JP4627970B2 - 繊維処理用マイクロカプセル及びそれを付着した繊維構造物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、繊維処理用マイクロカプセル及びそれを付着した繊維構造物等に関する。
【0002】
【従来の技術】
ユーカリオイルは、オーストラリア原産のフトモモ科の常緑樹であるユーカリの若葉を水蒸気蒸留して得られる精油である。ユーカリオイルは、抗菌性、保湿性、免疫力調整作用作用等の作用を有しているとされ、石鹸香料・室内香料・医薬・消毒剤等に利用されている。
【0003】
また、従来より、繊維そのものにない性質を付与したり、繊維の欠点を解消させることを目的とし、繊維の機能的加工に対する取り組みが行われてきている。例えば、皮膚の生理活性状態を改善する作用を有する物質(アスコルビン酸類等)を含有するマイクロカプセルを、バインダーにより繊維に付着させた繊維構造物(特許文献1)、γ−リノレン酸を含む油脂をマイクロカプセル化したものを付着させた繊維(特許文献2)等が報告されている。しかし、これまで、ユーカリオイルを内包させたマイクロカプセルを付着させた繊維構造物については報告例はない。
【0004】
一方、近年、アトピー性皮膚炎の患者が増加してきており、天然素材からなる肌に優しい肌着が強く望まれている。そのため、繊維に一定の機能が付与された場合であっても、繊維製品や衛生用品等の皮膚に直接接触する繊維は、皮膚に対し低刺激性であることが必要である。また、肌触り(風合い)や繊維に付与された機能(特に、洗濯に対する耐久性等)が効果的に持続されることも求められる。
【0005】
【特許文献1】
特許第2562233号公報
【0006】
【特許文献2】
特開平11−107163号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、抗菌性、保湿性、皮膚のバリア機能を有し、かつ皮膚に対して刺激性が低い、マイクロカプセルを付着した繊維構造物を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の課題を解決するため鋭意研究を重ねた結果、シネオールが含まれるユーカリオイルを内包するマイクロカプセルを付着させて得られる繊維構造物が、上記の課題を解決しうることを見出し、これを更に発展させて本発明を完成するに至った:
すなわち、本発明は以下の技術を提供する。
【0009】
項1 シネオールを含有する成分を内包する繊維処理用マイクロカプセル。
【0010】
項2 シネオールが、1,8−シネオール及び1,4−シネオールからなる群から選ばれる少なくとも1種である項1に記載のマイクロカプセル。
【0011】
項3 シネオールを含有する成分が、ユーカリオイルである項1に記載のマイクロカプセル。
【0012】
項4 上記マイクロカプセルが、ウレタン系樹脂を主成分とする壁膜からなる項1〜3に記載のマイクロカプセル。
【0013】
項5 上記マイクロカプセルの平均粒子径が1〜100μm程度、壁膜の厚さが0.1〜50μm程度、壁膜の含有量がマイクロカプセル全量に対して10〜90重量%程度である項1〜4のいずれかに記載のマイクロカプセル。
【0014】
項6 シネオールを含有する成分とジイソシアネート化合物とを水溶液中に乳化させ、これに多価アルコールを加え加熱撹拌することを特徴とする項1に記載のマイクロカプセルの製法。
【0015】
項7 項1〜5のいずれかに記載のマイクロカプセルを含有してなる繊維処理剤。
【0016】
項8 項1〜5のいずれかに記載のマイクロカプセル及びバインダーを含有してなる繊維処理剤。
【0017】
項9 シネオールを含有する成分を内包する繊維処理用マイクロカプセルが、バインダーにより付着されてなる繊維構造物。
