JP4740801B2 - 繊維製品用液体仕上げ剤組成物 - Google Patents
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Description
特許文献1に記載されているのは、香料組成物がカプセルに封入されてなる組成物であって、カプセルを封入するために用いられる壁物質がデンプン原料であり、この香料組成物を含有してなる布帛柔軟剤などの洗濯組成物が提案されており、実施例にシリコーン消泡剤を添加している。しかしながら、該特許文献1においては、シリコーンは消泡の目的で配合しており、実際に記載のシリコーン配合量では、マイクロカプセルの崩壊性に対して何ら効果はない。
又、特許文献2には、疎水性材料からなる核と、ポリマーからなるカプセル外殻とを有するマイクロカプセルを含有するマイクロカプセル調剤であって、疎水性材料の代表例にシリコーン油や発泡緩和剤として、有機ポリシロキサンの記載がある。しかしながら、該特許文献2記載のシリコーン油や有機ポリシロキサンはマイクロカプセルの芯物質として配合されるので、マイクロカプセルの崩壊性には明らかに寄与しない。
一方、特許文献4には、洗浄活性成分、繊維柔軟化剤又は毛髪−コンディショナーである活性成分、及び水に不溶であり、かつ粒子のコアに担持されている香料を含有する有機ポリマーを含む粒子を含む、物品又は配合物である製品であって、個人用清浄製品としてシリコンや毛髪―コンディショニング製品としてシリコーン油類を含むことが可能である旨の記載がある。このように、ヘアシャンプーなどの性能向上剤として、マイクロカプセルとともに皮膚又は毛髪に沈着するシリコン、シリコーン油類を含む先行技術はあるが、繊維製品用液体仕上げ剤組成物にマイクロカプセルの崩壊性向上を目的としてシリコーンを使用している特許文献は見当たらない。
さらに、特許文献6〜7には芯物質に防臭剤、香油、抗酸化剤などの機能性物質を、壁物質にキトサンなどを用いることで平均直径0.1〜5mmのマイクロカプセルを形成し、油成分や乳化剤、化粧品製剤および/または医薬製剤、抑泡剤として使用可能な例として、シリコーン化合物の記載がある。しかし、これらのシリコーン化合物は性能助剤として記載されているだけで、マイクロカプセルの崩壊性には何ら影響を与えない。
又、特許文献8には、一旦アニオン性マイクロカプセルを製造し、それが分散された水性分散液に非イオン界面活性剤を投入して再分散させることにより分散安定化を図る技術が開示されているが、芯物質は特定されず、しかも水性液体マトリックス中にシリコーンを配合してマイクロカプセルの崩壊性向上を狙ったものではない。
更に、特許文献9には、芯物質として、一定の物性範囲(沸点、ClogP値)である香料を、高分子を壁物質とする硬化カプセルに封入して、特許文献8と同様な方法で分散安定化したカプセル化香料の製造方法、及びそれらを含有する製品(消臭芳香剤、洗浄剤、衣類用柔軟仕上げ剤など)の提供、が開示されているが、香料成分の沸点とClogP値範囲は本願と異なり、しかも水性液体マトリックス中にシリコーンを配合してマイクロカプセルの崩壊性向上を狙ったものではない。
すなわち、本発明により、下記の(A)及び(B)成分を含有することを特徴とする繊維製品用液体仕上げ剤組成物を提供する。
(A)(a−1):芯物質として香料組成物を含み、(a−2):壁物質が高分子物質から構成されるものである、マイクロカプセル;及び
(B)シリコーン化合物。
[(a−1):芯物質]
(a−1)成分の香料組成物は、カプセル化する際に同時に配合される香料用溶剤を含む場合が多いが、香りのフレッシュ感と嗜好性の点から、常圧での沸点が260℃未満、および、ClogP値が1.0以上8.0以下である香料成分を、香料組成物から溶剤を除いた量に対して30質量%(以後単に%と表記)以上、より好ましくは45%以上、更に好ましくは90%以上、含有することが望ましい。
[ClogP]
ここで、ClogP値とは、化学物質について、1−オクタノール中及び水中の平衡濃度の比を表す1−オクタノール/水分配係数Pを、底10に対する対数logPの形態で表した値である。前記ClogP値は、f値法(疎水性フラグメント定数法)により、化合物の化学構造をその構成要素に分解し、各フラグメントの有する疎水性フラグメント定数・f値を積算して求めることができる(例えば、Clog 3 Reference Manual DaylightSoftware 4.34,Albert Leo,David Weininger, Version 1,March 1994 参照)。
一般に、香料はClogP値が大きいほど疎水的であることから、ClogP値が小さい香料成分を多く含んで構成された香料は、ClogP値が大きい香料成分を多く含んで構成された香料よりも親水的な香料であるといえる。
従って、前記ClogP値が、前記好ましい範囲内であると、親水性の香料成分と疎水性の香料成分とがバランス良く組み合わされているために、より香気バランスに優れ嗜好性が高い香料となる点で有利である。尚、該香料組成物は、その全量をカプセル化して用いるよりも、仕上げ剤組成物全体としての良好な嗜好性と香気安定性を付与するためには、その一部を液体マトリックス中にも配合することが好ましい。具体的には、マイクロカプセル中に香料組成物の全量の1/2〜9/10を、液体仕上剤組成物の液体マトリックス中に香料組成物の全量の1/10〜1/2を配合するのが好ましい。
