JP2003003158A - 蓄熱材マイクロカプセルおよびそれを用いた建材または布帛類 - Google Patents

蓄熱材マイクロカプセルおよびそれを用いた建材または布帛類

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JP2003003158A JP2001192394A JP2001192394A JP2003003158A JP 2003003158 A JP2003003158 A JP 2003003158A JP 2001192394 A JP2001192394 A JP 2001192394A JP 2001192394 A JP2001192394 A JP 2001192394A JP 2003003158 A JP2003003158 A JP 2003003158A
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守 石黒
Shinkichi Mori
信吉 毛利
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Abstract

(57)【要約】 【課題】外気温が高過ぎたり低過ぎたりしても、人間が
快適と感じられる生活温度域に室温や体温を長時間安定
化せしめることが可能な建材や布帛類に用いられる蓄熱
材マイクロカプセルを得る。 【解決手段】炭素数が12〜18の脂肪酸化合物と、脂
肪族アルコール化合物とが縮合反応して得られるエステ
ル化合物をポリウレアまたはポリウレタンウレア樹脂皮
膜で被覆して得られる蓄熱材マイクロカプセルを得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は蓄熱材を内包するマ
イクロカプセルおよびそれを用いた建材または布帛類に
関するものであり、住居用の壁、床天井等の部材として
用いられる建材および衣料用、カーテン用、壁紙用、寝
具用等に利用することが可能である。本発明の蓄熱材マ
イクロカプセルを壁、床、天井等の住宅用建材として用
いることにより、室温の温度変化が少ない快適な生活空
間が得られ、また本発明の蓄熱材マイクロカプセルを使
用した布帛類を用いた衣類は冬場は暖かく、夏場は涼し
い感触が得られ、極めて温度保持性に優れた性能を発揮
する。また、健康上問題となり得る有害化学物質、とり
わけホルムアルデヒドを全く発しない建材および布帛類
を提供するものである。
【0002】
【従来の技術】樹脂、セメント、石膏等の基材中に蓄熱
材を内包するカプセルを分散させた蓄熱建材は熱容量が
大きく、蓄熱効果の高いものとして注目されている(特
開昭61−235485号、同62−50543号、同
62−50544号、同62−52153号、特公平2
−28650号、同6−6819号公報等)。このよう
な蓄熱建材は、夏場であればエアコンや朝方の涼しい外
気温を蓄熱して、日中の急激な温度上昇を抑えることが
可能で、また冬場であれば暖房余熱や日中の太陽光を蓄
熱して、夜間や明け方にかけての室温低下を抑えること
が可能であるため、通年に亘り快適な温度域に安定化
し、室温に緩衝性を示す住宅の設計が可能となる。これ
ら建材の内部には、相転移温度が15〜25℃の蓄熱材
を内包する直径が約0.1mm〜10mm大のカプセル
あるいは樹脂に蓄熱材を含浸させた粒子が分散されてい
る。
【0003】また、人体から発する熱を蓄えたり放熱す
ることを防いだりする目的で、繊維自体に蓄熱材を内包
したマイクロカプセルを塗工または含浸した布帛類の提
案がなされている(特開昭64−85374号、特開平
9−78470号、同10−295407号公報等)。
このような布帛類を用いたジャケット、手袋、ブーツ等
は蓄熱性があるために保温性に優れた効果を発揮するも
のであり、原理的には上記建材と同様に人体より発する
熱をカプセル内の蓄熱材に蓄えることにより体温調節機