【0018】
項10 前記バインダーがシリコン系樹脂である項9に記載の繊維構造物。
【0019】
項11 バインダーの含有量が、マイクロカプセル全量に対して重量比で、0.1〜5倍程度である項9又は10に記載の繊維構造物。
【0020】
項12 シネオールを含有する成分を内包する繊維処理用マイクロカプセルを、バインダーにより繊維に付着させることを特徴とする繊維構造物の製法。
【0021】
【発明の実施の形態】
本発明は、繊維構造物に対して、シネオールを含むユーカリオイルを内包するマイクロカプセルを添加することで、抗菌効果、保湿効果、皮膚のバリア効果等を向上するとともに、皮膚刺激性の低減を実現しようとするものである。
【0022】
繊維処理用マイクロカプセル
本発明の繊維処理用マイクロカプセルは、シネオールを含有することを特徴とする。シネオールとは、テルピンの分子内エーテルに相当する2環式モノテルペンであり、1,8−シネオール及び1,4−シネオールの2種類が存在する。つまり、シネオールには、この2種類のいずれか1種、又は両方が包含される。特に好ましくは1,8−シネオールである。
【0023】
また、シネオールを含有する成分としては、ユーカリオイル、ローズマリーが挙げられる。ユーカリオイルは、シネオールを10重量%以上含有しているものであれば良く、好ましくは70重量%以上、より好ましくは80〜90重量%程度である。特に、1,8−シネオールを70重量%以上含有しているものが好ましい。
【0024】
ユーカリオイルの効能としては、主成分であるシネオールに起因する抗菌性、保湿性、免疫力調整作用、抗炎症作用、皮膚のバリア機能の向上作用などが知られている。これら効能の作用機序としては、セラミド量の増加とそれに伴う皮膚保湿能の上昇により、皮膚免疫機能回復作用が亢進する為であると考えられる。本発明の繊維構造物は、この様な優れた性質を有するユーカリオイルを繊維に適用しようとする、全く新しい概念に基づくものである。
【0025】
本発明のマイクロカプセルの壁膜は、ウレタン系樹脂を主成分としており、有害なホルムアルデヒドを発生するホルマリン系樹脂(メラミン−ホルマリン系樹脂、尿素−ホルマリン系樹脂等)を一切含まない点に特徴を有している。ウレタン系樹脂の具体例としては、ジイソシアネート化合物と多価アルコールからなるウレタン樹脂が挙げられる。
【0026】
マイクロカプセルの壁膜におけるウレタン系樹脂の含有量は、通常、10〜90重量%であり、好ましくは、30〜70重量%である。なお、壁膜には、本発明の目的に悪影響を及ぼさないものであれば、他の樹脂を含んでいても良い。例えば、アクリル系樹脂(メチレンビスアクリルアミドやジビニル化合物などの架橋剤を併用することもできる)、塩化ビニル系樹脂、セルロース系樹脂を含んでいても良い。
【0027】
シネオールを含有する成分のマイクロカプセル形成方法は、界面重縮合法が有効であるが、特に限定されるものではない。界面重縮合法としては、シネオールを含有する成分とジイソシアネート化合物とを水中に乳化させ、次いでこれに多価アルコールを添加した後、加熱撹拌する方法が例示される。
【0028】
ここで、ジイソシアネート化合物としては、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート等の化合物が挙げられる。必要に応じて乳化剤を用いても良く、乳化剤としては、例えば、アラビアゴム、ポリスチレンスルホン酸ソーダ、ポリアクリル酸ソーダ、アクリル酸共重合物、マレイン酸共重合物、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール等の公知のものを用いることができる。多価アルコールとしては、例えば、ジオール、具体的には、エチレングリコール、プロピレングリコール等の化合物が挙げられる。このうち、好ましい組合せとしては、例えば、ジイソシアネート化合物としてヘキサメチレンジイソシアネート、多価アルコールとしてエチレングリコールを用いるものが挙げられる。