一方、香料成分の沸点は、例えば「Perfume and Flavor Chemicals 」Vol.Iand II,Steffen Arctander,Allured Pub.Co.(1994)及び「合成香料 化学と商品知識」、印藤元一著、化学工業日報社(1996)及び「Perfume and Flavor Materials of Natural Origin 」,Steffen Arctander,Allured Pub.Co.(1994)及び「香りの百科」、日本香料協会編、朝倉書店(1989)及び「香料と調香の基礎知識」、産業図書(1995)に記載されており、本明細書ではそれらの文献から引用する。
前記香料成分の具体例としては、例えば、アルデヒド類、フェノール類、アルコール類、エーテル類、エステル類、ハイドロカーボン類、ケトン類、ラクトン類、ムスク類、天然香料、動物性香料などが挙げられる。
前記アルデヒド類としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ウンデシレンアルデヒド、ラウリルアルデヒド、アルデヒドC−12MNA、ミラックアルデヒド、α−アミルシンナミックアルデヒド、シクラメンアルデヒド、シトラール、シトロネラール、エチルバニリン、ヘリオトロピン、アニスアルデヒド、α−ヘキシルシンナミックアルデヒド、オクタナール、リグストラール、リリアール、リラール、トリプラール、バニリン、ヘリオナールなどが挙げられる。
前記アルコール類としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、バクダノール、シトロネロール、ジハイドロミルセノール、ジハイドロリナロール、ゲラニオール、リナロール、ネロール、サンダロール、サンタレックス、ターピネオール、テトラハイドロリナロール、フェニルエチルアルコールなどが挙げられる。
前記エーテル類としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、セドランバー、グリサルバ、メチルオイゲノール、メチルイソオイゲノールなどが挙げられる。
前記エステル類としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、シス−3−ヘキセニルアセテート、シス−3−ヘキセニルプロピオネート、シス−3−ヘキセニルサリシレート、p−クレジルアセテート、p−t−ブチルシクロヘキシルアセテート、アミルアセテート、メチルジヒドロジャスモネート、アミルサリシレート、ベンジルサリシレート、ベンジルベンゾエート、ベンジルアセテート、セドリルアセテート、シトロネリルアセテート、デカハイドロ−β−ナフチルアセテート、ジメチルベンジルカルビニルアセテート、エリカプロピオネート、エチルアセトアセテート、エリカアセテート、ゲラニルアセテート、ゲラニルフォーメート、ヘディオン、リナリルアセテート、β−フェニルエチルアセテート、ヘキシルサリシレート、スチラリルアセテート、ターピニルアセテート、ベチベリルアセテート、o−t−ブチルシクロヘキシルアセテート、マンザネート、アリルヘプタノエートなどが挙げられる。
前記ケトン類としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、α−イオノン、β−イオノン、メチル−β−ナフチルケトン、α−ダマスコン、β−ダマスコン、δ−ダマスコン、シス−ジャスモン、メチルイオノン、アリルイオノン、カシュメラン、ジハイドロジャスモン、イソイースーパー、ベルトフィックス、イソロンジフォラノン、コアボン、ローズフェノン、ラズベリーケトン、ダイナスコンなどが挙げられる。
前記ラクトン類としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、γ−デカラクトン、γ−ウンデカラクトン、γ−ノナラクトン、γ−ドデカラクトン、クマリン、アンブロキサンなどが挙げられる。
前記天然香料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、オレンジ油、レモン油、ライム油、プチグレン油、ユズ油、ネロリ油、ベルガモット油、ラベンダー油、ラバンジン油、アビエス油、アニス油、ベイ油、ボアドローズ油、イランイラン油、シトロネラ油、ゼラニウム油、ペパーミント油、ハッカ油、スペアミント油、ユーカリ油、レモングラス油、パチュリ油、ジャスミン油、ローズ油、シダー油、ベチバー油、ガルバナム油、オークモス油、パイン油、樟脳油、白檀油、芳樟油、テレピン油、クローブ油、クローブリーフ油、カシア油、ナツメッグ油、カナンガ油、タイム油などの精油が挙げられる。
前記動物性香料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、じゃ香、霊猫香、海狸香、竜涎香などが挙げられる。
