イルカルバメート;
    (3R,4R)−4−アミノ−1−({4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−5−イル}メチル)ピペリジン−3−イルカルバメート;
    (3S,4R)−4−アミノ−1−({4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−5−イル}メチル)ピペリジン−3−イルカルバメート;
    (3S,4R)−4−アミノ−1−({4−[(3−エチニルフェニル)アミノ]ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−5−イル}メチル)ピペリジン−3−イルカルバメート;
    (3S,4R)−4−アミノ−1−({4−[(3−メトキシフェニル)アミノ]ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−5−イル}メチル)−3−メチルピペリジン−3−オール;
    (3R/S,5R/S)−4−アミノ−1−({4−[(3−メトキシフェニル)アミノ]ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−5−イル}メチル)ピペリジン−3,5−ジオール;
    (3S,5S)−4−アミノ−1−({4−[(4−フルオロ−3−メトキシ−フェニル)アミノ]ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−5−イル}メチル)ピペリジン−3,5−ジオール;
    (3R,5R)−4−アミノ−1−({4−[(3−エチニルフェニル)アミノ]ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−5−イル}メチル)ピペリジン−3,5−ジオール;
    5−{[(3R,4R)−4−アミノ−3−メトキシピペリジン−1−イル]メチル}−N−(3−メトキシフェニル)ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−4−アミン;
    5−(((4aR,8aR)−rel−ヘキサヒドロ−1H−ピリド[3,4−b][1,4]オキサジン−6(7H)−イル)メチル)−N−(3−メトキシフェニル)ピロロ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−4−アミン;
    (3R,4R)−4−アミノ−1−({4−[(3−メトキシフェニル)アミノ]ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−5−イル}メチル)−N−(メチルスルホニル)ピペリジン−3−カルボキサミド;
    (3R,4R)−4−アミノ−1−({4−[(3−エチニルフェニル)アミノ]ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−5−イル}メチル)−N−メチルピペリジン−3−カルボキサミド;
    (3R,4R)−4−アミノ−1−({4−[(3−メトキシフェニル)アミノ]ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−5−イル}メチル)−N−メチルピペリジン−3−カルボキサミド;
    (3R,4R)−4−アミノ−1−({4−[(3−メトキシフェニル)アミノ]ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−5−イル}メチル)ピペリジン−3−カルボキサミド;
    ((3R,4R)−1−((4−(3−メトキシフェニルアミノ)ピロロ[1,2−f][1,2,4]−トリアジン−5−イル)メチル)−4−((R)−1−フェニルエチルアミノ)ピペリジン−3−イル)メタノール;
    N−[(3R,4R)−4−アミノ−1−({4−[(3−メトキシフェニル)アミノ]ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−5−イル}メチル)ピペリジン−3−イル]ウレア;
    N−[(3R,4R)−4−アミノ−1−({4−[(3−メトキシフェニル)アミノ]ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−5−イル}メチル)ピペリジン−3−イル]メタンスルホンアミド;および、
    N−[(3S,4R)−4−アミノ−1−({4−[(3−メトキシフェニル)アミノ]ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−5−イル}メチル)ピペリジン−3−イル]メタンスルホンアミド
    からなる群から選ばれる化合物、またはその医薬的に許容し得る塩。
  4. 式:
    Figure 0004740878
    で示される化合物、またはその医薬的に許容し得る塩。
  5. 5−[(4−アミノ−1−ピペリジニル)メチル]−N−(6-クロロ-3-ピリジニル)ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−4−アミン;
    5−[(4−アミノ−1−ピペリジニル)メチル]−N−(6−メトキシ−3−ピリジニル)ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−4−アミン;
    5−[(4−アミノ−1−ピペリジニル)メチル]−N−(5−ブロモ−2−ピリジニル)ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−4−アミン;
    5−[(4−アミノ−1−ピペリジニル)メチル]−N−(5−クロロ−2−ピリジニル)ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−4−アミン;
    5−[(4−アミノ−1−ピペリジニル)メチル]−N−(4−メトキシ−6−メチル−2−ピリミジニル)ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−4−アミン;
    5−[(4−アミノ−1−ピペリジニル)メチル]−N−(6−メトキシ−4−ピリミジニル)ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−4−アミン;
    5−[(4−アミノ−1−ピペリジニル)メチル]−N−(6−ブロモ−2−ピリジニル)ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−4−アミン;
    5−[(4−アミノ−1−ピペリジニル)メチル]−N−(6−クロロ−3−ピリダジニル)ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−4−アミン;
    5−[(4−アミノ−1−ピペリジニル)メチル]−N−(2−クロロ−4−ピリジニル)ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−4−アミン;および、
    5−[(4−アミノ−1−ピペリジニル)メチル]−N−(6−フルオロ−5−メチル−3−ピリジニル)ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−4−アミン
    からなる群から選ばれる化合物、またはその医薬的に許容し得る塩。
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