【0029】
加熱撹拌は、例えば、40〜80℃程度で1〜20時間程度であればよい。撹拌速度は、反応スケールや濃度に応じて、例えば、50〜1000rpm程度から適宜選択すればよい。
【0030】
目的とするマイクロカプセルの大きさ、マイクロカプセル中の壁膜の含有量、壁膜の厚さ等は、上記原料の配合量及び反応条件(温度、撹拌速度、濃度等)を適宜選択することにより調製される。
【0031】
次いで、生成したマイクロカプセルを濾過、乾燥すると、本発明のマイクロカプセルが得られる。これらは、公知の方法を用いることができる。
【0032】
本発明のマイクロカプセルにおけるシネオールの含有量は、マイクロカプセルの全量を基準として、通常、10〜90重量%程度であり、好ましくは30〜70重量%程度である。
【0033】
なお、本発明のマイクロカプセル内部には、シネオールを含有する成分以外に、本発明の効果を妨げない限り、必要に応じて抗酸化剤、防腐剤、香料、芳香剤、安定剤、揮発防止剤等の添加剤を通常の使用量で配合することもできる。
【0034】
本発明のマイクロカプセルの平均粒径は、繊維に付着させる場合には単繊維の直径より小さいものが好ましく、通常1〜100μm程度であり、好ましくは、5〜20μm程度である。この平均粒子径の測定は公知の方法により測定できる。また、マイクロカプセルの壁膜の厚さは、0.1〜50μm程度であり、好ましくは、2〜20μm程度である。また、マイクロカプセルの壁膜の含有量は、通常マイクロカプセルの全量を基準として10〜90重量%程度であり、好ましくは30〜70重量%程度である。上記の範囲内であれば、本発明の効果が好適に発揮される。
【0035】
これらのマイクロカプセルは、繊維加工時の圧力や摩擦或いは洗濯に耐え、かつ製品に付着後、着用時或いは意図的摩擦により徐々に壊れたりヒビが入ったりする程度の強度を有することが好ましい。なお、本発明のマイクロカプセルの強度は、処理する繊維の適用部位により適宜選択することができるが、通常1g/cm2〜2kg/cm2程度、好ましくは50g/cm2〜1kg/cm2程度である。
繊維処理用マイクロカプセルを付着した繊維構造物
本発明の繊維構造物は、上記のシネオールを含有する成分を含むマイクロカプセルとバインダーを含有する繊維処理剤を、無加工の繊維構造物に作用させることにより得られる。
【0036】
本発明でいう繊維構造物とは、糸・わた類や織編物、不織布それらの二次製品をも含めてよく、天然繊維(綿、麻、絹、羊毛等)、再生繊維(ビスコース−レーヨン等)、半合成繊維(アセテート−レーヨン等)、合成繊維(ポリエステル、ナイロン、アクリル等)、或いはこれらの混紡、合糸、混繊、交編織などによる複合繊維のいずれで構成されてもよい。バインダー付着との関係からは凹凸を有する繊維、例えば綿、マクロボイドを有する多孔質繊維など、或いはバインダーと親和性のある繊維が有利である。繊維布は、織編物、編物、不織布など公知のものであればよい。またシートとしてはポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルムなど公知のフィルムの他、合成紙を含み紙類が使用できる。
【0037】
更に本発明で用いる繊維構造物には、バインダーが織繊糸の中や布目へ浸透して風合いを固くしないように、予め撥水処理を施しておくことが好ましい。これによってバインダーとマイクロカプセルが主として布の表面に付着し、繊維本来の風合いを損なわない。撥水処理としては公知の方法を採用できるが、撥水性を必要としない用途については比較的小量の撥水処理剤を単に含浸後乾燥するだけでよい。
