JP2005320527A - 蓄熱材マイクロカプセル、蓄熱材マイクロカプセル分散液、蓄熱材マイクロカプセル固形物およびその利用方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】容易に加水分解することなく経時安定性に優れ、高熱量及び相変化熱応答性に優れる蓄熱材マイクロカプセルを提供すること。
【解決手段】蓄熱材を内包する蓄熱材マイクロカプセルにおいて、該蓄熱材が一般式(I)〜(III)で表される化合物の少なくとも一種を用いる。
【化1】
〔式中、R1、R2はそれぞれ独立の炭素数6以上の炭化水素基を表す。Xはヘテロ原子を含む2価の連結基を表す。〕
【化2】
〔式中、R3はn価の炭化水素基を表す。R4はそれぞれ独立の炭素数6以上の炭化水素基を表す。Yはヘテロ原子を含む2価の連結基を表す。〕
【化3】
〔式中、Aはm価の原子または原子団または連結基を表す。R5はそれぞれ独立の炭素数6以上の炭化水素基を表す。Zはヘテロ原子を含む2価の連結基または直接結合を表す。〕
【選択図】なし
【解決手段】蓄熱材を内包する蓄熱材マイクロカプセルにおいて、該蓄熱材が一般式(I)〜(III)で表される化合物の少なくとも一種を用いる。
【化1】
〔式中、R1、R2はそれぞれ独立の炭素数6以上の炭化水素基を表す。Xはヘテロ原子を含む2価の連結基を表す。〕
【化2】
〔式中、R3はn価の炭化水素基を表す。R4はそれぞれ独立の炭素数6以上の炭化水素基を表す。Yはヘテロ原子を含む2価の連結基を表す。〕
【化3】
〔式中、Aはm価の原子または原子団または連結基を表す。R5はそれぞれ独立の炭素数6以上の炭化水素基を表す。Zはヘテロ原子を含む2価の連結基または直接結合を表す。〕
【選択図】なし
Description
本発明は、一旦加熱または冷却することにより多量の熱を蓄え得る蓄熱方法に関するものであり、電気又は燃料等によるエネルギーを連続的に用いることなく対象物を加熱及び冷却することが可能な蓄熱方法に関するものである。
蓄熱材とは文字通り熱を蓄えうる材料のことであり、冷熱温度域から高温に至るまで様々な分野で用いられている。蓄熱材として一般に最も身近なものとして、水、氷が挙げられる。水は低分子量の割には比熱が極めて大きく安全、安価な蓄熱材であり、冷やしたり暖めたりすることにより保冷または保温材何れの蓄熱材としても用いることができる。また水を0℃以下に冷やし凍らせて得られた氷は融解熱量が約320kJ/kgと他の化合物と比較して突出して大きな融解熱量を有するため、最も身近な保冷材として利用されている。
物質の相変化時のエネルギーを利用した蓄熱方法即ち潜熱蓄熱方法は、高密度且つ特定の温度域の蓄熱が可能でありビル家屋などの蓄熱式空調技術に多用されている(例えば、特許文献1参照)。それ以外にも無機系化合物、糖類を用いた潜熱蓄熱材の提案がされている(例えば、特許文献2〜3参照)。また有機系化合物である脂肪族炭化水素化合物のマイクロカプセルを用いた蓄熱材及びその利用方法、特に10〜30℃付近の室温領域の蓄熱方法、更に高温域の保温材としての利用方法が提案されている(例えば、特許文献4〜5)。
上記温度範囲に融点を有する脂肪族炭化水素化合物は工業的にも多量に生産されているため比較的安価であり、マイクロカプセル化も容易である。ところが比較的高温の蓄熱材、具体的には約40℃以上に融点を有する脂肪族炭化水素化合物を天然物から単離することは量的及びコスト的に困難であるため、通常は炭素数20以上の脂肪族炭化水素の混合物として、通称パラフィンワックスという名称で市販されている。パラフィンワックス類は通常、離型剤、光沢剤、撥水剤等として用いられているが蓄熱材としても用いられている。しかしながら、蓄熱材として用いるには構成化合物数が多いためか融解熱量が低く、また相変化時の相変化応答性が悪い、即ち凝固状態のパラフィンワックスに加熱を続けた場合、融け始めてから融け終わるまでの温度範囲が比較的広いものとなる。このため、狭い温度変動範囲にて熱を蓄積したり取り出したりする場合には、化合物が本来持つ融解/凝固熱量のうちの一部分しか利用できないことがあり、蓄熱材質量当たりの有効利用熱量は小さいものとなることがあった。
また、0〜30℃付近の中低温域に融点を持つ蓄熱材においても、炭素数10〜20程度の脂肪族炭化水素化合物を用いる際、天然物から低コストで得るために、単離物ではなく混合物で得ることも多く、この場合には上記と同様に、構成化合物数が多いためか融解熱量が低く、また相変化時の相変化応答性が悪い、即ち、融け始めから融け終わりまでの温度範囲が比較的広いものとなる。このため、狭い温度変動範囲にて熱を蓄積したり取り出したりする場合には、化合物が本来持つ融解/凝固熱量のうちの一部分しか利用できないことがあり、蓄熱材質量当たりの有効利用熱量は小さいものとなることがあった。
これに対し、比較的融点が高温でも80kJ/kg以上の高い融解熱量と相変化応答性に優れる化合物として、高級アルコール類、高級脂肪酸類、エステル化合物が挙げられ、これらを蓄熱材として用いることが提案されている(例えば特許文献6)。これらは高純度の化合物として製品化されており、融け始めから融け終わりまでの温度範囲が比較的狭く、狭い温度変動範囲にて熱を蓄積したり取り出したりする場合においても、化合物が本来持つ融解/凝固熱量の大部分を利用することができ、蓄熱材質量当たりの有効利用熱量は大きいものとなる。また価格も比較的安価である。しかしながら、これらの化合物をバルク状態で使用する場合には比較的障害なく使用できるものの、乳化分散を施してマイクロカプセル化する場合には種々の問題点があった。
すなわち、高級アルコール類、高級脂肪酸類の場合には、これらの化合物を用いて既存の手法でマイクロカプセル化を行うと化合物の結晶化速度が速いためか乳化分散性が悪い、良好なマイクロカプセル皮膜が形成されない、カプセル化率が低い等の問題があった。また炭素数によっては特有の臭気の問題もあり蓄熱材、特に乳化分散を施して用いる蓄熱材としては適さないものであった。
一方、エステル化合物においては、通常可塑剤として用いられているエステル化合物の多くはメチルエステル、エチルエステル、ブチルエステルが主であり、これらアルコール残基の炭素数が4以下であるようなエステル化合物は、脂肪酸残基の炭素数が10以上の比較的高級なものであっても、比較的親水性が高いために、マイクロカプセル化工程において、種々の問題があった。例えば、通常使用される水等の分散媒体に蓄熱材を乳化分散して蓄熱材マイクロカプセルが作製される際の独特の問題として、高級脂肪酸と炭素数4以下の低級アルコールとの反応により得られるエステル化合物を蓄熱材として用いた場合には、分散媒体にエステル化合物の一部が溶け込むため、カプセル化されずにロスしてしまい、有効にカプセル化できる割合(カプセル化率)が低いという問題がある。さらに、分散媒体に溶解したエステル化合物が乳化分散性を悪化させたり、カプセル化反応を阻害したり、蓄熱材マイクロカプセル分散液の分散安定性を悪化させたりするなどの現象を引き起こすことが多かった。
さらに、高級脂肪酸と炭素数4以下の低級アルコールとの反応により得られるエステル化合物を蓄熱材として用いた場合は、その脂肪酸残基の炭素数とアルコール残基の炭素数を合わせた総炭素数が例えば20程度になると融点は室温付近になる。この融点の点では利用可能な範囲となるが、そのエステル化合物は加水分解しやすく加熱冷却を繰り返す用途に長期間使用すると、徐々に分解が起こり、融解熱量の低下と融点の目的温度からの逸脱が生じるといった問題があった。
また、エステル化合物以外のケトン化合物、エーテル化合物、アマイド化合物、アミン化合物などにおいても、連結基を中心として見た際の少なくとも一方の炭化水素基の炭素数が4以下である場合には、上記エステル化合物と同様の問題点があった。
特開平5−25471号公報
特開2000−178545号公報
特開2000−038577号公報
特開2001−081447号公報
特開2001−288458号公報
特許第2847267号公報
本発明の課題は、容易に加水分解されることなく経時安定性に優れ、高熱量及び相変化熱応答性に優れる蓄熱材を提供することにある。
本発明者らは鋭意検討した結果、次の発明を見出した。
(1)マイクロカプセル中に蓄熱材を内包する蓄熱材マイクロカプセルにおいて、該蓄熱材が下記一般式(I)〜(III)で表される化合物の少なくとも一種であることを特徴とする蓄熱材マイクロカプセル、
〔式中、R1、R2はそれぞれ独立の炭素数6以上の炭化水素基を表す。Xはヘテロ原子を含む2価の連結基を表す。〕
〔式中、R3はn価の炭化水素基を表す。R4はそれぞれ独立の炭素数6以上の炭化水素基を表す。Yはヘテロ原子を含む2価の連結基を表す。〕
〔式中、Aはm価の原子または原子団または連結基を表す。R5はそれぞれ独立の炭素数6以上の炭化水素基を表す。Zはヘテロ原子を含む2価の連結基または直接結合を表す。〕
(2)上記(1)記載の蓄熱材マイクロカプセルを分散媒体に分散させた蓄熱材マイクロカプセル分散液、
(3)上記(1)記載の蓄熱材マイクロカプセルを単独または複数個固着せしめてなる蓄熱材マイクロカプセル固形物、
(4)上記(1)記載の蓄熱材マイクロカプセル、上記(2)記載の蓄熱材マイクロカプセル分散液、上記(3)記載の蓄熱材マイクロカプセル固形物の少なくとも1種を床暖房に用いる蓄熱材マイクロカプセルの利用方法、
(5)上記(1)記載の蓄熱材マイクロカプセル、上記(2)記載の蓄熱材マイクロカプセル分散液、上記(3)記載の蓄熱材マイクロカプセル固形物の少なくとも1種を過熱防止剤に用いる蓄熱材マイクロカプセルの利用方法、
(6)上記(1)記載の蓄熱材マイクロカプセル、上記(2)記載の蓄熱材マイクロカプセル分散液、上記(3)記載の蓄熱材マイクロカプセル固形物の少なくとも1種を給湯システムに用いる蓄熱材マイクロカプセルの利用方法、