香料用溶剤としては、アセチン(トリアセチン)、MMBアセテート(3−メトキシ−3−メチルブチルアセテート)、スクロースジアセテートヘキサイソブチレート、エチレングリコールジブチレート、ヘキシレングリコール、ジブチルセバケート、デルチールエキストラ(イソプロピルミリステート)、メチルカルビトール(ジエチレングリコールモノメチルエーテル)、カルビトール(ジエチレングリコールモノエチルエーテル)、TEG(トリエチレングリコール)、安息香酸ベンジル、プロピレングリコール、フタル酸ジエチル、トリプロピレングリコール、アボリン(ジメチルフタレート)、デルチルプライム(イソプロピルパルミテート)、ジプロピレングリコールDPG−FC(ジプロピレングリコール)、ファルネセン、ジオクチルアジペート、トリブチリン(グリセリルトリブタノエート)、ヒドロライト−5(1,2−ペンタンジオール)、プロピレングリコールジアセテート、セチルアセテート(ヘキサデシルアセテート)、エチルアビエテート、アバリン(メチルアビエテート)、シトロフレックスA−2(アセチルトリエチルシトレート)、シトロフレックスA−4(トリブチルアセチルシトレート)、シトロフレックスNo.2(トリエチルシトレート)、シトロフレックスNo.4(トリブチルシトレート)、ドゥラフィックス(メチルジヒドロアビエテート)、MITD(イソトリデシルミリステート)、ポリリモネン(リモネンポリマー)、1,3−ブチレングリコール等が挙げられる。これら溶剤の使用量は、香料組成物中に0.1〜50質量%配合されるが、好ましくは、1〜30質量%配合される。尚、本発明の芯物質には、上記成分以外に、本発明の効果を妨げない限り、必要に応じて酸化防止剤、防腐剤等の添加剤を通常の使用量で配合することも可能である。
本発明に用いられる(a−2)壁物質としては、前記芯物質を安定的にマイクロカプセル化することができ、皮膚に付着しても副作用がない物質であれば、その種類は特に制限されず、例えばゼラチン、寒天等の天然系高分子、油脂、ワックス等の油性膜形成物質、ポリアクリル酸系、ポリビニル系、ポリメタクリル酸系、メラミン系、ウレタン系等の合成高分子物質などを挙げることができ、それら1種を単独又は2種以上を適宜併用することができる。それらの内から、本発明の目的に合致した最適な壁物質は、製造性、適度なカプセル壁の強度、コスト等を考慮して選択される。
例えば、ポリアクリル酸系高分子を構成するモノマーとしては、アクリル酸、もしくはその低級アルキルエステル等があげられる。
ポリビニル系高分子を構成するモノマーとしては、エチレン、無水マレイン酸、スチレン、ジビニルベンゼン等があげられる。
ポリメタクリル酸系高分子を構成するモノマーとしては、メタアクリル酸、もしくはその低級アルキルエステル等があげられる。
メラミン系高分子は、メラミンとホルムアルデヒドから誘導されるメチロールメラミンからなるプレポリマーを加熱硬化して得られる。
ウレタン系高分子は、多官能性イソシアネート化合物とポリオールもしくはポリアミン化合物との縮合反応により得られるが、例えば、ポリフェニルイソシアネートとヘキサメチレンジアミン、トルエンジイソシアネートとジエチレングリコール、などの組合せから得られる。本発明においては、ポリフェニルイソシアネートとヘキサメチレンジアミンとから誘導されるポリウレタンがより好ましい。
前記壁物質の配合量は、その種類等により適宜選定できるが、通常マイクロカプセル全量に対して、5〜60質量%、特に10〜40質量%程度が好ましい。壁物質の配合量が少なすぎるとマイクロカプセルの形成が困難となる場合があり、逆に多すぎると相対的に芯物質の配合量が低下する。
尚、前記壁物質の膜形成を容易にするために、前記壁物質以外に、本発明の効果を妨げない限り、必要に応じて乳化剤、分散剤等を通常の使用量で配合することができる。
本発明のマイクロカプセルの粒径は、特に制限されるものではなく、例えば単芯型構造のマイクロカプセルの場合、平均粒径が0.1〜100μm、好ましくは0.5〜50μm、より好ましくは0.5〜30μmとすることが望ましい。平均粒径が小さすぎると繊維製品の使用時にマイクロカプセルの崩壊性が低下する場合があり、大きすぎると仕上げ剤で処理して繊維に吸着乃至付着させる際にマイクロカプセルが崩壊され易くなる場合がある。同様の理由により、マイクロカプセルの膜厚は、好ましくは0.1〜5μm、より好ましくは0.2〜3μmであることが望ましい。なお、本明細書において、マイクロカプセルの平均粒径はレーザ回折式粒度分布測定装置SALD−300V(島津製作所製)により測定することができる。マイクロカプセルの膜厚は走査型電子顕微鏡により観察・測定することができる。
これらの中でも、壁物質としてメラミン系高分子を使用する場合、in−situ重合法が好ましく、壁物質を芯物質の外側から形成させる方法が好適であり、撹拌機を備えた容器にて必要に応じて上述した乳化剤を溶解した適宜濃度の水溶液に、香料組成物を分散濃度が10〜40質量%になるように60〜80℃で分散させた後、撹拌によって芯物質が所定の粒径となるようにコントロールする。これとは別に、例えばメラミンとホルムアルデヒドとを質量比が3/1〜6/1となるように混合した後、60〜80℃で5〜20分間縮重合させて水溶性のプレポリマーを調製し、このプレポリマーを上記芯物質の分散液に投入する。次いで、クエン酸、硫酸、塩酸等の酸によりpHを2〜5に調製した後、60〜80℃で3〜6時間重合させることによってマイクロカプセルを調製することができる。