能を意図するものである。
【0004】上記建材や布帛類に用いられるカプセルに
関する具体的な製法や物性については上記明細書中には
詳述されていないが、例えば建材に関するものであれば
ミリオーダーの粒径を有するカプセルを単に樹脂に含浸
したり、蓄熱材を単に樹脂中に溶解しただけであり、建
築作業工程上避けて通れない切断工程や釘打ち工程でカ
プセルが破壊され、カプセル内部から蓄熱材が次第に浸
み出すことで種々の問題が生じる。即ち、上記の如く蓄
熱材が充填されたカプセルの粒径があまりに大きかった
り、夏場の高温に曝されると破壊や液状化により流出す
る蓄熱材の量も極めて多くなり、理論的には粒径の3乗
に比例して流出する量が多くなる。
【0005】蓄熱材がカプセル外に染み出してくること
による問題点として、本来の蓄熱効果に支障をきたすば
かりでなく、変色、臭気、そして蓄熱材の蒸気を吸い込
んだ場合の健康上の問題、更には引火の危険性も孕んだ
ものとなる。これに対し、加工したボードにカプセルを
配置した部分を明確に示し、その部分以外の部位に釘打
ちや裁断処理を義務づけるとしても、そのボードの作製
はコストアップにつながるばかりか、作業効率が大きく
低下することは避けられない。
【0006】住宅用建材や布帛類に要求される項目とし
て、有害化学物質、特にホルムアルデヒドはアミノプラ
スト樹脂を用いたマイクロカプセル皮膜の重合架橋材料
として必須であり、物理的および化学的な堅牢性向上に
必要な材料であるが、それを用いて得られた建材や衣類
等からは極力発生を抑えなければならない。即ち、住宅
や衣類についてはシックハウス症候群と称されるアレル
ギー性皮膚炎、呼吸器系疾患等、化学薬品に対し抵抗力
がないか過敏に反応する人に対しては極僅かの濃度であ
っても異常を示すことがあるため、そのような化学薬
品、とりわけホルムアルデヒドについては厳しい規制値
が設けられている。
【0007】ホルムアルデヒドを原材料に使用するアミ
ノプラスト樹脂皮膜を有するマイクロカプセル化法であ
っても、適切なホルムアルデヒド除去処理、具体的には
活性炭等の吸着剤を用いて除去する、発生源に塗装等を
して被覆、遮断する、ホルムアルデヒドと反応する化学
物質を用いて無害な物質に変える、等の手法によりJI
S−A−5905または5908規格で示されるような
気相中での測定法で測定される量は検出限界以下に減少
させることは可能である。しかしながら、建材や布帛を
直接温水中で抽出した場合には皮膜樹脂の加水分解によ
り僅かながらホルムアルデヒドが遊離してくるため、ホ
ルムアルデヒドを原材料としたマイクロカプセル化法で
全くホルムアルデヒドを遊離しないマイクロカプセルを
得ることは極めて困難であった。
【0008】一方、ホルムアルデヒドを原材料としない
カプセル化法、例えば多価イソシアネートを用いた界面
重合法であれば、遊離のホルムアルデヒドを発すること
はない。しかしながら、蓄熱材としてパラフィン類等を
用いた場合、現在市販されている多くの多価イソシアネ
ートは、これら脂肪族系炭化水素化合物に全く溶解しな
いか、極めて溶解しにくいため緻密な皮膜のマイクロカ
プセルは得られず、仮に溶解しやすいイソシアネートを
選択してマイクロカプセルを得たとしても、皮膜の耐久
性乏しいものしか得られなかった。これに対し、パラフ
ィンに多価イソシアネートの溶解性を増すために、酢酸
エチルやケトン類等の補助溶剤を添加することによりあ
る程度溶解性は向上するが、カプセル化終了後これら補
助溶剤がカプセル化後完全に蓄熱材中から除去されない
と蓄熱材としての特性が著しく損なわれることが判明
し、一般に蓄熱材をマイクロカプセル化する方法として
界面重合法は適さない点が多かった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、外気
温が高過ぎたり低過ぎたりしても、人間が快適と感じら
れる生活温度域に室温や体温を長時間安定化せしめるこ