(7)上記(1)記載の蓄熱材マイクロカプセル、上記(2)記載の蓄熱材マイクロカプセル分散液、上記(3)記載の蓄熱材マイクロカプセル固形物の少なくとも1種をマイクロ波照射により加熱および蓄熱する保温材に用いる蓄熱材マイクロカプセルの利用方法、
(8)上記(1)記載の蓄熱材マイクロカプセル、上記(2)記載の蓄熱材マイクロカプセル分散液、上記(3)記載の蓄熱材マイクロカプセル固形物の少なくとも1種を繊維加工物に用いる蓄熱材マイクロカプセルの利用方法、
(9)上記(1)記載の蓄熱材マイクロカプセル、上記(2)記載の蓄熱材マイクロカプセル分散液、上記(3)記載の蓄熱材マイクロカプセル固形物の少なくとも1種を建築材料に用いる蓄熱材マイクロカプセルの利用方法、
(10)上記(1)記載の蓄熱材マイクロカプセル、上記(2)記載の蓄熱材マイクロカプセル分散液、上記(3)記載の蓄熱材マイクロカプセル固形物の少なくとも1種を空調用蓄熱材に用いる蓄熱材マイクロカプセルの利用方法。
(1)マイクロカプセル中に蓄熱材を内包する蓄熱材マイクロカプセルにおいて、該蓄熱材が下記一般式(I)〜(III)で表される化合物の少なくとも一種であることを特徴とする蓄熱材マイクロカプセル、
(2)上記(1)記載の蓄熱材マイクロカプセルを分散媒体に分散させた蓄熱材マイクロカプセル分散液、
(3)上記(1)記載の蓄熱材マイクロカプセルを単独または複数個固着せしめてなる蓄熱材マイクロカプセル固形物、
(4)上記(1)記載の蓄熱材マイクロカプセル、上記(2)記載の蓄熱材マイクロカプセル分散液、上記(3)記載の蓄熱材マイクロカプセル固形物の少なくとも1種を床暖房に用いる蓄熱材マイクロカプセルの利用方法、
(5)上記(1)記載の蓄熱材マイクロカプセル、上記(2)記載の蓄熱材マイクロカプセル分散液、上記(3)記載の蓄熱材マイクロカプセル固形物の少なくとも1種を過熱防止剤に用いる蓄熱材マイクロカプセルの利用方法、
(6)上記(1)記載の蓄熱材マイクロカプセル、上記(2)記載の蓄熱材マイクロカプセル分散液、上記(3)記載の蓄熱材マイクロカプセル固形物の少なくとも1種を給湯システムに用いる蓄熱材マイクロカプセルの利用方法、
(7)上記(1)記載の蓄熱材マイクロカプセル、上記(2)記載の蓄熱材マイクロカプセル分散液、上記(3)記載の蓄熱材マイクロカプセル固形物の少なくとも1種をマイクロ波照射により加熱および蓄熱する保温材に用いる蓄熱材マイクロカプセルの利用方法、
(8)上記(1)記載の蓄熱材マイクロカプセル、上記(2)記載の蓄熱材マイクロカプセル分散液、上記(3)記載の蓄熱材マイクロカプセル固形物の少なくとも1種を繊維加工物に用いる蓄熱材マイクロカプセルの利用方法、
(9)上記(1)記載の蓄熱材マイクロカプセル、上記(2)記載の蓄熱材マイクロカプセル分散液、上記(3)記載の蓄熱材マイクロカプセル固形物の少なくとも1種を建築材料に用いる蓄熱材マイクロカプセルの利用方法、
(10)上記(1)記載の蓄熱材マイクロカプセル、上記(2)記載の蓄熱材マイクロカプセル分散液、上記(3)記載の蓄熱材マイクロカプセル固形物の少なくとも1種を空調用蓄熱材に用いる蓄熱材マイクロカプセルの利用方法。
本発明の蓄熱材マイクロカプセルは、蓄熱材として一般式(I)〜(III)で表される化合物の少なくとも一種を用いるが、各化合物が有する炭化水素基は炭素数が6以上であるため、分散媒体に溶解しにくく、水分やpHが変化しやすい環境でも、加水分解しにくいという特徴がある。ゆえに、加熱冷却を繰り返す用途に長期間使用しても安定な熱物性が得られ、高融解熱量を維持することができる。また、マイクロカプセル化工程において導入した蓄熱材化合物の大部分が油滴となって有効にカプセル化されカプセル化率を高くすることができる。さらに、得られる蓄熱材マイクロカプセル分散液は分散安定性が良好なものとなる。
本発明に係わる蓄熱材は、炭素数が互いに異なってもよい炭化水素基同士を炭素数が6以上の範囲でそれぞれ変化させて組み合わせることにより、融点は任意に設定することができ、低温、中温、高温のいずれの蓄熱材にも応用することができる。本発明の蓄熱材を高温域の蓄熱材として用いることにより、パラフィンワックスでは得られなかった高熱量と、相変化時の迅速な熱応答とが可能となる。また、本発明の蓄熱材を中低温域の蓄熱材として用いることにより、脂肪族炭化水素化合物の混合物では得られなかった高熱量と相変化時の迅速な熱応答が得られるようになった。
本発明に係わる蓄熱材は、一般式(I)〜(III)で表される化合物の少なくとも一種を用いる。
一般式(I)において、R1とR2は、互いに同じであっても、異なっていてもよい、炭素数6以上の炭化水素基である。具体例としては、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシル、オクタデシル、ノナデシル、エイコシル、ヘンエイコシル、ドコシル、トリコシル、テトラコシル、ペンタコシル、ヘキサコシル、ヘプタコシル、オクタコシル、ノナコシル、トリアコンチル、ヘントリアコンチル、ドトリアコンチル、トリトリアコンチル、テトラトリアコンチル、ペンタトリアコンチル、ヘキサトリアコンチル、ヘプタトリアコンチル、オクタトリアコンチル、ノナトリアコンチル、テトラコンチル、ヘンテトラコンチル、ドテトラコンチル、トリテトラコンチル、テトラテトラコンチル、ペンタテトラコンチル、ヘキサテトラコンチル、ヘプタテトラコンチル、オクタテトラコンチル、ノナテトラコンチル、ペンタコンチルなどの直鎖状の炭化水素基、または2−エチルヘキシル、2−エチルオクチル、イソドデシル、イソオクタデシルなどの分岐を有する炭化水素基、またはヘキセニル、ヘプテニル、オクテニル、ノネニル、デセニル、ウンデセニル、ドデセニル、トリデセニル、テトラデセニル、ペンタデセニル、ヘキサデセニル、ヘプタデセニル、オクタデセニル、ノナデセニル、エイコセニル、ヘンエイコセニル、ドコセニル、トリコセニル、テトラコセニル、ペンタコセニル、ヘキサコセニル、ヘプタコセニル、オクタコセニル、ノナコセニル、トリアコンテニル、ヘントリアコンテニル、ドトリアコンテニル、トリトリアコンテニル、テトラトリアコンテニル、ペンタトリアコンテニル、ヘキサトリアコンテニル、ヘプタトリアコンテニル、オクタトリアコンテニル、ノナトリアコンテニル、テトラコンテニル、ヘンテトラコンテニル、ドテトラコンテニル、トリテトラコンテニル、テトラテトラコンテニル、ペンタテトラコンテニル、ヘキサテトラコンテニル、ヘプタテトラコンテニル、オクタテトラコンテニル、ノナテトラコンテニル、ペンタコンテニルなどの不飽和結合を有する炭化水素基、などを挙げることができる。R1とR2において、より好ましくは、炭素数が8〜60であり、さらに好ましくは、10〜40である。炭素数が8未満であると、加水分解に対する安定性が低下したり、必要な熱量が不足したりすることがある。一方、炭素数が60を越えると、原料が天然に存在する量が極めて少なく、高価になることがある。
一般式(II)において、R3は、n価の炭化水素基であり、飽和炭化水素基、不飽和炭化水素基、芳香環含有炭化水素基、シクロパラフィン環含有炭化水素基などを挙げることができる。また、nは2〜60の整数を表す。ここで、n価とはYと結合する部分がn個あることを表す。
一般式(II)において、R4は、互いに同じであっても異なっていてもよい、炭素数6以上の炭化水素基あり、具体例としては、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシル、オクタデシル、ノナデシル、エイコシル、ヘンエイコシル、ドコシル、トリコシル、テトラコシル、ペンタコシル、ヘキサコシル、ヘプタコシル、オクタコシル、ノナコシル、トリアコンチル、ヘントリアコンチル、ドトリアコンチル、トリトリアコンチル、テトラトリアコンチル、ペンタトリアコンチル、ヘキサトリアコンチル、ヘプタトリアコンチル、オクタトリアコンチル、ノナトリアコンチル、テトラコンチル、ヘンテトラコンチル、ドテトラコンチル、トリテトラコンチル、テトラテトラコンチル、ペンタテトラコンチル、ヘキサテトラコンチル、ヘプタテトラコンチル、オクタテトラコンチル、ノナテトラコンチル、ペンタコンチルなどの直鎖状の炭化水素基、または2−エチルヘキシル、2−エチルオクチル、イソドデシル、イソオクタデシルなどの分岐を有する炭化水素基、またはヘキセニル、ヘプテニル、オクテニル、ノネニル、デセニル、ウンデセニル、ドデセニル、トリデセニル、テトラデセニル、ペンタデセニル、ヘキサデセニル、ヘプタデセニル、オクタデセニル、ノナデセニル、エイコセニル、ヘンエイコセニル、ドコセニル、トリコセニル、テトラコセニル、ペンタコセニル、ヘキサコセニル、ヘプタコセニル、オクタコセニル、ノナコセニル、トリアコンテニル、ヘントリアコンテニル、ドトリアコンテニル、トリトリアコンテニル、テトラトリアコンテニル、ペンタトリアコンテニル、ヘキサトリアコンテニル、ヘプタトリアコンテニル、オクタトリアコンテニル、ノナトリアコンテニル、テトラコンテニル、ヘンテトラコンテニル、ドテトラコンテニル、トリテトラコンテニル、テトラテトラコンテニル、ペンタテトラコンテニル、ヘキサテトラコンテニル、ヘプタテトラコンテニル、オクタテトラコンテニル、ノナテトラコンテニル、ペンタコンテニルなどの不飽和結合を有する炭化水素基、などを挙げることができる。R4において、より好ましくは、炭素数が8〜60であり、さらに好ましくは、10〜40である。炭素数が8未満であると、加水分解に対する安定性が低下したり、必要な熱量が不足したりすることがある。一方、炭素数が60を越えると、原料が天然に存在する量が極めて少なく、高価になることがある。