一方、壁物質としてウレタン系高分子を使用する場合、界面重合法が好ましい。具体的には、一方の容器に適宜濃度の乳化剤水溶液を調製しておき、別の容器には香料組成物とポリイソシアネート化合物を調製する。次いで、前記2種類の溶液を高速撹拌機に充填した後、高速撹拌してO/Wエマルジョンを調製し、次いで適宜濃度のポリアミン水溶液を入れて、常温で所定時間撹拌、反応させてカプセル壁を硬化し、マイクロカプセルを調製することができる。
本発明における(B)成分はシリコーン化合物である。シリコーンは、平滑性に非常に優れることが一般的に知られている。よって、シリコーン化合物は、繊維製品に吸着した際に、繊維製品に滑らかさと柔軟性を付与することは知られている。一方、繊維上に吸着乃至付着したマイクロカプセルは、繊維製品を使用時に繊維同士がこすれる際、マイクロカプセルの壁物質が力を受け、崩壊し、芯物質が溶出して効果を発揮する。シリコーンを配合することで、繊維とマイクロカプセルとの摩擦を低減し、平滑性が高まることで、繊維製品の洗濯〜乾燥〜保管工程において壁物質が崩壊しにくくなり、結果的に芯物質である香料組成物を長持ちさせることができる。しかも、該繊維製品を使用中にマイクロカプセルが崩壊して香料組成物が放出されるので、効率的である。即ち、シリコーンの併用によって、より長期間に亘り、芯物質の効果を発揮することが可能な仕上げ剤組成物を提供できる。
該シリコーン化合物は、繊維製品に吸着した時に、滑らかさを付与することが可能であれば特に限定されない。繊維処理用途に一般的に使用されているシリコーン化合物としては、ジメチルシリコーン、ポリエーテル変性シリコーン、メチルフェニルシリコーン、アルキル変性シリコーン、高級脂肪酸変性シリコーン、メチルハイドロジェンシリコーン、フッ素変性シリコーン、エポキシ変性シリコーン、カルボキシ変性シリコーン、カルビノール変性シリコーン、アミノ変性シリコーン、及びアミノポリエーテル変性シリコーンなどが挙げられ、これらの1種を単独で又は2種以上の混合物として使用することができる。
尚、シリコーン化合物はオイルとして使用でき、また任意の乳化剤によって分散された乳化物としても使用できる。又、上記シリコーン化合物には合成副生物、あるいは粘度調整剤として4〜6量体の環状シリコーンオイルが10質量%以下含まれていてもかまわない。
ジメチルシリコーン
SH200C−500CS(東レ・ダウコーニング(株)製)
SH200C−1,000CS(東レ・ダウコーニング(株)製)
SH200C−5,000CS(東レ・ダウコーニング(株)製)
SH200C−30,000CS(東レ・ダウコーニング(株)製)
SH200C−60,000CS(東レ・ダウコーニング(株)製)
SH200C−100,000CS(東レ・ダウコーニング(株)製)
SH200C−1,000,000CS(東レ・ダウコーニング(株)製)
ジメチルシリコーンエマルション
BY22−007(東レ・ダウコーニング(株)製)
BY22−080(東レ・ダウコーニング(株)製)
BY22−029(東レ・ダウコーニング(株)製)
BY22−050A(東レ・ダウコーニング(株)製)
BY22−019(東レ・ダウコーニング(株)製)
BY22−020(東レ・ダウコーニング(株)製)
BY22−034(東レ・ダウコーニング(株)製)
BY22−055(東レ・ダウコーニング(株)製)
BY22−060(東レ・ダウコーニング(株)製)
BY16−849(東レ・ダウコーニング(株)製)
BY16−853(東レ・ダウコーニング(株)製)
BY16−872(東レ・ダウコーニング(株)製)
BY16−892(東レ・ダウコーニング(株)製)
BY16−879B(東レ・ダウコーニング(株)製)
TSF4706(GE東芝シリコーン(株)製)
カルビノール変性シリコーン
SF−8428(東レ・ダウコーニング(株)製)
BY16−848(東レ・ダウコーニング(株)製)
エポキシ変性シリコーン
SF8413(東レ・ダウコーニング(株)製)
BY16−839(東レ・ダウコーニング(株)製)
BY16−855(東レ・ダウコーニング(株)製)
SH3746(東レ・ダウコーニング(株)製)
SH3749(東レ・ダウコーニング(株)製)
SH3771(東レ・ダウコーニング(株)製)
SH3772(東レ・ダウコーニング(株)製)
SH3773(東レ・ダウコーニング(株)製)
SH3775(東レ・ダウコーニング(株)製)
SF8410(東レ・ダウコーニング(株)製)
SF8427(東レ・ダウコーニング(株)製)
KF6016(信越化学工業(株)製)
アルキル変性シリコーン
BY16−846(東レ・ダウコーニング(株)製)
BY16−601(東レ・ダウコーニング(株)製)
アミノポリエーテル変性シリコーン
BY16−837(東レ・ダウコーニング(株)製)
BY16−893(東レ・ダウコーニング(株)製)
カルボキシ変性シリコーン
BY16−750(東レ・ダウコーニング(株)製)
SF8418(東レ・ダウコーニング(株)製)
