JP5586220B2 - 繊維製品処理剤 - Google Patents
繊維製品処理剤 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5586220B2 JP5586220B2 JP2009297588A JP2009297588A JP5586220B2 JP 5586220 B2 JP5586220 B2 JP 5586220B2 JP 2009297588 A JP2009297588 A JP 2009297588A JP 2009297588 A JP2009297588 A JP 2009297588A JP 5586220 B2 JP5586220 B2 JP 5586220B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- component
- mass
- acid
- group
- oil
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Description
例えば、シリコーンとカチオン性を有する高分子化合物とを特定の割合で併用し、かつ染料及び酸化防止剤を併用した液体柔軟剤組成物が提案されている(例えば、特許文献1)。この発明では、優れた柔軟性、滑らかさ、ドレープ性の付与が図られている。
例えば、シリコーン高分子とカチオン性を有する水溶性高分子と香料組成物とを含有する液体柔軟剤組成物が提案されている(例えば、特許文献2)。この発明では、繊維製品に対し柔軟性を付与すると共に、衣類等を部屋干しした際の「生乾き」のような不快臭の抑制が図られている。
そこで、繊維製品の特性に鑑み、繊維製品の使用者を官能面で満足させる機能のみならず、新たな機能を付加した繊維製品処理剤を目的とする。
本発明者らは、鋭意研究した結果、特定の揮発性成分が気道に取り込まれると、繊毛運動が活発になること(繊毛運動の活性化)を見出した。加えて、これらの揮発性成分は、カチオン性界面活性剤と組み合わせることで、繊維製品処理剤の機能を維持したまま、繊維製品に効率よく吸着させられることを見出した。本発明は、これらの知見を基に発明されたものである。
前記(a1)成分は、2−トリデセン−1−オール、テトラヒドロゲラニオール、イソプレゴール、メンチルアセテート及びヘキシルシクロペンタノンからなる群から選択される1種であることが好ましく、さらに、(C)香料組成物を含有することが好ましい。
(a1)成分は、2−トリデセン−1−オール、テトラヒドロゲラニオール、イソプレゴール、デュピカル、エチルマルトール、カルボン、メンチルアセテート、ヘキシルシクロペンタノン、γ−ドデカラクトン、メントフラン、酪酸エチル、ブルボネン、β−メチル−γ−デカラクトン、γ−ヘキサデカラクトン及びプレゴンからなる群から選択される少なくとも1種の揮発性成分である。繊維製品に吸着した(a1)成分が揮発して気道に取り込まれることで、上気道(鼻、喉)、下気道(気管、気管支、細気管支)全域の繊毛運動を活性化することができる。
中でも、(a1)成分としては、繊毛運動の活性化のさらなる向上を図る観点から、2−トリデセン−1−オール、テトラヒドロゲラニオール、イソプレゴール、メンチルアセテート、ヘキシルシクロペンタノンが好ましい。
(A)カプセル化香料(以下、(A)成分ということがある)は、(a1)成分を含有する芯物質を(a2)水不溶性の高分子化合物(以下、(a2)成分ということがある)で内包したものである。(a1)成分が、(A)成分の形態で繊維製品処理剤に含有されることで、繊毛運動の活性化効果を持続させられる。
なお、(A)成分の平均粒径は、レーザ回折式粒度分布測定装置(SALD−300V、株式会社島津製作所製)により測定される値である。また、単芯型構造とは、芯物質の塊が、(A)成分中に1つだけ存在する構造をいう。
(a2)成分は、(a1)成分を内包するための(A)成分のカプセル壁を構成する物質で、水不溶性の高分子化合物である。本発明において、「水不溶性」とは、25℃の水100gへの溶解度が1g未満であることをいう。また、「高分子」は、ポリエチレングリコールを標準物質としてゲルパーメーションクロマトグラフィ法で測定される重量平均分子量が、1,000〜5,000,000のものである。
多官能性イソシアネート化合物としては、ポリフェニルイソシアネート、トルエンジイソシアネート等が挙げられる。ポリオール化合物としては、ブチレングリコール、ポリエチレングリコール等があげられる。ポリアミン化合物としては、ヘキサメチレンジアミン等が挙げられる。
中でも、ポリフェニルイソシアネートとヘキサメチレンジアミン、トルエンジイソシアネートとジエチレングリコールの組み合せを好適に用いることができる。
ワックスとしては、密ロウ、木ロウ、パラフィン等があげられる。
(a2)成分としてウレタン樹脂を用いる場合、界面重合法が好ましい。例えば、一方の容器に適宜濃度の乳化剤水溶液を調製しておき、別の容器に芯物質((a1)成分単独、又は(C)成分との併用)と多官能性イソシアネート化合物との芯物質溶液を調製する。次いで、乳化剤水溶液と芯物質溶液とを高速撹拌機に投入した後、高速撹拌してO/Wエマルジョンを調製し、次いで適宜濃度のポリアミン化合物の水溶液を入れて、常温で所定時間撹拌、反応させる。こうして、カプセル壁を硬化させて、(A)成分が分散した(A)成分分散液を得られる。
次いで、該混合分散液を60〜80℃とした後、窒素ガスを導入しながら、3〜6時間重合させることによって(A)成分が分散した(A)成分分散液を得られる。
(B)成分は、カチオン性界面活性剤であり、(a1)成分又は(A)成分を繊維製品に効率的に吸着させ、繊維製品に繊毛運動の活性化効果を付与する機能を有するものである。(B)成分としては、アミド基、エステル基及び/又はエーテル基で分断されていてもよい、炭素数12〜36の炭化水素基を分子内に1つ以上有する3級アミン化合物もしくはその塩又は該3級アミン化合物の4級化物が挙げられる。
このような(B)成分としては、例えば、下記一般式(III)〜(X)に示す3級アミン化合物又は有機酸もしくは無機酸による中和物、該3級アミン化合物の4級化物が挙げられる。