一般式(III)において、R5は、互いに同じであっても異なっていてもよい、炭素数6以上の炭化水素基あり、具体例としては、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシル、オクタデシル、ノナデシル、エイコシル、ヘンエイコシル、ドコシル、トリコシル、テトラコシル、ペンタコシル、ヘキサコシル、ヘプタコシル、オクタコシル、ノナコシル、トリアコンチル、ヘントリアコンチル、ドトリアコンチル、トリトリアコンチル、テトラトリアコンチル、ペンタトリアコンチル、ヘキサトリアコンチル、ヘプタトリアコンチル、オクタトリアコンチル、ノナトリアコンチル、テトラコンチル、ヘンテトラコンチル、ドテトラコンチル、トリテトラコンチル、テトラテトラコンチル、ペンタテトラコンチル、ヘキサテトラコンチル、ヘプタテトラコンチル、オクタテトラコンチル、ノナテトラコンチル、ペンタコンチルなどの直鎖状の炭化水素基、または2−エチルヘキシル、2−エチルオクチル、イソドデシル、イソオクタデシルなどの分岐を有する炭化水素基、またはヘキセニル、ヘプテニル、オクテニル、ノネニル、デセニル、ウンデセニル、ドデセニル、トリデセニル、テトラデセニル、ペンタデセニル、ヘキサデセニル、ヘプタデセニル、オクタデセニル、ノナデセニル、エイコセニル、ヘンエイコセニル、ドコセニル、トリコセニル、テトラコセニル、ペンタコセニル、ヘキサコセニル、ヘプタコセニル、オクタコセニル、ノナコセニル、トリアコンテニル、ヘントリアコンテニル、ドトリアコンテニル、トリトリアコンテニル、テトラトリアコンテニル、ペンタトリアコンテニル、ヘキサトリアコンテニル、ヘプタトリアコンテニル、オクタトリアコンテニル、ノナトリアコンテニル、テトラコンテニル、ヘンテトラコンテニル、ドテトラコンテニル、トリテトラコンテニル、テトラテトラコンテニル、ペンタテトラコンテニル、ヘキサテトラコンテニル、ヘプタテトラコンテニル、オクタテトラコンテニル、ノナテトラコンテニル、ペンタコンテニルなどの不飽和結合を有する炭化水素基、などを挙げることができる。R5において、より好ましくは、炭素数が8〜60であり、さらに好ましくは、10〜40である。炭素数が8未満であると、加水分解に対する安定性が低下したり、必要な熱量が不足したりすることがある。一方、炭素数が60を越えると、原料が天然に存在する量が極めて少なく、高価になることがある。
一般式(III)において、Zはヘテロ原子を含む2価の連結基または直接結合である。ヘテロ原子を含む2価の連結基の具体例としては、上記Yで例示した基を挙げることができる。
一般式(III)において、Aはm価の原子または原子団または連結基であり、具体例としては、窒素原子、イオウ原子、酸素原子、ケイ素原子、リン原子、複素環、ヘテロ原子含有炭化水素基などを挙げることができる。また、mは2〜60の整数を表す。ここで、m価とはZと結合する部分がm個あることを表す。
本発明に係わる蓄熱材は、親水性官能基の含有比率が少ない物が好ましく、例えば一般式(III)におけるAは、Zとの結合に関与していないカルボキシル基、ヒドロキシル基、アミノ基等の官能基を含有していてもよいが、次のような上限がある。すなわち、蓄熱材の酸価は20以下が好ましく、さらに10以下がより好ましい。ヒドロキシル価は50以下が好ましく、さらに30以下がより好ましい。アミン価は30以下が好ましく、さらに20以下がより好ましい。これらの値が前記値よりも大きいと蓄熱材の親水性が高くなり、水等の分散媒体への溶解分が多くなり、導入した蓄熱材のうち有効にカプセル化される割合が小さくなってしまったり、蓄熱材マイクロカプセル分散液の分散安定性を悪化させたりすることがあるので好ましくない。
本発明に係わる蓄熱材の融点は、特に制限を受けるわけではなく、融点が100℃以上の化合物の場合でも、高圧釜での乳化・反応を行うことにより、水媒体を用いたマイクロカプセル化が可能である。一般的なマイクロカプセル化設備が使えるという点では、蓄熱材の融点は、約−50〜100℃の範囲、好ましくは−20〜90℃の範囲に設定されることが好ましい。さらに、R1、R2、R4、R5で示されるそれぞれ独立の炭素数6以上の炭化水素基は、融解熱量や有害性の点から直鎖状の飽和炭化水素基であることが好ましい。
本発明に係わる蓄熱材としては、特に、脂肪酸と一価アルコールとの脂肪酸エステル化合物、二塩基酸と一価アルコールとのジエステル化合物、多価アルコールと脂肪酸とのエステル化合物、N−置換脂肪酸アミド化合物、ケトン化合物が好ましい。さらにとりわけ脂肪酸エステル化合物が、原料の入手のしやすさや合成のしやすさの点などから好適に用いることができる。つまり、一般式(I)において、Xが−COO−結合であり、R1が炭素数6以上の炭化水素基、R2が炭素数6以上の炭化水素基であるエステル化合物である。R1とR2の炭素数は同じであっても異なっていても良い。R1とR2の炭化水素基の炭素数は、それぞれ8〜60の範囲のものがより好ましく、さらにそれぞれ10〜40の範囲のものが好ましい。R1とR2は、直鎖状の飽和炭化水素基が最も好ましい。
本発明に係わる蓄熱材は、お互い混合して用いても良いし、パラフィン系有機化合物を混合して用いても良く、必要に応じ過冷却防止剤、比重調節剤、劣化防止剤等を添加することが出来る。
本発明に係わる蓄熱材は、融解時に漏れ出さないよう丈夫で熱安定性の良い容器や包材に充填して保温材としたり、親油性のゲル化剤と混合して固形化して用いる、あるいは水中に顕濁させて分散液として使用することも可能であるが、本発明の如くマイクロカプセル化して用いることにより種々の目的に使いやすい形態に加工することができる。
本発明のマイクロカプセルの製法として物理的方法と化学的方法が知られているが、特に潜熱蓄熱材をマイクロカプセル化する方法としては、複合エマルジョン法によるカプセル化法(特開昭62−1452号公報)、蓄熱材粒子の表面に熱可塑性樹脂を噴霧する方法(特開昭62−45680号公報)、蓄熱材粒子の表面に液中で熱可塑性樹脂を形成する方法(特開昭62−149334号公報)、蓄熱材粒子の表面でモノマーを重合させ被覆する方法(特開昭62−225241号公報)、界面重縮合反応によるポリアミド皮膜マイクロカプセルの製法(特開平2−258052号公報)等に記載されている方法が用いられる。
マイクロカプセルの膜材としては、界面重合法、インサイチュー(in−situ)法、ラジカル重合法等の手法で得られるポリスチレン、ポリアクリロニトリル、ポリ(メタ)アクリレート、ポリアミド、ポリアクリルアミド、エチルセルロース、ポリウレタン、アミノプラスト樹脂、またはゼラチンとカルボキシメチルセルロース若しくはアラビアゴムとのコアセルベーション法を利用した合成あるいは天然の樹脂が用いられるが、メラミンホルマリン樹脂、尿素ホルマリン樹脂、ポリアミド、ポリウレア、ポリウレタンウレアが好ましく、さらに物理的、化学的に安定なインサイチュー法によるメラミンホルマリン樹脂皮膜、尿素ホルマリン樹脂皮膜を用いたマイクロカプセルを使用することが特に好ましい。
本発明の蓄熱材マイクロカプセルの体積平均粒子径は0.5〜50μmの範囲にすることが好ましく、さらに好ましくは1〜20μmの範囲にすることが好ましい。50μmより大きい粒子径では機械的剪断力に極めて弱くなることがあり、0.5μmより小さい粒子径では破壊は抑えられるものの、膜厚が薄くなり耐熱性に乏しくなることがある。本発明で述べる体積平均粒子径とはマイクロカプセル粒子の体積換算値の平均粒子径を表わすものであり、原理的には一定体積の粒子を小さいものから順に篩分けし、その50%体積に当たる粒子が分別された時点での粒子径を意味する。体積平均粒子径の測定は顕微鏡観察による実測でも測定可能であるが、市販の電気的、光学的粒子径測定装置を用いることにより自動的に測定可能であり、本発明における体積平均粒子径は米国コールター社製粒度測定装置マルチサイザーII型を用いて測定を行なった。
本発明の蓄熱材マイクロカプセルは、通常水分散液の状態で作製されるが、この分散液(スラリー)状態のまま使用することができる他、スプレードライヤー、ドラムドライヤー、フリーズドライヤー、フィルタープレスなどの方法で媒体の水を蒸発・脱水・乾燥させて粉体や固形の状態にして使用することができる。さらに必要に応じてバインダー等を加えて粒状物に加工して使用することもできる。本発明ではこれら粉体や固形および粒状物の総称として固形物と呼ぶことにする。
本発明の蓄熱材マイクロカプセルは保冷剤としての用途よりも、保温用途として利用することが好ましいが、特に以下に示す7種が好ましい利用方法である。第1の好ましい利用方法は、床暖房用の蓄熱材である。通常床暖房システムは、床材の下に加熱用の電気ヒーターもしくは温熱媒体を流動させるための温熱パイプを張り巡らし、床面を加熱して室内を暖房するよう設計されている。床暖房は灯油燃焼式のストーブやファンヒーターなどの局所的な高温による暖房方法と異なり遠赤外線による輻射熱と床から直に伝わる伝導熱の相乗効果を活かした暖房方法であり室内の温度ムラや水分の発生が少なく穏和かつ安全な暖房方法として注目されている。本発明の蓄熱材を内包するマイクロカプセルを床暖房用発熱体の近傍付近に配置することにより、温度の上昇及び下降幅が小さくなり消費する電力の著しい削減に効果が得られる。この床暖房用には蓄熱材の融点が20〜50℃の範囲であることが好ましい。この用途において、R1、R2、R4、R5で示されるそれぞれ独立の炭素数6以上の炭化水素基としては10〜22の炭素数が好ましい。最も好ましい蓄熱材は、一般式(I)において、Xが−COO−結合であり、R1とR2がそれぞれ炭素数10〜22の炭化水素基であり、R1とR2の総炭素数が20〜40の範囲のものが好ましい。