とが可能な建材や布帛類に用いられる蓄熱材マイクロカ
プセルを得ることであり、更に建材であれば自由に釘打
ち、錨打ち、切断が可能で、布帛類であれば自由に裁
断、縫製加工が可能で皮膜の柔軟性と堅牢性に富み、如
何なる条件に曝されてもホルムアルデヒドの発生が全く
ない蓄熱材マイクロカプセルを得ることである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の課題は、炭素数
が12〜18の脂肪酸化合物と脂肪族アルコール化合物
とが縮合反応して得られるエステル化合物をポリウレア
またはポリウレタンウレア樹脂皮膜で被覆して得られる
蓄熱材マイクロカプセルを用いることにより達成され
る。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明で用いられるマイクロカプ
セルの手法は一般に界面重合法と称され、具体的には芯
材となる蓄熱材に可溶な油溶性のモノマーを溶解した蓄
熱材を、界面活性剤と活性水素を有する化合物を溶解し
た連続水溶液相に微小滴状に分散し、加熱および攪拌を
施すことにより水相と蓄熱材相にそれぞれ溶解したモノ
マー同士がその界面で重合して水および油に不溶性の樹
脂皮膜を形成し、マイクロカプセルが得られる。具体的
な皮膜としては、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレ
ア、ポリウレタン皮膜のマイクロカプセルが知られてい
るが、相変化時の蓄熱材の多数回の膨張−収縮に耐え得
るだけの強度と弾力性、および塗工や含浸工程に耐えう
る物理的、化学的強度を有する皮膜として、ポリウレア
またはポリウレタンウレア樹脂皮膜を有するマイクロカ
プセルが最も好ましい。
【0012】本発明で用いられる多価イソシアネート
は、芳香環を有した芳香族系イソシアネートと芳香環を
有しない脂肪族イソシアネートに分類される。芳香族イ
ソシアネートの具体例としては、m−フェニレンジイソ
シアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、ナフ
タレン−1,4−ジイソシアネート、ポリメチレンポリ
フェニルイソシアネート、脂肪族系イソシアネートとし
ては、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、トル
エン−2,4,6−トリイソシアネート等のイソシアネ
ート単量体、ヘキサメチレンジイソシアネートとトリメ
チロールプロパンの付加物、トリレンジイソシアネート
とヘキサントリオールの付加物、及びヘキサメチレンジ
イソシアネートのビュレット付加物等が挙げられ、これ
らは組合わせて用いることが好ましい。即ち、脂肪族系
イソシアネートはマイクロカプセル皮膜の柔軟性に寄与
し、芳香族系イソシアネートは熱的、化学的な安定性向
上寄与するためである。多価イソシアネートは、蓄熱材
に対し1〜50質量%の範囲で添加、溶解される。
【0013】これら多価イソシアネートと反応して皮膜
を形成する多価アミンとしては、エチレンジアミン、ジ
エチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、及びヘ
キサメチレンジアミン等の脂肪族アミンや、o−フェニ
レンジアミン、p−フェニレンジアミン、ジアミノナフ
タレン、及びキシレンジアミン等の芳香族アミンが挙げ
られる。また、多価アルコールとしては、エチレングリ
コール、グリセリン、及びペンタエリスリトール等が挙
げられる。これらの多価アミンもしくは多価アルコール
を多価イソシアネートと併用する場合は、多価イソシア
ネートに対し0.5〜100質量%、好ましくは2〜5
0質量%の範囲で用いられる。これらは単独または組合
わせて用いられる。
【0014】本発明で用いられる蓄熱材の必要条件とし
て、上記多価イソシアネートに良好に溶解すること、マ
イクロカプセル皮膜の生成および皮膜物性に悪影響を与