脂肪酸アミドアルキル3級アミンとしては、例えば、カプリン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ラウリン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ミリスチン酸ジメチルアミノプロピルアミド、パルミチン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ステアリン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ベヘニン酸ジメチルアミノプロピルアミド、オレイン酸ジメチルアミノプロピルアミド等の脂肪酸アミドアルキル3級アミン又はその塩等が挙げられる。中でも、それ自体の臭気が低く良好なことから、カプリン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ラウリン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ミリスチン酸ジメチルアミノプロピルアミド、パルミチン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ステアリン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ベヘニン酸ジメチルアミノプロピルアミド、オレイン酸ジメチルアミノプロピルアミドが好ましく、パルミチン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ステアリン酸ジメチルアミノプロピルアミドがより好ましく、パルミチン酸ジメチルアミノプロピルアミドとステアリン酸ジメチルアミノプロピルアミドとの混合物がさらに好ましい。
また、(B)成分に生分解性を付与するためには、該長鎖炭化水素基の途中にエステル基を含有させる必要がある。しかるに、柔軟効果と生分解性との両立を図る観点から、(B)成分は、分断基としてエステル基を有する炭素数12〜24の炭化水素基を1以上含有するカチオン性界面活性剤であることが好ましい。
上述した(B)成分は1種単独又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。2種以上の(B)成分を組み合わせる場合には、処理した繊維製品の柔軟性を良好にするために、長鎖炭化水素基(炭素数12以上)を2つ又は3つ有する化合物を(B)成分中に50質量%以上配合することが好ましい。
また、繊維製品処理剤中の(B)成分の含有量は、(B)成分/(a1)成分で表される質量比が、好ましくは4〜4000、より好ましくは50〜1000である。(B)成分/(a1)成分が4未満であると(a1)成分の繊維製品への吸着量が不十分となるおそれがあり、4000超としても(a1)成分の繊維製品への吸着性向上の効果が飽和し、さらなる吸着量の向上が図れないためである。
本発明の繊維製品処理剤には、(C)成分を配合することができる。(a1)成分又は(A)成分と併用することで(a1)成分の揮発を適度に制御し、繊毛運動の活性化効果を持続させることができる。(C)成分は、(a1)成分と共に(A)成分の芯物質として用いてもよいし、(a1)成分又は(A)成分とは別に繊維製品処理剤中に直接配合してもよい。ただし、(a1)成分の揮発を制御する観点から、(a1)成分と共に繊維製品処理剤に分散させる、あるいは(a1)成分と共に(A)成分の芯物質として用いることが好ましい。(C)成分をこのように用いることで、(a1)成分の揮発量を制御することができる。
(C)成分を(A)成分の芯物質に配合する場合、(a2)成分との反応性及び水溶性が低いものを選択することが好ましい。
前記香料成分としては、例えば、アルデヒド類、フェノール類、アルコール類、エーテル類、エステル類、ハイドロカーボン類、ケトン類、ラクトン類、ムスク類、天然香料、動物性香料等が挙げられる。
アルコール類としては、例えば、バクダノール、シトロネロール、ジハイドロミルセノール、ジハイドロリナロール、ゲラニオール、リナロール、ネロール、サンダロール、サンタレックス、ターピネオール、テトラハイドロリナロール、フェニルエチルアルコール等が挙げられる。
動物性香料としては、例えば、じゃ香、霊猫香、海狸香、竜涎香等が挙げられる。
このような(C)成分を芯物質に配合する場合、香料と共に通常用いる溶剤を配合してもよいが、微量混入する場合を除いて水溶性溶剤を用いることを避けなければならない。
(C)成分を用いる場合、(a1)成分と(C)成分との合計に対する(a1)成分の含有量は、好ましくは0.1〜80質量%、より好ましくは0.5〜50質量%、さらに好ましくは1〜30質量%である。0.1質量%以上であれば、(a1)成分による繊毛運動の活性化効果を十分に発揮でき、80質量%以下であれば、(a1)成分の徐放性が十分に制御されて繊毛運動の活性化を持続できると共に、(C)成分に求める香気を発揮できる。
本発明の繊維製品処理剤には、本発明の効果を妨げない範囲で、上述の(a1)成分、(a2)成分、(A)成分、(B)成分、(C)成分以外に、水溶性溶剤、非イオン性界面活性剤、シリコーン化合物、酸化防止剤、防腐剤、殺菌剤、抗菌剤、着色剤、消泡剤等、一般に繊維製品処理剤に配合される成分を任意成分として配合できる。
水溶性溶剤としては、炭素数2〜6の一価アルコール、炭素数2〜6の多価アルコール、又はグリコールエーテル系溶剤が好適に用いられる。このような水溶性溶剤を用いることで、繊維製品処理剤の安定化を図ることができる。
水溶性溶剤としては、例えば、エタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ペンタンジオール類、ヘキサンジオール類、ヘキシレングリコール、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル等が挙げられる。ジエチレングリコールモノブチルエーテル、エタノール、エチレングリコール、ジエチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテルが好ましい。
繊維製品処理剤中の水溶性溶剤の含有量は、好ましくは0.1〜15質量%、より好ましくは1〜10質量%、さらに好ましくは3〜8質量%である。水溶性溶剤の含有量が少ないと低温保存した場合に凍結する等、低温での安定性が低下することがあり、水溶性溶剤の含有量が多すぎると、長期保存において繊維製品処理剤の粘度が高くなる、あるいは相分離を生じる場合がある。