第2の好ましい利用方法は、過熱防止剤である。ここでいう過熱とは、100℃以上の高温のみならず、設定した温度以上に達すると不具合が生じる現象全てを意味する。具体的にはコンピューター内の制御素子の発熱防止、道路の日射による発熱等が挙げられるが、好ましくはガス吸着剤の吸着熱や脱着熱による性能低下を抑える手段として、本発明の蓄熱材を内包したマイクロカプセルをガス吸着剤近傍に固着させておく利用方法が特に好ましい応用例として挙げられる。ガス吸着剤としては、活性炭、ゼオライト、シリカゲル、有機金属錯体などが挙げられる。吸着対象のガスとしては、メタンなどの天然ガス系、プロパンやブタンなどの石油ガス系、水素、一酸化炭素や二酸化炭素、酸素、窒素、臭気性ガス、酸性ガス、塩基性ガス、有機溶剤ガスなどが挙げられる。過熱防止剤の用途には蓄熱材の融点が20〜80℃の範囲であることが好ましい。この用途において、R1、R2、R4、R5で示されるそれぞれ独立の炭素数6以上の炭化水素基としては10〜36の炭素数が好ましい。最も好ましい蓄熱材は、一般式(I)において、Xが−COO−結
合であり、R1とR2がそれぞれ炭素数10〜36の炭化水素基であり、R1とR2の総炭素数が20〜50であるものが好ましい。
合であり、R1とR2がそれぞれ炭素数10〜36の炭化水素基であり、R1とR2の総炭素数が20〜50であるものが好ましい。
第3の好ましい利用方法は、燃料電池の廃熱を利用した燃料電池給湯コジェネレーションシステムや、深夜電力を利用した給湯システムの蓄熱材である。燃料電池給湯コジェネレーションシステムにおいては、改質器と燃料電池に熱交換装置を設け、熱交換装置を蓄熱タンクに接続し、その配管内に、蓄熱材を内包したマイクロカプセルを分散させた熱媒流体を循環させることで、熱交換装置で回収した改質器や燃料電池の廃熱を蓄熱タンクに高容量で蓄熱しておくことができる。蓄熱タンクに給水配管系統を接続することで、必要に応じてお湯を供給することができる。深夜電力を利用した給湯システムにも同様に適用可能であるが、廃熱の発生が不定期である燃料電池給湯システムにより好適に応用することができる。給湯システム用途には蓄熱材の融点が50〜90℃の範囲であることが好ましい。この用途において、R1、R2、R4、R5で示されるそれぞれ独立の炭素数6以上の炭化水素基としては10〜40の炭素数が好ましい。最も好ましい蓄熱材は、一般式(I)において、Xが−COO−結合であり、R1とR2がそれぞれ炭素数10〜40の
炭化水素基であり、R1とR2の総炭素数が30〜64であるものが好ましい。
炭化水素基であり、R1とR2の総炭素数が30〜64であるものが好ましい。
第4の好ましい利用方法は、マイクロ波を照射することにより発生する熱の蓄熱材である。マイクロ波は通常高周波とも呼ばれ、極性を有する物質に照射するとその分子運動が盛んになることにより加熱が可能となる。本発明の蓄熱材マイクロカプセル及び/または本発明の蓄熱材マイクロカプセル固形物と極性を有する物質との混合物にマイクロ波を照射することにより極性を有する物質が発熱し、その熱を蓄熱材が蓄熱することにより照射後も長時間快適な温度が長持ちする保温材として利用できる。極性を有する物質としては、無機塩類や粘土鉱物顔料、天然鉱物などが用いられるが、特にシリカゲル、活性アルミナ、珪酸マグネシウム、ゼオライト等の高吸水性の無機物質が好ましく、これらは単一または2種以上を組み合わせて用いられる。マイクロ波を利用した用途においては、蓄熱材の融点が20〜80℃の範囲であることが好ましい。この用途において、R1、R2、R4、R5で示されるそれぞれ独立の炭素数6以上の炭化水素基としては10〜36の炭素数が好ましい。最も好ましい蓄熱材は、一般式(I)において、Xが−COO−結合であ
り、R1とR2がそれぞれ炭素数10〜36の炭化水素基であり、R1とR2の総炭素数が20〜50であるものが好ましい。
り、R1とR2がそれぞれ炭素数10〜36の炭化水素基であり、R1とR2の総炭素数が20〜50であるものが好ましい。
第5の好ましい利用方法は、繊維加工物用の蓄熱材である。繊維加工物としては、被服材料や寝具などが挙げられる。本発明の蓄熱材マイクロカプセル、本発明の蓄熱材マイクロカプセル分散液、本発明の蓄熱材マイクロカプセル固形物から選ばれる少なくとも1種を付与した繊維加工物は、人体が使用した際に快適な温熱感や冷涼感を与えることができる。被服材料に本発明の蓄熱材マイクロカプセル、本発明の蓄熱材マイクロカプセル分散液、本発明の蓄熱材マイクロカプセル固形物を付与する方法としては、被服材料用支持基材に塗工又は含浸させる方法あるいは被服材料用繊維中に練り込む方法等を挙げることができる。被服材料用繊維の具体例としては、綿、麻、絹、羊毛などの天然繊維、再生繊維としてのレーヨン、キュプラ、半合成繊維としてのアセテート、トリアセテート、プロミックス、合成繊維としてのナイロン、アクリル、ビニロン、ビニリデン、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、フェノール系などの繊維などを挙げることができる。被服材料用支持基材の具体例としては、前記繊維の編物、織物、不織布等の布帛、これら布帛の縫製物などを挙げることができる。また、寝具に本発明の蓄熱材マイクロカプセル、本発明の蓄熱材マイクロカプセル分散液及、本発明の蓄熱材マイクロカプセル固形物を付与する方法としては、蓄熱材マイクロカプセル及び/または本発明の蓄熱材マイクロカプセル固形物を通気性のある布帛に充填して布団状、パッド状又は枕状に加工する方法、あるいは寝具用布帛支持基材に塗工又は含浸させる方法や寝具用繊維中に練り込む方法等を挙げることができる。寝具用繊維、寝具用布帛支持基材、寝具用布帛の具体例としては、上記の被服材料用繊維や被服材料用支持基材の具体例と同様の物を挙げることができる。繊維加工物用途には、蓄熱材の融点が20〜40℃の範囲であることが好ましい。この用途において、R1、R2、R4、R5で示されるそれぞれ独立の炭素数6以上の炭化水素基としては10〜22の炭素数が好ましい。最も好ましい蓄熱材は、一般式(I)におい
て、Xが−COO−結合であり、R1とR2がそれぞれ炭素数10〜22の炭化水素基であり、R1とR2の総炭素数が20〜34であるものが好ましい。
て、Xが−COO−結合であり、R1とR2がそれぞれ炭素数10〜22の炭化水素基であり、R1とR2の総炭素数が20〜34であるものが好ましい。
第6の好ましい利用方法は、建築材料用の蓄熱材である。ここで言う本発明の蓄熱材マイクロカプセル及び/または本発明の蓄熱材マイクロカプセル固形物を用いた建築材料とは、コンクリート、セメントボード、石膏ボード、樹脂ボード、木質繊維・鉱物性繊維・合成樹脂繊維等を用いた繊維質ボードなどへ本発明の蓄熱材マイクロカプセル及び/または本発明の蓄熱材マイクロカプセル固形物を混合させたものである。これらを躯体、天井、壁、床などへ利用することにより室内温度が上がりにくい、もしくは下がりにくい環境を作ることが可能となる。建築材料用途には、蓄熱材の融点が5〜40℃の範囲であることが好ましい。この用途において、R1、R2、R4、R5で示されるそれぞれ独立の炭素数6以上の炭化水素基としては8〜22の炭素数が好ましい。最も好ましい蓄熱材は、一般式(I)において、Xが−COO−結合であり、R1とR2がそれぞれ炭素数8〜2
2の炭化水素基であり、R1とR2の総炭素数が16〜34であるものが好ましい。
2の炭化水素基であり、R1とR2の総炭素数が16〜34であるものが好ましい。
第7の好ましい利用方法は、空間充填式空調用の蓄熱材であり、例えば特開2001−81447号公報に記載の如く、建造物内の壁内、床下、天井裏などの居住空間以外の遊休空間に、本発明の蓄熱材マイクロカプセル、本発明の蓄熱材マイクロカプセル分散液、本発明の蓄熱材マイクロカプセル固形物等を配置して用いる。空間充填式空調用途には、蓄熱材の融点が5〜40℃の範囲であることが好ましい。この用途において、R1、R2、R4、R5で示されるそれぞれ独立の炭素数6以上の炭化水素基としては8〜22の炭素数が好ましい。最も好ましい蓄熱材は、一般式(I)において、Xが−COO−結合で
あり、R1とR2がそれぞれ炭素数8〜22の炭化水素基であり、R1とR2の総炭素数が16〜34であるものが好ましい。
あり、R1とR2がそれぞれ炭素数8〜22の炭化水素基であり、R1とR2の総炭素数が16〜34であるものが好ましい。
以下実施例によって本発明を更に詳しく説明する。なお、実施例中の部数や百分率は特にことわりがない限り質量基準である。なお、実施例中の遊離蓄熱材量とは、得られたマイクロカプセル分散液を同質量のn−ヘキサンで抽出して、n−ヘキサン相をガスクロマトグラフィー測定することで得られる数値であり、カプセル皮膜で被覆されずに水等の分散媒体の方に分配されている蓄熱材の量を濃度で表している。この数値が小さいほど配合された蓄熱材が有効にカプセル内に導入されていることを示す。また、実施例中の融点幅とは、得られたマイクロカプセル分散液を示差走査熱量計(米国パーキンエルマー社製DSC−7型)を用いて、サンプル量2±0.2mg、昇温速度10℃/分にて測定した際、昇温時に熱容量曲線がベースラインから離れ始めた温度とピークを過ぎて再びベースラインに戻り終わった温度との差を融点幅としている。この数値が小さいほど融点範囲が狭く、この数値が大きいほど融点範囲が広いことを示している。
pHを4.5に調整した5%のスチレン−無水マレイン酸共重合体のナトリウム塩水溶液100部の中に、潜熱蓄熱材として融点51℃のパルミチン酸ヘキサデシル〔一般式(I)で表される化合物でR1が炭素数15のペンタデシル基、R2が炭素数16のヘキサデシル基である化合物〕80部を激しく撹拌しながら添加し、平均粒子径が5.0μmになるまで乳化を行なった。次にメラミン8部と37%ホルムアルデヒド水溶液11部及び水20部を混合し、これをpH8に調整し、約80℃でメラミン−ホルマリン初期縮合物水溶液を調製した。この全量を上記乳化液に添加し70℃で2時間加熱撹拌を施してカプセル化反応を行なった後、この分散液のpHを9に調整してカプセル化を終了した。低粘度で分散安定性が良好な、メラミン−ホルマリン樹脂皮膜のマイクロカプセルの分散液が得られた。得られたマイクロカプセルの体積平均粒子径は5.2μmであった。また、遊離蓄熱材量は90ppmであり、融点幅は8℃であった。