【0038】
撥水処理法としては、例えば酢酸アルミニウムとパラフィンに乳化剤と保護コロイドを加えたエルマジョンを含浸・乾燥する方法、メチルハイドロジエンポリシロキサンの乳化液と金属石けんを加えたエマルジョンを用いた含浸・乾燥後熱処理する方法などがある。
【0039】
繊維処理剤には、上述のマイクロカプセル及びバインダーを含んでいる。
【0040】
繊維処理剤に含まれるバインダーは、シリコン系、ウレタン系、酢酸ビニル系、アクリル系、塩化ビニル系、フェノール系などの樹脂、加工澱粉などの糊剤など公知のものであれば特に限定されないが、ゴム状皮膚を形成するシリコン系樹脂が耐久性および圧力緩衝性の点で好ましい。シリコン系樹脂バインダーは、コーティング効果を奏し皮膚改善剤入りマイクロカプセルと編地との間の接着剤としての役割を果たすものであり、特に、水への分散性に優れ水で容易に希釈可能なシリコン系水性エマルジョン型、例えばオルガノポリシロキサンを主成分として乳化剤で乳化したものが好ましい。これは、水の除去により硬化し、シリコンゴムの特徴を有するゴム状皮膚を形成するものであり、耐久性のある接着効果を奏するものである。これらのうち更に130℃以下で乾燥および処理できるものが好ましい。
【0041】
また樹脂バインダーは溶液タイプでもエマルジョンタイプでも良いが、取扱い易さと価格の点で水性エマルジョンタイプが好ましい。例えばシリコン系樹脂、ウレタン系樹脂、酢酸ビニルは水の除去により硬化してゴム状皮膜を形成するため、耐久性のある接着効果を奏するものであり好ましく、特にシリコン系樹脂が最も好ましい。
【0042】
バインダーの使用量は、マイクロカプセル全量に対して重量比で、0.1〜5倍程度、好ましくは0.5〜3倍程度、より好ましくは1〜2倍程度を用いることができ、この範囲で十分な接着効果を発揮する。0.1倍よりも少なくするとバインダー作用が極端に劣り、一方これを5倍よりも多く与えてもマイクロカプセルの付着率はほとんど変わらず、逆に繊維や布地の柔軟な風合いにおいて問題が引き起こされ好ましくない。
【0043】
また、繊維構造物に対するマイクロカプセルの付着量は、繊維の用途により適宜選択することができるが、通常、付着部分の繊維全体の重量に対し、0.3〜15重量%程度、好ましくは0.5〜5重量%程度を占める。即ち、マイクロカプセルの付着量が少なすぎると、保湿効果、耐久性等が不充分であり、一方多すぎると風合が好ましくない。
【0044】
上記繊維処理剤は、本発明の効果に悪影響を及ぼさない範囲で、さらに、処理対象となる繊維等に抗菌性や防臭性を付与するために、公知の抗菌剤、消臭剤、界面活性剤等を配合してもよい。また、処理対象となる繊維等の風合いを向上させるために、柔軟仕上げ剤を配合してもよい。この柔軟仕上げ剤としては、例えば、シリコン系エマルジョン、ウレタン系エマルジョン、アクリル系エマルジョン等を採用できる。
【0045】
本発明の繊維構造物に上記マイクロカプセルを付着させる加工方法としては、特に限定はなく、例えば、吸尽法(浸漬吸収法)、パッド法、スプレー法、グラビア法、ナイフ法、プリント法等の公知のコーティング方法が挙げられ、これらを用いて繊維処理剤を繊維構造物に固着させることができる。
【0046】
マイクロカプセルを繊維に固着させる具体的な方法としては、例えば、次の方法が挙げられる。0.1〜10重量%のバインダー(例えば、TF3500:北広ケミカル製)を含む水溶液中に、マイクロカプセルを加え0.1〜10重量%のマイクロカプセル懸濁液を調製する。この懸濁液中に繊維構造物(例えば、綿100%メリヤス漂白後生地)を0.5〜2秒程度接触させた後、パッダーを用いて絞り率100%程度で絞る。その後50〜120℃程度、2〜15分間程度で乾燥しマイクロカプセルが付着した生地を作成する。