非イオン性界面活性剤としては、炭素数8〜20のアルキル基又はアルケニル基を1つ以上有するポリオキシアルキレンアルキルエーテル、炭素数8〜20のアルキルアミン、またはアルキルアミドのアルキレンオキシド付加物、炭素数8〜20の飽和または不飽和脂肪酸とグリセリン、ペンタエリスリトール、ソルビトール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコールのモノ、ジ、トリ、テトラエステル体又はそれらの混合物等が挙げられる。中でも、下記一般式(S−1)で表される非イオン性界面活性剤が好ましい。このような非イオン性界面活性剤を含有することで、繊維製品処理剤の保存安定性が一層向上する。
[(S−1)式中、R5は、炭素数10〜20の飽和又は不飽和の直鎖又は分岐炭化水素基、好ましくは12〜18の直鎖又は分岐アルキル基又はアルケニル基である。R6は、炭素数2又は3のアルキレン基、好ましくはエチレン基であり、pは平均付加モル数を示し、2〜100、好ましくは10〜80、特に好ましくは20〜60である。Tは−O−、−N−、−NH−、−N(C2H4OH)−、−CON−、−CONH−又はCON(C2H4OH)−であり、Tが−O−、−NH−、−N(C2H4OH)−、−CONH−又は−CON(C2H4OH)−の場合、qは1であり、Tが−N−又は−CON−の場合、qは2である。]
R5−O−(C2H4O)s(C3H6O)t−R7 ・・・(S−2)
[(S−2)式中、R5は(S−1)のR5と同じであり、s、tはそれぞれ平均付加モル数を示し、sは2〜100、好ましくは20〜80であり、tは0〜5である。(C2H4O)と(C3H6O)はランダム又はブロック付加体であってもよい。R7はHもしくは炭素数1〜3のアルキル基である。]
シリコーン化合物は、特に限定されないが、例えば、ジメチルシリコーン、ポリエーテル変性シリコーン、メチルフェニルシリコーン、アルキル変性シリコーン、高級脂肪酸変性シリコーン、メチルハイドロジェンシリコーン、フッ素変性シリコーン、エポキシ変性シリコーン、カルボキシ変性シリコーン、カルビノール変性シリコーン、及びアミノ変性シリコーン等が挙げられ、これらを1種単独又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。
このシリコーン化合物の分子構造は、直鎖状であっても分岐や架橋していてもよい。また、変性シリコーン化合物は1種類の有機官能基により変性されていても構わないし、2種以上の有機官能基により変性されていてもよい。
また、シリコーン化合物はそのまま用いてもよいし、任意の乳化剤によって分散された乳化物として用いてもよい。
中でも、繊維製品への滑り性付与、低温安定性が良好等の観点から、ポリエーテル変性シリコーンを挙げることができる。ポリエーテル変性シリコーンは、ポリエーテル基を有しないジメチルシリコーンに比べ、キシミ感が少なく良好な滑り性を繊維製品に付与できる。好ましいポリエーテル変性シリコーンとしては、アルキル(炭素数1〜3)シロキサンとポリオキシアルキレン(アルキレン基の炭素数2〜5が好ましい)の共重合体が挙げられる。このうち、ジメチルシロキサンとポリオキシアルキレン(ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、エチレンオキシドとプロピレンオキシドとのランダム又はブロック共重合体等)の共重合体が好ましい。このようなシリコーン化合物として、下記一般式(I)又は(II)で表される化合物が挙げられる。
一般式(I)で表されるポリエーテル変性シリコーンは、一般に、Si−H基を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンと、例えばポリオキシアルキレンアリルエーテル等の、炭素−炭素二重結合を末端に有するポリオキシアルキレンアルキルエーテルとを白金触媒下、付加反応させることにより製造することができる。従って、ポリエーテル変性シリコーン中には未反応のポリオキシアルキレンアルキルエーテルやSi−H基を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンがわずかに含まれる場合がある。Si−H基を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンは反応性が高いため、ポリエーテル変性シリコーン中の存在量として30質量ppm以下(Si−Hの量として)であることが好ましい。
一般式(II)で表される線状ポリシロキサン−ポリオキシアルキレンブロック共重合体は、反応性末端基を有するポリオキシアルキレン化合物と、該化合物の反応性末端基と反応する末端基を有するジヒドロカルビルシロキサンとを反応させることにより製造することができる。
酸化防止剤としては、一般に知られている天然系酸化防止剤、合成系酸化防止剤ともに使用できる。例えば、アスコルビン酸、アスコルビン酸パルミテート、没食子酸プロピルの混合物、BHT(ブチル化ヒドロキシトルエン)、BHA(ブチル化ヒドロキシアニソール)、没食子酸プロピル、及びクエン酸の混合物、ハイドロキノン、三級ブチルハイドロキノン、天然のトコフェロール系化合物、没食子酸の長鎖エステル(C8〜C22)、例えば没食子酸ドデシル、イルガノックス系化合物(チバスペシャリティケミカルズ社製)、クエン酸及び/又はクエン酸イソプロピル、4,5−ジヒドロキシ−m−ベンゼンスルホン酸/ナトリウム塩、ジメトキシフェノール、カテコール、メトキシフェノール、カロチノイド、フラン類、アミノ酸類等が挙げられる。中でも、保存安定性の観点から、BHT(ブチル化ヒドロキシトルエン)、メトキシフェノール、トコフェロール系化合物等が好ましい。
繊維製品処理剤中の酸化防止剤の含有量は、好ましくは0.01〜1質量%である。
本発明の繊維製品処理剤には、防腐、殺菌、抗菌効果を付与する目的で、有機系防菌防黴剤、無機系防菌防黴剤の中から1種を単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