pHを4.5に調整した5%のスチレン−無水マレイン酸共重合体のナトリウム塩水溶液100部の中に、潜熱蓄熱材として融点41℃のパルミチン酸ドデシル〔一般式(I)で表される化合物でR1が炭素数15のペンタデシル基、R2が炭素数12のドデシル基である化合物〕80部及び過冷却防止剤としてN−ステアリルエルカ酸アミド1部を激しく撹拌しながら添加し、平均粒子径が2.0μmになるまで乳化を行なった。次にメラミン8部と37%ホルムアルデヒド水溶液11部及び水20部を混合し、これをpH8に調整し、約80℃でメラミン−ホルマリン初期縮合物水溶液を調製した。この全量を上記乳化液に添加し70℃で2時間加熱撹拌を施してカプセル化反応を行なった後、この分散液のpHを9に調整してカプセル化を終了した。低粘度で分散安定性が良好な、メラミンホルマリン樹脂皮膜のマイクロカプセルの分散液が得られた。得られたマイクロカプセルの体積平均粒子径は2.1μmであった。また、遊離蓄熱材量は110ppmであり、融点幅は6℃であった。
尿素6部とレゾルシン0.5部を溶解し、pHを3.0に調整した5%のエチレン−無水マレイン酸共重合体のナトリウム塩水溶液100部中に、潜熱蓄熱材として融点6℃のデカン酸デシル〔一般式(I)で表される化合物でR1が炭素数9のノニル基、R2が炭素数10のデシル基である化合物〕80部を激しく撹拌しながら添加し平均粒子径が10μmになるまで乳化を行なった。次にこの乳化液に37%ホルムアルデヒド水溶液15部と水20部を添加し60℃で2時間加熱撹拌を施してカプセル化反応を行なった後、この分散液のpHを9に調整してカプセル化を終了した。低粘度で分散安定性が良好な、尿素ホルマリン樹脂皮膜のマイクロカプセルの分散液が得られた。得られたマイクロカプセルの体積平均粒子径は10.2μmであった。また、遊離蓄熱材量は140ppmであり、融点幅は8℃であった。
潜熱蓄熱材として融点34℃のミリスチン酸ドデシル〔一般式(I)で表される化合物でR1が炭素数13のトリデシル基、R2が炭素数12のドデシル基である化合物〕80部に多価イソシアネートとしてポリメリックジフェニルメタンジイソシアネート(住化バイエルウレタン(株)製、芳香族イソシアネート、商品名44V20)9部を溶解した物を、5%ポリビニルアルコール((株)クラレ製、商品名ポバール117)水溶液100部中に体積平均粒子径が3μmになるまで室温で強攪拌を施した。次にこの乳化液に3%ジエチレントリアミン水溶液55部を添加した後60℃で加熱と攪拌を1時間施した。低粘度で分散安定性が良好な、ポリウレア皮膜を有するマイクロカプセルの分散液が得られた。得られたマイクロカプセルの体積平均粒子径は3.2μmであった。また、遊離蓄熱材量は100ppmであり、融点幅は9℃であった。
潜熱蓄熱材として融点42℃のラウリン酸オクタデシル〔一般式(I)で表される化合物でR1が炭素数11のウンデシル基、R2が炭素数18のオクタデシル基である化合物〕80部に多価イソシアネートとして、ジシクロヘキシルメタン4,4−ジイソシアネート(住化バイエルウレタン(株)製、脂肪族イソシアネート、商品名デスモジュールW)13部を溶解した物を、実施例4と同じポリビニルアルコール水溶液100部中に添加し、平均粒径が4μmになるまで室温で攪拌を行った。次にこの乳化液に3%ポリエーテル水溶液(旭電化工業(株)製、ポリエーテル、商品名アデカポリエーテルEDP−450)55部を添加した後、60℃で加熱と攪拌を施した。低粘度で分散安定性が良好な、ポリウレタンウレア皮膜を有するマイクロカプセルの分散液が得られた。得られたマイクロカプセルの体積平均粒子径は4.2μmであった。また、遊離蓄熱材量は130ppmであり、融点幅は7℃であった。
実施例1のパルミチン酸ヘキサデシルに代えて、融点20℃のパルミチン酸ヘキシル〔一般式(I)で表される化合物でR1が炭素数15のペンタデシル基、R2が炭素数6のヘキシル基である化合物〕を用いた以外は実施例1と同様の操作でカプセル化を終了するところまで行った。得られたマイクロカプセルの分散液は若干の臭気が感じられたものの低粘度で分散安定性が良好なものであった。遊離蓄熱材量は200ppmであり、融点幅は9℃であった。
実施例1のパルミチン酸ヘキサデシルに代えて、融点−1℃のヘプタン酸ドデシル〔一般式(I)で表される化合物でR1が炭素数6のヘキシル基、R2が炭素数12のドデシル基である化合物〕を用いた以外は実施例1と同様の操作でカプセル化を終了するところまで行った。得られたマイクロカプセルの分散液は若干臭気が感じられたものの低粘度で分散安定性が良好なものであった。遊離蓄熱材量は250ppmであり、融点幅は6℃であった。
実施例2のパルミチン酸ドデシルに代えて、融点73℃のステアリン酸ヘキサコシル〔一般式(I)で表される化合物でR1が炭素数17のヘプタデシル基、R2が炭素数26のヘキサコシル基である化合物〕を用いた以外は実施例2と同様の操作でカプセル化を行った。得られたマイクロカプセルの分散液は低粘度で分散安定性が良好なものであった。遊離蓄熱材量は60ppmであり、融点幅は8℃であった。
実施例1のパルミチン酸ヘキサデシルに代えて、融点79℃のジヘプタデシルケトン〔一般式(I)で表される化合物でR1が炭素数17のヘプタデシル基、R2が炭素数17のヘプタデシル基である化合物〕を用いた以外は実施例1と同様の操作でカプセル化を行った。得られたマイクロカプセルの分散液は低粘度で分散安定性が良好なものであった。遊離蓄熱材量は50ppmであり、融点幅は8℃であった。
実施例1のパルミチン酸ヘキサデシルに代えて、融点54℃のトリオクタデシルアミン〔一般式(III)で表される化合物で3個のR5がいずれも炭素数18のオクタデシル基である化合物〕を用いた以外は実施例1と同様の操作でカプセル化を行った。得られたマイクロカプセルの分散液は低粘度で分散安定性が良好なものであった。遊離蓄熱材量は180ppmであり、融点幅は9℃であった。
実施例1のパルミチン酸ヘキサデシルに代えて、融点76℃のペンタエリスリトールテトラステアレート〔一般式(II)で表される化合物で4個のR4がいずれも炭素数18のオクタデシル基である化合物〕を用いた以外は実施例1と同様の操作でカプセル化を行った。得られたマイクロカプセルの分散液は低粘度で分散安定性が良好なものであった。遊離蓄熱材量は100ppmであり、融点幅は7℃であった。
実施例5のラウリン酸オクタデシルに代えて、融点27℃のラウリン酸ドデシル〔一般式(I)で表される化合物でR1が炭素数11のウンデシル基、R2が炭素数12のドデシル基である化合物〕を用いた以外は実施例5と同様の操作でカプセル化を行った。得られたマイクロカプセルの分散液は低粘度で分散安定性が良好なものであった。遊離蓄熱材量は140ppmであり、融点幅は6℃であった。
実施例2のパルミチン酸ドデシルに代えて、融点23℃のデカン酸ドデシル〔一般式(I)で表される化合物でR1が炭素数9のノニル基、R2が炭素数12のドデシル基である化合物〕を用いた以外は実施例2と同様の操作でカプセル化を行った。得られたマイクロカプセルの分散液は低粘度で分散安定性が良好なものであった。遊離蓄熱材量は150ppmであり、融点幅は7℃であった。
実施例1のパルミチン酸ヘキサデシルに代えて、融点57℃のアジピン酸ジパルメテート〔一般式(II)で表される化合物で2個のR4がいずれも炭素数16のヘキサデシル基である化合物〕を用いた以外は実施例1と同様の操作でカプセル化を行った。得られたマイクロカプセルの分散液は低粘度で分散安定性が良好なものであった。遊離蓄熱材量は110ppmであり、融点幅は6℃であった。
実施例1のパルミチン酸ヘキサデシルに代えて、融点69℃のN−オレイルパルミチン酸アミド〔一般式(I)で表される化合物でR1が炭素数15のペンタデシル基、R2が炭素数18のオレイル基である化合物〕を用いた以外は実施例1と同様の操作でカプセル化を行った。得られたマイクロカプセルの分散液は低粘度で分散安定性が良好なものであった。遊離蓄熱材量は160ppmであり、融点幅は8℃であった。
(比較例1)
実施例1のパルミチン酸ヘキサデシルに代えて、融点18℃のパルミチン酸ブチル〔一般式(I)に準じて表すとするとR1が炭素数15のペンタデシル基、R2が炭素数4のブチル基となる化合物〕を用いた以外は実施例1と同様の操作でカプセル化を終了するところまで行ったところ、得られたマイクロカプセルの分散液は取り扱いが困難な程度に粘度が高くなってしまい分散安定性に劣るものとなった。遊離蓄熱材量を測定したところ、650ppmであった。
実施例1のパルミチン酸ヘキサデシルに代えて、融点18℃のパルミチン酸ブチル〔一般式(I)に準じて表すとするとR1が炭素数15のペンタデシル基、R2が炭素数4のブチル基となる化合物〕を用いた以外は実施例1と同様の操作でカプセル化を終了するところまで行ったところ、得られたマイクロカプセルの分散液は取り扱いが困難な程度に粘度が高くなってしまい分散安定性に劣るものとなった。遊離蓄熱材量を測定したところ、650ppmであった。
(比較例2)
実施例1のパルミチン酸ヘキサデシルに代えて、融点−15℃の酪酸ドデシル〔一般式(I)に準じて表すとするとR1が炭素数3のプロピル基、R2が炭素数12のドデシル基となる化合物〕を用いた以外は実施例1と同様の操作をしたところ、メラミン−ホルマリン初期縮合物水溶液を乳化液に添加し70℃で2時間加熱撹拌を施した段階で、反応液全体が流動性を失ってプリン状に固化してしまい、カプセル化がうまくできなかった。
実施例1のパルミチン酸ヘキサデシルに代えて、融点−15℃の酪酸ドデシル〔一般式(I)に準じて表すとするとR1が炭素数3のプロピル基、R2が炭素数12のドデシル基となる化合物〕を用いた以外は実施例1と同様の操作をしたところ、メラミン−ホルマリン初期縮合物水溶液を乳化液に添加し70℃で2時間加熱撹拌を施した段階で、反応液全体が流動性を失ってプリン状に固化してしまい、カプセル化がうまくできなかった。