【0047】
本発明の繊維構造物は、抗菌効果、保湿効果、皮膚のバリア効果等を向上するとともに、皮膚への刺激を低減することができる。
【0048】
一般に、アトピー性皮膚炎(AD)患者の皮膚は水分保持能が著明に減少し、アトピックドライスキンと呼ばれる症状を呈し、皮疹部、無疹部ともに年齢を一致させた健常人層に比べ、角層重量あたりの角層細胞間脂質及びセラミド量は有意に減少していることが知られている。本発明のユーカリオイル含有繊維構造物を、上記の皮膚炎の患者が着用することにより、セラミド生成系、分解系のいずれにも働き、セラミドを増加させ、保湿機能、バリヤ機能を回復させることができる。もちろん、本発明のユーカリオイル含有繊維構造物は、低刺激性であるため乳幼児などの肌着として用いることもできる。
【0049】
また、本発明の繊維構造物は、繊維を予め撥水処理することにより堅さがなく、風合いや着心地が良い。また、本発明の繊維構造物は洗濯耐久性も高いという特徴を有している。
【0050】
【実施例】
次に、実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0051】
実施例1(ユーカリオイルを含有するマイクロカプセルの製法)
ユーカリオイル20gとヘキサメチレンジイソシアネート10gをアラビアゴム1%水溶液64gに加え、ホモミキサーにて撹拌し乳化させた。次いで、エチレングリコール6gを加え、ラボスターラー200rpmで撹拌をつづけながら、50℃で6時間維持して重縮合反応せしめた。反応液を、濾過、乾燥してマイクロカプセルを得た。
【0052】
得られたマイクロカプセルは、粒子径が1〜10μm(平均 5μm)であり、壁膜の含有量は15重量%であった。
実施例2(マイクロカプセルが固着されてなる繊維構造物の製法)
カプセル1%をバインダー(TF3500:北広ケミカル製)1%を含む水溶液中に懸濁させた懸濁液中に、綿100%メリヤス漂白後生地を0.5秒間接触させた後、直ちにパッダ-を用いて絞り率100%で絞った。その後100℃5分間乾燥しマイクロカプセルが付着した生地を作成した。
実験例1(洗濯耐久性試験)
上記実施例2で得られた繊維構造物を、JIS L 0217 103法で洗濯し、これを30回繰りかえした。洗濯0回と洗濯30回目の繊維構造物の電子顕微鏡写真を、図1に示す。電子顕微鏡は、日本電子データム(株)製 JSM-5800LV型を用い、測定倍率1000倍の条件で行った。
【0053】
図1の電子顕微鏡写真より、洗濯30回目後でも繊維上にマイクロカプセルが、適度に残存付着していることが分かる。このことから、本発明の繊維構造物は高い洗濯耐久性を有し、効果が長期間持続することが分かる。
実験例2(培養皮膚による皮膚刺激性試験)
本発明の繊維構造物である加工布を、三次元培養皮膚モデル“Vitrolife-Skin“グンゼ社製(以下培養皮膚という)に24時間作用させたときの培養皮膚の細胞生存率を測定し、加工布の皮膚に対する刺激性を評価した。
【0054】
(1)加工布サンプルの準備
加工布サンプルを直径7mmの円形に打ちぬき、その重さを量る。
【0055】
(2)培養皮膚の調製
24ウェルプレートを用意し、1ウェル当り250μLづつ細胞培養液を入れ、インキュベーターに入れて、37度で0.5時間保温する。その後、三次元培養皮膚モデル“Vitrolife-Skin“グンゼ社製(以下培養皮膚という)を保温しておいたウェルプレートに1ウェルづつセットし、再度インキュベーターに入れて、保温する。
【0056】
(3)加工布サンプルの添加
3倍量の重さの人工汗液を染み込ませた(1)で準備した加工布サンプルを、(2)で調整した培養皮膚の表面に載せた。加工布サンプルを載せた培養皮膚を、5%CO2、37℃で24時間培養した。
【0057】
(4)培養皮膚の生細胞の染色
MTT溶液を、24ウェルプレートに1mlづつ分取した。培養後24時間になったところで加工布サンプルを載せた培養皮膚から加工布サンプルを取り除き、培養皮膚を上記のMTT溶液に沈めた。MTT溶液に沈めた培養皮膚を37℃のインキュベーター中で3時間培養した後、MTT溶液で染色された培養皮膚の染色状態をデジタルカメラで撮影した。
【0058】
MTT溶液で染色された培養皮膚を、PBS(リン酸緩衝液)で洗浄した後、モデルの中央を打ち抜いた。打ち抜いたサンプルをウェルプレートに入れた。そのサンプル上に10%SDSを添加し、イソプロパノール(4N塩酸を1/100(体積比)含む)を抽出液として用い、振とう1時間半または静置1晩することにより抽出した。
【0059】
抽出液の吸光度(波長570nm)を測定した。
【0060】
なお、MTT(3−(4,5ジメチルチアゾ−ル−2−イル)−2,5−ジフェニルテトラゾリウムブロミド)は、還元系発色試薬であり、細胞のミトコンドリア内にある脱水素酵素と反応して紫色のホルマザンを生成する。このホルマザン量を吸光度測定することによって、細胞の生存率の評価を行なうことができる
(5)細胞生存率の測定
上記で得られた結果より、次式により細胞生存率を算出
細胞生存率(%)=(サンプル吸光度/コントロール吸光度)×100
上記の培養皮膚による皮膚刺激性試験の結果を、図2に示す。これより、ユーカリカプセル加工を施した繊維の方が、無加工のものより細胞生存率が高い、すなわち皮膚に対する刺激性が低いことが分かる。
実験例3(角質水分量試験及び経皮水分蒸散量試験)
ユーカリ加工生地の保湿性を実際の皮膚で確認するために、以下の試験を行った。左腕前腕に筒状にした加工布サンプル、右腕前腕に筒状にした無加工サンプルをそれぞれ8日間着用し、着用前と着用後の皮膚の保湿性を確認した。なお、皮膚に異常のない健常者6名をモニターとした。
【0061】
<測定項目>
▲1▼角質水分量測定(SKICON-200 IBS(株)製 測定条件:温度20℃湿度50%)
▲2▼経皮水分の蒸散量測定(AS-TW2型 (株)スキノス製 測定条件:温度20℃湿度50%)
▲3▼皮膚表面の観察(VH-6200型 (株)キーエンス製 測定条件:温度20℃湿度50%)
<測定方法>
予め筒状にした加工布サンプルで覆われる左腕前腕内側と筒状にした無加工サンプルで覆われる右腕前腕内側に2箇所づつ黒マジックでマークし測定位置とする。
【0062】
温度20℃湿度50%の条件下で測定位置2箇所にSKICON-200 IBS(株)製のセンサーをそれぞれ押し当て皮膚の水分率を測定する。同様に温度20℃湿度50%の条件下で測定位置2箇所にAS-TW2型 (株)スキノス製のセンサーをそれぞれ押し当て皮膚の水分蒸散量を測定する。
<測定結果>
角質水分量試験の結果を、図3に示す。全てのモニターにおいて、無加工サンプルより加工サンプルの方が、角質水分量が高く皮膚が水分で潤っていることが分かる。
【0063】
経皮水分蒸散量試験の結果を、図4に示す。全てのモニターにおいて、無加工サンプルにより加工サンプルの方が、経皮水分蒸散量が低く皮膚の潤いが維持されていることが分かる。
【0064】
皮膚表面の観察結果を、図5に示す。図5より、加工布を8日間着用した方が肌のきめが細かく、水分があり潤っているように観察できる。
実験例4(防臭効果試験)
抗菌防臭効果を次のJAFET基準で評価した。
【0065】
<試験方法>統一試験方法(JIS-L-1902-98)
<試験菌種>黄色ブドウ球菌
<抗菌防臭基準>
静菌活性値(logB/C)≧2.2
A:無加工布(又は、標準布)の接種直後に回収した菌数
B:無加工布(又は、標準布)の18時間培養後に回収した菌数
C:抗菌防臭加工布又は、制菌加工布の18時間培養後に回収した菌数
<抗菌防臭効果の耐久性>
(1)洗濯方法:JIS L 0217 103号、JAFET標準洗剤使用
(2)回数:0回及び10回
<試験結果>
静菌活性値を下記の表1に示す。
【0066】
【表1】
Figure 0004627970
【0067】
表1より、静菌活性値は洗濯10回で基準値2.2以上を維持している。すなわち、洗濯によるマイクロカプセルの脱離は少なく繊維との密着性が高いことから、洗濯耐久性に優れていることが分かる。
【0068】
【発明の効果】
本発明のユーカリオイルを内包するマイクロカプセルを付着した繊維構造物は、抗菌効果、保湿効果、皮膚のバリア効果を有し、かつ皮膚に対して刺激性が低いという特徴を有している。また、肌に対する風合いも良い。また、本発明の繊維構造物は、マイクロカプセルの壁膜やバインダーに、有害なホルムアルデヒドを発生する恐れのあるホルマリン系樹脂を全く採用していないため、皮膚への刺激性がより低減されているという特徴をも有している。
【0069】
さらに、マイクロカプセルがバインダーにより強固に繊維に固着されているため、耐久性(特に洗濯耐久性)が高く上記の効果が長期間維持発揮される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実験例1の洗濯0回と洗濯30回目の繊維構造物の電子顕微鏡写真である。
【図2】 実験例2の培養皮膚による皮膚刺激性試験の結果を示すグラフである。
【図3】 実験例3の角質水分量試験の結果を示すグラフである。
【図4】 実験例3の経皮水分蒸散量試験の結果を示すグラフである。
【図5】 実験例3の 皮膚表面の観察結果を示す写真である。

Claims (5)

  1. シネオールを含有する成分を内包する繊維処理用マイクロカプセル及びバインダーを含有してなる繊維処理剤であって、
    該シネオールを含有する成分がユーカリオイルであり、
    該マイクロカプセルが、ヘキサメチレンジイソシアネートとエチレングリコールとからなるウレタン樹脂の壁膜からなり、その強度が50g/cm 〜1kg/cm であり、
    該バインダーがシリコン系樹脂である繊維処理剤
  2. 上記マイクロカプセルの平均粒子径が1〜100μm、壁膜の厚さが0.1〜50μm、壁膜の含有量がマイクロカプセル全量に対して10〜90重量%である請求項1に記載の繊維処理剤
  3. シネオールを含有する成分を内包する繊維処理用マイクロカプセルが、バインダーにより付着されてなる繊維構造物であって、
    該シネオールを含有する成分がユーカリオイルであり、
    該マイクロカプセルが、ヘキサメチレンジイソシアネートとエチレングリコールとからなるウレタン樹脂の壁膜からなり、その強度が50g/cm 〜1kg/cm であり、
    該バインダーがシリコン系樹脂である繊維構造物
  4. バインダーの含有量が、マイクロカプセル全量に対して重量比で、0.1〜5倍である請求項に記載の繊維構造物。
  5. シネオールを含有する成分を内包する繊維処理用マイクロカプセルを、バインダーにより繊維に付着させることを特徴とする繊維構造物の製法であって、
    シネオールを含有する成分であるユーカリオイルとヘキサメチレンジイソシアネートとを水溶液中に乳化させ、これにエチレングリコールを加え加熱撹拌することにより、シネオールを含有する成分がユーカリオイルであり、ヘキサメチレンジイソシアネートとエチレングリコールとからなるウレタン樹脂の壁膜からなり、その強度が50g/cm 〜1kg/cm であるマイクロカプセルを製造し、得られたマイクロカプセルをシリコン系樹脂により繊維に付着させる製法
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