有機系防菌防黴剤としては、アルコール系、フェノール系、アルデヒド系、カルボン酸系、エステル系、エーテル系、ニトリル系、過酸化物・エポキシ系、ハロゲン系、ピリジン・キノリン系、トリアジン系、イソチアゾロン系、イミダゾール・チアゾール系、アニリド系、ビグアナイド系、ジスルフィド系、チオカーバメート系、糖質系、トロポロン系、界面活性剤系、有機金属系のものが含まれる。また、無機系防菌防黴剤としては、金属酸化物、銀系が含まれる。中でも、効果と保存安定性の観点から、イソチアゾロン系の有機硫黄化合物、イミダゾール・チアゾール系の有機硫黄化合物、安息香酸類、フェノール系のフェノール化合物、界面活性剤系のカチオン系化合物が好ましく、この化合物1種を単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
イソチアゾロン系の有機硫黄化合物としては、3−イソチアゾロン基を含む抗微生物性の有機系防菌防黴剤が好ましい。これらの化合物は、1981年5月5日発行のLewisらの米国特許第4,265,899号明細書に開示されている。
イソチアゾロン系の有機硫黄化合物としては、ローム・アンド・ハース社のケーソンCG/ICP(約1.5質量%水溶液)、純正化学株式会社製のジュンサイド5(約5質量%エチレングリコール溶液)等のジュンサイドシリーズ等、市販品を用いることができる。
イミダゾール・チアゾール系の有機硫黄化合物としては、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン、2−メチル−4,5−トリメチレン−4−イソチアゾリン−3−オン等が挙げられる。
安息香酸類、フェノール化合物としては、安息香酸又はその塩、サリチル酸又はその塩、パラヒドロキシ安息香酸又はその塩、パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸エチル、クレゾール、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール等が挙げられる。
カチオン系化合物としては、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、クロルヘキシジングルコン酸塩等が挙げられる。
これらの抗菌剤は、繊維製品処理剤に対して0〜10質量%配合されるのが好ましく、更に好ましい配合量は、0.00001〜5質量%、より好ましくは0.00005〜3質量%である。
着色剤としては、添加の容易さから水溶性染料が好ましく、中でも酸性染料、直接染料から選ばれる水溶性染料の1種又は2種以上であることが好ましい。
繊維製品処理剤中の着色剤の含有量は、好ましくは0.01〜50質量ppm、より好ましくは0.1〜30質量ppmである。上記範囲内であれば、繊維製品処理剤を適度に着色できる。
消泡剤としては、例えばシリコーン系消泡剤、アルコール系消泡剤、エステル系消泡剤、鉱油系消泡剤、植物油系消泡剤、合成油系消泡剤等が挙げられ、繊維製品処理剤の計量時の泡立ちを抑える観点からシリコーン系の消泡剤が好ましい。
繊維製品処理剤中の消泡剤の含有量は、好ましくは0.05質量ppm〜0.5質量%、より好ましくは0.5質量ppm〜0.03質量%である。
その他の添加剤として、食塩、塩化アンモニウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化カリウム、クエン酸ナトリウム等の水溶性塩、流動パラフィン、高級アルコール等の油剤、尿素、炭化水素、非イオン性セルロース誘導体、紫外線吸収剤、後述するpH調整剤等が挙げられる。
本発明の繊維製品処理剤のpHは特に限定されないが、保存経日に伴う(a1)成分の分子中に含まれるエステル基の加水分解を抑制する目的で、好ましくはpH1〜6、より好ましくはpH2〜4とする。pH調整には、塩酸、硫酸、リン酸、アルキル硫酸、安息香酸、パラトルエンスルホン酸、クエン酸、リンゴ酸、コハク酸、乳酸、グリコール酸、ヒドロキシエタンジホスホン酸、フィチン酸、エチレンジアミン四酢酸、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、ジメチルアミン、N−メチルエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン等の短鎖アミン化合物、水酸化ナトリウム等のアルカリ金属水酸化物、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ金属珪酸塩等のpH調整剤を用いることができる。
繊維製品処理剤の初期粘度は、好ましくは5〜400mPa・s、より好ましくは5〜100mPa・sである。初期粘度がこのような範囲にあると、高温保存後の粘度上昇を抑制し、ゲル化防止に寄与するので好ましい。なお、本明細書において、初期粘度はブルックフィールド型(B型)粘度計を用い、25℃において測定される値である。
本発明の繊維製品処理剤は、従来公知の方法により製造できる。例えば、(a1)成分及び(B)成分と、必要に応じて(C)成分及び/又はその他の任意成分とを水に溶解又は分散することで、本発明の繊維製品処理剤を製造できる。あるいは、(A)成分及び(B)成分と、必要に応じて(C)成分及び/又はその他の任意成分とを水に溶解又は分散することで、本発明の繊維製品処理剤を製造できる。
本発明の繊維製品処理剤の使用方法は、従来公知の柔軟剤、繊維用仕上げ剤等の繊維製品処理剤と同様にして行うことができる。例えば、繊維製品処理剤を水に分散させた処理浴を調製し、この処理浴に洗濯後の繊維製品を浸漬することで、繊維製品に繊維製品処理剤を吸着させる。その後、処理浴から繊維製品を引き上げ、脱水した後、乾燥することで、繊維製品に処理を施すことができる。
前記処理浴中の繊維製品処理剤の濃度は、例えば、柔軟処理に用いる全使用水量に対し、(B)成分の濃度が5〜1000質量ppmとなるような量で使用するのが好ましく、さらに好ましくは10〜300質量ppmとなるような量で使用される。また、浸漬時間は、処理浴の繊維製品処理剤の濃度や、処理浴の温度等を勘案して決定でき、例えば、1分〜1時間程度とされる。
また、鼻・喉の粘膜機能の低下による不具合を解消する鼻洗浄剤では、使用後に鼻から液ダレが生じたり、その作用が一時的なものである等、必ずしも使用者にとって利便性のよいものではなかった。
このように、使用者は、本発明の繊維製品処理剤で処理した繊維製品を着用等するだけで、繊毛運動の活性化が図られる。
下記に、実施例及び比較例に用いた各成分を示す。
<(a1)成分>
各例に用いた揮発性成分を表1に示す。なお、a1−1〜15は(a1)成分であり、a1−16は(a1)成分の比較品である。
各例に用いた(B)成分:カチオン性界面活性剤(B−1〜4)を以下に示す。