ここで、Mはジメチルシロキサン、Nはポリオキシアルキレン、aはポリオキシエチレン、bはポリオキシプロピレンの数を表す。Mは、10〜10000、好ましくは50〜1000、より好ましくは100〜300、Nは1〜1000、好ましくは5〜300、且つM>Nであることが好ましい。aは2〜100、好ましくは5〜50、より好ましくは5〜20、bは0〜50、好ましくは0〜10が好ましい。Rとしては水素又は炭素数1〜4のアルキル基が好ましく、炭素数1〜4のアルキル基であるのがより好ましい。
本発明で用いるシリコーン化合物の配合量は特に限定されないが、処理した繊維製品の使用前のマイクロカプセルの耐崩壊性、及び組成物の粘度の点から、組成物の全質量をベースとして、0.1〜50質量%が好ましく、さらに好ましくは0.3〜40質量%、特に好ましくは0.5〜30質量%である。これにより、マイクロカプセルの耐崩壊性を良好なものとすることができ、かつ、組成物の粘度の上昇を抑えて使い易くすることができる。
マイクロカプセル及びそれを配合した液体仕上げ剤組成物を製造する際に用いることができる乳化剤は、特に制限されず、アニオン性もしくは非イオン性の水溶性高分子及び/又は界面活性剤を使用することができる。その場合、水溶性高分子は壁物質の一部分をも構成し得る効果も有する。一方、該液体仕上げ剤組成物を洗濯のすすぎ工程で使用する柔軟剤として用いる際には、主としてマイクロカプセルの吸着性を向上するため、更に(C)成分として4級アンモニウム基を含有するカチオン性化合物を添加するのが好ましい。しかし、その場合、アニオン性の乳化剤を使用すると、該カチオン性化合物と複合体を生成してカチオン性化合物の添加効果を阻害する危険性があるので、乳化剤としては非イオン性の水溶性高分子(重量平均分子量約1万〜約20万程度)及び/又は界面活性剤の使用がより好ましい。
アニオン性の水溶性高分子としては、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸、ポリアクリル酸、アクリル酸−メタクリル酸アルキル共重合体、エチレン−マレイン酸共重合体、ポリスチレンスルホン酸、などのアルカリ金属塩を使用できる。これらの内では、カルボキシメチルセルロース、ポリスチレンスルホン酸、のアルカリ金属塩が好適である。
非イオン性の水溶性高分子としては、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、グアーガム、ポリビニルアルコール、高分子量ポリエチレングリコール、エチレンオキシド−プロピレンオキシドブロック共重合体、ポリビニルピロリドンなどを使用できる。これらの内では、ポリビニルアルコール、エチレンオキシド−プロピレンオキシドブロック共重合体が好適である。
尚、本発明において水溶性高分子とは、25℃のイオン交換水100gに対し、水溶性高分子を1g(純分換算)を加えたときに、その液が濁らず透明であるものをいう。
本発明組成物を洗濯時のすすぎ工程で使用する際には、(A)及び(B)成分以外に、繊維表面へのマイクロカプセルの吸着性を一段と向上させるために、さらに(C)成分であるカチオン性化合物を配合するのが好ましい。カチオン性化合物とはその分子内にアミン基、アミノ基、4級アンモニウム基などの陽イオン性を有する基を持つものであれば良く、特にカチオン性界面活性剤、もしくはカチオン性高分子が望ましい。
カチオン性界面活性剤は、以下に示すアミン化合物とその有機または無機酸による中和物、およびその4級化物を例示することができる。これらは、いずれも1種または2種以上の混合物として用いることができる。この際、仕上げ処理した繊維製品の柔軟性を良好にするために、カチオン界面活性剤中の長鎖炭化水素基を2つまたは3つ有する化合物の質量比率は50%以上であることが好ましい。また、使用後自然環境中へ廃棄された後の生分解性を付与するためには、該長鎖炭化水素基の途中にエステル基を含有するカチオン性界面活性剤であることが好ましい。
また、カチオン性界面活性剤を構成するR1は炭素数10〜24の脂肪酸からカルボキシル基を除いた残基であり、飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸、直鎖脂肪酸、分岐脂肪酸のいずれから誘導される長鎖炭化水素基である。不飽和脂肪酸の場合、シス体とトランス体が存在するが、その質量比率はシス/トランス=25/75〜100/0が好ましく、40/60〜80/20が特に好ましい。Rのもととなる脂肪酸は以下のものが例示できる。ステアリン酸、パルミチン酸、ミリスチン酸、ラウリン酸、オレイン酸、エライジン酸、部分水添パーム油脂肪酸(ヨウ素化10〜60)、部分水添牛脂脂肪酸(ヨウ素化10〜60)などが挙げられる。中でも好ましいのは、ステアリン酸、パルミチン酸、ミリスチン酸、オレイン酸、エライジン酸を所定量組み合わせ、飽和/不飽和比率が95/5〜50/50(wt/wt)、シス/トランス体質量比が40/60〜80/20、ヨウ素価が10〜50、炭素数18の比率が80質量%以上であり、炭素数20の脂肪酸を2質量%以下、炭素数22の脂肪酸を1質量%以下となるように調整した脂肪酸組成を用いることが好ましい。ここで、式中に存在するRはすべて同一であっても、またはそれぞれ異なっていても構わない。
本発明の組成物はさらに、通常、繊維製品用液体仕上げ剤組成物に含まれるその他の成分を含有することができる。具体的には水、溶剤、無機又は有機の水溶性塩類、染料、非イオン界面活性剤、香料、紫外線吸収剤、抗菌剤、消臭剤、スキンケア成分などを含有することができる。
