JP2002187808A - 根管充填材除去剤 - Google Patents

根管充填材除去剤

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JP2002187808A
JP2002187808A JP2000387637A JP2000387637A JP2002187808A JP 2002187808 A JP2002187808 A JP 2002187808A JP 2000387637 A JP2000387637 A JP 2000387637A JP 2000387637 A JP2000387637 A JP 2000387637A JP 2002187808 A JP2002187808 A JP 2002187808A
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正雄 安蒜
Kimihiko Sato
公彦 佐藤
Takaharu Takeshita
隆晴 竹下
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    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K6/00Preparations for dentistry
    • A61K6/50Preparations specially adapted for dental root treatment

Abstract

(57)【要約】 【課題】 根管の再治療を行う際に根管から根管充填材
を取り除いた後、根尖部に残留し易いガッタパーチャポ
イントや根管壁の象牙質細管に入り込んで残留し易い根
管充填用シーラー等の根管充填材を簡単な操作により従
来のような過剰な根管拡大操作を行うことなく取り除く
ことが可能な根管充填材除去剤を提供する。 【解決手段】 リモネン,ユーカリオイル,クロロホル
ム,キシレンから選ばれる少なくとも1種と界面活性剤
とで根管充填材除去剤とする。更に研磨材を添加しても
よい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、歯科治療に於いて根管
の再治療を行う時に根管から根管用充填材を除去する際
に用いる根管充填材除去剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】歯科治療に於いて歯髄疾患及び根尖歯周
疾患の治療を行う際に、抜髄後の根管内に材質的に安定
な物質を充填して根管内の空隙を封鎖し、根管と歯周組
織,根管と口腔との間の感染経路を遮断する根管治療が
行われる。この処置を行う際に現在最も多く用いられて
いる方法は、抜髄後の根管内に天然ガッタパ−チャと酸
化亜鉛とを主成分とするガッタパーチャポイントと呼ば
れる細い針状の根管充填材を充填した後に根管開口部を
セメント等で封鎖する方法である。このガッタパーチャ
ポイントを用いた根管の充填方法は、複数のガッタパー
チャポイントを順次根管内に充填する側方加圧充填法と
呼ばれる方法で一般的に行われている。このとき、ガッ
タパーチャポイントは根管内に緻密に充填することが必
要であるが、ガッタパーチャポイントは根管壁に対する
密着性が不充分であるためガッタパーチャポイントに根
管充填用シーラー組成物と呼ばれる材料を塗布してから
根管内に充填し根管壁とガッタパーチャポイントとの隙
間を埋めて封鎖性を高める方法が行われている。この根
管充填用シーラー組成物として現在広く使用されている
ものは、酸化亜鉛とユージノールとを主成分とした材料
である。酸化亜鉛・ユージノール系の根管充填用シーラ
ー組成物の他にもガッタパーチャポイントとの接着性が
高いことから、低粘度のポリイソプレンや天然ガッタパ
ーチャを主成分とする樹脂製の根管充填用シーラー組成
物も用いられている。
【0003】このように根管治療は、抜髄及び感染根管
処置の後に、ガッタパーチャポイントを根管を緊密に充
塞し、口腔から根管,根尖歯周組織の間を遮断して歯根
を無菌状態に保ち、根尖歯周組織における疾患の予防・
治癒を目的としている。しかし、一般的に根管は複雑な
形状をしており、歯牙の種類によっては1歯当り3〜4
の根管が存在し、しかも、その形状も扁平状,樽状,湾
曲状等、個々の歯牙により種々様々であるため、前述の
ようにガッタパーチャポイントと根管充填用シーラーと
から成る根管充填材を用いて治療を行っても細菌の侵入
を防止することが難しく、感染により歯痛や歯肉の腫れ
が起きてしまうことがあった。このような場合、根管治
療を再度やり直すことが必要となる。即ち、根管に充填
されているガッタパーチャポイントと根管充填用シーラ
ーとから成る根管充填材をリーマーとファイルとで丁寧
に取り除き、必要に応じて根管内の壊死腐敗物質等の有
機物質を次亜塩素酸ナトリウム溶液等の根管清掃剤で清
掃して再度前記側方加圧充填法等を用いてガッタパーチ
ャポイントを充填し直す治療が必要になるのである。
【0004】ところが、複雑な根管の細部にまで充填さ
れたガッタパーチャポイントと根管充填用シーラーとか
ら成る根管充填材をリーマーとファイルとを用いて除去
することは非常に困難であり、特に扁平状,湾曲状の根
管は根尖部にガッタパーチャポイントが残留すると充分
な感染部の清掃が行えず、再び感染が拡大し歯痛や歯肉
の腫れが起きてしまう可能性が高かった。このような場
合はリーマーやファイルを用いて根管拡大操作を行い、
残留している根管充填材を取り除く必要があった。ま
た、根管充填用シーラー組成物は、ガッタパーチャポイ
ントと比較して流動性が高く根管に対する密着性もある
ため根管壁の象牙質細管に入り込むと根管拡大を行わず
に取り除くことは不可能であり、根管壁ごと根管充填用
シーラーを削り落とす必要があった。しかし、根管充填
材が根尖部に残留する現象は一般的に複雑な根管形状の
場合が多いので直接目視で確認することが難しく根管拡
大の操作は非常に困難であり、又は根管充填材の根管壁
への残留は微量であるためレントゲンに造影され難く、
術者が根管拡大の状況を把握し難いため技術的に困難な
操作であった。更に、根管拡大は根管の強度を低下させ
根管が破折する危険が高くなる等の弊害が伴うため、で
きるだけ行わずに根管内に残留している根管充填材を除
去すること望まれていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は、根管
の再治療を行う際に根管から根管充填材をリーマーやフ
ァイル等を用いて取り除いた後、根尖部に残留したガッ
タパーチャポイントや根管壁の象牙質細管に入り込んで
残留した根管充填用シーラー等の根管充填材を簡単な操
作により従来のような過剰な根管拡大操作を行うことな
く取り除くことが可能な根管充填材除去剤を提供するこ
とを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前記課題を
解決すべく鋭意研究した結果、根管充填材をリーマーや
ファイルを用いて除去した後の根管に、根管充填材に使
用されているガッタパーチャポイントや樹脂製の根管充
填用シーラーの主成分であるポリイソプレン等の樹脂成
分を溶解又は膨潤軟化させることができ、且つ酸化亜鉛
・ユージノール系根管充填用シーラーの硬化体を形成す
るマトリックスであるユージノール亜鉛を溶解すること
の可能な溶液に界面活性剤を配合した根管充填材除去剤
を用いると、根管の細部に残っている根管充填材を溶解
又は膨潤軟化させることにより根管拡大による除去を行
うことなく取り除くことが可能となり、更にこの根管充
填材除去剤に研磨材が添加されているとより好ましいこ
とを究明して本発明を完成した。
【0007】
【発明の実施の形態】即ち、本発明に係る根管充填材除
去剤は、リモネン,ユーカリオイル,クロロホルム,キ
シレンから選ばれる少なくとも1種と界面活性剤とから
成る根管充填材除去剤であり、中でも、リモネンは生体
への安全性がクロロホルムやキシレンに比較して優れて
おり、ユーカリオイルよりも安価であることから好まし
い。このリモネン,ユーカリオイル,クロロホルム,キ
シレンから選ばれる少なくとも1種は80〜99重量%
で、界面活性剤は1〜20重量%の範囲が好ましく、更
にリモネン,ユーカリオイル,クロロホルム,キシレン
から選ばれる少なくとも1種と界面活性剤との合計10
0重量部に対して研磨材が2〜10重量部添加されてい
ると溶解性に加えて研磨による除去性も向上するのでよ
り好ましい。
【0008】本発明に係る根管充填材除去剤に使用する
リモネンは、単環式モノテルペンの一種でありd-リモ
ネン,l-リモネンのどちらも使用可能である。リモネ
ンはガッタパーチャポイントや樹脂製の根管充填用シー
ラーの主成分である天然ガッタパーチャやポリイソプレ
ン等を膨潤軟化させる作用がある。また、スチレンを溶
解することから、ポリイソプレン−スチレン共重合体を
配合した根管充填材には特に効果がある。
【0009】本発明に係る根管充填材除去剤に使用する
ユーカリオイルは、ユーカリ属植物の葉の水蒸気蒸留で
得られるシネオールを主成分とする物質である。ユーカ
リオイルはリモネンと同様に天然ガッタパーチャやポリ
イソプレンを膨潤軟化する作用がある。
【0010】本発明に係る根管充填材除去剤に使用する
クロロホルム,キシレンは、一般的に溶媒として用いら
れている物質が使用可能であり、キシレンはo−キシレ
ン,m−キシレン,p−キシレンの何れも使用可能であ
る。クロロホルム,キシレンは天然ガッタパーチャやポ
リイソプレン等の樹脂成分を溶解する作用があるため除
去作用はリモネンやユーカリオイルと比較して高い。
【0011】本発明に係る根管充填材除去剤に使用する
リモネン,ユーカリオイル,クロロホルム,キシレンに
は何れも酸化亜鉛・ユージノール系根管充填用シーラー
の硬化体のマトリックス部であるユージノール亜鉛を溶
解する作用があるため、酸化亜鉛・ユージノール系の根
管充填用シーラーを用いた症例において再度根管治療す
る場合にもガッタパーチャポイントと同様に除去するこ
とが可能である。
【0012】リモネン,ユーカリオイル,クロロホル
ム,キシレンから選ばれる少なくとも1種は、根管充填
材除去剤中に80〜99重量%の範囲で配合されること
が好ましい。80重量%未満であると根管充填材を溶解
又は膨潤軟化する作用が低くなる傾向があり、99重量
%を超えると実質的に界面活性剤の効果が下がり根管充
填材を溶解又は膨潤軟化させた物質を根管内から取り出
し難くなる傾向がある。
【0013】本発明に係る根管充填材除去剤に使用する
界面活性剤は、根管充填材除去剤を根管の細部まで浸透
させるためと、溶解又は膨潤軟化させた根管充填材を根
管の細部から効果的に取り除くために配合される。特に
リモネン,ユーカリオイルは、界面活性剤と共に使用し
ない場合には根管充填材を溶解又は膨潤軟化させた後の
樹脂を主成分とする物質が歯面に付着してしまいそれら
を根管内から取り出すことが困難となるので、界面活性
剤の使用が必要なのである。
【0014】本発明に係る根管充填材除去剤に使用する
界面活性剤は、陰イオン界面活性剤,陽イオン界面活性
剤,両性界面活性剤,非イオン界面活性剤の何れも使用
可能である。陰イオン界面活性剤としては、脂肪酸石
鹸,N−アシルアミノ酸及びその塩,ポリオキシエチレ
ンアルキルエーテルカルボン酸塩,アシル化ペプチド,
アルキルベンゼンスルホン酸塩,スルホコハク酸アルキ
ル二塩,ポリオキシエチレンアルキルスルホコハク酸二
塩,アルキルスルホ酢酸塩,N−アシルメチルタウリン
塩,ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩,第2
級高級アルコールエトキシサルフェート,モノグリサル
フェートを例示することができる。陽イオン界面活性剤
としては、ベンザルコニウム塩,イミダゾリニウム塩等
を例示でき、両性界面活性剤としては、レシチン,アル
キルアミンオキサイドが例示できる。非イオン界面活性
剤としては、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エス
テル,ポリオキシエチレン2級アルコールエーテル,ポ
リオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテ
ル,ポリオキシエチレンヒマシ油及び硬化ヒマシ油,ポ
リオキシエチレン脂肪酸アルカノールアミド硫酸塩,エ
チレングリコール脂肪酸エステル,脂肪酸モノグリセリ
ド,プロピレングリコール脂肪酸エステル,ソルビタン
脂肪酸エステル,ショ糖脂肪酸エステルを例示すること
ができる。中でも、脂肪酸石鹸,アシル化ペプチド,ポ
リオキシエチレンアルキルスルホコハク酸二塩,第2級
高級アルコールエトキシサルフェート,モノグリサルフ
ェート,ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステ
ル,ポリオキシエチレンヒマシ油及び硬化ヒマシ油,ポ
リオキシエチレン脂肪酸アルカノールアミド硫酸塩,脂
肪酸モノグリセリド,ソルビタン脂肪酸エステル,プロ
ピレングリコール脂肪酸エステル,ショ糖脂肪酸エステ
ルが口腔内で使用する場合の安全性の面から好ましい。
このような界面活性剤は、根管充填材除去剤中に1〜2
0重量%配合されることが好ましく、1重量%未満であ
ると根管細部への浸透性が不足し易く、また根管充填材
を溶解又は膨潤軟化させた物質の根管からの除去が難し
くなる傾向があり、20重量%を超えて配合しても効果
が得られ難い傾向がある。
【0015】本発明に係る根管充填材除去剤には、更に
研磨材を配合して溶液による除去作用に加え物理的な研
磨作用を加えることもできる。研磨材としては、歯科用
の歯磨材等で一般的に用いられている研磨材が使用可能
であり、第2リン酸カルシウム・2水和物及び無水物,
第1リン酸カルシウム,第3リン酸カルシウム,炭酸カ
ルシウム,ピロリン酸カルシウム,硫酸カルシウム,ア
ルミナ,水和アルミナ,沈降性シリカや無水アルカリ金
属ケイ酸塩錯塩等のシリカ系研磨材,ケイ酸アルミニウ
ム,不溶性メタリン酸ナトリウム,不溶性メタリン酸カ
リウム,第3リン酸マグネシウム,炭酸マグネシウム,
ベントナイト,ケイ酸ジルコニウム,ポリメチルメタク
リレート等の合成樹脂を例示することができる。これら
の研磨材は、リモネン,ユーカリオイル,クロロホル
ム,キシレンから選ばれる少なくとも1種と界面活性剤
との合計100重量部に対して研磨材が2〜10重量部
添加されていることが好ましく、2重量部未満では研磨
による根管充填材の除去効果が得られ難い傾向があり、
10重量部を超えて配合するとリモネン,ユーカリオイ
ル,クロロホルム,キシレンから選ばれる少なくとも1
種による根管充填材の溶解又は膨潤軟化させる作用を低
下させる虞がある。これらの研磨材は、1種又は2種以
上を配合して使用しても良い。
【0016】本発明に係る根管充填材除去剤の使用方法
としては、先ず根管に充填されているガッタパーチャポ
イントや根管充填用シーラーをリーマーとファイルとを
用いて根管壁をできるだけ切削しないように取り除く。
次いで本発明に係る根管充填材除去剤を根管内に注入し
しばらく放置した後、根管内の根管充填材除去剤を水洗
して取り除く。この時、放置する代わりに、特に研磨材
を配合した場合は、レンツーロ,抜髄針等の刃のない器
具を用いて根管充填材除去剤を根管内で攪拌すると、洗
浄効果の向上が期待できる。そして、根管充填材を除去
した後は、次亜塩素酸ナトリウム溶液等の根管清掃剤で
清掃し、通法により根管充填操作を行う。
【0017】本発明に係る根管充填材除去剤を使用し根
管充填材を除去する際には、細菌等の侵入により歯痛や
歯肉の腫れが起きている場合が多いため、本発明に係る
根管充填材除去剤に過酸化尿素,尿素,チオキソロン等
の根管拡大補助成分を配合すると細胞屑等のタンパク質
除去効果が期待できる。また、エタノール,イソブチル
アルコール等の有機溶媒と組み合わせて使用しても良
く、その特性を害さない範囲で着色剤等を添加しても良
いのは勿論である。
【0018】
【実施例】以下に実施例を示す。なお本発明はこれ等実
施例に限定されるものではない。 実施例1 d-リモネン(商品名:DリモネンN,ヤスハラケミカ
ル社製)97重量%にポリオキシエチレングリセリン脂
肪酸エステル3重量%を混合して根管充填材除去剤とし
た。この根管充填材除去剤について以下の試験方法によ
り「溶解・膨潤性の確認」と「根管充填材除去後の根管
内観察」とを行った。また、表1に示した配合で根管充
填材除去剤を作製し、実施例2〜5及び比較例2につい
て実施例1と同様の試験を行った。結果を表1に纏めて
示す。
【0019】「溶解・膨潤性の確認」各実施例・比較例
の根管充填材除去剤25mlに直径1mm×長さ15m
mのガッタパーチャポイント(商品名:ジーシーガッタ
パーチャポイント,ジーシー社製)を浸漬し、23℃で
10分間放置し、10分後のガッタパーチャポイントの
状態を観察した。直径8mm×深さ1mmの窪みが穿設
されている透明プラスチック板(縦10mm×横10m
m×厚さ2mm)に酸化亜鉛・ユージノール系の根管充
填用シーラー組成物としてユージノールセメント(商品
名:ユージノールセメント,ジーシー社製)を練和して