・B−1:エステル基で中断された長鎖炭化水素基を有する第4級アンモニウムメチルサルフェート(後述の「製造例1」で合成、モノエステルアンモニウム塩/ジエステルアンモニウム塩/トリエステルアンモニウム塩=12/54/34(質量比))
・B−2:エステル基で中断された長鎖炭化水素基を有する第4級アンモニウムメチルサルフェート(後述の「製造例2」で合成、モノエステルアンモニウム塩/ジエステルアンモニウム塩/トリエステルアンモニウム塩=28/53/19(質量比)
・B−3:モノ/ジ/トリ長鎖エステル型第4級アンモニウムメチルサルフェート(商品名:ARMOSOFT TEQ−E、純分:80質量%、AKZO NOBEL社製)
・B−4:エステル基、アミド基で中断されたジアルキル3級アミン(後述の「製造例3」で合成)
各例に用いた(C)成分:香料組成物(C−1〜3)を表2〜4に示す。
各例に用いた共通成分(F−1〜3)を表5〜7に示す。なお、表中の配合量(質量%)は、繊維製品処理剤中の含有量を表す。
<B−1−1 水素添加パーム脂肪酸メチルの合成>
オレイン酸メチル75質量%、リノール酸メチル16質量%及びステアリン酸メチル9質量%よりなるパーム脂肪酸メチル(パステルM182、分子量296)、ライオン株式会社製)2.5kgと、市販の安定化ニッケル触媒2.5g(0.1質量%/脂肪酸メチル)を4Lのオートクレーブに仕込み、窒素ガス置換を3回行った。次いで、攪拌回転数を800rpmとし、温度185℃で約54Lの水素ガスを導入した。導入した水素が完全に消費された後、冷却し、濾過助剤(パーライト、三井金属鉱業株式会社製)を使用して触媒を除き、水素添加したパーム脂肪酸メチル(水素添加パーム脂肪酸メチル)を得た。けん化価より求めた分子量は297であった。ガスクロマトグラフィー(GC)から求めた脂肪酸メチル組成は、ステアリン酸メチル11質量%、エライジン酸メチル(トランス体)23質量%、オレイン酸メチル(シス体)65質量%、リノール酸メチル0質量%であり、不飽和脂肪酸メチルエステルのトランス/シス比率は25/75(質量比)であった。なお、不飽和脂肪酸メチルエステルのトランス/シス比率を、下記の条件で測定した。
機種:Hitachi FID ガスクロG−3000カラム:GLサイエンス TC−70(0.25mm I.Dx30)
測定条件:カラム150℃→230℃、昇温速度10℃/min、インジェクター及びデイテクター温度;240℃、カラム圧力;98kPa
上記「B−1−1」で調製した水素添加パーム脂肪酸メチル489g(1.65モル)と、トリエタノールアミン98g(0.66モル)と、酸化マグネシウム0.29gと、14質量%水酸化ナトリウム水溶液2.1gとをB−1二次原料として、攪拌器、冷却器、温度計及び窒素導入管を備えた2Lの4つ口フラスコに入れた。該4つ口フラスコ内を窒素置換し、さらに窒素を0.52L/minで流し続けた。前記B−1二次原料を1.5℃/minで190℃まで昇温し6時間反応させ、未反応メチルエステルが1質量%以下であることを確認した後、反応を停止した。得られた生成物から触媒由来である脂肪酸塩をろ過除去し、中間体のアルカノールアミンエステルを得た。
「(製造例1)の「B−1−1」で調製した水素添加パーム脂肪酸メチル489g(1.65モル)にステアリン酸メチル137g(0.46モル)とパルミチン酸メチル156g(0.58モル)を混合した脂肪酸メチルエステル(不飽和脂肪酸メチル/飽和脂肪酸メチル=40/60(質量比))と、トリエタノールアミン250g(1.67モル)と、酸化マグネシウム0.51gと、14質量%水酸化ナトリウム水溶液3.69gとをB−2二次原料とした。このB−2二次原料を、攪拌器、冷却器、温度計及び窒素導入管を備えた2Lの4つ口フラスコに入れた。該4つ口フラスコ内を窒素置換し、さらに窒素を0.52L/minで流し続けた。前記B−2二次原料を1.5℃/minの速度で190℃まで昇温して、6時間反応させた。未反応メチルエステルが1質量%以下であることを確認した後、反応を停止した。得られた生成物から触媒由来である脂肪酸塩をろ過除去し、中間体のアルカノールアミンエステルを得た。アミン価を測定し、分子量を求めると582であった。
N−(3−アミノプロピル)−N−(2−ヒドロキシエチル)−N−メチルアミン/硬化牛脂脂肪酸=1/1.9(モル比)で公知の方法(特開平5−230001号公報に記載の方法)に従って脱水縮合させた。反応物中の脂肪酸含量が5質量%になった時点で反応を終了させた。得られた反応物中、下記一般式(i)で表される化合物を主成分とするカチオン界面活性剤B−4の含有量は95質量%であった。
300mL容ビーカーに、イオン交換水200gを量り取り、このイオン交換水に平均分子量が16,000のポリスチレンスルホン酸ナトリウム塩(商品名:ポリティPS−1900、ライオン株式会社製)5gを溶解し、乳化剤水溶液を調製した。
また、別の100mL容ビーカーに、表8に従って(a1)成分(a1−1〜16)と(C)成分(C−1〜3)とを量り取ると共に、ポリフェニルイソシアネート(商品名:PAPI−135、Dow Chemical製)8gを入れて混合し、芯物質溶液を調製した。なお、表8は、カプセル化香料A−1〜21の芯物質の組成を示す表である。
次いで、500mL容ビーカーに、乳化剤水溶液及び芯物質溶液を入れ、ホモミキサーで5分間、3000rpmの速度で攪拌し、O/Wエマルジョンを調製した。次いで、40質量%のヘキサメチレンジアミン水溶液75gを入れ、常温で400rpmで2時間攪拌してカプセル壁を反応硬化させ、カプセル化香料A−1〜19のいずれかが分散した(A)成分分散液を調製した。この(A)成分分散液中の(A)成分の含有量は、いずれも33質量%であった。
このように生成された(A)成分の粒径を、島津レーザ回折式粒度分布測定装置SALD−300V(株式会社島津製作所製)で測定した結果、平均粒径は約5μmであった。
また、得られた(A)成分中の(a1)成分と(C)成分との合計含有率は約16質量%であった。
乳化剤として、エチレン−無水マレイン酸共重合体(商品名:A−C573A、ハネウェル社製)のナトリウム塩を5質量%、及びポリティPS−1900を5質量%含有する水溶液300gに、表8に従って、A−20の欄に示す(a1)成分及び(C)成分を加え、ホモミキサーを用いて2,500rpmの速度で攪拌してO/Wエマルジョンを調製した(芯物質分散液)。