本発明組成物は、好ましくは水性組成物であり、使用水としては、水道水、イオン交換水、純水、蒸留水など、いずれも用いることができるが、イオン交換水が好適である。
溶剤としては、低級(炭素数1〜4)アルコール、グリコールエーテル系溶剤、多価アルコールからなる群から選ばれる1種又は2種以上の水性溶剤である。具体的にはエタノール、イソプロパノール、グリセリン、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ヘキシレングリコール、ポリオキシエチレンフェニルエーテル、及び一般式(X)で表わされる水溶性溶剤から選ばれる溶媒成分を配合することが好ましい。
R2−O−(C2H4O)y−(C3H6O)z−H (X)
〔式中、R2は、炭素数1〜6、好ましくは2〜4のアルキル基又はアルケニル基である。yおよびzは平均付加モル数であり、yは1〜10、好ましくは2〜5、zは0〜5、好ましくは0〜2の数を示す。〕
中でも好ましい例としてはエタノール、エチレングリコール、ブチルカルビトール、プロピレングリコール、ジエチレングリコールモノプロピレングリコールモノブチルエーテル等が挙げられる。
これらの溶剤は、組成物中に0〜30質量%、好ましくは0.01〜25質量%、より好ましくは0.1〜20質量%配合される。
前記マイクロカプセル分散液の製造時に用いられる乳化剤の他に、更に異種の非イオン界面活性剤が組成物の乳化安定性や粘度安定性を付与する目的で適宜用いられる。特に、商品価値上十分なレベルの凍結復元安定性を保証するためには、必要である。非イオン界面活性剤としては、例えば、高級アルコール、高級アミン又は高級脂肪酸から誘導される非イオン界面活性剤を用いることができるが、高級アルコールのアルキレンオキシド付加物が好ましい。高級アルコールは一級でも二級でもよく、その長鎖炭化水素鎖部分は、分岐していても直鎖でもよく、不飽和があってもよく、炭素鎖長に分布があってもよい。炭素鎖長は好ましくは8〜20、より好ましくは10〜18である。炭化水素鎖が不飽和基を含む場合には、炭素数は16〜18であるものが好ましく、不飽和基の立体異性体構造は、シス体又はトランス体であっても、両者の混合物であってもよい。
一方、高級アルコールに付加するアルキレンオキシドはエチレンオキシド(EO)単独が好ましいが、エチレンオキシドにプロピレンオキシド(PO)又はブチレンオキシド(BO)を併用してもよく、これらアルキレンオキシドの平均付加モル数は3〜80が好ましく、より好ましくは5〜70モルである。
本発明の液体仕上げ剤組成物に前記の非イオン界面活性剤を配合する場合、好適な配合量は組成物全量に対し0〜20質量%、好ましくは0.5〜15質量%、より好ましくは0.5〜10質量%である。
本発明組成物のpHは、好ましくは1〜5、より好ましくは2〜4である。このような範囲にあると(C)成分のカチオン界面活性剤が分子内にエステル基を有する場合、その加水分解を抑制できるので好ましい。但し、(C)成分として、前記カチン性高分子を用いる場合、組成物のpHは、好ましくは3〜8、より好ましくは4〜6である。
一方、本発明組成物の粘度は特に限定されないが、洗濯のすすぎ工程ですすぎ水に添加する製品の場合5〜100mPa・s(B型粘度計、TOKIMEC社製、25℃、以下同様)であることが好ましく、一方、トリガー容器やディスペンサー容器などに充填し、繊維製品に直接噴霧することで使用する製品の場合は40mPa・s以下、であると使用性が良好である。
[繊維製品への使用方法]
本発明の組成物は、例えば洗濯の際のすすぎ時にすすぎ水に添加することにより使用することができる。その場合、適度な濃度に希釈して使用される。
別の例として、トリガー容器やディスペンサー容器、エアゾール缶などに充填し、繊維製品に直接噴霧することで使用することができる。
本発明の組成物は、繊維製品の原料が天然繊維でも合成繊維でも区別なく使用することができる。
[香料組成物]
(A−1)成分含有組成物;壁物質:ウレタン系高分子、製造方法:界面重合法、乳化系:アニオン
本発明で用いた(A−1)成分含有組成物は以下の通り調製した。
300mL容ビーカーに、イオン交換水200g、平均分子量が16,000のポリスチレンスルホン酸ナトリウム塩(商品名:ポリティPS−1900、ライオン製)5gを入れて溶解した。また、別の100mL容ビーカーには、表1に示す香料組成物(a−1−1)を55gとポリフェニルイソシアネート(商品名:PAPI−135、Dow Chemical製)8gを入れて混合し、芯物質溶液を調製した。
次いで、500mL容ビーカーに、前記の二種類の溶液を入れ、ホモミキサーで5分間3000rpmの速度で攪拌し、O/Wエマルジョンを生成し、次いで、40wt%のヘキサメチレンジアミン水溶液75gを入れ、常温で400rpmで2時間攪拌してカプセル壁を反応硬化させて、硬化カプセル壁を有するアニオン性マイクロカプセルの水性分散液を調製した。
このように生成されたマイクロカプセルの粒子径を、島津レーザ回折式粒度分布測定装置SALD−300V(島津製作所製)で測定した結果、平均粒子径は約5μmであった。また、得られた(A−1)成分含有組成物中の香料組成物(a−1−1)の含有率は約16%であった。