充填し、窪み内にユージノールセメントを充填した試料
を作製した。試料を37℃恒温器内で蒸留水中に24時
間浸漬後、各実施例・比較例の根管充填材除去剤25m
lに浸漬し、スターラーを用いて180rpm程度で攪
拌した。攪拌1分後及び3分後の試料からのユージノー
ルセメントの除去状態を観察した。
【0020】「根管充填材除去後の根管内観察」抜歯後
10%ホルマリン溶液中に保存された標準的なヒト上顎
側切歯を試料とした。切端を削除し髄室開拡後のヒト上
顎側切歯を、通常の根管拡大操作で根管形成を行った。
その根管にユージノール液に根管壁との識別のために色
素(食用青色1号:ダイワ化成社製)を0.3重量%配
合したユージノールセメント(商品名:ユージノールセ
メント,ジーシー社製)を根管充填用シーラー組成物と
して塗布したガッタパ−チャポイント(商品名:ジーシ
ーガッタパーチャポイント,ジーシー社製)を側方加圧
充填法にて充填した。この試料を37℃恒温器内で蒸留
水中に7日浸漬後、根管充填材をリーマーとファイルと
を用いて丁寧に根管を拡大しないように注意しながら根
管充填材を取り除いた。その後、根管充填材除去剤を根
管内に注入しファイルを用いて根管内に残っている根管
充填材を根管壁から除去する操作を行い水洗した。試料
を切断し目視にて根管内部の観察を行い、根管充填材除
去後の根管内の状態を以下のように評価した。また、リ
ーマーとファイルとを用いた除去のみを用いて根管充填
材を取り除いた例を比較例1とした。 A:根管壁から根管充填材が除去されているのが確認さ
れた。 B:根管壁に根管充填材が僅かに残っているのが確認さ
れた。 C:根管壁に根管充填材が残っているのが確認された。
【0021】
【表1】
【0022】表1から明らかなように、比較例1の従来
のリーマーとファイルとを用いた根管充填材の除去では
根管細部の根管充填材を取り除けないことがあり、再び
歯肉の腫れなどを起こす可能性が高く、細部に残った根
管充填材を取り除くためには根管拡大操作を行い機械的
に取り除かなければならない。また、比較例2である従
来から根管充填材の除去に使用されているクロロホルム
は、窪み内に根管充填用シーラーの残留が確認された。
また、根管内の根管充填材を除去した後も水洗ではきれ
いに取り除くことができなかった。それに対して実施例
1〜5は、ガッタパーチャポイントを膨潤軟化させ、ユ
ージノールセメントを溶解して取り除くことが可能であ
ることが確認できた。また、本発明に係る根管充填材除
去剤は、根管内観察の結果からも確実に根管充填材を除
去可能であることが確認できた。
【0023】
【発明の効果】以上に記述したように本発明に係る根管
充填材除去剤は、従来、根管の再治療を行う際に根管か
ら根管充填材を取り除いた後、根管内に残留した根管用
充填材を簡単な操作により過剰な根管拡大操作を行うこ
となく取り除くことが可能な根管充填材除去剤であり、
歯科医療に貢献する価値の非常に大きなものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 竹下 隆晴 東京都板橋区蓮沼町76番1号 株式会社ジ ーシー内 Fターム(参考) 4C089 AA20 BC01 BC02 BC20

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リモネン,ユーカリオイル,クロロホル
    ム,キシレンから選ばれる少なくとも1種と界面活性剤
    とから成ることを特徴とする根管充填材除去剤。
  2. 【請求項2】 リモネン,ユーカリオイル,クロロホル
    ム,キシレンから選ばれる少なくとも1種が80〜99
    重量%で、界面活性剤が1〜20重量%である請求項1
    に記載の根管充填材除去剤。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の根管充填材除去剤10
    0重量部に対して更に研磨材が2〜10重量部添加され
    ている根管充填材除去剤。
JP2000387637A 2000-12-20 2000-12-20 根管充填材除去剤 Pending JP2002187808A (ja)

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