別途、メラミン30gと、35質量%のホルムアルデヒド水溶液100gと、水350gとを含む溶液を調製し、これに少量の水酸化ナトリウムを加えてpH9に調節した。これを80℃で30分間攪拌し、プレポリマーを調製した。
得られたプレポリマーを芯物質分散液に添加して、70℃で約2時間攪拌してカプセル壁を硬化させ、カプセル化香料A−20が分散した(A)成分分散液を調製した。この(A)成分分散液中の(A)成分の含有量は、いずれも23質量%であった。
カプセル化香料A−1と同様にして、(A)成分の平均粒径を測定した結果、約4μmであった。得られた(A)成分中の(a1)成分と(C)成分との合計含有率は約16質量%であった。
カプセル化香料A−1〜19で乳化剤として用いたポリスチレンスルホン酸ナトリウム塩に換えてポリビニルアルコール(商品名:ゴーセノールGL05、日本合成化学工業株式会社製)5gを用いた以外は、表8に従ってカプセル化香料A−1と同様にして調製し、非イオン性のカプセル化香料A−21が分散した(A)成分分散液を得た。この(A)成分分散液中の(A)成分の含有量は、いずれも33質量%であった。
カプセル化香料A−1と同様にして、(A)成分の平均粒径を測定した結果、約5μmであった。得られた(A)成分中の(a1)成分と(C)成分との合計含有率は約16質量%であった。
表9〜11の組成に従い、内径100mm、高さ150mmのガラス容器と、攪拌機(アジターSJ型、株式会社島津製作所製)を用い、各例の繊維製品処理剤を次の手順により調製した。なお、未配合の成分がある場合、その成分は配合しないものとする。
予め、(a1)成分、(B)成分、(C)成分、共通成分中のエタノール及びポリエーテル変性シリコーンを混合攪拌して、油相混合物を得た。
別途、共通成分から塩化カルシウム、塩化マグネシウム、エタノール及びポリエーテル変性シリコーンを除いた成分をバランス用イオン交換水に溶解させて水相混合物を調製した。
次に、油相混合物を(B)成分の融点以上(55℃)に加温溶解し、上記ガラス容器に投入した。該油相混合物を攪拌しながら、(B)成分の融点以上に加温(55℃)した水相混合物を2回に分割して添加し、攪拌して混合物とした。ここで、水相混合物の1回目添加/2回目添加の分割比率は35/65(質量比)とし、攪拌はスリーワンモーター(新東科学株式会社製)を用い回転速度1,000rpmで、1回目の水相混合物添加後に3分間、2回目の水相混合物添加後に2分間撹拌した。攪拌羽としては、長さが100mmの羽を30mm間隔で3本有するパドル羽を用いた。
その後、生成物を回転速度200rpmで攪拌しながら、共通成分中の塩化カルシウム又は塩化マグネシウム(それぞれを10質量%水溶液として配合に用いた)を添加した。必要に応じて、塩酸(試薬1mol/L、関東化学株式会社)、又は水酸化ナトリウム(試薬1mol/L、関東化学株式会社)を適量添加してpH2.5に調整し、さらに全体質量が1,000gになるようにイオン交換水を添加して、各例の繊維製品処理剤を得た。
得られた繊維製品処理剤について、繊毛運動の活性化効果の評価を行い、その結果を表9〜11に示す。
なお、表中の配合割合は、各成分の純分換算量を表し、「バランス」とは繊維製品処理剤全体で100質量%となるのに必要な量を意味する(以降において同じ)。
また、実施例1〜24は、参考例である。
表12〜16の組成に従い、内径100mm、高さ150mmのガラス容器と、攪拌機(アジターSJ型、株式会社島津製作所製)を用い、各例の繊維製品処理剤を次の手順により調製した。
予め、(A)成分、(B)成分、(C)成分、共通成分中のエタノール及びポリエーテル変性シリコーンを混合攪拌して、油相混合物を得た。
別途、共通成分から塩化カルシウム、塩化マグネシウム、エタノール及びポリエーテル変性シリコーンを除いた成分をバランス用イオン交換水に溶解させて水相混合物を調製した。
次に、油相混合物を(B)成分の融点以上(55℃)に加温溶解し、上記ガラス容器に投入した。該油相混合物を攪拌しながら、(B)成分の融点以上に加温(55℃)した水相混合物を2回に分割して添加し、攪拌して混合物とした。ここで、水相混合物の1回目添加/2回目添加の分割比率は35/65(質量比)とし、攪拌はスリーワンモーター(新東科学株式会社製)を用い回転速度1,000rpmで、1回目の水相混合物添加後に3分間、2回目の水相混合物添加後に2分間撹拌した。攪拌羽としては、長さが100mmの羽を30mm間隔で3本有するパドル羽を用いた。
その後、生成物を回転速度200rpmで攪拌しながら、共通成分中の塩化カルシウム又は塩化マグネシウム(それぞれを10質量%水溶液として配合に用いた)を添加した。必要に応じて、塩酸(試薬1mol/L、関東化学株式会社)、又は水酸化ナトリウム(試薬1mol/L、関東化学株式会社)を適量添加してpH2.5に調整し、さらに全体質量が1,000gになるようにイオン交換水を添加して、各例の繊維製品処理剤を得た。
得られた繊維製品処理剤について、繊毛運動の活性化効果の評価を行い、その結果を表12〜16に示す。
なお、表中、「(a1)種類」とは、(A)成分の芯物質に含有される(a1)成分の種類を表し、「(a1)含有量」とは、(A)成分の芯物質として含有される(a1)成分の繊維製品処理剤中の含有量を示す。また、「(C)種類」とは、(A)成分の芯物質に含有される(C)成分の種類を表し、「(C)含有量」とは、(A)成分の芯物質として含有される(C)成分の繊維製品処理剤中の含有量を示す。
また、実施例28、32、33、39、47は、参考例である。
<評価用布の前処理>
綿メリヤス(綿100%、CK−43202、日清紡ホールディングス株式会社製)を64cm幅に裁断した布片を用意した。用意した布片1kgを、市販衣料用洗剤(商品名:トップ、成分:界面活性剤(アルファスルホ脂肪酸エステルナトリウム、脂肪酸ナトリウム、直鎖アルキルベンゼン系、ポリオキシエチレンアルキルエーテル)、水軟化剤、アルカリ剤、酵素、蛍光増白剤、ライオン株式会社製)により、家庭用二槽式洗濯機で洗浄した。洗浄条件は、洗濯15分(洗剤は標準量使用、浴比30倍、45℃水道水)→脱水5分の行程を2回繰り返した後、流水すすぎ15分→脱水5分の行程を5回繰り返し、自然乾燥した。自然乾燥後、30g/枚に切り分け、評価用布とした。
水温25℃の3Lの水に、各例の繊維製品処剤1gを溶解して処理浴とした。