本発明で用いた(A−2)成分含有組成物は以下の通り調製した。
エチレン−無水マレイン酸共重合体(商品名:A-C573A、573P、ハネウェル社製)のナトリウム塩、及び平均分子量16,000のポリスチレンスルホン酸ナトリウム塩(商品名:ポリティPS−1900、ライオン製)を夫々5%含有する水溶液300gに、表2に示す香料組成物(a−1−2)を150gを加え、ホモミキサーで2,500rpmの速度で攪拌してO/Wエマルジョンを調製した。次に、別途、メラミン30g、35%のホルムアルデヒド水溶液100g、水350gに少量の水酸化ナトリウムを加えてpHを約9に調節した後、80℃で30分間攪拌して、メチロールメラミン水溶液を調製した。このメチロールメラミン水溶液を前記のO/Wエマルジョンに添加して、70℃で約2時間攪拌してカプセル壁を硬化し、硬化したカプセル壁を有するアニオン性マイクロカプセルが分散した水性分散液を調製した。
(A−1)成分含有組成物と同様にマイクロカプセルの粒子径を測定した結果、平均粒子径は約4μmであった。また、得られた(A−2)含有組成物中の香料組成物(a−1−2)の含有率は約16%であった。
本発明で用いた(A−3)成分含有組成物は以下の通り調製した。
(A−1)成分の調整時に用いたポリスチレンスルホン酸ナトリウム塩の代わりにポリビニルアルコール(商品名:ゴーセノールGL05、日本合成化学製)を5g用い、表1に示す香料組成物(a−1−1)の代わりに表3に示す香料組成物(a−1−3)を用いて、非イオン性マイクロカプセルが分散された水性分散液約340gを作製した。
(A-1)成分含有組成物と同様にマイクロカプセルの大きさを測定した結果、(A−3)成分含有組成物は平均粒径が約5μmであった。また、得られた(A−3)含有組成物中の香料組成物(a−1−3)の含有率は約16%であった。
表4に、本発明で用いた(B)成分シリコーン化合物を示す。
表5に、本発明で用いた(C)成分であるカチオン性物質を示す。
本発明で用いた任意成分(D)を下記表6〜表9に示す。
トリガースプレー用仕上げ剤組成物の調製方法
[実施例1〜6、比較例1〜2]
500mLビーカーに(B)成分がシリコーンオイルの場合は始めに添加し、攪拌しながら香料組成物、任意成分(D−1)を加え、溶解した後に、イオン交換水を入れ、最後に(A)成分含有組成物を添加して、400gの仕上げ剤組成物を調製した。(B)成分が予め乳化されているシリコーンの場合は、(A)成分含有組成物と同じタイミングで最後に添加して、400gの仕上げ剤組成物を調製した。各組成物の成分配合量は、表10以降に夫々示す。尚、香料組成物の全量の内、約1/5を液体マトリックス中に直接、残りの約4/5を(A)成分含有組成物として、配合した。
[第4級アンモニウム塩系;実施例7〜12、比較例3、4]
予め55℃に加温して溶融させた(C)成分を内径120mmのガラス容器に取り、スリーワンモーター(新東科学(株)社製)を用いて1000rpmで攪拌しながら、予め50℃に加温しておいた、イオン交換水を加えて3分間攪拌し、(C)成分の固形分として20%の乳化物を得た。攪拌羽としては、長さが100mmの羽を30mm間隔で3本有するパドル羽を用いた。
(B)成分がシリコーンオイルを用いる場合、(C)成分と(B)成分を予め50℃で混合し、上記の方法で(C)成分と(B)成分の乳化物を調製したのちに用いた。この場合も(C)成分の固形分が20%となるように調製した。(C)成分と(B)成分の乳化物を表11に示す組成になる量を取り、(D)成分の内、エチレングリコール、イソトリデシルアルコールEO45モル付加物を添加する場合は、これらを添加して充分撹拌した後に、イオン交換水を入れた2Lビーカーに加え、(D)成分の残りの成分と、最後に(A)成分含有組成物を添加して、1000gの仕上げ剤組成物を調製した。予め乳化されているシリコーンを添加する場合には、(A)成分含有組成物と同じタイミングで最後に添加して、仕上げ剤組成物を調製した。
また、(D)成分を添加する際に、塩化カルシウムは10%となるようにイオン交換水で希釈したものを配合に用いた。エチレングリコール、イソトリデシルアルコールEO45モル付加物は有り姿で、そのまま用いた。その他の成分も有り姿で100%品とみなし、それぞれイオン交換水で1%水溶液としたものを配合に用いた。
500mLビーカーに(B)成分がシリコーンオイルの場合、(D)成分のうちイソトリデシルアルコールEO7モル付加物、エタノール、ジエチレングリコールモノブチルエーテルとともに所定量入れ、撹拌羽を用いて十分に撹拌した。次に、撹拌しながら、イオン交換水を添加し、さらに撹拌しながら(C)成分、残りの(D)成分を添加し、最後に(A)成分含有組成物を添加した後、均一になるまで十分に撹拌して、400gの仕上げ剤組成物を調製した。(B)成分が予め乳化されているシリコーンの場合、(A)成分含有組成物と同じタイミングで最後に添加して、400gの仕上げ剤組成物を調製した。
C.I.Direct Red 225、イソチアゾロン液、シリコーン系エマルジョン型消泡剤は夫々有り姿で100%品とみなし、それぞれイオン交換水で1%水溶液としたものを配合に用いた。イソトリデシルアルコールEO7モル付加物、エタノール、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、イソプロピルメチルフェノールは有り姿で100%品とみなし、そのまま用いた。
尚、実施例7〜18及び比較例3〜7においては、香料組成物の全量の内、約1/2を液体マトリックス中に、残量を(A)成分含有組成物中に含まれるマイクロカプセル中に、夫々配合した。
繊維製品の前処理方法
家庭用洗濯機(MAN-V8TP、三菱電機)を用い、洗剤として市販洗剤(トップ、ライオン)を40g使用し、強力コースを設定し、水量58Lで綿メリヤス布(谷頭商店)を3kg分、2回繰り返して洗浄を行った。同様に、柔軟性評価用の綿タオル(東進)とアクリルジャージ(谷頭商店)についても前処理を行った。
本発明の仕上げ剤組成物を、トリガー容器に充填し処理を行った。トリガー容器は、花粉ガード(ライオン製)を用い、中身を取り出し、よく洗浄し、しっかりと水分を乾かした後に用いた。処理には前処理済みの綿メリヤス布を45cm×45cmに裁断し、そのまま用いた。処理方法は物干しにかけ、均一になるよう20%o.w.f(=仕上げ剤の重量(g)/布の重量(g)×100)噴霧することで、処理を施した。
上記に記載と同様の方法で前処理し、綿メリヤス布とアクリルジャージ布は60cm×30cmに裁断し、綿タオルはそのままで1.5kg分(各々500g分)をそのまま用いて試験に供した。市販洗剤(トップ、ライオン製)20g、および本発明の液体仕上げ剤を10mL用い、洗浄および柔軟処理を施した。処理には家庭用洗濯機(MAN-V8TP、三菱電機(株)製)を用い、標準コース、水量28Lを設定した。市販洗剤および本発明の仕上げ剤は、それぞれ洗濯機に搭載されている粉末洗剤投入口および柔軟剤投入口に収納し、洗濯機により自動的に洗濯浴中に添加された。処理後、綿メリヤス布は20℃、45%RHの恒温恒湿条件下で20時間乾燥させ、下記に示す評価試験に供した。
乾燥後の綿メリヤスを用いて、1日着用後を想定して、5回擦った直後の香気持続性を下記に示す6段階臭気強度表示法に基づき、専門パネル10名により官能評価を行った。結果を10名の平均値で表した。商品価値上、平均点で3以上が好ましい。
〔6段階臭気強度表示法〕
0:無臭
1:やっと検知できる程度の香り
2:何の香りか分かる程度の香り
3:楽に感知できる香り
4:強い香り
5:強烈な香り
上記〔仕上げ剤組成物の調製方法〕に基づき調製した液体仕上げ剤組成物をガラス容器に入れて密栓し、香気安定性を以下に示す5段階評価法により評価した。密栓したサンプルを冷暗所に保存したサンプルを対照品として用いて、それを5点とした。評価サンプルは同様に密栓したサンプルを40℃の条件下で1ヶ月保管し、専門パネル10名により官能評価を行った。結果を10名の平均値で表した。商品価値上、平均点で3.5以上が好ましい。
5:対照品に比べて同等と認められるもの
4:対照品に比べてわずかに差が認められるもの
3:対照品に比べて比較的差が認められるもの
2:対照品に比べてかなり差が認められるもの
1:対照品に比べて非常に差が認められるもの
洗濯のみを行った綿タオルもしくはアクリルジャージを対照として、専門パネラー10人による官能一対比較を行い、以下に示す評価基準で評価を行った。
+2:対照よりはっきり良好
+1:対照よりやや良好
0 :対照とほぼ同じ
−1:対照の方がやや良好
−2:対照の方がはっきり良好
その評点の平均として、1.1〜2.0点を◎、0.1以上〜1.0点を○、−1.0〜−0.0点を△、−1.1点以下を×とした。
Claims (6)
- 下記(A)成分と(B)成分とを含むことを特徴とする洗濯すすぎ工程において繊維製品を処理するための繊維製品用液体仕上げ剤組成物。
(A)(a−1)芯物質として香料組成物を含み、(a−2)壁物質が、ポリアクリル酸系、ポリメタクリル酸系、メラミン系及びウレタン系高分子物質から成る群から選択される1種以上から構成されるものである、マイクロカプセル;及び
(B)シリコーン化合物 5〜50質量%。 - (B)成分が、ジメチルシリコーン、ポリエーテル変性シリコーン、メチルフェニルシリコーン、アルキル変性シリコーン、高級脂肪酸変性シリコーン、メチルハイドロジェンシリコーン、フッ素変性シリコーン、エポキシ変性シリコーン、カルボキシ変性シリコーン、カルビノール変性シリコーン、アミノ変性シリコーン及びアミノポリエーテル変性シリコーンからなる群から選ばれる1種以上である請求項1記載の繊維製品用液体仕上げ剤組成物。
- (A)成分のマイクロカプセルが、非イオン性水溶性高分子及び/又は非イオン性界面活性剤を用いて乳化されていることを特徴とする請求項1又は2記載の繊維製品用液体仕上げ剤組成物。
- (B)成分が、分子内にポリエーテル基を含有するシリコーン化合物である請求項1〜3のいずれか1項記載の繊維製品用液体仕上げ剤組成物。
- さらに、(C)4級アンモニウム基もしくは3級アミノ基を含有するカチオン性化合物を含有する請求項1〜4のいずれか1項記載の繊維製品用液体仕上げ剤組成物。
- (B)成分の形態が、オイルである請求項1〜5のいずれか1項記載の繊維製品用液体仕上げ剤組成物。
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