えないこと、融点及び凝固点が約5〜40℃、好ましく
は10〜30℃の範囲の生活温度域であること、融解熱
量が少なくとも80kJ/kg以上であること、強い毒
性や臭気がなく安価であること、などが挙げられる。本
発明者はこれらの全ての条件を満たす蓄熱材を探索した
結果、炭素数が12〜18の脂肪酸化合物、好ましくは
炭素数が14〜16の直鎖の脂肪酸と、アルコール化合
物、好ましくは炭素数が1〜4の脂肪族アルコール化合
物とが縮合反応して得られるエステル化合物が最も適す
ることを見出した。
【0015】具体的なエステル化合物としては、ラウリ
ン酸メチル(ドデカン酸メチル)、ミリスチン酸メチル
(テトラデカン酸メチル)〜ミリスチン酸ブチル、ペン
タデカン酸メチル、パルミチン酸メチル(ヘキサデカン
酸メチル)〜パルミチン酸ブチル、ヘプタデカン酸メチ
ル、ヘプタデカン酸エチル、ステアリン酸メチル(オク
タデカン酸メチル)〜ステアリン酸ドデシル、等が挙げ
られる。これらのエステル系蓄熱材は混合して用いても
良いが、単一成分に近いほど融解熱量の低下がないため
好ましい。これらには必要に応じ、過冷却防止剤、比重
調節剤、劣化防止剤、着色剤等を添加することができ
る。
【0016】マイクロカプセルの粒子径の設定は、乳化
剤の種類、界面活性剤の濃度、乳化時の乳化液の温度、
乳化比(水相と油相の体積比率)、乳化機、分散機等の
微粒化装置の種類や運転条件(攪拌回転数、時間等)を
変更することにより所望の値に設定することができる
が、好ましくは5〜100μm、好ましくは5〜50μ
mの範囲に設定される。この範囲以下であると過冷却現
象、即ち融点と凝固点の温度差が広がる現象が生じた
り、また乳化工程の際に多価イソシアネートと水との反
応が起きやすくなり、粒子径が小さくなりにくいばかり
か、皮膜の緻密性の低下をもたらすため好ましくない。
逆にこの粒子径より大きいと加工時に破壊しやすくなっ
たり、釘打ち時、切断時に蓄熱材の染み出しの要因にな
るため好ましくない。本発明の粒子径は、ベックマンコ
ールター社製コールターカウンター、マルチサイザーを
用いて測定した体積平均粒子径を示す。
【0017】かくして得られたマイクロカプセルは、通
常水分散系のスラリー状態で得られるため、固形化また
はシート状支持体に含浸または塗工することにより建材
や布帛類に加工される。固形化する手法としては、その
まま加熱して水分を除去したり、市販の粉体化装置ある
いは造粒装置を用いることにより固形化が可能である。
本発明のマイクロカプセルを建材として用いるための好
ましい方法として、セメントや石膏系顔料とともに適当
な量の水を混合して養生することにより蓄熱性を有する
コンクリート建材に加工することが可能である。完成し
たコンクリート中に占める固形マイクロカプセルの固形
質量比率は5〜60%、好ましくは20〜50%の範囲
で練り込まれる。
【0018】本発明におけるマイクロカプセルを支持体
として例えば、セルロース繊維からなるシート、ナイロ
ン繊維、ポリエステル繊維、ポリエチレン繊維等の合成
繊維等の両面または片面に塗工または含浸させることに
より蓄熱性を有する建材または布帛類が得られる。マイ
クロカプセルを支持体に保持固定化させるときに使用す
るマイクロカプセルの形態は、マイクロカプセル製造直
後のマイクロカプセル分散液、又はマイクロカプセル分
散液の脱水処理や脱溶剤処理で得られるマイクロカプセ
ルの半固体状物、又は、マイクロカプセル分散液をスプ
レードライヤー、ドラムドライヤーによって得られるカ
プセル粉体いずれでも良い。支持体に付着させるマイク
ロカプセルの固形乾燥質量は多いほど蓄熱性に優れるが
衣類に加工した場合の風合いや着心地を勘案して決定さ
れる。
【0019】支持体に塗工又は含浸する際には必要であ
ればマイクロカプセルとともに適当なバインダーが添加
される。使用されるバインダーの具体例としては、結着
能及び皮膜形成能を有する従来より公知の天然高分子物
質、天然高分子変性品(半合成品)、及び合成品を用い
ることができる。バインダーに用いる天然高分子物質と
しては、でんぷん類、ゼラチン、カゼイン等、半合成品
としては、メチルセルロース、エチルセルロース、メチ
ルエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、可
溶化でんぷんの様な酸分解でんぷん、また、合成品とし
ては、ポリビニルアルコール、アクリル酸エステル、ポ
リエチレングリコール、ポリビニルピロリドン、及びビ
ニルピロリドン酢酸ビニル共重合体の親水性高分子や、
ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン、スチレンブタジエン共
重合体、カルボキシ変性スチレンブタジエン共重合体、
アクリロニトリルブタジエン共重合体、アクリル酸メチ
ルブタジエン共重合体、及びエチレン酢酸ビニル共重合
体等のラテックス類等が挙げられる。
【0020】本発明の蓄熱材マイクロカプセルは建材と
して、床、壁、天井に配され、室温の平準化に寄与す
る。更にガラスウールやウレタン発泡剤等の断熱材と組
み合わせることにより一層効果的となる。同様に、繊
維、紙、皮革類、ウレタンフォーム塗工もしくは含浸す
ることにより体温調整機能を有する衣料用の布帛類が得
られる。
【0021】
【実施例】以下に本発明の実施例を示す。実施例中の部
数は固形質量部を表す。また、融点及び融解熱量は示差
熱熱量計(米国パーキンエルマー社製、DSC−7型)
を用いて測定した。
【0022】実施例1 蓄熱材として、ミリスチン酸メチル(融点18℃、融解
熱量160kJ/kg)80部に多価イソシアネートと
してポリメリックジフェニルメタンジイソシアネート
(住友バイエルウレタン(株)製芳香族イソシアネー
ト、商品名44V20)10部を溶解した蓄熱材を、5
%(w/w)ポリビニルアルコール(クラレ(株)製、商品
名ポバール117)水溶液100部中に体積平均粒子径
が8μmになるまで室温で強攪拌を施した。次にこの乳
化液に3%ジエチレントリアミン水溶液60部を添加し
た後60℃で加熱と攪拌を1時間施してポリウレア皮膜
を有するミリスチン酸メチルのマイクロカプセルを得
た。
【0023】このマイクロカプセル分散液100部に、
ポルトランドセメント120部と水50部を混合しよく
混練りした後、2日間室温養生し蓄熱材マイクロカプセ
ル含有のコンクリートボードが得られた。このコンクリ
ートボードの間に熱電対温度計を差し込み、環境の温度
を0〜40℃の範囲で上下させたところ、コンクリート
ボード中の温度は16〜19℃付近で横這い状態とな
り、この温度付近で極めて温度変化が起きにくい現象が
見られた。
【0024】実施例2 蓄熱材として、ステアリン酸ブチル(融点19℃、融解
熱量115kJ/kg)80部に多価イソシアネートと
して、ジシクロヘキシルメタン4,4−ジイソシアネー
ト(住友バイエルウレタン(株)社脂肪族イソシアネー
ト、商品名デスモジュールW)15部を溶解した蓄熱材
を実施例1と同じポリビニルアルコール水溶液中に添加
し、平均粒径が25μmになるまで室温で攪拌を行っ
た。次にこの乳化液に3%ポリエーテル水溶液(旭電化
工業(株)製ポリエーテル、商品名アデカポリエーテル
EDP−450)60部を添加した後、60℃で加熱と
攪拌を施してポリウレタンウレア皮膜を有するステアリ
ン酸ブチルのマイクロカプセルを得た。
【0025】このマイクロカプセルを、厚さ5mmのポ
リエステル製不織布に含浸し、乾燥質量で500g/m
のマイクロカプセルを含ませた蓄熱しシートが得られ
た。この蓄熱シートを50cm立方の木箱内の内側6面
に貼り付けて密閉し、環境温度を0〜40℃の範囲で上
下させたところ、木箱内の温度は19〜20℃付近で横
這い状態となり、この温度付近で極めて温度変化が起き
にくい現象が見られた。
【0026】実施例3 蓄熱材として、ヘプタデカン酸メチル(融点31℃、融
解熱量210kJ/kg)80部を用いた以外は実施例
1と同様の操作でポリウレア皮膜を有するマイクロカプ
セルを得た。このマイクロカプセル分散液を実施例2と
同じ不織布に乾燥質量で100g/m含浸して蓄熱繊
維を得た。
【0027】比較例1 メラミン粉末7部に37%ホルムアルデヒド水溶液1
3.5部と水30部を加え、pHを8に調整した後、約
70℃まで加熱してメラミンホルムアルデヒド初期縮合
物水溶液を得た。pHを4.5に調整した10%スチレ
ン無水マレイン酸共重合体のナトリウム塩水溶液100
部中に、蓄熱材として実施例1と同じミリスチン酸メチ
ル80部を激しく撹拌しながら添加し平均粒子径が8μ
mになるまで乳化を行なった。この乳化液に上記メラミ
ン−ホルムアルデヒド初期縮合物水溶液全量を添加し7
0℃で2時間撹拌を施した後、pHを苛性ソーダを用い
て9に調製してメラミンホルマリン樹脂皮膜マイクロカ
プセルを得た。このマイクロカプセル分散液を室温で乾
固させた後、残存ホルムアルデヒド濃度を、JIS ,L1041
-1983記載のアセチルアセトン法を用いて測定したとこ
ろ約4000ppmのホルムアルデヒドが検出された。
【0028】比較例2 実施例1で蓄熱材としてミリスチン酸メチルの替わりに
n-オクタデカンを用いて同様にしてマイクロカプセルを
作成したが、イソシアネートがn-オクタデカンに充分溶
解していないため、操作終了後の分散液の液面にはn-オ
クタデカンが多量に浮遊しておりマイクロカプセルの皮
膜が得られていないことを示していた。
【0029】比較例3 実施例1でマイクロカプセルの粒子径を200μmに設
定した以外は同様の操作でマイクロカプセルを得、また
同様にコンクリートボードの作成を行った。しかしなが
らセメント粒子との混練り中にマイクロカプセルが多量
に破壊されたせいか蓄熱材と思われる染み出しが見られ
た。また、釘打ちを行うとその部分から次第に同様の蓄
熱材の染み出しが観察された。
【0030】
【発明の効果】実施例からも明らかなように、特定のエ
ステル系蓄熱材とポリウレアまたはポリウレタンウレア
樹脂皮膜を用いたマイクロカプセル化法を用いることに
より、堅牢性の高い緻密な皮膜のマイクロカプセルが得
られ、住居用建材または衣類等に加工してもホルムアル
デヒドを全く発しない安全な建材または衣類を提供する
ものである。実施例1〜3に示されるマイクロカプセル
スラリーを室温で乾固させた後、JIS ,L1041-1983記載
のアセチルアセトン法により残存するホルムアルデヒド
の濃度を測定したところ、全く検出されなかった。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炭素数が12〜18の脂肪酸化合物と、
    脂肪族アルコール化合物とが縮合反応して得られるエス
    テル化合物をポリウレアまたはポリウレタンウレア樹脂
    皮膜で被覆して得られる蓄熱材マイクロカプセル。
  2. 【請求項2】 ポリウレアまたはポリウレタンウレア樹
    脂皮膜が多価イソシアネートと水及びまたは多価アミン
    及びまたは多価アルコール化合物との重縮合反応により
    得られる請求項1記載の蓄熱材マイクロカプセル。
  3. 【請求項3】 体積平均粒子径が5〜100μmである
    請求項1記載の蓄熱材マイクロカプセル。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の蓄熱材マイクロカプセル
    をセメントまたは石膏中に練り込んで得られる建材。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の蓄熱材マイクロカプセル
    をシート状支持体に塗工または含浸して得られる布帛
    類。
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