評価用布5枚(150g)を処理浴に浸しつつ、20回上げ下げして、評価用布に万遍なく処理浴が付着するようにした。その後、評価用布を全自動洗濯機(AW−F80HVP、株式会社東芝製)にて、1分間の脱水を行った。脱水後、評価用布を20℃65%RHの恒温室にて21時間の乾燥を行った。
ポリプロピレン製収納ケース(無印良品、引出式・浅型・3段、幅26cm×奥行37cm×高さ32.5)の1段に、乾燥後の評価用布5枚を保管した。保管した評価用布(保管後評価用布)を下記のように順次取り出して、繊毛運動の解析に用いた。
・収納ケース保管3時間後の保管後評価用布1枚を取り出し評価:表中、乾燥1日後と記載
・収納ケース保管1日後の保管後評価用布1枚を取り出し評価:表中、乾燥2日後と記載
・収納ケース保管3日後の保管後評価用布1枚を取り出し評価:表中、乾燥4日後と記載
・収納ケース保管6日後の保管後評価用布1枚を取り出し評価:表中、乾燥7日後と記載
≪試験用粘膜片の調製≫
ウサギ(NZW、16−21週齢、オス)から摘出した気管を生理食塩水中でシート状に切り開き、ピンセットを用いて粘膜片を剥離した。得られた粘膜片を、メスで1mm×5mm角程度に細片化し、10体積%子牛血清、ペニシリン、ストレプトマイシンを含むダルベッコイーグルMEM(D6046、シグマ社製)中に入れ、5体積%炭酸ガス条件にて、37℃でインキュベートし、試験用粘膜片とした。
繊毛運動の解析には、図1の解析装置1を用いた。解析装置1は、ポンプ3と、配管12によりポンプ3に接続された解析部2と、配管14により解析部2と接続された収容部6とで概略構成されている。
解析部2は、配管12及び14が接続されたシャーレ10と、シャーレ10が載置された保温ステージ20と、保温ステージ20の下方に位置し、図示されない倒立型微分干渉顕微鏡に接続された対物レンズ50(倍率20倍)とが備えられている。シャーレ10内には、カルチャーインサート30が備えられ、カルチャーインサート30の内部には、メンブレンフィルター32が備えられている。
次いで、試験用粘膜片40をメンブレンフィルター32上に載置し、10分間の馴化を行った。その後、前処理のみを施した評価用布7を収容部6に入れ、ポンプ3を起動し、図1中の矢印α1〜6の順に通気させた。通気させた状態で、倒立型微分干渉顕微鏡にて繊毛42を観察し、一定区画の画像情報を70Hzの頻度で連続的にコンピューターに取り込んだ。1024点の画像情報の輝度変化を数値データとして保存した後、フーリエ変換することで繊毛42の運動周波数(CBF値)を解析した(ブランクCBF)。続いて、評価用布7を保管後評価用布1枚に交換し、ブランクCBFと同様にCBFを測定した(被検布CBF)。
得られたブランクCBF及び被検布CBFから、下記式(1)により繊毛運動の活性率を求めた。また、求めた活性率を下記評価基準により分類し活性化評価の結果とした。活性率105%以上(「○」〜「◎◎」)を活性化効果があると判断した。
活性率(%)=被検布CBF÷ブランクCBF×100 ・・・(1)
×:100%以下
△:100%超105%未満
○:105%以上115%未満
◎:115%以上125%未満
◎◎:125%以上
Claims (2)
- (a1)2−トリデセン−1−オール、テトラヒドロゲラニオール、イソプレゴール、デュピカル、エチルマルトール、ヘキシルシクロペンタノン、メントフラン、酪酸エチル、ブルボネン、β−メチル−γ−デカラクトン及びγ−ヘキサデカラクトンからなる群から選択される少なくとも1種の、繊毛運動を活性化させる物質を、(a2)水不溶性の高分子化合物で内包した(A)カプセル化香料と、(B)カチオン性界面活性剤とを含有し、
前記(a2)成分は、メラミン樹脂及びウレタン樹脂からなる群から選択される1種以上であり、
前記(B)成分は、下記一般式(VI)〜(VIII)で表される3級アミンの4級化物からなる群から選択される2種以上である繊維製品処理剤。
- さらに、(C)香料組成物を含有する、請求項1に記載の繊維製品処理剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009297588A JP5586220B2 (ja) | 2009-12-28 | 2009-12-28 | 繊維製品処理剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009297588A JP5586220B2 (ja) | 2009-12-28 | 2009-12-28 | 繊維製品処理剤 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2011137255A JP2011137255A (ja) | 2011-07-14 |
JP5586220B2 true JP5586220B2 (ja) | 2014-09-10 |
Family
ID=44348928
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2009297588A Active JP5586220B2 (ja) | 2009-12-28 | 2009-12-28 | 繊維製品処理剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5586220B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5725662B2 (ja) * | 2011-12-16 | 2015-05-27 | ライオン株式会社 | 柔軟剤組成物 |
JP6053503B2 (ja) * | 2012-12-25 | 2016-12-27 | 花王株式会社 | 液体柔軟剤組成物 |
US10876081B2 (en) * | 2016-02-29 | 2020-12-29 | Symrise Ag | Method for the production of scent capsules with improved surfactant stability |
Family Cites Families (14)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002327193A (ja) * | 2001-04-27 | 2002-11-15 | Kiyomitsu Kawasaki | 調合香料および該調合香料を含有する洗浄・柔軟剤組成物 |