(比較例3)
実施例1のパルミチン酸ヘキサデシルに代えて、融点51℃のパラフィンワックスを用いた以外は実施例1と同様の操作でカプセル化を行い、マイクロカプセルの分散液を得た。遊離蓄熱材量は40ppmであり、融点幅は23℃であった。
実施例1のパルミチン酸ヘキサデシルに代えて、融点51℃のパラフィンワックスを用いた以外は実施例1と同様の操作でカプセル化を行い、マイクロカプセルの分散液を得た。遊離蓄熱材量は40ppmであり、融点幅は23℃であった。
(比較例4)
実施例2のパルミチン酸ドデシルに代えて、融点40℃のノルマルパラフィン混合物を用いた以外は実施例2と同様の操作でカプセル化を行い、マイクロカプセルの分散液を得た。遊離蓄熱材量は60ppmであり、融点幅17℃であった。
実施例2のパルミチン酸ドデシルに代えて、融点40℃のノルマルパラフィン混合物を用いた以外は実施例2と同様の操作でカプセル化を行い、マイクロカプセルの分散液を得た。遊離蓄熱材量は60ppmであり、融点幅17℃であった。
(比較例5)
実施例2のパルミチン酸ドデシルに代えて、融点75℃のパラフィンワックスを用いた以外は実施例2と同様の操作でカプセル化を行い、マイクロカプセルの分散液を得た。遊離蓄熱材量は50ppmであり、融点幅は27℃であった。
実施例2のパルミチン酸ドデシルに代えて、融点75℃のパラフィンワックスを用いた以外は実施例2と同様の操作でカプセル化を行い、マイクロカプセルの分散液を得た。遊離蓄熱材量は50ppmであり、融点幅は27℃であった。
(比較例6)
実施例5のラウリン酸オクタデシルに代えて、融点26℃のノルマルパラフィン混合物を用いた以外は実施例5と同様の操作でカプセル化を行い、マイクロカプセルの分散液を得た。遊離蓄熱材量は50ppmであり、融点幅は18℃であった。
実施例5のラウリン酸オクタデシルに代えて、融点26℃のノルマルパラフィン混合物を用いた以外は実施例5と同様の操作でカプセル化を行い、マイクロカプセルの分散液を得た。遊離蓄熱材量は50ppmであり、融点幅は18℃であった。
(比較例7)
実施例2のパルミチン酸ドデシルに代えて、融点22℃のノルマルパラフィン混合物を用いた以外は実施例2と同様の操作でカプセル化を行い、マイクロカプセルの分散液を得た。遊離蓄熱材量は40ppmであり、融点幅は15℃であった。
実施例2のパルミチン酸ドデシルに代えて、融点22℃のノルマルパラフィン混合物を用いた以外は実施例2と同様の操作でカプセル化を行い、マイクロカプセルの分散液を得た。遊離蓄熱材量は40ppmであり、融点幅は15℃であった。
実施例1で得られたマイクロカプセル分散液をスプレードライング法で粉体化処理し、平均粒径80μm、含水分2%のマイクロカプセル粉体を得た。得られた粉体は流動性が良好で臭気も感じられなかった。
実施例2で得られたマイクロカプセル分散液をスプレードライング法で粉体化処理し、平均粒径100μm、含水分3%のマイクロカプセル粉体を得た。得られた粉体は流動性が良好で臭気も感じられなかった。
実施例1で得られたマイクロカプセル分散液をスプレードライング法で粉体化処理し、平均粒径120μmのマイクロカプセル粉体を得た。得られた粉体は流動性が良好で臭気も感じられなかった。さらに、得られたマイクロカプセル粉体100部に30%ポリビニルアルコール水溶液を30部加え、押出式造粒装置により押出成型を行い、100℃で乾燥させて短径1mm、長径3mmの円柱形状のマイクロカプセル固形物を得た。
実施例13で得られたマイクロカプセル分散液をスプレードライング法で粉体化処理し、平均粒径120μmのマイクロカプセル粉体を得た。得られた粉体は流動性が良好で臭気も感じられなかった。さらに、得られたマイクロカプセル粉体100部に30%ポリビニルアルコール水溶液を30部加え、押出式造粒装置により押出成型を行い、100℃で乾燥させて短径1mm、長径3mmの円柱形状のマイクロカプセル固形物を得た。
実施例13で得られたマイクロカプセル分散液をスプレードライング法で粉体化処理し、平均粒径120μmのマイクロカプセル粉体を得た。さらに、得られたマイクロカプセル粉体100部に30%ポリビニルアルコール水溶液を30部加え、押出式造粒装置により押出成型を行い、100℃で乾燥させて短径2mm、長径5mmの円柱形状のマイクロカプセル固形物を得た。
実施例18で得た短径1mm、長径3mmの円柱形状のマイクロカプセル固形物45部に、ボルトランドセメント90部、水60部を添加し40℃の高湿度下で養生したところ、マイクロカプセル比率約30%のボード状のコンクリートが得られた。このコンクリート板と面状ヒーターを組み合わせたものを室内の床面に設置し、板の表面温度が70℃になるまで加熱を行った後ヒーターによる加熱を中止したところ、40℃以上の快適な温度が3時間持続し、明らかな蓄熱性能が確認できた。また、面状ヒーターの上限温度を55℃、下限温度を45℃に設定して作動させたところ、この蓄熱材の融点範囲が狭いことから融点付近の50℃以上の温度が長時間持続し、ヒーターのON/OFF頻度は1時間に1回となり、人間が感じる温度変動は非常に緩やかとなって快適なものであり、優れた蓄熱性能が確認できた。
実施例17で得た平均粒径100μmのマイクロカプセル粉体30部を、平均粒径1.2mmの活性炭100部と混合し、蓄熱材複合吸着剤を得た。この蓄熱材複合吸着剤を用いてメタンガス(供給ガス温度=25℃)の吸着量を測定したところ、圧力1MPaにおけるガス吸着量は蓄熱材複合吸着剤1gあたり50mgであった。また、ガスの圧力を1MPaと0.1MPaとを交互に繰り返してガスの吸着と脱着を50回繰り返したところ、この蓄熱材の融点範囲が狭いことから融点付近の40℃前後の温度が長時間持続し、蓄熱材複合吸着剤の温度上昇はほとんど見られず、ガス吸着量も蓄熱材複合吸着剤1gあたり48mgとほとんど低下せず、優れた蓄熱効果が確認できた。
燃料電池給湯コジェネレーションシステムの熱交換装置と蓄熱タンクとを接続する配管内に、実施例8で得られたマイクロカプセルの分散液を循環させて、熱交換装置で回収した改質器や燃料電池の廃熱を蓄熱タンクに2時間蓄熱させた後、給湯したところ40℃以上のお湯を50L供給することができた。また、蓄熱と給湯を繰り返す使い方をし、30分ごとにお湯を5Lずつ取り出したところ、この蓄熱材の融点範囲が狭いことから融点付近の70℃前後で温度は安定し、常に70℃前後のお湯を安定に取り出すことができ、優れた蓄熱性能が確認できた。
実施例16で得た平均粒径80μmのマイクロカプセル粉体100部と、直径2mmのシリカゲル粒子(吸水率20%)100部をマルメライザー(フジパウダル社製転動造粒装置)に入れ、転板の回転数1000rpmで回転させながら、5%濃度のカルボキシメチルセルロース水溶液30部を徐々に添加した。15分間転動造粒を行った後、100℃のオーブン中で乾燥処理を行い、直径2.5mmのコアシェル型保温材を得た。この保温材700gを綿製の包材に充填して家庭用の電子レンジ(高周波出力=500W)で2分間加熱したところ、心地よい温度域である40℃以上の温度が80分間持続した。また、電子レンジの加熱後に温度が45℃まで低下したところで、再び電子レンジで加熱をするという操作を5回繰り返したところ、この蓄熱材の融点範囲が狭いことから融点付近の50℃前後で熱量をほぼ全量吸収/放出することができ、加熱後に45℃まで下がる時間は65分と繰り返してもほぼ一定となり、優れた蓄熱性能が確認できた。
実施例12で得られたマイクロカプセル分散液を120g/m2のレーヨン繊維にマイクロカプセルの固形質量で12g/m2になる様にニップコーターを用いて含浸、乾燥処理を施して蓄熱性を有する被服材料に加工し更に大人用下着に縫製した。成人男性5人にこの下着を着せ、その上にワイシャツ及び薄手の紳士用上着を着た状態で20℃、湿度55%の雰囲気下に30分安静に着席させた後、真夏の炎天下を模した35℃、湿度75%の雰囲気下に移動した後の体感温湿感覚を観測した。その結果、比較として蓄熱材を全く加工していない同様の衣服を用いて測定を行った際には、約6分で3人目が暑苦しいと感じ始めたのに対して、蓄熱材マイクロカプセルを加工した衣服を身につけて同様の測定を行った場合には、約40分後に3人目が暑苦しいと感じ出し、蓄熱材マイクロカプセルを加工した衣服では明らかに快適さが持続する時間が長くなることが分かった。さらに、20℃湿度55%℃の雰囲気と35℃湿度75%の雰囲気とを30分ずつで移動することを5回繰り返したが、この蓄熱材の融点範囲が狭いことから5回目においても30分では3人目が暑苦しいと感じ出すことはなく、短時間での繰り返しの使用でも優れた蓄熱性能があることを確認できた。
普通ポルトランドセメント100部と水30部とを2分間よく混合した後、実施例19で得た短径1mm、長径3mmの円柱形状のマイクロカプセル固形物30部を添加し更に2分間混練してモルタルスラリーを得た。得られたモルタルスラリーを40cm四方の金型を用いて脱水プレス成形し、30℃で12時間養生して約10mm厚の板状成形体を得た。得られた板状成形体は建材として充分な強度を有するものであった。この板状成形体を6枚組み合わせて立方体状の箱を作製して、気温15℃の環境に6時間放置した後、気温30℃の環境に切り替えたところ、箱内部中央部の空気温度は25℃以下を3時間維持することができた。さらに、気温10℃の環境と気温35℃の環境とを交互に2時間ずつ切り替える操作を5回繰り返したところ、この蓄熱材の融点範囲が狭いことから箱内部中央部の空気温度は20〜25℃の比較的狭い5℃以内の範囲での温度変動に留まり、優れた蓄熱性能が確認できた。
厚さ20mmのガラスウールを厚さ10mmの木材で挟み込んだ断熱板を加工して一辺1mの立方体空間を作製し、さらに内部床面から15cmの高さに同じ材質で80cm四方の断熱板を、各壁面から10cmの隙間が空くように施工して、二重床構造の立体空間を作製した。この二重床構造の立体空間の下部床面に、実施例20で得た短径2mm、長径5mmの円柱形状のマイクロカプセル固形物を3kg敷き詰めるとともに、床下空間の中央部に小型送気ファンを設置した。次に、設置した小型送気ファンを運転させながら、この立体空間箱の周囲の環境温度を0〜40℃間で1℃/分の速度にて温度昇降させた時の箱内空間中央部の空気温度を測定したところ、この蓄熱材の融点範囲が狭いことから箱内空間の空気温度は16〜27℃の範囲でのみ推移し、いわゆる快適温度の範囲内に保持され、優れた蓄熱性能があることを確認できた。
(比較例8)
比較例3の分散液を実施例18と同様の方法で処理して短径1mm、長径3mmの円柱形状のマイクロカプセル固形物を得た。実施例21と同様に、このマイクロカプセル固形物45部に、ボルトランドセメント90部、水60部を添加し40℃の高湿度下で養生したところマイクロカプセル比率約30%のボード状のコンクリートが得られた。このコンクリート板と面状ヒーターを組み合わせたものを室内の床面に設置し、板の表面温度が70℃になるまで加熱を行った後ヒーターによる加熱を中止したところ40℃以上の温度の持続時間は2時間50分となり、この条件ではパルミチン酸ヘキサデシルを用いたものとほぼ同等の蓄熱性能であった。ところが、面状ヒーターの上限温度を55℃、下限温度を45℃に設定して作動させたところ、この蓄熱材の融点範囲が広いことから50℃付近の有効に作用する融解/凝固熱量はパルミチン酸ヘキサデシルよりも小さくなり融点付近の50℃以上の温度の持続時間は短くなって、ヒーターのON/OFF頻度は30分に1回となり、人間が感じる温度変動は気になるレベルで快適とは言い難いものとなり、パルミチン酸ヘキサデシルを用いたものよりも明らかに劣る蓄熱性能であった。
比較例3の分散液を実施例18と同様の方法で処理して短径1mm、長径3mmの円柱形状のマイクロカプセル固形物を得た。実施例21と同様に、このマイクロカプセル固形物45部に、ボルトランドセメント90部、水60部を添加し40℃の高湿度下で養生したところマイクロカプセル比率約30%のボード状のコンクリートが得られた。このコンクリート板と面状ヒーターを組み合わせたものを室内の床面に設置し、板の表面温度が70℃になるまで加熱を行った後ヒーターによる加熱を中止したところ40℃以上の温度の持続時間は2時間50分となり、この条件ではパルミチン酸ヘキサデシルを用いたものとほぼ同等の蓄熱性能であった。ところが、面状ヒーターの上限温度を55℃、下限温度を45℃に設定して作動させたところ、この蓄熱材の融点範囲が広いことから50℃付近の有効に作用する融解/凝固熱量はパルミチン酸ヘキサデシルよりも小さくなり融点付近の50℃以上の温度の持続時間は短くなって、ヒーターのON/OFF頻度は30分に1回となり、人間が感じる温度変動は気になるレベルで快適とは言い難いものとなり、パルミチン酸ヘキサデシルを用いたものよりも明らかに劣る蓄熱性能であった。
(比較例9)
比較例4のマイクロカプセルの分散液を実施例17と同様の方法で処理して平均粒径100μmのマイクロカプセル粉体を得た。実施例22と同様に、このマイクロカプセル粉体30部を、平均粒径1.2mmの活性炭100部と混合し、蓄熱材複合吸着剤を得た。この蓄熱材複合吸着剤を用いてメタンガス(供給ガス温度=25℃)の吸着量を測定したところ、圧力1MPaにおけるガス吸着量は蓄熱材複合吸着剤1gあたり49mgとなり、この条件ではパルミチン酸ドデシルを用いたものとほぼ同等の結果であった。しかし、ガスの圧力を1MPaと0.1MPaとを交互に繰り返してガスの吸着と脱着を50回繰り返したところ、この蓄熱材の融点範囲が広いことから融点近くの40℃付近で有効に作用する融解/凝固熱量はパルミチン酸ドデシルよりも小さくなり40℃前後の温度の持続時間は短くなり、蓄熱材複合吸着剤の温度上昇が起こり、ガス吸着量は繰り返し回数とともに徐々に低下して50回の時点で蓄熱材複合吸着剤1gあたり42mgとなり、パルミチン酸ドデシルを用いたものよりも明らかに劣る性能であった。
比較例4のマイクロカプセルの分散液を実施例17と同様の方法で処理して平均粒径100μmのマイクロカプセル粉体を得た。実施例22と同様に、このマイクロカプセル粉体30部を、平均粒径1.2mmの活性炭100部と混合し、蓄熱材複合吸着剤を得た。この蓄熱材複合吸着剤を用いてメタンガス(供給ガス温度=25℃)の吸着量を測定したところ、圧力1MPaにおけるガス吸着量は蓄熱材複合吸着剤1gあたり49mgとなり、この条件ではパルミチン酸ドデシルを用いたものとほぼ同等の結果であった。しかし、ガスの圧力を1MPaと0.1MPaとを交互に繰り返してガスの吸着と脱着を50回繰り返したところ、この蓄熱材の融点範囲が広いことから融点近くの40℃付近で有効に作用する融解/凝固熱量はパルミチン酸ドデシルよりも小さくなり40℃前後の温度の持続時間は短くなり、蓄熱材複合吸着剤の温度上昇が起こり、ガス吸着量は繰り返し回数とともに徐々に低下して50回の時点で蓄熱材複合吸着剤1gあたり42mgとなり、パルミチン酸ドデシルを用いたものよりも明らかに劣る性能であった。
(比較例10)
実施例23と同様に燃料電池給湯コジェネレーションシステムの熱交換装置と蓄熱タンクとを接続する配管内に、比較例5のマイクロカプセルの分散液を循環させて、熱交換装置で回収した改質器や燃料電池の廃熱を蓄熱タンクに2時間蓄熱させた後、給湯したところ40℃以上のお湯を供給できた量は47Lとなり、この条件ではステアリン酸ヘキサコシルを用いたものとほぼ同等の性能であった。ところが、蓄熱と給湯を繰り返す使い方をし、30分ごとにお湯を5Lずつ取り出したところ、この蓄熱材の融点範囲が広いことから融点近くの70℃付近で有効に作用する融解/凝固熱量はステアリン酸ヘキサコシルよりも小さくなり70℃前後の温度の持続時間は短くなり、10回目で取り出せたお湯の温度は60℃まで低下してしまい、ステアリン酸ヘキサコシルを用いたものよりも明らかに劣る蓄熱性能であった。
実施例23と同様に燃料電池給湯コジェネレーションシステムの熱交換装置と蓄熱タンクとを接続する配管内に、比較例5のマイクロカプセルの分散液を循環させて、熱交換装置で回収した改質器や燃料電池の廃熱を蓄熱タンクに2時間蓄熱させた後、給湯したところ40℃以上のお湯を供給できた量は47Lとなり、この条件ではステアリン酸ヘキサコシルを用いたものとほぼ同等の性能であった。ところが、蓄熱と給湯を繰り返す使い方をし、30分ごとにお湯を5Lずつ取り出したところ、この蓄熱材の融点範囲が広いことから融点近くの70℃付近で有効に作用する融解/凝固熱量はステアリン酸ヘキサコシルよりも小さくなり70℃前後の温度の持続時間は短くなり、10回目で取り出せたお湯の温度は60℃まで低下してしまい、ステアリン酸ヘキサコシルを用いたものよりも明らかに劣る蓄熱性能であった。
(比較例11)
比較例3のマイクロカプセル分散液を用いて実施例16と同様にマイクロカプセル粉体を得て、実施例24と同様にこのマイクロカプセル粉体100部と、直径2mmのシリカゲル粒子(吸水率20%)100部をマルメライザー(フジパウダル社製転動造粒装置)に入れ、転板の回転数1000rpmで回転させながら、5%濃度のカルボキシメチルセルロース水溶液30部を徐々に添加した。15分間転動造粒を行った後、100℃のオーブン中で乾燥処理を行い、直径2.5mmのコアシェル型保温材を得た。この保温材700gを綿製の包材に充填して家庭用の電子レンジ(高周波出力=500W)で2分間加熱したところ、心地よい温度域である40℃以上の温度の持続時間は77分となり、この条件ではパルミチン酸ヘキサデシルを用いたものとほぼ同等の結果であった。しかし、電子レンジの加熱後に温度が45℃まで低下したところで、再び電子レンジで加熱をするという操作を5回繰り返したところ、この蓄熱材の融点範囲が広いことから融点付近の50℃前後で本来持つ熱量の全量を吸収/放出することができず、50℃付近で有効に作用する融解/凝固熱量はパルミチン酸ヘキサデシルよりも小さくなり、加熱後に45℃まで下がる時間は繰り返しととも徐々に短くなって1回目は63分であったが5回目は55分になってしまい、パルミチン酸ヘキサデシルを用いたものよりも明らかに劣る性能であった。
比較例3のマイクロカプセル分散液を用いて実施例16と同様にマイクロカプセル粉体を得て、実施例24と同様にこのマイクロカプセル粉体100部と、直径2mmのシリカゲル粒子(吸水率20%)100部をマルメライザー(フジパウダル社製転動造粒装置)に入れ、転板の回転数1000rpmで回転させながら、5%濃度のカルボキシメチルセルロース水溶液30部を徐々に添加した。15分間転動造粒を行った後、100℃のオーブン中で乾燥処理を行い、直径2.5mmのコアシェル型保温材を得た。この保温材700gを綿製の包材に充填して家庭用の電子レンジ(高周波出力=500W)で2分間加熱したところ、心地よい温度域である40℃以上の温度の持続時間は77分となり、この条件ではパルミチン酸ヘキサデシルを用いたものとほぼ同等の結果であった。しかし、電子レンジの加熱後に温度が45℃まで低下したところで、再び電子レンジで加熱をするという操作を5回繰り返したところ、この蓄熱材の融点範囲が広いことから融点付近の50℃前後で本来持つ熱量の全量を吸収/放出することができず、50℃付近で有効に作用する融解/凝固熱量はパルミチン酸ヘキサデシルよりも小さくなり、加熱後に45℃まで下がる時間は繰り返しととも徐々に短くなって1回目は63分であったが5回目は55分になってしまい、パルミチン酸ヘキサデシルを用いたものよりも明らかに劣る性能であった。
(比較例12)
比較例6で得られたマイクロカプセル分散液を用いた以外は実施例25と同様に、マイクロカプセル分散液を120g/m2のレーヨン繊維にマイクロカプセルの固形質量で12g/m2になる様にニップコーターを用いて含浸、乾燥処理を施して蓄熱性を有する被服材料に加工し更に大人用下着に縫製した。成人男性5人にこの下着を着せ、その上にワイシャツ及び薄手の紳士用上着を着た状態で20℃、湿度55%の雰囲気下に30分安静に着席させた後、真夏の炎天下を模した35℃、湿度75%の雰囲気下に移動した後の体感温湿感覚を観測した。その結果、比較として蓄熱材を全く加工していない同様の衣服を用いて測定を行った際には、約6分で3人目が暑苦しいと感じ始めたのに対して、蓄熱材マイクロカプセルを加工した衣服を身につけて同様の測定を行った場合には、約37分後に3人目が暑苦しいと感じ出し、この条件ではラウリン酸ドデシルを用いたものとほぼ同等の結果であった。しかし、さらに、20℃湿度55%の雰囲気と35℃湿度75%の雰囲気とを30分ずつで移動することを5回繰り返したところ、この蓄熱材の融点範囲が広いことから融点付近の26℃前後で本来持つ熱量の全量を吸収/放出することができず、26℃付近で有効に作用する融解/凝固熱量はラウリン酸ドデシルよりも小さくなり、5回目においては20分の時点で3人目が暑苦しいと感じ出し、短時間での繰り返しの使用において、ラウリン酸ドデシルを用いたものよりも明らかに劣る性能となった。
比較例6で得られたマイクロカプセル分散液を用いた以外は実施例25と同様に、マイクロカプセル分散液を120g/m2のレーヨン繊維にマイクロカプセルの固形質量で12g/m2になる様にニップコーターを用いて含浸、乾燥処理を施して蓄熱性を有する被服材料に加工し更に大人用下着に縫製した。成人男性5人にこの下着を着せ、その上にワイシャツ及び薄手の紳士用上着を着た状態で20℃、湿度55%の雰囲気下に30分安静に着席させた後、真夏の炎天下を模した35℃、湿度75%の雰囲気下に移動した後の体感温湿感覚を観測した。その結果、比較として蓄熱材を全く加工していない同様の衣服を用いて測定を行った際には、約6分で3人目が暑苦しいと感じ始めたのに対して、蓄熱材マイクロカプセルを加工した衣服を身につけて同様の測定を行った場合には、約37分後に3人目が暑苦しいと感じ出し、この条件ではラウリン酸ドデシルを用いたものとほぼ同等の結果であった。しかし、さらに、20℃湿度55%の雰囲気と35℃湿度75%の雰囲気とを30分ずつで移動することを5回繰り返したところ、この蓄熱材の融点範囲が広いことから融点付近の26℃前後で本来持つ熱量の全量を吸収/放出することができず、26℃付近で有効に作用する融解/凝固熱量はラウリン酸ドデシルよりも小さくなり、5回目においては20分の時点で3人目が暑苦しいと感じ出し、短時間での繰り返しの使用において、ラウリン酸ドデシルを用いたものよりも明らかに劣る性能となった。
(比較例13)
比較例7の分散液を実施例19と同様の方法で処理して短径1mm、長径3mmの円柱形状のマイクロカプセル固形物を得た。実施例26と同様に、普通ポルトランドセメント100部と水30部とを2分間よく混合した後、このマイクロカプセル固形物30部を添加し更に2分間混練してモルタルスラリーを得た。得られたモルタルスラリーを40cm四方の金型を用いて脱水プレス成形し、30℃で12時間養生して約10mm厚の板状成形体を得た。得られた板状成形体は建材として充分な強度を有するものであった。この板状成形体を6枚組み合わせて立方体状の箱を作製して、気温15℃の環境に6時間放置した後、気温30℃の環境に切り替えたところ、箱内部中央部の空気温度は25℃以下を2時間50分間維持し、この条件ではデカン酸ドデシルを用いたものとほぼ同等の結果であった。しかし、気温10℃の環境と気温35℃の環境とを交互に2時間ずつ切り替える操作を5回繰り返したところ、この蓄熱材の融点範囲が広いことから融点付近の22℃前後で本来持つ熱量の全量を吸収/放出することができず、22℃付近で有効に作用する融解/凝固熱量はデカン酸ドデシルよりも小さくなり、箱内部中央部の空気温度は17〜28℃の比較的広い10℃以上の範囲の温度変動が起こり、短時間での繰り返しの使用において、デカン酸ドデシルを用いたものよりも明らかに劣る性能となった。
比較例7の分散液を実施例19と同様の方法で処理して短径1mm、長径3mmの円柱形状のマイクロカプセル固形物を得た。実施例26と同様に、普通ポルトランドセメント100部と水30部とを2分間よく混合した後、このマイクロカプセル固形物30部を添加し更に2分間混練してモルタルスラリーを得た。得られたモルタルスラリーを40cm四方の金型を用いて脱水プレス成形し、30℃で12時間養生して約10mm厚の板状成形体を得た。得られた板状成形体は建材として充分な強度を有するものであった。この板状成形体を6枚組み合わせて立方体状の箱を作製して、気温15℃の環境に6時間放置した後、気温30℃の環境に切り替えたところ、箱内部中央部の空気温度は25℃以下を2時間50分間維持し、この条件ではデカン酸ドデシルを用いたものとほぼ同等の結果であった。しかし、気温10℃の環境と気温35℃の環境とを交互に2時間ずつ切り替える操作を5回繰り返したところ、この蓄熱材の融点範囲が広いことから融点付近の22℃前後で本来持つ熱量の全量を吸収/放出することができず、22℃付近で有効に作用する融解/凝固熱量はデカン酸ドデシルよりも小さくなり、箱内部中央部の空気温度は17〜28℃の比較的広い10℃以上の範囲の温度変動が起こり、短時間での繰り返しの使用において、デカン酸ドデシルを用いたものよりも明らかに劣る性能となった。
(比較例14)
比較例7の分散液を実施例20と同様の方法で処理して短径2mm、長径5mmの円柱形状のマイクロカプセル固形物を得た。実施例27と同様に、二重床構造の立体空間を作製し、この二重床構造の立体空間の下部床面に、上記で得られた円柱形状のマイクロカプセル固形物を3kg敷き詰めるとともに、床下空間の中央部に小型送気ファンを設置した。次に、設置した小型送気ファンを運転させながら、この立体空間箱の周囲の環境温度を0〜40℃間で1℃/分の速度にて温度昇降させた時の箱内空間中央部の空気温度を測定したところ、この蓄熱材の融点範囲が広いことから融点付近の22℃前後で本来持つ熱量の全量を吸収/放出することができず、22℃付近で有効に作用する融解/凝固熱量はデカン酸ドデシルよりも小さくなり、箱内空間の空気温度は12〜30℃の範囲で変動し、いわゆる快適温度から逸脱した変動となり、デカン酸ドデシルを用いたものよりも明らかに劣る性能となった。
比較例7の分散液を実施例20と同様の方法で処理して短径2mm、長径5mmの円柱形状のマイクロカプセル固形物を得た。実施例27と同様に、二重床構造の立体空間を作製し、この二重床構造の立体空間の下部床面に、上記で得られた円柱形状のマイクロカプセル固形物を3kg敷き詰めるとともに、床下空間の中央部に小型送気ファンを設置した。次に、設置した小型送気ファンを運転させながら、この立体空間箱の周囲の環境温度を0〜40℃間で1℃/分の速度にて温度昇降させた時の箱内空間中央部の空気温度を測定したところ、この蓄熱材の融点範囲が広いことから融点付近の22℃前後で本来持つ熱量の全量を吸収/放出することができず、22℃付近で有効に作用する融解/凝固熱量はデカン酸ドデシルよりも小さくなり、箱内空間の空気温度は12〜30℃の範囲で変動し、いわゆる快適温度から逸脱した変動となり、デカン酸ドデシルを用いたものよりも明らかに劣る性能となった。
本発明による蓄熱材マイクロカプセルは、本発明の利用方法に加え、道路や橋梁などの土木用材料、工業用保温材料、農業用保温材料、家庭用品、健康用品、医療用材料など様々な利用分野に応用できる。
Claims (10)
- 請求項1記載の蓄熱材マイクロカプセルを分散媒体に分散させた蓄熱材マイクロカプセル分散液。
- 請求項1記載の蓄熱材マイクロカプセルを単独または複数個固着せしめてなる蓄熱材マイクロカプセル固形物。
- 請求項1記載の蓄熱材マイクロカプセル、請求項2記載の蓄熱材マイクロカプセル分散液、請求項3記載の蓄熱材マイクロカプセル固形物から選ばれる少なくとも1種を床暖房に用いることを特徴とする蓄熱材マイクロカプセルの利用方法。
- 請求項1記載の蓄熱材マイクロカプセル、請求項2記載の蓄熱材マイクロカプセル分散液、請求項3記載の蓄熱材マイクロカプセル固形物から選ばれる少なくとも1種を過熱防止剤に用いることを特徴とする蓄熱材マイクロカプセルの利用方法。
- 請求項1記載の蓄熱材マイクロカプセル、請求項2記載の蓄熱材マイクロカプセル分散液、請求項3記載の蓄熱材マイクロカプセル固形物から選ばれる少なくとも1種を給湯システムに用いることを特徴とする蓄熱材マイクロカプセルの利用方法。
- 請求項1記載の蓄熱材マイクロカプセル、請求項2記載の蓄熱材マイクロカプセル分散液、請求項3記載の蓄熱材マイクロカプセル固形物から選ばれる少なくとも1種をマイクロ波照射により加熱および蓄熱する保温材に用いることを特徴とする蓄熱材マイクロカプセルの利用方法。
- 請求項1記載の蓄熱材マイクロカプセル、請求項2記載の蓄熱材マイクロカプセル分散液、請求項3記載の蓄熱材マイクロカプセル固形物から選ばれる少なくとも1種を繊維加工物に用いることを特徴とする蓄熱材マイクロカプセルの利用方法。
- 請求項1記載の蓄熱材マイクロカプセル、請求項2記載の蓄熱材マイクロカプセル分散液、請求項3記載の蓄熱材マイクロカプセル固形物から選ばれる少なくとも1種を建築材料に用いることを特徴とする蓄熱材マイクロカプセルの利用方法。
- 請求項1記載の蓄熱材マイクロカプセル、請求項2記載の蓄熱材マイクロカプセル分散液、請求項3記載の蓄熱材マイクロカプセル固形物から選ばれる少なくとも1種を空調用蓄熱材に用いることを特徴とする蓄熱材マイクロカプセルの利用方法。
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