JP4627970B2 (ja) * | 2003-03-31 | 2011-02-09 | グンゼ株式会社 | 繊維処理用マイクロカプセル及びそれを付着した繊維構造物 |
US7977303B2 (en) * | 2004-02-27 | 2011-07-12 | The Procter & Gamble Company | Multiple use fabric conditioning block with indentations |
JP2006161229A (ja) * | 2004-12-09 | 2006-06-22 | Kao Corp | 透明又は半透明の液体柔軟剤組成物 |
JP5328084B2 (ja) * | 2005-08-05 | 2013-10-30 | ライオン株式会社 | 液体柔軟剤組成物 |
EP1989283A2 (en) * | 2006-02-28 | 2008-11-12 | The Procter and Gamble Company | Compositions comprising benefit agent containing delivery particles |
JP2007297719A (ja) * | 2006-04-27 | 2007-11-15 | Lion Corp | 繊維製品用液体仕上げ剤組成物 |
JP4740801B2 (ja) * | 2006-06-28 | 2011-08-03 | ライオン株式会社 | 繊維製品用液体仕上げ剤組成物 |
ES2530689T3 (es) * | 2006-09-04 | 2015-03-04 | Takasago Perfumery Co Ltd | Encapsulación de moléculas de fragancia voluminosas |
JP4366402B2 (ja) * | 2007-01-12 | 2009-11-18 | ライオン株式会社 | 液体柔軟剤組成物 |
ATE505177T1 (de) * | 2007-02-13 | 2011-04-15 | Givaudan Sa | Mikrokapseln |
JP2008291382A (ja) * | 2007-05-24 | 2008-12-04 | Kao Corp | 繊維製品処理剤組成物 |
JP2011130986A (ja) * | 2009-12-25 | 2011-07-07 | Lion Corp | 消臭剤組成物 |
JP5266547B2 (ja) * | 2009-12-25 | 2013-08-21 | ライオン株式会社 | 繊維製品処理用物品 |
-
2009
- 2009-12-28 JP JP2009297588A patent/JP5586220B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2011137255A (ja) | 2011-07-14 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4740801B2 (ja) | 繊維製品用液体仕上げ剤組成物 | |
JP5594775B2 (ja) | 液体柔軟剤組成物 | |
JP5586220B2 (ja) | 繊維製品処理剤 | |
JP2011130986A (ja) | 消臭剤組成物 | |
JP6444300B2 (ja) | 繊維製品用液体処理剤組成物 | |
JP2018003187A (ja) | 液体柔軟剤組成物 | |
JP6171202B2 (ja) | 繊維製品の処理方法 | |
JP6171200B2 (ja) | 繊維製品用処理剤組成物 | |
JP4956822B2 (ja) | 液体仕上げ剤組成物 | |
JP2001146681A (ja) | 繊維製品防臭処理剤 | |
JP2013023774A (ja) | 液体柔軟剤組成物及びその製造方法 | |
JP7437894B2 (ja) | 繊維処理用製品と香料含有製品からなる繊維処理用物品 | |
JP5266547B2 (ja) | 繊維製品処理用物品 | |
JP2017101343A (ja) | 液体柔軟剤組成物 | |
JP7477986B2 (ja) | 繊維製品処理剤組成物 | |
JP5779498B2 (ja) | 液体柔軟剤組成物 | |
JP7350634B2 (ja) | 繊維製品処理剤組成物 | |
JP2011137254A (ja) | 繊維製品処理剤 | |
JP5536342B2 (ja) | 水性酸性着香性組成物 | |
JP4956821B2 (ja) | 液体柔軟剤組成物 | |
JP7106359B2 (ja) | 液体柔軟剤組成物 | |
JP2018178329A (ja) | 液体柔軟剤組成物 | |
JP2010047851A (ja) | 液体柔軟剤組成物 | |
JP7195286B2 (ja) | 繊維製品処理用物品及び繊維製品処理剤組成物 | |
JP6171233B2 (ja) | 繊維製品用処理剤組成物 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20120718 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20130130 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20130212 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20130410 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20130924 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20140624 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20140722 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5586220 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |